JP6518560B2 - ブラシモータ - Google Patents

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Description

本発明は、車両のウィンドシールドを払拭するワイパー装置に用いられるブラシモータに関する。
車両のワイパー装置の作動速度は、高速と低速とに切り替え可能となっている(特許文献1、特許文献2の記載参照)。このようなワイパー装置の作動速度の切り替えは、ワイパー装置に用いられるブラシモータの回転速度を切り替えることにより実現されている。通常、ブラシモータの回転速度の切り替えは、電機子の通電角を制御することにより実施される。そのため、この種のブラシモータは、ワイパー装置の作動速度に対応した通電角が得られる位置に配置された高速用のブラシと低速用のブラシの2種類のブラシを備えている。
特開2007−143278号公報 特開2009−262726号公報
しかしながら、車両のワイパー装置に用いられるブラシモータのブラシの配置位置は、使用頻度が高い低速時の作動速度を基準に設定されており、高速用のブラシの配置位置は、本来的なブラシの配置位置からずれている。このため、ワイパー装置が低速で作動している場合、高速用のブラシの作動音が発生し、ブラシモータの騒音が増大する一因になっている。しかも、低速用のブラシと高速用のブラシの両方を備えると、電機子(回転子)に備えられた整流子と接触するブラシの数が増えるため、整流子の寿命が低下する原因にもなり得る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、低速用から高速用へのブラシの切り替えによらずに回転速度を変化させることができ、かつ、多極化および小型軽量化を図ることができるブラシモータを提供することを目的とする。
本発明のブラシモータは、車両のワイパー装置に用いられ、一方向の回転力を発生させる磁極が4極以上の多極のブラシモータであって、均圧線を有する回転電機子と、前記回転電機子に備えられた整流子と、前記整流子と接触する第1のブラシ及び第2のブラシと前記第1のブラシまたは前記第2のブラシに接続される第1の回路と、一端が前記第1の回路に接続され、前記車両に設けられた操作スイッチに連動して、前記第1の回路を介して前記第1のブラシと前記第2のブラシとの間に前記電源の電圧を供給する第2の回路及び第3の回路と、前記第2の回路及び前記第3の回路における電圧信号を検出し、検出した前記電圧信号に基づいて、前記第1のブラシと前記第2のブラシとの間に印加する電圧パルスのデューティを選択するデューティ制御部と、前記デューティ制御部から供給される選択されたデューティに応じて、当該デューティのパルス列であるPWM信号を出力するPWM信号生成部と、前記第1のブラシ及び前記第2のブラシの何れかと前記電源及びグランドの何れかとの間に接続されており、前記PWM信号によりオンオフし、前記第1のブラシと前記第2のブラシとの間に前記電源の電圧を前記電圧パルスとして印加する駆動トランジスタとを備えることを特徴とする。
本発明のブラシモータは、前記第2の回路または前記第3の回路のいずれか一方のみに設けられたダイオードをさらに有することを特徴とする
本発明のブラシモータは、前記デューティ制御部が、前記駆動トランジスタをPWM制御するためのPWM信号のデューティを変化させることにより、前記回転電機子の回転速度を変化させることを特徴とする。
本発明のブラシモータは、記デューティ制御部、所望の特性要件に応じて、ウィンドシールドの払拭におけるワイパーの低速作動時及び高速作動時のそれぞれにおける前記PWM信号の前記デューティの設定値を変更することを特徴とする。
本発明のブラシモータは、前記デューティ制御部が、ワイパーの間欠作動において、前記PWM信号生成部に対して、作動時に低速作動時または高速作動時の前記デューティの前記PWM信号を生成させ、一方、停止時に前記PWM信号の前記デューティを0とさせることを特徴とする。
本発明のブラシモータは、前記第1のブラシ及び前記第2のブラシが配置されるブラシホルダと、前記回転電機子と前記第1のブラシと前記第2のブラシと前記ブラシホルダとが格納されるハウジング部と、前記デューティ制御部及び前記PWM信号生成部が設けられた制御基板をさらに備え、前記ブラシホルダ上には前記制御基板が配置されていることを特徴とする。
本発明のブラシモータは、前記デューティ制御部及び前記PWM信号生成部が設けられた制御基板と、前記回転電機子の回転を減速する減速機構部と、前記減速機構部が収容されるハウジング部と、前記ハウジング部に設けられ、前記減速機構部を覆うボトムカバーとをさらに有し、前記制御基板は、前記ボトムカバーの内壁面における、前記減速機構部の動作に干渉しない位置に取り付けられたことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、低速用から高速用へのブラシの切り替えによらずに回転速度を変化させることができ、かつ、多極化および小型軽量化を図るブラシモータを提供することができる。
本発明の第1の実施形態によるブラシモータの外観図である。部構造の一例を示す図であり、ブラシ周辺の詳細図である。 本発明の第1の実施形態によるブラシモータの構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるブラシモータの動作例を説明するためのフローチャートである。 制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、マイクロコンピュータを用いて構成した一例を示す図である。 制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、ディスクリート素子を用いて構成した他の一例を示す図である。 制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、マイクロコンピュータを用いて構成した他の一例を示す図である。 制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、ディスクリート素子を用いて構成した他の一例を示す図である。 制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、マイクロコンピュータを用いて構成した他の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるブラシモータに備えられた制御基板の配置例を示す図であり、(A)は、第1配置例を示し、(B)は、第2配置例を示し、(C)は、第3配置例を示し、(D)は、第4配置例を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例によるブラシモータ100Bに備えられた制御基板120あるいは制御基板120Aの配置を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態の変形例によるブラシモータ100Bに備えられた制御基板120または制御基板120Aの配置の詳細図である。 本発明の第2実施形態によるブラシモータ100の動作例を説明するためのフローチャートである。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態によるブラシモータ100の外観図である。
ブラシモータ100は、一方向の回転力を発生させる(一方向に回転する)磁極が4極以上の多極のモータである。第1の実施形態において、ブラシモータ100は、例えば、車両のフロントワイパー装置の動力となる回転力を発生させるための多極、例えば磁極が4極の直流モータであるものとする。しかしながら、ブラシモータ100は、多極の直流モータであれば任意であり、その用途も車両のフロントワイパー装置に限らず、任意の装置の動力を発生させるために使用可能である。
図1において、ブラシモータ100は、モータ部Mと減速機構部Gとから構成されている。モータ部Mには、一方向の回転力を発生させるモータ本体部110が内蔵されている。モータ部Mのハウジング部MHには、モータ本体部110として、ハウジング部MHに固定された界磁部(図示なし)と、整流子を備えた回転電機子(図示なし)と、上記整流子と接触するように配置されたブラシ(図示なし)とが収容されている。第1の実施形態では、モータ本体部110の回転電機子は、いわゆる均圧線を有しており、これにより、回転電機子の整流子と接触するブラシの数が削減されている。回転電機子に均圧線を備えたことによりブラシを削減し、削減したブラシが配置されていた(ブラシが配置され得る)空き領域には、モータ本体部110の回転電機子の回転を制御するための制御基板120(図2参照)が配置される。その詳細については後述する。
減速機構部Gは、モータ本体部110の回転電機子の回転数を所望の回転数に減速するためのものである。減速機構部Gのハウジング部GHには、モータ本体部110の回転軸(回転電機子のシャフト)と結合されたウォームギアや、このウォームギアと連結されたウォームホイールギア等が収容されている。減速機構部Gにより減速された回転は、減速機構部Gから延出した出力軸Qから取り出される。なお、図1では示されていないが、出力軸Qには、モータ本体部110が発生させた一方向の回転を、ワイパー(ワイパーブレードと示す場合もある)がウインドシールドを払拭するための往復運動に対応した正方向(例えば、時計回り方向)と逆方向(例えば、反時計回り方向)の二方向の回転に変換するためのリンク機構等が取り付けられる。
本発明の第1の実施形態によるブラシモータ100の内部構造において(後述する図9)、モータ部Mのハウジング部MHの内部に組み込まれた円環状のブラシホルダ110Hには、その穴の内方に位置するモータ本体部110の回転電機子の整流子と接触するブラシとして、二つのブラシ111A,111Bが配置されている。これら二つのブラシ111A,111Bは、4極の場合には電気角にして180(機械角にして90度)だけ異なる位置に配置されている。この機械角はブラシモータ100の極数に応じて任意に設定される。
図2は、本発明の第1の実施形態によるブラシモータ100の構成例を示すブロック図であり、モータ本体部110の回転電機子の回転制御に関与する要素を示している。
ブラシモータ100は、モータ本体部110の回転電機子の回転を制御するための要素として、制御基板120、熱保護素子130、ダイオード141、ダイオード143、リレープレート150を備えている。
制御基板120は、後述する図9に示すブラシ111Aとブラシ111Bとの間に印加される電圧を発生させるための要素であり、モータ本体部110の回転電機子の回転を制御するための主要な要素である。制御基板120は、モータ部Mのハウジング部MHの内部に、後述するPWM制御を行うことにより省かれた高速用ブラシ、及び均圧線を回転電機子に備えたことにより省かれたブラシが設けられていた領域に位置するように配置される。その詳細については後述する。
熱保護素子130は、例えばサーキットブレーカ(C/B)、PTC等、モータ部Mの内部温度が異常上昇した際にモータ本体部110への通電を緊急的に遮断するための要素である。
ダイオード141は、モータ本体部110の回転を停止させる際に発生するエネルギーを消費させることにより、モータ本体部110を保護するための要素である。ダイオード143は、フロントまたはリヤワイパー装置の操作スイッチに連動して供給される高速作動電圧信号VHと低速作動電圧信号VLとを合成してモータ本体部110の電源を供給するための要素である。ここで、高速作動電圧信号VHは、フロントワイパー装置のワイパーを高速作動させることを示す電圧信号である。低速作動電圧信号VLは、フロントワイパー装置のワイパーを低速作動させることを示す電圧信号である。高速作動電圧信号VHと低速作動電圧信号VLとの各々は、フロントワイパー装置における操作スイッチの外部回路から、操作スイッチの状態に対応して、後述する制御基板102のデューティ制御部1201に対して供給される。
リレープレート150は、フロントワイパー装置のワイパーブレードの往復運動の始点と終点のタイミングを得るための要素である。リレープレート150は、減速機構部Gのハウジング部GHの内部に備えられ、モータ本体部110の作動に連動して回転する。ここで、ブレーキ接点Bは、フロントワイパー装置を制動するためのタイミングを発生させる接点である(スノークラッチ機能有り)。また、スタート接点Sは、フロントワイパー装置を作動させるためのタイミングを発生させる接点である。ブレーキ接点Bおよびスタート接点Sは、モータ本体部110の回転角に応じてグランドEと電気的に接続される。従って、各接点がグランド電位になるタイミングから、フロントワイパー装置の制動のタイミングと作動のタイミングを把握することができる。なお、リレープレート150は、公知の技術を利用して実現することができる要素である。
制御基板120を詳細に説明する。制御基板120は、デューティ制御部1201、PWM(Pulse Width Modulation)信号生成部1202、駆動部1203、駆動トランジスタ(FET)1204を備えている。このうち、デューティ制御部1201、PWM信号生成部1202、駆動部1203は、駆動トランジスタ1204をPWM制御するPWM制御部(符号なし)を構成する。上記PWM制御部は、駆動トランジスタ1204をPWM制御するためのPWM信号のデューティ(デューティ比、パルス周期におけるHレベルの比率)を変化させることにより、モータ本体部110の回転電機子の回転速度を変化させ、これによりフロントワイパー装置の作動速度を変化させる。
本実施形態においては、フロントワイパー装置のワイパーの作動速度が高速作動び低速作動の2段階の場合について説明する。
上記PWM制御部を構成するデューティ制御部1201は、高速作動電圧信号VHが入力された場合、駆動トランジスタ1204のゲートに供給されるPWM信号のデューティを高速作動のデューティとする制御信号を、PWM信号生成部1202に対して出力する。一方、デューティ制御部1201は、低速作動電圧信号VLが入力された場合、駆動トランジスタ1204のゲートに供給されるPWM信号のデューティを低速作動のデューティとする制御信号を、PWM信号生成部1202に対して出力する。
PWM制御部を構成するPWM信号生成部1202は、高速作動のデューティとする制御信号が供給されると、予め設定されている高速作動のデューティのパルスのパルス列であるPWM信号を生成して、駆動部1203に対して出力する。また、PWM信号生成部1202は、低速作動のデューティとする制御信号が供給されると、予め設定されている低速作動のデューティのPWM信号を生成して、駆動部1203に対して出力する。
PWM制御部を構成する駆動部1203は、PWM信号生成部1202から供給されるPWM信号におけるパルスの電力増幅を行い、駆動トランジスタ1204に対して出力する。第1の実施形態では、上記PWM信号におけるパルスのハイレベルの区間において、駆動トランジスタ1204がオン状態に駆動され、上記PWM信号におけるパルスのローレベルの区間において、駆動トランジスタ1204がオフ状態に駆動される。
上記PWM信号のデューティは、モータ本体部110の特性要件に応じて設定される。第1の実施形態では、説明の便宜上、モータ本体部110を高速で作動させる場合、上記PWM信号のデューティは100パーセントに設定され、モータ本体部110を低速で作動させる場合、上記PWM信号のデューティは70パーセントに設定されるものとするが、この例に限定されず、上記PWM信号のデューティは任意に設定し得る。すなわち、本実施形態においては、高速作動及び低速作動のいずれかの作動速度とするための電流を、モータ本体部110に対して印加するようにデューティを、それぞれのモータ本体部110の特性に対応して予め設定しておく。
駆動トランジスタ1204は、モータ本体部110の回転電機子の整流子に対し、ブラシを介して印加される電圧を発生させ、上記回転電機子の巻線を通電するための要素である。第1の実施形態では、駆動トランジスタ1204は、nチャネル型パワーFET(Field Effective Transistor)である。また、駆動トランジスタ1204として、nチャネル型パワーFETではなく、バイポーラトランジスタを用いても良い。駆動トランジスタ1204は、モータ本体部110に備えられたブラシ111AとグランドEとの間に接続されている。具体的には、駆動トランジスタ1204のソースは、車体等のグランドEに接続され、そのドレインは、熱保護素子130を通じてモータ本体部110のブラシ111Aに接続されている。駆動トランジスタ1204は、ゲートに対して、駆動部1203を通じてPWM信号生成部1202からPWM信号が印加される。駆動トランジスタ1204には、いわゆるボディダイオード1204aが備えられている。
なお、駆動トランジスタ1204は、モータ本体部110のもう一つのブラシ111Bと、低速作動電圧信号VLの配線とダイオード143のカソードとの接続点との間に直列に接続されていてもよい。また、駆動トランジスタ1204は、ドレインがダイオード141のアノードに接続されている。ダイオード141は、カソードがモータ本体部110のブラシ111Bに接続されている。また、モータ本体部110は、ブラシ111Bが低速作動電圧信号VLの配線及びダイオード143のカソード(の接続点)に接続されている。低速作動電圧信号VLの配線には、低速作動電圧信号VLが供給される。ダイオード143には、高速作動電圧信号VHの配線を介してアノードに高速作動電圧信号VHが供給される。また、本実施形態においては、ワイパーの往復動作をリンク機構により行うため、ブラシモータ100が一方向のみの回転力を発生させる(一方向にのみ回転する)仕様となり、回転数の制御のために一つの駆動トランジスタ1204を備えればよく、ブラシモータ100を回転駆動させる駆動トランジスタの個数を最小限に抑えている。
図3は、本発明の第1の実施形態によるブラシモータ100の動作例を説明するためのフローチャートであり、デューティ制御部1201、PWM信号生成部1202及び駆動部1203を構成するディスクリート素子で形成されるディスクリート回路によるデューティ制御処理の一例を説明するための図である。
車両の使用者がフロントワイパー装置の操作スイッチを、停止状態から高速作動あるいは低速作動のいずれかの作動モードに設定すると、作動モードに対応する電圧信号(高速作動電圧信号または低速作動電圧信号)が操作スイッチに接続された外部回路からデューティ制御部1201に入力される。
そして、デューティ制御部1201は、供給された電圧信号が高速作動電圧信号VHであるか否かの判定を行う(ステップS1)。
このとき、デューティ制御部1201は、供給された電圧信号が高速作動電圧信号VHである場合、処理をステップS2へ進める。一方、デューティ制御部1201は、供給された電圧信号が高速作動電圧信号VHで無い場合、すなわち供給された電圧信号が低速作動電圧信号VLである場合、処理をステップS3へ進める。
デューティ制御部1201は、供給された電圧信号が高速作動電圧信号VHである場合、PWM信号のパルスのデューティを高速動作のデューティとする制御信号を、PWM信号生成部1202に対して出力する。
これにより、PWM信号生成部1202は、予め設定されている、例えばパルスのデューティが100パーセントの高速作動に対応したPWM信号を生成する。そして、PWM信号生成部1202は、生成したデューティが100パーセントのPWM信号を駆動部1203に対して出力する(ステップS2)。
一方、デューティ制御部1201は、供給された電圧信号が低速作動電圧信号VLである場合、PWM信号のパルスのデューティを低速動作のデューティとする制御信号を、PWM信号生成部1202に対して出力する。
これにより、PWM信号生成部1202は、予め設定されている、例えばパルスのデューティが70パーセントの低速作動に対応したPWM信号を生成する。そして、PWM信号生成部1202は、生成したデューティが70パーセントのPWM信号を駆動部1203に対して出力する(ステップS3)。
駆動トランジスタ1204は、駆動部1203を介して入力されるPWM信号のパルスによりオンオフ制御される。これにより、駆動トランジスタ1204は、PWM信号におけるパルスのデューティに対応した電流をモータ本体部110に対して供給して印加する(ステップS4)。
これにより、デューティ制御部1201の制御の下において、ブラシモータであるモータ本体部110は、PWM信号のパルスのデューティに対応して、高速作動あるいは低速作動に対応した回転数で一方向に回転し、リンク機構を介してフロントワイパー装置のワイパーによるフロントのウィンドシールドに対する払拭が実施される。
上述したように、第1の実施形態によれば、PWM制御によるブラシモータの作動速度の制御(ブラシモータの回転速度の制御)を行うので、従来のように高速用と低速用の各々のブラシを設け、作動速度によりこれら高速用及び低速用の各々のブラシの切り替えを行う必要がない。このため、作動速度に応じた複数のブラシの個数を備える必要がなくなる。このため、第1の実施形態によれば、例えば、高速用のブラシを省くことが可能となり、高速用のブラシを備えることによる騒音の増加、整流子の寿命低下、効率低下等の不都合を解消することができる。
また、上述した第1の実施形態によれば、ブラシモータにおける磁極を4極以上に多極化しても、PWM制御によるブラシモータの作動速度の制御を行うことにより、高速用のブラシを備える必要がない。このため、第1の実施形態によれば、ブラシの組み付け精度に関する制約を回避することができ、多極化および小型軽量化を促進することができる。特に、ワイパー装置に用いるブラシモータの場合、法規により、低速作動/高速作動の切り替え機能や、低速と高速との速度差等について規定されているため、モータ回転数のばらつきが大きくなると、法規を満たすことができなくなる場合が想定される。しかしながら、上述した第1の実施形態によれば、PWM制御によりブラシモータの回転速度を調整するので、デューティを調整することにより、法規に合わせてワイパーの作動速度を柔軟に設定することができる。
また、第1の実施形態によれば、ブラシモータの電源電圧が高電圧化(例えば、12Vから42V、48V等への高電圧化)されたとしても、PWM制御におけるPWM信号のデューティを調整することにより、ブラシモータに印加される実質的な電源電圧を従来の電圧(例えば、12V)に維持することができる。このため、第1の実施形態によれば、任意の電源電圧に柔軟に対応することができ、電源電圧が高電圧化されても、従来のフロントまたはリヤワイパー装置のブラシモータとして継続して使用することが可能になる。従って、モータの高電圧化のための対策が不要になる。
また、第1の実施形態によれば、車両側の設計変更を要することなく、フロントまたはリヤワイパー装置に必要とされる所望の特性要件を有するブラシモータを実現することができる。
また、第1の実施形態によれば、モータ停止時(駆動モータ1204がオフ状態)においては、ダイオード141とモータ本体部110とにより閉回路が形成されるため、電磁ブレーキ作用に基づくオートストップ機能を実現することができる。
また、第1の実施形態によれば、外力によってワイパーが強制的に動かされる状況において、例えば、外力がモータの回転方向に対応した外力である場合、モータ本体部110に接続されたダイオード141により閉回路効果(電磁ブレーキ効果)が得られ、モータ逆回転方向に対応した外力である場合には、駆動トランジスタ1204のボディダイオード1204aにより閉回路効果が得られる。
また、第1の実施形態によれば、一方向の回転力を発生させるブラシモータにおいて、一つの駆動トランジスタ1204を備えればよく、駆動トランジスタの個数を最小限に抑えることができる。これにより、装置コストの低減を図ることができる。
また、第1の実施形態によれば、一般的な仕様を想定する範囲において、回転センサ(センサーマグネット、ホールIC等)やリレーをブラシモータに搭載する必要がない。従って、更なる低コスト化を図ることができる。
図4は、制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、マイクロコンピュータを用いて構成した一例を示す図である。図2は、制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、駆動部1203とともにディスクリート回路で構成していた。しかしながら、図4に示すように、制御基板120Aにおいて、デューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、マイクロコンピュータ1208を用いて、プログラムでブラシモータ100Aを駆動するPWM信号の生成の要素として構成しても良い。ここで、マイクロコンピュータ1208がプログラムで実現するデューティ制御部1201A及びPWM信号生成部1202Aの各々は、図2におけるデューティ制御部1201、PWM信号生成部1202それぞれと同様の動作を行う。また、図2と同様にスノークラッチ機能を有するが、モータ本体部110の出力軸のセンシングはマイクロコンピュータにより行っていない。リレープレート150Aにおいて、スタート接点Sは、フロントまたはリヤワイパー装置を作動させるためのタイミングを発生させる接点である。
図5は、制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、ディスクリート素子を用いて構成した他の一例を示す図である。
図5の構成は、図2に示す回路と同様の機能を有し、同様の構成については同一の符号を付している。図5の構成においては、スノークラッチを有していない。また、モータ本体部110の出力軸のセンシングはマイクロコンピュータにより行っている。リレープレート150Aにおいて、スタート接点Sは、フロントまたはリヤワイパー装置を作動させるためのタイミングを発生させる接点である。
図6は、制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、マイクロコンピュータを用いて構成した他の一例を示す図である。
図6の構成は、図4に示す回路と同様の機能を有し、同様の構成については同一の符号を付している。図6の構成においては、図5の構成と同様に、スノークラッチを有していない。また、モータ本体部110の出力軸のセンシングはマイクロコンピュータにより行っている。リレープレート150Aにおいて、スタート接点Sは、フロントまたはリヤワイパー装置を作動させるためのタイミングを発生させる接点である。
図7は、制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、ディスクリート素子を用いて構成した他の一例を示す図である。図5の構成は、図2に示す回路と同様の機能を有し、同様の構成については同一の符号を付してある。図7の構成においては、スノークラッチを有している。また、モータ本体部110の出力軸のセンシングはマイクロコンピュータにより行っている。リレープレート150Bにおいて、スタート接点Sは、フロントまたはリヤワイパー装置を作動させるためのタイミングを発生させる接点である。
図8は、制御基板120におけるデューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々を、マイクロコンピュータを用いて構成した他の一例を示す図である。
図8の構成は、図4に示す回路と同様の機能を有し、同様の構成については同一の符号を付している。図8の構成においては、図7の構成と同様に、スノークラッチを有している。また、モータ本体部110の出力軸のセンシングはマイクロコンピュータにより行っている。リレープレート150Bにおいて、スタート接点Sは、フロントまたはリヤワイパー装置を作動させるためのタイミングを発生させる接点である。
図2のブラシモータ100、図4のブラシモータ100A、図5のブラシモータ100B、図6のブラシモータ100C、図7のブラシモータ100D及び図8のブラシモータ100Eの各々は、モータ本体部110のモータ回転軸のセンシングをマイクロコンピュータで行うか否か、スノークラッチの有無などの違いはあるが、これらの従来の構成を変更することなく、本実施形態の構成をいずれの従来の構成に対しても用いることができる。
次に、図9を参照して、制御基板120の配置について詳細に説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態によるブラシモータ100に備えられた制御基板120の配置例を示す図である。なお、細部の配線等は省略されている。
ここで、図9(A)は、ブラシモータ100Aの磁極の極数を4極とした場合のブラシ111A,111Bの第1配置例(機械角90°)を示す。ブラシ111Aとブラシ111Bは、モータ部Mのハウジング部MHに組み込まれた円環状のブラシホルダ110H上に、機械角にして90°だけ相互に異なる位置に配置されている。
この図9(A)の第1配置例では、ブラシホルダ110H上には、回転電機子(図示なし)を挟んでブラシ111Aおよびブラシ111Bのそれぞれに対向する位置にブラシが配置されない領域が存在する。すなわち、図9(A)の例では、すでに述べたように、PWM制御により高速作動のための高速用のブラシが必要なくなったため、ブラシ111Bを基準にして、時計回り方向に概ね0°〜270°の領域にはブラシが存在していない。このブラシが存在していないブラシホルダ110H上の領域に、制御基板120(デューティ制御部1201、PWM信号生成部1202、駆動部1203)と、熱保護素子130とが配置されている。また、デューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々がディスクリート回路ではなく、マイクロコンピュータで構成されている場合、制御基板上にはマイクロコンピュータのチップと、駆動部1203とが配置されている。
ここで、制御基板120と熱保護素子130とが配置される領域には、上述したように、ブラシが存在しないため、これら制御基板120および熱保護素子130は、ブラシと干渉することなく、モータ部Mのハウジング部MHの内部に収容される。
図9(B)は、ブラシモータ100の磁極の極数を6極とした場合のブラシ111A,111Cの第2配置例(機械角180°)を示す。ブラシ111Aとブラシ111Cは、モータ部Mのハウジング部MHの一部をなす円環状のブラシホルダ110H上に、機械角にして180°だけ相互に異なる位置に配置されている。
ここで、図9(B)の例では、ブラシホルダ110H上には、ブラシ111Aおよびブラシ111Cのそれぞれに対し、機械角にして60°および120°だけ異なる位置にはブラシが配置されない領域が存在する。すなわち、図9(B)の例では、すでに述べたように、PWM制御により高速作動のための高速用のブラシが必要なくなったため、ブラシ111Aを基準にして、時計回り方向に概ね0°〜180°の第1領域と、ブラシ111Aを基準にして、反時計回り方向に概ね0°〜180°の第2領域にはブラシが存在していない。第1領域には熱保護素子130が配置され、第2領域には、制御基板120が配置される。また、デューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々がディスクリート回路ではなく、マイクロコンピュータで構成されている場合、制御基板上にはマイクロコンピュータのチップと、駆動部1203とが配置されている。
ここで、図9(A)と同様に、制御基板120と熱保護素子130とが配置される領域にはブラシが存在しないので、これら制御基板120および熱保護素子130は、ブラシと干渉することなく、モータ部Mのハウジング部MHの内部に収容される。
図9(C)は、ブラシモータ100の磁極の極数を6極とした場合のブラシ111A,111D,111E,111Fの第3配置例(機械角、各180°)を示す。機械角にして180°だけ相互に異なるブラシ111Aとブラシ111Eとがそれぞれ正、負極に対応し、同じく、機械角にして180°だけ相互に異なるブラシ111Dとブラシ111Fとがもう一対の正、負極に対応している。ブラシ111Aとブラシ111Dは、機械角にして60°だけ異なる位置に配置され、同じくブラシ111Eとブラシ111Fも機械角にして60°だけ異なる位置に配置されている。
図9(C)の例では、ブラシ111Dを基準にして、時計回り方向に概ね0°〜120°の第3領域と、ブラシ111Aを基準にして、反時計回り方向に概ね0°〜120°の第4領域にはブラシが存在しない。第3領域には熱保護素子130が配置され、第4領域には制御基板120が配置される。すなわち、図9(C)の例では、すでに述べたように、PWM制御により高速作動のためのブラシが必要なくなったため、上述したように、ブラシ111Aを基準にして、時計回り方向に概ね0°〜120°の第3領域と、ブラシ111Aを基準にして、反時計回り方向に概ね0°〜120°の第4領域にはブラシが存在していない。第3領域には熱保護素子130が配置され、第4領域には、制御基板120が配置される。また、デューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々がディスクリート回路ではなく、マイクロコンピュータで構成されている場合、制御基板上にはマイクロコンピュータのチップと、駆動部1203とが配置されている。
ここで、図9(A)と同様に、制御基板120と熱保護素子130とが配置される領域にはブラシが存在しないので、これら制御基板120および熱保護素子130は、ブラシと干渉することなく、モータ部Mのハウジング部MHの内部に収容される。
図9(D)は、ブラシモータ100の磁極の極数を6極とした場合のブラシ111A,111Dの第4配置例(機械角60°)を示す。機械角にして60°だけ相互に異なるブラシ111Aとブラシ111Dとがそれぞれ正、負極に対応している。また、図9(D)の例では、すでに述べたように、PWM制御により高速作動のためのブラシが必要なくなったため、ブラシ111Dを基準にして、時計回り方向に概ね0°〜300°の第5領域にはブラシが存在しない。第5領域には、熱保護素子130および制御基板120が配置される。また、デューティ制御部1201及びPWM信号生成部1202の各々がディスクリート回路ではなく、マイクロコンピュータで構成されている場合、制御基板上にはマイクロコンピュータのチップと、駆動部1203とが配置されている。
ここで、図9(A)と同様に、制御基板120と熱保護素子130とが配置される領域にはブラシが存在しないので、これら制御基板120および熱保護素子130は、ブラシと干渉することなく、モータ部Mのハウジング部MHの内部に収容される。
上述した第1の実施形態によれば、PWM制御により高速作動のための高速用のブラシが必要なくなりブラシが削減され、かつモータ本体部110の回転電機子に均圧線を用いたことによりブラシの数が削減されたため、ブラシが削減される。これにより、第1の実施形態によれば、削減されたブラシが配置され得る領域がブラシホルダ110H上の空き領域となり、この生じた空き領域に熱保護素子130および制御基板120を配置したため、ブラシモータ100を大型化することなく、制御基板120等をモータ部Mのハウジング部MHの内部に収容することができる。従って、第1の実施形態によれば、ブラシモータの磁極の多極化を図りつつ、フロントまたはリヤワイパー装置を小型化することができる。
次に、図10および図11を参照して、第1の実施形態の変形例を説明する。
図10は、本発明の第1の実施形態の変形例によるブラシモータ100Bに備えられた制御基板120あるいは制御基板120Aの配置を示す側面図である。また、図11は、本発明の第1の実施形態の変形例によるブラシモータ100Bに備えられた制御基板120または制御基板120Aの配置の詳細図である。制御基板120あるいは制御基板120Aの配置位置を除けば、第1の実施形態の変形例のブラシモータ100Bは、それぞれ、上述した第1の実施形態のブラシモータ100と同様に構成される。
図10に示すように、本変形例では、制御基板120は、ブラシモータ100Bの減速機構部Gのハウジング部GHの内部に配置される。具体的には、図11に示すように、制御基板120または制御基板120Aは、ブラシモータ100Bのハウジング部GHを構成するボトムカバー(鉄製または樹脂製のカバー)の内面であって、ブラシモータ100Bの減速機構部Gのウォームホイールギア等の作動に干渉しない部位に配置される。すなわち、制御基板120または制御基板120Aは、回転電機子の回転軸が延出されて係合している減速機構部Gにおけるウォームホイールギア等に接触しないように、ウォームホイールギア等を覆うハウジング部GHのボトムカバーの内壁面に対し、当該内壁面と基板の面とが対向して取り付けられている。
本変形例によっても、ブラシモータの磁極を4極以上とする多極化を図りつつ、ブラシモータを小型化することができる。また、上述の第1の実施形態と同様にPWM制御によりモータ本体部110の回転速度を制御するので、ブラシの切り替えによらずに回転速度を変化させることができる。加えて、本変形例によれば、ブラシの配置とは無関係に制御基板120または制御基板120Aを配置することができるため、ブラシの配置位置による制約を受けることがない。
<第2の実施形態>
第2の実施形態は、すでに説明した第1の実施形態による図2のブラシモータ100または図4のブラシモータ100Aの各々と同様の構成をし、かつフロントワイパー装置のワイパーの高速作動及び低速作動の作動速度の制御をPWM信号のパルスのデューティの調整(PWM制御)により行っている。また、第2の実施形態においても、制御基板120または制御基板120Aの配置に関しても、図9から図11に示す第1の実施形態のブラシモータ100に備えられた制御基板120または制御基板120Aの配置例と同様である。
以下、第2の実施形態における第1の実施形態によるブラシモータ100と異なる動作について説明する。
図12は、本発明の第2実施形態によるブラシモータ100の動作例を説明するためのフローチャートであり、デューティ制御部1201およびPWM信号生成部1202を構成するマイクロコンピュータによるデューティ制御処理の一例を説明するための図である。ここで、図12(A)は、初期設定処理の流れを示している。車両の使用者(例えば、ドライバ)がフロントまたはリヤワイパー装置の操作スイッチ(不図示)を間欠作動のモード(以下、間欠作動モード)に設定した場合、例えば、操作スイッチの外部回路から、間欠作動信号(不図示)とともに低速作動電圧信号VLまたは高速作動電圧信号VHがデューティ制御部1201に対して供給される。
デューティ制御部1201は、外部回路から間欠作動信号が供給されているか否かの判定を行う(ステップS11)。このとき、デューティ制御部1201は、外部回路から間欠作動信号が供給されている場合、間欠作動モードであるため、処理をステップS12へ進める。一方、デューティ制御部1201は、外部回路から間欠作動信号が供給されていない場合、間欠作動モードでないため、処理をステップS13へ進める。
PWM信号生成部1202は、デューティ制御部1201の制御により、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーが停止位置に到達するまで、予め設定されたデューティ(本実施形態においては、ワイパーの低速作動におけるデューティ)のパルスのPWM信号を、駆動部1203を介して駆動トランジスタ1204に対して供給する(ステップS12)。また、PWM信号生成部1202は、デューティ制御部1201の制御により、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーが停止位置に到達すると、PWM信号のパルスのデューティを0とする。これにより、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーは、所定の停止位置まで駆動されて停止する。
デューティ制御部1201は、自身内部に設けられたタイマーを起動し、予め定められた間欠時間(カウント値)をタイマーに設定する。そして、デューティ制御部1201は、間欠時間と比較する経過時間の計時を開始する(ステップS14)。
デューティ制御部1201は、上記タイマーの経過時間が間欠時間を超えたか否か、すなわち間欠時間が経過したか否かの判定を行う(ステップS15)。このとき、デューティ制御部1201は、タイマーの経過時間が間欠時間を超えた場合、間欠時間が経過したため、処理をステップS16へ進める。一方、デューティ制御部1201は、タイマーの経過時間が間欠時間を超えていない場合、間欠時間が経過していないとして、ステップS15の処理を繰り返す。
デューティ制御部1201は、タイマーを停止させ、計時した経過時間を「0」にリセットし、処理をステップS11へ戻す(ステップS16)。
上述のように、デューティ制御部1201の制御の下、モータ本体部110が間欠的に一方向に回転し、モータ本体部110の回転力を動力としてフロントまたはリヤワイパー装置のワイパーが間欠的に作動する。これにより、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーによるフロントまたはリヤのウィンドシールドの払拭が行われる。
また、図11のフローチャートのステップS13におけるワイパー作動処理は、図3に示す第1の実施形態におけるフローチャートと同様の処理が行われる。ここで、図3のフローチャートの処理が終了すると、デューティ制御部1201は、処理を図12のフローチャートのステップS11に戻す。
図12(B)は、初期設定処理後、ワイパーの間欠作動時におけるワイパー作動処理(上記ステップS12)の処理の流れを示すフローチャートである。ここで、駆動トランジスタ1204を駆動するためのPWM信号のデューティは、例えば、高速作動時の100パーセントを使用する設定となっている。
デューティ制御部1201は、低速作動電圧信号VLが供給されているため、PWM信号のパルスのデューティを、ワイパーの低速作動に対応したデューティ(本実施形態では70パーセント)とする制御制御信号を、PWM信号生成部1202に対して出力する。
これにより、PWM信号生成部1202は、予め設定されている、例えばパルスのデューティが70パーセントの高速作動に対応したPWM信号を生成する。そして、PWM信号生成部1202は、生成したPWM信号を駆動部1203を介して、駆動トランジスタ1204に対して出力する(ステップS21)。
デューティ制御部1201は、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーが間欠作動における初期の停止位置に到達したか否かを判定する(ステップS22)。このとき、デューティ制御部1201は、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーが停止位置に到達した場合、処理をステップS23へ進める。一方、デューティ制御部1201は、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーが停止位置に到達していない場合、ステップS22の処理を繰り返す。
デューティ制御部1201は、フロントまたはリヤワイパー装置のワイパーが停止位置に到達すると、駆動トランジスタ1204を駆動するためのPWM信号のデューティを0パーセントとする制御信号をPWM信号生成部1202に対して出力し、処理をステップS14へ進める。これにより、PWM信号生成部1202は、PWM信号のパルスのデューティを0パーセントとする(ステップS23)。この結果、PWM信号生成部1202からPWM信号のパルスが出力されなくなり、駆動トランジスタ1204はオフ状態とされ、モータ本体部110は通電されない状態となる。このため、モータ本体部110の回転電機子は回転を停止し、フロントまたはリヤワイパー装置によるフロントまたはリヤのウィンドシールドに対する払拭が停止される。
上述したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の構成であるため、PWM制御によるブラシモータの作動速度の制御(ブラシモータの回転速度の制御)を行うので、従来のように作動速度によりブラシの切り替えを行う必要がなく、作動速度に応じた複数のブラシの個数を備える必要がない。このため、第1の実施形態によれば、例えば、高速用のブラシを備えることによる騒音の増加、整流子の寿命低下、効率低下等の不都合を解消することができる。
また、上述した第2の実施形態によれば、4極以上に多極化しても、高速用のブラシを備える必要がないため、ブラシの組み付け精度に関する制約を回避することができ、多極化および小型軽量化を促進することができる。特に、ワイパーモータの場合、法規により、低速作動/高速作動の切り替え機能や、低速と高速との速度差等について規定されているため、モータ回転数のばらつきが大きくなると、法規を満たすことができなくなる場合が想定されるが、上述した第1の実施形態によれば、PWM制御によりモータの回転速度を調整するので、法規に合わせて作動速度を柔軟に設定することができる。
また、第2実施形態によれば、デューティ制御部1201によるPWM制御を、上述したようにワイパーの間欠作動に適用することができる。これにより、第2実施形態によれば、フロントのウィンドシールドに対するフロントワイパー装置と、リアのウィンドシールドに対するリアワイパー装置との各々で、同一の制御基板120をそれぞれ使用することができる。このため、制御基板120の製造をフロントワイパー装置とリアワイパー装置とで一元化することができ、制御基板120の製造コストのコストダウンを図ることが可能になる。
また、第2実施形態によれば、従来、リアワイパー装置にワイパーを間欠作動させるためにリレーが設けられていたが、PWM制御によりデューティを100パーセント及び0パーセントとして、ワイパーを作動あるいは停止させるため、リレーを設けるが必要が無くなり、機構部品を少なくすることで、コストダウンを図ることが可能になる。
また、上記に説明した図3及び図12におけるマイクロコンピュータ1208の動作を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、実行処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
100,100A,100B…ブラシモータ、110…モータ本体部、110H…ブラシホルダ、111A,111B,111C,111D,111E,111F…ブラシ、120,120A…制御基板、130…熱保護素子、141,143…ダイオード、150…リレープレート、1201,1201A…デューティ制御部、1202,1202A…PWM信号生成部、1203…駆動部、1204…駆動トランジスタ、1204a…ボディダイオード、1208…マイクロコンピュータ、2205…過電流検出部、B…ブレーキ接点、G…減速機構部、GH…ハウジング部、M…モータ部、MH…ハウジング部、S…スタート接点。

Claims (7)

  1. 車両のワイパー装置に用いられ、一方向の回転力を発生させる磁極が4極以上の多極のブラシモータであって、
    均圧線を有する回転電機子と、
    前記回転電機子に備えられた整流子と、
    前記整流子と接触する第1のブラシ及び第2のブラシと
    前記第1のブラシまたは前記第2のブラシに接続される第1の回路と、
    一端が前記第1の回路に接続され、前記車両に設けられた操作スイッチに連動して、前記第1の回路を介して前記第1のブラシと前記第2のブラシとの間に前記電源の電圧を供給する第2の回路及び第3の回路と、
    前記第2の回路及び前記第3の回路における電圧信号を検出し、検出した前記電圧信号に基づいて、前記第1のブラシと前記第2のブラシとの間に印加する電圧パルスのデューティを選択するデューティ制御部と、
    前記デューティ制御部から供給される選択されたデューティに応じて、当該デューティのパルス列であるPWM信号を出力するPWM信号生成部と、
    前記第1のブラシ及び前記第2のブラシの何れかと前記電源及びグランドの何れかとの間に接続されており、前記PWM信号によりオンオフし、前記第1のブラシと前記第2のブラシとの間に前記電源の電圧を前記電圧パルスとして印加する駆動トランジスタと
    を備えることを特徴とするブラシモータ。
  2. 請求項1に記載のブラシモータにおいて、
    前記第2の回路または前記第3の回路のいずれか一方のみに設けられたダイオードをさらに有する
    ことを特徴とするブラシモータ。
  3. 前記デューティ制御部は、
    前記駆動トランジスタをPWM制御するためのPWM信号の前記デューティを変化させることにより、前記回転電機子の回転速度を変化させる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラシモータ。
  4. 記デューティ制御部は、
    所望の特性要件に応じて、ウィンドシールドの払拭におけるワイパーの低速作動時及び高速作動時のそれぞれにおける前記PWM信号の前記デューティの設定値を変更する
    ことを特徴とする請求項に記載のブラシモータ。
  5. 前記デューティ制御部が、ワイパーの間欠作動において、前記PWM信号生成部に対して、作動時に低速作動時または高速作動時の前記デューティの前記PWM信号を生成させ、一方、停止時に前記PWM信号の前記デューティを0とさせる
    ことを特徴とする請求項に記載のブラシモータ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のブラシモータにおいて、
    前記第1のブラシ及び前記第2のブラシが配置されるブラシホルダと、
    前記回転電機子と前記第1のブラシと前記第2のブラシと前記ブラシホルダとが格納されるハウジング部と、
    前記デューティ制御部及び前記PWM信号生成部が設けられた制御基板をさらに備え、
    前記ブラシホルダ上には前記制御基板が配置されている
    ことを特徴とするブラシモータ。
  7. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のブラシモータにおいて、
    前記デューティ制御部及び前記PWM信号生成部が設けられた制御基板と、
    前記回転電機子の回転を減速する減速機構部と、
    前記減速機構部が収容されるハウジング部と、
    前記ハウジング部に設けられ、前記減速機構部を覆うボトムカバーと
    をさらに有し、
    前記制御基板は、
    記ボトムカバーの内壁面における、前記減速機構部の動作に干渉しない位置に取り付けられた
    ことを特徴とするブラシモータ。
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