JP6521458B2 - 疑似心筋およびその製造方法、焼灼性能評価用検体、並びに焼灼性能の評価装置 - Google Patents

疑似心筋およびその製造方法、焼灼性能評価用検体、並びに焼灼性能の評価装置 Download PDF

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Description

本発明は、焼灼カテーテルの焼灼性能を評価するために使用する疑似心筋、およびそのような疑似心筋を製造する方法、そのような疑似心筋からなる焼灼性能評価用の検体、並びにそのような検体を備えた焼灼性能の評価装置に関する。
従来、焼灼カテーテルの焼灼性能を評価するための検体としてブタの心筋生体組織からなるものが使用されていた(下記特許文献1参照)。
特開2006−263045号公報
しかし、ブタの心筋生体組織からなる検体は、個体差・死後経過時間・保存条件などに起因して、特性のバラツキ、延いては、高周波通電時における内部温度分布や焼灼具合(焼灼痕の形状や大きさ)のバラツキが大きく、適正な評価ができないという問題がある。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の第1の目的は、それにより構成される検体間における特性のバラツキが小さく、焼灼カテーテルの焼灼性能を適正に評価することができる疑似心筋を提供することにある。
本発明の第2の目的は、そのような疑似心筋を確実に製造することができる方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、特性のバラツキが小さく、焼灼カテーテルの焼灼性能を適正に評価することができる検体を提供することにある。
本発明の第4の目的は、焼灼カテーテルの焼灼性能を適正に評価することができる評価装置を提供することにある。
(1)本発明の疑似心筋は、焼灼カテーテルの焼灼性能の評価に使用する疑似心筋であって、少なくとも37〜100℃の温度範囲でゲル状態を維持し、37℃における電気抵抗率が95〜380Ω・cmであり、37℃における圧縮弾性率が20〜200kPaであるPVAハイドロゲルからなることを特徴とする。
このような疑似心筋によれば、これを構成するPVAハイドロゲルが、心筋生体組織に近い電気伝導性(電気抵抗率)および機械特性(圧縮弾性率)を有するので、当該疑似心筋により構成される検体を用いて焼灼実験を実施すると、心筋生体組織により構成される検体に対して焼灼したときと同様な焼灼痕を形成することができる。しかも、PVAハイドロゲルの電気伝導性や機械特性は、PVAの分子構成やその製造条件などによって制御することができ、当該疑似心筋による検体間におけるこれら特性のバラツキを小さくすることができるので、高周波通電時における内部温度分布や焼灼具合(焼灼痕の形状や大きさ)の検体間におけるバラツキはきわめて小さいものとなる。
また、本発明の疑似心筋を構成するPVAハイドロゲルは、少なくとも37〜100℃の温度範囲でゲル状態を維持するので、焼灼時の加熱温度によっても融解することなく、検体の形状を維持することができる。
(2)本発明の疑似心筋において、前記PVAハイドロゲルにおけるPVA濃度が5〜15質量%であり、NaCl濃度が0.1〜0.9質量%であることが好ましい。
このような疑似心筋によれば、PVA濃度が5〜15質量%であることにより、作製時におけるハンドリングが良好であるとともに、食塩水中に浸漬した場合でも、離水(収縮)や吸水(膨張)が起こりにくく、検体の形態安定性に優れている。
また、NaCl濃度が0.1〜0.9質量%であることにより適正な電気伝導性を保持することができる。
(3)本発明の製造方法は、本発明の疑似心筋を製造する方法であって、
PVA濃度が5〜15質量%であり、NaCl濃度が0.1〜0.9質量%であるPVA水溶液に対して30kGy以上の放射線を照射してPVAを架橋させる工程を含むことを特徴とする。
このような製造方法によれば、30kGy以上の放射線照射によりPVAの十分な架橋反応が行われ、本発明の疑似心筋を確実に製造することができる。
(4)本発明の製造方法において、放射線の照射線率が5kGy/h以下であることが好ましい。
このような製造方法によれば、気泡を内包しない疑似心筋を確実に製造することができる。
(5)本発明の焼灼性能評価用の検体は、本発明の疑似心筋からなり、37℃における周波数500kHzの電流に対するインピーダンスが50〜200Ωであることを特徴とする。
(6)本発明の焼灼性能の評価装置は、焼灼カテーテルの焼灼性能の評価装置であって、 対極板と、
前記対極板上に載置されて食塩水を収容する、37℃における電気抵抗率が95〜380Ω・cmの導電性材料からなる容器と、
前記容器の底面に載置、または、その上面を露出させた状態で前記容器の底壁に埋設される本発明の検体と、
前記検体の内部温度を測定可能な熱電対とを備えてなることを特徴とする。
本発明の疑似心筋は、これにより構成される検体間における特性のバラツキ(高周波通電時における内部温度分布や焼灼具合のバラツキ)が小さく、焼灼カテーテルの焼灼性能を適正に評価することができる。
本発明の製造方法によれば、検体間における特性のバラツキが小さくて焼灼カテーテルの焼灼性能を適正に評価することのできる疑似心筋を確実に製造することができる。
本発明の焼灼性能評価用の検体は、特性のバラツキが小さくて、焼灼カテーテルの焼灼性能を適正に評価することができる。
本発明の焼灼性能の評価装置によれば、これを構成する検体間における特性のバラツキが小さく、焼灼カテーテルの焼灼性能を適正に評価することができる。
本発明の焼灼性能の評価装置の概略構成を示す説明図である。 実施例9で得られた検体およびブタの心筋生体組織により構成される検体についての温度変化曲線である。 比較例2で得られた検体についての温度変化曲線である。 比較例9で得られた検体についての温度変化曲線である。 比較例11で得られた検体についての温度変化曲線である。 比較例13で得られた検体についての温度変化曲線である。
以下、本発明について詳細に説明する。
<疑似心筋>
本発明の疑似心筋は、焼灼カテーテルの焼灼性能を評価するために使用される。
具体的には、焼灼カテーテルについて、通電条件、通電時間、荷重などの条件を変えて高周波通電を行った時の焼灼領域での内部温度分布や焼灼具合等の評価に使用することができる。
本発明の疑似心筋は、少なくとも一定の温度範囲においてゲル状態を示すとともに特定の電気伝導性(電気抵抗率)および機械特性(圧縮弾性率)を有するPVAハイドロゲルからなる。
本発明の疑似心筋を構成するPVAハイドロゲルは、少なくとも37〜100℃の温度範囲でゲル状態を維持する。
100℃でゲル状態を維持できないPVAハイドロゲルは、これにより構成される検体が焼灼時の加熱温度で融解してその形状を維持できなくなる可能性があるため、焼灼性能の評価実験に供する疑似心筋として適当ではない。
本発明の疑似心筋を構成するPVAハイドロゲルの37℃における電気抵抗率は95〜380Ω・cmとされ、好ましくは120〜285Ω・cmとされる。
電気抵抗率が95Ω・cm未満であるPVAハイドロゲルによって構成される検体は、心筋生体組織により構成される検体と比較してインピーダンスが過小となり、そのようなPVAハイドロゲルにより構成される検体を食塩水に浸漬して焼灼性能の評価実験を行うと、当該検体に過剰の電流が流れ、内部温度が過大となって過度の焼灼がなされるので、臨床環境を模擬した評価をすることができない(後述する比較例11、図5参照)。
他方、電気抵抗率が380Ω・cmを超えるPVAハイドロゲルにより構成される検体は、心筋生体組織により構成される検体と比較してインピーダンスが過大となり、そのようなPVAハイドロゲルによって構成される検体を食塩水に浸漬して焼灼性能の評価実験を行うと、当該検体に流れる電流が過少となり、内部を十分に昇温させることができず、所期の焼灼を行うことができないので、臨床環境を模擬した評価をすることができない(後述する比較例9、図4参照)。
本発明の疑似心筋を構成するPVAハイドロゲルの37℃における圧縮弾性率は20〜200kPaとされ、好ましくは40〜115kPaとされる。
この圧縮弾性率は心筋生体組織における圧縮弾性率と同程度であり、そのようなPVAハイドロゲルにより構成される検体にカテーテルの先端を押し当てることによれば、心筋生体組織により構成される検体に対して押し当てた場合と同程度の押し込み量(深さ)を確保することができる。
圧縮弾性率が20kPa未満であるPVAハイドロゲルにより構成される検体を用いて焼灼性能の評価実験を行うと、カテーテル先端の押し込み量(深さ)が過大となることにより、臨床環境を模擬した評価をすることができない。
他方、圧縮弾性率が200kPaを超えるPVAハイドロゲルにより構成される検体を用いて焼灼性能の評価実験を行うと、カテーテル先端の押し込み量(深さ)が過小となることにより、当該検体の内部を十分に昇温させることができず、所期の焼灼を行うことができないので、臨床環境を模擬した評価をすることができない(後述する比較例13、図6参照)。
本発明の疑似心筋を構成するPVAハイドロゲルにおけるPVA濃度は5〜15質量%であることが好ましく、更に好ましくは7〜10質量%とされる。
PVA濃度が5質量%未満であるPVAハイドロゲルは、十分な水を吸収保持することができず、焼灼性能の評価実験で食塩水に浸漬する際に、離水を生じて収縮することがある。
また、PVA濃度が5質量%未満であるPVAハイドロゲルは、100℃においてゲル状態を維持することができず、また、その圧縮弾性率(37℃)が過小となる傾向がある(後述する比較例2参照)。
他方、PVA濃度が15質量%を超えるPVAハイドロゲルは、これを調製するためのPVA水溶液の粘度が過大となってハンドリングが困難となる。また、焼灼性能の評価実験で食塩水に浸漬する際に、この食塩水を吸収して膨張することがある。
また、PVA濃度が15質量%を超えるPVAハイドロゲルは、圧縮弾性率(37℃)が過大となる傾向がある(後述する比較例13参照)。
本発明の疑似心筋を構成するPVAハイドロゲルにおけるNaCl濃度は0.1〜0.9質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜0.5質量%とされる。
NaCl濃度が0.1質量%未満であるPVAハイドロゲルは、その電気抵抗率(37℃)が過大となる傾向がある(後述する比較例9参照)。
他方、NaCl濃度が0.9質量%を超える場合には、その電気抵抗率(37℃)が過小となる傾向がある(後述する比較例11参照)。
本発明の疑似心筋を構成するPVAハイドロゲルは合成物質であり、その電気抵抗率や圧縮弾性率は、PVAの分子構成や製造条件(使用するPVA水溶液におけるPVA濃度やNaCl濃度など)によって容易に制御することができる。
そして、PVAの分子構成および製造条件が同一であるPVAハイドロゲルは、これらの特性のバラツキが殆ど認められない。従って、本発明の疑似心筋により構成される検体間における特性のバラツキもきわめて小さく、高周波通電時における内部温度分布や焼灼具合の再現性に優れているため、本発明の疑似心筋は、焼灼性能の評価の信頼性の向上にも寄与することができる。
<疑似心筋の製造方法>
本発明の疑似心筋は、PVA濃度が5〜15質量%であり、NaCl濃度が0.1〜0.9質量%であるPVA水溶液に対して30kGy以上の放射線を照射してPVAを架橋させる工程を含む製造方法により得ることができる。
本発明の疑似心筋を得るために使用するPVA水溶液のPVA濃度は5〜15質量%とされ、好ましくは7〜10質量%とされる。
PVA水溶液のPVA濃度が5質量%未満であると、十分な水を吸収保持することができるハイドロゲル(PVA濃度が5質量%以上のPVAハイドロゲル)を得ることができない。
他方、PVA水溶液のPVA濃度が15質量%を超える場合には、その粘度が過大となって、ハイドロゲルを製造するためのハンドリングが困難となる。また、PVA濃度が10質量%を超えるPVA水溶液を用いて得られるハイドロゲル(PVA濃度が15質量%を超えるPVAハイドロゲル)を焼灼性能の評価実験で食塩水に浸漬する際に、この食塩水を吸収して膨張しやすくなる。
本発明の疑似心筋を得るために使用するPVA水溶液のNaCl濃度は0.1〜0.9質量%とされ、好ましくは0.1〜0.3質量%とされる。
PVA水溶液のNaCl濃度が0.1質量%未満である場合には、得られるハイドロゲルの電気抵抗率(37℃)が過大となる傾向がある(後述する比較例9参照)。
他方、PVA水溶液のNaCl濃度が0.9質量%を超える場合には、得られるハイドロゲルの電気抵抗率(37℃)が過小となる傾向がある(後述する比較例11参照)。
本発明の製造方法では、上記のPVA水溶液に対して30kGy以上の放射線を照射してPVAを架橋させる。
照射する放射線の線種としては、γ線、電子線、X線のような電離性放射線であれば特に限定されるものではなく、透過力の大きいγ線が特に好ましい。
PVA水溶液に照射する放射線の線量は、30kGy以上とされ、好ましくは30〜50kGyとされる。
照射線量が30kGy未満である場合には、得られるハイドロゲルが十分な架橋密度を有するものとならなず、そのようなハイドロゲルは、検体に要求される圧縮弾性率(37℃)を満足することができない(後述する比較例10参照)。
PVA水溶液に照射する放射線の線率としては5kGy/h以下であることが好ましく、更に好ましくは1〜2kGy/h以下とされる。
照射線率が5kGy/hを超える場合には、放射線照射による水の分解により生成されるガス(主に水素)が得られるハイドロゲルの内部に気泡として残留し、そのようなハイドロゲルを用いて焼灼性能の評価実験を行うとPOPなどを発生させるおそれがある。
上記のPVA水溶液に対して30kGy以上の放射線を照射することにより、共有結合による架橋反応が起こり、疑似心筋を構成するハイドロゲル(PVAハイドロゲル)が得られる。
本発明の製造方法により得られる疑似心筋(本発明の疑似心筋)により構成される検体を用いて焼灼実験(高周波通電)を実施すると、生体に対して焼灼したときと同様な焼灼痕を形成することができ、しかも、検体間において焼灼痕の形状や大きさのバラツキはきわめて小さいものとなる。
<焼灼性能評価用検体>
本発明の検体は、上述した本発明の疑似心筋から構成される。
本発明の検体の37℃における周波数500kHzの電流に対するインピーダンスは、50〜200Ωとされ、好ましくは60〜150Ωとされる。
このようなインピーダンスを有する検体を食塩水に浸漬して、焼灼カテーテルの焼灼性能の評価実験を行うことにより、心筋生体組織により構成される検体に対して焼灼したときと同様な焼灼痕を形成することができる。
このインピーダンスが50Ω未満である検体を食塩水に浸漬して焼灼性能の評価実験を行うと、当該検体に過剰の電流が流れ、内部温度が過大となって過度の焼灼がなされることがある(後述する比較例11、図5参照)。
他方、このインピーダンスが200Ωを超える検体食塩水に浸漬して焼灼性能の評価実験を行うと、当該検体に流れる電流が過少となり、内部を十分に昇温させることができず、所期の焼灼を行うことができなくなることがある(後述する比較例9、図4参照)。
<焼灼性能の評価装置>
図1に示す本発明の焼灼性能の評価装置100は、対極板10と、対極板10上に載置された食塩水20を収容する容器30と、容器30の底壁31に埋設される本発明の検体40と、検体40の内部温度を測定するための熱電対50とを備えてなる。
同図において、60は、焼灼性能を評価する焼灼カテーテル、70は、焼灼カテーテル60の先端に装着された電極(図示省略)と対極板10との間に高周波電流を流すための電源装置である。
容器30は、導電性シリコーンゴムなどの導電性材料からなる。
容器30を構成する導電性材料の電気抵抗率は、検体40を構成する本発明の疑似心筋(電気抵抗率(37℃)=95〜380Ω・cm)と同程度とされ、具体的には95〜380Ω・cm(37℃)とされる。
また、容器30全体の抵抗としては、例えば50〜200Ω(37℃)とされる。
容器30内には食塩水20が収容されている。
食塩水20におけるNaCl濃度は0.3〜1.5質量%とされ、好適な一例を示せば0.45質量%である。
NaCl濃度が低すぎる場合には、血液よりも電気伝導性が低くなり、検体に流れる電流量が多くなって、発生するジュール熱量が過大となる。
他方、NaCl濃度が高すぎる場合には、血液よりも電気伝導性が高くなり、検体に流れる電流量が少なくなって、発生するジュール熱量が過少となる。
図1に示すように、容器30の底壁31には円柱状の凹部33が形成されており、この凹部33には、円柱状の検体40が装入され、検体40の上面は、容器30の底面と面一となっている。
検体40は、上述した本発明の検体であり、その上面と下面との間で測定されるインピーダンス(37℃)は50〜200Ωである。
検体40の内部には熱電対50(測温部)が挿入されており、これにより、高周波通電時における検体40の内部温度を測定することができる。
検体40の上面に対して焼灼カテーテル60の先端(電極)を一定の荷重で押し当て、この電極と対極板10との間に高周波電流を流すことにより、検体40の内部温度が上昇する。この内部温度変化を熱電対50でモニタリングすることにより、焼灼カテーテル60による焼灼性能を評価することができる。
なお、図1に示した検体40は、凹部33に装入されることにより容器30の底壁31に埋設されているが、本発明の焼灼性能の評価装置は、これに限定されるものではなく、例えば、凹部を有しない容器の底面に検体を載置するものであってもよい。
<実施例1>
PVA「クラレポバールPVA117」(株式会社クラレ製)を120℃のオートクレーブ内で30分間加熱して溶融させ、この溶融物を食塩水に溶解することにより、PVA濃度5質量%、NaCl濃度0.10質量%のPVA水溶液を調製した。
このPVA水溶液をプラスチック容器に収容し、コバルト60からのγ線(線率=2kGy/h)を15時間にわたり照射する(線量=30kGy)ことにより、PVAハイドロゲル(本発明の疑似心筋)からなる直径20mm、厚さ16.5mmの検体を得た。
<実施例2〜18>
下記表1に示す処方に基いて、PVA濃度、NaCl濃度および照射線量の少なくとも1つを変更したこと以外は実施例1と同様にして、寒天状のPVAハイドロゲル(本発明の疑似心筋)からなる検体を得た。
<比較例1〜17>
下記表1に示す処方に基いて、PVA濃度、NaCl濃度および照射線量の少なくとも1つを変更したこと以外は実施例1と同様にして、寒天状のPVAハイドロゲル(比較用の疑似心筋)からなる検体を得た。
<疑似心筋(検体)の特性>
実施例1〜18および比較例1〜17により得られた検体の各々について、100℃における状態を確認し、圧縮弾性率およびインピーダンスを測定し、測定されたインピーダンス値から電気抵抗率を求めた。
確認方法および測定方法は下記のとおりである。結果を下記表1および表2に示す。
(1)100℃における状態の確認方法:
液密の容器内に検体を収容し、この容器を100℃の液体中に入れ、検体の温度が100℃になったところで容器を取り出し、容器を傾けて内容物が流動性を有している(液状)か、有していない(ゲル状を維持している)かを目視により観察した。
(2)圧縮弾性率の測定方法:
圧縮試験装置として「オートグラフAGS−G」(株式会社島津製作所製)を使用し、温度37℃の条件下に、圧縮速度20mm/minで検体を軸方向に圧縮し、10mm圧縮したとき(圧縮率=6.5/16.5=39%)の弾性率を測定した。
(3)インピーダンス(500kHz)の測定方法:
誘電体測定用電極で検体を挟みこみ、温度37℃の条件下に500kHzの高周波電流を負荷させ、Agilent4294APrecisionimpedanceanalyzer( AgilentTechnologies) を用いてインピーダンスを測定した。
<焼灼性能の評価(通電試験)>
実施例9により得られた検体、ブタの心筋生体組織からなる検体、比較例2、比較例9、比較例11および比較例13により得られた検体の各々を使用して、図1に示したような焼灼性能の評価装置を構成し、下記の条件で通電試験を行うことにより、検体内部(3mm深さ)の温度の経時的変化を測定した。
(条件)
・評価装置:図1に示したような構成の評価装置
・対極板10:100mm×140mm×1mmのステンレス板
・食塩水20のNaCl濃度:0.45質量%
・容器30の構成材料:導電性シリコーンゴム
・容器30全体の抵抗:100Ω
・検体40:実施例9により得られた検体、ブタの心筋生体組織からなる検体、比較例2、比較例9、比較例11および比較例13により得られた検体の各々
・熱電対50(測温部)の位置:検体40の上面から3mmの深さ
・焼灼カテーテル60の先端荷重:10g
・高周波電流の出力:50W
・通電時間:60秒間
実施例9により得られた検体およびブタの心筋生体組織からなる検体についての結果(温度変化曲線)を図2に示し、比較例2、9、11および13で得られた検体についての結果(温度変化曲線)を、それぞれ、図3、図4、図5および図6に示す。
また、通電を開始してから60秒経過後に測定された検体内部の温度を含む温度範囲を下記表1および表2に併せて示す。
上記の条件による60秒間の通電後における検体内部の温度としては80〜100℃であることが好ましい。図2に示すように、ブタの心筋生体組織からなる検体内部の温度も、通常80〜100℃であり、この内部温度が80〜100℃の範囲内となる検体(疑似疑似心筋)であれば、臨床環境を模擬した焼灼性能の評価試験に好適に使用することができる。
さらに、実施例1〜8、10〜18により得られた検体の各々について、上記と同様の通電試験を行った。通電を開始してから60秒経過後に測定された検体内部の温度を含む温度範囲を下記表1および表2に併せて示す。

100 焼灼性能の評価装置
10 対極板
20 食塩水
30 容器
31 底壁
33 凹部
40 検体
50 熱電対
60 焼灼カテーテル
70 電源装置

Claims (6)

  1. 焼灼カテーテルの焼灼性能の評価に使用する疑似心筋であって、少なくとも37〜100℃の温度範囲でゲル状態を維持し、37℃における電気抵抗率が95〜380Ω・cmであり、37℃における圧縮弾性率が20〜200kPaであるPVAハイドロゲルからなることを特徴とする疑似心筋。
  2. 前記PVAハイドロゲルにおけるPVA濃度が5〜15質量%であり、NaCl濃度が0.1〜0.9質量%であることを特徴とする請求項1に記載の疑似心筋。
  3. 請求項1または請求項2に記載の疑似心筋を製造する方法であって、
    PVA濃度が5〜15質量%であり、NaCl濃度が0.1〜0.9質量%であるPVA水溶液に対して30kGy以上の放射線を照射してPVAを架橋させる工程を含むことを特徴とする疑似心筋の製造方法。
  4. 放射線の照射線率が5kGy/h以下であることを特徴とする請求項3に記載の疑似心筋の製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の疑似心筋からなり、37℃における周波数500kHzの電流に対するインピーダンスが50〜200Ωであることを特徴とする焼灼性能評価用の検体。
  6. 焼灼カテーテルの焼灼性能の評価装置であって、
    対極板と、
    前記対極板上に載置されて食塩水を収容する、37℃における電気抵抗率が95〜380Ω・cmの導電性材料からなる容器と、
    前記容器の底面に載置、または、その上面を露出させた状態で前記容器の底壁に埋設される請求項5に記載の検体と、
    前記検体の内部温度を測定可能な熱電対とを備えてなることを特徴とする焼灼性能の評価装置。
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