JP6532779B2 - セラミックヒータ及びセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ヒータ本体部と接続端子とをロウ付け接合してなるセラミックヒータ、及びこのセラミックヒータを備えたセンサに関する。
従来から、酸素センサ等の固体電解質体を用いるガスセンサにおいて、固体電解質体を加熱するためにセラミックヒータが配置されている。このセラミックヒータとしては、アルミナ等の円筒状のセラミック基体中にタングステンやモリブデン等の金属からなる発熱抵抗体を埋設したものが広く用いられている(特許文献1、2参照)。セラミック基体の外表面には、発熱抵抗体と電気的に接続された電極パッドが設けられ、電極パッドには、発熱抵抗体に外部から電圧を印加するための金属製の接続端子が、ロウ付け接合されている。
特開2014−013649号公報(図3) 特開2005−331502号公報(図1)
ところで、上述のセラミックヒータを備えたガスセンサが車両のエンジンルーム等に搭載された場合には、氷点下から数百度までの使用環境にセラミックヒータが繰返し曝されることになる。ここで、セラミック基体の熱膨張係数に比べ、その上のロウ付け接合部及び接続端子の熱膨張係数が大きいため、セラミックヒータのロウ付け接合部近傍の部位が上記温度の冷熱サイクルに曝されると、ロウ付け接合部及び接続端子側が大きく熱膨張して熱応力が加わる。そして、その結果として、セラミック基体にクラックが生じたり、ロウ付け接合部が剥離して接続端子が脱落する恐れがある。
特に、特許文献2に記載された丸棒状の接合部材(接続端子)の場合、接合部材はセラミック基体上の電極パッドの一部(セラミックヒータの径方向に電極パッドの中央部)にのみ被さるので、接続端子とロウ付け接合部が熱膨張しても、セラミック基体に加わる熱応力は比較的小さい。これに対し、特許文献1に記載された板状の接続端子を用いた場合、接続端子が電極パッドのほぼ全面に被さるので、上述の熱膨張に伴う熱応力がセラミック基体により多く加わることになる。
なお、一般には、電極パッドとしてはタングステンやモリブデンが用いられ、接続端子としてはニッケルやニッケル合金が用いられ、ロウ付けとしてはAg−Cu系ロウ材が用いられることが多い。従って、接続端子よりは、ロウ付け接合部の方が熱膨張係数が小さい。
そこで、本発明は、ロウ付け接合部及び接続端子の熱膨張により、ロウ付け接合部近傍のセラミック基体にクラックが生じたり、ロウ付け接合部が剥離して接続端子が脱落することを抑制したセラミックヒータ及びセンサの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のセラミックヒータは、セラミック基体の内部に埋設された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に電気的に接続され、前記セラミック基体の外表面に設けられ、タングステン及びモリブデンの少なくとも一方を主成分とする電極パッドとを有するヒータ本体部と、前記電極パッドと外部回路とを電気的に接続する金属製で板状の接続端子と、前記電極パッドと前記接続端子とを、ロウ付け接合にて連結するロウ付け接合部であって、前記電極パッドと前記接続端子との間に介在するロウ付け接合部と、を備えるセラミックヒータにおいて、前記ロウ付け接合部は、前記接続端子より熱膨張係数が小さく、前記ロウ付け接合部のうち、前記電極パッドと前記接続端子との間の最小厚みΔdが0.03mm以上であることを特徴とする。
ここで、ロウ付け接合部の熱膨張係数は、接続端子の熱膨張係数よりも小さくされている。このため、電極パッドと接続端子との間に介在するロウ付け接合部の最小厚みを厚くするほど、接続端子よりも熱膨張係数の小さなロウ付け接合部の割合が多くなるので、加成則によりロウ付け接合部と接続端子の合計の熱膨張係数も小さくなり、セラミック基体と、その上のロウ付け接合部及び接続端子との熱膨張係数の差も小さくなる。その結果として、セラミックヒータが低温や高温に繰返し曝されることに起因した接続端子とロウ付け接合部の熱膨張により、セラミック基体に加わる熱応力も小さくなり、ロウ付け接合部近傍のセラミック基体にクラックが生じたり、ロウ付け接合部が剥離して接続端子が脱落することを抑制できる。
そして、ロウ付け接合部の厚みとして、最小厚みΔdを0.03mm以上にすると、上記したロウ付け接合部と接続端子の合計の熱膨張係数を低減する効果が実際に生じ、セラミック基体に加わる熱応力を緩和することができる。
又、本発明のセラミックヒータは、セラミック基体の内部に埋設された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に電気的に接続され、前記セラミック基体の外表面に設けられ、タングステン及びモリブデンの少なくとも一方を主成分とする電極パッドとを有するヒータ本体部と、前記電極パッドと外部回路とを電気的に接続する金属製で平面を有する接続端子と、前記電極パッドと前記接続端子とを、前記平面が前記電極パッドに対向した状態でロウ付け接合にて連結するロウ付け接合部であって、前記電極パッドと前記接続端子との間に介在するロウ付け接合部と、を備えるセラミックヒータにおいて、前記ロウ付け接合部は、前記接続端子より熱膨張係数が小さく、前記ロウ付け接合部のうち、前記電極パッドと前記接続端子の前記平面との間の最小厚みΔdが0.03mm以上であることを特徴とする。
本発明のセラミックヒータにおいて、前記ロウ付け接合部の最小厚みΔdは、前記接続端子の最大厚みtに対してΔd≦2tであるとよい。
このセラミックヒータによれば、接続端子の両端から電極パッドの両端へ繋がるロウ付け接合部の裾野がなだらかなフィレット形状となり、上述の熱応力が加わったときにロウ付け接合部が電極パッドからより剥離し難くなる。
本発明のセラミックヒータにおいて、前記ロウ付け接合部の最小厚みΔdは、前記接続端子の最大厚みtに対してt≦Δdであるとよい。
このセラミックヒータによれば、上記したロウ付け接合部と接続端子の合計の熱膨張係数を低減する効果がより確実に生じ、セラミック基体に加わる熱応力を確実に緩和することができる。
さらに、上記課題を解決するため、本発明のセンサは、先端が閉じた有底筒状の固体電解質体、該固体電解質体の外表面に配置された外側電極、及び当該固体電解質体の内周面に配置された内側電極を備えるセンサ素子と、前記センサ素子の内側に配置されるセラミックヒータと、を備えるセンサであって、セラミックヒータは上述のセラミックヒータである。
このように、上述のような有底筒状のセンサ素子を有するセンサであっても、セラミックヒータのロウ付け接合部及び接続端子の熱膨張により、ロウ付け接合部近傍のセラミック基体にクラックが生じたり、ロウ付け接合部が剥離して接続端子が脱落することを抑制することができる。
この発明によれば、セラミックヒータのロウ付け接合部及び接続端子の熱膨張により、ロウ付け接合部近傍のセラミック基体にクラックが生じたり、ロウ付け接合部が剥離して接続端子が脱落することを抑制できる。
本発明の実施形態に係るセラミックヒータを備えたガスセンサの軸線方向に沿う断面図である。 セラミックヒータを示す斜視図である。 セラミックヒータの内部構成を示す分解斜視図である。 ロウ付け接合部近傍の構成を示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1はガスセンサ10の断面図、図2はセラミックヒータ100の斜視図、図3はセラミックヒータ100の分解斜視図を示す。セラミックヒータ100は特許請求の範囲の「セラミックヒータ」に相当する。
まず、ガスセンサ10の構成について説明する。
図1に示すガスセンサ10は、内燃機関の排気ガス中の酸素を検出する。ガスセンサ10は、酸素検出素子(センサ素子)20と、主体金具11と、内側端子部材30と、外側端子部材40と、セラミックヒータ100と、を主に備える。
なお、図1において、ガスセンサ10の軸線AXに沿って延びる部材の両端のうちの、固体電解質体21が配置された端部(図1の下側)を先端と呼び、グロメット17が配置された端部(図1の上側)を後端と呼ぶ。また、図中の長手方向FDは、軸線AXと平行な方向を示している(図1中の上下方向)。
酸素検出素子20は、軸線AX方向(図1中の上下方向)に延び、先端20s(図1下側)が閉じ、後端20k(図1上側)が開口する有底筒状をなす。酸素検出素子20は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体21と、固体電解質体21の外周面の一部にメッキ等によって形成された外側電極106と、固体電解質体21の内周面の一部にメッキ等によって形成された内側電極108とを備える。また、酸素検出素子20の外周面において、軸線AX方向の中間部には、外側に突出する係合フランジ部20fが設けられている。係合フランジ部20fは、後述する主体金具11と係合する。
主体金具11は、酸素検出素子20の外周の一部を包囲する筒状に形成されている。主体金具11の内側には、金属製パッキン81を介してセラミックホルダ13が配置されている。このセラミックホルダ13には、金属製パッキン82を介して係合フランジ部20fが係合している。さらに、セラミックホルダ13の後端側にはタルク14、スリーブ13bおよび金属製パッキン83が配置され、主体金具11の後端側にて加締められることで、酸素検出素子20を主体金具11の内側において、気密状態で保持している。
主体金具11の先端側(図1の下側)には、プロテクタ15が取り付けられている。プロテクタ15は、主体金具11の先端側開口部から突出する酸素検出素子20の先端部を覆っている。プロテクタ15は、外側プロテクタ15aと内側プロテクタ15bの二重構造を備える。外側プロテクタ15aおよび内側プロテクタ15bには、排気ガスを透過させる複数のガス透過口が形成されている(図示省略)。酸素検出素子20の外側電極106には、プロテクタ15のガス透過口を通して、排気ガスが供給される。
主体金具11は、外周面に形成された六角部11cの後端側(図1の上側)に、接続部11dを備える。接続部11dには、筒状の金属外筒16の先端が、外側から全周レーザ溶接により、固定されている。金属外筒16の後端側の開口には、フッ素ゴムで構成されたグロメット17が、挿入されている。このグロメット17は、金属外筒16の後端の加締によって、固定されている。グロメット17は、金属外筒16のこの開口を、封止する。グロメット17よりも先端側には、絶縁性のアルミナセラミックで形成されたセパレータ18が配置されている。そして、グロメット17およびセパレータ18を貫通してセンサ出力リード線19、19bおよびヒータリード線12b、12cが配置されている。なお、グロメット17の中央には、軸線AXに沿って貫通口が形成されており、この貫通口に金属パイプ86が嵌め込まれている。金属パイプ86には、撥水性および通気性を兼ね備えるシート状のフィルタ85が被せられている。これにより、ガスセンサ10の外部の大気は、フィルタ85を介して金属外筒16内に導入され、ひいては酸素検出素子20の内部空間G内に導入される。
外側端子部材40は、ステンレス鋼板からなる外嵌部41とセパレータ挿入部42とコネクタ部43とを備える。セパレータ挿入部42は、セパレータ18内に挿入されている。このセパレータ挿入部42からは、セパレータ当接部42dが、分岐して突出する。セパレータ当接部42dがセパレータ18の内壁に弾性的に接触することによって、外側端子部材40は、セパレータ18内に保持される。
セパレータ挿入部42の後端には、コネクタ部43が設けられている。コネクタ部43は、センサ出力リード線19bの芯線を加締により把持し、外側端子部材40とセンサ出力リード線19bとを電気的に接続する。
セパレータ挿入部42の先端には、外嵌部41が設けられている。外嵌部41は、酸素検出素子20の後端付近の外周を把持して、外側端子部材40と酸素検出素子20の外側電極106とを電気的に接続する。
内側端子部材30は、ステンレス鋼板からなる挿入部33とセパレータ挿入部32とコネクタ部31とを備える。セパレータ挿入部32は、セパレータ18内に挿入されている。このセパレータ挿入部32からは、セパレータ当接部32dが、分岐して突出する。セパレータ当接部32dがセパレータ18の内壁に弾性的に接触することによって、内側端子部材30は、セパレータ18内に保持される。
セパレータ挿入部32の後端には、コネクタ部31が設けられている。コネクタ部31は、センサ出力リード線19の芯線を加締により把持し、内側端子部材30とセンサ出力リード線19とを電気的に接続する。
セパレータ挿入部32の先端には、挿入部33が設けられている。挿入部33は、酸素検出素子20の内部に挿入される。挿入部33は、自身の弾性力により、酸素検出素子20の内周面に形成された内側電極108に押圧力を伴って接触する。これにより、挿入部33は、酸素検出素子20の内側電極108との電気的導通を保持している。
挿入部33の先端には、ヒータ押圧部36が設けられている。ヒータ押圧部36は、セラミックヒータ100の側面を、酸素検出素子20の内周面に押しつける。
次に、セラミックヒータ100の構成について説明する。
図1に示すように、セラミックヒータ100は、内部空間G内に配置され、内側端子部材30によって保持されることにより姿勢を維持している。そして、セラミックヒータ100は、酸素検出素子20に内挿されて、後述する接続端子130がヒータリード線12b、12cと接続され、ヒータリード線12b、12cからの電力の供給により、酸素検出素子20(固体電解質体21)を加熱する。
図2に示すように、セラミックヒータ100は軸線BX方向に延びる略円筒状をなしている。なお、セラミックヒータ100の長手方向の両端側のうち、発熱部分を備える側(図2下側)を「先端側」とし、これと反対側を「後端側」として説明する。
セラミックヒータ100は、丸棒状(本実施例では、φ3mm、全長50mm)のセラミック基体102と、略矩形状の電極パッド121と、接続端子130と、ロウ付け接合部150と、を主に備える。セラミック基体102は、発熱抵抗体141を内包している。電極パッド121は、セラミック基体102のうち軸線BX方向後端側の表面102dに設けられ、スルーホール144(充填ビア導体)を通じて、発熱抵抗体141に導通している(図3参照)。又、図2には片方(陽極側)の電極パッド121のみが見えているが、他方(陰極側)の電極パッド121が対向してセラミック基体102の表面に形成されており、この陰極側の電極パッド121にも接続端子130が接続されている。
接続端子130は、ニッケルを用いた合金で形成され、接続部134と、接続部134の一端に設けられた接合端部133と、接続部134の他端に設けられた加締部135と、を有している。接合端部133は、板状に形成されており、電極パッド121のほぼ中央に配置されて、ロウ付け接合によるロウ付け接合部150に包囲されて電気的に接続される。また、接合端部133の長手方向の長さ、幅、及び厚みtは、本実施例ではそれぞれ、2.0mm、1.0mm、0.3mmである。
加締部135は、接続部134よりも幅の広い平板を用いて形成されている。接続部134と加締部135との接続部分は、接続部134の長手方向を軸として略直角にひねるようにねじまげられている。加締部135の両端は、同じ側に折り曲げられている。2つの加締部135は、ヒータリード線12b、12c(図1参照)の芯線を、それぞれ、加締によって把持し、発熱抵抗体141とヒータリード線12b、12cとを電気的に接続する。
なお、接続端子130の材料としては、ニッケルを用いた合金に限らず、銅や鉄やそれらの合金等の種々の導体材料を採用可能である。
一方、図3に示すように、セラミック基体102は、丸棒状(円柱形状)のアルミナセラミック製の碍管101の外周に絶縁性の高いアルミナセラミック製のグリーンシート140,146が巻き付けられ、これらを焼成することにより製造される。
グリーンシート140上には、発熱抵抗体141が形成されている。発熱抵抗体141は、発熱部142と、発熱部142の両端にそれぞれ接続される一対のリード部143(陽極と陰極)とを備える。発熱抵抗体141の材料としては、タングステンやモリブデン等の種々の導電材料を採用可能である。グリーンシート140の後端側には、各リード部143毎に2個のスルーホール144が設けられている。スルーホール144を介して、セラミックヒータ100の外表面上に形成される電極パッド121は、リード部143と、電気的に接続される。
グリーンシート146は、グリーンシート140の発熱抵抗体141が形成される面に圧着されている。グリーンシート146の、この圧着面と反対側の面には、アルミナペーストが塗布され、この塗布面を内側にしてグリーンシート140,146が碍管101に巻き付けられて外周から内向きに押圧されることにより、セラミックヒータ成形体が形成される。その後、セラミックヒータ成形体が焼成されることにより、セラミック基体102が形成される。
なお、各電極パッド121は、グリーンシート140の外面におけるスルーホール144の形成された位置に、それぞれ設けられている。
又、陽極側と陰極側とのそれぞれにおけるリード部143と電極パッド121間の導通は、スルーホール144の内部に充填されている導電性ペーストを介して行われる。
次に、図4を参照し、ロウ付け接合部150近傍の構成について説明する。図4は図2のB−B線(軸線BXに垂直な方向)に沿う、ロウ付け接合部150近傍の断面図である。
図4に示すように、セラミックヒータ100の電極パッド121と、接続端子130の接合端部133との間に、ロウ付け接合部150が介在することで、電極パッド121と接続端子130とが接合(連結)されている。
ロウ付け接合部150は、電極パッド121と接合端部133との間に流れて冷却したロウ材が凝固することで形成され、接合端部133を電極パッド121に固定すると共に、両者間を電気的に接続する。接合端部133は、ロウ付け接合部150に包囲されているが、接合端部133の一部がロウ付け接合部150で包囲されずに露出していてもよく、接合端部133がロウ付け接合部150に完全に埋め込まれていても良い。
但し、接合端部133の一部がロウ付け接合部150で包囲されずに露出している部位は、ロウ付け接合にて連結されていない部位であるから、後述するロウ付け接合部の厚みの対象としない。
電極パッド121としては、タングステン及びモリブデンの少なくとも一方を主成分とする組成が挙げられる。なお、「主成分」とはその構成に含まれる材料が50wt%以上の材料のことをさす。又、電極パッド121がセラミッ ク基体102の主成分のセラミック材料であるアルミナ(酸化アルミニウム)を含んでいると、セラミック基体102との密着性が向上するので好ましい。
ロウ付け接合部150に利用されるロウ材としては、例えばAu−Cu合金、Ag−Cu合金や、種々の導体材料(例えば、Cu(銅)やAg(銀))を採用可能である。
なお、電極パッド121の表面の所定部位に予め薄いNiめっき等を施すと、ロウ付け接合部150となる溶融したロウ材がNiめっきの形成部位に流れるので、電極パッド121上の所望の部位にロウ付け接合部150を形成できる。
次に、ロウ付け接合部の最小厚みΔdについて説明する。
図4に示すように、電極パッド121と、接合端部133(接続端子130)とを接合するロウ付け接合部150の最小厚みをΔdとする。電極パッド121は円筒状のセラミック基体102の外表面に設けられているため、電極パッド121の表面も円弧状に湾曲している。一方、接合端部133は板状の平面になっている。従って、電極パッド121と接合端部133との間でロウ付け接合部150の厚みは一定でないため、「最小厚みΔd」を規定する。
ここで、ロウ付け接合部150の熱膨張係数は、接合端部133(接続端子130)の熱膨張係数よりも小さくされている。このため、ロウ付け接合部150の厚みを厚くするほど、接合端部133よりも熱膨張係数の小さなロウ付け接合部150の割合が多くなるので、加成則によりロウ付け接合部150と接続端子130の合計の熱膨張係数も小さくなり、セラミック基体102と、その上のロウ付け接合部150及び接続端子130との熱膨張係数の差も小さくなる。
その結果として、セラミックヒータ100が低温や高温に繰返し曝されることに起因した接続端子130とロウ付け接合部150の熱膨張により、セラミック基体102に加わる熱応力Fも小さくなり、ロウ付け接合部150近傍のセラミック基体102にクラックが生じたり、ロウ付け接合部150が剥離して接続端子130が脱落することを抑制できる。
そして、ロウ付け接合部150の厚みとして、最小厚みΔdを0.03mm以上にすると、上記したロウ付け接合部150と接続端子130の合計の熱膨張係数を低減する効果が実際に生じ、セラミック基体102に加わる熱応力を緩和することができる。
なお、最小厚みΔdを0.03mm以上に調整する方法としては、ロウ付け接合の際、電極パッド121と、接合端部133(接続端子130)との最小間隔を0.03mm以上の所定の値にして接続端子130を保持し、この状態で電極パッド121と接合端部133との間に溶けたロウ材を流した後、冷却する方法が挙げられる。
さらに、ロウ付け接合部150の最小厚みΔdは、接合端部133(接続端子130)の最大厚みtに対してΔd≦2tであることが好ましく、t≦Δdであることが好ましい。
Δd≦2tであると、接続端子130の両端から電極パッド121の両端へ繋がるロウ付け接合部150の裾野がなだらかなフィレット形状となり、上述の熱応力が加わったときにロウ付け接合部150が電極パッド121からより剥離し難くなる。
t≦Δdであると、上記したロウ付け接合部150と接続端子130の合計の熱膨張係数を低減する効果がより確実に生じ、セラミック基体102に加わる熱応力を確実に緩和することができる。
さらに、図4に示すように、本実施形態では、ロウ付け接合部150の表面には、下地層152が被覆され、下地層152の表面に被覆層154が被覆されている。
下地層152はNi及びPdの群から選ばれる1種以上を主成分とし、ロウ付け接合部150と被覆層154との密着性を高める。下地層152の厚みは3〜15μmが好ましい。なお、本実施形態では、下地層152は無電解Niめっき、及び/又は電解Niめっきで形成されたNiめっき層である。又、下地層152をめっきで形成する場合、導電性のロウ付け接合部150の表面(及びロウ付け接合部150が形成されないで露出した電極パッド121の表面)が確実にめっきされる。
被覆層154は、Cr,Au及びPtの群から選ばれる1種以上を主成分とする。被覆層154は高温及び硝酸に対する耐食性に優れており、ロウ付け接合部150の断線を抑制して耐食性を向上させる。被覆層154としては、純Cr、純Au、純Pt、Cr合金、Au合金、Pt合金等が挙げられる。上記合金としては、Cr,Au又はPtに対し、ロジウム、パラジウム及びコバルトの群から選ばれる1種以上を含有した合金が挙げられる。
被覆層154の厚みは0.5〜3.0μmが好ましい。なお、本実施形態では、被覆層154は電気CrめっきによるCr層である。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。例えば、ロウ付け接合部150は、電極パッド121と接続端子130との間の少なくとも一部に形成されていればよい。なお、この場合、ロウ付け接合部150が形成されなかった電極パッド121の表面にも下地層152及び被覆層154が被覆されるので、耐食性は確保される。
図2、図3に示すセラミックヒータ100を作製し、以下の冷熱サイクルに曝した後のロウ付け接合部150の引張強度(破壊強度)を測定した。セラミック基体102はアルミナとし、電極パッド121はタングステンとした。接続端子130はニッケルとし、接合端部133の長手方向の長さ、幅、及び厚みtを、それぞれ2.0mm、1.0mm、0.3mmとした。ロウ付けするロウ材はAg−Cuとした。
まず、図2のセラミックヒータ100の右側の電極パッド121と接合端部133の最小間隔が0.03mm以上の所定の値となるように接続端子130を保持した。この状態で電極パッド121と接合端部133との間に溶けたロウ材を流した後、放冷し、実施例1〜6のロウ付け接合部150を形成した。最小厚みΔdは、上記最小間隔に応じた0.03mm以上の所定の値となった(表1参照)。
同様に、図2のセラミックヒータ100の左側の電極パッド121と接合端部133との間に、丸棒状の上記ロウ材を横倒しに挟み込んだ。この状態で加熱してロウ材を溶融させ、電極パッド121と接合端部133との間にロウ材を流した後、放冷し、比較例1〜6のロウ付け接合部150を形成した。このとき、電極パッド121と接合端部133との間隔は調整されず、最小厚みΔdは上記ロウ材の直径未満(0.03mm未満)の範囲でばらついた(表1参照)。
なお、Δdは、以下の方法により測定した。まず、セラミックヒータ100のロウ付け接合部近傍の断面(図4に示す断面)を取得する。この断面をSEMにて画像を取得し、電極パッド121と接合端部133との間隔を測定した。
次に、セラミックヒータ100を大気加熱雰囲気に設置し、(i)ロウ付け接合部150が100℃以下のスタート時から5分以内に350℃を超えるように昇温し、(ii)スタート時から5分までは350℃以上に維持し、(iii)その後、セラミックヒータ100を加熱雰囲気から取り出して、スタート時から10分までにロウ付け接合部150を100℃以下になるように空冷し、(iv) スタート時から10分までは100℃以下を維持する、冷熱サイクルを900サイクル繰り返した。
そして、冷熱サイクル終了後のセラミックヒータ100について、セラミック基体102と加締部135をそれぞれ引張試験機のチャックに取付け、加締部135を径方向外側に引き離す方向に引っ張り、破壊強度を測定した。破壊はロウ付け接合部150で生じたので、引張試験機の引張強度(破壊強度)は、ロウ付け接合部150の破壊強度を示すことになる。そして、ロウ付け接合部150の破壊強度が高いものは、冷熱サイクルに曝されたときにロウ付け接合部150近傍に加わった熱応力が緩和された(小さくなった)ためであると考えられる。
なお、両加締部135につき、それぞれ別個に引張試験を行った。又、表1の同じ番号の実施例と比較例(実施例1と比較例1など)が同一のセラミックヒータ100の両加締部135についての対となる結果を表す。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0006532779
表1から明らかなように、ロウ付け接合部150の最小厚みΔdを0.03mm以上とした実施例1〜6の場合、最小厚みΔdが0.03mm未満の比較例1〜6に比べ、ロウ付け接合部150の破壊強度が平均で約30%も向上し、冷熱サイクルに曝されたときにロウ付け接合部150近傍に加わる熱応力が緩和されたことが示唆される。
10 ガスセンサ(センサ)
20 酸素検出素子(センサ素子)
100 セラミックヒータ
102 セラミック基体
106 外側電極
108 内側電極
121 電極パッド
130 接続端子
133 接合端部(接続端子)
141 発熱抵抗体(ヒータ)
150 ロウ付け接合部
Δd ロウ付け接合部の最小厚み
t 接続端子の最大厚み

Claims (5)

  1. セラミック基体の内部に埋設された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に電気的に接続され、前記セラミック基体の外表面に設けられ、タングステン及びモリブデンの少なくとも一方を主成分とする電極パッドとを有するヒータ本体部と、
    前記電極パッドと外部回路とを電気的に接続する金属製で板状の接続端子と、
    前記電極パッドと前記接続端子とを、ロウ付け接合にて連結するロウ付け接合部であって、前記電極パッドと前記接続端子との間に介在するロウ付け接合部と、
    を備えるセラミックヒータにおいて、
    前記ロウ付け接合部は、前記接続端子より熱膨張係数が小さく、
    前記ロウ付け接合部のうち、前記電極パッドと前記接続端子との間の最小厚みΔdが0.03mm以上であることを特徴とするセラミックヒータ。
  2. セラミック基体の内部に埋設された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に電気的に接続され、前記セラミック基体の外表面に設けられ、タングステン及びモリブデンの少なくとも一方を主成分とする電極パッドとを有するヒータ本体部と、
    前記電極パッドと外部回路とを電気的に接続する金属製で平面を有する接続端子と、
    前記電極パッドと前記接続端子とを、前記平面が前記電極パッドに対向した状態でロウ付け接合にて連結するロウ付け接合部であって、前記電極パッドと前記接続端子との間に介在するロウ付け接合部と、
    を備えるセラミックヒータにおいて、
    前記ロウ付け接合部は、前記接続端子より熱膨張係数が小さく、
    前記ロウ付け接合部のうち、前記電極パッドと前記接続端子の前記平面との間の最小厚みΔdが0.03mm以上であることを特徴とするセラミックヒータ。
  3. 前記ロウ付け接合部の最小厚みΔdは、前記接続端子の最大厚みtに対してΔd≦2tである請求項1又は2に記載のセラミックヒータ。
  4. 前記ロウ付け接合部の最小厚みΔdは、前記接続端子の最大厚みtに対してt≦Δdである請求項1〜3のいずれか一項に記載のセラミックヒータ。
  5. 先端が閉じた有底筒状の固体電解質体、該固体電解質体の外周面に配置された外側電極、及び当該固体電解質体の内周面に配置された内側電極を備えるセンサ素子と、
    前記センサ素子の内側に配置されるセラミックヒータと、
    を備えるセンサであって、
    前記セラミックヒータは、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセラミックヒータである、センサ。
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