JP6519420B2 - 遮蔽テープ及びこれを用いた電纜 - Google Patents

遮蔽テープ及びこれを用いた電纜 Download PDF

Info

Publication number
JP6519420B2
JP6519420B2 JP2015180243A JP2015180243A JP6519420B2 JP 6519420 B2 JP6519420 B2 JP 6519420B2 JP 2015180243 A JP2015180243 A JP 2015180243A JP 2015180243 A JP2015180243 A JP 2015180243A JP 6519420 B2 JP6519420 B2 JP 6519420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shielding tape
shielding
tape
wire
conductive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015180243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017055094A (ja
Inventor
喜八 大西
喜八 大西
Original Assignee
Psi株式会社
PSi株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Psi株式会社, PSi株式会社 filed Critical Psi株式会社
Priority to JP2015180243A priority Critical patent/JP6519420B2/ja
Publication of JP2017055094A publication Critical patent/JP2017055094A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6519420B2 publication Critical patent/JP6519420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Description

本発明は、可撓性、耐屈曲性、遮蔽性に優れた遮蔽テープ、特に電纜用として最適な遮蔽テープ及びこれを用いた電纜に関する。
従来、電纜に遮蔽を施す方法としては、軟銅細線や錫めっき軟銅細線に編組を施す方法がある。編組とは、いわば組み紐の技術を利用したもので、図12に示すように、芯線となる軟銅絶縁線や錫めっき軟銅絶縁線の上に銅線をクロスして編み上げるように被せる方法である。適度に柔軟性と機械的強度を有するため、利用度は高い。
編組機は、ワイヤが予め数本ずつ合糸された状態で小巻されたボビンを複数具備している。これら各ボビンは、面盤上に形成された走行溝に沿って走行可能に設けられたキャリアにセットされている。そして、キャリアの走行に伴って、各ボビンがお互いに交差しながら面盤上を8の字状に公転していくことによって、ワイヤが編組されていく。しかし、このような編組による方法は、電纜心線の外周囲に軟銅細線等を編組しながら遮蔽層を形成して製造しなければならず、製造工程が複雑で時間がかかり、生産効率が悪いという欠点がある。また、接地の際、端末のほつれが厄介であることから、端末処理に手がかかるという問題もある。さらに、被覆率が大きくなると硬くなり、柔軟性を損なう難点も有している。
編組以外には、アルミや銅等の金属テープで縦添えや横巻きを施したりする方法がある。横巻き遮蔽電纜は金属テープを斜めに整列に巻きつけたものである。編組遮蔽電纜より端末加工の容易性に優れ、柔軟性も確保でき、コストが低い。しかし、金属箔をフィルムに貼り合わせたテープは屈曲によりすぐに破損するという欠点がある。また、別の方法として、導電性プラスチック遮蔽という方法がある。これは、半導体である導電性プラスチックの押出チューブと銅線の添え線を組み合わせたもので、コストが低いものの、遮蔽材料の導電性が低いため、電気的な遮蔽効果は極端に低下する。
これらの欠点を改善するものとして、軟銅細線や錫めっき軟銅細線を用いて縦糸と横糸に所定の幅で交互に編み込んでテープ状にした遮蔽テープが知られており、このテープを縦添えか横巻きにして遮蔽層を形成する。安価で軽量、100%の被覆率、端末加工が容易という利点があるが、図13に示すように、横糸に細かいピッチで繰り返し編み込みを行っている為、被覆した電纜全体の柔軟性や繰り返し曲げに弱いという欠点がある。
遮蔽テープに関して、発明や考案としていくつか提案されている。特許文献1に係る発明は、屈曲、捻回性能を低下させることなく断線発生を低減できる機械的特性が改善されたテープ状導電体及びこのテープ状導体を用いた電纜ハーネスを提案している。このテープ状導電体は、複数本の導電体素線を並列に並べて縦糸とし、プラスチックの繊維糸を横糸として平織したものである。また、特許文献2に係る発明は、スズメッキ銅線を円筒状に平編みしたものを平らに潰したメッシュテープが、シリコーン系のタック性を有する基材に埋設されているものでその一部が基材の表裏面に露出しているものである。メッシュテープは上記のように露出しているので、この遮蔽テープを電線等に巻き付けると巻き付けられた各層のメッシュテープが直接導通し、良好な電磁波遮蔽性が得られるとしている。
特開2006−196232号公報 特開2007−152871号公報
しかしながら、特許文献1に係る遮蔽テープは、平織りであるがために、遮蔽テープの欠点である柔軟性の問題を完全に解決することができるわけではない。特許文献2に係る遮蔽テープは、平編みであることから、遮蔽テープの欠点である柔軟性の問題は解決できるものの、切れやすく機械的強度に問題を残す。
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、その目的は、生産効率が高く、しかも可撓性、耐屈曲性、遮蔽性に優れた遮蔽テープならびにこれを巻きつけた電纜を提供することである。
本発明に係る遮蔽テープは、導電性の糸で編んだ帯状体の遮蔽テープであって、編目の格子の並びが長手方向に対して斜め方向になるよう配置された編目構造を備え、各々の格子が引張方向に変形することにより伸縮性を発現せしめたことを特徴とする。ここで、導電性とは電気を通すという意味で、導電性の糸とは電気を流すことができる糸という意味で、繊維が長く線状に連続した天然繊維や人工繊維の糸のみならず、銅毛線や銅糸のような金属製のものも含む。なお、電纜に用いられる遮蔽テープであって、電纜を被覆した状態で、各々の格子が電纜の曲げによる引張りに対して変形することにより伸縮性を発現せしめたものであると好適である。
また、導電性の糸が複数本連続して並ぶ糸に対して交差しない形でそれ以外の糸に交差して編まれたものとすれば、より伸縮性を増す。なお導電性の糸が二本飛ばし又は三本飛ばしで前記それ以外の糸に交差して編まれたものであると好適である。
導電性糸は、銅線と、化学繊維、例えば、ポリエステル、テトロン、レーヨン、ナイロン、塩化ビニール、アクリル、ポリエチレン、ポリウレタンのいずれかとの組み合わせからなるものとしてもよい。
さらに、ポリエチレンテレフタレート(PET)、プラスチックフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート、フッ素樹脂等からできたテープや、それらにアルミ箔等の金属をラミネート若しくは蒸着したテープ、又は不織布のいずれかを、帯状体の両端に接着することにより片面を被覆して、幅を固定するとよい。また別の方法として、帯状体を貫くように補強糸を配することにより、幅を固定してもよい。
また、本発明に係る電纜は、上述したいずれかの遮蔽テープを巻きつけたものであることを特徴とする。
本考案の遮蔽テープによれば、機械的強度及び可撓性、耐屈曲性、遮蔽性に優れた効果があるとともに、電纜に容易に巻きつけることができ、生産効率が高く低コストの製品が提供できるという効果がある。電磁波遮蔽効果によって、電纜が電力線の場合には電力線から発せられる電磁波が他の電子機器等に影響を与えることを防ぐことができ、電纜が通信線の場合には外部からの電磁波の影響によって通信データを示す通信信号が攪乱されるのを防止することができる。
本発明の実施例1に係る遮蔽テープ10の一例を示す図である。 図1のA部分を拡大した、主糸13を示す図である。 本発明の変形形態による遮蔽テープ20の一例を示す図である。 テープ状となるように改造した製紐機1での遮蔽テープ10の作製状況の概要を示す斜視図である。 製紐機1とは別の製紐機2での遮蔽テープ20の作製状況の概要を示す斜視図である。 遮蔽テープ10にアルミ箔をラミネートしたPETテープ101を被覆した遮蔽テープ10’を示す図である。 遮蔽テープ10の幅方向の両端に補強糸103を通した遮蔽テープ10’’を示す図である。 本発明に係る電纜100の構造を示す図であるとともに、遮蔽テープ10の使用方法を示す図である。 本発明の実施例1に係る遮蔽テープ20を巻いた電纜200の屈曲試験の様子を示す図である。 本発明の実施例1に係る遮蔽テープ20を巻いた電纜200と従来の編組遮蔽電纜Xとの受信電力の測定方法を示す図である。 図10の測定方法によるグラフを示す図である。 従来技術に係る電纜Xの構造を示す側面図である。 従来の遮蔽テープ50の編成手段を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本発明を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本発明は下記に示される実施例に限られるものではない。
ここで、複数の実施例を説明する前に、本発明の着眼点を示す。
まず、遮蔽テープを編組手段により製造する場合、製紐機又は編組機によって組み上げられる。通常、芯材を通過させる中心穴を有する円盤面に、中心穴を囲繞する8の字状の軌道が形成されていて、複数のキャリアに設けられた各ボビンから繰り出される主糸を上方の編み口へ繰り出されて芯材の外周に編組される。本発明においては、帯状のテープとして作製するために、糸出し機構のキャリアが走行する連続した8の字状の軌道の一部を不連続とし、両端部を形成させる。この編組手段により作製された遮蔽テープは、各糸が長手方向に斜交しているため、長さ方向の伸縮性に優れ、遮蔽テープを電纜に巻きつけたときに、電纜の柔軟性を確保できると考えたのである。
本発明の大きな特徴は、導電性糸条を長手方向に斜めに走らせて、組目又は編目が格子状に配置して帯状体を形成するのであるが、組上げ又は編成された該帯状体が、柔軟性を有し、組目又は編目の形が長手方向への変形によって伸縮性を発現させるところにある。以下、実施例において、詳細に説明する。
実施例1を図面を参照して詳細に説明する。
図1、2を参照する。図1は、本発明の実施例1に係る遮蔽テープ10の一例を示す図で、図2は、図1のA部分を拡大した、主糸13を示す図である。図1に示すとおり、遮蔽テープ10は、長手方向に複数の主糸13が斜めに走り、各主糸13が互いに交錯して端縁で反転して組み上げられている。このように、遮蔽テープ10は、各糸13が長手方向に斜交しているため、幅方向の伸縮性に優れることが理解されるであろう。すなわち、本発明に係る遮蔽テープ10は、導電性の糸で編んだ帯状体の遮蔽テープであって、編目の格子の並びが長手方向に対して斜め方向になるよう配置された編目構造を備え、各々の格子が引張方向に変形することにより伸縮性を発現せしめたことを特徴とする。
また、図2に示すとおり、実施例1において、主糸13は四本の線材131、132、133、134で構成され、図4、5で示す製紐機1、2による組上げにおいて、いわゆる「四本持ち」と呼ばれ、四本一束を一糸としている。実施例1においては、四本一束としているが、二本一束あるいは六本一束としてもよい。実施例1において、線材131、132、133、134は銅線を使用しているが、銅線と、化学繊維、例えば、ポリエステル、テトロン、レーヨン、ナイロン、塩化ビニール、アクリル、ポリエチレン、ポリウレタン等のいずれかとの組み合わせからなるようにしてもよい。
図3を参照する。図3は、本発明の変形形態による遮蔽テープ20の一例を示す図である。図3に示すとおり、遮蔽テープ20は、導電性の糸23が二本飛ばしでそれ以外の糸23に交差して編まれたものである。このような交差にすることにより、電纜に巻かれたときに、電纜の曲げにより遮蔽テープ20の導電性の糸13が遮蔽テープ10よりも変形しやすくなり電纜としての自由度が増すため、曲げに対して強靭になる効果があり、好適である。なお、三本飛ばし又はそれ以上の複数本飛ばしでそれ以外の糸に交差して編んでもよい。
図4を参照する。図4は、製紐機1での遮蔽テープ10の作製状況の概要を示す斜視図である。製紐機1は、円盤面17の円周に8の字状の軌道15が連続的に形成されている。一般的な製紐機においては、各ボビンは、軌道をSの字状に蛇行進行しながら、各ボビンから繰り出される主糸を上方の編み口へ繰り出して芯糸の外周に編組されるが、本発明においては、帯状のテープとして作製するために、一般的な製紐機を改造しており、各ボビン14a、14b、・・・、14xが走行する連続した8の字状の軌道15の一部を不連続部16とし、両端部を形成させる。なお、実施例1においては、25本のボビン14を使用するため、いわゆる「25打」と呼ばれるが、蛇行走行するボビン14a、14b、・・・、14xの24本と、芯糸12を繰り出し固定された一本のボビン14yとからなる。なお、「25打」に限定されることはなく、「13打」、「17打」、「65打」等により遮蔽テープ10を作製してもよいし、偶数の「24打」や「16打」で作製してもよい。なお、圧延ローラ18を使用して、遮蔽テープ10を圧延すると、厚みや幅を整えることができる。すなわち、本発明に係る遮蔽テープ10は、編目構造において、各々の格子形状自体は編組で用いられる格子形状であるが、周回方向には編組として周回せずに、当該周回方向の一部において編み方向を反転させることにより反転端を形成せしめた構造とし、帯状体が、編組の周回方向の一部に反転端を設けた構造となっているところに特徴がある。
図5を参照する。図5は、製紐機1とは別の製紐機2での遮蔽テープ20の作製状況の概要を示す斜視図である。製紐機2は、円盤面27の円周に8の字状の軌道25が連続的に形成されている。製紐機1との相違点は、製紐機1では軌道の数が24個で軌道15上にボビン14が1個ずつ配置されて公転するのに対し、製紐機1では軌道の数が12個で軌道25上にボビン24が2個ずつ配置されて2個ペアとなって公転する点である。このように、隣接する2個のボビンが同時に公転することにより、糸23が2本飛ばしで別の糸23に交差して編まれる。なお、圧延ローラ28を使用して、遮蔽テープ20を圧延すると、厚みや幅を整えることができる。
図6を参照する。図6は、遮蔽テープ10に、アルミ箔をラミネートしたPETテープ101を被覆した遮蔽テープ10’を示す図である。上述した製紐機1で組み上げた遮蔽テープ10は伸縮性に富むことから、電纜に巻きつける際に張力が大きいと遮蔽テープ10が引き伸ばされ、一旦伸縮すると幅の寸法が長さ方向においてバラつきやすい。そこで、図6(a)は、帯状体の両端に接着することにより片面を被覆していることが理解されるであろう。なお、図6(b)に示すように、遮蔽テープ10の幅端にアルミ箔101を接着剤102で装着するとよい。なお、被覆に使用される部材はアルミ箔をラミネートしたPETテープに限らず、ポリエチレンテレフタレート、プラスチックフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート、フッ素樹脂等からできたテープ、不織布のいずれかを、帯状体の両端に接着することにより片面を被覆して、幅を固定してもよい。
図7は、遮蔽テープ10の幅方向の両端に補強糸103を通した遮蔽テープ10’’を示す図である。遮蔽テープ10’’は、遮蔽テープ10の幅の寸法を固定化する別の変形形態である。製紐機1での遮蔽テープ10の作製状況を図4に示したとおり、各ボビン14a、14b、・・・、14xは、軌道15をSの字状に蛇行進行しながら、各ボビン14a、14b、・・・、14xから繰り出される主糸3を上方の編み口(図に示していない)へ繰り出して、遮蔽テープ10は編組される。このとき、各ボビン14a、14b、・・・、14xとは別のボビン(図示していない)を、例えば、軌道15において不連続部16を介して隣接する円形部151、152の中央に固定し、円形部151、152の中央から上方に向けて、主糸13とは別の補強糸103を送給すると、遮蔽テープ10の両端に補強糸103が組み込まれる。なお、補強糸103は、軌道15の任意の円形部から送給することができる。補強糸103は、主糸13よりも太く剛性に優れるものが望ましい。
図8を参照する。図8は、本発明に係る電纜100の構造を示す図であるとともに、遮蔽テープ10の使用方法を示す図である。図8(a)に示すとおり、遮蔽テープ10を、包帯を巻きつけるようにして隙間ができないように巻き付けて行くことによって、容易に電纜100の電磁波遮蔽を行うことができる。なお、図8(b)のようにテーピングするように巻きつけてもよいし、別の方法として、図8(c)のように遮蔽テープ10を電纜に対して長さ方向にたて添えするように巻きつけるようにしてもよい。遮蔽テープ10の片面に耐候性接着剤を塗布すれば、屋外の電纜に適用した場合でも、長期間剥がれることなく、電磁波遮蔽性を保つことができる。また、アルミ箔やアルミをフィルムに蒸着したテープを貼り合わせることにより、さらに電磁波遮蔽性や電気遮蔽性を高めることができる。なお、図8(a)に示すように、遮蔽テープ10を施して被覆した後、通常はシースSと呼ばれる塩化ビニール等樹脂素材でさらに被覆される。
本発明に至るまでに、出願人が開発する遮蔽テープ及びこれを巻いた電纜を試験によって検証してきた。以下、試験結果の中で得た内容を以下に説明する。試験は、電纜200、すなわち前述した遮蔽テープ20を用いた電纜の屈曲試験と受信電力の測定試験である。
まず、屈曲試験について説明する。屈曲試験は、電気用品取締法関係法令集IIの別表第一(6)のチ、機械的強度の(ロ)曲げ強度の(a)に準じたもので、方法は次のとおりである。電纜200の完成品から電纜サイズ25AWG×4P、電纜外径6mm、長さ2mの試料をとり、これを図9に示す屈曲試験装置に片端を固定し、他端には500gの重さのおもりを吊し、装置を毎分約40回の速さで所定の回数折り曲げた。なお、比較のため、編組遮蔽を装着した電纜X(密度85%)も上記の方法で固定し、折り曲げた。詳細は下記に示す。なお、図9は、本発明の実施例1に係る遮蔽テープ20を用いた電纜200の屈曲試験の様子を示す図である。図9(a)と(c)は原位置の状態を示す図であり、(b)は左に90°曲げた状態、(d)は右に90°曲げた状態を示す。

試験年月日:平成27年5月4日、5日
試験場所:大阪府東大阪市高井田本通り1−2−11 大栄電線工業(株)内
試験装置:屈曲試験機(ユアサ工機TCDMLH-P150)

(条件)
・屈曲角度:±90°
・曲げ半径(R):10mm
・マンドレル間隔:1.1D(D:仕上外径)
・荷重(W):500g
・速度:40回/分
・屈曲回数:左右1往復を1回とカウントする
・電纜サイズ:25AWG×4P、電纜外径:6mm

(屈曲試験方法)
図8のように約2mの試料を試験装置に取り付け、遮蔽電纜が全断線するまで室温で屈曲試験(n=2)を行なった。

(結果)
全断線(約100Ω以上)に達した屈曲往復回数を表1に示す。表1に示すとおり、遮蔽テープ20が巻かれた電纜200では、全断線に達した回数が、第1回試験で397,241回、第2回試験で425,943回となった。一方、編組遮蔽電纜を装着した電纜X(密度85%)では、全断線に達した回数が、第1回試験で225,943回、第2回試験で133,728回となった。両者の最小値を比較すると、電纜200は、電纜Xに比較して、全断線に達した回数が3倍となった。
Figure 0006519420
次に、受信電力の測定について説明する。なお、図10は、本発明の実施例1に係る遮蔽テープ20を巻いた電纜200と従来の編組遮蔽電纜Xとの受信電力の測定方法を示す図である。図11は、表2に基づくグラフを示す図である。

試験年月日:平成27年8月13日
測定場所:京都府相楽郡精華町光台3丁目2番地2
社団法人 関西電子工業振興センター
けいはんな試験センター第9シールド室

(測定方法)
1.周波数を固定し、吸収クランプACAを動かす。
2.周波数を掃引し、吸収クランプACAを固定する。
3.吸収クランプACAを動かし、かつ、周波数を掃引する。

吸収クランプ試験、測定周波数30MHz〜1GHz
電纜サイズ:25AWG×4P、電纜外径:6mm
※試料…N型コネクタ、電纜測定最大長:6m(試料は7m)、電纜外径:20mm以内
測定回路(近端)

(結果)
表2及び図11のグラフに示すとおり、いずれの測定周波数(MHz)においても、本発明に係る電纜200は、従来製品である電纜Xに比較して有意であることが理解できるであろう。
Figure 0006519420
以上、本発明に係る遮蔽テープ及びこれを用いた電纜における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明に係る遮蔽テープは、機械的強度ならびに可撓性に優れ、軽量であるので、通信電纜や配線束等の電磁波障害の防止に使用することができる。また、本発明に係る遮蔽テープを巻きつけた電纜は、オーディオから高周波まで広く利用することができる。
10 10’ 10’’ 20 遮蔽テープ
100 200 電纜
1 2 製紐機
13 23 主糸
131 132 133 134 線材
12 22 芯糸
14 24 ボビン
15 25 軌道
16 26 不連続部
17 27 円盤面
101 アルミ箔をラミネートしたPETテープ
103 補強糸
W 電纜
S シース
M マンドレル
X 編組電纜
Y 編組遮蔽電纜
SA スペクトラムアナライザ
SG セーフガード
ATT 減衰器
IMD インピーダンス整合器
ACA 吸収クランプ
AAC 補助クランプ
C 試料
FB フェライトビーズ

Claims (7)

  1. 導電性の糸で編んだ帯状体の遮蔽テープであって、
    編目の格子の並びが長手方向に対して斜め方向になるよう配置された編目構造を備え、
    各々の前記格子が引張方向に変形することにより伸縮性を発現せしめ、
    少なくとも前記導電性の糸が複数本連続して並ぶ前記導電性の糸に対して交差しない形でそれ以外の導電性の糸に交差して編まれていることを特徴とする遮蔽テープ。
  2. 電纜に用いられる前記遮蔽テープであって、
    前記電纜を被覆した状態で、各々の前記格子が前記電纜の曲げによる引張りに対して変形することにより伸縮性を発現せしめたことを特徴とする請求項1に記載の遮蔽テープ。
  3. 前記導電性の糸が二本飛ばし又は三本飛ばしで前記それ以外の導電性の糸に交差して編まれたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の遮蔽テープ。
  4. 前記導電性の糸は、銅線と、化学繊維、例えば、ポリエステル、テトロン、レーヨン、ナイロン、塩化ビニール、アクリル、ポリエチレン、ポリウレタンのいずれかとの組み合わせからなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の遮蔽テープ。
  5. ポリエチレンテレフタレート、プラスチックフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート、フッ素樹脂のいずれかからできたテープ、それらにアルミ箔をラミネート若しくは蒸着したテープ、又は不織布を、前記帯状体の両端部に接着することにより片面を被覆して、幅が固定されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遮蔽テープ。
  6. 前記長手方向に前記帯状体を貫くように補強糸を配したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の遮蔽テープ。
  7. 請求項1ないし6のいずれかの遮蔽テープを用いた電纜。
JP2015180243A 2015-09-13 2015-09-13 遮蔽テープ及びこれを用いた電纜 Active JP6519420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015180243A JP6519420B2 (ja) 2015-09-13 2015-09-13 遮蔽テープ及びこれを用いた電纜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015180243A JP6519420B2 (ja) 2015-09-13 2015-09-13 遮蔽テープ及びこれを用いた電纜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017055094A JP2017055094A (ja) 2017-03-16
JP6519420B2 true JP6519420B2 (ja) 2019-05-29

Family

ID=58317386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015180243A Active JP6519420B2 (ja) 2015-09-13 2015-09-13 遮蔽テープ及びこれを用いた電纜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6519420B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2901930B2 (ja) * 1996-11-29 1999-06-07 北川工業株式会社 導電性ストレッチテープ
JP3050242U (ja) * 1997-12-26 1998-06-30 株式会社フリージア 携帯電話機ケース
JP3741533B2 (ja) * 1998-03-03 2006-02-01 ソニーケミカル株式会社 接着剤付き網、及び電磁波シールドシート
JPH11354981A (ja) * 1998-06-11 1999-12-24 Achilles Corp 電磁波シールドシート
JP2003331655A (ja) * 2002-05-14 2003-11-21 Oonanba Kk フレキシブルフラットケーブル用導体
JP4569300B2 (ja) * 2005-01-11 2010-10-27 住友電気工業株式会社 ケーブルハーネス
JP6293407B2 (ja) * 2012-08-24 2018-03-14 セーレン株式会社 磁界シールド性電磁波シールド材
JP2014071974A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Yazaki Corp シールド編組構造
JP2015018756A (ja) * 2013-07-12 2015-01-29 住友電装株式会社 編組導体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017055094A (ja) 2017-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5216202A (en) Metal-shielded cable suitable for electronic devices
TWI419179B (zh) 扁平電纜
WO2018079741A1 (ja) 圧電素子に用いる構造体、組紐状圧電素子、組紐状圧電素子を用いた布帛状圧電素子およびそれらを用いたデバイス
RU2715938C2 (ru) Оболочка для защиты от электромагнитных помех и способ ее изготовления
CZ301027B6 (cs) Datový kabel a zpusob jeho výroby
JP2014175070A (ja) 編組シールド付ケーブル
KR20160118939A (ko) 자기 실드 소선 및 그 제조방법, 및 그것을 사용한 자기 실드 편조 슬리브 및 자기 실드 케이블
JP5928305B2 (ja) シールドケーブル
JP2011124117A (ja) 可動部用ケーブル
JP6519420B2 (ja) 遮蔽テープ及びこれを用いた電纜
JP5821892B2 (ja) 多芯ケーブル及びその製造方法
JP5466730B2 (ja) 電磁波シールドスリーブ
JP2007194084A (ja) シールド付き電線
CN107731372A (zh) 抗静电屏蔽数据电缆
US20150014047A1 (en) Method and Apparatus for Electromagnetic Interference Protection
JP2015026476A (ja) 多層型伸縮伝送線
JP3606141B2 (ja) 同軸素線、同軸ケーブル及びそれを用いた電子機器
WO2018079739A1 (ja) 圧電素子に用いる構造体、組紐状圧電素子、組紐状圧電素子を用いた布帛状圧電素子およびそれらを用いたデバイス
JP2011119138A (ja) ケーブルハーネス及びその製造方法
KR20070074057A (ko) 실드 케이블
CN203882723U (zh) 适合反复弯曲的屏蔽数据线缆
JP2006164754A (ja) シールドケーブル
JP2984071B2 (ja) 電子機器用ケーブル
CN213400593U (zh) 一种导电线
JP3024782B2 (ja) 電子機器用ケーブル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180302

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190322

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190408

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6519420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150