JP6517833B2 - 神経変性疾患の処置に有用なウィザノライド - Google Patents

神経変性疾患の処置に有用なウィザノライド Download PDF

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Description

関連出願への相互参照
本出願は、2013年11月25日に出願された米国仮特許出願第61/908,455号の利益を米国特許法§119(e)の下、主張し、この出願は本明細書においてその全体が参照として援用される。
背景
技術分野
本出願は、ウィザノライド天然物の合成類似体およびその医薬的使用に関する。
関連技術の説明
神経変性疾患は、脳および脊髄の特定部位における選択的神経変性により特徴付けられる。一般に「ルー・ゲーリック病」として公知の筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、病因が不明の進行性神経変性疾患である。この疾患は、随意筋肉運動を制御する個体の能力を進行性に障害する。この疾患は、ほとんどの事例で、急速に進行し、診断の2〜5年内に麻痺および死亡につながる傾向がある。現在のところ、ALSに罹っている患者に対する治療的選択肢はほとんどない。ALSの処置用の唯一のFDA承認薬は、1995年に導入されたRilutek(登録商標)であり、それによりALSを有する個体の平均余命は数か月間引き延ばされる。
ALSの病原に関する仮説の数は、増えている。1つは、中枢神経系(CNS)における最も大量の興奮性神経伝達物質であるグルタメートが、そのレベルが慢性的に上昇した場合にニューロン細胞死を起こすというものである。グルタメートレベルが、ALS患者において上昇していることが示されている(A.PlatitakisおよびJ.T.Caroscio、Ann.Neurol.1987年、22巻:5575〜579頁)。酸化ストレスが、ALS研究における別の注目分野である。事例の約20%を占める家族性ALSに、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)1の変異が関連する(D.R.Rosenら、1993年、Nature、362巻:59〜62頁)という発見により、抗酸化機能不全の潜在的重要性が引き起こされた。自己免疫機序は、別の潜在的ALS病原である(M.R.Paganiら、Neurol.Res.Int.、2011年、2011:497080)。異常タンパク質ミスフォールディングおよび凝集は、ALSおよび他の数種の神経変性疾患における根底にある発症機序として、近年認識されてきている。ALSにおいて高次構造ミスフォールディングを示す細胞内タンパク質は、SOD1およびトランス活性応答(TAR)DNA−結合タンパク質−43(TDP−43)を含む。
数年前、高度に保存された核タンパク質であるTDP−43における異常は、ALSと密接に関連性があると実証された(T.Araiら、2006年、Biochem.Biophys.Res.Commun.、351巻:602〜611頁)。健康な神経細胞において、TDP−43の細胞内分布は、核領域に制限される。しかしながら、ALSに冒されたニューロン細胞において、TDP−43は、細胞質集合体内にも顕著に存在した。さらに、神経病理に関連するTDP−43は、変則的にリン酸化され、広範にユビキチン化され、タンパク分解性に切断され、冒された脳領域に、カルボキシル末端断片を生み出すことが示された(M.Neumannら、2006年、Science 314巻:130〜133頁)。従って、改変TDP−43の蓄積様式は、細胞内プロセシング異常と同様に、ALSにおける変性ニューロン細胞変化の誘因として提唱された。TDP−43に関するこれらの異常および他の異常は、本明細書で、TDP−43タンパク質症と称する。
TDP−43に関する比較的最近の発見により、ALSで作用している発症機序への基本的洞察が提供された。ラバル大学で実施された研究により、ALS患者から得られた脊髄試料における、核内因子のκB(NF−κB)炎症調節転写因子のp65サブユニットに、TDP−43が予想外に関連することが示された(V.Swarupら、2011年、J.Exp.Med.、208巻:2429〜2447頁)。
NF−κBシグナル伝達経路の活性化は、活性酸素種、インターロイキン−1(IL−1)および腫瘍壊死因子α(TNFα)を含むさまざまな炎症促進性サイトカイン、同様に異なる細菌産物も含む複数の刺激により誘発される(S.VallabhapurapuおよびM.Karin、2009年、Annu.Rev.Immunol.、27巻:693〜733頁;L.Verstrepenら、2008年、Cell.Mol.Life Sci.65巻:2964〜29678頁)。NF−κB活性は、最初は抑制IκBタンパク質によってその物理的相互作用により制限されている。静止細胞中で、NF−κBは、潜伏性の不活性なIκB結合複合体として細胞質中に存在する。細胞が、閾値のこれらのシグナルの一つを受け取ると、NF−κBは、迅速にIκBから遊離し、核に入り、その多くが炎症促進性および免疫応答調節タンパク質をコードする特異的遺伝子の転写を活性化する。NF−κBシグナル伝達経路を誘発するほとんど全てのシグナルは、セリン残基−特異的IκBキナーゼ(IKK)を含有する分子複合体の活性化に集中する(M.Adliら、2010年、PLoS One、5巻:e9428頁)。古典的NF−κB経路において、IKK複合体の活性化は、IκBαのN末端近くの2つの特異的セリンのIKKβにより媒介されるリン酸化に至り、続いてIκBαを26Sプロテアソーム複合体による分子内のユビキチン化および分解の標的とする(Vallabhapurapu 2009年、前掲書;M.Adli 2010年、前掲書)。NF−κBシグナル伝達経路の活性化は、一般に一過性の細胞内での現象であり、密接に調節されている(Vallabhapurapu 2009年、前掲書)。
TDP−43とNF−κBのp65鎖は、細胞培養系、トランスジェニックTDP−43マウスからの脊髄抽出物、および対応対照試料ではないが死後のALS患者から調製された脊髄試料の中で共免疫沈降することが示された(Swarup 2011年、前掲書)。マウス脊髄試料およびヒト脊髄試料の中で、p65は、ミクログリア、アストロサイトおよびニューロンの核内でTDP−43と共存する傾向があった。ALS脊髄試料中で、対照の主題物質と比較して、TDP−43mRNAレベルは、2.5倍に上方制御され、一方、NF−κB mRNAは、およそ4倍に上方制御された(Swarup 2011年、前掲書)。ゲルシフトアッセイにより、NF−κB p65のp65鎖は、TDP−43の存在下でレポーターDNAのコンセンサス配列に結合する可能性がより高いことが確認された。さらに、TDP−43の過剰発現により、炎症促進性サイトカインの産生が増加し、それにより神経毒性要素に対するニューロンの感受性が高められた。欠失変異タンパク質マッピング研究により、TDP−43は、そのN末端ドメインおよびRNA認識モチーフ(RMM−1)を通して、NF−κBのp65鎖成分と相互作用することが明らかになった。(Swarup 2011年、前掲書)。NF−κB阻害により、グルタメート誘導またはミクログリア細胞媒介毒性に対する、TDP−43過剰発現培養ニューロンの脆弱性が減弱された。
ウィザフェリンA(WA)を用いる薬理的介入により、疾患症状が減弱され、TDP−43トランスジェニックマウスにおける運動機能障害が寛解した。WAは、チオアルキル化−感受性酸化還元機序を介して、TNFα誘導IκBキナーゼβ(IKKβ)の活性化を阻害することが示された(W.Vanden Bergheら、2012年、Biochem.Pharmacol.、84巻:1282〜12891頁)。WAにより誘導されたIKKβ Ser−181過剰リン酸化により、NF−κB移行、NF−κB/DNA結合および遺伝子転写を防止する、IκBαのリン酸化および分解の阻害に至った(M.Kailehら、2007年、J.Biol.Chem.、282巻:4253〜4264頁)。
ウィザフェリンA(WA)は、Withania somifera植物の葉から単離された最初のウィザノライド型化合物であった。
この化合物は、その抗炎症性、抗腫瘍性、抗血管新生、および免疫抑制性の活性で注目されている。WAは、ウィザノライドに属し、非損傷のまたは再配置されたエルゴスタン骨格上に構築された、自然起源のC28−ステロイド性のラクトントリテルペノイドの群として一般に記述され、C−22およびC−26は、適切に酸化され、6員環のラクトンを形成する(M.H.Mirjaliliら、Molecules 2009年、14巻(7号):2373〜2393頁)。WAの多数の類似体は、ウィザノライド含有植物材料から精製され、合成され、またはWA出発物質から半合成調製された(米国特許出願公開第2011/0230551号)。
WAは、ALS、前頭側頭葉変性症、パーキンソン病およびアルツハイマー病などの神経変性疾患のための処置として提唱され(国際公開第2012/174666号)、WAは、ALSのマウスモデルにおいて疾患進行の寛解に効果的であることが示された。WAの、NF−κB阻害を通じたin vivoでの治療効果は、4種の広く認められているALSのトランスジェニックマウスモデルにおいて実証された。
WAは、ALSおよび他の神経変性疾患の処置のための有望な治療剤であるけれども、in vivoで投与された場合、いくつかの毒性と同様に短い半減期を有する。従って、改善された薬物動態、体内分布、および安全性プロフィールを有する新規な化合物に対する必要性がある。
米国特許出願公開第2011/0230551号明細書 国際公開第2012/174666号
A.PlatitakisおよびJ.T.Caroscio、Ann.Neurol.1987年、22巻:5575〜579頁 D.R.Rosenら、1993年、Nature、362巻:59〜62頁 M.R.Paganiら、Neurol.Res.Int.、2011年、2011:497080 T.Araiら、2006年、Biochem.Biophys.Res.Commun.、351巻:602〜611頁 M.Neumannら、2006年、Science 314巻:130〜133頁 V.Swarupら、2011年、J.Exp.Med.、208巻:2429〜2447頁 S.VallabhapurapuおよびM.Karin、2009年、Annu.Rev.Immunol.、27巻:693〜733頁 L.Verstrepenら、2008年、Cell.Mol.Life Sci.65巻:2964〜29678頁 M.Adliら、2010年、PLoS One、5巻:e9428頁 W.Vanden Bergheら、2012年、Biochem.Pharmacol.、84巻:1282〜12891頁 M.Kailehら、2007年、J.Biol.Chem.、282巻:4253〜4264頁 M.H.Mirjaliliら、Molecules 2009年、14巻(7号):2373〜2393頁
要旨
本明細書に記載されるのは、半合成のウィザフェリンA類似体、ならびに筋萎縮性側索硬化症(ALS)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、パーキンソン病、アルツハイマー病および軽度認知障害などの神経変性疾患または状態の予防もしくは処置のためにこの類似体を使用する方法である。
従って、一態様では、本発明は、単離された立体異性体またはその混合物としての、式(I):
[式中:
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−R−OR、−C(O)R、シクロアルキルアルキルまたは−P(O)2−であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、−ORまたは−OC(O)Rであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−R−OR、−C(O)R、シクロアルキルアルキルまたは−P(O)2−であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、−ORまたは−OC(O)Rであり;
は、アルキレンまたはアルケニレン鎖であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、シクロアルキルアルキルまたはヘテロシクリルアルキルである]
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、ただし、
およびRが、それぞれ水素である場合、RおよびRが、両方とも水素および−C(O)CHからなる群から選択され得ない、または
およびRが、それぞれ−C(O)CHである場合、RもしくはRが、両方とも水素および−OC(O)CHからなる群から選択され得ない、
化合物、またはその薬学的に許容される塩に関する。
一部の実施形態では、化合物は、式(I)[式中、RおよびRは、それぞれ水素である]の化合物であり、化合物は、式(Ia):
[式中:
は、水素、アルキルまたはアルケニルであり、
は、水素、アルキルまたはアルケニルである]
により表される構造を有する。
さらなる実施形態では、化合物は:27−O−メチルウィザフェリンA(Rは、水素であり、Rは、メチルである)、4−O−メチルウィザフェリンA(Rはメチルであり、Rは水素である)、および4,27−O−ジメチルウィザフェリンA(Rはメチルであり、Rはメチルである)である。
本発明の別の態様は、式(I)または式(Ia)の化合物および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者におけるTDP−43タンパク質症により特徴付けられる疾患を処置するかまたは予防する方法に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における筋萎縮性側索硬化症を処置するかまたは予防する方法に関する。
さらなる態様では、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者におけるアルツハイマー病を処置するかまたは予防する方法に関する。
さらなる態様では、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者におけるパーキンソン病を処置するかまたは予防する方法に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における運動ニューロン疾患を処置するかまたは予防する方法に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における前頭側頭葉変性症を処置するかまたは予防する方法に関する。
別の態様では、本発明は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、軽度認知障害を示す患者における軽度認知障害を処置するかもしくは予防する方法、またはアルツハイマー病の発生を予防する方法に関する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
単離された立体異性体またはその混合物としての、式(I):

の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、
式中:
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−R −OR 、−C(O)R 、シクロアルキルアルキルまたは−P(O) 2− であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、−OR または−OC(O)R であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−R −OR 、−C(O)R 、シクロアルキルアルキルまたは−P(O) 2− であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、−OR または−OC(O)R であり;
は、アルキレンまたはアルケニレン鎖であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、シクロアルキルアルキルまたはヘテロシクリルアルキルであり、
ただし、
およびR が、それぞれ水素である場合、R およびR は、両方とも水素および−C(O)CH からなる群から選択され得ない、あるいは
およびR が、それぞれ−C(O)CH である場合、R またはR は、両方とも水素および−OC(O)CH からなる群から選択され得ない、
化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(項目2)
およびR が、それぞれ独立して低級アルキルまたはアルケニルである、項目1に記載の化合物。
(項目3)
およびR が、独立してメチルである、項目2に記載の化合物。
(項目4)
およびR が、それぞれ水素であり、前記化合物が、式(Ia):

により表される構造を有し、
式中:
は、水素、アルキルまたはアルケニルであり、
は、水素、アルキルまたはアルケニルである、
項目1に記載の化合物。
(項目5)
がメチルであり、R が水素である、項目4に記載の化合物。
(項目6)
が水素であり、R がメチルである、項目4に記載の化合物。
(項目7)
がメチルであり、R がメチルである、項目4に記載の化合物。
(項目8)
項目1から7のいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
(項目9)
患者におけるTDP−43タンパク質症により特徴付けられる疾患を処置するかまたは予防する方法であって、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
(項目10)
患者における筋萎縮性側索硬化症を処置するかまたは予防する方法であって、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
(項目11)
患者におけるアルツハイマー病を処置するかまたは予防する方法であって、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
(項目12)
患者におけるパーキンソン病を処置するかまたは予防する方法であって、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
(項目13)
患者における運動ニューロン疾患を処置するかまたは予防する方法であって、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
(項目14)
患者における前頭側頭葉変性症を処置するかまたは予防する方法であって、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
(項目15)
軽度認知障害を示す患者における軽度認知障害を処置するかもしくは予防する方法、またはアルツハイマー病の発生を予防する方法であって、項目1から7のいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
図1Aは、リポ多糖(LPS)への曝露、次に食塩水またはウィザノライド化合物4−O−メチルWAもしくは27−O−メチルWAを用いる処置の後の、GFAP−ルシフェラーゼトランスジェニックマウスの脳の生物発光画像化を示す。図1Bは、図1Aからの脳画像の生物発光の相対強度を示す棒グラフである。
図2は、LPSの刺激を受けたBV2ミクログリア細胞におけるNF−κBレポーター活性に対する、異なる濃度のウィザノライド4−O−メチルWA、27−O−メチルWAおよび4,27−O−ジメチルAの効果を示す棒グラフを含む。
図3は、HEK293−NF−κB−ルシフェラーゼレポーター細胞系における、TNF−α誘導シグナル伝達活性の上方制御に対する、異なる濃度のウィザノライド4−O−メチルWA、27−O−メチルWAおよび4,27−O−ジメチルWAの効果を示す棒グラフを含む。
図4Aは、ビヒクル、4−O−メチルWAまたは27−O−メチルWA類似体を用いて処置をした、15週期を超えたTDP−43 A315Tマウスの、加速ロータロッドの成績を示す。図4Bは、図4Aにおけるデータの線形回帰分析を示す。
詳細な説明
本明細書に開示されるのは、半合成のウィザフェリンA類似体、ならびにそのさまざまな医薬的使用、詳細には、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、前頭側頭葉変性症(FTLD)、パーキンソン病、軽度認知障害(MCI)、アルツハイマー病、およびTPD−43タンパク質症に関連する疾患を含む神経変性疾患を処置することである。一実施形態は、単離された立体異性体またはその混合物としての、式(I):
[式中:
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−R−OR、−C(O)R、シクロアルキルアルキルまたは−P(O)2−であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、−ORまたは−OC(O)Rであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、−R−OR、−C(O)R、シクロアルキルアルキルまたは−P(O)2−であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、−ORまたは−OC(O)Rであり;
は、アルキレンまたはアルケニレン鎖であり;
は、水素、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、シクロアルキルアルキルまたはヘテロシクリルアルキルである]
の化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、ただし、
およびRが、それぞれ水素である場合、RおよびRが、両方とも水素および−C(O)CHからなる群から選択され得ない、または
およびRが、それぞれ−C(O)CHである場合、RもしくはRが、両方とも水素および−OC(O)CHからなる群から選択され得ない、
化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
さまざまな実施形態では、式(I)の化合物は、詳細にはC−4位、C−27位またはその両方の位置において、1つまたは複数のアルキルエーテル部分を含む。
ある特定の実施形態では、RおよびRは、独立して低級アルキルまたはアルケニルである。さらなる実施形態では、RおよびRは、独立してメチルである。
さまざまな実施形態では、RおよびRは、それぞれ水素であり、式(I)の化合物は、式(Ia):
[式中:
は、水素、アルキルまたはアルケニルであり、
は、水素、アルキルまたはアルケニルである]
により表される構造を有する。
さらなる実施形態では、化合物は:27−O−メチルウィザフェリンA(Rは、水素であり、Rは、メチルである)、4−O−メチルウィザフェリンA(Rはメチルであり、Rは水素である)、および4,27−O−ジメチルウィザフェリンA(Rはメチルであり、Rはメチルである)である。
米国特許出願公開第2011/0230551号に開示されるそれぞれ個々の化合物は、式(I)および(IIa)の範囲から明示的に除外されている。
別の実施形態は、本明細書に定義される式(I)または式(Ia)の化合物、および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
さまざまな実施形態は、さらに式(I)または(Ia)の化合物の医薬的使用を提供する。より詳細には、上記化合物または上記化合物を含む組成物の医薬的使用は、神経変性疾患の処置または神経変性疾患の進行もしくは悪化を予防することを含む。詳細には、神経変性疾患は、TDP−43タンパク質症により特徴付けられる。
従って、一実施形態は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者におけるTDP−43タンパク質症により特徴付けられる疾患を処置するかまたは予防する方法を提供する。
さらなる実施形態は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における筋萎縮性側索硬化症を処置するかまたは予防する方法を提供する。
別の実施形態は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者におけるアルツハイマー病を処置するかまたは予防する方法を提供する。
別の実施形態は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者におけるパーキンソン病を処置するかまたは予防する方法を提供する。
別の実施形態は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における運動ニューロン疾患を処置するかまたは予防する方法を提供する。
別の実施形態は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、患者における前頭側頭葉変性症を処置するかまたは予防する方法を提供する。
別の実施形態は、式(I)または式(Ia)の化合物の治療または予防有効量を、それを必要とする患者に投与することを含む、軽度認知障害を示す患者における軽度認知障害を処置するかもしくは予防する方法、またはアルツハイマー病の発生を予防する方法を提供する。
定義
本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、反対であると特定されない限り、以下の用語は、示された意味を有する。
「アミノ」は、−NHラジカルを指す。
「カルボキシ」は、−C(O)OHラジカルを指す。
「シアノ」は、−CNラジカルを指す。
「ニトロ」は、−NOラジカルを指す。
「オキソ」は、=Oラジカルを指す。
「チオキソ」は、=Sラジカルを指す。
「アルキル」は、炭素原子および水素原子のみからなり、不飽和を含有せず、1〜12個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝の炭化水素鎖ラジカルを指し、アルキルは単結合により分子残部に結合している、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソ−プロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)、3−メチルヘキシル、2−メチルヘキシルなどである。本発明の目的上、用語「低級アルキル」は、1〜4個の炭素原子を有するアルキルラジカルを指す。
「アルケニル」は、炭素原子および水素原子のみからなり、少なくとも1個の二重結合を含有し、2〜12個の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分枝の炭化水素鎖ラジカルを指し、アルケニルは単結合により分子残部に結合している、例えば、エテニル、プロパ−1−エニル、ブタ−1−エニル、ペンタ−1−エニル、ペンタ−1,4−ジエニルなどである。
「アルキレン鎖」は、分子残部とラジカル基を結び付けており、炭素および水素のみからなり、不飽和を含有せず、1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝の2価の炭化水素鎖を指し、例えばメチレン、エチレン、プロプレン、n−ブチレンなどである。アルキレン鎖は、単結合を通して分子残部に、かつ単結合を通してラジカル基に結合している。アルキレン鎖の分子残部へのおよびラジカル基への結合点は、アルキレン鎖中の1個の炭素を通して、または鎖中の任意の2個の炭素を通してであり得る。
「アルケニレン鎖」は、分子残部とラジカル基を結び付けており、炭素および水素のみからなり、少なくとも1個の二重結合を含有し、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝の2価の炭化水素鎖を指し、例えば、エテニレン、プロペニレン、n−ブテニレンなどである。アルケニレン鎖は、二重結合または単結合を通して分子残部に、かつ二重結合または単結合を通してラジカル基に結合している。アルケニレン鎖の分子残部へのおよびラジカル基への結合点は、鎖中の1個の炭素または任意の2個の炭素を通してであり得る。
「アリール」は、水素、6〜14個の炭素原子、および少なくとも1個の芳香環を含む炭化水素環系ラジカルを指す。本発明の目的上、アリールラジカルは、単環式、二環式、または三環式系であり得、スピロ環系を含み得る。アリールラジカルは、必ずしもそうではないが、一般に、アリールラジカルの芳香環を介して親分子に結合している。アリールラジカルは、アセナフチレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−ベンゾ[7]アンヌレン、フルオレン、as−インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレンおよびフェナントレンに由来するアリールラジカルを含むが、これらに限定されない。
「アラルキル」は、式−R−Rのラジカルを指し、Rは上に定義したようなアルキレン鎖であり、Rは上に定義したような1つまたは複数のアリールラジカルである。アラルキルの例として、ベンジル、ジフェニルメチルなどが限定されることなく挙げられる。
「シクロアルキル」は、炭素原子および水素原子のみからなる安定な非芳香族の単環式または多環式の炭化水素ラジカルを指し、シクロアルキルは、縮合環、スピロ環、または架橋環系を含み、3〜15個の炭素原子を有し、好ましくは3〜10個の炭素原子、より好ましくは5〜7個の炭素を有し、飽和または不飽和であり、単結合により分子残部に結合している。本発明の目的上、架橋環系は、その非隣接の2個の環原子が、1個の原子または原子群を通して連結されており、その原子または原子群は架橋要素である系である。シクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが限定されることなく挙げられる。多環式ラジカルは、縮合環、スピロ環、または架橋環のシクロアルキルラジカル、例えば、アダマンタニル(架橋)およびデカリニル(縮合)などのC10ラジカル、ならびにビシクロ[3.2.0]ヘプタニル(縮合)、ノルボルナニルおよびノルボルネニル(架橋)などのCラジカル、同様に置換多環式ラジカル、例えば、7,7−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタニル(架橋)などの置換Cラジカルなどを含む。
「シクロアルキルアルキル」は、式−Rのラジカルを指し、Rは上に定義したようなアルキレン鎖であり、Rは上に定義したようなシクロアルキルラジカルである。
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
「ハロアルキル」は、上に定義したようなアルキルラジカルを指し、上に定義したような1つまたは複数のハロラジカルにより置換されており、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1−フルオロメチル−2−フルオロエチル、3−ブロモ−2−フルオロプロピル、1−ブロモメチル−2−ブロモエチルなどである。
「ヘテロシクリル」は、安定な3員から18員の非芳香環系ラジカルを指し、ヘテロシクリルは1〜12個の炭素原子、ならびに窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される、1〜6個のヘテロ原子を含む。本明細書中で特に他に記載されない限り、ヘテロシクリルラジカルは、単環式、二環式、三環式または四環式の環系であり得、スピロ環、または架橋環系を含み得;ヘテロシクリルラジカル中の窒素、炭素または硫黄原子は、任意選択で酸化され得;窒素原子は任意選択で四級化され得;ヘテロシクリルラジカルは、部分的にまたは完全に飽和であり得る。架橋ヘテロシクリルの例として、アザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタニル、ジアザビシクロ[3.2.1]オクタニル、ジアザビシクロ[3.3.1]ノナニル、ジアザビシクロ[3.2.2]ノナニルおよびオキサアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニルが挙げられるが、これらに限定されない。「架橋N−ヘテロシクリル」は、少なくとも1個の窒素を含有する架橋されたヘテロシクリルであるが、O、NおよびSから選択される4個までの付加的なヘテロ原子を任意選択で含有する。本発明の目的上、非架橋環系はその非隣接の2個の環原子が、1個の原子または原子群を通して連結されていない系である。ヘテロシクリルラジカルの例として、ジオキソラニル、1,4−ジアゼパニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オクタヒドロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジニル、オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジニル、オクタヒドロ−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、オクタヒドロ−1H−ピロロ[3,4−b]ピリジニル、オクタヒドロピロロ[3,4−c]ピロリル、オクタヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、3,7−ジアザビシクロ[3.3.1]ノナン−3−イル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1−オキソ−チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、アゼチジニル、オクタヒドロピロロ[3,4−c]ピロリル、オクタヒドロピロロ[3,4−b]ピロリル、デカヒドロプラジノ[1,2−a]アゼピニル、アゼパニル、アザビシクロ[3.2.1]オクチル、および2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロシクリルアルキル」は、式−R−Rのラジカルを指し、Rは上に定義したようなアルキレン鎖であり、Rは上に定義したようなヘテロシクリルラジカルであり、ヘテロシクリルが窒素含有のヘテロシクリルである場合、そのヘテロシクリルは窒素原子でアルキレン鎖に結合し得る。
本明細書で使用されるように、他に特定されない限り、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アルキレン鎖、アルケニレン鎖、シクロアルキルアルキル部分のうちのそれぞれ1つは、任意選択で置換され得、1つまたは複数の水素は1つまたは複数の以下の置換基:アミノ、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、トリアルキルシラニル(トリメチルシラニルを含む)、−OR、−OC(O)−R、−N(R、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)S(O)、−S(O)OR(tは1または2である)、−S(O)(pは0、1または2である)、および−S(O)N(Rにより置き換えられ、ここで各Rは独立して、アルキル、アルケニル、ハロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキルアルキルからなる群から選択される。
「患者」は、神経変性疾患と診断されているか、または遺伝的にそのような疾患にかかりやすい哺乳動物を意味する。
「哺乳動物」は、Mammalia綱の任意の脊椎動物を意味する。ヒト、およびネコ、イヌ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ウサギなどの飼育動物が特に中心である。好ましくは、本発明の目的上、哺乳動物は霊長類(例えば、サル、ヒヒ、チンパンジー、およびヒト)であり、より好ましくは哺乳動物はヒトである。
「薬学的に許容される賦形剤」は、米国食品医薬品局により、ヒトまたは飼育動物における使用に許容されると承認されている、任意のアジュバント、担体、賦形剤、流動化剤、甘味料、希釈剤、防腐剤、色素/着色剤、調味料、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒または乳化剤を、限定されることなく含む。
「薬学的に許容される塩」は、酸付加塩と塩基付加塩の両方を含む。
「薬学的に許容される酸付加塩」は、遊離塩基の生物学的効果および特性を保持しており、生物学的にまたはその他の面でも不都合なく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などであるが、これらに限定されない無機酸と、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、ショウノウ酸、ショウノウ−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシルスルホン酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2−オキソ−グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などであるが、これらに限定されない有機酸とで形成されている塩を指す。
「薬学的に許容される塩基付加塩」は、遊離酸の生物学的効果および特性を保持しており、生物学的にまたはその他の面でも不都合ない塩を指す。これらの塩は、無機塩基または有機塩基を遊離酸に添加することから調製される。無機塩基に由来する塩として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムなどの塩が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい無機塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩である。有機塩基に由来する塩として、一級、二級、および三級アミン、天然由来の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、ならびにアンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの塩基性イオン交換樹脂の塩が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、およびカフェインである。
「医薬組成物」は、式(I)の化合物の製剤、または本明細書に記述される治療薬の製剤、および哺乳動物、例えばヒトに対して生物活性化合物を送達するための、当技術分野で一般に認められている媒体を指す。そのような媒体は、それらの薬学的に許容される全ての担体、希釈剤、または賦形剤を含む。
「神経変性疾患」は、ニューロンの構造または機能の進行性喪失を指し、ニューロンの死を含む。神経変性疾患の例として、パーキンソン病、アルツハイマー病、ALS、運動ニューロン疾患、および前頭側頭葉変性症(FTLD)が限定されることなく挙げられる。詳細には、神経変性疾患は、TDP−43タンパク質症により特徴付けられ得る。神経変性疾患はまた、軽度認知障害(MCI)も含む(S.Gautierら、2006年、The Lancet 351巻:1262〜1270頁に記述される)。
「治療有効量」は、神経変性の進行を遅らせる、未然に防ぐ、もしくは最小限に抑えるために、または神経変性疾患の処置もしくは管理における治療効果を提供するために十分な治療薬の量を指し、神経変性疾患に関連する症状の寛解を含む。
「予防有効量」は、神経変性疾患を、特に、遺伝的にそのような疾患にかかりやすくあり得る患者において、予防するまたは未然に防ぐ結果をもたらすために十分な予防薬の量を指す。予防有効量は、神経変性疾患の加齢性発症または早期発症を予防するために十分な予防薬の量を指し得る。
本明細書で使用されるように、用語「予防する」、「予防すること」および「予防」は、患者における神経変性疾患の蔓延または発症の予防を指す。
本明細書で使用されるように、用語「処置する」、「処置すること」および「処置」は、好ましくは、ALS、パーキンソン病、アルツハイマー病、FTLD、または軽度認知障害(MCI)などの神経変性疾患が神経変性から発生し得る前に、神経変性過程を遅らせる、未然に防ぐ、または最小限に抑えることを指す。これらの用語はまた、神経変性疾患の管理も表し、神経変性疾患に関連する症状の寛解も含む。
式(I)および(Ia)の化合物、または薬学的に許容されるそれらの塩は、1つまたは複数の不斉中心を含有し得、従って、エナンチオマー、ジアステレオマー、および絶対立体化学の観点から、アミノ酸に対して、(R)−もしくは(S)−として、または(D)−もしくは(L)−として定義され得る他の立体異性体を生じ得る。本発明は、全てのそのような可能性のある異性体、同様にそれらのラセミ体および光学的に純粋な形態も含むことを意味する。光学活性(+)および(−)、(R)−および(S)−、または(D)−および(L)−の異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製され得るか、またはキラルカラムを使用するHPLCなどの従来技術を使用して分割され得る。本明細書で記述される化合物が、オレフィン性二重結合、または他の幾何学的非対称の中心を含有する場合、かつ他に特定されない限り、その化合物は、E幾何異性体およびZ幾何異性体の両方を含むことを意図する。同様に、全ての互変異性型もまた、含まれることを意図する。
「立体異性体」は、同一の結合によって結び付けられた同一の原子から作られているが、互換的ではない異なる三次元構造を有する化合物を指す。本発明は、さまざまな立体異性体およびそれらの混合物を企図し、その分子が互いに重ね合わせることができない鏡像である、2つの立体異性体を指す「エナンチオマー」を含む。
式(I)の化合物の調製
以下の反応スキームは、出発物質としてウィザフェリンAを使用することにより、式(Ia)の化合物を調製するための半合成手法を示す。より詳細には、ウィザフェリンA(Sigma−Aldrich Canadaから入手可能)は、1つまたは複数のアルキル化剤で処理して、ウィザフェリンAの−OH基をアルキル化することができる。
この反応により、C−4位またはC−27位でモノアルキル化された化合物、ならびにC−4位およびC−27位の両方でジアルキル化されたWAの混合物を生成することができる。アルキル化された化合物は、当技術分野で公知の方法により、分離され、かつ単離され得る。RおよびRが同一である場合、1つのアルキル化ステップが実行され得る。RおよびRが異なる場合、2つのアルキル化ステップが実行され得る。例えば、アルキル化剤R−XおよびR−X(Xは脱離基である)を使用する段階的な反応を実行し、ウィザフェリンAのヒドロキシ基を別々にアルキル化することができる。
ウィザフェリンAのC−4位またはC−27位のヒドロキシ基を選択的に保護して、アルキル化ステップを特定の位置に方向付けることができる。例えば、C−4位のヒドロキシ基を最初に保護して、アルキル化ステップがC−27位のヒドロキシ基においてのみ起きるようにし得る。
式(I)の化合物のC−12位およびC−15位における官能基化は、米国特許出願公開第2011/0230551号に開示される方法に従って実行され得、この参照文献は、その記載内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
以下に記載のプロセスにおいて、中間体化合物の官能基は、適切な保護基により保護される必要があり得ることが、当業者には理解される。そのような官能基として、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、およびカルボン酸が挙げられる。ヒドロキシに対する適切な保護基として、トリアルキルシリルまたはジアリールアルキルシリル(例えば、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、もしくはトリメチルシリル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルなどが挙げられる。アミノ、アミジノおよびグアニジノに対する適切な保護基として、ベンジル、t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。メルカプトに対する適切な保護基として、−C(O)−R”(ここで、R”は、アルキル、アリールまたはアリールアルキルである)、p−メトキシベンジル、トリチルなどが挙げられる。カルボン酸に対する適切な保護基として、アルキル、アリール、またはアリールアルキルのエステルが挙げられる。
保護基は、当業者に公知であり本明細書に記載される標準的な技術に基づいて、付加されまたは除去され得る。保護基の使用は、Greene, T.W.およびP.G.M Wuts、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis(1999年)、第3版、Wileyに詳述されている。当業者が認識しているように、保護基は、ワング樹脂、リンク樹脂または2−クロロトリチル−クロリド樹脂などのポリマー樹脂でもあり得るが、これに限定されない。
投薬量
処置における使用に必要とされるウィザノライド化合物の量は、選択される特定の化合物によって異なるだけでなく、投与経路、処置を必要とする状態、および患者の年齢と状態の性質によっても異なり、最終的に医師によって決定される。一般に、処置における使用に必要とされる化合物の量は、選択される特定の化合物によって異なるだけでなく、投与経路、処置を必要とする状態および患者の年齢と状態の性質によっても異なり、最終的に医師によって決定される。一般に、適切な投薬量は、例えば、0.01〜1000mg/体重kg/日の範囲、または例えば、0.1〜100mg/kg/日の範囲、または例えば、0.5〜50mg/kg/日の範囲、または例えば、1〜25mg/kg/日の範囲である。投薬量は、適当な間隔で、例えば、1日当たり1、2、3、4回の投薬またはそれを超える投薬で投与され得る。場合によっては、投薬量は、毎日、2〜3日ごとに、4〜5日ごとに、または5〜7日ごとに投与され得る。投薬は、必要に応じて何日間か、何週間か、何か月間か、または何年間か、継続し得る。
(実施例1)
WAからのWAメチルエーテル類似体の調製
調製
150mgのウィザフェリンA(Sigma−Aldrich Canadaから入手可能)(WA)を、ヨウ化メチル中で水素化ナトリウムを用いて処理した。この反応により、モノメチル化化合物およびジメチル化WAの両方の混合物を生成した。反応混合物を濾過して、過剰の水素化ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムを除去した。濾液を乾燥して、残渣をジクロロメタンに再溶解した。得られた溶液をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーにかけた。モノメチルエーテル(および)ならびにジメチルエーテル()を含有する画分を合わせて、その化合物を逆相クロマトグラフィーにより分離した。
各化合物の純粋な画分をプールし、濃縮し、ジクロロメタン中に抽出し、乾燥した。このようにしておよそ5〜10mgの各化合物を、白色固体として各々得た。これらの化合物の分光分析法データを以下の表1に提供する。
(実施例2)
LPSに曝露したGFAP−ルシフェラーゼマウスにおける脳生物発光
2種の新規なウィザノライドを、トランスジェニックマウスモデルを使用してin vivoでその治療活性に関して試験した。J.P.Julien博士の研究所で作製されたトランスジェニックGFAP−ルシフェラーゼマウスを使用して、ウィザノライドが、リポ多糖(LPS)曝露により誘導される炎症に関連するアストログリオーシスを阻害する能力を検討評価した。In vivo生物発光画像化を実施して、頭蓋領域における炎症性応答を検討評価した。評価された領域における、対照(食塩水)と比較した生物発光シグナルの減少により、ウィザノライドは、血液脳関門を通過することとそれに続くグリオーシスを阻害することが示された。
ウィザノライド[4−O−メチルウィザフェリンA(4−O−メチルWA)および27−O−メチルウィザフェリンA(27−O−メチルWA)]を、100%ジメチルスルホキシド(DMSO)に2mg/mlの最終濃度で希釈した。GFAP−lucトランスジェニックマウスを使用して、in vivoでこれらの類似体の有効性を試験した。これらのトランスジェニックマウスにおいて、ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子は、グリア線維酸性タンパク質(GFAP)プロモーター(Caliper Life Sciences)の12kbDNA断片の制御下にある。ルシフェラーゼレポーターは、LPS投与の後に誘導可能であり、GFAP転写調節をもたらす。LPS注入の後の試験化合物の投与により、GFAP−lucマウスにおけるLPS誘導アストログリオーシスが減少するならば、これは画像化後の生物発光シグナルの低下として可視化される。
麻酔下にあるトランスジェニックマウスに、5μlのLPS(0.9%食塩水中に1mg/ml)溶液または0.9%の食塩水溶液単独のいずれかを吸入させ、次に2時間後に0.5mlの試験化合物(0.9%食塩水中に10%希釈)を、4mg/kgの最終濃度で腹腔内(i.p.)注入した。その次の日に、画像化の2時間前(LPS溶液投与の24時間後)に、トランスジェニックマウスに、再度、前述のようにウィザノライドを注入した。画像化の20分前に、そのトランスジェニックマウスはルシフェラーゼ基質D−ルシフェリン(150mg/kg)のi.p.注入を受けた。D−ルシフェリンを、0.9%食塩水に溶解し、20mg/mlの最終濃度とした。マウスに麻酔を施し、IVIS200画像化システム(CaliperLS−Xenogen)を使用して、画像化した。
結果は、4−O−メチルWAまたは27−O−メチルWAのいずれかで処置されたマウスにおける生物発光シグナルは、食塩水−DMSO単独で処置されたマウスと比較して、有意な減少を示した(図1A)。図1Bは、図1Aで示されたGFAP−トランスジェニックマウスの脳における、総光子放出の数値として表されるルシフェラーゼ活性の定量化の要約グラフを示す。この実験により、4−O−メチルWAまたは27−O−メチルWAのいずれかで処置されたGFAP−トランスジェニックマウスにおけるアストログリオーシスの有意な低下が実証された。
(実施例3)
新規なウィザノライドは、LPSで刺激を受けたBV2ミクログリア細胞におけるNF−κBレポーター活性を阻害する。ウィザノライド4−O−メチルWA、27−O−メチルWAおよび4,27−O−ジメチルWAを、NF−κB活性化を阻害する能力に関して試験した。BV−2ミクログリア細胞におけるNF−κB特異的ルシフェラーゼレポーター系を最初に確立した。ルシフェラーゼレポーター4kBwtルシフェラーゼプラスミドの安定な挿入、およびハイグロマイシン(hygomycin)を用いたその後の選択を伴うBV−2細胞の安定なトランスフェクションにより、この細胞系を作製した。これらの細胞におけるNF−κB活性を刺激するために、LPSを使用した。25000のハイグロマイシンB−耐性BV−2細胞を、24−ウェルディッシュの各ウェルに播種し、終夜、付着させた。翌朝、培地(DMEM+10%FBS)を除去して、1mlの新鮮培地(FBSなしのDMEM)を各ウェルに添加した。ウィザノライドの保存液(DMSO中2mg/ml)を1×PBS中でさまざまな濃度(0.05〜5μM)に希釈し、ウェルに添加した。1時間後に、LPSを100ng/mlの最終濃度で添加した。4時間後に、製造業者の指示書(Bright−GloTM luciferase assay system、Promega、ウィスコンシン)に従って実施されるルシフェラーゼアッセイを進める前に、BV−2細胞を1×PBSですすいだ。
図2に提供された結果により、試験を行ったウィザノライドの全てが、NF−κB発現を阻害する能力を有することが示された。以下の表2は、式(Ia)の特定の化合物のIC50を示す。
(実施例4)
新規なウィザノライドは、HEK293−NF−κB−ルシフェラーゼレポーター細胞系中における、TNF−α誘導シグナル伝達活性の上方制御を阻害する
10000のハイグロマイシンB−耐性HEK−293細胞を、96−ウェルプレート(Corning、ニューヨーク)の各ウェルに播種し、終夜、付着させた。翌朝、培地(DMEM+10%FBS)を除去して、100mlの新鮮培地(FBSなしのDMEM)を各ウェルに添加した。ウィザノライド4−O−メチルWA、27−O−メチルWAおよび4,27−O−ジメチルWAの保存液(DMSO中に2mg/ml)を、1×PBS中でさまざまな濃度(0.05〜5μM)に希釈し、ウェルに添加した。ヒト組み換えTNF−アルファ(R&D Systems、ミネアポリス)を、1時間後に40ng/mlの最終濃度で添加した。4時間後に、製造業者の指示書(Bright−GloTM luciferase assay system、Promega、ウィスコンシン)に従って実施されるルシフェラーゼアッセイの前に、HEK−293細胞を1×PBSですすいだ。
図3に示すアッセイの結果により、4−O−メチルWA、27−O−メチルWAおよび4,27−O−ジメチルWAは、NF−κB発現を阻害することが確認された。4−O−メチルWA、27−O−メチルWAおよび4,27−O−ジメチルWAのIC50を表3に示す。
(実施例5)
WA、4−O−メチルWAおよび27−O−メチルWAの安全性比較
WA、4−O−メチルWAおよび27−O−メチルWAのin vivoでの忍容性を比較するために、短期投与量漸増研究を実行した。正常なC57BL/6の雌マウスに、WA、4−O−メチルWAまたは27−O−メチルWAを、20〜65mg/kg(20、25、30、35、45、55および65mg/kg)の範囲の投薬量で腹腔内に注入した。罹患率、死亡率、ならびに挙動、呼吸、心拍動、水分補給、および他の状態(腹水、ショック、重度の下痢および出血など)における臨床的変化の徴候に関して、投薬の1時間後、6時間後および24時間後に動物を観察した。投薬の前および24時間後に、体重を測定した。
ウィザノライド4−O−メチルWAおよび27−O−メチルWAの両方とも、WAよりかなり良好な安全性プロフィールを示した。LD50(50%致死量)は、WAに関して55mg/Kgであることが見出された。WAに関して同一のLD50値(54mg/kg)が、以前に報告された(Patwardhanら、Drug Discovery and Development、(2006年)、M.S.Chorghade編、Wiley)。対照的に、マウスに55mg/kgの4−O−メチルWAか27−O−メチルWAのいずれかを投与した場合、死亡は見られなかった。研究において試験された最高投薬量の65mg/kgで、4−O−メチルWAまたは27−O−メチルWAのいずれかを注入されたマウスに関して、死亡は見られなかった。しかしながら、これらの群の動物は、投薬後に、いくらかの虚弱および活動の減少を示した。
(実施例6)
ウィザフェリンA類似体は、ALSのTDP−43 A315Tトランスジェニックマウスモデルにおける神経疾患の発生を阻害する
4−O−メチルWAおよび27−O−メチルWAの投薬を繰り返すことによる、ALSのTDP−43 A315Tトランスジェニックマウスモデルにおける神経疾患の発生に対する影響を評価した。ALSのTDP−43 A315Tマウスモデルは、Swarup,Vら、Brain 134巻:2610〜2626頁、2011年に十分に記述されている。TDP−43 A315Tマウスは、多数の行動および運動機能試験(バーンズ迷路試験、加速ロータロッド試験および受動的回避試験)におけるその成績により測定すると、月齢約9か月で神経障害を示し始める。
月齢およそ9か月および25〜55gの、雄および雌のTDP−43 A315Tマウスを研究に含み、以下の3群に無作為に割り当てた:
1群(n=6)は、5mg/kgの4−O−メチルWAを受け;
2群(n=7)(対照群)は、ビヒクル(2%ポリソルベート[Tween−80]/5%DMSO/93%食塩水)を受け;
3群(n=7)は、5mg/kgの27−O−メチルWAを受けた。
全ての動物は、15週間において2日ごとに、ビヒクルまたは5mg/kgの試験WA類似体のいずれかのi.p.注入を受けた。12.5mL/kgの注入容量は、研究開始時の各個々の動物の体重を基準とした。
全ての動物を、研究中ずっと少なくとも1日1回、臨床徴候に関して観察し、1週間に1回、ロータロッド試験の前に個々に秤量した。研究期間にわたり、体重および臨床徴候における有意な変化はなかった。15週間後に、マウスを屠殺し、抗体免疫蛍光試験またはウエスタンブロット試験により、各マウスの脊髄中の変異TPD−43A315Tタンパク質の発現を確認した。
加速ロータロッド(Gros−Louis, F.ら、Hum Mol Genet 17巻、2691〜2702頁(2008年)に記述)を、研究中に最初の投薬の前、および1週間に1回の間隔で実施した。0.25rpm/sの加速を伴う4−rpmの速度で、試験を実施した。各マウスは、1セッション当たり3回の試行を施された。各試行でロータロッド装置に各マウスが残した秒数を記録した。
結果を図4Aおよび4Bに示す。図4Aは、各群の個々のマウスの(3回の試行の)最高スコアを示す。図4Bは、図4Aのデータの回帰分析を示す。データは、ビヒクル処置群のロータロッドの成績は、15週の期間にわたり減退したことを示す。しかしながら、4−O−メチルWA群および27−O−メチルWA群の両方の成績は、その期間中にわたり実際に改善された。線形回帰分析により、4−O−メチルWA(p値0.02)および27−O−メチルWA(p値0.02)両方の統計学的有意性が示されたが、ビヒクル(p値0.2)に関しては有意性は示されなかった。
その結果もまた、マウスは15週間1日おきの、5mg/kgのWA類似体の投与を許容することができることを実証し、その化合物の安全性に関するさらなる根拠を提供している。
(実施例7)
27−O−メチルウィザフェリンAのより大規模な合成および精製
以下に概要を述べる手順を使用して、27−O−メチルウィザフェリンをウィザフェリンA出発物質から調製し、精製した。
1. 4,27−ビス−O−トリエチルシリルウィザフェリンAの調製
N,N−ジメチルホルムアミド(40mL)中のウィザフェリンA(4.0g)の撹拌溶液に0℃で、イミダゾール(2.31g、4当量)を添加した。トリエチルクロロシラン(4.28mL、3当量)を、およそ5分間にわたり少量に分けて添加し、得られた混合物を窒素下0℃で、およそ2時間撹拌した。HPLCにより決定されるように反応が完了した後、メタノール(2mL)を添加し、混合物をさらに5〜10分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(250mL)で希釈し、ブラインで洗浄(100mLで4回)した。洗浄水溶液を合わせて、酢酸エチルで逆抽出(100mLで2回)した。全ての酢酸エチル抽出物を合わせて、ブラインで再度洗浄(100mLで3回)し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、10gの粗4,27−ビス−O−トリエチルシリルウィザフェリンAを、淡色(pale)油状物として得た。
2. 4−O−トリエチルシリルウィザフェリンAの調製
粗4,27−ビス−O−トリエチルシリルウィザフェリンA(10g)を、テトラヒドロフラン水溶液(120mL、THF/水、9/1)に、室温で溶解した。p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS、120mg)を添加した。混合物をおよそ13時間撹拌し、撹拌中に追加のPPTS(およそ145mg)を6〜30mgに分けて、1時間の間隔で反応に添加した。反応の進行をHPLCによって綿密に監視した。反応が完了した後、混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、ブラインで洗浄(100mLで5回)した。洗浄水溶液を合わせて、酢酸エチルで逆抽出(50mLで2回)した。全ての酢酸エチル抽出物を合わせて、ブラインで洗浄(100mL)し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、粗生成物(11.5g)を、淡色ゴム状物として得た。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/アセトン95〜93/5〜7)により精製し、4.2gの純粋4−O−トリエチルシリルウィザフェリンAを得た。
3. 27−O−メチル−4−O−トリエチルシリルウィザフェリンAの調製
4−O−トリエチルシリルウィザフェリンA(1.0g)を、無水THF(40mL)とヨウ化メチル(8mL)との混合物中に溶解し、氷−水浴中で窒素下で冷却した。水素化ナトリウム(ミネラルオイル中60%、108mg、1.58当量)を添加し、混合物を室温で4分間撹拌した。次に、混合物を室温でおよそ1時間40分間撹拌し、撹拌中に反応をHPLCによって綿密に監視した。生成物が20〜30%に達した後、混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、ブラインで洗浄(80mLで3回)した。全ての洗浄液を合わせて、酢酸エチルで逆抽出(50mLで2回)した。全ての酢酸エチル抽出物を合わせて、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)、ブライン(80mLで2回)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。
0.5gの4−O−トリエチルシリルウィザフェリンAで開始した別のバッチとプールした粗生成物を、カラム(ジクロロメタン/アセトン95〜93/5〜7)で精製し、413mgの27−O−メチル−4−O−トリエチルシリルウィザフェリンAおよび756mgの回収された出発物質を得た。平均収率は約27%であった。
4. 27−O−メチルウィザフェリンAの調製
27−O−メチル−4−O−トリエチルシリルウィザフェリンA(413mg)を、THF(9.5mL)とピリジン(1.2mL)との混合物中に溶解し、氷−水浴中で撹拌した。フッ化水素ピリジン(0.85mL)を5分後に0℃で滴下添加し、混合物を室温で1.5時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈し、0.1N塩酸(50mL)およびブライン(50mLで2回)で洗浄した。洗浄液を合わせて、酢酸エチルで逆抽出(50mLで2回)した。全ての酢酸エチル抽出物を合わせて、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、ブライン(50mLで2回)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/アセトン、70〜65/30〜35)によって精製し、275mgの27−O−メチルウィザフェリンAを得た(純度95%以上;収率82%)。精製した生成物を、アセトンおよびヘキサン中でさらに再結晶し、純度をHPLCで検討評価しておよそ99%に上げた。
(実施例8)
4−O−メチルウィザフェリンAのより大規模な合成および精製
以下の手順を使用して、4−O−メチルウィザフェリンAをウィザフェリンA出発物質から調製し、精製した。
1. 27−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウィザフェリンAの調製
5.6gのウィザフェリンAを、60mLのジクロロメタン中に溶解した。トリエチルアミン(4.0mL)を混合溶液に添加し、次に4.01gのtert−ブチルジメチルクロロシランを添加した。溶液を周囲温度でおよそ80時間撹拌した。溶液を水で洗浄し、濃縮して6.95gの粗27−O−(tert−ブチルジメチルシリルウィザフェリンAを得た。これをメタノールから結晶化し、乾燥して、99.5%のHPLC純度を有する、5.6gの27−O−(tert−ブチルジメチルシリルウィザフェリンAを得た。0.5gのジメチルアミノピリジンを添加することにより、より短い反応時間を達成することができ、12時間で95%完了に至ることができる。
2. 27−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウィザフェリンAのメチル化
4.0gの27−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウィザフェリンAを、窒素下で丸底フラスコに入れた。20mLの無水N,N−ジメチルホルムアミドをフラスコに添加した。固体の溶解は不完全であったが、10mLのヨウ化メチルの添加により透明溶液を得た。水素化ナトリウム(0.32g、ミネラルオイル中60%)を、混合溶液に10分間にわたり添加した。HPLCによりほぼ80%の完了が示された。追加の0.5gの水素化ナトリウムを添加し、99%の完了を達成した。酢酸を使用して、残存する水素化ナトリウムをクエンチした。混合物をジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。有機層を20mLまで濃縮した。HPLCにより、88%の純度の4−O−メチル−27−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウィザフェリンAが示された。
3. 4−O−メチルウィザフェリンAの調製
上記で得られた4−O−メチル−27−O−(tert−ブチルジメチルシリル)ウィザフェリンAの溶液を、30mLのジクロロメタンですすいでから、PTFEフラスコに移した。ピリジン(3mL)を添加し、次に1mLのフッ化水素ピリジンを添加した。反応をHPLCによって監視した。5.5時間後に、追加の0.5mLのフッ化水素ピリジンを添加した。反応をさらに3時間継続し、92%まで完了した。有機溶液を水、次に重炭酸ナトリウム溶液、そして最後に塩化ナトリウム溶液で洗浄することにより、反応を後処理した。ジクロロメタン層をロータリーエバポレーターで濃縮し、粘稠性の液体を得た。この液体を、36.5mLのジクロロメタンおよび36.5mLのメタノールで希釈し、73mLの水で洗浄した。有機層を真空下で濃縮し、3.9gの粗4−O−メチルウィザフェリンAを得た。
4. 4−O−メチルウィザフェリンAの精製
上記で得られた粗4−O−メチルウィザフェリンAを、ジクロロメタンに溶解し、ジクロロメタンで充填した100gのシリカゲルカラム上にロードした。カラムをジクロロメタン中30%v/vアセトンで溶出した。画分を、HPLCによって分析し、純粋な生成物を含有するこれらを合わせて、蒸発させ、1.8gの固体を97%の純度で得た。この固体を5mLのメタノールと10mLのメチル−tert−ブチルエーテルとの混合物から結晶化した。この固体を真空乾燥機中で乾燥し、0.61gの4−O−メチルウィザフェリンAを98%のHPLC純度で得た。
上述のさまざまな実施形態は、組み合わせてさらなる実施形態を提供することができる。本明細書に記載されるおよび/または出願データシートに列記される、全ての米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。実施形態の態様は、改変され、必要ならば、さまざまな特許、出願および刊行物の概念を採用して、またさらなる実施形態を提供することができる。
上記詳述の説明を考慮すると、これらのおよび他の変更を、実施形態に対して行うことができる。一般に、添付の特許請求の範囲内で、使用される用語は、特許請求の範囲を、本明細書および特許請求の範囲に開示される特定の実施形態に限定すると解釈されるべきではなく、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる全範囲の同等物と共に、全ての可能な実施形態を含むと解釈すべきである。従って、特許請求の範囲は、本開示により限定されない。

Claims (12)

  1. (Ia):

    により表される構造を有する化合物であって
    式中:
    は、水素、または非置換メチルであり、
    は、水素、または非置換メチルであり、
    ここで、R およびR は、同時に水素ではない、
    化合物。
  2. 非置換メチルであり、Rが水素である、請求項に記載の化合物。
  3. が水素であり、R非置換メチルである、請求項に記載の化合物。
  4. 非置換メチルであり、R非置換メチルである、請求項に記載の化合物。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  6. 患者におけるTDP−43タンパク質症により特徴付けられる疾患を処置するかまたは予防するための組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を含む、組成物。
  7. 患者における筋萎縮性側索硬化症を処置するかまたは予防するための組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を含む、組成物。
  8. 患者におけるアルツハイマー病を処置するかまたは予防するための組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を含む、組成物。
  9. 患者におけるパーキンソン病を処置するかまたは予防するための組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を含む、組成物。
  10. 患者における運動ニューロン疾患を処置するかまたは予防するための組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を含む、組成物。
  11. 患者における前頭側頭葉変性症を処置するかまたは予防するための組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を含む、組成物。
  12. 軽度認知障害を示す患者における軽度認知障害を処置するかもしくは予防するための、またはアルツハイマー病の発生を予防するための組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物の治療または予防有効量を含む、組成物。
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