JP6519954B2 - 入水角測定治具、及び水中ケーブルの布設方法 - Google Patents

入水角測定治具、及び水中ケーブルの布設方法 Download PDF

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Description

本発明は、海底ケーブルに代表される水中ケーブルの布設時に入水角計を水中ケーブルに配置する治具、及び水中ケーブルの布設方法に関する。特に、水中ケーブルに対する着脱を容易に行える上に、入水角を安定して測定できる入水角測定治具に関する。
海底ケーブルを布設する場合、海底ケーブルを布設船上から海水面に対して斜めに繰り出して海中に導入する(例えば、特許文献1,2)。布設の際、海底ケーブルに入水角計を取り付け、海底ケーブルにおける海水面に対する角度である入水角を測定し、測定情報に基づいて、布設船の運転条件などを調整する。
海水面に対して斜めに配置された海底ケーブルにおける海水面側を内側、海水面から離れる側を外側と呼ぶとき、海底ケーブルに入水角計を配置する治具として、海底ケーブルの内側と外側とを挟むように対向配置される複数のローラを備える四角筒状の枠体物がある(特許文献2の図9参照)。上記枠体物を布設船から吊り下げると共に、上記枠体物に海底ケーブルを挿通配置することで、布設船から順次繰り出される海底ケーブルに対して所定の位置に上記枠体物が配置され、この枠体物に取り付けられた入水角計によって入水角を測定できる。
別の治具として、海底ケーブルに嵌め込み可能な門型のものがある(特許文献2の図1参照)。特許文献2は、海底ケーブルの軸方向に離間して配置される一対のローラと、入水角計とを支持する長方形枠状のケーブル接触枠体と、ケーブル接触枠体の四隅から海底ケーブルの内側に向かって立設されて、海底ケーブルの側方に配置される四つの横ガイド杆とを備えるものを開示する。隣り合う横ガイド杆同士の端部が連結されておらず、開放されている。
特開2015−042115号公報 特開平11−063909号公報
海底ケーブルなどの水中ケーブルに上述の入水角計を配置する入水角測定治具に対して、水中ケーブルへの配置及び水中ケーブルからの取外しを容易に行え、かつ入水角を安定して測定できることが望まれる。また、入水角計を容易に着脱できて布設作業性に優れ、入水角を安定して測定できる水中ケーブルの布設方法が望まれる。
上述の四角筒状の閉じた枠体物では、入水角の測定前にこの枠体物を海底ケーブルに挿通しておき、測定後などでは海底ケーブルから抜き取る必要がある。海底ケーブルの繰り出し角度や入水角計の配置位置などによっては、布設船とは別に小型船などを準備して、上記枠体物を海底ケーブルに挿通したり、海底ケーブルから取外したりする必要がある。従って、上記の閉じた枠体物では、着脱に非常に時間がかかり、布設作業性に劣る。
一方、上述の従来の門型の治具では、海底ケーブルの外側から海底ケーブルにこの治具を嵌め込むことで海底ケーブルの所定の位置に容易に配置でき、取外しも容易である。しかし、従来の門型の治具では、海底ケーブルとの接触状態を適切に維持できず、入水角を安定して測定できない場合がある。
上述の従来の門型の治具では、布設時、波のうねりや潮の流れ、これらによる布設船の揺動などによって海底ケーブルが動くと、海底ケーブルがその外側に向かってこの治具を跳ね上げるなどして、海底ケーブルから一時的に外れることがある。従って、布設時に水中ケーブルが動いても、入水角を安定して測定できるように、水中ケーブルとの接触状態を維持し易い治具が望まれる。
特許文献1に記載されるような防護管を装着した海底ケーブルでは、ケーブル外形がケーブル全長に亘って一様な円形状ではなく、凹凸形状となり得る。例えば、防護管が、所定の長さである一対の樋状の分割片を組み合わせてなる複数の小筒体を連結することで、海底ケーブルの全長を覆うものである場合、分割片同士の接続箇所がケーブル径方向に突出したり、小筒体同士の連結箇所がケーブル径方向に突出したりして、海底ケーブルの軸方向にみても周方向にみても突部を備えて、凹凸形状となり得る。このような突部を備える水中ケーブルを布設する場合には、突部が上述の従来の門型の治具に当接した際に上述の跳ね上げが更に生じ易いと考えられる。特許文献2に記載されるようにローラが円筒状であると、突部との衝突によって上述の跳ね上げが更に生じ易いと考えられる。
上述の四角筒状の閉じた枠体物であっても、特許文献1に記載されるように、この枠体物における海底ケーブルの軸方向にみた下方側(海面に近い側)が浮き上がって、入水角を安定して測定できない場合がある。
そこで、本発明の目的の一つは、水中ケーブルに対する着脱を容易に行える上に、入水角を安定して測定できる入水角測定治具を提供することにある。また、本発明の他の目的は、布設作業性に優れる上に、入水角を安定して測定できる水中ケーブルの布設方法を提供することにある。
本発明の一態様に係る入水角測定治具は、船上から繰り出されて水面に対して斜めに導入される水中ケーブルの入水角の測定に用いられるものであって、前記水中ケーブルにおける水面側を内側、水面から離れる側を外側とするとき、以下のベース部と、少なくとも一つのローラ部と、一対の脱落防止部と、一対の錘部とを備える。
ベース部は、入水角計が取り付けられ、前記水中ケーブルの外側に配置される。
ローラ部は、繰り出される前記水中ケーブルの外側に当接することで回転するように前記ベース部に支持される。
一対の脱落防止部は、前記水中ケーブルを挟むように前記ローラ部の回転軸方向に離間して前記ベース部に一体化され、前記水中ケーブルの外側から嵌め込めるように開放された開放端を有する。
一対の錘部は、各脱落防止部に連結され、前記水中ケーブルの内側に向かって荷重を負荷することで、前記ベース部及び前記ローラ部を前記水中ケーブルに追従させる。
本発明の一態様に係る水中ケーブルの布設方法は、船上から水中ケーブルを繰り出して、水面に対して斜めに導入して布設するものであって、以下の本体配置工程と、錘部配置工程とを備える。
(本体配置工程)上記の入水角測定治具のベース部に前記入水角計を取り付けて、この入水角測定治具を前記水中ケーブルの外側から嵌め込む工程。
(錘部配置工程)前記一対の脱落防止部の開放端に取り付けられた連結ワイヤを前記船に備える一対の滑車にそれぞれ掛止して、前記一対の錘部を垂下する工程。
そして、前記入水角計によって前記水中ケーブルの入水角を測定しながら前記水中ケーブルを布設する。
上記の入水角測定治具は、水中ケーブルに対する着脱を容易に行える上に、入水角を安定して測定できる。
上記の水中ケーブルの布設方法は、布設作業性に優れる上に、入水角を安定して測定できる。
実施形態1の入水角測定治具を用いて、水中ケーブルの入水角を測定する状態を説明する説明図である。 実施形態1の入水角測定治具の概略を示す側面図である。 実施形態1の入水角測定治具の概略を示す正面図である。 実施形態1の入水角測定治具の概略を示す下面図である。 実施形態2の入水角測定治具の概略を示す側面図である。 実施形態2の入水角測定治具の概略を示す正面図である。 実施形態2の入水角測定治具の概略を示す下面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の一態様に係る入水角測定治具は、船上から繰り出されて水面に対して斜めに導入される水中ケーブルの入水角の測定に用いられるものであって、上記水中ケーブルにおける水面側を内側、水面から離れる側を外側とするとき、以下のベース部と、少なくとも一つのローラ部と、一対の脱落防止部と、一対の錘部とを備える。
ベース部は、入水角計が取り付けられ、上記水中ケーブルの外側に配置される。
ローラ部は、繰り出される上記水中ケーブルの外側に当接することで回転するように上記ベース部に支持される。
一対の脱落防止部は、上記水中ケーブルを挟むように上記ローラ部の回転軸方向に離間して上記ベース部に一体化され、上記水中ケーブルの外側から嵌め込めるように開放された開放端を有する。
一対の錘部は、各脱落防止部に連結され、上記水中ケーブルの内側に向かって荷重を負荷することで、上記ベース部及び上記ローラ部を上記水中ケーブルに追従させる。
上記の入水角測定治具は、水中ケーブルに対する容易な着脱と、安定した入水角の測定とを両立できる。
詳しくは、上記の入水角測定治具は、脱落防止部の端部が開放されて、代表的には、ベース部と一対の脱落防止部とで門型をなし、水中ケーブルの外側から容易に配置でき、かつ取り外せる。従って、上記の入水角測定治具は、上述の枠体物のような水中ケーブルへの挿通が不要であり、水中ケーブルに対する着脱を容易に行えて着脱時間を短縮でき、布設時の作業性に優れる。また、水中ケーブルが、布設時に波などによって動いたり、突部を有する形状であったりする場合でも、上記の入水角測定治具は、各脱落防止部に取り付けられた錘部によって脱落防止部を水中ケーブルの内側に向かって引き寄せられる。その結果、上記の入水角測定治具は、脱落防止部を支持するベース部、及びベース部に支持されるローラ部を水中ケーブルの内側に向かって引き寄せられ、水中ケーブルから離脱し難い、好ましくは実質的に離脱しない。従って、上記の入水角測定治具は、水中ケーブルとの接触状態を良好に維持できて、ベース部に支持される入水角計が順次繰り出される水中ケーブルの入水角を安定して測定できる。
(2)上記の入水角測定治具の一例として、上記ベース部を上記船に連結する支持棒部と、上記支持棒部におけるベース部側端部に取り付けられて、上記支持棒部に対する上記ベース部の支持角度を可変にする可変接続部とを備える形態が挙げられる。
上記形態に備える支持棒部は剛体であるため、連結されるベース部を水中ケーブルにある程度押し付けられ、ベース部に支持されるローラ部を水中ケーブルに接触させ易い。また、上記形態は、可変接続部を備えており、上述のように水中ケーブルが動いても、この動きに応じてベース部の支持角度を変えられるため、ベース部及びベース部に支持されるローラ部を水中ケーブルに容易に追従させられる。これらのことから、上記形態は、水中ケーブルとの接触状態をより維持し易く、入水角をより安定して測定できる。
(3)上記の入水角測定治具の一例として、上記水中ケーブルとして、防護管が装着されたものに用いられる形態が挙げられる。
防護管が装着された水中ケーブルは、上述のように分割片同士の接合箇所や小筒体の連結箇所に設けられ、その周方向に局所的に突出する突部や、その軸方向に局所的に突出する突部を有し得る。上記の入水角測定治具は、上述のように錘部によってベース部及びローラ部を水中ケーブルの内側に向かって引き寄せられる。そのため、上記の局所的な突部を有する水中ケーブルに配置された場合でも、突部との当接などによって跳ね上げられ難く、好ましくは実質的に跳ね上げられない。従って、上記形態は、水中ケーブルとの接触状態を良好に維持して、入水角を安定して測定できる。
(4)上記の入水角測定治具の一例として、上記ローラ部が、その回転軸方向の中央から両端に向かって直径が大きくなる鼓状である形態が挙げられる。
上記形態は、水中ケーブルの外周を囲むようにローラ部を配置できるため、ローラ部と水中ケーブルとがより接触し易い。そのため、上記形態は、水中ケーブルとの接触状態を維持し易く、入水角をより安定して測定できる。
(5)上記の入水角測定治具が上述の鼓状のローラ部を備える場合に、上記ローラ部の外周面が形成する円弧の曲げ径が上記水中ケーブルに装着される防護管の外径よりも大きい形態が挙げられる。
上述のように水中ケーブルが防護管を備えて局所的な突部を有する場合でも、鼓状のローラ部である上にその円弧の曲げ径が防護管の外径よりも大きければ、このローラ部は、上記突部を含めた水中ケーブルの外周を確実に囲める。そのため、上記形態は、上記凸部との当接などによる跳ね上げが生じ難く、水中ケーブルとの接触状態を更に維持し易く、入水角をより安定して測定できる。
(6)上記の入水角測定治具の一例として、回転軸が平行するように離間して配置される複数の上記ローラ部を備える形態が挙げられる。
上記形態は、複数のローラ部が上記水中ケーブルの軸方向に離間して配置されて、水中ケーブルに接することができる。従って、上記形態は、水中ケーブルに対するベース部の配置状態が安定するため、入水角を精度よく測定できる。
(7)本発明の一態様に係る水中ケーブルの布設方法は、船上から水中ケーブルを繰り出して、水面に対して斜めに導入して布設する方法であって、以下の本体配置工程と、錘部配置工程とを備える。
(本体配置工程)(1)〜(6)のいずれか一つに記載の入水角測定治具のベース部に前記入水角計を取り付けて、この入水角測定治具を上記水中ケーブルの外側から嵌め込む工程。
(錘部配置工程)上記一対の脱落防止部の開放端に取り付けられた連結ワイヤを上記船に備える一対の滑車にそれぞれ掛止して、上記一対の錘部を垂下する工程。
そして、上記入水角計によって上記水中ケーブルの入水角を測定しながら上記水中ケーブルを布設する。
上記の水中ケーブルの布設方法は、入水角計を取り付けた入水角測定治具を水中ケーブルの外側から嵌め込んだ後、脱落防止部と錘部とを連結する連結ワイヤを船上の滑車に掛止するという簡単な操作で入水角計を水中ケーブルに配置できて、布設作業性に優れる。かつ、上記の入水角測定治具では一対の錘部がそれぞれ独立して位置調整可能な構成である。そのため、上述のように水中ケーブルが波などによって動いたり、突部を有する形状であったりなどしても、これらの錘部が水中ケーブルの内側に向かって荷重を安定して負荷できる。従って、上記の水中ケーブルの布設方法は、水中ケーブルとの接触状態を維持できて、入水角を安定して測定しながら、水中ケーブルを布設できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図中、同一符号は同一名称物を示す。以下の説明では、図1に示す水面500に対して斜めに配置された水中ケーブル200における水面500側を内側(白抜き矢印参照)、水中ケーブル200における水面500から離れる側を外側(黒塗り矢印参照)とする。例えば、図1では、入水角計2が配置される水中ケーブル200の左側が外側、布設船100に近い右側が内側である。図1では、水中ケーブル200の外側は水中ケーブル200の斜め上方、内側は斜め下方といえ、紙面手前側又は奥側を水中ケーブル200の側方とする。
[実施形態1]
図1〜図4を参照して、実施形態1の入水角測定治具1Aを説明する。
(概要)
入水角測定治具1A(以下、治具1Aと呼ぶことがある)は、水中ケーブル200を布設船100から水中(例えば海中)に導入して、水底(例えば海底)などに布設する際に、水中ケーブル200における水面(例えば海水面)500に対する角度である入水角θを測定する入水角計2を水中ケーブル200に配置することに用いられる。
(配置対象)
水中ケーブル200は、代表的には海底ケーブルが挙げられる。水中ケーブル200は、布設船100上から順次繰り出されて、船尾に設けられた円弧状のシュータ110を滑り降りるようにして水面500に案内され、水面500に対して斜めに導入される。順次繰り出される水中ケーブル200に入水角測定治具1Aを配置した状態を維持して、治具1Aに取り付けられた入水角計2によって入水角θを測定する。測定情報は、布設船100の制御部(図示せず)に送信する。測定情報に基づき、水中ケーブル200が所定の入水角θで水中に導入されるように、布設船100の運転条件などを調整する。入水角計2は、市販品など公知のものが利用できる。
入水角測定治具1Aは、防護管250(図3)が装着された水中ケーブル200の布設に用いられることがある。防護管250は、特許文献1に記載されるような一対の樋状の分割片を組み合わせて円筒状に形成されるものが挙げられる。各分割片は、ケーブル本体を収納する断面円弧状の樋部と、樋部の側縁から径方向に突出するフランジ部と、樋部の開口縁に設けられる連結部とを備えるものが挙げられる。一対の分割片のフランジ部同士を重ね合せて接続して小筒体とすることで、ケーブル本体の外周面を樋部で覆うことができる。複数の小筒体を連結することで、ケーブル全長に防護管250を備える水中ケーブル200とすることができる。この防護管250を周方向にみると、樋部がつくる円周面からケーブル径方向に突出する突部255(フランジ部の重複部分)が存在し、軸方向に見ると、上記小筒体の長さに応じた間隔でケーブル径方向に突出する突部(図示せず、連結部の重複部分)が存在する。また、水中ケーブル200は、その全長に亘って一様なケーブル径を有する場合の他、図3に示すように先端部200sのケーブル径が小さく(最小径であり)、先端部200sから離れるにつれてケーブル径が大きくなり、中間部200lに最大径r200を有するものがある。従って、水中ケーブル200は、1本の連続するものであっても、種々のケーブル径をとり得る場合がある。
(全体構成)
実施形態1の入水角測定治具1Aは、入水角計2が取り付けられるベース部10と、繰り出される水中ケーブル200に当接することで回転するようにベース部10に支持される少なくとも一つのローラ部12と、水中ケーブル200を挟むように離間してベース部10に一体化される一対の脱落防止部14l,14rとを備える。両脱落防止部14l,14rにおけるベース部10との接続端とは反対側の端部はいずれも、これら端部間が繋がっておらず開放された開放端である(図3)。これら脱落防止部14l,14rとベース部10とが門型に形成されて(図3)、脱落防止部14l,14rの開放端から治具1Aを水中ケーブル200に嵌め込める。図1に示すように、ベース部10は連結材(ここでは支持棒部18)によって布設船100から吊り下げられ、治具1Aを水中ケーブル200の外側から嵌め込む。すると、入水角計2を支持するベース部10は、水中ケーブル200の外側であって、その軸方向の所定の位置に配置される。ベース部10に回転可能に軸支されるローラ部12は、順次繰り出される水中ケーブル200の外側に順次当接して回転することで、水中ケーブル200の走行を阻害せず、水中ケーブル200の水中への導入を促す。両脱落防止部14l,14rは水中ケーブル200の側方に配置されることで、治具1Aが水中ケーブル200の側方から水面500に脱落することを規制する。
実施形態1の入水角測定治具1Aは、水中ケーブル200との当接などにより、その外側に向かって跳ね上がるなどして水中ケーブル200から離脱することを防止する機構を備える点を特徴の一つとする。詳しくは、治具1Aは、各脱落防止部14l,14rに連結される一対の錘部16l,16rを備える。その他、この例の治具1Aは、ベース部10を布設船100に連結する支持棒部18を備えると共に、複数のローラ部12b,12fを備え、各ローラ部12b,12fが鼓状である(図3)。以下、構成要素ごとに説明する。
(ベース部)
ベース部10は、入水角計2を支持すると共に、ローラ部12及び一対の脱落防止部14l,14rを支持する部材である。この例のベース部10は、図4の下面図(入水角測定治具1Aを水中ケーブル200に配置した状態(以下、使用配置状態と呼ぶ)において水中ケーブル200の内側から見た図)に示すように、十字に交差するように配置される縦添え部101及び横断部104と、縦添え部101の各端部に配置されて横断部104を挟んで横断部104に平行に配置される一対のローラ支持部102b,102fと、ローラ支持部102b,102fの各端部から立設されて(図2も参照)、ローラ部12b,12fの回転軸120b,120fを軸支する一対の軸支部105b,105b及び一対の軸支部105f,105fとを備える。この例の治具1Aは、ベース部10を含めた全体が図3,図4に示すように線対称な形状である。
入水角測定治具1Aの使用配置状態において、図2に示すように、縦添え部101は、水中ケーブル200の軸方向に沿って実質的に平行に配置される。横断部104は、水中ケーブル200を横切るように配置される(図3も参照)。縦添え部101と横断部104との交差部分に入水角計2の載置台とする台座20を備える。この例の台座20は、入水角計2が載置可能な大きさを有する長方形状の平板である(図2〜図4)。
ローラ支持部102bと一対の軸支部105b,105bとは図3に示すように門型に配置される。ローラ支持部102fと一対の軸支部105f,105fとも同様に門型に配置される。ローラ支持部102b(又は102f)の各端部から垂下される一対の軸支部105b,105b(又は105f,105f)の開放端間でローラ部12b(又は12f)を挟むように支持し、軸支部105b,105b(又は105f,105f)間に回転軸120b(又は120f)が架け渡される。この例のローラ支持部102b,102fは、その長さを回転軸120b,120fの長さに対応した長さとし、横断部104よりも短い(図4も参照)。そのため、横断部104の両端部は、ローラ支持部102b,102fの端部から突出する。この突出部分に脱落防止部14l,14rが設けられている。つまり、ローラ部12b,12fの端面よりも回転軸120b,120f方向の外方に脱落防止部14l,14rが位置する。
この例では、縦添え部101,横断部104,ローラ支持部102b,102fを四角筒状材とし、軸支部105b,105fを断面[状に折り曲げた板材とする。こうすることで、入水角計2、ローラ部12、及び一対の脱落防止部14l,14rを十分に支持可能な強度を有しながら、軽量で水中ケーブル200への配置が容易なベース部10とすることができる。ベース部10の各構成部材の接続には、溶接や、ボルトなどの締結部材などを利用できる。この例では、台座20を図3に示すようにUボルトといった連結部材22によってベース部10に固定しており、入水角計2の大きさなどによって台座20の大きさなどを容易に変更できる。連結部材22に代えて溶接などを利用できる。
ベース部10は、入水角計2、ローラ部12、一対の脱落防止部14l,14rを支持できれば、その形状を適宜変更できる。例えば、縦添え部101、横断部104、ローラ支持部102b,102fを含む一体のブロック体(厚い板材)などとすることができる。
ベース部10を含む入水角測定治具1Aの構成材料には、金属が挙げられる。特に海などの使用環境の観点から防食性、耐候性などに優れる金属が好ましく、海底ケーブルといった重量物、防護管250を備える場合には更に重量物に接触し得るという使用状態の観点から強度に優れる金属が好ましい。例えばステンレス鋼などが好適に利用できる。
(ローラ部)
この例では、図2に示すように、各回転軸120b,120fが平行するように離間して配置される一対のローラ部12b,12fを備える。各ローラ部12b,12fは、入水角測定治具1Aの使用配置状態において水中ケーブル200の軸方向に離間して配置される。この例のローラ部12b,12fはいずれも、図3に示すようにその回転軸120b,120f方向の中央から両端に向かって直径が大きくなる鼓状であり、同じ形状、同じ大きさとしている。また、この例のローラ部12b,12fはいずれも、その外周面が形成する円弧の曲げ径r12が水中ケーブル200の最大径r200よりも大きい。治具1Aの配置対象を防護管250が装着された水中ケーブル200とする場合、上記の最大径r200とは、ケーブル径が大きい中間部200lに装着された防護管250の外径のうち、突部255を有する箇所の外径に相当する。鼓状のローラ部12の曲げ径r12が水中ケーブル200の最大径r200よりも大きいことで、ローラ部12は、水中ケーブル200のうち最小径を有する先端部200sは勿論、最大径を有する中間部200lの外周をも囲める。上記曲げ径r12は、水中ケーブル200の最大径r200の1.5倍以上程度とすれば、防護管250が装着された水中ケーブル200であっても、その外周を良好に囲める。最大径r200などに応じてローラ部12の大きさを選択することで、軽量な治具1Aとすることができる。
本例のように複数のローラ部12を備える場合には、少なくとも一つのローラ部12の形状や大きさを異ならせることもできる。
(脱落防止部)
この例では、入水角測定治具1Aの使用配置状態において水中ケーブル200を挟むようにローラ部12の回転軸120b,120f方向に離間して配置される脱落防止部14l,14rを備える。この例の脱落防止部14l(又は14r)は、図3に示すようにベース部10の横断部104に取り付けられるL字状の外郭部140l(又は140r)と、外郭部140l(又は140r)に長ボルトといった連結軸部145l(又は145r)で連結される補助ローラ部142l(又は142r)とを備える。脱落防止部14l,14rは、外郭部140l,140rが横断部104の各端面に溶接などによって接続され、外郭部140l,140rに対して補助ローラ部142l,142rが軸支されることで、ベース部10に一体化される。
この例では、図2に示すように、入水角測定治具1Aの使用配置状態において水中ケーブル200の軸方向にみて、脱落防止部14l,14rは一対のローラ部12b,12fの中間に位置する(図2では脱落防止部14lのみ見える。図4も参照)。また、図3に示すように、脱落防止部14l,14rはローラ部12b,12fの回転軸120b,120f方向の外方であって、水中ケーブル200の軸方向にみた場合にローラ部12b,12fの端面近傍に位置する(図3ではローラ部12b及び回転軸120bのみ見える、図4も参照)。この配置によって、ローラ部12b,12fと、一対の脱落防止部14l,14rとにより、水中ケーブル200を三方から囲める。また、この例では、脱落防止部14l,14r間の間隔をローラ部12b,12fの長さに対応させると共に、ローラ部12b,12fからの突出量を水中ケーブル200の最大径r200に応じて調整している。このように脱落防止部14l,14rの配置位置、大きさなどを適切に調整することで、水中ケーブル200における側方への移動範囲を規制して、治具1Aを水中ケーブル200により確実に接触させられる。
補助ローラ部142l,142rはいずれも円筒状体であり(図3の補助ローラ部142lの部分切欠を参照)、ベアリングなどの軸受け(図示せず)を介して、連結軸部145l,145rに対して回転可能に取り付けられている。この例では、入水角測定治具1Aの使用配置状態において水中ケーブル200から離れる側、図3では回転軸120b方向(左右方向)に離れる側に外郭部140l(又は140r)が位置し、水中ケーブル200とより確実に接触できるように水中ケーブル200に近い側に補助ローラ部142l,142rが位置する。ここで、脱落防止部14l,14rを外郭部140l,140rのみとした場合でも、水中ケーブル200における側方への移動範囲を規制でき、治具1Aが水中ケーブル200から脱落することを防止できる。本例のように回転可能に支持される補助ローラ部142l,142rを備えると、一対のローラ部12b,12fと共に水中ケーブル200の水中への導入を促進し易い上に、接触による水中ケーブル200の損傷も防止し易い。
本例のように脱落防止部14l,14rとベース部10とを別部材とせず、両者を門型の一体物とすることもできる。例えば、金属板を適宜な形状に切断して折り曲げるなどして、ベース部10に一体の脱落防止部14l,14r(外郭部140l,140r)を成形できる。
(錘部)
脱落防止部14l,14rにはそれぞれ、錘部16l,16rが連結されている。この例では、脱落防止部14l,14rの開放端にL字状の外郭部140l,140rの短片部が位置し、この短片部にアイボルトといった係止部15l,15rが取り付けられている。係止部15l,15rにはそれぞれ連結ワイヤ160,160が取り付けられ、連結ワイヤ160,160を介して錘部16l,16rは脱落防止部14l,14rに連結され、ひいてはベース部10に連結される。これら錘部16l,16rはそれぞれ、図1,図3,図4に示すように、入水角測定治具1Aの使用配置状態において、水中ケーブル200の側方(図3では回転軸120b方向(左右方向))かつ内側に位置する。
布設船100の船尾には一対の滑車116,116が固定されている(図1では一つのみ示す)。入水角測定治具1Aの使用配置状態において連結ワイヤ160,160の中間部はそれぞれ、各滑車116,116に支持され、各滑車116,116から延びる連結ワイヤ160,160の端部に錘部16l,16rが垂下される。このように配置される錘部16l,16rは、脱落防止部14l,14rを介して、脱落防止部14l,14rに一体のベース部10を水中ケーブル200の内側に引き寄せるように荷重を負荷する。更に錘部16l,16rは、ベース部10を介して、ベース部10が支持するローラ部12b,12fを水中ケーブル200の内側に引き寄せるように荷重を負荷する。即ち、一対の錘部16l,16rは、ベース部10及びローラ部12に対して水中ケーブル200の内側に向かって荷重を負荷することで、治具1Aにおける水中ケーブル200からの跳ね上がり(離脱)を防止し、ベース部10及びローラ部12を水中ケーブル200に追従させる。
特に、実施形態1の入水角測定治具1Aでは、錘部16l,16rのそれぞれに対して連結ワイヤ160,160及び滑車116,116が設けられる。そのため、各脱落防止部14l,14rの傾き状態に応じて、連結ワイヤ160,160の長さを独立して調整可能である。また、錘部16l,16rの質量もそれぞれ独立して調整可能である。これらの調整によって、錘部16l,16rの荷重をベース部10及びローラ部12に適切に負荷して、ベース部10及びローラ部12を水中ケーブル200の内側に向かって引き寄せた状態を維持し易く、治具1Aの離脱を良好に防止できる。その結果、治具1Aは水中ケーブル200との接触状態を維持できる。
錘部16l,16rが重いほど、上述の跳ね上がりを防止し易いものの、重過ぎると水中ケーブル200の走行を阻害したり、水中ケーブル200を損傷したりする恐れがある。また、連結ワイヤ160が長過ぎると錘部16l,16rが着水して浮力を受け、ベース部10などに荷重を適切に付与できない恐れがある。従って、適切な荷重付与を行えるように、錘部16l,16rの質量や連結ワイヤ160,160の長さなどを調整するとよい。
(支持棒部)
この例の入水角測定治具1Aは、支持棒部18を備えて、支持棒部18が布設船100に取り付けられることで布設船100に連結される。この例の支持棒部18は、図1に示すように布設船100の船尾に設けられた架台112から吊り下げるようにして、ベース部10、ローラ部12、及び一対の脱落防止部14l,14rを主体とする治具本体を支持する。水中ケーブル200の軸方向の所定の位置に治具本体が配置されるように、支持棒部18の長さを適宜調整するとよい。この例の支持棒部18と治具本体とは、支持棒部18におけるベース部10から離れる側の端部(図1では上端)に配置される可変接続部198を介して連結される。可変接続部198にはユニバーサルジョイント金具(後述)などが利用できる。この例の可変接続部198は、水中ケーブル200の内外方向(図1の黒矢印参照)、及び水中ケーブル200の側方である左右方向(図1では紙面手前から奥又はその逆方向)に揺動可能に支持棒部18を支持すると共に、治具本体が水中ケーブル200に近接配置されるように支持棒部18の角度を調整する。
また、この例の入水角測定治具1Aは、支持棒部18におけるベース部10側端部(図1では下端)に取り付けられて、支持棒部18に対するベース部10の支持角度を可変にする可変接続部19を備える。可変接続部19を介して、治具本体(ベース部10)と支持棒部18とが連結される。可変接続部19や上述の可変接続部198には、図2,図4に示すように十字に組み付けられて二方向の回転を可能にするユニバーサルジョイント金具などが利用できる。この例では、ベース部10のうち、縦添え部101の端面に設けられた一対の接続片109(図2,図3)に可変接続部19の一端部が挟み込まれ、この重複部分がボルトなどの締結部材で連結される(図3では可変接続部19及び支持棒部18を省略)。支持棒部18のベース部10側端部に設けられた一対の接続片に可変接続部19の他端部が嵌め込まれ、この重複部分がボルトなどの締結部材で連結される。上記の一端部の締結部材を回転中心として水中ケーブル200の内外方向(図1,図2の黒矢印参照)に揺動可能に治具本体は支持される。上記の他端部の締結部材を回転中心として、水中ケーブル200の側方である左右方向(図2では紙面手前から奥又はその逆方向)に揺動可能に治具本体は支持される。これら可変接続部19,198を介して治具本体と支持棒部18と布設船100とが連結されることで、治具本体は、水中ケーブル200の動きに応じて支持角度が変更可能であり、水中ケーブル200に追従して、配置状態を維持し易い。
(使用例)
上記構成を備える入水角測定治具1Aは、布設船100上から水中ケーブル200を繰り出して、水面500に対して斜めに導入して、水中ケーブル200を布設する際に、以下のように使用する。実施形態の水中ケーブルの布設方法は、以下の本体配置工程、錘部配置工程を備えて、治具1Aを介して、水中ケーブル200に入水角計2を配置し、この入水角計2によって入水角θを測定しながら、水中ケーブル200を布設する。
水中ケーブル200は、布設船100に積載する。布設船100は、この載置される水中ケーブル200を船上から水面500に案内するシュータ110と、入水角測定治具1Aに連結される支持棒部18を吊架する架台112と、各錘部16l,16rに連結される連結ワイヤ160,160を掛止する一対の滑車116,116とを備えるものが挙げられる。その他、布設船100は、治具1Aに支持される入水角計2からの測定情報の伝送機構や測定情報に基づき運転操作などの制御を行う制御部、船尾に設けられて連結ワイヤ160の係止作業を行うステップ台118、特許文献1に記載されるように防護管250の取付機構などを備えることができる。架台112の高さや水平位置などを制御部によって自動的に調整可能な構成とすると、支持棒部18の位置決めを容易に行える。入水角測定治具1Aのベース部10には、入水角計2を取り付けておく。
布設初期、布設船100上から水中ケーブル200の先端部200sが水面500に対して斜めに導入された状態で繰り出しを停止する。停止状態で、架台112から支持棒部18によって治具本体を吊り下げ、水中ケーブル200における軸方向の所定の位置に、入水角計2を備える治具本体を配置する。ここで、支持棒部18はワイヤに比較してある程度厚いため、布設船100の運転操作を行う作業者などが目視確認し易い。また、この例では支持棒部18をベース部10の中心に位置する縦添え部101に連結している。そのため、支持棒部18の軸が水中ケーブル200の軸に沿うように支持棒部18の位置を調整すれば、水中ケーブル200にベース部10の縦添え部101を縦添えできる。このように支持棒部18は、治具本体を水中ケーブル200の適切な位置に位置決めする指標に利用でき、治具本体の取付作業性の向上に寄与できる。
入水角計2を備える治具本体を水中ケーブル200に嵌め込む(本体配置工程)。より具体的には、上述のように水中ケーブル200の所定の位置に吊り下げられた治具本体を水中ケーブル200の外側から嵌め込む。治具本体は、上述のように一対の脱落防止部14l,14rの開放端を嵌め込み口とする門型であり、容易に嵌め込める。嵌め込み後、一対の脱落防止部14l,14rの開放端に取り付けられた連結ワイヤ160,160をそれぞれ滑車116,116に掛止して、一対の錘部16l,16rを垂下する(錘部配置工程)。この掛止作業は、上述のステップ台118を利用して容易に行え、小船などは不要である。以上により、水中ケーブル200に対して、治具1Aを介して入水角計2を配置できる。水中ケーブル200の繰り出し前に、適宜、ケーブル本体に防護管250を取り付けることができる。
水面500に対する水中ケーブル200の軸がつくる角が入水角θである。ベース部10の縦添え部101は、治具1Aが水中ケーブル200に適切に接触した状態では水中ケーブル200の軸方向に沿って配置され(縦添えされ)、縦添え部101における水面500に対する傾斜角度が入水角θに実質的に等しくなる。そこで、ベース部10に取り付けられた入水角計2は、縦添え部101の傾斜角度を測定することで入水角θを測定する。入水角θを高精度に測定するには、ベース部10、特に縦添え部101が布設船100から順次繰り出される水中ケーブル200に縦添えされた状態を維持すること、即ち両ローラ部12b,12fが水中ケーブル200に接触した状態を維持する必要がある。
実施形態1の入水角測定治具1Aは、波や潮の流れ、布設船100自体の揺動などによって水中ケーブル200が過度に動いたり、本例のように局所的な突部255を有する防護管250を備えたりする場合でも、錘部16l,16rによって、ベース部10及びローラ部12を水中ケーブル200の内側に引き寄せて、水中ケーブル200に追従させられる。特に、錘部16l,16rが独立して位置調整可能なため、一方の錘部16lが一方の脱落防止部14lを、他方の錘部16rが他方の脱落防止部14rをそれぞれ独立して水中ケーブル200の内側に向かって引き寄せられる。例えば、図3に示す脱落防止部14l,14rの連結軸部145l,145rが水中ケーブル200の軸に直交する状態から、水中ケーブル200の動きに応じて、非直交に交差する状態とすることができる。この状態では、水中ケーブル200の軸方向(回転軸120bに直交方向)にみて、一対の脱落防止部14l,14rのうち、一方が斜め下方、他方が斜め上方に位置する。より具体的には、一方の脱落防止部(例えば、図3において左側の脱落防止部14l)の開放端は、水面500(図1)に近づき、他方の脱落防止部(同右側の脱落防止部14r)の開放端は、水面500から遠ざかるように配置され、水中ケーブル200を囲むことになる。この状態で、錘部はベース部10及びローラ部12に荷重を負荷する。このように水中ケーブル200の動きに治具1Aを追従させることで、治具1Aに取り付けられた入水角計2によって入水角θを測定することができる。
入水角測定治具1Aを水中ケーブル200から取り外す場合は、連結ワイヤ160,160を滑車116から外した後、又は錘部16l,16rを連結ワイヤ160,160から外した後、支持棒部18によって治具本体を吊り上げるとよい。
(効果)
実施形態1の入水角測定治具1Aは、入水角計2を支持するベース部10と、一対の脱落防止部14l,14rとが門型をなすため、水中ケーブル200への着脱を容易に行える。そのため、治具1Aの着脱時間が短く、作業性に優れる。かつ、治具1Aでは、水中ケーブル200の一側方に錘部16l、他側方に錘部16rを配置させ、各錘部16l,16rの荷重によって、ベース部10及びローラ部12を水中ケーブル200の内側に引き寄せられる。従って、水中ケーブル200からの跳ね上がりなどによる離脱を防止して、治具本体と水中ケーブル200との接触状態を良好に維持できるため、治具1Aに取り付けられた入水角計2によって、水中ケーブル200の入水角θを安定して測定できる。このように治具1Aは、水中ケーブル200に対する容易な着脱と、安定した入水角θの測定とを両立できる。
特に、この例の入水角測定治具1Aは、以下の点からも、水中ケーブル200との接触状態を維持し易く、入水角θを精度よく測定できる。
(1)任意の形状に変形可能なワイヤではなく、剛体の支持棒部18によって治具本体が支持されるため、支持棒部18によって治具本体を水中ケーブル200の内側に押し付ける作用をある程度期待できる。
(2)支持棒部18は、可変接続部19,198を介して布設船100と治具本体とを連結するため、治具本体が水中ケーブル200に追従して適切な角度で支持され易い。
(3)ローラ部12が鼓状であるため、水中ケーブル200の外周を囲むように配置されて水中ケーブル200に接触し易い。特に、ローラ部12の曲げ径r12が水中ケーブル200に装着される防護管250の外径(最大径r200)よりも大きく、比較的大径のもの(最大径r200を有する中間部200lと同程度のケーブル径を有するもの)から比較的小径のもの(最小径を有する先端部200sと同程度のケーブル径を有するもの)まで、任意の大きさの水中ケーブル200にローラ部12が接触し易い。
(4)複数のローラ部12b,12fを備える上に、ローラ部12が比較的大きいため、治具1Aの自重を水中ケーブル200の内側に押し付ける荷重として利用できる。
(5)水中ケーブル200の外側に入水角計2を配置するため、入水角計2を、治具本体を水中ケーブル200の内側に押し付ける荷重として利用できる。
実施形態の水中ケーブルの布設方法は、水中ケーブル200に入水角計2を配置するにあたり入水角測定治具1Aを利用するため、上述のように治具1Aを容易に着脱できて、布設作業性に優れる。かつ、実施形態の水中ケーブルの布設方法は、治具1Aを利用するため、治具1Aと水中ケーブル200との接触状態を良好に維持できて、布設時に水中ケーブル200の入水角θを安定して測定できる。治具1Aに代えて、後述する実施形態2の入水角測定治具1Bを利用した場合も、着脱が容易で布設作業性に優れる上に、水中ケーブル200との接触状態を維持して、入水角θを安定して測定できる。
[実施形態2]
図5〜図7を参照して、実施形態2の入水角測定治具1Bを説明する。
入水角測定治具1B(以下、治具1Bと呼ぶことがある)の基本的構成は、実施形態1の治具1Aと同様である。概略を述べると、治具1Bは、入水角計2を支持するベース部10と、ベース部10に支持されて水中ケーブル200(図6)の外側に当接して回転する一対のローラ部12b,12fと、ベース部10に一体化されて、ベース部10と共に門型をなす一対の脱落防止部14l,14r(図7)と、各脱落防止部14l,14rに連結され、水中ケーブル200の内側に向かって荷重を負荷することでベース部10及びローラ部12を水中ケーブル200に追従させる一対の錘部16l,16r(図6,図7)とを備える。ベース部10は、可変接続部19を介して支持棒部18に連結される(図5,図7)。実施形態2の治具1Bにおける実施形態1との相違点は、ベース部10の形状、ローラ部12の大きさ、脱落防止部の個数が挙げられる。以下、相違点を中心に説明し、実施形態1と重複する構成及び効果は詳細な説明を省略する。
この例のベース部10は、図7の下面図(入水角測定治具1Bの使用配置状態において水中ケーブル200の内側から見た図)に示すように、H字状に配置される縦添え部101及び一対の横断部103,104と、縦添え部101の各端部近くに取り付けられ、横断部103,104に平行に配置される一対のローラ支持部102b,102fとを備える。この例では、縦添え部101及び横断部103,104を実施形態1と同様に四角筒状材とし、ローラ支持部102b,102fは平板材とする(図6ではローラ支持部102bを示す)。入水角計2を載置する台座20は縦添え部101に取り付けている(図5も参照)。
ローラ支持部102b,102fには、図5に示すように正面視角張ったU字状であり、一対の縦脚部と、両縦脚部を繋ぐ横連結部とを備える一対の軸支部105l,105rが取り付けられる(図6,図7も参照)。軸支部105l(又は105r)における各縦脚部と横連結部との角部にそれぞれローラ部12b,12fが軸支され、軸支部105l(又は105r)は、両ローラ部12b,12fを一体に支持する。縦脚部の端部は、図6に示すように直角に折り曲げられて、ローラ部12の回転軸120b(又は120f)方向に平行に設けられて、ローラ支持部102b(又は102f)に重ね合わされる。この重複箇所にボルトといった締結部材が取り付けられて、両ローラ部12b,12fは、ベース部10に回転可能に支持される。
両ローラ部12b,12fは、実施形態1と同様に鼓状であるが、図6に示すようにその外周面が形成する円弧の曲げ径r12が比較的小さい。この例の曲げ径r12は、比較的小径の水中ケーブル200、例えば先端部200sのケーブル径と同程度である。
この例では、実施形態1と同様に横断部104の各端部に一対の脱落防止部14l,14rを備えることに加えて、横断部103の各端部にも一対の脱落防止部14Bl,14Brを備える(図7)。この例の脱落防止部14l,14r,14Bl,14Brはいずれも、L字状の外郭部140l,140r及び円筒状の補助ローラ部142l,142rを備え、端部が開放端である。また、この例では、入水角測定治具1Bの使用配置状態において水中ケーブル200の進行方向前方に配置される脱落防止部14l,14rにそれぞれ、錘部16l,16rが連結されている。
その他、この例では、図6に示すように横断部103,104の軸方向の中心位置に対して、ローラ部12の回転軸120b方向の中心位置をずらしている。図6ではローラ部12を右側寄りとしている。こうすることで、ローラ部12と左側の脱落防止部14l,14Blとの間に隙間を設けられる。この隙間を、防護管250の重量を支持するワイヤ(図示せず)の挿通空間などに利用できる。このようにローラ部12の位置をずらして正面視非対称な形状とした場合に錘部16l,16rの質量を同じとすると、入水角測定治具1Bの重心位置が偏心する。しかし、治具1Bは、実施形態1と同様に錘部16l,16rをそれぞれ独立して位置調整できて、水中ケーブル200の内側に向かってベース部10などに荷重を負荷できるため、上記重心位置によらず、水中ケーブル200との接触状態を維持できる。又は、錘部16l,16rの質量を異ならせて、上記重心位置を調整することもできる。実施形態1と同様に、正面視対称な形状とすることも勿論できる。
(効果)
実施形態2の入水角測定治具1Bは、実施形態1と同様に、入水角計2を支持するベース部10と脱落防止部14l,14r,14Bl,14Brとが門型をなすため、水中ケーブル200への着脱を容易に行えて、着脱時間が短く、作業性に優れる。かつ、治具1Bは、実施形態1と同様に、水中ケーブル200の各側方に錘部16l,16rを配置させ、各錘部16l,16rの荷重によって、水中ケーブル200との接触状態を良好に維持できる。従って、治具1Bは、実施形態1と同様に、水中ケーブル200に対する容易な着脱と、安定した入水角θの測定とを両立できる。
特に、この例の入水角測定治具1Bは、支持棒部18との連結箇所から遠い側に錘部16l,16rを備える。ここで、治具1Bにおける支持棒部18との連結箇所に近い側では、支持棒部18による水中ケーブル200への押し付けをある程度期待できる。そのため、支持棒部18に近いローラ部12bや脱落防止部14Bl,14Brは、水中ケーブル200に接触し易い。しかし、上述の近い側が支持棒部18によって押し付けられることで、治具1Bにおける支持棒部18との連結箇所から遠い側が水中ケーブル200から外れる恐れがある。これに対し、この例の治具1Bは、上述の遠い側に錘部16l,16rを備えるため、上述の遠い側の離脱を防止して、水中ケーブル200に接触させられる。従って、治具1Bは、水中ケーブル200との接触状態を維持し易く、入水角θを精度よく安定して測定できる。
また、この例の入水角測定治具1Bは、ローラ部12が比較的小径であるため、実施形態1に比較して軽量であり、水中ケーブル200への着脱を更に容易に行えて、作業性により優れる。この治具1Bは、ローラ部12の曲げ径r12に対応した比較的小径の水中ケーブル200は勿論、比較的大径の水中ケーブル200、例えば中間部200lと同程度のケーブル径を有するものであっても、水中ケーブル200との接触状態を維持し易い。水中ケーブル200の軸方向に離間して配置される両ローラ部12b,12fに加えて、水中ケーブル200の軸方向に離間して配置されると共に、図6に示すように水中ケーブル200の側方を挟むように配置される複数対の脱落防止部14l,14r,14Bl,14Br(特に補助ローラ部142l,142r)を備えるからである。
本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、上述の実施形態1,2に対して、以下の少なくとも一つの変更が可能である。
(1)ローラ部を一つのみ、又は三つ以上とする。
(2)ローラ部の少なくとも一つを円筒状とする。
(3)布設対象として、防護管を備えていない水中ケーブルとする。
本発明の入水角測定治具は、海底ケーブルに代表される水中ケーブルを布設する際に水中ケーブルに入水角計を配置することに利用できる。本発明の水中ケーブルの布設方法は、海底ケーブルに代表される水中ケーブルの布設に利用できる。
1A,1B 入水角測定治具
2 入水角計 20 台座 22 連結部材
10 ベース部 101 縦添え部 103,104 横断部
102b,102f ローラ支持部
105b,105f,105l,105r 軸支部 109 接続片
12,12b,12f ローラ部 r12 曲げ径 120b,120f 回転軸
14l,14r,14Bl,14Br 脱落防止部 140l,140r 外郭部
142l,142r 補助ローラ部 145l,145r 連結軸部
15l,15r 係止部
16l,16r 錘部 160 連結ワイヤ
18 支持棒部 19,198 可変接続部
100 布設船(船) 110 シュータ 112 架台 116 滑車
118 ステップ台
200 水中ケーブル 200l 中間部 200s 先端部 250 防護管
255 突部 r200 最大径
500 水面 θ 入水角

Claims (6)

  1. 船上から繰り出されて水面に対して斜めに導入される水中ケーブルの入水角の測定に用いられる入水角測定治具であって、
    前記水中ケーブルにおける水面側を内側、水面から離れる側を外側とするとき、
    入水角計が取り付けられ、前記水中ケーブルの外側に配置されるベース部と、
    繰り出される前記水中ケーブルの外側に当接することで回転するように前記ベース部に支持される少なくとも一つのローラ部と、
    前記水中ケーブルを挟むように前記ローラ部の回転軸方向に離間して前記ベース部に一体化され、前記水中ケーブルの外側から嵌め込めるように開放された開放端を有する一対の脱落防止部と、
    各脱落防止部に連結され、前記水中ケーブルの内側に向かって荷重を負荷することで、前記ベース部及び前記ローラ部を前記水中ケーブルに追従させる一対の錘部と
    前記ベース部を前記船に連結する支持棒部と、
    前記支持棒部におけるベース部側端部に取り付けられて、前記支持棒部に対する前記ベース部の支持角度を可変にする可変接続部とを備え
    前記ベース部は、前記水中ケーブルの軸方向に沿って配置される縦添え部と、前記縦添え部に交差する横断部とを備え、
    前記横断部の両端部は、前記ローラ部の端面よりも回転軸方向の外方に突出し、
    各脱落防止部は、前記横断部の各端部に設けられる入水角測定治具。
  2. 前記水中ケーブルとして、防護管が装着されたものに用いられる請求項に記載の入水角測定治具。
  3. 前記ローラ部は、その回転軸方向の中央から両端に向かって直径が大きくなる鼓状である請求項1又は請求項に記載の入水角測定治具。
  4. 前記ローラ部の外周面が形成する円弧の曲げ径が、前記水中ケーブルに装着される防護管の外径よりも大きい請求項に記載の入水角測定治具。
  5. 回転軸が平行するように離間して配置される複数の前記ローラ部を備える請求項1から請求項のいずれか1項に記載の入水角測定治具。
  6. 船上から水中ケーブルを繰り出して、水面に対して斜めに導入して布設する水中ケーブルの布設方法であって、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の入水角測定治具のベース部に前記入水角計を取り付けて、この入水角測定治具を前記水中ケーブルの外側から嵌め込む工程と、
    前記一対の脱落防止部の開放端に取り付けられた連結ワイヤを前記船に備える一対の滑車にそれぞれ掛止して、前記一対の錘部を垂下する工程とを備え、
    前記入水角計によって前記水中ケーブルの入水角を測定しながら前記水中ケーブルを布設する水中ケーブルの布設方法。
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