JP6531973B2 - 樹脂製ファンの製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、樹脂で二段階成形する樹脂製ファンの製造方法であって、以下の一次成形金型及び二次成形金型を使用して、製造することを特徴とする樹脂製ファンの製造方法である。
(1)前記ファンは以下の形状で成形される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成される。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記第1円板及び前記羽根からなる半成形品を成形する一次成形金型は、以下の構成を備える。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に、前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)二次成形金型は以下の構成を備える。
(a)前記半成形品の第1円板の外面側に密着して、前記半成形品に成形予定の前記第2円板の内周縁を成形する第1金型
(b)前記第2円板の外面を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置を取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に、前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ前記間隙に位置する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型にから放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(4)前記ファンを以下のような手順で成形する。
(a)前記一次成形金型で前記第1円板と羽根とが一体となった半成形品を成形する。
(b)前記半成形品を前記一次成形金型から取り出し、前記二次成形金型の第1金型に嵌挿する。
(c)前記第2金型を前記第1位置にすると共に、これに前後してまたは同時に、前記第3金型を前記第1位置に移動させて、前記第1金型に挿入し、前記第3金型の先端部を前記第1金型に嵌合する。
(d)続いて、二次成形金型に樹脂を注入して、前記半成形品に前記第2円板を成形すると共に、当該第2円板の内面に前記半成形品の羽根を接合して前記ファンを成形する。
(e)前記第3金型及び第2金型を前記第2位置に移動させて前記第1金型から離し、成形した前記ファンを前記第1金型から取り出す。
中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、樹脂で二段階成形する樹脂製ファンの製造方法であって、以下の一次成形金型及び二次成形金型を使用して、製造することを特徴とする樹脂製ファンの製造方法である。
(1)前記ファンは以下の形状で成形される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成された。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記第1円板及び前記羽根からなる半成形品を成形する一次成形金型は、以下の構成を備える。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)二次成形金型は以下の構成を備えた。
(a)前記半成形品に前記第2円板の内周縁を成形する第1金型
(b)前記半成形品に第2円板の外面を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置を取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に、前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ前記間隙に位置する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型にから放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(4)前記第1円板成形金型と前記第1金型との機能を兼ね備えた金型を複合金型とし、前記複合金型を前記一次成形金型と前記二次成形金型との間で移動可能とする移動手段を設けた。
(5)以下のような手順を繰り返し行い、前記半成形品及び前記ファンを成形する。
(a)前記羽根成形金型と前記複合金型を閉じて、材料樹脂を注入して前記羽根成形金型と前記複合金型が備えた前記第一円板成形金型の機能とで、第一次成形として、第一円板と羽根からなる半成形品を成形する。
(b)前記羽根成形金型と前記複合金型とを開き、前記半成形品を前記複合金型に留めたまま、前記複合金型を、前記移動手段で前記第二次成形金型に移動する。
(c)前記第二成形金型で、前記半成形品の羽根の各間隙にそれぞれ第3金型を挿入して第1位置にすると共に、第2金型と前記複合金型を閉じて第1位置とし、材料樹脂を注入して前記第2金型と第3金型と前記複合金型が備えた前記第1金型の機能とで、前記半成形品に第二円板を一体に形成して、ファンを成形する。
(d)前記第二成形金型で、第2金型と前記複合金型を開くと共に、前記第3金型と前記複合金型を開いてそれぞれ第2位置とし、前記ファンを取り出す。
(e)前記第二成形金型で、ファンを取り外した前記複合金型を、前記第一次成形金型に移動して、前記(a)と同様に半成形品を成形する。
以下のように構成したことを特徴とした請求項2記載の樹脂製ファンの製造方法である。
(1)前記複合金型を2つ用意して、一の複合金型と羽根成形金型とで第1次成形をして半成形品を成形し、同時に又は若干時間を前後して、半成形品を載せた他の複合金型と第2金型と第3金型とで第2次成形をしてファンを成形する。
(2)全部の金型を開いて、前記ファンを取り出した他の複合金型を、当初の一の複合金型の位置に移動すると共に、前記半成形品を保持した一の複合金を、当初の他の複合金型の位置に移動する。
(3)前記(1)のように半成形品及びファンを成形する。
中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、一次成形金型と二次成形金型で二段階成形する装置であって、以下の構成としたことを特徴とする樹脂製ファンの製造装置である。
(1)前記ファンは以下の形状で形成される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成された。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記一次成形金型は、金型を閉じて、前記第1円板と羽根とが一体となった半成形品を成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に、前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)前記二次成形金型は、金型を閉じて、前記半成形品に前記第2円板を成形して前記ファンを成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)前記第1円板の外面側に密着して、成形予定の前記第2円板の内周縁を成形する第1金型
(b)前記第2円板の外面及び外周縁を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置とを取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ対向する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型から放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(e)前記第1金型は、前記第3金型の先端部と嵌合する嵌合部を備えた。
(f)前記第3金型は、前記間隙に挿入し、かつ先端部が前記第1金型の嵌合部に嵌合する嵌合部を備えた。
中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、一次成形金型と二次成形金型で二段階成形する装置であって、以下の構成としたことを特徴とする樹脂製ファンの製造装置である。
(1)前記ファンは以下の形状で形成される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成された。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記一次成形金型は、各金型を閉じて、前記第1円板と羽根とが一体となった半成形品を成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に、前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)前記二次成形金型は、金型を閉じて、前記半成形品に前記第2円板を一体に成形して、前記ファンを成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)成形予定の前記第2円板を成形する第1金型
(b)前記第2円板の外面を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置とを取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に、前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ前記間隙に位置する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型から,放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(e)前記第1金型は、前記第3金型の先端部と嵌合する嵌合部を備えた。
(f)前記第3金型は、前記間隙に挿入し、かつ先端部が前記第1金型の嵌合部に嵌合する嵌合部を有する。
(4)前記第1円板成形金型と前記第1金型と機能を兼ね備える複合金型を形成し、前記複合金型を前記一次成形金型と前記二次成形金型との間で移動可能とする移動手段を設けた。
(a)前記複合金型が備える前記第1円板成形金型の部分で、上端側から中央側にかけて、成形する前記ファンの前記第1中央開口の直径に応じた凹部が形成されている。
(b)前記複合金型が備える前記第1金型の部分は、前記複合金型が備える前記第1円板成形金型の部分の前記凹部内に収容されている。
(c)前記複合金型が備える前記第1円板成形金型の部分は、前記複合金型が備える前記第1金型の部分の外周面に沿って前記第2金型の方向に移動して、成形したファンを押し出し可能に形成されている。
図1(a)、(d)図示のように、第1円板30と第2円板40とは同一外径で、第1円板30及び第2円板40の外周縁33、43と、羽根20、20の外周縁21は一致している。
以下、本明細書において、図1(d)図示のように、第1円板30で、羽根20側の面を内面30a、他側を外面30bとする。同様に、第2円板40で、羽根20側の面を内面40a、他側を外面40bとする。
図1(a)、(c)図示のように、ファン10の中心P(両円板30、40の中心P、羽根20、20の中心P)と一つの羽根20の外周縁21とを結ぶ直線Q上に、前記羽根20の凹側20bに隣接する羽根20の内周縁22付近が交差する(図1(a))。すなわち、ファン10の中心Pと一つの羽根20の外周縁21とを結ぶ直線Qに対して、凹側20bに隣接する羽根20の内周縁22は、直線Qより一つの羽根20側に位置する。
図1(d)図示のように、羽根20は、その外周縁21が高さH01で形成され、内周縁22に向けて徐々に高さが大きくなり、内周縁22側が高さH02で形成される。
また、図1(d)図示のように、導入路10aは、第1円板30の大屈曲部32及び第2円板40の小屈曲部42の屈曲に応じて屈曲して形成される。
さらに、図1図示のように、導入路10aは、隣接する羽根20、20の側壁23、23(一方の羽根20の凸側20a、他方の羽根20の凹側20b)、第1円板30の内面30a、第2円板40の内面40aで囲まれる。
上述したように、従来知られているファンの製造方法と製造金型では、高さA01と高さA02が同じ形状のファンを一体成形して製造することはできるが、前記中心開口部分で前記外周縁から内周縁にかけて屈曲した形状のファンを一体成形することは困難である。
本発明によって製造されるファン10は、図2(a)図示のように、その外周縁における第1円板30と第2円板40間の高さA01よりも、第1円板30の内周縁における第1円板30と第2円板40間の高さA02が大きい形状のファンである。また、外周縁から内周縁にかけて屈曲した形状のファンである。
例えば、図2(b)図示のように、高さA01が10mmの場合、第1円板30の大屈曲部32に至る吹出し側の角度θが5〜7°のファン10の製造に適している。また、より大きな角度にも対応できる。
また、図2(c)図示のように、高さA01が20mmの場合、第1円板30の大屈曲部32に至る吹出し側の角度の角度θが7〜10°のファン10の製造に適している。また、より大きな角度にも対応できる。
第1円板成形金型61は、第1円板30の外面30b、外周縁33、第1中央開口31及び大屈曲部32の外面を成形するものである。
羽根成形金型62は、第1円板30の第1中央開口31が内周側で第2円板40の内面40aから離れる位置となるように大屈曲部32の内面を成形するものである。
また、図3(d)、図7(a)、(b)図示のように、羽根成形金型62は、第1円板30の内面30aを成形すると共に、第1円板30の内面30aに羽根20を成形するものである。成形された羽根20は上述したように、一回転方向に凸となるように湾曲している。
また、成形された羽根20は、第1円板30の中心P(羽根20、20の中心P)と一つの羽根20の外周縁21とを結ぶ直線Q上に、前記羽根20の凹側20bに隣接する羽根20の内周縁22付近が交差する形状となる(図3)。
さらに、外周縁21は高さH01で形成され、内周縁22に向けて徐々に高さが大きくなり、内周縁22側は高さH02で形成されている。
図7(c)、(d)図示のように、第1金型81は、第1円板30の外面30bを保持する保持部81bを備える。
図4、図7(c)、(d)図示のように、第1金型81は、成形予定の第2円板40の内周縁を成形する内周縁成形部81cを備える。
図7(c)、(d)図示のように、第1金型81は、成形予定の第2円板40の小屈曲部42の内面を成形する屈曲成形部81dを備える。
図4、図7(c)、(d)図示のように、第1金型81は、後述する第3金型83の先端部と嵌合する嵌合凹部81eを内周縁成形部81cの周囲に備える。
図7(c)、(d)図示のように、第2金型82は、成形予定の第2円板40の外面40b及び外周縁43を成形する第2円板成形部82bを備える。
図7(c)、図8(a)、(b)図示のように、第2金型82は、第1金型81に近接して第2円板40の外面40b及び外周縁43を成形する第1位置(成形位置)と、第1金型81から離れる第2位置(後退位置)を取ることができる。
第3金型83は、隣接する羽根20、20の間隙に挿入すると共に、第1金型81の周囲に放射状に配置して、一の羽根20の凸側20a(側壁23)に密着し、かつ前記間隙に位置する他の羽根20の凹側20b(側壁23)に密着して、第2円板40の内面40aを成形する内面成形部83aを備える。
図4、図7(d)図示のように、第3金型83の内面成形部83aの先端部は、第1金型81の嵌合凹部81eに嵌合し、第1金型81の屈曲成形部81dと連続するように傾斜した形状の嵌合凸部83bとなっている。
図5、図7(d)、図8(a)図示のように、第3金型83を隣接する羽根20、20の間の間隙に挿入すると、内面成形部83aが大屈曲部32の内面側を跨ぎ、嵌合凸部83bが第1金型81の嵌合凹部81eに嵌合する。
図5図示のように、羽根20の数に応じた第3金型83は、金型基台50上をそれぞれ同時に中心Pに向けて移動して(直進運動)、第1金型81の周囲へ等間隔環状に配置された求心側の第1位置(成形位置)をとることができる。
また、図6図示のように、第3金型83は、前記第1位置から直進運動で移動して、中心Pから離れた位置である放射側の第2位置(後退位置)をとることができる。なお、第3金型83は、直進運動と回転運動を伴うこともできる。
このとき、図8(a)図示のように、第1金型81の内周縁成形部81cによって、第2円板40の内周縁が成形される。
また、図7(d)、図8(a)図示のように、第1金型81の屈曲成形部81d及び第3金型83の嵌合凸部83bの前記傾斜形状によって、第2円板40の小屈曲部42の内面が成形される。
また、図8(a)図示のように、第3金型83の内面成形部83aによって、第2円板40の内面40aが成形される。
さらに、図8(a)図示のように、第2金型82の第2円板成形部82bによって、第2円板40の外面40b及び外周縁43が成形される。
第2円板40の内面40aを羽根20と接合(熱融着)させ、樹脂製のファン10が成形される。
この実施例で使用する複合金型101は、第1円板30の外面30b、外周縁33及び大屈曲部32の外面を成形する第1円板成形金型61aと、第1円板30の第1中央開口31を成形し、二次成形金型でも使用する第1金型81aとで構成される。
図13(a)図示のように、第1円板成形金型61aと、二次成形金型で使用する第1金型81aとは同一の型枠108内に配備されている。
型枠108は有底の筒状体で、その内部に筒状の第1円板成形金型61aが収容されている。
第1円板成形金型61aの上端側から中央側にかけては、成形するファン10の第1中央開口31の直径の大きさに応じた円筒型の凹部61bが形成されている。
円筒型の凹部61bの内部に柱状の第1金型81aが収容されている。第1金型81aは型枠108の底部に固定されている。
第1円板成形金型61aは、型枠108の底部を直角に貫通している軸体100と連結されており、軸体100はその軸方向である矢印109、110の方向へ移動可能となっている。
以下、この実施例では、矢印109の方向を移動側金型基台103が固定側金型基台104へ近づいて金型が閉じる方向とし、矢印110の方向を移動側金型基台103が固定側金型基台104から離れて金型が開く方向とする。
軸体100の矢印109、110の方向へ移動するのに伴い、第1円板成形金型61aは矢印109、110の方向へ第1金型81aの外周面を摺動しながら移動可能となる。
第1円板成形金型61aが矢印109の方向へ移動すると、第1円板30の外面30bを保持している第1円板成形金型61aは、二次成形金型80aが成形したファン10を矢印109の方向へ押し出す。
第1円板成形金型61aは、ファン10を矢印109の方向へ押し出した後、矢印110の方向へ第1金型81aの外周面を摺動しながら移動し、半成形品70の成形位置をとる。
軸体100の軸方向への第1円板成形金型61aの移動により、第1円板成形金型61aは、前記一次成型側(A位置)では半成形品70の成形位置をとり、前記二次成型側(B位置)ではファン10の成形位置及び取出し位置をとることができる。
羽根成形金型62は、第1円板30の第1中央開口31が内周側で第2円板40の内面40aから離れる位置となるように大屈曲部32の内面と、第1円板30の内面30aに羽根20を成形する羽根成形金型本体62aと、成形した半成形品70の外周縁、即ち第1円板30の外周縁33を第1円板成形金型61aとで挟持する外周縁挟持盤62bを備える。
外周縁挟持盤62bは、一次成形金型60aが半成形品70を成形した後、第1円板30の外周縁33を第1円板成形金型61aとで挟持して半成形品70を複合金型101に保持した後、羽根成形金型本体62aに遅れて複合金型101から離れる位置をとる。
第1金型81aは、成形予定の第2円板40の小屈曲部42の内面を成形する屈曲成形部81dを備える。
第1金型81aは、第3金型83の嵌合凸部83bと嵌合する嵌合凹部81eを屈曲成形部81dの周囲に備える。
第2金型82aは、成形予定の第2円板40の内周縁を成形する内周縁成形部82cを備える。
第2金型82aは、成形予定の第2円板40の外面40b及び外周縁43を成形する第2円板成形部82bを備える。
第一型版91は、これと連結されている突出板105(図10)の油圧制御による矢印109、矢印110の方向へ移動するのに伴い、矢印109、110の方向へ移動可能である。
移動側受版93は油圧制御により、後述する第二型版95と連結している連結部材106のガイド溝107に沿って移動側取付版94と共に矢印109、110の方向へ移動可能である。
また、図10、図12、図14図示のように、ファン製造装置90は、第二型版95及び固定側取付版97からなる固定側金型基台104を備える。固定側金型基台104は、図示していない成形材注入装置に固定される。
第二型版95と移動側受版93とは連結部材106で連結されており、固定側取付版97とは連結部材106aで連結されている。第二型版95は油圧制御により連結部材106aの長さ分を矢印109、110の方向へ移動可能である。
図10乃至図12、図14図示のように、第一型版91には、半成形品70を成形する一次成形金型60aの複合金型101及び、半成形品70からファン10を成形する二次成形金型80aの複合金型101がそれぞれ設けられている。
図12、図14図示のように、第二型版95には、第一型版91に配置されている一次成形金型60aの複合金型101に対向する位置に羽根成形金型62が配置される。また、第一型版91に配置されている二次成形金型80aの複合金型101に対向する位置に第2金型82aが配置される。
固定側取付版97には成形材注入口98が設けられ、前記成形材注入装置から樹脂が注入される。注入された前記樹脂は、第二型版95に形成されている成形材流路96を介して一次成形金型60a及び二次成形金型80aに供給される。
型枠108は、図16図示の回転盤92aの型枠受け92dに固定される。この実施例では、一次成形側の型枠108、二次成形側の型枠108の二つを、二つ設けた型枠受け92d、92dにそれぞれ固定している。
回転盤92aは、ピニオン92b及びラック92cなどによって回転軸92eを中心として矢印113又は114の方向へ回動可能である。
回動機構92の作用により、型枠受け92d、92dに固定された型枠108、108は、交互にその位置を入れ替えることができる。
例えば、ラック92cが矢印111の方向へ移動すると、回転盤92aは矢印114の方向へ回転し、一方の型枠受け92dに固定された型枠108は他方の型枠受け92dへ移動することができる。
回動機構92を利用すると、図10、図11図示の一次成形金型60aの複合金型101と二次成形金型81aの複合金型101は交互にその位置を入れ替えることができる。
ラック92cが矢印111の方向へ移動すると、回転盤92aは矢印114の方向へ回転し、一次成形金型60aの複合金型101は二次成型側(B位置)へ移動する。また、二次成形金型81aの複合金型101は一次成型側(A位置)へ移動する。
続いてラック92cが矢印112の方向へ移動すると、回転盤92aは矢印113の方向へ回転し、一次成型側(A位置)へ移動した二次成形金型81aの複合金型101は二次成型側(B位置)へ移動する。また、二次成型側(B位置)へ移動した一次成形金型60aの複合金型101は一次成型側(A位置)へ移動する。
図10では、第1円板30と羽根20とが一体となった半成形品70が二次成形金型80aの第1金型81aに嵌挿され、第1円板成形金型61aが第1円板30の外面30bを保持した状態を表している。
第3金型83は図5及び図9(b)図示のように第1位置(成形位置)に移動して第1金型81aに挿入され、第3金型83の嵌合凸部83bが第1金型81aの嵌合凹部81eに嵌合されている。
移動側金型基台103は図10図示の状態から油圧制御により、移動側受版93が連結部材106のガイド溝107に沿って固定側金型基台104へ近づく方向109へ移動するに伴い、固定側金型基台104へ近づく方向109へ移動する。
続いて、固定側金型基台104の第二型版95は図10図示の状態から油圧制御により、連結部材106aの長さ分を固定側取付板97に近づく方向109へ移動し、ファン製造装置90は樹脂の注入待機状態となる(図14、図17)。
第2金型82aは図14図示の第1位置(成形位置)に設定されている。なお、第2金型82a及び第3金型83の移動の制御を、上記の他、第2金型82aを前記第1位置(成形位置)に設定した後、又は設定したと同時に第3金型83の移動を行うこととしてもよい。
図14及び図18(a)図示の状態において、前記成形材注入装置(図示していない)から樹脂が固定側取付版97に設けられている成形材注入口98へ注入される。注入された前記樹脂は、一次成形金型60a及び二次成形金型80aそれぞれに供給される。
複合金型101の第1円板成形金型61aは、第1円板30の外面30b、外周縁33及び大屈曲部32の外面を成形する。
複合金型101の第1金型81aは、第1円板30の第1中央開口31を成形する。
羽根成形金型62は、第1円板30の第1中央開口31が内周側で第2円板40の内面40aから離れる位置となるように大屈曲部32の内面を成形すると共に、第1円板30の内面30aに羽根20を成形する。
この半成形品70は、上述したように羽根20が一回転方向に凸となるように湾曲した形状である。
また、成形された羽根20は、第1円板30の中心P(羽根20、20の中心P)と一つの羽根20の外周縁21とを結ぶ直線Q上に、前記羽根20の凹側20bに隣接する羽根20の内周縁22付近が交差する形状となる(図3)。
外周縁21は高さA01で形成され、内周縁22に向けて徐々に高さが大きくなり、内周縁22側は高さA02で形成されている。
第1円板30は第1中央開口31と、第1中央開口31が内周側で第2円板40から離れる位置となるように屈曲形成される大屈曲部32とを備え、各羽根20は大屈曲部32に至る。
第2金型82aの内周縁成形部82cは、第2円板40の内周縁を成形する。
第2金型82の第2円板成形部82bは、第2円板40の外面40b及び外周縁43を成形する。
第1金型81aの屈曲成形部81d及び第3金型83の嵌合凸部83bの前記傾斜形状によって、第2円板40の小屈曲部42の内面が成形される。
第3金型83の内面成形部83aは、第2円板40の内面40aを成形する。
第2円板40の内面40aを羽根20と接合(熱融着)させ、樹脂製のファン10が成形される。このファン10は、上述したように第2円板40が第2中央開口41と、第2中央開口41が内周側で第1円板30に近づく位置となるように屈曲形成される小屈曲部42とを備えている(図1)。
移動側金型基台103は図18(a)図示の状態から油圧制御により、移動側受版93が連結部材106のガイド溝107に沿って固定側金型基台104から離れる方向110へ移動するに伴い、固定側金型基台104から離れる方向110へ移動する(図19(a))。
続いて、固定側金型基台104の第二型版95は図18図示の状態から油圧制御により、連結部材106aの長さ分を固定側取付版97から離れる方向110へ移動する(図19(a))。
移動側受版93内には回転盤92aの他、図12乃至図15図示の軸体100を固定側金型基台104に近づく方向109へ移動させるための軸体押出手段115が配備されている。
油圧制御によって軸体押出手段115が軸体100を矢印109の方向へ押出し、軸体100は固定側金型基台104に近づく方向109へ移動する。
軸体100の矢印109の方向への移動に伴って、第1円板成形金型61aは固定側金型基台104に近づく方向109へ移動する(図19(b))。
第1円板成形金型61aが矢印109の方向へ移動すると、第1円板30の外面30bを保持している第1円板成形金型61aがファン10を矢印109の方向へ押し出す(図20)。押し出されたファン10は矢印111の方向へ落下して収容される。
図20図示の状態において、移動側金型基台103の第一型版91は、型枠108の高さ分を固定側金型基台104に近づく方向109へ移動する(図21)。
移動側受版93内に配備されている回転盤92aは、回動機構92の作用により回転軸92eを中心として矢印113又は114の方向へ回転する。図22はラック92cが矢印112の方向へ移動し、回転盤92aが矢印113の方向へ回転する状態を表している。
図22(b)図示のように、回転盤92aが矢印113の方向へ回転すると、一次成形金型60aの複合金型101は二次成型側(B位置)へ移動する。また、二次成形金型80aの複合金型101は一次成型側(A位置)へ移動する。
移動側金型基台103の第一型版91は、型枠108の高さ分を固定側金型基台104から離れる方向110へ移動する(図17(b))。
一次成形金型60aに移動した複合金型101の第1円板成形金型61aは固定側金型基台104から離れる方向110へ移動する(図17(b))。
なお、この場合には、一次成形と二次成形を別々に行うことができるので、一次成形と二次成形の速度を変えることもできる。また、1つの複合金型101を移動させたり、または3つ以上の複合金型101を使用して移動させることもできる(図示していない)。
10a 導入路
20 羽根
20a 羽根の凸側
20b 羽根の凹側
21 羽根の外周縁
22 羽根の内周縁
23 羽根の側壁
30 第1円板
30a 第1円板の内面
30b 第1円板の外面
31 第1中央開口
32 大屈曲部
33 第1円板の外周縁
40 第2円板
40a 第2円板の内面
40b 第2円板の外面
41 第2中央開口
42 小屈曲部
43 第2円板の外周縁
50 金型基台
60、60a 一次成形金型
61、61a 第1円板成形金型
61b 凹部
62 羽根成形金型
62a 羽根成形金型本体
62b 外周縁挟持盤
70 半成形品
80、80a 二次成形金型
81、81a 第1金型
81b 保持部
81c 内周縁成形部
81d 屈曲成形部
81e 嵌合凹部(嵌合部)
82、82a 第2金型
82b 第2円板成形部
82c 内周縁成形部
83 第3金型
83a 内面成形部
83b 嵌合凸部(嵌合部)
90 ファン製造装置
91 第一型版
92 回動機構(移動手段)
92a 回転盤
92b ピニオン
92c ラック
92d 型枠受け
92e 回転軸
93 移動側受版
94 移動側取付版
95 第二型版
96 成形材流路
97 固定側取付版
98 成形材注入口
100 軸体
101 複合金型
103 移動側金型基台(乙金型基台)
104 固定側金型基台(甲金型基台)
105 突出板
106、106a 連結部材
107 ガイド溝
108 型枠
115 軸体押出手段
Claims (5)
- 中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、樹脂で二段階成形する樹脂製ファンの製造方法であって、以下の一次成形金型及び二次成形金型を使用して、製造することを特徴とする樹脂製ファンの製造方法。
(1)前記ファンは以下の形状で成形される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成される。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記第1円板及び前記羽根からなる半成形品を成形する一次成形金型は、以下の構成を備える。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に、前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)二次成形金型は以下の構成を備える。
(a)前記半成形品の第1円板の外面側に密着して、前記半成形品に成形予定の前記第2円板の内周縁を成形する第1金型
(b)前記第2円板の外面を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置を取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に、前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ前記間隙に位置する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型にから放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(4)前記ファンを以下のような手順で成形する。
(a)前記一次成形金型で前記第1円板と羽根とが一体となった半成形品を成形する。
(b)前記半成形品を前記一次成形金型から取り出し、前記二次成形金型の第1金型に嵌挿する。
(c)前記第2金型を前記第1位置にすると共に、これに前後してまたは同時に、前記第3金型を前記第1位置に移動させて、前記第1金型に挿入し、前記第3金型の先端部を前記第1金型に嵌合する。
(d)続いて、二次成形金型に樹脂を注入して、前記半成形品に前記第2円板を成形すると共に、当該第2円板の内面に前記半成形品の羽根を接合して前記ファンを成形する。
(e)前記第3金型及び第2金型を前記第2位置に移動させて前記第1金型から離し、成形した前記ファンを前記第1金型から取り出す。 - 中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、樹脂で二段階成形する樹脂製ファンの製造方法であって、以下の一次成形金型及び二次成形金型を使用して、製造することを特徴とする樹脂製ファンの製造方法。
(1)前記ファンは以下の形状で成形される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成された。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記第1円板及び前記羽根からなる半成形品を成形する一次成形金型は、以下の構成を備える。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)二次成形金型は以下の構成を備えた。
(a)前記半成形品に前記第2円板の内周縁を成形する第1金型
(b)前記半成形品に第2円板の外面を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置を取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に、前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ前記間隙に位置する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型にから放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(4)前記第1円板成形金型と前記第1金型との機能を兼ね備えた金型を複合金型とし、前記複合金型を前記一次成形金型と前記二次成形金型との間で移動可能とする移動手段を設けた。
(5)以下のような手順を繰り返し行い、前記半成形品及び前記ファンを成形する。
(a)前記羽根成形金型と前記複合金型を閉じて、材料樹脂を注入して前記羽根成形金型と前記複合金型が備えた前記第一円板成形金型の機能とで、第一次成形として、第一円板と羽根からなる半成形品を成形する。
(b)前記羽根成形金型と前記複合金型とを開き、前記半成形品を前記複合金型に留めたまま、前記複合金型を、前記移動手段で前記第二次成形金型に移動する。
(c)前記第二成形金型で、前記半成形品の羽根の各間隙にそれぞれ第3金型を挿入して第1位置にすると共に、第2金型と前記複合金型を閉じて第1位置とし、材料樹脂を注入して前記第2金型と第3金型と前記複合金型が備えた前記第1金型の機能とで、前記半成形品に第二円板を一体に形成して、ファンを成形する。
(d)前記第二成形金型で、第2金型と前記複合金型を開くと共に、前記第3金型と前記複合金型を開いてそれぞれ第2位置とし、前記ファンを取り出す。
(e)前記第二成形金型で、ファンを取り外した前記複合金型を、前記第一次成形金型に移動して、前記(a)と同様に半成形品を成形する。 - 以下のように構成したことを特徴とした請求項2記載の樹脂製ファンの製造方法。
(1)前記複合金型を2つ用意して、一の複合金型と羽根成形金型とで第1次成形をして半成形品を成形し、同時に又は若干時間を前後して、半成形品を載せた他の複合金型と第2金型と第3金型とで第2次成形をしてファンを成形する。
(2)全部の金型を開いて、前記ファンを取り出した他の複合金型を、当初の一の複合金型の位置に移動すると共に、前記半成形品を保持した一の複合金を、当初の他の複合金型の位置に移動する。
(3)前記(1)のように半成形品及びファンを成形する。 - 中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、一次成形金型と二次成形金型で二段階成形する装置であって、以下の構成としたことを特徴とする樹脂製ファンの製造装置。
(1)前記ファンは以下の形状で形成される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成された。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記一次成形金型は、金型を閉じて、前記第1円板と羽根とが一体となった半成形品を成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に、前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)前記二次成形金型は、金型を閉じて、前記半成形品に前記第2円板を成形して前記ファンを成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)前記第1円板の外面側に密着して、成形予定の前記第2円板の内周縁を成形する第1金型
(b)前記第2円板の外面及び外周縁を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置とを取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ対向する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型から放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(e)前記第1金型は、前記第3金型の先端部と嵌合する嵌合部を備えた。
(f)前記第3金型は、前記間隙に挿入し、かつ先端部が前記第1金型の嵌合部に嵌合する嵌合部を備えた。 - 中心から放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造のファンを、一次成形金型と二次成形金型で二段階成形する装置であって、以下の構成としたことを特徴とする樹脂製ファンの製造装置。
(1)前記ファンは以下の形状で形成される。
(a)前記羽根は一回転方向に凸となるように湾曲して形成された。
(b)前記羽根は、外周側の端縁は高さH01で形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁側は高さH02(>H01)で形成された。
(c)前記第1円板は第1中央開口を備えた。
(d)前記第2円板は第2中央開口を備えた。
(2)前記一次成形金型は、各金型を閉じて、前記第1円板と羽根とが一体となった半成形品を成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)前記第1円板の外面を成形する第1円板成形金型
(b)前記第1円板の内面を成形すると共に、前記第1円板の内面に前記羽根を成形する羽根成形金型
(3)前記二次成形金型は、金型を閉じて、前記半成形品に前記第2円板を一体に成形して、前記ファンを成形する金型であって、当該金型は以下の構成を備えた。
(a)成形予定の前記第2円板を成形する第1金型
(b)前記第2円板の外面を成形する第2金型であって、前記第2金型は前記第1金型に近接して成形する第1位置と、前記第1金型から離れる第2位置とを取ることができる。
(c)前記半成形品の隣接する羽根の間隙に挿入すると共に、前記第1金型の周囲に近接して放射状に配置して、前記間隙に位置する一の羽根の側壁に密着し、かつ前記間隙に位置する他の羽根の側壁に密着する第1位置で、前記第2円板の内面を成形する第3金型
(d)前記第3金型は、前記第1金型に対して求心側に位置して成形する前記第1位置と、前記第1金型から,放射側に離れる第2位置をとることができる。前記第1位置で、前記第3金型は前記隣接する2枚の羽根の間隙に挿入され、前記第2円板の内面を成形できる。前記第2位置で、前記第3金型は、前記間隙から放射状に後退して前記間隙から離れることができる。
(e)前記第1金型は、前記第3金型の先端部と嵌合する嵌合部を備えた。
(f)前記第3金型は、前記間隙に挿入し、かつ先端部が前記第1金型の嵌合部に嵌合する嵌合部を有する。
(4)前記第1円板成形金型と前記第1金型と機能を兼ね備える複合金型を形成し、前記複合金型を前記一次成形金型と前記二次成形金型との間で移動可能とする移動手段を設けた。
(a)前記複合金型が備える前記第1円板成形金型の部分で、上端側から中央側にかけて、成形する前記ファンの前記第1中央開口の直径に応じた凹部が形成されている。
(b)前記複合金型が備える前記第1金型の部分は、前記複合金型が備える前記第1円板成形金型の部分の前記凹部内に収容されている。
(c)前記複合金型が備える前記第1円板成形金型の部分は、前記複合金型が備える前記第1金型の部分の外周面に沿って前記第2金型の方向に移動して、成形したファンを押し出し可能に形成されている。
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