JP5967609B2 - 遠心ファンの成形型 - Google Patents

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この発明は、ポンプや送風機などで流体を移送する際に使用する遠心ファンであって、樹脂で一体成形する場合における成形型に関する。
空調機や送風機などに使用する遠心ファンでは、中心部から略放射状に配置した多数の羽根を、中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造で形成していた。この場合、遠心ファンの外周側が高く(第1円板と第2円板の間隙が)内周側が低く形成されいた。
このような遠心ファンを樹脂で成形する場合、羽根の間隙の位置に単位成形型を挿入して、羽根を成形していた。このような遠心ファンを一体成形する場合、羽根の間隙(遠心ファンの流体導入路)を単位成形型で成形した後、中心側が高いので、単位成形型が抜けない問題点があった。
このような問題を解決するために、出願人は、単位成形型を第1スライドコアと第2スライドコアとに分割させ、成形後に一方のスライドコアのみを後退させて、その後、他方のスライドコアを後退させることにより、樹脂一体成形を実現させていた(特許文献1)。
特開2006−161635公報
前記従来の技術の場合、例えば、羽根が12枚の遠心ファンを成形する場合には、単位金型を12個を円周状に配置して成形型を構成して、求心方向、放射方向に単位金型を同時に移動させる必要があった。この発明は、特許文献1の成形型を改良したもので、各単位成形型を確実に同時に作動させることを目的としている。
各単位金型は通常、対応する1つのアクチュエータ(油圧シリンダー等)によって求心状、放射状に移動させており、とりわけ成形型が大きい場合(成形する遠心ファンが大きい場合)、遠心ファンの回転軸(中心)が水平方向になるように成形型が構成されるので、成形型で、下側に位置する単位成形型と上側に位置する単位金型の動作を確実に一致させる必要があった。
そこでこの発明では、隣接する単位成形型を連結部材で連結することにより、特殊構造の遠心ファンの製造をより確実にした。
すなわち、この発明は、中心の周辺部から略放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造の遠心ファンを、樹脂で一体成形するための金型であって、以下のように構成したことを特徴とする遠心ファンの成形型である。
(1) 成形される遠心ファンは以下のような構成とする。
(a) 前記羽根は、外周側の端縁は高さHで形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、中心側の端縁は高さH(> )で形成される。
(b) 前記羽根の高さに応じて前記第1円板と第2円板の間隙は外周側でH1、内周側でH2、で形成される。
(c) 前記各羽根の内周側と外周側とを結ぶ線Pは、その羽根の内周側と中心とを結ぶ線Pに対して傾斜して形成される。
(2) 前記成形型は、成形予定の隣接する羽根の間隙に挿入できる成形部を有する単位金型が、前記間隙の数に応じて等間隔環状に配置され、隣接する前記単位金型を連結する連結部材とを含む構成とする。前記単位金型は、求心側の第1位置と放射側の第2位置をとることができる。
かつ、前記第1位置で、前記単位金型は前記成形部を成形予定の隣接する2枚の羽根の間の間隙に嵌挿し、間隙に面する前記両羽根の側壁及び第1円板羽根側の面、第2円板の羽根側の面を成形する。かつ前記第2位置で、前記単位金型は、前記間隙から略放射状に後退して、前記間隙から離れることができる。
(3) 前記単位金型は、第1単位金型と第2単位金型とからなり、前記第1単位金型の成形部が前記第1円板側成形でき、前記第2単位金型の成形部が前記第2円板側を成形でき、前記第1単位金型の成形部の側面と前記第2単位金型の成形部の側面とが協働して、前記羽根の側壁を成形できる。
(4) 前記第1単位金型と前記第2単位金型とを一体に移動させる駆動手段を有する。
(5) 前記駆動手段は、前記第1単位金型の成形部が、前記第2単位金型の成形部に対して、相対的に先行して放射状に移動させ、かつこの状態で、前記第2単位金型の成形部の先端側が、移動前の前記第1単位金型の成形部付近に位置させることができるような制御手段を設けた。
(6) 隣接する各前記単位金型の間に、総ての前記単位金型が同時に作動するように案内する前記連結部材をそれぞれ配置して、前記連結部材を、互いにピン接続された第1連結杆および第2連結杆から構成した。
また、前記において、以下のように構成したことを特徴とする遠心ファンの成形型である。
(1) 各単位金型の求心方向放射方向の移動方向をR方向とする。
(2) 各単位金型で、隣接する単位金型側に、それぞれ第1連結杆、第2連結杆の一端部を回転自在に連結する。
(3) 隣接する単位金型の間隙で、一方の単位金型の第1連結杆の他端部と他方の単位金型の第2連結杆の他端部とを回転自在に連結して、連結点とする。
(4) 前記単位金型で、第1連結杆の一端部を連結した位置と第2連結杆の一端部を連結した位置とを、R方向で異なる位置とした。
また、前記において、以下のように構成したことを特徴とする遠心ファンの成形型である。
(1) 各単位金型の求心方向放射方向の移動方向をR方向とする。
(2) 各単位金型で、隣接する単位金型側に、それぞれ第1連結杆、第2連結杆の一端部を回転自在に連結する。
(3) 隣接する単位金型の間隙で、一方の単位金型の第1連結杆の他端部と他方の単位金型の第2連結杆の他端部とを回転自在に連結して、連結点とする。
(4) 第1状態、第2状態の前記連結点の移動軌跡を直線Tとすると、直線Tを、隣あう直線R、Rから等距離となるように形成する。
(5) 前記第1連結杆と前記第2連結杆とを同じ長さとする。
この発明は、第1単位金型の成形部が、第2単位金型の成形部に対して、相対的に先行して放射状に移動させ、かつこの状態で、第2単位金型の成形部の先端側が、移動前の第1成形金型の成形部付近に位置させてることができるような制御手段を設けたので、成形後に背を低くして単位金型を引き抜くことができるので、中心側が高く周辺側が低い空気導入口を持つ遠心ファンを、樹脂の一体成形で連続して製造できる効果がある。
また、環状に多数配置した単位金型を連結部材で連結したので、環状の中心を略水平に配置した成形金型でも単位金型の自重に寄らず、各単位金型を位置によらず、一斉にかつ滑らかに放射方向に移動させることができる。とりわけ、2つの連結杆をピンで接続した連結部材を使用した場合には、単位金型の移動方向が成形金型の中心から傾斜した方向に放射状に移動させる場合であっても、同様に各単位金型を一斉にかつ滑らかに放射方向に移動させることができる。
図1はこの発明の実施例で成形される遠心ファンで、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)はA−A断面図である。 図2は成形型の全体の拡大正面図で、第2位置を表す。 図3は成形型の正面図で、(a)第1位置、(b)は第1単位金型のみが放射状に移動した状態、(c)は(b)状態から第2単位金型が回転した状態、をそれぞれ表す。 図4は単位成形型と成形した遠心ファンの拡大正面図で、(a)は第1位置、(b)は第1単位金型のみが放射状に移動した状態、(c)は(b)状態から第2単位金型が回転した状態、(d)は第2位置を表す。 図5は単位成形型と成形した遠心ファンの図4に対応する拡大底面図で、(a)は第1位置、(b)は第1単位金型のみが放射状に移動した状態、(c)は(b)状態から第2単位金型が回転した状態、(d)は第2位置を表す。
1.成形される遠心ファン1の構成
(1) 中心10から斜めで放射状に配置した多数の羽根3、3を、中心10を合わせた第1円板(円形)11と第2円板(円形)15とで挟んで樹脂製で一体成形の遠心ファン1を構成する。第1円板11と第2円板15とは同一外径で、第1円板11及び第2円板15の外周縁12、17と、羽根3、3の外周縁4aは一致している。また、第1円板11は同心で小円の開口13が形成されている。
第1円板11で、羽根3側の面を内面11a、他側を外面11bとする。同様に、第2円板15で、羽根3側の面を内面15a、他側を外面15bとする。
(2) また、羽根3は、外周縁4aは高さHで形成され、内周縁4に向けて徐々に高さを大きくして、内周縁4(中心10側の端縁)は高さ(外周縁4aの下縁から内周縁4の上縁までの高さ)のHで形成される(図1(b))。この場合、第1円板11は平面で形成され、第2円板15は、羽根3、3の上面に沿って外周縁16側が低く、内周縁17側が高く傾斜して形成されている(図1(a)(b))。また、第1円板11も中心10が内面11a側に凸(外面11b側に凹)となるように、わずかに円錐状に屈曲して形成されている。
(3) 隣接する羽根3と羽根3の間は、遠心ファン1を使用した際に流体の導入路(間隙)20が形成される。したがって、導入路20は、隣り合う羽根3、3の湾曲に応じて湾曲して形成される。導入路20は、隣接する羽根3、3の側壁6、6、第1円板11の内面11a、第2円板15の内面15aで囲まれる。
(4) また、この実施態様では、12枚の羽根3、3が円周方向に等間隔に配列された構成となっている(図1(c))。また各羽根3、3は、遠心ファン1の中心10からずれた方向に傾斜して配置されるので、導入路20もこれに応じて、傾斜して形成される。即ち、各羽根3の内周縁4を通る中心10から放射方向Pに対して、各羽根3の内周縁から外周縁に向かう直線Pはθだけ傾斜している。同様に、導入路20の中心を通る直線P2も、導入路20の内周側の中心を通る放射方向の直線Pに対して、θだけ傾斜して成形される(図1(c))。
また、各羽根3の側壁6は、一側6a側に凸(他側6b側に凹)となるように若干湾曲して形成され、外周付近で、湾曲方向と反対側に若干屈曲してある(図1(c))。
(5) また、前記において、開口(小径)13はモーター類の回転シャフトが連結され、開口(大径)18は導入路20から取り入れた空気の吹き出し口(又は導入路20に空気を送る空気の取り入れ口)である。なお、羽根3の枚数は12枚に限らず任意である。
2.成形型60の構成
(1) 成形型60は、ハウジング(成形型基台)61に、
(a)成形予定の遠心ファン1の道入路20の位置に配置して、導入路20を構成する「隣接する羽根3、3の側壁6、6、第1円板11の内面11a、第2円板15の内面11b」を成形するための単位金型30、30と、
(b)第1円板11の外面11b及び開口13、第2円板15の外面15b及び開口18、などを成形するその他の各金型(図示していない)。と、
(c)各金型を操作する駆動部(図示していない)と、
を配置して構成する(図2〜図5)。
なお、単位金型30は、成形予定の遠心ファン1の各導入路20、20の放射側に位置する「第1円板11の外周縁12、第2円板15の外周縁16」の当該部分も成形する。したがって、全部の単位金型30、30が協働して「第1円板11の外周縁12、第2円板15の外周縁16」を成形する。
また、成形予定の遠心ファン1の中心10が位置する成形型60の位置を、成形型60の中心63とする。
(2) 単位金型30は、等間隔環状(円周状)に配置され、夫々同時に中心63側(中心63の周辺)に向けて、求心状(やや斜めで、中止63側に向かう)に移動して(第1位置位置)、遠心ファン1を成形し、放射状(やや斜めで、中止63側の放射方向)に中心63から離れるように移動して、成形した遠心ファン1の導入路20から抜き出て後退位置(第2位置)まで移動できるように、駆動制御されている。なお、第1位置と第2位置への移動(図4、図5矢示67方向)は直線運動である。
(3) 各単位金型30は、
(a)中心63(成形予定の遠心ファン1の中心10側)側に向かって突き出して、導入路20を成形する「第1位置」
(b)中心63(成形予定の遠心ファン1の中心10)側から放射側に後退して、成形部34、42が成形予定の導入路20から待避する「第2位置」をとることができる。
また、各単位金型30の直線移動方向を軸Rとすると、軸Rの方向は、成形予定の遠心ファン1の羽根3(導入路20)の傾斜θに対応して傾斜して設定される。即ち、軸Rは、成形金型60の中心60の中心63(成形する遠心ファン1の中心10)を通らず、中心付近(中心付近の仮想円(図示していない))を通過することになる(図2)。
(4) また、各単位金型30は、単位金型基部50と第1単位金型31と第2単位金型41とからなる。単位金型基部50は、油圧シリンダー(駆動装置)52のピストンロッド53に連結される。
第1単位金型31は、直接に遠心ファンの成形に寄与する成形部32とその他の基部36とからなり、第2単位金型41は、直接に遠心ファンの成形に寄与する成形部42と基部46とからなり、第1単位金型31の基部38が単位金型基部50に連結される。
第2単位金型41の基部46は、成形部42側に開口47aを形成した枠状の基部本体47と、基部本体47の開口47aの成形部42側の上方に位置する可動部48とからなる。可動部48は先端に成形部42が一体に連設され、可動部48は、基部本体47で成形部42側の端部にピン49周りに回転自在に取り付けてある(図5)。
第1単位金型31の基部36は、第2単位金型41の基部本体48の開口47a内に収納され、図4の矢示67、66方向に、開口47a内を、擦るように移動可能となっている。また、基部36で、図5の下方で単位金型基部50に連結されている。
また、第2単位金型41の基部本体48には、第1単位金型31の基部36が開口47a内に収容され、措定位置に来た状態で作動するストッパーを設けてある(図示していない)。
(5) また、各単位金型30は、「第1位置」において、第1単位金型31の成形部32と第2単位金型41の成形部42とが重なった状態で(図5で上下方向に重なる)、隣りあう単位金型30、30の成形部32、42で導入路20を成形する。すなわち、成形部32、42は「成形予定の遠心ファン1の傾斜した導入路20(すなわち、羽根3の側壁6の一面6a)」の形状に合わせてた側面形状、さらに「成形予定の遠心ファン1の傾斜した導入路20(すなわち、羽根3の側壁6の他面6b)」の形状に合わせた側面形状を有する。成形部32、42の一側面(凹状)35、45が、側壁6の他面(凸状)6a側を成形し、成形部32、42の他側面(凸状)35a、45aが、側壁6の一面(凹状)6側を成形する(図1(c)、図4(a)(d))。
(6) また、第1単位金型31の成形部32の下面34が第1円板11の内面11aを成形する。また、第2単位金型41の上面43が、第2円板15の内面15aを成形する。また、第1位置で、第1単位金型31の成形部32の側面32bと第2単位金型41の側面42bとが協働して、羽根3、3の側壁6の一面を成形する。この第1単位金型11と第2単位金型15の相対位置を成形状態(A状態)とする。
また、第1成形金型31(基部36)のみが、第2形成金型41(基部本体47)に対して、放射状に移動する状態をB状態、B状態で、さらに、第2単位金型41の可動部48がピン周りに会同して、第2単位金型の成形部42の先端42aが図5で下がった状態をC状態とする。
また、成形状態(A状態)では、第1単位金型31の成形部32の上に(図5で上下方向に)、第2単位金型41の成形部42が重なって、成形部32、42の先端32a、42aを合わせた高さ(上下方向)はHになり(図1(b))、単位金型30の先端は最も高い(図5の上下方向で)状態となる(図5(a))。
また、後退状態(C状態)で、第1単位金型31のみが後退して、第2単位金型41の成形部42が傾斜して下方に下がった状態になり、成形部42(成形部31はさらに下に位置している)は、高さがHよりも低くなり(図1(b))、単位金型30の成形部は最も低い状態となる。
(7) また、総ての単位金型30、30が同時に作動するように案内する連結部材22が、隣接する単位金型30、30の間に配置されている。連結部材22は、第1連結杆23と第2連結杆24とから構成する(図2)。
各単位金型30で、第2単位金型41の基部本体47の基端側(放射側)の一側に、第1連結杆23の一端部を、ピン23aで取りつけ、第2単位金型41の基部本体47の基端側(放射側)の他側に、第2連結杆24の一端部を、ピン24aで取りつける。隣接する単位金型30、30で、第1連結杆23の他端部と第2連結杆24の他端部を連結ピン25で連結する。連結ピン25は、成形型60のハウジング61に設けた放射状の案内長穴(溝)26に連結される(図2)。なお、案内長穴26は無くても良い。
また、ピン24aの位置は、ピン23aより放射側に位置しており、軸Rに直角な方向の直線Sに対して、ピン23a、ピン24aを結ぶ直線Sは角度θをなしており、角度θは、軸Rの傾斜(すなわち、成形する遠心ファン1の羽根3の傾斜θ)に応じて設定されている(図2、図1(c))。
(8) また、隣接する単位金型30、30の間で、「ピン23aと連結ピン25の距離」と「ピン24aと連結ピン25の距離」とは同一に形成されている。また、「ピン23aと連結ピン25」と「ピン24aと連結ピン25」のなす角度θは、単位金型30の第1位置、第2位置の移動の総てにおいて、鋭角となるように形成され、連結ピン25の位置はピン23a、24aの位置より、常に中心63側(中心10側)に位置してる(図2)。
また、単位金型30が第1位置、第2位置を移動する際、連結ピン25の移動方向(すなわち、案内長穴26の長さ方向)を直線Tとすると、隣接する単位金型30の軸R、単位金型30の軸Rとがなす角θ10とすると、一方の軸Rと直線Tとがなす角をθ11、他方の単位金型30の軸Rと直線Tとがなす角をθ12、とすると、θ11=θ12、となる(図2)。
3.成形型60の作動(遠心ファン1の成形方法)
(1) 第1単位金型31と第2単位金型41とが相対的に成形状態(A状態)で、ハウジング61の中心63(成形予定の遠心ファン1の中心10)側に位置して、第1位置となり、この位置と状態で、他の金型(図示していない)も組み立てて、ヘッダー(図示していない)から樹脂を注入して、遠心ファン1を成形する(図1、図3(a)、図4(a)、図5(a))。この状態で、第1単位金型31の成形部32の先端32aと第2単位金型41の成形部42の先端42aとが一致して、高さH2、である。
(2) 油圧シリンダー52の作動により第1単位金型31のみが動くようにストッパー(図示していない)が設定してあり、遠心ファン1の成形が完了したならば、第1位置で、油圧シリンダー52を矢示67方向に作動させると、第2単位金型41はストッパーにより静止状態であり(すなわち第2単位金型41は第1位置にある)、先ず第1単位金型31のみを矢示67方向に移動する。第1単位金型31の基部36が、第2単位金型41の基部本体部47の開口47aに嵌り収納され、この状態をB状態とする(図4(b)、図5(b)、図3(b))。この際、第1単位金型31の基部36の先端側(放射側)にある操作突起37によりストッパーが解除される。
(3) ストッパーが解除されれると、まず、第2単位金型41の可動部48がピン49周りに回動して、第2単位金型41の成形部42の先端42aが、成形した遠心ファン1の第1円板11側(移動する前に第1単位金型31の成形部32があった側)に移動する。この位置をC状態とする(図5(c)、図4(c)、図3(c))。
なお、第2単位金型41の可動部48の回動は、ストッパーの解除とは別に、作動の設定することもできる。例えば、第2単位金型41の可動部48はC状態となるように、ばね類で付勢され、A状態では、ばね類に抗しており、第1単位金型31の成形部32の移動にしたがって、徐々に回動するように構成することもできる。
(4) C状態となった段階で、第2単位金型41の成形部42の最大高さ部分は、成形した遠心ファン1の第2円板15の外周縁16の高さ(導入路20の外周円の高さ)Hより低くなる。したがって、引き続き油圧シリンダー52を矢示方向に移動させると、第1単位金型31及び第2単位金型41は一体となって、矢示67方向に移動する(図4、図5)。
したがって、第2単位金型41の成形部42(当然、第1単位金型31の成形部32も)は、成形した遠心ファン1(導入路20)から放射状に抜けることができる(図5(d)、図4(d)、図2)。この状態をD状態、第2位置とする。
(5) このD状態で、他の金型も成形した遠心ファン1から離れ、成形した遠心ファン1を容易に取り出すことができる(図示していない)。
したがって、導入路20の求心側が広い遠心ファン1では、従来は第1円板11(または第2円板15)に羽根3、3が一体に成形して、他方の第2円板15(または第1円板11)を接着して製造するしかなかったが、このように第1単位金型31と第2単位金型41とに分割して作動させれば、一体性成形の遠心ファン1を容易に連続して成形できる(図1)。
また、矢示67方向(軸Rに沿って放射側)に移動する単位金型30、30の自重の分散が平均化されて、局部的に単位金型30が激しく摩耗することが回避され、油圧シリンダー52(アクチュエーター)の動きを整順化させることができた。よって、動きが滞ることなく円滑な単位金型30、30の動きを実現でき、生産性が向上できた。
(6) 次の成形をする場合には、上記(1)〜(5)とは反対向きに作動させる。
すなわち、第1単位金型31が後退して、第2単位金型41の可動部48及び成形部42が傾斜したD状態(図4(d)、図5(d)、図2))から、油圧シリンダー52を作動させると、ピストンロッド53が矢示66方向に移動し単位金型基部50および第1単位金型31の基部36も矢示66方向に移動し、ストッパーが解除されているので、第2単位金型41も、これと一体に矢示66方向に移動する。
第2単位金型42の成形部42の先端42aが成形位置に至ったC状態((図4(c)、図5(c)、図3(c))で、ストッパーが作動して、油圧シリンダー52を作動させると、ピン49周りに第2単位金型41の可動部48が回動して戻り、B状態となる((図4(b)、図5(b)、図3(b))。また、この状態で、引き続きピストンロッド53が矢示66方向に移動し、ストッパーが作動しているので、第2単位金型41は静止した状態で第1単位金型31のみが、矢示66に移動して、第2単位金型41の成形部42の下に、第1単位金型31の成形部32が重なり、成形状態となる(A状態。第1位置。図4(a)、図5(a)、図3(a))。この状態で、第1単位金型31の成形部32の先端32aと第2単位金型41の成形部42の先端42aとが一致して、高さH、である。
この状態で他の金型(図示していない)も組み立てて、ヘッダー(図示していない)から樹脂を注入して、遠心ファン1を成形する。
3.他の実施態様
(1) 前記実施態様では、連結杆33、34の長さをほぼ一致させて、ピン23aと連結ピン25との距離と、ピン24aと連結ピン25との距離とを一致させ、ピン23aとピン24aとを結ぶ位置Sを傾斜させたが他の構成とすることもできる。例えば、ピン23aとピン24aとを結ぶ位置を同じとしてSの位置にして、
ピン23aと連結ピン25との距離>ピン24aと連結ピン25との距離
とすることもできる(図示していない)。
(2) また、前記実施態様で、連結杆23、24(ピン23a、24)は第2単位金型41の基部本体47(基部46)に取り付けたので、各単位金型30、30が連動し難い「B状態→C状態」を円滑に移動できるので好ましいが、連結杆23、24(ピン23a、24)を第1単位金型31の基部36に取り付けることもできる(図示していない)。
1 遠心ファン
3 遠心ファンの羽根
4 羽根の内周縁
4a 羽根の外周縁
5 羽根の下面
5a 羽根の上面
6 羽根の側壁
10 遠心ファンの中心(成形型の中心)
11 遠心ファンの第1円板
11a 第1円板の内面
11b 第1円板の外面
12 第1円板の外周縁
13 第1円板の開口
15 遠心ファンの第2円板
15a 第2円板の内面
15b 第2円板の外面
16 第2円板の外周縁
17 第2円板の内周縁
18 第2円板の開口
20 遠心ファンの導入路
22 連結部材
23 第1連結杆(連結部材)
23a ピン
24 第2連結杆(連結部材)
24a ピン
25 連結ピン(連結点)
30 単位金型
31 単位金型の第1単位金型
32 第1単位金型の成形部
32a 第1単位金型の成形部の先端
33 第1単位金型の成形部の上面
34 第1単位金型の成形部の下面
35、35a 第1単位金型の成形部の側面
36 第1単位金型の基部
37 第1単位金型の基部操作突起
41 単位金型の第2単位金型
42 第2単位金型の成形部
42a 第2単位金型の成形部の先端
43 第2単位金型の成形部の上面
44 第2単位金型の成形部の下面
45 第2単位金型の成形部の側面
46 第2単位金型の基部
47 基部の基部本体
47a 基部本体の開口
48 基部の可動部
49 ピン
50 単位金型基部
52 油圧シリンダー(駆動装置。アクチュエーター)
53 油圧シリンダーのピストンロッド
60 成形型
61 成形型のハウジング(基台)
63 成形型の中心

Claims (3)

  1. 中心の周辺部から略放射状に配置した多数の羽根を、前記中心を合わせた第1円板と第2円板とで挟んだ構造の遠心ファンを、樹脂で一体成形するための金型であって、以下のように構成したことを特徴とする遠心ファンの成形型。
    (1) 成形される遠心ファンは以下のような構成とする。
    (a) 前記羽根は、外周側の端縁は高さHで形成され、内周側に向けて徐々に高さを大きくして、中心側の端縁は高さH(> )で形成される。
    (b) 前記羽根の高さに応じて前記第1円板と第2円板の間隙は外周側でH1、内周側でH2、で形成される。
    (c) 前記各羽根の内周側と外周側とを結ぶ線Pは、その羽根の内周側と中心とを結ぶ線Pに対して傾斜して形成される。
    (2) 前記成形型は、成形予定の隣接する羽根の間隙に挿入できる成形部を有する単位金型が、前記間隙の数に応じて等間隔環状に配置され、隣接する前記単位金型を連結する連結部材とを含む構成とする。前記単位金型は、求心側の第1位置と放射側の第2位置をとることができる。
    かつ、前記第1位置で、前記単位金型は前記成形部を成形予定の隣接する2枚の羽根の間の間隙に嵌挿し、間隙に面する前記両羽根の側壁及び第1円板羽根側の面、第2円板の羽根側の面を成形する。かつ前記第2位置で、前記単位金型は、前記間隙から略放射状に後退して、前記間隙から離れることができる。
    (3) 前記単位金型は、第1単位金型と第2単位金型とからなり、前記第1単位金型の成形部が前記第1円板側成形でき、前記第2単位金型の成形部が前記第2円板側を成形でき、前記第1単位金型の成形部の側面と前記第2単位金型の成形部の側面とが協働して、前記羽根の側壁を成形できる。
    (4) 前記第1単位金型と前記第2単位金型とを一体に移動させる駆動手段を有する。
    (5) 前記駆動手段は、前記第1単位金型の成形部が、前記第2単位金型の成形部に対して、相対的に先行して放射状に移動させ、かつこの状態で、前記第2単位金型の成形部の先端側が、移動前の前記第1単位金型の成形部付近に位置させることができるような制御手段を設けた。
    (6) 隣接する各前記単位金型の間に、総ての前記単位金型が同時に作動するように案内する前記連結部材をそれぞれ配置して、前記連結部材を、互いにピン接続された第1連結杆および第2連結杆から構成した。
  2. 以下のように構成したことを特徴とする請求項1記載の遠心ファンの成形型。
    (1) 各単位金型の求心方向放射方向の移動方向をR方向とする。
    (2) 各単位金型で、隣接する単位金型側に、それぞれ第1連結杆、第2連結杆の一端部を回転自在に連結する。
    (3) 隣接する単位金型の間隙で、一方の単位金型の第1連結杆の他端部と他方の単位金型の第2連結杆の他端部とを回転自在に連結して、連結点とする。
    (4) 前記単位金型で、第1連結杆の一端部を連結した位置と第2連結杆の一端部を連結した位置とを、R方向で異なる位置とした。
  3. 以下のように構成したことを特徴とする請求項1記載の遠心ファンの成形型。
    (1) 各単位金型の求心方向放射方向の移動方向をR方向とする。
    (2) 各単位金型で、隣接する単位金型側に、それぞれ第1連結杆、第2連結杆の一端部を回転自在に連結する。
    (3) 隣接する単位金型の間隙で、一方の単位金型の第1連結杆の他端部と他方の単位金型の第2連結杆の他端部とを回転自在に連結して、連結点とする。
    (4) 第1状態、第2状態の前記連結点の移動軌跡を直線Tとすると、直線Tを、隣あう直線R、Rから等距離となるように形成する。
    (5) 前記第1連結杆と前記第2連結杆とを同じ長さとする。
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