JP6522292B2 - 遊技媒体補給システム - Google Patents
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Description
遊技機あるいは遊技媒体貸出機において遊技媒体が不足した場合には、遊技媒体補給システムにより自動的に、または遊技場の店員が手動で遊技媒体の補給を行なっている。
ここで、上記のような遊技機および遊技媒体貸出機に対して、各種の不正を行うことにより貨幣を投入することなく遊技媒体を抜き出す不正行為が知られている。
下記特許文献1には、このような不正行為を防止するための技術が開示されている。
すなわち、下記特許文献1では、遊技媒体貸出機内に紙幣投入検知センサ、貯留用検知センサ、およびそれぞれのセンサからの検知情報を取得して遊技媒体の補給の要否を判定する補給判定部を設け、紙幣が投入されていないにも関わらず遊技媒体が減少するような不正行為があった場合には、遊技媒体の補給を行わないようにしている。
本発明は、上記した課題を解決するため、既存の設備を維持したまま低コストに不正行為を防止することができる遊技媒体補給システムを提供することを目的とする。
他の発明は、前記補給許可回数設定手段は、複数回の補給許可回数を設定する、ことを特徴とする遊技媒体補給システムである。
他の発明は、遊技機と、該遊技機に併設され遊技媒体の払い出しを行なう遊技媒体貸出機とからなるユニットが複数設けられた遊技島と、前記遊技島に設けられ前記遊技媒体を前記遊技機または前記遊技媒体貸出機に搬送する補給コンベアと、前記補給コンベア上に前記遊技媒体を送り出す媒体補給装置と、前記補給コンベア上の前記遊技媒体を前記遊技媒体の補給を必要とする前記遊技機または前記遊技媒体貸出機に誘導する誘導手段と、前記遊技島に設けられ前記遊技機から出力される前記遊技媒体の補給要求信号に基づいて、前記媒体補給装置および前記誘導手段を制御する制御信号を出力する補給制御基板と、を備える遊技媒体補給システムであって、前記遊技機と前記補給制御基板との間には中継基板が設けられており、前記中継基板は、前記遊技機からの前記補給要求信号の出力を検知する補給要求検知手段と、前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を取得する遊技状態情報取得手段と、前記取得した遊技状態情報が、前記遊技機における前記遊技状態が所定の遊技状態になったことを示す所定遊技状態情報である場合には、補給許可回数を設定する補給許可回数設定手段と、前記補給要求信号の検知時に、前記補給許可回数が設定されている場合には、前記補給要求信号を有効な状態に維持するとともに前記補給許可回数に対するデクリメントを行い、前記補給許可回数が設定されていない場合には前記補給要求信号を無効にして破棄する補給要求処理手段と、を備え、前記補給要求処理手段は、前記補給要求信号が検知されない時間が所定時間以上継続し、前記補給許可回数設定手段に設定されている前記補給許可回数が0より大きい場合には、前記補給許可回数に対するデクリメントを行う、ことを特徴とする遊技媒体補給システムである。
本発明によれば、遊技状態情報として大当たり信号を用いるので、遊技機から大量の遊技媒体が排出される大当たり時に合わせて遊技媒体の補給を行うことができる。
本発明によれば、遊技状態情報としてIN信号およびOUT信号を用いるので、遊技機内の実際の遊技媒体の貯留量を精度よく推定して、補給要求信号を無効とするか否かを判定することができる。
本発明によれば、ホールコンピュータに対して出力される遊技状態情報を用いて不正行為を検知するので、遊技機に新たなセンサを設けたり、新たな信号線を引き出したりしなくてよい。よって、低コストかつ遊技機の主制御部に負荷をかけることなく不正行為に対する対策を講じることができる。
本発明によれば、不正行為が行われた可能性がある旨を外部に出力する不正行為情報出力手段を備えるので、不正行為を行った犯人を特定しやすくして再犯確率を低減することができるとともに、不正行為による損失を最小限に抑えることができる。
本発明によれば、複数の遊技機に個別に所定の遊技状態を設定可能であるので、例えば遊技機の種類によって出力される遊技状態情報が異なっていたり、遊技機の稼働状況(遊技機の人気等)に応じて補給要求を有効と判定し得る遊技状態が異なる可能性がある場合に、柔軟に遊技媒体補給システムを運用することができる。
本発明によれば、1度所定の遊技状態になった場合には複数回の補給要求信号を有効とすることができるので、1回の補給で十分な量の遊技媒体を補給できない可能性がある場合でも確実に補給を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、実施の形態に係る遊技媒体補給システム10の概略説明図である。また、図2は、遊技媒体補給システム10の構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、実施の形態にかかる遊技媒体補給システム10は、遊技島12と、補給コンベア14と、媒体補給装置16と、誘導手段18と、補給制御基板(ジャンクション基板)38と、中継基板50と、ホールコンピュータ24(情報処理装置)とを含んで構成されている。
図5に、従来の遊技媒体補給システム11を示す。
実施の形態にかかる遊技媒体補給システム10と、従来技術にかかる遊技媒体補給システム11とは、遊技島12を構成する遊技機28および遊技媒体貸出機30と補給制御基板38との間に中継基板50が設けられている点、遊技機28および遊技媒体貸出機30からホールコンピュータ24に出力される遊技状態情報や売上情報の信号線が中継基板50を経由する点が異なる。
なお、本実施の形態では、遊技媒体がメダル(コイン)であり、遊技機28がスロットマシンであり、遊技媒体貸出機30がメダル貸機である場合について説明するが、遊技媒体、遊技機28、遊技媒体貸出機30の種類は限定されるものではない。
遊技機28は、図2に示すように、第1の貯留部2802と、第1の貯留量検出センサ2804と、第1の補給要求出力部2806と、遊技状態情報出力部2808とを含んで構成されている。
第1の貯留部2802は、補給コンベア14から補給される遊技媒体を貯留するものであり、遊技機28の動作に伴い第1の貯留部2802から遊技媒体が払い出される。
第1の貯留量検出センサ2804は、第1の貯留部2802における遊技媒体の貯留量を検出する。
第1の補給要求出力部2806は、第1の貯留量検出センサ2804で検出された遊技媒体の貯留量が予め定められた閾値を下回った場合、第1の補給要求信号を生成する。そして、第1の補給要求信号を補給制御基板38に向けて出力する。本実施の形態では、第1の補給要求出力部2806から出力された第1の補給要求信号は、まず中継基板50に入力されて有効性(不正行為の有無)が判定され、有効と判定された場合には補給制御基板38に入力される。
本実施の形態では、第1の補給要求出力部2806は、例えば、遊技媒体の貯留量が予め定められた閾値以上である間は「クローズ信号」を出力し、遊技媒体の貯留量が予め定められた閾値を下回った場合には「オープン信号」を出力する。すなわち、本実施の形態では第1の補給要求信号はオープン信号であり、遊技媒体が十分貯留され補給要求の必要がない状態では第1の補給要求出力部2806からクローズ信号が出力され、遊技媒体が貯留量が減少して補給要求の必要がある状態では第1の補給要求出力部2806からオープン信号(補給要求信号)が出力されるものとする。
遊技状態情報出力部2808から出力される遊技状態情報は、後述する中継基板50による補給要求の有効性の判定の他、ホールコンピュータ24で遊技場の管理等に用いられる。
図1に示すように、遊技媒体貸出機30の前面には、紙幣投入口3008Aと、カード挿入口3008Bと、各種情報を表示する液晶パネルや各種操作ボタン等が設けられた操作パネル3014と、遊技媒体が払い出される払出口3016などが設けられている。
そして、紙幣投入口3008Aへの紙幣投入またはカード挿入口3008Bへのカード挿入を条件に、操作パネル3014での操作内容に応じて、所定単位数の遊技媒体を払出口3016から払い出すようになっている。
また、本実施の形態では、遊技者が獲得した遊技媒体を計数するための不図示の計数機が遊技媒体貸出機30に内蔵されており、遊技媒体貸出機30の前面には、前記計数機へ遊技媒体を投入するための投入口3018が設けられている。
なお、前記の計数機は、遊技媒体貸出機30に内蔵されるものに限定されない。前記の計数機は、遊技機28毎に遊技機28の近傍に設けられたものであっても、あるいは、遊技島の島端に設けられ複数の遊技者によって共通に使用されるものであってもよい。
第2の貯留部3002は、補給コンベア14から補給される遊技媒体を貯留するものであり、遊技媒体貸出機30の動作に伴い第2の貯留部3002から遊技媒体が払い出される。
第2の貯留量検出センサ3004は、第2の貯留部3002における遊技媒体の貯留量を検出する。
第2の補給要求出力部3006は、第2の貯留量検出センサ3004で検出された遊技媒体の貯留量が予め定められた閾値を下回った場合、第2の補給要求信号を生成する。そして、第2の補給要求信号を補給制御基板38に向けて出力する。本実施の形態では、第2の補給要求出力部3006から出力された第2の補給要求信号は、まず中継基板50に入力され、その後補給制御基板38に入力される。
なお、第2の補給要求出力部3006も第1の補給要求出力部2806と同様に、遊技媒体が十分貯留され補給要求の必要がない状態ではクローズ信号を出力し、遊技媒体が貯留量が減少して補給要求の必要がある状態ではオープン信号(補給要求信号)を出力する。
貨幣センサ3010は、貨幣投入口3008に投入された貨幣を検知して、貨幣の真偽や、貨幣の種類(額面)またはカード残高等を検知する。
貨幣センサ3010で検知された貨幣の種類またはカード残高は、例えば上述した操作パネル3014に表示され、遊技者による操作パネル3014への操作内容に応じて、所定単位数の遊技媒体が払出口3016から払い出される。
なお、貨幣投入口3008に投入された貨幣は、図示しない貨幣貯留部に貯留される。また、貨幣が真正でない可能性がある場合は、貨幣投入口3008から当該貨幣を排出し、遊技者に返還する。また、貨幣投入口3008に投入された貨幣の価値が、遊技者が指定した遊技媒体の払い出し数を超える場合には、残りの貨幣を釣銭やカード残高変更処理を施したカードとして貨幣投入口3008から返還する。
売上情報出力部3012は、遊技媒体の払い出しに伴って貨幣センサ3010に投入された貨幣量を計数して出力する。
売上情報出力部3012は、例えば1000円紙幣が1枚投入され、1単位数の遊技媒体が貸し出された場合は、1単位数分の遊技媒体に対応する貨幣の投入があった旨、または1000円紙幣が1枚投入された旨を出力する。
売上情報出力部3012による貨幣量情報の出力は、例えば遊技媒体の払い出しが生じる都度おこなわれる。
中継基板50については、後に詳細に説明する。
マイクロコンピュータは、CPU、制御プログラム等を格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成される。
なお、マイクロコンピュータを補給制御基板38に設けるのではなく、媒体補給装置16に設ける構成としてもよい。
補給制御基板38は、各遊技機28で生成された第1の補給要求信号および各遊技媒体貸出機30で生成された第2の補給要求信号を受け付け、各補給要求信号を信号線40を介して媒体補給装置16に供給する。
詳細は後述するが、各遊技機28で生成された第1の補給要求信号は、中継基板50において不正行為の有無が判定され、不正行為がない(有効である)と判定された場合にのみ補給制御基板38に入力される。
また、媒体補給装置16は、補給要求情報の送信元である遊技機28あるいは遊技媒体貸出機30に対応する誘導手段18に対して駆動情報を供給する。
この駆動情報に基づいて誘導手段18が作動することで遊技媒体を補給コンベア14上から遊技機28あるいは遊技媒体貸出機30に補給する。
補給コンベア14は、各ユニットUの上方に各ユニットUの併設方向に沿って延在して配設され、媒体補給装置16から排出された所定量の遊技媒体を、前記併設方向に沿って水平方向に向けて搬送するものである。
媒体補給装置16は、図2に示すように、補給タンク1602と、供給部1604と、制御部1606とを含んで構成されている。
補給タンク1602は、遊技媒体を貯留するものである。
供給部1604は、補給タンク1602から所定量の遊技媒体を補給コンベア14上に供給するものである。
制御部1606は、各遊技機28により生成された第1の補給要求信号および各遊技媒体貸出機30により生成された第2の補給要求信号に基づいて供給部1604を制御するものである。
誘導手段18は、各遊技機28および各遊技媒体貸出機30のそれぞれに対応した補給コンベア14上の位置に設けられたシャッタ機構(図示しない)を含んで構成されている。
遊技機28に対応するシャッタ機構は、以下の2つの状態に選択的に切り替えられる。
(1)補給コンベア14が搬送する遊技媒体を補給コンベア14から補給シュート1804Aを介して遊技機28へ誘導する状態。
(2)補給コンベア14が搬送する遊技媒体を遊技機28へ誘導すること無く、補給コンベア14によりそのまま搬送方向下流側に搬送させる状態。
(1)補給コンベア14が搬送する遊技媒体を補給コンベア14から補給シュート1804Bを介して遊技媒体貸出機30へ誘導する状態。
(2)補給コンベア14が搬送する遊技媒体を遊技媒体貸出機30へ誘導すること無く、補給コンベア14によりそのまま搬送方向下流側に搬送させる状態。
なお、補給コンベア14の搬送方向下流端には、遊技機28あるいは遊技媒体貸出機30へ供給されること無く搬送されてきた遊技媒体を回収する不図示の回収シュートが設けられている。
なお、本実施の形態では、ホールコンピュータ24で収集する情報として売上情報および遊技状態情報を挙げているが、これらの情報は一例であり、ホールコンピュータ24では遊技店の運営に有用な各種情報を収集する。
中継基板50も、補給制御基板38と同様にマイクロコンピュータを備えている。
図2に示すように、中継基板50は、マイクロコンピュータが制御プログラムを実行することにより、補給要求検知部5002と、売上情報取得部5004と、遊技状態情報取得部5006と、判定部5008と、補給要求処理部5010と、不正行為情報出力部5012とを実現する。
補給要求検知部5002は、遊技機28および遊技媒体貸出機30の補給要求信号(第1の補給要求信号または第2の補給要求信号)の出力を検知する。
補給要求検知部5002は、遊技機28に設けられた第1の補給要求出力部2806および遊技媒体貸出機30に設けられた第2の補給要求出力部3006に接続されており、これらの補給要求出力部からの補給要求信号を検知する。
本実施の形態では、補給要求検知部5002は、第1の補給要求出力部2806および第2の補給要求出力部3006から出力される信号がクローズ信号(補給要求なし)からオープン信号(補給要求あり)に切り替わったことを検知する。
売上情報取得部5004は、遊技媒体貸出機30に投入された貨幣量に基づく売上情報を取得する。
図2に示すように、中継基板50はホールコンピュータ24に接続されており、売上情報取得部5004は、遊技媒体貸出機30から出力される売上情報を取得し、ホールコンピュータ24へと出力する。
上述のように、遊技状態情報とは、大当たり信号やIN信号、OUT信号などである。
遊技状態情報取得部5006は、取得した遊技状態情報を判定部5008に出力する他、ホールコンピュータ24に対しても出力する。
判定部5008は、補給要求信号の検知時に、当該補給要求信号を出力した遊技機28における遊技状態が所定の遊技状態にない場合は、当該補給要求信号を無効にする。
より詳細には、遊技状態情報取得部5006で取得した遊技状態情報が遊技機28に大当たりが発生したことを示す大当たり信号の場合には、判定部5008は、補給要求信号を出力した遊技機28に対する前回の遊技媒体の補給以降、大当たりの発生履歴がない場合は、当該補給要求信号を無効にする。すなわち、前回の補給動作以降、大当たり信号を取得していない場合に補給要求信号を無効にする。
なお、初回(初動電源投入後初)の補給要求の場合は、初動電源投入後に大当たりの発生履歴がない場合に補給要求信号を無効にする。
これは、前回の補給動作の後、大当たり発生時のように遊技媒体の貯留量が大きく減少する事象が生じていない状態で補給要求信号が出力される場合、不正行為によって遊技媒体が抜き出されている可能性があるためである。
また、遊技状態情報が遊技機28への遊技媒体の流入数を示すIN信号および遊技機28からの遊技媒体の流出数を示すOUT信号の場合には、判定部5008は、補給要求信号を出力した遊技機28における遊技媒体の流入数と流出数との差分が所定値以上の場合は、当該補給要求信号を無効にする。すなわち、遊技媒体の流入数と流出数との差分は、遊技機28における遊技媒体の貯留量と推定することができ、この貯留量が所定値以上の場合には通常は遊技機28内に十分な量の遊技媒体が貯留されていると考えられる。このような状態で補給要求信号が出力される場合、不正行為によって遊技媒体が抜き出されている可能性があるため、補給要求信号を無効にする。
なお、遊技機28の種類によっては、第1の貯留部2802に一定以上の遊技媒体が貯まった場合、遊技媒体を回収する機構となっているものがある(オーバーフロー)。このような種類の遊技機28では、回収に回る遊技媒体を考慮して流入数と流出数との差分に上限値を設けておく。
また、判定部5008に、遊技機28や遊技媒体貸出機30の近傍に設置された電波感知器の検出結果や、遊技機28や遊技媒体貸出機30の外層パネルの開閉状況を検知するセンサ等の外部入力の検出結果を入力してもよい。この場合、判定部5008は、電波感知器や開閉センサ等の外部入力の検出結果から、遊技機28や遊技媒体貸出機30に対して不正行為が行われている可能性がある場合には、補給要求信号を無効にする。
本実施の形態では、補給要求処理部5010は、判定部5008による判定結果が「有効」の場合には第1の補給要求出力部2806から出力される信号の状態をオープンのまま維持する。すなわち、補給要求信号を維持する。また、補給要求処理部5010は、判定部5008の判定結果が無効の場合には、擬似的にクローズ信号を生成して補給制御基板38に出力する。すなわち、補給要求信号を破棄する。
不正行為情報出力部5012は、例えば当該遊技機28あるいは遊技島12付近に設けられた不図示の警告灯を動作させて、遊技場の店員等に不正行為が行われた可能性がある旨を報知する。また、不正行為情報出力部5012は、例えばホールコンピュータ24に対して不正行為が行われた可能性がある旨の情報を出力する。
図3では、遊技状態情報として大当たり信号を用いる場合について図示している。
より詳細には、図3A〜図3Dは、大当たり信号がパルス信号(64ms以上継続)である場合のタイムチャートの一例であり、図3Aは通常の補給動作、図3Bは大当たりが発生していない時に補給要求が発生した場合、図3Cは補給動作中に大当たりが発生した場合、図3Dは大当たり信号が複数出力された場合のタイムチャートの一例である。
初期状態では、補給要求信号は出力されておらず(クローズ信号が出力)、大当たり信号も出力されておらず(OFF)、補給動作も行われていない(OFF)。
このような初期状態から、遊技機28が大当たり状態になると、大当たり信号であるパルス信号が発生する(時刻TA1)。大当たり信号の発生は、大当たりの発生履歴として判定部5008に記録される。大当たり状態では、遊技機28から多くの遊技媒体が排出される。その結果、遊技機28内の遊技媒体の貯留量が予め定められた閾値以下になると、第1の補給要求出力部2806から補給要求信号(オープン信号)が出力される(時刻TA2)。
出力された補給要求信号は、判定部5008で有効性が判定される。図3Aの例では、判定部5008は、時刻TA1に発生した大当たり信号の履歴に基づいて補給要求信号を有効と判定する。よって、補給要求処理部5010は補給要求信号を維持して補給制御基板38に補給要求信号をそのまま出力し、媒体補給装置16等によって補給動作が行われる(時刻TA3:補給動作ON)。
補給動作の結果、遊技機28における遊技媒体の貯留量が閾値を上回ると、補給要求信号は出力されなくなる(時刻TA4:クローズ信号)。このため、補給動作が終了し(時刻TA5:補給動作OFF)、一連の動作が終了する。
このように、遊技媒体補給システム10では、大当たり信号の出力後、補給要求信号が出力された場合には、補給動作を1回行う。
図3Bでも初期状態では、補給要求信号は出力されておらず(クローズ信号が出力)、大当たり信号も出力されておらず(OFF)、補給動作も行われていない(OFF)。また、初期状態以前に大当たり信号は発生していないものとする。
このような初期状態から補給要求信号(オープン信号)が出力されると(時刻TB1)、判定部5008は大当たりの発生履歴がないため補給要求信号を無効と判定する。よって、補給要求処理部5010は、補給要求信号を破棄して補給制御基板38に補給要求信号を出力せず、その結果補給動作は行われない。なお、図3Bの例では、補給動作が行われるまで補給要求信号は継続して出力されるものとする。
その後、遊技機28から大当たり信号であるパルス信号が出力されると(時刻TB2)、大当たりの発生履歴が生じるため、判定部5008は補給要求信号を有効と判定する。よって、補給要求処理部5010は補給要求信号を維持して補給制御基板38に補給要求信号をそのまま出力し、媒体補給装置16等によって補給動作が行われる(時刻TB3:補給動作ON)。
補給動作の結果、遊技機28における遊技媒体の貯留量が閾値を上回ると、補給要求信号は出力されなくなる(時刻TB4:クローズ信号)。このため、補給動作が終了し(時刻TB5:補給動作OFF)、一連の動作が終了する。
図3Bに示すように、大当たりが発生していない時に補給要求が発生した場合には、不正行為が行われた可能性があるため補給要求信号は無効と判定され、補給動作は行われない。
なお、第1の貯留部2802の容量や前回の遊技媒体の補給量によっては、大当たりの発生前にも遊技媒体の貯留量が閾値以下となる場合がある。すなわち、補給要求信号が無効とされた場合でも不正行為があったとは限らない場合がある。このため、例えば補給要求信号が無効と判定されてから所定時間経過するまでは大当たり信号を待機する待機時間を設けるのが好ましい。
このような待機時間中は、例えば不正行為情報出力部5012またはこれと異なる出力部に大当たり信号の待機中である旨を出力してもよい。例えば中継基板50に、第1の補給要求信号の取得時に点灯するランプ設け、そのランプを高速点滅させることで、大当たり信号の待機中である旨を判別できるようにしてもよい。
以下、不正行為が行われた可能性がある旨を示す不正情報と、大当たり信号の待機中である旨を示す大当たり信号待機情報とを合わせて「補給保留情報」という。
図3Cでは初期状態で補給要求信号が出力されており(オープン信号)、補給動作が行われている(ON)。
このような状態で大当たり信号であるパルス信号が出力された場合(時刻TC1)、補給動作はそのまま継続されるとともに、大当たりの発生履歴が判定部5008に記録される。遊技機28における遊技媒体の貯留量が閾値を上回ると、補給要求信号は出力されなくなり(時刻TC2:クローズ信号)、補給動作が終了する(時刻TC3:補給動作OFF)。
その後、遊技媒体の貯留量が閾値以下になると、補給要求信号が出力される(時刻TC4:オープン信号)。判定部5008は、時刻TC1に発生した大当たりの発生履歴に基づいて補給要求信号を有効と判定する。補給要求処理部5010は補給要求信号を維持して補給制御基板38に補給要求信号をそのまま出力し、媒体補給装置16等によって補給動作が行われる(時刻TC5:補給動作ON)。
補給動作の結果、遊技機28における遊技媒体の貯留量が閾値を上回ると、補給要求信号は出力されなくなる(時刻TC6:クローズ信号)。このため、補給動作が終了し(時刻TC7:補給動作OFF)、一連の動作が終了する。
このように、補給動作中に大当たりが発生した場合には、大当たりの発生履歴を維持し、補給動作終了後に再度補給要求信号が出力されてから補給動作を行うようにする。
図3Dの初期状態では、補給要求信号は出力されておらず(クローズ信号)、大当たり信号も出力されておらず(OFF)、補給動作も行われていない(OFF)。
このような状態で、大当たり信号であるパルス信号が複数出力された場合(時刻TD1,TD2)、判定部5008に大当たりの発生履歴が記録される。その後、遊技機28から補給要求信号(オープン信号)が出力されると(時刻TD3)、判定部5008は時刻TD1またはTD2に発生した大当たり信号に基づいて、補給要求信号を有効と判定する。よって、補給要求処理部5010は補給要求信号を維持して補給制御基板38に補給要求信号をそのまま出力し、媒体補給装置16等によって補給動作が行われる(時刻TD4:補給動作ON)。
補給動作の結果、遊技機28における遊技媒体の貯留量が閾値を上回ると、補給要求信号は出力されなくなり(時刻TD5:クローズ信号)、補給動作が終了する(時刻TD6:補給動作OFF)。
その後、遊技機28から補給要求信号が出力された場合でも、判定部5008は再度大当たり信号が出力されるまでは補給要求信号を無効とする。すなわち、補給動作が行われていない時に複数回大当たり信号が出力されても、1回の大当たり発生履歴として取り扱われ、補給動作は1回しか行われない。
また、判定部5008は、遊技機28が所定の遊技状態となった場合、以降取得した所定回数分の第1の補給要求信号を、上記判定を行わずに有効としてもよい。すなわち、例えば所定の遊技状態が大当たりの発生である場合、1回の大当たり発生履歴に対して複数回の補給動作を許可するようにしてもよい。
これは、媒体補給装置16から遊技機28に補給される遊技媒体の量は1回の補給要求ごとに定まっているが、誘導手段18による誘導状況などにより、規定量の遊技媒体が補給できない場合があるためである。このような場合、補給後すぐに遊技媒体が基準ラインLを下回る可能性があり、次の大当たり発生前に補給が必要になる可能性がある。
上記のように遊技機28が所定の遊技状態となった場合に、以降の所定回数分の第1の補給要求信号をそのまま補給制御基板38に出力することにより、補給のバラつきを補填して遊技機28を円滑に稼働させることができる。
以下、遊技機28が所定の遊技状態になった場合に、第1の補給要求信号を何回分出力許可するかを「補給許可回数」という。
図4でも、遊技状態情報として大当たり信号を用いる場合について説明する。
図4では、大当たり信号を受けた際には、必ず予め設定された補給許可回数を設定する仕様での処理を示している。
図4の処理に先立って、予め遊技場の店員等によって中継基板50に対して、遊技状態情報の種類や所定の遊技状態の定義、補給許可回数等の設定を行っておく。
まず、中継基板50は、遊技状態情報取得部5006によって大当たり信号を取得したか否かを判断する(ステップS400)。
大当たり信号を取得しない場合は(ステップS400:No)、ステップS404に移行する。
一方、大当たり信号を取得した場合は(ステップS400:Yes)、図示しない補給許可回数カウンタの補給許可回数を予め設定された回数にセットする(ステップS402)。なお、ステップS402では、現在の補給許可回数カウンタの値に関わらず予め設定された回数へのセットが行われる。例えば、補給許可回数を2回とすると、前回補給許可回数がセットされてから1度も補給動作が行われなかった場合には補給許可回数カウンタ値は「2」であり、前回補給許可回数がセットされてから1回補給動作が行われた場合には補給許可回数カウンタ値は「1」であり、前回補給許可回数がセットされてから2回補給動作が行われた場合または1度も大当たりが発生していない場合には補給許可回数カウンタ値は「0」であるが、大当たり信号の取得時には、いずれの場合にも補給許可回数カウンタ値が「2」にセットされる。
第1の補給要求信号を検知した場合(ステップS404:Yes)、判定部5008によって、補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)が0より大きいか否かを判断する(ステップS406)。
補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)が0より大きい場合(ステップS406:Yes)、すなわち、上記の例で言えば、前回補給許可回数がセットされてから1度も補給動作が行われておらず補給許可回数カウンタ値が「2」の場合や、前回補給許可回数がセットされてから1回補給動作が行われて補給許可回数カウンタ値が「1」の場合には、判定部5008は、大当たりの発生履歴があり、補給要求信号が有効であると判定し(ステップS408)、第1の補給要求信号を維持してそのまま補給制御基板38に出力する(ステップS410)。そして、補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)をデクリメントして(ステップS412)、ステップS400に戻り、以降の処理をくり返す。
また、ステップS406において、補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)が0の場合(ステップS410:No)、すなわち、上記の例で言えば、前回補給許可回数がセットされてから2回補給動作が行われて補給許可回数カウンタ値が「0」の場合や、1度も大当たり信号が発生しておらず補給許可回数カウンタ値が「0」の場合には、判定部5008は、大当たりの発生履歴がなく、補給要求信号が無効であると判定し(ステップS416)、補給要求処理部5010によって第1の補給要求信号が破棄される(ステップS418)。すなわち、本実施の形態ではオープン信号に代えて補給要求処理部5010で疑似的に生成したクローズ信号を出力する。そして、不正行為が行われた可能性がある旨または売上情報の待機中である旨を示す補給保留情報を出力する(ステップS420)。その後、ステップS400に戻り、以降の処理をくり返す。
第1の補給要求信号を検知しない状態が所定時間以上継続しており(ステップS422:Yes)、補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)が0より大きい場合は(ステップS424:Yes)、補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)をデクリメントする(ステップS426)。このとき、補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)を1ずつデクリメントしてもよいし、補給許可回数を0にデクリメントしてもよい。その後、ステップS400に戻り、以降の処理をくり返す。
また、第1の補給要求信号を検知しない状態が所定時間以上継続していない場合や(ステップS422:No)、補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)が0の場合は(ステップS424:No)、そのままステップS400に戻り、以降の処理をくり返す。
ステップS422のように、第1の補給要求信号を一定期間検知しない場合は補給許可回数(補給許可回数カウンタの値)をデクリメントまたはクリアすることによって、例えば長期間大当たりが発生しなかったにも関わらず補給要求信号が検知されるような不自然な状況を検知することができ、より精度高く不正を検知することができる。
この場合、図4のステップS400とS402との間に、補給許可回数カウンタの値が0より大きいか否かを判断するステップを設ける。補給許可回数カウンタの値が0より大きい場合は、補給許可回数カウンタの値を変更せずにステップS404に移行する。上記の例で言えば、前回補給許可回数がセットされてから1度も補給動作が行われておらず補給許可回数カウンタ値が「2」の場合や、前回補給許可回数がセットされてから1回補給動作が行われて補給許可回数カウンタ値が「1」の場合には、補給許可回数カウンタの値を変更しない。
また、補給許可回数カウンタの値が0である場合には、ステップS402に移行して補給許可回数カウンタの値を予め定められた値に設定する。上記の例で言えば、前回補給許可回数がセットされてから2回補給動作が行われて補給許可回数カウンタ値が「0」の場合や、1度も大当たり信号が発生しておらず補給許可回数カウンタ値が「0」の場合には、補給許可回数カウンタの値を「2」とする。
なお、補給許可回数が1回に設定されている場合には、両仕様の処理は実質的に相違がなくなる。
また、遊技媒体補給システム10は、ホールコンピュータ24に対して出力される遊技状態情報を用いて不正行為を検知するので、遊技機28に新たなセンサを設けたり、新たな信号線を引き出したりしなくてよい。よって、低コストかつ遊技機28の主制御部に負荷をかけることなく不正行為に対する対策を講じることができる。
また、遊技媒体補給システム10は、不正行為が行われた可能性がある旨を外部に出力する不正行為情報出力部5012を備えるので、不正行為を行った犯人を特定しやすくして再犯確率を低減することができるとともに、不正行為による損失を最小限に抑えることができる。
また、遊技媒体補給システム10は、複数の遊技機28に個別に所定の遊技状態を設定可能であるので、例えば遊技機28の種類によって出力される遊技状態情報が異なったり、遊技機28の稼働状況(遊技機の人気等)に応じて補給要求を有効と判定し得る遊技状態が異なる可能性がある場合に、柔軟に遊技媒体補給システム10を運用することができる。
また、遊技媒体補給システム10は、所定の遊技状態となった場合には複数回の補給要求信号を有効とすることができるので、1回の補給で十分な量の遊技媒体を補給できない可能性がある場合でも確実に補給を行うことができる。
また、遊技媒体補給システム10において、遊技状態情報として大当たり信号を用いるようにすれば、遊技機28から大量の遊技媒体が排出される大当たり時に合わせて遊技媒体の補給を行うことができる。
また、遊技媒体補給システム10において、遊技状態情報としてIN信号およびOUT信号を用いるようにすれば、遊技機28内の遊技媒体の貯留量を精度よく推定して、補給要求信号を無効とするか否かを判定することができる。
Claims (3)
- 遊技機と、該遊技機に併設され遊技媒体の払い出しを行なう遊技媒体貸出機とからなるユニットが複数設けられた遊技島と、
前記遊技島に設けられ前記遊技媒体を前記遊技機または前記遊技媒体貸出機に搬送する補給コンベアと、
前記補給コンベア上に前記遊技媒体を送り出す媒体補給装置と、
前記補給コンベア上の前記遊技媒体を前記遊技媒体の補給を必要とする前記遊技機または前記遊技媒体貸出機に誘導する誘導手段と、
前記遊技島に設けられ前記遊技機から出力される前記遊技媒体の補給要求信号に基づいて、前記媒体補給装置および前記誘導手段を制御する制御信号を出力する補給制御基板と、を備える遊技媒体補給システムであって、
前記遊技機と前記補給制御基板との間には中継基板が設けられており、
前記中継基板は、
前記遊技機からの前記補給要求信号の出力を検知する補給要求検知手段と、
前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を取得する遊技状態情報取得手段と、
前記取得した遊技状態情報が、前記遊技機における前記遊技状態が大当たりの遊技状態になったことを示す大当たり信号である場合に、現在設定されている補給許可回数に関わらず所定の補給許可回数を設定する補給許可回数設定手段と、
前記補給要求信号の検知時に、前記補給許可回数が設定されている場合には、前記補給要求信号を有効な状態に維持するとともに前記補給許可回数に対するデクリメントを行い、前記補給許可回数が設定されていない場合には前記補給要求信号を無効にして破棄する補給要求処理手段と、を備える、
ことを特徴とする遊技媒体補給システム。 - 前記補給許可回数設定手段は、複数回の補給許可回数を設定する、
ことを特徴とする請求項1記載の遊技媒体補給システム。 - 遊技機と、該遊技機に併設され遊技媒体の払い出しを行なう遊技媒体貸出機とからなるユニットが複数設けられた遊技島と、
前記遊技島に設けられ前記遊技媒体を前記遊技機または前記遊技媒体貸出機に搬送する補給コンベアと、
前記補給コンベア上に前記遊技媒体を送り出す媒体補給装置と、
前記補給コンベア上の前記遊技媒体を前記遊技媒体の補給を必要とする前記遊技機または前記遊技媒体貸出機に誘導する誘導手段と、
前記遊技島に設けられ前記遊技機から出力される前記遊技媒体の補給要求信号に基づいて、前記媒体補給装置および前記誘導手段を制御する制御信号を出力する補給制御基板と、を備える遊技媒体補給システムであって、
前記遊技機と前記補給制御基板との間には中継基板が設けられており、
前記中継基板は、
前記遊技機からの前記補給要求信号の出力を検知する補給要求検知手段と、
前記遊技機における遊技状態を示す遊技状態情報を取得する遊技状態情報取得手段と、
前記取得した遊技状態情報が、前記遊技機における前記遊技状態が所定の遊技状態になったことを示す所定遊技状態情報である場合には、補給許可回数を設定する補給許可回数設定手段と、
前記補給要求信号の検知時に、前記補給許可回数が設定されている場合には、前記補給要求信号を有効な状態に維持するとともに前記補給許可回数に対するデクリメントを行い、前記補給許可回数が設定されていない場合には前記補給要求信号を無効にして破棄する補給要求処理手段と、を備え、
前記補給要求処理手段は、前記補給要求信号が検知されない時間が所定時間以上継続し、前記補給許可回数設定手段に設定されている前記補給許可回数が0より大きい場合には、前記補給許可回数に対するデクリメントを行う、
ことを特徴とする遊技媒体補給システム。
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