JP6532757B2 - エミッタおよび点滴灌漑用チューブ - Google Patents

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Description

本発明は、エミッタおよび当該エミッタを有する点滴灌漑用チューブに関する。
以前から、植物の栽培方法の一つとして点滴灌漑法が知られている。点滴灌漑法とは、植物が植えられている土壌上に点滴灌漑用チューブを配置し、点滴灌漑用チューブから土壌へ、水や液体肥料などの灌漑用液体を滴下する方法である。近年、点滴灌漑法は、灌漑用液体の消費量を最小限にすることが可能であるため、特に注目されている。
点滴灌漑用チューブは、通常、灌漑用液体が吐出される複数の貫通孔が形成されたチューブと、各貫通孔から灌漑用液体を吐出するための複数のエミッタ(「ドリッパ」とも言われる)を有する。また、エミッタの種類としては、チューブの内壁面に接合して使用されるエミッタ(例えば、特許文献1参照)と、チューブに外側から突き刺して使用されるエミッタとが知られている。
特許文献1には、チューブの内壁面に接合されるエミッタが記載されている。特許文献1に記載のエミッタは、灌漑用液体を取り入れるための取水口を有する第1部材と、灌漑用液体を排出するための排出口を有する第2部材と、第1部材および第2部材の間に配置された膜部材とを有する。第1部材の内側には、取水口を取り囲むように配置された弁座部と、減圧流路の一部となる減圧溝とが形成されている。膜部材には、減圧溝の下流端に対応する位置に貫通孔が形成されている。
第1部材、膜部材および第2部材を積層することで、減圧流路が形成されるとともに、膜部材が弁座部に接触して取水口を閉塞する。また、取水口から排出口まで、灌漑用液体が流れる流路が形成される。
特許文献1に記載のエミッタでは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が所定の圧力以上となった場合に、取水口を閉塞している膜部材が灌漑用液体によって押し込まれて、灌漑用液体がエミッタ内に流入するようになっている。エミッタ内に流入した灌漑用液体は、減圧流路により減圧されて定量的に排出口から排出される。
特開2010−046094号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエミッタを使用した点滴灌漑用チューブでは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が所定の圧力以上にならないと、灌漑用液体がエミッタ内に流入しない。このため、チューブ内における灌漑用液体の圧力が極めて低い場合に上記エミッタは機能しないことがある。よって、灌漑用液体をチューブに送るための送液ポンプ近傍のエミッタは適切に機能するが、送液ポンプから離れた位置に配置されたエミッタは適切に機能しないおそれがある。したがって、灌水する位置によって上記エミッタからの灌漑用液体の吐出量が変化し、灌水可能距離が制限されることがある。
また、特許文献1に記載のエミッタでは、灌漑用液体の圧力が上記の所定の圧力からさらに高まると灌漑用液体の吐出量も増加し、上記エミッタからの灌漑用液体の吐出量が所望の流量を超えることがある。このように、灌漑用液体の圧力が高まった場合の上記吐出量の制御の観点から、特許文献1に記載のエミッタには検討の余地が残されている。
本発明の目的は、低圧の灌漑用液体であっても灌漑用液体を定量的に吐出でき、かつ灌漑用液体の圧力が高まった場合の灌漑用液体の吐出量の変動を抑制可能なエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することである。
本発明は、灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面における、前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合されて前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、前記取水部に取り入れられた前記灌漑用液体を減圧させながら流す減圧流路を形成するための減圧流路部と、前記減圧流路から供給された前記灌漑用液体の流量を、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力に応じて制御するための吐出量調整部と、前記吐出量調整部から供給された前記灌漑用液体を収容するための、前記吐出口に面するべき吐出部と、を有し、前記吐出量調整部は、前記減圧流路と前記吐出部とを連通するための孔と、前記孔の開口部を囲み、前記開口部から傾斜する凸周面または前記開口部に向けて傾斜する凹周面で構成されている弁座部と、前記弁座部の表面に形成され、前記弁座部を横断し、前記弁座部の表面からの深さが前記弁座部の頂縁側から底縁側に向けて少なくとも前記弁座部の底縁部で漸次浅くなる溝と、可撓性を有し、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力が設定値以上であるときに前記頂縁から前記底縁に向けて漸次密着可能な位置に前記弁座部に対して非接触に配置されているフィルムと、を有するエミッタ、を提供する。
また、本発明は、灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合している上記のエミッタと、を有する点滴灌漑用チューブ、を提供する。
本発明によれば、低圧の灌漑用液体であっても灌漑用液体を定量的に吐出でき、かつ灌漑用液体の圧力が高まった場合の灌漑用液体の吐出量の変動を抑制可能なエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することができる。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る点滴灌漑用チューブの軸に沿う方向の断面図であり、図1Bは、上記点滴灌漑用チューブの軸に垂直な方向の断面図である。 図2Aは、上記第1の実施の形態に係るエミッタの平面図であり、図2Bは、当該エミッタの正面図であり、図2Cは、当該エミッタの右側面図である。 図3Aは、上記第1の実施の形態に係るエミッタのフィルムが接合する前の平面図であり、図3Bは、当該エミッタのフィルムが接合する前の底面図である。 図4Aは、上記第1の実施の形態におけるエミッタ本体の、図3AにおけるA−A線に沿う断面を示す図であり、図4Bは、当該エミッタ本体の、図3AにおけるB−B線に沿う断面を示す図であり、図4Cは、当該エミッタ本体の、図3AにおけるC−C線に沿う断面を示す図である。 図5Aは、上記第1の実施の形態におけるエミッタ本体の、図3AにおけるD−D線に沿う断面を示す図であり、図5Bは、当該エミッタ本体の、図3BにおけるE−E線に沿う断面を示す図である。 図6Aは、上記第1の実施の形態に係る外液圧が十分に低い場合におけるエミッタの、図3AにおけるC−C線に沿う断面の一部を概略的に示す図であり、図6Bは、外液圧が第1の設定値以上の場合における上記エミッタの、図3AにおけるC−C線に沿う断面の一部を概略的に示す図である。 図7Aは、上記第1の実施の形態に係る外液圧が第2の設定値以上の場合におけるエミッタの、図3AにおけるC−C線に沿う断面の一部を模式的に示す図であり、図7Bは、外液圧が第3の設定値以上の場合における上記エミッタの、図3AにおけるC−C線に沿う断面の一部を模式的に示す図であり、図7Cは、外液圧が第4の設定値以上の場合における上記エミッタの、図3AにおけるC−C線に沿う断面の一部を模式的に示す図である。 図8Aは、本発明の第2の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図8Bは、当該吐出量調整部の図8AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図9Aは、本発明の第3の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図9Bは、当該吐出量調整部の図9AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図10Aは、本発明の第4の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図10Bは、当該吐出量調整部の図10AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図11Aは、本発明の第5の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図11Bは、当該吐出量調整部の図11AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図12Aは、本発明の第6の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図12Bは、当該吐出量調整部の図12AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図13Aは、本発明の第7の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図13Bは、当該吐出量調整部の図13AにおけるB−B線に沿う断面を示す図であり、図13Cは、当該吐出量調整部の図13AにおけるC−C線に沿う断面を示す図である。 図14Aは、本発明の第8の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図14Bは、当該吐出量調整部の図14AにおけるB−B線に沿う断面を示す図であり、図14Cは、当該吐出量調整部の図14AにおけるC−C線に沿う断面を示す図である。 図15Aは、本発明の第9の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図15Bは、当該吐出量調整部の図15AにおけるB−B線に沿う断面を示す図であり、図15Cは、当該吐出量調整部の図15AにおけるC−C線に沿う断面を示す図である。 図16Aは、本発明の第10の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図16Bは、当該吐出量調整部の図16AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図17Aは、外液圧が第1の設定値以上の場合における、上記第10の実施の形態に係るエミッタを図3Aで示すC−C線で切断したときの当該エミッタの断面の一部を模式的に示す図であり、図17Bは、外液圧が第2の設定値以上の場合における、上記エミッタを図3Aで示すC−C線で切断したときの当該エミッタの断面の一部を模式的に示す図であり、図17Cは、外液圧が第3の設定値以上の場合における、上記エミッタを図3Aで示すC−C線で切断したときの当該エミッタの断面の一部を模式的に示す図であり、図17Dは、外液圧が第4の設定値以上の場合における、上記エミッタを図3Aで示すC−C線で切断したときの当該エミッタの断面の一部を模式的に示す図である。 図18Aは、本発明の第11の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図18Bは、当該吐出量調整部の図18AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図19Aは、本発明の第12の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図19Bは、当該吐出量調整部の図19AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図20Aは、本発明の第13の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図20Bは、当該吐出量調整部の図20AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図21Aは、本発明の第14の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図21Bは、当該吐出量調整部の図21AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。 図22Aは、本発明の第15の実施の形態における吐出量調整部の平面図であり、図22Bは、当該吐出量調整部の図22AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。
[第1の実施の形態]
以下、本発明に係る第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る点滴灌漑用チューブ100の軸に沿う方向における断面図であり、図1Bは、点滴灌漑用チューブ100の軸に垂直な方向における断面図である。点滴灌漑用チューブ100は、図1Aおよび図1Bに示されるように、チューブ110およびエミッタ120を有する。
チューブ110は、灌漑用液体を流すための管である。チューブ110の材料は、特に限定されない。本実施の形態では、チューブ110の材料は、ポリエチレンである。チューブ110の軸方向に垂直な断面形状および断面積は、チューブ110の内部にエミッタ120を配置可能な範囲から適宜に決めることができる。チューブ110の管壁には、チューブ110の軸方向において所定の間隔(例えば、200〜500mm)で灌漑用液体を吐出するための複数の吐出口112が形成されている。吐出口112の開口部の直径は、灌漑用液体を所望の流量で吐出可能な範囲から適宜に決めることができ、例えば、1.5mmである。チューブ110の内壁面の吐出口112に対応する位置には、エミッタ120がそれぞれ接合される。
エミッタ120は、エミッタ本体130の凸曲面でチューブ110の内壁面に接合している。チューブ110へのエミッタ120の接合方法には、例えば公知の方法が採用され、当該接合方法の例には、エミッタ120またはチューブ110を構成する樹脂材料の溶着、融着、および、接着剤による接着、が含まれる。なお、通常、吐出口112は、チューブ110とエミッタ120とを接合した後に形成されるが、接合前に形成されてもよい。
図2Aは、エミッタ120の平面図であり、図2Bは、エミッタ120の正面図であり、図2Cは、エミッタ120の右側面図である。エミッタ120は、図2Aから図2Cに示されるように、エミッタ本体130と、フィルム140とを有する。エミッタ本体130は、チューブ110の内壁面に沿う上記凸曲面(「底面」とも言う)と、その反対側に位置する平面(「上面」とも言う)と、これらの面に形成された凹部および貫通孔とによって構成されている。
エミッタ120の大きさおよび形状は、所期の機能を発現可能な範囲において適宜に決めることができる。たとえば、エミッタ120の平面形状は、四隅がR面取りされた略矩形であり、エミッタ120の長辺方向の長さは、25mmであり、エミッタ120の短辺方向の長さは8mmであり、エミッタ120の高さは2.5mmである。
図3Aは、フィルム140が接合する前のエミッタ120の平面図であり、図3Bは、フィルム140が接合する前のエミッタ120の底面図である。また、図4Aは、エミッタ本体130の、図3AのA−A線に沿う断面を示す図であり、図4Bは、エミッタ本体130の、図3AのB−B線に沿う断面を示す図であり、図4Cは、エミッタ本体130の、図3AのC−C線に沿う断面を示す図である。さらに、図5Aは、エミッタ本体130の、図3AのD−D線に沿う断面を示す図であり、図5Bは、エミッタ本体130の、図3BのE−E線に沿う断面を示す図である。
エミッタ120は、図3Aおよび図3Bに示されるように、可撓性を呈する樹脂材料で一体的に成形されている。たとえば、フィルム140は、エミッタ本体130における一側縁に、ヒンジ部141を介してエミッタ本体130と一体的に配置されている。フィルム140は、ヒンジ部141を中心に回動させることによって、上記吐出量調整部および弁座部を覆う位置に配置される。フィルム140の厚さは、例えば0.3mmである。
上記のエミッタ本体130およびフィルム140の一体成形品は、例えば射出成形によって作製される。当該樹脂材料は、エミッタ本体130およびフィルム140に成形したときに所期の可撓性を呈する樹脂材料であり、その例には、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびシリコーンが含まれる。また、上記樹脂材料は、ゴム弾性を有する工業用材料であってもよく、その例には、エラストマーおよびゴムが含まれる。
エミッタ本体130は、チューブ110内の灌漑用液体を取り入れるための取水部と、当該取水部に取り入れられた灌漑用液体を減圧させながら流す減圧流路を形成するための減圧流路部と、上記減圧流路から供給された灌漑用液体の流量を、チューブ110内の灌漑用液体の圧力(単に「外液圧」とも言う)に応じて制御するための吐出量調整部と、上記減圧流路部の下流側の一部を迂回して上記取水部と上記吐出量調整部の上流側とを連通するバイパス流路を形成するためのバイパス流路部と、上記吐出量調整部から供給された灌漑用液体を収容するための、吐出口112に面するべき吐出部と、を有する。
上記取水部は、スクリーン部と、当該スクリーン部を通過した灌漑用液体が供給されるスリット151と、スリット151を通過した灌漑用液体を収容する、エミッタ120内の灌漑用液体の流路の一部を形成するための凹部152と、を有する。
上記スクリーン部は、上記上面に形成された微細な凹凸であり、大まかには、エミッタ本体130の長手方向における上記上面の一端側の縁に沿う、その平面形状が略U字型の第1の外溝と、当該第1の外溝とエミッタ本体130の側方とを連通する第2の外溝と、エミッタ本体130の短手方向における中心部から当該短手方向に沿って第1の外溝まで延出する第3の外溝とによって構成されている。第2の外溝は、エミッタ本体130の上面の縁に沿う複数の凸部を形成し、第3の外溝は、エミッタ本体130の短手方向における中心部から第1の外溝まで延出し、長手方向に並列する細長な複数の凸部を形成している。上記凸部の平面形状における角部は、いずれも適宜に面取りされている。
スリット151は、複数の上記第2の外溝に跨がって上記長手方向に沿って形成されており、上記第2の外溝に開口している。凹部152は、エミッタ本体130の上記底面に形成されており、その平面形状は、上記長手方向に沿って細長の略矩形である。凹部152の底にはスリット151が開口している。すなわち、スリット151は、上記第2の外溝と凹部152とを連通している。
上記減圧流路部は、凹部152に連なる第1減圧流路部161と、エミッタ本体130の一端側に配置され、第1減圧流路部161に連なる、エミッタ120内の灌漑用液体の流路の一部を形成するための凹部162と、凹部162に連なる第2減圧流路部163と、を含む。
第1減圧流路部161は、上記底面の一側部に形成された、その平面形状がジグザグ形状の溝である。当該ジグザグ形状は、例えば、第1減圧流路部161の両側面から略三角柱形状の凸部が上記長手方向に沿って交互に配置された形状である。当該凸部は、平面視したときに、当該凸部の突端が上記両側面間の中心軸を超えないように配置されている。たとえば、第1減圧流路部161の長さは6.5mmであり、第1減圧流路部161の深さは0.5mmであり、第1減圧流路部161の流路の幅(対向する凸部における対向する側面間の距離)は0.5mmである。
凹部162は、上記底面に形成された、その平面形状がエミッタ120の短手方向に細長の略矩形の凹部162である。凹部162の深さは、例えば0.5mmであり、凹部162の幅は、例えば1.0mmである。
第2減圧流路部163は、エミッタ本体130の長手方向に沿って、上記底面の中央部に配置されている。第2減圧流路部163は、第1減圧流路部161と同様に形成されている。第2減圧流路部163の長さは、例えば13mmである。第2減圧流路部163の先端には、孔164が開口している。
上記吐出量調整部は、上記上面に形成された円柱状の凹部171と、凹部171の底面から起立する円柱状の凸部172と、凸部172の中心に開口し、吐出部に面なる孔173と、孔173の開口部に向けて傾斜する凹周面で構成されている第1弁座部174と、第1弁座部174を横切って形成されている溝175と、を有する。
また、上記吐出量調整部は、フィルム140を含む。フィルム140は、可撓性を有し、第1弁座部174に対して非接触にかつ密着可能に配置されている。凹部171の底には孔164が開口している。すなわち、孔164は、第2減圧流路部163と凹部171とを連通している。
第1弁座部174は、最も外側に第1傾斜角を有する第1斜面部174aと、第1斜面部174aの内周側に隣接する第2傾斜角を有する第2斜面部174bと、第2斜面部174bの内周側に隣接する第3傾斜角を有する第3斜面部174cとによって構成されている。第1傾斜角から第3傾斜角は、この順で大きくなり、たとえば、第1傾斜角は7°であり、第2傾斜角は15°であり、第3傾斜角は30°である。このように、第1弁座部174は、その頂縁からその底縁にかけてその傾斜角が断続的に変化する周面で構成されている。なお、「傾斜角」とは、孔173の軸に直交する平面に対して上記斜面部がなす角度である。
溝175は、一定の幅と平らな底面とを有している。ここで、「平らな」とは、孔173の軸に直交する方向に沿うことを言う。このように、溝175は、第1弁座部174の表面に、第1弁座部174を横断し、かつ第1弁座部174の頂縁から底縁に向けて漸次浅くなるように形成されている。溝175の幅は、例えば0.4mmである。また、溝175の深さは、最深部(第1弁座部174の外周縁(頂縁))で0.3mmであり、最浅部(第1弁座部174の内周縁(底縁))で0.07mmである。
上記バイパス流路部は、エミッタ本体130の底面側には、凹部162に連なる第3減圧流路部181と、第3減圧流路部181に連なる、連絡流路を形成するための溝182と、を含む。第3減圧流路部181は、エミッタ本体130の他側部に、上記長手方向に沿って形成されている。第3減圧流路部181は、第1減圧流路部161と同様に形成されている。第3減圧流路部181の長さは、例えば14.5mmである。
溝182は、第3減圧流路部181の先端に連なっており、溝182の底から起立する複数の円柱状の突起183を含む。溝182の先端部には、孔184が開口している。
上記バイパス流路部は、エミッタ本体130の上面側には、当該上面から窪んで形成されている第2弁座部185と、案内溝186とを有する。第2弁座部185は、その平面形状が円形のすり鉢状の窪みである。第2弁座部185は、その外縁が凹部171と接している。第2弁座部185は、底面を有し、当該底面は、その平面形状が円形の平面である。このように、第2弁座部185は、エミッタ本体130の上記上面から上記底面までの深さを有し、第2弁座部185の当該深さは、エミッタ本体130の上記上面から第1突条174の頂部までの深さよりも浅い。上記底面には、孔184が開口している。すなわち、孔184は、溝182と第2弁座部185とを連通している。
案内溝186は、上記底面の外縁に連なり、第2弁座部185と凹部171とを連通している。案内溝186の幅は一定であり、例えば0.6mmである。案内溝186のエミッタ本体130の上面からの深さは、一定であり、第2弁座部185の深さと同じである。
上記吐出部は、エミッタ本体130の底面に形成された凹部191と、凹部191の底面から起立する主突条192および副突条193と、を有する。凹部191の平面形状は略矩形である。凹部191の縁部における、エミッタ本体130の短手方向の中央部には、孔173が開口している。すなわち、孔173は凹部171と凹部191とを連通している。
主突条192および副突条193は、いずれも、エミッタ本体130の底面からの凹部191の深さと同じ高さを有する。主突条192は、凹部191の側面からエミッタ本体130の短手方向に沿って延出し、エミッタ本体130の長手方向に沿って見たとき孔173と重なる位置に配置されている。副突条193は、主突条192の先端と凹部191の側面との間であってそのいずれにも非接触の位置に配置されている。
なお、エミッタ本体130の上面には、肉抜き用の凹部199が形成されている。
エミッタ120は、ヒンジ部を軸にフィルム140を回動させ、エミッタ本体130の上記上面に接合させることにより構成される。エミッタ本体130へのフィルム140の接合方法には、公知の種々の方法を採用することができ、その例には、フィルム140の溶着、融着、および接着剤による接着が含まれる。エミッタ本体130へのフィルム140の接合により、上記吐出量調整部における凹部171および上記バイパス流路部における第2弁座部185は、それらの上端縁でそれぞれフィルム140によって塞がれ、灌漑用液体の流路となる空間を形成する。以後、フィルム140における凹部171を塞ぐ部分を第1ダイヤフラム部142(図2A参照)とも言い、フィルム140における第2弁座部185を塞ぐ部分を第2ダイヤフラム部143(図2A参照)とも言う。
なお、ヒンジ部141は、エミッタ本体130にフィルム140を接合させた後にエミッタ120から切り離してもよい。また、フィルム140は、エミッタ本体130とは別の部材であってもよく、このような別体のフィルム140をエミッタ本体130に接合させることによってエミッタ120を構成してもよい。
エミッタ120は、例えばチューブ110の成形時に所望の位置に融着させることによって、チューブ110の内壁面における所定の位置に配置することができる。こうして、点滴灌漑用チューブ100が構成される。エミッタ120がチューブ110の内壁面に接合されることにより、エミッタ本体130の上記底面がチューブ110で塞がれる。その結果、上記取水部における凹部152は、スリット151を通過した灌漑用液体が収容される、エミッタ120内の灌漑用液体の流路の一部となる。
また、上記減圧流路部における第1減圧流路部161、凹部162および第2減圧流路部163は、上記取水部に取り入れられた灌漑用液体を減圧させながら上記吐出量調整部へ流すための減圧流路となる。また、上記バイパス流路部における第3減圧流路部181は、上記取水部に取り入れられた灌漑用液体を減圧させながら第2弁座部185に流すためのさらなる減圧流路となり、上記バイパス流路部における溝182は、当該さらなる減圧流路と第2弁座部185とを連通する連絡流路となり、こうして、上記バイパス流路部は、上記減圧流路部の下流側の一部を迂回して上記取水部と上記吐出量調整部の上流側とを連通するバイパス流路となる。
さらに、上記吐出部における凹部191は、上記吐出量調整部から供給された灌漑用液体を収容するための空間を形成し、主突条192および副突条193は、その頂部がチューブ110と接合して、吐出口112からの異物の侵入を防止するための侵入防止部となる。なお、上記吐出量調整部の凸部172における孔173は、凹部171および孔164を介して、当該減圧流路と上記吐出部とを連通している。
次に、点滴灌漑用チューブ100における灌漑用液体の流れを大まかに説明する。まず、チューブ110内に灌漑用液体が送液される。灌漑用液体の例には、水、液体肥料、農薬およびこれらの混合液が含まれる。点滴灌漑用チューブ100へ送液される灌漑用液体は、例えば、点滴灌漑法の簡易な実施の観点およびチューブ110およびエミッタ120の破損を防止する観点から、0.1MPa以下の圧力でチューブ110に供給される。
チューブ110内の灌漑用液体は、上記スクリーン部における上記第1から第3の外溝を通り、エミッタ120内に供給される。灌漑用液体中の浮遊物は、上記スクリーン部における凹凸によって捕集され、このような浮遊物が除去された灌漑用液体がスリット151を通過する。
なお、上記第1から第3の外溝の形状を、深くなるほど幅広になる形状に形成して、上記凹凸をいわゆるウェッジワイヤー構造によって構築すると、エミッタ120への灌漑用液体の取り込みによる液体の圧力損失をより抑制することが可能である。
エミッタ120内に供給された灌漑用液体は、第1減圧流路部161による減圧流路を減圧しながら通過する。そして、当該灌漑用液体は、一方では第2減圧流路部163による減圧流路を減圧しながら通過して孔164を介して上記吐出量調整部の凹部171に供給され、他方では第3減圧流路部181によるさらなる減圧流路を減圧しながら通過し、上記連絡通路および孔184を介して第2弁座部185に供給される。
上記吐出量調整部における凹部171に供給された灌漑用液体は、凹部171を満たし、凸部172上の第1弁座部174を超え、また溝175を通り、孔173を通って上記吐出部に供給される。他方、第2弁座部185に供給された灌漑用液体は、案内溝186を通り、凹部171に供給され、最終的に孔173を通って上記吐出部に供給される。
上記吐出部に供給された灌漑用液体は、凹部191に開口しているチューブ110の吐出口からチューブ110の外へ吐出される。
次に、上記外液圧による上記バイパス流路および上記吐出量調整部における灌漑用液体の流量の制御を説明する。図6Aは、外液圧が十分に低い場合におけるエミッタ120の、図3AのC−C線に沿う断面の一部を概略的に示す図であり、図6Bは、外液圧が第1の設定値以上の場合におけるエミッタ120の、図3AのC−C線に沿う断面の一部を概略的に示す図である。また、図7Aは、外液圧が第2の設定値以上の場合におけるエミッタ120の図3AのC−C線に沿う断面の一部を模式的に示す図であり、図7Bは、外液圧が第3の設定値以上の場合におけるエミッタ120の図3AのC−C線に沿う断面の一部を模式的に示す図であり、図7Cは、外液圧が第4の設定値以上の場合におけるエミッタ120の図3AにおけるC−C線に沿う断面の一部を模式的に示す図である。
外液圧が十分に低い場合(例えば0.01MPaの場合)では、第1ダイヤフラム部142および第2ダイヤフラム部143は、いずれも、撓まないか、あるいはわずかに撓み、図6Aに示されるように、吐出量調整部の凸部172および孔173、ならびにバイパス流路の孔184のいずれもが開いている。よって、吐出量調整部の凹部171には、減圧流路からの灌漑用液体と、バイパス流路からの灌漑用液体の両方が供給され、孔173から吐出部に供給され、吐出口112から吐出される。バイパス流路からの灌漑用液体は、第2弁座部185から案内溝186を通って円滑に凹部171に供給される。外液圧が高まると、フィルム140の第1ダイヤフラム部142および第2ダイヤフラム部143は、外液圧を受けて徐々に撓み、凸部172および第2弁座部185に接近していく。
外液圧が第1の設定値(例えば0.03MPa)まで高まると、第1ダイヤフラム部142および第2ダイヤフラム部143は、いずれもより大きく撓む。上記バイパス流路では、第2弁座部185は、吐出量調整部の第1弁座部174よりも浅い位置にあるので、第2ダイヤフラム部143は、図6Bに示されるように、第2弁座部185に密着し、孔184は第2ダイヤフラム部143によって塞がれる。このため、バイパス流路が閉じられ、バイパス流路から凹部171への灌漑用液体の供給が停止する。よって、凹部171には、減圧流路からの灌漑用液体のみが供給され、吐出口112からは、減圧流路から供給される量の灌漑用液体のみが吐出される。
上記吐出量調整部では、第1ダイヤフラム部142は、図6Bに示されるように、第1弁座部174に接近するが非接触である。よって、外液圧が第1の設定値の場合は、前述したように、バイパス流路が塞がれることによる灌漑用液体の流量の調整のみが行われる。外液圧が第1の設定値からさらに高まると、減圧流路における灌漑用液体の流量が増加し、第1ダイヤフラム部142と第1弁座部174との間から孔173に流入する灌漑用液体の流量が増加する。
外液圧が第2の設定値(例えば0.05MPa)まで高まると、第1ダイヤフラム部142はより大きく撓み、また、第1弁座部174において、第1斜面部174aは最も高い位置にあることから、第1ダイヤフラム部142は、図7Aに示されるように、第1弁座部174の第1斜面部174aに密着し、溝175は、溝175および第1ダイヤフラム部142に囲まれた流路(以下、「微細流路」とも言う)を形成する。凹部172内の灌漑用液体は、当該微細流路を通り、孔173に到達する。
第1斜面部174aは、孔173に向けて下方に傾斜していることから、第1ダイヤフラム部142は、外液圧が高まるに連れて、第1斜面部174aにより一層密着し、上記微細流路は徐々に長くなり、その孔173側の開口部は徐々に狭くなる。このように、外液圧が第2の設定値以上になると、上記吐出量調整部からの灌漑用液体の流量は、上記微細流路の開口面積に応じた流量に制御され、最終的に吐出口112からは、上記開口面積に応じた流量の灌漑用液体のみが吐出される。
ところで、上記外液圧が上記第2の設定値からさらに高まると、エミッタ120に取り入れられる灌漑用液体の量が増え、凹部171への灌漑用液体の流量が増え、孔173に流入すべき灌漑用液体の量が増える。一方で、上記微細流路の開口面積は、外液圧の増加および第1斜面部174aの第1傾斜角に応じた速度で減少する。その結果、外液圧の上昇による灌漑用液体の流量の増加は、第1斜面部174aにおける上記微細流路の開口面積の減少による灌漑用液体の流量の減少によって相殺される。したがって、外液圧が第2の設定値からさらに上昇しても、孔173に供給される灌漑用液体の流量が所期の流量に保たれ、よって、灌漑用液体は、当該所期の流量で吐出口112から吐出される。
外液圧が第3の設定値(例えば0.16MPa)まで高まると、第1ダイヤフラム部142は、さらに大きく撓み、図7Bに示されるように、第1弁座部174に密着する。第1弁座部174の表面には溝175が形成されていることから、凹部171中の灌漑用液体は、溝175を経て孔173に到達する。吐出量調整部からの灌漑用液体の流量は、第1ダイヤフラム部142によって塞がれている溝175の開口面積に応じて溝175を通過可能な量に調整され、最終的に吐出口112からは、溝175を通過する量の灌漑用液体のみが吐出される。
外液圧が第3の設定値からさらに高まると、上記微細流路はさらに長くなり、上記微細流路の開口面積はさらに小さくなる。第2斜面部174bの第2傾斜角は、第1斜面部174aの第1傾斜角よりも大きいので、上記開口面積の減少速度もより大きくなる。その結果、外液圧のさらなる上昇による灌漑用液体の流量の増加は、第2斜面部174bにおける上記微細流路の開口面積のさらなる減少による灌漑用液体の流量の減少によって相殺される。したがって、外液圧が第3の設定値からさらに上昇しても、孔173に供給される灌漑用液体の流量が所期の流量に保たれ、よって、灌漑用液体は、当該所期の流量で吐出口112から吐出される。
外液圧が第4の設定値(例えば0.2MPa)まで高まると、第1ダイヤフラム部142は、第1弁座部174に向けてより一層押され、図7Cに示されるように、第3斜面部174cにさらに密着する。そして、外液圧が第4の設定値からさらに高まると、上記微細流路はさらに長くなり、上記微細流路の開口面積はさらに小さくなる。第3斜面部174cの第3傾斜角は、第2斜面部174bの第2傾斜角よりもさらに大きいので、上記開口面積の減少速度もさらに大きくなる。その結果、外液圧のさらなる上昇による灌漑用液体の流量の増加は、第3斜面部174cにおける上記微細流路の開口面積のさらなる減少による灌漑用液体の流量の減少によって相殺される。したがって、外液圧が第4の設定値からさらに上昇しても、孔173に供給される灌漑用液体の流量が所期の流量に保たれ、よって、灌漑用液体は、当該所期の流量で吐出口112から吐出される。
第1ダイヤフラム部142が第3斜面部174cの全体に密着すると、上記微細流路の開口面積は最小となる。このように、弁座部とは、フィルムが外液圧によって密着可能な部分である。その後、外液圧がさらに高まると、減圧流路における灌漑用液体の流量がさらに増加し、上記微細流路を通過する灌漑用液体の流量は漸次微増する。
このように、エミッタ120は、圧力が十分に低い灌漑用液体であれば、バイパス流路および減圧流路の両方を通過する量で吐出口112から吐出し、圧力が十分に高い灌漑用液体であれば、溝175を通過する量のみで吐出口112から吐出する。上記微細流路の開口面積は、第1ダイヤフラム部142が第1斜面部174aに密着する場合では第1傾斜角に応じた速度で、第2斜面部174bに密着する場合では第2傾斜角に応じた速度で、そして、第3斜面部174cに密着する場合では第3傾斜角に応じた速度で、それぞれ減少する。このように、エミッタ120は、外液圧の上昇に伴う灌漑用液体の流量の増加を、吐出量調整部において三回、バイパス流路を含めると四回抑制する機構を有する。よって、エミッタ120は、より高い外液圧まで灌漑用液体の吐出量を所望の量に調整することができる。
以上の説明から明らかなように、エミッタ120は、チューブ110の内壁面における吐出口112に対応する位置に接合されてチューブ110内の灌漑用液体を吐出口112から定量的にチューブ110外に吐出するためのエミッタである。そして、チューブ110内の灌漑用液体を取り入れるための取水部と、取水部に取り入れられた灌漑用液体を減圧させながら流す減圧流路を形成するための減圧流路部と、減圧流路から供給された灌漑用液体の流量を、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて制御するための吐出量調整部と、吐出量調整部から供給された灌漑用液体を収容するための、吐出口112に面するべき吐出部と、を有する。さらに、上記吐出量調整部は、上記減圧流路と上記吐出部とを連通するための孔173と、孔173の開口部を囲み、当該開口部に向けて傾斜する凹周面で構成されている第1弁座部174と、第1弁座部174の表面に形成され、第1弁座部174を横断し、第1弁座部174の表面からの深さが第1弁座部174の頂縁から底縁に向けて漸次浅くなる溝175と、可撓性を有するとともに外液圧が設定値以上であるときに上記頂縁から上記底縁に向けて漸次密着可能な位置に第1弁座部174に対して非接触に配置されているフィルム140と、を有する。よって、低圧の灌漑用液体であっても灌漑用液体を定量的に吐出でき、かつ灌漑用液体の圧力が高まった場合の灌漑用液体の吐出量の変動を抑制可能である。
また、上記凹周面が、その傾斜角が上記頂縁から上記底縁にかけて傾斜角が断続的に変化する周面で構成されていることは、高圧時の灌漑用液体の流量を抑制する観点およびそのような流量の調整機構を簡易に構築する観点からより一層効果的である。
また、エミッタ120が、減圧流路部の一部または全部を迂回して取水部と吐出量調整部の上流側とを連通するバイパス流路を形成するためのバイパス流路部をさらに有し、当該バイパス流路部が、チューブ110内の灌漑用液体の圧力を受けたフィルム140がバイパス流路を塞ぐように密着可能な第2弁座部185を含むことは、低圧時における灌漑用液体の吐出量を多くする観点からより一層効果的である。
また、バイパス流路部が、第2弁座部185に供給された灌漑用液体を上記吐出量調整部の上流側に案内するための案内溝186をさらに含むことは、バイパス流路から吐出量調整部へ灌漑用液体を円滑に供給する観点からより一層効果的である。
また、バイパス流路部が、灌漑用液体を減圧させながら第2弁座部185に向けて流すさらなる減圧流路を形成するためのさらなる減圧流路部(第3減圧流路部181)をさらに含むことは、より高い外液圧の灌漑用液体の吐出に適用させる観点からより一層効果的である。
また、上記取水部が、チューブ110内に対して開口するスリット151を含む上記スクリーン部を有することは、灌漑用液体中の浮遊物によるエミッタ120内部の流路の目詰まりを防止する観点からより一層効果的である。
また、上記吐出部が、吐出口112からの異物の侵入を防止するための侵入防止部を有することは、当該異物の侵入によるエミッタ120内部の流路の閉塞およびエミッタ120の破損を防止する観点からより一層効果的である。
また、エミッタ120が可撓性を呈する樹脂材料で一体的に成形されていることは、組み立て精度が高まり、また組み立てが容易になることから、エミッタ120の生産性を高める観点からより一層効果的である。
また、点滴灌漑用チューブ100は、灌漑用液体を吐出するための吐出口112を有するチューブ110と、チューブ110の内壁面の吐出口112に対応する位置に接合しているエミッタ120とを有する。よって、低圧の灌漑用液体であっても灌漑用液体を定量的に吐出でき、かつ灌漑用液体の圧力が高まった場合の灌漑用液体の吐出量の変動を抑制可能である。
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係るエミッタ220を図8Aおよび図8Bに示す。図8Aは、エミッタ220のエミッタ本体230における吐出量調整部の平面図であり、図8Bは、当該吐出量調整部の図8AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ220は、図8Aおよび図8Bに示されるように、その底面が平らな溝175に代えて溝275を有する以外は、エミッタ120と実質的に同様に構成されている。溝275の底面は、二段の平面とそれを繋げるテーパ面とから構成されている。すなわち、溝275の底面は、最も外側かつ最も低い位置の第1平面275aと、第1平面275aから上方に傾斜しているテーパ面275bと、テーパ面275bに連なる第2平面275cとから構成されている。
エミッタ220は、溝275と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いが、エミッタ120におけるそれに比べてより大きい。よって、エミッタ220は、第1の実施の形態の効果に加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を抑制する観点からより一層効果的である。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態に係るエミッタ320を図9Aおよび図9Bに示す。図9Aは、エミッタ320のエミッタ本体330における吐出量調整部の平面図であり、図9Bは、当該吐出量調整部の図9AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ320は、図9Aおよび図9Bに示されるように、第1弁座部174に代えて単一のテーパ面で構成されている第1弁座部374を有する以外は、エミッタ120と実質的に同様に構成されている。第1弁座部374は、その断面形状が、第1弁座部374の頂縁(外縁)側から底縁(孔173)側に向けて下方に傾斜する直線となるテーパ面で形成されている。
エミッタ320は、溝175と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いが一定である。よって、エミッタ320は、第1弁座部174による高圧時の灌漑用液体の流量を抑制する効果を除いて第1の実施の形態の効果と同じ効果を奏し、加えて、上記吐出量調整部を簡易に構築する観点からさらに一層効果的である。
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態に係るエミッタ420を図10Aおよび図10Bに示す。図10Aは、エミッタ420のエミッタ本体430における吐出量調整部の平面図であり、図10Bは、当該吐出量調整部の図10AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ420は、図10Aおよび図10Bに示されるように、第1弁座部174に代えて単一の周曲面で構成されている第1弁座部474を有する以外は、エミッタ120と実質的に同様に構成されている。第1弁座部474は、その断面形状が、当該断面形状における接線が孔173の軸に直交する面となす角を傾斜角としたときに、当該傾斜角が第1弁座部474の頂縁(外縁)側から底縁(孔173)側に向けて漸次増加する楕円弧となる周曲面で形成されている。
エミッタ420は、溝175と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の変化がより円滑である。よって、エミッタ420は、第1の実施の形態の効果と同じ効果を奏し、加えて、上記吐出量調整部による吐出量の調整の変動を抑制する観点からより一層効果的である。
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施の形態に係るエミッタ520を図11Aおよび図11Bに示す。図11Aは、エミッタ520のエミッタ本体530における吐出量調整部の平面図であり、図11Bは、当該吐出量調整部の図11AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ520は、図11Aおよび図11Bに示されるように、溝175に代えてテーパ状の底面を有する溝575を有する以外は、エミッタ320と実質的に同様に構成されている。溝575の底面は、その断面形状が凸部172の外(凹部171)側から内(孔173)側に向けて上方に傾斜する直線となるテーパ面で形成されている。
エミッタ520は、溝575と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いを、エミッタ320のそれに比べてより大きくすることができる。よって、エミッタ520は、第3の実施の形態の効果と同様の効果を奏し、加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を抑制する観点からより一層効果的である。
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施の形態に係るエミッタ620を図12Aおよび図12Bに示す。図12Aは、エミッタ620のエミッタ本体630における吐出量調整部の平面図であり、図12Bは、当該吐出量調整部の図12AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ620は、図12Aおよび図12Bに示されるように、溝675を有する以外は、エミッタ420と実質的に同様に構成されている。溝675の底面は、その断面形状が、当該断面形状における接線が孔173の軸に直交する面となす角を傾斜角としたときに、当該傾斜角が凸部172の外(凹部171)側から内(孔173)側に向けて漸次増加する楕円弧となる曲面で形成されている。
エミッタ620は、溝675と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の変化をより円滑、かつより大きくすることができる。よって、エミッタ620は、第4の実施の形態の効果と同じ効果を奏し、加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を円滑に抑制する観点からより一層効果的である。
[第7の実施の形態]
本発明の第7の実施の形態に係るエミッタ720を図13Aから図13Cに示す。図13Aは、エミッタ720のエミッタ本体730における吐出量調整部の平面図であり、図13Bは、当該吐出量調整部の図13AにおけるB−B線に沿う断面を示す図であり、図13Cは、当該吐出量調整部の図13AにおけるC−C線に沿う断面を示す図である。エミッタ720は、図13Aから図13Cに示されるように、溝775を有する以外は、エミッタ320と実質的に同様に構成されている。溝775は、孔173側から外方に向けて拡がる扇型の平面形状を有している。溝775の底面は平らであり、溝775の断面形状は矩形である。
エミッタ720は、溝775と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いを、エミッタ320のそれに比べてより大きくすることができ、エミッタ520のそれに比べてもさらに大きくすることができる。よって、エミッタ720は、第5の実施の形態の効果と同様の効果を奏し、加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を抑制する観点からさらに一層効果的である。
[第8の実施の形態]
本発明の第8の実施の形態に係るエミッタ820を図14Aから図14Cに示す。図14Aは、エミッタ820のエミッタ本体830における吐出量調整部の平面図であり、図14Bは、当該吐出量調整部の図14AにおけるB−B線に沿う断面を示す図であり、図14Cは、当該吐出量調整部の図14AにおけるC−C線に沿う断面を示す図である。エミッタ820は、図14Aから図14Cに示されるように、溝875を有する以外は、エミッタ320と実質的に同様に構成されている。溝875は、その断面形状が台形である。当該台形は、等脚台形であり、その下底が短く、その上底が長い。また、溝875の底面は平らである。
エミッタ820は、樹脂成形における溝875からの型抜きがより容易である。よって、エミッタ820は、第3の実施の形態の効果と同様の効果を奏し、加えて、生産性が高い観点および溝875の寸法安定性に優れる観点からより一層効果的である。
[第9の実施の形態]
本発明の第9の実施の形態に係るエミッタ920を図15Aから図15Cに示す。図15Aは、エミッタ920のエミッタ本体930における吐出量調整部の平面図であり、図15Bは、当該吐出量調整部の図15AにおけるB−B線に沿う断面を示す図であり、図15Cは、当該吐出量調整部の図15AにおけるC−C線に沿う断面を示す図である。エミッタ920は、図15Aから図15Cに示されるように、溝975を有する以外は、エミッタ320と実質的に同様に構成されている。溝975は、その底面の平面形状は矩形であり、その上端の平面形状は孔173側から外方に向けて拡がる扇型である。
より詳しくは、溝975は、溝975の側壁のそれぞれが、孔173側では直立し、外縁側ほど傾斜し、溝975の平面形状がそれぞれ孔173側から外方に向けて拡がる扇型となった形状を有している。溝975の断面形状は、孔173側で矩形であり、それより外方では上記等脚台形である。当該等脚台形は、孔173側から外方に向かうに連れて、下底が一定だが上底が漸次長くなる。
エミッタ920は、溝975と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いを、エミッタ320のそれに比べてより大きくすることができる。また、エミッタ920は、樹脂成形における溝975からの型抜きがより容易である。よって、エミッタ920は、第3の実施の形態の効果と同様の効果を奏し、加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を抑制する観点、生産性が高い観点および溝975の寸法安定性に優れる観点からより一層効果的である。
上記の説明から明らかなように、上記溝の底面は、第2、第5および第6の実施の形態に示されるように、上記溝が少なくとも上記第1弁座部の底縁部において漸次浅くなる範囲において、当該溝の平面形状における上記第1弁座部の頂縁側から底縁側に向けて上方に傾斜する部分をさらに含んでいてもよいし、あるいは当該傾斜する部分と平面部との両方をさらに含んでいてもよい。
また、上記第1弁座部は、第3、第5および第7から第9の実施の形態に示されるように、単一のテーパ面から形成されていてもよい。さらに、上記第1弁座部は、第4および第6の実施の形態に示されるように、その傾斜角が上記頂縁から上記底縁にかけて連続して変化する周曲面で構成されていてもよい。さらには、上記溝の平面形状は、第7および第9の実施の形態に示されるように、上記第1ダイヤフラム部の密着による上記微細流路の漸次伸長にしたがって上記微細流路の開口面積が漸次減少する形状であってもよい。また、上記溝の断面形状は、第8および第9の実施の形態に示されるように、上方に向けて拡がる形状を含んでいてもよい。
[第10の実施の形態]
本発明の第10の実施の形態に係るエミッタ1020を図16Aおよび図16Bに示す。図16Aは、エミッタ1020のエミッタ本体1030における吐出量調整部の平面図であり、図16Bは、当該吐出量調整部の図16AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ1020は、第1弁座部174および溝175に代えて第1弁座部1074および溝1075を有する以外は、エミッタ120と同様に構成されている。
第1弁座部1074は、孔173の開口部を囲み、当該開口部から下方に傾斜する凸周面で構成されている。第1弁座部1074は、最も外側に第1傾斜角を有する第1斜面部1074aと、第1斜面部1074aの内周側に隣接する第2傾斜角を有する第2斜面部1074bと、第2斜面部1074bの内周側に隣接する第3傾斜角を有する第3斜面部1074cとによって構成されている。第1傾斜角から第3傾斜角は、この順で小さくなり、たとえば、第1傾斜角は28°であり、第2傾斜角は13°であり、第3傾斜角は5°である。このように、第1弁座部1074は、その頂縁からその底縁にかけてその傾斜角が断続的に変化する周面で構成されている。
溝1075は、一定の幅と平らな底面とを有しており、第1弁座部1074の表面に、第1弁座部1074を横断し、かつ第1弁座部1074の頂縁(孔173)から底縁(凸部172の外縁)に向けて漸次浅くなるように形成されている。溝1075の幅は、例えば0.4mmである。また、溝1075の深さは、最深部(上記頂縁)で0.3mmであり、最浅部(上記底縁)で0.1mmである。
次に、上記吐出量調整部における灌漑用液体の流量の調整について、より詳しく説明する。図17Aは、外液圧が第1の設定値以上の場合における、エミッタ1020を図3Aで示すC−C線で切断したときのエミッタ1020の断面の一部を模式的に示す図であり、図17Bは、外液圧が第2の設定値以上の場合における、エミッタ1020を図3Aで示すC−C線で切断したときのエミッタ1020の断面の一部を模式的に示す図であり、図17Cは、外液圧が第3の設定値以上の場合における、エミッタ1020を図3Aで示すC−C線で切断したときのエミッタ1020の断面の一部を模式的に示す図であり、図17Dは、外液圧が第4の設定値以上の場合における、エミッタ1020を図3Aで示すC−C線で切断したときのエミッタ1020の断面の一部を模式的に示す図である。
上記吐出量調整部は、第1弁座部1074の形態が異なるが、第1の実施の形態の吐出量調整部と同様の機構で灌漑用液体の吐出量を調整する。すなわち、外液圧が上記第1の設定値まで高まった場合では、前述したように、第1ダイヤフラム部142は、図17Aに示されるように、第1弁座部1074に接近するが非接触である。よって、外液圧が第1の設定値の場合は、前述したように、バイパス流路が塞がれることによる灌漑用液体の流量の調整のみが行われる。外液圧が第1の設定値からさらに高まると、減圧流路における灌漑用液体の流量が増加し、第1ダイヤフラム部142と第1弁座部1074との間から孔173に流入する灌漑用液体の流量が増加する。
外液圧が上記第2の設定値まで高まると、第1ダイヤフラム部142はより大きく撓み、また、第1弁座部1074において第3斜面部1074cは最も高い位置にあることから、第1ダイヤフラム部142は、図17Bに示されるように、第1弁座部1074の第3斜面部1074cに密着し、溝1075は、溝1075および第1ダイヤフラム部142に囲まれた微細流路を形成する。凹部172内の灌漑用液体は、当該微細流路を通り、孔173に到達する。
第3斜面部1074cは、凸部172の外縁に向けて下方に傾斜していることから、第1ダイヤフラム部142は、外液圧が高まるに連れて、第3斜面部1074cにより一層密着し、上記微細流路は徐々に長くなり、その外縁側の開口部は徐々に狭くなる。このように、外液圧が第2の設定値以上になると、上記吐出量調整部からの灌漑用液体の流量は、上記微細流路の開口面積に応じた流量に制御され、最終的に吐出口112からは、上記開口面積に応じた流量の灌漑用液体のみが吐出される。
上記外液圧が上記第2の設定値からさらに高まると、エミッタ120に取り入れられる灌漑用液体の量が増え、凹部171への灌漑用液体の流量が増え、孔173に流入すべき灌漑用液体の量が増える。一方で、上記微細流路の開口面積は、外液圧の上昇および第3斜面部1074cの第3傾斜角に応じた速度で減少する。その結果、外液圧の上昇による灌漑用液体の流量の増加は、第3斜面部1074cにおける上記微細流路の開口面積の減少による灌漑用液体の流量の減少によって相殺される。したがって、外液圧が第2の設定値からさらに上昇しても、孔173に供給される灌漑用液体の流量が所期の流量に保たれ、よって、灌漑用液体は、当該所期の流量で吐出口112から吐出される。
外液圧が上記第3の設定値まで高まると、第1ダイヤフラム部142は、第1弁座部1074に向けてさらに押され、図17Cに示されるように、第2斜面部1074bにさらに密着する。そして、外液圧が第3の設定値からさらに高まると、上記微細流路はさらに長くなり、上記微細流路の開口面積はさらに小さくなる。第2斜面部1074bの第2傾斜角は、第3斜面部1074cの第3傾斜角よりも大きいので、上記開口面積の減少速度もより大きくなる。その結果、外液圧のさらなる上昇による灌漑用液体の流量の増加は、第2斜面部1074bにおける上記微細流路の開口面積のさらなる減少による灌漑用液体の流量の減少によって相殺される。したがって、外液圧が第3の設定値からさらに上昇しても、孔173に供給される灌漑用液体の流量が所期の流量に保たれ、よって、灌漑用液体は、当該所期の流量で吐出口112から吐出される。
外液圧が上記第4の設定値まで高まると、第1ダイヤフラム部142は、第1弁座部1074に向けてより一層押され、図17Dに示されるように、第1斜面部1074aにさらに密着する。そして、外液圧が第4の設定値からさらに高まると、上記微細流路はさらに長くなり、上記微細流路の開口面積はさらに小さくなる。第1斜面部1074aの第1傾斜角は、第2斜面部1074bの第2傾斜角よりもさらに大きいので、上記開口面積の減少速度もさらに大きくなる。その結果、外液圧のさらなる上昇による灌漑用液体の流量の増加は、第1斜面部1074aにおける上記微細流路の開口面積のさらなる減少による灌漑用液体の流量の減少によって相殺される。したがって、外液圧が第4の設定値からさらに上昇しても、孔173に供給される灌漑用液体の流量が所期の流量に保たれ、よって、灌漑用液体は、当該所期の流量で吐出口112から吐出される。
第1ダイヤフラム部142が第1斜面部1074aの全体に密着すると、上記微細流路の開口面積は最小となる。その後、外液圧がさらに高まると、減圧流路における灌漑用液体の流量がさらに増加し、上記微細流路を通過する灌漑用液体の流量は漸次微増する。
このように、エミッタ1020は、エミッタ120と同様に、圧力が十分に低い灌漑用液体であれば、バイパス流路および減圧流路の両方を通過する量で吐出口112から吐出し、圧力が十分に高い灌漑用液体であれば、溝1075を通過する量のみで吐出口112から吐出する。上記微細流路の開口面積は、第1ダイヤフラム部142が第3斜面部1074cに密着する場合では第3傾斜角に応じた速度で、第2斜面部1074bに密着する場合では第2傾斜角に応じた速度で、そして、第1斜面部1074aに密着する場合では第1傾斜角に応じた速度で、それぞれ減少する。このように、エミッタ1020は、外液圧の上昇に伴う灌漑用液体の流量の増加を、吐出量調整部において三回、バイパス流路を含めると四回抑制する機構を有する。よって、エミッタ1020は、より高い外液圧まで灌漑用液体の吐出量を所望の量に調整することができる。
以上の説明から明らかなように、エミッタ1020もまた、第1の実施の形態の効果と同様の効果を奏する。
[第11の実施の形態]
本発明の第11の実施の形態に係るエミッタ1120を図18Aおよび図18Bに示す。図18Aは、エミッタ1120のエミッタ本体1130における吐出量調整部の平面図であり、図18Bは、当該吐出量調整部の図18AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ1120は、図18Aおよび図18Bに示されるように、溝1075に代えて溝1175を有する以外は、エミッタ1020と実質的に同様に構成されている。溝1175の底面は、三段の平面とそれを繋げるテーパ面とから構成されている。すなわち、溝1175の底面は、最も外側かつ最も高い位置の第1平面1175aと、第1平面1175aから下方に傾斜している第1テーパ面1175bと、第1テーパ面1175bに連なる第2平面1175cと、第2平面1175cから下方に傾斜している第2テーパ面1175dと、第2テーパ面1175dに連なる第3平面1175eと、から構成されている。
エミッタ1120は、溝1175と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いが、エミッタ1020におけるそれに比べてより大きい。よって、エミッタ1120は、第10の実施の形態の効果に加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を抑制する観点からより一層効果的である。
[第12の実施の形態]
本発明の第12の実施の形態に係るエミッタ1220を図19Aおよび図19Bに示す。図19Aは、エミッタ1220のエミッタ本体1230における吐出量調整部の平面図であり、図19Bは、当該吐出量調整部の図19AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ1220は、図19Aおよび図19Bに示されるように、第1弁座部1074に代えて単一のテーパ面で構成されている第1弁座部1274を有する以外は、エミッタ1020と実質的に同様に構成されている。第1弁座部1274は、その断面形状が第1弁座部1274の頂縁(孔173)側から底縁(外縁)側に向けて下方に傾斜する直線となるテーパ面で形成されている。
エミッタ1220は、溝1075と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いが一定である。よって、エミッタ1220は、第1弁座部1074による高圧時の灌漑用液体の流量を抑制する効果を除いて第10の実施の形態の効果と同じ効果を奏し、加えて、上記吐出量調整部を簡易に構築する観点からさらに一層効果的である。
[第13の実施の形態]
本発明の第13の実施の形態に係るエミッタ1320を図20Aおよび図20Bに示す。図20Aは、エミッタ1320のエミッタ本体1330における吐出量調整部の平面図であり、図20Bは、当該吐出量調整部の図20AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ1320は、図20Aおよび図20Bに示されるように、第1弁座部1074に代えて単一の周曲面で構成されている第1弁座部1374を有する以外は、エミッタ1020と実質的に同様に構成されている。第1弁座部1374は、その断面形状が、当該断面形状における接線を傾斜角としたときに、当該傾斜角が第1弁座部1374の頂縁(孔173)側から底縁(外縁)側に向けて漸次増加する楕円弧となる周曲面で形成されている。
エミッタ1320は、溝1075と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の変化がより円滑である。よって、エミッタ1320は、第10の実施の形態の効果と同じ効果を奏し、加えて、上記吐出量調整部による吐出量の調整の変動を抑制する観点からより一層効果的である。
[第14の実施の形態]
本発明の第14の実施の形態に係るエミッタ1420を図21Aおよび図21Bに示す。図21Aは、エミッタ1420のエミッタ本体1430における吐出量調整部の平面図であり、図21Bは、当該吐出量調整部の図21AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ1420は、図21Aおよび図21Bに示されるように、溝1075に代えてテーパ状の底面を有する溝1475を有する以外は、エミッタ1220と実質的に同様に構成されている。溝1475の底面は、その断面形状が凸部172の外(凹部171)側から内(孔173)側に向けて下方に傾斜する直線となるテーパ面で形成されている。
エミッタ1420は、溝1475と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の度合いを、エミッタ1220のそれに比べてより大きくすることができる。よって、エミッタ1420は、第12の実施の形態の効果と同様の効果を奏し、加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を抑制する観点からより一層効果的である。
[第15の実施の形態]
本発明の第15の実施の形態に係るエミッタ1520を図22Aおよび図22Bに示す。図22Aは、エミッタ1520のエミッタ本体1530における吐出量調整部の平面図であり、図22Bは、当該吐出量調整部の図22AにおけるB−B線に沿う断面を示す図である。エミッタ1520は、図22Aおよび図22Bに示されるように、溝1575を有する以外は、エミッタ1320と実質的に同様に構成されている。溝1575の底面は、その断面形状が、当該断面形状における接線が孔173の軸に直交する面となす角を傾斜角としたときに、当該傾斜角が凸部172の外(凹部171)側から内(孔173)側に向けて漸次減少する楕円弧となる曲面で形成されている。
エミッタ1520は、溝1575と第1ダイヤフラム部142とが形成する微細流路の漸次伸長に伴う当該微細流路の開口面積の減少の変化をより円滑、かつより大きくすることができる。よって、エミッタ1520は、第13の実施の形態の効果と同じ効果を奏し、加えて、高圧時における灌漑用液体の吐出量を円滑に抑制する観点からより一層効果的である。
上記の説明から明らかなように、上記溝の底面は、第11、第14および第15の実施の形態に示されるように、上記溝が少なくとも上記第1弁座部の底縁部において漸次浅くなる範囲において、当該溝の平面形状における上記第1弁座部の頂縁側から底縁側に向けて上方に傾斜する部分をさらに含んでいてもよいし、あるいは当該傾斜する部分と平面部との両方をさらに含んでいてもよい。また、上記第1弁座部は、第12および第14の実施の形態に示されるように、単一のテーパ面から形成されていてもよい。さらに、上記第1弁座部は、第13および第15の実施の形態に示されるように、その傾斜角が上記頂縁から上記底縁にかけて連続して変化する周曲面で構成されていてもよい。
また、第10から第15の実施の形態は、例えば第8の実施の形態に示されるように、上記溝の断面形状が上方に向けて拡がる形状を含んでいてもよい。この場合、第8の実施の形態と同様に、生産性および寸法安定性の向上効果がさらに得られる。
また、前述の実施の形態では、第1弁座部の傾斜角が一定である形態、三段階で変化する形態、および連続して変化する形態を示したが、上記傾斜角は、当該第1弁座部を製造可能な範囲において適宜に設定可能であり、例えば、二段階、四段階またはそれ以上の段数で変化してもよい。
また、前述の実施の形態では、上記微細流路が長くなるに連れて第1弁座部または溝の底面における傾斜角がより大きくなる形態を示したが、これらの傾斜角が変化する第1弁座部および溝は、上記吐出量調整部を製造可能な範囲において適宜に設計可能であり、例えば、上記微細流路が長くなるに連れて当該傾斜角が小さくなる形態であってもよいし、第一弁座部の傾斜角は漸増または漸減し、溝の底面の傾斜角は漸減または漸増する形態であってもよい。
また、前述の実施の形態は、いずれも上記バイパス流路を含むが、本発明に係るエミッタは、上記バイパス流路を有していなくてもよい。当該エミッタは、外液圧が十分に低い場合に、バイパス流路から凹部171へ灌漑用液体が供給されない以外は、前述の実施の形態と同様に灌漑用液体の吐出量を上記吐出量調整部によって調整する。よって、バイパス流路を有さないエミッタおよびそれを有する点滴灌漑用チューブは、低圧時における灌漑用液体の吐出量を多くする効果を除き、前述の実施の形態の効果と同じ効果を奏する。
本発明によれば、滴下すべき液体の圧力によって適切な速度での液体の滴下が可能なエミッタを簡易に提供することが可能である。したがって、点滴灌漑や耐久試験などの、長期の滴下を要する技術分野への上記エミッタの普及および当該技術分野のさらなる発展が期待される。
100 点滴灌漑用チューブ
110 チューブ
112 吐出口
120、220、320、420、520、620、720、820、920、1020、1120、1220、1320、1420、1520 エミッタ
130、230、330、430、530、630、730、830、930、1030、1130、1230、1330、1430、1530 エミッタ本体
140 フィルム
141 ヒンジ部
142 第1ダイヤフラム部
143 第2ダイヤフラム部
151 スリット
152、162、171、191、199 凹部
161 第1減圧流路部
163 第2減圧流路部
164、173、184 孔
172、凸部
174、374、474、1074、1274、1374 第1弁座部
174a、1074a 第1斜面部
174b、1074b 第2斜面部
174c、1074c 第3斜面部
175、182、275、575、675、775、875、975、1075、1175、1475、1575 溝
181 第3減圧流路部
183 突起
185 第2弁座部
186 案内溝
192 主突条
193 副突条
275a、1175a 第1平面
275b テーパ面
275c、1175c 第2平面
1175b 第1テーパ面
1175d 第2テーパ面
1175e 第3平面

Claims (11)

  1. 灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面における、前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合されて前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、
    前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、
    前記取水部に取り入れられた前記灌漑用液体を減圧させながら流す減圧流路を形成するための減圧流路部と、
    前記減圧流路から供給された前記灌漑用液体の流量を、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力に応じて制御するための吐出量調整部と、
    前記吐出量調整部から供給された前記灌漑用液体を収容するための、前記吐出口に面するべき吐出部と、を有し、
    前記吐出量調整部は、
    前記減圧流路と前記吐出部とを連通するための孔と、
    前記孔の開口部を囲み、前記開口部から傾斜する凸周面または前記開口部に向けて傾斜する凹周面で構成されている弁座部と、
    前記弁座部の表面に形成され、前記弁座部を横断し、前記弁座部の表面からの深さが前記弁座部の頂縁側から底縁側に向けて少なくとも前記弁座部の底縁部で漸次浅くなる溝と、
    可撓性を有し、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力が設定値以上であるときに前記頂縁から前記底縁に向けて漸次密着可能な位置に前記弁座部に対して非接触に配置されているフィルムと、を有する
    エミッタ。
  2. 前記凸周面または前記凹周面は、その傾斜角が前記頂縁から前記底縁にかけて断続的に変化する周面で構成されている、請求項1に記載のエミッタ。
  3. 前記凸周面または前記凹周面は、その傾斜角が前記頂縁から前記底縁にかけて連続して変化する周曲面で構成されている、請求項1に記載のエミッタ。
  4. 前記溝の底面は、前記弁座部の前記頂縁側から前記底縁側に向けて傾斜する部分を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエミッタ。
  5. 前記減圧流路部の一部または全部を迂回して前記取水部と前記吐出量調整部の上流側とを連通するバイパス流路を形成するためのバイパス流路部をさらに有し、
    前記バイパス流路部は、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力を受けた前記フィルムが前記バイパス流路を塞ぐように密着可能なさらなる弁座部を含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  6. 前記バイパス流路部は、前記さらなる弁座部に供給された前記灌漑用液体を前記吐出量調整部の上流側に案内するための案内溝をさらに含む、請求項5に記載のエミッタ。
  7. 前記バイパス流路部は、前記灌漑用液体を減圧させながら前記さらなる弁座部に向けて流すさらなる減圧流路を形成するためのさらなる減圧流路部をさらに含む、請求項5または6に記載のエミッタ。
  8. 前記取水部は、前記チューブ内に対して開口するスリットを含むスクリーン部を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のエミッタ。
  9. 前記吐出部は、前記吐出口からの異物の侵入を防止するための侵入防止部を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のエミッタ。
  10. 可撓性を呈する樹脂材料で一体的に成形されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載のエミッタ。
  11. 灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、
    前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合している、請求項1〜10のいずれか一項に記載のエミッタと、
    を有する、点滴灌漑用チューブ。
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