JP6532297B2 - プリント装置 - Google Patents

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本発明は、シートを支持するプラテンを備えたプリント装置に関する。
特許文献1には、シート端部に余白を設けず画像を形成する、いわゆる「縁無しプリント」を行うことができるインクジェットプリント装置が開示されている。この装置は、負圧によりシートを吸着する吸引プラテンを用いている。
特開2006−021475号公報
特許文献1では、シートの後端に縁無しプリントを行うときは、プラテンの吸着部にシートが吸着される。しかし、シートの先端に縁無しプリントをするときには、シートの先端はまだ吸着部に到達しておらず吸着されていない。そのため、シート導入時に、シートの先端の浮き上がりを抑制することができず、シートが浮き上がった状態でインクが着弾することとなる。その結果、浮き上がった部分での画像品質が低下したり、プリントヘッドにシートが接触してシートが汚れたりする可能性がある。さらに、縁無しプリントの際にシートの端部の外に打ち捨てられたインクが霧状のインクミストとなって浮遊し、シートの裏面に付着することがある。
本発明は、確実に縁無しプリントを行うことができると共に、シート端部の外側にインクを吐出した際に生じるインクミストでシートの裏面が汚れるのを抑制することが可能なプリント装置の提供を目的とする。
本発明は、インクを吐出するプリントヘッドと、シートを第1方向に搬送する搬送手段と、前記プリントヘッドと対向する位置に配され前記搬送手段により搬送されるシートを支持するプラテンと、吸引手段と、を備えるプリント装置であって、前記プラテンは、前記第1方向と交差する第2方向に複数配置され、シートと当接する当接部と該当接部に囲まれシートと当接しない凹部とが設けられた第1支持部と、前記第1方向において前記第1支持部より上流に配される上流インク受け部と下流に配される下流インク受け部と、隣接する前記第1支持部の間に配される左右端インク受け部と、を含み、シートと当接せず前記プリントヘッドから吐出されたインクを受けるインク受け部と、前記凹部に設けられ前記吸引手段に接続された第1吸引孔と、前記左右端インク受け部に設けられ前記吸引手段に接続された第2吸引孔と、を有し、前記当接部は、前記第2方向に延びる上流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部より下流に配され前記第2方向に延びる下流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部と前記下流当接部の間に配され前記第1方向に延びる左右当接部と、を含み、前記第1方向において前記インク受け部より上流に配されシートを支持し前記第2方向に延びる上流支持部としての壁部をさらに備え、前記第1支持部にシートが支持された状態において前記インク受け部とシートの間に空気を導入可能な貫通孔が前記壁部に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、確実に縁無しプリントを行うことができると共に、シート端部の外にインクを吐出した際に生じるインクミストでシート裏面が汚れるのを抑制することが可能になる。
プリント装置の外観を示す斜視図である。 プリント装置本体の全体構成を示す斜視図である。 プリント装置の縦断側面図である。 プラテンとその周辺構造を示す斜視図である。 プラテンとその周辺構造を底面側から見た斜視図である。 プラテンとシートの一部を示した斜視図である。 プラテンにおける空気の流れを示す斜視図である。 図6におけるVII−VII’線に沿う断面図である。 プラテンの平面図である。 第2の実施形態を示す斜視図である。 第2の実施形態の変形例を示す斜視図である。 図11の平面図である。 第2の実施形態の別の変形例を示す斜視図である。 第2の実施形態の別の変形例を示す平面図/断面図である。 第1/第2の実施形態の変形例を示す断面図である。 別の変形例を示す断面図である。 第1の実施形態の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態の変形例を示す断面図である。
本発明に係るプリント装置の実施形態について説明する。以下、一定方向に間欠的に搬送されるシートに対し、インクを吐出可能なプリントヘッドをシートの搬送方向と交差する方向に往復移動させてプリントを行うシリアル型のインクジェットプリント装置を例に採り説明する。本発明はシリアル型のプリント装置に限らず、長尺プリントヘッドを用いて連続的にプリントを行うラインプリント装置にも適用可能である。また、プリント装置は、単機能のプリント装置に限らず、コピー機能、ファクシミリ機能等を併せ持つマルチファンクションプリンタにも適用することができる。
図1は、実施形態におけるプリント装置の外観を示す斜視図である。プリント装置1の正面部には、プリントされたシートを支持する排出トレイ12が設けられると共に、種々の設定操作を行うための操作部1aおよび表示部1bなどが設けられている。また、プリント装置1の上面部には、後述のキャリッジなどの内部構造を覆う上面カバー1cが開閉可能に設けられ、背面部には後述の給送装置40へ給送するシートを積載するための給送トレイ40aが開閉可能に設けられている。なお、図1では排出トレイ12、給送トレイ40aが閉じた状態を示しているが、プリント動作時などには、図2に示すように両トレイ12、40aを開くことが可能である。
ここで、図2および図3を参照しつつ、プリント装置本体1Aの構成を説明する。図2は、プリント装置1から外装部を取り外してなるプリント装置本体1Aの全体構成を示す斜視図、図3は図2に示すプリント装置1Aの縦断側面図である。
プリント装置本体1Aの背面側には、給送装置40が設けられている。この給送装置40は、給送トレイ5に積載したカットシート(以下、単にシートという)の束から、給送ローラ6の回転によってシートを一枚ずつ分離して、搬送ローラ7などの搬送手段へと給送する。また、プリント装置本体1Aには、インクを吐出可能なプリントヘッド3を搭載するキャリッジ4が設けられている。このキャリッジ4は、シート搬送方向(Y方向)に対して交差(実施形態では直交)する方向(X方向)に沿って設けられたキャリッジガイドシャフト41およびキャリッジレール42に沿って往復移動可能に支持されている。なお、キャリッジ4およびプリントヘッド3のX方向に沿った移動を、以下の説明において走査ともいう。X方向はキャリッジの移動方向であるとともに、搬送されるシートのシート幅方向でもある。Y方向はシート搬送方向である。
給送トレイ40aに積載されたシート束から給送装置40によって分離給送された1枚のシートは、搬送ローラ7とピンチローラ8とからなる第1搬送ローラ対(搬送手段)によって、プリントヘッド3との対向位置でシートを支持するプラテン9上に搬送される。ここで、プリントヘッド3を搭載したキャリッジ4がX方向に移動し、プリントヘッド3からはシートに向けてインクが吐出される。キャリッジ4の一方の側面には、シートの端部を検出するシート検出センサが設けられており、このシート検出センサからの検出出力に基いてシートとプリントヘッドとの相対位置およびシートへのプリント開始タイミングなどが決定される。
シートに対する1走査分のプリントが行われると、シートは、第1搬送ローラ対によってX方向と直交するY方向へと所定量搬送される。以上の、プリントヘッド3の走査と、シートの搬送とを繰り返すことで、シリアル方式でシートへのプリントが行われる。
プリントが完了したシート2は、シート搬送方向(Y方向)においてプラテン9より下流側に配置された、排出ローラ10と拍車11とからなる第2搬送ローラ対(搬送手段)によって排出トレイ12上に排出される。
次に、第1の実施形態におけるプラテンの構成を説明する。図4は、プラテンとその周辺構造を示す斜視図、図5は、図4に示すプラテンとその周辺構造を底面側から見た斜視図である。
プリント装置1に使用するプラテン9の構造について説明する。図3および図4に示すように、プラテン9は、搬送ローラ7とピンチローラ8とからなる第1搬送ローラ対と、排出ローラ10と拍車11とからなる第2搬送ローラ対との間に配置されている。このプラテン9は、インクを吐出する吐出口が配列されたプリントヘッド3の吐出口形成面3aと対向する位置に設けられている。またこのプラテン9は、第1、第2搬送ローラ対によって搬送されるシート2を、吐出口形成面3a(図2参照)と対向するプリント面とは反対側の面(裏面)を支持する。
図4は、図1に示すプラテンを斜め上方から見た斜視図である。図4において、プラテン9は、プリントヘッド3の吐出口形成面3aとシート2との間隔を適正に保つため、シート2の浮上や撓みを抑えつつシートの裏面を支持可能なシート支持部14(第1の支持部)が形成されている。シート支持部14は、複数種のシート幅サイズに対応して、プラテン9の長手方向(X方向)に沿って複数の領域に分割されて構成される。
具体的には、複数の規格サイズのシートについて、各々のシートの搬送時のシート側端から2mm程度の範囲内にはシート支持部14が位置しないように設けられている。本実施形態のプラテン9は、L判、KG、2L判、六切、Letter、A4、四切、A3、A3ノビ、半切、A2、A2ノビ、17インチなどのシートのシート幅に対応してシート支持部14の配置、および形状を定めている。
図6および図7はシート支持部14の詳細形状を示した拡大斜視図である。シート支持部14は、シートの裏面と接触する平坦なシート支持面13を有するリブ状の凸部を矩形枠状に形成したものとなっている。このシート支持部14の上部にはシート支持面13より一段低い吸着凹部17(吸引部)が形成されている。この吸着凹部17にはその表面から裏面までを貫通する吸引孔18(第1の吸引孔)が設けられている。この吸着凹部17にはその表面から裏面までを貫通する吸引孔18が設けられている。この吸引孔18は、フプラテン9の外周壁20によって形成された複数の第1負圧室22と、これに連結されたダクト27(図5参照)を介して負圧発生手段19に連通し、負圧発生手段19によって発生させた負圧が第1負圧室22および吸引口18に印加される。
また、吸着凹部17へのシートの落ち込みを防止するために、吸着凹部17にはシート支持面13と同じ高さの表面を有する中間リブ14rが設けられている。この中間リブ14rの表面は、シート支持面13と連続し、かつシートの搬送方向(Y方向)に延出していることが望ましい。
シート支持部14の周囲には、シート2の外側に吐出されたインクを受けるインク受け部が形成されている。シートの周縁に余白を設けず、シート全体にプリントを行う、いわゆる縁無しプリントを確実に実施するためには、シートの端部より外側にまでインクを吐出することが必要となる。また、インクジェット方式のプリント装置では、プリントヘッド3のインク吐出性能を安定させるため、プリント動作直前にシートの外側にインクを吐出させる、いわゆる予備吐出が行われる。このようなシートの外側に吐出されるインクは、プラテン9に形成したインク受け部に受容される。
図6および図7に示すように、インク受け部として、シート先端2aより外側に吐出されたインクを受ける先端用インク打捨て溝31Aと、シート後端2bより外側に吐出されたインクを受ける後端用インク打捨て溝31Bとが設けられている。先端用インク打捨て溝31Aは、シート支持部14の下流側に隣接して細長くX方向に延在し、後端用インク打捨て溝31Bは、シート支持部14の上流側に隣接して細長くX方向に延在している。インク受け部としてさらに、シート幅方向におけるシート2の左右端(シート側端)より外側に吐出されたインクを受ける左右端用インク打捨て溝34が設けられている。この左右端用インク打捨て溝34は、Y方向に延在し、前記上流側インク打捨て溝31Bと下流側インク打捨て溝31Aとを連結するものとなっている。
このように、カットシートの4辺に縁無しプリントを行なうことを想定し、先端用のインク打捨て溝31Aと、後端用のインク打捨て溝31Bと、左右端用インク打捨て溝34からなるインク受け部が設けられている。1つ1つのシート支持部14は、インク受け部に囲まれて孤立した島のような形態をなしている。
インク受け部において各インク打ち捨て溝には、吐出されたインクを受け止め、受け止めたインクを漏れることなく保持できるようにインク吸収体35が配置されている。インク吸収体35の材質は発泡ウレタンのようなスポンジ状の単一のシート材で構成することが好ましい。このようなインク吸収性を有する材質でインク吸収体35を形成することにより、プリントヘッド3からのインクを確実に受け止め、受け止めたインクを内部に浸透させて保持しつつインク排出口へと導くことが可能になる。
また、シート2の外側に打ち捨てられたインクの中には、霧状のインクミストとなり、空気中を浮遊するものがある。そこで、インクミストを吸引回収するため、図6および図7に示すように、左右端用インク打ち捨て溝34の底面部にスリット孔である第2の吸引孔180が設けられている。第2の吸引孔は、前述の第1負圧室22、ダクト27を介して負圧発生手段としての吸引ファン19と連通しており、ここからミストを吸い込んで回収する。第2の吸引孔180のスリット孔はシート搬送方向に細長く延びた形状を有する。シート支持部14の上に設けられた吸引孔18(第1の吸引孔)に対して、第2の吸引孔180はシート支持部14よりも低い位置(インク受け部)に設けられている。第2の吸引孔180は、シート支持部14に支持されたシートとインク受け部との間の空間から空気を吸引する。
図6は、プラテンとシートの一部を示した斜視図、図7は、図6に示すプラテンにおける空気の流れを示す斜視図である。図6および図7において、プラテン9の後端用のインク打捨て溝31Bのよりさらに上流側には、搬送ローラ7から搬送されたシート2を裏面より支持する上流側シート支持部32が形成されている。また、プラテン9の先端用のインク打捨て溝31Aよりさらに下流側には、排出ローラ10によって搬送されたシートを裏面より支持する下流シート支持部33が形成されている。上流側シート支持部32および下流側シート支持部33は、いずれも、シートの搬送方向(Y方向)に沿って延在するリブによって形成されており、一定の間隔を介してX方向に複数配置されている。
複数のシート支持部14を「第1の支持部」とすると、上流側シート支持部32および下流側シート支持部33は「第2の支持部」と見做すことができる。第2の支持部は、シートの搬送方向において第1の支持部から離れてシートを支持する。
上流側シート支持部32および下流側シート支持部33は、その頂部の位置が前述のシート支持部14のシート支持面(接触部)13と同じ高さになるように形成されている。この上流側シート支持部32および下流側シート支持部33は、シート2の先端または後端がシート支持部14や各ローラを通過する時に、シート2の落ち込みや巻き込みなどが発生するのを防止すると共に、後述の連通路を形成する機能を果たす。
また、複数の上流側シート支持部32は、隣接するもの同士が各々の下部において接続座面37により連結されており(図6、図7、図9参照)、シートと接続座面37との間には隙間が形成される。下流側シート支持部32も同様に、隣接するもの同士が接続座面37によって連結され、下流側シート支持部32に支持されたシート2と接続座面37との間には隙間が形成される。
なお、プラテン9は樹脂モールドにより1部品として作製されたものである。シート支持部14、上流側シート支持部32、下流側シート支持部33、第1負圧室22、インク受け部が全て、プラテン9を構成する一つの樹脂モールド部品に集約して形成されている。これにより、プリント装置の製造が簡便になるとともに、各機能部の相対的な位置精度の向上が図られる。
この構成において、給送トレイ5に積載されたシート2は前述の給送装置40で搬送ローラ7まで給送され、さらに搬送ローラ7でプラテン9まで搬送される。ここで、シート2の給送中に吸引ファン19を起動し、プラテン9の吸引孔18に連通するダクト27に所定の負圧を発生させる。
また、プリント動作の開始に先立ち、シート2は、その先端2aが上流側シート支持部32のインク打捨て溝31を超えてシート支持部14に達した後、さらに下流端14bから少しはみ出す位置(頭出し位置)まで搬送される。この搬送動作中、吸着凹部17内には負圧が発生しているため、シート2の先端2aは支持面13に向けて吸引されながら搬送される。従って、シート2はその先端2aの浮上を抑えられる。
シートが頭出し位置まで搬送された状態から、画像データに従ってプリントヘッド3が往復走査してプリントを開始する。シート先端に対して縁無しプリントを行なう場合には、シート2上に画像をプリントすると共に、シート2の先端より外側(下流側)の領域にまでインクを吐出する。シート2より外側の領域へ吐出されたインクは、シート支持部14より下流側に位置する後端用インク打捨て溝31B内のインク吸収体35に打ち捨てられる。シート2の先端2aに対する縁無しプリントの終了後は、搬送ローラ7および排出ローラ10によるシートの搬送と、プリントヘッド3の往復走査とを繰り返しながらプリントを継続する。
シートの左右端(シート側端)に対する縁無しプリントを行なう場合には、図6および図8に示す状態で、シート2上にインクを吐出すると共に、シート2の左右端より外側の領域にもインクを吐出する。プラテン9には、シート2の左右端の位置に対応する左右端用インク打捨て溝34も形成されており、シート2の左右端より外側に吐出されたインクは、シート2の左右端の外側に位置する左右端用インク打捨て溝34内のインク吸収体35に打ち捨てられる。
さらにプリントが継続され、シート2の後端が第1搬送ローラ対(搬送ローラ7およびピンチローラ8)の間を通過すると、その後は、第2搬送ローラ対(排出ローラ10および拍車11)によってシート2の搬送が行われる。シート2の後端2bが、シート支持部14から少し上流側にはみ出す位置まで搬送されると、シート2の後端2aに対する縁無しプリントが行われる。ここでもシート2の先端2aに対する縁無しプリントと同様に、シート2上にインクを吐出すると共に、シート2の後端2bより外側(上流側)の領域にもインクを吐出する。シート2の後端2bより外側の領域に吐出されたインクは、シート支持部14の上流側に位置する後端用インク打捨て溝31B内のインク吸収体35(スポンジ)に打ち捨てられる。このようにシート支持面13にシート2が吸着された状態で、シート2の後端2bへのプリントも終了する。
以上のように、プリントの開始から終了まで、常に、シート2はシート支持部14のシート支持面13上にあるため、吸着凹部17に適切な負圧を導入すれば、シート2を常にシート支持面13に吸着させた状態でプリントを行うことができる。このため、プリントヘッドとシートとのシート間距離を予め定めた適正な距離に保つことができ、正確に画像をプリントすることができる。なお、キャリッジ4にシート端部を検知するセンサが設けられているため、このセンサの検知によりリブの頂点にシートの端部を精度よく配置することができる。
図6に示すように、シート2が上流側シート支持部32および下流側シート支持部33と接触した状態では、シート2とシート支持部14および先端用インク打ち捨て溝31A,31Bとシートとで囲まれた空間領域ARが形成される。但し、この空間領域NAは、前述のように接続座面37とシート2との間に形成される隙間に連通しており、この隙間が空間領域NAと外部とを連通させる連通路を構成する。また、空間領域NAには、第2の吸引孔180が形成されているため、空間領域ARでは、周囲に比べ圧力が低く負圧となっている。よって、図8に示すように、連通路を介して、圧力の低い空間領域(以下、負圧部)NAに空気が供給される。
これにより、シート2の端部(図では2d)から、シート2とシート支持面13との隙間へ流入しようとする気流F1は、シート2の端部2dから第2の吸引孔12に至る気流F2に比べ大幅に減少する。この結果、縁無しプリントの際にインクミストがシート2の裏側へと回り込んで付着するのを抑制することができる。
また、負圧部S1に対して空気を供給することで、負圧部NAの圧力が増加し(負圧が減少し)、負圧部NAとシート2の端部2dの周辺との圧力差が小さくなる。これにより、シート2の端部2dの周辺部における気流F3の速度が減少する。このため、気流F3の影響によってプリントヘッドの着弾位置がずれることは軽減され、シート2の右端2dの周辺部における画像品位の劣化を抑制することができる。なお、図8では、シート2の右端2dを示したが、シート2の左端2cについても同様の効果が得られる。
仮に、インク受け部の上流側シート支持部32と下流側シート支持部33を本実施形態のように複数のリブによって形成せず、平坦な形状とした場合には、次のような現象が生じる。すなわち、シート端2dの直下に位置する第2の吸引孔180に流入する気流のうち、シート搬送方向(Y方向)の上流側、下流側から流入する気流の流抵抗は、シートの幅方向(X方向)から流入する空気流の流抵抗よりも大きくなる。よって外部から第2の吸引孔180に至る気流は、シートの搬送方向(Y方向)の気流の流量よりも、シート幅方向(X方向)の気流の流量の方が著しく大きくなる。つまり、第2の吸引孔180に流入する空気量は、シート幅方向の気流によって支配されることとなる。
このとき、シート端2dより外側に位置するインク支持部14の吸着凹部17に形成されている吸引孔(図8の181)においても空気の吸引は行なわれている。シート端2dの外側の空気は吸引孔181にその殆どが流入し、シート端2dの外側からシート端2dの直下に位置する吸引孔180への空気の流入量は、ごく僅かなものとなる。この結果、シート端部2dから第2の吸引孔に至る気流が強まり、これに伴ってシートの端部の周辺において、シートの中央からシート端2dへ向かう気流の速度が増加する。そして、シート端2d付近に吐出されたインクは、気流の力を受けて流され、着弾位置がずれ、シート端2dの付近に形成される画像品質が低下する、という現象が生じる。特に、プリントする画像が罫線を含む場合は、線幅が太くなり、画像品質の低下が容易に視認されてしまう。
ここで、左右端用インク打ち捨て溝34に設けた第2の吸引孔180におけるミスト吸引力を低下させれば、シートの端部周辺部における画像の劣化を抑制することは可能である。しかし、この場合には、シート端部2dから第2の吸引孔180に至る気流F2が弱まり、シート2とシート支持面13との間の隙間へ流入する気流が増大するため、インクミストがシートの裏面へと輸送されやすくなる。この結果、シートの裏面に付着するインクミストが増加する。
このように、上流側、下流側シート支持部32、33を平坦な形状とした場合、インクミストによるシート裏面の汚れの軽減と、シート端部の画像品位低下の抑制とはトレードオフの関係となり、両者を同時に実現することは困難になる。
これに対して、本実施形態によれば、負圧部NAに対して空気を供給するための連通路を形成したため、インクミストによるシート2の汚れの軽減と、シート端部の周辺における画像品位の劣化の抑制とを両立させることが可能になる。
(変形例)
図10は、第2の実施形態を示す図である。下流側シート支持部が、前端部用インク打ち捨て溝31Aの外側(下流側)にシート幅方向(X方向)に沿って形成した壁部330により形成されている。また、上流側シート支持部は、後端用インク打ち捨て溝31Bの外側(上流側)にシート幅方向(X方向)に沿って形成した壁部320によって形成されている。壁部320、330内には、シート搬送方向(Y方向)に沿って、貫通孔からなる連通路260、261が形成されている。
連通路260は後端用インク打ち捨て溝31Bに連通しており、一方の開口部270は後端用インク打ち捨て溝31Aに連通する位置に形成され、他方の開口部280は先端用インク打ち捨て溝31Aよりシートの搬送方向に離間する面(外面)に形成されている。また、連通路261は、後端用インク打ち捨て溝31Aに連通し、その一方の開口部271は後端用インク打ち捨て溝31Aに連通する位置に形成され、他方の開口部281は先端用インク打ち捨て溝31Aよりシートの搬送方向に離間する面(外面)に形成されている。
図11(斜視図)および図12(平面図)は、第2の実施形態の異なるバリエーションを示す図である。プラテン9は、シート2の端部を支持する支持部14の側面をシート搬送方向(Y方向)に沿って延長した面と交差する位置に、開口部270、271を有する連通路260、261を設けている。負圧部NAに供給される空気の多くが連通路260、261を通過する。シート2の端部と同じ側にある1つの支持部14の側面をシート搬送方向に沿って延長した面14Fと交差する位置に第1の開口部270、271、が配置されるように連通路260、261を配置している。
図13は、第2の実施形態の別のバリエーションを示す図である。連通路260が、上流側の壁部320、すなわち後端側インク打捨て溝31Bに沿って形成された壁部320のみに形成され、下流側の壁部には設けられてない。つまり、先端側のインク打捨て溝31Aに沿って形成された壁部330には連通路は形成されていない。ここで、連通路260は、負圧部NAと拍車ローラ11(図3参照)に面した位置に開口部270を有している。なお逆に、連通路を下流側の壁部330にのみ設けて、上流側の壁部320には設けないようにしてもよい。連通路をプラテンの上流側、もしくは、下流側のいずれか一方の壁部に形成することで、シート2の汚れの軽減と画像品位の劣化の抑制とを両立することが可能である。
図14は、第2の実施形態の別のバリエーションを示す図である。連通路260の開口部の一つをプラテン9の裏面に形成している。プリントに伴って生じたインクミストが、第2の吸引孔180からの吸引だけでは完全に回収しきれず、プリント装置内のプラテン9の上部の空間に浮遊する場合がある。連通路260を通して負圧部16に供給する空気がミストに汚染されていない状態であることが望ましい。そこで、図14では連通路260の一つの開口部280をプラテン9の裏面に配置している。
図15は、上述した第1の実施形態、第2の実施形態の変形例を示す図である。あるシート幅のシート2を吸着保持した際に、シートで覆われないシート支持部14における吸引孔18での吸引を停止するよう構成したものである。シート幅方向において異なる複数の位置に設けられた吸引孔18に対して、使用するシートのシート幅に応じて吸引が個別に制御される。シート支持部14における吸引を停止する手段として、シート支持部14の下に、吸引孔18の連通と遮断を切換える弁250を設けている。シートの外側にあるシート支持部14については、図15のように弁250を上方に移動させることで凸部に設けた吸引孔18を塞ぐ。一方、弁250が下方に移動するとシート支持部14に負圧が供給される。シートの外側に位置するシート支持部14の吸引を停止することで、外側から負圧部NAへより多く供給することができる。
図16は、さらに別の変形例を示す図である。第2の吸引孔180が、シート2の直下よりも、シート2を吸着保持しているシート支持部14の側壁に沿って形成されている。これにより、左右端用インク打ち捨て溝34に打ち捨てられたインクが、第2の吸引孔12に付着し固化して、インクミストの回収量が低下するのを抑制することができる。さらに、第2の吸引孔180をシート2の端部の直下に設けた場合に比べ、シート2の端部の周辺からシート支持部14の側壁に沿って、第2の吸引孔180には、より多くの空気が供給される。
図17は、さらに別の変形例を示す図である。先の第1の実施形態(図6)において、上流側シート支持部32間および下流側シート支持部33の間に形成される複数の連通路と、共通の加圧手段220とを複数の流路240によって連結すると共に、それぞれに流路240内に弁230を設けている。加圧手段220から負圧部16へ供給される空気流量の調整のため、複数の弁230に対し、個別に開閉制御あるいは開度制御を行う。具体的には、使用するシートのシート幅に応じて複数の弁230を制御する。加圧手段220と複数の弁230により、アクティブな個別加圧機構の空気供給手段が構成されている。
図18は、さらに別の変形例を示す図である。先の第2の実施形態(図10〜図14)にアクティブな個別加圧機構を設けた例である。壁部320に形成した連通路と加圧手段22とを複数の流路240を介して接続すると共にそれぞれに弁230設け、弁230の個別制御により供給する空気の流量を調整する。このように図17と図18の例は、シート幅方向において異なる複数の位置に設けられた連通路のそれぞれに対して、個別に空気を加圧供給する手段を設けたものである。
以上説明してきた実施形態によれば、カットシートに対して4辺縁無しプリントを行うことができる。そして、確実に縁無しプリントを行うことができると共に、シート端部の外にインクを吐出した際に生じるインクミストでシート裏面が汚れるのを抑制することが可能になる。
2 シート
3 プリントヘッド
9 プラテン
14 支持部
18 吸引孔(第1の吸引孔)
32 上流側シート支持部(第2の支持部)
33 下流側シート支持部(第2の支持部)
180 第2の吸引孔

Claims (9)

  1. インクを吐出するプリントヘッドと、シートを第1方向に搬送する搬送手段と、前記プリントヘッドと対向する位置に配され前記搬送手段により搬送されるシートを支持するプラテンと、吸引手段と、を備えるプリント装置であって、
    前記プラテンは、
    前記第1方向と交差する第2方向に複数配置され、シートと当接する当接部と該当接部に囲まれシートと当接しない凹部とが設けられた第1支持部と、
    前記第1方向において前記第1支持部より上流に配される上流インク受け部と下流に配される下流インク受け部と、隣接する前記第1支持部の間に配される左右端インク受け部と、を含み、シートと当接せず前記プリントヘッドから吐出されたインクを受けるインク受け部と、
    前記凹部に設けられ前記吸引手段に接続された第1吸引孔と、
    前記左右端インク受け部に設けられ前記吸引手段に接続された第2吸引孔と、を有し、
    前記当接部は、前記第2方向に延びる上流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部より下流に配され前記第2方向に延びる下流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部と前記下流当接部の間に配され前記第1方向に延びる左右当接部と、を含み、
    前記第1方向において前記インク受け部より上流に配されシートを支持し前記第2方向に延びる上流支持部としての壁部をさらに備え、前記第1支持部にシートが支持された状態において前記インク受け部とシートの間に空気を導入可能な貫通孔が前記壁部に形成されていることを特徴とするプリント装置。
  2. 前記第1方向において前記インク受け部より下流に配されシートを支持する下流支持部をさらに備え、前記下流支持部は前記第1支持部にシートが支持された状態において前記インク受け部とシートの間に空気を導入可能な下流連通部を有することを特徴とする請求項に記載のプリント装置。
  3. 前記下流支持部は、前記第1方向に延びてシートと当接するリブが前記第2方向に複数配置され、隣接する前記リブの間に前記下流連通部が形成されていることを特徴とする請求項に記載のプリント装置。
  4. 前記下流支持部は前記第2方向に延びる下流壁部であって、前記下流連通部は前記下流壁部に形成された下流貫通孔であることを特徴とする請求項に記載のプリント装置。
  5. 前記上流支持部及び前記下流支持部は、前記プラテンに設けられていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載のプリント装置。
  6. 前記第2吸引孔は前記第1方向に延びるスリット孔であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプリント装置。
  7. 前記第1支持部は、前記第2方向における複数種のシート幅に応じて配置されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプリント装置。
  8. 前記第1吸引孔は、前記第2方向における複数種のシート幅に応じて吸引が制御されることを特徴とする請求項に記載のプリント装置。
  9. シートを支持していない前記第1支持部に設けられた前記第1吸引孔は吸引を停止することを特徴とする請求項に記載のプリント装置。
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