JP6533693B2 - インクジェットヘッド洗浄装置 - Google Patents

インクジェットヘッド洗浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6533693B2
JP6533693B2 JP2015100730A JP2015100730A JP6533693B2 JP 6533693 B2 JP6533693 B2 JP 6533693B2 JP 2015100730 A JP2015100730 A JP 2015100730A JP 2015100730 A JP2015100730 A JP 2015100730A JP 6533693 B2 JP6533693 B2 JP 6533693B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
cleaning solution
inkjet head
shutter
carriage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015100730A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016215433A (ja
Inventor
勝利 山辺
勝利 山辺
英志 宮下
英志 宮下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mimaki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mimaki Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mimaki Engineering Co Ltd filed Critical Mimaki Engineering Co Ltd
Priority to JP2015100730A priority Critical patent/JP6533693B2/ja
Publication of JP2016215433A publication Critical patent/JP2016215433A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6533693B2 publication Critical patent/JP6533693B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、インクジェットヘッド洗浄装置に関する。
従来のインクジェットプリンタにおいて、キャリッジに搭載され、印刷データに基づいてインク滴をノズル開口から吐出するインクジェットヘッドと、装置の休止期間中においてインクジェットヘッドのノズル面を封止するキャッピング手段(メンテナンス部材)と、キャリッジに搭載され、保湿液(洗浄液)を貯留する保湿液タンク(洗浄液タンク)とを具備したインクジェットヘッド洗浄装置に関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。このインクジェットヘッド洗浄装置は、制御手段によって、キャリッジの移動に対応して保湿液タンクから保湿液をメンテナンス部材内に滴下するものである。
特開2001−018408号公報
しかしながら、洗浄液タンクから吐出された洗浄液の全量がメンテナンス部材内に滴下する前にキャリッジを移動させてしまった場合、洗浄液は、メディアに滴下してメディアを汚染するおそれがある。そこで、インクジェットヘッド洗浄装置には、上記のような場合であっても、洗浄液がメディアに滴下してメディアを汚染することを回避する洗浄液の滴下回避手段が必要である。ところが、洗浄液の滴下回避手段をキャリッジに搭載すると、キャリッジは、重量が増加してしまう。このため、インクジェットヘッド洗浄装置においては、キャリッジの重量を増加せず、洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避することが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、キャリッジの重量を増加させず、洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避することができるインクジェットヘッド洗浄装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るインクジェットヘッド洗浄装置は、インクジェットヘッドのノズル面をメンテナンスするメンテナンス部材と、洗浄液が貯留された洗浄液タンクと、前記インクジェットヘッドを支持するキャリッジ上に配設された洗浄液吐出口から前記メンテナンス部材に前記洗浄液タンクの前記洗浄液を供給する洗浄液流通路と、前記洗浄液流通路に配設され、前記洗浄液流通路における前記洗浄液の流通と停止とを制御する開閉手段と、前記キャリッジ上に、前記洗浄液吐出口と前記メンテナンス部材との間の開放と閉鎖とを自在とするよう配設されたシャッターと、を備え、前記シャッターは、前記開閉手段によって前記洗浄液流通路における前記洗浄液の流通が停止されたとき、前記閉鎖を行うものである、ことを特徴とする。
上記インクジェットヘッド洗浄装置は、開閉手段が洗浄液流通路に配設されている。インクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジ上に搭載する部材を削減することができる。開閉手段が洗浄液流通路に配設されたことによって、洗浄液流通路は、開閉手段から下流側の流路が長くなるおそれがある。これにより、洗浄液は、開閉手段を閉状態とした後であっても、洗浄液流通路内に残留しているおそれがある。そこで、インクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジ上に、洗浄液吐出口とメンテナンス部材との間の開放と閉鎖とを自在とするよう配設されたシャッターを備えている。このシャッターは、開閉手段によって前記洗浄液流通路における前記洗浄液の流通が停止されたとき、前記閉鎖を行う。このため、洗浄液タンクから吐出された洗浄液の全量がメンテナンス部材内に滴下する前にキャリッジを移動させてしまった場合であっても、インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液吐出口とメンテナンス部材との間がシャッターによって閉鎖されていれば、開閉手段より下流側において洗浄液流通路内に残留した洗浄液をシャッターによってキャリッジ内に留めることができる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液流通路内に残留した洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避できる。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジの重量が増加することを回避し、洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避できる。
また、上記インクジェットヘッド洗浄装置では、前記シャッターは、一端が回動軸に軸支されたリンク部材の他端に回動自在に支持され、該リンク部材を前記回動軸を中心に回動させて前記開放と前記閉鎖とを切り替えるものであり、前記リンク部材は、前記回動に伴い中間部において折れ曲がるよう構成されている、ものとすることができる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置は、リンク部材が回動に伴い中間部において折れ曲がる。このため、シャッターの開閉動作時に、シャッターおよびリンク部材の部材が可動するスペースを節減することができる。この結果、洗浄液吐出口とメンテナンス部材とを近づけて配設することができるので、洗浄液の漏洩や飛散を抑制することができる。
また、上記インクジェットヘッド洗浄装置では、前記リンク部材は、該リンク部材の前記中間部に設けられた連結軸を中心に、重力により折れ曲がりが生じるように構成されている、ものとすることができる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置は、リンク部材の中間部に設けられた連結軸を中心に、重力により折れ曲がりが生じるように構成されており、例えば、バネを含む付勢手段などを用いる必要がない。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置は、簡易な構成で可動時において洗浄液吐出口と接触しないように構成することができる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置は、作動の信頼性を高めることができる。
また、上記インクジェットヘッド洗浄装置では、前記リンク部材の前記回動軸と前記連結軸との間に、駆動力により上下する動作杆が接続部において取り付けられ、該接続部は、前記回動軸寄りに設けられている、ものとすることができる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置は、動作杆が回動軸寄りに設けられているので、動作杆の上下動が小さくとも、リンク部材の上下動を大きくすることができる。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置は、シャッターの開放、閉鎖を迅速に行うことができる。
また、上記インクジェットヘッド洗浄装置では、前記洗浄液タンクは、前記洗浄液流通路において前記開閉手段より上流側に配設され、かつ、前記洗浄液吐出口より上方に位置している、ことを特徴とする。
上記インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液タンクが洗浄液流通路において開閉手段より上流側に配設されている。インクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジ上に搭載する部材を削減することができる。また、インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液タンクが洗浄液吐出口より上方に位置している。このため、インクジェットヘッド洗浄装置は、水頭差を利用して、洗浄液を洗浄液タンクから洗浄液吐出口に流通させることができる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液を流通させるためにポンプなどの装置を備える必要がなくなる。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジの重量が増加することを回避することができる。
また、上記インクジェットヘッド洗浄装置では、前記キャリッジは、前記メンテナンス部材と対向して配設され、前記洗浄液吐出口から吐出された前記洗浄液を前記メンテナンス部材に滴下する貫通孔を有し、前記シャッターは、前記洗浄液の吐出時以外は前記貫通孔を覆って、前記洗浄液吐出口と前記メンテナンス部材との間を閉鎖する、ことを特徴とする。
上記インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液の吐出時以外において、シャッターがキャリッジの貫通孔を覆って、洗浄液吐出口とメンテナンス部材との間を閉鎖する。このため、インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液がメンテナンス部材から貫通孔を介してメディア側に滴下することを抑制することができる。より詳しくは、貫通孔がシャッターによって閉鎖されていれば、洗浄液は、洗浄液吐出口から滴下したとしてもキャリッジ内に留めることができる。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避できる。
また、上記インクジェットヘッド洗浄装置では、前記洗浄液吐出口は、前記洗浄液タンクから導出された導出管で構成された前記洗浄液流通路の先端である、ことを特徴とする。
上記インクジェットヘッド洗浄装置は、洗浄液タンクから導出された導出管で構成された洗浄液流通路の先端が洗浄液吐出口である。このため、洗浄液流通路は、洗浄液吐出口として他の部材を備える必要がなく、簡易に構成することができる。また、キャリッジには、洗浄液流通路の一部が配設されているのみであり、他の部材を配設する必要がない。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジの重量が増加することを回避できる。
本発明に係るインクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジの重量を増加せず、洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置を備えたインクジェットプリンタのキャリッジの斜視図である。 図2は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置の部分拡大図であり、シャッターの閉状態を示す図である。 図3は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置の部分拡大図であり、シャッターの開状態を示す図である。 図4は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置のベースプレートとシャッターの平面図である。 図5は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置のベースプレートとインクジェットヘッドの平面図である。 図6は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置のブロック図である。 図7は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置における情報処理を示すフロー図である。 図8は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置における情報処理を示すフロー図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置を備えたインクジェットプリンタのキャリッジの斜視図である。図2は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置の部分拡大図であり、シャッターの閉状態を示す図である。図3は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置の部分拡大図であり、シャッターの開状態を示す図である。図4は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置のベースプレートとシャッターの平面図である。図5は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置のベースプレートとインクジェットヘッドの平面図である。図6は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置のブロック図である。図7は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置における情報処理を示すフロー図である。図8は、実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置における情報処理を示すフロー図である。
本実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置1は、縦型やフラットベッド型等、種々の形式の不図示のインクジェット印刷装置(以下、インクジェットプリンタという)に適用され、インクジェットプリンタのインクジェットヘッドを洗浄するものである。
以下では、便宜上、図1に示すように、互いに直交する3つの方向をそれぞれ鉛直方向(上下方向)、主走査方向および副走査方向と定義し、この定義に従い各部の構成を説明する。鉛直方向は、インクジェットプリンタの高さ方向であり、主走査方向は、キャリッジの往復動する方向であり、副走査方向は主走査方向と直交する方向である。鉛直方向における下方は、重力が作用する方向である。なお、これらの方向は、説明をわかりやすくするために便宜上定義したものであり、これらの方向によって本発明が限定されるものではない。
インクジェットプリンタは、図1に示すように、主として、被プリント媒体である対象物にインクを吐出するノズルが設けられたノズル面(不図示)を備えた後述するインクジェットヘッド2と、インクジェットヘッド洗浄装置1とを備えている。ここで、対象物としては記録媒体(メディア)であり、メディアは、紙に限らず、板や布帛、構造体のような種々の物品であってよい。
インクジェットヘッド2は、メディアにインクを吐出するものである。インクジェットヘッド2は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)、ホワイト、および、その他の色にそれぞれ対応する複数のノズルを有する。なお、インクジェットヘッド2は、単数でも複数でもよい。このインクジェットヘッド2は、図1ないし図3に示すように、インクジェットプリンタの主走査方向に往復動する後述するキャリッジ100に配設される。インクジェットヘッド2は、図4、図5に示すように、キャリッジ100に組み付けられたベースプレート101に組み付けられている。具体的に、インクを吐出するノズルが設けられたノズル面を有するインクジェットヘッド2は、ベースプレート101を貫通するヘッド貫通孔101aに嵌め込まれて、ノズル面がベースプレート101の下面からメディア側に僅かに露出するように保持されている。インクジェットヘッド2は、キャリッジ100が主走査方向へ往復動すると、それに連動して主走査方向へ往復動する。このインクジェットヘッド2の主走査方向への往復動は、後述するコントローラ70によって制御される。
キャリッジ100は、後述するインクジェットヘッド2を保持するものである。キャリッジ100は、インクジェットプリンタの筐体に配設されている。キャリッジ100は、モータ等を用いた駆動機構であるヘッド移動機構(不図示)によって主走査方向に移動自在に配設されている。副走査方向への移動は、メディアの移動により行われている。キャリッジ100は、図1ないし図3に示すように、ベースプレート101と、側壁102とを有している。
ベースプレート101は、後述するインクジェットヘッド2が組み付けられるものである。ベースプレート101は、平板で矩形状に形成されている。ベースプレート101は、長手方向が主走査方向と一致し、短手方向が副走査方向と一致している。このベースプレート101には、後述する板厚方向に貫通するヘッド貫通孔101aが配設されている。このヘッド貫通孔101aは、このインクジェットプリンタにおけるインクジェットヘッド2の数と同数が形成されている。本実施形態においては、図4、図5に示すように、ベースプレート101bに4つのヘッド貫通孔101aが形成されている。また、図5においては、4つのヘッド貫通孔101aの1つにインクジェットヘッド2が取り付けられた状態を示している。このヘッド貫通孔101aは、各々にインクジェットヘッド2が取り付けられると共に、インクジェットヘッド2によりヘッド貫通孔101aが閉鎖される。キャリッジ100は、ヘッド貫通孔101aにインクジェットヘッド2を嵌め込んで、インクを吐出するノズルが設けられたノズル面が、ベースプレート101の下面からメディア側に僅かに突出するようにインクジェットヘッド2を支持するものである。
側壁102は、ベースプレート101の主走査方向における端部において、ベースプレート101に対して垂直に立設されている。側壁102は、主走査方向に間隔を空けて一対が配設されている。
貫通孔103は、後述するメンテナンス部材10と対向して配設される。貫通孔103は、ベースプレート101を板厚方向に貫通して形成されている。貫通孔103は、上下方向視において円形状に形成されている。貫通孔103は、洗浄液吐出口30aの下方に位置している。貫通孔103は、洗浄液吐出口30aの径と略同径に設定されている。貫通孔103は、洗浄液吐出口30aから滴下された洗浄液をキャリッジ100の下方に位置するメンテナンス部材10に滴下するものである。この貫通孔103は、洗浄液を滴下する場合以外、後述するシャッター50により塞がれる。このため、貫通孔103は、インク吐出時に生じた洗浄液のミストがキャリッジ内へ侵入することが確実に抑制される。
支持部材104は、ベースプレート101の主走査方向における端部に配設されている。支持部材104は、後述する洗浄液流通路30を支持するものである。支持部材104は、キャリッジ100が主走査方向に往復動しても、キャリッジ100内における洗浄液流通路30の位置ずれを抑制される。
操作部110は、タッチ式の液晶パネル等で構成されている。操作部110は、ユーザによって操作されるものである。操作部110は、例えば、インクジェットヘッド2のクリーニングを実行する旨が入力される。また、操作部110は、コントローラ70(図6参照)と電気的に接続されている。これにより、操作部110は、入力された制御信号をコントローラ70に出力する。
メンテナンス部材10は、下方からインクジェットヘッド2のノズル面を覆い、ノズル面の清掃等のメンテナンスを行ったり、ノズルのインクが乾燥することを抑制したりするものである。メンテナンス部材10は、キャリッジ100の下方に位置するインクジェットプリンタの筐体に配設されている。このため、洗浄液タンク20は、キャリッジ100が主走査方向に移動する場合であっても、その移動に連動しては移動しない。メンテナンス部材10は、後述する洗浄液吐出口30aから滴下された洗浄液を受け止める。メンテナンス部材10は、インクジェットヘッド2のノズル面に対応した形状、大きさに形成されている。メンテナンス部材10においてノズル面を覆う対向面にはノズル面を保護するため柔軟性、吸湿性を有する保護シート(フェルトなど不織布シート)に覆われていてもよい。
洗浄液タンク20は、洗浄液を貯留するものである。洗浄液タンク20は、キャリッジ100の上流側、かつ、後述する洗浄液吐出口30aの上方に配設されている。このため、洗浄液は、水頭差を利用して洗浄液タンク20からチューブ30bを経由して、洗浄液流通路30に到達した後、洗浄液吐出口30aへ流通される。また、洗浄液タンク20は、インクジェットプリンタの筐体に固定されている。このため、洗浄液タンク20は、キャリッジ100が主走査方向に移動する場合であっても、その移動に連動して移動せず、その位置が固定されている。洗浄液タンク20は、下側から導出管である洗浄液流通路30が導出されている。また、チューブ30bは、バルブ40が閉じた状態では、チューブ30b内の洗浄液が重力で漏洩しない程度に小さい内径となされている。
洗浄液流通路30は、洗浄液タンク20からチューブ30bを介して洗浄液吐出口30aに洗浄液を流通させるものである。洗浄液流通路30は、可撓性を有する合成樹脂材で構成されたチューブである。洗浄液流通路30においては、チューブ30bの一端が洗浄液タンク20から導出されている。洗浄液流通路30においては、チューブ30bの他端が洗浄液吐出口30aとなっている。洗浄液吐出口30aは、ベースプレート101の貫通孔103の上方に配設されている。洗浄液吐出口30aは、後述するシャッター50の本体部50bの可動範囲外において貫通孔103に近い位置に配設されている。洗浄液流通路30の他端は、支持部材104によって支持されている。チューブ30bは、可撓性を有する合成樹脂材で構成されたチューブである。チューブ30bは、バルブ40が閉じた状態では、チューブ30b内の洗浄液が重力で漏洩しない程度に小さい内径となされている。洗浄液流通路30は、他端側がキャリッジ100内に配設されている。これにより、洗浄液流通路30は、キャリッジ100の主走査方向における移動時には他端側がキャリッジ100とともに移動する。
バルブ(開閉手段)40は、洗浄液流通路30に配設されている。バルブ40は、その開閉によって洗浄液流通路30における洗浄液の流通と停止とを制御するものである。このバルブ40は、洗浄液流通路30において洗浄液タンク20の直下に配設されている。すなわち、バルブ40は、キャリッジ100より上流側に配設されている。バルブ40が開状態のとき、洗浄液流通路30が開放されるので、洗浄液は、洗浄液タンク20から吐出されて洗浄液流通路30を流通する。バルブ40が閉状態のとき、洗浄液流通路30が閉鎖されるので、洗浄液は、洗浄液タンク20から吐出されず洗浄液流通路30における流通が停止する。バルブ40は、開閉手段駆動部40Aを有している。開閉手段駆動部40Aは、バルブ40を開閉するための駆動力を供給するものである。より詳しくは、開閉手段駆動部40Aは、モータ等の動力源を有しており、コントローラ70からの制御信号によって作動し、駆動力を発生する。開閉手段駆動部40Aは、コントローラ70によって制御される。
シャッター50は、キャリッジ100上において洗浄液吐出口30aの下流側に配設されている。シャッター50は、洗浄液吐出口30aとメンテナンス部材10との間の開放と閉鎖とを切り替え可能なものである。より詳しくは、シャッター50は、一端が後述する連結軸(回動軸)64bに軸支された第3リンク64を連結軸64bを中心に回動させて、ベースプレート101の貫通孔103の開放と閉鎖とを切り替えるものである。シャッター50は、後述するシャッター駆動機構60によって可動されて、貫通孔103の開放と閉鎖とを切り替える。このシャッター50は、後述する第3リンク64に対して連結軸50cを中心に重力によって折れ曲がりを生じるように構成されている部分のことをいう。このため、シャッター50は、第3リンク64とともにリンク部材として機能する。ここで、リンク部材は、回動に伴い中間部において折れ曲がるよう構成されているものである。シャッター50が貫通孔103上から移動されると、貫通孔103は、開放される。また、シャッター50が貫通孔103上に移動されて、貫通孔103を覆うと、貫通孔103は、閉鎖される。シャッター50は、ベース部50aと、本体部50bと、連結軸50cとを有する。
ベース部50aは、平板で矩形状に形成されている。ベース部50aは、貫通孔103より大きい。ベース部50aは、シャッター50が貫通孔103を閉鎖している状態で、ベースプレート101と平行に位置する。また、ベース部50aは、シャッター50が貫通孔103を開放している状態で、持ち上げられてベースプレート101から離れて位置する。本体部50bは、ベース部50aの下側に突設されている。本体部50bは、下方に向かって凹状に湾曲した湾曲面で構成されている。本体部50bの湾曲面は、貫通孔103の周辺部分に嵌合する形状、大きさである。本体部50bは、シャッター50が貫通孔103を閉鎖している状態で、貫通孔103に嵌合する。このとき、本体部50bは、第3リンク64(リンク部材)の延在方向に位置する。また、本体部50bは、シャッター50が貫通孔103を開放している状態で、連結軸50c側が持ち上げられるとともに、副走査方向の他端部に向けて重力によって垂れ下がった姿勢で貫通孔103から離れて位置する。このとき、本体部50bは、重力により、第3リンク64の延在方向とは異なる方向に屈曲して位置する。また、本体部50bは、可動時において洗浄液吐出口30aと接触しないように構成されている。本体部50bの副走査方向における一端部には、連結軸50cが配設されている。連結軸50cは、後述するシャッター駆動機構60と連結されている。連結軸50cは、シャッター50と後述する第3リンク64とによって機能するリンク部材の中間部に配設されている。
シャッター駆動機構60は、シャッター50を可動して、貫通孔103の開放と閉鎖とを切り替えるものである。シャッター駆動機構60は、主として、アクチュエータ61と、第1リンク62と、第2リンク(動作杆)63と、第3リンク64とを備える。
アクチュエータ61は、後述する第1リンク62を上下動するための駆動力を供給するものである。より詳しくは、アクチュエータ61は、モータ等の動力源を有しており、コントローラ70からの制御信号によって作動し、駆動力を発生する。
第1リンク62は、アクチュエータ61によって上下動するものである。第1リンク62は、円柱状に形成され、その軸線方向が上下方向に延在する。第1リンク62は、アクチュエータ61から下方に延在している。第1リンク62の下端は、後述する第2リンク63の連結軸63bを介して第2リンク63の上端と連結されている。これにより、第1リンク62の上下動に連動して、第2リンク63は、上下動する。
第2リンク63は、第1リンク62に連動して上下動するものである。第2リンク63は、平板を上下方向視において略コの字型に加工して形成されたものである。第2リンク63は、上下方向に延在する。第2リンク63の上端は、第1リンク62の下端と連結されている。第2リンク63の下端は、第3リンク64と連結されている。第2リンク63には、ガイド部材63aと、連結軸63bと、連結軸(接続部)63cとが配設されている。ガイド部材63aは、第2リンク63が上下動するようにガイドするものである。ガイド部材63aは、断面形状が上下方向視において略コの字型のレール状に形成されている。ガイド部材63aは、上下方向に延在する。ガイド部材63aは、略コの字型を形成する壁面によって囲われたその内側に第2リンク63を保持する。連結軸63bは、第2リンク63の上端と第1リンク62の下端とを連結するものである。連結軸63bは、第1リンク62の上下動に連動して第2リンク63を上下動させる。連結軸63cは、第2リンク63の下端と第3リンク64の中間部とを摺動自在に連結するものである。すなわち、連結軸63cは、第3リンク64を第2リンク63の下端に対して摺動自在に連結している。連結軸63cは、第2リンク63の上下動に連動して第3リンク64を摺動させる。
第3リンク64は、第2リンク63に連動して摺動するものである。第3リンク64は、平板状に形成されている。第3リンク64は、副走査方向に延在する。第3リンク64は、一端が連結軸64bを介してキャリッジ100に回動自在に軸支され、他端に連結軸50cを介してシャッター50が揺動自在に配設されている。第3リンク64は、中間部において第2リンク63と摺動自在に連結されている。第3リンク64は、ガイド部材64aと、連結軸64bとを有する。ガイド部材64aは、第3リンク64の副走査方向における一端部を保持する。連結軸64bは、第3リンク64の副走査方向における一端とガイド部材64aとを摺動自在に連結する。すなわち、第3リンク64は、連結軸64bを軸として摺動自在である。これにより、第3リンク64は、第2リンク63の上下動に連動して、連結軸64bを軸としてベースプレート101の貫通孔103に対して摺動する。
このように構成されたシャッター駆動機構60においては、コントローラ70からの制御信号によってアクチュエータ61が駆動すると第1リンク62が上下動する。また、第2リンク63は、第1リンク62に連動して上下動する。さらに、第3リンク64は、第2リンク63に連動して連結軸64bを軸として摺動する。このとき、第3リンク64の副走査方向における他端は、上下動する。これにより、第3リンク64の副走査方向における他端と連結軸50cを介して連結されているシャッター50は、貫通孔103に対して上下動する。これにより、シャッター50は、貫通孔103を開放したり閉鎖したりする。ここで、第3リンク64において、連結軸63cは、連結軸50cより連結軸64bよりに設けられている。これにより、アクチュエータ61による上下動がシャッター50に大きなストロークで伝達されるようになり、シャッター駆動機構60は、シャッター50の開閉を迅速に行うことができるように構成されている。
図4に示すように、シャッター50およびシャッター駆動機構60は、上下方向視において副走査方向に一列に整列され、かつ、シャッター50の開閉動作はその一列上で鉛直方向への動作によって行われる。このため、シャッター駆動機構60は、動作時にシャッター50およびシャッター駆動機構60の部材が主走査方向にはみ出すことが抑制される。
コントローラ70は、演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、以下のプロセスを実行するプログラムを格納したメモリを備える。また、インクジェットプリンタの各装置の駆動と停止を制御する駆動回路等も含まれる。なお、コントローラ70における演算処理を行うプログラムは、インクジェットプリンタに接続可能な記憶手段、外部のコンピュータ(インターネット空間で構築されるリソース形態を含む)等に格納されている場合がある。下記プロセス等の全ての制御は、この制御プロセスを実行するプログラムに基づいてコントローラ70により行われる。コントローラ70は、図6に示すように、操作部110、開閉駆動部40A、および、アクチュエータ61が電気的に接続されている。コントローラ70は、開閉手段駆動部40Aやアクチュエータ61のドライバ回路が含まれる。また、コントローラ70は、洗浄開始制御部71と、洗浄終了制御部72とを有する。
洗浄開始制御部71は、ユーザによってインクジェットヘッド2のクリーニングを実行する制御信号が操作部110を介して入力されたと判定すると以下のプログラム、タスクの処理を実行する。洗浄開始制御部71は、ヘッド移動機構を駆動してインクジェットヘッド2が搭載されたキャリッジ100をキャッピングステーションに移動する制御を行う機能を有するプログラム、タスクと、洗浄液をメンテナンス部材10に滴下する制御を行う機能を有するプログラム、タスク(洗浄液吐出処理)とを有する。ここで、キャッピングステーションは、インクジェットプリンタ100の主走査方向のメディアの印刷領域の外に配設されている。キャッピングステーションには、クリーニング時にインクジェットヘッド2が位置する。洗浄開始制御部71は、インクジェットプリンタが起動されている間、常時、操作部110からの入力を待機する。
洗浄開始制御部71の洗浄液吐出処理は、キャリッジ100上のインクジェットヘッド2がキャッピングステーションに到達したことを検出すると、具体的に、図7のフローに基づいた処理を行う。洗浄液吐出処理においては、シャッター50を開状態とする(ステップS11)。具体的に、洗浄液吐出処理は、アクチュエータ61に対して制御信号を出力して、シャッター駆動機構60によってシャッター50を上方向に移動する。これにより、シャッター50が貫通孔103から持ち上げられて、貫通孔103は、開放される。そして、洗浄液吐出処理においては、アクチュエータ61から出力された回転角度、回転数に基づいて、シャッター50が開状態となったか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、ステップS11においてアクチュエータ61に対して制御信号を出力してから所定時間後に、アクチュエータ61から出力された回転角度、回転数が所望の値となっているか否かで判定する。洗浄液吐出処理においては、シャッター50が開状態であると判定した場合(「YES」の場合)、開閉手段駆動部40Aに対して制御信号を出力してバルブ40を開放するように駆動する制御を行う(ステップS13)。これにより、バルブ40が開状態となると、洗浄液は、洗浄液タンク20から吐出されて洗浄液流通路30を流通して洗浄液吐出口30aから滴下されてメンテナンス部材10に滴下する。洗浄液吐出処理においては、シャッター50が開状態でないと判定した場合(「NO」の場合)は、ステップS14においてエラーを通知する。なお、この場合は、アクチュエータ61を含むシャッター駆動機構60またはシャッター50本体が故障していることが考えられる。
洗浄終了制御部72は、ユーザによってインクジェットヘッド2のクリーニングを終了する制御信号が操作部110を介して入力されたと判定すると以下のプログラム、タスクの処理を実行する。洗浄終了制御部72は、洗浄液のメンテナンス部材10への滴下を停止する制御を行う機能を有するプログラム、タスク(洗浄液吐出停止処理)を有する。洗浄終了制御部72は、インクジェットプリンタが起動されている間、常時、操作部110からの入力を待機する。
洗浄終了制御部72の洗浄液吐出停止処理は、具体的に、図7のフローに基づいた処理を行う。洗浄液吐出停止処理においては、開閉手段駆動部40Aに対して制御信号を出力してバルブ40を閉鎖するように駆動する制御を行う(ステップS21)。これにより、バルブ40が閉状態となると、洗浄液は、洗浄液タンク20から吐出されず洗浄液流通路30における流通が停止してメンテナンス部材10への滴下が停止する。そして、洗浄液吐出停止処理においては、シャッター50を閉状態とする(ステップS22)。具体的に、洗浄液吐出停止処理は、アクチュエータ61に対して制御信号を出力して、シャッター駆動機構60によってシャッター50を下方向に移動する。これにより、貫通孔103は、シャッター50によって覆われて閉鎖される。
次に、インクジェットヘッド洗浄装置1の動作を説明する。
まず、インクジェットヘッド2のクリーニングを開始する場合について説明する。ユーザは、操作部110を操作してインクジェットヘッド2のクリーニングを実行する旨を入力する。そして、操作部110は、コントローラ70に対してインクジェットヘッド2のクリーニングを実行する旨の制御信号を出力する。洗浄開始制御部71は、ヘッド移動機構に対して制御信号を出力する。ヘッド移動機構は、駆動されてキャリッジ100をキャッピングステーションに移動する。
そして、洗浄開始制御部71は、キャリッジ100上のインクジェットヘッド2がキャッピングステーションに到達したことを検出すると、洗浄液吐出処理を実行する。洗浄液吐出処理においては、シャッター50を開状態として、開閉手段駆動部40Aに対して制御信号を出力してバルブ40を開放する。これにより、シャッター50が貫通孔103から持ち上げられて、貫通孔103は、開放される。また、洗浄液は、洗浄液タンク20から水頭差を利用して洗浄液流通路30内を流通する。洗浄液は、洗浄液吐出口30aからメンテナンス部材10に滴下する。このようにして、洗浄開始制御部71は、洗浄液をメンテナンス部材10に滴下する。
つぎに、インクジェットヘッド2のクリーニングを終了する場合について説明する。ユーザは、操作部110を操作してインクジェットヘッド2のクリーニングを終了する旨を入力する。そして、操作部110は、コントローラ70に対してインクジェットヘッド2のクリーニングを終了する旨の制御信号を出力する。
そして、洗浄終了制御部72の洗浄液吐停止出処理においては、シャッター50を閉状態として、開閉手段駆動部40Aに対して制御信号を出力してバルブ40を閉鎖する。これにより、シャッター50が下方に下ろされて貫通孔103を覆って、貫通孔103は、閉鎖される。また、洗浄液は、洗浄液タンク20から洗浄液流通路30への吐出が停止する。このようにして、洗浄終了制御部72は、洗浄液のメンテナンス部材10への滴下を停止する。
以上で説明した実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置1によれば、バルブ40がキャリッジ100より上流側に配設されている。このため、インクジェットヘッド洗浄装置1は、キャリッジ100上に搭載する部材を削減することができる。バルブ40がキャリッジ100より上流側に配設されたことによって、洗浄液流通路30は、バルブ40から下流の流路が長くなる。これにより、洗浄液は、バルブ40を閉状態とした後であっても、洗浄液流通路30内に残留しているおそれがある。そこで、インクジェットヘッド洗浄装置1は、キャリッジ100上において洗浄液吐出口30aの下流側に配設され、本体部50bによって洗浄液吐出口30aとメンテナンス部材10との間の開放と閉鎖とを切り替え可能なシャッター50を備えている。この本体部50bは、バルブ40によって洗浄液が洗浄液流通路30を流通されるとき、洗浄液吐出口30aとメンテナンス部材10との間を開放する。すなわち、シャッター50は、バルブ40によって洗浄液が洗浄液流通路30を流通されるとき以外、洗浄液吐出口30aとメンテナンス部材10との間を閉鎖する。このため、洗浄液タンク20から吐出された洗浄液の全量がメンテナンス部材10内に滴下する前にキャリッジ100を移動させてしまった場合であっても、インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液吐出口30aとメンテナンス部材10との間をシャッター50によって閉鎖されていれば、バルブ40より下流において洗浄液流通路30内に残留した洗浄液をキャリッジ100内に留めることができる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液流通路30内に残留した洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避できる。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置1は、キャリッジ100の重量が増加することを回避し、洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避できる。
しかも、インクジェットヘッド洗浄装置1は、インクジェットヘッド2のクリーニングを終了時に、バルブ40を閉鎖して、洗浄液吐出口30aとメンテナンス部材10との間をシャッター50によって閉鎖する洗浄終了制御部72を有している。このため、インクジェットヘッド洗浄装置1は、インクジェットヘッド2のクリーニングを終了するために洗浄終了制御部72によって洗浄液のメンテナンス部材10への滴下を停止する際に、必ずシャッター50を閉状態とすることができる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液がメディアに滴下して汚染することをより確実に回避できる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液タンク20がキャリッジ100より上流側に配設されている。このため、インクジェットヘッド洗浄装置1は、キャリッジ100上に搭載する部材を削減することができる。また、インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液タンク20が洗浄液吐出口30aより上方に位置している。このため、インクジェットヘッド洗浄装置1は、水頭差を利用して、洗浄液を洗浄液タンク20から洗浄液吐出口30aに流通させることができる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液を流通させるためにポンプなどの装置を備える必要がない。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置1は、キャリッジ100の重量が増加することを回避することができる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液の吐出時以外において、シャッター50がキャリッジ100の貫通孔103を覆って、洗浄液吐出口30aとメンテナンス部材10との間を閉鎖する。貫通孔103は、洗浄液を滴下する場合以外において、シャッター50により塞がれている。このため、インク吐出時に生じた洗浄液のミストがキャリッジ内へ侵入することを確実に抑制することができる。より詳しくは、インクジェットヘッド洗浄装置1は、インクジェットヘッド2のクリーニングを開始するために洗浄開始制御部71によって洗浄液をメンテナンス部材10に滴下する際に、シャッター50を開状態とする。また、インクジェットヘッド洗浄装置1は、インクジェットヘッド2のクリーニングを終了するために洗浄終了制御部72によって洗浄液のメンテナンス部材10への滴下を停止する際に、必ずシャッター50を閉状態とする。このため、インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液のメンテナンス部材10への滴下時以外において、洗浄液がメンテナンス部材10から貫通孔103を介してメディア側に滴下することを抑制することができる。より詳しくは、貫通孔103がシャッター50によって閉鎖されていれば、洗浄液は、洗浄液吐出口30aから滴下したとしてもキャリッジ100内に留めることができる。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液がメディアに滴下して汚染することを回避できる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置1は、洗浄液タンク20から導出された導出管で構成された洗浄液流通路30の先端が洗浄液吐出口30aである。このため、洗浄液流通路30は、洗浄液吐出口30aとして他の部材を備える必要がなく、簡易に構成することができる。また、キャリッジ100には、洗浄液流通路30の一部が配設されているのみであり、他の部材を配設する必要がない。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置1は、キャリッジ100の重量が増加することを回避できる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置1は、シャッター駆動機構60の第3リンク64において、連結軸63cが連結軸50cより連結軸64bよりに設けられている。これにより、連結軸63cの上下動が小さくとも、第3リンク64の上下動を大きくすることができる。すなわち、アクチュエータ61による上下動がシャッター50に大きなストロークで伝達されるようになり、シャッター駆動機構60は、シャッター50の開閉を迅速に行うことができる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置1は、図4に示すように、シャッター50およびシャッター駆動機構60が上下方向視において副走査方向に一列に整列され、かつ、シャッター50の開閉動作がその一列上において鉛直方向への動作によって行われる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置1は、シャッター50の開閉動作時に、シャッター50およびシャッター駆動機構60の部材が主走査方向にはみ出すことを抑制することができる。このため、インクジェットヘッド洗浄装置は、キャリッジ100の平面方向におけるスペースを節減してシャッター50とそれを開閉するシャッター駆動機構60を設けることができる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置1は、シャッター50が貫通孔103を開放している状態で、シャッター50と第3リンク64とによって機能するリンク部材の中間部に設けられた連結軸50cを中心に、重力により折れ曲がりが生じるように構成されている。言い換えると、本体部50bが重力によって第3リンク64の延在方向とは異なる方向に位置するように構成されており、例えば、バネを含む付勢手段などを用いる必要がない。この結果、インクジェットヘッド洗浄装置1は、簡易な構成で可動時において洗浄液吐出口30aと接触しないように構成することができる。これにより、インクジェットヘッド洗浄装置1は、作動の信頼性を高めることができる。
上記インクジェットヘッド洗浄装置1は、シャッター50が貫通孔103を開放している状態で、リンク部材が折れ曲がることで、シャッター50が第3リンク64の延在方向とは異なる方向に連結軸50cから垂れ下がった姿勢となる。このため、シャッター50の開閉動作時に、シャッター50およびシャッター駆動機構60の部材が可動するスペースを節減することができる。この結果、洗浄液吐出口30aと貫通孔103とを近づけて配設することができるので、洗浄液の漏洩や飛散を抑制することができる。また、インクジェットヘッド洗浄装置1は、貫通孔103を小さくすることができるので、インク吐出時に生じた洗浄液のミストがキャリッジ内へ侵入することをより確実に抑制することができる。
なお、上述した本発明の実施形態に係るインクジェットヘッド洗浄装置は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、洗浄開始制御部71の洗浄液吐出処理は、ステップS11においてシャッター50を開状態としてから、ステップS13においてバルブ40を開放するものとしたが、まず、バルブ40を開放してからシャッター50を開状態としてもよい。また、洗浄終了制御部72の洗浄液吐出停止処理は、ステップS21においてバルブ40を閉鎖してから、ステップS22においてシャッター50を閉状態とするものとして説明したが、まず、シャッター50を閉状態としてからバルブ40を閉鎖してもよい。
また、以上の説明では、インクジェットヘッド2のクリーニングを開始するときに洗浄開始制御部71を実行し、インクジェットヘッド2のクリーニングを終了するときに洗浄終了制御部72を実行するものとしたが、コントローラ70が洗浄開始制御部71を実行し、終了条件を満たした場合、洗浄終了制御部72を実行するようにしてもよい。ここで、終了条件とは、例えば、洗浄開始制御部71を実行してからの経過時間が所定時間以上となった場合、洗浄液の滴下量(吐出量)が所定量以上となった場合などを含む、インクジェットヘッド2のクリーニングを終了してよいと判定できる条件のことである。
また、以上の説明におけるシャッター駆動機構60の構成は、例示として示したものであり、シャッター50を開閉するものであればよく、これに限定されるものではない。
1 インクジェットヘッド洗浄装置
2 インクジェットヘッド
10 メンテナンス部材
20 洗浄液タンク
30 洗浄液流通路
30a 洗浄液吐出口
40 バルブ(開閉手段)
50 シャッター
50c 連結軸
60 シャッター駆動機構
63 第2リンク(動作杆)
63c 連結軸(接続部)
64 第3リンク(リンク部材)
64b 連結軸(回動軸)
70 コントローラ
100 キャリッジ
101 ベースプレート
103 貫通孔

Claims (7)

  1. インクジェットヘッドのノズル面をメンテナンスするメンテナンス部材と、
    洗浄液が貯留された洗浄液タンクと、
    前記インクジェットヘッドを支持するキャリッジ上に配設された洗浄液吐出口に、前記洗浄液タンクの前記洗浄液を供給する洗浄液流通路と、
    前記洗浄液流通路に配設され、前記洗浄液流通路における前記洗浄液の流通と停止とを制御する開閉手段と、
    前記キャリッジ上に、前記洗浄液吐出口と前記メンテナンス部材との間の開放及び鎖を自在とするよう配設されたシャッターと、
    を備え、
    前記シャッターは、前記開閉手段によって前記洗浄液流通路における前記洗浄液の流通が停止されたとき、前記閉鎖を行うものであり、
    前記シャッターは、アクチュエータの上下動によりスライドすることで、前記開放及び閉鎖が行われる、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド洗浄装置。
  2. 前記シャッターは、一端が回動軸に軸支されたリンク部材の他端に回動自在に支持され、該リンク部材を前記回動軸を中心に回動させて前記開放と前記閉鎖とを切り替えるものであり、
    前記リンク部材は、前記回動に伴い中間部において折れ曲がるよう構成されている、
    請求項1に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  3. インクジェットヘッドのノズル面をメンテナンスするメンテナンス部材と、
    洗浄液が貯留された洗浄液タンクと、
    前記インクジェットヘッドを支持するキャリッジ上に配設された洗浄液吐出口に、前記洗浄液タンクの前記洗浄液を供給する洗浄液流通路と、
    前記洗浄液流通路に配設され、前記洗浄液流通路における前記洗浄液の流通と停止とを制御する開閉手段と、
    前記キャリッジ上に、前記洗浄液吐出口と前記メンテナンス部材との間の開放及び閉鎖を自在とするよう配設されたシャッターと、
    を備え、
    前記シャッターは、前記開閉手段によって前記洗浄液流通路における前記洗浄液の流通が停止されたとき、前記閉鎖を行うものであり、
    前記シャッターは、一端が回動軸に軸支されたリンク部材の他端に回動自在に支持され、該リンク部材を前記回動軸を中心に回動させて前記開放と前記閉鎖とを切り替えるものであり、
    前記リンク部材は、前記回動に伴い中間部において折れ曲がるよう構成されており、
    前記リンク部材は、該リンク部材の前記中間部に設けられた連結軸を中心に、重力により折れ曲がりが生じるように構成されている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド洗浄装置。
  4. 前記リンク部材の前記回動軸と前記連結軸との間に、駆動力により上下する動作杆が接続部において取り付けられ、該接続部は、前記回動軸寄りに設けられている、
    請求項3に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  5. 前記洗浄液タンクは、前記洗浄液流通路において前記開閉手段より上流側に配設され、かつ、前記洗浄液吐出口より上方に位置している、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  6. 前記キャリッジは、前記メンテナンス部材と対向して配設され、前記洗浄液吐出口から吐出された前記洗浄液を前記メンテナンス部材に滴下する貫通孔を有し、
    前記シャッターは、前記洗浄液の吐出時以外は前記貫通孔を覆って、前記洗浄液吐出口と前記メンテナンス部材との間を閉鎖する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
  7. 前記洗浄液吐出口は、前記洗浄液タンクから導出された導出管で構成された前記洗浄液流通路の先端である、
    請求項1から6のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド洗浄装置。
JP2015100730A 2015-05-18 2015-05-18 インクジェットヘッド洗浄装置 Active JP6533693B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100730A JP6533693B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 インクジェットヘッド洗浄装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015100730A JP6533693B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 インクジェットヘッド洗浄装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016215433A JP2016215433A (ja) 2016-12-22
JP6533693B2 true JP6533693B2 (ja) 2019-06-19

Family

ID=57580041

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015100730A Active JP6533693B2 (ja) 2015-05-18 2015-05-18 インクジェットヘッド洗浄装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6533693B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000043293A (ja) * 1998-07-31 2000-02-15 Canon Inc 画像形成方法およびその装置
JP3909212B2 (ja) * 2001-01-25 2007-04-25 大日本スクリーン製造株式会社 基板処理装置
US7118189B2 (en) * 2004-05-28 2006-10-10 Videojet Technologies Inc. Autopurge printing system
JP6058457B2 (ja) * 2013-04-16 2017-01-11 ローランドディー.ジー.株式会社 洗浄液供給機構

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016215433A (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10252533B2 (en) Printing apparatus
US20180236773A1 (en) Liquid ejecting apparatus and maintenance device
JP7318313B2 (ja) 画像形成装置
JP6556021B2 (ja) 液体吐出装置及びその液体吐出ヘッドの交換方法
JP2020192789A5 (ja)
JP2007105883A (ja) インクジェット記録装置
JP6533693B2 (ja) インクジェットヘッド洗浄装置
JP2004114686A (ja) 流体閉じ込めシステム
JP2008238561A (ja) 流体吐出装置及びその制御方法
JP6672854B2 (ja) 液体吐出装置
JP5482270B2 (ja) メンテナンス装置、液体噴射装置、及びメンテナンス方法
JP2008238562A (ja) 流体吐出装置及びその制御方法
JP2004508973A (ja) インクジェットプリント装置のためのクリーニングユニット
JP2014024299A (ja) インクジェットプリンタ
US9434170B1 (en) Print device
JP2015217556A (ja) 液体噴射装置
JP4710640B2 (ja) 液体噴射装置
JP2008246953A (ja) インクジェット記録装置
JP6743250B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7252006B2 (ja) インク供給システム、インクジェットプリンタおよびポンプの異常検出用のコンピュータプログラム
JP7281051B2 (ja) インクジェット記録装置
WO2024062700A1 (ja) 印刷装置
KR101041770B1 (ko) 디지털 프린팅 머신용 헤드의 캡핑장치
JP2018083342A (ja) インクジェットプリンタ
JP2007090715A (ja) 液体噴射装置及びそのメンテナンスユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190514

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190527

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6533693

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250