JP2017192719A - 動作補助作業着 - Google Patents

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田中 英一郎
Eiichiro Tanaka
英一郎 田中
啓一 綿貫
Keiichi Watanuki
啓一 綿貫
賢士 児玉
Kenji Kodama
賢士 児玉
利文 石岡
Toshifumi Ishioka
利文 石岡
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Abstract

【課題】簡素かつ軽量で、腕・背・腰・膝を補助でき、長期間使用しても疲労せず、取るべき姿勢へ簡便に調整でき、現場で干渉せず安全に作業可能で、環境に影響されず、一体化又は分離し若しくは分離可能で装着し易い動作補助作業着を提供する。
【解決手段】動作補助作業着1は、腕支持部16に繋ぎ腰周り延びた腕背補助用帯部18へ繋がり腰ベルト22aに係止して腕背の支持を調整する腕背用帯係止部21を有し、腕支持部16から腕背用帯係止部21に至る腕背補助帯11の一部を弾性体19とする腕背用動作補助具20;及び踏付け部35に繋がり腰へ又は肩越しに延びた背腰膝補助用帯部38aへ繋がりサスペンダー45又は腰帯等に係止して膝・腰・背を調整する腰膝用帯係止部又は背腰膝用帯係止部41aとを有し、踏付け部35から腰膝用帯係止部又は背腰膝用帯係止部41aに至る腰膝補助帯又は背腰膝補助帯31aの一部を弾性体39とする背腰膝用動作補助具40aを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、前屈みや中腰で又は腰を下ろしてから人荷を持ち上げたり、目前や頭上で腕を上げて長期間にわたって作業し続けたりする際に使用される動作補助作業着に関する。
搬送時に前屈みや中腰で又は腰を下ろして屈んでから荷物を持ち上げたり腰を捻ったりして荷物を移動させたり取り扱ったりする流通現場や、前屈みや中腰又は背筋を伸ばした同じ姿勢又は背筋の曲げ伸ばしを繰り返しながら前で腕を上げてベルトコンベアー上に次々と流れてくる製品部品から製品を組み立てる製造現場や、腰を下ろしたり腕を上げたりして苗付け・収穫をする農業現場や、介護・治療すべき患者を移動させる介護・医療現場のように重労働を強いられる作業現場での労働者は、腕、肩、背、腰、又は脚とりわけ膝の肉体的負担が大きく、短時間で疲労がたまり易い。
そのような肉体的負担を軽減するため、筋肉の動作を補助して作業負担を軽減しつつ作業効率を向上させる補助具が開発されている。
例えば特許文献1に、左ベルトと右ベルトとを、それぞれ左右の肩から左右の大腿部の背側に位置する左連結具及び右連結具を経由させて上方に折り返して、背中に位置する左保持部及び右保持部を介して、それぞれ腰の周りに左及び右方向に巻きつけた腰筋力補助具が、開示されている。この腰筋力補助具は、左右の連結具が、動滑車の機能を発揮して、前屈姿勢を戻そうとする復元力で腰の周りを締付けて、十分な姿勢復元力を発生させ得るというものである。
しかし、概して腰補助具は、腰を屈めたときに体表面増加でベルトを引っ張り、ベルト反力が背面と腰を引き締めるものの、腰のみを補助しているに過ぎず、腕への負担が変わらないため、持ち上げ動作で腕力の弱い女性や高齢者は、短時間で腕が疲れてしまう。
また、簡単に脱着できないので、一旦、所望の動作補助ができるように調整して装着した後は、動作補助の強度や角度を簡便に再調整できない。しかも、ベルトが常に露出していると作業中に什器や設備や製品に引っ掛け易く干渉してしまい危険である。さらに一旦ベルトを強く設定して装着すると、もはや弱く再調整し難い。常に締付けられている状態にしてしまうと、長時間労働時に反って疲労を増長し易い。
素人は腰を屈めて作業しがちであるが、重い荷物を日常的に持ち上げる労働者は腰を痛めないように深く腰を下ろして膝を曲げていわゆる蹲踞の姿勢を取り、前屈みとならずに作業する。そのため、前屈姿勢を戻すように作動するだけでは、前屈みとならずに腰を深く下ろして作業する際に腰の動作補助効果が十分に発揮できない。
また特許文献2に、作業者の背中部に取り付けられるフレーム部に対して、作業者の右左の上腕部に取り付けられる右左のアーム部を、左右軸芯周りに上下に揺動自在且つ左右方向に移動自在に構成し、右左のアーム部の横外側への動作に対して抵抗を与える抵抗機構を備え、アーム部に取り付けられる作業者の上腕部の動作に伴うアーム部の上下動作を許容する許容状態と、フレーム部に対してアーム部を所望の位置で保持する保持状態とに切換自在なソレノイドのような保持機構を備え、保持機構を操作する操作部を備えた姿勢保持具が、開示されている。このような姿勢保持具は、補助ロボットとして機能する。
単に腕を上げた任意の位置でアーム部を固定し腕を上げた状態にして、胸の前や頭上で作業するような動作を補助するこのようなロボットは、衣服の上から装着するものであり、比較的大掛かりである。そのため、作業現場で什器や設備や製品にぶつかって干渉易く、取扱いづらい。さらに各部材が金属や樹脂で形成されており、自重によって反って作業者の肉体的負担を増加させてしまう。しかも、スマートに軽装で作業を要望する女性に心理的負担を強いる。また、肘角度のロック解除にソレノイドのような保持機構を用いているため、結露や凍結によって電気的誤作動を引き起こし易い高温多湿の温室や低温の冷凍室での作業に向かない。
また特許文献3には、右角度検出部で検出された右屈曲角度に応じて右アクチュエータによる右起立力が制御され、左角度検出部で検出された左屈曲角度に応じて左アクチュエータによる左起立力が制御されており、各アクチュエータに圧縮空気供給部が連結されている腰補助装置が開示されている。
概して圧縮空気を送り込むためのチューブに連結して圧力調整弁が繋がったアクチュエータを用いた腰補助装置は、アクチュエータを支える金属製等のフレームや圧縮空気供給部を必要とし、重くて嵩張り、高温多湿乃至低温条件で作業し難く、作業現場での干渉や心理的負担や数kgもの自重による肉体的負担の増加を引き起こす。腰を屈めた姿勢にしか効果がなく、前屈等の所定の動作にしか対応できないから、それ以外の蹲踞や中腰や捻りの姿勢に対応できず作業の汎用性に欠ける。
腰のみならず腕を補助でき、電気や空気を供給する必要がなく、腰を屈めた姿勢だけでなく蹲踞や中腰や捻りの姿勢に対応して補助するものとして、本発明者らは、非特許文献1で、(i)両肩から夫々背中で交差させて膝へ繋ぐ腰部補助用ゴムベルトと、(ii)両腕の前腕重心位置から夫々肩越しに背中で交差させ膝へ繋ぐ上肢補助用ゴムベルトとを用いて持ち上げ動作時における腰の補助と共に上肢補助を行うアシストスーツを開示している。このアシストスーツは、膝を曲げた時、又は腰を屈めた時に腰部補助用ゴムベルトによってそれを元に戻そうする力が働き、把持している荷物の重量に抗するように上肢補助用ゴムベルトで持ち上げるように力が働く。
従来の補助具は、補助具のベルトや機器が露出しており設備等と干渉する危険があり、一体化した構造のため装着にかなりの時間を要し面倒であり、一度調整したら再調整し難いので疲れが溜まり易く、高温高湿環境や低温環境で動作を保証し難く、床から頭上までの広域に渡って膝、腰、背、腕を広範に補助し難いという問題があった。
特開2011−229704号公報 特開2014−33780号公報 特開2013−75078号公報
田中英一郎・三枝省三・岩崎泰雄・弓削類、「持ち上げ動作を補助するゴムベルトスーツの開発と筋活動評価」、日本機械学会2014年度年次大会講演論文集、S1130202、2014年
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、簡素な構成であって軽量であり、腕・膝・腰・背中を補助でき、長期間に渡って使用しても疲労を増長せず、取るべき姿勢へ簡便に調整でき、現場で什器や設備や製品と干渉せずに安全に作業可能で、温度や湿度のような周囲の環境に影響されず、腕背用動作補助具と腰膝用動作補助具や背腰膝用動作補助具とが、及び/又は上着とズボンとが、一体化し若しくは分離し又は分離可能であって装着し易い動作補助作業着を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた本発明の動作補助作業着は、手、手首、前腕、肘及び/又は上腕を支持するための腕支持部と、前記腕支持部を支えて吊り上げ可能に繋ぎ肩越しに背にかけて夫々延びつつ腰周りにかけるように延びた腕背補助用帯部と、前記腕背補助用帯部に繋がり、胸当て、腹帯、腰ベルト及び/又腰帯に係止して腕背の支持の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腕背用帯係止部とを有しており、前記腕支持部から前記腕背用帯係止部に至るまでの腕背補助帯が少なくとも一部を弾性体とし及び/又は前記腕背補助帯が引寄せ具で前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に引寄せられている腕背用動作補助具;及び、足裏で踏み付けて支持するための踏付け部と、前記踏付け部に繋がり膝又は膝裏、臀を経て腰にかけて延びた腰膝補助用帯部若しくはさらに腰を経て背にかけて延びつつ肩越しに胸、腹及び/又は腰回りにかけて延びるようにした背腰膝補助用帯部と、前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部に繋がりサスペンダー、胸当て、腹帯、腰ベルト、腰帯、及び/又は前記腕背補助用帯部に係止して前記膝、前記腰及び/又は前記背の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腰膝用帯係止部又は背腰膝用帯係止部とを有し、前記踏付け部から前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部に至るまでの腰膝補助帯又は背腰膝補助帯の少なくとも一部を弾性体とする腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具;から選ばれる少なくとも何れかを有する。
動作補助作業着は、前記腕背用動作補助具が摺動可能に実装されている腕背動作補助上着;及び/又は、前記腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具が摺動可能に実装されている腰膝動作補助ズボン又は背腰膝動作補助ズボン;を有するものであってもよい。
動作補助作業着は、前記腕背用動作補助具と、前記腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具とが、着脱可能に一体化しているものであると好ましい。
動作補助作業着は、前記腕背用動作補助具と、前記腰膝用動作補助具とが、前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に係止されて、着脱可能に一体化していると一層好ましい。
動作補助作業着は、前記腕支持部が、前記手及び/又は前記手首に被せる手袋に繋がっていてもよい。
動作補助作業着は、前記腕背動作補助上着と前記腰膝動作補助ズボン又は前記背腰膝動作補助ズボンとを有し、前記腕背用動作補助具が、両腕の手、手首、前腕、肘、上腕及び/又は背を補助するように一対の前記腕背補助帯からなり、前記腰膝用動作補助具又は前記背腰膝用動作補助具が両脚の前記膝、前記腰及び/又は前記背を補助するように一対の前記背腰膝補助帯からなり、前記腰ベルトが腰膝動作補助ズボン又は前記背腰膝動作補助ズボンの腰ベルトを兼ねていることが好ましい。
動作補助作業着は、前記腕背動作補助上着が、一対の前記腕背補助帯を前記背で交差又は非交差とし、一対の前記腕背補助帯を前記腹側で前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部により前記腰ベルトに係止しているものであってもよい。
動作補助作業着は、一対の前記腕背補助帯が夫々、前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯の背側で反転具により左右逆周りへ反転されていてもよい。
動作補助作業着は、例えば前記腕支持部が、前記手又は前記手首と前記肘を挟んで前記前腕の側と前記上腕の側とで腕を支持して、前記前腕及び/又は前記上腕を補助するというものである。
動作補助作業着は、前記踏付け部が環状であり、脛の前で交差させつつ膝裏から前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部へ延びており、及び/又は脹脛の両側に沿いつつ膝裏から前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部へ延びているものであってもよい。
動作補助作業着は、例えばインナーウェア、ベスト、前記腕背動作補助上着並びに/若しくは腰膝動作補助ズボン又は背腰膝動作補助ズボンに取り付けられ、前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯を貫通させる筒部を有しているというものである。
動作補助作業着は、前記ベストが、前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に係止されているものであってもよい。
動作補助作業着は、前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は背腰膝補助帯を前記両肩で摺動可能にするパッドが、前記腕背動作補助上着、インナーウェア、ベスト又はサスペンダーに取り付けられていることが好ましい。
動作補助作業着は、インナーウェア、ベスト、腕背動作補助上着並びに/若しくは膝動作補助ズボン又は背腰膝動作補助ズボンに取り付けられて前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯を貫通させる筒部と、前記腕背動作補助上着、インナーウェア、ベスト又は前記サスペンダーに取り付けられて前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は背腰膝補助帯を前記両肩で摺動可能にするパッドとが、互いに留められていると、一層好ましい。
動作補助作業着は、前記腕背補助帯と前記引寄せ具と前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯との各弾性体の少なくとも何れかが、シリコーンゴム製であることが好ましい。
動作補助作業着は、前記腕背補助帯と前記引寄せ具と前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯との各弾性体の少なくとも何れかが、補助を然程必要としない多少の動作時にはその動作を阻害せず、補助を必要とする比較的大きな動作を行い、前記腕背補助帯及び/又は前記背腰膝補助帯を大きく引っ張ったときに補助効果を発揮するため、ばね定数が伸び量に応じて高くなるものであって、高弾性のゴムと弛んだ非弾性リミッタ紐を並列させた低弾性ゴムとを直列に繋いでいることにより前記低弾性ゴムの伸びを制限しているものであり、又は太さ、厚み、幅の少なくとも何れかが伸び方向への距離に応じて変化しているものであってもよい。
動作補助作業着は、例えば前記腕背用帯係止部と前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部とが、フック状係合子を有する面とそれを係合するループ状係合子を有する面とからなる面ファスナ、ホック及びホックハンガー、ボタン及びボタン穴又はボタン受け、突起及び突起係止リング、帯及びそれを係止するバックル、磁石及び磁石受け、ロック解放機能付き締めつけバンド、紐から選ばれる少なくとも何れかによって係止するものであるというものである。
動作補助作業着は、前記腕支持部が、前記肘の上で取り巻く上腕側腕支持部を前記腕背補助用帯部と連結させているものであってもよい。
動作補助作業着は、前記踏付け部が、膝を取り巻き又は開閉可能に取り巻く膝覆部を有しつつ前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部と連結されているものであってもよい。
本発明の動作補助具は、手、手首、前腕、肘及び/又は上腕を支持するための腕支持部と、前記腕支持部を支えて吊り上げ可能に繋ぎ肩越しに背にかけて夫々延びつつ腰周りにかけるように延びた腕背補助用帯部と、前記腕背補助用帯部に繋がり、胸当て、腹帯、腰ベルト及び/又腰帯に係止して腕背の支持の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腕背用帯係止部とを有しており、前記腕支持部から前記腕背用帯係止部に至るまでの腕背補助帯が少なくとも一部を弾性体とし及び/又は前記腕背補助帯が引寄せ具で前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に引寄せられている腕背用動作補助具;及び、足裏で踏み付けて支持するための踏付け部と、前記踏付け部に繋がり膝又は膝裏、臀を経て腰にかけて延びた腰膝補助用帯部若しくはさらに腰を経て背にかけて延びつつ肩越しに胸、腹及び/又は腰回りにかけて延びるようにした背腰膝補助用帯部と、前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部に繋がりサスペンダー、胸当て、腹帯、腰ベルト、腰帯、及び/又は前記腕背補助用帯部に係止して前記膝、前記腰及び/又は前記背の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腰膝用帯係止部又は背腰膝用帯係止部とを有し、前記踏付け部から前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部に至るまでの腰膝補助帯又は背腰膝補助帯の少なくとも一部を弾性体とする腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具;から選ばれる少なくとも何れかのみからなるというものである。
本発明の動作補助作業着は、前屈みや中腰で又は腰を下ろしてから人荷を持ち上げる動作を繰り返す作業や、前屈みや中腰や腰を深く下ろしたまま又は前で腕を上げたまま長期間にわたって作業現場で同じ動作を繰り返し一定の姿勢を保ちつつ作業し続ける際に、腕と膝・腰や背とを補助できる。
しかもこの動作補助作業着は、腕背用動作補助具が実装された腕背動作補助上着と腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具が実装された背腰膝動作補助ズボンとを有するものでもよい。そのため、通常の上着やズボンのように、腕背動作補助上着と背腰膝動作補助ズボンとを簡便に着用できるので、装着時間が短くて済む。
また、この動作補助作業着は、腕背用動作補助具と腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具とが、一体化していても、分離した又は分離可能な簡素な構成であっても、簡便に使用できる。そのため、工場等での作業用制服や規定白衣の上や内で、簡便に装着でき、着脱のための装着時間の短縮化、補助強弱の調整のための掛け替え時間の短縮化を図ることができる。この動作補助作業着が腕背用動作補助具と腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具とに分離できる場合、主に下半身に負荷が掛かる作業や、主に上半身とりわけ上腕に負荷が掛かる作業に応じて、適宜分離して用いたり合体させて用いたりできるので、汎用性が高い。
動作補助作業着は、腕支持部が手袋に繋がっていると、上腕のみならず、手又は手首での動作も補助でき、手先の負荷が軽減されるので、重い荷物の搬送作業や、軽い作業対象物の頭上又は目前での長時間繰返し作業にも、適している。
さらに、この動作補助作業着は、軽量であり、長期間に渡って使用しても疲労を増長せず、腕・膝・腰や背中での取るべき姿勢とりわけ腕や背の補助位置・補助角度・補助強度の補助程度を簡便かつ任意に調整できる。また、任意にその程度を再調整できるので、作業現場から歩行して移動したり階段や梯子で他の階に移動したりするときなど、腕背用動作補助具と背腰膝用動作補助具を適宜解放し、作業現場に戻ったら腕背用動作補助具と背腰膝用動作補助具を自在の再度調整できる。また、床上から頭上まで特に床上から目前までの高さで作業するとき、腕背用帯係止部を引張ったり緩めたりして係止し直して掛け替えるだけで、簡便に前腕や上腕の補助をすることができる。引張ると前腕よりも上腕を補助でき、緩めると上腕よりも前腕を補助できるようになる。
通常、一旦調整したら再調整し難い補助具で長時間締め付けられていると身体的・精神的疲労がたまるが、この動作補助作業着は、補助程度をいつでも自在に調整したり解放したりできるので疲労がたまり難い。
また、この動作補助作業着によれば、腕背用動作補助具と背腰膝用動作補助具とが、動作補助作業着内側に実装され露出しないので、現場で什器や設備や製品に引っ掛かる恐れが無く、それらに干渉せずに安全に作業することが可能である。腕背用動作補助具と背腰膝用動作補助具が、外見上装着しているのか分らないほど、腕背動作補助上着や背腰膝動作補助ズボンに隠されるため、洒落ている。
また、この動作補助作業着は、腕背用動作補助具と背腰膝用動作補助具との弾性体が温度や湿度で弾性特性を変化させないシリコーンゴムのような環境非依存性で耐久性に長けたゴムであると、夏場や煮沸処理場のような高温多湿環境や、冷蔵室・冷凍倉庫のような低温環境であっても周囲の環境やその変化・変動に影響されずに、またアレルギー症状を惹起することなく体調・健康を阻害せずに、動作補助をすることができる。しかも、シリコーンゴムは、装着者の肌に直接触れても健康被害を生じず、かつ滑らかに動作する加工が施し易く、物理的強度や化学的強度が高く、容易く破断せず、特性を保つことができる。
この動作補助作業着は、腕背用動作補助具の腕背補助帯や背腰膝用動作補助具の背腰膝補助帯が夫々背中で交差又は非交差となっており、その背腰膝補助帯が膝裏を介して足裏で踏み付けられるというものである。そのため、膝を曲げたり腕が下がったりすると肩越しに腕背補助帯が引っ張られ、腕とりわけ前腕や上腕を持ち上げて、背中とともに補助をする。その場合、特に前腕重心位置から腕背補助帯によって腕が引き上げられることとなるので、軽い力で人荷を持ち上げたり移動させたりことができる。また、前屈となり又は腰を屈める場合だけでなく膝を曲げた場合にも背中で背腰膝補助帯を引っ張り、腕・背・腰・膝を補助する。その場合、主に腰を中心に背や膝の反動も利用して、軽い力で重い人荷を、持ち上げることができる。
この動作補助作業着は、腕背用動作補助具と腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具とが、使用時に一体化していると、胸当て、腹帯、腰ベルト、又は腰帯に係止している腕背用帯係止部と、サスペンダー、胸当て、腹帯、腰ベルト、腰帯、又は腕背補助用帯部に係止している腰膝用帯係止部又は背腰膝用帯係止部とが、ずり上がったりずれ落ちたりしないので、主に上腕と下半身とを複合的に駆使する作業の際に、動作補助を確実に行うことができる。
この動作補助作業着は、腕背動作補助上着がベストであって腕背用動作補助具を取り付けており、上腕のための腕背用動作補助具と下半身のための腰膝用帯係止部とが、胸当て、腹帯、腰ベルト、又は腰帯に係止されていると、構成が簡素となり、簡便に製造できるようになる。
この動作補助作業着は、肘の上で取り巻く上腕側腕支持部を腕背補助用帯部と連結させていると、上腕での肘の角度が約90°以上になっても連結部により上腕側腕支持部の引張りに応じて容易く上腕を容易く持ち上げることができるようになる。
この動作補助作業着は、膝を取り巻き又は開閉可能に取り巻く膝覆部を有しつつ腰膝補助用帯部又は背腰膝補助用帯部と連結されているものであると、膝頭の上部で膝をホールドして補助することとなり、膝の屈伸を容易くするようになる。
この動作補助作業着を用いれば、床上の荷物を自身の胸前正面まで持ち上げる補助力が約8kg増加する。その持ち上げ動作時の筋活動は、上腕二頭筋と脊柱起立筋で4〜5割低減する。
この動作補助作業着を用いれば、つなぎのような特殊な作業着を着用しなくとも、セパレートタイプの通常の作業上着や作業ズボンを改良して使用できるので、汎用性が高い。
本発明を適用する腕背用動作補助具が実装された腕背動作補助上着と背腰膝用動作補助具が実装された背腰膝動作補助ズボンとからなる動作補助作業着の一例を示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着の全体を示す斜視図である。 本発明を適用する分離可能な別な動作補助作業着の全体を示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着のうち腕背動作補助上着の別な態様を示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着のうち腕背動作補助上着の別な態様を示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着のうち腕背動作補助上着の腕背用動作補助具の別な態様を示す背面図である。 本発明を適用する動作補助作業着のうち腕背動作補助上着の腕背用動作補助具の別な態様を示す背面図である。 本発明を適用する動作補助作業着のうち背腰膝動作補助ズボンの別な態様を示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着の腕背動作補助上着と背腰膝動作補助ズボンとの別な態様を示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着の腕背動作補助上着と背腰膝動作補助ズボンとの別な態様を示す斜視図である。 本発明を適用する動作補助作業着の腕背動作補助上着と背腰膝動作補助ズボンとを用いた時の筋力補助の程度を示すグラフである。 本発明を適用する動作補助作業着の腕背動作補助上着と背腰膝動作補助ズボンとを用いた時の各筋力の力を示すグラフである。 本発明を適用する別な動作補助作業着を用いた時の筋力補助の程度を示すグラフである。 本発明を適用外の動作補助作業着と本発明を適用する動作補助作業着とにおける上肢側肘支持具の有無による効果の違いをモデルで説明する模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明の動作補助作業着1の一態様は、図1・図2に示すように、作業者が前屈みや中腰や蹲踞のような姿勢又は背筋を伸ばした姿勢にて前で腕を上げ又はそのままで作業したり、屈み、腰を下ろし又腰を捻った後に立ち上がる動作を繰り返したりして、荷物や患者を移動したり商品や製品や作物の生産・加工のような重労働をしたりする際に、装着するものである。動作補助作業着1は、分離可能な、腕背用動作補助具20が実装された腕背動作補助上着10aと、背腰膝用動作補助具40aが実装された背腰膝動作補助ズボン30とからなる。
腕背用動作補助具20は、図1(a)に示すように、帯状であって縫製されて順次繋がる腕支持部16と腕背補助用帯部18と腕背用帯係止部21とを一連に備えた左右一対の腕背補助帯11を、有している。
腕支持部16は、両腕の手首、前腕、肘、上腕を支持するものである。腕支持部16は、手首を取り巻き絞めて支持する手首支持具12、肘よりも手先側で前腕付け根を取り巻き絞めて支持する前腕側肘支持具14、並びにそれらを緩まないように外側で繋ぐ接続支持具13と、肘よりも肩側で上腕付け根を取り巻き絞めて支持する上腕側肘支持具15とからなっている。手首支持具12、前腕側肘支持具14、接続支持具13、及び上腕側肘支持具15は、帯で形成され、長さ調節可能なアジャスタ17で多少の遊びを有しつつ締め付けている。なお、アジャスタ17に代えて面ファスナで締め付けてもよい。
左右の前腕側肘支持具14と上腕側肘支持具15とは、夫々、肘内側で、左右の腕支持部16を夫々吊り上げ可能に繋ぎつつ両肩で曲げられそこから背中にかけて延びた左右の腕背補助用帯部18に繋がっている。
左右の腕背補助用帯部18は、背中で交差し、腰回り又は腹にかけて延びている。左右の腕背補助用帯部18は、腰ベルト22aに取り付けられたベルトループ23又はリングに通っている。左右の腕背補助用帯部18は、両腕・背の支持の補助角度や補助位置や補助強度を調整できるように、その他端で腰ベルト22aに係止可能な腕背用帯係止部21に繋がっている。腕背用帯係止部21は、例えばフック状係合子を有する面とそれを係合するループ状係合子を有する面とからなる面ファスナ、ホック及びホックハンガー、ボタン及びボタン穴、突起及び突起係止リング、帯及びそれを係止するバックル、磁石及び磁石受け、ロック解放機能付き締めつけバンド、紐のような係止具を有することにより、腰ベルト22aに係止されるものであるが、中でも面ファスナを有するものであることが好ましい。腕背用帯係止部21により、腕支持部16から腕背用帯係止部21付け根までの長さを短くすると、腕を高く上げて作業し易くなり、一方幾分か長くすると腕を比較的低く上げて作業し易くなる。腕背用帯係止部21で、任意の長さの調整がスムーズとなるから、作業の中断・再開や腕の高さの調整を速やか且つ簡便かつ容易く行うことができる。
この腰ベルト22aは、単独で用いてもよいが、背腰膝動作補助ズボン30が落ちないように腰で留めるズボン用腰ベルト42aと兼用していることが好ましい。この腰ベルト22aは、腕背用帯係止部21が係止されることにより、腕背補助帯11の締めあげ及び腕の動作による弾性体19の伸びによって、腰を締付け、コルセットの役割を果たす。
腕支持部16から腕背用帯係止部21に至るまでの左右の腕背補助帯11は、全体が弾性体であってもよいが、少なくとも一部を弾性体とすることにより、腕を上げたままの動作のために前腕や上腕の筋肉の補助を効果的に行うことができる。腕支持部16から腕背用帯係止部21に至るまでの左右の腕背補助帯11は、背中にて腕背補助用帯部18の一部が弾性体となっていることが好ましい。
腕背補助帯11は、腕背補助用帯部18の一部として弾性体19例えばシリコーンゴム製帯の両端を布帛片と熱融着しその布帛片によって腕背補助用帯部18の他の部位である繊維帯に確りと縫製されているものであってもよく、腕背補助用帯部18の一部として弾性体19を直に腕背補助用帯部18の他の部位である繊維帯に熱融着及び/又は縫製されているものであってもよい。熱溶着は例えばシリコーンゴム製帯を厚さ方向に裂きその間に布帛片や繊維帯を挟み込んでから加熱によって熱融着するというものである。
弾性体の素材は、例えば、シリコーンゴムの他、ブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムのような合成ゴムや、天然ゴムが挙げられる。天然ゴムは、室温のような常温の環境で使用する場合には何ら問題を生じないが、温度依存性がある。そこで、高温多湿や低温の環境で使用する場合には、合成ゴムを用いることが好ましい。中でも、耐熱性に優れ低温から高温まで物性が殆ど変化せず、アレルギー症状を惹起せず、表面張力が小さくて摺動し易い、シリコーンゴムが一層好ましい。弾性体は、帯状の合成ゴム製や天然ゴム製ものもであってもよく、ポリエステルやレーヨンなどの糸で織る紐の中に天然ゴム又は合成ゴム(例えばポリウレタンなど)の弾性素材を織り込んだいわゆる織ゴムであってもよい。弾性体は、平帯状、柱状又は紐状のシリコーンゴム製帯であるとなお一層好ましい。
弾性体は、平帯状、柱状又は紐状の何れのゴムであってもよく、単数のゴムを直列に繋ぎ若しくは並列に束ね又は並べ、或いは複数束ねたゴムを直列に繋いたものであってもよい。
弾性体は、作業者の自力で十分に作業できるため補助を然程必要としない多少軽度な動作時にはその動作を阻害せず、負荷が過剰にかかる重労働となり補助を必要とする比較的大きな動作を行い、腕背補助帯及び/又は背腰膝補助帯を大きく引っ張ったときに補助効果を発揮するようにしていることが好ましい。そのような弾性体の好ましい例として、シリコーンゴム製であって、
F=kx(式中、Fはばねによる反力、kはばね定数、xは自然長からの伸び量)
で示される弾性の法則(フックの法則)中のばね定数が伸び量に応じ高くなるというものであり、反力と伸び量とが非線形の相関性を示すものである。
反力と伸び量とが非線形の相関性を示す弾性体の好ましい別な一例として、材質、架橋度、太さ、幅、厚み等の構造、又はそれらの何れかを組み合わせて調整することにより高弾性となっている平帯状、柱状又は紐状のゴム製帯例えば高弾性シリコーンゴム製帯と、幾分弛んだ繊維製の非弾性リミッタ紐を並列させ同様に材質、架橋度、太さ、幅、厚み等の構造、又はそれらの何れかを組み合わせて調整することにより低弾性となっている平帯状、柱状又は紐状のゴム製帯例えば低弾性シリコーンゴム製帯とを、前記と同様に熱溶着及び/又は縫製によって直列に、単数ずつ又は複数繋いでいるものであってもよい。交互に繋いでもよい。これにより、弾性体が伸びる際に、先ず低弾性のゴム製帯が伸びるが伸び過ぎると非弾性リミッタ紐でもはや伸びられなくなってしまい、高弾性のゴム製帯が伸びることによりそこが閾値となって強い伸び性を示すようになる。そのため、その閾値未満で軽い荷物を持ち上げる際に低弾性のゴム製帯によって比較的軽く補助されるが、その閾値を超えて重い荷物を持ち上げる際に、弾性体が必然的に過剰に伸びることに伴い、高弾性のゴム製帯によって一層動作が強く補助されるようになる。材質、架橋度、太さ、幅、厚みを段階的に又は徐々に変化させて、反力と伸び量とが非線形の相関性を示すようにしてもよい。例えば太さ、幅、厚みを弾性体の一端から他端に向けて段階的に又は徐々に増加させたり減少させたりすることにより、その非線形の相関性を示すようにできる。
腕背補助帯11は、弾性体19部位を除き、繊維製例えば天然繊維や合成繊維のような各種繊維製で5〜45mm幅、好ましくは10〜38mm幅、より好ましくは25mm幅の繊維帯からなっている。細過ぎると身体に食い込み苦痛を感じるようになり、太過ぎると身体やインナーウェアとの摩擦や動作補助作業着1との摩擦が大きくなって摺動し難くなり、十分な動作補助ができなくなってしまう。このような繊維の素材として、滑り易いナイロンのようなポリアミド、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が挙げられる。
腕背用動作補助具20は、両腕を別々に夫々支える一対の腕背補助帯11が、独立して両腕の前腕や上腕の動作を補助するので、正面側の操作のみならず斜め前方や左右側面側での複雑な動作であっても補助することができる。なお、腕背用動作補助具20は、作業内容に応じて、一対の腕背補助帯11で別々に補助位置や補助角度や補助強度を調整するものであってもよく、腕背補助帯11を効き腕のみに装着するものであってもよい。
腕背用動作補助具20は、それを覆って着衣している腕背動作補助上着10aの内部に、実装されていることが好ましい。
腕背用動作補助具20は、腕背補助帯11が胸側から肩越しに背側へ曲がるため肩で身体又はインナーウェア等の着衣との間に強い摩擦が生じ易くなっている。そこで、その摩擦係数を低減し、肩で腕背補助帯11が摺動し易くなるように、表面張力の小さなフッ素樹脂製やシリコーン樹脂製の肩当てパット24がインナーウェア等の着衣に貼付され又は縫製されていてもよい。なお、肩当てパット24に代えて腕背動作補助上着10aの内側で肩口に縫製され又は面ファスナで取り付けられた樹脂製の布帛で形成された平筒又は円筒のような筒部又はループであってもよい(不図示)。このような筒部は、滑り易い材質の樹脂、例えばナイロンのようなポリアミド樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂で形成されていることが好ましい。
また、腕背用動作補助具20は、その腕背補助帯11が摺動し易いように、フッ素樹脂コーティング又はシリコーン樹脂コーティングされているものであってもよい。
一方、背腰膝用動作補助具40aは、図1(b)に示すように、帯状であって縫製されて順次繋がる踏付け部35と背腰膝補助用帯部38aと背腰膝用帯係止部41aとを一連に備えた左右一対の背腰膝補助帯31aを、有している。
踏付け部35は、足裏で踏み付けられるもので、背腰膝補助帯31aの足側起点となり足裏で支持されて引きずられないよう足裏に固定するものである。踏付け部35は、環状となっており、環下部32が足裏で接触し、その上方の環中部33aが脛の前で交差し、さらに上方の環上部34aが膝裏に至るというものである。必要に応じ脛に脛当てや踏付け部の長さを調整可能なアジャスタ(何れも不図示)が設けられ、脛当てに環中部33aが取り付けられていてもよい。
踏付け部35は、膝裏、臀から腰を経て背中へかけて延びた背腰膝補助用帯部38aに、環上部34aで縫製されて繋がっている。
臀は丸く突き出していることから、背腰膝補助用帯部38aが動作途中で、臀上から外れたり逃げたりし易い。そこで、インナーウェアのような着衣上に縫製されて設けられ又は背腰膝動作補助ズボン30内側に縫製されて設けられた樹脂製の布帛で形成された平筒又は円筒のような筒部46又はループ、若しくは腰ベルト42aに設けられた樹脂製の布帛で形成されたベルトループ若しくは樹脂製又は金属製リングに、通されていることが好ましい。
左右の背腰膝補助用帯部38aは、夫々、背中から両肩へ延び、各肩越しに曲げられ胸又は腹若しくは腰回りにまで延び、背腰膝用帯係止部41aへ繋がっている。
背腰膝動作補助ズボン30は、腰ベルト42aにより下がらないように腰で留められる。この背腰膝動作補助ズボン30は、サスペンダー45、胸当て及び/又はズボン腰周りのベルトループ23(同図(a)参照)に通っている腰ベルト42aを有しており、いわゆるオーバーオールタイプとなっている。
左右の背腰膝補助用帯部38aは、膝や腰や背中の補助位置や補助角度や補助強度を調整できるように、その他端でサスペンダー45や胸当てや腰ベルト42aに係止可能な背腰膝用帯係止部41aに繋がっている。背腰膝用帯係止部41aは、腕背用帯係止部21と同様な係止具を有することにより、サスペンダー45や胸当てや腰ベルト42aに、係止される。中でも係止具は、面ファスナであることが好ましい。背腰膝用帯係止部41aにより、踏付け部35から腕背用帯係止部21付け根までの長さを短くすると、背中を起立させ易くなって背中を曲げた時や屈んだ時の補助を増強して作業し易くなり、一方幾分か長くすると背中を大きく曲げた時や低く屈んだ時の補助の増強が弱くなる反面、背中を小さく曲げた時や僅かに屈んだ時の軽作業での補助を促進し長期間継続して作業し易くなる。腕背用帯係止部21で、その長さの調整がスムーズとなるから、作業の中断・再開や背腰膝の補助程度の調整を速やか且つ簡便かつ容易く行う事ができる。
踏付け部35から背腰膝用帯係止部41aに至るまでの左右の背腰膝補助帯31aの少なくとも一部を弾性体39とすることにより、前屈みや中腰の姿勢で又は蹲踞の姿勢で荷物を持ち上げたり左右へ移動させたりする動作のために膝や腰や背中の筋肉の補助を効果的に行うことができる。踏付け部35から背腰膝用帯係止部41aに至るまでの左右の背腰膝補助帯31aは、背中にて背腰膝補助用帯部38aの一部が弾性体39となっていることが好ましい。このような背腰膝補助帯31aは、弾性体39が腕背補助帯11の弾性体19と同様な材質・構造であってもよい。
この構成により、腰をかがめただけでなく膝を曲げて蹲踞した姿勢でもベルトを引っ張り、背中全体を補助する
背腰膝補助帯31aは、背腰膝補助用帯部38aや弾性体39が例えば腕背補助帯11と同様な素材で形成されるというものである。
背腰膝用動作補助具40aは、両脚から背中を別々に夫々支える一対の背腰膝補助帯31aが、独立して又は協同して両脚特に両膝、腰、背中の動作を補助するので、腰や背の屈伸動作や上下動作や捻り動作のような複雑な動作であっても確実に補助することができる。
背腰膝用動作補助具40aは、それを覆って着衣している背腰膝動作補助ズボン30に、実装されていることが好ましい。
背腰膝用動作補助具40aは、背腰膝補助帯31aが下半身部位側で背腰膝動作補助ズボン30の内部に収まり、背腰膝補助帯31aが上半身部位側で背腰膝動作補助ズボン30の外部にはみ出し背腰膝用帯係止部41aが背腰膝動作補助ズボン30のサスペンダー45に係止されつつ腕背動作補助上着10aで覆われるというものである。
背腰膝用動作補助具40aは、背腰膝補助帯31aが胸側から肩越しに背側へ曲がるため肩で身体又はインナーウェア等の着衣との間で強い摩擦が生じ易くなっている。そこで、その摩擦係数を低減するため、肩で腕背補助帯11が摺動し易いように、フッ素樹脂製やシリコーン樹脂製の肩当てパット若しくは樹脂製の布帛で形成された筒部44が肩部でサスペンダー45に貼付され又は縫製されていてもよい。サスペンダー45は背腰膝補助帯31aや背腰膝用帯係止部41aよりも太くなっていると互いに絡み合わないから、動作がスムーズになる。
動作補助作業着1は、腕背用動作補助具20が実装された腕背動作補助上着10aと、背腰膝用動作補助具40aが実装された背腰膝動作補助ズボン30とを、別々に使用するものであってもよいが、図1及び2に示すように、同時に使用すると、腕動作補助と背腰膝動作補助との相乗的な効果を奏するようになる。
動作補助作業着1は、図2に示すように、腕背用動作補助具20が腕背動作補助上着10aで覆われ、背腰膝用動作補助具40aが下半身部位にて背腰膝動作補助ズボン30で覆われつつ上半身部位にて腕背動作補助上着10aで覆われ隠れていると、作業中に什器や設備や製品に引っ掛ける恐れが無い。また、作業に通常用いている上着やズボンを改良して用いることができ汎用的であって便利である。また動作補助作業着1は、一見、普通の作業着にしか見えない。しかも柔軟で可撓性素材で形成されているから、腕背用動作補助具20や背腰膝用動作補助具40aは着け心地が良い。
動作補助作業着1は、作業に応じて分離して用いることができ汎用性が高い。動作補助作業着1は、腕背用動作補助具20を装着した腕背動作補助上着10aごと、及び背腰膝用動作補助具40aを装着した背腰膝動作補助ズボン30ごと、又はそれらを分離して洗濯可能であるから、衛生的である。
図1及び2で示される動作補助作業着1は、以下のようにして装着して使用される。この動作補助作業着1について、腹の前程度の高さに持ち上げたりその高さで手作業し続けたりする際を例にして説明する。
先ず、背腰膝用動作補助具40aの環中部33aを脛の前で交差させつつ、踏付け部35の環下部32を足裏で踏み付ける。背腰膝動作補助ズボン30をはき、腰ベルト42aを締める。次に、膝背腰に対する所望の補助位置や補助角度や補助強度となるように背腰膝補助帯31aの他端にある背腰膝用帯係止部41aを手繰り、緊張する背腰膝補助帯31aが適切な長さとなるように背腰膝用帯係止部41aの係止位置を調整して、背腰膝用帯係止部41aをサスペンダー45や胸当てや腰ベルト42aへ係止する。
次に、腕背用動作補助具20の腕支持部16を腕に取り付けるため、手首支持具12、前腕側肘支持具14、及び上腕付け根を夫々、手首、肘を挟んで前腕側及び上腕側に巻き付けて多少の遊びを有する程度にアジャスタ17によって絞めてから、接続支持具13で同じくアジャスタ17によって腕外側から手首支持具12と前腕側肘支持具14とを締める。腕とりわけ前腕や上腕に対する所望の補助位置や補助角度や補助強度となるように腕背補助帯11の他端の腕背用帯係止部21を手繰り、緊張する腕背補助帯11が適切な長さとなるように腕背用帯係止部21の係止位置を調整して、腕背用帯係止部21を腰ベルト22a(42a)へ係止めする。最後に、腕背動作補助上着10aの前ボタンを掛けると、腕背用動作補助具20や背腰膝用動作補助具40aは腕背動作補助上着10aや背腰膝動作補助ズボン30で隠れ、必要に応じ靴を履くと、装着が完了する。
本発明の別な使用態様として図3に示す動作補助作業着1について説明する。この動作補助作業着1は、素材や基本作動等は図1に示す動作補助作業着1と同様であるのでそれとの差異を中心に説明することとする。
図3(a)・(b)に示すように、この動作補助作業着1は、動作補助具1aを有している。動作補助具1aは、腕背用動作補助具が上半身でベスト10bに装着されつつ腰帯22bに繋がり、腰膝用動作補助具が下半身で腰帯22bに繋がったものである。この動作補助作業着1は、作業者の前屈みや中腰や蹲踞のような姿勢又は背筋を伸ばした姿勢にて前で腕を上げ又はそのままで維持して作業したり、屈み、腰を下ろし又腰を捻った後に立ち上がる動作を繰り返したりする際、必要に応じて、上半身のみ、下半身のみ、又はその両方を補助するために、装着するものである。作業上着や作業ズボンの上に装着してもよく、作業上着や作業ズボンの内側で装着してもよい。
腕背用動作補助具20は、図3(a)に示すように、帯状であって縫製されて順次繋がる腕支持部16と腕背補助用帯部18と腕背用帯係止部21とを一連に備えた左右一対の腕背補助帯11を、有している。
腕支持部16は、指先を露出させていてもよい手袋12a及びその手首側根元で縫製されて繋がる手袋支持具12bからなる手首支持具12、肘よりも手先側で前腕付け根を取り巻き絞めて支持する前腕側肘支持具14、肘よりも肩側で上腕付け根を取り巻き絞めて支持する上腕側肘支持具15とが順次繋がって成っている。前腕側肘支持具14及び上腕側肘支持具15は、その帯状の長さを調節可能なアジャスタ17又は面ファスナで多少の遊びを有しつつ腕を締め付けている。
左右の手袋12aと手袋支持具12bと前腕側肘支持具14と上腕側肘支持具15とは、夫々順次繋がり、肘内側で、左右の腕支持部16を夫々吊り上げ可能に繋ぎつつ両肩で曲げられそこから背中にかけて延びた左右の腕背補助用帯部18に繋がっている。肩口で腕背補助用帯部18は、ベスト10bの胸前左右に設けられ縫製されて取り付けられたベスト帯10c上の帯通しに摺動可能に通されている。ベスト10bは、必要に応じて袖を有し両手首まで伸びていている。ベスト10bは胸前の中央で、線上に並んだ務歯が噛み合う線ファスナにより前開き可能に閉じられている。ベスト10bは、前面側で腹部を覆わない程度に裾が短いものである。ベスト10bは、背面側で腰帯22bに繋がる程度に裾が長くなって、腰帯22bへ、面ファスナで取り付けられていて、装着者の身長に応じて位置調整できるだけでなく、上半身補助が不要時は底から取り外せるようになっている。ベスト10bは、腰帯22bへ、縫製されていてもよい。ベスト10bに取り付けられた左右のベスト帯10cは、裾から背中にかけて延びている。左右のベスト帯10cは、胸前で幅を調整できるようにアジャスタの付いた帯で留められている。
左右の腕背補助用帯部18は、背中で交差し、腰回り又は腹にかけて延びている。左右の腕背補助用帯部18は、コルセットを兼ね腹前で面ファスナ又はバックルで腰回りの長さを調整可能な腰帯22bに背中側で縫製されて取り付けられた腰帯パッチ23cに設けられ引寄せ具を兼ねるリング25bに、通っている。腕背補助用帯部18はリング25bで向きを変えられている。左右の腕背補助用帯部18は、両腕・背の支持の補助角度や補助位置や補助強度を調整できるように、その他端で腰帯22bに係止可能な腕背用帯係止部21例えば、長さを調節可能なアジャスタのような係止具で、腰帯22bに長さの調節可能に腹前側で係止されている。それによって、装着者が自分で引っ張ると容易に強くすることができ、アジャスタを緩めると瞬時に補助力を除去可能となっている。アジャスタの代わりに又はアジャスタと共に面ファスナを用いてもよい。
腕支持部16から腕背用帯係止部21に至るまでの左右の腕背補助帯11は、少なくとも一部、例えば背中近傍で弾性体19となっている。
一方、腰膝用動作補助具40bは、図3(a)及び(b)に示すように、帯状であって縫製されて順次繋がる踏付け部35と腰膝補助用帯部38bと腰膝用帯係止部41bとを一連に備えた左右一対の腰膝補助帯31bを、有している。
踏付け部35は、足裏で接触する環下部32と、そこから膝下まで延びた膝下環帯部33bと、それに繋がり膝下を取り巻く膝下環状部34b及び膝上環状部34bとからなる。膝下環状部34bは、膝下をベルト状に取り巻き、膝前で線ファスナにより前開き可能に閉じられている。
踏付け部35は、膝裏、臀を経て、腰膝用帯着脱部41cを介し、腰膝用帯係止部41bに繋がっている。腰膝補助帯31bの長さは、必要に応じ、腰膝用帯着脱部41cに取り付けられたアジャスタを介して、腰膝補助帯31bの長さが調整可能となっている。腰膝補助帯31bは、筒部46を通っている。筒部46は、臀からずれないように、腰膝補助帯31b又は腰膝用帯着脱部41c若しくはズボンに係止されている。腰膝補助用帯部38bは、腰膝補助帯31bが、膝裏で膝上環状部34bと膝下環状部34bとに縫製されて取り付けられている。
腰膝用帯着脱部41cは、線ファスナ又は面ファスナによって腰帯22bに着脱可能に取り付けられている。腰膝補助帯31bは、腰膝用帯着脱部41cの外側表面に沿って、直接的に又は必要に応じ長さを調節可能なアジャスタを介して間接的に腕背用帯係止部41bに繋がって、それがリング25cに通っている。
左右の腰膝補助用帯部38bは、腰膝用帯係止部41bが膝下環帯部33b・環下部32である踏付け部35に繋がっている。腰膝用帯係止部41bの長さの調節は例えばアジャスタで行われる。腰膝用帯係止部41bは、腰膝補助用帯部38bに直接繋がり、及び/又は腰膝補助用帯部38bにアジャスタを介して繋がっている。左右の腰膝補助用帯部38bの一部が強い強度の弾性体であるときアジャスタで長さを調節する。左右の腰膝補助用帯部38bでは、夫々、リング25cで向きを変えられ、脇腹を経て腹若しくは腰回りにまで延び、腰膝用帯係止部41bへ繋がっている。腰膝用帯係止部41bは、膝や腰や必要により背中の補助位置や補助角度や補助強度を調整できるように、その他端で腰帯22bに係止可能な腕背用帯係止部41b例えば面ファスナやアジャスタのような係止具で、腰帯22bに長さの調節可能に腹前側で係止されている。
腰膝用帯着脱部41cが腰帯22bに線ファスナのような係止具で係止されていると、腰膝用動作補助具40bは、腰帯22bを介し、腕背補助用帯部18と間接的に繋がることとなるので、背腰膝用動作補助具40aとしても機能する。一方、腰膝用帯着脱部41cが腰帯22bから外れ、動作補助作業着1が、腕背用動作補助具20と腰膝用動作補助具40bとの別々に機能する場合、比較的軽作業であれば、腹帯22bがずり上がったりずり落ちたりしない。比較的重作業であれば、腹帯22bを介して、腕背用動作補助具20と腰膝用動作補助具40bとの作用を確実にするため、腹帯22bと腰膝用帯着脱部41cとが係止されていることが好ましい。
この動作補助作業着1は、蹲踞のような姿勢の際にも補助できるが、腰だけを曲げて持ち上げ等の動作をして腰を痛めやすい危険な姿勢の際にも十分に補助できる。
次に図1〜3の何れかに示す動作補助作業着1の使用方法について、図1〜2の動作補助作業着1で代表して説明する。
図1(b)のように荷物や製品や患者を腹の前程度の高さに持ち上げるような作業の際に使用をする場合、前屈みや中腰や蹲踞の姿勢になると、荷物等の重みで背腰膝用動作補助具40aの背腰膝補助帯31aが緊張して、背腰膝補助帯31aが肩で摺動し、遂にそれの弾性体例えば背腰膝補助帯31aのうち背中に在る弾性体39が伸びる。するとその弾性体の復元力によって前屈みや中腰や蹲踞の姿勢から起立する姿勢へ戻るように、背腰膝が補助される。その結果、荷物等を持ち上げる力を軽減することができる。身体を捻った時には、左右の背腰膝補助帯31aの一方が緊張しその一方のみの弾性体が伸びる結果、捻る前の前向きの姿勢へ戻るように補助される。
図1(a)のように荷物等を腹の前程度の高さで作業するために、腕を持ち上げる状態に保たなければならない時、荷物等の重みで腕が下がると、腕背用動作補助具20の腕背補助用帯部18が緊張して、腕背補助帯11が肩で摺動し、遂にそれの弾性体例えば腕背補助帯11のうち背中に在る弾性体19が伸びる。するとその弾性体の復元力によって腕を持ち上げた姿勢に戻りまた曲げた背が戻るように補助される。その結果、荷物等を持ち上げたまま作業する力を軽減することができる。この際、腕背用動作補助具20は、図1(a)の通り腕背補助用帯部18は上腕よりもむしろ前腕を強く支えており、矢印Aで示すように前腕側肘支持具14の腕接触部位を支点に、前腕側肘支持具14と手首支持具12とそれらを繋ぐ接続支持具13とが引き上げられることとなり、前腕の持ち上げ動作を主に補助する。副次的に上腕の持ち上げ動作を補助する。併せて背の曲げを伸ばす動作を補助する。
一方、荷物等を胸や肩や顔の高さで又は頭上で作業するために、腕を持ち上げる状態に保たなければならない時、図4の通り腕背補助用帯部18は前腕よりもむしろ上腕を強く支えており、矢印Bで示すように上腕側肘支持具15の腕接触部位を支点に、引き上げられる結果、上腕の持ち上げ動作を主に補助すると共に、前腕側肘支持具14と手首支持具12とそれらを繋ぐ接続支持具13とが前腕側肘支持具14の腕接触部位を支点に引き上げられて前腕の持ち上げ動作を副次的に補助する。併せて背の曲げを伸ばす動作を補助している。
片腕だけが下がった時には、左右の腕背補助用帯部18の一方が緊張しその一方のみの弾性体19が伸びる結果、両腕で別々な動作をしていても、所望の腕の持ち上げ姿勢へ戻るように補助される。
このようにして、動作補助作業着1を用いれば、腕背用動作補助具20が実装されている腕背動作補助上着10aと、背腰膝用動作補助具40aが実装されている背腰膝動作補助ズボン30とにより、相乗的に腕や背腰膝の動作を補助できる。
動作補助作業着1の腕背動作補助上着10aの態様として、腕背補助帯11の一部を成す弾性体19が背中に存する例を図示したが、別な態様として、腕背補助帯11は、肩から腕支持部16に至るまでの腕背補助用帯部18の一部が弾性体であってもよい。動作補助作業着1の腕背動作補助上着10aの別な態様として、腕背補助帯11の一部を成す弾性体が、背中又は背中から膝裏に至るまでと、肩から腕支持部16に至るまでとの双方に設けられていてもよい。
動作補助作業着1の腕背動作補助上着10aの別な使用の態様として、図5に示すように、腕背用動作補助具20が、手首支持具12と普段弛ませておき必要に応じて上腕付け根に締め付け可能な上腕側肘支持具15とからなる腕支持部16と、腕背補助用帯部18と、腕背用帯係止部21とを一連に備えた左右一対の腕背補助帯11を、有していてもよい。これにより主に前腕の動作を補助し、必要に応じて腕側肘支持具を締め付けて主に上腕の動作を補助するように切り替えることができる。
動作補助作業着1の腕背動作補助上着10aの腕背用動作補助具20の別な使用の態様として、図6に示すように、背中で交差している左右一対の腕背補助帯11が夫々、紐状又は帯状の弾性体26と腕背補助帯11を通したリング25aとからなる引寄せ具27で前記腰ベルト22aへ二箇所の背面側のベルトループ23bに掛けられて、引き寄せられており、腕背用動作補助具20が、側面側のベルトループ23sを経て腰ベルト22aに係止されていてもよい。このような引寄せ具27の弾性体26は、腕背補助用帯部18や背腰膝補助用帯部38aの弾性体19・39で例示されたものが用いられる。同図に示すように、非弾性の左右一対の腕背補助帯11が弾性の引寄せ具27で強く引き寄せられることにより、腕背補助帯11自体が動作に応じて多少摺動するものの伸縮しないので位置ずれを起こし難い。またその引寄せ具27の弾性体26が縫製や熱溶着を必要としないので簡便な構造にすることができる。
動作補助作業着1の腕背動作補助上着10aの腕背用動作補助具20の別な使用の態様として、図7に示すように、背中で交差している左右一対の腕背補助帯11が夫々、腰ベルト22aの背中側で、ベルトに取り付けられた反転具28、例えば矩形状リングや滑車により、左右逆周りへ反転されているものであってもよい。これにより、背中で交差している左右一対の腕背補助帯11が再び反転するから、左右の腕支持部16を同じ左右の腕背用帯係止部21で補助位置や補助角度や補助強度を調整できるので、紛らわしさを感じない。
また、図7に示すように、背中で交差している左右一対の腕背補助帯11が夫々、交差部位で、腕背動作補助上着10aの内側に縫製されて設けられた布帛製又は樹脂製の平筒又は円筒のような筒部29又はループに通され、直接擦れ合わないようにしていてもよい。
また、図7に示すように、背中で非交差にした左右一対の腕背補助帯11が夫々、腰ベルト22aの背中側で、ベルトに取り付けられた反転具28により、左右順周りへ向きを変えたものであってもよい。
動作補助作業着1の背腰膝動作補助ズボン30の態様として、背腰膝用動作補助具40aの踏付け部35の環中部33aが脛の前で交差している例を示したが、図8に示すように、環下部32が足裏で接触し、その上方の環中部33aが脹脛の両側に沿って延び、さらに上方の環上部34aが膝に至り膝を挟んで上下何れか又は上下両方で支持しつつその膝裏で背腰膝補助用帯部38aへ繋がっていることにより、脛への負担をより軽減するものであってもよい。図8に示すように、背腰膝用動作補助具40aの背腰膝補助帯31aが、背中で非交差となり、直接擦れ合わないようにしつつ、背腰膝動作補助ズボン30に設けられ臀や肩から外れ落ちないように布帛製又は樹脂製の筒部44を通っていてもよい。
動作補助作業着1の腕背動作補助上着10a及び背腰膝動作補助ズボン30の別な態様として、図9に示すように、腕背用動作補助具20の腕背補助帯11に接触する肩当てパット24と、背腰膝用動作補助具40aの背腰膝補助帯31aが通っており肩にかけて設けられた筒部44又はループとが、前記係止具で例示されているような面ファスナやボタン及びボタン穴又はボタン受け等で連結されていてもよい。これにより、肩から腕背補助帯11や背腰膝補助帯31aが外れず、サスペンダー45が後ろへずれて下がらない。
動作補助作業着1の腕背動作補助上着10a及び背腰膝動作補助ズボン30の別な態様として、図10に示すように、腕背用動作補助具20の腕背補助帯11と、背腰膝用動作補助具40aの背腰膝補助帯31aとが、肩乃至胸付近にて端部で縫製され、又は前記係止具で例示されているような面ファスナやボタン及びボタン穴又はボタン受け等で連結されていてもよい。これにより、腕動作と背腰膝動作とが一挙に制御でき、しかも腰にて腕を引っ張るのと脚特に足裏で腕を引っ張るのとが相乗的に作用して腕が上がり易い。
これらの態様は、必要に応じて適宜組み合わせて用いてもよい。
腕背用動作補助具20は、腕背動作補助上着10a内で実装されていることが好ましいが、分離して用いてもよい。また、背腰膝用動作補助具40aは、背腰膝動作補助ズボン30内で実装されていることが好ましいが、分離して用いてもよい。
以下に、本発明を適用するもので図1及び2で示す動作補助作業着1を使用した実施例について説明する。
(実施例1)
本発明の動作補助作業着1の補助力を確認しその有効性を定量的に評価するため、この動作補助作業着1例えば図1に記載のもので弾性体として、腕を肩越しに膝に繋ぐ腕背用動作補助具20の腕背補助帯11である上肢補助用ゴムベルトの一部が、ブチルゴム(自転車のインナーチューブと同質)であってばね定数を392N/mとするものであり、膝と肩を繋ぐ背腰膝用動作補助具40aの背腰膝補助帯31aである腰部補助用ゴムベルトの一部が、ブチルゴム(自転車のインナーチューブと同質)であってばね定数は89N/mとするアシストスーツを装着した20代健常男性4名の被験者により、持ち上げ力を測定する試験を行う。試験は、動作補助作業着1を非装着のコントロール群と、腕背動作補助上着10aのみ装着、背腰膝動作補助ズボン30のみ装着、並びに腕背動作補助上着10a及び背腰膝動作補助ズボン30装着の各試験群で、各群2回ずつ行い、1回毎に十分な休憩を取り、公正に試験を行う。大腿四頭筋訓練装置(酒井医療株式会社製、商品番号COP-2201)を使用する。被験者は、足を肩幅程度開き、本来脛に当てて持ち上げる部位を両腕で下から抱えるようにして、重りを荷物に見立てて上方向に0.1m程度3秒間持ち上げて維持できれば持ち上げたと判断する。重りは5kgずつ加え、無理の無い範囲で、介助者の立会いのもと試験を行う。
その結果は、非特許文献1のアシストスーツと同等以上である。
(比較例1)
なお、比較のため、非特許文献1に記載された(i)膝と肩を繋ぐ腰部補助用ゴムベルトと(ii)腕を肩越しに膝に繋ぐ上肢補助用ゴムベルトとを、実施例1と同様にして用いて、同様な試験を行ったアシストスーツでのデータを引用して図11に示す。
図11から明らかな通り、被験者ABCDの4名全員が、アシストスーツ非装着時と比べアシストスーツ装着時の方が、持ち上げ力が向上していた。何れも腰部補助用ゴムベルトのみ又は上肢補助用ゴムベルトのみ装着の場合よりも、両方を装着した場合の方が、持ち上げ力の向上が顕著であり、相加効果を超える相乗効果が得られることが分かった。平均補助力は、8.3kgであり、青年男性の推定補助力10.7kgと比較すると、補助効率は、78%である。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)がμ=0.12としてPTFE製肩パットの摩擦抵抗F=2.1kgであることを考慮すると、F−F=8.6kgとなり、この推定が妥当であることが確認された。非特許文献1のアシストスーツのように膝を起点に腰部補助用ゴムベルトと上肢補助用ゴムベルトとで補助してさえこのような結果を示すことから、本発明の動作補助作業着1は、腰ベルトの腕背用帯係止部から腕支持具まで腕背補助帯によって腕・背を補助できる腕背用動作補助具が実装された腕背動作補助上着と、踏付け部からサスペンダー等の背腰膝用帯係止部までの背腰膝補助帯によって背・腰・膝を補助できる背腰膝用動作補助具が実装された背腰膝動作補助ズボンとで夫々相乗的に強く補助し、非特許文献1のアシストスーツと同等以上の効果を奏することが明らかである。
次に動作補助作業着1例えば図1に記載のアシストスーツを装着した持ち上げ動作時の筋活動を、随意収縮強度(%MVC)で評価する。20代健常男性6名の被験者に、34kg相当の荷重をしゃがみこんだ状態から立脚時に、肘から先が水平になる状態まで3秒間持ち上げた時の上腕二頭筋(BB)、上腕三頭筋(TB)、三角筋中部(DM)、広背筋(LD)、胸部傍脊柱筋(PM)、腹直筋(RA)、大腿直筋(RF)、大腿二頭筋長頭(BFL)の計8箇所を、動作補助作業着1非装着の場合と、腕背動作補助上着10a及び背腰膝動作補助ズボン30の動作補助作業着1装着の場合とで、十分な休憩を取って計3回測定する。計測機器は、FreeEMG(株式会社ベルテックジャパン製、商品名)を用いる。t検定を行いp<0.05を有意差ありと判断する。
その結果は、非特許文献1のアシストスーツと同等以上である。なお、比較のため、非特許文献1に記載の腰部補助用ゴムベルトと上肢補助用ゴムベルトを用いて同様な試験を行ったアシストスーツでのデータを引用して図12に示す。動作補助作業着1非装着時に%MVCが最も高かったBBと次に高かったPMが、アシストスーツ装着によって、有意に夫々約20%低減していた。その他の筋では有意差は認められなかった。持ち上げ動作時、BBとPMは短縮性収縮を行い、それらの筋に沿うように装着された腰部補助用ゴムベルトや上肢補助用ゴムベルトが筋を補助したと考えられる。特に平均値が若干上昇しているTBとRAは、アシストスーツ装着によって、BB,PM側の張力が増加した分、伸長性収縮側も増加しなければ安定しないため、値が増加したものと考えられる。その分を考慮しても、動作補助作業着1の装着によって、かなりの筋補助が行われていることが示された。膝を起点に腰部補助用ゴムベルトと上肢補助用ゴムベルトとで補助してさえこのような結果を示すことから、本発明の動作補助作業着1は、腕背用動作補助具が実装された腕背動作補助上着と背腰膝用動作補助具が実装された背腰膝動作補助ズボンとで相乗的に筋肉を広範に補助し、非特許文献1のアシストスーツと同等以上の効果を奏することが明らかである。
なお図1〜10の何れの組み合わせ、とりわけ図6のような動作補助作業着1を装着した場合も同様な結果を示した。
(実施例2及び3)
本発明の別な動作補助作業着1の補助力を確認しその有効性を定量的に評価するため、腕背用動作補助具と腰膝用動作補助具との弾性体として、織ゴムを用いた場合とシリコーンゴムを用いた場合とにおける図3に示した動作補助作業着を、実施例2及び実施例3の試作品として夫々作製した。織ゴムは、レーヨンの糸に天然ゴムの弾性体を織り込んだもので、カジュアルゴムをパイル地とし、肌触りを良くする表面のスフ(レーヨン短繊維)55%及び人絹(レーヨン長繊維)35%と天然ゴム10%とから形成したものである。腕補助用の腕背補助用帯部18は、部分的に織ゴムとした部位のみで計測した場合438N/mであり、織ゴムの代わりにシリコーンゴムにした場合782N/mであった。一方、背腰膝補助帯31aの部分的に織ゴムとした部位のみで計測した場合167N/mであり、織ゴムの代わりにシリコーンゴムにした場合348N/mであった。なお、何れもばね定数は、ばねばかりで1kg重刻みで引っ張り、4kg重まで引っ張った後1kg重刻みで緩めていったときの弾性材の長さ変化を3往復計測し,合計6回分データから平均して算出した。
実施例2及び3並びに比較例1のアシストスーツ(ベルト2本使用)を装着した20代前半健常男女6名の被験者により、重さ10kgの箱を床から腰まで持ち上げた時(Lift)、そのまま腰位置で5秒間保持した時(Hold)、さらに腰位置から目の高さまで持ち上げた時(Up)、そのまま目の高さで5秒間保持した時(U−Hold)の各ケースにおいて、上腕二頭筋の筋活動を、実施例1と同様にして測定した。その結果を図13に示す。
図13から明らかな通り、被験者6名により、比較例のアシストスーツ装着時と比べ実施例2及び3のアシストスーツ装着時の方が、持ち上げ力が有意に向上していた。
図13に示すように、本発明を適用外である従来技術の比較例1(非文献特許1)の動作補助作業着では、(ii)腕を肩越しに膝に繋ぐ上肢補助用ゴムベルトにおいてその腕から膝裏までの紐が長いために、あちこちで摩擦が発生し、折角の補助力が逃げ、結果的に若干の効果が認められているものの実施例ほどの効果が認められなかったものと考えられる。比較例1(非文献特許1)の動作補助作業着は、上腕に固定するベルトが無いため、腰位置までの持ち上げに多少の補助効果が認められるが、それ以上腕を上げるときには肩周りに腕を補助するトルクは働かず、補助効果が殆んど認められない。
それに対し、本発明を適用する実施例1〜3の動作補助作業着は、比較例の動作補助作業着による腕補助方法に比べ、上腕側肘支持具15であるベルトを有することと、背面の腰部までしかベルトを用いずベルト長さを縮小したことにより、弾性体の収縮力を有効に活用できたから、補助効果が高い結果を示したと考えられる。また、実施例3の場合、特に腰位置での保持、腰から目の高さまでの持ち上げ時におよそ実施例2の補助効果に対しほぼ倍の効果を発揮している。何れも作業者が違和感なく程よいと思える装着をしているから、目標動作に応じて適宜適切なばね定数を変更した素材を使えば、所用の動作をしたときのみ有効に効果を発揮させることを示している。
従来技術の比較例1(非文献特許1)の動作補助作業着と、本発明の実施例1〜2の動作補助作業着において、上腕側肘支持具15の相違による、効果の違いについて、模式的に示した図14を参照しながら説明する。比較例1(非文献特許1)の動作補助作業着の構造では、図14(a)に示すように、肘(τ1)のみの補助になり、肩(τ2)の補助ができない。しかし、実施例1〜3の補助作業着によれば、図14(b)に示すように、上腕側肘支持具15があることにより,引張力Fが肩(τ2)にも分配され、肘をある程度まで曲げると、前腕側肘支持具14・上腕側肘支持具15の合流点が固定され、ここからさらに腕を上げようとする動作のときに、τ2が補助されるから、補助効果に優れるものと考えられる。
本発明の動作補助作業着は、介護、福祉、物流、工場、農作業、漁業などの様々な作業現場における作業従事者の持ち上げ動作、保持動作、腕を上げ続けた姿勢維持などの必要時に広く使用可能である。特に、どこまで腕を上げる動作を行うかによって任意に容易に補助度合いを容易に変更設定可能であるので、これら現場でのニーズに合わせ、調整できる。
またこの動作補助作業着は、立った姿勢、寝た姿勢での読書、キーボード、タブレット操作などの上腕および前腕補助など、健常者のADL(日常生活動作)補助にも使用可能である。
さらにこの動作補助作業着は、健常者だけでなく、筋疾患患者、神経疾患患者など、指先は動くが自身で腕を持ち上げられない方のADL補助、例えば、食事、洗顔、化粧等に福祉用具としても使用可能である。
1は動作補助作業着、1aは動作作業具、10aは腕背動作補助上着、10bはベスト、10cはベスト帯、11は腕背補助帯、12は手首支持具、12aは手袋、12bは手袋支持具、13は接続支持具、14は前腕側肘支持具、15は上腕側肘支持具、16は腕支持部、17はアジャスタ、18は腕背補助用帯部、19は弾性体、20は腕背用動作補助具、21は腕背用帯係止部、22aは腰ベルト、22bは腰帯、23・23s・23bはベルトループ、23cは腰帯パッチ、24は肩当てパット、25a・b・cはリング、26は弾性体、27は引寄せ具、28は反転具、29は筒部、30は背腰膝動作補助ズボン、31aは背腰膝補助帯、31bは腰膝補助帯、32は環下部、33aは環中部、33bは膝下環帯部、34aは環上部、34bは膝上環状部、34bは膝下環状部、35は踏付け部、38aは背腰膝補助用帯部、38bは腰膝補助用帯部、39は弾性体、40aは背腰膝用動作補助具、40bは腰膝用動作補助具、41aは背腰膝用帯係止部、41bは腰膝用帯係止部、41cは腰膝用帯着脱部、42aは腰ベルト、44は筒部、45はサスペンダー、46は筒部である。

Claims (20)

  1. 手、手首、前腕、肘及び/又は上腕を支持するための腕支持部と、前記腕支持部を支えて吊り上げ可能に繋ぎ肩越しに背にかけて夫々延びつつ腰周りにかけるように延びた腕背補助用帯部と、前記腕背補助用帯部に繋がり、胸当て、腹帯、腰ベルト及び/又腰帯に係止して腕背の支持の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腕背用帯係止部とを有しており、前記腕支持部から前記腕背用帯係止部に至るまでの腕背補助帯が少なくとも一部を弾性体とし及び/又は前記腕背補助帯が引寄せ具で前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に引寄せられている腕背用動作補助具;及び
    足裏で踏み付けて支持するための踏付け部と、前記踏付け部に繋がり膝又は膝裏、臀を経て腰にかけて延びた腰膝補助用帯部若しくはさらに腰を経て背にかけて延びつつ肩越しに胸、腹及び/又は腰回りにかけて延びるようにした背腰膝補助用帯部と、前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部に繋がりサスペンダー、胸当て、腹帯、腰ベルト、腰帯、及び/又は前記腕背補助用帯部に係止して前記膝、前記腰及び/又は前記背の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腰膝用帯係止部又は背腰膝用帯係止部とを有し、前記踏付け部から前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部に至るまでの腰膝補助帯又は背腰膝補助帯の少なくとも一部を弾性体とする腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具;
    から選ばれる少なくとも何れかを有することを特徴とする動作補助作業着。
  2. 前記腕背用動作補助具が摺動可能に実装されている腕背動作補助上着、及び/又は
    前記腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具が摺動可能に実装されている腰膝動作補助ズボン又は背腰膝動作補助ズボン
    を有することを特徴とする請求項1に記載の動作補助作業着。
  3. 前記腕背用動作補助具と、前記腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具とが、着脱可能に一体化していることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の動作補助作業着。
  4. 前記腕背用動作補助具と、前記腰膝用動作補助具とが、前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に係止されて、着脱可能に一体化していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の動作補助作業着。
  5. 前記腕支持部が、前記手及び/又は前記手首に被せる手袋に繋がっていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の動作補助作業着。
  6. 前記腕背動作補助上着と前記腰膝動作補助ズボン又は前記背腰膝動作補助ズボンとを有し、前記腕背用動作補助具が、両腕の手、手首、前腕、肘、上腕及び/又は背を補助するように一対の前記腕背補助帯からなり、前記腰膝用動作補助具又は前記背腰膝用動作補助具が両脚の前記膝、前記腰及び/又は前記背を補助するように一対の前記背腰膝補助帯からなり、前記腰ベルトが腰膝動作補助ズボン又は前記背腰膝動作補助ズボンの腰ベルトを兼ねていることを特徴とする請求項2に記載の動作補助作業着。
  7. 前記腕背動作補助上着が、一対の前記腕背補助帯を前記背で交差又は非交差とし、一対の前記腕背補助帯を前記腹側で前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部により前記腰ベルトに係止しているものであることを特徴とする請求項2に記載の動作補助作業着。
  8. 一対の前記腕背補助帯が夫々、前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯の背側で反転具により左右逆周りへ反転されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の動作補助作業着。
  9. 前記腕支持部が、前記手又は前記手首と前記肘を挟んで前記前腕の側と前記上腕の側とで腕を支持して、前記前腕及び/又は前記上腕を補助することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の動作補助作業着。
  10. 前記踏付け部が環状であり、脛の前で交差させつつ膝裏から前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部へ延びており、及び/又は脹脛の両側に沿いつつ膝裏から前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部へ延びていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の動作補助作業着。
  11. インナーウェア、ベスト、前記腕背動作補助上着並びに/若しくは腰膝動作補助ズボン又は背腰膝動作補助ズボンに取り付けられ、前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯を貫通させる筒部を有していることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の動作補助作業着。
  12. 前記ベストが、前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に係止されていることを特徴とする請求項11に記載の動作補助作業着。
  13. 前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は背腰膝補助帯を前記両肩で摺動可能にするパッドが、前記腕背動作補助上着、インナーウェア、ベスト又はサスペンダーに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の動作補助作業着。
  14. インナーウェア、ベスト、腕背動作補助上着並びに/若しくは膝動作補助ズボン又は背腰膝動作補助ズボンに取り付けられて前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯を貫通させる筒部と、前記腕背動作補助上着、インナーウェア、ベスト又は前記サスペンダーに取り付けられて前記腕背補助帯並びに/若しくは前記腰膝補助帯又は背腰膝補助帯を前記両肩で摺動可能にするパッドとが、互いに留められていることを特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の動作補助作業着。
  15. 前記腕背補助帯と前記引寄せ具と前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯との各弾性体の少なくとも何れかが、シリコーンゴム製であることを特徴とする請求項1〜14の何れかに記載の動作補助作業着。
  16. 前記腕背補助帯と前記引寄せ具と前記腰膝補助帯又は前記背腰膝補助帯との各弾性体の少なくとも何れかが、ばね定数が伸び量に応じて高くなるものであって、高弾性のゴムと弛んだ非弾性リミッタ紐を並列させた低弾性ゴムとを直列に繋いでいることにより前記低弾性ゴムの伸びを制限しているものであり、又は太さ、厚み、幅の少なくとも何れかが伸び方向への距離に応じて変化しているものであることを特徴とする請求項1〜15の何れかに記載の動作補助作業着。
  17. 前記腕背用帯係止部と前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部とが、フック状係合子を有する面とそれを係合するループ状係合子を有する面とからなる面ファスナ、ホック及びホックハンガー、ボタン及びボタン穴又はボタン受け、突起及び突起係止リング、帯及びそれを係止するバックル、磁石及び磁石受け、ロック解放機能付き締めつけバンド、紐から選ばれる少なくとも何れかによって係止するものであることを特徴とする請求項1〜16の何れかに記載の動作補助作業着。
  18. 前記腕支持部が、前記肘の上で取り巻く上腕側腕支持部を前記腕背補助用帯部と連結させていることを特徴とする請求項1〜17の何れかに記載の動作補助作業着。
  19. 前記踏付け部が、膝を取り巻き又は開閉可能に取り巻く膝覆部を有しつつ前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部と連結されていることを特徴とする請求項1〜18の何れかに記載の動作補助作業着。
  20. 手、手首、前腕、肘及び/又は上腕を支持するための腕支持部と、前記腕支持部を支えて吊り上げ可能に繋ぎ肩越しに背にかけて夫々延びつつ腰周りにかけるように延びた腕背補助用帯部と、前記腕背補助用帯部に繋がり、胸当て、腹帯、腰ベルト及び/又腰帯に係止して腕背の支持の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腕背用帯係止部とを有しており、前記腕支持部から前記腕背用帯係止部に至るまでの腕背補助帯が少なくとも一部を弾性体とし及び/又は前記腕背補助帯が引寄せ具で前記胸当て、前記腹帯、前記腰ベルト及び/又前記腰帯に引寄せられている腕背用動作補助具、及び
    足裏で踏み付けて支持するための踏付け部と、前記踏付け部に繋がり膝又は膝裏、臀を経て腰にかけて延びた腰膝補助用帯部若しくはさらに腰を経て背にかけて延びつつ肩越しに胸、腹及び/又は腰回りにかけて延びるようにした背腰膝補助用帯部と、前記腰膝補助用帯部又は前記背腰膝補助用帯部に繋がりサスペンダー、胸当て、腹帯、腰ベルト、腰帯、及び/又は前記腕背補助用帯部に係止して前記膝、前記腰及び/又は前記背の補助位置、補助角度及び/又は補助強度を調整する腰膝用帯係止部又は背腰膝用帯係止部とを有し、前記踏付け部から前記腰膝用帯係止部又は前記背腰膝用帯係止部に至るまでの腰膝補助帯又は背腰膝補助帯の少なくとも一部を弾性体とする腰膝用動作補助具又は背腰膝用動作補助具
    から選ばれる少なくとも何れかのみからなることを特徴とする動作補助具。
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