JP6525896B2 - 紙力増強剤および紙の製造方法 - Google Patents

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本発明は、紙力増強剤および紙の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、パルプ上への澱粉粒子の歩留まりが改善され、紙の強度を向上させ得る紙力増強剤および紙の製造方法に関する。
従来、紙力を向上させるために、紙原料液(パルプスラリー)中に加熱溶解した澱粉糊液等の紙力増強剤を添加する技術が開発されている(特許文献1〜3)。
特開2007−254948号公報 特表2002−513103号公報 特開平9−41290号公報
特許文献1〜3に記載の紙力増強剤は、紙の製造工程(たとえばワイヤーパート等)における水切れ性が悪く、濾水性が悪化しやすい。また、パルプへの水中で加熱溶解した澱粉の歩留まりは、充分でない。そのため、これらの紙力増強剤では、充分に紙力が増強されない。
本発明は、これら従来技術とは異なり、溶解された澱粉ではなく、あえて未溶解の澱粉粒子を含んだまま紙原料液に添加される紙力増強剤であり、パルプ上への澱粉粒子の歩留まりが改善され、紙の強度を向上させ得る紙力増強剤および紙の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究した結果、表面に水に溶解したカチオン化グァーガムを吸着させたアニオン性澱粉を使用することにより、パルプ上への澱粉粒子の歩留まりが改善され、紙の強度が向上され得ることに着目し、本発明を完成させた。上記課題を解決する本発明の紙力増強剤および紙の製造方法には、以下の構成が主に含まれる。
(1)未溶解のアニオン性澱粉と、前記アニオン性澱粉の表面に吸着された水に溶解したカチオン化グァーガムとを含み、前記アニオン性澱粉が未溶解状態のまま、水中にパルプが分散された紙原料液に添加して使用される、紙力増強剤。
このような構成によれば、紙力増強剤は、未溶解のアニオン性澱粉と、アニオン性澱粉の表面に吸着されたカチオン化グァーガムとを含む。このような紙力増強剤は、アニオン性澱粉が未溶解状態のまま、水中にパルプが分散された紙原料液に添加して澱粉混合液として使用される場合において、パルプ上に澱粉粒子が留まりやすく、ワイヤーパート等において白水中に流れ出にくい。そのため、紙力増強剤は、澱粉の歩留まりを向上させやすい。また、プレス後のドライヤーパートにおいて、澱粉粒子は適度に溶解する。その結果、得られる紙は、紙力が向上される。
(2)前記アニオン性澱粉は、尿素リン酸化澱粉である、(1)記載の紙力増強剤。
このような構成によれば、紙力増強剤は、より優れた歩留まり改善効果および紙力増強効果を奏する。
(3)前記カチオン化グァーガムは、前記アニオン性澱粉に対して、澱粉固形分当たり0.2〜2.0質量%となるよう吸着されている、(1)または(2)記載の紙力増強剤。
このような構成によれば、紙力増強剤は、より優れた歩留まり改善効果および紙力増強効果を奏する。
(4)未溶解のアニオン性澱粉の表面にカチオン化グァーガムを吸着させて吸着物を得る吸着工程と、得られた吸着物を、パルプを水に分散させた紙原料液に添加して澱粉混合液を得る添加工程と、前記澱粉混合液中の前記アニオン性澱粉を溶解させる溶解工程とを含む、紙の製造方法。
このような構成によれば、吸着物は、未溶解のアニオン性澱粉の表面にカチオン化グァーガムが吸着されている。澱粉粒子は未溶解であるため、水に分散させた懸濁液は低粘度であり、取り扱いやすい。また、紙原料液と混合された澱粉混合液において、澱粉粒子は、パルプ上に留まりやすく、ワイヤーパート等において白水中に流れ出にくい。そのため、澱粉の歩留まりは、改良され得る。また、プレス後のドライヤーパートにおいて、澱粉粒子は適度に溶解される。そのため、本製造方法によれば、得られる紙の紙力が向上され得る。
本発明によれば、パルプ上への澱粉粒子の歩留まりが改善され、紙の強度を向上させ得る紙力増強剤および紙の製造方法を提供することができる。
図1は、カチオン化グァーガムが吸着されたアニオン性澱粉の模式図である。 図2は、アニオン性澱粉にカチオン化グァーガムを添加した際に形成される吸着物のフロックの写真である。 図3は、アニオン性澱粉にカチオン化グァーガムを添加した際に形成される吸着物のフロックの写真である。 図4は、アニオン性澱粉にカチオン性PAM(ポリアクリルアミド)を添加した際に形成される吸着物のフロックの写真である。 図5は、本発明の一実施形態の紙の製造方法を説明するための抄紙機の構成を示した模式図である。 図6は、ドライヤーパートで溶解される前のパルプ上に定着した吸着物の模式図である。 図7は、ドライヤーパートで溶解された後のパルプ上に定着した吸着物の模式図である。
<紙力増強剤>
本発明の一実施形態の紙力増強剤は、未溶解のアニオン性澱粉と、アニオン性澱粉の表面に吸着されたカチオン化グァーガムとを含む。紙力増強剤は、従来のような澱粉粒子を水中で加熱溶解させてから紙原料液(パルプスラリー)に添加されるのではなく、アニオン性澱粉が未溶解状態のまま、水中にパルプが分散された紙原料液に添加して使用される。以下、それぞれについて説明する。
(アニオン性澱粉)
アニオン性澱粉は、得られる紙の紙力を向上させるために添加される成分である。アニオン性澱粉は、生の澱粉にアニオン性の官能基を導入した澱粉であり、澱粉粒子の表面がアニオン性を示す。
使用される生澱粉の種類は特に限定されない。一例を挙げると、生澱粉は、タピオカ、馬鈴薯、トウモロコシ、小麦、サゴ、サツマイモ、米、ワキシートウモロコシなどから製造された生澱粉である。これらの中でも、生澱粉は、生産性やコストの点から、タピオカ澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉が好ましい。生澱粉は、併用されてもよい。
アニオン性の官能基が導入されたアニオン性澱粉として特に限定されない。一例を挙げると、アニオン性澱粉は、次亜塩素酸ソーダ,過酸化水素,サラシ液等の酸化剤で変性された酸化澱粉、尿素リン酸化澱粉,マレイン酸エステル化澱粉やコハク酸エステル化澱粉等の酸エステル化澱粉、カルボキシメチル化澱粉等である。これらの中でも、アニオン性澱粉は、歩留まり改善効果および紙力増強効果が顕著に増強される点から、尿素リン酸化澱粉であることが好ましい。なお、アニオン性澱粉は、併用されてもよい。
アニオン性澱粉の変性度合としては特に限定されない。一例を挙げると、アニオン性澱粉が尿素リン酸化澱粉の場合、結合リン含量が0.1〜1.0質量%であることが好ましく、その他のアニオン性澱粉の場合、置換度が0.01〜0.05であることが好ましい。
本実施形態において使用される未溶解のアニオン性澱粉の粒子の表面電荷量は特に限定されない。一例を挙げると、表面電荷量は、−5μeq/g以下である。表面電荷量は、−5〜−100μeq/gであることが好ましい。
未溶解のアニオン性澱粉は、たとえば水等の溶媒で希釈して使用することができる。この際、得られる澱粉希釈液の濃度は、たとえば、1〜50質量%程度である。
(カチオン化グァーガム)
カチオン化グァーガムは、未溶解のアニオン性澱粉の表面に吸着させて使用される成分である。カチオン化グァーガムは、グァーガムにカチオン性の官能基を導入したグァーガムである。
グァーガムに対してカチオン処理を施すために用いるカチオン化処理剤としては特に限定されない。一例を挙げると、カチオン化処理剤は、3級アミン、第4級アンモニウムクロライド、硫酸第4級アンモニウム、スルファミン酸第4級アンモニウム等である。より具体的には、カチオン化処理剤は、ジエチルアミノエチルクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよび2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、4−クロロ−2−ブテニルトリメチルアンモニウムクロリド等である。なお、カチオン化処理剤は、併用されてもよい。
カチオン化グァーガムの分子量としては特に限定されない。一例を挙げると、カチオン化グァーガムの分子量は、5万〜800万である。カチオン化グァーガムの分子量が5万未満である場合、未溶解のアニオン性澱粉をパルプ繊維上に充分に歩留めることができなくなる傾向がある。一方、カチオン化グァーガムの分子量が800万を超える場合、水に溶解し難くなる傾向がある。
本実施形態において使用されるカチオン化グァーガムの表面電荷量は特に限定されない。一例を挙げると、表面電荷量は、+100μeq/g以上である。表面電荷量は、+300〜+3000μeq/gであることが好ましい。
カチオン化グァーガムは、たとえば水等の溶媒で溶解して使用することができる。この際、得られるグァーガム溶液の濃度は、たとえば、0.01〜10質量%程度である。
紙力増強剤全体の説明に戻り、カチオン化グァーガムは、アニオン性澱粉に対して、澱粉固形分当たり0.1質量%以上となるように吸着されていることが好ましく0.2質量%以上となるように吸着されていることがより好ましく、飽和量となるよう吸着されていることがさらに好ましい。カチオン化グァーガムの吸着量が0.1質量%未満である場合、未溶解のアニオン性澱粉のパルプへの歩留り率が低下してしまう傾向がある。なお、カチオン化グァーガムの吸着量は、過剰添加である場合には高コストとなる傾向があるが、吸着量が多いほど澱粉の歩留り率を高めやすい傾向がある。
アニオン性澱粉は、水中で40〜70℃に加熱すると、澱粉粒子が吸水・膨潤・崩壊して溶解する。カチオン性グァーガムは、冷水可溶であり、粉体もしくは水中に溶解した状態で提供される。
アニオン性澱粉にカチオン化グァーガムを吸着させる方法は特に限定されない。一例を挙げると、カチオン化グァーガムは、冷水に溶解して、アニオン性澱粉の溶解しない温度範囲の水中で、未溶解のアニオン性澱粉と混合することにより、アニオン性澱粉に吸着され得る。得られる吸着物は、アニオン性澱粉に対してカチオン化グァーガムがイオン結合によって吸着されている。図1は、カチオン化グァーガム2が吸着されたアニオン性澱粉1(吸着物A)の模式図である。図1に示されるように、カチオン化グァーガム2は、アニオン性澱粉1の表面にイオン結合によって吸着されており、レイヤーを形成している。
アニオン性澱粉に吸着されたカチオン化グァーガムの分子径は、0.01〜20μm程度であると推察される。一方、アニオン性澱粉の粒子径は1〜100μm程度である。
また、アニオン性澱粉に対してカチオン化グァーガムを添加した際に形成される吸着物のフロックは、極めて細かい。具体的には、形成されるフロックは、3mm以下であり、好ましくは1mm以下である。図2および図3は、アニオン性澱粉にカチオン化グァーガムを添加した際に形成される吸着物のフロックの写真である。図4は、アニオン性澱粉にカチオン性PAM(ポリアクリルアミド)を添加した際に形成される吸着物のフロックの写真である。より具体的には、図2のフロックは、アニオン性澱粉として5%の尿素リン酸化タピオカ澱粉スラリー(ST-100(表面電荷量:−25μeq/g)を500g準備し、これに、別途準備した0.5%のカチオン化グァーガム水溶液(メイプロボンド111(三晶(株)製、表面電荷量:+646μeq/g、20℃における0.2%水溶液の粘度:16.2mPa・s)を、カチオン化グァーガムが澱粉固形分当たり2000ppmとなるよう添加した際に形成されたフロックである。図3におけるフロックは、カチオン化グァーガムが澱粉固形分当たり20000ppmとなるよう添加量を調整した以外は図2の吸着物のフロックと同様の方法によって調製されたフロックである。図4において、カチオン化グァーガムに代えてカチオン性PAMとしてフロックスターPC−23(三晶(株)製、表面電荷量:+1088μeq/g、20℃における0.2%水溶液の粘度:75.1mPa・s)を使用した以外は図2における吸着物のフロックと同様の方法によって調製されたフロックである。図2および図3に示されるように、カチオン化グァーガムを用いた本実施形態の吸着物のフロックは、極めて小さく、1mm以下である。一方、図4に示されるように、カチオン性PAMを用いた吸着物のフロックは、5mmを超える。このように、本実施形態の紙力増強剤において作製される吸着物は、カチオン化グァーガムを用いているため、比較的緩やかな攪拌によってアニオン性澱粉に吸着させることができ、かつ、形成されるフロックが極めて細かくなる。その結果、後述する紙の製造方法における一連の工程において、本実施形態の紙力増強剤は、フロックを細かくするためのファンポンプやスクリーンにおけるシェアが不要であり、ヘッドボックスの前段であればいずれの部位でも添加(内添)でき、たとえばスクリーンの前後に添加し得る。
さらに、得られる吸着物は、紙原料液に対して、あらかじめ澱粉粒子を溶解させることなく、未溶解のまま添加され、混合される。本実施形態のカチオン化グァーガムが吸着されたアニオン性澱粉は、カチオン化グァーガムによって表面の大部分がカチオン性となっている。そのため、アニオン性澱粉は、同じくアニオン性であるパルプ上であってもイオン結合によって定着し得る。これにより、得られる混合液(澱粉混合液)中の澱粉粒子は、紙を製造する一連の工程のうち、たとえばワイヤーパート等において白水中に流れ出にくい。そのため、紙力増強剤は、地合を悪化させることなく、パルプ上において澱粉を均一に歩留めることができる。さらに、澱粉混合液中のアニオン性澱粉は、紙を製造する一連の工程のうち、ドライヤーパートにおいて溶解される。その結果、得られる紙は、紙力が向上される。なお、本実施形態の紙力増強剤を用いた紙の製造方法の詳細については後述する。
なお、本実施形態の紙力増強剤は、上記したカチオン化グァーガムが吸着したアニオン性澱粉のほか、適宜、任意成分を含んでもよい。
<紙の製造方法>
本発明の一実施形態の紙の製造方法は、未溶解のアニオン性澱粉の表面にカチオン化グァーガムを吸着させて吸着物を得る吸着工程と、得られた吸着物を、パルプを水に分散させた紙原料液に添加して澱粉混合液を得る添加工程と、澱粉混合液中のアニオン性澱粉を溶解させる溶解工程とを含む。なお、本実施形態の紙の製造方法は、これら工程を含んでいればよく、その他の工程は特に限定されない。そのため、以下の説明における紙の製造方法は例示であり、適宜設計変更し得る。
吸着工程は、未溶解のアニオン性澱粉の表面にカチオン化グァーガムを吸着させて吸着物を得る工程である。アニオン性澱粉、カチオン化グァーガム、および、これらを用いた吸着物の作製方法の詳細については、紙力増強剤の実施形態において上記したとおりである。そのため、詳細な説明は、適宜省略される。作製された吸着物は、添加工程において、後述する抄紙機のヘッドボックス37の前段のいずれかのタイミングで、紙原料液に添加(内添)される。
次に、上記吸着工程とは別に、抄紙機を用いた紙原料液の調製について説明する。本実施形態の紙の製造方法において、まず、原料となるパルプの離解や叩解が行われ、水、填料および薬品類等が適宜添加された紙原料液が調製される。原料パルプは特に限定されない。一例を挙げると、原料パルプは、各種木材パルプ、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラなどの非木材パルプ、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、ポリオレフィン、ポリエステルなどのアニオンタイプの合成繊維等である。具体的には、原料パルプは、機械パルプ(MP)、脱墨パルプ(DIP、古紙パルプとも呼ばれる)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)等、印刷用紙の抄紙原料として一般的に使用されているものが好適に使用され得る。また、これらの原料パルプ(主原料パルプ)のほかに、製造工程における損紙を回収再生した循環パルプが利用されてもよい。
図5は、本実施形態の紙の製造方法を説明するための抄紙機3の構成を示した模式図である。抄紙機3は、ミキシングチェスト31、マシンチェスト32、スタッフボックス33、白水ピット34、クリーナー35、スクリーン36、ヘッドボックス37、ワイヤーパート38、プレスパート39、ドライヤーパート40等を主に備える。各部位間には、適宜、ファンポンプFPやポンプPが設けられている。
主原料パルプおよび循環パルプは、それぞれ貯えられていたチェスト(図示せず)から所望の配合比で供給されて、必要に応じて叩解機により叩解処理される。その後、これらのパルプは、所望の配合比でミキシングチェスト31で混合均一化され、適宜、必要な薬品を添加され、紙原料液としてマシンチェスト32に蓄えられる。
紙原料液は、ファンポンプFPによってスタッフボックス33に運ばれる。スタッフボックス33は、塵埃等を取り除き、繊維濃度を調整するための部位である。白水ピット34は、後述する白水が貯留される部位である。紙原料液は、白水ピット34の白水によって適宜希釈される。希釈された紙原料液は、クリーナー35(防塵器)、スクリーン36に順に送られ、さらに塵埃、未溶解物、凝集物等が取り除かれる。その後、紙原料液は、ヘッドボックス37に送られる。
本実施形態の紙の製造方法は、ヘッドボックス37の前段のいずれかの位置において、上記した吸着工程において調製された吸着物を紙原料液に添加(内添)して澱粉混合液が調製する添加工程を含む。吸着物を紙原料液に添加するタイミングは、ヘッドボックス37の前段であればよい。一例を挙げると、吸着物は、ヘッドボックス37の前段、または、スクリーン36の前段で紙原料液に添加される。このように、本実施形態の紙の製造方法では、カチオン化グァーガムが吸着されたアニオン性澱粉は、溶解された状態ではなく、あえて未溶解の状態で、紙原料液に添加される。吸着物は、カチオン化グァーガムによってアニオン性澱粉の表面の大部分がカチオン性となっている。そのため、吸着物は、アニオン性であるパルプ上であってもイオン結合によって定着し得る。
なお、本実施形態の紙の製造方法において、紙原料液には、適宜、内添薬品が添加されてもよい。内添薬品としては特に限定されない。一例を挙げると、内添薬品は、ポリアクリルアミド系高分子、ポリビニルアルコール系高分子、各種変性澱粉、尿素・ホルマリン樹脂、メラミン・ホルマリン樹脂等の内添紙力増強剤;ロジン系サイズ剤、AKD系サイズ剤、ASA系サイズ剤、石油系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤等の内添サイズ剤;硫酸バンド、歩留向上剤、紫外線防止剤、退色防止剤、濾水性向上剤、凝結剤、染料および蛍光染料等である。
抄紙機3全体の説明に戻り、ヘッドボックス37は、スクリーン36から送られてきた紙原料液(澱粉混合液)を整流し、所望の厚さおよび速度でワイヤーパート38のワイヤー上に吐出するための装置である。ワイヤーパート38は、澱粉混合液を脱水するための部位である。脱水により抽出された水分(白水)は、回収され、白水ピット34に貯留される。ワイヤー上には、脱水された固形分が積層し、湿紙のウェブが形成される。本実施形態の紙の製造方法において、上記のとおり、吸着物は、パルプ上にイオン結合によって定着している。そのため、吸着物中の澱粉粒子は、パルプ上に留まりやすく、ワイヤーパート38等において白水中に流れ出にくい。その結果、澱粉の歩留まりは向上する。
ワイヤーパート38で形成された湿紙のウェブは、プレスパート39でプレスロールとフェルトにより脱水される。その後、ウェブは、ドライヤーパート40にて蒸気を用いた多筒式ドライヤー等により加熱乾燥される。この際、ウェブ中のアニオン性澱粉は、加熱されることにより溶解する(溶解工程)。図6は、ドライヤーパートで溶解される前のパルプF上に定着した吸着物Aの模式図である。図7は、ドライヤーパートで溶解された後のパルプF上に定着した吸着物Aの模式図である。図6に示されるように、ドライヤーパートで加熱される前の吸着物Aは、パルプF上に定着している。一方、図7に示されるように、ドライヤーパートで加熱乾燥されることにより、吸着物A中のアニオン性澱粉1(図1参照)は膨潤し、適度に溶解する。その結果、溶解したアニオン性澱粉1は、パルプF間でバインダーとして機能し、紙力を増強させる。また、吸着物中Aのカチオン化グァーガム2も同様に溶解し、パルプF間でバインダーとして機能し、紙力を増強させる。
ドライヤーパート40で乾燥されたウェブは、キャレンダー(図示せず)により表面の平滑化処理を受け、リール(図示せず)において巻き取られてもよい。
以上、本実施形態の紙の製造方法によれば、吸着物は、未溶解のアニオン性澱粉の表面にカチオン化グァーガムが吸着されている。澱粉粒子は未溶解であるため、低粘度であり、取り扱いやすい。また、紙原料液と混合された澱粉混合液において、澱粉粒子は、パルプ上に留まりやすく、ワイヤーパート等において白水中に流れ出にくい。そのため、澱粉の歩留まりは、改良され得る。また、プレス後のドライヤーパートにおいて、澱粉粒子は適度に溶解される。そのため、本製造方法によれば、得られる紙の紙力が向上され得る。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。
使用した原料を以下に示す。
(アニオン性澱粉)
ST-100(三晶(株)製)
(カチオン化グァーガム)
メイプロボンド111(三晶(株)製)
(カチオン性PAM)
フロックスターPC−23(三晶(株)製)
(紙原料液)
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)および広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を2:8となるよう混合した混合パルプ(カナダ標準濾水度(CSF):445mL)を含む、紙料濃度を1.01質量%に調整し、紙原料液とした。紙原料液のpHは6.4、導電率は0.19mS/cm、温度は25℃に調整した。なお、これらの濃度や特性値は、いずれもヘッドボックスに移送された時点における数値である。
(実施例1)
10質量%のST-100のスラリー(500g)を、ジャーテスター(宮本理研工業(株)製)内にて250rpmで攪拌しながら、1質量%のメイプロボンド111(75g)とを添加し、2分間攪拌して、吸着物を調製した(吸着工程)。製紙業界にて汎用的に使用されるブリット式ダイナミックドレイネージジャーテスター(以下、ブリットジャーと略す)に60メッシュの金網を取り付け、紙原料液500gを入れて750rpmで攪拌した。得られた吸着物を、紙原料液中のパルプに対してST-100が10質量%、メイプロボンド111が0.15質量%となるよう紙原料液に添加し(添加工程)、750rpmにて10秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、スクリーン36の前段にて添加する場合を想定)し、パルプに吸着物を定着させた。その後脱水を開始した。最初の白水の20mlを捨て、その後の100mlを採取した。また、別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
(比較例1)
メイプロボンド111を使用せず、10質量%のST-100のスラリーを使用し、紙原料液中のパルプに対してST-100が10質量%となるよう紙原料液に添加し、750rpmにて70秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、ファンポンプFPの前段にて添加する場合を想定)した以外は、実施例1と同様の方法によって白水を得た。また別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
(比較例2)
ST-100とメイプロボンド111を混合せず、別々に添加した。すなわち、10質量%のST-100のスラリーを使用し、紙原料液中のパルプに対してST-100が10質量%となるようブリットジャーの紙原料液に添加し、750rpmにて60秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、ファンポンプFPの前段にて添加する場合を想定)した。更に、1質量%のメイプロボンド111の溶液を使用し、紙原料液中のパルプに対しメイプロボンド111が0.15質量%となるよう紙原料液に添加し、750rpmにて10秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、スクリーン36の前段にて添加する場合を想定)した。これら以外は、実施例1と同様の方法によって白水を得た。また別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
(比較例3)
メイプロボンド111に代えて、フロックスターPC−23を使用した以外は比較例2と同様の方法によって紙を製造した。すなわち、10質量%のST-100のスラリーを使用し、ブリットジャーの紙原料液中のパルプに対してST-100が10質量%となるよう紙原料液に添加し、750rpmにて60秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、ファンポンプFPの前段にて添加する場合を想定)した。また、0.1質量%のフロックスターPC−23の溶液を使用し、紙原料液中のパルプに対しフロックスターPC−23が150ppmとなるよう紙原料液に添加し、750rpmにて10秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、スクリーン36の前段にて添加する場合を想定)した。これら以外は、比較例2と同様の方法によって白水を得た。また別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
(比較例4)
0.2質量%のフロックスターPC−23のスラリーを使用し、ブリットジャーの紙原料液中のパルプに対しフロックスターPC−23が0.15質量%となるよう紙原料液に添加し、750rpmにて10秒間攪拌した以外は、比較例3と同様の方法によって白水を得た。また別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
(比較例5)
メイプロボンド111に代えて、フロックスターPC−23を使用した以外は実施例1と同様の方法によって紙を製造した。すなわち、10質量%のST-100のスラリー(500g)と0.2質量%のフロックスターPC−23のスラリー(37.5g)とをあらかじめ混合し、得られた混合液を、紙原料液中のパルプに対しST-100が10質量%、フロックスターPC−23が150ppmとなるようブリットジャーの紙原料液に添加し(添加工程)、750rpmにて10秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、スクリーン36の前段にて添加する場合を想定)した以外は、実施例1と同様の方法によって白水を得た。また別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
(比較例6)
0.2質量%のフロックスターPC−23の溶液(375g)を使用し、紙原料液中のパルプに対しフロックスターPC−23が0.15質量%となるようあらかじめST-100と混合してからブリットジャーの紙原料液に添加し、750rpmにて10秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、スクリーン36の前段にての添加を想定)した以外は、比較例5と同様の方法によって白水を得た。また別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
(比較例7)
混合物を、ブリットジャーの紙原料液に対して添加し、750rpmにて70秒間攪拌(図5に示される抄紙機3において、ファンポンプFPの前段にて添加する場合を想定)した以外は、比較例5と同様の方法によって白水を得た。また別途、ブリットジャーを用いて同様に薬品を添加して攪拌後、TAPPIスタンダード角形シートマシンにて常法により抄紙・乾燥して坪量約100g/m2の試験紙を作製した。
実施例1および比較例1〜7において、それぞれの製造工程中における澱粉の歩留まり率(動的歩留まり試験)、および、抄紙試験(得られた試験紙の裂断長、比破裂および地合)について、以下の評価方法および評価基準に沿って評価した。結果を表1に示す。
<動的歩留まり試験(澱粉の歩留まり)>
得られた白水から白水中の澱粉量をアミラーゼ分解し、次いで、白水を濾過して、得られた濾液中の全糖量を硫酸アンスロン法にて測定して、澱粉の歩留り率を算出した。なお、アミラーゼ分解は、得られた白水にアミラーゼ酵素を添加して、80℃で2時間反応という条件で行った。また、硫酸アンスロン法は、予めST-100を用いて検量線を作成して常法により行なった。
<抄紙試験>
得られた試験紙の紙力測定として裂断長および比破裂をJIS P 8113およびJIS P 8112に準拠して測定した。また、地合は目視判定により、以下の評価基準に沿って評価した。
(地合の評価基準)
○:得られた紙はパルプ繊維が大きなフロックを形成することなく、地合が良好であった。
△:得られた紙はパルプ繊維がやや大きなフロックを形成しており、地合がやや不良であった。
×:得られた紙はパルプ繊維が大きなフロックを形成しており、地合が不良であった。
表1に示されるように、未溶解のアニオン性澱粉に、あらかじめカチオン化グァーガムを吸着させた吸着物を使用した実施例1では、澱粉の歩留り率が高かった。また、得られた紙は、吸着物のフロックが細かいために澱粉粒子が紙層内に均一に歩留まることから、裂断長および比断裂の値がいずれも高く、地合の評価も良好であった。
一方、未溶解のアニオン性澱粉に対してカチオン化グァーガムを吸着させなかった比較例1では、澱粉の歩留り率が極めて低く、紙力試験の結果も不良であった。また、アニオン性澱粉とカチオン化グァーガムとをあらかじめ吸着させずに異なるタイミングで別々に添加した比較例2では、澱粉の歩留り率は充分に向上せず、紙力試験の結果も不良であった。さらに、カチオン化グァーガムに替えてカチオン性PAMを使用した比較例3では、澱粉の歩留り率が低く、紙力試験の結果も不良であった。比較例3に対して、カチオン性PAMの量を増やした比較例4では、澱粉の歩留り率が改善されたものの、地合の大幅な悪化に伴い、紙力試験の結果がさらに悪化した。加えて、カチオン化グァーガムに代えてカチオン性PAMを使用した比較例5では、あらかじめアニオン性澱粉と混合した場合であっても澱粉の歩留り率は充分に向上せず、吸着物のフロックが大きいために紙層内に均一に澱粉を歩留めることができないために、紙力試験の結果も不良であった。また、比較例5に対して、カチオン性PAMの量を増やした比較例6では、澱粉の歩留り率が改善されたものの、地合の大幅な悪化に伴い、紙力試験の結果がさらに悪化した。また、比較例5に対して混合液を添加するタイミングを変更した比較例7もまた、澱粉の歩留り率は充分に向上せず、紙力試験の結果も不良であった。
以上より、アニオン性澱粉に、あらかじめカチオン化グァーガムを吸着させた吸着物を使用した場合に限り、澱粉の歩留り率が向上し、かつ、裂断長および比断裂といった紙力が向上し、地合の評価も良好となることが判った。
1 アニオン性澱粉
2 カチオン化グァーガム
3 抄紙機
31 ミキシングチェスト
32 マシンチェスト
33 スタッフボックス
34 白水ピット
35 クリーナー
36 スクリーン
37 ヘッドボックス
38 ワイヤーパート
39 プレスパート
40 ドライヤーパート
A 吸着物
F パルプ
FP ファンポンプ
P ポンプ

Claims (4)

  1. 未溶解のアニオン性澱粉と、前記アニオン性澱粉の表面に吸着された水に溶解したカチオン化グァーガムとを含み、
    前記アニオン性澱粉が未溶解状態のまま、水中にパルプが分散された紙原料液に添加して使用される、紙力増強剤。
  2. 前記アニオン性澱粉は、尿素リン酸化澱粉である、請求項1記載の紙力増強剤。
  3. 前記カチオン化グァーガムは、前記アニオン性澱粉に対して、澱粉固形分当たり0.2〜2.0質量%となるよう吸着されている、請求項1または2記載の紙力増強剤。
  4. 未溶解のアニオン性澱粉の表面にカチオン化グァーガムを吸着させて吸着物を得る吸着工程と、
    得られた吸着物を、パルプを水に分散させた紙原料液に添加して澱粉混合液を得る添加工程と、
    前記澱粉混合液中の前記アニオン性澱粉を溶解させる溶解工程とを含む、紙の製造方法。
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