JP6520369B2 - Vgtターボ搭載車のegrガス量制御方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、VGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法及びその装置に係り、特に過渡期でのEGRガス量を的確に制御できるVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法及びその装置に関するものである。
EGR(排ガス再循環;Exhaust Gas Recirculation)は、エンジンからの排ガスの一部をエンジンの吸入空気に混入させることで、NOx排出量を低減させる技術であり、排気管と吸気管をEGR管でつなぎ、排気圧力と吸気圧力の差でEGRガスを吸気管を介してエンジンに導入させるものである。EGR量の調整は、EGR管にEGRバルブを接続し、EGRバルブの開度調整することで行う。
このEGRは、時々刻々と変化するエンジンの運転状態に合わせてEGRガス量を調整することは重要であり、EGRガス量が少ないとNOx排出量が多くなり、またEGR量を必要以上に多くすると、煤の発生や失火による運転不良が生じる。
従来においては、エンジンの運転状態に合わせて、すなわちエンジン回転数と燃料噴射量に基づいてEGRバルブ開度を設定している。また、EGRガス量を多くすると吸入空気量の絶対量が不足するため、可変容量過給機(VGTターボ)のVGベーンの開度を絞りブースト圧(過給圧)を上げるようにしている。
この際、エンジン回転数と燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧を設定し、その目標ブースト圧と実ブースト圧の偏差に基づいて、VGベーンの開度を制御すると共に目標ブースト圧に対して設定したEGRガス量となるようにEGRバルブの開度を補正している。
特開2010−144675号公報 特開2010−249507号公報 特開2012−067662号公報 特開2014−206802号公報
しかしながら、従来では、目標ブースト圧と実ブースト圧の偏差から設定しているため、VGベーンの開度を考慮されておらず、特に過渡期においては、過給応答遅れにより、EGRバルブを望ましい開度まで閉じることができていなかった。
EGRバルブの制御は、定常運転状態では、設定された開度値となる。しかし、定常状態から変化を伴う過渡状態(加速時など)では、目標ブースト圧が高くなるよう設定され、実ブースト圧を上げるべくVGベーンの開度が小さくなるよう制御するが、同時に排圧も上昇するため、EGRバルブの制御が追従せず、EGR量も同時に多くなってしまい、最適なEGRガス量とはならない問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、過渡期においても的確なEGR制御ができるVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法及びその装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、エンジンの吸排気系にVGTターボが接続され、燃料噴射量とエンジン回転数に基づいて、目標ブースト圧と目標EGRガス量となるようにVGベーンとEGRバルブを制御するVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法において、運転過渡期のVGベーン開度に対するEGRバルブの開度を設定した過渡期VGT−EGR開度マップを設定し、過渡期に、燃料噴射量とエンジン回転数に基づいて設定されるVGベーン開度を基に前記過渡期VGT−EGR開度マップからEGR開度を制御することを特徴とするVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法である。
過渡期VGT−EGR開度マップは、VGベーン開度とEGRバルブ開度が比例するように作成され、過渡期に制御されるVGベーン開度を基に、過渡期VGT−EGR開度マップからEGRバルブが制御されるのが好ましい。
また本発明は、エンジンの吸排気系にVGTターボが接続され、燃料噴射量とエンジン回転数に基づいて、目標ブースト圧と目標EGRガス量となるようにVGベーンとEGRバルブを制御するVGTターボ制御部とEGRバルブ制御部を備えたVGTターボ搭載車のEGRガス量制御装置において、過渡期に、VGTターボ制御部とEGRバルブ制御部とで制御するVGベーンとEGRバルブの開度を設定した過渡期VGT−EGR開度マップを備えたことを特徴とするVGTターボ搭載車のEGRガス量制御装置である。
エンジン回転数に基づいて、目標ブースト圧を設定する目標ブースト圧マップと、目標EGR開度を設定する目標EGR開度マップとを備えると共に、エンジン回転数に対して目標VGT開度を設定する目標VGT開度マップとを備え、定常状態時に、VGTターボ制御部は、目標ブースト圧マップと目標VGT開度マップを基にVGベーン開度を制御し、EGRバルブ制御部は、目標EGR開度マップを基にEGRバルブ開度を制御し、過渡期に、VGTターボ制御部とEGRバルブ制御部は、過渡期VGT−EGR開度マップを基にVGベーンとEGRバルブの開度を制御するのが好ましい。
本発明は、過渡期のEGR制御を、過渡期VGT−EGR開度マップに基づいて制御することで、的確なEGR制御が行えるという優れた効果を発揮する。
本発明におけるVGTターボ搭載車の概略を示す図である。 本発明において、燃料噴射量に対するエンジン回転数と目標ブースト圧のマップを示す図である。 本発明において、燃料噴射量に対するエンジン回転数と目標VGTベーン開度のマップを示す図である。 本発明において、燃料噴射量に対するエンジン回転数と目標EGR開度のマップを示す図である。 本発明において、過渡期におけるVGベーン開度に対するEGR開度のマップを示す図である。 本発明において、過渡期におけるVGベーン開度とEGR開度の経時変化を示す図である。 本発明と従来例における過渡期におけるEGR量の経時変化を示す図である。 従来での過渡期の制御を示し、(a)は、車速変化、(b)は過給圧経時変化、(c)はEGRバルブ開度の経時変化、(d)は、VGベーン開度の経時変化、(e)は、排圧の経時変化、(f)はEGRガス量の経時変化を示す図である。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、VGTターボ搭載車の概略を示したもので、エンジン10のシリンダブロック11には、シリンダー11c毎に、クランク軸12とコンロッド13を介して上下動するピストン14が設けられる。シリンダブロック11上のシリンダヘッド15には、シリンダー11c毎に燃料を噴射する燃料インジェクタ16が設けられると共に吸気弁17と排気弁18とが設けられる。
エンジン10への吸気は、VGTターボ22のコンプレッサ22cで昇圧され、吸気管23からインタークーラ24を通り、吸気スロットルバルブ25で吸気量が調整され、吸気マニホールド26から吸気弁17を介してシリンダー11cに吸気される。
各シリンダー11cからの排気は、排気弁18を介して排気マニホールド27に排気された後、排気系としての排気管28を通してVGTターボ22のターボ22tを駆動し、ターボ22tの下流の排気管28に設けた排気ブレーキバルブ29を通し、NOx触媒と触媒コートDPF等からなる後処理装置30にて排気中のNOxとPM(パティキュレートマター)が除去されて大気に排気される。
また排気マニホールド27の排気の一部は、EGR管31、EGRクーラ32、EGRバルブ33を介して吸気マニホールド26に再循環されるようになっている。
VGTターボ22のターボ22tには、翼角度可変のVGベーン35が設けられ、そのVGベーン35の開度を調整するベーン開度調整装置36が設けられる。
このVGTターボ搭載車において、ECU(エンジンコントロールユニット)20には、吸気マニホールド26の近くの吸気管23に設けたブースト圧センサ19からのブースト圧や、アクセル開度や、エンジン回転数などの運転情報21が入力され、それらに基づいて、ECU20が、燃料インジェクタ16を開閉制御して燃料噴射量を制御すると共に、VGベーン35の開度を制御してブースト圧を目標ブースト圧になるように制御し、またEGRバルブ33の開度を目標EGRガス量となるように制御するようになっている。
これを詳しく説明すると、ECU20には、EGRバルブ制御部40、VGTターボ制御部41が備えられると共に目標ブースト圧マップ42、目標VGT開度マップ43、目標EGR開度マップ44が備えられる。
VGTターボ制御部41は、燃料噴射量をパラメータとしたエンジン回転数に対する目標ブースト圧の関係を記憶した目標ブースト圧マップ42から、現エンジン回転数と燃料噴射量に基づいて目標ブースト圧を求めると共に、燃料噴射量をパラメータとしたエンジン回転数に対する目標VGT開度の関係を記憶した目標VGT開度マップ43からVGベーン35の開度を決定し、そのVGベーン35を決定した開度に制御すると共に、ブースト圧センサ19からの実ブースト圧と目標ブースト圧の偏差を基に、設定したVGベーン35の開度を補正するようになっている。
EGRバルブ制御部40は、エンジン回転数と燃料噴射量に基づいて、目標EGR開度マップ44から目標EGR開度を求めて、EGRバルブ33の開度を制御する。
本発明においては、目標ブースト圧マップ42、目標VGT開度マップ43、目標EGR開度マップ44の他に過渡期VGT−EGR開度マップ45を備えることで、加速・減速時の過渡期のEGR開度を的確に行えるようにしたものである。
以下に、本発明のVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法を説明する。
図2は、目標ブースト圧マップ42の概略を示したもので、燃料噴射量とエンジン回転数を基にした目標ブースト圧の関係を示したものである。この図2では、燃料噴射量を一定とし、燃料噴射量が大、中、小のときのエンジン回転数に対する目標ブースト圧の関係をグラフで示しているが、目標ブースト圧マップ42には、各燃料噴射量とエンジン回転数毎に目標ブースト圧が記憶されている。
図3は、目標VGT開度マップ43の概略を示したもので、燃料噴射量とエンジン回転数を基にした目標VGT開度の関係を示したものである。この図3では、燃料噴射量を一定とし、燃料噴射量が大、中、小のときのエンジン回転数に対する目標VGT開度の関係をグラフで示しているが、目標VGT開度マップ43には、各燃料噴射量とエンジン回転数毎に目標VGT開度が記憶されている。
図4は、目標EGR開度マップ44の概略を示したもので、燃料噴射量とエンジン回転数を基にした目標EGR開度の関係を示したものである。この図4では、燃料噴射量を一定とし、燃料噴射量が大、中、小のときのエンジン回転数に対する目標EGR開度の関係をグラフで示しているが、目標EGR開度マップ44には、各燃料噴射量とエンジン回転数毎に目標EGR開度が記憶されている。
図5は、過渡期VGT−EGR開度マップ45の概略を示したもので、実線pは本発明のVGベーンの開度に対するEGRバルブの開度変化、点線nは、従来のEGRバルブの開度変化を示したものである。
先ず、VGTターボ搭載車が定常状態で走行した場合について説明する。
VGTターボ搭載車の定常状態で走行しているとき、VGTターボ制御部41は、定常状態でのエンジン回転数と燃料噴射量を基に、目標ブースト圧マップ42から目標ブースト圧を求めると共に、目標VGT開度マップ43から目標VGT開度を求め、その開度となるようにVGベーン35の開度を制御する。
次に、EGRバルブ制御部40は、エンジン回転数と燃料噴射量に基づいて、目標EGR開度マップ44から目標EGR開度を求めて、EGRバルブ33の開度を制御する。
目標VGT開度マップ43によるVGベーン35の開度制御は、過給圧・排圧一定としたときの開度であり、運転状態が変化するとブースト圧も変化するため、VGTターボ制御部41は、ブースト圧センサ19から入力される実ブースト圧と目標ブースト圧との偏差を求め、その偏差を基にVGベーン35の開度を補正する。
このようにして、定常状態では、燃料噴射量とエンジン回転数に基づいて、適正なVGT開度とEGR開度に設定される。
しかし、加速や減速時の過渡期においては、応答遅れがあり、VGベーン35の開度とEGRバルブ33の開度が適正に制御できない。
図8は、目標ブースト圧マップ42、目標VGT開度マップ43、目標EGR開度マップ44で、VGT開度とEGR開度を制御したときのVGベーン35の開度とEGRバルブ33の開度の変化を示したものである。
先ず、図8(a)に示すように加速で車速が急上昇したとき、燃料噴射量とエンジン回転数で求まる目標ブースト圧の変化は、図8(b)の点線cに示すように上昇するが、実際の実ブースト圧変化は、実線dのように変化する。
この場合、初期には、目標ブースト圧と実ブースト圧の偏差が少なく、偏差δが大きくなると、その分EGRバルブの制御量も大となるため、EGRバルブ開度は、図8(c)に点線eで示す定常時のEGR開度変化に対して、実線fに示すEGRバルブ開度変化となる。
また、VGベーン開度は、差δによるフィードバック制御で、図8(d)に点線gで示す定常時のVGベーン開度変化に対して実線hの点線gで示すようになる。
このように、EGRバルブとVGベーンが制御されると、図8(e)に点線iで示す定常時の排圧変化に対して、フィードバック制御されたVGベーン開度変化は実線jに示すように定常時の排圧に対して高いものとなる。
この結果、図8(f)に、点線kで示す定常時のEGR量変化(目標EGR)に対して、目標過給圧と偏差により修正されたEGRバルブ開度に基づくEGRガス量変化は、実線lとなるが、実際には、図8(e)に実線jで示した排圧の上昇により、実線mで示すようにEGRガス量が多くなってしまう。
そこで、本発明では、図5の過渡期VGT−EGR開度マップ45を用いてEGRバルブを制御するようにしたものである。
この過渡期VGT−EGR開度マップ45は、実線pで示すように、VGベーン開度とEGRバルブ開度は、比例関係となるように設定する。
すなわち定常時のマップでEGRバルブを制御すると、過渡期には点線nで示したようにVGベーン開度が変化してもEGR開度が変化せず、これが原因で排圧が上がり、EGRガス量が増大する原因となっている。
そこで、過渡期においては、VGベーン開度とEGRバルブ開度を比例関係を持たせて制御することで、EGRガス量を目標値に制御することが可能となる。
この本発明の過渡期の制御を図6、図7により説明する。
図6は過渡期におけるVGベーンとEGRバルブ開度の経時変化を示し、図7は、EGRガス量の経時変化を示したものである。
図6において、EGRバルブ開度を、実線f(図8(c)で説明した実線f)、VGベーンの開度を実線h(図8(d)で説明した実線h)のように制御すると、図7に示すようにEGRバルブ開度に基づくEGRガス量変化の点線l(図8(f)で説明した実線l)に対して、実線m(図8(e)で説明した実線j)で示したように排圧の上昇によりEGRガス量が多くなってしまう。
これに対して、本発明は、図5に実線pで示すようにVGベーンの変化と比例させてEGRバルブの開度を制御することで、図7の実線rに示すように定常時の目標EGRと同じEGRとすることが可能となる。
これにより、加速時の過渡期においても適正なEGRガス量とすることができる。
また、減速時の過渡期においても、図5の過渡期VGT−EGR開度マップ45を用いて制御することで、適正なEGRガス量とすることができる。
10 エンジン
22 VGTターボ
33 EGRバルブ
35 VGベーン
45 過渡期VGT−EGR開度マップ

Claims (4)

  1. エンジンの吸排気系にVGTターボが接続され、燃料噴射量とエンジン回転数に基づいて、目標ブースト圧と目標EGRガス量となるようにVGベーンとEGRバルブを制御するVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法において、運転過渡期のVGベーン開度に対するEGRバルブの開度を設定した過渡期VGT−EGR開度マップを設定し、過渡期に、燃料噴射量とエンジン回転数に基づいて設定されるVGベーン開度を基に前記過渡期VGT−EGR開度マップからEGR開度を制御することを特徴とするVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法。
  2. 過渡期VGT−EGR開度マップは、VGベーン開度とEGRバルブ開度が比例するように作成され、過渡期に制御されるVGベーン開度を基に、過渡期VGT−EGR開度マップからEGRバルブが制御される請求項1記載のVGTターボ搭載車のEGRガス量制御方法。
  3. エンジンの吸排気系にVGTターボが接続され、燃料噴射量とエンジン回転数に基づいて、目標ブースト圧と目標EGRガス量となるようにVGベーンとEGRバルブを制御するVGTターボ制御部とEGRバルブ制御部を備えたVGTターボ搭載車のEGRガス量制御装置において、運転過渡期のVGベーン開度に対するEGRバルブの開度を設定した過渡期VGT−EGR開度マップを備え、過渡期に、VGTターボ制御部で制御するVGベーン開度を基に前記過渡期VGT−EGR開度マップからEGR開度を制御することを特徴とするVGTターボ搭載車のEGRガス量制御装置。
  4. エンジン回転数に基づいて、目標ブースト圧を設定する目標ブースト圧マップと、目標EGR開度を設定する目標EGR開度マップとを備えると共に、エンジン回転数に対して目標VGT開度を設定する目標VGT開度マップ備え、前記過渡期VGT−EGR開度マップは、VGベーン開度とEGRバルブ開度が比例するように設定され、過渡期に、VGTターボ制御部は、目標ブースト圧マップと目標VGT開度マップを基にVGベーン開度を制御し、EGRバルブ制御部は、VGベーン開度を基に前記過渡期VGT−EGR開度マップからEGRバルブの開度を制御する請求項3記載のVGTターボ搭載車のEGRガス量制御装置。
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