JP6532298B2 - プリント装置 - Google Patents

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本発明は、シートを支持するプラテンを備えたプリント装置に関する。
特許文献1には、シート端部に余白を設けず画像を形成する、いわゆる「縁無しプリント」を行うことができるインクジェットプリント装置が開示されている。この装置は、負圧によりシートを吸着する吸引プラテンを用いている。
特開2006−021475号公報
特許文献1では、シートの後端に縁無しプリントを行うときは、プラテンの吸着部にシートが吸着される。しかし、シートの先端に縁無しプリントをするときには、シートの先端はまだ吸着部に到達しておらず吸着されていない。そのため、シート導入時に、シートの先端の浮き上がりを抑制することができず、シートが浮き上がった状態でインクが着弾することとなる。その結果、浮き上がった部分での画像品質が低下したり、プリントヘッドにシートが接触してシートが汚れたりする可能性がある。さらに、縁無しプリントの際にシート端部の外に打ち捨てられたインクが霧状のインクミストとなって浮遊し、シートの裏面に付着することがある。
本発明は、確実に縁無しプリントを行うことができると共に、シート端部の外側にインクを吐出した際に生じるインクミストでシートの裏面が汚れるのを抑制することが可能なプリント装置の提供を目的とする。
本発明は、インクを吐出するプリントヘッドと、シートを第1方向に搬送する搬送手段と、前記プリントヘッドと対向する位置に配され前記搬送手段により搬送されるシートを支持するプラテンと、吸引手段と、を備えるプリント装置であって、前記プラテンは、前記第1方向と交差する第2方向に複数配置され、シートと当接する当接部と該当接部に囲まれシートと当接しない凹部とが設けられた第1支持部と、前記第1方向において前記第1支持部より上流に配される上流インク受け部と下流に配される下流インク受け部と、隣接する前記第1支持部の間に配される左右端インク受け部と、を含み、シートと当接せず前記プリントヘッドから吐出されたインクを受けるインク受け部と、前記凹部に設けられ前記吸引手段に接続された第1吸引孔と、を有し、前記当接部は、前記第2方向に延びる上流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部より下流に配され前記第2方向に延びる下流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部と前記下流当接部の間に配され前記第1方向に延びる左右当接部と、を含み、前記プラテンは、前記左右当接部と前記左右端インク受け部との間に設けられ前記吸引手段に接続された第2吸引孔と、前記下流当接部と前記下流インク受け部との間に設けられ前記吸引手段に接続された下流吸引孔をさらに有することを特徴とする。
本発明によれば、確実に縁無しプリントを行うことができると共に、シート端部の外にインクを吐出した際に生じるインクミストでシート裏面が汚れるのを抑制することが可能になる。
プリント装置本体の全体構成を示す斜視図である。 プリント装置の縦断側面図である。 プラテンの一部を斜め上方から見た拡大斜視図である。 プラテンおよびその周辺構造の一部を示す縦断側面図である。 プラテンの一部を示す拡大平面図である。 プラテンの縦断正面図である。 プラテンの一部を示す拡大図である。 プラテンの一部を示す拡大図である。 第2の実施形態におけるプラテンの一部を示す拡大斜視図である。 プラテンの一部を拡大して示す縦断側面図である。
本発明に係るプリント装置の実施形態について説明する。以下、一定方向に間欠的に搬送されるシートに対し、インクを吐出可能なプリントヘッドをシートの搬送方向と交差する方向に往復移動させてプリントを行うシリアル型のインクジェットプリント装置を例に採り説明する。本発明はシリアル型のプリント装置に限らず、長尺プリントヘッドを用いて連続的にプリントを行うラインプリント装置にも適用可能である。また、プリント装置は、単機能のプリント装置に限らず、コピー機能、ファクシミリ機能等を併せ持つマルチファンクションプリンタにも適用することができる。
本実施形態におけるプリント装置1の構成を説明する。図1は、プリント装置1の全体構成を示す斜視図、図2は図1に示すプリント装置1の縦断側面図である。プリント装置1の背面側には、給送装置40が設けられている。この給送装置40は、給送トレイ5に積載したカットシート(以下、単にシートという)の束から、給送ローラ6の回転によってシートを一枚ずつ分離して、搬送ローラ7などの搬送手段へと給送する。また、プリント装置1には、インクを吐出可能なプリントヘッド3を搭載するキャリッジ4が設けられている。このキャリッジ4は、シート搬送方向(Y方向)に対して交差(実施形態では直交)する方向(X方向)に沿って設けられたキャリッジガイドシャフト41およびキャリッジレール42に沿って往復移動可能に支持されている。X方向はキャリッジの移動方向であるとともに、搬送されるシートのシート幅方向でもある。Y方向はシート搬送方向である。
給送トレイ5に積載されたシート束から給送装置40によって分離給送された1枚のシートは、搬送ローラ7とピンチローラ8とからなる第1搬送ローラ対(搬送手段)によって、プリントヘッド3との対向位置でシートを支持するプラテン9上に搬送される。ここで、プリントヘッド3を搭載したキャリッジ4がX方向に移動し、プリントヘッド3からはシートに向けてインクが吐出される。キャリッジ4の一方の側面には、シートの端部を検出するシート検出センサが設けられており、このシート検出センサからの検出出力に基いてシートとプリントヘッド3との相対位置およびシートへのプリント開始タイミングなどが決定される。
シートに対する1走査分のプリントが行われると、シートは、第1搬送ローラ対によってY方向へと所定量搬送される。以上の、プリントヘッド3の移動とシートの搬送とを繰り返すことで、シリアル方式でシートへのプリントが行われる。
プリントが完了したシート2は、シート搬送方向(Y方向)においてプラテン9より下流側に配置された、排出ローラ10と拍車11とからなる第2搬送ローラ対(搬送手段)によって排出トレイ12上に排出される。
次に、プラテン9の構造について説明する。図3は、図1に示すプラテンの一部を斜め上方から見た拡大斜視図である。また、図4は、図3に示すプラテンおよびその周辺部を示す縦断側面図であり、ここには、シート先端部付近をプリントした際に発生するインクミストを吸引する経路が示されている。
図2および図4に示すように、プラテン9は、搬送ローラ7とピンチローラとからなる第1搬送ローラ対と、排出ローラ10と拍車11とからなる第2搬送ローラ対との間に配置されている。このプラテン9は、第1、第2搬送ローラ対によって搬送されるシート2を、プリント面とは反対側の面(裏面)において支持する。
このプラテン9は、プリントヘッド3の吐出口形成面3aとシート2との間隔を適正に保つため、シート2の浮上や撓みを抑えつつシートの裏面を支持可能なシート支持部(支持部)14が形成されている。シート支持部14は、プラテン9の長手方向(X方向)に沿って複数形成されている。
図5は図4に示すプラテン9の一部を示す拡大図である。シート支持部14は、リブ状の凸部によって矩形枠状に形成されている。また、シート支持部14の上部にはシート支持面13より一段低い凹部をなす吸着凹部(吸引部)17が形成されている。この吸着凹部17の底面にはプラテン9を貫通する吸引孔18が形成されている。吸引孔18は、ファンなどの負圧発生手段19に連通している。
プラテン9に形成された後述の後端用インク打捨て溝31Bよりさらに上流側には、搬送ローラ7から搬送されたシート2を裏面より支持する上流側シート支持部32が形成されている。また、プラテン9に形成された後述の先端用インク打捨て溝31Aよりさらに下流側には、排出ローラ10によって搬送されたシート2を裏面より支持する下流側シート支持部33が形成されている。この上流側シート支持部32および下流側シート支持部33は、いずれも、シートの搬送方向(Y方向)に沿って延在するリブ状の凸部によって形成されており、図6に示すように、一定の間隔を介してX方向に複数配置されている。
また、上流側シート支持部32および下流側シート支持部33は、その頂部の位置が前述のシート支持部14のシート支持面(接触部)13と同じ高さになるように形成されている。この上流側シート支持部32および下流側シート支持部33は、シート2の先端または後端がシート支持部14や各ローラを通過する時に、シート2の落ち込みや巻き込みなどが発生するのを防止する機能を果たす。
シートの周縁に余白を設けず、シート2全体にプリントを行う、いわゆる縁無しプリントを確実に実施するためには、シート2の端部より外側にまでインクを吐出することが必要となる。また、インクジェット方式のプリント装置では、プリントヘッド3のインク吐出性能を安定させるため、プリント動作直前にシート2の外側にインクを吐出させる、いわゆる予備吐出が行われる。このようなシート2の外側に吐出されるインクは、プラテン9に形成したインク受け部に受容される。本例ではインク受け部として、シート先端2aより外側に吐出されたインクを受ける先端用インク打捨て溝31Aと、シート後端2bより外側に吐出されたインクを受ける後端用インク打捨て溝31Bとが設けられている。さらに本例では、インク受け部として、シート幅方向におけるシート2の左右端(シート側端)より外側に吐出されたインクを受ける左右端用インク打捨て溝34が設けられている。
図4はプラテン9およびその周辺構造の一部を示す縦断側面図であり、ここにはプラテン9の先端用インク打捨て溝(第1のインク受け部)31Aと、後端用インク打捨て溝(第2のインク受け部)31Bの断面が示されている。図4に示すように、先端用インク打捨て溝31Aは、シート支持部14の下流側に隣接してX方向に細長く延在し、後端用インク打捨て溝31Bは、シート支持部14の上流側に隣接してX方向に細長く延在している。
一方、シート2の左右端(シート側端)に縁無しプリントを確実に実施するためには、プリントヘッド3がX方向に走査しつつインクを吐出する際、シート2の左右端よりも外側にまでインクを吐出することが必要になる。また、使用するシート2のシート幅が変更された場合にも、そのシート2の左右端より外側に吐出されたインクを受容することができるよう、プラテン9には各シート幅に合わせた左右端用インク打捨て溝(第3のインク受け部)34が設けられている(図3参照)。
縁無しプリントを行なうシート2のサイズとしてはL判、2L判、はがき、A4、レター、A3、リーガル、A2等の定形サイズのシート2が主に使用される。そこで、これらのシートサイズに合わせて、それぞれのシート2の左右のシート端位置に複数のインク打捨て溝34が配置されている。このように、プラテン9の表面側には、先端用のインク打捨て溝31Aと、後端用のインク打捨て溝31Bと、左右端用インク打捨て溝34とが格子状をなすように形成されている。
このようにカットシートの4辺に縁無しプリントを行なうことを想定し、プラテン9のシート支持部14が先、後端用インク打捨て溝31A、31Bと、シートの左右端用インク打捨て溝34と、に囲まれて孤立した形態をなしている。また、各インク打捨て溝31A、31B、および34には、インクの着弾時の跳ね返りによるミストの発生や、打ち捨てられたインクの漏れを軽減するため、図5および図7などに示すようにインク吸収体35が配置されている。インク吸収体35は発泡ウレタンのようなスポンジ状の単一のシートで構成することが好ましい。また、インク吸収体35は、その上面が複数の係止爪38(図7参照)によって係止され、プラテン9からの脱落は阻止されている。
また、プラテン9がプリントヘッド3と対向する面と反対側の面には、図5に示すように、下方へと突出する外周壁20が形成されている。さらに、この外周壁20によって形成される空間は、図6および図7に示すように区分壁20aによって複数の空間22に区分されている。この区分壁20aおよび外周壁20によって形成された複数の空間22は、負圧発生手段19によって負圧が印加される負圧室となっている。各負圧室22は、各シート支持部14の吸着凹部17に対応している。負圧発生手段19によって負圧室22に負圧が印加されることにより、吸着凹部17の吸引孔18から空気が吸引され、シート2がシート支持部14のシート支持面13に吸着される。
一方、プラテン9のシート支持部14の側壁部には、インク受け溝にインクが吐出された際に生じるインクミストを吸引・回収するためのスリット孔423、424が形成されている。図3および図5にこのスリット孔423、424の形成位置を示す。図示のように、各シート支持部14のうち、シート搬送方向(Y方向)との交差方向であるシート幅方向(X方向)と略平行する下流側の側壁部140Aに第1のスリット孔423が形成されている。さらに、シート支持部14のうち、シート搬送方向に対して略平行に配置された側壁部140Dに第2のスリット孔424が形成されている。第1のスリット孔423と第2のスリット孔424は、負圧室22と連通しており、負圧発生手段19を駆動することにより、吸引孔18と共にスリット孔423、424から空気が吸引される。
プリント装置では、シート2がシート支持部14を覆った状態でプリントを行うことが望ましい。すなわち、シート支持部14をシートが覆った状態で吸引孔18からの吸気が行われることにより、吸着凹部17とこれを覆うシート2とにより形成される空間内に負圧が生じ、その負圧によって、シート2はシート支持部14のシート支持面13に吸着される。このため、コックリングやカールなどのシートの浮上や撓みがプリント中に発生するのを抑えることができる。これにより、プリントヘッド3の吐出口面3aとシート2との間の距離(シート間距離)は予め設定した適正な距離に保たれ、プリントヘッド3から吐出されるインクの着弾位置のずれは低減され、高品位な画像形成が可能となる。
また、縁無しプリントにおいて、シート2の先端から外側(下流側)に吐出されたインクは、先端側インク打捨て溝31A内に位置するインク吸収体35に着弾する。この際、インク吸収体35に着弾したときの衝撃あるいはインク吐出時に霧状の微小なインク滴(インクミスト)が発生し、それが空気中に浮遊する。このインクミストが、吸引孔18の負圧によって吸着凹部17へ向けて引き寄せられ、シート支持部14とシート2との微小な間隙を通過した場合、そのミストの一部がシート2の裏面に接触して付着し、シート2の裏面を汚すことがある。しかし、本実施形態では、シート支持部14の下流側の側壁部140Aに第1のスリット孔423が形成されているため、インクミストは、吸引孔18に引き寄せられるよりも先に、図4の矢印Fに示すように、第1のスリット孔423によって吸引される。その結果、縁無しプリントを行った場合にも、シート2の裏面に接触するインクミストを大幅に低減でき、シート2の裏面のインクミストによる汚れを大幅に軽減することができる。なお、本実施形態では、シート支持部14の流側の側壁部140Aに第2のスリット孔423を形成したが、シート支持部14の流側の側壁部140Bにも同様のスリット孔を形成すれば、シート2の後端2bへのインクミストの付着を軽減することが可能になる。
以上、縁無しプリントにおいてシート2の先端2aおよび後端2bをプリントする際に発生するミストの処理について説明したが、次に、縁無しプリントにおいてシート2の左右端部にプリントを行う際に生じるインクミストの処理について説明する。
図5はプラテン9の一部を示す拡大平面図であり、プラテン9のシート支持部14とシート2のサイズとの位置関係を示している。また、図6はプラテンの縦断正面図であり、ここには、シート2の左右の端部2a、2bをプリントした際に生じるインクミストが吸引される経路が示されている。
シート支持部14のシート幅方向(X方向)における配置およびインク打捨て溝の位置は、縁無しプリントが可能なシートサイズ(例えば、L版、KG、2L、A4、レター、A3など)およびプリント位置の基準に従って定められている。本実施形態では、プリント位置の基準をシートの幅の中心に設定する、いわゆるセンタ基準のシート供給を採用している。図5に、A4サイズのシート2、およびA3サイズのシート2それぞれの端部と、プラテンの各支持部14との位置関係を示す。図中、P0はプラテン9およびシート2のプリント位置の基準(センタ基準)を示し、P1はA4サイズのシート2の端部位置を、P2はA3サイズのシート2の端部位置をそれぞれ示している。なお、センタ基準ではなく、種々のシート幅のシートをいずれも左右のいずれか一方の基準位置に揃える片側基準としてもよい。
また、シート支持部14の側壁部のうち、シートの搬送方向と平行する方向に形成されている左右の側壁部140C、140Dのうち、シート2の左右の端部2c、2dに近い位置にある側壁部に第1のスリット孔が形成されている。上記のようにセンタ基準を採ることから、図5および図6に示すように、基準Pより右側に位置するシート支持部14においては、右側の側壁部140Dに第2のスリット孔424が形成されている。また、基準Pより左側に位置する支持部14においては、左側の側壁部140Cに第2のスリット孔424が形成されている(図6参照)。この第2のスリット孔424は、第1のスリット孔と同様に、シート支持部14に対応して形成された負圧室22に連通しており、負圧発生手段19によって負圧室22に印加された負圧によってシート支持部14の外方の空気を負圧室22内に吸引することができる。
上記構成により、シート2の左右の端部2c,2dに対する縁無しプリントで発生したインクミストは、図6の矢印Gに示すように、シート2の左右の端部2a、2bの近くに位置する第2のスリット孔424から速やかに吸引され、負圧室22へと送られる。これにより、シート2の裏面に接触するインクミストは低減され、インクミストによるシート2の裏面の汚れは軽減される。また、インクミストがプリント装置1内に浮遊している時間を減らすことができるため、プリント装置1内の汚損も抑えることができる。
なお、シート支持部14の左右の側壁部140C、140Dのうち、シート2の左右の端部2c、2dに近い方の側壁部にスリット孔424を形成しているが、他方の側壁部にもスリット孔を形成してもよい。なお、センタ基準ではなく片側基準を採る場合には、シート支持部の左右の側壁部のうち、少なくとも基準より遠い位置にある方の側壁部にスリット孔を形成すればよい。
ここで、第1のスリット孔423、および第2のスリット孔424の構成についてより詳細に説明する。図7はシート支持部14の縦断側面図であり、シート支持部14に形成された第2のスリット孔424の構成を示している。なお、以下の説明では、図7に基づき、シート支持部14の左側の側壁部140Cに形成される第2のスリット孔424について説明する。しかし、右側の側壁部140Dに形成される第2のスリット孔424および流側の側壁部140Aに形成されるスリット孔423においても同様の構成を備えており、ここではスリット孔424についての重複説明は省略する。プラテン9には、シート支持部14の左側の側壁部140Cに略水平の段部141が形成されると共に、この段部141から上方に立ち上がる側面部142が形成されている。そして、この段部141と側面部142との間にシート搬送方向(Y方向)に沿って第2のスリット孔424が形成されている。また、シート支持部14の側壁部140Cと側面部142は、いずれも略鉛直方向に延出するよう形成されている。
このように、略鉛直方向に延出する側壁部140Cに段部141を形成することにより、スリット孔424を形成している。これに対し、スリット孔を形成するため、側壁部を傾斜した形状とし、この傾斜した側壁部にスリット孔を形成することも可能ではある。しかし、この場合には、傾斜によってシート幅方向の距離が増大すると共に、インク受け溝に本実施形態と同様の容積を得ようとする場合には、隣り合うシート支持部14の間を広げる必要があり、隣り合うシート支持部の間でシートの落ち込みが発生し易くなる。その結果、プリントヘッドとシートの距離(シート間距離)が均一にならず、プリントヘッドから吐出されるインクに着弾位置のずれが生じ画像品質が損なわれることがある。また、シートの落ち込み具合によっては、インク吸収体35にシートが触れて、シートを汚すおそれもある。さらに、スリット孔を形成する側壁部の傾斜に伴ってインク吸収体35の形状を不均一な厚さに形成しなければならず、インク吸収体の製造が困難なものとる。これに対し、本実施形態によれば、側壁部140Cが略鉛直に形成されているため、隣り合うシート支持部14の間隔を必要最小限にとどめることが可能になり、インク打捨て溝でのシートの落ち込みや、シート裏面への廃インクの付着などを回避することができる。さらに、インク吸収体を均一な厚さに形成すれば良いため、製造も容易になる。
図8は図4に示すプラテン9の一部を示す縦断側面図であり、ここには、第1のスリット孔423とインク吸収体35との位置関係が示されている。下流側インク受け溝31Aには、第1のスリット孔423の開口部が、インク吸収体35よりも鉛直方向においてZ1だけ高い位置(プリントヘッド3に近い位置)に設けられている。このような位置関係に構成することで、インク吸収体35内に廃インクが充満した場合にも、先端用インク打捨て溝31Aに隣接する側壁部140Aや段部141を伝って廃インクが第1のスリット孔423に流れ込むのを回避することができる。従って、廃インクの流れ込みによるスリット孔423の目詰まりや吸引性能の劣化を抑えることができる。また、このインク吸収体35と第1のスリット孔423の開口部との上下方向における位置関係と同様に、左右の側壁部140C、140Dに形成されるスリット孔424とインク吸収体35との位置関係も定められている。
なお、第1のスリット孔423の開口部の位置とインク吸収体35との上下方向における位置関係を逆転させた場合には、インク吸収体35に堆積した廃インクが、第1のスリット孔423に流れ込み易くなる。第1のスリット孔423に廃インクが流れ込んだ場合、そのインクが増粘・固化することにより、スリット孔が塞がれるおそれがある。スリット孔が塞がれた場合には、浮遊インクの吸引が行われなくなり、吸引孔18に浮遊インクが引き寄せられてシート裏面が汚れる可能性がある。
また、プリントヘッド3とインク吸収体35との距離が短縮されると、インク吸収体35に吐出されたインクが跳ね返り、各スリット孔423、424に吸引される前にシート2裏面に着弾する可能性がある。従って本実施形態のようにインク吸収体35を各スリット孔423、424より下側に設定し、プリントヘッド3との間に一定の距離を保つようにすることで、上記のような問題は解消される。さらに、インク打捨て溝にインク吸収体35を組み込む場合に、段部141との位置を目視によって比較しながら組込みができるため、誤組みを防止する上でも段部141の存在は有効である。
なお、プラテン9は樹脂モールドにより1部品として作製されたものである。複数のシート支持部14、上流側シート支持部32、下流側シート支持部33、複数の負圧室22、インク受け部(第1〜第3のインク受け部)が全て、プラテン9を構成する一つの樹脂モールド部品に集約して形成されている。これにより、プリント装置の製造が簡便になるとともに、各機能部の相対的な位置精度の向上が図られる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図9および図10を参照しつつ説明する。第1の実施形態では、シート支持部14の鉛直方向に形成された側壁部140Dに段部141を形成すると共に、段部141から略鉛直方向に立ち上がる側面部142を形成し、段部141と側面部142の間にインクを吸収するためのスリット孔を形成した。これに対しこの第2の実施形態においては、シート支持部14の略鉛直方向に形成された側壁部140A、140Dを貫通し、かつ負圧室22と連通する第1のスリット孔425、第2のスリット孔426を形成したものである(図10参照)。
図9では上流側の側壁部140Aに第1のスリット孔425を、右側の側壁部140Dに第2のスリット孔426をそれぞれ形成した場合を示しているが、他の側壁部140B、140Cに第1、第2のスリット孔425、426を形成することも可能である。また、スリット孔425、426の開口部は、廃インクがスリット孔425に流れ込むのを避けるため、インク吸収体35より高い位置(プリントヘッドに近い位置)に設定している(図10参照)。なお、その他の構成は上記第1の実施形態と同様である。
上記のように、第2の実施形態においては、シート支持部14の側壁部に段部および側面部を形成していない。このため、第1の実施形態に比べ、隣り合うシート支持部14における間隔を距離Tだけ近づけることができると共に、シート支持面13の面積も拡大させることができる。これにより、より安定したシート2の支持が可能になる。
上記各実施形態で述べたように、インクミストを吸引する上では、シート支持部14に形成されるいずれの側壁部にスリット孔を設けても有効である。しかしながら、搬送方向における上流側に形成されている側壁部にスリット孔を形成しない方がシートの裏面にインクが付着するのを防ぐ上では有効な場合もある。すなわち、上流側の側壁部を流から流にかけて上方へと傾斜する傾斜面とし、この傾斜面を、シートの前端部をシート支持面へとスムーズに移動させるための案内面として機能させることがある。この場合、上流側の側壁部にスリット孔を形成すると、このスリット孔がシートのスムーズな移動を妨げる可能性がある。また、上流側の側壁部にスリット孔を形成した場合、スリット孔に吸い込まれる際にインクミストが上流側の側壁部に付着し、側壁部に案内されるシートの裏面がインクで汚れる可能性がある。このような理由から、上流側の側壁部には、スリット孔を形成しない方が望ましいこともある。
以上説明してきた実施形態によれば、カットシートに対して4辺縁無しプリントを行うことができる。そして、確実に縁無しプリントを行うことができると共に、シート端部の外にインクを吐出した際に生じるインクミストでシート裏面が汚れるのを抑制することが可能になる。
2 シート
3 プリントヘッド
9 プラテン
14 支持部
17 吸着凹部(吸引部)
18 吸引孔
22 負圧室
31A 先端用インク打捨て溝
31B 後端用インク打捨て溝
34 左右端用インク打捨て溝
35 インク吸収体
140B 上流側の側壁部
140A 下流側の側壁部
140C 左側の側壁部
140D 右側の側壁部
141 段部
142 側面部
423 第1のスリット孔
424 第2のスリット孔

Claims (14)

  1. インクを吐出するプリントヘッドと、シートを第1方向に搬送する搬送手段と、前記プリントヘッドと対向する位置に配され前記搬送手段により搬送されるシートを支持するプラテンと、吸引手段と、を備えるプリント装置であって、
    前記プラテンは、
    前記第1方向と交差する第2方向に複数配置され、シートと当接する当接部と該当接部に囲まれシートと当接しない凹部とが設けられた第1支持部と、
    前記第1方向において前記第1支持部より上流に配される上流インク受け部と下流に配される下流インク受け部と、隣接する前記第1支持部の間に配される左右端インク受け部と、を含み、シートと当接せず前記プリントヘッドから吐出されたインクを受けるインク受け部と、
    前記凹部に設けられ前記吸引手段に接続された第1吸引孔と、を有し、
    前記当接部は、前記第2方向に延びる上流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部より下流に配され前記第2方向に延びる下流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部と前記下流当接部の間に配され前記第1方向に延びる左右当接部と、を含み、
    前記プラテンは、前記左右当接部と前記左右端インク受け部との間に設けられ前記吸引手段に接続された第2吸引孔と、前記下流当接部と前記下流インク受け部との間に設けられ前記吸引手段に接続された下流吸引孔をさらに有することを特徴とするプリント装置。
  2. 前記左右当接部は、前記搬送手段によって搬送されるシートの幅方向における中心に近い第1左右当接部と、前記中心に対して前記第1左右当接部より遠い第2左右当接部と、を含み、
    前記第2吸引孔は、前記第2左右当接部と前記左右端インク受け部との間に設けられることを特徴とする請求項1に記載のプリント装置。
  3. 前記下流吸引孔はスリット孔であることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント装置。
  4. 前記下流吸引孔は、前記下流当接部に形成された段部に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプリント装置。
  5. 前記下流吸引孔は、前記下流インク受け部より高い位置に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプリント装置。
  6. 前記第2吸引孔はスリット孔であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプリント装置。
  7. 前記第2吸引孔は、前記左右当接部に形成された段部に設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプリント装置。
  8. 前記第2吸引孔は、前記左右端インク受け部より高い位置に形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプリント装置。
  9. 前記上流当接部は、前記第1方向における上流から下流へ向けて上方へと傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のプリント装置。
  10. インクを吐出するプリントヘッドと、シートを第1方向に搬送する搬送手段と、前記プリントヘッドと対向する位置に配され前記搬送手段により搬送されるシートを支持するプラテンと、吸引手段と、を備えるプリント装置であって、
    前記プラテンは、
    前記第1方向と交差する第2方向に複数配置され、シートと当接する当接部と該当接部に囲まれシートと当接しない凹部とが設けられた第1支持部と、
    前記第1方向において前記第1支持部より上流に配される上流インク受け部と下流に配される下流インク受け部と、隣接する前記第1支持部の間に配される左右端インク受け部と、を含み、シートと当接せず前記プリントヘッドから吐出されたインクを受けるインク受け部と、
    前記凹部に設けられ前記吸引手段に接続された第1吸引孔と、を有し、
    前記当接部は、前記第2方向に延びる上流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部より下流に配され前記第2方向に延びる下流当接部と、前記第1方向において前記上流当接部と前記下流当接部の間に配され前記第1方向に延びる左右当接部と、を含み、
    前記プラテンは、前記下流当接部と前記下流インク受け部との間に設けられ前記吸引手段に接続された下流吸引孔をさらに有することを特徴とするプリント装置。
  11. 前記下流吸引孔はスリット孔であることを特徴とする請求項10に記載のプリント装置。
  12. 前記下流吸引孔は、前記下流当接部に形成された段部に設けられていることを特徴とする請求項10または11に記載のプリント装置。
  13. 前記下流吸引孔は、前記インク受け部より高い位置に形成されていることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載のプリント装置。
  14. 前記上流当接部は、前記第1方向における上流から下流へ向けて上方へと傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項10から13のいずれか1項に記載のプリント装置。
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