JP6527629B1 - 動作補助作業着 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構成であって軽量であり、左右同様に又は別々に動作しても補助して欲しい片身又は両身の腕・膝・腰・背中を選択的に十分に補助でき、長期間に渡って使用しても疲労を増長せず、取るべき姿勢へ簡便に調整でき、装着し易い動作補助作業着を提供する。【解決手段】動作補助作業着1は、左腕及び右腕夫々の腕支持部11を支えて吊り上げ可能に繋ぎ、左及び右の肩越しに背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体10aである腕補助帯部10と、左脚の左足及び右脚の右足夫々の足裏で踏み付けて支持するための踏付け部31に繋がり、腰を経て前記背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体30aである腰背脚補助帯部30とが、左右で互いに交差することなく、前記背で集束部材を介して集束されている。【選択図】図1

Description

本発明は、両腕や両脚を左右同様に又は別々に動作しつつ、前屈みや中腰で又は腰を下ろしてから人荷を胸や腹の前に持ち上げたり、目前や頭上で腕を上げて長期間にわたって作業し続けたりする際に、使用される動作補助作業着に関する。
搬送時に前屈みや中腰で又は腰を下ろして屈んでから荷物を持ち上げたり腰を捻ったりして荷物を移動させたり取り扱ったりする流通現場や、前屈みや中腰又は背筋を伸ばした同じ姿勢又は背筋の曲げ伸ばしを繰り返しながら前で腕を上げてベルトコンベアー上に次々と流れてくる製品部品から製品を組み立てる製造現場や、腰を下ろしたり腕を上げたりして苗付け・収穫をする農業現場や、介護・治療すべき患者を移動させる介護・医療現場のように重労働を強いられる作業現場での労働者は、腕、肩、腰背、又は脚とりわけ腕や腰背や脚の肉体的負担が大きく、短時間で疲労がたまり易い。
そのような肉体的負担を軽減するため、腰背、脚の筋肉の動作を補助して作業負担を軽減しつつ作業効率を向上させる補助具が開発されている。
例えば特許文献1に、左ベルトと右ベルトとを、夫々、左右の肩から左右の大腿部の背側に位置する左連結具及び右連結具を経由させて上方に折り返して、背中に位置する左保持部及び右保持部を介して、夫々、腰の周りに左及び右方向に巻きつけた腰筋力補助具が、開示されている。この腰筋力補助具は、左右の連結具が、動滑車の機能を発揮して、前屈姿勢を戻そうとする復元力で腰の周りを締付けて、十分な姿勢復元力を発生させ得るというものである。
また、特許文献2に、左ベルトと右ベルトとを、夫々、左右の肩部から、背部及び腰部に位置する4箇所の保持部を経由して、左右の膝部に至るように装着し、左腰部ベルトと右腰部ベルトとの一端部を、それぞれ保持部の間において、左ベルトと右ベルトとに摺動自在に連結し、他端部を、それぞれ腰部の周りに左右方向に巻きつけた腰部筋力補助具が、開示されている。この腰部筋力補助具は、前屈すると左右のべルトが引張られて張力が生じると共に、左右の腰部ベルトも引張られて腰部の周りの締め付け力が増大し、前屈しないときには、左右のべルトの張力及び左右の腰部ベルトの締め付け力が共に解除されるというものである。
さらに、特許文献3に、上体及び下肢に装着され、体幹を前屈させた姿勢での腰背部の筋を補助する腰部負担軽減具であって、左肩、背中、右腰部、右臀部、及び右大腿背面部を通って右膝部にかけて配置される一方の主部材と、右肩、前記背中、左腰部、左臀部、及び左大腿背面部を通って左膝部にかけて配置される他方の主部材とを備え、一方の主部材と他方の主部材とは背中で交差しつつ交差箇所より下方で離間し、一方の主部材は交差箇所より下方で右体側部に変位し、他方の主部材は前記交差箇所より下方で左体側部に変位する圧迫回避機能付き腰部負担軽減具が、開示されている。この腰部負担軽減具は、簡易な操作で、腰背部の筋を補助する機能を解除又は復帰できるというものである。
両腕や両脚を、前屈みや中腰で又は腰を下ろしてから人荷を持ち上げたり、目前や頭上で腕を上げて作業し続けたりする作業者は、できるだけ簡素な構造で全体的に軽量であり、補助して欲しい動作のための筋を選択的に補助できる補助具や軽減具のような作業着を、求めている。しかし、従来の作業着は、保持部を有していたり、主部材が交差していたりする所為で、左右別々に動作したり捻って動作したりする作業者に、補助して欲しい何れか片身の筋肉の補助ができ易い反面、補助を必要とせずむしろ補助をしない方がよい他方の片身の筋肉に作用してしまい、却って余計な筋肉負担を強いてしまうという問題があった。
しかも、従来の補助具や軽減具のような作業着は、腰を屈めたときにベルトを引っ張り、ベルト反力が背と腰を引き締めるものの、腰のみを補助しているに過ぎず、腕への負担が変わらないため、持ち上げ動作で腕力の弱い女性や高齢者は、短時間で腕が疲れてしまうという問題があった。
また、従来の補助具や軽減具のような作業着は、簡単に脱着できないので、一旦、所望の動作補助ができるように調整して装着した後は、動作補助の強度や角度を自ら簡便に再調整できない。一旦ベルトを強く設定して装着すると、もはや弱く再調整し難く、常に締付けられている装着状態にしてしまうと、長時間労働時に反って疲労を増長し易い。
特開2011−229704号公報 特開2011−277号公報 特開2016−83254号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、簡素な構成であって軽量であり、左右同様に又は別々に動作しても補助して欲しい片身又は両身の腕・膝・腰・背中を選択的に十分に補助でき、長期間に渡って使用しても疲労を増長せず、取るべき姿勢へ簡便に調整でき、装着し易い動作補助作業着を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた動作補助作業着は、左腕及び右腕夫々の腕支持部を支えて吊り上げ可能に繋ぎ、左及び右の肩越しに背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体である腕補助帯部と、左脚の左足及び右脚の右足夫々の足裏で踏み付けて支持するための踏付け部に繋がり、腰を経て前記背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体である腰背脚補助帯部とが、左右で互いに交差することなく、前記背で集束部材を介して集束されており、前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とは前記背に設けられ胸幅方向と体軸方向とよりもそれらの対角向きに対向する方向に歪んで伸縮する異方性の織物を有した変形性で平面状の前記集束部材に、前記左腕への前記腕補助帯部及び前記右脚への前記腰背脚補助帯部と前記右腕への前記腕補助帯部及び前記左脚への前記腰背脚補助帯部との一方と他方とが夫々対角向きとなりつつ前記異方性によって前記一方が引き伸ばされ前記他方が縮んで伸縮するように、端部で繋げられているというものである。
この動作補助作業着は、前記織物が、例えば、緯糸の方向と経糸の方向とが夫々前記胸幅方向と前記体軸方向とを向く平織物であるというものである。
この動作補助作業着は、前記平面状の集束部材が、クッション材を前記織物で覆ったパッド部材とするものであってもよい。
この動作補助作業着は、前記平面状の集束部材が、その四隅で夫々、前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とに、繋がっていることが、好ましい。
この動作補助作業着は、前記平面状の集束部材が、前記四隅で、前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とに、縫製によって又は回動可能にフック金具によって繋がっているものであってもよい。
この動作補助作業着は、前記平面状の集束部材が、その四隅で夫々、前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とに、繋がっていることにより、前記右腕への前記腕補助帯部及び前記左脚への前記腰背脚補助帯部と、前記左腕への前記腕補助帯部及び前記右脚への前記腰背脚補助帯部とのうちの一方が他方よりも伸びたときに前記集束部材がこの一方方向へ歪んで伸びつつこの他方方向へ歪んで縮むようになっているというものであってもよい。
この動作補助作業着は、自然長で伸びずに緊張した第一の弾性布地と、前記第一の弾性布地より長く自然長で弛んだ第二の弾性布地とを有することにより、前記背に対し、前屈を大きくするにつれて、前記第一の弾性布地のみ弾性的に伸びる段階と、前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地が共に弾性的に伸びる段階を有するように、構成されている前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地とを、背側に有していることが、好ましい。
この動作補助作業着は、少なくとも一部で重なっている前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地とが、前記腕支持部に繋がるベストの襟首部と、前記腰背脚補助帯部が係止されつつ前記腰背脚補助帯部で前記踏付け部へ引っ張られる腰当て部及び/又は前記ベストの後ろ身頃の裾とに、繋がれていることが、好ましい。
この動作補助作業着は、前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地との間に、前記集束部材を挟み込んでいて、この間から前記腕補助帯部と前記腰背脚補助帯部とが伸びているというものであってもよい。
この動作補助作業着は、前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地とが、例えば、経編生地を有しているというものである。
この動作補助作業着は、外側の前記第一の弾性布地が、内側の前記第二の弾性布地に、重なっているものであってもよい。
この動作補助作業着は、前記腕補助帯部が、前記ベストに摺動可能に実装されているというものであってもよい。
この動作補助作業着は、前記腰当て部と前記ベストとが、位置調整可能に面ファスナを介して連結されていることが、好ましい。
この動作補助作業着は、前記腕支持部が、例えば、手、手首、前腕、肘及び/又は上腕を支持する帯、袖及び/又は手袋であるというものである。
この動作補助作業着は、前記腕支持部が、前記手又は前記手首と前記肘を挟んで前記前腕の側と前記上腕の側とで腕を支持して、前記前腕及び/又は前記上腕を補助している前記帯、前記袖及び/又は前記手袋であるというものである。
この動作補助作業着は、前記腕支持部が、前記帯、前記袖及び/又は前記手袋を緊締可能な面ファスナを有しているというものであってもよい。
この動作補助作業着は、前記腰背脚補助帯部が、前記踏付け部から膝と大腿と前記腰とを経て前記背にかけて夫々伸びているというものである。
本発明の動作補助作業着は、前屈みや中腰で又は腰を下ろしてから人荷を持ち上げる動作を繰り返す作業や、前屈みや中腰や腰を深く下ろしたまま又は前で腕を上げたまま長期間にわたって作業現場で同じ動作を繰り返し一定の姿勢を保ちつつ作業し続ける際に、左右同様に又は別々に動作しても補助して欲しい片方又は両方の腕・膝・腰・背中を選択的に十分に補助できる。
この動作補助作業着は、腕支持部を支えて吊り上げ可能に繋ぎ肩越しに背にかけて夫々伸びた腕補助帯部と、踏付け部に繋がり腰を経て前記背にかけて夫々伸びた腰背脚補助帯部とが、連結されていることにより、荷物を持った作業者の腰・背・脚を補助でき、また荷物を抱えた腕を持ち上げるのを補助できる。
この動作補助作業着は、腕補助帯部と腰背脚補助帯部とが左右で互いに交差していないので、右側の腕・腰背・脚と左側の腕・腰背・脚とを、それぞれ独立して、両方又は何れか一方の補助をすることができる。
この動作補助作業着は、変形性の集束部材を有していると、両腕又は両脚の動作が左右で同じときに、補助を必要とする左右両方の腕や脚や背や腰を、同等に補助する。
また、この動作補助作業着は、変形性の集束部材を有していると、両腕又は両脚の動きが左右で異なるとき、若しくは上半身や下半身を捻ったときに、腕補助帯部や腰背脚補助帯部の左右別々な動きに追従して変形性の集束部材が変形し、腕補助帯部や腰背脚補助帯部での左右の張力の差をバランスよく分散し、補助を必要とする左右の何れか一方の腕や脚や背や腰を、より強く安定して動作補助でき、左右の補助の違いに違和感を感じさせない。
この動作補助作業着は、前屈みや中腰で又は腰を下ろしてから人荷を胸や腹の前に持ち上げたり、目前や頭上で腕を上げて長期間にわたって作業し続けたりする際に、腕補助帯部で、両腕を夫々補助する。
この動作補助作業着は、それを装着した作業者の直立状態での背に対し、緊張した第一の弾性布地と、弛んだ第二の弾性布地とを、背側に有していると、動作補助作業着を装着した作業者が前屈していないときには、第一の弾性布地と第二の弾性布地が引っ張られていないので、動作を補助しないが、小さく傾け前屈し始めたときには、先ず第一の弾性布地のみが引っ張られて腰背を緩やかに軽く補助し、大きく傾けてさらに前屈したときには、第一の弾性布地と共に第二の弾性布地も引っ張られて腰背を強く補助する。従って、この動作補助作業着は、小さな筋補助を必要とするときは軽く補助し、大きな筋補助を必要とするときは強く補助する。
しかもこの動作補助作業着は、腰背脚補助帯部が係止されつつ腰背脚補助帯部で踏付け部へ引っ張られる腰当て部と、腕支持部に繋がるベストの襟首部とが、集束部材を挟み込みつつ重なっている第一の弾性布地と第二の弾性布地とで、繋がれ、その腰当て部とベストとが、位置調整可能に面ファスナを介して連結されていると、装着時や装着後の位置調整を容易く行うことができる。従って、腕・腰背・脚の取るべき姿勢・補助位置・補助角度・補助強度の補助程度を、適宜、簡便かつ任意に調整できる。
また、この動作補助作業着は、工場等での作業用制服や規定白衣の上や内で、簡便に装着でき、着脱のための装着時間の短縮化、補助強弱の調整のための掛け替え時間の短縮化を図ることができるので、汎用性が高い。
この動作補助作業着は、上腕のみならず、手又は手首の動作も補助でき、腕や手先の負荷が軽減されるので、重い荷物の搬送作業や、軽い作業対象物の頭上又は目前での長時間繰返し作業にも、適している。併せて、この動作補助作業着は、腰の動作のみならず、大腿から膝や足首まで脚の動作も補助でき、腰や臀や脚の負荷が軽減されるので、重い人荷の揚げ降ろしや、繰り返し作業にも、適している。
さらに、この動作補助作業着は、軽量であり、長期間に渡って使用しても疲労を増長させない。
この動作補助作業着は、腕補助帯部と腰背脚補助帯部との夫々が背中で非交差となっており、その腰背脚補助帯部が膝裏を介して足裏で踏み付けられるというものである。そのため、膝を曲げたり腕が下がったりすると肩越しに腕補助帯部が引っ張られ、腕とりわけ前腕や上腕を持ち上げて、背中とともに補助をする。その場合、特に前腕重心位置から腕補助帯部によって腕が引き上げられることとなるので、軽い力で人荷を持ち上げたり移動させたりことができる。また、前屈となり又は腰を屈める場合だけでなく膝を曲げた場合にも背中で腰背脚補助帯部を引っ張り、腕・腰・背・脚・膝を補助する。その場合、主に腰を中心に背や膝の反動も利用して、軽い力で重い人荷を、持ち上げることができる。
この動作補助作業着は、構成が簡素であり、簡便に製造できる。
本発明を適用する動作補助作業着の一態様の前後ろを示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着の集束部材と腕補助帯部及び腰背脚補助帯部との動作を示す模式平面図である。 本発明を適用する動作補助作業着の集束部材と腕補助帯部及び腰背脚補助帯部との別な態様を示す模式平面図である。 本発明を適用する動作補助作業着の別な一態様の後ろを示す背面図である。 本発明を適用する動作補助作業着の別な一態様の使用状態を示す概要図と、その状態及び反力の相関関係を模式的に示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明の動作補助作業着1の一態様は、図1に示すように、作業者が前屈みや中腰や蹲踞のような姿勢又は背筋を伸ばした姿勢にて前で腕を上げ又はそのままで作業したり、屈み、腰を下ろし又は腰を捻った後に立ち上がる動作を繰り返したりして、荷物や患者を移動したり商品や製品や作物の生産・加工のような重労働をしたりする際に、装着するものである。
動作補助作業着1は、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とが夫々、何れも左右で互いに交差することなく、背の中央で、変形性で平面状の集束部材20によって、集束されているというものである。左右の腕補助帯部10と左右の腰背脚補助帯部30とは、それらの端部が変形性で平面状の集束部材20の四隅に接続されている。
腕補助帯部10は、両腕夫々の腕支持部11を支えて吊り上げ可能に繋ぎ肩越しに背にかけて夫々伸びて、一部が弾性体10aとなっている。腕補助帯部10は、長さ調節可能なアジャスタを有することにより長さを調節してもよい(不図示)。腕補助帯部10の長さは、腰背脚補助帯部30が有する長さ調節可能なアジャスタ36により調節してもよい。図1では、腕補助帯部10は、袖17のおもて面に露出した状態で図示してあるが、袖17の内部に収められていてもよく、袖17のおもて面又は裏面の鞘18に滑りやすいように一部通されて、収められていてもよい。腰背脚補助帯部30は、両足夫々の足裏で踏み付けて支持するための踏付け部31に繋がり、腰・臀を経て背にかけて夫々伸びて、一部が弾性体30aとなっている。
変形性で平面状の集束部材20は、図1(b)に示すように、矩形であって、背中中央に位置するように調整されている。この変形性で平面状の集束部材20は、胸幅方向と体軸方向とよりもそれらの斜め方向に伸びる異方性の織物を有して形成されており、両腕夫々への左右の腕補助帯部10と、両脚夫々への左右の腰背脚補助帯部30とが、その四隅に接続することにより、それら4本の帯部10・10・30・30の動きに連動して変形するようになっている(図2参照)。
変形性で平面状の集束部材20は、平面状とは矩形に限らず、多角形や、円形、楕円形でも構わない。このような集束部材20は、胸幅方向と体軸方向とよりもそれらの斜め方向に伸びる異方性の織物21のみからなっていてもよく、クッション材例えばスポンジ、海綿、発泡ウレタンのような多孔質材が袋状のその織物21で覆われたパッド部材でもよい。
この織物21は、異方性の変形性を有するが、殆ど弾性を有していないことが好ましい。例えば、この織物21は、ポリエステルやナイロンのような合成繊維製のものが挙げられる。
変形性の集束部材20は、具体的には図2に示すように変形するようにできている。変形性の集束部材20を成す織物21は、平織物の布帛である。これらの織物21は、例えば、緯糸(よこ糸)・経糸(たて糸)で繰り返し、互いに糸1本ごとに交差する織物組織又は織物である。
その変形性の集束部材20の織物21は、平織の場合であれば、緯糸の方向が作業者の胸幅方向と略平行な方向に向き、経糸の方向が作業者の体軸方向と略平行な方向に向くように、配置されている。
その変形性の集束部材20は、両腕夫々への左右の腕補助帯部10と、両脚夫々への左右の腰背脚補助帯部30とに、四隅近傍で、例えば縫製によって繋がっている。具体的には、図2(a)に示すように、その肩側である上辺側の両端近傍に左右の腕補助帯部10・10の夫々の端部が縫製によって縫製部位22で繋がり、その腰側である下辺側の両端近傍に左右の腰背脚補助帯部30・30の夫々の端部が縫製によって縫製部位22で繋がっている。
その変形性の集束部材20は、作業者が前屈していない時には、図2(a)に示すように、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とで引っ張られていない。そのため、織物21の緯糸が作業者の体軸方向に向き、経糸の方向が作業者の体軸方向に向いたままであり、その結果、集束部材20は、変形していない。
一方、その変形性の集束部材20は、作業者が左右に身体を捩じることなく前屈したときや、左右両腕を同様に上げたときや、左右両脚を同様に曲げた時には、図2(b)に示すように、左右の腕補助帯部10と左右の腰背脚補助帯部30とで同等に引っ張られる。そのため、織物21の緯糸が作業者の体軸方向に向いたまま殆ど伸びず、また経糸の方向が作業者の体軸方向に向いたまま殆ど伸びず、その結果、集束部材20は、変形しない。
他方、その変形性の集束部材20は、作業者が左右別々に動作して、身体を左右に例えば左に捩じった時や、身体を左右に例えば左に捩じりながら前屈した時や、片腕例えば右腕のみを上げた時や、両脚を前後に例えば右脚を前に左脚を後ろにした時には、図2(c)に示すように、右の腕補助帯部10と左の腰背脚補助帯部30とで強く引っ張られ左の腕補助帯部10と右の腰背脚補助帯部30とで殆ど又は弱くしか引っ張られない。そのため、織物21の緯糸が右上がりに傾いて歪み、経糸が右寄りに傾いて歪み、その結果、変形性の集束部材20は、右の腕補助帯部10の縫製部位と左の腰背脚補助帯部30の縫製部位との対角線上に向いて引き伸ばされ、それに伴って右の腕補助帯部10の縫製部位と左の腰背脚補助帯部30の縫製部位との向きに対角線上に向いて歪んで縮む。このような変形のために、左右の腕補助帯部10と左右の腰背脚補助帯部30との夫々に設定した所期の張力がバランスよく適切に維持され、安定して、腕・背・腰・脚・膝を補助することとなる。
なお、左右逆に動作した場合も対称に、同様な動きをする。
それに対し、従来の動作補助作業着のように、右の腕補助帯部と左の腰背脚補助帯部との一連の一体ラインが、左の腕補助帯部と右の腰背脚補助帯部との一連の一体ラインに交差していると、左右別々な動作をした時に、両ラインの帯部同士が交差部位で独立に摺動するだけで左右に調整されないので、別々な動作に起因する両ラインの帯部同士のバランスが偏ってしまい、腕・背・腰・脚・膝を安定して補助できなくなってしまう。
変形性の集束部材20は、図3(a)で示すように、その肩側である上辺側とその腰側である下辺側との四隅角で切り取られ、そこに、左右の腕補助帯部10の夫々の端部と、左右の腰背脚補助帯部30の夫々の端部とが、縫製部位22によって繋がっていてもよい。このようにすると、右の腕補助帯部10と左の腰背脚補助帯部30、又は左の腕補助帯部10と右の腰背脚補助帯部30が、引っ張られたときに、集束部材20は然程捻じれずに変形するため、所期の張力が一層バランスよく適切に維持され、より安定して、腕・背・腰・脚・膝を補助することとなる。左右の補助の違いに違和感が一層少ない。
変形性の集束部材20は、図3(b)で示すように、左右の腕補助帯部10の夫々の端部と、左右の腰背脚補助帯部30の夫々の端部とに、回動可能にフック金具23によって、繋がっていてもよい。このようにすると、作業者の体格に応じて、左右の腕補助帯部10と左右の腰背脚補助帯部30とが、変形性の集束部材20に対して自然と最適な角度に調整され、集束部材20は然程捻じれずに変形するため、一層バランスよく適切に維持され、左右の補助の違いに違和感が一層少ない。
本発明の動作補助作業着1の別な一態様は、図4に示すように、作業者が直立状態のときに、背に対し、丁度緊張した外側の第一の弾性布地41と、その第一の弾性布地41よりも幾分長くなっていることにより弛んだ内側の第二の弾性布地42とを、有しているというものである。
この動作補助作業着1は、少なくとも一部で重なっている第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とが、腰背脚補助帯部30を係止させつつ腰背脚補助帯部30で踏付け部31へ引っ張られる腰当て部47と、腕支持部11に繋がるベスト40の襟首部45とに、縫製によって、繋がれているものであってもよい。ベスト40は、前身頃と後ろ身頃とを、肩当てパットで補強されている肩部と脇部とで縫製されている。そのため、襟首部47は、引っ張られても型崩れしない。第二の弾性布地42は、例えば第一の弾性布地41よりも数cm例えば1〜3cm好ましくは2cm長くなって弛んでいる。
また、腰当て部47は、少なくとも一部が弾性体である脚補助帯部37が膝取巻き部34を経て踏付け部31に接続し、腰背脚補助帯部30と共に、前屈や腕上げ等によって、引っ張られるようにして、第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とが腰背脚補助帯部30を係止するようにしている。
また、腰当て部47とベスト40の後ろ身頃48の裾とが、位置調整可能に面ファスナ46を介して連結されていると、装着時や装着後の位置調整を容易く行うことができる。従って、腕・腰背・脚の取るべき姿勢・補助位置・補助角度・補助強度の補助程度を、適宜、簡便かつ任意に自分で自在に調整できる。しかも、第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とを、調整すると共に、腕補助帯部10の長さを調整することもできる。
この動作補助作業着1は、ベスト40が背面の後ろ身頃48で第二の弾性布地42を兼ねているものであってもよい。
ベスト40が、前面で線ファスナにより開閉可能な前開きの前身頃43をなしていてもよく、胸ベルトを有していてもよい。さらに、前身頃43から延び脇を経て腰当て部47に至る脇締め部50を有していてもよい。これにより、腕補助帯部10の作用を確実に腕支持部11に伝え腕を補助することができ、腰背脚補助帯部30の作用を逃がさないように確実に伝えて脚・腰・背を補助することができる。
第一の弾性布地41及び第二の弾性布地42は、体軸方向に選択的に伸び得るが胸幅方向に殆ど伸びない弾性体布帛であると一層好ましい。これら弾性布地は、例えば生地の経方向又は緯方向の何れか一方向に伸縮性を持たせた1ウェイストレッチ生地、例えばサテンネットが挙げられ、具体的には、経編生地を有しているというものである。経編生地は、トリコット編機、ラッセル編機、又はミラニーズ編機を用いて製造されたトリコット、ラッセル、又はミラニーズである。とりわけ、編組織がラッセル網のもので、ポリウレタン弾性糸とポリエステルの交編使いのものでポリウレタン弾性糸が真っすぐに編まれている所謂パワーネットが好ましい。
この動作補助作業着1は、装着した作業者が前屈していない状態、例えば直立状態のとき、誇張して示す図5(a)のように、第一の弾性布地41が弛まず伸長せず丁度緊張し弾性機能が利いていない形状となり、第二の弾性布地42が弛んだまま弾性機能が利いていない形状となっている。
ベスト40の前身頃43は、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とが引っ張られたときに、伸びないように、経糸方向と横糸方向とが体軸方向と胸幅方向とに向いた平織であってもよく、体軸方向に伸びないが胸幅方向に伸び得る織物、例えば第一の弾性布地41や第二の弾性布地42に用いられる織物を、第一の弾性布地41や第二の弾性布地42の向きとは直行する糸筋方向にして配置したものであってもよい。
この動作補助作業着1は、作業者が上体を小さく傾けた前屈の状態となるとき、図5(b)に示すように、第一の弾性布地41が弾性的に伸びるが、第二の弾性布地42が引っ張られていないので弾性機能が利かない形状となる。
この動作補助作業着1は、作業者が上体を大きく傾けた前屈の状態となるとき、図5(c)に示すように、第一の弾性布地41が弾性的にさらに伸び、それと共に第二の弾性布地42が弾性的に伸びた形状となる。
ばねは、一般的に、F=kx(式中、Fはばねによる反力、kはばね定数(Spring Constant:S.C.)、xは自然長からの伸び量)で示される弾性の法則(フックの法則)中のばね定数が伸び量に応じ高くなるというものであり、反力と伸び量とが非線形の相関性を示すものである。弾性体についてもこの式が成り立つ。
図5(a)〜(c)の状態での第一の弾性布地41と第二の弾性布地42との弾性体による反力Fは、以下の通りである。図5中、第一の弾性布地41のばね定数をk、第二の弾性布地42のばね定数をkとし、同図(a)において第一の弾性布地41と第二の弾性布地42との合計の反力をF、第一の弾性布地41の自然長をxとし、同図(b)において合計の反力をF、第一の弾性布地41が伸びた状態での第二の弾性布地42の自然長をxとし、同図(c)において反力の合計をF、第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とが伸びた状態での長さをxとする。
図5(a)において反力F=0、
同図(b)において反力F=k(x-x)、
同図(c)において反力F=k(x-x)+k(x-x
で表される。従って、同図(a)において第一の弾性布地41と第二の弾性布地42との弾性機能が利いていないから反力Fは発生しないが、同図(b)において第一の弾性布地41のみの弾性機能が利いているからそれのみによる反力Fのみが発現し、同図(c)において第一の弾性布地41と第二の弾性布地42との弾性機能が利いてそれらによる一層強い反力Fが発現する。同図下段に、横軸の長さと、縦軸の反力との相関関係を、模式的に表したグラフを示す。グラフから明らかなように、腰を屈めるにつれて、xまでは緩い傾斜で反力が増大し、xを超えるときつい傾斜となって反力が一層増大している。反力Fの一次変数がxを境に変化している。従って、この動作補助作業着1は、作業者が小さく傾けた前屈では比較的軽い持ち上げ動作を補助し、作業者が大きく傾けた前屈では比較的重い持ち上げ動作を補助する。浅く前屈する場合と深く前屈する場合とで、段階的に補助することができる。
外側の第一の弾性布地41が、内側の第二の弾性布地42を、覆いつつ重なっている二層にした例を好ましい一例として示したが、内外逆にしてもよく、段階的に緊締から弛んだ三層以上、例えば三層から五層にしてもよい。
第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とは、同一の素材であってもよく、ゴム弾性が異なる素材であってもよい。
動作補助作業着1として、図1〜図3のように変形性の集束部材20を用いる態様と、図4〜5のように第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とを用いる態様とを、別々に図示したが、それらを一緒に用いる態様であってもよい。
次に、これらの動作補助作業着1の態様に共通する部材、即ち両腕夫々の腕支持部11を支えて吊り上げ可能に繋ぎ肩越しに背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体10aである腕補助帯部10と、両足夫々の足裏で踏み付けて支持するための踏付け部31に繋がり腰を経て背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体30aである腰背脚補助帯部30とについて、説明する。
腕支持部11は、手、手首、前腕、肘及び/又は上腕を支持する帯、手袋、及び/又はベスト40に接続された袖17に設けられていてもよい。腕支持部11は、前腕、肘、上腕を支持するものである。腕支持部11は、手首を取り巻き絞めて支持する手首支持具12と、肘よりも手先側で前腕付け根を取り巻き絞めて支持する前腕側肘支持具13と、肘よりも肩側で上腕付け根を取り巻き絞めて支持する上腕側肘支持具15とからなっている。手首支持具12、前腕側肘支持具13、及び上腕側肘支持具15は、帯で形成され、長さ調節可能な面ファスナ例えばフック状係合子を有する面とそれを係合するループ状係合子を有する面とからなる面ファスナ14で多少の遊びを有しつつ締め付けている。例えば前腕側肘支持具13、及び上腕側肘支持具15は、夫々端部が接続されて、面ファスナとなっており、手首支持具12は、端部が面ファスナとなっている。
この動作補助作業着1は、肘の上で取り巻く上腕側肘支持具15を腕補助帯部10と連結させていると、上腕での肘の角度が約90°以上になっても連結部により上腕側肘支持具の引張りに応じて容易く上腕を容易く持ち上げることができるようになる。
なお、図1では、腕支持部11が、手首支持具12、前腕側肘支持具13、及び上腕側肘支持具15であり、袖17に設けられた例を示したが、袖17でそれらの少なくとも何れかを兼用するようにしてもよく、手首支持具12、前腕側肘支持具13が接続支持部(不図示)で前腕内側又は外側にて接続されていてもよい。
また、面ファスナに代えて、又はそれと共に、帯の長さを調節できるアジャスタ、ホック及びホックハンガー、ボタン及びボタン穴、突起及び突起係止リング、帯及びそれを係止するバックル、磁石及び磁石受け、ロック解放機能付き締めつけバンド、紐のような係止具で、締め付けてもよい。腕支持部11は、指先を露出させていてもよい手袋及びその手首側根元で縫製されて繋がる手袋支持具を有する手首支持具にしてもよい(何れも不図示)。
腕補助帯部10を調整して、腕支持部11から集束部材20までの長さを、短くすると腕を高く上げて作業し易くなり、一方幾分か長くすると腕を比較的低く上げて作業し易くなる。腕補助帯部10は任意の長さへの調整がスムーズであるから、作業の中断・再開や腕の高さの調整を、適宜、速やか且つ簡便かつ容易く行うことができる。
第一の弾性布地41と第二の弾性布地42との位置を面ファスナの付け直しやアジャスタ36を引張ったり緩めたりして調整したり(図1・図4参照)、腕補助帯部10の面ファスナを係止し直して掛け替える(不図示)だけで、腕補助帯部10の長さを調整することができ、簡便に前腕や上腕の補助の強弱を調整することができる。腕補助帯部10を引張ると前腕よりも上腕を補助でき、緩めると上腕よりも前腕を補助できるようになる。
左右の前腕側肘支持具13と上腕側肘支持具15とは、夫々、肘内側で、左右の腕支持部11を夫々吊り上げ可能に繋ぎつつ、左右の腕補助帯部10に例えば縫製によって接続されている。左右の腕補助帯部10は夫々交差することなく左右の肩越しに背中に至り、集束部材20に繋がっている。前腕側肘支持具13と上腕側肘支持具15とは、夫々端部が接続されて、面ファスナとなって袖に取り付けられている場合、前腕と上腕とを締め付けて、肘窩にて面ファスナで袖へ係合するものであることが好ましい。
腕支持部11から集束部材20に至るまでの左右の腕補助帯部10は、全体が弾性体であってもよいが、少なくとも一部を弾性体とすることにより、腕を上げたままの動作のために前腕や上腕の筋肉の補助を効果的に行うことができる。腕支持部11から集束部材20に至るまでの左右の腕補助帯部10は、腕から肩にかけて腕補助帯部10の一部が弾性体となっていることが好ましい。
腕補助帯部10は、その一部として弾性体10a例えばシリコーンゴム製帯の両端を布帛片と熱融着しその布帛片によって腕補助帯部10の他の部位である非弾性の繊維帯10bに確りと縫製されているものであってもよく、腕補助帯部10の一部として弾性体10aを直に腕補助帯部10の他の部位である繊維帯10bに熱融着及び/又は縫製されているものであってもよい。熱溶着は例えばシリコーンゴム製帯を厚さ方向に裂きその間に布帛片や繊維帯を挟み込んでから加熱によって熱融着するというものである。
弾性体10aの素材は、例えば、シリコーンゴムの他、ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムのような合成ゴムや、天然ゴムが挙げられる。天然ゴムは、室温のような常温の環境で使用する場合には何ら問題を生じないが、温度依存性がある。そこで、高温多湿や低温の環境で使用する場合には、合成ゴムを用いることが好ましい。中でも、耐熱性に優れ低温から高温まで物性が殆ど変化せず、アレルギー症状を惹起せず、表面張力が小さくて摺動し易い、シリコーンゴムが一層好ましい。弾性体10aは、帯状の合成ゴム製や天然ゴム製ものもであってもよく、ポリエステルやレーヨンなどの糸で織る紐の中に天然ゴム又は合成ゴム(例えばポリウレタンなど)の弾性素材を織り込んだいわゆる織ゴムであってもよい。弾性体10aは、平帯状、柱状又は紐状のシリコーンゴム製帯であるとなお一層好ましい。
また、この動作補助作業着1は、腕補助帯部10の弾性体10aが温度や湿度で弾性特性を変化させないシリコーンゴム等のような環境非依存性で耐久性に長けたゴムであると、夏場や煮沸処理場のような高温多湿環境や、冷蔵室・冷凍倉庫のような低温環境であっても周囲の環境やその変化・変動に影響されずに、またアレルギー症状を惹起することなく体調・健康を阻害せずに、動作補助をすることができる。特に、シリコーンゴムは、装着者の肌に直接触れても健康被害を生じず、かつ滑らかに動作する加工が施し易く、物理的強度や化学的強度が高く、容易く破断せず、特性を保つことができる。
弾性体10aは、平帯状、柱状又は紐状の何れのゴムであってもよく、単数のゴムを直列に繋ぎ若しくは並列に束ね、並べ又は重ね、或いは複数束ねたゴムを直列に繋いたものであってもよい。
弾性体10aは、作業者の自力で十分に作業できるため補助を然程必要としない多少軽度な動作時にはその動作を阻害せず、負荷が過剰にかかる重労働となり補助を必要とする比較的大きな動作を行い、腕補助帯部10及び/又は腰背脚補助帯部30を大きく引っ張ったときに補助効果を発揮するようにしていることが好ましい。
反力と伸び量とが非線形の相関性を示す弾性体の好ましい別な一例として、材質、架橋度、太さ、幅、厚み等の構造、又はそれらの何れかを組み合わせて調整することにより高弾性となっている平帯状、柱状又は紐状のゴム製帯例えば高弾性シリコーンゴム製帯と、幾分弛んだ繊維製の非弾性リミッタ紐を並列させ同様に材質、架橋度、太さ、幅、厚み等の構造、又はそれらの何れかを組み合わせて調整することにより低弾性となっている平帯状、柱状又は紐状のゴム製帯例えば低弾性シリコーンゴム製帯とを、前記と同様に熱溶着及び/又は縫製によって直列に、単数ずつ又は複数繋いでいるものであってもよい。交互に繋いでもよい。これにより、弾性体が伸びる際に、先ず低弾性のゴム製帯が伸びるが伸び過ぎると非弾性リミッタ紐でもはや伸びられなくなってしまい、高弾性のゴム製帯が伸びることによりそこが閾値となって強い伸び性を示すようになる。そのため、その閾値未満で軽い荷物を持ち上げる際に低弾性のゴム製帯によって比較的軽く補助されるが、その閾値を超えて重い荷物を持ち上げる際に、弾性体が必然的に過剰に伸びることに伴い、高弾性のゴム製帯によって一層動作が強く補助されるようになる。材質、架橋度、太さ、幅、厚みを段階的に又は徐々に変化させて、反力と伸び量とが非線形の相関性を示すようにしてもよい。例えば太さ、幅、厚みを弾性体の一端から他端に向けて段階的に又は徐々に増加させたり減少させたりすることにより、その非線形の相関性を示すようにできる。
腕補助帯部10は、弾性体10a部位を除き、繊維製例えば天然繊維や化学繊維のような各種繊維製で5〜45mm幅、好ましくは10〜38mm幅、より好ましくは25mm幅の繊維帯10bからなっている。細過ぎると身体に食い込み苦痛を感じるようになり、太過ぎると身体やインナーウェアとの摩擦や動作補助作業着1との摩擦が大きくなって摺動し難くなり、十分な動作補助ができなくなってしまう。このような繊維の素材として、滑り易いナイロンのようなポリアミド樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が挙げられる。
動作補助作業着1は、両腕を別々に夫々支える一対の腕補助帯部10が、独立して両腕の前腕や上腕の動作を補助するので、正面側の操作のみならず斜め前方や左右側面側での複雑な動作であっても補助することができる。なお、動作補助作業着1は、作業内容に応じて、左右一対の腕補助帯部10で別々に補助位置や補助角度や補助強度を調整するものであってもよい。
動作補助作業着1は、つなぎ服、制服、白衣の外装又は内部に、実装されていてもよい。
腕補助帯部10が腕側から肩越しに背側へ曲がるため肩で身体又はインナーウェア等の腕補助帯部10との間に強い摩擦が生じ易くなっている。そこで、その摩擦係数を低減し、肩で腕補助帯部10が摺動し易くなるように、表面張力の小さなフッ素樹脂製やシリコーン樹脂製の肩当てパット44がインナーウェア等の着衣に貼付され又は縫製されていてもよい。なお、肩当てパット44に代えて、又はそれと共に、鞘18を用いてもよい。また、肩当てパット44に代えて、ベスト40の内側で肩口に縫製され又は面ファスナで取り付けられた樹脂製の布帛で形成された平筒又は円筒のような筒部又はループであってもよい(不図示)。このような鞘18や筒部は、滑り易い材質の樹脂、例えばナイロンのようなポリアミド樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂で形成されていることが好ましい。
また、腕補助帯部10は、摺動し易いように、フッ素樹脂コーティング又はシリコーン樹脂コーティングされているものであってもよい。
一方、左右の腰背脚補助帯部30は、図1に示すように、踏付け部31から膝と大腿と腰とを経て背にかけて、夫々伸びている。腰背脚補助帯部30は、膝及び/又はその上下を取り巻き又は開閉可能に取り巻く膝取巻き部と、踏付け部31とを、有している。
踏付け部31は、足裏で踏み付けられるもので、腰背脚補助帯部30の足側起点となり足裏で支持されて引きずられないよう足裏に固定するものである。踏付け部31は、足裏で接触する環下部32と、そこから膝下まで伸びた膝下環帯部33とからなる。それに繋がり膝下を取り巻く膝下環状部34a及び膝上環状部34bである膝取巻き部34が、腰背脚補助帯部30の途中にて、膝裏の位置で、縫製されている。膝下環状部34aは、膝下をベルト状に取り巻き、膝前で線ファスナにより前開き可能に閉じられている。膝上環状部34bは、膝上をベルト状に取り巻き、膝前で面ファスナにより開閉可能に閉じられている。必要に応じ脛に脛当てや踏付け部31の長さを調整可能なアジャスタ又は面ファスナ(不図示)が設けられていてもよい。
この動作補助作業着1は、膝取巻き部が腰背脚補助帯部30に連結されていると、膝頭の上部・下部で膝をホールドして補助することとなり、膝の屈伸を容易くするようになる。
踏付け部31は、膝裏、臀から腰を経て背中へかけて伸びた腰背脚補助帯部に、膝下環状部34aで縫製されて繋がっている。
腰背脚補助帯部30は、アジャスタ36により、踏付け部31から集束部材20までの長さを短くすると、背中を起立させ易くなって背中を曲げた時や屈んだ時の補助を増強して作業し易くなり、一方幾分か長くすると背中を大きく曲げた時や低く屈んだ時の補助の増強が弱くなる反面、背中を小さく曲げた時や僅かに屈んだ時の軽作業での補助を促進し長期間継続して作業し易くなる。腰背脚補助帯部30で、その長さの調整がスムーズとなるから、作業の中断・再開や腰背膝の補助程度の調整を速やか且つ簡便かつ容易く行う事ができる。
踏付け部31から集束部材20に至るまでの左右の腰背脚補助帯部30の少なくとも一部を弾性体30aとすることにより、前屈みや中腰の姿勢で又は蹲踞の姿勢で荷物を持ち上げたり左右へ移動させたりする動作のために膝や腰や背中の筋肉の補助を効果的に行うことができる。踏付け部31から集束部材20に至るまでの左右の腰背脚補助帯部30は、臀から大腿にて一部が弾性体30aとなっていることが好ましい。このような弾性体30aは、腕補助帯部10の弾性体10aと同様な材質・構造であってもよい。
この構成により、腰をかがめただけでなく膝を曲げて蹲踞した姿勢でも腰背脚補助帯部30を引っ張り、脚・腰のみならず背中全体を補助する
腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とは、集束部材20で集束されているから、互いに腕と背・腰・脚とを補助するのであるが、左右の腕と、左右の両脚特に両膝、腰、背中までとの動作を、別々に夫々、独立して又は協同して補助するので、腕や脚や腰や背の屈伸動作や上下動作や捻り動作のような複雑な動作であっても確実に補助することができる。
腰背脚補助帯部30は、臀又は大腿で身体又はインナーウェア等の着衣との間で強い摩擦が生じ易くなっている。そこで、その摩擦係数を低減するため、臀又は大腿で腰背脚補助帯部30が摺動し易くその動作がスムーズとなるように、フッ素樹脂製やシリコーン樹脂製の鞘35に通されていてもよい。
動作補助作業着1は、柔軟で可撓性素材で形成されているから、着心地が良い。また、洗濯可能であるから、衛生的である。
図1のように集約部材を有し図5のように第一の弾性布地41と第二の弾性布地42と有する動作補助作業着1は、以下のようにして装着して使用される。この動作補助作業着1について、腹乃至胸の前程度の高さに持ち上げたりその高さで手作業し続けたりする際を例にして説明する。
先ず、作業者が、動作補助作業着1のベスト40を羽織り、両腕を袖17に通し、ベスト40の線ファスナを閉じる。次に、踏付け部31の環下部32を足裏で踏み付ける。膝下環状部34aを膝下でベルト状に取り巻き、膝前でそれの線ファスナを閉じる。膝上環状部34bを膝上でベルト状に取り巻き、膝前でそれの面ファスナを閉じ、膝取巻き部で膝を包む。踏付け部31から膝下環状部34aの長さを調整可能なアジャスタ(不図示)で、きつくない程度に調整する。次いで、装着した作業者が前屈していない直立状態のとき、第一の弾性布地41が弛まず伸長せず丁度緊張し弾性機能が利いていない形状となり、第二の弾性布地42が弛んだままであるが、前屈状態のとき第二の弾性布地42が伸び弾性機能が利く形状となるように、左右の腰背脚補助帯部30の長さを調整可能なアジャスタで、適宜調整する。その後、手首支持具12、前腕側肘支持具13、上腕側肘支持具15のアジャスタ36で、両腕を夫々締めて、腕支持部11ごと腕を腹乃至胸の前程度の高さに持ち上げたりその高さで手作業し続けたりする際に、腕とりわけ前腕や上腕に対する所望の補助位置や補助角度や補助強度となって腕が補助されるように、腰背脚補助帯部30の長さを調整可能なアジャスタ36で、最終調整する。最後に、靴を履くと、装着が完了する。
必要に応じ、アジャスタ36や、ベスト40の後ろ身頃48の裾と腰当て部47との面ファスナ46で、再調整してもよい。最終調整した後でも、任意にその程度を再調整できるので、作業現場から歩行して移動したり階段や梯子で他の階に移動したりするときなど、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30を適宜解放し、作業現場に戻ったら腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30を自在に再度調整できる。
通常、一旦調整したら再調整し難い従来の補助具で長時間締め付けられていると身体的・精神的疲労がたまるが、この動作補助作業着1は、補助程度をいつでも自在に調整したり解放したりできるので疲労がたまり難い。
なお、図1のように集約部材を有し図4のように第一の弾性布地41と第二の弾性布地42と有する動作補助作業着1を装着する例で説明したが、何れかを有する動作補助作業着1を装着する場合も、同様にして装着できる。
この動作補助作業着1は、蹲踞のような姿勢の際にも補助できるが、腰だけを曲げて持ち上げ等の動作をして腰を痛めやすい危険な姿勢の際にも十分に補助できる。
次に、図1のように集約部材を有し図4のように第一の弾性布地41と第二の弾性布地42と有する動作補助作業着1の使用方法について、図5(a)〜(c)の何れかの動作状態を例にして説明する。
図5(a)のように、何も持っていない直立状態では、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とは、自然長であり、引っ張られておらず、伸びていない。また、第一の弾性布地41は自然長であり丁度緊張しているが、引っ張られずに伸びておらず、第二の弾性布地42は、第一の弾性布地41よりも幾分長くなっていることにより、弛んでいる(図4(a)参照)。
図5(b)のように、両腕と両脚とを同様に動かしながら両手で軽い荷物や製品(不図示)を胸や腹の前程度の高さに持ち上げるような軽作業の際に使用をする場合、上体を小さく傾け両脚を幾分曲げて、やや前屈み乃至やや中腰の姿勢になると、荷物等の重みと上体を傾けたり両脚を曲げたりすることにより、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とが左右対称に多少引っ張られ、第一の弾性布地41が体軸方向に多少引っ張られ、幾分伸びる。第二の弾性布地42は弛みが多少解消され緊張するが、引っ張られず、伸びていない。
腕補助帯部10が、両腕の腕補助部材を引き上げつつ肩で摺動しながら、その一部の弾性体10aによって弾性反発を伴いながら幾分伸びる。すると、両腕の上腕二頭筋が、腕補助部材の弾性反発によって補助される。その結果、腕補助帯部10の弾性体の復元力によって、腕が、下がるのを防いで上がるように、補助される。
また、腰背脚補助帯部30が、一部の弾性体30aによって弾性反発を伴いながら幾分伸びる。すると、両脚の筋肉、特に大殿筋やハムストリングスが、腰背脚補助帯部30の弾性反発によって補助される。さらに、第一の弾性布地41が、弾性機能によって弾性反発を伴いながら幾分伸びる。すると、腰や背の筋肉、特に脊柱起立筋が、第一の弾性布地41の弾性反発によって補助される。その結果、腰背脚補助帯部30と第一の弾性布地41との弾性体の復元力によって前屈みや中腰の姿勢から起立する姿勢へ戻るように、脚・腰・背・膝が補助される。
このとき、左右の腕補助帯部10と左右の腰背脚補助帯部30とで同等に引っ張られている。そのため、集束部材20の織物21の緯糸が作業者の体軸方向に向いたまま殆ど伸びず、また経糸の方向が作業者の体軸方向に向いたまま殆ど伸びず、その結果、集束部材20は、変形しないので、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とは、左右で均等にバランスが取れている(図2(b)参照)。
その後、作業者が左右別々に動作して、身体を左右何れかに捩じった時や、左右両腕の何れかを上げたり前に伸ばしたりした時や、両脚を夫々前後にした時には、変形性の集束部材20は、一方の対角線方向に歪んで引き伸ばされ、それに伴って他方の対角線方向に歪んで縮む。その結果、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30との左右の張力の差をバランスよく分散し、補助が必要な一方側の腕や脚や背や腰を、より安定して動作補助できる(図2(c)参照)。
このようにして、持ち上げ動作を緩くサポートする。
図5(c)のように、両腕と両脚とを同様に動かしながら重い荷物や製品や患者(不図示)を胸又は腹の前程度の高さに持ち上げるような重作業の際に使用をする場合、上体を大きく傾け両脚を相当に曲げて、確りと前屈み乃至中腰又は蹲踞の姿勢になると、荷物等の重みと上体を傾けたり両脚を曲げたりすることにより、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とが左右対称に強く引っ張られ、第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とが体軸方向に強く引っ張られ、さらに伸びる。
このとき、腕補助帯部10は、弾性反発を伴いながらさらに伸びる。すると、両腕の上腕二頭筋が、腕補助部材の弾性反発によって一層強く補助される。両腕が、下がらずに上がるように、さらに強く補助される。
また、腰背脚補助帯部30が、弾性反発を伴いながらさらに伸びる。すると、両脚の大殿筋やハムストリングスが、腰背脚補助帯部30の弾性反発によって一層強く補助される。それに加えて、第一の弾性布地41と第二の弾性布地42とが、体軸方向に強く引っ張られ、さらに伸びる。すると、腰や背の筋肉、特に脊柱起立筋が、第一の弾性布地41と第二の弾性布地42との弾性反発によって、さらに強く補助される。その結果、前屈みや中腰や蹲踞の姿勢から起立する姿勢へ戻るように、脚・腰・背・膝が、一層強く補助される。
その後、作業者が身体を捩じった時や、片腕のみを上げたり伸ばしたりした時や、両脚前後に広げた時には、変形性の集束部材20は、一方の対角線方向に歪んで一層大きく引き伸ばされ、それに伴って他方の対角線方向に歪んで一層縮む。その結果、腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30との左右の張力の差をバランスよく分散し、補助が必要な一方側の腕や脚や背や腰を、より安定して動作補助できる(図2(c)参照)。
この動作補助作業着1を用いれば、床上の荷物を自身の胸前正面まで持ち上げる補助力が増加する。その増加量は、数kg〜数十kgである。その持ち上げ動作時の筋活動は、上腕二頭筋と脊柱起立筋で4〜5割低減する。
図5(b)及び(c)のように荷物等を腹の前程度の高さで作業するために、腕を持ち上げる状態に保たなければならない時、荷物等の重みで腕が下がると、動作補助作業着1の腕補助帯部10と腰背脚補助帯部30とが伸びる。するとその弾性体の復元力によって腕を持ち上げた姿勢に戻りまた曲げた背が戻るように補助される。その結果、荷物等を持ち上げたまま作業する力を軽減することができる。
この際、動作補助作業着1は腕補助帯部10が上腕よりもむしろ前腕を強く支えており、矢印A(図1参照)で示すように前腕側肘支持具13の腕接触部位を支点に、前腕側肘支持具13と手首支持具12とが引き上げられることとなり、前腕の持ち上げ動作を主に補助する。副次的に上腕の持ち上げ動作を補助する。併せて背の曲げを伸ばす動作を補助する。
一方、荷物等を胸や肩や顔の高さで又は頭上で作業するために、腕を持ち上げる状態に保たなければならない時、腕補助帯部10は前腕よりもむしろ上腕を強く支えており、矢印Bで示すように上腕側肘支持具15の腕接触部位を支点に、引き上げられる結果、上腕の持ち上げ動作を主に補助すると共に、前腕側肘支持具13と手首支持具12とが前腕側肘支持具13の腕接触部位を支点に引き上げられて前腕の持ち上げ動作を副次的に補助する。併せて背の曲げを伸ばす動作を補助している。
片腕だけが下がった時には、左右の腕補助帯部10の一方が緊張しその一方のみの弾性体10aが伸びる結果、両腕で別々な動作をしていても、所望の腕の持ち上げ姿勢へ戻るように補助される。
作業者が、荷物等を離すと、図5(a)のように、弾性反発が解放され、元の形状に戻る。
このように、動作補助作業着1を用いれば、腕補助帯部10と、腰背脚補助帯部30とにより、相乗的に腕や腰・背・脚・膝の動作を補助できる。
本発明の動作補助作業着は、介護、福祉、物流、工場、農作業、漁業などの様々な作業現場における作業従事者の持ち上げ動作、保持動作、腕を上げ続けた姿勢維持などの必要時に広く使用可能である。特に、どこまで腕を上げる動作を行うかによって任意に容易に補助度合いを容易に変更設定可能であるので、これら現場でのニーズに合わせ、調整できる。
またこの動作補助作業着は、立った姿勢、寝た姿勢での読書、キーボード、タブレット操作などの上腕および前腕補助など、健常者のADL(日常生活動作)補助にも使用可能である。
さらにこの動作補助作業着は、健常者だけでなく、筋疾患患者、神経疾患患者など、指先は動くが自身で腕を持ち上げられない方のADL補助、例えば、食事、洗顔、化粧等に福祉用具としても使用可能である。
1は動作補助作業着、10は腕補助帯部、10は右の腕補助帯部、10は右の腕補助帯部、10aは弾性体、10bは非弾性の繊維帯、11は腕支持部、12は手首支持具、13は前腕側肘支持具、14は面ファスナ、15は上腕側肘支持具、17は袖、18は鞘、20は変形性の集束部材、21は織物、22は縫製部位、23はフック金具、30は腰背脚補助帯部、30は右の腰脚補助帯部、30は右の腰脚補助帯部、30aは弾性体、31は踏付け部、32は環下部、33は膝下環帯部、34は膝取巻き部、34aは膝下環状部、34bは、膝上環状部、35は鞘、36はアジャスタ、37は脚補助帯部、40はベスト、41は第一の弾性布地、42は第二の弾性布地、43は前身頃、44は肩当てパット、45は襟首部、46は面ファスナ、47は腰当て部、48は後ろ身頃、50は脇締め部である。

Claims (17)

  1. 左腕及び右腕夫々の腕支持部を支えて吊り上げ可能に繋ぎ、左及び右の肩越しに背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体である腕補助帯部と、
    左脚の左足及び右脚の右足夫々の足裏で踏み付けて支持するための踏付け部に繋がり、腰を経て前記背にかけて夫々伸びて少なくとも一部が弾性体である腰背脚補助帯部とが、
    左右で互いに交差することなく、前記背で集束部材を介して集束されており、
    前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とは、前記背に設けられ胸幅方向と体軸方向とよりもそれらの対角向きに対向する方向に歪んで伸縮する異方性の織物を有した変形性で平面状の前記集束部材に、前記左腕への前記腕補助帯部及び前記右脚への前記腰背脚補助帯部と前記右腕への前記腕補助帯部及び前記左脚への前記腰背脚補助帯部との一方と他方とが夫々対角向きとなりつつ前記異方性によって前記一方が引き伸ばされ前記他方が縮んで伸縮するように、端部で繋げられていることを特徴とする動作補助作業着。
  2. 前記織物が、緯糸の方向と経糸の方向とが夫々前記胸幅方向と前記体軸方向とを向く平織物であることを特徴とする請求項に記載の動作補助作業着。
  3. 前記平面状の集束部材が、クッション材を前記織物で覆ったパッド部材であることを特徴とする請求項の何れかに記載の動作補助作業着。
  4. 前記平面状の集束部材が、その四隅で夫々、前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とに、繋がっていることを特徴とする請求項の何れかに記載の動作補助作業着。
  5. 前記平面状の集束部材が、前記四隅で、前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とに、縫製によって又は回動可能にフック金具によって繋がっていることを特徴とする請求項に記載の動作補助作業着。
  6. 前記平面状の集束部材が、その四隅で夫々、前記左腕及び右腕夫々への前記腕補助帯部と、前記左脚及び右脚夫々への前記腰背脚補助帯部とに、繋がっていることにより、前記右腕への前記腕補助帯部及び前記左脚への前記腰背脚補助帯部と、前記左腕への前記腕補助帯部及び前記右脚への前記腰背脚補助帯部とのうちの一方が他方よりも伸びたときに前記集束部材がこの一方方向へ歪んで伸びつつこの他方方向へ歪んで縮むようになっていることを特徴とする請求項の何れかに記載の補助動作作業着。
  7. 自然長で伸びずに緊張した第一の弾性布地と、前記第一の弾性布地より長く自然長で弛んだ第二の弾性布地とを有することにより、前記背に対し、前屈を大きくするにつれて、前記第一の弾性布地のみ弾性的に伸びる段階と、前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地が共に弾性的に伸びる段階を有するように、構成されている前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地とを、背側に有していることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の補助動作作業着。
  8. 少なくとも一部で重なっている前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地とが、前記左腕及び右腕夫々への前記腕支持部に繋がるベストの襟首部と、前記腰背脚補助帯部が係止されつつ前記腰背脚補助帯部で前記踏付け部へ引っ張られる腰当て部及び/又は前記ベストの後ろ身頃の裾とに、繋がれていることを特徴とする請求項に記載の動作補助作業着。
  9. 記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地との間に、前記平面状の集束部材を挟み込んでいて、この間から前記腕補助帯部と前記腰背脚補助帯部とが伸びていることを特徴とする請求項の何れかに記載の動作補助作業着。
  10. 前記第一の弾性布地と前記第二の弾性布地とが、経編生地を有していることを特徴とする請求項の何れかに記載の動作補助作業着。
  11. 外側の前記第一の弾性布地が、内側の前記第二の弾性布地に、重なっていることを特徴とする請求項10の何れかに記載の動作補助作業着。
  12. 前記腕補助帯部が、前記ベストに摺動可能に実装されていることを特徴とする請求項に記載の動作補助作業着。
  13. 前記腰当て部と前記ベストとが、位置調整可能に面ファスナを介して連結されていることを特徴とする請求項に記載の動作補助作業着。
  14. 前記腕支持部が、手、手首、前腕、肘及び/又は上腕を支持する帯、袖及び/又は手袋であることを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の動作補助作業着。
  15. 前記腕支持部が、前記手又は前記手首と前記肘を挟んで前記前腕の側と前記上腕の側とで腕を支持して、前記前腕及び/又は前記上腕を補助している前記帯、前記袖及び/又は前記手袋であることを特徴とする請求項14に記載の動作補助作業着。
  16. 前記腕支持部が、前記帯、前記袖及び/又は前記手袋を緊締可能な面ファスナを有していることを特徴とする請求項14に記載の動作補助作業着。
  17. 前記腰背脚補助帯部が、前記踏付け部から膝と大腿と前記腰とを経て前記背にかけて夫々伸びていることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載の動作補助作業着。
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