JP6521164B1 - 物体検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査を、小型かつ耐久性の高い構成で実現する。【解決手段】 支持部材に固定されたねじりばね302と、上記ねじりばね302の一方の面に固定されたミラー301と、仮想的な回転軸304を跨ぐようにねじりばね302の他方の面に固定された永久磁石321と、駆動コイル316と、駆動コイル316を囲む磁性体の枠ヨーク312及びトップヨーク314とを備え、ミラー301が、駆動コイル316への駆動信号の印加に応じて往復運動する。トップヨーク314の、永久磁石321のN極321n及びS極321sと対向する端部にある突起314dがそれぞれ、駆動コイル316の軸の永久磁石321と対向する一端から該軸に沿った方向で見て、N極321nとS極321sとを結ぶ永久磁石321の中心線321xよりも離れた位置にある。【選択図】 図8A

Description

この発明は、レーザ光を用いて該レーザ光の光路上の物体を検出する物体検出装置に関する。
従来から、レーザ光のパルスを外部へ照射し、物体により反射されて戻ってきたレーザ光を検出することにより、レーザ光の光路上にある物体及びその物体までの距離を検出する物体検出装置が知られている。このような物体検出装置は、ライダー(LiDAR:Light Detection and Ranging)と呼ばれる。
近年、ライダーは、自動車の自動運転の分野でも活用されるようになっている。外部の照明環境の影響を受けやすいカメラセンサーや、分解能が低いミリ波レーダーの欠点を補い、走行環境下の比較的小型の障害物を、精度よく検出するために、カメラセンサーやミリ波レーダーと併用する等である。
自動運転の分野に利用し得るライダーの例は、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のライダーは、測定角度に合わせ、光源としての近赤外線レーザと受信機としての光検出素子がペアとして基板上に配置され、視野内の高分解能の距離情報を取り込むために、32セット又は64セットの光源−受信機ペアが用いられている。従って、装置が非常に高コストになる。
また、別のライダーの例は、非特許文献1に記載されている。非特許文献1に記載のライダーは、それぞれ傾き角の異なる3つの面を持つポリゴンミラーを回転させ、そのポリゴンミラーでレーザビームを偏向することにより、垂直方向4.5°の視野角の範囲内にレーザビームを投射しつつ、物体からの反射光を、ポリゴンミラーの投射時と同じ面で反射して光検出素子に導いて検出する。
非特許文献1に記載のライダーでは、1つの受光素子で、垂直方向の複数の位置からの反射光を検出可能である。しかし、非特許文献1に記載のライダーでは、反射面毎に傾き角が異なるポリゴンミラーを用いることから、その重心の設計が難しく、この点でコストが高くなるという問題があった。また、ポリゴンミラーの高速回転を長時間続けると、摩擦による軸受けの発熱や摩耗が発生し、長時間使用の場合のメンテナンス性の点でも問題がある。
回転ミラーを用いたライダーについては非特許文献2にも記載があるが、この文献ではライダーの構成について詳細な説明はない。
米国特許第8767190号明細書
Cristiano Niclass, et al.,"A100-m Range 10-Frame/s 340 × 96-Pixel Time-of-Flight DepthSensor in 0.18-μm CMOS", IEEE JOURNAL OF SOLID-STATECIRCUITS, Institute of Electrical and Electronics Engineers, FEBRUARY 2013,VOL. 48, NO. 2, p. 559-572 清水直茂、「レベル3実現に冗長系やLiDAR Audiが自動運転の先駆者に」、日経Automotive、株式会社日経BP、2017年9月、p.22−23
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、レーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査を、小型かつ耐久性の高い構成で実現することを目的とする。
以上の目的を達成するため、この発明の物体検出装置は、レーザビームを外部へ投光する投光部と、受光素子と、外部からの入射光を上記受光素子へ導く受光光学系と、上記レーザビームの投光タイミングと、上記受光素子が出力する光検出信号のタイミングとに基づき、上記レーザビームの光路上の物体までの距離を検出する物体検出部とを備える物体検出装置であって、上記受光光学系が、入射光を所定の焦点面上に結像させる集光レンズと、上記集光レンズの焦点面上に配置されたアパーチャーを備えるものである。
このような物体検出装置において、上記投光部によるレーザビームの投光時の発散角をα、上記アパーチャーの通光領域の直径をD、上記集光レンズから上記アパーチャーまでの距離をd、β=arctan(D/d)として、α≦βであるとよい。
さらに、1≦β/α≦3であるとよい。
さらに、上記受光素子はシリコンフォトマルチプライヤー(SiPM)であって、上記集光レンズを通過した光が、上記シリコンフォトマルチプライヤーの受光面の全域に入射するとよい。
さらに、上記アパーチャーと上記受光素子との間に光拡散部材を備えるとよい。
さらに、上記投光部によるレーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査部を備え、上記物体検出部は、上記レーザビームの投光タイミング及び投光方向と、上記受光素子が出力する光検出信号のタイミングとに基づき、上記レーザビームの光路上の物体までの距離及びその物体がある方向を検出するとよい。
また、この発明の物体検出方法は、レーザビームを外部へ投光し、外部からの入射光を集光レンズにより所定の焦点面上に結像させ、上記集光レンズの焦点面上に配置したアパーチャーにより、上記集光レンズにより集光された光を絞り、上記アパーチャーを通過した光を受光素子に入射させ、上記レーザビームの投光タイミングと、上記受光素子が出力する光検出信号のタイミングとに基づき、上記レーザビームの光路上の物体までの距離を検出するものである。
また、この発明は、レーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査を、小型かつ耐久性の高い構成で実現することを目的とした、別の物体検出装置、その制御方法及びプログラムも提供する。
この物体検出装置は、レーザビームを外部へ投光する投光部と、上記投光部によるレーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査部と、受光素子と、外部からの入射光を上記受光素子へ導く受光光学系と、上記レーザビームの投光タイミング及び投光方向と、上記受光素子が出力する光検出信号のタイミングとに基づき、上記レーザビームの光路上の物体までの距離及びその物体がある方向を検出する物体検出部とを備える物体検出装置であって、上記走査部は、支持部材に固定されたねじりばねと、上記ねじりばねの一方の面に固定され、上記レーザビームを反射するミラーと、上記ねじりばねの他方の面に固定され、上記ねじりばねの回転軸を跨いだ一方側にN極が、他方側にS極が位置する永久磁石と、上記永久磁石の上記ねじりばねと反対側に配置された駆動コイルと、上記駆動コイルを囲む磁性体と、上記駆動コイルに周期的に電圧又は電流が変化する駆動信号を印加する駆動部とを備え、上記ミラーが、上記駆動信号の印加に応じて往復運動をするものである。
このような物体検出装置において、上記磁性体の、上記永久磁石のN極及びS極と対向する端部がそれぞれ、上記駆動コイルの軸の上記永久磁石と対向する一端からその軸に沿った方向で見て、そのN極とそのS極とを結ぶ上記永久磁石の中心線よりも離れた位置にあるとよい。さらに、上記ねじりばねが、折れ目を有する板材で形成されたねじりばねであって、上記折れ目により形成された直線状の突起部を備え、上記永久磁石が、上記突起部を跨ぐように上記ねじりばねの他方の面に固定され、上記突起部を跨いだ一方側に上記N極が、他方側に上記S極が位置するとよい。
さらに、上記磁性体が、上記永久磁石のN極及びS極と対向するように、上記ねじりばねと上記ミラーと上記永久磁石とを備える可動子に向かって該可動子の両側からそれぞれ延びる突起部を有し、上記各突起部の、上記永久磁石のN極及びS極とそれぞれ対向する端部が、上記駆動コイルの軸の上記永久磁石と対向する一端からその軸に沿った方向で見て、上記N極と上記S極とを結ぶ前記永久磁石の中心線よりも離れた位置にあるとよい。
また、上記のいずれかの物体検出装置において、上記突起部の断面形状がV字型であるとよい。
さらに、上記駆動コイルの軸の一端が上記永久磁石のS極とN極の中間点と対向しているとよい。
また、この発明は、レーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査に利用可能な、往復駆動されるミラーを備えた可動子を、低コストで量産可能な構成で実現することを目的とした、可動子及びその製造方法も提供する。
この可動子は、折れ目を有する板材で形成されたねじりばねであって、上記折れ目により形成された直線状の突起部と、上記突起部の中央付近に上記突起部を跨ぐように上記突起部と一体に形成された平面部とを備えるねじりばねと、上記平面部の、上記突起部が突出する側の第1面に固定された、上記突起部と同じ高さの第1スペーサと、上記第1スペーサの上記平面部と反対側に固定された第1部材と、上記平面部の、上記第1面と反対側の第2面に固定された第2部材とを備え、上記第1部材と上記第2部材の一方がミラーで、他方が磁石であり、上記磁石は、上記突起部を跨ぐように固定され、上記突起部を跨いだ一方側にN極が、他方側にS極が位置するものである。
このような可動子が、上記平面部と上記第2部材との間に第2スペーサを有し、上記第2部材は、上記第2スペーサを介して上記平面部に固定されているとよい。
また、可動子の製造方法は、折れ目を有する板材で形成されたねじりばねであって、上記折れ目により形成された直線状の突起部と、上記突起部の中央付近に上記突起部を跨ぐように上記突起部と一体に形成された平面部とを備えるねじりばねにおける、上記平面部の上記突起部が突出する側の第1面に、上記突起部と同じ高さの第1スペーサを、接着又は圧着により、第3工程の加熱処理中にも固定を維持できるように固定する第1工程と、上記第1工程の後で、上記第1スペーサ上に加熱により溶融する接着層を介して第1部材を積層し、上記平面部の上記第1面と反対側の第2面上に第2部材を、加熱により溶融する接着層を介して積層した積層体を形成する第2工程であって、上記第1部材と上記第2部材の一方がミラーで、他方が磁石であり、上記磁石は、上記突起部を跨ぎ、上記突起部を跨いだ一方側にN極が、他方側にS極が位置するように積層される第2工程と、上記第2工程で形成した積層体に加熱処理を行い、上記第1スペーサに上記第1部材を固定すると共に上記平面部に上記第2部材を固定する上記第3工程とを備えるものである。
このような可動子の製造方法において、上記第1工程は、上記平面部の上記第2面に、接着又は圧着により、第2スペーサを、上記第3工程の加熱処理中にも固定を維持できるように固定する工程を含み、上記第2工程において、上記第2部材を、上記第2スペーサの上記平面部と反対側の面上に、上記加熱により溶融する接着層を介して積層し、上記第3工程において、上記第2部材を、上記第2スペーサを介して上記平面部に固定するとよい。
さらに、上記ねじりばねと、上記第1スペーサとを、それぞれ複数個連結され平面的に配列された状態で用意し、上記第1工程において、上記複数個のねじりばねと上記複数個の第1スペーサとを、それぞれ連結された状態で一括して固定し、上記第2工程において、上記複数個のねじりばねのそれぞれについて上記積層体を形成し、上記第3工程において、複数の上記積層体に一括して上記加熱処理を行って、連結された複数個の可動子を形成するとよい。
あるいは、上記ねじりばねと、上記第1スペーサと、上記第2スペーサとを、それぞれ複数個連結され平面的に配列された状態で用意し、上記第1工程において、上記複数個のねじりばねと上記複数個の第1スペーサと上記複数個の第2スペーサとを、それぞれ連結された状態で一括して固定し、上記第2工程において、上記複数個のねじりばねのそれぞれについて上記積層体を形成し、上記第3工程において、複数の上記積層体に一括して上記加熱処理を行って、連結された複数個の可動子を形成するとよい。
また、上で装置、方法あるいはプログラム等として説明した発明は、その説明した態様のみならず、装置、システム、方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体等、任意の態様で実施することができる。
以上のような本発明の構成によれば、レーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査を、小型かつ耐久性の高い構成で実現することができる。
この発明の一実施形態である物体検出装置10の主な構成要素をその機能に注目して区分して示すブロック図である。 物体検出装置10における物体検出の原理について説明するための図である。 物体検出装置10の主な構成要素の構造を示す分解斜視図である。 物体検出装置10の外観を示す斜視図である。 アクチュエータ300,380の概略の外観及び配置を、図3よりも拡大して示す図である。 アクチュエータ300を構成する部品の構造と、その組み立て工程の概略を示す分解斜視図である。 アクチュエータ300の可動子320を構成する部品の構造を示す分解斜視図である。 図6の(d)に示したアクチュエータ300の一点鎖線で示す面における断面を、矢印M方向から見た断面図である。 アクチュエータ300の変形例の構成を示す、図8Aと対応する断面図である。 可動子330を構成する部品の構造と、その組み立て工程の概略を示す分解斜視図である。 図9の(c)に示した可動子330の一点鎖線で示す面における断面を、矢印N方向から見た断面図である。 ねじりばね331、第1スペーサ332及び第2スペーサ333を、それぞれ複数連結され平面的に配列された状態で積層して固定した積層体の例を示す図である。 ミラー301の走査角と走査角速度の絶対値との関係を示すグラフである。 LDモジュール21の駆動信号の例を示す図である。 図13の駆動信号を用いた場合に走査線上に形成される出射光L2によるスポットの例を示す図である。 LDモジュール21の駆動信号のパルスの間隔を制御するための制御回路の構成を、その周辺の回路と共に示す図である。 図15の回路にて生成されるLDモジュール21の駆動信号の例を示す図である。 図16の駆動信号を用いた場合に走査線上に形成される出射光L2によるスポットの例を示す図である。 投光部20から投光されるレーザビームの光路を模式的に示す図である。 アパーチャー44がない場合の、集光レンズ42による戻り光L4の集光の光路を示す図である。 アパーチャー44がある場合の、集光レンズ42による戻り光L4の集光の光路を示す図である。 アパーチャー44の通光領域の配置を示す図である。 アパーチャー44の効果について説明するための図である。 アパーチャー44の効果について説明するための別の図である。 光拡散部材46を設けた場合の、集光レンズ42による戻り光L4の集光の光路を示す、図20と対応する図である。
この発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
〔1.物体検出装置の全体構成(図1乃至図4)〕
まず、この発明の一実施形態である物体検出装置の全体構成について、図1及び図2を用い、主な構成要素をその機能に注目して区分して説明する。図1は、物体検出装置の主な構成要素をその機能に注目して区分して示すブロック図である。図2は、物体検出装置における物体検出の原理について説明するための図である。
この発明の一実施形態である物体検出装置10は、レーザビームを外部へ投光すると共に、外部の物体で反射されて戻ってくるレーザビームを検出し、その投光タイミングと反射光の検出タイミングとの差に基づき、レーザビームの光路上にある物体までの距離及びその物体がある方向を検出する装置である。この物体検出装置10は、図1に示すように、投光部20、走査部30、受光部40、フロントエンド回路51、TDC(時間−デジタル変換器:Time-to-Digital Converter)52、プロセッサ53、入出力部54を備える。
これらのうち投光部20は、レーザビームを外部へ投光するためのモジュールであり、LD(レーザダイオード)モジュール21、レーザ駆動回路22、投光光学系23を備える。
LDモジュール21は、レーザ駆動回路22から印加される駆動信号に応じてレーザ光を出力する発光部である。ここでは、複数の発光点を備えるものを用い、出力の強度を高めているが、発光点は1つであってもよい。レーザ光の波長に特に制約はないが、たとえば近赤外光のレーザ光を用いることが考えられる。
レーザ駆動回路22は、プロセッサ53から供給されるパラメータに従ったタイミングでLDモジュール21を点灯させるための駆動信号を生成し、LDモジュール21に印加するための回路である。LDモジュール21の点灯は、パルス波により間欠的に行う。
投光光学系23は、LDモジュール21が出力するレーザ光を平行光のビームにするための光学系であり、この実施形態では、LDモジュール21が備える複数の発光点の中心に焦点が位置する凸レンズによるコリメートレンズを用いている。
なお、投光光学系23により形成されたレーザビームL1は、受光部のミラー41の透孔41aを通過し、走査部30のミラー31により反射されて、出射光L2として物体検出装置10の外部へ出力される。
次に、走査部30は、投光部20により出力されるレーザビームを偏向して、所定の視野(FOV:Field of View)70内を走査させるためのモジュールであり、ミラー31を有するアクチュエータ32を備える。アクチュエータ32は、レーザビームの光路上に設けたミラー31の向きを周期的に変動させることにより、レーザビームの投光方向を周期的に変動させる。
また、図1ではアクチュエータ32を1つしか示していないが、実際にはアクチュエータ32は図3及び図5に示すようにそれぞれ異なる軸を中心にミラーを揺動させる2つのアクチュエータ300,380で構成される。そして、アクチュエータ300は、主走査方向の走査を担当して主走査方向(Horizontal)走査線71aを形成し、アクチュエータ380は、主走査方向の走査の端部においてミラーの向きを変化させ、副走査方向(Vertical)走査線71bを形成すると共に、副走査方向の走査位置を調整する。
なお、LDモジュール21は間欠的に点灯するので、実際には走査線71は連続した線ではなくビームスポットの集合となる。
次に、受光部40は、物体検出装置10の外部から入射する光を検出するためのモジュールであり、ミラー41、集光レンズ42、受光素子43、アパーチャー44を備える。この受光部40により検出したい光は、物体検出装置10から投光され外部の物体により反射されて戻ってくるレーザビームである。レーザビームは、物体面において乱反射されるが、そのうち投光時の光路と逆向きに反射された成分のみが、戻り光L3として物体検出装置10に戻る。この戻り光L3は、出射光L2とほぼ同じ経路を逆向きに進み、戻り光L4としてミラー41に到達する。
ミラー41は、投光部20から出力されるレーザビームを通過させるための透孔41aを備えると共に、戻り光L4を受光素子43へ導くための固定のミラーである。ミラー41の位置において、戻り光L4はレーザビームL1に比べると広がりが大きいため、透孔41aよりも広い範囲でミラー41に当たり、透孔41a以外の位置に当たる成分が、受光素子43へ向けて反射される。
集光レンズ42は、ミラー41で反射された戻り光L4を集光して所定の焦点面上に結像させるレンズである。
受光素子43は、所定の受光面上に当たった光の強度に応じた検出信号を出力する光検出素子である。この実施形態では、受光素子としてシリコンフォトマルチプライヤー(SiPM)を用いている。この点については後に詳述する。
アパーチャー44は、集光レンズ42の焦点面上に配置され、開口部以外の光を遮光する。このアパーチャー44の詳細な構成及びその意義についても、後述する。
以上のうちミラー41、集光レンズ42及びアパーチャー44が、受光光学系を構成する。
次に、フロントエンド回路51は、受光素子43が出力する検出信号を、TDC52でのタイミング検出に適した波形に整形する回路である。
TDC52は、レーザ駆動回路22から供給される駆動信号と、フロントエンド回路51から供給される整形後の検出信号とに基づき、出射光となるレーザビームL1の点灯パルスのタイミングt0と、これと対応する戻り光L4のパルスのタイミングt1との時間差を示すデジタル出力を形成する回路である。
出射光のパルスと、戻り光のパルスでは、光が光路上の物体に到達して戻ってくるのに要する時間だけの時間差があるので、その時間差Δtに基づき、図2に示すように物体検出装置10から物体までの距離sを、s=c(Δt)/2として求めることができる。cは光速である。なお、上記sは、正確には物体から受光素子43までの光路長である。
プロセッサ53は、図1に示した各部の動作を制御する制御部である。CPU、ROM、RAM等を備え、ソフトウエアを実行する汎用のコンピュータにより構成してもよいし、専用のハードウエアにより構成してもよいし、それらの組み合わせであってもよい。プロセッサ53は例えば、TDC52からの出力信号に基づく物体までの距離の算出、戻り光の検出時点での走査部30による走査のタイミング(出射光L2の投光方向)に基づく物体のある方向の算出を行う。また、後に詳述するが、走査部30におけるミラー31の向きに応じたLDモジュール21の点灯間隔の制御も行う。
入出力部54は、外部との間の情報の入出力を行うモジュールである。ここでいう情報の入出力には、外部の装置との間での有線あるいは無線による通信、ボタンやタッチパネル等を用いたユーザからの操作の受け付け、ディスプレイ、ランプ、スピーカ、バイブレータ等を用いたユーザへの情報の提示を含む。入出力部54が外部へ出力すべき情報としては、例えば、検出した物体に関する情報(距離や方向の生データでも、それらに基づき所定のサイズ、位置、移動速度等の物体を検出したことを示す情報でもよい)、物体検出装置10の動作状態や設定状態に関する情報が考えられる。入出力部54が外部から入力を受け付けるべき情報としては、例えば、物体検出装置10の動作の設定に関する情報が考えられる。
入出力部54による通信の相手としては、例えば自動運転システムを備えた自動車が考えられる。物体検出装置10が検出した物体の情報を自動運転システムに供給すれば、自動運転システムは、その情報を参照し、検出した物体を回避するような走行ルートを計画することができる。
なお、この発明を、物体検出装置10と、その通信相手の自動車やドローン、航空機等の装置とを含むシステムとして実施することも考えられる。
次に、物体検出装置10の概略の構造について、図3及び図4を用いて説明する。図3は、物体検出装置の主な構成要素の構造を示す分解斜視図、図4は、物体検出装置の外観を示す斜視図である。
物体検出装置10は、図3及び図4に示すように、トップカバー61とリアカバー62を、2つのカバークリップ63,63により結合した外装を備える。また、トップカバー61は、出射光L2を通過させるための窓を備え、その窓には塵の侵入を防ぐための、出射光L2の波長において透明な保護材64が嵌められている。
これらの筐体の内側に、図1に示した各構成要素が格納されている。なお、図1に示したアクチュエータ32は、主走査方向の走査を担当するアクチュエータ300と、副走査方向の走査を担当するアクチュエータ380との、2つのアクチュエータとして示している。ミラー301は、アクチュエータ300が備えるミラーである。
また、ミラー48は、図1には示していないが、ミラー41と集光レンズ42の間にあって戻り光L4の向きを変えるための光学素子である。破線65は、物体検出装置10の視野(出射光L2による走査範囲)を示し、図1の視野70と対応する。レーザ駆動回路22、プロセッサ53等の回路やモジュール間の配線は、図を見やすくするため図3では図示を省略している。
以上で全体構成の説明を終え、以下、物体検出装置10のいくつかの構成要素について個別に説明する。
〔2.ねじりばねを用いた揺動アクチュエータ(図5乃至図8B)〕
走査部30が、アクチュエータ300と380を備えることは既に述べたが、これらのうちアクチュエータ300は特徴的な構成を備えるので、次にこの点について説明する。
図5に、アクチュエータ300,380の概略の外観及び配置を、図3よりも拡大して示す。
図5に示すように、アクチュエータ300とアクチュエータ380は、その構成が大きく異なる。
アクチュエータ380は、出射光L2の副走査方向の偏向のために用いるので、さほど高速な運動は要求されないことから、物理的な軸を中心にミラーを回転運動させるタイプのアクチュエータを用いている。このアクチュエータ380は、ミラー381を軸382に固定し、軸382をホルダ383に差し込んで回転可能に取り付けて構成されている。そして、ミラー381の裏側に配置された永久磁石及びコイルの作用により、コイルに印加された電圧に応じて、ミラー381が軸382の中心を回転軸384として回転し、所定の角度範囲を往復運動する。電圧の強度を調整することにより、ミラーを運動範囲内の所望の角度で停止させることも可能である。
このようなアクチュエータは、ガルバノミラーと呼ばれる。一般には、軸の一端に力を加えることにより軸の他端に取り付けられたミラーを回転させる構成が広く用いられているが、アクチュエータ380のように、軸に力を加える位置とミラーの取り付け位置が、軸の長手方向について同じ位置であっても、同様な原理での駆動が可能である。
一方、アクチュエータ300は、出射光L2の主走査方向の偏向のために用いるので、高速な運動が要求され、またその高速な運動を長時間継続できる耐久性も求められる。そこで、アクチュエータ300としては、このような目的に合った新規なアクチュエータを用いている。
その具体的な構成は図6乃至図8Aを用いて詳述するが、概略としては、アクチュエータ300は、ミラー301を、直線状の突起部を有するねじりばね302の一方の面に、突起部を跨ぐように固定し、ねじりばね302の端部を支持部材としてのトップヨーク314に固定して構成されている。そして、ねじりばね302の他方の面側に配置された永久磁石及びコイルの作用により、コイルに印加された電圧に応じて、ねじりばね302及びミラー301が、ねじりばね302の突起部の略中心に位置する回転軸304を中心に回転し、所定の角度範囲を往復運動する。
走査部30は、以上のアクチュエータ300,380により駆動されるミラー301,381によりレーザビームL1を反射し、偏向することにより、図1に示した走査線71上を走査する出射光L2を、外部へ投光することができる。
なお、副走査方向の偏向走査を行うアクチュエータとして、アクチュエータ300と同じ構造のものを用いることも、もちろん妨げられない。
次に、図6乃至図8Aを用いて、アクチュエータ300の構造と動作原理についてより詳細に説明する。図6は、アクチュエータ300を構成する部品の構造と、その組み立て工程の概略を示す分解斜視図であり、その最終工程において完成したアクチュエータ300の斜視図も含む。図7は、アクチュエータ300の可動子320を構成する部品の構造を示す分解斜視図である。図8Aは、図6の(d)に示したアクチュエータ300の一点鎖線で示す面における断面を、矢印M方向から見た断面図である。ただし、図を見やすくするため、図8Aにおいてコイルアッセンブリ313の図示は省略し、コイルの巻き方を模式的に示している。
アクチュエータ300は、図6の(a)に示すように、コアヨーク311、枠ヨーク312、コイルアッセンブリ313、トップヨーク314、可動子320を備える。
これらのうち枠ヨーク312とトップヨーク314は、コイルを囲む磁性体による外装を形成する。枠ヨーク312とトップヨーク314は、4組のねじ孔312b,314bを貫通する4本のねじ315により、内部にコイルアッセンブリ313を保持するように固定される。
コイルアッセンブリ313は、非磁性体によるボビン313aに、図8Aに示す駆動コイル316及び検出コイル317の2本のコイルを巻き、その外側を保護カバー313cで覆ったものである。ボビン313aの内部には、コア部311aを通すための挿通孔313bが設けられている。また、保護カバー313cは、外装に覆われない位置に、駆動コイル316へ駆動信号を印加するための端子と、センシングコイル317に発生する信号を出力するための端子とを備える。
コアヨーク311は、駆動コイル316及びセンシングコイル317のコアとなる、強磁性体によるコア部311aを備える。
これらの各部品は、図6の(b)に示すようにコアヨーク311のコア部311aを枠ヨーク312の挿通孔312aに挿入し、その後(c)に示すようにコイルアッセンブリ313の挿通孔313bにコア部311aを挿入してコイルアッセンブリ313の位置決めを行い、その後(d)に示すようにトップヨーク314と枠ヨーク312とをねじ314により固定して、一体化される。
このとき、(a)から(b)の工程で、コア部311aを枠ヨーク312に固定し、(b)から(c)の工程で、コイルアッセンブリ313をコア部311a(及び枠ヨーク312)に固定する。この固定は、不図示のねじや溶接、または接着を用いて行ったり、挿入側の部材を受け入れ側のスペースよりも若干大きくして受け入れ位置へ圧入することにより行ったり、これらの組み合わせで行ったりすることが考えられる。
なお、図6の(b)及び(c)では、スペースの都合上、可動子320の図示は省略している。
また、可動子320は、図7に示すように、ミラー301及びねじりばね302の他、永久磁石321と連結ホルダ323を備える。
これらのうちねじりばね302は、金属板をプレス加工又は折り加工等により折り曲げて形成したばねであり、その折れ目によって、V字型の断面を有する直線状の突起部302cを備える。また、突起部302cの中央付近には、突起部302cを跨ぐように両側に突出する平面部302bを備え、突起部302cの両端にはそれぞれ、突起部302cを跨ぐように両側に突出する平面部302aを備える。これらの突起部302cと平面部302a,302bは、全て一体であり、一枚の板状部材を折り曲げてこれらの各部を形成することにより、十分な強度を持ったねじりばね302を、低コストで形成することができる。
また、両端の平面部302aと平面部302bとは、自然状態では全て同一平面上に位置する。しかし、両端の平面部302aを同一平面上に固定した状態で平面部302bに対して突起部302cを中心に回転する力を加えると、突起部302cがねじれ、平面部302bは突起部302cを中心に回転移動する。力をかけるのをやめると、ばねの復元力により突起部302cのねじれが解消し、平面部302bは平面部302aと同一平面上に戻る。
また、永久磁石321は、平面部302bの、突起部302cと反対側の面に、突起部を跨いた一方側にN極321nが、他方側にS極321sが位置するように固定される。N極321nとS極321sの位置は、図と逆でも問題ない。
永久磁石321と平面部302bとの間の固定は、連結ホルダ323にて、図8Aに示すように永久磁石321と平面部302bとを外側から挟み込むことにより行う。そして、連結ホルダ323と永久磁石321と平面部302bとを、相互に接着等して固定する。弾性を有する連結ホルダ323を用いて、その弾性力により固定することも考えられる。これらの組み合わせでもよい。また、アウトサート成形により、樹脂製の連結ホルダ323を、ねじりばね302上にねじりばね302と一体に形成することも考えられる。
図8Aは、平面部302bの中央付近を通り、突起部302cの長手方向に垂直な平面での断面図である。
ミラー301は、連結ホルダ323の、平面部302bと反対側の面に固定する。この固定は、接着により行う。接着剤は任意のものを用いてよいが、硬化収縮の少ないものが望ましい。
以上の可動子320は、図7に示した各部材を予め組み立てた後で、図6の(c)と(d)の間の工程で、トップヨーク314の可動子保持部314aに対して固定する。この固定は、可動子保持部314aに対して平面部302aを不図示のねじによりねじ止めして行ったり、平面部302aと可動子保持部314aとを接着あるいは溶接することにより行ったり、平面部302aを可動子保持部314aに設けたスリットに挿入して行ったり等、任意の方法で行うことができる。
可動子320がトップヨーク314に固定された状態では、ねじりばね302の平面部302b及び永久磁石321は、トップヨーク314の開口部314cを通してコイルアッセンブリ313と対向する。より具体的には、図8Aに示すように、コイルアッセンブリ313内に設けられた駆動コイル316の軸の一端が、永久磁石321のN極321nとS極321sの中間点と対向する。永久磁石321から見ると、ねじりばね302と反対側に駆動コイル316が配置されていることになる。
この状態で駆動コイル316に通電し、例えば永久磁石321と対向する側の端部がN極となると、永久磁石321のS極321sは駆動コイル316に引き寄せられ、N極321nは駆動コイル316と反発し、永久磁石321には、図8Aで見て時計回りに回転しようとする力が働く。その力はねじりばね302の平面部302bに伝わり、ねじりばね302は、突起部302cの断面の中心付近にある仮想的な回転軸304を中心に時計回りに回転してねじれる。これにつれて、平面部302bに固定されたミラー301も、回転軸304を中心に時計回りに回転する。
そして、駆動コイル316と永久磁石321の間に生じる磁力と、ねじりばね302の復元力とが釣り合う位置で回転が止まる。駆動コイル316に流す電流の強さを変えることにより、この回転の速さと停止位置を調整可能である。
次に、永久磁石321及びミラー301が適当な位置まで時計回りに回転した状態で、駆動コイル316への通電方向を逆向きにすると、永久磁石321と対向する側の端部がS極となり、今度は永久磁石321のN極321nが駆動コイル316に引き寄せられ、S極321sが駆動コイル316と反発し、永久磁石321には、図8Aで見て反時計回りに回転しようとする力が働く。その力は時計回りの場合と同様にねじりばね302の平面部302bに伝わり、ねじりばね302は回転軸304を中心に反時計回りに回転して先ほどと逆向きにねじれる。これにつれて、平面部302bに固定されたミラー301も、回転軸304を中心に反時計回りに回転する。
駆動コイル316に印加する駆動信号の電圧又は電流の向きを定期的に反転させることにより、矢印Vで示すようにミラー301に上記の時計回り及び反時計回りの回転を交互に行わせ、回転軸304の廻りを所定の角度範囲で回転する往復運動をさせることができる。すなわち、ミラー301を、所定の移動経路上で揺動させることができる。そして、このことにより、図1を用いて説明した、主走査方向の走査に必要なレーザビームL1の周期的な偏向を実現することができる。
なお、ねじりばね302の寿命を考えると、揺動の範囲は自然状態に対して対称であることが望ましい。しかしこれは必須ではない。例えば、駆動コイル316に印加する電圧のオンオフを周期的に切り換えることにより、自然状態付近の位置を一端とする所定範囲での揺動を行うこともできる。駆動コイル316に印加する電圧又は電流を、適宜な範囲で周期的に変化させることにより、ねじりばね302の可動範囲内の任意の揺動範囲で、ミラー301を揺動させることができる。
いずれにせよ、このアクチュエータ300では、可動子320はその端部がトップヨーク314に固定されているが、実際に移動する平面部302b付近の部分は空中に浮いているため、揺動時に部品間の摩擦が発生せず、長時間連続で使用しても、発熱や摩耗が生じにくい。従って、高い耐久性を得ることができる。
また、コイルアッセンブリ313を磁性体のトップヨーク314及び枠ヨーク312で囲んでいるため、駆動コイル316に生じる磁力の漏れを防止し、高い駆動効率を得ることができる。ただし、このような磁性体の囲みを設けることは、必須ではない。
また、図6及び図8Aに示すように、トップヨーク314の可動子保持部314aは、トップヨーク314の他の部分よりも薄肉としている。これは、永久磁石321を、トップヨークと枠ヨーク312とで構成される外装の内側に位置させ、駆動コイル316に生じる磁力を漏らさずに永久磁石321に伝えるためである。
駆動コイル316に生じる磁力を漏らさないためには、磁性体による外装の、永久磁石321のN極321n及びS極321sと対向する端部が、駆動コイル316の軸の永久磁石321と対向する一端からその軸に沿った方向(図8Aの上下方向)で見て、N極321nとS極321sとを結ぶ永久磁石321の中心線(図8Aに符号321xで示す)よりも離れた位置にあるとよい。
この実施形態では、トップヨーク314の開口部314cに、両側から可動子320に向かって、かつ駆動コイル316から離れる方向(図8Aの上方向)に延びる突起314dを設けることにより、上記の磁力を漏らさないために構造を実現している。この構造により、駆動コイル316から可動子320へ大きな回転モーメントを与えることができ、ミラー301の揺動速度の高速化、及び/又は消費電力の低減を図ることができる。
なお、図8Aのように可動子保持部314aを薄肉とすると、ミラー301がトップヨーク314に近接してしまうため、ミラー301とトップヨーク314との干渉によりミラー301の可動域が制約される可能性がある。
この点に対処するためには、図8Bに示すように、可動子保持部314aを他の部分よりも厚肉として、ミラー301をトップヨーク314から離すことが考えられる。この構成では、永久磁石321が、トップヨーク314の外側にはみ出してしまうこともあり得、これは磁力漏れの原因となり得る。しかしこの場合であっても、図8Bに示すように、突起314dを、その端部が中心線321xよりも図で上方に位置するように形成すれば、磁力漏れを防止し、揺動速度の高速化、及び/又は消費電力の低減を図ることができる。
また、ねじりばね302の材質は、例えばステンレスや、りん青銅とすることが考えられるが、その他、弾性ばねを形成可能な任意の材質を採用することができる。また、突起部302cの断面をV字型にしているのは、発明者らのシミュレーションにより、大きなばね定数が得られ、このことによりねじりばね302の共振周波数を高められることが見出されたためである。共振周波数が高いと、より小さい駆動電力で大きな走査角度が実現でき、望ましい。
しかし、断面の形状はV字型に限られることはなく、ねじりばねとして機能し得るのであれば、断面が角張ったn字型やU字型、またはM字型、W字型、開口部のない空芯薄壁閉断面など、他の形状であってもよい。
なお、こうした直線状の突起部302cを有する構造は、平面構造のねじりばねに比べ、回転軸に直交する方向の剛性を高くすることができる。この剛性は、自動車内のような、常時振動する環境で安定した走査を行い、また揺動部の耐久性を確保する上で非常に有用である。
また、突起部302cを有するねじりばねは、立体形状であり、全体としての厚みが大きい。このため、板材を折り曲げて形成することは容易であるが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の技術を利用したウエーハープロセスで、十分な高さの突起部302cを有するねじりばねを形成することは、困難である。
また、駆動コイル316は、図8Aの例では自然状態で平面部302bに対して垂直な向きに配置しているが、軸の一端が、永久磁石321のN極321nとS極321sの中間点と対向していれば、向きは図8Aに示したものに限られない。例えば、軸を突起部302cと平行に配置しても、図8Aの構成の場合と同様なミラー301の揺動が可能である。
また、駆動コイル316を、コイルアッセンブリ313に収納したり、ボビンに巻いたりすることも必須ではなく、コア部311aに直接巻くことも妨げられない。
また、センシングコイル317は、図9乃至図15を用いて後述するレーザビームL1の点灯タイミング調整を行うために設けたものであり、この調整を行わないのであれば、不要である。
また、図8A及び図8Bに示した例では、ねじりばね302の突起部302cが、ミラー301側に突出していたが、逆に永久磁石321側に突出していてもよい。すなわち、永久磁石321を、平面部302bの、突起部302cが突出する側の面に、連結ホルダ323と同様なホルダを介して設け、ミラー301を、その反対側の面に設けてもよい。この構成でも、図8A及び図8Bを用いて説明した構成の場合と同様に、ミラー301を、突起部302cの略中心に位置する回転軸を中心に揺動させることができる。
また、以上の他、永久磁石321に代えて、ミラーの駆動時に通電される電磁石を用いることも妨げられない。ただし、永久磁石321の方が、構造が単純で組み付け誤差が発生しにくく、余計なノイズを発生しない点で好ましい。
〔3.揺動アクチュエータが備える可動子の別の構成例及びその製造方法(図9乃至図11)〕
次に、上述したアクチュエータ300にて利用可能な可動子の別の構成例及びその製造方法について説明する。本項で説明する可動子330は、量産に適した構成のものである。
図9は、可動子330を構成する部品の構造と、その組み立て工程の概略を示す分解斜視図であり、その最終工程において完成した可動子330の斜視図も含む。図10は、図9の(c)に示した可動子330の一点鎖線で示す面における断面を、矢印N方向から見た断面図である。
可動子330は、図9の(a)に示すように、ねじりばね331、第1スペーサ332、第2スペーサ333、ミラー301及び永久磁石321を備える。ミラー301及び永久磁石321は、図7に示した可動子320を構成するものと同等なものである。
ねじりばね331も、可動子320を構成するねじりばね302と同様な平面部331b及び突起部331cを備える。しかし、突起部331cの両端に設ける平面部331aは、平面部331bの外側を取り囲むように、相互に接続された一体の構成となっている。このようなねじりばね331は、金属の板材に対しプレスで打ち抜きと折り曲げの加工を同時に行うことにより、形成することができる。
第1スペーサ332は、主として、突起部331cを回避して平面部331b上に第1部材であるミラー301を取り付けることができるよう、平面部331bの、突起部331cが突出する側の面(第1面)に配置して、ミラー301の取り付け位置を突起部331cと同じ高さまでかさ上げするためのスペーサである。スペーサ部332bが、このかさ上げを担う、突起部331cと同じ高さのスペーサである。このスペーサ部332bは、ブリッジ332dにより、外周部332aと接続されている。
外周部332aは、ねじりばね331の平面部331aと同じ形に形成され、突起部331cと対応する位置に、突起部331cをカバーする突起部332cを備える。なお、外周部332aについてはスペースの確保は必ずしも必要ない。しかし、図11を用いて後述するような多数個同時製造の場合に、スペーサ部332bのみであると隣接する個体との距離が遠すぎて、ねじりばね331の各個体と対応するスペーサ部332bを一枚のシートに形成することが困難であるので、ブリッジ332dを支えるために、ねじりばね331の保護材の役割を兼ねて設けたものである。
なお、第1スペーサ332は、ねじりばね331及びミラー301の双方を固定可能な材質であれば、材質に特に制約はない。弾性を持つ必要もない。
一方、第2スペーサ333は、主として、ねじりばね331がステンレス等の半田付けに適さない材質である場合に、平面部331bの、突起部331cが突出する側と反対側の面(第2面)に配置して、第2部材である永久磁石321を半田付けで平面部331bに固定するための土台として用いる。スペーサ部333bが、この土台の役割を担う。このスペーサ部333bは、ブリッジ333dにより、外周部333aと接続されている。
外周部333aも、ねじりばね331の平面部331aと同じ形に形成され、突起部331cと対応する位置に、突起部331cの裏側をカバーする突起部333cを備える。外周部333aを設けた理由は、外周部332aの場合と同様である。
第2スペーサ333の材質は、ねじりばね331に固定可能かつ半田付けが可能な材質を用いる。例えば、ねじりばね331がステンレスであれば、りん青銅は、第2スペーサの材質として好適である。
可動子330を製造する場合、以下の工程で行うとよい。
まず、図9の(b)に示すように、ねじりばね331の突起部331c側に第1スペーサ332を、突起部331cと反対側に第2スペーサ333を、後述の加熱工程でも固定を維持できるように、接着又は圧着により固定する。図10には、第1スペーサ332及び第2スペーサ333の接着に、それぞれ接着剤を用いた例を示しており、それらが接着剤341,342として示されている。ただし接着剤は、加熱工程で溶融しない耐熱性のものを用いる。あるいは、分子圧着法を用いてもよい。
なお、図10は、平面部332bの中央付近を通り、突起部332cの長手方向に垂直な平面での断面図である。また、部品間の接着に用いる部材を表記できるよう、接着層の厚さを実際よりもかなり強調して示している。
次に、ダイシング等により、可動子330の完成品に不要なブリッジ332d及び333dを除去する。
その後、第1スペーサ332のうちスペーサ部332b上に、加熱により溶融する材質の接着層343を塗布し、その上にミラー301を配置する。スペーサ部331bが突起部331cと同じ高さであるので、突起部331cが障害とならずに、突起部331cを跨いでミラー301を配置することができる。図10では接着層343の分だけスペーサ部332bが突起部331cより若干低くなっているように見えるが、実際には接着層343は薄く、両者の高さに実質的な差はない。
接着層343としては、低融点ガラスペーストを用いることが望ましい。接着に加熱処理を要する場合、ミラー301を構成するガラスと接着剤とで収縮率が異なると、冷却時の収縮によりミラー301が歪んで走査の精度が低下することが考えられるが、低融点ガラスペーストであれば、これを避けられるためである。
また、第2スペーサ333のうちスペーサ部333b上にも、加熱により溶融する材質の接着層344を塗布し、その上(図10では下側)に永久磁石321を配置する。可動子320の場合と同様、突起部331cを跨いだ一方側にN極321nが、他方側にS極321sが位置するように配置する。接着層344としては、コストの観点でクリーム半田を用いることが望ましいが、これに限られることはない。また、永久磁石321としては、この後の加熱工程に耐えられるよう、ネオジムタイプではなく、サマリウムコバルトタイプの磁石を用いることが望ましい。
ミラー301と永久磁石321の配置が済んだ積層体は、外観としては図9の(c)に示す可動子330とほぼ共通である。
最後に、この積層体を加熱処理することにより、接着層343,344を溶融させて、ミラー301と永久磁石321の固定を完了し、以上で可動子330が完成する。
可動子330は、可動子320の場合と同様に、図6及び図8A等に示したトップヨーク314上に固定して用いることができ、駆動コイル316への通電に応じて、ミラー301を揺動させることができる。なおこの場合、もちろん、トップヨーク314における可動子保持部314aは、可動子330の構造及び形状に合った構成とする。
以上の可動子330は、突起部はあるものの略平面状の部材を積層して接着し、また必要に応じてそれらを切断するのみで製造できるため、大量生産に適している。
ねじりばね331、第1スペーサ332及び第2スペーサ333を、それぞれ複数連結され平面的に配列された状態でシート状の部材として用意し、その状態で積層して固定することも可能である。
図11に、その積層して固定した状態を示す。
図11において、ねじりばね331、第1スペーサ332及び第2スペーサ333は、それぞれ1枚のシート上に3行4列に配列されている。なお、図11は、ブリッジ332d,333dはダイシングにより除去した状態で示している。
この状態の積層体に、接着層343,344を形成し、可動子330の各個体と対応するミラー301及び永久磁石321を配置する作業は、従来の表面実装(SMT)技術を用いた電子部品用の自動部品搭載機を利用すれば、非常に効率よく行うことができる。
また、リフロー炉を用いれば、加熱処理も、従来広く用いられている装置を用いて容易に行うことができる。
図11では、一番左上側の個体にのみ、ミラー301(及び裏側に隠れた永久磁石321)を固定した状態を示しているが、全ての個体に、同時に同様な固定を行うことができる。そして、その後に各個体の可動子330を切り離すことができる。なお、可動子330の用途によっては、複数の可動子330を連結したまま利用することも妨げられない。
以上の構成を採用すれば、アクチュエータ300に利用可能な可動子330を、従来用いられている電子部品の実装と同様な工程で、従来用いられている装置を利用して効率よく製造することができる。従って、低コストで可動子330を製造可能であり、アクチュエータ300のコストダウンにも資する。
なお、永久磁石321をねじりばね331に直接半田付け可能な場合には、第2スペーサ333を省略可能である。この場合、接着層344は、平面部331bの、突起部331cと反対側の面に直接形成し、その上に永久磁石321を配置すればよい。
また、可動子330においても、可動子320の場合と同様、平面部331bの、突起部331cが突出する側の面に第1部材として永久磁石321を設け、ミラー301を、第2部材としてその反対側の面に設けてもよい。この場合、第1スペーサ332上に永久磁石321を、第2スペーサ333上にミラー310を固定する点と、それに伴って各スペーサや使用する接着層の材質を入れ替える点以外は、以上説明してきた構造及び製造方法を、同様に適用可能である。
〔4.主走査方向の走査位置に応じたビームの点灯間隔の制御(図12乃至図17)〕
次に、出射光L2の主走査方向の走査位置に応じた、ビームの点灯間隔の制御について説明する。なお、主走査方向の走査位置は、アクチュエータ300におけるミラー301の向きと対応するので、ここで説明する制御は、ミラー301の向きに応じた制御でもある。
まず、アクチュエータ300によるミラー301の揺動動作の特徴について、図12乃至図14を用いて説明する。
図12は、ミラー301の走査角と走査角速度の絶対値との関係を示すグラフ、図13は、LDモジュール21の駆動信号の例を示す図、図14は、走査線上に形成される出射光L2によるスポットの例を示す図である。
発明者らの実験により、アクチュエータ300により揺動されるミラー301の移動速度は一定ではないことがわかっている。ミラー301は揺動経路の端部では停止し、他の部分では動いているので、移動速度に変動があるのは明らかだが、その速度は、図12に示すように、概ね揺動経路の端部に行くほど遅く、中央部に行くほど速くなっている。反時計回りに回転する際も時計回りに回転する際も、移動の向きが異なるのみで、同じ位置であれば速さはほぼ等しい。
そこで、図12では、揺動経路上の位置(回転角により表現し、「走査角」と呼ぶことにする)を横軸に、その位置での角速度の絶対値を縦軸に取って速度の変化を図示している。
このようにミラー301の回転速度に変動があるため、図13に示すような等間隔のパルスを有する駆動信号drv1によりLDモジュール21を駆動すると、走査線71上には、図14に示すような出射光L2のスポット72が形成されることになる。すなわち、主走査方向の中央部では粗く、端部では細かく分布するスポットが形成される。このため、物体の検出分解能も、中央部では端部よりも粗くなってしまう。
物体検出装置10の用途として障害物の検出を考えた場合、視野の中央付近の重要度が最も高いと考えられるため、この状態は好ましくない。
そこで、物体検出装置10には、ミラー301の走査角に応じてLDモジュール21の駆動信号のパルスの間隔を制御するための制御回路を設けている。
図15に、その制御回路の構成を示す。
図15に示す制御回路351は、周期制御部に該当し、大きく分けて、駆動コイル316の駆動制御、ミラー301の回転速度の検出、及びLDモジュール21の点灯間隔の制御に関する動作を行う。
まず、駆動コイル316の駆動制御については、制御回路351は、駆動コイル316へ印加する駆動信号353を生成する駆動信号生成回路352に対し、アクチュエータ300に実行させる走査の範囲や周期の値を設定する。駆動信号生成回路352は、その設定された値に従い、適当な周期で変動する電圧の、適当なレベルの駆動信号353を生成してアクチュエータ300の駆動コイル316に印加する。このことにより、図8Aを用いて説明したように、アクチュエータ300にミラー301を揺動させることができる。
次に、ミラー301の回転速度の検出については、検出回路354が、アクチュエータ300のセンシングコイル317に生じる誘導電圧を検出し、ADC(アナログデジタルコンバータ)355がリアルタイムでその電圧をデジタル値に変換し、その値を差分算出部357によって補正して制御回路351に供給する。制御回路351は、その電圧値に基づき、ミラー301の回転速度を算出する。センシングコイル317の巻数は、駆動コイル316と同じで、駆動コイル316と逆巻きにするとよいが、これに限られることはない。
ここで、ミラー301を揺動させる際、センシングコイル317には、2種類の要因による誘導起電力が発生する。
1つめの要因は、駆動コイル316に印加される駆動信号の電圧変動によって駆動コイル316が発生する磁界の強さ及び向きが変動することによる誘導起電力である。
2つ目の要因は、永久磁石321が揺動することによって生じる磁界の強さの変動による誘導起電力である。永久磁石321が図8Aを用いて説明したように揺動する場合、それによってセンシングコイル317内に生じる磁界の強さの変動速度は、概ね永久磁石321の回転角速度に比例すると考えることができる。永久磁石321の回転角速度は、すなわちミラー301の回転角速度でもあるので、2つめの要因で生じる誘導起電力の強さは、ミラー301の回転角速度に比例すると考えることができる。
相互誘導電圧パターン記憶部356及び差分算出部357は、以上のうち1つめの要因による誘導起電力分の値をADC355の出力から差し引くために設けたものである。
すなわち、相互誘導電圧パターン記憶部356は、アクチュエータ300において、永久磁石321を取り外した状態で駆動信号を駆動コイル316に印加した場合に相互誘導によりセンシングコイル317に生じる誘導電圧の電圧値の推移を、駆動信号の1周期分、駆動信号の位相と対応付けて記憶している。そして、駆動信号生成回路352は、ミラー301を揺動させるために駆動信号を駆動コイル316に印加する際、相互誘導電圧パターン記憶部356に対し、駆動信号の位相を示すタイミング信号を供給する。相互誘導電圧パターン記憶部356は、このタイミング信号に基づき、現在のタイミングと対応する電圧値を、差分算出部357へ供給する。
差分算出部357は、ADC355から供給される、実際にセンシングコイル317に生じている誘導電圧の値から、相互誘導電圧パターン記憶部356から供給される電圧値を、相互誘導の寄与分として減算し、その結果の差分を制御回路351へ供給する。
以上により、制御回路351へ、ミラー301の回転角速度に比例した誘導電圧の値を供給することができる。制御回路351へ供給される誘導電圧の変化を、ミラー301の揺動範囲の一端から他端まで半周期分の時間を横軸に取ってプロットすると、グラフ361に示すように、図12に示した回転角速度のグラフと概ね同様な形状になると考えられる。
制御回路351は、時刻tにおいて差分算出部357から供給される電圧値VR(t)に、予め求めて設定された比例定数Kを乗じて、ミラー301の角速度ω(t)を、ω(t)=K×VR(t)により求める。
Kの値は、例えば、半周期分のミラー301の回転角を他の手段で計測した値と、半周期分の電圧値VR(t)の積分値とを比較することにより求められる。
また、制御回路351は、ω(t)を用いて、主走査方向の走査線71a上で所望の分解能が得られるようにLDモジュール21を点灯させるための点灯間隔Tを求めることができる。分解能をψ度とすると、T=π・(ψ/180)/ω(t)である。
制御回路351は、LDモジュール21の点灯間隔の制御を行うため、差分算出部357からの電圧値VR(t)の供給に応じて、リアルタイムで点灯間隔Tを求め、そのTの値を示すパルス幅変調信号をパルス発生器358へ供給する。
パルス発生器358は、そのパルス幅変調信号に従ってパルス幅変調を行い、間隔Tのパルスを有するタイミング信号を生成してレーザ駆動回路22に供給する。レーザ駆動回路22は、パルス発生器358から供給されるタイミング信号に含まれるパルスのタイミングでLDモジュール21を点灯させる駆動信号を生成して、LDモジュール21へ供給する。
制御回路351がパルス発生器358へ供給するパルス間隔を、グラフ361と同様に時間を横軸に取ってミラーの揺動範囲の一端から他端までの期間について示すと、グラフ362のようになる。すなわち、制御回路351は、センシングコイル317に発生する誘導電圧に応じて、ミラー301が揺動経路の中央付近にあってその誘導電圧が高いレベル(第1レベル)である場合に、ミラー301が揺動経路の端部付近にあってその誘導電圧が低いレベル(第2レベル)である場合に比べて、LDモジュール21の点滅周期を短くするような制御を行っていることになる。
その結果、レーザ駆動回路22が生成するLDモジュール21の駆動信号は、図16に示すdrv2のように、ミラー301の移動速度に応じて異なるパルス間隔のものになる。そして、このように点灯制御されたレーザビームL1を、ミラー301で偏向して得られるビームスポット72は、図17に示すように、主走査方向の走査線71a上に、その全長に亘って概ね等間隔で配列されることになる。そして、このことにより、物体検出装置10は、物体の検出を、その視野70内において概ね均等な分解能で行うことができる。
副走査方向については、主走査方向の1ライン分の走査を行う間ミラー351を静止させているため、上述のような問題は起こらず、点灯間隔の調整は不要である。
なお、上述した制御回路351は、プロセッサ53の一部として設けても、プロセッサ53と別に設けてもよい。また、制御回路351の機能は、専用のハードウエアによって実現しても、汎用のプロセッサにソフトウエアを実行させることにより実現しても、それらの組み合わせでもよい。
また、図15の例では、センシングコイル317に生じる誘導電圧の電圧値に基づき制御を行う例について説明したが、誘導電流の電流値を用いても、同様な制御が可能である。
〔5.受光部40の構成(図18乃至図24)〕
次に、受光部40の構成の詳細について説明する。物体検出装置10は、受光部40において、集光レンズ42の焦点面上にアパーチャー44を設けた点に一つの特徴を有するので、この点を中心に説明する。
ところで、ライダーにおける物体検出において、より遠距離で、より光反射率の低い物体を検出するためには、受光素子(光検出素子)の検出感度を上げ、より弱い反射光を検出できるようにするアプローチが考えられる。しかしながら、物体からの反射光を取り込むための光路からは、外乱光も入射してしまうため、受光素子の検出感度を上げると、物体からの反射光だけでなく外乱光の検出信号も大きくなり、外乱光を、物体からの反射光であると誤認してしまう可能性も高くなる。
そこで、従来は、照射するレーザビームの出力を上げることにより、反射光の強度も強くし、相対的に外乱光の影響を低減するアプローチが多く行われていた。しかし、このアプローチでは、高出力のレーザビームを生成するために装置が大型化し、高価になるし、路上において高出力のレーザビームを投射することには安全性の面でも問題があった。
なお、以上のような外乱光の問題は、レーザビームによる走査を前提とせず、1方向のみの物体を検出する場合にも同様に発生するものである。
本項で説明する構成は、このような事情に鑑みたものであり、外部へ投光したレーザビームの、外部から入射する反射光を受光素子を用いて検出する場合に、簡易かつ安価に外乱光の影響を低減することを目的とする。
まず、投光部20から投光されるレーザビームL1の性質について説明する。
図18は、投光部20から投光されるレーザビームの光路を模式的に示す図である。
投光部20のLDモジュール21は、図18に示すように複数の発光点21a1〜21a3を備えるものである。各発光点21a1〜21a3はそれぞれ、ある程度の広がりを持ったレーザ光B1〜B3を出力する。また、これらの発光点21a1〜21a3は、近接した位置に配列されるが、必然的にある程度の広がりをもって配置されることになる。もちろん、数は3つに限られない。
一方、投光光学系23は、LDモジュール21が出力するレーザ光から平行光のビームを生成すべく設計される。例えば、投光光学系23を、いずれかの発光点(ここでは発光点21a2とする)が焦点に位置するような凸レンズで構成すると、その発光点が出力するレーザ光B2を、その凸レンズのパワーにより、凸レンズの光軸に沿って進む平行光のビームC2にすることができる。
しかし、焦点面上にあっても焦点とずれた位置にある発光点21a1,21a3が出力するレーザ光B1,B3は、凸レンズのパワーにより平行光にはなるものの、光軸に対して若干傾いた向きに進むビームC1,C3となってしまう。
従って、全体として、発光点21a1〜21a3が出力するレーザ光は、投光光学系23を通過すると、ほぼ平行光だが若干の広がりを持つレーザビームになる。この広がりの角度は、投光光学系23から十分離れた位置では一定とみなすことができ、その角度をレーザビームL1あるいは出射光L2の発散角αとする。
次に、受光部40に設けたアパーチャー44の詳細な構成及びその効果について説明する。
まず、この実施形態の物体検出装置10においては、受光部40に設ける受光素子43として、シリコンフォトマルチプライヤー(SiPM)を用いている。このSiPMは、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード(APD)のアレイであり、光子1つから検出できるほどの高い検出感度と、高い増倍率、高速応答性、優れた時間分解能などを得られる。
一例として、一般的なAPDでは出力信号は入力信号(受光面に入射する光の強度)に対して約50倍の増幅率であるところ、浜松フォトニクス社が販売するMPPC(Multi-pixel Photon Counter:登録商標)では、約10万倍の増幅率を得ることができるものもある(https://www.hamamatsu.com/resources/pdf/ssd/Photodetector_lidar_kapd0005e.pdf)。
従って、SiPMを用いることにより、弱い戻り光L4でも検出することができるので、低い強度のレーザビームを用いて、遠方の、光反射率の低い物体も検出可能な物体検出装置を構成することができる。SiPMではAPDの2000倍程度の増幅率を得られるため、理論的には、SiPMを用いると、APDを用いる物体検出装置の場合に比べ、1/2000の出力のレーザビームを用いて、同程度の物体検出能力を得られることになる。
レーザビームの強度を増すためには、大型かつ高価な装置が必要となるため、レーザビームの強度が低くてよい点は、物体検出装置の小型化や低コスト化において大きなアドバンテージとなる。しかしながら、SiPMは、APDと比べ、受光面のサイズが大きくなってしまうため、単純にAPDをSiPMに置き換えると、外乱光の影響を受けやすくなるという問題がある。
図19を用いて、この点について説明する。図19は、アパーチャー44がない場合の、集光レンズ42による戻り光L4の集光の光路を示す図である。
受光部40において、集光レンズ42は、入射する戻り光L4を、焦点面上に結像させるように設計される。ここでは焦点距離をfとする。なお、戻り光は、図18を用いて説明したように出射光が発散角αを有することに対応し、当該αの広がりを持つ視野範囲から物体検出装置10に戻ってくる。しかしここでは、一旦、戻り光L4は完全な平行光であるとみなす。
そうすると、光軸に沿って集光レンズ42へ入射する戻り光L4は、集光レンズ42の焦点に集光され、その後発散する。そして、受光素子43は、その受光面全域で戻り光L4を受けるために、焦点より先の、戻り光L4が受光面の幅D′に広がる位置に配置することが好ましい。このときの集光レンズ42から受光素子43までの距離をd′とする。受光素子43は焦点よりも手前に配置してもよく、このようにするとd′を小さくして装置を小型化できるが、外乱光の影響低減の観点からは、焦点よりも先に配置することが好ましい。
ところで、物体検出装置10には、戻り光L4だけでなく、様々な方角からの外乱光も入射する。その一部は、戻り光L4と同じ又は近接した光路で受光部40に到達する。そして、集光レンズ42の中心を通る光は集光レンズ42を通過しても直進する性質を考慮すると、図19に破線で示す、視野角φの範囲の外乱光X(及びこれらに平行に集光レンズ42に入射する外乱光)は、受光素子43に入射してしまうことになる。このφの値は、φ=arctan(D′/d′)により、近似的に求めることができる。「arctan」は、アークタンジェントである。
受光素子43としてAPDを用いる場合、受光面の有効直径は例えば0.08mm程度であるので、D′=50mmとすると、φ≒0.1度となり、極めて限られた範囲の外乱光しか受光素子43に入射しない。従って、外乱光Xが物体検出に及ぼす影響は限定的である。
しかし、受光素子43としてSiPMを用いる場合、受光面の有効直径は例えば1.3mm程度もあり、そうすると、D′=50mmの場合、φ≒1.5度であり、かなり広い視野角の外乱光が受光素子43に入射することになる。SiPMの感度が極めて高いこともあり、この状況では、太陽光が強い場合、外乱光Xにより受光素子43が飽和してしまい、戻り光L4が検出できず、測距もできなくなってしまう。
従って、図19の構成では、物体検出装置の受光素子としてSiPMを用いることは難しいという問題があった。
そこで、この実施形態においては、集光レンズ42の焦点面上にアパーチャー44を設けることにより、この問題を解決した。
図20及び図21を用いて、この点について説明する。図20は、アパーチャー44がある場合の、集光レンズ42による戻り光L4の集光の光路を示す図である。図21は、アパーチャー44の通光領域の配置を示す図である。
アパーチャー44は、集光レンズ42の焦点面上に設けられ、戻り光L4を通過させるための通光領域(開口部)44aを有し、その他の部分は遮光領域44bである。
ここで、戻り光L4は、実際には広がり角αの視野範囲から戻ってくるため、集光レンズ42の収差を考慮しなかったとしても焦点の一点に結像されることはなく、近似的に直径がf・tanαのスポットとして焦点面上に結像される。従って、戻り光L4を全て通過させるためには、通光領域44aの直径Dも、最低限f・tanαだけ必要である。ただし、部品の組み付け誤差も考慮すると、直径Dは、最低限の値よりも少し大きい方がよい。
一方、集光レンズ42からアパーチャー44までの距離をd(図20の例では集光レンズ42の焦点距離fと等しい)とすると、アパーチャー44の通光領域44aを通過する外乱光Xは、視野角がβ=arctan(D/d)の範囲となる。従って、Dがあまり大きすぎても外乱光の影響が大きくなる。
これらを考慮した発明者らのシミュレーションによれば、1≦β/α≦3となる範囲で通光領域44aの直径Dを定めると、外乱光の影響を抑えつつ、多少の組み付け誤差を許容可能で、歩留まりと信頼性の高い物体検出装置10を構成できる。
以上のようなアパーチャー44を設けることにより、図22に破線で示すような、視野角βの範囲外からの外乱光を、アパーチャー44により遮光して、受光素子43に入射させないようにすることができる。図19に示した構成の場合と比べ、図23に示すように、集光レンズ42の光軸を中心に視野角φと視野角βの間の範囲から入射する外乱光Xを、アパーチャー44により遮光できるという捉え方もできる。一方で、視野角(発散角)αの範囲から入射する戻り光L4は、アパーチャー44を通過して受光素子43に入射するので、これを検出することができる。もちろん、アパーチャー44が視野角φよりさらに外側の外乱光を遮光して差支えない。
そして、アパーチャー44の配置は、コストの点でも製造難易度の点でもさほど大きな影響があるものではない。従って、アパーチャー44により、簡易かつ安価に外乱光の影響を低減できると言える。そして、このことにより、SiPMの特性を活かし、上述したように低コストで検出感度のよい物体検出装置を構成することができる。ただし、SiPMを用いることは必須ではなく、本発明は、他の受光素子への外乱光の影響を低減するためにも当然適用可能である。
なお、図20の例ではアパーチャー44を集光レンズ42の焦点面上に設けたが、これは必須ではない。戻り光L4のスポットは焦点面上で最も小さくなるため、アパーチャー44を焦点面上に設けると、通光領域44aの径を小さくでき、外乱光の阻止に最も効果的であるが、多少焦点面からずれた位置に設けても、通光領域44aをその位置での戻り光L4のスポットに合ったサイズとすれば、ある程度の効果は得られる。また、焦点面からのずれが、通光領域44aの径にほとんど影響を与えない程度であれば、焦点面上に設けた場合と同一視できる。
また、図20では示していないが、受光部40において、戻り光L4を集光レンズ42に導くためのミラー41には、出射するレーザビームL1を通過させるための透孔41aが開いている。このため、透孔41aの部分では戻り光L4が反射されないので、このままでは、受光素子43に入射する戻り光L4のスポットは、透孔41aと対応する領域が暗いスポットとなってしまう。そうすると、暗い部分ではピークの検出信号が得られにくくなってしまうので、その分、受光素子43の実質的な検出感度が低下してしまうことになる。
そこで、図24に示すように、アパーチャー44と受光素子43との間に光拡散部材46を設け、戻り光L4を拡散して受光素子43に入射させるとよい。このようにすれば、受光素子43の受光面全体に戻り光L4を概ね均一に入射させることができ、検出感度の低下を防止できる。光拡散部材46としては、磨りガラスやホログラフィックディフューザーを用いることが考えられる。
〔6.その他の変形例〕
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、物体検出装置の具体的な構成、具体的な動作の手順、各部のサイズその他のパラメータの値、部品の具体的な形状等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
例えば、上述した実施形態における集光レンズ42や投光光学系23は、単一のレンズで構成するのみならず、複数のレンズのパワーを組み合わせて構成することも可能である。
また、以上の各項目において説明した特徴は、それぞれ独立して装置やシステムに適用し得るものである。特に、受光部40や、アクチュエータ300、可動子320,330等は、単独で部品としても流通し得るものである。また、その用途も、物体検出装置に限られない。
また、上述した物体検出装置10は、人の手のひらに載る程度のサイズで構成可能であり、自動車に搭載して、自動運転のための障害物検出装置として用いるために好適なものであるが、その利用目的はこれに限られない。柱や壁等に固定して、定点観測に用いることもできる。
また、この発明のプログラムの実施形態は、1のコンピュータに、あるいは複数のコンピュータを協働させて、所要のハードウエアを制御させ、上述した実施形態における物体検出装置10における、LDモジュール21の発光タイミング調整機能を含む機能を実現させ、あるいは上述した実施形態にて説明した処理を実行させるためのプログラムである。
このようなプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMや他の不揮発性記憶媒体(フラッシュメモリ,EEPROM等)などに格納しておいてもよい。メモリカード、CD、DVD、ブルーレイディスク等の任意の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。さらに、ネットワークに接続された外部装置からダウンロードし、コンピュータにインストールして実行させることも可能である。
また、以上説明してきた実施形態及び変形例の構成が、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であり、また、一部のみを取り出して実施することができることは、勿論である。
10…物体検出装置、20…投光部、21…LDモジュール、22…レーザ駆動回路、23…投光光学系、30…走査部、31…ミラー、32…アクチュエータ、40…受光部、41,48…ミラー、42…集光レンズ、43…受光素子、44…アパーチャー、46…光拡散部材、51…フロントエンド回路、52…TDC、53…プロセッサ、54…入出力部、61…トップカバー、62…リアカバー、63…カバークリップ、64…保護材、70…視野、71…走査線、72…スポット、300,380…アクチュエータ、301,381…ミラー、304,384…回転軸、311…コアヨーク、312…枠ヨーク、313…コイルアッセンブリ、314…トップヨーク、315…ねじ、316…駆動コイル、317…センシングコイル、302,330…可動子、321…永久磁石、321s…S極、321n…N極、322,331…ねじりばね、323…連結ホルダ、332…第1スペーサ、333…第2スペーサ、341〜344…接着層、351…制御回路、352…駆動信号生成回路、353…駆動信号、354…検出回路、355…ADC、356…相互誘導電圧パターン記憶部、357…差分算出部、358…パルス発生器、382…軸、383…ホルダ、L1…レーザビーム、L2…出射光、L3,L4…戻り光

Claims (4)

  1. レーザビームを外部へ投光する投光部と、
    前記投光部によるレーザビームの投光方向を周期的に変動させる走査部と、
    受光素子と、
    外部からの入射光を前記受光素子へ導く受光光学系と、
    前記レーザビームの投光タイミング及び投光方向と、前記受光素子が出力する光検出信号のタイミングとに基づき、前記レーザビームの光路上の物体までの距離及びその物体がある方向を検出する物体検出部とを備える物体検出装置であって、
    前記走査部は、
    支持部材に固定されたねじりばねと、
    前記ねじりばねの一方の面に固定され、前記レーザビームを反射するミラーと、
    前記ねじりばねの他方の面に固定され、前記ねじりばねの回転軸を跨いだ一方側にN極が、他方側にS極が位置する永久磁石と、
    前記永久磁石の前記ねじりばねと反対側に配置された駆動コイルと、
    前記駆動コイルを囲む磁性体と、
    前記駆動コイルに周期的に電圧又は電流が変化する駆動信号を印加する駆動部とを備え、
    前記ミラーが、前記駆動信号の印加に応じて往復運動をし、
    前記磁性体の、前記永久磁石のN極及びS極と対向する端部がそれぞれ、前記駆動コイルの軸の前記永久磁石と対向する一端から該軸に沿った方向で見て、該N極と該S極とを結ぶ前記永久磁石の中心線よりも離れた位置にあり、
    前記ねじりばねは、折れ目を有する板材で形成されたねじりばねであって、前記折れ目により形成された直線状の突起部を備え、
    前記永久磁石は、前記突起部を跨ぐように前記ねじりばねの他方の面に固定され、前記突起部を跨いだ一方側に前記N極が、他方側に前記S極が位置することを特徴とする物体検出装置。
  2. 請求項1に記載の物体検出装置であって、
    前記磁性体は、前記永久磁石のN極及びS極と対向するように、前記ねじりばねと前記ミラーと前記永久磁石とを備える可動子に向かって該可動子の両側からそれぞれ延びる突起部を有し、前記各突起部の、前記永久磁石のN極及びS極とそれぞれ対向する端部が、前記駆動コイルの軸の前記永久磁石と対向する一端から該軸に沿った方向で見て、該N極と該S極とを結ぶ前記永久磁石の中心線よりも離れた位置にあることを特徴とする物体検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の物体検出装置であって、
    前記突起部の断面形状がV字型であることを特徴とする物体検出装置。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の物体検出装置であって、
    前記駆動コイルの軸の一端が前記永久磁石のS極とN極の中間点と対向していることを特徴とする物体検出装置。
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