JP6531213B1 - 医療機器の故障予測システム、医療機器の故障予測方法、およびプログラム - Google Patents

医療機器の故障予測システム、医療機器の故障予測方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】医療機器の故障履歴、使用状況及び洗浄状況等を学習して故障予測を行う。【解決手段】医療機器300aの検査に関する情報を処理する検査情報処理装置200aと、医療機器300aの識別情報を読み取る第1読み取り装置210aと、医療機器300bのクリーニングに関する情報及び医療機器300bの故障に関する情報を処理するメンテナンス情報処理装置200bと、医療機器300bの識別情報を読み取る第2読み取り装置210bと、検査に関する情報、クリーニングに関する情報、及び故障に関する情報を医療機器300a,300bの識別情報と紐付けて管理する情報管理装置600とを備え、情報管理装置600は、検査に関する情報、メンテナンスに関する情報、及び故障に関する情報を機械学習し、医療機器300a,300bの故障可能性を予測する故障予測部610を備える。【選択図】図9

Description

この発明は、医療機器の故障予測システム、医療機器の故障予測方法、およびプログラム
従来、病院で内視鏡の洗浄を行う場合は、内視鏡の使用履歴や故障履歴の記録を行っているが、例えば、特許文献1には、監視対象となる複数の医療機器について、消費電力値を求めて機械学習させることにより、医療機器が故障しているか否かを判断する故障判断処理に関する技術が記載されている。
特許第6228656号公報
しかし、特許文献1の処理では、使用履歴や故障履歴の統計をとることにより、故障しやすい機材や故障しやすい箇所を知ることはできるが、使用条件を加味した故障予測を行うことはできない。
そこで、この発明の課題は、内視鏡等の医療機器の故障履歴に加えて、使用状況および洗浄・管理状況を学習・分析することにより、医療機器の故障予測を行うことのできる故障予測システム、故障予測方法、およびプログラムを提供することにある。
本発明の故障予測システムの一態様は、上記課題を解決するため、
クリーニングを行うことにより繰り返し使用する医療機器の故障予測を行う故障予測システムであって、
前記医療機器を用いた検査に関する情報を処理する検査情報処理装置と、
前記検査情報処理装置と通信可能であり、前記医療機器の識別情報を読み取る第1読み取り装置と、
前記医療機器のクリーニングに関する情報、および前記医療機器の故障に関する情報を処理するメンテナンス情報処理装置と、
前記メンテナンス情報処理装置と通信可能であり、前記医療機器の識別情報を読み取る第2読み取り装置と、
前記検査情報処理装置および前記メンテナンス情報処理装置と通信可能であり、前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、および前記故障に関する情報、並びに、前記医療機器の型式等を含む医療機器管理情報を前記医療機器の識別情報と紐付けて管理する情報管理装置と、を備え、
前記情報管理装置は、
前記検査に関する情報、前記メンテナンスに関する情報、および前記故障に関する情報を機械学習し、前記医療機器の故障可能性を予測する故障予測部を備える。
本態様によれば、第1読み取り装置によって読み取られた医療機器の識別情報は、検査情報処理装置に入力される。第2読み取り装置によって読み取られた医療機器の識別情報は、メンテナンス情報処理装置に入力される。検査情報処理装置における検査に関する情報、および、メンテナンス情報処理装置におけるメンテナンスに関する情報並びに故障に関する情報は、医療機器の識別情報と共に情報管理装置に送信される。情報管理装置においては、医療機器の識別情報と、検査に関する情報、およびメンテナンスに関する情報並びに故障に関する情報とを紐付けて管理する。情報管理装置の故障予測部は、検査に関する情報、メンテナンスに関する情報、および故障に関する情報を機械学習し、医療機器の故障可能性を予測する。したがって、本態様によれば、内視鏡等の医療機器の故障履歴に加えて、使用状況および洗浄・管理状況を学習・分析することにより、医療機器の故障予測が可能となる。
本発明の故障予測方法の一態様は、上記課題を解決するため、
クリーニングを行うことにより繰り返し使用する医療機器の故障予測を行う故障予測方法であって、
検査情報処理装置により、前記医療機器を用いた検査に関する情報を処理するステップと、
前記検査情報処理装置と通信可能な第1読み取り装置により、前記医療機器の識別情報を読み取るステップと、
メンテナンス情報処理装置により、前記医療機器のクリーニングに関する情報、および前記医療機器の故障に関する情報を処理するステップと、
前記メンテナンス情報処理装置と通信可能な第2読み取り装置により、前記医療機器の識別情報を読み取るステップと、
前記検査情報処理装置および前記メンテナンス情報処理装置と通信可能な情報管理装置により、前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、および前記故障に関する情報、並びに、前記医療機器の型式等を含む医療機器管理情報を前記医療機器の識別情報と紐付けて管理するステップと、
前記情報管理装置により、前記検査に関する情報、前記メンテナンスに関する情報、および前記故障に関する情報を機械学習し、前記医療機器の故障可能性を予測するステップと、を備える。
本態様によれば、第1読み取り装置によって読み取られた医療機器の識別情報は、検査情報処理装置に入力される。第2読み取り装置によって読み取られた医療機器の識別情報は、メンテナンス情報処理装置に入力される。検査情報処理装置における検査に関する情報、および、メンテナンス情報処理装置におけるメンテナンスに関する情報並びに故障に関する情報は、医療機器の識別情報と共に情報管理装置に送信される。情報管理装置においては、医療機器の識別情報と、検査に関する情報、およびメンテナンスに関する情報並びに故障に関する情報とを紐付けて管理する。情報管理装置の故障予測部は、検査に関する情報、メンテナンスに関する情報、および故障に関する情報を機械学習し、医療機器の故障可能性を予測する。したがって、本態様によれば、内視鏡等の医療機器の故障履歴に加えて、使用状況および洗浄・管理状況を学習・分析することにより、医療機器の故障予測が可能となる。
本発明の故障予測システムのプログラムの一態様は、上記課題を解決するため、
クリーニングを行うことにより繰り返し使用する医療機器の故障予測を行う故障予測システムの情報管理装置のプログラムであって、前記プログラムは、コンピュータに、
検査に用いられる前記医療機器の識別情報と、検査に関する情報とを入力するステップと、
クリーニングに用いられる前記医療機器の識別情報と、クリーニングに関する情報とを入力するステップと、
修理依頼される前記医療機器の識別情報と、故障に関する情報と入力するステップと、
前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、および前記故障に関する情報、並びに、前記医療機器の識別情報と紐付けて管理するステップと、
前記検査に関する情報、前記メンテナンスに関する情報、前記故障に関する情報、および前記医療機器管理情報を機械学習し、前記医療機器の故障可能性を予測するステップと、を実行させる。
本態様によれば、検査に用いられる医療機器の識別情報および検査に関する情報は、情報管理装置に入力される。メンテナンスされ、修理依頼される医療機器の識別情報、メンテナンスに関する情報、および故障に関する情報は情報管理装置に入力される。情報管理装置においては、医療機器の識別情報と、検査に関する情報、およびメンテナンスに関する情報並びに故障に関する情報とを紐付けて管理する。情報管理装置の故障予測部は、検査に関する情報、メンテナンスに関する情報、および故障に関する情報を機械学習し、医療機器の故障可能性を予測する。したがって、本態様によれば、内視鏡等の医療機器の故障履歴に加えて、使用状況および洗浄・管理状況を学習・分析することにより、医療機器の故障予測が可能となる。
以上より明らかなように、本発明の故障予測システム、故障予測方法、およびプログラムによれば、使用状況および洗浄・管理状況を学習・分析することにより、医療機器の故障予測を行うことができる。
一実施形態における医療機器故障予測システムの全体の構成例を示す概略図である。 一実施形態にかかるタブレットを構成するハードウェアの機能ブロック図である。 一実施形態にかかる情報管理装置を構成するハードウェアの機能ブロック図である。 内視鏡検査開始時の登録開始画面の一例を示す図である。 登録開始画面に患者IDおよびスコープIDを入力した状態の画面の一例を示す図である。 洗浄管理時の洗浄管理画面の一例を示す図である。 洗浄前準備時の洗浄内容設定画面の一例を示す図である。 スコープ修理情報入力画面の一例を示す図である。 医療機器故障予測システムの処理の流れを示すフローチャートである。 その他の実施形態における内視鏡検査開始時の登録開始画面の一例を示す図である。 登録開始画面に患者ID、スコープID、および医師IDを入力した状態の画面の一例を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(システムの概要)
図1に、本発明の一実施形態にかかる医療機器故障予測システムの全体の構成例を示す。図1に示されるシステム構成例はあくまでも例示であり、本発明にかかる医療機器故障予測システムは、後述するとおり多種多様なシステム構成を採用することができる。
図1において、本発明の一実施形態に係る医療機器故障予測システム100は、内視鏡検査室101に設置された検査情報処理装置としてのタブレット200aおよび第1読み取り装置としてのスキャナ210aを備えている。また、医療機器故障予測システム100は、洗浄室102に設置されたメンテナンス情報処理装置としてのタブレット200bおよび第2読み取り装置としてのスキャナ210bを備えている。さらに、医療機器故障予測システム100は、無線LANターミナル500を介してインターネット等によりタブレット200aおよびタブレット200bと通信可能に接続された情報管理装置600を備えている。
検査情報処理装置およびメンテナンス情報処理装置は、タブレット以外のディスプレイ付きパーソナルコンピュータ等で実現することもできる。タブレット200aおよびタブレット200bには、モニタ(ディスプレイ)201a,201bが備えられている。モニタ(ディスプレイ)201a,201bは、単に表示機能を備えるだけではなく、タッチパネルによる入力機能を備えている
内視鏡検査室101内のタブレット200aおよびスキャナ210aは、内視鏡検査室101内に常設してもよいし、随時携行してもよい。内視鏡検査室101には、タブレット200aおよびスキャナ210aの他、医療機器としての検査使用前の内視鏡300aなどが持ち込まれる。タブレット200aとスキャナ210aとは有線または無線で接続される。内視鏡300aには、二次元コードが貼付けられ、あるいは、IDタグが内蔵されており、二次元コードまたはIDタグの情報は、スキャナ210aで読み取られ、タブレット200aに送られる。
洗浄室102内のタブレット200bおよびスキャナ210bは、洗浄室102内に常設してもよいし、随時携行してもよい。洗浄室102内には一例として検査使用後であって予備洗浄が完了した医療機器としての内視鏡300bなどが持ち込まれる。タブレット200bとスキャナ210bとは有線または無線で接続される。内視鏡300bには、二次元コードが貼付けられ、あるいは、IDタグが内蔵されており、二次元コードまたはIDタグの情報は、スキャナ210bで読み取られ、タブレット200bに送られる。
また、洗浄室102内には、予備洗浄が完了した内視鏡300bを本洗浄するための洗浄器400a〜400cが設置されている。なお、洗浄器の数は1以上の任意の数であり、好ましくは2以上である。
タブレット200bと洗浄器400a〜400cとは、図示しない有線または無線の回線によって通信可能に接続されている。タブレット200bは、洗浄器400a〜400cから送信されてくる様々な情報、例えば、要消毒液交換といったエラーないしワーニング情報を受信したり、必要に応じて洗浄器400a〜400cへコマンド等を送信したりするためのインタフェースを備えている。なお、タブレット200bを洗浄器400a〜400cと通信可能に接続する構成は必須ではなく、ユーザが、必要な情報をタブレット200bに入力するように構成してもよい。
内視鏡検査室101のタブレット200aおよび洗浄室102のタブレット200bは、例示的に、無線LANターミナル500を介して情報管理装置600に通信可能に接続されている。情報管理装置600は、タブレット200aおよびタブレット200b等から送信されてきた情報を保存管理するサーバ機能を有しており、これらに限定されるものではないが、PCやタブレット等を採用することができる。
情報管理装置600は、1台以上のサーバ群として構成することもできる。また、情報管理装置600の機能を、内視鏡検査室101のタブレット200aおよび洗浄室102のタブレット200bのいずれかに実装することができる。この場合、情報管理装置600は省略され、管理情報は、内視鏡検査室101のタブレット200aおよび洗浄室102のタブレット200bのいずれかにおいて集中ないし分散して管理される。
本発明の実施に必要なプログラムないしソフトウェアは、通常、タブレット200a、タブレット200b、および情報管理装置600の記憶部におけるHDDないしSSD等にインストールないし記憶され、プログラムないしソフトウェアの実行時には、必要に応じて記憶部内のメモリにその全部または一部のソフトウェアモジュールとして読み出され、各装置のCPU等において演算実行される。
(機能ブロック)
図2に、本発明の一実施形態にかかるタブレット200aおよびタブレット200bを構成するハードウェアの機能ブロック図を例示する。タブレット200aおよびタブレット200bの動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びこれらのハードウェアとソフトウェアの連携動作によって実現されている。
図2において、タブレット200aおよびタブレット200bは、制御部10と、入力部20と、表示部30と、記憶部40と、通信処理部50とを備えている。制御部10は、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成される。制御部10は、入力部20からデータの入力処理、表示部30における表示処理、記憶部40からのデータの読み取り処理または記憶部40へのデータの書き込み処理、および通信処理部50を介した通信処理等を制御する。
入力部20は、ハードウェアボタン、およびモニタ201a,201bに設けられたマルチタッチ入力パネル等で構成される。表示部30は、モニタ201a,201b等で構成される。記憶部40は、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク、RAMおよび/またはROM、あるいはSSD等で構成される。通信処理部50は、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される。
図3に、本発明の一実施形態にかかる情報管理装置600を構成するハードウェアの機能ブロック図を例示する。情報管理装置600の動作は、以下に説明するハードウェアの個々の動作、及びこれらのハードウェアとソフトウェアの連携動作によって実現されている。
図3において、情報管理装置600は、制御部610と、入力部620と、表示部630と、記憶部640と、通信処理部650とを備えている。制御部610は、プログラムによって様々な数値計算や論理演算を行うCPUによって構成される。制御部610は、入力部620からデータの入力処理、表示部630における表示処理、記憶部640からのデータの読み取り処理または記憶部640へのデータの書き込み処理、および通信処理部650を介した通信処理等を制御する。本実施形態においては、制御部610は、故障予測部として機能する。
入力部620は、ハードウェアボタン、および表示部630に設けることが可能なマルチタッチ入力パネル等で構成される。表示部630は、液晶ディスプレイ等で構成される。記憶部640は、プログラムやデータ等を記憶するためのハードディスク、RAMおよび/またはROM、あるいはSSD等で構成される。通信処理部650は、インターネットにアクセスするためのスロットや光通信を行うためのポート、及び通信インタフェースから構成される。
(タブレットの表示画面例:内視鏡検査時)
本発明の一実施形態にかかるタブレット200aの表示例について、図4および図5を参照しつつ説明する。図4は、内視鏡検査開始時の登録開始画面の一例を示す図であり、図5は、図4の登録開始画面に患者IDおよびスコープIDを入力した状態の画面の一例を示す図である。
内視鏡検査開始時においては、タブレット200aのモニタ201aには、図4に示すような登録開始画面が表示される。登録開始画面には、患者ID入力欄202、スコープID入力欄203、使用登録ボタン204、入力情報リセット207、終了ボタン206が表示される。
患者ID入力欄202には、内視鏡検査の被験者である患者の患者IDを入力する。患者IDは、例えば、電子カルテ等の情報を入力してもよいし、内視鏡検査を行う医師あるいは看護師等が手動で入力してもよい。
スコープID入力欄203には、内視鏡検査に使用する内視鏡300aのスコープIDを入力する。スコープIDは、例えば、内視鏡300aに付された二次元コードまたはIDタグをスキャナ210aによって読み取ることにより入力される。
使用登録ボタン204は、患者ID入力欄202への患者IDの入力、およびスコープID入力欄203へのスコープIDの入力が完了した後に押下するボタンである。図5に示すように、患者ID入力欄202へ患者IDを入力し、さらにスコープID入力欄203にスコープIDを入力した後に、ユーザは使用登録ボタン204を押下する。このよう使用登録ボタン204を押下するにことにより、内視鏡検査が行われた日時、内視鏡検査の種類等の情報が、患者IDおよびスコープIDと紐付けられて、情報管理装置600に送信される。
入力情報リセットボタン207は、患者ID入力欄202およびスコープID入力欄203に入力した情報をリセットする場合に押下するボタンである。終了ボタン206は、図5に示す登録開始画面を終了させる場合に押下するボタンである。
(タブレットの表示画面例:洗浄管理)
本発明の一実施形態にかかるタブレット201bのモニタ201bの表示例について、図6を参照しつつ説明する。図6は、洗浄管理時の洗浄管理画面の一例を示す図である。
図示を省略する初期画面において洗浄管理開始ボタンを押下することにより、モニタ201bには、図6に示す洗浄管理時の洗浄管理画面が表示される。洗浄内容設定画面には、終了ボタン230、患者ID表示欄231、内視鏡型名表示欄232、洗浄実施者表示欄233、入力情報リセットボタン234、および履歴管理ボタン235が表示される。
また、モニタ201bには、現在日時表示部236、上側左矢印ボタン237、選択位置表示マーク238、洗浄器表示部239〜242、上側右矢印ボタン243、インジケータ244、残り時間表示部245、および終了予定表示部246が表示される。
さらに、モニタ201bには、キャンセルボタン247、完了ボタン248、洗浄本数表示部249、下側左矢印ボタン250、履歴表示部251、および下側右矢印ボタン252が表示される。
終了ボタン230は、洗浄管理画面を終了させる際に押下するボタンである。終了ボタン230を押下することにより、モニタ201bの表示は、洗浄管理画面から図示を省略する初期画面に遷移する。
患者ID表示欄231には、スコープIDに紐付けられた患者IDのうち、洗浄対象の内視鏡300bが使用された患者の患者IDが表示される。スコープIDと患者IDとは一対一に紐付けられており、内視鏡の洗浄が終了すると、スコープIDと患者IDの紐付けは解除される。内視鏡型名表示欄232には、洗浄対象となる内視鏡300bの型名が表示される。洗浄を行う際には、図示を省略する初期画面において、洗浄対象の内視鏡300bに付された二次元コードまたはIDタグをスキャナ210bによって読み取ることにより入力される。それぞれの内視鏡300bには、型名とスコープIDが紐付けられており、内視鏡300bに付された二次元コードまたはIDタグをスキャナ210bによって読み取ることにより、当該内視鏡300bのスコープIDが入力される。この入力されたスコープIDに基づいて、上述した患者IDの表示が可能となる。なお、各内視鏡300bに紐付けられた型名、スコープID、および患者ID等のデータは、情報管理装置600に格納しておいたデータを読み取るようにしてもよいし、タブレット200bに記憶させておいたデータを読み取るようにしてもよい。
洗浄実施者表示欄233には、洗浄を実施する実施者の登録名が表示される。実施者の登録名は、例えば、図示を省略する初期画面において、実施者の名札等に付された二次元コードまたはIDタグをスキャナ210bによって読み取ることにより入力される。この二次元コードまたはIDタグに紐付けられた実施者の登録名は、予めタブレット200bを用いて登録し、タブレット200bの記憶部40に記憶させておけばよい。
入力情報リセットボタン234は、患者ID表示欄231、内視鏡型名表示欄232、および洗浄実施者表示欄233に入力した情報をリセットする際に用いるボタンである。入力情報リセットボタン234を押下することにより、患者ID表示欄231、内視鏡型名表示欄232、および洗浄実施者表示欄233に入力した情報はリセットされる。
履歴管理ボタン235は、洗浄の履歴データを表示させる場合に押下するボタンである。履歴管理ボタン235を押下することにより、モニタ201bの画面は、洗浄管理画面から、各種履歴閲覧やスコープ修理などのメニュー画面に遷移する。履歴表示画面に表示される履歴データとしては、内視鏡300bのスコープIDごとの洗浄回数、洗浄時間等が挙げられる。
現在日時表示部236には、洗浄管理画面を表示している現在の年月日および時間が表示される。
上側左矢印ボタン237は、前ページに戻るためのボタンである。上側左矢印ボタン237を押下することにより、洗浄管理画面は、前ページに遷移する。図6に示す例では、上側左矢印ボタン237を押下することにより、図示を省略する初期画面に遷移する。
一方、上側右矢印ボタン243は、次ページに進むためのボタンである。例えば、洗浄器が4台以上備えられている場合には、上側右矢印ボタン243を押下することにより、洗浄管理画面は、5番以降の洗浄器の管理画面に遷移する。洗浄器が4台以下の場合はこの上側右矢印ボタン243は表示されない。
選択位置表示マーク238は、洗浄の残り時間等の情報をどの洗浄器について表示させるかを選択するためのマークである。選択位置表示マーク238の位置は、上述した上側左矢印ボタン237または上側右矢印ボタン243により移動させることができる。図7に示す例では、「1」と表示された洗浄器表示部239が選択され、洗浄管理画面には、洗浄器400aについての洗浄の残り時間等の情報が表示されている。
洗浄器表示部239〜242は、図1に示す洗浄器400a〜400dに対応した表示部である。図1に示す例では、洗浄器表示部239〜242に表示される「1」〜「4」の番号は、使用者が設定した洗浄器の番号に対応している。なお、対応する洗浄器がない場合には洗浄器表示部は表示されない。例えば、洗浄器が3台しか設定されていなかった場合には、洗浄器表示部239〜241の3つだけが表示される。警告マーク242aは、消耗品(消毒剤、フィルターなど)が使用回数または日数限度を超えたときに表示されるマークである。洗浄器表示部239〜242のそれぞれには、洗浄の残り時間が、数値とインジケータにより表示される。また、消毒剤等の消耗品の使用回数/使用限度回数および使用日数/使用限度日数が表示される。消耗品の使用限度が「何回まで、または何日まで」と指定されている場合には、例えば使用回数が限度回数以下でも使用限度日数を経過すると使用不可とみなす。同様に、消耗品の使用日数が限度日数以下でも使用限度回数を超えると使用不可とみなす。
インジケータ244は、選択された洗浄器における洗浄の残り時間を目盛りを用いて表示する。洗浄器の選択は、選択位置表示マーク238により行う。図6に示す例では、「1」と表示された洗浄器表示部239が選択されており、この「1」に対応する洗浄器400aにおける洗浄の残り時間がインジケータ244上に表示されている。
残り時間表示部245は、インジケータ244に対応しており、選択された洗浄器における洗浄の残り時間を数値で表示する。終了予定表示部246は、選択された洗浄器における洗浄の終了予定時刻を表示する。
キャンセルボタン247は、洗浄を途中でキャンセルする際に押下するボタンである。ユーザがキャンセルボタン247を押下すると、選択された洗浄器における洗浄は途中でキャンセルされる。完了ボタン248は、設定時間経過前に途中で洗浄終了とするボタンである。なお、通常は、設定時間の経過により、自動的に洗浄が終了する。ユーザが、完了ボタン248を押下すると、選択された洗浄器における洗浄は完了したものとして取り扱われ、洗浄対象の内視鏡300bについての洗浄時間、洗浄回数等のデータが、情報管理装置600に送信される。
洗浄本数表示部249は、洗浄管理画面の表示当日において、選択された洗浄器により洗浄が行われた内視鏡300b等の医療器具の本数、あるいは洗浄回数が表示される。
下側左矢印ボタン250は、履歴表示部251の表示を左側(上側左矢印ボタン237において説明した方向と同じ方向)にスクロールさせるためのボタンである。下側左矢印ボタン250を押下するごとに、履歴表示部251の表示は左側にスクロールされる。
下側右矢印ボタン252は、履歴表示部251の表示を右側(上側右矢印ボタン243において説明した方向と同じ方向)にスクロールさせるためのボタンである。下側右矢印ボタン252を押下するごとに、履歴表示部251の表示を右側にスクロールされる。
履歴表示部251は、選択された洗浄器における洗浄の履歴を、洗浄終了または洗浄キャンセルされた時刻と共に表示する表示部である
(タブレットの表示画面例:洗浄内容設定)
本発明の一実施形態にかかるタブレット201baの表示例について、図7を参照しつつ説明する。図7は、洗浄前準備時の洗浄内容設定画面の一例を示す図である。
図6に示す洗浄管理画面において、洗浄に使用する洗浄器を選択し、患者ID、スコープID、および洗浄実施者がすべて入力されると、図7に示す洗浄内容設定画面が表示される。洗浄内容設定画面には、対象スコープ表示欄220、洗浄器表示欄221、漏水検知設定部222、洗浄方法設定部223、消毒液濃度設定部224、測定値入力部225、洗浄開始ボタン225、および戻るボタン226が表示される。
対象スコープ表示欄220には、洗浄の対象となる内視鏡の型名等が表示される。内視鏡の型名等は、図6に示す洗浄管理画面で入力されたスコープIDに基づいて表示される。洗浄器表示欄221には、使用される洗浄器の番号、シリアル番号、ID等が表示される。図6に示す洗浄管理画面において、使用する洗浄器をユーザが選択すると、選択された洗浄器IDに基づいて、洗浄器の番号、シリアル番号等が表示される。
漏水検知設定部222には、空気漏れなしボタン222a、空気漏れありボタン222b、および未実施ボタン222cが表示される。漏水検知とは、内視鏡に穴あきがないかを検知する処理である。例えば、患者が内視鏡を噛んでしまった場合等に損傷することがあるため、この漏水検知を行う。漏水検知を行う前には、空気漏れがあるか否かを確認する場合がある。空気漏れがないことを確認した場合には、空気漏れなしボタン222aを押下する。また、空気漏れがあることを確認した場合には、空気漏れありボタン222bを押下する。さらに、空気漏れの確認を行っていない場合には、未実施ボタン222cを押下する。図7においては、空気漏れなしボタン22aの枠が太く表示されており、空気漏れなしボタン22aが選択された例を示している。
洗浄方法設定部223には、通常洗浄ボタン223a、通常洗浄アルコールフラッシュボタン223b、およびアルコールのみボタン223cが表示される。通常洗浄ボタン223aが押下された場合には、アルコールを用いない通常の洗浄方法が選択される。通常洗浄アルコールフラッシュボタン223bが押下された場合には、通常の洗浄に加えて、アルコールのフラッシュが行われる洗浄方法が選択される。アルコールのみボタン223cが押下されると、アルコールのみで洗浄する洗浄方法が選択される。図7においては、通常洗浄アルコールフラッシュボタン223bの枠が太く表示されており、通常洗浄アルコールフラッシュボタン223bが選択された例を示している。
消毒液濃度設定部224には、問題なしボタン224a、問題ありボタン224b、および未実施ボタン224cが表示される。消毒液濃度設定部224は、消毒液濃度点検結果を入力するために用いられる。点検の結果、問題なしであった場合には、問題なしボタン224aが押下される。また、点検の結果、使用に不適なほど汚れていた等の場合には、問題ありボタン224bが押下される。消毒液濃度点検を行っていない場合には、未実施ボタン224cを押下する。図7においては、未実施ボタン224cの枠が太く表示されており、未実施ボタン224cが選択された例を示している。
測定値入力部225には、入力するボタン225a、および入力しないボタン225bが表示される。測定値入力部225は、消毒剤濃度を目視または試験紙による合否だけでなく、消毒液濃度測定を行う装置による測定値も記録するか否かを設定するために用いられる。消毒液濃度測定を行う装置による測定値を記録する場合には、入力するボタン225aを押下し、記録しない場合には、入力しないボタン225bを押下する。図7においては、入力するボタン225aの枠が太く表示されており、入力するボタン225aが選択された例を示している。
洗浄開始ボタン225は、洗浄を開始する際に押下するボタンである。ユーザは、選択したいずれかの洗浄器に内視鏡300bを入れ、上述した漏水検知設定部222、洗浄方法設定部223、消毒液濃度設定部224、および測定値入力部225においてそれぞれの設定を行い、洗浄開始ボタン225を押下する。その結果、図7に示す洗浄内容設定画面は自動的に閉じて、画面は図6に示す洗浄管理画面に戻る。また、各設定部において設定した内容で、洗浄が開始される。
戻るボタン226を押下すると、図7に示す洗浄内容設定画面から、図6に示す洗浄管理画面に戻る。
(タブレットの表示画面例:スコープ修理情報入力)
本発明の一実施形態にかかるタブレット200aのモニタ201aまたはタブレット201bのモニタ201bの表示例について、図8を参照しつつ説明する。図8は、スコープ修理情報入力画面の一例を示す図である。
図8に示すスコープ修理情報入力画面は、内視鏡300a,300bの修理依頼を行う際、または修理依頼結果を確認する際に用いられる。内視鏡300a,300bの修理依頼は、内視鏡検査室101、洗浄室102、あるいはこれら以外の場所においてタブレット200a,200bを用いて行うことができる。以下の説明では、簡略化のためにタブレット200bにおいてスコープ修理情報入力画面を表示する場合について説明するが、タブレット200aにおいても同様なスコープ修理情報入力画面を表示するようにしてもよい。
図6に示す洗浄管理画面において、履歴管理ボタン235を押下すると、各種履歴閲覧やスコープ修理などのメニュー画面(図示せず)が表示される。このメニュー画面において、スコープ修理を選択すると、図8に示すスコープ修理情報入力画面が表示される。
図8に示すように、スコープ修理情報入力画面には、スコープ情報入力欄261、故障情報入力欄265、修理依頼情報入力欄266、修理依頼結果表示欄274、登録ボタン282、クリアボタン283、および戻るボタン284が表示される。
スコープ情報入力欄261には、スコープID入力欄262、型式入力欄263、およびシリアルNo.入力欄264が設けられている。スコープID入力欄262には、修理対象の内視鏡300a(300b)のスコープIDが入力される。スコープIDは、例えば、内視鏡300aに付された二次元コードまたはIDタグをスキャナ210aによって読み取ることにより入力される。スコープIDには、型式およびシリアルNo.が紐付けられており、スコープID入力欄262にスコープIDが入力されると、型式入力欄263には内視鏡300a(300b)の型式が、また、シリアルNo.入力欄264には内視鏡300a(300b)のシリアルNo.が自動的に表示される。スコープIDに紐付けられた型式およびシリアルNo.の情報は、タブレット200aの記憶部40に記憶させておいてもよいし、情報管理装置600から受信してもよい。
故障情報入力欄265には、故障日入力欄266、カレンダーボタン267、および故障内容入力欄268が表示される。故障日入力欄266には、内視鏡300a(300b)に故障が発生した日を入力する。故障日入力欄266への故障日の入力は、故障日入力欄266に文字入力機能を利用して直接行ってもよいし、カレンダーボタン267を押下することによりカレンダーを表示させ、該当日をクリックすることにより行ってもよい。故障内容入力欄268には、内視鏡300a(300b)の故障の内容を、文字入力機能を利用して入力する。
修理依頼情報入力欄266には、修理依頼日入力欄269、カレンダーボタン270、搬出日入力欄271、カレンダーボタン272、代替機登録欄273が表示される。修理依頼日入力欄269には、内視鏡300a(300b)の修理を依頼した日を入力する。修理依頼日入力欄269への修理依頼日の入力は、修理依頼日入力欄269に文字入力機能を利用して直接入力してもよいし、カレンダーボタン270を押下することによりカレンダーを表示させ、該当日をクリックすることにより入力するようにしてもよい。
搬出日入力欄271には、内視鏡300a(300b)を修理業者に搬出した日を入力する。搬出日入力欄271への搬出日の入力は、搬出日入力欄271に文字入力機能を利用して直接入力してもよいし、カレンダーボタン272を押下することによりカレンダーを表示させ、該当日をクリックすることにより入力するようにしてもよい。代替機登録欄273には、代替機として受け取った内視鏡の型式等を入力する。
修理依頼結果表示欄274には、返却日入力欄275、カレンダーボタン276、修理代金入力欄277、修理完了ボタン278、使用停止ボタン279、破棄ボタン280、および詳細入力欄281が表示される。返却日入力欄275には、内視鏡300a(300b)が返却された日を入力する。返却日入力欄271への搬出日の入力は、搬出日入力欄271に文字入力機能を利用して直接入力してもよいし、カレンダーボタン276を押下することによりカレンダーを表示させ、該当日をクリックすることにより入力するようにしてもよい。
修理代金入力欄277には、文字入力機能を利用して修理代金を入力する。修理完了ボタン278、使用停止ボタン279、および破棄ボタン280は、返却された内視鏡300a(300b)の修理後の状態に応じて選択的に入力される。修理により再使用可能な場合には修理完了ボタン278、返却された内視鏡300a(300b)に不具合がある場合には使用停止ボタン279、返却された内視鏡300a(300b)が修理不能な場合には破棄ボタン280のそれぞれにチェックを入れる。詳細入力欄281には、文字入力機能を利用して、修理した箇所等の詳細な情報を入力する。
登録ボタン282は、上述した各欄に入力した内容を確定させる際に押下するボタンである。登録ボタン282が押下されると、上述した各欄に入力した内容は確定され、修理情報として、情報管理装置600に送信される。
クリアボタン283は、上述した各欄に入力した内容をクリアさせる際に押下するボタンである。クリアボタン283が押下されると、上述した各欄に入力した内容はクリアされる。戻るボタン283は、スコープ修理情報入力画面を一つ前の画面に遷移させるためのボタンである。
(動作例)
図9は、本発明の一実施形態にかかる医療機器故障予測システム100の処理の流れを示すフローチャートである。図9を参照しつつ、医療機器故障予測システム100の動作例を説明する。内視鏡検査室101または洗浄室102において、スキャナ210aまたはスキャナ210bにより、内視鏡300aまたは内視鏡300bの二次元コードまたはIDタグを読み取ることにより、タブレット200aまたはタブレット200bの制御部10は、当該内視鏡300aまたは内視鏡300bのスコープIDを取得する(S1)。
制御部10は、スコープIDに紐付けられた情報を情報管理装置600に送信する(S2)。スコープIDに紐付けられた情報としては、以下の情報が挙げられる。
・内視鏡情報(メーカー、型式、適合部位・・・)
・患者情報(患者ID、年齢、性別、・・・)
・検査情報(検査日時、検査部位、検査種類、・・・)
・内視鏡管理情報(「A先生はこの内視鏡を好んで使う」、「B先生はこの内視鏡を嫌って使わない」、「C先生は取り扱いが悪くこの内視鏡を頻繁に壊す」など病院毎の事情やコメント)
・使用頻度(使用期間、使用回数、・・・)
・洗浄履歴(洗浄器、使用薬剤、洗浄時間、洗浄回数、・・・)
・故障情報(故障日、故障内容、修故障頻度、故障箇所、・・・)
・修理情報(修理依頼日、搬出日、返却日、修理内容、・・・)
・洗浄作業者(作業者ID、年齢、性別、作業経験、・・・)
また、制御部10が、スコープIDに紐付けられた情報を情報管理装置600に送信するタイミングは、スコープIDを読み取ったタイミングに限定されず、洗浄内容設定画面における洗浄開始ボタン225を押下したタイミング、洗浄管理画面の完了ボタン248を押下したタイミング、スコープ修理情報入力画面の登録ボタン282を押下したタイミング等が含まれる。
次に、情報管理装置600の制御部610は、タブレット200aまたはタブレット200bから送信されてきた情報に基づいて、データベースへの登録、データベースの更新、データベースの検索、紐付け処理等の各処理を実行する(S10)。図9においては図示を省略するが、制御部610は、データベースの検索によって通知すべき情報が抽出された場合には、タブレット200aまたはタブレット200bに抽出された情報を送信する。
次に、故障予測部として機能する情報管理装置600の制御部610は、データベースに蓄積されたデータ、つまり、故障履歴データだけでなく、使用状況(使用頻度、使用者、患者、検査状況等)と、洗浄管理状況(洗浄者、洗浄器情報等)とを含むデータに基づいて、内視鏡300aまたは内視鏡300bの故障発生の条件や確率について、AIによる機械学習を行う(S11)。
さらに、故障予測部として機能する制御部610は、機械学習の結果に基づいて、前記スコープIDを有する内視鏡300aまたは内視鏡300bについての故障予測を行う(S12)。
故障予測部として機能する制御部610は、故障予測の結果、前記スコープIDを有する内視鏡300aまたは内視鏡300bについての故障可能性が、所定の確率以上であった場合には(S13:YES)、タブレット200aまたはタブレット200bに対して、当該内視鏡300aまたは内視鏡300bの故障可能性が高い旨の通知を送信する(S14)。
この通知を受信したタブレット200aまたはタブレット200bは、モニタ201aまたはモニタ201bの画面上に、当該内視鏡300aまたは内視鏡300bの故障可能性が高い旨の警告を表示する(S3)。
故障可能性が高い旨の警告の表示は、例えば、モニタ201aまたはモニタ201bの画面上に、「この内視鏡は故障する可能性が○%です」のように警告メッセージの文章として表示してもよいし、モニタ201aまたはモニタ201bの画面上の内視鏡のアイコンを点滅させる等のアラーム表示でもよい。また、警告メッセージは、モニタ201aまたはモニタ201bの画面の全体に表示させてもよいし、ポップアップ表示により内視鏡検査開始時の登録開始画面上に重ねて表示させてもよい。
以上のように、本実施形態の医療機器故障予測システム100によれば、故障履歴データに加えて、使用状況(使用頻度、使用者、患者、検査状況等)と、洗浄管理状況(用手洗浄者、洗浄者、洗浄器情報等)とを合わせてデータ化し、故障発生の条件や確率をAIによる機械学習および解析によって判断し、故障予測を通知する。これにより、内視鏡運用時に使用者に対する注意喚起、または早期の修理や確認を促すことにより、医療事故の軽減や、検査の遅延を防止することができる。
以上、具体例に基づき、医療機器故障予測システム100、情報、並びに、プログラム等の実施形態を説明したが、本発明の実施形態としては、システム又は装置を実施するための方法又はプログラムの他、プログラムが記録された記憶媒体(一例として、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、ハードディスク、メモリカード)等としての実施態様をとることも可能である。
また、プログラムの実装形態としては、コンパイラによってコンパイルされるオブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード等のアプリケーションプログラムに限定されることはなく、オペレーティングシステムに組み込まれるプログラムモジュール等の形態であっても良い。
さらに、プログラムは、必ずしも制御基板上のCPUにおいてのみ、全ての処理が実施される必要はなく、必要に応じて基板に付加された拡張ボードや拡張ユニットに実装された別の処理ユニット(DSP等)によってその一部又は全部が実施される構成とすることもできる。
(その他の実施形態)
次に、本発明のその他の実施形態にかかるタブレット200aの表示例について、図10および図11を参照しつつ説明する。図10は、その他の実施形態における内視鏡検査開始時の登録開始画面の一例を示す図であり、図11は、図10の登録開始画面に患者ID、スコープID、および医師IDを入力した状態の画面の一例を示す図である。
上述した実施形態では、図3に示す内視鏡検査開始時の登録開始画面において、患者IDとスコープIDとを入力する態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。
例えば、図9に示すように、内視鏡検査開始時の登録開始画面に医師ID入力欄207を表示させてもよい。医師IDの入力は、RF−IDタグを用いてもよいし、病院内システムからデータを読み取るようにしてもよい。図10は、医師IDが医師ID入力欄207に入力された例を示している。
入力された医師IDは、スコープID、および上述した実施形態で説明した他の情報と紐付けられ、タブレット200aから情報管理装置600に送信される。情報管理装置600の故障予測部として機能する制御部610は、故障履歴データだけでなく、使用状況(使用頻度、使用者、患者、検査状況等)と、洗浄管理状況(洗浄者、洗浄器情報等)と、さらには施術した医師の情報とを含むデータに基づいて、内視鏡300aの故障発生の条件や確率について、AIによる機械学習を行う。さらに、故障予測部として機能する制御部610は、機械学習の結果に基づいて、前記スコープIDを有する内視鏡300aについての故障予測を行う。
したがって、施術する医師と、内視鏡300aの故障との相関関係が高い場合には、施術する医師に応じて、故障の可能性を適切に予測することが可能となる。
(変形例)
上述した実施形態では、医療器具の一例として、内視鏡を用いた態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。内視鏡の他にも、例えば、超音波プローブについても内視鏡と同様に、機械学習による故障予測を行うことができる。
超音波プローブの場合には、用手洗浄が必要となるが、この場合には、用手洗浄の管理画面をタブレット200bのモニタ201b等に表示させ、この管理画面において、用手洗浄者、用手洗浄の回数等の用手洗浄情報を超音波プローブIDと紐付け、タブレット200bから情報管理装置600に送信するようにしてもよい。このようにすれば、情報管理装置600において、超音波プローブの故障履歴データだけでなく、使用状況(使用頻度、使用者、患者、検査状況等)と、用手洗浄管理状況(用手洗浄者、用手洗浄回数等)を含むデータに基づいて、超音波プローブの故障発生の条件や確率について、AIによる機械学習を行うことができる。さらに、故障予測部として機能する制御部610は、機械学習の結果に基づいて、超音波プローブについての故障予測を行うことができる。
また、本発明は、超音波プローブの他にも、洗浄が必要となる様々な医療機器について適用可能である。
上述した実施形態では、内視鏡本体の故障予測を行う態様について説明したが、本発明はこのような態様に限定される訳ではない。例えば、内視鏡本体の故障予測に加えて、型式ごとの内視鏡部位別の故障予測を行うようにしてもよい。この場合には、図7に示すスコープ修理情報入力画面において、故障部位についても入力するようにすればよい。
情報管理装置600は、クラウド上で機能するクラウドサーバとして構成することも可能である。そして、クラウドサーバとしての情報管理装置600により、複数の病院における医療機器の使用状況、洗浄状況、あるいは故障状況の情報を集約することも可能である。
医療機器故障予測システム100をこのように構成した場合には、医療機器の故障率比較を病院間で行うことができ、修理コストを考慮した利益の比較を行うことが可能となる。例えば、内視鏡A、洗浄器B、薬剤Cを使用するよりも、内視鏡D、洗浄器E、薬剤Fで運用した方が修理コストがかからない等の予測を行うことができる。
以上の実施形態は例示であり、この発明の範囲から離れることなく様々な変形が可能である。上述した複数の実施の形態は、それぞれ単独で成立し得るものであるが、実施の形態同士の組みあわせも可能である。また、異なる実施の形態の中の種々の特徴も、それぞれ単独で成立し得るものであるが、異なる実施の形態の中の特徴同士の組みあわせも可能である。
10 制御部
20 入力部
30 表示部
40 記憶部
50 通信処理部
100 医療機器故障予測システム
101 内視鏡検査室
102 洗浄室
200a タブレット
200b タブレット
201a モニタ
201b モニタ
210a スキャナ
210b スキャナ
300a 内視鏡
300b 内視鏡
400a 洗浄器
400b 洗浄器
400c 洗浄器
500 無線LANターミナル
600 情報管理装置
610 制御部
620 入力部
630 表示部
640 記憶部
650 通信処理部

Claims (7)

  1. クリーニングを行うことにより繰り返し使用する医療機器の故障予測を行う故障予測システムであって、
    前記医療機器を用いた検査に関する情報を処理する検査情報処理装置と、
    前記検査情報処理装置と通信可能であり、前記医療機器の識別情報を読み取る第1読み取り装置と、
    前記医療機器のクリーニングに関する情報、前記医療機器のメンテナンスに関する情報、および前記医療機器の故障に関する情報を処理するメンテナンス情報処理装置と、
    前記メンテナンス情報処理装置と通信可能であり、前記医療機器の識別情報を読み取る第2読み取り装置と、
    前記検査情報処理装置および前記メンテナンス情報処理装置と通信可能であり、前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、前記メンテナンスに関する情報、および前記故障に関する情報、並びに、前記医療機器の型式等を含む医療機器管理情報を前記医療機器の識別情報と紐付けて管理する情報管理装置と、を備え、
    前記情報管理装置は、
    前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、前記メンテナンスに関する情報、前記故障に関する情報、および前記医療機器管理情報を機械学習し、前記医療機器の故障可能性を予測する故障予測部を備える、
    故障予測システム。
  2. 前記医療機器を用いた検査に関する情報には、前記検査を受けた患者に関する情報、前記検査を行った医者に関する情報、および前記検査の内容に関する情報が含まれる、
    請求項1に記載の故障予測システム。
  3. 前記医療機器のクリーニングに関する情報には、前記医療機器の洗浄または拭き取りの種類、洗浄または拭き取りに使用した薬剤、洗浄または拭き取りに用いた器具、および洗浄または拭き取りを行った者に関する情報が含まれる、
    請求項1または請求項2に記載の故障予測システム。
  4. 前記医療機器の故障に関する情報には、故障頻度、および故障箇所に関する情報が含まれる、
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の故障予測システム。
  5. 前記情報管理装置は、インターネット回線を介して、複数箇所における前記検査情報処理装置および前記メンテナンス情報処理装置と通信可能に接続されている、
    請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の故障予測システム。
  6. クリーニングを行うことにより繰り返し使用する医療機器の故障予測を行う故障予測方法であって、
    検査情報処理装置により、前記医療機器を用いた検査に関する情報を処理するステップと、
    前記検査情報処理装置と通信可能な第1読み取り装置により、前記医療機器の識別情報を読み取るステップと、
    メンテナンス情報処理装置により、前記医療機器のクリーニングに関する情報、前記医療機器のメンテナンスに関する情報、および前記医療機器の故障に関する情報を処理するステップと、
    前記メンテナンス情報処理装置と通信可能な第2読み取り装置により、前記医療機器の識別情報を読み取るステップと、
    前記検査情報処理装置および前記メンテナンス情報処理装置と通信可能な情報管理装置により、前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、前記メンテナンスに関する情報、および前記故障に関する情報、並びに、前記医療機器の型式等を含む医療機器管理情報を前記医療機器の識別情報と紐付けて管理するステップと、
    前記情報管理装置により、前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、前記メンテナンスに関する情報、前記故障に関する情報、および前記医療機器管理情報を機械学習し、前記医療機器の故障可能性を予測するステップと、を備える、
    故障予測方法。
  7. クリーニングを行うことにより繰り返し使用する医療機器の故障予測を行う故障予測システムの情報管理装置におけるプログラムであって、前記プログラムは、コンピュータに、
    検査に用いられる前記医療機器の識別情報と、検査に関する情報とを入力するステップと、
    クリーニングに用いられる前記医療機器の識別情報と、前記医療機器のクリーニングに関する情報とを入力するステップと、
    修理依頼される前記医療機器の識別情報と、前記医療機器のメンテナンスに関する情報と、前記医療機器の故障に関する情報と入力するステップと、
    前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、前記メンテナンスに関する情報、および前記故障に関する情報、並びに、前記医療機器の型式等を含む医療機器管理情報を前記医療機器の識別情報と紐付けて管理するステップと、
    前記検査に関する情報、前記クリーニングに関する情報、前記メンテナンスに関する情報、前記故障に関する情報、および前記医療機器管理情報を機械学習し、前記医療機器の故障可能性を予測するステップと、を実行させる、
    プログラム。
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