JP6518060B2 - グルカル酸の製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、植物や海洋資源から得られるアルドヘキソース(aldohexose)からアジピン酸の原料物質として用いられるグルカル酸を合成する方法に関する。
持続的な人口の増加と産業の発展により、石油資源は現在生産されるchemicalの約95%を占めるほど、人類において依存度が最も高い資源である。しかし、その埋蔵量の有限さと、使用上、必然的に引き起こされる環境的な問題に直面しつつ、これに対する代案の準備が急がれる状況である。
よって、最近、石油資源を代替することができる様々な代替物質の研究が台頭されており、その中でもトウモロコシ、サトウキビ、木質系の植物資源、パーム、海藻類などのように自然界で毎年繰り返し生産される植物資源から由来するバイオマスは、再生可能なだけでなく、環境に優しいとの長所のため重要な未来型資源として浮かび上がっている。
但し、未だバイオ素材事業は小規模であり、経済性もまた石油化学素材に比べて劣るのが事実である。しかし、最近、欧州のバイオプラスチック協会とEPNOE(European Polysaccharide Network of Excellence)の依頼で、オランダのユトレヒト大学(Utretcht University)で発表した報告資料によると、今後10年後にはバイオ素材の使用量が急増するものと予測しており、具体的には、石油抽出素材の最大90%を代替することができるほど市場性があると予測している。
一方、バイオマス関連の研究は、石油資源と深い関連性がある自動車部品素材の観点からもその産業的な重要性がますます強調されている。例えば、自動車に用いられる内外装射出部品素材としてポリプロピレン、ナイロン、ポリカーボネート、及びABS材などが用いられているが、このうちポリプロピレン素材が量的に最も多く用いられており、その次にナイロン素材が用いられている(自動車1台あたり約15kg内外)。特に、前記ナイロン素材の中でも、ナイロン66は耐熱性、耐摩耗性、及び耐薬品性などの物性に優れ、自動車部品の中でも高温特性が要求される部品にナイロン6の次に多く用いられている。
前記ナイロン66は、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の脱水重合反応により製造され、前記単量体であるアジピン酸は、現在、原油から始まって原油精製過程で得られるtシクロヘキサンを中間体とする化学的合成工程を介して生産されている(原油→ベンゼン→シクロヘキサン→アジピン酸→ナイロン66)。しかし、前記原油からアジピン酸を製造する技術及び製造工程は、原油価格の不安定、毒性物質であるベンゼンの使用、NOxを含む環境汚染副産物の生成などの問題を引き起こしている。さらに、最近の原油価格上昇により化学中間体物質も同時に上昇する傾向であるが、その上昇幅が高い物質が石油系ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)レジンの原料となるブタジエンと、ナイロン66レジンの原料となるアジピン酸である。すなわち、前記アジピン酸は中間体シクロヘキサンを経て製造されるが、このシクロヘキサンの価格が持続的に上昇しているのである。
したがって、このように活用性の高いナイロン原料の製造技術、例えばナイロン66を生産するための工程がバイオマス基盤に転換されれば、石油に対する原料依存度が減少して経済的な効果をもたらすことができるだけでなく、環境汚染物質の発生を低減し、環境的な側面でもかなりの波及効果が期待できる。
但し、未だバイオマスを原料にして生産する工程技術が確立されておらず、さらに、バイオマスからナイロン66の単量体となるアジピン酸を合成するバイオ製造工程技術は、未だR&D水準に留まっているだけで、商業化には到達できない状況である。
したがって、低コストでアジピン酸を製造することができる新たなバイオ合成技術の開発が急を要する実情である。
一方、現在知れ渡ったバイオ技術としては、特許文献1に開示された緑藻類由来のグルカル酸の生産方法がある。この方法は、緑藻類の由来糖を利用して、D-グルカル酸(D-glucaric acid)を生産する方法に関するものであって、具体的にD-グルカル酸の生産遺伝子を導入した組換え微生物を利用して、緑藻類の原草から得られたD-グルクロン酸(D-glucuronic acid)をD-グルカル酸に転換する方法に関するものである。しかし、この方法は、既存に産業的に用いられていなかった緑藻類の資源を利用して、産業的な活用価値が高い化学製品を生産する新規発酵工程であるとの特徴があるが、緑藻類の原草から単糖を製造する糖化技術、及びそれ以後の組換え微生物を活用してグルカル酸を製造する代謝工学的段階で行われるため、製造過程が非常に複雑であるとの欠点がある。
また、非特許文献1は、D-グルコース(D-glucose)を原料として利用して、バイオマス由来D-グルカル酸を生産した例を開示している。しかし、このようなD-グルコースを利用してD-グルカル酸を生産する既存の研究では、大腸菌内でPPS(phosphoenolpyruvate-dependent phosphotransferase system)、ミオイノシトール-1-リン酸シンターゼ(myo-inositol-1-phosphate synthase)、ホスファターゼ(phosphatase)、ミオイノシトールオキシゲナーゼ(myo-inositol oxygenase)、ウロン酸脱水素酵素(urinate dehydrogenase)などの複雑な連鎖酵素反応を経てD-グルカル酸を生産するため、投入されたグルコースの量に比べてその生産性が非常に低いとの欠点がある(<17.4%)。
韓国公開特許第10-2013-0012426号公報
Moon,T.S.et al.(2009)Appl. Environ. Microbiol. 75:589-595
前記のような問題点を解決すべく、本発明者らはグルカル酸の合成方法に対して持続的に研究し努力した結果、産業的に大量に用いられるナイロン素材の原料の一つであるアジピン酸の製造に用いられる中間体であるグルカル酸を、植物や海洋資源から得られるアルドヘキソースから化学反応を介して製造することができることを見つけ出した。
具体的に、本発明では、
(1)水にアルドヘキソース及び水酸化カリウムを投入するステップ;及び
(2)酸素ガス存在下で前記反応物内に貴金属担持触媒を投入した後、触媒酸化反応を誘導するステップ;を含むグルカル酸の製造方法を提供する。
また、本発明では、前記方法により製造された、カリウム(K+)が終端に結合された単一塩(mono salt)形態の粒子形状を有し、融点が188℃であるアジピン酸の原料となるグルカル酸を提供する。
以下、本発明に係るグルカル酸の製造方法を下記具体的な例を参照して詳細に説明する。このとき、以下の内容は、本発明の特定の実施例等の形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物または代替物を含むものと理解されるべきである。また、詳細な説明で用いられる多様な構成要素は、記載された用語等により限定されてはならない。併せて、詳細な説明で用いられる用語等は、別に定義されない限り、技術的または科学的な用語を含めて本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者により一般に理解されるのと同一の意味を有している。
本発明者は、前記課題を解決するためにアジピン酸を低価で製造する新たな合成方法の提供を図る。すなわち、バイオアジピン酸を合成しようとする研究を介し、グルカル酸から還元反応によりバイオアジピン酸を製造することが可能であるものと判断している(バイオマス→グルカル酸→アジピン酸)。このため、本発明の方法では、植物や海洋資源から得られるアルドヘキソースを活用すると同時に、酸化反応(oxidation reaction)を誘導する簡単な過程によりグルカル酸を合成することができる方法を提供する。特にマイルドな工程条件、すなわち、低い温度条件でグルカル酸が容易に合成されることにより、既に知られている微生物代謝工学による製造法に比べて経済的な利点がある。参考までに、米国エネルギー省では、前記グルカル酸をバイオマスから得られる10代高付加物質の一つとして選定している(US Department of Energy(2004) Top Value Added Chemicals from Biomass)。
先ず、本発明の一具現例では、
(1)水にアルドヘキソース及び水酸化カリウムを投入するステップ;及び
(2)酸素ガス存在下で前記反応物内に貴金属担持触媒を投入した後、触媒酸化反応を誘導するステップ;を含むグルカル酸の製造方法を提供する。
本発明の方法において、反応溶媒は水を用いることが好ましい。これは、水がアルドヘキソースのような単糖類等、及び水酸化カリウムに対する溶解度が高いと同時にアルコール類を含む一般的な有機溶媒等に比べてはるかに環境に優しいとの利点を有するためである。
次いで、前記反応溶媒にアルドヘキソース及び水酸化カリウムは順次投入する。
このとき、前記出発物質であるアルドヘキソースは、バイオマスから得られる六炭糖成分の化合物であって、鎖状よりは六角環状に多く存在する。本発明の方法では、前記アルドヘキソースとしてi)グルコースまたはii)グルコースと化学構造は同一の、構造的異性質体であるガラクトースのいずれかを利用することができる。
前記アルドヘキソースの濃度は、反応溶媒である水に比べ約0.02g/ccから0.2g/cc、具体的に(0.02g/ccから0.2g/cc)であることが好ましい。若し、濃度が0.02g/cc未満の場合、反応物質の濃度が低くて経済性が低下し、濃度が0.2g/ccを超える場合、酸素及び触媒との接触面積が小さくなり、反応の効率が落ちるとの欠点がある。
また、本発明の方法において、前記水酸化カリウムはアルドヘキソースを水和(hydration)させる作用をする成分であって、アルドヘキソース:水酸化カリウムの混合(モル)比は1:3から5モル(mol)、具体的に1:3.5から4.5モル(mol)であることが好ましい。若し、前記比率が1:3モル未満の場合、反応転換率の低下が発生し、比率が1:5モルを超える場合、経済性が低下するとの欠点がある。
次いで、本発明の方法において、前記反応器内に酸素ガスを流す条件下で貴金属担持触媒を投入する。
このとき、前記酸素ガスは触媒酸化反応を誘導する反応ガスであって、反応器内の圧力が1から2.0bar水準となるように流しながら進めることが好ましい。若し、反応器内の圧力が1bar未満の場合、反応時間が増加することがあり、反応器内の圧力が2.0barを超える場合、副反応が発生するとの欠点がある。
また、前記貴金属担持触媒はアルドヘキソースの酸化反応を誘導する触媒であって、活性炭素(カーボン)、シリカ(SiO2)及びアルミナ(Al2O3)よりなる群から選択された1種以上の担体に担持された金属元素であることを特徴とする。このとき、前記金属元素の例としては、白金を用いることができ、これ以外にロジウム、パラジウム及びニッケルのうち少なくとも1種が選択的に用いられてもよい。具体的に、本発明の貴金属担持触媒は、炭素担持白金触媒またはアルミナ担持白金触媒を含むことが好ましい。
また、本発明の方法において、前記貴金属担持触媒は、アルドヘキソース全体の含量を基準として約30重量%から50重量%が含まれてよい。若し、触媒含量が30重量%未満の場合、反応物質の濃度が低くて経済性が低下し、含量が50重量%を超える場合、触媒の過多使用に伴う非経済的効果、及び過度な酸化反応による副反応が発生し得るとの欠点がある。本反応条件は、水溶液で低い温度で反応が進められる条件であって、若し触媒含量が30重量%未満の場合、酸化反応性が低くなり、触媒含量が50重量%を超える場合、副反応が発生する。
前記触媒酸化反応によりアルドヘキソース、例えばグルコースがグルカル酸カリウム塩の形態に転換されるか、またはガラクトースがガラクタル酸(galactaric acid)あるいはガラクタル酸カリウム塩(galactaric acid potassium salt)の形態に転換されてよい(下記反応式1参照)。
すなわち、水溶液でグルコースの場合、線形(linear form)構造に比べて安定していると知られた環状(cyclic form)構造で平衡(equilibrium)が偏るようになるが、このとき、塩基性(basic)の条件が平衡をもう少し線形構造側にいくことができるように助ける役割を担いながら、同時に末端のアルデヒドに水和(hydration)反応することにより、酸化反応の効率性を増加させる。
このとき、生成されるグルカル酸あるいはガラクタル酸はカルボン酸であって、pHに従い次のように互いに異なる形態で存在する(下記反応式2参照)。
すなわち、ここで酸、塩基の概念は相対的な概念であって、末端のカルボキシル基よりもさらに塩基性である条件では、カルボン酸が酸として作用して水素陽イオン(H+)を失ってカリウム陽イオン(K+)と塩の形態で存在していた状態で、相対的に更なる酸性の条件に変化するとその塩が一種の塩基として作用し、水素陽イオン(H+)を受けてカルボン酸の形態で存在することになる。同一の脈絡で1つの水素陽イオン(H+)のみを出すpH範囲(pH=3から4)にpHを合わせれば、片側だけ塩である形態のグルカル酸あるいはガラクタル酸を得ることができる。
このとき、前記触媒酸化反応は、約30℃から60℃の温度、具体的に約50℃の水準に上昇させた条件下で実施することができる。例えば、酸化反応を加速化させて効率よく反応を送るためには、ある程度のエネルギーを必要とするため熱を加える。但し、60℃を超えるあまりにも高温で反応をする場合、過度な酸化反応による副反応が起こることがあるので、適正な水準の温度が必要であるが、最適化された温度が約50℃程度である。
このように、本発明の方法により水溶液に溶解されているアルドヘキソース、例えばグルコースと触媒の化学的な合成反応によりグルコースからグルカル酸を製造することができる(反応式3参照)。
前記グルカル酸は、カリウム(K+)が終端に結合された単一塩(mono salt)形態の粒子形状を有し、融点は188℃であってよい。
また、前記製造されたグルカル酸はコスト低減が可能な環境にやさしい化学中間体の新素材であって、追加の化学反応を介したナイロン66レジン製造の原料物質であるアジピン酸を低価で製造可能な特性を有することができる。さらに、前記グルカル酸は単量体であるバイオアジピン酸の製造原料として用いられ、自動車のエンジンシャシ射出部品として用いられるバイオマス由来のバイオナイロン66を低価で製造することができる。
本発明の方法により、低い温度条件、低圧の工程条件で自動車用部品の素材として用いられるナイロン66の原素材を製造する中間体であるグルカル酸を非常に容易に合成することができるので、産業的な活用性が非常に高い。また、既に公知の微生物を活用する方法に比べて製造法が容易であり、究極的にバイオ素材の低価化を実現することができるので経済的に優れている。
本発明の実施例1により製造されたグルカル酸の1H NMRデータである。 本発明の実施例2により製造されたグルカル酸の1H NMRデータである。 本発明の実施例2により製造されたグルカル酸の13C NMRデータである。 本発明の実施例3により製造されたグルカル酸の1H NMRデータである。 本発明の実施例4により製造されたグルカル酸の1H NMRデータである。 比較例1で得られた生成物の1H NMRデータである。 比較例2で得られた生成物の1H NMRデータである。 比較例3で得られた生成物の1H NMRデータである。 比較例4で得られた生成物の1H NMRデータである。
以下、本発明に係るグルカル酸の製造方法を、下記の実施例を参照して詳細に説明する。このとき、本発明を特定した実施例等は本発明を限定するためのものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物または代替物を含むものとして理解されるべきである。
実施例1
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、水酸化カリウムをグルコースに比べて1:3モル(mol)の比率で投入する。以後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて30重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を50℃に維持し、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が1bar水準となるように維持しながら、4時間の間反応した。
反応が終結すると、反応物と水を分離した後、核磁気共鳴機器分析(Bruker AVIII400 Instrument)と、FT-IR機器分析(Agiilent Technologies Cary 600)を実施してグルカル酸が合成されたことを確認した(図1参照)。このとき、NMR スペクトルはTMS(trimethylsilane)を内部標準(internal standard)として含むD2Oに溶かして実施した(1H at 400MHz)。
- 1H NMRδ4.14(d、J=3.2、1H)、
4.09(d、J=4.4、1H)、
3.96(dd、J=3.2、2.0、1H)、
3.80(apparently t、J=5.0)。
- FT-IR(equipped with ATR accessory)3252、1742 cm-1
実施例2
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、水酸化カリウムをグルコースに比べて1:4モル(mol)の比率で投入する。以後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて50重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を50℃に維持し、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が1.5bar水準となるように維持しながら、4時間の間反応した。
反応が終結すると、反応物と水を分離した後、核磁気共鳴機器分析(Bruker AVIII400 Instrument)と、FT-IR機器分析(Agiilent Technologies Cary 600)を実施してグルカル酸が合成されたことを確認した(図2及び図3参照)(1H at 400MHz、13C at 100MHz)。
- 1H NMRδ4.14(d、J=3.2、1H)、
4.09(d、J=4.4、1H)、
3.96(dd、J=3.2、2.0、1H)、
3.80(apparently t、J=5.0)。
- 13C NMRδ177.1、176.9、73.4、72.6、72.4、71.5
- FT-IR(equipped with ATR accessory)3252、1742 cm-1
実施例3
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、水酸化カリウムをグルコースに比べて1:5モル(mol)の比率で投入する。以後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて40重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を50℃に維持し、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が2bar水準となるように維持しながら、4時間の間反応した。
反応が終結すると、反応物と水を分離した後、核磁気共鳴機器分析(Bruker AVIII400 Instrument)と、FT-IR機器分析(Agiilent Technologies Cary 600)を実施してグルカル酸が合成されたことを確認した(図4参照)。
- 1H NMRδ4.14(d、J=3.2、1H)、
4.09(d、J=4.4、1H)、
3.96(dd、J=3.2、2.0、1H)、
3.80(apparently t、J=5.0)。
- FT-IR(equipped with ATR accessory)3252、1742 cm-1
実施例4
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、水酸化カリウムをグルコースに比べて1:4モル(mol)の比率で投入する。以後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて30重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を50℃に維持し、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が1.5bar水準となるように維持しながら、4時間の間反応した。
反応が終結すると、反応物と水を分離した後、核磁気共鳴機器分析(Bruker AVIII400 Instrument)と、FT-IR機器分析(Agiilent Technologies Cary 600)を実施してグルカル酸が合成されたことを確認した(図5参照)。
- 1H NMRδ4.14(d、J=3.2、1H)、
4.09(d、J=4.4、1H)、
3.96(dd、J=3.2、2.0、1H)、
3.80(apparently t、J=5.0)。
- FT-IR(equipped with ATR accessory)3252、1742 cm-1
比較例1
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて10重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を室温(約25℃)に維持しながら、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が1bar水準となるように維持した。反応時間8時間以後、反応が終結すると、反応物と水を分離した後、生成物の成分分析を介してグルカル酸の生成有無を判断した。すなわち、NMR分析の結果、本発明に開示された特定の反応条件の範囲を超えた比較例1では、グルカル酸が上手く合成されないことが分かる(図6参照)。
比較例2
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて40重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を80℃に維持しながら、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が5bar水準となるように維持した。反応時間8時間以後、反応が終結すると、反応物と水を分離した後、生成物の成分分析を介してグルカル酸の生成有無を判断した。すなわち、NMR分析の結果、本発明に開示された特定の反応条件の範囲を超えた比較例2では、グルカル酸が上手く合成されないことが分かる(図7参照)。
比較例3
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、水酸化カリウムをグルコースに比べて1:3モル(mol)の比率で投入する。以後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて15重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を80℃に維持しながら、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が5.0bar水準となるように維持した。反応時間4時間以後、反応が終結すると、反応物と水を分離した後、生成物の成分分析を介してグルカル酸の生成有無を判断した。すなわち、NMR分析の結果、本発明に開示された特定の反応条件の範囲を超えた比較例3では、グルカル酸が上手く合成されないことが分かる(図8参照)。
比較例4
下記表1に示した比率に従い、反応器内に出発物質グルコースを水溶媒に比べて0.1g/ccの濃度で投入した後、活性炭素に担持された白金触媒を前記グルコースに比べて50重量%ほど投入した。以後、反応器の温度を50℃に維持しながら、酸素ガスを反応器内に投入して圧力が10bar水準となるように維持した。反応時間4時間以後、反応が終結すると、反応物と水を分離した後、生成物の成分分析を介してグルカル酸の生成有無を判断した。すなわち、NMR分析の結果、本発明に開示された特定の反応条件の範囲を超えた比較例4では、グルカル酸が上手く合成されないことが分かる(図9参照)。

Claims (6)

  1. (1)水にアルドヘキソース及び水酸化カリウムを投入するステップ;及び
    (2)前記アルドヘキソース及び前記水酸化カリウムの反応物内に貴金属担持触媒を投入した後、酸素ガス存在下で触媒酸化反応を誘導するステップ;を含むグルカル酸の製造方法であって、
    アルドヘキソース:水酸化カリウムの混合(モル)比は1:3.0から5.0であり、
    前記酸素ガスは、反応器内の圧力が1から2.0bar水準が維持されるように加えられ、
    前記貴金属担持触媒は、アルドヘキソース全体の含量を基準に30重量%から50重量%となるように投入され、
    前記触媒酸化反応は、30℃から60℃の温度条件下で実施される、方法
  2. 前記アルドヘキソースは、グルコースまたはガラクトースであることを特徴とする請求項1に記載のグルカル酸の製造方法。
  3. 前記アルドヘキソースは、反応溶媒に比べて0.02g/ccから0.2g/ccの濃度で含むことを特徴とする請求項1に記載のグルカル酸の製造方法。
  4. 前記貴金属担持触媒は、活性炭素(カーボン)、シリカ(SiO)及びアルミナ(Al)よりなる群から選択された1種以上の担体に担持された金属元素を含むことを特徴とする請求項1に記載のグルカル酸の製造方法。
  5. 前記金属元素は、白金、ロジウム、パラジウム及びニッケルよりなるグループから選択された1種であることを特徴とする請求項に記載のグルカル酸の製造方法。
  6. 前記貴金属担持触媒は、炭素担持白金触媒またはアルミナ担持白金触媒であることを特徴とする請求項1に記載のグルカル酸の製造方法。
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