JP6532284B2 - 音響特性測定装置、方法およびプログラム - Google Patents

音響特性測定装置、方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車室内等における利用者の聴取位置での音響特性を測定する音響特性測定装置、方法およびプログラムに関する。
従来から、車室内に配置された携帯電話機のマイク部を利用して音響特性の測定を行うようにした車載システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。携帯電話機のマイク部を利用することにより、車両の運転席以外の任意の場所においても音の測定データを取得することができ、この場所での心地よい音を提供できるようになる。
特許第4407571号公報
ところで、特許文献1に開示された車載システムのように音響特性の測定に携帯電話機のマイク部を用いる場合に、マイク部自身の指向性や携帯電話機の筐体による影響などがあるため、携帯電話機の向きによる音の測定結果のばらつきが大きく、携帯電話機(携帯端末装置)を用いた音響特性の測定精度が低下するという問題があった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、携帯端末装置の向きに起因する音響特性の測定精度の低下を抑制することができる音響特性測定装置、方法およびプログラムを提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の音響特性測定装置は、音響空間内に設置されたスピーカと、スピーカから所定の測定音を出力したときに、スピーカから離間した位置に配置された携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を、携帯端末装置の姿勢を異ならせて各姿勢に対応させて取得する特性取得手段と、特性取得手段によって取得した2種類の特性情報の差分を算出する差分算出手段と、携帯端末装置との位置関係が既知である音源から測定音を出力した状態で、携帯端末装置の姿勢を変更しながら、携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を測定し、2つの姿勢に対応した特性情報の差分を算出する処理を、2つの姿勢の組み合わせを変更して行った結果を格納した差分データ格納手段と、差分算出手段によって算出された差分データに最も近い差分データを差分データ格納手段から検索する差分データ検索手段と、差分データ検索手段によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する音源の方向を特定する音源方向特定手段と、音源方向特定手段によって特定された音源の方向に基づいて、最も近い差分データに対応する特性情報を特定し、この特性情報を用いて、音響空間内に配置された携帯端末装置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を決定する音響特性決定手段とを備えている。
また、本発明の音響特性測定方法は、音響空間内に設置されたスピーカから所定の測定音を出力したときに、スピーカから離間した位置に配置された携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を、携帯端末装置の姿勢を異ならせて各姿勢に対応させて特性取得手段によって取得するステップと、特性取得手段によって取得した2種類の特性情報の差分を差分算出手段によって算出するステップと、携帯端末装置との位置関係が既知である音源から測定音を出力した状態で、携帯端末装置の姿勢を変更しながら、携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を測定し、2つの姿勢に対応した特性情報の差分を算出する処理を、2つの姿勢の組み合わせを変更しながら行った結果を格納した差分データ格納手段を用いるステップであって、差分算出手段によって算出された差分データに最も近い差分データを差分データ格納手段から差分データ検索手段によって検索するステップと、差分データ検索手段によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する音源の方向を音源方向特定手段によって特定するステップと、音源方向特定手段によって特定された音源の方向に基づいて、最も近い差分データに対応する特性情報を特定し、この特性情報を用いて、音響空間内に配置された携帯端末装置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を音響特性決定手段によって決定するステップとを有している。
また、本発明の音響特性測定プログラムは、コンピュータを、音響空間内に設置されたスピーカから所定の測定音を出力したときに、スピーカから離間した位置に配置された携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を、携帯端末装置の姿勢を異ならせて各姿勢に対応させて取得する特性取得手段と、特性取得手段によって取得した2種類の特性情報の差分を算出する差分算出手段と、携帯端末装置との位置関係が既知である音源から測定音を出力した状態で、携帯端末装置の姿勢を変更しながら、携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を測定し、2つの姿勢に対応した特性情報の差分を算出する処理を、2つの姿勢の組み合わせを変更して行った結果を格納した差分データ格納手段を用いて、差分算出手段によって算出された差分データに最も近い差分データを差分データ格納手段から検索する差分データ検索手段と、差分データ検索手段によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する音源の方向を特定する音源方向特定手段と、音源方向特定手段によって特定された音源の方向に基づいて、最も近い差分データに対応する特性情報を特定し、この特性情報を用いて、音響空間内に配置された携帯端末装置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を決定する音響特性決定手段として機能させる。
特に、上述した差分データ格納手段に格納された差分データの算出を行うために行われた特性情報の測定は無響室において行われることが望ましい。
携帯端末装置のマイクロホンで集音した音の特性情報の2つの姿勢間の差分を算出し、携帯端末装置との位置関係が既知である音源を用いた同種の差分データの中から近いものを抽出することにより、音響空間内に配置された携帯端末装置に対する音源(スピーカ)の方向を特定することができるため、マイクロホンの指向性による影響を取り除くことができ、携帯端末装置の向きに起因する音響特性の測定精度の低下を抑制することができる。
また、上述したスピーカから出力される測定音と、差分データ格納手段に格納された差分データの算出を行うために用いられる測定音は、可聴帯域内の全ての周波数成分を含んでいることが望ましい。これにより、音源の方向がわかったときに、携帯端末装置の向きによって変化する特性(指向性)を無響室での測定結果から得ることができるため、携帯端末装置に組み込まれたマイクロホンの実際の指向性を知ることができ、携帯端末装置の向きに起因する音響特性の測定精度の低下をさらに抑制することができる。
また、上述した音響特性決定手段によって決定された音響特性に基づいて、スピーカから出力するオーディオ音に対する補正特性を決定する補正特性決定手段をさらに備えることが望ましい。特に、上述した特性情報は、周波数特性であることが望ましい。また、上述した補正特性は、スピーカから聴取位置に到達するまでに発生する周波数成分の減衰分を補償する特性であることが望ましい。これにより、聴取位置において理想的な音響特性を実現することが可能となる。
また、上述したスピーカから出力される測定音が携帯端末装置に到達するまでの所要時間を取得し、この所要時間に基づいてスピーカから携帯端末装置までの距離を算出する距離算出手段と、距離算出手段によって算出された距離と、音源方向特定手段によって特定された音源の方向とに基づいて聴取位置を決定する聴取位置決定手段とをさらに備えることが望ましい。これにより、指向性を有する携帯端末装置のマイクロホンを用いた場合であっても、正確な聴取位置を求めることが可能となる。
また、上述した音響空間は、車両の室内空間であることが望ましい。あるいは、上述した音響空間は、屋内の室内空間であることが望ましい。これにより、車両や屋内における反射等の影響を取り除いた聴取位置での音響特性を精度よく求めることができる。
一実施形態の車載システムの構成を示す図である。 携帯端末装置の構成を示す図である。 車載装置で用いられる差分データベースの作成方法を示す図である。 一組の周波数特性を示す図である。 図4に示した一組の周波数特性の差分を示す図である。 車載装置において音響特性を決定する動作手順を示す流れ図である。 携帯端末装置の動作手順を示す流れ図である。 聴取位置決定に必要な車載装置内の制御部の変形例を示す図である。 聴取位置決定に必要な携帯端末装置内の制御部の変形例を示す図である。 聴取位置までの距離算出に必要な車載装置の動作手順を示す流れ図である。 聴取位置までの距離算出に必要な携帯端末装置の動作手順を示す流れ図である。 位相特性の一例を示す図である。 2つの位相特性の差分を算出した結果を示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態の車載システムについて、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態の車載システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態の車載システムは、車載装置1と携帯端末装置90を含んで構成されている。
車載装置1は、ナビゲーション処理部10、オーディオ処理部20、スピーカ22FR、22FL、22RR、22RL、操作部30、入力制御部32、表示処理部34、表示装置36、ハードディスク装置(HDD)40、制御部50、ブルートゥース(登録商標)・インタフェース部(BT IF)70を備えている。
ナビゲーション処理部10は、ハードディスク装置40に記憶されている地図データを用いて車載装置1が搭載された車両の走行を案内するナビゲーション動作を行う。自車位置を検出するGPS装置12とともに用いられ、車両の走行を案内するナビゲーション動作には、地図表示、経路探索・誘導のほかに周辺施設やPOI(Point Of Interest)を検索して表示する動作などが含まれる。なお、自車位置検出は、GPS12の他にジャイロセンサや車速センサ等の自律航法センサを組み合わせて用いるようにしてもよい。
オーディオ処理部20は、圧縮されてハードディスク装置40に記憶されている音楽データ等を読み出して再生する処理を行う。なお、音楽データ等は、ディスク読取装置(図示せず)を用いてCDやDVDから読み取ったものを用いたり、携帯端末装置90等から送られてくるものをブルートゥース・インタフェース部70経由で受信して用いるようにしてもよい。本実施形態では、車内の前後左右の4箇所に4つのスピーカ、具体的には、運転席の右前にスピーカ22FRが、助手席の左前にスピーカ22FLが、後部座席の右後ろにスピーカ22RRが、後部座席の左後ろにスピーカ22RLが設置されている。これら4つのスピーカ22FR、22FL、22RR、22RLには、オーディオ処理部20から複数の聴取位置を考慮して互いに音圧や出力タイミング、位相などが制御されたオーディオ信号が入力され、各聴取位置において所定の音場が実現される。なお、スピーカの数は4以外であってもよい。
操作部30は、車載装置1に対する利用者による操作を受け付けるためのものであり、表示装置36の周囲に配置された各種の操作キー、操作スイッチ、操作つまみ等を含んで構成されている。また、表示装置36に各種の操作画面や入力画面が表示された時点で、これらの操作画面や入力画面の一部を利用者が指などで直接指し示すことにより、操作画面や入力画面の表示項目を選択することができるようになっており、このような操作画面や入力画面を用いた操作を可能とするために、指し示された指などの位置を検出するタッチパネルが操作部30の一部として備わっている。なお、タッチパネルを用いる代わりに、リモートコントロールユニット等を用いて操作画面や入力画面の一部を利用者の指示に応じて選択するようにしてもよい。入力制御部32は、操作部30を監視しており、その操作内容を決定する。
表示処理部34は、各種の操作画面や入力画面等を表示する映像信号を出力して表示装置36にこれらの画面を表示するとともに、ナビゲーション処理部10によるナビゲーション動作によって作成された地図画像等を表示する映像信号を出力して表示装置36にこれらの画面を表示する。表示装置36は、運転席と助手席の中央前方に設置されており、例えば液晶表示装置(LCD)を用いて構成されている。
制御部50は、車載装置1の全体を制御するためのものであり、ROMやRAMなどに格納された所定のプログラムをCPUで実行することにより実現される。ブルートゥース・インタフェース部70は、ブルートゥースによって車載装置1と携帯端末装置90等との間で各種データの送受信を行う通信装置(ブルートゥース機器)である。
また、上述した制御部50は、周囲のブルートゥース機器の検索やペアリングを行うとともに、車室内に配置された携帯端末装置90の位置を聴取位置としたときにこの聴取位置における音響特性の測定等を行うために、BT(ブルートゥース)処理部51、測定音出力部52、情報取得部53、差分算出部54、データベース(DB)検索部55、音源方向特定部56、マイク指向性補正部57、音響特性決定部58、補正特性決定部59を有する。
BT処理部51は、携帯端末装置90との間でブルートゥースによるデータの送受信を行うために必要な設定、例えばペアリング設定などを行う。
測定音出力部52は、携帯端末装置90において音の特性情報を作成するために所定の測定音をスピーカから出力する。例えば、この測定音は、可聴帯域内の全ての周波数成分を含んでおり、スピーカ22FRから出力される。
情報取得部53は、スピーカ22FRから測定音を出力したときに、スピーカ22FRから離間した位置に配置された携帯端末装置90に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を、携帯端末装置90の姿勢を異ならせて各姿勢に対応させて取得する。具体的には、この特性情報としては、周波数特性が用いられる。
差分算出部54は、情報取得部53によって取得した2種類の特性情報(周波数特性)の差分を算出する。
データベース検索部55は、差分算出部54によって算出された差分データに最も近い差分データを差分データベース(DB)55Aから検索する。この差分データベース55Aには、携帯端末装置90との位置関係が既知である音源から測定音を出力した状態で、携帯端末装置90の姿勢を変更しながら、携帯端末装置90に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報(周波数特性)を測定し、2つの姿勢に対応した特性情報の差分を算出する処理を、2つの姿勢の組み合わせを変更して行った結果が格納されている。この差分データベース55Aは、例えばハードディスク装置40に格納されている。
音源方向特定部56は、データベース検索部55によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する音源(スピーカ22FR)の方向を特定する。
音響特性決定部58は、音源方向特定部56によって特定された音源の方向に基づいて、差分データベースの中から最も近い差分データに対応する特性情報を特定し、この特性情報を用いて、音響空間内(車両の室内空間内)に配置された携帯端末装置90の位置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を決定する。
補正特性決定部59は、音響特性決定部58によって決定された音響特性に基づいて、スピーカ22FRから出力するオーディオ音に対する補正特性を決定する。
上述した情報取得部53が特性取得手段に、差分算出部54が差分算出手段に、差分データベース55Aが差分データ格納手段に、データベース検索部55が差分データ検索手段に、音源方向特定部56が音源方向特定手段に、音響特性決定部58が音響特性決定手段に、補正特性決定部59が補正特性決定手段にそれぞれ対応する。
図2は、携帯端末装置90の構成を示す図である。図2に示すように、本実施形態の携帯端末装置90は、一般にスマートフォンと称されるものであり、携帯電話機と携帯情報端末の機能を有する。この携帯端末装置90は、制御部100、操作部110、表示部112、デジタル−アナログ変換器(D/A)114、スピーカ116、マイクロホン118、アナログ−デジタル変換器(A/D)120、GPS(Global Positioning System)受信機130、姿勢センサ132、電話処理部140、ブルートゥース・インタフェース部(BT I/F)150を備えている。
制御部100は、携帯端末装置90の全体を制御するためのものであり、CPU、RAM、ROMなどを含んで構成され、RAMやROMに格納されたプログラムやメモリ(図示せず)に格納された各種のアプリケーションプログラムを実行することにより各種の動作を行う。
操作部110は、テンキーやその他のキーおよび各種のスイッチを含んでおり、利用者の操作指示や各種の入力を受け付ける。タッチパネルで構成した操作部110を用いて、画面に表示したテンキー等を利用者が指等で指し示すようにしてもよい。表示部112は、LCD(液晶表示装置)等で構成されており、操作部110を用いた操作内容や制御部100による制御内容および処理内容(地図表示等)などが表示される。
デジタル−アナログ変換器114は、携帯端末装置90を電話機として使用した際の音声データや、測定音データをアナログ信号に変換してスピーカ116から出力する。マイクロホン118は、周囲の音声や車載装置1のスピーカ22FRから出力される測定音を集音する。集音した音声や測定音は、アナログ−デジタル変換器120によってデジタルデータに変換される。
GPS受信機130は、複数のGPS衛星から送信される信号を受信し、自装置の位置(自車位置)を示す測位データを所定の時間間隔で出力する。姿勢センサ132は、携帯端末装置90の姿勢を検出するセンサであって、具体的には3軸センサが用いられる。例えば、携帯端末装置90の筐体を薄型の直方体としたときに、対向する各面に平行にX軸、Y軸、Z軸を設定し、それぞれの軸周りの角度(図3に示した例では、X軸周りのピッチ、Y軸周りのロール、Z軸周りのヨー)が検出される。
電話処理部140は、携帯電話機としての処理を行う。例えば、電話処理部140は、基地局との間で発着信処理を行って通話処理やインターネット接続処理等を行う。ブルートゥース・インタフェース部150は、ブルートゥースによって携帯端末装置90と車載装置1との間で各種データの送受信を行う通信装置(ブルートゥース機器)である。
また、上述した制御部100は、周囲のブルートゥース機器の検索やペアリングを行うとともに、携帯端末装置90の姿勢の検出や測定音の集音、特性情報の作成を行い、それらの結果を車載装置1に送信するために、BT処理部101、姿勢検出部102、測定音集音部103、特性情報作成部104、情報送信部105を有する。
BT処理部101は、車載装置1との間でブルートゥースによるデータの送受信を行うために必要な設定、例えばペアリング設定などを行う。
姿勢検出部102は、姿勢センサ132の出力に基づいて、携帯端末装置90の姿勢を検出し、この検出結果が含まれる姿勢情報を作成する。
測定音集音部103は、車載装置1のスピーカ22FRから出力される測定音をマイクロホン118で集音する。
特性情報作成部104は、測定音集音部103によって集音した測定音に基づいて、この測定音の特性情報を作成する。具体的には、一定時間集音した測定音の周波数特性が作成される。
情報送信部105は、姿勢検出部102によって作成された姿勢情報と、特性情報作成部104によって作成された特性情報とをブルートゥースによって車載装置1に向けて送信する。
本実施形態の車載システムはこのような構成を有しており、次に、車載装置1と携帯端末装置90とを連携させて、携帯端末装置90が配置された利用者の聴取位置における音響特性等を決定する動作を説明する。
図3は、車載装置1で用いられる差分データベース55Aの作成方法を示す図である。図3に示すスピーカSPと携帯端末装置90は、互いの位置関係が既知であって、無響室内に配置されている。そして、スピーカSPから可聴帯域内の全ての周波数成分を含む測定音が出力され、携帯端末装置90に備わったマイクロホン118(図2)で集音した結果に基づいて周波数特性が算出される。このような測定音の出力、集音および周波数特性の算出が、携帯端末装置90の姿勢を変更しながら行われる。例えば、携帯端末装置90の姿勢を3軸周りの角度(X軸周りのピッチ、Y軸周りのロール、Z軸周りのヨー)で表するものとすると、ピッチ、ロール、ヨーのそれぞれを10°(あるいは15°)ずつずらしながら、測定音の出力、集音および周波数特性の算出が行われる。さらに、このようにして得られた2つの周波数特性が取り出され、その差分が算出される。この算出によって得られる差分データは、2つの周波数特性の組み合わせに対応する数だけ存在し、各差分データとその算出の元となった周波数特性と各周波数特性に対応する姿勢情報とが一組となって差分データベース55Aが作成される。このようにして予め作成された差分データベース55Aが車載装置1のハードディスク装置40に格納されている。
図4は、一組の周波数特性を示す図である。図4(A)は、姿勢a(例えば、ロール=0°、ピッチ=0°、ヨー=0°)のときの周波数特性であり、横軸が周波数を、縦軸が各周波数成分の信号強度を示している。また、図4(B)は、姿勢b(例えば、ロール=0°、ピッチ=0°、ヨー=90°)のときの周波数特性であり、横軸が周波数を、縦軸が各周波数成分の信号強度を示している。
図5は、図4に示した一組の周波数特性の差分を示す図である。図5に示す差分データは、横軸が周波数を、縦軸が信号強度の差分値を示している。図5に示す差分データが、図4に示す一組の周波数特性とそれぞれに対応する姿勢a、bとともに差分データベース55Aに格納される。
図6は、車載装置1において音響特性を決定する動作手順を示す流れ図である。この動作手順を開始する時点で、携帯端末装置90は、利用者によって聴取位置(例えば、顔や耳の位置)に保持されているものとする。
まず、測定音出力部52は、姿勢Aを維持して携帯端末装置90の準備が完了したか否かを判定する(ステップ100)。本実施形態では、周波数特性を取得する携帯端末装置90の一方の姿勢をA、他方の姿勢をBとする。姿勢Aの準備が終了するまで否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、姿勢Aの準備が完了するとステップ100の判定において肯定判断が行われる。
また、測定音出力部52は、スピーカ22FRから所定の測定音を出力する(ステップ102)。その後、情報取得部53は、携帯端末装置90から送られてくる姿勢Aに対応する姿勢情報と特性情報をブルートゥースによって受信して取得する(ステップ104)。
その後、姿勢Bについて同様の動作が行われる。すなわち、測定音出力部52は、姿勢Bを維持して携帯端末装置90の準備が完了したか否かを判定する(ステップ106)。姿勢Bの準備が終了するまで否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、姿勢Bの準備が完了するとステップ106の判定において肯定判断が行われる。次に、測定音出力部52は、スピーカ22FRから所定の測定音を出力する(ステップ108)。また、情報取得部53は、携帯端末装置90から送られてくる姿勢Bに対応する姿勢情報と特性情報をブルートゥースによって受信して取得する(ステップ110)。
次に、差分算出部54は、ステップ104、110で取得した2種類の特性情報(周波数特性)の差分を算出する(ステップ112)。また、データベース検索部55は、差分算出部54によって算出された差分データに最も近い差分データを差分データベース55Aから抽出する(ステップ114)。
次に、音源方向特定部56は、データベース検索部55によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する音源(スピーカ22FR)の方向を特定する(ステップ116)。図3に示したように、この差分データを作成するために用いられた2種類の姿勢a、bとスピーカSPとの関係は予めわかっているため、用いる差分データを特定することができれば、スピーカ22FRに対応する携帯端末装置90の姿勢a、b、すなわち携帯端末装置90から見た音源(スピーカ22FR)の方向を知ることができる。また、この差分データを算出するために用いられた一方の周波数特性が姿勢aに対応するものであり、他方の周波数特性が姿勢bに対応するものであることが特定できる。これらの周波数特性は、姿勢a、bのそれぞれにおけるマイクロホン118の指向性を示すものであり、マイクロホン118の指向性に伴って姿勢a、bのそれぞれにおける各周波数成分の減衰の程度を知ることができる。
次に、音響特性決定部58は、音源方向特定部56によって特定された音源の方向に基づいて、差分データベース55Aの中から最も近い差分データに対応する特性情報(周波数特性)を特定し、この周波数特性を用いて、音響空間内に配置された携帯端末装置90の位置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を決定する(ステップ118)。
上述したように、差分データベース55Aの中から特定された最も近い差分データに対応する姿勢a、bの周波数特性は、それぞれの姿勢における各周波数成分の減衰の程度を示すものである。一方、ステップ104、110において取得された周波数特性は、マイクロホン118の指向性に起因する減衰に加え、車室内空間を形成する壁面や座席等による影響などのその他の要因も加味されたものといえる。したがって、ステップ104、110において取得された周波数特性に対して、各姿勢における各周波数成分の減衰の程度を打ち消すように補正を行うことにより、実際の音響空間内での聴取位置における音響特性を決定することができる。
次に、補正特性決定部59は、音響特性決定部58によって決定された音響特性に基づいて、スピーカ22FRから出力するオーディオ音に対する補正特性を決定する(ステップ120)。この補正特性とは、マイクロホン118の指向性以外の要因による周波数特性の減衰等を打ち消すための特性であり、ステップ118で特定された音響特性を各周波数成分がフラットな周波数特性に戻すためのフィルタ特性に相当する。このような補正特性を決定することができれば、実際の音響空間毎の違いを相殺して理想的な音場を実現することが可能となる。
図7は、携帯端末装置90の動作手順を示す流れ図である。まず、姿勢検出部102は、姿勢センサ132の出力に基づいて、姿勢Aの準備が完了したか否かを判定する(ステップ200)。例えば、利用者が携帯端末装置90を姿勢Aで保持して操作部110を用いて所定の操作を行ったときに姿勢Aの準備が完了したものとする。準備が完了していない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、姿勢Aの準備が完了するとステップ200の判定において肯定判断が行われる。この場合には、姿勢検出部102は、姿勢Aの準備が完了した旨をブルートゥースによって車載装置1に通知する(ステップ202)。
次に、姿勢検出部102は、姿勢センサ132の出力に基づいて、携帯端末装置90の姿勢を検出し(ステップ204)、この検出結果が含まれる姿勢情報を作成する(ステップ206)。
また、測定音集音部103は、車載装置1のスピーカ22FRから出力される測定音をマイクロホン118で集音する(ステップ208)。特性情報作成部104は、測定音集音部103によって集音した測定音に基づいて、この測定音の特性情報を作成(周波数特性を算出)する(ステップ210)。その後、情報送信部105は、姿勢検出部102によって作成された姿勢情報と、特性情報作成部104によって作成された特性情報とをブルートゥースによって車載装置1に向けて送信する(ステップ212)。
その後、姿勢Bについて同様の動作が行われる。すなわち、姿勢検出部102は、姿勢センサ132の出力に基づいて、姿勢Bの準備が完了したか否かを判定する(ステップ214)。例えば、利用者が携帯端末装置90を姿勢Bで保持して操作部110を用いて所定の操作を行ったときに姿勢Bの準備が完了したものとする。準備が完了していない場合には否定判断が行われ、この判定が繰り返される。また、姿勢Bの準備が完了するとステップ214の判定において肯定判断が行われる。この場合には、姿勢検出部102は、姿勢Bの準備が完了した旨をブルートゥースによって車載装置1に通知する(ステップ216)。
次に、姿勢検出部102は、姿勢センサ132の出力に基づいて、携帯端末装置90の姿勢を検出し(ステップ218)、この検出結果が含まれる姿勢情報を作成する(ステップ220)。
また、測定音集音部103は、車載装置1のスピーカ22FRから出力される測定音をマイクロホン118で集音する(ステップ222)。特性情報作成部104は、測定音集音部103によって集音した測定音に基づいて、この測定音の特性情報を作成(周波数特性を算出)する(ステップ224)。その後、情報送信部105は、姿勢検出部102によって作成された姿勢情報と、特性情報作成部104によって作成された特性情報とをブルートゥースによって車載装置1に向けて送信する(ステップ226)。
このように、本実施形態の車載システムでは、携帯端末装置90のマイクロホン118で集音した音の特性情報の2つの姿勢間の差分を算出し、携帯端末装置90との位置関係が既知である音源を用いた同種の差分データの中から近いものを抽出することにより、音響空間内に配置された携帯端末装置90に対する音源(スピーカ22FR)の方向を特定することができるため、マイクロホン118の指向性による影響を取り除くことができ、携帯端末装置90の向きに起因する音響特性の測定精度の低下を抑制することができる。
また、スピーカ22FRから出力される測定音と、差分データベース55Aに格納された差分データの算出を行うために用いられる測定音は、可聴帯域内の全ての周波数成分を含んでいる。これにより、音源の方向がわかったときに、携帯端末装置90の向きによって変化する特性(指向性)を無響室での測定結果から得ることができるため、携帯端末装置90に組み込まれたマイクロホン118の実際の指向性を知ることができ、携帯端末装置90の向きに起因する音響特性の測定精度の低下をさらに抑制することができる。
また、音響特性決定部58によって決定された音響特性に基づいて、スピーカ22FRから出力するオーディオ音に対する補正特性を決定する補正特性決定部59を備えている。特に、この補正特性を、スピーカ22FRから聴取位置に到達するまでに発生する周波数成分の減衰分を補償する特性とすることにより、聴取位置において理想的な音響特性を実現することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、車室内空間における聴取位置の音響特性や、聴取位置において理想的な音響特性を実現するために必要な補正特性を求めるようにしたが、携帯端末装置90に対する音源(スピーカ22FR)の向きがわかることから、これらの間の距離を求めることで、車室内空間における携帯端末装置90の位置(聴取位置)を決定するようにしてもよい。
図8は、聴取位置決定に必要な車載装置1内の制御部の変形例を示す図である。図8に示す制御部50Aは、図1に示した制御部50に対して、時刻設定部60、到達時刻取得部61、距離算出部62、聴取位置決定部63が追加された点が異なっている。その他の構成は、図1に示した車載装置1と同じであり、詳細な説明は省略する。
時刻設定部60は、車載装置1の動作と携帯端末装置90の動作を、時刻同期したタイミングで行うために、これらの動作に共通の時刻を設定する。例えば、GPS受信機12によってGPS衛星から受信した信号に含まれる時刻情報に同期するように時刻の設定が行われる。
到達時刻取得部61は、スピーカ22FRから出力された測定音が携帯端末装置90に到達した時刻を取得する。例えば、携帯端末装置90から測定音の到達時刻を含む情報がブルートゥースによって送信され、この情報から到達時刻が抽出される。
距離算出部62は、スピーカ22FRから出力された測定音が携帯端末装置90に到達するまでの所要時間を取得し、この所要時間に基づいてスピーカ22FRから携帯端末装置90までの距離を算出する。
聴取位置決定部63は、距離算出部62によって算出された距離と、音源方向特定部56によって特定された音源(スピーカ22FR)の方向とに基づいて、聴取位置(携帯端末装置90の位置)を決定する。
図9は、聴取位置決定に必要な携帯端末装置90内の制御部の変形例を示す図である。図9に示す制御部100Aは、図2に示した制御部100に対して、時刻設定部106、到達時刻送信部107が追加された点が異なっている。その他の構成は、図2に示した携帯端末装置90と同じであり、詳細な説明は省略する。
時刻設定部106は、車載装置1の動作と携帯端末装置90の動作を、時刻同期したタイミングで行うために、これらの動作に共通の時刻を設定する。例えば、GPS受信機130によってGPS衛星から受信した信号に含まれる時刻情報に同期するように時刻の設定が行われる。
到達時刻送信部107は、測定音集音部103によって集音された測定音の到達時刻を含む情報をブルートゥースによって車載装置1に向けて送信する。
図10は、聴取位置までの距離算出に必要な車載装置1の動作手順を示す流れ図である。最初に、時刻設定部60は、GPS衛星から受信した信号に含まれる時刻情報に同期するように時刻を設定する(ステップ300)。
次に、測定音出力部52は、スピーカ22FRから、所定の時刻t1に測定音を出力する(ステップ302)。この測定音が携帯端末装置90に到達すると、この携帯端末装置90からはこの測定音の到達時刻が送信され、到達時刻取得部61は、この到達時刻を受信して取得する(ステップ304)。
次に、距離算出部62は、スピーカ22FRから出力された測定音が携帯端末装置90に到達するまでの所要時間を取得(算出)し、この所要時間に基づいてスピーカ22FRから携帯端末装置90までの距離を算出する(ステップ306)。
図11は、聴取位置までの距離算出に必要な携帯端末装置90の動作手順を示す流れ図である。まず、時刻設定部106は、GPS衛星から受信した信号に含まれる時刻情報に同期するように時刻を設定する(ステップ400)。次に、測定音集音部103は、車載装置1のスピーカ22FRから出力された測定音をマイクロホン118で集音し(ステップ402)、到達時刻送信部107は、この測定音の到達時刻を車載装置1に向けて送信する(ステップ404)。
車載装置1の聴取位置決定部63は、このようにして距離算出部62によって算出された距離(図10のステップ306)と、音源方向特定部56によって特定された音源の方向(図6のステップ116)とに基づいて、聴取位置としての携帯端末装置90の位置を決定することができる。これにより、指向性を有する携帯端末装置のマイクロホンを用いた場合であっても、正確な聴取位置を求めることが可能となる。
また、上述した実施形態では、差分を算出する対象となる2つの特性情報として周波数特性を用いたが、その他の特性情報を用いるようにしてもよい。例えば、周波数特性の代わりに位相特性を用いるようにしてもよい。図12は、位相特性の一例を示す図である。図12において、横軸は経過時間を、縦軸は信号強度を示している。また、図13は、2つの位相特性の差分を算出した結果を示す図である。図13において、横軸は経過時間を、縦軸は信号強度の差分値を示している。
また、上述した実施形態では、車両の室内空間を音響空間として本発明を適用したが、屋内の室内空間を音響空間とする場合や、屋外その他の音響空間についても本発明を適用して、特定の聴取位置における音響特性等を決定するようにしてもよい。
上述したように、本発明によれば、携帯端末装置のマイクロホンで集音した音の特性情報の2つの姿勢間の差分を算出し、携帯端末装置との位置関係が既知である音源を用いた同種の差分データの中から近いものを抽出することにより、音響空間内に配置された携帯端末装置に対する音源(スピーカ)の方向を特定することができるため、マイクロホンの指向性による影響を取り除くことができ、携帯端末装置の向きに起因する音響特性の測定精度の低下を抑制することができる。
1 車載装置
12、130 GPS受信機
22FR、22FL、22RR、22R、116 スピーカ
50、100 制御部
70、150 ブルートゥース・インタフェース部(BT IF)
51、101 BT(ブルートゥース)処理部
52 測定音出力部
53 情報取得部
54 差分算出部
55 データベース(DB)検索部
56 音源方向特定部
58 音響特性決定部
59 補正特性決定部
60、106 時刻設定部
61 到達時刻取得部
62 距離算出部
63 聴取位置算出部
90 携帯端末装置
118 マイクロホン

Claims (11)

  1. 音響空間内に設置されたスピーカと、
    前記スピーカから所定の測定音を出力したときに、前記スピーカから離間した位置に配置された携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を、前記携帯端末装置の姿勢を異ならせて各姿勢に対応させて取得する特性取得手段と、
    前記特性取得手段によって取得した2種類の特性情報の差分を算出する差分算出手段と、
    前記携帯端末装置との位置関係が既知である音源から測定音を出力した状態で、前記携帯端末装置の姿勢を変更しながら、前記携帯端末装置に備わった前記マイクロホンにより集音された音の特性情報を測定し、2つの姿勢に対応した前記特性情報の差分を算出する処理を、前記2つの姿勢の組み合わせを変更して行った結果を格納した差分データ格納手段と、
    前記差分算出手段によって算出された差分データに最も近い差分データを前記差分データ格納手段から検索する差分データ検索手段と、
    前記差分データ検索手段によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する前記音源の方向を特定する音源方向特定手段と、
    前記音源方向特定手段によって特定された前記音源の方向に基づいて、前記最も近い差分データに対応する特性情報を特定し、この特性情報を用いて、前記音響空間内に配置された前記携帯端末装置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を決定する音響特性決定手段と、
    を備えることを特徴とする音響特性測定装置。
  2. 請求項1において、
    前記差分データ格納手段に格納された差分データの算出を行うために行われた前記特性情報の測定は無響室において行われることを特徴とする音響特性測定装置。
  3. 請求項2において、
    前記スピーカから出力される前記測定音と、前記差分データ格納手段に格納された差分データの算出を行うために用いられる前記測定音は、可聴帯域内の全ての周波数成分を含んでいることを特徴とする音響特性測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、
    前記音響特性決定手段によって決定された音響特性に基づいて、前記スピーカから出力するオーディオ音に対する補正特性を決定する補正特性決定手段をさらに備えることを特徴とする音響特性測定装置。
  5. 請求項4において、
    前記特性情報は、周波数特性であることを特徴とする音響特性測定装置。
  6. 請求項5において、
    前記補正特性は、前記スピーカから前記聴取位置に到達するまでに発生する周波数成分の減衰分を補償する特性であることを特徴とする音響特性測定装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、
    前記スピーカから出力される前記測定音が前記携帯端末装置に到達するまでの所要時間を取得し、この所要時間に基づいて前記スピーカから前記携帯端末装置までの距離を算出する距離算出手段と、
    前記距離算出手段によって算出された距離と、前記音源方向特定手段によって特定された前記音源の方向とに基づいて前記聴取位置を決定する聴取位置決定手段と、
    をさらに備えることを特徴とする音響特性測定装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項において、
    前記音響空間は、車両の室内空間であることを特徴とする音響特性測定装置。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項において、
    前記音響空間は、屋内の室内空間であることを特徴とする音響特性測定装置。
  10. 音響空間内に設置されたスピーカから所定の測定音を出力したときに、前記スピーカから離間した位置に配置された携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を、前記携帯端末装置の姿勢を異ならせて各姿勢に対応させて特性取得手段によって取得するステップと、
    前記特性取得手段によって取得した2種類の特性情報の差分を差分算出手段によって算出するステップと、
    前記携帯端末装置との位置関係が既知である音源から測定音を出力した状態で、前記携帯端末装置の姿勢を変更しながら、前記携帯端末装置に備わった前記マイクロホンにより集音された音の特性情報を測定し、2つの姿勢に対応した前記特性情報の差分を算出する処理を、前記2つの姿勢の組み合わせを変更しながら行った結果を格納した差分データ格納手段を用いるステップであって、前記差分算出手段によって算出された差分データに最も近い差分データを前記差分データ格納手段から差分データ検索手段によって検索するステップと、
    前記差分データ検索手段によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する前記音源の方向を音源方向特定手段によって特定するステップと、
    前記音源方向特定手段によって特定された前記音源の方向に基づいて、前記最も近い差分データに対応する特性情報を特定し、この特性情報を用いて、前記音響空間内に配置された前記携帯端末装置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を音響特性決定手段によって決定するステップと、
    を有することを特徴とする音響特性測定方法。
  11. コンピュータを、
    音響空間内に設置されたスピーカから所定の測定音を出力したときに、前記スピーカから離間した位置に配置された携帯端末装置に備わったマイクロホンにより集音された音の特性情報を、前記携帯端末装置の姿勢を異ならせて各姿勢に対応させて取得する特性取得手段と、
    前記特性取得手段によって取得した2種類の特性情報の差分を算出する差分算出手段と、
    前記携帯端末装置との位置関係が既知である音源から測定音を出力した状態で、前記携帯端末装置の姿勢を変更しながら、前記携帯端末装置に備わった前記マイクロホンにより集音された音の特性情報を測定し、2つの姿勢に対応した前記特性情報の差分を算出する処理を、前記2つの姿勢の組み合わせを変更して行った結果を格納した差分データ格納手段を用いて、前記差分算出手段によって算出された差分データに最も近い差分データを前記差分データ格納手段から検索する差分データ検索手段と、
    前記差分データ検索手段によって検索された差分データに対応して既知の位置関係を有する前記音源の方向を特定する音源方向特定手段と、
    前記音源方向特定手段によって特定された前記音源の方向に基づいて、前記最も近い差分データに対応する特性情報を特定し、この特性情報を用いて、前記音響空間内に配置された前記携帯端末装置を聴取位置としたときのその位置での音響特性を決定する音響特性決定手段と、
    して機能させるための音響特性測定プログラム。
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