JP6518549B2 - シューズアッパーの編成方法、およびシューズアッパー - Google Patents

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Description

本発明は、ストラップ状編地部を備えるシューズアッパー、およびその編成方法に関する。
シューズは、シューズアッパーに、合成樹脂などでできたアウターソールなどを取り付けることで製造される。室内で使用するシューズを作製する場合、シューズアッパーのみでシューズが構成されることもある。シューズアッパーは、着用者の足裏の部分に対応したソールカバーと、着用者の甲側の部分に対応したインステップカバーと、を備える。
近年、シューズアッパーの少なくとも一部を、横編機で編成した編地で構成することが試みられている。例えば特許文献1には、シューズアッパーの一部あるいは全部を横編機で編成し、そのシューズアッパーにアウターソールを取り付けたスニーカーが開示されている。
特表2010−508968号公報
消費者のニーズの多様化に伴い、横編機で編成された新規なシューズアッパーの開発が求められている。例えば、足の甲を拘束するストラップを有するサンダルやミュールなどを編地で構成することができれば、消費者の多様なニーズに応えることができる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、ストラップ状編地部を備えるシューズアッパーと、その編成方法を提供することにある。
本発明のシューズアッパーの編成方法は、前後に対向する一側針床と他側針床を備える横編機を用いて、着用者の足裏部分を覆うソールカバーを備えるシューズアッパーを編成するシューズアッパーの編成方法である。このシューズアッパーの編成方法では、前記ソールカバーを編成する途中で、前記ソールカバーの周縁部の編幅内から編出され、前記周縁部における編出し位置とは別の位置に繋がれるストラップ状編地部を編成する。前記ソールカバーを編成する際、少なくとも前記周縁部を前記一側針床と前記他側針床の両方を用いた肉厚の編組織で編成する。また、前記ストラップ状編地部を編成する際、前記周縁部の編幅内の前記一側針床と前記他側針床の空針に、前記周縁部の編目に繋がる筒状の始端部を編成し、その始端部に続く複数段の編目列を編成した後、筒状の終端部を前記周縁部の前記一側針床の編目と前記他側針床の編目に重ねて接合する。
本発明のシューズアッパーの編成方法の一形態として、前記ストラップ状編地部を構成する複数段の編目列のうちの少なくとも一部を、前記ソールカバーの編成範囲の外側で編成する形態を挙げることができる。
本発明のシューズアッパーの編成方法の一形態として、前記周縁部における前記ソールカバーの右側寄りの部分から、前記ストラップ状編地部の一つである第一ストラップを編み出すと共に、前記周縁部における前記ソールカバーの左側寄りの部分から、前記ストラップ状編地部の一つである第二ストラップを編出し、前記第一ストラップと前記第二ストラップを前記ソールカバーに繋げる前に、前記第一ストラップと前記第二ストラップとを交差させる形態を挙げることができる。
本発明のシューズアッパーは、着用者の足裏部分を覆うソールカバーを備える編地であるシューズアッパーであって、前記ソールカバーの周縁部の編幅内に設けられる筒状の始端部と、前記周縁部における前記始端部とは別の位置に繋がれる筒状の終端部と、を有するストラップ状編地部を備える。このシューズアッパーでは、前記ソールカバーのうち、少なくとも前記周縁部は、一側編地部と他側編地部と、が厚み方向に重なる肉厚の編組織で構成されている。また、前記ストラップ状編地部の前記始端部は、前記一側編地部の編目の間に配置され、前記一側編地部の編目に繋がる編目と、前記他側編地部の編目の間に配置され、前記他側編地部の編目に繋がる編目と、で形成され、前記ストラップ状編地部の前記終端部は、前記一側編地部の編目と前記他側編地部の編目に重ねられて接合されている。
本発明のシューズアッパーの編成方法によれば、ストラップ状編地部を備える今までに無い構成の本発明のシューズアッパーを編成することができる。この本発明のシューズアッパーでは、ソールカバーの少なくとも一部が前後の針床を用いて編成した肉厚の編組織で構成され、かつその肉厚の編組織で構成される部分にストラップ状編地部の筒状の始端部と終端部が接続されている。そのため、着用時に応力が集中し易い始端部と終端部がソールカバーから外れ難くなっている。
ストラップ状編地部を構成する編目列の少なくとも一部を、ソールカバーの編成範囲の外側で編成するシューズアッパーの編成方法によれば、長いストラップ状編地部を編成し易い。
第一ストラップと第二ストラップを交差させるシューズアッパーの編成方法によれば、第一ストラップと第二ストラップとが交差したシューズアッパーを編成することができる。
実施形態1のシューズアッパーの斜視図である。 実施形態1のシューズアッパーの編成手順を模式的に示す編成イメージ図である。 ストラップ状編地部の始端部の編成工程の一例を示す編成工程図である。 ストラップ状編地部の終端部の編成工程の一例を示す編成工程図である。 (A),(B)は、第一ストラップと第二ストラップとが交差する部分が繋がった状態を説明する説明図である。 図5(A)に示す第一ストラップと第二ストラップの編成手順を模式的に示す編成イメージ図である。 (A)〜(D)は、実施形態とは異なるストラップ状編地部を備えるシューズアッパーの一部を示す概略図である。
以下、本発明のシューズアッパーとその編成方法の実施形態を図面に基づいて説明する。もちろん、以下に示す実施形態は一例に過ぎず、本発明は実施形態の構成に限定されない。
<実施形態1>
≪全体構成≫
図1に示すサンダル(シューズ)100は、編地によって形成されるシューズアッパー1と、シューズアッパー1の底側に取り付けられるアウターソール5と、を備える。サンダル100のシューズアッパー1は、着用者の足裏部分を覆うソールカバー2と、着用者の甲側部分に掛け渡される複数のストラップ状編地部3と、着用者の踵部分に掛け渡される踵保持部4と、を備える。つまりこのシューズアッパー1は、編地で構成される従来のシューズアッパーに備わるインステップカバーの代わりに、ストラップ状編地部3が設けられたシューズアッパー1である。
上記シューズアッパー1は、熱融着糸を含む融着編糸で編成することが好ましい。もちろん、シューズアッパー1を、熱融着糸を含まない非融着編糸で編成することもできるし、シューズアッパー1の一部を融着編糸で編成し、残部を非融着編糸で編成しても構わない。
[ソールカバー]
本例のソールカバー2は、爪先から踵に向って編成される編地である。つまり、ソールカバー2の長さ方向が編地のウエール方向で、ソールカバー2の幅方向が編地の編幅方向である。本例と異なり、ソールカバー2は踵から爪先に向って編成することもできる。
ソールカバー2の少なくとも一部は、一側針床と他側針床の両方を用いて編成された肉厚の編組織を有する。より具体的には、後述するストラップ状編地部3が繋がる部分を含む周縁部20(図中の二点鎖線よりも外側の部分)は少なくとも肉厚の編組織とする。ここで、肉厚の編組織とは、厚み方向に重なる一側編地部と他側編地部とを有する編組織である。肉厚の編組織とすることでソールカバー2の強度を向上させることができ、また後述するストラップ状編地部3の接合箇所が目立たなくなるのでシューズアッパー1の見栄えを向上させることができる。
[ストラップ状編地部]
ストラップ状編地部3は、そのウエール方向の始端部3sと終端部3eが共に、ソールカバー2の周縁部20の編幅内に繋がるストラップ状に形成された編地である。本例では、複数のストラップ状編地部3のうち、ウエール方向の始端部31s(3s)がソールカバー2の右側部分に繋がるものを第一ストラップ31、ウエール方向の始端部32s(3s)がソールカバー2の左側部分に繋がるものを第二ストラップ32とする。本例の第一ストラップ31は、その終端部31eが、ソールカバー2の左側部分における始端部31sよりも踵側にずれた位置に繋がっており、第二ストラップ32は、その終端部32eが、ソールカバー2の右側部分における始端部32sよりも踵側にずれた位置に繋がっている。そのため、第一ストラップ31と第二ストラップ32は、ソールカバー2の幅方向の中央付近で『X』字状に交差している。
本例のストラップ31,32は、後述するシューズアッパーの編成方法に示すように、筒状に編成されている。また、両ストラップ31,32の始端部31s,32sと終端部31e,32eは、ソールカバー2の肉厚の編組織で形成された周縁部20に筒状に繋がっている。
≪シューズアッパーの編成方法≫
図2の編成イメージ図に基づいてシューズアッパー1の編成手順を説明する。図2では、工程の順番をローマ数字で示す。
工程Iでは、ソールカバー2をその爪先側から編成する。ソールカバー2の少なくとも周縁部20は、一側針床と他側針床の両方を用いた肉厚の編組織となるように編成する。例えば、リブ編みや袋編みなどの前後の針床を用いる編成を適宜組み合わせて肉厚の編組織を有するソールカバー2を編成することができる。
工程IIでは、周縁部20の右側部分(紙面上は左側)の編幅内から周縁部20の一側編地部と他側編地部とに繋がる第一ストラップ31の始端部31sを形成し、その始端部31sに基づいて第一ストラップ31を編成する。第一ストラップ31の編成にあたっては、第一ストラップ31を徐々にソールカバー2の編成範囲の外側(ソールカバー2の右側であって紙面上は左側)に向って移動させる。ここで、ソールカバー2に繋がる第一ストラップ31をソールカバー2の編成範囲内の同じ位置で編み続けると、第一ストラップ31の歯口下方への送り出しが、針床に係止されたソールカバー2によって阻害される虞がある。特に、第一ストラップ31が長くなるほど、第一ストラップ31が歯口下方に送り出され難く、第一ストラップ31の編目が編針から浮いた状態となって、第一ストラップ31を編成できなくなる虞もある。これに対して、第一ストラップ31をソールカバー2の編成範囲の外側に移動させながら編成することで、上記問題が生じることを抑制でき、長い第一ストラップ31を容易に編成することができる。
この第一ストラップ31は、一側針床と他側針床を用いて筒状に編成しても良いし、ソールカバー2と同様に一側針床と他側針床を用いて編成される肉厚の編組織に編成しても良い。その他、第一ストラップ31の編幅を徐々に広げたり狭めたりしても良い。第一ストラップ31の始端部31sの具体的な編成工程は、図3の編成工程図に基づいて後述する。
工程IIIでは、周縁部20の左側部分(紙面上は右側)の編幅内から周縁部20の一側編地部と他側編地部とに繋がる第二ストラップ32の始端部32sを編成し、その始端部32sに基づいて第二ストラップ32を編成する。図2では、始端部32sがソールカバー2から離隔しているが、実際には始端部32sはソールカバー2に繋がっている。第二ストラップ32の編成にあたっては、第二ストラップ32を徐々にソールカバー2の編成範囲の外側(ソールカバー2の左側で紙面上は右側)に向って移動させる。この第二ストラップ32も、筒状あるいは単層状に編成することができる。
工程IVでは、第一ストラップ31をソールカバー2の左側方向(紙面上は右方向)に移動させると共に、第二ストラップ32をソールカバー2の右側方向(紙面上は左方向)に移動させ、両ストラップ31,32をソールカバー2の編幅方向の中央付近で交差させる。ここで、両ストラップ31,32が交差する部分で、交差する二つのストラップ31,32を編成によって接合することもできる。例えば、第一ストラップ31から分岐する掛け目を形成し、その掛け目に第二ストラップ32の編目を重ねて、その重ね目に続けて第二ストラップ32を編成することで、両ストラップ31,32をその交差位置で接合することができる。
工程Vでは、ソールカバー2の左側に移動させた第一ストラップ31の編成を行なう。その第一ストラップ31の編成も、第一ストラップ31を徐々にソールカバー2の編成範囲の外側に向って移動させながら行なう。また、工程VIでは、ソールカバー2の右側に移動させた第二ストラップ32の編成を行なう。その第二ストラップ32の編成も、第二ストラップ32を徐々にソールカバー2の編成範囲の外側に向って移動させながら行なう。
工程VIIでは、ソールカバー2の編成コース数を増す。編成コースを何段分編成するかによって、ソールカバー2における両ストラップ31,32の終端部31e,32eの接続位置が決まる。
工程VIIIでは、第一ストラップ31をソールカバー2に近づく方向(紙面上の左方向)に移動させながら第一ストラップ31を編成し、第一ストラップ31の筒状の終端部31eをソールカバー2に接続する。また、工程IXでは、第二ストラップ32をソールカバー2に近づく方向(紙面上の右方向)に移動させながら第二ストラップ32を編成し、第二ストラップ32の筒状の終端部32eをソールカバー2に接続する。終端部31eの具体的な接合工程は、図4の編成工程図に基づいて後述する。
以降、上記工程を繰り返すことで、ソールカバー2に繋がる両ストラップ31,32を編成することができる。なお、踵保持部4については、公知の編成方法で編成することができるので、その説明を省略する。
≪ストラップ状編地部の始端部および終端部の編成≫
図3は、第一ストラップ31(ストラップ状編地部3)の始端部31sの編成の一例を示す編成工程図であり、図4は、第一ストラップ31の終端部31eの編成の一例を示す編成工程図である。図3,4の左欄の『アルファベット+数字』は編成工程の番号を示しており、右欄には各編成工程における編成状態が模式的に示されている。右欄の針床の黒点は編針を、丸印は編目を、V印は掛け目を、二重丸は重ね目を示している。大文字アルファベットは、前針床FB(一側針床)、後針床BB(他側針床)の編針の位置を示している。
図3のS0には、ソールカバー2の一側編地部2FがFBの編針に、ソールカバー2の他側編地部2BがBBの編針に係止された状態が示されている(図2の工程Iを合わせて参照)。両編地部2F,2Bは、針抜き編成(隣接する編目の間に空針を設けた編成)によって編成されている。また、両編地部2F,2Bの左側の4目は周縁部20の編目である。この状態から第一ストラップ31の編成を開始する。
S1では、給糸口8を用いた筒状編成を行い、ソールカバー2の編目を編成すると共に、ソールカバー2の周縁部20の編幅内の空針(FBの編針F,H,JおよびBBの編針I,G,E)に、第一ストラップ31を編成するための起点である始端部31sとなる掛け目を編成する。この始端部31sを構成する編目(掛け目)は、周縁部20における一側編地部2Fの編目の間と他側編地部2Bの編目の間に筒状に配置され、ソールカバー2と同じ編糸で編成されている。掛け目は、ソールカバー2の周縁部20の編目と同時に編成されて、当該編目に直接繋がっており、そのためソールカバー2の周縁部20と始端部31sとが強固に繋がっている。また、ソールカバー2の周縁部20に始端部31sを筒状に繋げることで、第一ストラップ31を引っ張ったときに、始端部31s全体に張力を分散させることができ、始端部31sがソールカバー2から外れ難くなる。
ここで、S1とは異なり、割増やしによって始端部31sを編成することもできる。例えば、給糸口8を左方向に移動させ、FBの編針Q,O,M,Kの編目に続く編目を編成し、BBの編針J,H,Fの編目に割増やしを行なう。次いで、給糸口8を右方向に移動させ、BBの編針Dの編目に続く編目を編成し、FBの編針E,G,Iに割増やしを行なった後、BBの編針L,N,Pの編目に続く編目を編成する。この場合、割増やしによってFBの編針J,H,FとBBの編針E,G,Iに目移しされた旧ループである増し目が、第一ストラップ31の始端部31sとなる。始端部31sを形成した後、始端部31sと周縁部20の編目のウエール方向に続けて筒状編成を行い、始端部31sと周縁部20との接続を強固にすることが好ましい。その他、4枚ベッド横編機の場合、給糸口9を用いて、周縁部20の編幅内の空針の位置に筒状に配置される複数の編目を形成し、それらの編目に割増やしを行って始端部31sを形成しても良い。その場合、割増やしによって目移しされた旧ループである増し目と、その増し目から引き出された新規編目からなる始端部31sと、が形成される。割増やし後、増し目を周縁部20に重ね、その重ね目のウエール方向に続く編目を編成することで、始端部31sを周縁部20に繋げることができる。
S2では、給糸口9を用いてFBの編針F,H,Jの掛け目に続く編目を編成した後、BBの編針I,G,Eの掛け目に続く編目を編成する。このS2によって、第一ストラップ31の始端部31sに続けて、第一ストラップ31が一段分編成される。ここで、第一ストラップ31の編成には、S1でソールカバー2の編成に用いた給糸口8を用いることもできる。
S3では、S2で編成した第一ストラップ31の編目を、ソールカバー2の編幅方向の外側(紙面左側)に移動させ、第一ストラップ31をさらに一段分編成する。続くS4では、S3と同様に、第一ストラップ31の移動と編成を行なう。以降は、S3,S4と同様の編成を繰り返せば良い。
図4のT0には、FBの編針K,M,OとBBの編針J,L,Nに第一ストラップ31の最終段の編目列(終端部31e)を編成した状態が示されている(図2の工程VIIIを合わせて参照)。一側編地部2Fと他側編地部2Bの右側の4目は周縁部20の編目である。なお、図4の大文字アルファベットで示す編針は、図3の大文字アルファベットで示す編針とは異なる編針である。
この状態から、T1に示すように、第一ストラップ31の終端部31eの編目をソールカバー2の編幅方向の内方側(紙面左側)に移動させ、終端部31eの編目とソールカバー2の周縁部20の編目とを重ねる。その際、FBに係止される終端部31eの編目(終端部31eの一部)は、FBに係止される周縁部20の一側編地部2Fの編目に、BBに係止される終端部31eの編目(終端部31eの他部)は、BBに係止される周縁部20の他側編地部2Bの編目に重ねる。
T2では、重ね目を含むソールカバー2の編目に続く編目を編成する。このT2によってソールカバー2が一段分編成されると共に、重ね目が固定される。つまり、第一ストラップ31の筒状の終端部31eの一部(筒の一方の側の部分)が周縁部20の一側編地部2Fに固定され、当該筒状の終端部31eの他部(筒の他方の側の部分)が周縁部20の他側編地部2Bに固定される。終端部31eを前後に分散してソールカバー2に接合することで、第一ストラップ31を引っ張ったときに、終端部31e全体に張力を分散させることができるので、終端部31eがソールカバー2から外れ難くなる。
ここで、第一ストラップ31を一度に周縁部20に接合するのではなく、徐々に周縁部20に接合することもできる。具体的には、第一ストラップ31の左端目を周縁部20の右端目に重ねた後、その重ね目を含む第一ストラップ31の編目列を編成することを繰り返す。
<実施形態2>
実施形態2では、第一ストラップ31と第二ストラップ32とが交差する部分で、両ストラップ31,32を繋げたシューズアッパーを説明する。
図5(A)は、第一ストラップ31に第二ストラップ32を貫通させた状態で両ストラップ31,32を交差させた例が示されている。このような第一ストラップ31と第二ストラップ32を備えるシューズアッパーを編成するには、図2の工程IVで第一ストラップ31と第二ストラップ32を交差させる際、図6(A)に示すように、第一ストラップ31のFB側編地部31fとBB側編地部31bとを別々に複数段編成する。FB側編地部31fとBB側編地部31bはそれぞれ、第一ストラップ31のうちFBで編成される部分とBBで編成される部分である。次に、図6(B)に示すように、FB側編地部31fとBB側編地部31bの間に、第二ストラップ32を通す。最後に、図6(C)に示すように、FB側編地部31fとBB側編地部31bとを筒状に繋ぎ合わせる。同様の考え方に基づいて、第二ストラップ32に第一ストラップ31を貫通させることもできる。
図5(B)に示すように、第一ストラップ31と第二ストラップ32を鎖状に繋げても構わない。この場合、両ストラップ31,32をそれぞれ、FB側編地部とBB側編地部に分け、図6と同様に両ストラップ31,32を交差させれば良い。
第一ストラップ31と第二ストラップ32とが交差する部分で、両ストラップ31,32を繋げることで、両ストラップ31,32のおおよその位置が固定されるため、履き心地に優れるシューズアッパー1(サンダル100)とすることができる。
<実施形態3>
実施形態1に示すシューズアッパーの編成方法を応用することで、多種多様なストラップ状編地部3を備えるシューズアッパーを編成することができる。その多様なストラップ状編地部3を備えるシューズアッパーの一例を図7に例示する。
図7(A)は、幅広のストラップ状編地部3を備えるシューズアッパー1である。このストラップ状編地3は、その始端部3sと終端部3eとがシューズアッパー1の長さ方向の同じ位置に繋がっている。このようなストラップ状編地部3を形成するには、図2の工程II,IV,Vを行い,工程VIIを行なうことなく工程VIIIを行なえば良い。
図7(B),(C)は、ストラップ状編地部3の始端部3sと終端部3eが、ソールカバー2の編幅方向の同じ側に繋がるシューズアッパー1である。ストラップ状編地部3の始端部3sと終端部3eとは、シューズアッパー1の長さ方向の異なる位置に繋がっている。図7(C)のシューズアッパー1は、ストラップ状編地部3に紐6を通し、その紐6で着用者の甲を押さえる構成を備える。
その他、図7(D)に示すように、三つ以上のストラップ状編地部3が、ソールカバー2の幅方向の中間部付近で交差するシューズアッパー1とすることもできる。実施形態2に示す考え方に基づいて、三つのストラップ状編地部3が交差する部分で、二つあるいは三つのストラップ状編地部3が繋がった状態とすることもできる。
100 サンダル(シューズ)
1 シューズアッパー
2 ソールカバー 20 周縁部 2F 一側編地部 2B 他側編地部
3 ストラップ状編地部 3s 始端部 3e 終端部
31 第一ストラップ 31s 始端部 31e 終端部
32 第二ストラップ 32s 始端部 32e 終端部
31f FB側編地部 31b BB側編地部
4 踵保持部
5 アウターソール
6 紐
8,9 給糸口

Claims (4)

  1. 前後に対向する一側針床と他側針床を備える横編機を用いて、着用者の足裏部分を覆うソールカバーを備えるシューズアッパーを編成するシューズアッパーの編成方法において、
    前記ソールカバーを編成する途中で、前記ソールカバーの周縁部の編幅内から編出され、前記周縁部における編出し位置とは別の位置に繋がれるストラップ状編地部を編成し、
    前記ソールカバーを編成する際、少なくとも前記周縁部を前記一側針床と前記他側針床の両方を用いた肉厚の編組織で編成し、
    前記ストラップ状編地部を編成する際、前記周縁部の編幅内の前記一側針床と前記他側針床の空針に、前記周縁部の編目に繋がる筒状の始端部を編成し、その始端部に続く複数段の編目列を編成した後、筒状の終端部を前記周縁部の前記一側針床の編目と前記他側針床の編目に重ねて接合するシューズアッパーの編成方法。
  2. 前記ストラップ状編地部を構成する複数段の編目列のうちの少なくとも一部を、前記ソールカバーの編成範囲の外側で編成する請求項1に記載のシューズアッパーの編成方法。
  3. 前記周縁部における前記ソールカバーの右側寄りの部分から、前記ストラップ状編地部の一つである第一ストラップを編み出すと共に、前記周縁部における前記ソールカバーの左側寄りの部分から、前記ストラップ状編地部の一つである第二ストラップを編出し、
    前記第一ストラップと前記第二ストラップを前記ソールカバーに繋げる前に、前記第一ストラップと前記第二ストラップとを交差させる請求項1または請求項2に記載のシューズアッパーの編成方法。
  4. 着用者の足裏部分を覆うソールカバーを備える編地であるシューズアッパーにおいて、
    前記ソールカバーの周縁部の編幅内に設けられる筒状の始端部と、前記周縁部における前記始端部とは別の位置に繋がれる筒状の終端部と、を有するストラップ状編地部を備え、
    前記ソールカバーのうち、少なくとも前記周縁部は、一側編地部と他側編地部と、が厚み方向に重なる肉厚の編組織で構成され、
    前記ストラップ状編地部の前記始端部は、前記一側編地部の編目の間に配置され、前記一側編地部の編目に繋がる編目と、前記他側編地部の編目の間に配置され、前記他側編地部の編目に繋がる編目と、で形成され、
    前記ストラップ状編地部の前記終端部は、前記一側編地部の編目と前記他側編地部の編目に重ねられて接合されているシューズアッパー。
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JP6501824B2 (ja) * 2017-05-29 2019-04-17 株式会社島精機製作所 編地の接合方法

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