JP6531150B2 - 有機物用の乾燥機 - Google Patents

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本発明は、果菜類やキノコ類などの有機物を短時間で乾燥させることのできる乾燥機に関し、詳しくは、乾燥用流体として過熱水蒸気や熱風を使用する有機物用の乾燥機に関する。
果菜類やキノコ類などの有機物を長く保存するためには乾燥させるとよい。特には、舞茸や椎茸などのキノコ類を乾燥させることが一般に行われている。また、芋や南瓜などの野菜類や、柿やバナナなどの果物類を乾燥させたものが食品として市販されている。
特許文献1は、撹拌装置および乾燥装置に関し、高温の蒸気や空気等の乾燥用流体を容器内の撹拌手段から噴射しつつ同容器内に投入した被処理物となる被乾燥物を乾燥及び殺菌することにより、被乾燥物を効率よく乾燥及び殺菌できることを教示している。
特許文献2は、生ごみ処理装置に関し、生ごみを破砕脱水する破砕脱水装置と、破砕脱水された生ごみを乾燥する乾燥機と、乾燥機内に回転可能に設けられた撹拌装置と、乾燥用送風管と、乾燥機から排出される空気を燃焼するバーナーと、バーナーで加熱された空気を使って乾燥用送風管内の空気を加熱するための熱交換器と、排出空気の熱を回収する熱回収手段と、を備える生ごみ処理装置について開示している。しかし、特許文献2は、被乾燥物の下方から過熱水蒸気を噴射して有機物等を乾燥させることについては教示していない。特許文献2に係る発明は、乾燥容器の周縁に熱風通路を有するが、高温空気は、乾燥容器内で生ごみと接触することにより断熱冷却され、生ごみが加熱され水分活性が低下すると共に乾燥機の出口空気温度がゆっくりと上昇するものであり(特許文献2の明細書の段落0009〜0012を参照)、被乾燥物の温度を瞬時に高めるものではない。
また、有機物に含まれる微生物等を殺菌するために、種々の技法が実施されている。例えば、高圧蒸気滅菌法は、適切な温度及び圧力の飽和水蒸気を使って微生物等を死滅させる方法である。この方法の利点は、急速な加熱を可能としつつ、被滅菌物の深部にまで熱を素早く浸透させ、すべての微生物を比較的短時間で確実に死滅させることができる点にある。高圧蒸気滅菌法は、撹拌槽内の空気と飽和水蒸気とを完全に置換させることが重要であり、被滅菌物すべてに飽和水蒸気が達することが必要である。
特開2009−28650号公報 特開平6−55158号公報
有機物等を殺菌しながら急速に乾燥させることのできる乾燥機が必要とされている。しかし、殺菌作用の強い高温の蒸気や高温の空気は、通常の空気よりも軽くて直ぐに上昇してしまう性質があるため、乾燥用流体としての取扱いが難しいという問題があった。
本発明の一実施例においては、有機物用の乾燥機において、有機物の投入口及び排出口を有する撹拌槽と、撹拌槽内に概ね水平に延在し、軸回転可能に構成されたシャフトであって、該シャフトの周縁から外方へ1つ又は複数の撹拌羽根が延在している、シャフトと、撹拌槽の少なくとも底部を取り囲むように配置され、過熱水蒸気発生源と流体的に連通した流路を有するジャケット体と、該乾燥機の上部に設けられた排気口と、を備え、撹拌槽内の底部へ過熱水蒸気を噴射させることができるように、ジャケット体の流路から撹拌槽内まで貫通した複数の吹出し孔が形成されていることを特徴とする、有機物用の乾燥機を提示する。
さらには、回転する撹拌羽根の先端と撹拌槽の底部内面との間にほぼ一定のクリアランスを有するように撹拌槽の底部内面が湾曲しているとよい。
さらなる実施例においては、シャフト及び撹拌羽根のうちの少なくとも一方から撹拌槽内へ熱風を噴射させることができるように、シャフト内に熱風発生源と流体的に連通した軸内導管が延びており、この軸内導管と流体的に連通した1つ又は複数の噴射孔がシャフト及び撹拌羽根のうちの少なくとも一方に形成されている。
さらなる実施例においては、シャフト及び撹拌羽根のうちの少なくとも一方から撹拌槽内へ過熱水蒸気を噴射させることができるように、シャフト内に過熱水蒸気発生源と流体的に連通した軸内導管が延びており、この軸内導管と流体的に連通した1つ又は複数の噴射孔がシャフト及び撹拌羽根のうちの少なくとも一方に形成されている。
本発明の他の実施例においては、有機物用の乾燥機において、有機物の投入口及び排出口を有する撹拌槽と、撹拌槽内に概ね水平に延在し、軸回転可能に構成されたシャフトであって、該シャフトの周縁から外方へ1つ又は複数の撹拌羽根が延在している、シャフトと、撹拌槽の少なくとも底部を取り囲むように配置され、熱風発生源と流体的に連通した流路を有するジャケット体と、該乾燥機の上部に設けられた排気口と、を備え、撹拌槽内の底部へ熱風を噴射させることができるように、ジャケット体の流路から撹拌槽内まで貫通した複数の吹出し孔が形成されていることを特徴とする、有機物用の乾燥機を提示する。
さらには、回転する撹拌羽根の先端と撹拌槽の底部内面との間にほぼ一定のクリアランスを有するように撹拌槽の底部内面が湾曲しているとよい。
さらなる実施例においては、シャフト及び撹拌羽根のうちの少なくとも一方から撹拌槽内へ過熱水蒸気を噴射させることができるように、シャフト内に過熱水蒸気発生源と流体的に連通した軸内導管が延びており、この軸内導管と流体的に連通した複数の孔がシャフト及び撹拌羽根のうちの少なくとも一方に形成されている。
過熱水蒸気発生装置等と接続された乾燥機を示す図。 本発明の乾燥機の一部を透視して詳細に示す図。 図2に示した矢印P方向の視線で見た乾燥機を示す図。 図2に示した矢印Q方向の視線で見た乾燥機を示す図。 シャフトと撹拌羽根の一例を示す図。 被乾燥物が撹拌室内で転動している様子を示す図。 複数の吹出し孔が形成されるべき位置を示す図。 撹拌室の形状を概略的に示す図。 複数の吹出し孔が形成されるべき位置を示す図。 複数の吹出し孔が形成されるべき位置を示す撹拌槽又はジャケット体の展開図。
本発明の乾燥機について、添付の図を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、過熱水蒸気発生装置に接続されているときの本発明の乾燥機1を示している。乾燥機1の乾燥用流体として過熱水蒸気が使用される場合には、例えば、約0.2MPaの圧力を有する過熱水蒸気が使用され得る。また、使用される過熱水蒸気の温度は、乾燥させる有機物の種類や量に応じて適切な温度に設定される。
他の実施例においては、乾燥機1は、過熱水蒸気発生装置の代わりに、熱風発生装置に接続される場合もある。或いは、切換え弁を使って過熱水蒸気と熱風とを切り換えることができるように構成されている場合もある。乾燥機1の乾燥用流体として熱風が使用される場合にも、例えば、約0.2MPaの高圧の熱風が使用され得る。また、使用される熱風の温度は、乾燥させる有機物の種類や量に応じて適切な温度に設定される。
図1に示されるように、乾燥機1は、横長の撹拌槽2を備える。撹拌槽2は、耐熱性の合成樹脂や金属から形成されているとよい。撹拌槽2内に、軸回転可能に構成されたシャフトが概ね水平に延在し、このシャフトの周縁から外方へ1つ又は複数の撹拌羽根3(図1においては模式的に描かれている)が延在している。撹拌羽根3を回転させることにより、撹拌室2内の被乾燥物が撹拌される。シャフトと撹拌羽根3とは、別々の部材から形成されている場合もあれば、1つの部材として一体的に形成されている場合もある。また、乾燥機1の天部の位置に、撹拌槽2内へ被乾燥物を投入するための投入口22が設けられている。撹拌槽2へ投入する被乾燥物の体積は、撹拌槽の容積の約60%を目安として、撹拌槽2へ被乾燥物を詰め込み過ぎないように注意するべきである。
図1にさらに示されるように、撹拌槽2の少なくとも底部を取り囲むように、過熱水蒸気発生源と流体的に連通している流路を有するジャケット体23が配置されている。一実施例においては、撹拌槽2の底部の壁と、ジャケット体23の上部の壁とが同一の壁からなる。つまり、撹拌槽2とジャケット体23を分断する壁を両者が共有している場合もある。そして、撹拌槽2内の底部へ過熱水蒸気(又は熱風)を噴射させることができるように、ジャケット体23の流路から撹拌槽2内まで貫通した複数の吹出し孔10(図10等を参照)が形成されている。また、乾燥機1の側面に、乾燥済みの有機物を取り出すための排出口扉15が設けられている。他の実施例の乾燥機1においては、有機物の排出口が、有機物の投入口を兼ねることもある。
乾燥用流体として過熱水蒸気を使用することにより、撹拌槽2内の有機物(被乾燥物)の温度を瞬時に高めることができる。このとき、有機物から発生する水分は気化して過熱水蒸気とともに上昇して、乾燥機1の上部に設けられた排気口16から放出される。一実施例においては、必要に応じて撹拌槽2内を密閉空間とすることができるように、排気口16に開閉弁(図示せず)が設けられている場合もある。一実施例においては、排気口16に換気用ファンが取り付けられている場合もある。
図2は、本発明の乾燥機1の一部を透視して詳細に示す図であり、撹拌槽2の少なくとも底部を取り囲むように、ジャケット体23が配置されている。さらに、ジャケット体23を取り囲むように断熱材24が配置されている。また、過熱水蒸気発生源と流体的に連通した流路がジャケット体23に形成されており、吹込み口17から流入した過熱水蒸気をジャケット体23の流路に通流させることができるように構成されている。本発明の様々な実施例において、ジャケット体23の流路は、蛇行した流路として形成されている場合もあれば、ジャケット体23内全体が流路として空洞に形成されている場合もある。ジャケット体23の流路を通流する過熱水蒸気の流れを加速させるために、流路の1箇所または複数の箇所に、絞り(断面積の小さい隘路)が形成されている場合もある。
撹拌槽2内の有機物は、撹拌羽根3によって撹拌されつつ、ジャケット体23から吹出し孔10を通して噴射される高圧の過熱水蒸気を受けて乾燥されるため、有機物の芯まで均一に熱が伝わり、有機物に含まれる余剰の湿気が効率よく放出され得る。なお、乾燥運転の開始直後において、撹拌槽2内の有機物が冷えきっている場合には、これに噴射される過熱水蒸気が冷やされて有機物の表面に結露することがある。しかし大抵は、すぐに撹拌槽2内の有機物の温度が100℃以上に達して水分が蒸発し始めて、有機物の芯まで乾燥させることができる。
一実施例においては、撹拌槽内の温度測定用の温度計26が示す温度に応じて、吹き出し孔10から噴射させる過熱水蒸気の温度を変化させるように構成された制御装置(図示せず)を備える場合もある。本発明のさらなる実施例においては、ジャケット体の温度測定用の温度計27が示す温度に応じて、吹き出し孔10から噴射させる過熱水蒸気の流量を変化させるように構成された制御装置(図示せず)を備える場合もある。
図3は、図2において矢印Pで示した視線(P視)方向に見たときの乾燥機1を示す。図4は、図2において矢印Qで示した視線(Q視)方向に見たときの乾燥機1を示す。
図5は、撹拌室2内で軸回転可能に構成されたシャフトと複数の撹拌羽根3の一例を示している。撹拌羽根3は、図5に示されているように、シャフトを中心とする螺旋階段の形状を形成するように所定の間隔をあけて配置された複数の羽根からなる場合もあれば、螺旋形状に形成された単数の羽根からなる場合もある。一実施例においては、1つ又は複数の撹拌羽根3は、シャフトの周縁から約60cmの長さだけ外方へ延びている。他の実施例においては、1つ又は複数の撹拌羽根3の長さは、60cmより長い場合もあれば、短い場合もある。シャフトから複数の撹拌羽根3が延在する実施例においては、複数の撹拌羽根3は、例えば、約30cmの間隔をあけて配置されている。他の実施例においては、複数の撹拌羽根3は、他の適切な間隔をあけて配置されている。
図5に示されるように、一実施例においては、撹拌羽根3の各々がT字形の断面形状を有するように形成されている。他の実施例においては、撹拌羽根3の各々が長方形の断面形状を有するように形成されている場合もあれば、長円形の断面形状を有するように形成されている場合もある。
図6は、撹拌槽2内で転動している有機物(被乾燥物)11を模式的に黒丸で示している。また、複数の吹出し孔から撹拌槽2内へ噴射されている過熱水蒸気を複数の矢印で示している。図6に示されるように、回転する撹拌羽根3の先端と、撹拌槽2の底部内面との間のクリアランス(隙間)が小さくなるように撹拌槽2の底部内面が湾曲していることにより、撹拌槽2内の有機物11を撹拌羽根3で充分に撹拌することができる。
図6に示される一実施例においては、矢印Aで示される方向に撹拌羽根3が回転しているため(回転している撹拌羽根3の先端が円を描いている)、撹拌槽2内で転動している有機物11は、撹拌槽2内の左寄りに多く集められている。一実施例においては、撹拌槽2内の有機物11を充分に撹拌するために、矢印Aの回転方向に所定の時間だけ回転させた後に、矢印Aとは反対の回転方向に撹拌羽根3を回転させる場合もある。乾燥済みの有機物11を排出させる際には、排出口扉15を開くだけで、遠心力を受けている有機物11が勢いよく排出される。排出口扉15は、電動式に開閉するように構成されている場合もあれば、手動で開閉するように構成されている場合もある。ただし、排出口扉15は、図6に示されている位置とは異なる位置に配置される場合もある。
図7及び図9は、図8と関連して、ジャケット体23から撹拌槽2内まで延びる複数の吹出し孔10が形成されるべき位置を示す。図7及び図9に示される一実施例においては、複数の直交する線の交点の位置に吹出し孔10が形成される。複数の吹出し孔10は、穿孔によって形成される場合もあれば、穿孔以外の技法を用いて形成される場合もある。さらに他の実施例の乾燥機1においては、撹拌槽2の底部以外の箇所へも過熱水蒸気を噴射させることができるように、ジャケット体23から撹拌槽2内まで延びる複数の吹出し孔10が、撹拌槽2の底部よりも高い位置まで形成される場合もある。
また、図8に示されるように、回転する撹拌羽根3の先端と撹拌槽2の底部内面との間にほぼ一定のクリアランス(隙間)を有するように撹拌槽2の底部内面が湾曲しているとよい。一実施例においては、回転する撹拌羽根3の先端と、撹拌槽2の底部内面とのクリアランスが数cm程度の狭さとなるように構成されている。狭いクリアランスを有することにより、小さな被乾燥物11であっても充分に撹拌することが可能となる。
図10は撹拌槽2又はジャケット体23の展開図であり、ジャケット体23から撹拌槽2内まで貫通する複数の噴射孔4が形成されるべき位置の一例を示している。図10においては、複数の直交する線の交点の位置に、約2mmの直径を有する525個の吹出し孔10が等間隔に形成されている。他の実施例においては、撹拌槽2の湾曲した底部において高い位置ほど吹出し孔10の数が密に形成される場合もあれば、低い位置ほど吹出し孔10の数が密に形成される場合もある。さらに他の実施例においては、他の適切な直径を有する吹出し孔10が、他の適切な数だけ形成される場合もある。
本発明の乾燥機1の使用について説明すると、先ず撹拌槽2内へ投入された有機物(被乾燥物)が、撹拌羽根3で撹拌されることにより、転動する。そして、転動している被乾燥物へ向けて、ジャケット体23から撹拌槽2の底部まで貫通するように形成された複数の吹き出し孔10を通して高圧(例えば、0.1MPa以上)の過熱水蒸気を噴射させることにより、被乾燥物が少し浮き上がりながら乾燥される。転動している被乾燥物が少し浮き上がることにより、被乾燥物の隅々まで均一に乾燥され易くなる。
一実施例においては、吹出し孔10から撹拌槽2内の底部へ過熱水蒸気を噴射させるだけでなく、シャフト及び撹拌羽根3のうちの少なくとも一方に形成された噴射孔4から熱風を噴射させることができるように構成されている。この構成を有する乾燥機1においては、シャフト及び撹拌羽根3のうちの少なくとも一方から熱風を噴射させて、被乾燥物を撹拌しながら温めることにより、その後に吹出し孔10から撹拌槽2内の底部へ過熱水蒸気を噴射させたときに被乾燥物と接触しても結露してしまうことがない。
他の実施例においては、吹出し孔10から撹拌槽2内の底部へ過熱水蒸気を噴射させるだけでなく、シャフト及び撹拌羽根3のうちの少なくとも一方に形成された噴射孔4からも撹拌槽2内へ過熱水蒸気を噴射させることができるように構成されている。この実施例においては、撹拌槽2内の被乾燥物の隅々まで過熱水蒸気を噴射させて殺菌処理をすることができる。
他の実施例においては、過熱水蒸気の代わりに、吹出し孔10から撹拌槽2内の底部へ熱風を噴射させることができるように構成されている。乾燥用流体として使用される熱風は、例えば、0.1MPa以上の高圧の熱風であるとよい。他の実施例においては、各々の吹出し孔10の周縁部が湾曲していることにより、吹出し孔10から噴射される乾燥用流体にコアンダ効果(流体が凸状の曲面に沿って流れる効果)が生じて、撹拌槽2内の湾曲した底部内面に沿って流れる。これにより、撹拌槽2内の被乾燥物を浮かせながら乾燥させることができるので、乾燥が完了するまでに要する時間が短縮される。
さらに他の実施例においては、吹出し孔10から撹拌槽2内の底部へ熱風を噴射させるだけでなく、シャフト及び撹拌羽根3のうちの少なくとも一方に形成された複数の噴射孔4から撹拌槽2内へ過熱水蒸気を噴射させることができるように構成されている。撹拌槽2の底部の吹出し孔10から吹き出す熱風によって被乾燥物が温められているため、シャフトや撹拌羽根3から噴射される過熱水蒸気が被乾燥物に接触しても結露することがなく、乾燥機1の上部にある排気口16から排気される。このように、本発明の乾燥機1のいくつかの実施例においては、過熱水蒸気と熱風を組み合わせて使うことにより、撹拌槽2内で過熱水蒸気が全く結露しないまま排気されるという効果を奏する。
以上のように、本発明の乾燥機1は、撹拌槽2内で転動している被乾燥物に対して、撹拌室2の底部に形成された吹出し孔10から過熱水蒸気や熱風を噴射させることにより、被乾燥物を少し浮かせて被乾燥物の芯まで熱を通し、被乾燥物に含まれる微生物や細菌を死滅させつつ乾燥させることができる。特には、過熱水蒸気を乾燥用流体として使用する場合、悪臭発生の原因ともなるトリメチルアミン等を分解する効果もある。
また、本発明の乾燥機1は、乾燥用流体として過熱水蒸気や熱風を使用するため不活性ガス等が発生しないので、排気処理をする必要がない。よって、本発明の乾燥機1は、長時間に亘って稼動させても環境に与える負荷が小さいという利点もある。
1…乾燥機
2…撹拌槽
3…撹拌羽根
4…噴射孔
5…主軸駆動ギヤード・モーター
6…モーター固定ネジ
7…スプロケット(I)
8…スプロケット(II)
9…チェーン
10…吹出し孔
11…有機物(被乾燥物)
12…排出口扉開閉モーター
13…リミットスイッチ
14…連結ネジ
15…排出口扉
16…排気口
17…(乾燥用流体の)吹込み口
18…バルブ
19…軸受け
20…軸受け止めネジ
21…清掃用水吹込み口
22…(被乾燥物の)投入口
23…ジャケット体
24…断熱材
25…排水口
26…撹拌槽内の温度測定用の温度計
27…ジャケット体の温度測定用の温度計

Claims (5)

  1. 有機物用の乾燥機において、
    有機物の投入口及び排出口を有する撹拌槽と、
    上記撹拌槽内に概ね水平に延在し、軸回転可能に構成されたシャフトであって、該シャフトの周縁から外方へ1つ又は複数の撹拌羽根が延在している、シャフトと、
    上記撹拌槽の少なくとも湾曲した底部を取り囲むように配置され、過熱水蒸気発生源と流体的に連通した流路を有するジャケット体と、
    該乾燥機の上部に設けられた排気口と、
    を備え、
    上記撹拌槽内の底部へ過熱水蒸気を噴射させることができるように、上記ジャケット体の流路から上記撹拌槽内まで貫通した複数の吹出し孔が上記ジャケット体に形成されており、さらには、
    上記吹出し孔から噴射される過熱水蒸気にコアンダ効果が生じて上記撹拌槽内の湾曲した底部内面に沿って該過熱水蒸気が流れ得るように、上記複数の吹出し孔の各々の周縁部が凸状に湾曲していることを特徴とする、有機物用の乾燥機。
  2. 上記シャフト及び上記撹拌羽根のうちの少なくとも一方から上記撹拌槽内へ熱風を噴射させることができるように、上記シャフト内に熱風発生源と流体的に連通した軸内導管が延びており、この軸内導管と流体的に連通した1つ又は複数の噴射孔が上記シャフト及び上記撹拌羽根のうちの少なくとも一方に形成されている、請求項1に記載の有機物用の乾燥機。
  3. 上記シャフト及び上記撹拌羽根のうちの少なくとも一方から上記撹拌槽内へ過熱水蒸気を噴射させることができるように、上記シャフト内に過熱水蒸気発生源と流体的に連通した軸内導管が延びており、この軸内導管と流体的に連通した1つ又は複数の噴射孔が上記シャフト及び上記撹拌羽根のうちの少なくとも一方に形成されている、請求項1に記載の有機物用の乾燥機。
  4. 有機物用の乾燥機において、
    有機物の投入口及び排出口を有する撹拌槽と、
    上記撹拌槽内に概ね水平に延在し、軸回転可能に構成されたシャフトであって、該シャフトの周縁から外方へ1つ又は複数の撹拌羽根が延在している、シャフトと、
    上記撹拌槽の少なくとも湾曲した底部を取り囲むように配置され、熱風発生源と流体的に連通した流路を有するジャケット体と、
    該乾燥機の上部に設けられた排気口と、
    を備え、
    上記撹拌槽内の底部へ熱風を噴射させることができるように、上記ジャケット体の流路から上記撹拌槽内まで貫通した複数の吹出し孔が上記ジャケット体に形成されており、さらには、
    上記吹出し孔から噴射される熱風にコアンダ効果が生じて上記撹拌槽内の湾曲した底部内面に沿って該熱風が流れ得るように、上記複数の吹出し孔の各々の周縁部が凸状に湾曲していることを特徴とする、有機物用の乾燥機。
  5. 上記シャフト及び上記撹拌羽根のうちの少なくとも一方から上記撹拌槽内へ過熱水蒸気を噴射させることができるように、上記シャフト内に過熱水蒸気発生源と流体的に連通した軸内導管が延びており、この軸内導管と流体的に連通した複数の孔が上記シャフト及び上記撹拌羽根のうちの少なくとも一方に形成されている、請求項4に記載の有機物用の乾燥機。
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