JP6519854B2 - 円筒型部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば円筒型ターゲット材等に用いられる円筒型部材の製造方法に関するものである。
従来より、溶製法では作製が困難な、融点が2000℃を超える高融点金属材料からなる長尺の円筒型部材を作製する際には、金属カプセルに金属粉末を充填し、熱間でダイスから押出し成形する熱間押出し法や、熱間で加圧焼結する熱間静水圧プレス法(以下、HIP法という。)等が用いられている。
そして、このような円筒型部材の製造方法としては、例えば、金属粉末を圧縮成形後に焼結したビレットを加熱しながら押出し成形して長尺の円筒型焼結体とすることが提案されている(例えば、特許文献1)。
この特許文献1に開示される円筒型焼結体の製造方法は、金属粉末の加圧焼結法と押出し処理を組合せることで、効率的に円筒型焼結体が製造可能という点で有用な方法である一方、長尺の円筒型焼結体を原料粉末から一度の焼結で軸方向に形状精度よく作製することが困難であるという問題がある。
一方、円筒型部材の別の製造方法としては、例えば、金属粉末を加圧成形して所定形状の円筒型成形体を得て、これを円筒型充填空間を有する金属カプセル内に複数個積層するように挿入して、金属カプセルにHIPを施して長尺の円筒型焼結体からなる円筒型ターゲット材を得ることが提案されている(例えば、特許文献2)。
特表2008−511757号公報 特開2013−204051号公報
上述した円筒型ターゲット材の製造過程においては、円筒型焼結体の周囲に被覆された金属カプセルを除去し、軸方向の長さ、外径、および内径を所望の寸法になるように切削加工を施す必要がある。
本発明者の検討によると、外周および内周の金属カプセルを切削加工して薄肉化して除去する際に、円筒型焼結体に曲がりが生じていると、金属カプセルが円筒型焼結体から剥離してしまい、これが切削工具と接触し、切削工具を破損させるという問題を確認した。この問題は、円筒型ターゲット材が大型化するに伴い長尺化すると、特に顕著となる。
また、上述したように、溶製法では作製が困難な高融点金属材料は、切削加工時に割れや欠けが発生する可能性の高い、いわゆる難削材であるため、その切削加工に要する時間が長くなるという問題がある。
そして、このような問題は、金属カプセルが被覆された円筒型焼結体を切削加工する前に、切削量や送り量といった切削条件の調整作業に過度な負担を強いることになる。
本発明者は、円筒型部材の製造方法における上記した問題を検討し、円筒型焼結体に被覆される金属カプセルの除去方法に特定の加工工程を採用することで、円筒型部材の製造効率を大きく改善できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の円筒型部材の製造方法は、外筒部材と内筒部材と蓋部材で形成される金属カプセルからなる円筒型充填空間に円筒型焼結体が内装されており、
(1)前記円筒型焼結体から前記外筒部材を除去する外周加工工程と、
(2)前記蓋部材を除去する端面加工工程と、
(3)前記内筒部材を除去するとともに前記円筒型焼結体の内径を拡径する内周加工工程と、
(4)前記円筒型焼結体の外周面を仕上げ加工する外周仕上げ加工工程と、
(5)前記円筒型焼結体の端面を仕上加工する端面仕上げ加工工程と、
(6)前記円筒型焼結体の内周面を仕上げ加工する内周仕上げ加工工程とを具備する。
前記外周加工工程は、前記外筒部材の外周面に、周方向に沿った切り込みと、前記外筒部材の軸方向に沿った切り込みを入れ、前記外筒部材を割型状に除去することが好ましい。
前記内周加工工程は、ボーリング・トレパニング・アソシエーション方式による深孔穿孔加工であることが好ましい。
前記円筒型焼結体は、MoまたはMo合金からなることが好ましい。
本発明によれば、円筒型部材の製造効率を飛躍的に改善することができ、例えば長尺の円筒型ターゲット材の実用化にとって有用な技術となる。
本発明の製造方法を説明するための、円筒型焼結体の一例を示す模式図である。 本発明の円筒型部材の製造方法における内周加工工程の一例を示す断面模式図である。
上述したように、本発明の重要な特徴は、円筒型焼結体に被覆される金属カプセルの除去方法において、特定の加工工程を採用したことにある。本発明で適用する金属カプセルが被覆された円筒型焼結体の斜視および断面の模式図の一例を図1(a)、図1(b)に示す。以下、本発明の円筒型部材の製造方法について、図を参照して加工工程毎に説明する。
(1)外周加工工程
本発明では、外筒部材1と内筒部材2と蓋部材3で形成される金属カプセルからなる円筒型充填空間に円筒型焼結体4が内装されており、その円筒型焼結体4から外筒部材1を除去する。このとき、外筒部材1の除去は、旋盤による旋削が好適である。
先ず、外筒部材1の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端に振れ止め治具を装着し、芯押し台先端に付いている回転センターを押し当てて固定する。そして、外筒部材1の回転チャック側の外周と回転センター側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて外筒部材1を回転させ、外筒部材1の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行ない、外筒部材1の芯振れ量の最大値とその位置を確認する。そして、次に、外筒部材1の両側の芯振れ量と外筒部材1の芯振れ量の最大値の位置の芯振れ量が均等になるように再度芯出しを行なう。
次に、外筒部材1を回転させながら旋削を行ない、円筒型焼結体4の外周に被覆された外筒部材1を除去する。尚、外筒部材1の軸方向の端部分を除去する際は、振れ止め治具を外し、回転チャックの把持と外筒部材1を除去し終えた円筒型焼結体4の外周面を受ける治具とで円筒型焼結体4を支持しながら旋削を行ない、外筒部材1を除去するとよい。
外筒部材1と円筒焼結体4とは、溶着していない場合が多く、外筒部材1の外周部を旋削のみで除去する場合は、外筒部材1の一部が回転した状況で裂け、剥離して飛散する場合がある。そこで、本発明では、図1(c)のように、旋削にて外筒部材1の外周面に、周方向に沿った(図1(c)では5か所)切り込み10を入れ、前記外筒部材1の軸方向に沿った(図1(c)では1か所の図示)切り込み10を入れ、前記外筒部材1を旋削の代わりに割型状に除去することが好ましい。これにより、本発明の円筒部材の製造方法では、外筒部材1を除去する際に外筒部材1の一部が回転した状況で剥離して飛散することを防止することができる。
また、上記切り込み10は、その最深部を、円筒型焼結体4の表層を破損させない程度まで入れ、図1(c)のように数個所に入れておくことが好ましく、これにより長尺の外筒部材1を分割して除去することが可能となり、ハンドリング性を向上できる。
尚、外筒部材1の外周部に入れる切り込み10は、旋盤の切削バイトを用いることが簡便である。また、外筒部材1の軸方向に入れる切り込み10は、ハンドグラインダーを用いることが簡便である。
(2)端面加工工程
本発明では、円筒型焼結体4の端面を被覆する蓋部材3を除去する。このとき、蓋部材3の除去は、旋盤による旋削が好適である。
先ず、円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持する。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側の外周とチャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて、円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なう。
そして、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、一端の蓋部材3を除去する。
次に、蓋部材3を除去した円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、他端の蓋部材3を除去する。
(3)内周加工工程
本発明では、円筒型焼結体4から内筒部材2を除去するとともに円筒型焼結体4の内径を拡径する。
上述したように、溶製法では作製が困難な高融点金属材料は、切削加工時に割れや欠けが発生する可能性の高い、いわゆる難削材であるため、その切削加工に要する時間が長くなるという問題があることに加え、切削量や送り量といった切削条件の調整作業に過度な負担を強いることになる。本発明では、円筒型部材の内周加工として、わざわざ内筒部材2を除去してから円筒型焼結体4の内径を拡径するのではなく、内筒部材2と円筒型焼結体4とを同時に切削して円筒型焼結体4の内径を拡径する。内筒部材2の剥離を抑制しながら、円筒型焼結体4の内径を拡径することで、内筒部材2の剥離に伴う切削工具等の切削機器の破損を抑制できることに加え、製造効率の向上にも寄与する。
上記の内周加工工程は、例えば、ボール盤や旋盤によるドリリング加工等が適用できるところ、ボーリング・トレパニング・アソシエーション(以下、BTAという。)方式による深孔穿孔加工が好ましい。本発明で内周加工工程にBTA加工を適用した場合の模式図の一例を図2示す。
先ず、円筒型焼結体4をBTAの回転チャック9で把持する。そして、ボーリングヘッド5側の円筒型焼結体4の落下を防止するために、ローラー付きの振れ止め治具6で円筒型焼結体4を支持し、円筒型焼結体4の外周にダイヤルゲージを当てて、円筒型焼結体4を回転させて芯出しを行なう。
次に、内筒部材2の内径よりも大きい直径のボーリングヘッド5をボーリングバー7の先端に装着し、円筒型焼結体4を回転させながらボーリングヘッド5を一定速度で直進させて深孔穿孔する。このとき、本発明では、円筒型焼結体4の軸方向の曲がり量や円筒型焼結体4の内径の拡径量に加え、ボーリングヘッド5の振れ量等を考慮して、ボーリングヘッド5の外径を設定することが好ましい。これにより、本発明では、内筒部材2よりも大きい直径のボーリングヘッド5の先端に配置されたチップ8で内筒部材2と円筒型焼結体4とを同時に切削し、円筒型焼結体4の内径を確実に拡径しながら軸方向に切削することができる。
(4)外周仕上げ加工工程
本発明では、外筒部材1を除去した円筒型焼結体4の外周面を目的の外径になるように仕上げ加工する。この外周仕上げ加工は、旋盤による旋削が好適である。
先ず、円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持する。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なう。
次に、円筒型焼結体4を回転させながら外周旋削を行ない、目的の外径に仕上げ加工する。
(5)端面仕上げ加工工程
本発明では、蓋部材3を除去した円筒型焼結体4の端面を目的の軸方向の長さになるように仕上げ加工する。この端面仕上げ加工は、旋盤による旋削が好適である。
先ず、円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持する。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なう。
そして、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、端面を仕上げ加工する。
次に、端面を仕上げ加工した円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、他端の面を目的の長さになるように仕上げ加工する。
(6)内周仕上げ加工工程
本発明では、内筒部材2を除去した円筒型焼結体4の内周面を目的の内径になるように仕上げ加工する。この内周仕上げ加工は、旋盤による旋削が好適である。
先ず、円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持する。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なう。
次に、円筒型焼結体4を回転させながら内周旋削を行ない、目的の内径に仕上げ加工する。
尚、本発明では、上述した(1)〜(6)の各加工工程の順序に特に制限はなく、加工設備のレイアウトや加工タクト等を考慮して適宜各加工工程の順序を決定することができるところ、得られる円筒型部材の損傷を抑制し、金属カプセルの除去等のハンドリングの観点から、上述した(1)〜(6)の順序で行なうことが好ましい。
本発明で得られる円筒型部材は、Mo等の融点が2000℃を超える高融点金属の単体あるいは合金でもよく、限定されないところ、特にMoまたはMo合金に好適である。これは、MoまたはMo合金が、溶製法で作製が困難であり、金属粉末を金属カプセルに充填して熱間で加圧焼結するHIP法で円筒型部材を作製することが品質的にも効率的にもよいからである。
また、金属粉末を充填する金属カプセルは、一般的に鉄や軟鋼が用いられており、MoまたはMo合金を加圧焼結した際に、金属カプセルと円筒型焼結体の溶着を抑制でき、外周加工工程における外筒部材の除去が容易にできるという効果が得られる。そして、MoやMo合金は、切削加工で割れや欠けが発生する可能性の高い、いわゆる難削材であるため、上述した内周加工工程を採用する観点から、本発明の円筒型部材の製造方法に好適である。
尚、本発明で適用できるMo合金は、例えば、MoにTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、W等から選択される元素を一種以上添加したものが挙げられ、得ようとする円筒型部材の要求特性に応じて適宜選択できる。
本発明では、円筒型焼結体の形成には、外筒部材と内筒部材と蓋部材で形成される金属カプセルからなる円筒型充填空間に金属粉末を充填し、熱間で加圧焼結するHIP法等が適用できる。その焼結条件の選択は、得られる円筒型焼結体に依存し、例えばMoやMo合金の円筒型焼結体では、1000〜1500℃、10〜200MPa、1〜10時間の条件で行なうことが好ましい。
まず、純度が99.95%、平均粒径がd50で5μmのMo粉末と、純度99.9%、平均粒径がd50で88μmのNb粉末を原子比でMo−10%Nbとなるように混合し、混合粉末を準備した。この混合粉末を、外筒部材と内筒部材と蓋部材で形成される、内寸がΦ105mm×Φ245mm×3500mmの軟鋼性の金属カプセルからなる円筒型充填空間に充填した。そして、この金属カプセルを450℃で35時間の脱ガス処理を行なった後に封止した。
次いで、この金属カプセルをHIP装置により、1250℃、121MPa、10時間の条件で加圧焼結して、金属カプセルからなる円筒型充填空間に内装された円筒型焼結体を作製した。
先ず、外筒部材の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端に振れ止め治具を装着し、芯押し台先端に付いている回転センターを押し当てて固定した。そして、外筒部材の回転チャック側の外周と回転センター側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて外筒部材を回転させ、外筒部材の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行ない、外筒部材1の芯振れ量の最大値とその位置を確認した。そして、次に、外筒部材1の両側の芯振れ量と外筒部材1の芯振れ量の最大値の位置の芯振れ量が均等になるように再度芯出しを行なった。
次に、図1(c)のように外筒部材1の外周面に、周方向に沿った5箇所に切り込み10を旋削で入れ、外筒部材1の軸方向に沿った2箇所(図1(c)では表側の1箇所のみ図示)に切り込み10をハンドグラインダーで入れ、外筒部材1を割型状に除去した。
次に、円筒型焼結体4の端面を被覆する蓋部材3を除去した。具体的には、先ず、外筒部材1を除去した円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持した。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側の外周とチャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なった。
そして、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、一端の蓋部材3を除去した。
次に、蓋部材3を除去した円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、他端の蓋部材3を除去した。
次に、図2のように、内筒部材2を除去するとともに円筒型焼結体4の内径を拡径する内周加工をBTA方式による深孔穿孔で行なった。具体的には、先ず、外筒部材1を除去した円筒型焼結体4をBTAの回転チャック9で把持し、ボーリングヘッド5側の円筒型焼結体4をローラー付きの振れ止め治具6で円筒型焼結体4を受け、円筒型焼結体4の外周にダイヤルゲージを当て、円筒型焼結体4を回転させて芯出しを行なった。
次に、内筒部材2と円筒型焼結体4の界面の直径よりも大きい、直径が125mmのボーリングヘッド5をボーリングバー7先端に装着し、円筒型焼結体4を回転させ、ボーリングヘッド5を直進させて、内筒部材2と円筒型焼結体4を同時に切削するとともに、円筒型焼結体4の内径を拡径する加工を行なった。このとき、ボーリングヘッドの先端に配置されたチップ8やこのチップ8を固定するホルダー、切削中の刃先振動を抑えるガイドバッド等の破損がないことを確認した。
次に、外筒部材1を除去した円筒型焼結体4の外周面を外径が170mmになるように仕上げ加工を旋盤による旋削で行なった。尚、旋削の段取りは、先ず旋盤の回転チャックで円筒型焼結体4の一端を把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持した。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なった。
そして、蓋部材3を除去した円筒型焼結体4の端面を長さが2702mmになるように仕上げ加工を旋盤による旋削で行なった。尚、旋削の段取りは、先ず、円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持した。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なった。
そして、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、一端の面を仕上げ加工した。
次に、端面を仕上げ加工した円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、円筒型焼結体4を回転させながら旋削を行ない、他端の面を円筒型焼結体4の長さが2702mmになるように仕上げ加工を行なった。
次に、内筒部材2を除去した円筒型焼結体4の内周面を内径が130mmになるように仕上げ加工を旋盤による旋削で行なった。尚、旋削の段取りは、先ず、円筒型焼結体4の一端を旋盤の回転チャックで把持し、他端を円筒型焼結体4の外周面を受ける治具で支持した。そして、円筒型焼結体4の回転チャック側と反対側の外周に、それぞれダイヤルゲージを当てて円筒型焼結体4を回転させ、円筒型焼結体4の両側の芯振れ量がゼロとなるように芯出しを行なった。
次に、円筒型焼結体4を回転させながら内周旋削を行ない、円筒型焼結体4の130mmとなるように仕上げ加工を行なった。
上記で得た円筒型焼結体は、いずれの切削加工工程中でも、割れや欠けを発生することがなく、尚且つ切削工具等の切削機器を破損させることもなく得られることができた。そして、円筒型焼結体を得るに際し、特に、内筒部材2を除去するとともに円筒型焼結体4の内径を拡径する内周加工工程を採用することにより、従来の内筒部材2を除去してから円筒型焼結体4の内周加工を行なう工程に比べ、製造効率を飛躍的に改善することが可能となり、本発明の有効性が確認できた。
1 外筒部材
2 内筒部材
3 蓋部材
4 円筒型焼結体
5 ボーリングヘッド
6 振れ止め治具
7 ボーリングバー
8 チップ
9 回転チャック
10 切り込み

Claims (4)

  1. 外筒部材と内筒部材と蓋部材で形成される金属カプセルからなる円筒型充填空間に円筒型焼結体が内装されており、
    (1)前記円筒型焼結体から前記外筒部材を除去する外周加工工程と、
    (2)前記蓋部材を除去する端面加工工程と、
    (3)前記内筒部材を除去するとともに前記円筒型焼結体の内径を拡径する内周加工工程
    と、
    (4)前記円筒型焼結体の外周面を仕上げ加工する外周仕上げ加工工程と、
    (5)前記円筒型焼結体の端面を仕上加工する端面仕上げ加工工程と、
    (6)前記円筒型焼結体の内周面を仕上げ加工する内周仕上げ加工工程と
    を具備し、前記(1)〜(6)の順序で行なうことを特徴とする円筒型部材の製造方法。
  2. 前記外周加工工程は、前記外筒部材の外周面に、周方向に沿った切り込みと、前記外筒部材の軸方向に沿った切り込みを入れ、前記外筒部材を割型状に除去することを特徴とする請求項1に記載の円筒型部材の製造方法。
  3. 前記内周加工工程は、ボーリング・トレパニング・アソシエーション方式による深孔穿孔加工であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の円筒型部材の製造方法。
  4. 前記円筒型焼結体は、MoまたはMo合金からなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の円筒型部材の製造方法。
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