JP6519940B2 - 透光性部材及びタッチパネル用カバー部材 - Google Patents
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Description
携帯電話やPDAなどの各種携帯端末の多くは、操作者が指やスタイラスペン等を表示画面に直接接触させることによって操作される。これらの表示部は、映像や画像を表示させる表示装置と、操作者の指やスタイラスペン等の接触位置を認識するタッチパネルと、表示装置及びタッチパネルの表面を覆うように設けられた、透光性部材を具備するタッチパネル用カバー部材等により構成されている。
また、美術館や貴金属店などでは、絵画や商品を保護するため、透光性部材からなるショーケースが用いられている。
また、操作者の指の指紋や埃等が付着することにより、表示部やショーケース内の視認性が低下しやすくなるため、透光性部材には、付着した指紋等の汚れを拭き取り易いことが求められている。
このように、透光性部材には、押圧傷が付き難く(硬度が高く)、摩擦傷が付き難く且つ指紋等の汚れの拭き取りが容易であること(滑り性)が求められている。
ここで、「機能層」とは、透光性部材に対して、機能、特性を付与したり、外観を変えるための層をいう。機能や特性を付与するための層として、例えば、透光性部材に対して、赤外線の透過を抑制する特性を付与する赤外線遮蔽層、紫外線の透過を抑制する特性を付与する紫外線遮蔽層、透光性部材が損傷した時に、基板の破片が飛散することを抑制する機能を付与する飛散防止層のように、透光性部材に様々な機能、特性を付与する層、色味や模様を付与して、外観を変える層等が挙げられる。
酸素をチャンバ内に導入せず窒素のみ導入した場合でも、チャンバ内の残留ガス等の影響で、Si3N4膜にSiO2が混合し、SiOxNy膜になることがあるが、Siターゲットに投入する電力を変えて成膜レートを変えることにより、SiOxNy膜中のxとyの比をコントロールすることが可能である。 Siターゲットに投入する電力が高いほど、ターゲット表面が清浄に保たれるため、x/(x+y)は小さくなる。
透明基板として、厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板(日本電気硝子社製 OA−10G)を準備した。
カルーセル型のスパッタ装置により、チャンバ内を回転する無アルカリガラス基板の上に、Siターゲットを用いて、Si膜を形成するスパッタ領域と、そのSi膜を酸素ラジカル及び窒素ラジカルを用いて酸窒化する酸窒化領域とを交互に通過させる、いわゆるRAS法により、SiOxNy膜(ハードコート層)を形成した。
なお、Si膜の成膜条件として、チャンバ内の圧力は0.17Paであり、Si膜を形成する際の電力(ターゲット投入電力)、供給ガスの窒素と酸素の流量、SiOxNy膜の厚み、屈折率(光の波長:550nm)及び{x/(x+y)}は表1及び表2に示す通りである。
押圧傷及び摩擦傷の付きやすさの評価は、揺動擦り試験により行った。揺動擦り試験は、テーバーインダストリーズ社製 Taber Oscillating Abrasion Tester 6160を用いて行われ、装置内に、試料とともにPREMIER Silica社製 Colorado Silica Sand(Sieve Sizes 6/9)1300g投入し、揺動ストローク100mm、揺動速度200往復/分、揺動回数1000往復の条件で行った際に、透光性部材表面(実施例1〜9、比較例1、2、4は低摩擦層側表面、比較例3はハードコート層側表面)で発生した傷を目視及び光学顕微鏡(倍率50倍)により観測することにより評価した。目視で傷が発見された場合は×、目視では傷が発見されないが、光学顕微鏡により傷が発見された場合は〇、光学顕微鏡によっても傷が発見されない場合は◎とした。
低摩擦層の耐久性の評価は、スチールウール擦り試験により行った。スチールウール擦り試験は、縦10mm×横10mmの日本スチールウール社製 ボンスター業務用等級#0000を低摩擦層表面に押し当て(荷重1000g)、揺動ストローク40mm、揺動速度60往復/分、揺動回数1000往復の条件で行った後に、水との接触角を測定した。接触角が90°以上の場合、同条件にて再度擦り試験を行い、水との接触角が90°未満となるまで擦り試験及び接触角の測定を繰り返した。
実施例1〜5及び比較例1、2に関しては揺動回数6000回まで行い、実施例6〜9及び比較例4に関しては揺動回数5000回まで行った。
揺動回数6000回まで行った場合において、揺動回数5000往復未満で水との接触角が90°未満となった場合は×、揺動回数5000往復で水との接触角が90°以上であるが、揺動回数6000往復で水との接触角が90°未満となった場合は○、揺動回数6000往復で水との接触角が90°以上である場合は◎とした。
揺動回数5000回まで行った場合において、揺動回数5000往復未満で水との接触角が90°未満となった場合は×、揺動回数5000往復で水との接触角が90°以上となった場合は○とした。
なお、低摩擦層の耐久性評価は実施例1〜9、比較例1、2、4について実施し、低摩擦層の無い比較例3及び比較例5については実施しなかった。
一方、表1の比較例1に示す通り、SiOxNy膜において、x/(x+y)=1.0であると、SiOxNy膜の硬度が低くなり、押圧傷が発生した。また、比較例2に示す通り、ZrO2膜は、低摩擦層との密着性が悪くなり、低摩擦層の耐久性が低かった。
一方、表2の比較例3に示す通り、低摩擦層が形成されていないと、摩擦傷が発生した。比較例4に示す通り、ハードコート層が無いと、押圧傷が発生した。比較例5に示す通り、ハードコート層及び低摩擦層が無いと、押圧傷及び摩擦傷が発生した。
10 透明基板
11 ハードコート層
12 低摩擦層
13 機能層
Claims (6)
- 透光性を有するガラス、セラミックス、石英またはサファイアからなる基板と、
前記基板の少なくとも一方の主面上に配されており、SiOxNy(0<x、0<y、0<x/(x+y)≦0.45)を含有するハードコート層と、
前記ハードコート層上に隣接して配され、有機ケイ素化合物を含有する低摩擦層とを備えてなることを特徴とする透光性部材。 - 前記ハードコート層の屈折率(光の波長:550nm)は、1.6以上であることを特徴とする請求項1に記載の透光性部材。
- 前記ハードコート層の厚みは、150〜1100nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の透光性部材。
- 前記有機ケイ素化合物は、フッ素含有有機ケイ素化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の透光性部材。
- 前記基板と前記ハードコート層との間に、更に機能層が配されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の透光性部材。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の透光性部材を具備することを特徴とするタッチパネル用カバー部材。
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