JP6525597B2 - 真空式排液収集システムおよび排液収集方法 - Google Patents

真空式排液収集システムおよび排液収集方法 Download PDF

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Description

本発明は、真空式排液収集システムおよび排液収集方法に関する。
従来、研究所、大学および工場等の実験排水は自然流下やポンプ圧送などにより収集されてきたが、その搬送液体が漏洩すると地下水汚染につながる。また、万が一漏洩が発生した場合には、その漏洩場所を特定し修繕するのも困難であった。近年、水質汚濁防止法が改正交付され、地下水汚染の未然防止がますます重要となってきている。
一般的に、実験施設において実験に使用した有害な物質を含む実験廃液および実験排水を、そのまま公共下水道に流すことは許されていない。実験廃液は、実験施設から排出される液体で、有機系・無機系があり、実験器具・容器の第1および第2洗浄水を含めた濃厚実験廃液を指し、厳格な回収規則に従って分別回収し、専門の処理業者によって廃棄処分を行う必要がある。一方、実験排水は、実験容器の第3洗浄水以後の実験施設より排出されるものと、実験廃液でない排水および機器の冷却水を指し、敷地内の排水処理設備に集めて水質を基準に合うように処理することが必要とされている。排水処理設備で処理された実験排水は、中水化して再利用されたり、公共下水道へ放流される。
このような実験施設においては、排水処理が必要な実験排水を各実験排水発生源から処理設備まで収集する目的で、配管本体、継手類、フランジ類、バルブ類、排水溝、排水ますおよびポンプ設備など、有害物質を含む水を流すための付帯設備が設けられている。従来のこれらの付帯設備において、実験排水は、自然流下やポンプ圧送などの方式により収集されてきた。このような方式の従来の付帯設備において地下水汚染を未然に防止するためには、例えば、図11に示すような構造が必要とされる。配管1を地上に設置する場合には、漏洩が目視で容易に確認できるよう床面から離して設置することが要求される。このとき、配管1を、漏洩に備えて受け皿2内に設置する場合もある。また、地下に設置する場合には、漏洩時に排水が直接地下へ流出しないように、配管1のトレンチ3内への設置や保護管(さや管)の利用等が要求される。また配管の内部へのコーティングや既設配管中に管を通し、二重構造とすることも考えられる。付帯施設の新設時には上記のような構造をあらかじめ検討することが比較的容易であるが、過去に地下に設置された排水溝などにおいては上記のような構造に改造することが容易ではなく要求を満足できないことも考えられる。そのような場合には、次善の策として異常の有無についての目視等による点検や、排水溝等の内部の水の水位変動の確認による地下への浸透の点検を適切な回数で行うことなどが要求される。
しかしながら、従来の方法では、設置された配管等のうち、継手などの接合部、バルブ等の設備には、過去に漏えい事例が多く見られている。自然流下やポンプ圧送などの方式では、構造上の工夫をいくら施しても、漏洩自体を完全に防ぐことは不可能である。従って、漏れの可能性があることを前提として安全対策をとり、十分な頻度で点検を実施することが必要とされる。また、トレンチに関しては、設置場所のスペースの制約により専用のトレンチが設置できない場合もある。過去に地下に設置された排水溝等、漏洩に対応するような構造への変更ができないものについては、点検設備を充実させ、点検内容を厳しくすることにより地下水汚染を防止する必要がある。
本発明の一実施形態は、漏洩なく液体を収集でき且つ経済的な真空式排液収集システム
を提供することを目的とする。また、本発明の一実施形態は、漏洩なく液体を収集でき且つ経済的な排液収集方法を提供することを目的とする。また、本発明の一実施形態は、真空配管に不具合があった場合も、即座にその不具合箇所を特定することが可能であり、これにより地下水汚染防止のための点検の手間を最小限とすることができる真空式排液収集システムを提供することを目的とする。本発明は、上記目的のうち少なくとも一つを達成することができる。
本発明の一実施形態によれば、真空式排液収集システムであって、排液が貯留される複数の液体貯留槽と、複数の液体貯留槽内の排液が収集される集水タンク及び集水タンクに負圧を導入する真空発生装置を備える真空ステーションと、複数の液体貯留槽の各々と集水タンクとを連通する連通路と、連通路を開閉するように、複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられる複数の遠隔操作弁と、複数の液体貯留槽の各々の状態を計測するように、複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられる計測手段と、複数の遠隔操作弁の動作を遠隔制御する遠隔操作弁制御手段と、を備える真空式排液収集システムが提供される。遠隔操作弁制御手段は、計測手段からの出力信号に基づいて、複数の遠隔操作弁の操作順について優先度を決定し、複数の遠隔操作弁を優先度に従って遠隔操作することができる。この構成によれば、排液は、連通路内を負圧下で通って集水タンクに集められるので、上記従来技術と異なり、漏洩のおそれなく排液を収集することができる。また、複数の遠隔操作弁の全てを同時に開くことがないので、連通管内に液体が滞留することを効果的に防止することができる。また、システムの配管全体を最小口径で設計することができるとともに、真空ステーションの機器を小容量で設計して、経済的なシステムを実現することができる。
本発明の一実施形態によれば、計測手段は、複数の液体貯留槽の各々に対応して設けられた、液体貯留槽の水位を連続的に測定する水位計を含み、遠隔操作弁制御手段は、水位計の測定値を相互に比較し、最も高い水位を有する液体貯留槽に対応する遠隔操作弁のみを遠隔操作することができる。この構成によれば、排水の必要性が最も高い液体貯留槽から順に集水タンクへの排水を行うように、複数の遠隔操作弁を適切なタイミングで操作することができる。
本発明の一実施形態によれば、遠隔操作弁制御手段は、水位計の測定値の相互比較を行うことなく、複数の遠隔操作弁のうち少なくとも1つの遠隔操作弁を遠隔操作することができる。この構成によれば、システム上のトラブル発生と考えられる事象に対して迅速に対応することができる。
本発明の一実施形態によれば、真空ステーションは、真空発生装置の動作制御を行う動力制御盤を備えており、遠隔操作弁制御手段は、動力制御盤に設けられている。この構成により、真空発生装置の運転と連動させた適切なタイミングで複数の遠隔操作弁を開閉することができる。
本発明の一実施形態によれば、排液が貯留される複数の液体貯留槽の各々と連通路を介して連通する集水タンクに、負圧下で排液を収集する方法が提供される。この方法は、複数の液体貯留槽の各々の状態を計測するように複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられた計測手段からの出力信号に基づいて、複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して連通路に設けられる複数の遠隔操作弁の操作順について優先度を決定する工程と、優先度に従って複数の遠隔操作弁を遠隔操作する工程と、を備える。
本発明の一実施形態によれば、計測手段は、複数の液体貯留槽の各々に設けられた水位計であり、優先度を決定する工程は、水位計の測定値に基づいて、複数の液体貯留槽の水
位を相互比較する工程を備え、相互比較する工程は、最も高い水位を有する第1位の液体貯留槽を決定する工程を含む。
本発明の一実施形態によれば、第1位の液体貯留槽を決定する工程は、第1位の液体貯留槽の水位が所定の弁作動最低水位以下であるか否かを判定する工程と、第1位の液体貯留槽の水位が所定の弁作動最低水位以下でないとき第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を開く工程と、を含む。
本発明の一実施形態によれば、複数の液体貯留槽の各々に、連通路内の圧力を測定する圧力計が設けられており、方法は、第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を開く工程の後、第1位の液体貯留槽の水位が所定値以下であり、且つ、第1位の液体貯留槽の圧力計の測定値と集水タンクの気相部の圧力とが所定時間にわたって互いに近似したとき、第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を閉じる工程を備える。
本発明の一実施形態によれば、方法は、第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を開く工程の後、第1位の液体貯留槽の水位が所定値以下であり、且つ、集水タンクの水位の上昇量が所定の値に達したとき、第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を閉じる工程を備える。
本発明の一実施形態によれば、方法は、第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を開く工程の後、第1位の液体貯留槽の水位が所定値以下であり、且つ、所定時間経過時に、第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を閉じる工程を備える。
本発明の一実施形態によれば、方法は、集水タンクに負圧を導入するように真空発生装置の運転を開始する工程と、集水タンクの気相部が所定の圧力に達したときに、真空発生装置の運転を停止する工程と、複数の遠隔操作弁の全てが閉状態にあるときに、真空発生装置の停止状態を維持する工程と、複数の遠隔操作弁のうち少なくとも1つが開状態にあるときに、真空発生装置の運転を再開する工程と、を備える。
本発明の一実施形態によれば、方法は、相互比較する工程を行うことなく、複数の遠隔操作弁のうち少なくとも1つの遠隔操作弁を開く工程を備える。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの遠隔操作弁を開く工程は、複数の液体貯留槽のうち少なくとも1つの液体貯留槽の水位が所定の最大許容水位を超えたとき、少なくとも1つの液体貯留槽に対応する遠隔操作弁のみを開くことを含む。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの遠隔操作弁を開く工程は、複数の遠隔操作弁にそれぞれ対応して設けられる複数の手動操作手段のうち少なくとも1つの手動操作手段が操作されたとき、少なくとも1つの手動操作手段に対応する遠隔操作弁のみを開くことを含む。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1つの遠隔操作弁を開く工程は、複数の液体貯留槽のうち少なくとも1つの液体貯留槽の単位時間当たりの水位上昇量が所定の最大許容水位上昇量を超えたとき、少なくとも1つの液体貯留槽に対応する遠隔操作弁のみを開くことを含む。
本発明の一実施形態に係る真空式排液収集システムの全体構成を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態における真空配管(連通路)の平面配置を示す図である。 本発明の一実施形態における液体貯留槽の詳細を示す図である。 本発明の一実施形態における真空配管(連通路)の縦断面形状を示す図である。 本発明の一実施形態に係る真空式排液収集システムの機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る排液収集方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る排液収集方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る排液収集方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る排液収集方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る排液収集方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る排液収集方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る排液収集方法の一例を示すフローチャートである。 従来技術による、漏洩を防止するための付帯設備配管構造の例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る真空式排液収集システムを説明する。尚、以下の実施形態では、特に、研究所、大学および工場等の敷地内に設置される実験施設から排出される実験排水を対象とするシステムを説明するが、本発明のシステムは、実験排水に限らず、種々の施設から排出される液体を収集するために広く適用することができる。対象とされる施設(排水源)は、特に限られない。
[真空式排液収集システムの全体概要]
図1に、本発明の一実施形態による真空式排液収集システム(以下、単にシステム)400の全体概要を示す。一例として、システム400は、実験施設100の敷地内の地表面に形成される開口部内に設置される液体貯留槽200と、液体貯留槽200の排水が収集される集水タンク306及び集水タンク306に負圧を導入する真空発生装置(例えば真空ポンプ303)を備える真空ステーション300と、を備えている。真空ステーション300の集水タンク306は、圧送ポンプ304を介して排水処理設備600に接続されている。液体貯留槽200と集水タンク306は連通路500によって連通可能である。図1に示すように、連通路500には、連通路500を開閉する遠隔操作弁501が設けられている。本実施形態では、遠隔操作弁501は現場盤502(制御盤)と電気的に接続されていてよい。
システム400は、複数の液体貯留槽200を備えており、連通路500は、例えば、図2に示すようなツリー状の平面配置で配置されてよい。図2の例では、連通路500は、本管と、本管から分岐して、複数の液体貯留槽200にそれぞれ開口する複数の枝管と、を備えている。各枝管は、通常、対応する液体貯留槽200に配置された遠隔操作弁501と同じ口径を有している。複数の液体貯留槽200間で異なる口径の遠隔操作弁501が使用される場合には、合流点で口径を比較し、大きい方の口径に合わせて合流地点よりも下流の配管口径を決定することができる。現場盤502は、液体貯留槽200ごとに設置することができる。
連通路500は、屋外または屋内において図4に示すような縦断面形状の架空配管として構成することができ、屋内に配管する場合は、例えば、施設内の天井部へ持ち上げられてもよい。本実施形態では、連通管500に後述する通気管を設けることができ、この場合、液体吸引直後の高い流速とエアリフト効果を得るのに十分な量の空気を連通管500に吸引することができる。また、架空配管でなく、地上部やトレンチ内に配管する場合に
おいても、自然流下方式に比べて自由度の高い縦断面形状の配管を行うことが可能である。尚図4中、506は架空配管から液体貯留槽への逆流を防ぐための逆止弁である。
上記したように、本実施形態では、複数の液体貯留槽200の各々に関して、液体貯留槽200の付帯機器を操作するための現場盤502が設置されており、各現場盤502は、対応する液体貯留槽200の遠隔操作弁501に電気的に接続されている。現場盤502は、対応する液体貯留槽200の近傍に設置されている。また、現場盤502は、後述する水位計206及び圧力計507に電気的に接続されており、水位計206及び圧力計507の測定値が現場盤502に出力される。真空ステーション300は、動力制御盤305を備えており、動力制御盤305によって真空ポンプ303及び圧送ポンプ304の動作制御が行われる。また、各現場盤502は、動力制御盤305と電気的に接続されている。
[液体貯留槽について]
図3に液体貯留槽200の詳細を示す。図示の例では、箱型のカルバート(換言すれば、暗渠)700が地中に埋設されており、その内側に液体貯留槽200が設置されている。カルバート700は、液体貯留槽200自体に漏れが発生した場合に備えて設置されるものであるが、本実施形態のシステム400に、カルバート700は必ずしも設けられていなくてよい。
液体貯留槽200の側壁には、排水源101からの自然流下による排水管102が開口しており、この開口を通して排水が液体貯留槽200に流入する。液体貯留槽200内では、液体貯留槽200の底面から所望の高さで開口する液体吸引口を備えた吸い込み管503が配置されており、吸い込み管503に遠隔操作弁501が設けられている。尚、吸い込み管503は、連通管500の一部である。遠隔操作弁501は、制御信号によって電気的に開閉される弁であればよく、電動弁、電磁弁、ダイヤフラム操作弁等、種々の弁を遠隔操作弁501として使用することができる。また遠隔操作弁として、真空弁を使用し、無電源のコントローラの代わり電動の三方弁などで真空弁を開閉制御するようにして遠隔操作してもよい。遠隔操作弁501には、遠隔操作弁501の開閉状態を検知することができる弁センサ(図示せず)が取り付けられている。弁センサは、遠隔操作弁501が開状態にあることを示す弁開信号または閉状態にあることを示す弁閉信号を現場盤502に出力することができる。遠隔操作弁501の口径及び各液体貯留槽200ごとの設置台数は、特に制限されるものではなく、対象となる排液の液質(固形物の有無等)や排水条件に応じて決定することができる。例えば、排液に固形物が含まれない場合には、固形物の通過粒径を考慮する必要がないので、比較的小さい口径に設定することができる。
本実施形態では、連通管500は、さらに、大気に対して開閉可能な通気管を備えており、通気管は、液体吸引口とは別個の空気吸引口を備えている。通気管には、空気吸引口からの空気吸引量を調整するための調整弁505が設けられている。調整弁505は、開度の調整、または開度及び開時間の調整が可能な構造とすることができる。本実施形態では、調整弁505は、電動弁であり、現場盤502に電気的に接続されている。本発明の他の実施形態では、調整弁505は、必ずしも電動弁でなくともよく、電磁弁であってもよい。また、開度の調整のみ可能な手動の調整弁505を備えた通気管を、遠隔操作弁501の上流側(液体吸引口側)に設けてもよい。1回に吸引する液量が少ない場合には液体吸引口と別個の空気吸引口を設けることなく、液体貯留槽200からの液体吸引が終了した後(すなわち、液体貯留槽200の水位が液体吸引口よりも低くなった後)も、一定時間の間、遠隔操作弁501の開状態を維持し、液体吸引口からのみ空気を吸い込むようにしてもよい。
液体貯留槽200内には、液体貯留槽200の状態を計測する計測手段を設けることが
できる。そのような計測手段として、上記した弁センサの他、例えば、水位計206及び圧力計507を設けることができる。水位計206は、液体貯留槽200内の液体の水位を連続的に測定するために設けることができる。水位計206の測定値(連続値)は、現場盤502に出力される。また、圧力計507は、各液体貯留槽200内の連通管(枝管)500に設けられ、圧力計507の測定値が現場盤502に出力される。
[真空ステーションについて]
再び図1を参照して、真空ステーション300について説明する。真空ステーション300は、排水処理設備600の近傍に設置することができる。以下真空発生装置として真空ポンプ303を用いる場合を例に実施形態を説明する。本実施形態における真空ステーション300は、集水タンク306、集水タンク306に負圧を導入するための真空ポンプ303及び真空ポンプ303の動作制御を行うための動力制御盤305を備えている。真空ポンプ303からの負圧は、集水タンク306を介して連通路500に導入される。遠隔操作弁501を開くことにより、連通路500内の負圧と大気圧との差圧によって、液体貯留槽200内の液体を、吸い込み管503を介して連通路500に吸引し、集水タンク306に集めることができる。
図示は省略するが、集水タンク306には、集水タンク306の気相部の圧力を計測する圧力計と集水タンク306内の液体の水位を計測する水位計とが設けられている。これらの測定値は動力制御盤305に出力される。
尚、図1の例では、単一の集水タンク306を示しているが、本発明の他の実施形態では、1基を予備として2基の集水タンク306を設けてもよい。また、例えば、排液を種類ごとに分別収集する必要がある場合に2基の集水タンク306を設け、流入口に切換え弁を設けるようにしてもよい。また真空ステーションは真空発生装置としてエジェクタを用いるエジェクタ式真空ステーションとしてもよい。
[排液収集方法について]
上記のように構成された本実施形態の真空式排液収集システム400では、各液体貯留槽200の近傍に配置される現場盤502と、真空ステーション300に配置される動力制御盤305とが、互いに電気的に通信可能である。本実施形態の真空式排液収集システム400の機能ブロック図の一例を図5に示す。尚、説明の便宜上、図5では、1つの真空ステーション300に対して4つの液体貯留槽200を記載しているが、液体貯留槽200の数は特に限られない。例えば、数十の液体貯留槽200が1つの真空ステーション300によって管理されていてよい。
図5を参照すると、上記したように、各液体貯留槽200には、遠隔操作弁501と、各液体貯留槽200の状態を計測する計測手段201と、が設けられている。本実施形態では、計測手段201は、例えば、遠隔操作弁501の開閉状態を検知する弁センサ、液体貯留槽200内の液体の水位を連続的に測定する水位計206、及び、液体貯留槽200内または近傍の連通管(枝管)500に設けられる圧力計507を含む。現場盤502は、動力制御盤305と通信可能な通信部508を備えており、計測手段201による測定値は、通信部508を介して動力制御盤305の遠隔操作弁制御部に出力される。特に、水位計206の連続値は、常に、動力制御盤305の遠隔操作弁制御部によって監視される。計測手段201の測定値に基づいて、遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁501の動作を制御するための制御信号を現場盤502の通信部508に送信することができる。遠隔操作弁501は、通信部508からの制御信号によって電気的に開閉される。また、現場盤502は、動力制御盤305を介することなく遠隔操作弁501を電気的に開閉することができる手動操作部509を備えている。手動操作部509は、現場の作業者が手動で操作できるものであればよく、例えば、押しボタン、タッチパネルなどでよい。手動操
作部509が操作されると、通信部508を介して遠隔操作弁501に制御信号を伝達することができる。また、手動操作部509が操作されると、手動操作部509が操作されたことを示す信号が、通信部508を介して動力制御盤305に出力されることができる。
真空ステーション300に設けられる動力制御盤305は、CPU及びメモリ等で構成されており、遠隔操作弁501の動作を遠隔制御することができる遠隔操作弁制御部と、真空ポンプ303の動作を制御することができる真空ポンプ制御部と、を含む。尚、図示は省略するが、動力制御盤305はまた、集水タンク306の水位により圧送ポンプ304の動作を制御する圧送ポンプ制御部を備えている。後述するように、動力制御盤305に出力される集水タンク306の圧力計307及び水位計308の測定値は、遠隔操作弁制御部によって遠隔操作弁501の動作制御に用いることができる。
本実施形態の真空式排液収集システム400では、計測手段201によって測定される複数の液体貯留槽200の状態についての情報を、真空ステーション300に設けられた動力制御盤305の遠隔操作弁制御部に集めることができる。一例として、本実施形態では、各液体貯留槽200に設けられた水位計206の連続値が遠隔操作弁制御部によって監視され、遠隔操作弁制御部は、所定時間ごとにこれら水位計206の測定値を相互比較し、複数の遠隔操作弁501の操作順について優先度を決定する。この優先度に従って複数の遠隔操作弁501を操作することにより、複数の遠隔操作弁501の全てを同時に開状態とすることなく、優先順位の高い(換言すれば、水位の高い)液体貯留槽200から順に液体を収集することができる。また、このような遠隔操作弁501の操作を真空ポンプ303の動作と関連付けることにより、より効率的な真空ポンプ303の運転が可能になる。このように、遠隔操作弁501を真空ポンプ303の動作と連動させて適切なタイミングで開閉することができるので、実験施設等の様々な施設の排水条件に応じた柔軟な制御を行うことが可能になる。一例として、本実施形態の真空式排液収集システム400は、次のようにして動作することができる。
[第一実施形態(定時繰り返し収集モード)]
図6に参照して、真空式排液収集システム400を用いた排液収集方法の第一実施形態を説明する。第一実施形態では、動力制御盤305が、24時間タイマー等のタイマー機能を有するように構成されており、設定時刻になると、遠隔操作弁制御部による処理(遠隔操作弁制御フロー)と真空ポンプ制御部による処理(真空ポンプ制御フロー)とが並行して実行される。説明の便宜上、この制御方法を、定時繰り返し収集モードと称する。以下、定時繰り返し収集モードにおける遠隔操作弁制御フローと真空ポンプ制御フローについて説明する。
(遠隔操作弁制御フローについて)
設定時刻になると、動力制御盤305の遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁制御部により監視される複数の液体貯留槽200全てについて、水位計206の測定値を相互比較し、水位の高い順に順列を付ける(ステップ801)。次に、遠隔操作弁制御部は、最も水位の高い第1位の液体貯留槽200を決定(選択)する(ステップ802)。その後、遠隔操作弁制御部は、第1位の液体貯留槽200の水位計206の測定値に基づいて、第1位の液体貯留槽200の水位が所定の水位(「弁作動最低水位」と称する)以下であるか否かを判定する(ステップ803)。第1位の液体貯留槽200の水位が弁作動最低水位以下でない場合(NO)は、遠隔操作弁制御部から現場盤502の通信部508を介して、第1位の液体貯留槽200に設けられた遠隔操作弁501に制御信号が送られる。これにより、当該遠隔操作弁501が開かれる(ステップ804)。第1位の液体貯留槽200の水位が弁作動最低水位以下である場合(YES)、遠隔操作弁制御部により監視される複数の液体貯留槽200全ての水位が、弁作動最低水位以下である。従って、遠隔操作弁
501の開閉動作はスキップされ、遠隔操作弁制御部は、次の設定時刻まで待機状態となる。
ステップ804で第1位の液体貯留槽200の遠隔操作弁501が開かれると、第1位の液体貯留槽200内の液体は、連通管500内の負圧と大気圧との差圧によって、吸い込み管503から吸引される。その後、遠隔操作弁制御部は、第1位の液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であるか否かを当該液体貯留槽200の水位計206に基づいて判定する(ステップ805)。所定の水位(LWL)は、弁作動最低水位よりも低い水位に設定する。液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下である場合(YES)、遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁501を閉じることができる。しかし、本実施形態では、ステップ805に続いて、遠隔操作弁制御部によって、第1位の液体貯留槽200の圧力計507の測定値と集水タンク306の圧力が比較される(ステップ806)。第1位の液体貯留槽200と集水タンク306の圧力が一定時間以上近似した場合に、遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁501を閉じる(ステップ807)。
遠隔操作弁501の閉条件をこのように設定することにより、液体貯留槽200からの液体吸引が終了した後(すなわち、液体貯留槽200の水位が液体吸引口よりも低くなった後)も、一定時間の間遠隔操作弁501の開状態を維持し、液体吸込口から空気を吸い込むことができる。そのとき吸引された空気が連通管500内の負圧下で急速に膨張することにより、液体は集水タンク306へと確実に搬送される。尚、本実施形態では、連通管500内での十分な流速を得るように、遠隔操作弁501の開閉と同時に調整弁(本実施形態では電動弁)505が開閉される。
空気は、遠隔操作弁501が開いた後、短時間(例えば、数十秒)で液体吸引口から吸引されてよい。
上記したように、本実施形態では、遠隔操作弁501を閉じる条件に関し、第1位の液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、第1位の液体貯留槽200と集水タンク306の圧力が一定時間以上近似した場合に、遠隔操作弁501を閉めるように設定することができる。空気が液体吸引口から吸引されると、真空ポンプの風量と吸引空気量に応じて連通管500内の真空度は刻一刻と変化するが、徐々にバランスして一定の真空度に収束していく。第1位の液体貯留槽200と集水タンク306に設置されたそれぞれの圧力計の信号をもとに当該液体貯留槽200と集水タンク306の真空度を比較して、両者の圧力が一定時間以上近似し、システム400内がほぼ均圧になったら遠隔操作弁501を閉めることができる。液体貯留槽200と集水タンク306の圧力が均圧されたことによって、吸引された液体が集水タンク306に全て到達したこと、すなわち、連通管500内に液体が実質的に存在しないことが確認される。
この一連の操作により、遠隔操作弁501から連通管500に吸引された液体は、それに続いて吸引される空気により確実に集水タンク306まで一気に搬送され、その後に遠隔操作弁501が閉じることになる。従って、連通管500内に液体が存在しない状態で遠隔操作弁501を閉じることができる。これにより、真空ポンプ303を起動する際には、集水タンク306および連通路500を全容積にわたって容易に高い真空度に維持することができる。
上記の例に限られず、例えば、第1位の液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後から所定時間が経過したことを、遠隔操作弁501の閉条件としてもよい。または、第1位の液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後の集水タンク306の水位計308の上昇量が一定値以上であることを、遠隔操作弁501の閉条件とすることもでき
る。これらの場合にも、液体吸引終了後の一定時間の間遠隔操作弁501の開状態を維持し、液体吸引口から空気を吸い込むことが可能になる。
尚、遠隔操作弁501を閉じると同時に通気管の調整弁505(本実施形態では電動弁)を閉じる。
ステップ807が終了すると、遠隔操作弁制御部は、ステップ801に戻る。このとき、第1位として選択された液体貯留槽200の水位は所定の水位(LWL)以下になっているので、ステップ802で、遠隔操作弁制御部は、二番目に水位の高い液体貯留槽200を第1位の液体貯留槽200として選択する。そして、当該液体貯留槽200の遠隔操作弁501について同様の開閉操作を行う。この開閉操作を繰り返すことによって、水位の最も高い液体貯留槽200から水位の最も低い液体貯留槽200まで、液体貯留槽200の全てが、その水位の順列に従って1つずつ逐次的に選択される。その結果、各液体貯留槽200ごとに真空ステーション300への排液収集が行われる。
なお、この繰り返し中に、一度排水終了した液体貯留槽200において急な流入による水位上昇があった場合でも、水位比較をしたときに順列が上がっていれば必ず再度吸引される。
また、上記したように、第1位の液体貯留槽200の水位が弁作動最低水位に達していない場合は、遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁501の開閉操作をスキップし、次の設定時刻まで待機状態となる。
集水タンク306に集められた液体は、集水タンク306の水位計の測定値に基づいて制御される圧送ポンプ304によって、隣接する排水処理設備600へ最短距離で圧送することができる。
液体貯留槽200の容量は、システム400の運転間隔(待機時間)と関連づけて決定することができる。例えば、運転間隔を1時間に設定した場合、液体貯留槽200の容量は、排水源の1時間当たりの最大排水量及び安全率に基づいて決めることができる。従って、システム400の運転間隔を長く設定する場合は液体貯留槽200の容量を大きくし、システム400の運転間隔を短く設定する場合は液体貯留槽200の容量を小さくすることができる。一例として、液体貯留槽200の容量を、約50リットルに設計することができる。またシステム400に複数の液体貯留槽200が接続される場合に、全ての液体貯留槽200の容量を必ずしも同一にせず、それぞれの液体貯留槽200に接続される排水源の規模に応じて容量を設計してもよい。
(真空ポンプ制御フローについて)
設定時刻になったら、真空ポンプ制御部は、真空ポンプ303の起動条件が満たされているか(故障の有無等)を判定する(ステップ901)。真空ポンプ303が起動条件を満たす場合は、真空ポンプ制御部は、ステップ902に進み、集水タンク306および連通路500内を所望の真空状態にするように真空ポンプ303の運転を開始する。そして、真空ポンプ制御部は、集水タンク306が、真空ポンプ停止真空度にあるか否かを判定する(ステップ903)。具体的には、ステップ903において、圧力計307の測定値が、排液を収集するのに必要とされる所定の圧力より低い圧力であるか否かを判定する(ステップ903)。集水タンク306が真空ポンプ停止真空度にある場合(YES)は、ステップ904で真空ポンプ303の運転を停止する。このとき、連通路500内に液体は存在しないので、集水タンク306および連通路500を全容積にわたって容易に高い真空度に維持することができる。真空ポンプ停止真空度は、連通管500の口径、配管長さ、縦断面形状に応じて適宜設定することができる。例えば、連通管500の口径が小さ
く、配管長さが短い場合等、システム400の配管容量が小さい場合や、縦断面形状における揚程が小さい場合には、低い真空度で運転してもよい。従って、この場合は、真空ポンプ停止真空度を低く設定することができる。
こうして所望の真空状態が形成された状態で真空ポンプ303を停止したら、真空ポンプ制御部は、遠隔操作弁制御フローがエンドであるか否か(換言すれば、遠隔操作弁制御部が待機状態にあるか否か)を判定する(ステップ905)。この判定は、例えば、遠隔操作弁制御フローのステップ803における判定結果に基づいて行うことができる。または、弁センサの弁開信号または弁閉信号に基づいて、遠隔操作弁501の全てが閉である状態が一定時間以上保持されることにより、遠隔操作弁制御フローがエンドであることを判定してもよい。遠隔操作弁制御フローがエンドである場合(YES)、真空ポンプ制御部は、待機状態になる。遠隔操作弁制御フローがエンドでない場合(NO)、真空ポンプ制御部は、集水タンク306が、真空ポンプ起動真空度にあるか否かを判定する(ステップ906)。具体的には、ステップ906において、圧力計307の測定値が、真空ポンプ303の運転を必要とする所定の圧力より高い圧力であるか否かを判定する。集水タンク306が真空ポンプ起動真空度にある場合(YES)は、真空ポンプ303の運転が再開される。集水タンク306が真空ポンプ起動真空度にない場合(換言すれば、集水タンク306の真空度が十分に高い場合)(NO)、真空ポンプ制御部は、真空ポンプ303の停止状態を維持する。そして、再び、ステップ905で遠隔操作弁制御フローがエンドであるか否かの判定を行う。
本発明の他の実施形態によれば、上記一連の操作は、必ずしも、所定時間ごとに開始されるものでなくてもよい。例えば、液体貯留槽200の水位について所定の閾値を設定しておき、いずれかの液体貯留槽200の水位が閾値に達した場合に、自動的に一連の操作が開始されるようにしてもよい。
第一実施形態では、遠隔操作弁制御部は、所定時間ごとに水位計206の測定値を相互比較することにより複数の遠隔操作弁501の操作順について優先度を決定し、この優先度に従って複数の遠隔操作弁501を遠隔操作する。しかし、本発明の他の実施形態では、液体貯留槽200内の水位や圧力について運転上のトラブル発生と判定できる異常値を設定し、異常値が検知された場合に、当該異常値を示す液体貯留槽200に対応する遠隔操作弁501のみを操作することもできる。この場合、遠隔操作弁制御部は、水位計206の測定値の相互比較は行わない。以下に説明する第二実施形態では、例えば、何らかの原因で複数の液体貯留槽200のいずれかの水位が溢水危険水位に達した場合に、当該液体貯留槽200についてのみ排液収集を行うことができる。説明の便宜上、この制御方法を高水位時収集モードと称する。
[第二実施形態(高水位時収集モード)]
第二実施形態では、各液体貯留槽200についての許容最大水位が異常値として設定されている。各液体貯留槽200の水位計206の測定値は、各現場盤502を介して動力制御盤305に伝達されており、この測定値が異常値に達すると、遠隔操作弁制御部は、高水位時収集モードによる排液収集を開始する。以下、図7に参照して、高水位時収集モードについて説明する。
(遠隔操作弁制御フローについて)
遠隔操作弁制御部は、いずれかの液体貯留槽200の水位計206の測定値が異常値、すなわち、所定の許容最大水位に達したことを検知すると、当該液体貯留槽200の遠隔操作弁501を開く(ステップ804)。その後、当該液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であるか否かを判定する(ステップ805)。液体貯留槽200の水位がLWL以下になると、遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁501を閉じてよい。しかし
、第一実施形態と同様に、液体貯留槽200の圧力計507の測定値と集水タンク306の圧力を比較してもよい(ステップ806)。この場合、液体貯留槽200と集水タンク306の圧力が一定時間以上近似した場合に、遠隔操作弁制御部は遠隔操作弁501を閉じる(ステップ807)。尚、第一実施形態と同様に、遠隔操作弁501の閉条件は上記の例に限られない。例えば、液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後から所定時間が経過したことを、遠隔操作弁501の閉条件としてもよい。または、液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後の集水タンク306の水位の上昇量が一定値以上であることを、遠隔操作弁501の閉条件とすることもできる。
(真空ポンプ制御フローについて)
真空ポンプ制御部は、いずれかの液体貯留槽200の水位計206の測定値が異常値、すなわち、所定の許容最大水位に達したことを検知すると、真空ポンプ303の起動条件が満たされているか(故障の有無等)を判定する(ステップ901)。真空ポンプ303が起動条件を満たす場合、真空ポンプ制御部は、ステップ902に進み、集水タンク306および連通路500内を所望の真空状態にするように真空ポンプ303の運転を開始する。そして、集水タンク306が真空ポンプ停止真空度にあるか否かを判定する(ステップ903)。集水タンク306が真空ポンプ停止真空度にある場合(YES)は、ステップ904で真空ポンプ303を停止する。
こうして所望の真空状態が形成された状態で真空ポンプ303を停止したら、真空ポンプ制御部は、遠隔操作弁制御フローがエンドであるか否か(換言すれば、遠隔操作弁制御部が待機状態にあるか否か)を判定する(ステップ905)。この判定は、例えば、弁センサの弁開信号または弁閉信号に基づいて行うことができ、この場合、遠隔操作弁501の全てが閉である状態が一定時間以上保持されることにより、遠隔操作弁制御フローがエンドであることを判定してもよい。遠隔操作弁制御フローがエンドである場合(YES)、真空ポンプ制御部は、待機状態になる。遠隔操作弁制御フローがエンドでない場合(NO)、真空ポンプ制御部は、集水タンク306が真空ポンプ起動真空度にあるか否かを判定する(ステップ906)。集水タンク306が真空ポンプ起動真空度にある場合は、真空ポンプ303の運転が再開される。集水タンク306が真空ポンプ起動真空度にない場合(換言すれば、集水タンク306の真空度が十分である場合)(NO)は、真空ポンプ制御部は、真空ポンプ303の停止状態を維持し、再び、遠隔操作弁制御フローがエンドであるか否かの判定を行う。
[第三実施形態(手動操作時収集モード)]
また、第三の実施形態では、いずれかの液体貯留槽200の遠隔操作弁501を開くように手動操作部が操作された場合に、遠隔操作弁制御フロー及び真空ポンプ制御フローが開始されてもよい。この場合の制御方法を手動操作時収集モードと称し、図8に示す。第三実施形態において、遠隔操作弁制御フロー及び真空ポンプ制御フローは、手動操作部509が操作されたことを開始条件とすることを除いて、第二実施形態で説明したものと実質的に同じである。手動操作部509が操作されると、手動操作部509が操作されたことを示す信号が動力制御盤305に出力され、真空ポンプ制御部及び遠隔操作弁制御部によって検知される。第二実施形態と同様に、遠隔操作弁制御部は水位計206の測定値の相互比較は行わない。また、第一及び第二実施形態と異なり、遠隔操作弁501は手動操作部509によって開かれるので、遠隔操作弁制御部は、手動操作部509が操作されたことを示す信号が検知されると、当該液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であるか否かを判定する(ステップ805)。液体貯留槽200の水位がLWL以下になると、遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁501を閉じてよいが、液体貯留槽200の圧力計507の測定値と集水タンク306の圧力を比較してもよい(ステップ806)。この場合、液体貯留槽200と集水タンク306の圧力が一定時間以上近似した場合に、遠
隔操作弁制御部は遠隔操作弁501を閉じる(ステップ807)。尚、第一及び第二実施形態と同様に、遠隔操作弁501の閉条件は上記の例に限られない。例えば、液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後から所定時間が経過したことを、遠隔操作弁501の閉条件としてもよい。または、液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後の集水タンク306の水位計308の上昇量が一定値以上であることを、遠隔操作弁501の閉条件とすることもできる。
遠隔操作弁501が手動操作部509によって操作される場合、同時に複数の現場盤502で手動操作を行うことができないようにすることが好ましい。具体的には、優先の現場盤502の手動操作部509が操作されているときには他の現場盤502の手動操作部509が操作されないインターロック状態が設定可能であることが好ましい。例えば、排水処理設備600側の事情で有害排水の流出を排水源101ごとの許可制にしたい場合があり、このような場合に、管理者側の運用で優先の現場盤502をコントロールすることによって、より厳格に有害物質の流出状況を管理することができる。
[第四実施形態(過大流入時収集モード)]
第四の実施形態では、遠隔操作弁制御部が、液体貯留槽200の水位計206の測定値に基づいて、各液体貯留槽200の単位時間当たりの水位上昇量を演算する機能を備えている。液体貯留槽200の単位時間当たりの水位上昇量は、時刻T1の時の水位WL1と時刻T1から所定時間間隔後の時刻T2の時の水位WL2とを用いて、(WL2−WL1)/(T2−T1)で計算される。遠隔操作弁制御部では、各液体貯留槽200についてこの計算が所定時間間隔ごとに行われ、計算結果が大きな値となる場合は、短い時間で水位が大きく増えていることを示す。容量を極小に設計した液体貯留槽200において、設計の根拠とした最大排水量以上の排水が実験施設等から連続的に流入した場合には、真空ステーションによる排液収集が間に合わず液体貯留槽から液体が溢れてしまう虞がある。そのため、第四の実施形態では、各液体貯留槽200についての許容水位上昇量が異常値として設定されている。各液体貯留槽200の水位計206の測定値は、各現場盤502を介して動力制御盤305に伝達されており、この測定値をもとに遠隔操作弁制御部で計算された水位上昇量が異常値に達すると、遠隔操作弁制御フロー及び真空ポンプ制御フローが開始される。説明の便宜上、この制御方法を過大流入時収集モードと称する。以下、図9に参照して、過大流入時収集モードについて説明する。
第四実施形態において、遠隔操作弁制御フロー及び真空ポンプ制御フローは、各液体貯留槽200について単位時間ごとに計算された水位上昇量が異常値、すなわち過大な流入に達したことを開始条件とすることを除いて、第二実施形態で説明したものと実質的に同じである。第二実施形態と同様に、遠隔操作弁制御部は水位計206の測定値の相互比較は行わない。例えば、何らかの原因で複数の液体貯留槽200のいずれかの水位上昇量が異常値に達した場合に、遠隔操作弁制御部は、当該液体貯留槽200の遠隔操作弁501を開く(ステップ804)。その後、液体貯留槽200の水位がLWL以下になると、遠隔操作弁制御部は、遠隔操作弁501を閉じてよいが、液体貯留槽200の圧力計507の測定値と集水タンク306の圧力を比較してもよい(ステップ806)。この場合、液体貯留槽200と集水タンク306の圧力が一定時間以上近似した場合に、遠隔操作弁制御部は遠隔操作弁501を閉じる(ステップ807)。尚、第一、第二および第三実施形態と同様に、遠隔操作弁501の閉条件は上記の例に限られない。例えば、液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後から所定時間が経過したことを、遠隔操作弁501の閉条件としてもよい。または、液体貯留槽200の水位が所定の水位(LWL)以下であり、且つ、遠隔操作弁501の開弁後の集水タンク306の水位計308の上昇量が一定値以上であることを、遠隔操作弁501の閉条件とすることもできる。
このように、本発明の実施形態によれば、複数の遠隔操作弁501の全てから同時に液体を吸引することを避けることができる。例えば排液は、水位の順列に従って、液体貯留槽200ごとに吸引され、集水タンク306まで搬送されるので、真空管路(連通路500)の途中に液体が滞留することを効果的に防止することができる。また、真空管路の口径は収集エリア全体の時間あたりの最大排水量を考慮して決定する必要はなく、全路線を最小口径で設計することができる。また真空ステーション300に設置される真空ポンプ303の容量も、収集エリア全体の時間あたりの最大排水量を考慮して決定する必要はなく、各液体貯留槽200の最大容量及び気液比(吸入空気量に対する吸入液体の体積比)を考慮した、最小容量で設計することができる。実験施設100等の都合上、複数の遠隔操作弁501を同時に開く必要がある場合には、最低の同時開台数を設計条件に加味し、その分の余裕をみた規模で真空配管、真空ステーション300の仕様を決定することができる。また、最も優先順位の高い液体貯留槽の水位を所定の閾値(弁作動最低水位)と比較することにより、液体が収集される必要のある液体貯留槽についてのみ遠隔操作弁を開いて排液を収集する。従って、排液の収集工程をより効率的に行うことができる。
なお、異なる種類の排液を収集する必要があり、これらを分別して収集したい場合には、遠隔操作弁501の開時刻のタイムスケジュールを設定する際に、液種ごとに作動する遠隔操作弁501をグループ分けして開閉することで分別収集が可能である。この場合はグループ分けにあわせて配管を2条にする方法や、真空ステーション300に集水タンク306を2基設置して流入口に切り替え弁を設置する方法と組み合わせることも有効である。
また、本発明の実施形態によれば、真空配管(連通管500)の不具合を容易に発見することができる。真空配管内は負圧であるので、万が一配管に不具合(破損等)があっても排液が外部に漏えいすることはないが、破損箇所から空気が吸い込まれる。この場合、真空ポンプ303を運転しても所望の真空度を得ることができない、あるいは、真空ポンプ303が過剰に長時間運転するなどの不具合が生じる。または、遠隔操作弁501の開かない待機時間中に、連通路500の真空度が徐々に下がってしまう不具合が生じる。このような運転状況を検知した場合に警報を出すことにより、連通路500の破損を即座に把握することができる。
また、本発明の実施形態によれば、液体貯留槽200ごとに異なるタイミングで遠隔操作弁501が開閉されるので、排水の水質異常が検知された際に、速やかに排水源を特定することが可能である。例えば、液体貯留槽200または真空ステーション300に水質または有害ガスに関するセンサ(例えばpH計や有害ガス検知器など)を具備し、センサが異常値を測定したら、システム400を停止し、問題発生箇所を通報する監視方法をとることができる。これにより、実験施設100等から誤って高濃度の排水をシステム400内に流したときも、速やかに排水源を特定して、排水処理設備600から規定値以上の排水が系外へ流出するおそれをなくすことができる。また複数の排出液体が混合されるなどにより誤って有害なガスが発生した場合にも、速やかに発生源を特定することができる。
尚、上記実施形態による排液収集方法は、組み合わせて実施することができる。図10は、第一実施形態の定時繰り返し収集モードを通常の動作方法として設定し、第二実施形態の高水位時収集モードと切り替え可能に構成した例である。図11は、第一実施形態の定時繰り返し収集モードを通常の動作方法として設定し、第三実施形態の手動操作時収集モードと切り替え可能に構成した例である。図12は、第一実施形態の定時繰り返し収集モードを通常の動作方法として設定し、第ニ実施形態の高水位時収集モードおよび第四実施形態の過大流入時収集モードとを切替え可能に構成した例である。この場合、過大流入
時には高水位に達する前にその流入傾向を把握して先回りして収集を始めることができるため、液体貯留槽の溢水の虞なく排液収集を行うことができる。
また、上記4つの実施形態を互いに切り替え可能に実施することもできる。
本発明は、種々の施設から排出される液体を収集するための真空式排液収集システム及び排液収集方法として広く適用することができる。
1 配管
2 受け皿
3 トレンチ
100 実験施設
101 排水源
102 排水管
200 液体貯留槽
201 計測手段
206 水位計
300 真空ステーション
303 真空ポンプ
304 圧送ポンプ
305 動力制御盤
306 集水タンク
307 圧力計
308 水位計
400 真空式排液収集システム
500 連通路
501 遠隔操作弁
502 現場盤
503 吸い込み管
505 調整弁
506 逆止弁
507 圧力計
508 通信部
509 手動操作部
600 排水処理設備
700 カルバート

Claims (17)

  1. 真空式排液収集システムであって、
    排液が貯留される複数の液体貯留槽と、
    前記複数の液体貯留槽内の排液が収集される集水タンクと、前記集水タンクに負圧を導入する真空発生装置と、前記集水タンクの気相部の圧力を測定する集水タンク圧力計と、を備える真空ステーションと、
    前記複数の液体貯留槽の各々と前記集水タンクとを連通する連通路と、
    前記連通路を開閉するように、前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられる複数の遠隔操作弁と、
    前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられ、前記複数の液体貯留槽の水位を連続的に測定する複数の水位計と、
    前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられ、前記連通路内の圧力を測定する複数の連通路圧力計と、
    前記複数の遠隔操作弁を電気的に開閉するように、前記複数の遠隔操作弁の動作を遠隔制御する制御信号を出力する遠隔操作弁制御手段と、を備えており、
    前記遠隔操作弁制御手段は、前記複数の水位計の測定値に基づいて、前記複数の遠隔操作弁のうち開くべき遠隔操作弁を特定し、前記制御信号によって、特定された前記遠隔操作弁を開くことができ
    前記遠隔操作弁制御手段は、開かれた前記遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位計の測定値、及び、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通路圧力計の測定値と前記集水タンク圧力計の測定値との比較に基づいて、前記制御信号によって、前記開かれた遠隔操作弁を閉じることができる、真空式排液収集システム。
  2. 請求項1に記載の真空式排液収集システムであって、
    前記遠隔操作弁制御手段は、開かれた前記遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位計の測定値が所定値以下であり、且つ、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通
    路圧力計の測定値と前記集水タンク圧力計の測定値とが所定時間にわたって互いに近似したとき、前記制御信号によって、前記開かれた遠隔操作弁を閉じることができる、真空式排液収集システム。
  3. 請求項1または2に記載の真空式排液収集システムであって、
    前記遠隔操作弁制御手段は、前記複数の水位計の測定値を相互に比較し、最も高い水位を有する液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を、前記開くべき遠隔操作弁として特定することができる、真空式排液収集システム。
  4. 請求項1または2に記載の真空式排液収集システムであって、
    前記遠隔操作弁制御手段は、前記水位計の測定値が異常値に達した液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を、前記開くべき遠隔操作弁として特定することができる、真空式排液収集システム。
  5. 請求項1または2に記載の真空式排液収集システムであって、
    前記遠隔操作弁制御手段は、前記複数の液体貯留槽の各々について、前記水位計の測定値に基づいて単位時間当たりの水位上昇量を計算することができ、
    前記遠隔操作弁制御手段は、前記水位上昇量が異常値に達した液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を、前記開くべき遠隔操作弁として特定することができる、真空式排液収集システム。
  6. 真空式排液収集システムであって、
    排液が貯留される複数の液体貯留槽と、
    前記複数の液体貯留槽内の排液が収集される集水タンクと、前記集水タンクに負圧を導入する真空発生装置と、前記集水タンクの気相部の圧力を測定する集水タンク圧力計と、を備える真空ステーションと、
    前記複数の液体貯留槽の各々と前記集水タンクとを連通する連通路と、
    前記連通路を開閉するように、前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられる複数の遠隔操作弁と、
    前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられ、前記複数の液体貯留槽の水位を連続的に測定する複数の水位計と、
    前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して設けられ、前記連通路内の圧力を測定する複数の連通路圧力計と、
    前記複数の遠隔操作弁を電気的に開閉するように、前記複数の遠隔操作弁の動作を遠隔制御する制御信号を出力する遠隔操作弁制御手段と、
    前記複数の遠隔操作弁のそれぞれに対応して設けられ、前記遠隔操作弁制御手段と電気的に通信可能な複数の手動操作手段と、を備えており、
    前記遠隔操作弁制御手段は、少なくとも1つの前記手動操作手段が操作されたとき、前記少なくとも1つの手動操作手段に対応する前記遠隔操作弁を、開くべき遠隔操作弁として特定し、前記制御信号によって、特定された前記遠隔操作弁を開くことができ、
    前記遠隔操作弁制御手段は、開かれた前記遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位計の測定値、及び、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通路圧力計の測定値と前記集水タンク圧力計の測定値との比較に基づいて、前記制御信号によって、前記開かれた遠隔操作弁を閉じることができる、真空式排液収集システム。
  7. 請求項6に記載の真空式排液収集システムであって、
    前記遠隔操作弁制御手段は、開かれた前記遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位計の測定値が所定値以下であり、且つ、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通路圧力計の測定値と前記集水タンク圧力計の測定値とが所定時間にわたって互いに近似したとき、前記制御信号によって、前記開かれた遠隔操作弁を閉じることができる、真空式
    排液収集システム。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の真空式排液収集システムであって、
    前記真空ステーションは、前記真空発生装置の動作制御を行う動力制御盤を備えており、
    前記遠隔操作弁制御手段は、前記動力制御盤に設けられている、真空式排液収集システム。
  9. 排液が貯留される複数の液体貯留槽の各々と連通路を介して連通する集水タンクに、前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して前記連通路に設けられる複数の遠隔操作弁を介して、負圧下で前記排液を収集する方法であって、
    前記複数の液体貯留槽の水位に基づいて、前記複数の遠隔操作弁のうち開くべき遠隔操作弁を特定する工程と、
    特定された前記遠隔操作弁を、遠隔操作弁制御手段からの制御信号によって電気的に開く工程と、
    開かれた前記遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位、及び、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通路の圧力と前記集水タンクの気相部の圧力との比較に基づいて、前記制御信号によって、前記開かれた遠隔操作弁を電気的に閉じる工程と、を備える方法。
  10. 請求項に記載の方法であって、
    前記閉じる工程は、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位が所定値以下であり、且つ、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通路の圧力と前記集水タンクの気相部の圧力とが所定時間にわたって互いに近似したとき、前記開かれた遠隔操作弁を閉じる工程を含む、方法。
  11. 請求項9または10に記載の方法であって、
    前記特定する工程は、前記複数の液体貯留槽の水位を相互比較し、最も高い水位を有する第1位の液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を、前記開くべき遠隔操作弁として特定する工程を含む、方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    前記開く工程は、前記第1位の液体貯留槽の水位が所定の弁作動最低水位以下であるか否かを判定し、前記第1位の液体貯留槽の水位が所定の弁作動最低水位以下でないとき前記第1位の液体貯留槽に対応する前記遠隔操作弁を開く工程含む、方法。
  13. 請求項9または10に記載の方法であって、
    前記特定する工程は、水位が所定の最大許容水位を超えた液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を、前記開くべき遠隔操作弁として特定する工程を含む、方法。
  14. 請求項9または10に記載の方法であって、
    前記特定する工程は、前記複数の液体貯留槽の各々について、単位時間当たりの水位上昇量を計算し、前記単位時間当たりの水位上昇量が所定の最大許容水位上昇量を超えた液体貯留槽に対応する遠隔操作弁を、前記開くべき遠隔操作弁として特定する工程を含む、方法。
  15. 排液が貯留される複数の液体貯留槽の各々と連通路を介して連通する集水タンクに、前記複数の液体貯留槽にそれぞれ対応して前記連通路に設けられる複数の遠隔操作弁を介して、負圧下で前記排液を収集する方法であって、
    前記複数の遠隔操作弁にそれぞれ対応して設けられた複数の手動操作手段のうち少なく
    とも1つの手動操作手段が操作されたとき、前記少なくとも1つの手動操作手段に対応する前記遠隔操作弁を、開くべき遠隔操作弁として特定する工程と、
    特定された前記遠隔操作弁を、遠隔操作弁制御手段からの制御信号によって電気的に開く工程と、
    開かれた前記遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位、及び、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通路の圧力と前記集水タンクの気相部の圧力との比較に基づいて、前記開かれた遠隔操作弁を、前記遠隔操作弁制御手段からの制御信号によって電気的に閉じる工程と、を備える方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、
    前記閉じる工程は、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の水位が所定値以下であり、且つ、前記開かれた遠隔操作弁に対応する液体貯留槽の連通路の圧力と前記集水タンクの気相部の圧力とが所定時間にわたって互いに近似したとき、前記開かれた遠隔操作弁を閉じる工程を含む、方法。
  17. 請求項9〜16のいずれか一項に記載の方法であって、
    前記集水タンクに負圧を導入するように真空発生装置の運転を開始する工程と、
    前記集水タンクの気相部が所定の圧力に達したときに、前記真空発生装置の運転を停止する工程と、
    前記複数の遠隔操作弁の全てが閉状態にあるときに、前記真空発生装置の停止状態を維持する工程と、
    前記複数の遠隔操作弁のうち少なくとも1つが開状態にあるときに、前記真空発生装置の運転を再開する工程と、を備える、方法。
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