JP6523757B2 - プレス装置及びロータリープレス盤 - Google Patents
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そのため、上杵200が加圧ロール202に圧接されている際に、上杵200と加圧ロール202の間の摩擦によって横方向の荷重が上杵200に作用する。このような荷重は装置にストレスを与えるものであるとともに、粉末の固形化に悪影響を及ぼす。
同様に、下杵が下側の加圧ロールの外周面の最下部に到達する前に、下杵が下側の加圧ロールに接触し、下杵の移動に従動して下側の加圧ロールが回転し、下杵にも同様な横方向の荷重が作用する。
以上の課題を解決するべく、ロータリープレス盤は、回転可能なホイールと、前記ホイールの中心軸からずれた位置において前記ホイールに取り付けられ、杵先で粉末を打つ杵の頭部に圧接する圧接部と、を備える。
同様に、下部圧接部が下杵の頭部の直下から下杵の頭部に接触するので、横方向の荷重が下杵に付与されない。
好ましくは、前記圧接部が前記ホイールの中心軸に対して平行な軸の回りに回転可能に前記ホイールに取り付けられている。より好ましくは、前記圧接部がその軸回りの円柱面状に形成された外周面を有する。
また、上部圧接部が軸方向に移動した後、上部弾性部材の弾性力によって上部圧接部が元の位置に戻る。下部圧接部についても同様である。
更に好ましくは、前記上杵が前記プレス位置を通過するタイミングに同期して、前記上部圧接部が前記プレス位置を通過するように、前記回転駆動機が前記アッパーホイールを回転駆動し、前記下杵が前記プレス位置を通過するタイミングに同期して、前記下部圧接部が前記プレス位置を通過するように、前記回転駆動機が前記ロアホイールを回転駆動する。
更に好ましくは、前記アッパーホイールの中心軸回りの前記上部圧接部の周速度が前記上杵の移動速度と等しくなるように、前記回転駆動機が前記アッパーホイールを回転駆動し、前記ロアホイールの中心軸回りの前記下部圧接部の周速度が前記下杵の移動速度と等しくなるように、前記回転駆動機が前記ロアホイールを回転駆動する。
更に好ましくは、前記加圧機が一定の負荷を前記アッパーホイールと前記ロアホイールの少なくとも一方に付与する。
図1は、圧縮成形装置1の斜視図である。図2は、圧縮成形装置1の平面図である。図3は、打錠機列20の斜視図である。
図1及び図2に示すように、圧縮成形装置1は、走行ガイド10、打錠機列20、打錠動作用カム70、走行用駆動装置80、粉末供給装置90及び回転プレス装置100等を備える。
図4〜図8を参照して、打錠機21について詳細に説明する。図4は、打錠機21を前側、上側且つ右側から見て示した斜視図である。図5は、打錠機21を後ろ側、上側且つ左側から見て示した斜視図である。図6は、打錠機21の右側面図である。図7は、打錠機21の平面図である。図8は、図7に示すVIII−VIIIに沿って打錠機21の一部を切断して示した断面図である。なお、打錠機21の前面とは、走行ガイド10の外側を向く面をいい、打錠機21の後面とは、走行ガイド10の内側を向く面をいう。
下杵50は胴部51、杵先52及び頭部53を有し、上杵40と上下対称の構成を有している。
なお、蛇腹状の伸縮管(カバー)がブラケット66と下部ブラケット65との間にも設けられ、シャフト61がその伸縮管に挿入され、その伸縮管の上端が下部ブラケット65又は移動体63に連結され、その伸縮管の下端がブラケット66に連結されてもよい。また、カムフォロワー77が上部ブラケット64の後面に設けられてもよい。
続いて、図2を参照して、走行用駆動装置80について詳細に説明する。
走行用駆動装置80は、動力を打錠機21の走行キャリッジ22に伝達して、走行キャリッジ22を走行させるものである。走行用駆動装置80は、モーター81、駆動スプロケット82、従動スプロケット83及びローラーチェーン84等を有するチェーン駆動装置である。モーター81の出力軸が駆動スプロケット82に連結されている。駆動スプロケット82が走行ガイド10の一方の半円部の内側に配され、従動スプロケット83が走行ガイド10の他方の半円部の内側に配されている。ローラーチェーン84が無端状(閉曲線状)に設けられていて、駆動スプロケット82と従動スプロケット83との間に掛け渡されている。図4〜図8に示すように走行キャリッジ22のローラー支持盤23の後面がローラーチェーン84に連結されており、各走行キャリッジ22がローラーチェーン84によって連なっている。モーター81によってローラーチェーン84が周回され、モーター81の動力がローラーチェーン84によって走行キャリッジ22に伝達することによって、走行キャリッジ22が走行する。モーター81が定速制御回路85によって定速制御され、これにより走行キャリッジ22が定速走行する。なお、ローラーチェーン84の代わりに無端状ベルトを採用し、スプロケット82,83の代わりにプーリーを採用することで、走行用駆動装置80をベルト駆動装置としてもよい。
打錠動作用カム70は、打錠機21の走行時の動力を上杵40及び下杵50の昇降運動の動力に変換するものである。打錠動作用カム70は上杵動作用カム71及び下杵動作用カム74を有する。
続いて、図9及び図10を参照して、回転プレス装置100について詳細に説明する。ここで、図9は回転プレス装置100の正面図であり、図10は回転プレス装置100の平面図である。
回転プレス装置100は、プレス位置Pを順次通過する複数の打錠機21の上杵40と下杵50を順次プレスするものである。回転プレス装置100は、機枠(図示略)、一対のアッパーホイール101、複数の上部プレスローラー(上部圧接部)102、一対のロアホイール106、複数の下部プレスローラー(下部圧接部)107、加圧アクチュエータ110及び回転駆動機120等を備える。
また、上部プレスローラー102の外周面が回転軸103と同軸回りの円柱面状に形成され、その外周面の一部がアッパーホイール101の外周面から外方にはみ出ている。
続いて、圧縮成形装置1の動作について説明する。
走行駆動装置80のモーター81が定速制御回路85によって定速制御される。そうすると、打錠機21がアッパーレール11及びロアレール12に沿って走行して、周回する。直線部11bを走行中の打錠機21は粉末供給装置90、回転プレス装置100の順にこれら粉末供給装置90と回転プレス装置100を通過する。
打錠機21が回転プレス装置100を通過してから粉末供給装置90に到達するまでの間に、その打錠機21のカムフォロワー77が上杵動作用カム71によって押し上げられる。これにより、上杵40が上昇し、上杵40の杵先42が臼30の臼孔31から上へ抜ける。上杵40の杵先42が臼孔31から上へ抜けた状態は、打錠機21が粉末供給装置90を通過する後まで、上杵動作用カム71によって保たれる。
打錠機21が粉末供給装置90を通過する時に、粉末供給装置90によって粉末が臼孔31に供給され、その粉末が下杵50の杵先52の先端面上に堆積される。
上部プレスローラー102が最下点に到達する直前に、上部プレスローラー102の外周面が上杵40の頭部43の頭頂面に接触し、下部プレスローラー107が最上点に到達する直前に、下部プレスローラー107の外周面が下杵50の頭部53の頭頂面に接触する(図11の矢印T1参照)。これにより、上杵40の杵先42と下杵50の杵先52との間に挟まれた粉末に対する加圧が開始される。以下、このタイミングを加圧開始タイミングという。
同様に、加圧開始タイミングにおいて、下部プレスローラー107が最上点に近い位置で下杵50の頭部53に接触し、下部プレスローラー107の外周面と下杵50の頭部53の接触部分から下部プレスローラー107の中心軸までを結ぶ面は鉛直方向に対してほぼ平行である。そのため、横向きの荷重が下杵50に殆ど作用しない。
以上の実施形態には次のような効果・利点がある。
(1) 臼30、上杵40、下杵50及び直動案内機構60等を走行キャリッジ22に組み付けて、打錠機21がモジュール化されている。そのため、これら打錠機21の配列形状に自由度があり、打錠機21の軌跡に形状的な制約を受けない。従って、複数の打錠機21がオーバル形状のレール11,12に沿って配列されているような圧縮成形装置1を提供することができる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。以上の実施形態からの変更点について以下に説明する。以下に説明する各変更点を組み合わせて適用してもよい。
Claims (13)
- 所定のプレス位置を順次通過する複数の上杵及びそれらの下側にある複数の下杵をそのプレス位置において順次プレスするプレス装置において、
前記プレス位置の上側において回転可能に設けられたアッパーホイールと、
前記アッパーホイールの周方向に沿って配列されるように前記アッパーホイールに取り付けられ、前記上杵の上端の頭部に圧接する複数の上部圧接部と、
前記プレス位置の下側において回転可能に設けられたロアホイールと、
前記ロアホイールの周方向に沿って配列されるように前記ロアホイールに取り付けられ、前記下杵の下端の頭部に圧接する複数の下部圧接部と、を備えることを特徴とするプレス装置。 - 前記上部圧接部が前記アッパーホイールの中心軸に対して平行な軸の回りに回転可能に前記アッパーホイールに取り付けられ、前記下部圧接部が前記ロアホイールの中心軸に対して平行な軸の回りに回転可能に前記ロアホイールに取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のプレス装置。
- 前記上部圧接部がその軸回りの円柱面状に形成された外周面を有し、
前記下部圧接部がその軸回りの円柱面状に形成された外周面を有することを特徴とする請求項2に記載のプレス装置。 - 上部弾性部材及び下部弾性部材を更に備え、
前記上部圧接部が前記アッパーホイールの中心軸に対して平行な方向に移動可能となって前記アッパーホイールに取り付けられ、前記上部弾性部材が前記上部圧接部の移動に抗して前記上部圧接部を保持し、
前記下部圧接部が前記ロアホイールの中心軸に対して平行な方向に移動可能となって前記ロアホイールに取り付けられ、前記下部弾性部材が前記下部圧接部の移動に抗して前記下部圧接部を保持することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のプレス装置。 - 前記上部圧接部の隣同士の周ピッチが上記上杵の隣同士の間隔に等しく、前記下部圧接部の隣同士の周ピッチが上記下杵の隣同士の間隔に等しいことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のプレス装置。
- 前記アッパーホイール及び前記ロアホイールを回転駆動する回転駆動機を更に備えることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のプレス装置。
- 前記上杵が前記プレス位置を通過するタイミングに同期して、前記上部圧接部が前記プレス位置を通過するように、前記回転駆動機が前記アッパーホイールを回転駆動し、
前記下杵が前記プレス位置を通過するタイミングに同期して、前記下部圧接部が前記プレス位置を通過するように、前記回転駆動機が前記ロアホイールを回転駆動することを特徴とする請求項6に記載のプレス装置。 - 前記アッパーホイールの中心軸回りの前記上部圧接部の周速度が前記上杵の移動速度と等しくなるように、前記回転駆動機が前記アッパーホイールを回転駆動し、前記ロアホイールの中心軸回りの前記下部圧接部の周速度が前記下杵の移動速度と等しくなるように、前記回転駆動機が前記ロアホイールを回転駆動することを特徴とする請求項6又は7に記載のプレス装置。
- 前記アッパーホイールと前記ロアホイールが近づく方向の荷重を前記アッパーホイールと前記ロアホイールの少なくとも一方に付与する加圧機を更に備えることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載のプレス装置。
- 前記加圧機が一定の荷重を前記アッパーホイールと前記ロアホイールの少なくとも一方に付与することを特徴とする請求項9に記載のプレス装置。
- 回転可能なホイールと、
前記ホイールの中心軸からずれた位置において前記ホイールに取り付けられ、杵先で粉末を打つ杵の頭部に圧接する圧接部と、を備えることを特徴とするロータリープレス盤。 - 前記圧接部が前記ホイールの中心軸に対して平行な軸の回りに回転可能に前記ホイールに取り付けられていることを特徴とする請求項11に記載のロータリープレス盤。
- 前記圧接部がその軸回りの円柱面状に形成された外周面を有することを特徴とすることを特徴とする請求項12に記載のロータリープレス盤。
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