JP6527443B2 - 廃棄物溶融炉用ジルコニア質プレキャスト耐火物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物溶融炉の内張りに適用されるジルコニア質のプレキャスト耐火物の製造方法に関する。
近年、都市ごみその他の廃棄物の発生量は増加の一途をたどっている。この対策として廃棄物溶融炉で廃棄物を溶融処理して減容化し、さらに安定物質として再利用することが行われている。
廃棄物溶融炉で生成されるスラグ(以下「廃棄物スラグ」という。)はアルカリ(NaO及びKO)を多く含んでいて侵食作用が強く、また廃棄物溶融炉では、一般の焼却炉よりも高い温度(例えば1300℃以上)で廃棄物を処理するため、内張りに使用される耐火物は極めて苛酷な環境に晒される。
従来、廃棄物溶融炉の内張りには、融点が高く、耐侵食性に優れた酸化クロム質原料を含む耐火物が使用されていた。しかし、酸化クロム質原料を含む耐火物は、使用後の廃却時に6価クロムの発生が危惧され、厳重な管理体制が求められる等の問題点を有する。そこで、現在は、酸化クロム質原料を含まなくても充分に耐用するクロムフリー耐火物の開発が進められている。
クロムフリー耐火物としては、例えば、アルミナ−マグネシア質等のクロムフリーキャスタブル耐火物が知られている(例えば、非特許文献1参照)。その他、ジルコニア質原料を用いた耐火物も知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平8−114389号公報 特開2013−43811号公報
耐火物66[5]238〜243(2014)
しかしながら、非特許文献1に記載のクロムフリーキャスタブル耐火物は依然として、酸化クロム質原料を含む耐火物よりも耐スラグ性に劣るという問題があった。
また、特許文献1には、ZrOを85重量%以上含有するジルコニア耐火物が記載されているが、このジルコニア耐火物はキャスタブル耐火物ではなく、れんがである。廃棄物溶融炉の内張りに適用される耐火物は、形状が複雑化してきており、れんがで対応するのは困難である。
さらに、特許文献2には、ジルコニア耐火物が記載されているが、このジルコニア耐火物はシリカ成分を多量に含むため、耐スラグ性に劣るという問題があった。また、特許文献2は、溶融ガラスに対する耐食性向上のための技術であり、廃棄物溶融炉に適用される技術ではなかった。
そこで本発明が解決しようとする課題は、廃棄物溶融炉の内張りに適用される耐火物において、耐スラグ性を向上させる技術を提供することにある。
本発明者らは、廃棄物溶融炉の内張りに適用されるジルコニア質のプレキャスト耐火物の製造方法において、耐スラグ性を向上させるには焼成温度が重要であることを突き止めた。具体的には、焼成温度が1650℃以上であれば、耐スラグ性が向上することを突き止めた。さらに、廃棄物溶融炉の内張りに適用されるジルコニア質のプレキャスト耐火物の耐スラグ性を向上させるには、原料配合物においてシリカ原料の含有量を低減することが有効であることを突き止めた。
すなわち、本発明は、廃棄物溶融炉の内張りに適用される廃棄物溶融炉用ジルコニア質プレキャスト耐火物の製造方法であって、安定化ジルコニア質原料及びアルミナセメントを含有し、かつシリカ原料の含有量が2質量%以下(0を含む。)である原料配合物に、水を添加して混練した後、1650℃以上で焼結させることを特徴とするものである。
本発明によれば、焼結温度を1650℃以上とすることにより、安定化ジルコニア質原料(ジルコニア粉末)同士が良好に焼結し、耐スラグ性が向上する。従来は、ジルコニア粉末同士はセメントボンドのみで結合された状態であった。このため、スラグとセメントとが反応してセメントが溶けてしまうと、ジルコニア粉末同士は結合力がなくなってバラバラになってしまい、耐スラグ性の低下を招いていた。これに対して、焼結温度を1650℃以上とすると、ジルコニア粉末同士が焼結ボンドを形成し、耐スラグ性が向上する。
また本発明によれば、原料配合物中のシリカ原料の含有量を2質量%以下(0を含む。)とすることにより、シリカ原料による耐スラグ性の低下を抑制できる。
以上より本発明によれば、廃棄物溶融炉の内張りに適用されるジルコニア質のプレキャスト耐火物の耐スラグ性を向上させることができる。
本発明で使用する原料配合物は、安定化ジルコニア質原料及びアルミナセメントを含有し、かつシリカ原料の含有量が2質量%以下(0を含む。)である。
安定化ジルコニア質原料は、耐火性粉末として市販されているものを問題なく使用でき、例えば、酸化カルシウム安定化ジルコニア質原料、酸化マグネシウム安定化ジルコニア質原料、酸化イットリウム安定化ジルコニア質原料などが挙げられるが、価格及び入手性の点から酸化マグネシウム安定化ジルコニア質や酸化カルシウム安定化ジルコニア質原料が好ましい。
原料配合物中の安定化ジルコニア質原料の含有量は、耐スラグ性向上のため90質量%以上であることが好ましく、さらに95質量%以上であることが好ましい。また、原料配合物には、アルミナ原料、マグネシア原料、シリカ原料などの安定化ジルコニア質原料以外の耐火性粉末を併用することもできる。ただし、その使用量は、原料配合物中の含有量で2質量%以下とすることが好ましい。
原料配合物中のアルミナセメントは結合材として機能するが、このアルミナセメントも市販されているものを問題なく使用できる。原料配合物中のアルミナセメントの含有量は1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。また、原料配合物にはリン酸塩、ケイ酸塩などのアルミナセメント以外の結合材を併用することができ、さらに必要に応じて分散剤を併用することもできる。分散剤としては、トリポリリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ウルトラポリリン酸ソーダ、酸性ヘキサメタリン酸ソーダ、ホウ酸ソーダ、炭酸ソーダ、ポリメタリン酸塩などの無機塩、クエン酸ソーダ、酒石酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、スルホン酸ソーダ、ポリカルボン酸塩、β−ナフタレンスルホン酸塩類、ナフタレンスルホン酸、カルボキシル基含有ポリエーテル系分散剤などが挙げられる。分散剤の使用量は、耐火性粉末と結合材の合量100質量%に対し、外掛けで0.01質量%以上1質量%以下であることが好ましい。
本発明では、以上のような原料配合物に水を添加して混練した後、1650℃以上で焼結させる。典型的には、原料配合物100質量%に対し外掛けで水を3〜7質量%程度添加して混練し、所定の形状の型枠に鋳込み成形し、硬化後、脱枠・乾燥する。その後、1650℃以上で焼結し、ジルコニア質プレキャスト耐火物を得る。焼結温度の上限は特に限定されないが、1900℃程度である。1900℃以上で焼結した場合であっても、更なる耐スラグ性向上効果は得られず、焼結温度上昇に伴うコストを要するためである。なお、焼結温度以外の焼結条件及び焼結方法は、従来と同様で良い。
このようにして製造された本発明に係るジルコニア質プレキャスト耐火物は、廃棄物溶融炉の内張りに適用される。典型的には、アルカリ(NaO及びKO)を1.5質量%以上15質量%以下含むスラグ(廃棄物スラグ)が炉内を通過する廃棄物溶融炉の内張りに適用される。
表1に示す各例の原料配合物に水を外掛けで3質量%添加し混練した後、台車式トンネルキルンにより所定の温度で焼結してジルコニア質プレキャスト耐火物の試料を得た。そして、各例の試料をスラグ侵食試験に供し、耐スラグ性を評価した。スラグ侵食試験では、SiOを35質量%、Alを21質量%、Feを4質量%、CaOを29質量%、アルカリ(NaO及びKO)を2質量%含有する廃棄物スラグを模した1500℃の合成スラグに、各例の試料を30分間浸漬した後、侵食による体積減少率を測定した。試料のサイズは、20×20×180mmとし、試料全体の45%に相当する部分を浸漬した。すなわち、浸漬部分が全て侵食により欠損したときの体積減少率が45%で最大であり、体積減少率が小さいほど耐スラグ性に優れているということである。
なお、表1に示す耐火性粉末において、安定化ジルコニア原料としては酸化カルシウム安定化ジルコニア粉末を使用し、シリカ原料としてはシリカ超微粉を使用した。
Figure 0006527443
表1中の実施例1〜3は、安定化ジルコニア質原料及びアルミナセメントを含有し、かつシリカ原料の含有量が2質量%以下(0を含む。)である原料配合物を使用して、焼結温度を1650℃以上とした本発明の実施例で、いずれも耐スラグ性が良好であった。なお、実施例3は、原料配合物中にシリカ原料(シリカ超微粉)を1質量%含む例であるが、シリカ原料を含まない実施例1、2に比べ、若干、耐スラグ性が低下した。このことから、原料配合物にはシリカ原料(シリカ超微粉)を含まないことが好ましいといえる。
比較例1、2は、焼結温度が1650℃未満の例、比較例3は、原料配合物中のシリカ原料の含有量が2質量%超の例で、いずれもスラグ侵食試験において浸漬部分が全て侵食により欠損し、耐スラグ性が悪かった。

Claims (2)

  1. 廃棄物溶融炉の内張りに適用される廃棄物溶融炉用ジルコニア質プレキャスト耐火物の製造方法であって、
    安定化ジルコニア質原料及びアルミナセメントを含有し、かつシリカ原料の含有量が2質量%以下(0を含む。)である原料配合物に、水を添加して混練し、鋳込み成形後、1650℃以上で焼結させることを特徴とする廃棄物溶融炉用ジルコニア質プレキャスト耐火物の製造方法。
  2. 前記原料配合物中の安定化ジルコニア質原料の含有量が90質量%以上である請求項1に記載の廃棄物溶融炉用ジルコニア質プレキャスト耐火物の製造方法。
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