JP2020016860A - 配光制御デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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隆典 越水
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【課題】良好な光学特性を有する配光制御デバイスを提供する。【解決手段】配光制御デバイス1は、第1基板10と、第1基板10に設けられた第1電極層40と、第1電極層40上に設けられた、所定方向に延在する複数の凸部33を有する凹凸構造層31と、第1基板10に対向して設けられた第2基板20と、第2基板20に設けられた第2電極層50と、第1電極層40と第2電極層50との間において複数の凸部33間を充填するように設けられた、第1電極層40及び第2電極層50間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変層32と、第1基板10と第2基板20との間で屈折率可変層32を囲むように設けられた、開口64を有する環状の第1封止部材60と、開口64を塞ぐ第2封止部材70とを備える。開口64は、複数の凸部33の少なくとも1つの凸部33が延びる方向に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、配光制御デバイス及びその製造方法に関する。
従来、屋外から入射する太陽光などの外光の透過状態を変化させることができる配光制御デバイスが知られている。
例えば、特許文献1には、一対の透明基板と、一対の透明基板の各々に形成された一対の透明電極と、一対の透明電極に挟まれたプリズム層及び液晶層とを有する液晶光学素子が開示されている。当該液晶光学素子は、一対の透明電極に印加される電圧によって液晶層の屈折率を変化させて、プリズムの斜面と液晶層との界面を通過する光の屈折角を変化させる。
特開2012−173534号公報
上記従来の液晶光学素子では、基板間に液晶材料が充分に行き渡らず、光学状態を制御できない不良部分が発生する恐れがある。このため、良好な光学特性が得られないという問題がある。
そこで、本発明は、良好な光学特性を有する配光制御デバイス及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る配光制御デバイスは、光透過性を有する第1基板と、前記第1基板に設けられた、光透過性を有する第1電極層と、前記第1電極層上に設けられた、所定方向に延在する複数の凸部を有する凹凸構造層と、前記第1基板に対向して設けられた、光透過性を有する第2基板と、前記第2基板に設けられた、前記第1電極層と対向し、光透過性を有する第2電極層と、前記第1電極層と前記第2電極層との間において前記複数の凸部間を充填するように設けられた、前記第1電極層及び前記第2電極層間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変層と、前記第1基板と前記第2基板との間で前記屈折率可変層を囲むように設けられた、開口を有する環状の第1封止部材と、前記開口を塞ぐ第2封止部材とを備え、前記開口は、前記複数の凸部の少なくとも1つの凸部が延びる方向に設けられている。
また、本発明の一態様に係る配光制御デバイスの製造方法は、所定方向に延在する複数の凸部を有する凹凸構造層と光透過性を有する第1電極層とが設けられた、光透過性を有する第1基板と、光透過性を有する第2電極層が設けられた、光透過性を有する第2基板との少なくとも一方に、開口を有する環状の第1封止部材を形成する工程と、前記第1電極層と前記第2電極層とが向かい合うように前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、前記第1電極層及び前記第2電極層間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変材料を前記開口から注入する工程と、前記開口を第2封止部材で塞ぐ工程とを含み、前記開口は、前記複数の凸部の少なくとも1つの凸部が延びる方向に設けられている。
本発明によれば、良好な光学特性を有する配光制御デバイス及びその製造方法を提供することができる。
図1は、実施の形態1に係る配光制御デバイスの、基板に垂直な断面を示す断面図である。 図2は、実施の形態1に係る配光制御デバイスの、基板に平行な断面を示す断面図である。 図3は、図1の領域IIIを拡大して示す拡大断面図である。 図4Aは、図2のIV−IV線における配光制御デバイスの第1封止部材の開口近傍の一例を示す断面図である。 図4Bは、図2のIV−IV線における配光制御デバイスの第1封止部材の開口近傍の別の一例を示す断面図である。 図5は、実施の形態1に係る配光制御デバイスの無印加モード(透明状態)を説明するための断面図である。 図6は、実施の形態1に係る配光制御デバイスの電圧印加モード(配光状態)を説明するための断面図である。 図7は、実施の形態1に係る配光制御デバイスの製造方法を示すフローチャートである。 図8は、実施の形態1に係る配光制御デバイスの屈折率可変材料の注入工程を説明するための、基板に平行な断面を示す断面図である。 図9は、実施の形態1に係る配光制御デバイスの屈折率可変材料の注入工程を説明するための、基板に垂直な断面を示す断面図である。 図10は、実施の形態2に係る配光制御デバイスの、基板に平行な断面を示す断面図である。 図11は、実施の形態2に係る配光制御デバイスの屈折率可変材料の注入工程を説明するための、基板に平行な断面を示す断面図である。
以下では、本発明の実施の形態に係る配光制御デバイスについて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
また、本明細書において、平行又は垂直などの要素間の関係性を示す用語、及び、矩形又は台形などの要素の形状を示す用語、並びに、数値範囲は、厳格な意味のみを表す表現ではなく、実質的に同等な範囲、例えば数%程度の差異をも含むことを意味する表現である。
また、本明細書及び図面において、x軸、y軸及びz軸は、三次元直交座標系の三軸を示している。各実施の形態では、z軸方向を鉛直方向とし、z軸に垂直な方向(xy平面に平行な方向)を水平方向としている。なお、z軸の正方向を鉛直上方としている。また、本明細書において、「厚み方向」とは、配光制御デバイスの厚み方向を意味し、第1基板及び第2基板の主面に垂直な方向のことであり、「平面視」とは、第1基板又は第2基板の主面に対して垂直な方向から見たときのことをいう。
(実施の形態1)
[概要]
まず、実施の形態に係る配光制御デバイスの概要について、図1〜図3を用いて説明する。
図1及び図2はそれぞれ、本実施の形態に係る配光制御デバイス1の断面図である。図1は、配光制御デバイス1の第1基板10に垂直な断面を示しており、具体的には、図2のI−I線で示される断面を示している。図2は、配光制御デバイス1の第1基板10に水平な断面を示しており、具体的には、図1のII−II線における断面を示している。図3は、図1の領域IIIを拡大して示す拡大断面図である。
配光制御デバイス1は、配光制御デバイス1に入射する光の出射方向を制御する。具体的には、配光制御デバイス1は、配光制御デバイス1に入射する光の進行方向を変更して、つまり、配光して出射させることができる配光素子である。
図1に示されるように、配光制御デバイス1は、第1基板10と、第2基板20と、配光層30と、第1電極層40と、第2電極層50と、第1封止部材60とを備える。さらに、図2に示されるように、配光制御デバイス1は、第2封止部材70を備える。
配光制御デバイス1では、対をなす第1基板10と第2基板20との間に、第1電極層40、配光層30及び第2電極層50がこの順で厚み方向に沿って配置された構成を有する。さらに、第1基板10と第2基板20との間において、第1封止部材60及び第2封止部材70が配光層30を囲むように設けられている。なお、第1基板10と第2基板20との間の距離を保つために、粒子状の複数のスペーサが面内で分散されていてもよく、柱状の構造が形成されていてもよい。
また、第1電極層40の配光層30側の面には、第1電極層40と配光層30の凹凸構造層31とを密着させるための密着層が設けられていてもよい。密着層は、例えば、透光性の接着シート、又は、一般にプライマーと称される樹脂材料などである。
配光制御デバイス1は、例えば、建物の窓に設置することで、配光機能付き窓として実現することができる。配光制御デバイス1は、例えば、粘着層を介して既存の窓ガラスなどの透明基材に貼り付けられて使用される。あるいは、配光制御デバイス1は、建物の窓そのものとして利用されてもよい。配光制御デバイス1は、例えば、第1基板10が屋外側で、第2基板20が屋内側になり、かつ、図3に示される凸部33が有する2つの面、すなわち、第1面35が上側(天井側)に面し、第2面36が下側(床側)に面するように配置されている。なお、配光制御デバイス1は、第1基板10が屋内側、第2基板20が屋外側になるように配置されてもよい。
配光制御デバイス1では、第1電極層40及び第2電極層50間に印加される電圧によって、配光層30の屈折率可変層32の屈折率が変化する。これにより、凹凸構造層31と屈折率可変層32との界面に屈折率の差が生じ、当該界面による光の屈折及び反射(全反射)を利用して光が配光される。例えば、斜め下方に向けて入射する光の少なくとも一部は、凸部33によって斜め上方に向けて出射される。
第1電極層40及び第2電極層50間に印加される電圧の大きさに応じて、配光制御デバイス1は、透明状態及び配光状態が切り替わる。また、配光制御デバイス1は、第1電極層40及び第2電極層50間に印加される電圧の大きさに応じて、配光状態における光の配光方向(進行方向)が変化する。
以下、配光制御デバイス1の各構成部材について、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
[第1基板及び第2基板]
第1基板10及び第2基板20は、透光性を有する基材である。第1基板10及び第2基板20としては、例えばガラス基板又は樹脂基板を用いることができる。
ガラス基板の材料としては、ソーダガラス、無アルカリガラス又は高屈折率ガラスなどが挙げられる。樹脂基板の材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、アクリル(PMMA)又はエポキシなどの樹脂材料が挙げられる。ガラス基板は、光透過率が高く、かつ、水分の透過性が低いという利点がある。一方、樹脂基板は、破壊時の飛散が少ないという利点がある。
第1基板10と第2基板20とは、同じ材料で構成されていてもよく、あるいは、異なる材料で構成されていてもよい。また、第1基板10及び第2基板20は、リジッド基板に限るものではなく、可撓性を有するフレキシブル基板でもよい。本実施の形態において、第1基板10及び第2基板20は、PET樹脂からなる透明樹脂基板である。
第2基板20は、第1基板10に対向する対向基板であり、第1基板10に対向する位置に配置される。第1基板10と第2基板20とは、例えば、1μm〜1000μmなどの所定距離を空けて平行に配置されている。第1基板10と第2基板20とは、互いの端部外周に額縁状に形成された第1封止部材60によって接着されている。
なお、第1基板10及び第2基板20の平面視形状は、例えば、正方形又は長方形などの矩形状であるが、これに限るものではなく、円形又は四角形以外の多角形であってもよく、任意の形状が採用され得る。
[配光層]
図1及び図2に示されるように、配光層30は、第1電極層40と第2電極層50との間に配置される。配光層30は、透光性を有しており、入射した光を透過させる。また、配光層30は、入射した光を配光する。つまり、配光層30は、配光層30を光が通過する際に、その光の進行方向を変更する。
配光層30は、凹凸構造層31と、屈折率可変層32とを有する。本実施の形態では、凹凸構造層31と屈折率可変層32との界面で光が反射されることにより、配光制御デバイス1を透過する光の、上下方向における進行方向が曲げられる。
[凹凸構造層]
凹凸構造層31は、屈折率可変層32の表面(界面)を凹凸にするために設けられた微細形状層である。凹凸構造層31は、第1電極層40上に設けられている。凹凸構造層31は、図3に示されるように、複数の凸部33と、複数の凹部34とを有する。
具体的には、凹凸構造層31は、マイクロオーダーサイズの複数の凸部33が所定の間隔で配置されて構成された凹凸構造体である。複数の凸部33の間に第1電極層40が露出した平面部からなる複数の凹部34が配置されている。すなわち、隣り合う2つの凸部33の間が1つの凹部34である。図3に示される例では、複数の凸部33が所定の間隔で配置された例を示しているが、これに限らない。複数の凸部33は根元(第1電極層40側)で第1電極層40が露出しないよう互いに連結されていてもよい。また、複数の凸部33の根元には、複数の凸部33を支持する基台層が設けられていてもよい。当該基台層は、例えば、複数の凸部33の成型の際に残膜として残った部分である。
複数の凸部33は、第1基板10の主面(第1電極層40が設けられた面)に平行なz軸方向に並んで配置された複数の凸部である。すなわち、本実施の形態では、z軸方向は、複数の凸部33の並び方向である。
本実施の形態では、複数の凸部33は、その並び方向に直交する方向に延在する長尺の凸状である。具体的には、図2に示されるように、複数の凸部33は、x軸方向に延びたストライプ状に形成されている。複数の凸部33の各々は、x軸方向に沿って直線状に延びている。例えば、複数の凸部33の各々は、第1電極層40に対して横倒しに配置された三角柱である。なお、複数の凸部33は、x軸方向に沿って蛇行しながら延びていてもよい。例えば、複数の凸部33は、平面視において、波線のストライプ状に形成されていてもよい。
図3に示されるように、複数の凸部33の各々は、根元から先端にかけて先細る形状を有する。具体的には、複数の凸部33の各々の断面形状は、第1基板10から第2基板20に向かう方向に沿って先細りのテーパ形状である。本実施の形態では、凸部33のyz断面における断面形状は、配光制御デバイス1の厚み方向に沿って先細る三角形であるが、これに限らない。凸部33の断面形状は、台形でもよく、その他の多角形、又は、カーブを含む多角形などでもよい。本実施の形態では、複数の凸部33は、高さ(y軸方向における長さ)が互いに等しい。複数の凸部33の高さは、例えば2μm〜100μmであるが、これに限らない。
あるいは、複数の凸部33は、高さが互いに異なる複数の凸部を含んでいてもよい。例えば、複数の凸部33の並び方向において、隣り合う2つの凸部33の高さが異なっていてもよい。複数の凸部33の各々の高さは、例えば複数の設定値の中からランダムに選択された値であってもよい。
なお、三角形又は台形には、頂点が丸みを帯びた三角形又は台形も含まれる。また、三角形又は台形には、各辺が完全に直線ではない場合、例えば、各辺の長さの数%程度の変位で僅かに屈曲している場合、又は、微小な凹凸が含まれる場合も含まれる。
本実施の形態では、図3に示されるように、複数の凸部33の各々は、第1面35及び第2面36を有する。第1面35及び第2面36は、z軸方向に交差する面である。第1面35及び第2面36の各々は、第1基板10に対して所定の傾斜角で傾斜した傾斜面である。第1面35及び第2面36の間隔、すなわち、凸部33の幅は、第1基板10から第2基板20に向かって漸次小さくなっている。
第1面35は、例えば、z軸が鉛直方向に一致するように配光制御デバイス1を配置した場合に、凸部33を構成する複数の側面のうち、鉛直上側の側面である。第1面35は、入射光を反射させる反射面である。ここでの反射は、全反射であり、第1面35は、全反射面として機能する。
第2面36は、例えば、z軸が鉛直方向に一致するように配光制御デバイス1を配置した場合に、凸部33を構成する複数の側面のうち、鉛直下側の側面である。第2面36は、入射光を屈折させる屈折面である。
第1面35の傾斜角及び第2面36の傾斜角は、例えば65°以上90°未満の範囲である。複数の凸部33の各々の第1面35の傾斜角は互いに等しくてもよく、異なっていてもよい。複数の凸部33の各々の第2面36の傾斜角は互いに等しくてもよく、異なっていてもよい。
本実施の形態では、第2面36の傾斜は、第1面35の傾斜より急峻である。本実施の形態では、第1面35は、第1封止部材60の開口64側に面している。詳細については、図9を用いて後で説明する。
複数の凸部33の幅(z軸方向の長さ)は、例えば1μm〜20μmであり、好ましくは10μm以下であるが、これに限らない。また、隣り合う2つの凸部33の間隔は、例えば、0μm〜100μmであるが、これに限らない。
複数の凸部33は、例えば、紫外線硬化樹脂材料から形成され、モールド成型又はナノインプリントなどによって形成することができる。複数の凸部33は、例えば、緑色光に対する屈折率が1.5のアクリル樹脂を用いて、断面が台形の凹凸構造をモールド型押しすることにより形成することができる。
[屈折率可変層]
屈折率可変層32は、複数の凸部33の間(すなわち、凹部34)を充填するように設けられている。具体的には、屈折率可変層32は、第1封止部材60と、開口64を封止した第2封止部材70とで囲まれた配光制御デバイス1内の空間65に設けられたものであって、第1電極層40と第2電極層50との間に形成される隙間を埋めるように配置されている。なお、凸部33の先端部と第2電極層50とが離れている場合、屈折率可変層32は、凹部34だけでなく、凸部33の先端部と第2電極層50との間の隙間を埋めるように配置される。
屈折率可変層32は、第1電極層40及び第2電極層50間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する。具体的には、屈折率可変層32は、電極層間に電圧が与えられることによって可視光帯域での屈折率が調整可能な屈折率調整層として機能する。例えば、制御部及び電源(図示せず)によって、第1電極層40と第2電極層50との間には直流電圧が印加される。
図3に示されるように、屈折率可変層32は、絶縁性液体37と、絶縁性液体37に含まれるナノ粒子38とを有する。屈折率可変層32は、無数のナノ粒子38が絶縁性液体37に分散されたナノ粒子分散層である。絶縁性液体37は、凹凸構造層31と第2電極層50との間に充填されている。
絶縁性液体37は、絶縁性を有する透明な液体であり、分散質としてナノ粒子38が分散される分散媒となる溶媒である。絶縁性液体37としては、例えば、屈折率(溶媒屈折率)が約1.3〜約1.6の材料を用いることができる。本実施の形態では、屈折率が約1.4の絶縁性液体37を用いている。
なお、絶縁性液体37の動粘度は、100mm/s程度であるとよい。また、絶縁性液体37は、低誘電率(例えば、凹凸構造層31の誘電率以下)で、非引火性(例えば、引火点が250℃以上の高引火点)及び低揮発性を有してもよい。具体的には、絶縁性液体37は、脂肪族炭化水素、ナフサ、及びその他の石油系溶剤などの炭化水素、低分子量ハロゲン含有ポリマー、又は、これらの混合物などである。一例として、絶縁性液体37は、フッ化炭化水素などのハロゲン化炭化水素である。なお、絶縁性液体37としては、シリコーンオイルなどを用いることもできる。
ナノ粒子38は、絶縁性液体37に複数分散されている。ナノ粒子38は、粒径がナノオーダーサイズの微粒子である。具体的には、入射光の波長をλとすると、ナノ粒子38の粒径は、λ/4以下であるとよい。ナノ粒子38の粒径をλ/4以下にすることで、ナノ粒子38による光散乱を少なくして、ナノ粒子38と絶縁性液体37との平均的な屈折率を得ることができる。ナノ粒子38の粒径は、小さい程よく、好ましくは100nm以下、より好ましくは、数nm〜数十nmである。
ナノ粒子38は、例えば、高屈折率材料によって構成されている。具体的には、ナノ粒子38の屈折率は、絶縁性液体37の屈折率よりも高い。本実施の形態において、ナノ粒子38の屈折率は、凹凸構造層31の屈折率よりも高い。
ナノ粒子38としては、例えば、金属酸化物微粒子を用いることができる。また、ナノ粒子38は、透過率が高い材料で構成されていてもよい。本実施の形態では、ナノ粒子38として、酸化ジルコニウム(ZrO)によって構成された屈折率が2.1の透明なジルコニア粒子を用いている。なお、ナノ粒子38は、酸化ジルコニウムに限らず、酸化チタン(TiO:屈折率2.5)などによって構成されていてもよい。
また、ナノ粒子38は、帯電している荷電粒子である。例えば、ナノ粒子38の表面を修飾することで、ナノ粒子38を正(プラス)又は負(マイナス)に帯電させることができる。本実施の形態において、ナノ粒子38は、正(プラス)に帯電している。
このように構成された屈折率可変層32では、帯電したナノ粒子38が絶縁性液体37の全体に分散されている。本実施の形態では、一例として、ナノ粒子38として屈折率が2.1のジルコニア粒子を用いて、溶媒屈折率が約1.4の絶縁性液体37に分散させたものを屈折率可変層32としている。
また、屈折率可変層32の全体の屈折率(平均屈折率)は、ナノ粒子38が絶縁性液体37内に均一に分散された状態において、凹凸構造層31の屈折率と略同一に設定されており、本実施の形態では、約1.5である。なお、屈折率可変層32の全体の屈折率は、絶縁性液体37に分散するナノ粒子38の濃度(量)を調整することによって変えることができる。ナノ粒子38の量は、例えば、凹凸構造層31の凹部34に埋まる程度である。この場合、絶縁性液体37に対するナノ粒子38の濃度は、約10%〜約30%である。
絶縁性液体37中に分散するナノ粒子38は帯電しているので、第1電極層40及び第2電極層50間に電圧が印加された場合、ナノ粒子38は、ナノ粒子38が帯びた極性とは異なる極性の電極層に引き寄せられるように絶縁性液体37中を泳動し、絶縁性液体37内で偏在する。本実施の形態では、ナノ粒子38は、プラスに帯電しているので、第1電極層40及び第2電極層50のうち負極側の電極層に引き寄せられる。
これにより、屈折率可変層32内のナノ粒子38の粒子分布が変化して屈折率可変層32内にナノ粒子38の濃度分布を持たせることができるので、屈折率可変層32内の屈折率分布が変化する。つまり、屈折率可変層32の屈折率が部分的に変化する。このように、屈折率可変層32は、主に可視光帯域の光に対する屈折率を調整することができる屈折率調整層として機能する。
[第1電極層及び第2電極層]
図1及び図3に示されるように、第1電極層40及び第2電極層50は、電気的に対となっている。第1電極層40と第2電極層50とは、電気的だけではなく配置的にも対になっており、第1基板10と第2基板20との間に、互いに対向するように配置されている。具体的には、第1電極層40及び第2電極層50は、配光層30を挟むように配置されている。
第1電極層40及び第2電極層50は、透光性を有し、入射した光を透過する。第1電極層40及び第2電極層50は、例えば透明導電層である。透明導電層の材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)若しくはIZO(Indium Zinc Oxide)などの透明金属酸化物、銀ナノワイヤ若しくは導電性粒子などの導電体を含有する樹脂からなる導電体含有樹脂、又は、銀薄膜などの金属薄膜などを用いることができる。なお、第1電極層40及び第2電極層50は、これらの単層構造でよく、これらの積層構造(例えば透明金属酸化物と金属薄膜との積層構造)でもよい。本実施の形態では、第1電極層40及び第2電極層50はそれぞれ、厚さ100nmのITOである。
第1電極層40は、第1基板10と凹凸構造層31との間に配置されている。具体的には、第1電極層40は、第1基板10の配光層30側の面に形成されている。
一方、第2電極層50は、屈折率可変層32と第2基板20との間に配置されている。具体的には、第2電極層50は、第2基板20の配光層30側の面に形成されている。
なお、第1電極層40及び第2電極層50は、例えば、外部電源との電気接続が可能となるように構成されている。例えば、外部電源に接続するための電極パッドなどが、第1電極層40及び第2電極層50の各々から第1封止部材60の外側に引き出されて第1基板10及び第2基板20に形成されていてもよい。
第1電極層40及び第2電極層50はそれぞれ、例えば、蒸着、スパッタリングなどにより、ITOなどの導電膜を成膜することで形成される。
[第1封止部材及び第2封止部材]
第1封止部材60は、第1基板10と第2基板20との間で屈折率可変層32を囲むように設けられている。具体的には、図2に示されるように、第1封止部材60は、第1基板10及び第2基板20の外周に沿って環状に設けられている。本実施の形態では、第1基板10及び第2基板20の平面視形状が矩形であるので、第1封止部材60は、矩形環状に設けられている。つまり、第1封止部材60は、平面視において、第1基板10の四辺に沿って設けられている。
第1封止部材60は、第1基板10と第2基板20とを周縁部分で接着する。この接着により、第1基板10と第2基板20と第1封止部材60とで囲まれた空間65が形成される。空間65には、後述の屈折率可変材料39が注入され、屈折率可変層32を形成する。第1封止部材60は、第1基板10と第2基板20との間隔を維持するスペーサとしても機能する。
図4Aは、本実施の形態に係る第1封止部材60の一例を示す断面図である。図4Aは、図2のIV−IV線における断面を示している。図4Aに示されるように、第1封止部材60は、スペーサ61と、接着材62及び63とを有する。
スペーサ61は、第1基板10と第2基板20との間隔を維持する部材である。スペーサ61は、例えば、PETなどの樹脂材料を用いて形成されている。あるいは、スペーサ61は、金属材料であってもよい。スペーサ61は、厚み(y軸方向の長さ)が均一で、平面視において矩形環状に設けられている。なお、スペーサ61は、第1基板10の四辺の各々に対応した直線状の4つの部材から構成されてもよい。
接着材62は、スペーサ61と第1基板10とを接着する。接着材63は、スペーサ61と第2基板20とを接着する。接着材62及び63は、接着性を有する樹脂材料を用いて形成されている。例えば、接着材62及び63を形成する樹脂材料として、熱硬化性樹脂が用いられる。接着材62及び63はそれぞれ、第1基板10及び第2基板20の外周に沿って矩形環状に設けられている。
本実施の形態では、第1封止部材60は、図2及び図4Aに示されるように、少なくとも一部に開口64が設けられている。開口64は、凹凸構造層31の凸部33が延びる方向(x軸方向)の第1封止部材60の一辺に一カ所に設けられている。具体的には、開口64は、凸部33の延びる方向と第1封止部材60が形成する環との交差部分に設けられている。本実施の形態では、図2に示されるように、開口64は、第1封止部材60の一辺に設けられている。例えば、凸部33の延びる方向と開口64の開口面とは、直交している。なお、開口64の開口面は、第1封止部材60の外周側の側面によって囲まれた部分である。
開口64は、第1封止部材60の端部に近い位置に設けられている。具体的には、開口64は、複数の凸部33の並び方向であるz軸方向において、第1封止部材60の一辺の中央よりも、第1面35が面する側に設けられている。例えば、開口64は、第1封止部材60の一辺において、端部から一辺の長さの1/4までの範囲に位置していてもよい。
これにより、凹凸構造層31に含まれる過半数の凸部33の第1面35が、開口64側に面する。あるいは、凹凸構造層31に含まれる複数の凸部33のうち、開口64の正面に位置する1以上の凸部33、すなわち、その延びる方向に開口64が設けられた1以上の凸部33以外の全ての凸部33の第1面35が開口64側に面していてもよい。
開口64は、屈折率可変層32を形成する屈折率可変材料を注入する注入口である。開口64から屈折率可変材料を注入することで、第1基板10と第2基板20との間で、かつ、第1封止部材60で囲まれた領域内を屈折率可変材料で充填する。
開口64の開口幅(z軸方向に沿った長さ)は、屈折率可変材料を注入可能な幅であれば、特に限定されない。例えば、開口64の開口幅は、数mm〜1cmである。なお、図2では、説明の都合上、凸部33及び凹部34を拡大して図示しており、実際には、開口64の開口幅は、1つの凹部34の幅よりも大きい。なお、開口64の開口幅は、隣り合う凸部33間の距離、すなわち、凹部34の幅と同等であってもよい。
図4Aに示されるように、開口64は、スペーサ61に設けられている。例えば、開口64は、矩形環状のスペーサ61を形成した後、一部を切り欠くことで形成される。あるいは、開口64は、一部が切り欠かれた形状でスペーサ61を成型することにより、形成されてもよい。
なお、接着材62及び63は、図4Aに示されるように、開口64と平面視において重なる部分においても設けられている。つまり、接着材62及び63は、第1基板10及び第2基板20の全周に沿って設けられている。あるいは、接着材62及び63は、開口64と平面視において重なる部分では設けられていなくてもよい。
図2に示されるように、開口64は、第2封止部材70によって塞がれている。第2封止部材70は、例えば、紫外線硬化樹脂材料を用いて形成されている。
第2封止部材70の線幅は、例えば第1封止部材60の線幅と同じである。具体的には、第2封止部材70は、開口64から外側にはみ出ないように設けられている。あるいは、第2封止部材70は、開口64から外側に膨らむように設けられていてもよい。つまり、第2封止部材70は、第1封止部材60よりも線幅が太くてもよい。あるいは、第2封止部材70は、開口64内に凹んで設けられていてもよい。つまり、第2封止部材70は、第1封止部材60よりも線幅が細くてもよい。
また、開口64には、固形の栓部材が挿入され、当該栓部材を覆うように紫外線硬化樹脂材料が塗布され硬化されてもよい。つまり、第2封止部材70は、栓部材と硬化した紫外線硬化樹脂とで構成されてもよい。第2封止部材70の一部は、開口64から第1封止部材60の内側に、すなわち、屈折率可変層32内に突出していてもよい。
なお、配光制御デバイス1は、第1封止部材60の代わりに、図4Bに示される第1封止部材60aを備えてもよい。図4Bは、本実施の形態に係る第1封止部材の別の一例を示す断面図である。図4Bは、図2のIV−IV線における断面を示している。
第1封止部材60aは、ビーズ状のスペーサ61aと、接着材62aとを有する。複数のスペーサ61aが接着材62a内に分散されて混入されている。
複数のスペーサ61aは、例えば、互いに同じ大きさの球体である。複数のスペーサ61aは、第1基板10と第2基板20との間隔を維持する。接着材62aは、第1基板10と第2基板20とを接着する。接着材62aは、例えば、熱硬化性樹脂を用いて形成されている。
複数のスペーサ61aが混入した紫外線硬化樹脂材料を、第1基板10及び第2基板20の一方の外周に沿って、一部を除いて環状に塗布し硬化させることによって、開口64を有する第1封止部材60aが形成される。このため、容易に所望の形状の第1封止部材60aを形成することができる。例えば、第1基板10及び第2基板20の平面視形状が円形である場合であっても、容易に円環状の第1封止部材60aを形成することができる。
[配光制御デバイスの動作及び光学状態]
続いて、配光制御デバイス1の動作及び光学状態について説明する。
<無印加モード(透明状態)>
図5は、本実施の形態に係る配光制御デバイス1の無印加モード(透明状態)を説明するための断面図である。また、図5には、配光制御デバイス1に対して斜めに入射する光Lの経路を矢印で示している。光Lは、配光制御デバイス1が窓に利用された場合に、屋外から屋内に斜め下方に向けて入射する太陽光に相当する。
本実施の形態では、無印加モードは、複数のナノ粒子38が絶縁性液体37内で分散配置された第1動作モードの一例である。図5において、第1電極層40及び第2電極層50間には電圧が印加されていない。このとき、第1電極層40と第2電極層50とは、互いに等電位となっている。つまり、第1電極層40と第2電極層50との間の電位差は、0である。この場合、ナノ粒子38は、いずれの電極層にも引き寄せられないので、絶縁性液体37の全体に亘って分散された状態となる。
本実施の形態では、ナノ粒子38が絶縁性液体37の全体に分散された状態の屈折率可変層32の屈折率は、上述したように約1.5である。また、凹凸構造層31の凸部33の屈折率は、約1.5である。つまり、複数の凸部33と屈折率可変層32とは、屈折率が同等になる。したがって、配光層30の全体で屈折率が均一になる。
このため、図5に示されるように、斜め上方から斜め下方に向けて光Lが入射した場合、屈折率可変層32と凹凸構造層31との界面には屈折率差がないので、光Lが真っ直ぐに進行する。つまり、yz断面において、光Lの入射角と出射角とは、実質的に同じになる。
このように、配光制御デバイス1は、入射した光を実質的にそのまま(進行方向を変えることなく)透過させる透明状態になる。配光制御デバイス1が透明状態であるので、屋内に居る人が配光制御デバイス1を介して屋外を見た場合、屋外の景色をクリアに見ることができる。
なお、光Lは、実際には、第1基板10に入射するとき、第2基板20から出射するとき、第1基板10と第1電極層40との界面を通過するとき、及び、第2電極層50と第2基板20との界面を通過するとき、などの通過する媒体が変化するときに屈折するが、図5には図示していない。後述する図6においても同様である。
<電圧印加モード(配光状態)>
図6は、本実施の形態に係る配光制御デバイス1の電圧印加モード(配光状態)を説明するための拡大断面図である。また、図6には、配光制御デバイス1に対して斜めに入射する光Lの経路を太線の矢印で示している。
本実施の形態では、配光モードは、第1電極層40及び第2電極層50間に電位差が与えられることで、複数のナノ粒子38が第1電極層40側に偏在した第2動作モードの一例である。第1電極層40及び第2電極層50間に所定の電圧が印加されている。例えば、第1電極層40と第2電極層50とには、数十V程度の電位差の電圧が印加されている。これにより、屈折率可変層32では、帯電したナノ粒子38が、ナノ粒子38が帯びた極性とは異なる極性の電極層に引き寄せられるように絶縁性液体37内を泳動する。つまり、ナノ粒子38は、絶縁性液体37内を電気泳動する。
図6に示される例では、第1電極層40は、第2電極層50よりも低電位になっている。このため、プラスに帯電したナノ粒子38は、低電位側の第1電極層40に向かって泳動し、凹凸構造層31の凹部34に入り込んで集積していく。
このように、ナノ粒子38が屈折率可変層32内の凹凸構造層31側、すなわち、第1電極層40側に偏在することで、ナノ粒子38の粒子分布が変化し、屈折率可変層32内の屈折率分布が一様ではなくなる。具体的には、図6に示されるように、屈折率可変層32内でナノ粒子38の濃度分布が形成される。
例えば、凹凸構造層31側の領域(具体的には、凹部34内の領域)では、ナノ粒子38の濃度が高くなり、第2電極層50側の領域では、ナノ粒子38の濃度が低くなる。したがって、屈折率可変層32内では、第1電極層40側の領域と第2電極層50側の領域とには、屈折率差が生じる。
本実施の形態では、ナノ粒子38の屈折率が絶縁性液体37の屈折率よりも高い。このため、ナノ粒子38の濃度が高い第1電極層40側の領域の屈折率は、ナノ粒子38の濃度が低い、すなわち、絶縁性液体37の割合が多い第2電極層50側の領域の屈折率よりも高くなる。例えば、第1電極層40側の領域の屈折率は、ナノ粒子38の濃度に応じて約1.5より大きい値〜約1.8になる。第2電極層50側の領域の屈折率は、ナノ粒子38の濃度に応じて約1.4〜約1.5より小さい値になる。
複数の凸部33の屈折率が約1.5であるので、第1電極層40と第2電極層50との間に電位差が与えられている場合、凸部33と屈折率可変層32の第1電極層40側の領域との間には、屈折率差が生じる。このため、図6に示されるように、斜め方向から光Lが入射した場合、入射した光Lは、凸部33の第2面36で屈折した後、第1面35で全反射される。
これにより、図6に示されるように、垂直断面において光Lの入射角と出射角とが異なる。例えば、斜め上方から斜め下方に向けて入射した光Lは、斜め上方に向けて配光制御デバイス1から出射される。
このように、第1電極層40と第2電極層50との間に電位差が与えられた場合に、複数の凸部33の各々と屈折率可変層32との界面に屈折率差が発生し、配光層30に入射する光の進行方向が曲げられる。つまり、配光制御デバイス1は、入射した光を、その進行方向を曲げて透過させる配光状態になる。
また、与える電位差の大きさによってナノ粒子38の凝集の程度を変化させることができる。ナノ粒子38の凝集の程度によって屈折率可変層32の屈折率が変化する。このため、凸部33の第1面35及び第2面36(界面)における屈折率の差を変化させることで、配光方向を変化させることも可能である。
[製造方法]
続いて、配光制御デバイス1の製造方法について説明する。
図7は、本実施の形態に係る配光制御デバイス1の製造方法を示すフローチャートである。
図7に示されるように、まず、開口64を有する第1封止部材60を形成する(S10)。具体的には、凹凸構造層31と第1電極層40とが設けられた第1基板10と、第2電極層50が設けられた第2基板20とを準備する。例えば、第1基板10の一面に、蒸着法又はスパッタリング法によりITOなどの透明導電膜を形成し、形成した透明導電膜をパターニングすることで、第1電極層40を形成する。第2基板20の一面にも同様に、第2電極層50を形成する。さらに、第1電極層40上に、透光性の樹脂材料からなる膜を塗布し、塗布した膜にナノインプリントによって凹凸構造を転写することにより、凹凸構造層31を形成する。本実施の形態では、第1基板10の全周に沿って接着材料を塗布した後、塗布した接着材料の上に、開口64となる部分を除く一部切り欠かれた環形のスペーサ61を配置する。さらに、配置したスペーサ61又は第2基板20の全周に沿って接着材料を塗布する。
次に、第1基板10と第2基板20とを貼り合わせる(S20)。具体的には、第1電極層40と第2電極層50とが向かい合うように第1基板10と第2基板20とを貼り合わせる。第1封止部材60の接着材料に熱を加えることで、接着材料を硬化させる。これにより、第1封止部材60によって第1基板10と第2基板20との間が維持される。
次に、開口64から屈折率可変材料を注入する(S30)。例えば、図8に示されるように、ノズル90を開口64に挿入し、挿入したノズル90から屈折率可変材料39を吐出させることで、基板間の空間に屈折率可変材料39を注入する。図8は、本実施の形態に係る配光制御デバイス1の屈折率可変材料39の注入工程を説明するための、基板に平行な断面を示す断面図である。なお、ノズル90の先端は、開口64より奥まで挿入されてもよい。また、空間65に存在した空気は、屈折率可変材料39が注入されることによって開口64とノズル90の先端との間から外部へ放出される。また、配光制御デバイス1が大型になった場合、開口64を同じ一辺に複数設け、それら複数の開口64から同時に屈折率可変材料39を注入することによって、製造時間を短縮することができる。
図8の白抜きの矢印に示されるように、屈折率可変材料39は、凸部33の延びる方向に沿って基板間の奥まで行き渡る。このとき、屈折率可変材料39を注入する場合において、開口64が上側に位置するように、第1基板10及び第2基板20を立てて配置する。これにより、ノズル90から吐出された屈折率可変材料39は重力によって自然に基板間の奥へ流れる。開口64に対向する一辺(第1封止部材60の下辺部分)まで流れた屈折率可変材料39は、第1封止部材60に沿って凸部33を越えながら横へ広がる。
図9は、本実施の形態に係る配光制御デバイス1の屈折率可変材料39の注入工程を説明するための、基板に垂直な断面を示す断面図である。なお、図9では、第2基板20及び第2電極層50を図示していない。
図9に示されるように、第2面36より傾斜が緩やかな第1面35が開口64側に位置している。このため、屈折率可変材料39は、緩やかな第1面35に沿って容易に凸部33を越えることができ、基板間の奥にまで行き渡ることができる。特に、基板間の距離が500μm以下である場合に、屈折率可変材料39をスムーズに基板間に充填させることができる。
なお、屈折率可変材料39の注入は、大気圧下で行われるが、大気圧より気圧が低い減圧空間で行われてもよい。これにより、気泡の混入をさらに抑制することができる。また、屈折率可変材料39の注入は、開口64が上側に位置すれば、基板を斜めに立てて行ってもよい。
屈折率可変材料39を基板間に充填した後、図7に示されるように、開口64を第2封止部材70で塞ぐ(S40)。具体的には、開口64を塞ぐように紫外線硬化性樹脂を塗布し、紫外線を照射することにより硬化させる。このとき、紫外線硬化性樹脂を塗布する前に、開口64内に固形の栓部材を挿入してもよい。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る配光制御デバイス1は、光透過性を有する第1基板10と、第1基板10に設けられた、光透過性を有する第1電極層40と、第1電極層40上に設けられた、所定方向に延在する複数の凸部33を有する凹凸構造層31と、第1基板10に対向して設けられた、光透過性を有する第2基板20と、第2基板20に設けられた、第1電極層40と対向し、光透過性を有する第2電極層50と、第1電極層40と第2電極層50との間において複数の凸部33間を充填するように設けられた、第1電極層40及び第2電極層50間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変層32とを備える。さらに、配光制御デバイス1は、第1基板10と第2基板20との間で屈折率可変層32を囲むように設けられた、開口64を有する環状の第1封止部材60と、開口64を塞ぐ第2封止部材70とを備える。開口64は、複数の凸部33の少なくとも1つの凸部が延びる方向に設けられている。
これにより、開口64が凸部33の延びる方向に設けられているので、開口64から注入された屈折率可変材料が凸部33に沿って奥までスムーズに行き渡る。このため、気泡が混入しにくく、基板間に屈折率可変材料が均一に充填されやすくなる。したがって、配光制御デバイス1の光学状態を面内で均一に制御することが可能になる。このように、本実施の形態によれば、良好な光学特性を有する配光制御デバイス1を実現することができる。
また、配光制御デバイス1は透光性を有し、内部に設けられる凹凸構造層31も透光性を有しているため、外観上、凹凸構造層31の延びる方向が目視でわかりにくい。つまり、設置時等において、配光制御デバイス1の正しい取り付け方向が把握しにくいという課題がある。これに対して、本実施の形態では、開口64が凸部33の延びる方向に設けられているので、第2封着部材70による開口64の封止後においても、開口64又は第2封着部材70の位置を確認することにより、凸部33の向きを把握することができる。このため、配光制御デバイス1を窓などに設置する際に、配光制御デバイス1の縦横の向きを正しい向きに合わせるのを容易に行うことができる。なお、第2封着部材70に第1封着部材60とは異なる色の着色部材を用いれば、配光制御デバイス1の正しい向きを容易に素早く把握することができる。
また、例えば、複数の凸部33の少なくとも1つの凸部の各々は、第1基板10に対して傾斜した第1面35と、第1基板10に対する傾斜が第1面35より急峻な第2面36とを有する。第1面35は、開口64側に面している。
これにより、開口64から注入された屈折率可変材料は、傾斜が緩やかな第1面35に沿って容易に凸部33を超えることができ、基板間をスムーズに充填することができる。
また、例えば、屈折率可変層32は、絶縁性液体37と、絶縁性液体37とは屈折率が異なり、絶縁性液体37内に分散された帯電する複数のナノ粒子38とを有する。
これにより、絶縁性液体37に分散された帯電するナノ粒子38の凝集の程度に応じて、配光状態において配光される光の方向が変化する。ナノ粒子38の凝集の程度は、第1電極層40及び第2電極層50の間に印加される電圧に応じて容易に変更することができる。したがって、透明状態及び配光状態を容易に変更することができる。また、配光状態においては、P偏光及びS偏光のいずれの光にも屈折率差の影響を与えることができるので、配光性及び透明性を高めることができる。
また、例えば、屈折率可変層32は、複数の凸部33の屈折率と同じ屈折率に変化可能である。配光制御デバイス1は、屈折率可変層32と複数の凸部33との屈折率が同じである場合に、透明状態になる。
これにより、配光制御デバイス1を窓に利用することができる。つまり、配光制御デバイス1が透明状態になりうるので、屋内に居る人が屋外の景色を見ることができ、開放感を得ることができる。
また、例えば、屈折率可変層32は、複数の凸部33の屈折率とは異なる屈折率に変化可能である。配光制御デバイス1は、鉛直方向に沿って配置された場合に、屈折率可変層32と複数の凸部33との屈折率が異なるとき、斜め下方に入射する光を透過させて斜め上方に出射する配光状態になる。
これにより、配光制御デバイス1を窓に利用した場合に、屋内に光を効率良く採り入れることができる。屋内を明るくすることができるので、屋内照明の光量を抑えることができ、消費電力を低減することができる。つまり、配光制御デバイス1は、省エネ化を支援することができる。
また、例えば、本実施の形態に係る配光制御デバイス1の製造方法は、所定方向に延在する複数の凸部33を有する凹凸構造層31と光透過性を有する第1電極層40とが設けられた、光透過性を有する第1基板10と、光透過性を有する第2電極層50が設けられた、光透過性を有する第2基板20との少なくとも一方に、開口64を有する環状の第1封止部材60を形成する工程と、第1電極層40と第2電極層50とが向かい合うように第1基板10と第2基板20とを貼り合わせる工程と、第1電極層40及び第2電極層50間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変材料を開口64から注入する工程と、開口64を第2封止部材70で塞ぐ工程とを含む。開口64は、複数の凸部33の少なくとも1つの凸部が延びる方向に設けられている。
これにより、開口64が凸部33の延びる方向に設けられているので、開口64から注入された屈折率可変材料が凸部33に沿って奥までスムーズに行き渡る。このため、気泡が混入しにくく、基板間に屈折率可変材料が均一に充填されやすくなる。これにより、良好な光学特性を有する配光制御デバイス1を製造することができる。
また、屈折率可変材料39として用いられる電気泳動材料は、一般的には液晶材料に比べて粘度が低い。したがって、封止部材をダム材として利用して基板上に滴下する方法では、屈折率可変材料39が流動しやすいので、充分な量の屈折率可変材料を基板上に留め置くことが難しい。このため、基板を貼り合わせた場合に、基板間に気泡が混入しやすい。
本実施の形態によれば、開口64から屈折率可変材料39を注入することで、上述したように、屈折率可変材料39を基板内に充分に、かつ、容易に行き渡らせることができる。これにより、気泡の混入を抑制し、良好な光学特性を有する配光制御デバイス1を製造することができる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係る配光制御デバイスについて説明する。
図10は、本実施の形態に係る配光制御デバイス101の、基板に平行な断面を示す断面図である。図11は、本実施の形態に係る配光制御デバイス101の屈折率可変材料39の注入工程を説明するための、基板に平行な断面を示す断面図である。
図10に示されるように、配光制御デバイス101は、凹凸構造層31の代わりに、凹凸構造層131を備える。凹凸構造層131は、凸部33が延びる方向に交差する溝139を有する。
溝139は、図10に示されるように、複数の凸部33の両端部に設けられている。具体的には、溝139は、複数の凸部33と第1封止部材60との間に設けられている。例えば、全ての凸部33の両端部に溝139が設けられているが、これに限らない。溝139は、第1封止部材60に囲まれた全ての凸部33の一方の端部のみに設けられていてもよい。例えば、溝139は、凸部33と、第1封止部材60の、開口64が設けられた辺の対辺(具体的には、図10における下辺)との間のみに設けられていてもよい。溝139は、凸部33の延びる方向に直交する方向(具体的にはz軸方向)に沿って設けられている。
なお、溝139は、凸部33の中央部分で交差するように設けられていてもよい。このとき、溝139は、z軸方向に凸部33を交差(すなわち、凸部33に直交)してもよく、斜めに凸部33を交差してもよい。例えば、溝139は、開口64を中心とする放射状に延びるように設けられていてもよい。
以上のように、本実施の形態に係る配光制御デバイス101では、凹凸構造層131は、複数の凸部33が延びる方向に交差する溝139を有する。
これにより、図11に示されるように、溝139に沿って屈折率可変材料39が流れやすくなるので、よりスムーズに屈折率可変材料39を基板間に行き渡らせることができる。
(その他)
以上、本発明に係る配光制御デバイス及びその製造方法について、上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、凹凸構造層31は、第1基板10の全面に設けられていてもよい。つまり、凹凸構造層31は、平面視において、第1封止部材60と重なる位置に設けられていてもよい。この場合、凸部33は、開口64を通過するように設けられている。
また、例えば、開口64の開口面と凸部33の延びる方向とは、斜めに交差していてもよい。言い換えると、凸部33の延びる方向に対して、第1封止部材60の一辺であって、開口64が設けられた辺は、斜めに交差していてもよい。
また、例えば、開口64から注入する屈折率可変材料は、液晶材料であってもよい。この場合、液晶材料に含まれる液晶分子の複屈折性を利用して、屈折率可変層の屈折率が変化する。屈折率可変層に与えられる電界に応じて液晶分子の配向を変化させることにより、屈折率可変層の屈折率が変化する。これにより、透明状態及び配光状態、並びに、配光状態における配光方向を制御することができる。
また、例えば、凹凸構造層31は、第2基板20側に設けられていてもよい。つまり、凹凸構造層31は、第2電極層50上に設けられていてもよい。
また、凸部33同士の間隔は、等間隔で設けたが、異なる間隔で設けてもよい。図3に示されるように、凸部33同士の間に平面部が存在するが、平面部が無く、凸部33が連続して配置されたものでもよい。一般的に凸部33間が狭くなるほど、凸部33間に屈折率可変材料39が入り込みにくくなる。これに対して、本実施の形態によれば、凸部33の第1面35及び第2面36の表面、第1電極層40及び第2電極層50の表面等、すなわち、配光制御デバイス1の内表面に沿ってスムーズに行き渡ることになり、屈折率可変材料39を凹部34に隙間なく充填することができる。
また、例えば、複数の凸部33は、x軸方向において複数に分割されていてもよい。例えば、複数の凸部33は、マトリクス状などに点在するように配置されていてもよい。つまり、複数の凸部33を、ドット状に点在するように配置してもよい。
また、例えば、上記の実施の形態において、ナノ粒子38の屈折率が絶縁性液体37の屈折率より低くてもよい。ナノ粒子38の屈折率などに応じて印加する電圧を適宜調整することで、透明状態及び配光状態を実現することができる。例えば、第1電極層40及び第2電極層50間に電圧が印加されていない場合に配光状態が実現され、電圧が印加された場合に透明状態が実現されてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態において、ナノ粒子38はプラスに帯電させたが、これに限らない。つまり、ナノ粒子38をマイナスに帯電させてもよい。この場合、第1電極層40にはプラス電位を印加し、第2電極層50にはマイナス電位を印加することで、第1電極層40と第2電極層50との間に直流電圧を印加してもよい。
また、複数のナノ粒子38には、光学特性の異なる複数種類のナノ粒子が含まれてもよい。例えば、プラスに帯電させた透明の第1ナノ粒子と、マイナスに帯電させた不透明(黒色など)の第2ナノ粒子とを含んでもよい。例えば、第2ナノ粒子を凝集させて偏在させることで、配光制御デバイス1に遮光機能を持たせてもよい。
また、例えば、複数のナノ粒子38が分散配置された状態で、複数の凸部33の屈折率と屈折率可変層32の屈折率とが異なっていてもよい。例えば、電極間に電圧が印加されずに無印加状態で、配光制御デバイス1が配光状態になってもよい。また、複数のナノ粒子38が第1電極層40側に偏在した状態で、複数の凸部33の屈折率と屈折率可変層32の屈折率とが同じであってもよい。つまり、例えば、電極間に所定の電圧が印加された状態で、配光制御デバイス1が透明状態になってもよい。
また、上記の実施の形態では、配光制御デバイス1に入射する光として太陽光を例示したが、これに限らない。例えば、配光制御デバイス1に入射する光は、照明装置などの発光装置が発する光であってもよい。
また、例えば、配光制御デバイス1は、建物の窓に設置する場合に限るものではなく、例えば車の窓などに設置してもよい。また、配光制御デバイス1は、例えば、照明器具の透光カバーなどの配光制御部材などに利用することもできる。あるいは、配光制御デバイス1は、凹凸構造の界面での光の散乱を利用した目隠し部材としても利用することができる。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1、101 配光制御デバイス
10 第1基板
20 第2基板
31、131 凹凸構造層
32 屈折率可変層
33 凸部
34 凹部
35 第1面
36 第2面
37 絶縁性液体
38 ナノ粒子
39 屈折率可変材料
40 第1電極層
50 第2電極層
60、60a 第1封止部材
64 開口
70 第2封止部材
139 溝

Claims (7)

  1. 光透過性を有する第1基板と、
    前記第1基板に設けられた、光透過性を有する第1電極層と、
    前記第1電極層上に設けられた、所定方向に延在する複数の凸部を有する凹凸構造層と、
    前記第1基板に対向して設けられた、光透過性を有する第2基板と、
    前記第2基板に設けられた、前記第1電極層と対向し、光透過性を有する第2電極層と、
    前記第1電極層と前記第2電極層との間において前記複数の凸部間を充填するように設けられた、前記第1電極層及び前記第2電極層間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変層と、
    前記第1基板と前記第2基板との間で前記屈折率可変層を囲むように設けられた、開口を有する環状の第1封止部材と、
    前記開口を塞ぐ第2封止部材とを備え、
    前記開口は、前記複数の凸部の少なくとも1つの凸部が延びる方向に設けられている
    配光制御デバイス。
  2. 前記凹凸構造層は、前記複数の凸部が延びる方向に交差する溝を有する
    請求項1に記載の配光制御デバイス。
  3. 前記複数の凸部における少なくとも1つの凸部は、前記第1基板に対して傾斜した第1面と、前記第1基板に対する傾斜が前記第1面より急峻な第2面とを有し、
    前記第1面は、前記開口側に位置している
    請求項1又は2に記載の配光制御デバイス。
  4. 前記屈折率可変層は、
    絶縁性液体と、
    前記絶縁性液体とは屈折率が異なり、前記絶縁性液体内に分散された帯電する複数のナノ粒子とを有する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の配光制御デバイス。
  5. 前記屈折率可変層は、前記複数の凸部の屈折率と同じ屈折率に変化可能であり、
    前記配光制御デバイスは、前記屈折率可変層と前記複数の凸部との屈折率が同じである場合に、透明状態になる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の配光制御デバイス。
  6. 前記屈折率可変層は、前記複数の凸部の屈折率とは異なる屈折率に変化可能であり、
    前記配光制御デバイスは、鉛直方向に沿って配置された場合に、前記屈折率可変層と前記複数の凸部との屈折率が異なるとき、斜め下方に入射する光を透過させて斜め上方に出射する配光状態になる
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の配光制御デバイス。
  7. 所定方向に延在する複数の凸部を有する凹凸構造層と光透過性を有する第1電極層とが設けられた、光透過性を有する第1基板と、光透過性を有する第2電極層が設けられた、光透過性を有する第2基板との少なくとも一方に、開口を有する環状の第1封止部材を形成する工程と、
    前記第1電極層と前記第2電極層とが向かい合うように前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせる工程と、
    前記第1電極層及び前記第2電極層間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する屈折率可変材料を前記開口から注入する工程と、
    前記開口を第2封止部材で塞ぐ工程とを含み、
    前記開口は、前記複数の凸部の少なくとも1つの凸部が延びる方向に設けられている
    配光制御デバイスの製造方法。

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