JP6532734B2 - タングステンを含む有価物の回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タングステンを含む有価物の回収方法に関し、特にタングステンを含む有価物から、タングステンとその他の有価物とを分離して回収する方法に関する。
金属回収方法としては、通常、当該金属を含有するスクラップを粉砕した後、アルカリ溶解するというプロセスが用いられている。しかしながら、タングステンの回収においては、タングステンが非常に硬く、耐薬品性も高い金属であるため、このような通常のプロセスの適用は非常に困難である。そのため、アルカリ溶融塩等の強力な処理をして酸化することでタングステンを溶解させて回収するのが定法となっている(特許文献1、特許文献2等)。
その中で、タングステン使用済みターゲットや端材は、元々高純度であるため、上記のような一般的な処理である、溶融塩処理や粉砕を用いることは、純度を大幅に低下させることになる。従って、タングステンを高純度化するために、多段精製やイオン交換処理等が必要となる等、処理工程が煩雑になる傾向がある。
タングステンを溶解させる手法としては、電解があり、タングステンを高純度で回収するのには、例えば、無機系溶液の硝酸アンモニウム(硝安)を電解液に用いることが考えられるが、アルカリ性で電解するためには、別途アンモニアを添加して電解液のpHを調整する必要がある。
しかしながら、硝安自体、高濃度になると爆発性が高まるため、電解中の濃度管理をする必要がある。さらに、アンモニアも電解温度域で揮発による濃度変化があるため、濃度管理等が必須であり、回収設備、制御設備等でランニングコストがかかる。また、使用済みターゲットや端材などの元々高純度な材料からのタングステンの回収においては、不純物フリーな処理方法が求められている。
本発明者は、上記問題を解決するために、アルコールアミンを含有する電解液を用いて電気分解することで、安価なコストで、高純度のタングステンを回収することができることを見出した(特許文献3)。
特開2011−047013号公報 特開2013−194269号公報 特許第5329615号公報
しかしながら、従来、高純度ではないタングステン、及び、その他の有価物を含有する原料混合物に対し、タングステン、その他の有価物を効率良く分離して回収する技術については未だ検討の余地があり、当該分離回収方法の早期の開発が望まれている。
そこで、本発明は、タングステンを含む有価物から、タングステンとその他の有価物とを効率良く分離して回収する方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、高純度ではないタングステン、及び、その他の有価物を含有する原料混合物に対し、アルコールアミンを用いた電解液を行うことで、電解液へタングステンを溶解させ、電気分解で使用するカソードに有価物の一部を電着させ、且つ、カソードに電着した有価物以外の有価物を電解液中の残渣として分離することができることを見出した。それにより、高純度ではないタングステン、及び、その他の有価物を含有する原料混合物から、高純度タングステン、及び、その他の有価物を一度に分離して回収することができることを見出した。
なお、特開2008−121118号公報に電解研磨用の電解液に関する記載があり、当該電解液にアミンを用いているが、電解液中にメタンスルホン酸も必須成分として含んでおり、本発明と構成が異なる。また、メタンスルホン酸が強酸性であり、非常に高価である点で不利である。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、タングステンを含む有価物を含有する原料混合物に対して、アルコールアミンを含有する電解液を用いて電気分解を行うことで、前記電解液へタングステンを溶解させ、前記電気分解で使用するカソードに前記有価物の一部を電着させ、且つ、前記カソードに電着した有価物以外の有価物を前記電解液中の残渣とした後、それぞれ分離して回収することを特徴とするタングステンを含む有価物の回収方法である。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は一実施形態において、前記電気分解で使用するカソードに電着させる有価物が、コバルト、ニッケル、鉄、クロム及びバナジウムからなる群から選択される一種以上である。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は別の一実施形態において、前記電気分解で使用するカソードが、チタン、ステンレス、イリジウム、ニオブ、又は、ジルコニウムで形成されている。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記電解液中の残渣とする有価物が、チタン、タンタル及びシリカからなる群から選択される一種以上である。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記アルコールアミンが、モノエタノールアミン及び/又はトリエタノールアミンである。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記電解液中のアルコールアミンの濃度が1〜80mass%である。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記原料混合物が、タングステン以外の有価物を1〜30mass%含有する。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記原料混合物が、タングステン以外の有価物を1〜10mass%含有する。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記原料混合物が、タングステン以外の有価物を3〜10mass%含有する。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記電解液の温度を20〜80℃に調整して電気分解を行う。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記電解液のpHが9以上である。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記電気分解で使用するアノードが、前記タングステンを含む有価物を含有する原料混合物が設けられたチタンバスケットである。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は更に別の一実施形態において、前記カソードに析出する有価物中のコバルト:Coと、タングステン:Wとの分離効率:Co/Wが、100以上である。
本発明によれば、タングステンを含む有価物から、タングステンとその他の有価物とを効率良く分離して回収する方法を提供することができる。
本発明の実施形態で示す電解槽の一例の模式図である。 電気分解における定電圧と電流効率との関係を示す図である。
以下に、本発明に係るタングステンを含む有価物の回収方法の実施形態を詳細に説明する。
まず、処理対象となるタングステンを含む有価物を含有する原料混合物を準備する。タングステンを含む有価物を含有する原料混合物としては、タングステンスクラップを粉砕した、いわゆるタングステンリサイクル材等が挙げられる。本発明の処理対象となるタングステンを含む有価物を含有する原料混合物は、例えば、Coを0〜15mass%、Niを0〜5mass%、Feを0〜5mass%、Tiを0〜5mass%、Taを0〜15mass%含有し、タングステンの純度は3〜95mass%である。また、本発明の処理対象となるタングステンを含む有価物を含有する原料混合物は、タングステン以外の有価物を1〜60mass%含有してもよく、タングステン以外の有価物を1〜30mass%含有してもよく、タングステン以外の有価物を3〜10mass%含有してもよい。本発明では、このような高純度タングステンを含まない原料混合物から、高純度のタングステンを効率良く一度に分離して回収することができる。
次に、アノード及びカソード、電解液を備えた電解槽を準備し、これを用いてタングステンを含む有価物を含有する原料混合物の電気分解を行う。
電解槽は、特に限定されないが、例えば、図1に示す構成であってもよい。図1は、アノードとしてチタンバスケットを用いており、このチタンバスケットの中にタングステンを含む有価物を含有する原料混合物が設けられている。チタンバスケットは、本発明のような高電圧、高電流及び高温の電解処理条件で安定である点で好ましい。
電解液は、アルコールアミンを含有している。アルコールアミンとしては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、アミノプロパノール、メチルエタノールアミン等が挙げられる。特に、モノエタノールアミン、トリエタノールアミンは安価である点で好ましい。
アルコールアミンを電解液に用いた場合、電解の処理反応系に、Na、K、Fe及びS等の不純物を含まないことで、高純度のタングステンを回収することができる。また、リサイクル材等から、タングステンの純度が、4N以上の品位のものを得ることができる。また、電解液の耐電圧性が高く安定であり、pH依存性も低いため、電解中の制御がしやすく、アンモニアのような揮発による補給も必要ないため、安価なコストで処理することができる。ここで、アルコールアミンの電解液の耐電圧性が高く安定なのは、明確な理由は不明であるが、おそらく溶解したタングステンがアルコールアミンと配位することで、安定化することが起因していると考えられる。
電解液中のアルコールアミンの濃度は、1〜80mass%であるのが好ましい。電解液中のアルコールアミンの濃度が1mass%未満であると、導電性が低くなり過ぎて電気分解が不安定になり、錯体形成が困難となるおそれがある。電解液中のアルコールアミンの濃度が80mass%超であると、電解液の種類によっては水への溶解度を超えてしまうし、必要以上に濃度が高くなり、コストの面で不利となる。電解液中のアルコールアミンの濃度は、より好ましくは2〜50mass%、更により好ましくは5〜40mass%、更により好ましくは5〜20mass%である。
電気分解の際の電解液の温度は20〜80℃に調整して電気分解を行うのが好ましい。電解液の温度が20〜80℃であれば、アルコールアミンが安定化し、アルコールアミンの揮発が良好に抑制される。このため、電解反応において、電解液が揮発せず、安定であり、且つ、不純物が少ないという点で、高純度のタングステンを回収し、且つ、他の有価物も分離して回収するプロセスにおいて、トータルコストとして非常に有利である。また、電解液の温度は、電解速度の観点から60℃以上の高温に設定することがより好ましい。例えば、アンモニアでは50℃以上は揮発が激しく補給量が大量だが、アルコールアミン系は沸点が高く揮発しづらいため、60℃以上でも問題無く使用可能である。
電解液のpHは、電解液が弱アルカリ性となるように調整され、好ましくは9以上、より好ましくは10以上である。pHが9未満であると、生成したタングステン酸イオンが溶解していられなくなり、WO3若しくはH2WO4として析出し、結果として電解溶解を阻害してしまう可能性がある。
電解液に用いるアルコールアミン類は、耐電圧性・耐電流密度性が高く、生産性のためには電気分解における設定電圧及び設定電流密度はそれぞれ高い方が好ましいが、設備の制約やカソード側へのダメージを考えると、設定電圧は20V以下とし、設定電流密度は500A/dm2以下とするのが実用的であるため好ましい。参考に、図2に電気分解における定電圧と電流効率との関係を示す。
このように、タングステンを含む有価物を含有する原料混合物に対して、アルコールアミンを含有する電解液を用いて電気分解を行うことで、電解液へタングステンを溶解させると同時に、電気分解で使用するカソードに有価物の一部を電着させる。さらに、当該電気分解でカソードに電着した有価物以外の有価物を電解液中の残渣とする。このため、高純度ではないタングステン、及び、その他の有価物を含有する原料混合物から、高純度タングステン、及び、その他の有価物を一度に分離して回収することができる。
タングステンの回収についてより詳細に説明する。不純物フリーの電解液であるアルコールアミンによる電気分解によってタングステンを電解液に溶解させた後、塩酸、硝酸等で中和して、タングステンを水酸化物として取り出す。この場合、水酸化物の状態で既にタングステンの品位が4N以上と非常に高純度となっている。また、得られたタングステンの水酸化物を濃縮してタングステン酸塩化合物とし、必要に応じて加熱・還元することで、高純度のWO3やWとして回収することができる。
電気分解で使用するカソードに電着させる有価物は、例えば、コバルト、ニッケル、鉄、クロム及びバナジウムからなる群から選択される一種以上である。これらの有価物は、酸浸出のpHをアルカリ側に制御する等の公知の方法によって、容易に電解液に溶解するタングステンやその他の残渣から分離することができる。また、電気分解で使用するカソードは、例えば、チタン、ステンレス、イリジウム、ニオブ、又は、ジルコニウムで形成されていると、上記コバルト、ニッケル、鉄等を良好に電着させることができるため好ましい。ここで、上記ステンレスは、Fe、Ni又はCrのステンレスであってもよい。
電解液中の残渣とする有価物は、例えば、チタン、タンタル及びシリカからなる群から選択される一種以上である。これらの有価物は、電解不活性のため、特別な処理をしなくても残渣として容易に分離することができる。
本発明のタングステンを含む有価物の回収方法は、カソードに析出する有価物中のコバルト:Coと、タングステン:Wとの分離効率:Co/Wが、100以上であるのが好ましい。
ここで、カソードに析出する有価物中のコバルト:Coと、タングステン:Wとの分離効率:Co/Wは、カソードに析出したCoの重量とWとの重量との重量比に相当する。
以下、本発明の実施例を説明するが、実施例は例示目的であって発明が限定されることを意図しない。
(実施例1)
電解槽のアノードとして、表1に示す品位の超硬材スクラップ10kgをチタンバスケットに入れたものを用いた。
電解槽のカソードとして、チタン板を用いた。
電解液に10mass%のモノエタノールアミンを用いて純水で20Lとした。電流密度を5A/dm2として、100Aの定電流で、温度を70℃にて電解溶解を10時間行った。
その結果、カソードのチタン板表面に金属コバルトが1kg析出した。また、電解液にはタングステンが溶解しており、且つ、電解液中に残渣が生じた。
次に、カソードのチタン板表面の金属コバルトを剥離させて回収した。また、電解液をろ過して、ろ液を酸で処理することによりタングステンを回収した。さらに、ろ過後の残渣を酸、アルカリで処理することで、タンタルを回収した。
回収したコバルトの品位は、回収したタングステンに対し、Co/Wで300と非常に高いものだった。
(実施例2)
電解槽のアノードとして、表2に示す品位の超硬材スクラップ10kgを用いて、電気分解ではこれに直接通電した。
電解槽のカソードとして、チタン板を用いた。
電解液に10mass%のモノエタノールアミンを用いて純水で10Lとした。電流密度を10A/dm2として、100Aの定電流で、温度を70℃にて電解溶解を10時間行った。
その結果、カソードのチタン板表面に金属コバルトが0.9kg析出した。また、電解液にはタングステンが溶解しており、且つ、電解液中に残渣が生じた。
次に、カソードのチタン板表面の金属コバルトを剥離させて回収した。また、電解液をろ過して、ろ液を酸で処理することによりタングステンを回収した。さらに、ろ過後の残渣を酸、アルカリで処理することで、タンタルを回収した。
回収したコバルトの品位は、回収したタングステンに対し、Co/Wで200と非常に高いものだった。
(比較例1)
比較例1として、実施例1の試験条件において、電解液に、モノエタノールアミンではなく硝酸アンモニウムを用いた。10時間ほど通電したが電解がほとんど進まなかった。また、電解液のpH低下が激しいため、電解液へのアンモニアの追加が多かった。

Claims (12)

  1. タングステン及びコバルトを含む有価物を含有する原料混合物に対して、アルコールアミンを含有する電解液を用いて電気分解を行うことで、前記電解液へタングステンを溶解させ、前記電気分解で使用するカソードにコバルトを含む前記有価物の一部を電着させ、且つ、前記カソードに電着した有価物以外の有価物を前記電解液中の残渣とした後、前記カソードに析出するコバルトを含む有価物とタングステンを含む電解液と前記残渣とをそれぞれ分離してタングステンとコバルトを回収することを含み、前記カソードに析出する有価物中のコバルト:Coと、タングステン:Wとの分離効率:Co/Wが、100以上であることを特徴とするタングステンを含む有価物の回収方法。
  2. 前記電気分解で使用するカソードに電着させる有価物が、コバルト、ニッケル、鉄、クロム及びバナジウムからなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  3. 前記電気分解で使用するカソードが、チタン、ステンレス、イリジウム、ニオブ、又は、ジルコニウムで形成されている請求項2に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  4. 前記電解液中の残渣とする有価物が、チタン、タンタル及びシリカからなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  5. 前記アルコールアミンが、モノエタノールアミン及び/又はトリエタノールアミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  6. 前記電解液中のアルコールアミンの濃度が1〜80mass%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  7. 前記原料混合物が、タングステン以外の有価物を1〜30mass%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  8. 前記原料混合物が、タングステン以外の有価物を1〜10mass%含有することを特徴とする請求項7に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  9. 前記原料混合物が、タングステン以外の有価物を3〜10mass%含有することを特徴とする請求項8に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  10. 前記電解液の温度を20〜80℃に調整して電気分解を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  11. 前記電解液のpHが9以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
  12. 前記電気分解で使用するアノードが、前記タングステンを含む有価物を含有する原料混合物が設けられたチタンバスケットであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のタングステンを含む有価物の回収方法。
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