JP6528305B2 - 印刷装置およびリボン色識別装置 - Google Patents

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本発明は印刷装置およびリボン色識別装置に係り、特に、インクリボンの色を識別するリボン色識別装置および該リボン色識別装置を備えた印刷装置に関する。
従来、インクリボンを用いて媒体に印刷処理を施す印刷装置が広く知られている。このような印刷装置は、例えば、単色インクリボンを使用して印刷媒体に直接画像を形成する直接印刷方式が用いられており、マークプリンタと呼ばれることもある。
マークプリンタには、通常、未使用のインクリボンが巻装された供給リールと、既使用のインクリボンを巻き取るための巻取リールとを収容したインクリボンカセットが装着されている。そして、インクリボンカセットに収容されたインクリボンのリボン色を識別する種々の技術が知られている。
例えば、現在広く用いられている技術としては、図13に示すように、インクリボンカセットの所定位置にA、B2つのリボン色被検出部が形成されており、マークプリンタ側のコンタクトピン(プッシュスイッチ)をリボン色被検出部に接触させることでインクリボンの色(リボン色)を把握している。単色インクリボンに用いられるリボン色は黒、赤、青、白の4色が殆どであり、リボン色が黒の場合にはA、Bはともに塞がれ、リボン色が赤の場合にはAは塞がれBには穴が形成され、リボン色が青の場合にはAには穴が形成されBは塞がれ、リボン色が白の場合にはA、Bにはともに穴が形成されている。
また、特許文献1には、マーカシールを複数区分に分割しそのうちの1区分にのみ非反射部を形成しておき、複数区分に対応する複数のセンサでマーカシールの複数区分を検出することでインクリボンの色を識別する技術が開示されている。
特開2001−71607号公報
ところが、図13に示したリボン色識別技術では、接触式のプッシュスイッチを用いているため、接点が摩耗したりスイッチ内部のバネが疲労したりして印刷機能に問題がないにも拘わらず印刷装置全体の寿命が短くなるという問題がある。また、特許文献1の技術では、複数のセンサが必要なためコストの面で改善の余地がある。
一方、インクリボンのリボン色によって反射率や透過率が変化することに着目し、発光素子および受光素子を有する単一のセンサを用いて、発光素子で発光しインクリボンで反射した光または透過した光を受光素子で検出(受光素子から出力される出力電圧を計測)して、受光素子の出力電圧の電圧差によりリボン色を識別することが考えられる。このような識別方式によれば、上記コストや耐久性の問題を解決できるが、出力電圧の電圧差が小さいため(特に、リボン色が青と赤の場合の電圧差)、センサのバラツキも考慮すると、精度(識別の確実性)の点で難点がある。
本発明は上記事案に鑑み、低コストで耐久性および精度に優れたリボン色識別装置および該リボン色識別装置を備えた印刷装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、印刷装置であって、供給リールと巻取リールとの間で架設されたインクリボンと、前記インクリボンを用いて媒体に印刷処理を施す印刷手段と、発光素子と受光素子とを有し前記インクリボンを検出するセンサと、前記発光素子を発光させる発光回路と前記受光素子を作動させる受光回路とを有するセンサ回路と、前記センサ回路を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記発光素子に流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように前記発光回路を制御して前記受光回路から出力される出力電圧を監視し、前記出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から予め設定された設定電圧値となるまでの時間の長さに応じて前記インクリボンの色を識別することを特徴とする。
第1の態様において、制御手段は、発光素子に流れる電流が基準電流値から所定時間ごとに一定値ずつ増加または減少するように発光回路を制御して受光回路から出力される出力電圧を監視し、出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から設定電圧値となるまでの時間を計時ないし算出し、計時ないし算出した時間を、設定電圧値となるまでの時間の長さとインクリボンの色との予め定められた関係に当てはめてインクリボンの色を識別するようにしてもよい。設定電圧値は、インクリボンの色が黒の場合に発光素子に定常電流値が流れるときの受光回路から出力される電圧値以上かつ最大電圧値未満の電圧値、または、最小電圧値を越えインクリボンの色が黒の場合に発光素子に定常電流値が流れるときの受光回路から出力される電圧値以下の電圧値に設定することができる。
また、発光回路はD/Aコンバータと、D/Aコンバータの出力端子が正相入力端子に接続されたオペアンプと、オペアンプの出力端子が抵抗を介してベースに接続されたトランジスタとを有して構成され、発光素子は作動電源(Vcc)とトランジスタのコレクタとの間に挿入されており、制御手段は、D/Aコンバータに出力するデジタル電圧を変更することで、発光素子に流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように発光回路を制御するようにしてもよい。
さらに、インクリボンはインクリボンが露出する露出部を有するインクリボンカセット内に収容されており、センサは露出部近傍に配置された反射型センサであってもよい。また、制御手段は、識別したインクリボンの色に応じて、印刷手段による媒体への印刷条件を変更するようにしてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、インクリボンの色を識別するリボン色識別装置であって、発光素子と受光素子とを有し前記インクリボンを検出するセンサと、前記発光素子を発光させる発光回路と前記受光素子を作動させる受光回路とを有するセンサ回路と、前記センサ回路を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記発光素子に流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように前記発光回路を制御して前記受光回路から出力される出力電圧を監視し、前記出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から予め設定された設定電圧値となるまでの時間の長さに応じて前記インクリボンの色を識別することを特徴とする。
本発明によれば、単一のセンサを用いてインクリボンの色が識別可能なため低コスト化を図ることができ、非接触でインクリボンの色が識別可能なため耐久性に優れるとともに、制御手段が、発光素子に流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように発光回路を制御して受光回路から出力される出力電圧を監視し、出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から予め設定された設定電圧値となるまでの時間の長さに応じてインクリボンの色を識別するので、精度よくインクリボンの色を識別することができる、という効果を得ることができる。
本発明が適用可能な実施の形態のプリンタの外観図である。 実施形態のプリンタのアタッチメント部に装着可能なアタッチメントの平面図を示し、(A)はラベルカセット、(B)はチューブ用アタッチメントを示す。 実施形態のプリンタのカセット装着部およびインクリボンカセットの斜視図である。 実施形態のプリンタの制御部および接続系統を示すブロック図である。 センサ制御部のうちセンサ回路を示す回路図である。 実施形態のプリンタの制御部のCPUが実行するリボン色識別ルーチンのフローチャートである。 インクリボンのリボン色が黒の場合に受光回路から出力される出力電圧と時間との関係を示すグラフである。 インクリボンのリボン色が青の場合に受光回路から出力される出力電圧と時間との関係を示すグラフである。 インクリボンのリボン色が赤の場合に受光回路から出力される出力電圧と時間との関係を示すグラフである。 インクリボンのリボン色が白の場合に受光回路から出力される出力電圧と時間との関係を示すグラフである。 受光回路から出力される出力電圧が最大電圧値から設定電圧値となるまでの時間の長さとインクリボンのリボン色との関係を模式的に示す説明図である。 インクリボン切れの場合に受光回路から出力される出力電圧と時間との関係を示すグラフである。 従来のリボン色識別原理を模式的に示す説明図である。 受光回路から出力される出力電圧が基準電流値を流したときの電圧値から設定電圧値となるまでの時間の長さとインクリボンのリボン色との関係を模式的に示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明を、ラベルやチューブ等の長尺状印刷媒体に任意の文字等を印刷可能なマークプリンタに適用した実施の形態について説明する。
(構成)
<全体構成>
図1に示すように、本実施形態のプリンタ1は、ノートタイプコンピュータと同様に持ち運び可能に構成されており、大別して、キーボードや入力制御部を有する入力部13、LCDや表示制御部を有する表示部14、サーマルヘッド6を構成し主走査方向に列設された発熱素子を選択的に発熱させることでインクリボンRを介して印刷媒体に印刷処理を施す印刷部20、印刷部20の媒体搬送方向下流側に設けられ印刷媒体に切断処理を施す切断部7およびこれら各部を制御する制御部15(図4参照)を備えている。また、プリンタ1は、インクリボンカセット8が装着されるカセット装着部30を有している(図3参照)。
<入力部>
入力部13は、ノートタイプコンピュータとほぼ同様に、ファンクションキー、文字・数字・記号キー、スペースキー、変換キー、十字方向キー、リターンキー等を有しており、オペレータはこれらのキーを操作することで、印刷媒体の種類、サイズ、設定条件等を入力することができる。
<表示部>
表示部14のLCDは、入力モード等を表示する各種情報表示エリア、入力部13から入力された文字、数字、記号(以下、文字と略称する。)を表示する文字情報表示エリア、文字サイズ等を表示するパラメータ表示エリアの3つの表示エリアに分割されており、各種情報表示エリアおよびパラメータ表示エリアはそれぞれ文字情報表示エリアの上下に配置されている。
<印刷部>
印刷部20は、印刷媒体を搬送するための搬送ローラ2a、2bと、搬送ローラ2a、2bの下流側でサーマルヘッド6に対向配置されたプラテンローラ3と、プラテンローラ3の下流側にプラテンローラ3と対向するように配置されたピンチローラ4とを有している。
プラテンローラ3とサーマルヘッド6との間にはインクリボンRが介在している。インクリボンRは、後述するようにインクリボンカセット8内に収容されており、インクリボンカセット8の供給リール8cから供給され、巻取リール8dに巻き取られる。
搬送ローラ2a、2bの上流側には、図示しないギアを介して搬送ローラ2a、プラテンローラ3およびインクリボンカセット8の巻取リール8dを回転駆動させるステッピングモータ5が配置されており、インクリボンカセット8の一側(図1の左側)かつ切断部7の一側(図1の下側)には、図示しないギアおよびカムを介して、サーマルヘッド6を媒体搬送路から退避した退避位置とプラテンローラ3に圧接する印刷位置との間で移動させるステッピングモータ9が配置されている。
図1には、印刷媒体Mとしてチューブが装着された状態が示されている。この例に則して説明すると、印刷時には、インクリボンカセット8のインクリボンRを挟んでサーマルヘッド6を印刷媒体Mに圧接するとともに、サーマルヘッド6を構成する発熱素子を選択的に発熱させることでインクリボンRのインクを溶融して印刷媒体Mに文字列を1ラインずつ印刷する。なお、以下の説明では、必要な場合を除き、図1の例に則して印刷媒体Mにチューブが用いられたものとして説明する。
<切断部>
ピンチローラ4の下流側には、印刷媒体Mを切断するための切断部7が配置されている。切断部7は、カッタ刃7aとカッタ刃受け台7bとを有している。カッタ刃受け台7bは、平坦面で構成される全切り面と、両端部に突条を有する半切り面とを備え、全切り面または半切り面をカッタ刃7aに対して略垂直にセットすることにより、印刷媒体Mの全切り処理や半切り処理を行うことができる。ここで、半切りとは、印刷媒体Mを部分的に切断することをいい、その切断の割合を問わない。また、印刷媒体Mの種類によって半切り方法を変えてもよく、例えば、印刷媒体Mが剥離紙付ラベルの場合には剥離紙をカットせずにラベルのみカットしてもよく、ロール紙やリボンテープの場合にはミシン目を入れるようにしてもよい。
サーマルヘッド6による印刷が完了し所定長さ下流側に搬送した時点でカッタ刃7aを作動(退避位置から進出位置に移動)させることで、オペレータが所望する長さの印刷媒体Mを得ることができる。なお、本実施形態では、カッタ刃7aの作動には図示しないカム等を介してステッピングモータ9の回転駆動力が用いられ、カッタ刃受け台7bの面変更にも別のカム等を介してステッピングモータ9の回転駆動力が用いられている。
<アタッチメント部>
プリンタ1は、アタッチメント部10に装着するアタッチメントを変更することにより、各種印刷媒体Mに対して印刷および切断処理が可能に構成されている。図2は、ラベルカセットとチューブ用アタッチメントの構成の一例を示している。例えば、図2(A)に示すラベルカセット11をアタッチメント部10に装着した場合、カセット内部から剥離紙付ラベルが引き出され、当該ラベルに対して印刷および切断処理を行うことができる。また、図2(B)に示すチューブ用アタッチメント12をアタッチメント部10に装着した場合、チューブ挿入口12aからチューブを挿入することにより、当該チューブに対して印刷および切断処理を行うことができる。
<インクリボンカセット>
図3に示すように、インクリボンカセット8は、カセットケース8a内に、インクリボンRが巻回された供給リール8cと、インクリボンRを巻き取るための巻取リール8dとを収容している。インクリボンRは、供給リール8cと巻取リール8dとの間で架設されており、印刷部20でのサーマルヘッド6による印刷処理に適合するように、インクリボンカセット8にはインクリボンRが露出する露出部8bが形成されている。
<カセット装着部>
図3に示すように、プリンタ1は、インクリボンカセット8が装着されるカセット装着部30を備えている。カセット装着部30は、インクリボンカセット8を載置可能な矩形状平面を有するカセット載置台31を有している。カセット載置台31には、インクリボンカセット8と係合する3本のロッド状の係合突起36〜38と、先端部に嵌合爪を有しインクリボンカセット8の対向する2側面を上部側および側面側から押さえる板状のカセット押さえ34、35が立設されている。一方、インクリボンカセット8のカセットケース8aには、これら係合突起36〜38およびカセット押さえ34、35と係合ないし嵌合する係合孔および嵌合側面が形成されている。
また、カセット載置台31には、インクリボンカセット8の供給リール8cと係合する供給リール回転軸32および巻取リール8dと係合する巻取リール回転軸33が回転可能に立設されている。なお、巻取リール回転軸33には、図示しないギア等を介してステッピングモータ5の回転駆動力が伝達される。
<センサ>
カセット載置台31には反射型センサSeを支持するための図示を省略した支持部材が固着している。センサSeは、発光素子(LED)Leと受光素子(フォトトランジスタ)Lrとを有しており、インクリボンRを検出するために、カセット載置台31に載置されたインクリボンカセット8の露出部8bの近傍に配置されている(図3、図5参照)。なお、センサSeは、露出部8bの一側側面に対向する位置に上述した支持部材に支持されて配置されており、インクリボンカセット8をカセット装着部30に上方から装着する際に邪魔にならない位置に配置されている。
<制御部>
図4に示すように、制御部15は、CPU、ROM、RAMを有するマイクロプロセッサで構成されている。制御部15には外部バスが接続されている。外部バスには、入力部13、表示部14、印刷部20、ステッピングモータ5、9の動作を制御するドライバ18、センサSeを含む各種センサからの情報を制御するセンサ制御部19が接続されている。ドライバ18には上述したステッピングモータ5、9が接続されており、センサ制御部19には各種センサが接続されている。
また、制御部15は図示しないインターフェースを有しており、外部バスを介して、例えば、パーソナルコンピュータ等の上位機器に接続可能である。このため、オペレータは入力部13からの入力に代えて、上位機器からの入力も可能であり、さらに、RAMカードやUSB等の外部記憶装置を装着することで外部記憶装置に格納されたデータの利用も可能である。
<センサ回路>
センサ制御部19はセンサSeを制御するセンサ回路を有している。図5に示すように、センサ回路は、発光素子Leを発光させる発光回路19Aと、受光素子Lrを作動させる受光回路19Bとで構成されている。
発光回路19Aは、D/AコンバータDAと、D/Aコンバータの出力端子が正相入力端子に接続されたオペアンプOPと、オペアンプOPの出力端子が抵抗R1を介してベースに接続されたトランジスタTr1とを有して構成され、発光素子Leは作動電源(Vcc)とトランジスタTrのコレクタとの間に挿入されている。
すなわち、発光素子Leのアノード側はVcc(例えば、+3.3V)に接続されており、カソード側はトランジスタTr1のコレクタに接続されている。トランジスタTr1のベースは抵抗R1を介してオペアンプOPの出力端子に接続されており、オペアンプOPの正相入力端子はD/AコンバータDAを介して制御部15のDA出力ポートに接続されている。また、トランジスタTr1のエミッタはオペアンプOPの逆相入力端子および他端がグランド(以下、GNDと略称する。)に接続された抵抗R2の一端に接続されている。このため、制御部15からデジタル電圧を出力することで発光素子Leを発光させることができる。
一方、受光回路19Bは、発光素子Leで発光しインクリボン8で反射した光を受光素子Lrで受光し受光した光量に応じて出力電圧が変化するように構成されている。すなわち、受光素子Lrを構成するフォトトランジスタのコレクタは抵抗R3を介してVccに接続されており、エミッタはGNDに接続されている。また、フォトトランジスタのコレクタは、A/Dコンバータを内蔵した制御部15のAD入力ポートに接続されている。このため、制御部15はフォトトランジスタのコレクタの出力電圧、すなわち、センサ回路(受光回路19B)から出力される出力電圧を取り込むことができる。
(リボン色識別原理)
次に、本実施形態のプリンタ1によるインクリボン8のリボン色の識別原理について説明する。
一般に、センサは、発光素子、受光素子にバラツキがあることから、このバラツキを是正するために、輝度調整(キャリブレーション)が行われる。輝度調整では、例えば、図5に示したインクリボン8に代えて基準反射板(以下、「基準プレート」という。)を用い、受光回路19Bからの出力電圧が予め設定された基準電圧値(例えば、1.8V)となるように定常時に発光素子Leに流れる電流値を設定する(以下、この電流値を「定常電流値」という。例えば、15mA)。このような基準プレートには、例えば、黒色インクリボンより反射率の大きいプレートを用いることができる。具体的には、発光素子Leに流れる電流が基準電流値(例えば、0[mA])から徐々に増加するように制御部15からD/AコンバータDAに出力するデジタル電圧値を変化させて、受光回路19Bから出力される出力電圧が上述した基準電圧値となったときのデジタル電圧値を取得し、取得したデジタル電圧値を例えば不揮発性メモリに保存する。定常状態で発光素子Leを発光させる際には、不揮発性メモリからデジタル電圧値を読み出し、制御部15からD/AコンバータDAに読み出したデジタル電圧値を出力することで、発光素子Leに上述した定常電流値を流す。
ところで、インクリボン8のリボン色によって反射率が異なることを利用して、不揮発性メモリ21に保存したデジタル電圧値で発光素子Leを発光させた際の受光回路19Bから出力される出力電圧の電圧差によりインクリボン8のリボン色を識別することが考えられる。下表1は、そのような識別方式による受光回路19Bから出力される出力電圧の一例を示したものである。なお、インクリボン8の終端部には透明テープが捲回されており、リボン切れとなると透明テープが露出部8で露出する。
Figure 0006528305
表1に示すように、受光回路19Bから出力される出力電圧の電圧差は小さい。特に、リボン色が青と赤との間の電圧差が小さく、センサのバラツキを考慮すると、精度(識別の確実性)の点で難点があり、改善すべき課題がある。
プリンタ1では、この課題を解決するために、受光回路19Bの出力電圧に応じてリボン色を識別するのではなく、受光回路19Bの出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から予め定められた設定電圧値となるまでの時間の長さに応じてリボン色を識別するが、詳しくは以下のとおりである。
D/AコンバータDAに出力するデジタル電圧値を変化させることで、発光素子Leに流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように発光回路19Aを制御して受光回路19Bから出力される出力電圧を監視する。例えば、D/AコンバータDAに出力するデジタル電圧値を変化させることで、発光素子Leに流れる電流が基準電流値(例えば、0[mA])から所定時間(例えば、50ms)ごとに一定値(例えば、0.15mA)ずつ増加または減少するように発光回路19Aを制御して受光回路19Bから出力される出力電圧を監視する。
図7〜図10は、インクリボンのリボン色がそれぞれ黒、青、赤、白の場合に、発光素子Leに基準電流値(0[mA])から上述した定常電流値(15[mA])まで50msごとに0.15mAずつ増加するように流したときの受光回路19Bから出力される出力電圧と時間との関係を示したものである。
図7〜図10に示す最大電圧値は発光素子Leに流れる電流が0[mA]のときに対応しており、受光素子Lrの作動電圧(Vcc)が3.3Vの場合には、3.2V程度(受光素子Lrの電圧降下Vce(sat)分の0.1Vを差し引いた値)となる。一方、図7〜図10において受光素子Lrから出力された出力電圧の電圧波形が水平となるときの電圧値は発光素子Leに定常電流値が流れたときに対応している。なお、図7〜図10はオシロスコープの出力を表現しているため、水平波形部分の電圧値は受光素子Lrの出力電圧が保持(ラッチ)された状態として表されている。上述した黒、青、赤、白の各インクリボンの反射率は、黒色インクリボン<青色インクリボン<赤色インクリボン<白色インクリボンの関係にあるため、図7〜図10のそれぞれの水平波形部分の電圧値は黒色インクリボン>青色インクリボン>赤色インクリボン>白色インクリボンの関係にある。
図11(A)は、受光回路19Bの出力電圧が最大電圧値から上述した水平波形部分の電圧値となるまでの時間tの長さと黒、青、赤、白色インクリボンとの関係を模式的に示したものであり、電圧波形は図7〜図10を重ね合わせたものである。なお、水平波形部分の電圧値については各色インクリボン間の電圧差を明確にするために若干誇張して表している。
図11(A)から明らかなように、受光回路19Bの出力電圧が最大電圧値から上述した水平波形部分の電圧値となるまでの時間tの長さは、白色インクリボン、赤色インクリボン、青色インクリボン、黒色インクリボンの順に長くなる。従って、時間tの長さに応じてインクリボンRのリボン色を識別できることが分かる。
図11(A)では、時間tの閾値として、1.0[s]、1.8[s]、2.5[s]が設定された例を示している。すなわち、時間t<1.0[s]のときは白色インクリボン、1.0[s]≦時間t<1.8のときは赤色インクリボン、1.8[s]≦時間t<2.5のときは青色インクリボン、時間t≧2.5のときは白色インクリボンと判定することができる。
以上の態様は、発光素子Leに流れる電流が基準電流値(例えば、0mA)から定常電流値(例えば、15mA)まで所定時間(例えば、50ms)ごとに一定値(例えば、0.15mA)ずつ増加するように発光回路19Aを制御して受光回路19Bから出力される出力電圧を監視するものであるが、本発明は発光素子Leに流れる電流を必ずしも定常電流値まで流す必要はない。すなわち、発光素子Leに流れる電流が基準電流値(例えば、0mA)から所定時間(例えば、50ms)ごとに一定値(例えば、0.15mA)ずつ増加するように発光回路19Aを制御して受光回路19Bから出力される出力電圧が予め定められた設定電圧値となるまで監視するようにしてもよい。
この場合、設定電圧値は、理論的には、インクリボンRのリボン色が黒の場合に発光素子Leに定常電流値が流れるときの受光回路19Bから出力される電圧値(例えば、1.62V)以上、かつ、最大電圧値未満の電圧値に設定できる。従って、例えば、図11(A)に鎖線で示すように最大電圧値に近い電圧の参考電圧値に設定することもできるが、その場合には、受光回路19Bから出力される出力電圧が設定電圧値となるまでの時間が短くなる(処理時間を短縮できる)反面、各色を識別するための時間tのマージンが小さくなる。このため、精度(識別の確実性)を考慮すると、このマージンはできるだけ広い方が好ましい(マージンが広いほどリボン色の誤判定を防止できる。)。なお、基準電流値は0mAである必要はなく、インクリボンの色を判別可能なマージンを取れる程度に定常電流値と差があればよい。例えば、基準電流値を5mAとした場合は定常電流値(15mA)に達するまでの時間が短くなるが、判別するインクリボンの色の種類が少ない場合は閾値を少なくすることができ、マージンを広く取ることができるので判別することができる。
このため、図11(A)では、この設定電圧値として、インクリボンRのリボン色が黒の場合に発光素子Leに定常電流値(15mA)が流れるときの受光回路19Bから出力される電圧値が設定された例が示されている。このように設定電圧値を設定する利点は、センサSeに対するプリンタ1製造時の輝度調整が不要となることである。すなわち、この態様では、発光素子Leに流れる電流が基準電流値から所定時間ごとに一定値ずつ増加するように発光回路19Aを制御して受光回路19Bから出力される出力電圧が設定電圧値となるまで監視する(定常電流値を使用しない)ので、設定した設定電圧値をROMに記憶しておけばよく、センサSeに対する検査は別としてプリンタ1ごとに基準プレートを用いたセンサSeの輝度調整や、発光素子Leの定常電流値に対応するデジタル電圧値を不揮発性メモリへ格納する必要はない。
一方、図11(B)は、設定電圧値として上述した基準電圧値(例えば、1.8V)が設定された例である。この例でも、時間tのマージンを広くとれるため、精度(識別の確実性)を確保することができ、センサSeに対するプリンタ1製造時の輝度調整は不要である。従って、設定電圧値は、インクリボンRのリボン色が黒の場合に発光素子Leに定常電流値が流れるときの受光回路19Bから出力される電圧値以上、かつ、基準電圧値以下の電圧値に設定することが好適であるが、上述した理論的範囲に設定可能なため、本発明はこの範囲に限定されるものではない。以下では、説明を簡単にするために、図11(A)に示したように、設定電圧値が、インクリボンRのリボン色が黒の場合に発光素子Leに定常電流値が流れるときの受光回路19Bから出力される電圧値に設定されているものとして説明する。
なお、図12は、インクリボン切れ(透明テープ)の場合に受光回路から出力される出力電圧と時間との関係を示すグラフである。上述したように、インクリボン8の終端部には透明テープが捲回されており、リボン切れとなると透明テープが露出部8で露出する。従って、プリンタ1では、インクリボンRのリボン色を識別する場合と同様に、リボン切れを検出することができる。この場合、時間tの閾値として、例えば、5[s]を設定することができる。すなわち、2.5[s]≦時間t<5のときは黒色インクリボン、時間t≧5のときはリボン切れと判定することができる。
制御部15は、受光回路19Bから出力された出力電圧を監視し、出力電圧が最大電圧値から設定電圧値となるまでの時間tの長さに応じてインクリボンRのリボン色を識別する。例えば、出力電圧が最大電圧値から設定電圧値となるまでの時間tを計時ないし算出し、時間tを、設定電圧値となるまでの時間の長さとインクリボンRとの予め定められた関係(図11(A)参照)に当てはめてインクリボンRのリボン色を識別する。
制御部15(のCPU)は、時間tを内部時計で直接計時しても、あるいは、制御部15に内蔵されたA/Dコンバータのサンプリングレートは既知のため、(サンプリングデータの数)×(サンプリングレート)により時間tを算出してもよい。なお、後者の態様では、サンプリングデータはバッファとして機能するRAMに一旦格納される。
(動作)
次に、本実施形態のプリンタ1の動作について、制御部15のCPU(以下、CPUと略称する。)を主体として説明する。
プリンタ1に電源が投入されると、ROMに格納されたプログラムおよびプログラムデータがRAMに展開され、CPUは、上述した各部を所定のホーム位置に移動させる初期設定処理を行う。初期設定処理では、インクリボンRのリボン色を識別するためのリボン色識別ルーチンも実行される。
図6に示すように、このリボン色識別ルーチンでは、ステップ102において、時間tが測定(計時ないし算出)され、ステップ104において、時間tが1.0[s]未満か否かを判断し、ステップ104で肯定判断のときはステップ106でインクリボンRのリボン色を白と判定してリボン色識別ルーチンを終了し、ステップ104で否定判断のときはステップ108において、時間tが1.0[s]以上かつ1.8[s]未満か否かを判断する。
ステップ108で肯定判断のときはステップ110でインクリボンRのリボン色を赤と判定してリボン色識別ルーチンを終了し、ステップ108で否定判断のときはステップ112において、時間tが1.8[s]以上かつ2.5[s]未満か否かを判断する。ステップ112で肯定判断のときはステップ114でインクリボンRのリボン色を青と判定してリボン色識別ルーチンを終了し、ステップ112で否定判断のときはステップ116において、時間tが2.5[s]以上かつ5[s]未満か否かを判断する。
ステップ116で肯定判断のときはステップ118でインクリボンRのリボン色を黒と判定してリボン色識別ルーチンを終了し、ステップ120で否定判断のときはリボン切れと判定し表示部14にインクリボンカセット8の交換が必要である旨表示してリボン色識別ルーチンを終了する。
初期設定終了後、CPUは、オペレータによる入力部13からの印刷指令情報および切断指令情報の入力を待つ。CPUはこれらの情報が入力されると、入力された印刷指令情報に従って印刷データを生成してオペレータからの印刷開始指示を待つ。
オペレータが入力部13の所定ボタン(例えば、エンターボタン)を押下することにより印刷開始指示があると、搬送ローラ2a、2bの上流側に配置されたセンサからの出力を参照して印刷媒体Mが所定位置にセットされているか否かを判断し、否定判断のときはその旨を表示部14に表示して待機し、肯定判断のときはステッピングモータ5、9を駆動して印刷媒体Mに印刷処理を施す。
すなわち、サーマルヘッド6をプラテンローラ3に圧接する印刷位置に移動させ、生成した印刷データに従って1ラインごとにサーマルヘッド6に出力する。このとき、CPUは、リボン色識別ルーチンで識別したインクリボンRのリボン色に応じて、サーマルヘッド6の発熱量(印刷媒体Mへの印刷条件)を変更する。例えば、インクリボンRのリボン色が黒のときの発熱量を100%とした場合に、リボン色が青のときは80%〜90%程度、リボン色が赤のときは70%〜80%程度、リボン色が白のときは60%〜70%の発熱量に設定されるが、本発明はこれに限定されるものではない。印刷媒体Mの比熱も考慮して、印刷媒体Mの種類とインクリボンRのリボン色とに応じてサーマルヘッド6の発熱量を変更するようにしてもよい。
印刷媒体Mは搬送ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4による回転駆動力で媒体搬送路上を下流側に搬送され、印刷部20において所望の文字が印刷される。なお、本実施形態では、ステッピングモータ5、9を印刷媒体Mの搬送のために用いているので、CPUは出力パルス数をカウントすることによりサーマルヘッド6の加熱素子の位置に対する印刷媒体Mの先端の位置の関係、すなわち、印刷位置を把握することができる。
印刷部20(サーマルヘッド6)による印刷媒体Mに対する印刷処理が完了すると、CPUはサーマルヘッド6を媒体搬送路から退避した退避位置に移動させ、ピンチローラ4の下流側に配置されたセンサからの出力を参照して印刷媒体Mの先端が該センサの位置より下流側に位置しているか否かを判断し、肯定判断のときは搬送ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4を逆転させて印刷媒体Mの先端が該センサの位置より上流側に位置するように所定距離逆送した後、搬送ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4を正転させて印刷媒体Mを切断部7側に搬送し、否定判断のときはそのまま搬送ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4を正転させて印刷媒体Mを切断部30側に搬送する。
また、CPUは、オペレータから印刷指令情報および切断指令情報の入力がなされた時点からこの時点までの間に、切断指令情報に従って、媒体搬送路を介してカッタ刃7aに対向する位置に切断指令情報で指令された面(全切り面、半切り面)が面するようにカッタ刃受け台7bの受け面を位置付ける。
CPUは、印刷媒体Mの先端がカッタ刃7aの位置を通り過ぎて、印刷媒体Mに対する切断位置がカッタ刃7aの位置まで搬送されると、ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4の駆動を一旦停止させて印刷媒体Mの搬送を停止し、カッタ刃7aをカッタ刃受け台7bに向けて進出させることで、印刷媒体Mを切断する。CPUはピンチローラ4の下流側に配置されたセンサからの出力を参照して印刷媒体Mの先端が該センサの位置に到達したか否かを監視しており、該センサの位置を基準としてステッピングモータ9への出力パルス数をカウントすることによりカッタ刃7aの位置に対する印刷媒体Mの先端の位置の関係、すなわち、切断位置を把握することができる。
次いで、CPUは、ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4の駆動を再開させて印刷媒体Mをさらに所定距離下流側に搬送してプリンタ1から排出する。そして、所定時間経過後、ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4の駆動を停止させ、入力された印刷/切断指令情報に基づく動作を終了させる。なお、CPUは、さらに所定時間経過後、媒体搬送路上の曲線部に印刷媒体Mが位置して印刷媒体Mに曲がり癖ができることを防止するために、ローラ2a、2b、プラテンローラ3、ピンチローラ4を駆動して印刷媒体Mを搬送ローラ2a、2b側へ巻き戻す。
(効果等)
次に、本実施形態のプリンタ1の効果等について説明する。
本実施形態のプリンタ1では、単一のセンサSeを用いてインクリボンRのリボン色が識別可能なため低コスト化を図ることができ、非接触でインクリボンRのリボン色が識別可能なため耐久性を高めることができる。また、CPUは、発光素子Leに流れる電流が基準電流値から徐々に増加するように発光回路19Aを制御して受光回路19Bから出力される出力電圧を監視し、出力電圧が最大電圧値(基準電流値を流したときに対応する電圧値)から設定電圧値となるまでの時間tの長さに応じてインクリボンの色を識別するので(図11(A)、図6参照)、受光回路19Bの出力電圧に応じてリボン色を識別する場合と比べ、精度よくインクリボンの色を識別することができる。
また、本実施形態のプリンタ1では、発光素子Leに流れる電流が基準電流値から徐々に増加するように発光回路19Aを制御して(定常電流値を使用しないで)受光回路19Bから出力される出力電圧を監視する。このため、プリンタ1ごとに基準プレートを用いたセンサSeの輝度調整が不要となる。
さらに、本実施形態のプリンタ1では、識別したインクリボンRのリボン色に応じて、印刷部20(サーマルヘッド6)の印刷条件(発熱量)を変更する。このため、印刷媒体Mに印刷された文字等の印刷品質を高めることができる。
なお、上記実施形態では、本発明を印刷装置(プリンタ1)に適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、インクリボンの色を識別するリボン色識別装置にも適用可能である。また、上記実施形態では、インクリボンRに単色リボンを用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)等の複数色が面順次に繰り返されたインクリボンのリボン色を識別する場合や特定のリボン色の位置を検出する場合にも適用することができる。このような態様では、例示した所定時間を短く設定することで識別処理時間等を短縮することができる。さらに、上記実施形態では、基準電流値、設定電圧値、所定時間、一定量、時間tの閾値等について具体的な数値を示したが、本発明がこれに限定なされないことはいうまでもない。
また、上記実施形態では、インクリボンRを使用して印刷媒体Mに直接画像を形成する直接印刷方式のプリンタ1について例示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、本発明は、インクリボンを使用して中間転写媒体に画像を形成し、中間転写媒体に形成された画像を印刷媒体に転写する間接印刷方式の印刷装置にも適用可能である。
さらに、上記実施形態では、供給リール8cおよび巻取リール8dをカセットケース8a内に収容したインクリボンカセット8を例示したが、本発明はこれに制限されることなく、カセットケース8aを用いることなく、供給リール8cや巻取リール8dをそれぞれ供給リール回転軸、巻取リール回転軸に装着可能な印刷装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、図5に示したように、フォトトランジスタのコレクタ側を受光回路19Bの出力電圧とする例を示したが、本発明はこれに限らず、例えば、フォトトランジスタのエミッタ側を受光回路19Bの出力電圧とするようにしてもよい。この場合には、図7〜図12に示した出力電圧の波形は上下方向で逆となる。このような態様では、上述した設定電圧値は、最小電圧値を越えインクリボンRのリボン色が黒の場合に発光素子Leに定常電流値が流れるときの受光回路Lrから出力される電圧値以下の電圧値に設定される。その際、好適な設定電圧値として、基準電圧値以上、かつ、インクリボンRのリボン色が黒の場合に発光素子Leに定常電流値が流れるときの受光回路19Bから出力される電圧値以下の電圧値に設定するようにしてもよい。このとき、フォトトランジスタのエミッタ側を反射型センサの出力電圧とする場合に、図5の抵抗R3を、フォトトランジスタのエミッタ側とグランド(GND)の間に挿入し作動電源(Vcc)を直接フォトトランジスタのコレクタ側に接続するようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、センサSeに反射型センサを例示したが、本発明はこれに限ることなく、透過型センサを用いるようにしてもよい。また、センサSeは3.3V系のものに限らず、例えば、1.8V、5V、12V系等の他の電圧系のものを用いるようにしてもよい。また、上記実施形態では、発光素子Leと受光素子Lrとで作動電圧を同じ電圧とした例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。さらに、上記実施形態では、発光素子LeにLED、受光素子Lrにフォトトランジスタを例示したが、本発明はこれに制限されるものではない。
なお、本実施形態では発光素子Leに流れる電流が基準電流値から徐々に増加するように発光回路19Aを制御する態様を示したが、基準電流値を例えば15mAに設定し、CPUが、発光素子Leに流れる電流が基準電流値から徐々に減少するように発光回路19Aを制御して受光回路19Bから出力される出力電圧を監視し、出力電圧が基準電流値を流したときの電圧値から設定電圧値(例えば、2.8V)となるまでの時間tの長さに応じてインクリボンの色を識別するようにしてもよい。この場合、時間tの閾値として、0.65[s]、0.9[s]、1.1[s]が設定された例を示している。すなわち、時間t<0.65[s]のときは白色インクリボン、0.65[s]≦時間t<0.9のときは赤色インクリボン、0.9[s]≦時間t<1.1のときは青色インクリボン、時間t≧1.1のときは白色インクリボンと判定することができる(図14)。
以上述べたとおり、本発明は、低コストで耐久性および精度に優れたリボン色識別装置および該リボン色識別装置を備えた印刷装置を提供するものであるため、リボン色識別装置および印刷装置の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
1 プリンタ(印刷装置)
8 インクリボンカセット
8b 露出部
8c 供給リール
8d 巻取リール
15 制御部(制御手段)
19A 発光回路
19B 受光回路
20 印刷部(印刷手段)
Le 発光素子
Lr 受光素子
M 印刷媒体(媒体)
R インクリボン
Se センサ

Claims (7)

  1. 供給リールと巻取リールとの間で架設されたインクリボンと、
    前記インクリボンを用いて媒体に印刷処理を施す印刷手段と、
    発光素子と受光素子とを有し前記インクリボンを検出するセンサと、
    前記発光素子を発光させる発光回路と前記受光素子を作動させる受光回路とを有するセンサ回路と、
    前記センサ回路を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記発光素子に流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように前記発光回路を制御して前記受光回路から出力される出力電圧を監視し、前記出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から予め設定された設定電圧値となるまでの時間の長さに応じて前記インクリボンの色を識別することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記発光素子に流れる電流が基準電流値から所定時間ごとに一定値ずつ増加または減少するように前記発光回路を制御して前記受光回路から出力される出力電圧を監視し、前記出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から前記設定電圧値となるまでの時間を計時ないし算出し、
    前記計時ないし算出した時間を、前記設定電圧値となるまでの時間の長さと前記インクリボンの色との予め定められた関係に当てはめて前記インクリボンの色を識別する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記設定電圧値は、前記インクリボンの色が黒の場合に前記発光素子に定常電流値が流れるときの前記受光回路から出力される電圧値以上かつ最大電圧値未満の電圧値、または、最小電圧値を越え前記インクリボンの色が黒の場合に前記発光素子に前記定常電流値が流れるときの前記受光回路から出力される電圧値以下の電圧値であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記発光回路はD/Aコンバータと、前記D/Aコンバータの出力端子が正相入力端子に接続されたオペアンプと、前記オペアンプの出力端子が抵抗を介してベースに接続されたトランジスタとを有して構成され、前記発光素子は作動電源(Vcc)と前記トランジスタのコレクタとの間に挿入されており、
    前記制御手段は、前記D/Aコンバータに出力するデジタル電圧を変更することで、前記発光素子に流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように前記発光回路を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記インクリボンは前記インクリボンが露出する露出部を有するインクリボンカセット内に収容されており、前記センサは前記露出部近傍に配置された反射型センサであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  6. 前記制御手段は、前記識別したインクリボンの色に応じて、前記印刷手段による前記媒体への印刷条件を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. インクリボンの色を識別するリボン色識別装置において、
    発光素子と受光素子とを有し前記インクリボンを検出するセンサと、
    前記発光素子を発光させる発光回路と前記受光素子を作動させる受光回路とを有するセンサ回路と、
    前記センサ回路を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記発光素子に流れる電流が基準電流値から徐々に増加または減少するように前記発光回路を制御して前記受光回路から出力される出力電圧を監視し、前記出力電圧が前記基準電流値に対応する電圧値から予め設定された設定電圧値となるまでの時間の長さに応じて前記インクリボンの色を識別することを特徴とするリボン色識別装置。
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