JP6521072B2 - 光スイッチ装置及びその設計方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2入力2出力の光スイッチをN個配して構成されるマトリクススイッチ回路を用いた光スイッチ装置及びその設計方法に関する。
光伝送において、光を電気に変換することなく光路を切替可能な装置として、光クロスコネクト装置が知られている。この光クロスコネクト装置を適用すると、ネットワークのフレキシビリティを高め、また、管理コストを低減させることができる。
前記光クロスコネクト装置に用いられるマトリクススイッチとしては、PILOSS(Path−independent Insertion Loss)スイッチとも呼ばれ、2入力2出力でクロス及びバーのいずれかの状態にスイッチ可能な光スイッチが正方格子上にN個配された正方格子型マトリクススイッチや、同じく、前記光スイッチが菱形格子上にN個配された菱形格子型マトリクススイッチが知られている(例えば、特許文献1参照)。
こうしたマトリクススイッチの具体的な回路構成を図面を参照しつつ説明する。
図1は、従来の正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図(1)である。該図1に示すように、前記正方格子型マトリクススイッチは、例えば、4行4列の正方格子上に4個の光スイッチS11〜S44を配して構成される。1列目における上下2つの外部接続可能な入出力ポートには、上下上下の順で入力ポートA1〜A4が設定され、残りの入出力ポートが未使用とされる。4列目における上下2つの外部接続可能な入出力ポートには、逆に下上下上の順で出力ポートB1〜B4が設定され、残りの入出力ポートが未使用とされる。
なお、本明細書では、正方格子型マトリクススイッチ及び菱形格子型マトリクススイッチを含め、従来のマトリクススイッチにおいて使用される入出力ポートを「オリジナルポート」と呼称し、未使用の入出力ポート(図中、*で示す入出力ポート)を「アイドルポート」と呼称することとする。
ここで、個々の光スイッチS11〜S44は、図2(a)〜(c)に示すようにa−d間及びb−c間が結線されたクロス状態と、a−c間及びb−d間が結線されたバー状態のいずれかの状態に結線される。なお、図2(a)は、光スイッチを説明するための説明図であり、図2(b)は、クロス状態を説明するための説明図であり、図2(c)は、バー状態を説明するための説明図である。
このように構成される正方格子型マトリクススイッチでは、光スイッチS11〜S44のうち、任意の4個の光スイッチをバー状態とし、残りをクロス状態とすることで、完全非閉塞かつ経路損失無依存であり、入力ポートA1〜A4と出力ポートB1〜B4とのオリジナルポート同士が4!通りで結線可能とされる。
なお、入力と出力の関係には任意性があり、図1に示す正方格子型マトリクススイッチは、入力ポートA1〜A4を出力ポートとし、出力ポートB1〜B4を入力ポートとして利用することもできる。
図3は、従来の菱形格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図である。該図3に示すように、菱形格子型マトリクススイッチは、例えば、4行4列の正方格子上に4個の光スイッチS11〜S44を配して構成される。
ここで、1行1列の光スイッチS11では、未接続の2つの入出力ポートのうち下側の入出力ポートがオリジナルポートとして入力ポートA1に設定され、残りの入出力ポートがアイドルポートに設定される。また、光スイッチS11以外の1列目の光スイッチS21〜S41では、未接続の入出力ポートがオリジナルポートとして入力ポートA2〜A4に設定され、光スイッチS11以外の1行目の光スイッチS12〜S14では、未接続の入出力ポートがアイドルポートに設定される。
4行4列の光スイッチS44では、未接続の2つの入出力ポートのうち下側の入出力ポートがオリジナルポートとして出力ポートB1に設定され、残りの入出力ポートがアイドルポートに設定される。また、光スイッチS44以外の4行目の光スイッチS41〜S43では、未接続の入出力ポートがオリジナルポートとして出力ポートB2〜B4に設定される。また、光スイッチS44以外の4列目の光スイッチS14〜S34では、未接続の入出力ポートがアイドルポートに設定される。
なお、光スイッチS14では、未接続の2つの入出力ポートのそれぞれがアイドルポートに設定され、光スイッチS41では、未接続の2つの入出力ポートのうち入力ポートA3側の入出力ポートがオリジナルポートとして入力ポートA4に設定され、出力ポートB3側の入出力ポートがオリジナルポートとして出力ポートB4に設定される。
このように構成される菱形格子型マトリクススイッチでは、光スイッチS11〜S44のうち、任意の4個の光スイッチをバー状態とし、残りをクロス状態とすると、入力ポートから出力ポートに至る4つの経路で光スイッチの経由数が異なり経路損失無依存ではないものの、正方格子型マトリクススイッチと同様に完全非閉塞であり、入力ポートA1〜A4と出力ポートB1〜B4とのオリジナルポート同士が4!通りで結線可能とされる。
なお、入力と出力の関係には任意性があり、図3に示す菱形格子型マトリクススイッチは、入力ポートA1〜A4を出力ポートとし、出力ポートB1〜B4を入力ポートとして利用することもできる。
ところで、本発明者らは、光スイッチの入力偏波無依存化を実現するために、正方格子型マトリクススイッチを用いた偏波ダイバーシティ光スイッチ装置を提案している(非特許文献1参照)。図4は、偏波ダイバーシティ光スイッチ装置を説明するための説明図である。
該図4に示すように、偏波ダイバーシティ光スイッチ装置では、光1〜4のそれぞれを電界振幅方向が互いに直交する第1偏波成分と第2偏波成分とに分離し、第1偏波成分を図中上側の正方格子型マトリクススイッチ(4×4PILOSSスイッチ)に入力させるとともに、第2偏波成分を図中下側の正方格子型マトリクススイッチ(4×4PILOSSスイッチ)に入力させ、これら2つの正方格子型マトリクススイッチの同期をとり、出力される第1偏波成分と第2偏波成分とを偏波結合し、元の光1〜4として出力させることとしている。
しかしながら、この偏波ダイバーシティ光スイッチ装置では、正方格子型マトリクススイッチが2つ必要であり、マトリクススイッチの回路規模(面積、光スイッチの数、配線数、制御端子数等)が単純に2倍となる問題がある。
なお、この問題は、偏波ダイバーシティ光スイッチ装置を菱形格子型マトリクススイッチで構成した場合にも同様に生ずる。また、この問題は、偏波ダイバーシティ光スイッチ装置以外でも2つの信号を同期させて用いる他の同期型光スイッチでも同様に生ずる。
特表昭63−500140号公報
谷澤 健,鈴木恵治郎,須田悟史,Guangwei Cong,池田和浩,並木 周,河島 整,"オフチップ偏波ダイバーシティ4×4 Si細線光スイッチの特性評価,"電子情報通信学会 2015年総合大会 C−3−67,2015.3.
本発明は、従来技術における前記諸問題を解決し、マトリクススイッチの回路規模を小さく保ったまま、2つの信号同士を同期させて入出力可能な光スイッチ装置及びその設計方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来のマトリクススイッチにおいて、空状態のアイドルポートに設定される入出力ポートを利用することで、前記課題を解決することができないか、鋭意検討を行った。
先ず、4行4列の正方格子型マトリクススイッチの1つの結線パターンとして、図5(a)に示す、S22,S24,S32,S34の光スイッチをバー状態とし、残りの光スイッチを全てクロス状態として、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B2),(A3→B3),(A4→B4)となる結線パターンで検討を行った。なお、図5(a)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(1)である。
ここでは、図5(b)に示すように、入力側のアイドルポートに対し、上から順にK1,K2,K3,K4の入力ポートの設定を行い、K1〜K4の(入力→出力)が(K1→L1),(K2→L2),(K3→L3),(K4→L4)となるように出力側のアイドルポートに対し、L1〜L4の出力ポートの設定を行う。なお、図5(b)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(2)である。
図5(b)に示す結線パターンでは、先の通り、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B2),(A3→B3),(A4→B4)である入出力経路と、(K1→L1),(K2→L2),(K3→L3),(K4→L4)である入出力経路との2つの入出力経路が形成される。
また、この結線パターンでは、例えば、同じ光の第1偏波成分と第2偏波成分とを、(A1,K1)を入力ポートのペアとして、いずれかの入力ポートに片方ずつ入力し、(B1,L1)を出力ポートのペアとして、いずれかの出力ポートから同じ光の第1偏波成分と第2偏波成分とを片方ずつ出力させることができ、同様に、(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を同じ光の第1偏波成分及び第2偏波成分を入力する入力ポートのペアとし、(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を同じ光の第1偏波成分及び第2偏波成分を出力する出力ポートのペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
次に、正方格子型マトリクススイッチにおいて、図5(b)に示す結線パターンから図5(c)に示す結線パターンにスイッチさせ、2つの信号を同期させて入出力する同期型光スイッチとして用いることができるかを検討する。なお、図5(c)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(3)である。
この図5(c)に示す結線パターンは、光スイッチS12,S22,S32,S42をバー状態にスイッチし、残りの光スイッチをクロス状態にスイッチしたときの結線パターンである。この結線パターンでは、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B3),(A3→B2),(A4→B4)である入出力経路と、(K1→L4),(K2→L2),(K3→L3),(K4→L1)である入出力経路との2つの入出力経路が形成される。
また、同じ光の第1偏波成分及び第2偏波成分の入力ポートのペアである(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)に対応する出力ポートのペアは、(B1,L4),(B3,L2),(B2,L3),(B4,L1)となる。
今、入力ポートのペア(A1,K1)が光1の第1偏波成分及び第2偏波成分の入力ポートであり、入力ポートのペア(A2,K2)が光2の第1偏波成分及び第2偏波成分の入力ポートであり、入力ポートのペア(A3,K3)が光3の第1偏波成分及び第2偏波成分の入力ポートであり、入力ポートのペア(A4,K4)が光4の第1偏波成分及び第2偏波成分の入力ポートであるとすれば、入力ポートのペア(A2,K2)に対応する出力ポートのペア(B3,L2)から光2の第1偏波成分及び第2偏波成分が出力されることとなり、また、入力ポートのペア(A3,K3)に対応する出力ポートのペア(B2,L3)から光3の第1偏波成分及び第2偏波成分が出力されることとなる。
図5(b)に示す結線パターンに基づき、同じ光の第1偏波成分及び第2偏波成分を入力する入力ペア(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)に対応する出力ポートのペアは、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)と設定されることから、図5(c)に示す結線パターンに光スイッチをスイッチさせると、光3の第1偏波成分と光2の第2偏波成分とが結合し、また、光2の第1偏波成分と光3の第2偏波成分とが結合することとなり、元の光2,3が得られない。光1,4についても同様に元の光を出力で得ることができない。
同期型光スイッチとして用いるためには、光スイッチのスイッチによる結線パターンの変更に伴い、(入力→出力)が(A2→B2)(図5(b)参照)から(A2→B3)(図5(c)参照)に変更されたとき、入力ポートK2の出力先がこの変更に同期して出力ポートB3のペアである出力ポートL3に変更される必要がある。同様に、(入力→出力)が(A3→B3)(図5(b)参照)から(A3→B2)(図5(c)参照)に変更されたとき、入力ポートL3の出力先がこの変更に同期して出力ポートB2のペアである出力ポートL2に変更される必要がある。
換言すれば、同期型光スイッチとして用いるためには、結線パターンの変更によって、元の結線パターンで設定した入力ペア及び出力ペアのペア関係が変更されないことが条件となる。
次に、正方格子型マトリクススイッチにおいて、図6(a)に示す結線パターンが同期型光スイッチとして用いることができるかを検討する。なお、図6(a)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(4)である。
この図6(a)に示す結線パターンでは、図5(b)に示す結線パターンと異なり、出力ポートB1〜B4側のアイドルポートに上から順に入力ポートK1〜K4が設定され、K1〜K4の(入力→出力)が(K1→L1),(K2→L2),(K3→L3),(K4→L4)となるように入力ポートA1〜A4側のアイドルポートに出力ポートL1〜L4が設定されている。なお、光スイッチS11〜S44のクロス状態、バー状態のスイッチ状態は、図5(b)に示す結線パターンと同じである。
図6(a)に示す結線パターンでは、図5(b)に示す結線パターンと同様、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B2),(A3→B3),(A4→B4)である入出力経路と、(K1→L1),(K2→L2),(K3→L3),(K4→L4)である入出力経路との2つの入出力経路が形成され、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
次に、図6(a)に示す結線パターンを図6(b)に示す結線パターンに変更したときに、同期型光スイッチとして用いることができるかを検討する。なお、図6(b)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(5)である。
この図6(b)に示す結線パターンは、図6(a)に示す結線パターンから光スイッチのS11〜S44のクロス状態、バー状態のスイッチ状態を図5(c)に示す結線パターンと同じスイッチ状態に変更させたものである。
この図6(b)に示す結線パターンでは、図5(c)に示す結線パターンと異なり、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B3),(A3→B2),(A4→B4)である入出力経路と、(K1→L1),(K2→L3),(K3→L2),(K4→L4)である入出力経路との2つの入出力経路が形成され、依然として、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
更に、図6(a)に示す結線パターンを図6(c)に示す結線パターンに変更したときに、同期型光スイッチとして用いることができるかを検討する。なお、図6(c)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(6)である。
この図6(c)に示す結線パターンは、光スイッチS13,S23,S33,S43をバー状態にスイッチし、残りの光スイッチをクロス状態にスイッチしたときの結線パターンである。この結線パターンでは、(入力→出力)が(A1→B2),(A2→B1),(A3→B4),(A4→B3)である入出力経路と、(K1→L3),(K2→L4),(K3→L1),(K4→L2)である入出力経路との2つの入出力経路が形成される。
このとき、図6(a),(b)に示す各結線パターンの入力ペア(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)のペア関係を維持した状態とすると、図6(a),(b)に示す各結線パターンの出力ペアのペア関係が(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)から(B2,L3),(B1,L4),(B4,L1),(B3,L2)に変更されることとなる。
したがって、出力ポートB1〜B4側のアイドルポートに入力ポートK1〜K4を設定し、入力ポートA1〜A4側のアイドルポートに出力ポートL1〜L4を設定するだけでは、同期型光スイッチとして用いることができない。
引き続き、出力ポートB1〜B4側のアイドルポートに入力ポートK1〜K4を設定し、入力ポートA1〜A4側のアイドルポートに出力ポートL1〜L4を設定する場合に、同期型光スイッチとして用いることができるか検討する。図7(a)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(7)である。
図7(a)に示す結線パターンでは、入力ポートK1〜K4及び出力ポートL1〜L4の設定が、図6(a)に示す結線パターンから図に示すように変更されている。なお、光スイッチS11〜S44のクロス状態、バー状態のスイッチ状態は、図6(a)に示す結線パターンと同じである。
この図7(a)に示す結線パターンでは、図6(a)に示す結線パターンと同様、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B2),(A3→B3),(A4→B4)である入出力経路と、(K1→L1),(K2→L2),(K3→L3),(K4→L4)である入出力経路との2つの入出力経路が形成され、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
次に、図7(a)に示す結線パターンを図7(b)に示す結線パターンに変更したときに、同期型光スイッチとして用いることができるかを検討する。なお、図7(b)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(8)である。
この図7(b)に示す結線パターンは、図7(a)に示す結線パターンから光スイッチS11〜S44のクロス状態、バー状態のスイッチ状態を図6(b)に示す結線パターンと同じスイッチ状態に変更させたものである。
この図7(b)に示す結線パターンでは、図6(b)に示す結線パターンと同様、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B3),(A3→B2),(A4→B4)である入出力経路と、(K1→L1),(K2→L3),(K3→L2),(K4→L4)である入出力経路との2つの入出力経路が形成され、依然として(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
更に、図7(a)に示す結線パターンを図7(c)に示す結線パターンに変更したときに、同期型光スイッチとして用いることができるかを検討する。なお、図7(c)は、正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(9)である。
この図7(c)に示す結線パターンは、図7(a)に示す結線パターンから光スイッチS11〜S44のクロス状態、バー状態のスイッチ状態を図6(c)に示す結線パターンにスイッチ状態を変更させたものである。
この図7(c)に示す例では、図6(c)に示す結線パターンと異なり、(入力→出力)が(A1→B2),(A2→B1),(A3→B4),(A4→B3)である入出力経路と、(K1→L2),(K2→L1),(K3→L4),(K4→L3)である入出力経路との2つの入出力経路が形成され、依然として(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
また、図7(a)に示す入力ポートK1〜K4及び出力ポートL1〜L4の設定では、図7(b),(c)に示す結線パターン以外の状態でも光スイッチS11〜S44のクロス状態、バー状態のスイッチ状態を変更させて同期型光スイッチの動作を検討したが、4!通りの全結線パターンで入力ペア及び出力ペアのペア関係に変更がなく、同期型光スイッチとして動作させることができることが確認された。即ち、完全非閉塞の同期型光スイッチとして動作させることができることが確認された。
更に、この完全非閉塞の同期型光スイッチにおける、入力ポートK1〜K4及び出力ポートL1〜L4の設定について検討を進めると、次の規則性を有することが確認された。
即ち、正方格子型マトリクススイッチでは、全ての光スイッチ(S11〜S44)をクロス状態にスイッチさせた状態(図8参照)で結線されるマトリクススイッチの各入出力経路((A1−K1),(A2−K2),(A3−K3),(A4−K4),(B1−L1),(B2−L2),(B3−L3),(B4−L4))における外部接続可能な2つの入出力ポート同士でペアリングされる2N個(8個)の入出力ポートのペア((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4),(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))のうち、正方格子型マトリクススイッチの1列目におけるN個(4個)のオリジナルポート(A1〜A4)をペアに含む半数のN個(4個)のペアを第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))とし、残り半数のN個(4個)のペアを第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))とすると、第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))と第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))とのどちらかを一方を入力ペア群とし、他方を出力ペア群とする完全非閉塞の同期型光スイッチが構成される。なお、図8は、正方格子型マトリクススイッチの全ての光スイッチをクロス状態として結線した状態を示す図である。
正方格子型マトリクススイッチとして、これまで図1に示す正方格子型マトリクススイッチに基づいて同期型光スイッチの説明を行ってきたが、図9(a),(b)に示す従来の正方格子型マトリクススイッチ(特許文献1の図5、6参照)においても、先の規則性により、完全非閉塞の同期型光スイッチを構成できることが確認された。なお、図9(a)は、従来の正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図(2)であり、図9(b)は、従来の正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図(3)である。
即ち、図1に示す正方格子型マトリクススイッチと図9(a),(b)に示す各正方格子型とは、隣接する光スイッチ間の結線方法の相違に基づき、オリジナルポート及びアイドルポートの上下関係が異なるが、いずれの正方格子型マトリクススイッチも4!通りの結線パターンを有する完全非閉塞のマトリクススイッチとして共通し、先の規則性に基づいて、完全非閉塞の同期型光スイッチを構成できる。
また、図1,図9(a),(b)に示す各正方格子型マトリクススイッチは、いずれも4行4列マトリクス上に4個の光スイッチを配し、4個の光スイッチをバー状態として4!通りの結線パターンを有する完全非閉塞のマトリクススイッチであるが、これらをNを2以上の整数としてN行N列マトリクス上にN個の光スイッチを配し、N個の光スイッチをバー状態としてN!通りの結線パターンを有する完全非閉塞のマトリクススイッチとして一般化させた場合においても、先の規則性に基づいて、全て完全非閉塞の同期型光スイッチを構成できる。
また、先の規則性は、菱形格子型マトリクススイッチにも共通する。
即ち、菱形格子マトリクススイッチでは、全ての光スイッチ(S11〜S44)をクロス状態にスイッチさせた状態(図10参照)で結線されるマトリクススイッチの各入出力経路((A1−K1),(A2−K2),(A3−K3),(A4−K4),(B1−L1),(B2−L2),(B3−L3),(B4−L4))における外部接続可能な2つの入出力ポート同士でペアリングされる2N個(8個)の入出力ポートのペア((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4),(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))のうち、菱形格子型マトリクススイッチの1列目におけるN個(4個)のオリジナルポート(A1〜A4)をペアに含む半数のN個(4個)のペアを第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))とし、残り半数のN個(4個)のペアを第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))とすると、第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))と第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))とのどちらか一方を入力ペア群とし、他方を出力ペア群とする完全非閉塞の同期型光スイッチが構成される。なお、図10は、菱形格子型マトリクススイッチの全ての光スイッチをクロス状態として結線した状態を示す図である。
なお、菱形格子型マトリクススイッチの呼称は、正方格子型マトリクススイッチと概念的に区別するための呼称であり、必ずしも回路の全体形状が菱形である必要はなく、隣接する光スイッチ間の結線関係が図3に示す菱形格子型マトリクススイッチと共通する限り、例えば、図11に示す回路の全体形状が正方形状ものも回路の全体形状を問わず菱形格子型マトリクススイッチに含まれる。また、逆に、隣接する光スイッチ間の結線関係が図1,9(a)、(b)示す正方格子型マトリクススイッチと共通する限り、回路の全体形状が異なる回路も正方格子型マトリクススイッチに含まれる。なお、図11は、菱形格子型マトリクススイッチの他の構成例を示す図である。
本発明は、前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 2入力2出力でクロス及びバーのいずれかの状態にスイッチ可能な光スイッチがNを2以上の整数としてN行N列のマトリクス上にN個配され、正方格子型マトリクススイッチ及び菱形格子型マトリクススイッチのいずれかの回路構成とされるマトリクススイッチと、前記マトリクススイッチの全ての前記光スイッチを前記クロス状態にスイッチさせた状態で結線される前記マトリクススイッチの各入出力経路における外部接続可能な2つの入出力ポートの一方を構成するオリジナルポートと他方を構成するアイドルポートとでペアリングされる2N個の入出力ポートのペアのうち、前記マトリクススイッチの1列目におけるN個の前記オリジナルポートを前記ペアに含む半数のN個の前記ペアを第1入出力ペア群とし、残り半数のN個の前記ペアを第2入出力ペア群としたとき、前記第1入出力ペア群及び前記第2入出力ペア群のいずれか一方における前記各オリジナルポートと1対1で接続されるN個の第1光入力手段と、前記第1入出力ペア群及び前記第2入出力ペア群のいずれか一方における未接続の前記各オリジナルポートと1対1で接続されるN個の第1光出力手段と、前記第1光入力手段と接続される前記オリジナルポートを前記ペアに含む前記各アイドルポートと1対1で接続されるN個の第2光入力手段と、前記第1光出力手段と接続される前記オリジナルポートを前記ペアに含む未接続の前記各アイドルポートと1対1で接続されるN個の第2光出力手段と、を有することを特徴とする光スイッチ装置。
<2> マトリクススイッチが、正方格子型マトリクススイッチの回路構成とされる前記<1>に記載の光スイッチ装置。
<3> 更に、光を第1偏波成分と第2偏波成分とに偏波分離して前記第1偏波成分を第1光入力手段に入力するとともに前記第2偏波成分を第2光入力手段に入力するN個の偏波分離手段と、第1光出力手段及び第2光出力手段から片方ずつ出力される前記第1偏波成分と前記第2偏波成分とを偏波結合するN個の偏波結合手段と、を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の光スイッチ装置。
<4> 偏波分離手段が光を第1偏波成分と第2偏波成分とに偏波分離するビームスプリッタと、前記第1偏波成分及び前記第2偏波成分のいずれか一方の偏波軸を他方の偏波軸に回転させる第1偏波回転素子とを有し、偏波結合手段が前記第1偏波回転素子で偏波軸を回転させた前記第1偏波成分及び前記第2偏波成分のいずれか一方の偏波軸を回転前の元の偏波軸に再回転させる第2偏波回転素子と、前記第2偏波回転素子で偏波軸を再回転させた前記第1偏波成分及び前記第2偏波成分のいずれか一方と他方とを偏波結合するビーム結合器と、を有する前記<3>に記載の光スイッチ装置。
<5> 正方格子型マトリクススイッチが、1行目の1列からN−1列までの各光スイッチが次列において1行の前記光スイッチ及び次行の前記光スイッチと結線され、N行目の1列からN−1列までの前記各光スイッチが次列においてN行の前記光スイッチ及び前行の前記光スイッチと結線され、2行目からN−1行目の1列からN−1列までの前記各光スイッチが次行において前行の前記光スイッチ及び次行の前記光スイッチと結線され、全行における行の方向が並行とされ、かつ、全列における列の方向が並行とされる正方格子型マトリクススイッチであり、前記正方格子型マトリクススイッチと同行同列で同等の大きさであり、前記正方格子型マトリクススイッチの全ての前記光スイッチをクロス状態の結線に置換して結線される正方格子型配線が、平面視で前記正方格子型マトリクススイッチの個々の前記光スイッチに対して個々の前記クロス状の結線が1つの組をなすように列の方向に対向配置される状態で、行列方向に平面状で展開される前記正方格子型マトリクススイッチの表裏いずれかの面上に配され、N列目における各組の前記光スイッチと前記クロス状の結線とが、前記光スイッチのオリジナルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記オリジナルポートに相当するポートとが結線され、かつ、前記光スイッチのアイドルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記アイドルポートに相当するポートとが結線され、1列目における各組の前記光スイッチと前記クロス状の結線とが、前記光スイッチのオリジナルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記オリジナルポートに相当するポートとが第1光入力手段及び第2光入力手段を介して共通の偏波分離手段に接続され、かつ、前記光スイッチのアイドルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記アイドルポートに相当するポートとが前記第1光出力手段及び前記第2光出力手段を介して共通の偏波結合手段に接続されるか、又は、光の入出力関係を逆として、前記光スイッチのオリジナルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記オリジナルポートに相当するポートとが前記第1光出力手段及び前記第2光出力手段を介して共通の偏波結合手段に接続され、かつ、前記光スイッチのアイドルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記アイドルポートに相当するポートとが前記第1光入力手段及び前記第2光入力手段を介して共通の偏波分離手段に接続される前記<3>から<4>のいずれかに記載の光スイッチ装置。
<6> 一対の第1光入力手段及び第2光出力手段をN個の第1入出力源と接続可能なN個の第1入出力部とし、一対の第2光入力手段及び第1光出力手段をN個の第2入出力源と接続可能なN個の第2入出力部とする前記<1>から<2>のいずれかに記載の光スイッチ装置。
<7> 2入力2出力でクロス及びバーのいずれかの状態にスイッチ可能な光スイッチがNを2以上の整数としてN行N列のマトリクス上にN個配され、正方格子型マトリクススイッチ及び菱形格子型マトリクススイッチのいずれかの回路構成とされるマトリクススイッチに対し、前記マトリクススイッチの全ての前記光スイッチを前記クロス状態にスイッチさせた状態で結線される前記マトリクススイッチの各入出力経路における外部接続可能な2つの入出力ポートの一方を構成するオリジナルポートと他方を構成するアイドルポートとでペアリングされる2N個の入出力ポートのペアのうち、前記マトリクススイッチの1列目におけるN個の前記オリジナルポートを前記ペアに含む半数のN個の前記ペアを第1入出力ペア群と設定し、残り半数のN個の前記ペアを第2入出力ペア群と設定する工程を含むことを特徴とする光スイッチ装置の設計方法。
本発明によれば、従来技術における前記諸問題を解決することができ、マトリクススイッチの回路規模を小さく保ったまま、2つの信号同士を同期させて入出力可能な光スイッチ装置及びその設計方法を提供することができる。
従来の正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図(1)である。 光スイッチを説明するための説明図である。 クロス状態を説明するための説明図である。 バー状態を説明するための説明図である。 従来の菱形格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図である。 偏波ダイバーシティ光スイッチ装置を説明するための説明図である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(1)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(2)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(3)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(4)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(5)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(6)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(7)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(8)である。 正方格子型マトリクススイッチの結線パターンの一例を示す図(9)である。 正方格子型マトリクススイッチの全ての光スイッチをクロス状態として結線した状態を示す図である。 従来の正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図(2)である。 従来の正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図(3)である。 菱形格子型マトリクススイッチの全ての光スイッチをクロス状態として結線した状態を示す図である。 菱形格子型マトリクススイッチの変形例を示す図である。 第1実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図である。 第1実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。 第2実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図である。 第2実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。 第3実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図である。 第3実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。 第4実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図である。 第4実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。 第5実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図である。 第5実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。 第5実施形態に係る光スイッチ装置を構成する正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図である。 第5実施形態に係る光スイッチ装置を構成する正方格子型配線の回路構成を示す図である。 正方格子型マトリクススイッチ上に正方格子型配線を配した状態を説明する説明図(1)である。 正方格子型マトリクススイッチ上に正方格子型配線を配した状態を説明する説明図(2)である。 第5実施形態に係る光スイッチ装置の変形例を示す図である。 第6実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図である。 第6実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。
(光スイッチ装置)
本発明の光スイッチ装置は、少なくとも、マトリクススイッチ、第1光入力手段、第2光入力手段、第1光出力手段、及び第2光出力手段を有する。
前記マトリクススイッチは、光スイッチがNを2以上の整数としてN行N列のマトリクス上にN個配され、正方格子型マトリクススイッチ及び菱形格子型マトリクススイッチのいずれかの回路構成とされる。
前記光スイッチとしては、2入力2出力でクロス及びバーのいずれかの状態にスイッチ可能な光スイッチ(図2(a)〜(c)参照)であれば特に制限はなく、公知の光導波スイッチ、プリズム等の中から目的に応じて適宜選択することができる。
前記正方格子型マトリクススイッチは、前記光スイッチがNを2以上の整数としてN行N列の正方格子マトリクス上にN個配され、任意のN個の前記光スイッチを前記バー状態とし、残りの前記光スイッチを前記クロス状態として、完全非閉塞でN!通りの結線が可能なマトリクススイッチである。
前記正方格子型マトリクススイッチとしては、特に制限はなく、公知の正方格子型マトリクススイッチの中から目的に応じて適宜選択することができ、図1,図9(a),(b)に示す4行4列の正方格子型マトリクススイッチや、図1,図9(a),(b)に示す4行4列の正方格子型マトリクススイッチと隣接する前記光スイッチ間の結線関係が共通する他の正方格子型マトリクススイッチや、これらの正方格子型マトリクススイッチをN行N列に一般化させた正方格子型マトリクススイッチが挙げられる。
前記菱形格子型マトリクススイッチは、前記光スイッチがNを2以上の整数としてN行N列の菱形マトリクス上にN個配され、任意のN個の前記光スイッチを前記バー状態とし、残りの前記光スイッチを前記クロス状態として、完全非閉塞でN!通りの結線が可能なマトリクススイッチである。
前記菱形格子型マトリクススイッチとしては、特に制限はなく、公知の菱形格子型マトリクススイッチの中から目的に応じて適宜選択することができ、図3,図11に示す4行4列の菱形格子型マトリクススイッチや、図3,図11に示す4行4列の菱形格子型マトリクススイッチと隣接する前記光スイッチ間の結線関係が共通する他の菱形格子型マトリクススイッチや、これらの菱形格子型マトリクススイッチをN行N列に一般化させた菱形格子型マトリクススイッチが挙げられる。
なお、前記菱形格子型マトリクススイッチでは、形成される入出力経路間で経由する前記光スイッチの数が異なり、入出力経路間で異なる光の減衰作用等を受けるが、前記正方格子型マトリクススイッチでは、同じ数の前記光スイッチを経由して全ての入出力経路が形成されるため、入出力経路ごとに減衰作用等による影響差がない光を出力させることができる(経路損失無依存)。
前記第1光入力手段及び前記第2光入力手段としては、特に制限はなく、公知の光送信装置そのもののほか、光ファイバ等の前記光送信装置からの光を前記マトリクススイッチに送信する公知の光伝送部材が挙げられる。
また、前記第1光出力手段及び前記第2光出力手段としても、特に制限はなく、公知の光受信装置そのもののほか、光ファイバ等の前記マトリクススイッチから出力される光を前記光受信装置に送信する公知の光伝送部材が挙げられる。
前記光スイッチ装置では、前記第1光入力手段、前記第2光入力手段、前記第1光出力手段及び前記第2光出力手段と、前記マトリクススイッチの入出力ポートとが、図8、図10を用いて先に検討された規則性に基づいて接続される関係を有する。
即ち、前記光スイッチ装置は、前記マトリクススイッチと、前記マトリクススイッチの全ての前記光スイッチを前記クロス状態にスイッチさせた状態で結線される前記マトリクススイッチの各入出経路における外部接続可能な2つの入出力ポートの一方を構成するオリジナルポートと他方を構成するアイドルポートとでペアリングされる2N個の入出力ポートのペアのうち、前記マトリクススイッチの1列目におけるN個の前記オリジナルポートを前記ペアに含む半数のN個の前記ペアを第1入出力ペア群とし、残り半数のN個の前記ペアを第2入出力ペア群としたとき、前記第1入出力ペア群及び前記第2入出力ペア群のいずれか一方における前記各オリジナルポートと1対1で接続されるN個の第1光入力手段と、前記第1入出力ペア群及び前記第2入出力ペア群のいずれか一方における未接続の前記各オリジナルポートと1対1で接続されるN個の第1光出力手段と、前記第1光入力手段と接続される前記オリジナルポートを前記ペアに含む前記各アイドルポートと1対1で接続されるN個の第2光入力手段と、前記第1光出力手段と接続される前記オリジナルポートを前記ペアに含む未接続の前記各アイドルポートと1対1で接続されるN個の第2光出力手段と、を有して構成される。
このように構成される前記光スイッチ装置では、前記マトリクススイッチの回路規模を小さく保ったまま、2つの信号同士を同期させて入出力可能な同期型光スイッチを実現することができる。なお、前記同期型光スイッチの構成例としては、本発明の第1実施形態〜第4実施形態として後述する偏波ダイバーシティ光スイッチや双方向光スイッチ等を挙げることができる。
(光スイッチ装置の設計方法)
本発明の光スイッチ装置の設計方法は、前記規則性に基づいて本発明の前記光スイッチ装置を設計する方法である。即ち、2入力2出力で前記クロス及び前記バーのいずれかの状態にスイッチ可能な前記光スイッチがNを整数としてN行N列の前記マトリクス上にN個配され、前記正方格子型マトリクススイッチ及び前記菱形格子型マトリクススイッチのいずれかの回路構成とされる前記マトリクススイッチに対し、前記マトリクススイッチの全ての前記光スイッチを前記クロス状態にスイッチさせた状態で結線される前記マトリクススイッチの各入出力経路における外部接続可能な2つの入出力ポートの一方を構成する前記オリジナルポートと他方を構成する前記アイドルポートとでペアリングされる2N個の入出力ポートの前記ペアのうち、前記マトリクススイッチの1列目におけるN個の前記オリジナルポートを前記ペアに含む半数のN個の前記ペアを第1入出力ペア群とし、残り半数のN個の前記ペアを第2入出力ペア群として設定する工程を含む。
なお、前記工程以外の設定事項については、前記光スイッチ装置及び後述する前記光スイッチ装置の第1実施形態〜第4実施形態について説明する事項の中から適宜選択して採用することができる。
以下では、前記光スイッチ装置の応用例を第1実施形態〜第4実施形態として説明するが、本発明の思想は、これらの応用例に限定されることはない。
<第1実施形態>
前記光スイッチ装置の第1実施形態を図12及び図13を参照しつつ説明する。この第1実施形態は、前記光スイッチ装置を前記正方格子型マトリクススイッチを用いた前記偏波ダイバーシティ光スイッチとして応用する場合の一実施形態に係る。なお、図12は、第1実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図であり、図13は、第1実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。
図12に示すように、第1実施形態に係る光スイッチ装置は、4行4列の前記正方格子型マトリクススイッチを有する。
この正方格子型マトリクススイッチでは、再び図8を参照すると、前述の規則性に基づき、全ての光スイッチ(S11〜S44)をクロス状態にスイッチさせた状態で結線されるマトリクススイッチの各入出力経路((A1−K1),(A2−K2),(A3−K3),(A4−K4),(B1−L1),(B2−L2),(B3−L3),(B4−L4))における外部接続可能な2つの入出力ポート同士でペアリングされる8個の入出力ポートのペア(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4),(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)のうち、正方格子型マトリクススイッチの1列目における4個のオリジナルポート(A1〜A4)をペアに含む半数の4個のペアが第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))に設定され、残り半数の4個のペアが第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))に設定される。
第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))と、第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))とのいずれを入力ペア群、出力ペア群とするかには任意性があるが、図12に示す例では、説明の便宜上、第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))を入力ペア群とし、第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))を出力ペア群とする。
このように入力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))及び出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))が設定される第1実施形態に係る光スイッチ装置では、光1〜4を第1偏波成分及び第2偏波成分に偏波分離する4つの偏波分離手段X1〜X4とが、次のように正方格子型マトリクススイッチと接続される関係とされる。
即ち、入力ペア(A1,K1)が偏波分離手段X1と接続され、入力ペア(A2,K2)が偏波分離手段X2と接続され、入力ペア(A3,K3)が偏波分離手段X3と接続され、入力ペア(A4,K4)が偏波分離手段X4と接続される関係とされる。
各偏波分離手段X1〜X4は、光1〜4を第1偏波成分及び第2偏波成分に偏波分離するビームスプリッタに加え、第2偏波成分の偏波軸を第1偏波成分の偏波軸に回転させる偏波回転素子を有する。このような偏波回転素子を用いると、正方格子型マトリクススイッチにおいて、第1偏波成分及び第2偏波成分を同質の偏波成分として取り扱うことができる。
偏波分離手段X1の偏波回転素子−入力ポートA1間、偏波分離手段X2の偏波回転素子−入力ポートA2間、偏波分離手段X3の偏波回転素子−入力ポートA3間、及び偏波分離手段X4の偏波回転素子−入力ポートA4間は、それぞれ第1光入力手段としての光ファイバ等の光導波路で接続されている。また、同様に、偏波分離手段X1のビームスプリッタ−入力ポートK1間、偏波分離手段X2のビームスプリッタ−入力ポートK2間、偏波分離手段X3のビームスプリッタ−入力ポートK3間、及び偏波分離手段X4のビームスプリッタ−入力ポートK4間は、それぞれ第2光入力手段としての光ファイバ等の光導波路で接続されている。
また、出力側では、出力ペア(B1,L1)が偏波結合手段Y1と接続され、出力ペア(B2,L2)が偏波結合手段Y2と接続され、出力ペア(B3,L3)が偏波結合手段Y3と接続され、出力ペア(B4,L4)が偏波結合手段Y4と接続される関係とされる。
各偏波結合手段Y1〜Y4は、第1偏波成分及び第2偏波成分を元の光1〜4とする偏波結合するビーム結合器に加え、回転後の第2偏波成分を回転前の元の偏波軸に再回転させる偏波回転素子を有する。このような偏波回転素子を用いると、正方格子型マトリクススイッチにおいて、第1偏波成分及び第2偏波成分を同質の偏波成分として取り扱うことができる。なお、ビームスプリッタとビーム結合器は、公知のプリズム等で構成され、共通のものを用いることができる。また、偏波回転素子も、公知の回転素子で構成され、偏波分離手段と偏波結合手段とで共通のものを用いることができる。
偏波結合手段Y1の偏波回転素子−出力ポートB1間、偏波結合手段Y2の偏波回転素子−出力ポートB2間、偏波結合手段Y3の偏波回転素子−出力ポートB3間、及び偏波結合手段Y4の偏波回転素子−出力ポートB4間は、それぞれ第1光出力手段としての光ファイバ等の光導波路で接続されている。また、同様に、偏波結合手段Y1のビーム結合器−出力ポートL1間、偏波結合手段Y2のビーム結合器−出力ポートL2間、偏波結合手段Y3のビーム結合器−出力ポートL3間、及び偏波結合手段Y4のビーム結合器−出力ポートL4間は、それぞれ第2光出力手段としての光ファイバ等の光導波路で接続されている。
このように構成される第1実施形態に係る光スイッチ装置では、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
即ち、図13に示すように、光スイッチS12,S14,S42,S44をバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態とすると、(入力→出力)が(A1→B4),(A2→B3),(A3→B2),(A4→B1)の入出力経路と、(K1→L4),(K2→L3),(K3→L2),(K4→L1)の入出力経路とが形成され、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。また、光スイッチS11〜S44のうち、別の任意の4個の光スイッチをバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態としても、入力ペアと出力ペアの関係に変更がなく、全4!通りの結線状態で(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる(例えば、図7(a),(b),(c)参照)。
<第2実施形態>
前記光スイッチ装置の第2実施形態を図14及び図15を参照しつつ説明する。この第2実施形態は、前記光スイッチ装置を前記菱形格子型マトリクススイッチを用いた前記偏波ダイバーシティ光スイッチとして応用する場合の一実施形態に係る。なお、図14は、第2実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図であり、図15は、第2実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。
第2実施形態に係る光スイッチは、図14に示すように第1実施形態に係る光スイッチにおいて、正方格子型マトリクススイッチに代えて、菱形格子型マトリクススイッチを用いること以外は、第1実施形態に係る光スイッチと同様の構成とされる。
即ち、再び図10を参照すると、前述の規則性に基づき、全ての光スイッチ(S11〜S44)をクロス状態にスイッチさせた状態で結線されるマトリクススイッチの各入出力経路((A1−K1),(A2−K2),(A3−K3),(A4−K4),(B1−L1),(B2−L2),(B3−L3),(B4−L4))における外部接続可能な2つの入出力ポート同士でペアリングされる8個の入出力ポートのペア(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4),(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)のうち、菱形格子型マトリクススイッチの1列目における4個のオリジナルポート(A1〜A4)をペアに含む半数の4個のペアが第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))に設定され、残り半数の4個のペアが第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))に設定される。
これら第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))に設定され、残り半数の4個のペアが第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))は、第1実施形態に係る光スイッチ装置と同様の関係で、第1光入力手段、第2光入力手段、第1光出力手段及び第2光出力手段を介して偏波分離手段X1〜X4、偏波結合手段Y1〜Y4と接続される。
このように構成される第2実施形態に係る光スイッチ装置では、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
即ち、図15に示すように、光スイッチS11,S21,S33,S44をバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態とすると、(入力→出力)が(A1→B4),(A2→B3),(A3→B2),(A4→B1)の入出力経路と、(K1→L4),(K2→L3),(K3→L2),(K4→L1)の入出力経路とが形成され、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。また、光スイッチS11〜S44のうち、別の任意の4個の光スイッチをバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態としても、入力ペアと出力ペアのペア関係に変更がなく、全4!通りの結線状態で(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる。
なお、入力と出力の設定には任意性があり、第1実施形態に係る光スイッチ装置と同様に入出力関係を反転させることもできる。
<第3実施形態>
前記光スイッチ装置の第3実施形態を図16及び図17を参照しつつ説明する。この第3実施形態は、前記光スイッチ装置を前記正方格子型マトリクススイッチを用いた前記双方向光スイッチとして応用する場合の一実施形態に係る。なお、図16は、第3実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図であり、図17は、第3実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。
第3実施形態に係る光スイッチ装置は、第1実施形態に係る光スイッチ装置と異なり、光の偏波分離、偏波結合を行わず、(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)の第1入出力ペア群と、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)の第2入出力ペア群と同期させた双方向光スイッチとして用いられる。
図16に示すように、第3実施形態に係る光スイッチ装置は、4行4列の正方格子型マトリクススイッチを有する。
この正方格子型マトリクススイッチでは、再び図8を参照すると、前述の規則性に基づき、全ての光スイッチ(S11〜S44)をクロス状態にスイッチさせた状態で結線されるマトリクススイッチの各入出力経路((A1−K1),(A2−K2),(A3−K3),(A4−K4),(B1−L1),(B2−L2),(B3−L3),(B4−L4))における外部接続可能な2つの入出力ポート同士でペアリングされる8個の入出力ポートのペア(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4),(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)のうち、正方格子型マトリクススイッチの1列目における4個のオリジナルポート(A1〜A4)をペアに含む半数の4個のペアが第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))に設定され、残り半数の4個のペアが第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))に設定される。
第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))と、第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))とのいずれを入力ペア群、出力ペア群とするかには任意性があるが、図16に示す例では、説明の便宜上、第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))を入力ペア群とし、第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))を出力ペア群とする。
このように入力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))及び出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))が設定される第3実施形態に係る光スイッチ装置では、入力ペア群のオリジナルポート(A1〜A4)に接続される光ファイバ等の光入力手段が第1光入力手段とされ、入力ペア群のアイドルポート(K1〜K4)に接続される光ファイバ等の光入力手段が第2光入力手段とされ、出力ペア群のオリジナルポート(B1〜B4)に接続される光ファイバ等の光出力手段が第1光出力手段とされ、出力ペア群のアイドルポート(L1〜L4)に接続される光ファイバ等の光出力手段が第2光出力手段とされる。
4個の第1入出力源E〜Hは、任意の一対の第1光入力手段(A1〜A4のいずれかと接続)及び第2光出力手段(L1〜L4のいずれかと接続)と接続可能され、これら一対の第1光入力手段及び第2光出力手段が第1入出力部を構成する。
図16では、1例として、第1光入力手段(A1〜A4のいずれかと接続)及び第2光出力手段(L1〜L4のいずれかと接続)を介して、第1入出力源Eが入力ポートA1及び出力ポートL1と接続され、第1入出力源Fが入力ポートA2及び出力ポートL2と接続され、第1入出力源Gが入力ポートA3及び出力ポートL3と接続され、第1入出力源Hが入力ポートA4及び出力ポートL4と接続される例を示している。
また、4個の第2入出力源K〜Nは、任意の一対の第2光入力手段(K1〜K4のいずれかと接続)及び第1光出力手段(B1〜B4のいずれかと接続)と接続可能され、これら一対の第2光入力手段及び第1光出力手段が第2入出力部を構成する。
図16では、1例として、第2光入力手段(K1〜K4のいずれかと接続)及び第1光出力手段(B1〜B4のいずれかと接続)を介して、第2入出力源Kが入力ポートK1及び出力ポートB1と接続され、第2入出力源Lが入力ポートK2及び出力ポートB2と接続され、第2入出力源Mが入力ポートK3及び出力ポートB3と接続され、第2入出力源Nが入力ポートK4及び出力ポートB4と接続される例を示している。
なお、入出力源には、操作者が操作するパーソナルコンピュータ等の信号の入出力装置や該入出力装置と光スイッチ装置との間に配される信号の中継器等、信号の入出力源となるものが該当する。
ここで、説明のために、第1入出力源E〜Hをそれぞれ1名ずつの男性ユーザが操作し、第2入出力源K〜Nをそれぞれ1名ずつの女性ユーザが操作しているとすると、図17に示すように光スイッチS12,S14,S42,S44をバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態とした結線状態で、(1)第1入出力源Eの男性ユーザ(入力ポートA1、出力ポートL1を使用)と第2入出力源Nの女性ユーザ(入力ポートK4、出力ポートB4を使用)、(2)第1入出力源Fの男性ユーザ(入力ポートA2、出力ポートL2を使用)と第2入出力源Mの女性ユーザ(入力ポートK3、出力ポートB3を使用)、(3)第1入出力源Gの男性ユーザ(入力ポートA3、出力ポートL3を使用)と第2入出力源Lの女性ユーザ(入力ポートK2、出力ポートB2を使用)、(4)第1入出力源Hの男性ユーザ(入力ポートA4、出力ポートL4を使用)と第2入出力源Kの女性ユーザ(入力ポートK1、出力ポートB1を使用)の4組が、第3実施形態の光スイッチ装置を介して双方向接続され、入力(話す)と出力(聞く)により会話等を楽しむことができる。
また、各双方向接続は、(入力→出力)が(A1→B4),(A2→B3),(A3→B2),(A4→B1)の入出力経路と、この入出力経路と異なる、(入力→出力)が(K1→L4),(K2→L3),(K3→L2),(K4→L1)の入出力経路との2つの入出力経路で構成される。したがって、同じ入出力経路を対向伝搬させて双方向接続を形成する場合に比べて、使用可能な光の制約を少なくすることができる。例えば、光スイッチには動作可能な光の強さに上限が存在するが、同じ入出力経路を対向伝搬させる場合に比べて、2つの異なる入出力経路で双方向接続を形成する場合は、2倍の強さの光を用いることができる。
今、正方格子型マトリクススイッチの結線状態を図7(a)と同様、光スイッチS22,S24,S32,S34のバー状態、残りの光スイッチをクロス状態にスイッチさせると各双方向接続は、(入力→出力)が(A1→B1),(A2→B2),(A3→B3),(A4→B4)の入出力経路と、(入力→出力)が(K1→L1),(K2→L2),(K3→L3),(K4→L4)の入出力経路との2つの入出力経路で構成され、(1)第1入出力源Eの男性ユーザ(入力ポートA1、出力ポートL1を使用)と第2入出力源Kの女性ユーザ(入力ポートK1、出力ポートB1を使用)、(2)第1入出力源Fの男性ユーザ(入力ポートA2、出力ポートL2を使用)と第2入出力源Lの女性ユーザ(入力ポートK2、出力ポートB2を使用)、(3)第1入出力源Gの男性ユーザ(入力ポートA3、出力ポートL3を使用)と第2入出力源Mの女性ユーザ(入力ポートK3、出力ポートB3を使用)、(4)第1入出力源Hの男性ユーザ(入力ポートA4、出力ポートL4を使用)と第2入出力源Nの女性ユーザ(入力ポートK4、出力ポートB4を使用)の4組が、第3実施形態の光スイッチ装置を介して双方向接続され、会話等を楽しむことができる。即ち、正方格子型マトリクススイッチの結線状態を変更しても、入力ペアと出力ペアのペア関係に変更がなく、延いては、各ユーザに割り当てられた1対の入力ポート及び出力ポートに変更がないため、1名の男性ユーザと1名の女性ユーザ間で入力(話す)と出力(聞く)とが同期した双方向接続が実現されることとなる。
そして、この双方向接続は、光スイッチS11〜S44のうち、別の任意の4個の光スイッチをバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態としても、全4!通りの結線状態で実現することができる(図7(b),(c)等参照)。
<第4実施形態>
前記光スイッチ装置の第4実施形態を図18及び図19を参照しつつ説明する。この第4実施形態は、前記光スイッチ装置を前記菱形格子型マトリクススイッチを用いた前記双方向光スイッチとして応用する場合の一実施形態に係る。なお、図18は、第4実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図であり、図19は、第4実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。
第4実施形態に係る光スイッチは、図18に示すように第3実施形態に係る光スイッチにおいて、正方格子型マトリクススイッチに代えて、菱形格子型マトリクススイッチを用いること以外は、第3実施形態に係る光スイッチと同様の構成とされる。
即ち、再び図10を参照すると、前述の規則性に基づき、全ての光スイッチ(S11〜S44)をクロス状態にスイッチさせた状態で結線されるマトリクススイッチの各入出力経路における外部接続可能な2つの入出力ポート同士でペアリングされる8個の入出力ポートのペア(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4),(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)のうち、菱形格子型マトリクススイッチの1列目における4個のオリジナルポート(A1〜A4)をペアに含む半数の4個のペアが第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))に設定され、残り半数の4個のペアが第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))に設定される。
これら第1入出力ペア群((A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4))に設定され、残り半数の4個のペアが第2入出力ペア群((B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4))は、第3実施形態の光スイッチ装置と同様の関係で、第1光入力手段、第2光入力手段、第1光出力手段及び第2光出力手段を介して第1入出力源E〜H及び第2入出力源K〜Nの接続関係を設定することができる。
したがって、光スイッチS11〜S44のうち、任意の4個の光スイッチをバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態として、全4!通りの結線状態で第1入出力源E〜Hと第2入出力源K〜Nとで入力と出力とを同期させた双方向接続を実現することができる。
先に、偏波ダイバーシティ光スイッチへの応用例として第1実施形態及び第2実施形態に係る前記光スイッチ装置を挙げて説明を行ったが、これらの光スイッチ装置は、入出力経路を構成する配線を変更することで、配線長を同一とし、かつ、より回路規模を小さくすることができる。以下、図面を参照しつつ説明をする。
先ず、前記光スイッチ装置の第5実施形態を図20及び図21を参照しつつ説明する。なお、図20は、第5実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図であり、図21は、第5実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。
この第5実施形態は、第1実施形態に係る前記光スイッチ装置(図12,13参照)と入出力経路、入出力ポートのペア、第1入出力ペア群及び第2入出力ペア群の各設定、並びに、入力ペアと偏波分離手段との接続関係及び出力ペアと偏波結合手段との接続関係に変更を与えず、入出力経路を構成する配線等を変更することで、より回路規模を小さくし、回路レイアウトのコンパクト化したものである。即ち、任意の4個の光スイッチをバー状態とし(例えば、図21中のS12,S14,S42,S44)、残りの光スイッチをクロス状態として、入力ペアと出力ペアの関係に変更がなく、全4!通りの結線状態で(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる点で、第1実施形態に係る前記光スイッチ装置と同じである。以下、変更点について説明する。
第5実施形態に係る光スイッチ装置では、N列目(4列目)からマトリクススイッチ外方に出る配線をマトリクススイッチ内を通過する態様で1列目に向けて折り返し、折り返された配線端部を1列目側のみに配された偏波分離手段X1〜X4及び偏波結合手段Y1〜Y4と接続することとして、回路規模を小さくし、回路レイアウトをコンパクト化することとしている。即ち、第5実施形態に係る光スイッチ装置では、第1実施形態に係る光スイッチ装置においてマトリクススイッチ外方に配される配線をマトリクススイッチ内に配すると同時に、第1実施形態に係る光スイッチ装置において配置先に選択性があった偏波分離手段X1〜X4及び偏波結合手段Y1〜Y4の配置先を1列目側にまとめることで、第1実施形態に係る光スイッチ装置よりも、回路規模が小さくされ、回路レイアウトがコンパクト化されている。
加えて、第5実施形態に係る光スイッチ装置では、次の規則性を持たせて構成されることで、配線長を同一にでき、偏波依存損失を小さくすることができる。
先ず、第5実施形態に係る光スイッチ装置の構成部として、図22に示す正方格子型マトリクススイッチを想定する。なお、図22は、第5実施形態に係る光スイッチ装置を構成する正方格子型マトリクススイッチの回路構成を示す図である。
この正方格子型マトリクススイッチは、1行目の1列からN−1列(4−1列=3列)までの各光スイッチ(S11〜S13)が次列において1行の光スイッチ(S12〜S14)及び次行の光スイッチ(S22〜S24)と結線され、N行目(4行目)の1列からN−1列(4−1列=3列)までの各光スイッチ(S41〜S43)が次列においてN行(4行)の光スイッチ(S42〜S44)及び前行の光スイッチ(S32〜S34)と結線され、2行目からN−1行目(4−1行=3行目)の1列からN−1列(4−1列=3列)までの各光スイッチ(S21〜S23及びS31〜S33)が次行において前行の光スイッチ(S12〜S14及びS22〜S24)及び次行の光スイッチ(S32〜S34及びS42〜S44)と結線され、全行における行の方向が並行とされ、かつ、全列における列の方向が並行とされる正方格子型マトリクススイッチとされる。
次に、第5実施形態に係る光スイッチ装置の構成部として、図23に示す正方格子型配線を想定する。なお、図23は、第5実施形態に係る光スイッチ装置を構成する正方格子型配線の回路構成を示す図である。
この正方格子型配線は、前記正方格子型マトリクススイッチと同行同列で略同等の大きさであり、前記正方格子型マトリクススイッチの全ての前記光スイッチをクロス状態の結線に置換して結線される。
即ち、前記正方格子型配線は、前記正方格子型マトリクススイッチと同じ4行4列で略同等の大きさであり、前記正方格子型マトリクススイッチの全ての光スイッチ(S11〜S44)がクロス状態の結線(C11〜C44)に置換されて結線される点で前記正方格子型マトリクススイッチと異なる。
次に、図24に示すように、平面視で前記正方格子型マトリクススイッチの個々の光スイッチ(S11〜S44)に対して個々のクロス状の結線(C11〜C44)が同行同列同士で1つの組をなすように列の方向に対向配置される状態で、この正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチの表裏いずれかの面上に配する。即ち、それぞれ行列方向に平面状で展開される前記正方格子型配線及び前記正方格子型マトリクススイッチのいずれか一方を他方に対し、先の状態で同一平面上に重ねて配する。なお、図24は、正方格子型マトリクススイッチ上に正方格子型配線を配した状態を説明する説明図(1)である。
次に、図25に示すように、N列目(4列目)における各組の光スイッチ(S14,S24,S34,S44)とクロス状の結線(C14,C24,C34,C44)とが、光スイッチ(S14,S24,S34,S44)のオリジナルポート(B1〜B4)と前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときのクロス状の結線(C14,C24,C34,C44)の前記オリジナルポートに相当するポート(B1〜B4)とが結線され、かつ、光スイッチ(S14,S24,S34,S44)のアイドルポート(K1〜K4)と前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときのクロス状の結線(C14,C24,C34,C44)の前記アイドルポートに相当するポート(K1〜K4)とが結線されるように、前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチと結線する。なお、図25は、正方格子型マトリクススイッチ上に正方格子型配線を配した状態を説明する説明図(2)である。
次に、1列目における各組(S11とC11の組、S21とC21の組、S31とC31の組、S41とC41の組)の光スイッチ(S11,S21,S31,S41)とクロス状の結線(C11,C21,C31,C41)とが、光スイッチ(S11,S21,S31,S41)のオリジナルポート(A1〜A4)と前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときのクロス状の結線(C11,C21,C31,C41)の前記オリジナルポートに相当するポート(A1〜A4)とが第1光入力手段及び第2光入力手段を介して共通の偏波分離手段(X1〜X4)に接続され、かつ、光スイッチ(S11,S21,S31,S41)のアイドルポート(L1〜L4)と前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときのクロス状の結線(C11,C21,C31,C41)の前記アイドルポートに相当するポート(L1〜L4)とが第1光出力手段及び第2光出力手段を介して共通の偏波結合手段(Y1〜Y4)に接続されるように、偏波分離手段(X1〜X4)及び偏波結合手段(Y1〜Y4)の配置(1列目側)、並びに、これら手段と配線との結線を行う。
なお、光の入出力関係には任意性があり、光スイッチ(S11,S21,S31,S41)のオリジナルポート(A1〜A4)と前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときのクロス状の結線(C11,C21,C31,C41)の前記オリジナルポートに相当するポート(A1〜A4)とが前記第1光出力手段及び前記第2光出力手段を介して共通の偏波結合手段(Y1〜Y4)に接続され、かつ、光スイッチ(S11,S21,S31,S41)のアイドルポート(L1〜L4)と前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときのクロス状の結線(C11,C21,C31,C41)の前記アイドルポートに相当するポート(L1〜L4)とが前記第1光入力手段及び前記第2光入力手段を介して共通の偏波分離手段(X1〜X4)に接続されるように変更してもよい。
以上の次の規則性を持たせることで、偏波依存損失が小さい第5実施形態に係る光スイッチ装置を構成することができる(図20参照)。以下、具体的に説明を行う。
第5実施形態に係る光スイッチ装置では、基板100等の光回路基板上に入出力経路が配される(図20参照)。この入出力経路中、配線(例えば、光導波路)の長さは同一となり、配線長に比例する光信号の伝搬による損失は等しくなる。また、配線同士が跨ぐ箇所である交差点が必ず発生する。交差点では、光信号の損失が生じることとなる。
しかしながら、第5実施形態に係る光スイッチ装置では、前記規則性を持たせて構成されるため、基板100上において、バー状態の光スイッチの設定により任意に形成される8つの入出力経路の全てで交差点を通過する回数がいずれも20回となる。
したがって、第5実施形態に係る光スイッチ装置では、8つの入出力経路により伝達される光信号間での差がなくなり、損失が経路に依存しない態様となり、偏波依存損失を小さくすることができる。
なお、基板100の外方を含めると8つの入出力経路における交差回数に最大2回分の差が生じるものの、基板100上での交差回数に比べて基板100の外方における交差回数が十分に少ないことから、その損失が小さいものとして実質的に無視することができる。
また、図示の例では、入出力経路を構成する配線の一部が基板100の外方に延線されて基板100外方に存する偏波分離手段X1〜X4及び偏波結合手段Y1〜Y4と接続されているが、偏波分離手段X1〜X4、偏波結合手段Y1〜Y4及びこれら手段に至る配線が基板100上に配されるように構成されてもよい。
なお、第5実施形態に係る光スイッチ装置では、基板100上に配線を設ける場合に、回路規模の小型化に加え、配線の長さを同一とし、かつ配線同士の交差点の数を実質的に同一とすることで、光信号の損失によって生じる経路による損失の差を小さくし、偏波依存損失を低減することを目的とするが、次の変形例によっても実現することができる。
図26に第5実施形態に係る光スイッチ装置の変形例を示す。
この変形例は、マトリクス部分を上下2つの階層で分離し、黒い丸で示したポイント部分で上下2つの階層を行き来することができるようにしたものに係る。
即ち、この変形例では、上下2つの階層により、配線長は同一としたうえで、各階層を構成する平面内での交差回数を減らすことができるため、経路損失無依存を実現したまま、全体の損失を低減することができる。
なお、上下2つの階層で分離される限り、前記正方格子型マトリクススイッチと前記正方格子型配線とのいずれを上層とし下層とするかについては、任意である。
次に、第6実施形態に係る光スイッチ装置として、第2実施形態に係る前記光スイッチ装置(菱形格子型マトリクススイッチ)の入出力経路を構成する配線を変更することで、より回路規模を小さくし、回路レイアウトのコンパクト化させた構成を図27,図28を参照しつつ説明する。なお、図27は、第6実施形態に係る光スイッチ装置の構成を説明する説明図であり、図28は、第6実施形態に係る光スイッチ装置の動作を説明する説明図である。
この第6実施形態は、第2実施形態に係る前記光スイッチ装置(図14,15参照)と入出力経路、入出力ポートのペア、第1入出力ペア群及び第2入出力ペア群の各設定、並びに、入力ペアと偏波分離手段との接続関係及び出力ペアと偏波結合手段との接続関係に変更を与えず、入出力経路を構成する配線等を変更することで、より回路規模を小さくし、回路レイアウトのコンパクト化したものである。即ち、任意の4個の光スイッチをバー状態とし、残りの光スイッチをクロス状態として、入力ペアと出力ペアの関係に変更がなく、全4!通りの結線状態で(A1,K1),(A2,K2),(A3,K3),(A4,K4)を入力ペアとし、(B1,L1),(B2,L2),(B3,L3),(B4,L4)を出力ペアとして、第1偏波成分と第2偏波成分の同期をとることができる点で、第2実施形態に係る前記光スイッチ装置と同じである。以下、変更点について説明をする。
第6実施形態に係る光スイッチ装置では、図27,28に示すように、N列目(4列目)からマトリクススイッチ外方に出る配線をマトリクススイッチ内を通過する態様で1列目に向けて折り返し、折り返された配線端部を1列目側のみに配された偏波分離手段X1〜X4及び偏波結合手段Y1〜Y4と接続することとして、回路規模を小さくし、回路レイアウトをコンパクト化することとしている。即ち、第6実施形態に係る光スイッチ装置では、第2実施形態に係る光スイッチ装置においてマトリクススイッチ外方に配される配線をマトリクススイッチ内に配すると同時に、第2実施形態に係る光スイッチ装置において配置先に選択性があった偏波分離手段X1〜X4及び偏波結合手段Y1〜Y4の配置先を1列目側にまとめることで、第2実施形態と同様に偏波無依存ではないものの、第2実施形態に係る光スイッチ装置よりも、回路規模が小さくされ、回路レイアウトがコンパクト化されている。なお、図28中の符号200は、基板を示す。
S11〜S44 光スイッチ
A1〜A4,K1〜K4 入力ポート(オリジナルポート)
B1〜B4,L1〜L4 出力ポート(オリジナルポート)
* アイドルポート
100,200 基板

Claims (7)

  1. 2入力2出力でクロス及びバーのいずれかの状態にスイッチ可能な光スイッチがNを2以上の整数としてN行N列のマトリクス上にN個配され、正方格子型マトリクススイッチ及び菱形格子型マトリクススイッチのいずれかの回路構成とされるマトリクススイッチと、
    前記マトリクススイッチの全ての前記光スイッチを前記クロス状態にスイッチさせた状態で結線される前記マトリクススイッチの各入出力経路における外部接続可能な2つの入出力ポートの一方を構成するオリジナルポートと他方を構成するアイドルポートとでペアリングされる2N個の入出力ポートのペアのうち、前記マトリクススイッチの1列目におけるN個の前記オリジナルポートを前記ペアに含む半数のN個の前記ペアを第1入出力ペア群とし、残り半数のN個の前記ペアを第2入出力ペア群としたとき、
    前記第1入出力ペア群及び前記第2入出力ペア群のいずれか一方における前記各オリジナルポートと1対1で接続されるN個の第1光入力手段と、
    前記第1入出力ペア群及び前記第2入出力ペア群のいずれか一方における未接続の前記各オリジナルポートと1対1で接続されるN個の第1光出力手段と、
    前記第1光入力手段と接続される前記オリジナルポートを前記ペアに含む前記各アイドルポートと1対1で接続されるN個の第2光入力手段と、
    前記第1光出力手段と接続される前記オリジナルポートを前記ペアに含む未接続の前記各アイドルポートと1対1で接続されるN個の第2光出力手段と、
    を有することを特徴とする光スイッチ装置。
  2. マトリクススイッチが、正方格子型マトリクススイッチの回路構成とされる請求項1に記載の光スイッチ装置。
  3. 更に、光を第1偏波成分と第2偏波成分とに偏波分離して前記第1偏波成分を第1光入力手段に入力するとともに前記第2偏波成分を第2光入力手段に入力するN個の偏波分離手段と、
    第1光出力手段及び第2光出力手段から片方ずつ出力される前記第1偏波成分と前記第2偏波成分とを偏波結合するN個の偏波結合手段と、
    を有する請求項1から2のいずれかに記載の光スイッチ装置。
  4. 偏波分離手段が光を第1偏波成分と第2偏波成分とに偏波分離するビームスプリッタと、前記第1偏波成分及び前記第2偏波成分のいずれか一方の偏波軸を他方の偏波軸に回転させる第1偏波回転素子とを有し、
    偏波結合手段が前記第1偏波回転素子で偏波軸を回転させた前記第1偏波成分及び前記第2偏波成分のいずれか一方の偏波軸を回転前の元の偏波軸に再回転させる第2偏波回転素子と、前記第2偏波回転素子で偏波軸を再回転させた前記第1偏波成分及び前記第2偏波成分のいずれか一方と他方とを偏波結合するビーム結合器と、を有する請求項3に記載の光スイッチ装置。
  5. 正方格子型マトリクススイッチが、1行目の1列からN−1列までの各光スイッチが次列において1行の前記光スイッチ及び次行の前記光スイッチと結線され、N行目の1列からN−1列までの前記各光スイッチが次列においてN行の前記光スイッチ及び前行の前記光スイッチと結線され、2行目からN−1行目の1列からN−1列までの前記各光スイッチが次行において前行の前記光スイッチ及び次行の前記光スイッチと結線され、全行における行の方向が並行とされ、かつ、全列における列の方向が並行とされる正方格子型マトリクススイッチであり、
    前記正方格子型マトリクススイッチと同行同列で同等の大きさであり、前記正方格子型マトリクススイッチの全ての前記光スイッチをクロス状態の結線に置換して結線される正方格子型配線が、平面視で前記正方格子型マトリクススイッチの個々の前記光スイッチに対して個々の前記クロス状の結線が1つの組をなすように列の方向に対向配置される状態で、行列方向に平面状で展開される前記正方格子型マトリクススイッチの表裏いずれかの面上に配され、
    N列目における各組の前記光スイッチと前記クロス状の結線とが、前記光スイッチのオリジナルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記オリジナルポートに相当するポートとが結線され、かつ、前記光スイッチのアイドルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記アイドルポートに相当するポートとが結線され、
    1列目における各組の前記光スイッチと前記クロス状の結線とが、前記光スイッチのオリジナルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記オリジナルポートに相当するポートとが第1光入力手段及び第2光入力手段を介して共通の偏波分離手段に接続され、かつ、前記光スイッチのアイドルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記アイドルポートに相当するポートとが前記第1光出力手段及び前記第2光出力手段を介して共通の偏波結合手段に接続されるか、又は、光の入出力関係を逆として、前記光スイッチのオリジナルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記オリジナルポートに相当するポートとが前記第1光出力手段及び前記第2光出力手段を介して共通の偏波結合手段に接続され、かつ、前記光スイッチのアイドルポートと前記正方格子型配線を前記正方格子型マトリクススイッチとして見立てたときの前記クロス状の結線の前記アイドルポートに相当するポートとが前記第1光入力手段及び前記第2光入力手段を介して共通の偏波分離手段に接続される請求項3から4のいずれかに記載の光スイッチ装置。
  6. 一対の第1光入力手段及び第2光出力手段をN個の第1入出力源と接続可能なN個の第1入出力部とし、一対の第2光入力手段及び第1光出力手段をN個の第2入出力源と接続可能なN個の第2入出力部とする請求項1から2のいずれかに記載の光スイッチ装置。
  7. 2入力2出力でクロス及びバーのいずれかの状態にスイッチ可能な光スイッチがNを2以上の整数としてN行N列のマトリクス上にN個配され、正方格子型マトリクススイッチ及び菱形格子型マトリクススイッチのいずれかの回路構成とされるマトリクススイッチに対し、前記マトリクススイッチの全ての前記光スイッチを前記クロス状態にスイッチさせた状態で結線される前記マトリクススイッチの各入出力経路における外部接続可能な2つの入出力ポートの一方を構成するオリジナルポートと他方を構成するアイドルポートとでペアリングされる2N個の入出力ポートのペアのうち、前記マトリクススイッチの1列目におけるN個の前記オリジナルポートを前記ペアに含む半数のN個の前記ペアを第1入出力ペア群と設定し、残り半数のN個の前記ペアを第2入出力ペア群と設定する工程を含むことを特徴とする光スイッチ装置の設計方法。
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