JP6517499B2 - 撮像システム - Google Patents

撮像システム Download PDF

Info

Publication number
JP6517499B2
JP6517499B2 JP2014242087A JP2014242087A JP6517499B2 JP 6517499 B2 JP6517499 B2 JP 6517499B2 JP 2014242087 A JP2014242087 A JP 2014242087A JP 2014242087 A JP2014242087 A JP 2014242087A JP 6517499 B2 JP6517499 B2 JP 6517499B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
lens
infrared
light
visible
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014242087A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016103786A (ja
Inventor
石崎 修
修 石崎
大坪 宏安
宏安 大坪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Ltd
Original Assignee
Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maxell Ltd filed Critical Maxell Ltd
Priority to JP2014242087A priority Critical patent/JP6517499B2/ja
Publication of JP2016103786A publication Critical patent/JP2016103786A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6517499B2 publication Critical patent/JP6517499B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)
  • Measuring And Recording Apparatus For Diagnosis (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、同じ撮像範囲に対して可視光による撮影と赤外光による撮影とを同時に行うことにより情報を取得する撮像システムに関する。
近年、画像認識技術が進歩し、たとえばデジタルカメラには、顔認識により人間の顔を認識して、顔にピントを合わせることができる。さらに、監視カメラの画像データから、予め、顔の画像データが登録された人物の顔を認識して特定することも可能となっている。しかし、顔認識の場合に、ポスター等の写真の顔も人物の顔と誤認識する場合がある。そこで、可視光による画像認識と、赤外光による熱検知(体温検知)とから顔を認識する提案がなされている(たとえば、特許文献1参照)。
この場合に、1つのカメラにより、可視光による撮影と、赤外光による撮影を行い、可視光の画像データを用いた顔認識により特定された顔の位置の温度を赤外光の画像データから認識し、顔認識されるとともに温度が高い領域を顔と認識することができるので、体温より温度が低いポスターの顔写真を人物の顔と誤認識することがない。
前記特許文献1では、可視光と赤外光とによる撮影を同時に行うかまたは切り替えて行う構造が複数提案されている。ここで、デジタルカメラ等の撮像素子は、可視光から近赤外までの光に受光感度を備えており、赤外光をカットして可視光を透過する赤外光カットフィルタや、可視光をカットして赤外光を透過する可視光カットフィルタを使い分けることにより、可視光の撮影と、赤外光の撮影が可能になる。この場合に、レンズや撮像素子を備える撮像系として、赤外光カットフィルタを備えた撮像系と、可視光カットフィルタを備えた撮像系の2つを1つのカメラに設けたり、1つの撮像系で、赤外光カットフィルタと可視光カットフィルタとを切り替え可能に設けたりする必要がある。
また、赤外光では、体温の検知だけではなく、脈拍数(心拍数)を検知できることが知られている。たとえば、皮膚の表層の毛細血管においては、心臓の鼓動に対応する脈拍によって、毛細血管が膨張したり収縮したりしている。毛細血管が膨張しているときは、毛細血管内の血液量が多く、それに応じて血液のヘモグロビンも多くなる。逆に毛細血管が収縮しているときは、毛細血管内の血液量が少なく、それに応じて血液のヘモグロビンも少なくなる。したがって、脈拍に同期して皮膚の表層のヘモグロビンが多くなったり、少なくなったりする。
ヘモグロビンは、近赤外の光を吸収することが知られている。したがって、皮膚の表層のヘモグロビン量が少なくなると、近赤外光の反射量が多くなり、ヘモグロビン量が多くなると、近赤外光の反射量が少なくなる。したがって、近赤外光を出力する発光素子としてのLEDと、近赤外光を検知する受光素子としての赤外光センサとによって、脈箔に同期して増減する赤外光の反射量を検知することにより、脈拍数が測定可能となる。赤外光の反射量が脈拍に同期して変化することから、人の肌、たとえば、顔の赤外画像を動画として撮影して解析することによっても、略リアルタイムで脈拍数を検知可能となる。
また、監視カメラ等で、可視光と赤外光を同時に撮影し、可視光から、たとえば病院や施設の観察対象となる人物の顔の領域を検出し、対応する赤外光の顔の領域から体温を検出するとともに、可視光の顔の領域から脈拍を検出することが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。なお、上述の毛細血管の膨張と収縮によりたとえば緑の波長域の光を吸収して赤い色となっているヘモグロビンの量の変化から脈拍に応じて顔の色が少しだけ変化するので、可視光の動画データから脈拍数を検知することが可能である。
特許文献2では、ハーフミラーを用いて、入力する光を二分し、二分された一方の光側に赤外カットフィルタを介して撮像素子を配置し、他方の光側に可視光カットフィルタ(バンドパスフィルタ)を介して撮像素子を配置することにより、可視光の動画と、赤外光の動画を同時に撮影するようになっている。また、特許文献2では、カラー撮影用の撮像素子に設けられるカラーフィルタとして、赤(R)、緑(G)、青(B)の可視光の各領域と、赤外光を通過させる赤外(IR)の領域を設けることで、1つの撮像素子によりカラー画像と、赤外画像とを撮影する方法が提案されている。
特許第4702441号公報 特開2014−36801号公報
ところで、可視光の画像と、赤外光の画像との両方を同時に撮影する撮影装置の場合に、可視光用の赤外カットフィルタを用いた撮像素子と、赤外光用の可視光カットフィルタを用いた撮像素子との両方を用いる場合には、少なくとも撮像素子が、2つ必要となり、小型化が困難であり、かつ、コストの低減が困難になる。
また、ハーフミラーにより光学系から入力する像を2方向に分離し、分離した像を別々の撮像素子で撮像する場合も、小型化が難しい。また、2つの撮像素子を用いる場合に、各撮像素子で撮影された二つの動画データには、多少の位置ずれが生じるので、2つの画像データで同じ座標系を用いて画像処理する場合に、位置ずれを補正する必要が生じる。
また、赤外カットフィルタと、可視光カットフィルタとを切り替える撮影装置の場合に、フィルタを切り替える構造にコストがかかるとともに、可視画像と赤外画像とを同時に撮影することが困難であり、機会的なフィルタの移動を繰り返すような構造の場合に、時間当たりに撮影されるフレーム数が制限される。
これらに対して、撮像素子に設けられるカラーフィルタに上述のように可視光のRGBの各領域に加えてIRの領域を設ける方式では、サイズの小型化とコスト増の抑止を図ることができる。しかし、一般的なIRの領域の無いRGBの各領域からなるカラーフィルタを用いた撮像素子を備えるデジタルカメラにおいては、赤外カットフィルタが用いられている。これは、カラーフィルタにおいて、RGBの各色の領域は、各色の波長範囲に透過率のピークを有し、かつ、他の色の波長範囲に遮断特性を有するが、可視光より長波長側の近赤外に透過特性を有することに基づくものである。
すなわち、一般的なカラーフィルタは、カラーフィルタの各色の領域を通過してしまう赤外光をカットするために、赤外カットフィルタを必要とする。したがって、カラーフィルタに、たとえば、可視光を遮断して近赤外光を透過するIR領域を設けたとしても、赤外カットフィルタを用いないと、RGBの各領域に対応する撮像素子の画素にRGBのそれぞれに対応する波長範囲の光に加えて赤外光が入力することになり、その分だけ撮像素子の各画素の受光素子から出力される電荷が大きくなってしまい、赤外カットフィルタを用いた場合に比較して自然な色の画像を得ることが困難である。また、赤外カットフィルタを用いてしまうと、カラーフィルタにIRの領域を設けても赤外画像を撮影できない問題がある。
したがって、カラーフィルタに可視光を遮断して近赤外光を透過するIRの領域を設けることにより、たとえば、可視光カットフィルタが必要なくなるが、赤外カットフィルタを必要とするとともに、赤外画像を撮影する際には、赤外カットフィルタを外す必要が生じる。すなわち、赤外カットフィルタの有無を切り替える構成が必要となり、同時に可視画像と赤外画像を撮像することが困難である。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、可視画像の撮影と、赤外画像の撮影とを同時に行って、可視と赤外で同じ撮像範囲内の人物の顔を可視画像で認識し、当該顔の肌の領域の赤外画像から脈拍数や体温等のバイタルサインを測定可能でかつコンパクトで低コストに製造できる撮像システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の撮像システムは、
画素毎に受光素子が配置された撮像センサ本体を備えるとともに可視光の複数の色の領域および赤外光の領域が所定配列で前記撮像センサ本体の各画素に配置されるカラーフィルタを備える撮像センサと、
前記撮像センサ上に像を結ぶレンズを有する光学系と、
可視光帯域に透過特性を有し、前記可視光帯域の長波長側に隣接する第1の波長帯域に遮断特性を有し、前記第1の波長帯域内の一部分である第2の波長帯域に透過特性を有する光学フィルタと、
前記撮像センサから出力される信号に基づいて、前記可視光の各色の成分の信号から前記赤外光の成分の信号を減算する処理を行い、同じ撮像範囲の可視画像信号および赤外画像信号を同時に出力可能な信号処理手段と、
前記可視画像信号の画像内の人物の顔の領域を特定する可視画像処理手段と、
前記赤外画像信号の画像内の前記可視画像処理手段により特定された前記人物の顔の領域の画像からバイタルサインの少なくとも一部を計測する赤外画像処理手段とを備えることを特徴とする。
このような構成によれば、可視光と赤外光の領域を有するカラーフィルタを備える撮像センサと、可視光帯域と可視光帯域から離れた近赤外帯域である第2の波長帯域に透過特性を有する光学フィルタとを備えるとともに、信号処理手段により各色成分の信号から赤外光成分の信号を減算することにより、赤外カットフィルタを用いなくとも出力される可視画像信号には、赤外光成分が含まれていない状態となる。なお、光学フィルタの第2の波長帯域を通過する赤外光は、カラーフィルタのIR領域を通過することになる。以下に、可視光帯域と、赤外の第2の波長帯域に光の透過特性を有する光学フィルタをDBPF(ダブル・バンド・パス・フィルタ)と称する場合ある。
また、可視光の各色の領域を通過した各色の可視光成分に含まれる赤外光成分は、DBPFの第2の波長帯域を通過した赤外光だけである。また、カラーフィルタのIR領域を通過した赤外光成分は、光学フィルタの第2の波長帯域を通過した赤外光の成分である。したがって、可視光に含まれる赤外成分の波長範囲をDBPFにより制限し、カラーフィルタの可視光を遮断するIR領域を通過可能な赤外光の波長範囲が第2の波長帯域を略含むようになっていれば、上述のように波長範囲が制限された赤外成分を、各色の可視光成分から除去することが可能となり、各色の可視光成分に含まれる赤外光成分をより正確に除去することが可能になる。
これにより、赤外カットフィルタが無くても、従来の赤外カットフィルタを用いた場合に近い自然な可視画像を得ることができるので、赤外カットフィルタの有無を切り替えることなく、可視画像信号と、赤外画像信号とを同時に出力することができ、可視画像を使った顔認識に基づいて、赤外画像の顔の肌の領域から体温や脈拍等のバイタルサインを読み取ることが可能となる。
この場合に1つの撮像素子により可視画像と赤外画像撮像の同時撮像が可能で、かつ、可視画像で特定された人物の顔の領域に基づいて、赤外画像で脈拍数や体温を測定可能とする撮像システムにおいて、撮像素子を1つにでき、フィルタの切り換え装置を必要とせず、撮像システムの小型化を図れるとともに、撮像システムのコストの低減を図ることができる。
また、1つの撮像素子でIR領域を含むカラーフィルタを用いて撮影しているので、可視画像と赤外画像で撮影範囲にずれがでることがなく、基本的に可視画像の各画素と、赤外画像の各画素がそれぞれ対応していることになる。したがって、2つの撮像素子を用いた場合のように位置ずれを補正する必要がない。
なお、可視光帯域は、400nmから700nm程度の波長帯域であり、第1の波長帯域が近赤外の波長帯域として700nm程度以上の波長帯域であり、第2の波長帯域は、たとえば、800nm〜1100nm程度の波長帯域またはこの波長帯域に含まれ、かつ、この波長帯域より狭い波長帯域である。
本発明の前記構成において、前記光学系は、物体側から像側に向かって順に、負のパワーを備える第1レンズ、負のパワーを備える第2レンズ、正のパワーを備える第3レンズ、および、正のパワーを備える第4レンズからなり、
前記第4レンズは、負のパワーを備える物体側レンズと正のパワーを備える像側レンズからなる接合レンズであり、前記物体側レンズと前記像側レンズとを接着している樹脂接着剤層を備え、
前記物体側レンズの像側レンズ面および前記像側レンズの物体側レンズ面は、それぞれが互いに異なる非球面形状をしており、
光軸上における前記樹脂接着剤層の厚さ寸法をD、前記光軸と直交する方向の前記物体側レンズの像側レンズ面の有効径での高さHにおける前記物体側レンズの像側レンズ面のサグ量をSg1H、前記高さHにおける前記像側レンズの物体側レンズ面のサグ量をSg2Hとしたときに、以下の条件式(1)および条件式(2)を満たすことが好ましい。
20μm ≦ D (1)
Sg1H ≦ Sg2H (2)
このような構成によれば、本発明の光学系(撮像レンズ)において、接合レンズを構成する2枚のレンズの接合面となっている物体側レンズの像側レンズ面および像側レンズの物体側レンズ面が互いに異なる非球面形状とされている。この結果、接合レンズを用いて色収差などの諸収差を補正することが容易となるので、撮像レンズの高解像度化を図ることができる。また、条件式(1)および条件式(2)を満たすので、互いに異なる非球面形状とされている物体側レンズの像側レンズ面と像側レンズの物体側レンズ面の間の樹脂接着剤層の厚さ寸法、すなわち、接合レンズを構成する2枚のレンズの接合面の間隔を広くすることができる。
したがって、2枚のレンズを接着する接着作業中に接合面を互いに接触させてしまい、各接合面に損傷を発生させることを防止あるいは抑制できる。また、接合面の間隔が広いので、接合面の間に樹脂接着剤が回り込み易く、2枚のレンズの間に気泡が残留することを防止できる。したがって、接合レンズの製造が容易となる。さらに、接合レンズを構成する物体側レンズの像側レンズ面および像側レンズの物体側レンズ面の光軸上における間隔を予め20μm以上として撮像レンズの設計を行うことができるので、タンジェンシャル面における像面湾曲のプラス側へのシフトを考慮した設計を行うことが可能であり、設計によって像面湾曲のプラス側へのシフトを抑制できる。なお、サグ量とはレンズ面と光軸の交点を含んで光軸と直交する平面を基準面としたときに、光軸と直交する方向の有効径での高さHにおける基準面からレンズ面までの光軸方向の距離である。このような本発明の光学系では、可視光線を用いた撮影と近赤外線を用いた撮影とでピントずれが発生することを防止あるいは抑制できる。したがって、上述のように可視画像と赤外画像を同時に撮影する際に、同じ光学系を同時に用いる構成としても、可視画像と赤外画像のいずれか一方にピントずれが発生するのを防止あるいは抑制できる。
したがって、たとえば、800nm〜1100nmの帯域に含まれる近赤外光を利用した撮影と可視光を利用した撮影を同時に行う撮像システムの光学系に好適に用いることができる。すなわち、一般的な光学系では、可視光帯域の範囲内で色収差の問題を解消するようにしているが、400nm〜700nmの可視光帯域と、800nm〜1100nmの範囲に含まれる赤外帯域の光とで同時に撮影する場合に、可視光帯域だけの場合より屈折率の差が大きく、可視光帯域の略中央の波長と、赤外帯域の波長とで、焦点を結ぶ位置がずれ、可視画像でピントを合わせると、赤外画像のピントが合わなくなる。しかし、この光学系を用いることにより、可視画像でピントを合わせた場合に、赤外画像のピントが大きくずれるのを防止でき、1つの光学系で可視画像と赤外画像の同時撮影を容易に行うことができる。
また、本発明の前記構成において、前記光学系は、前記光学フィルタの前記第2の波長帯域と前記カラーフィルタの前記赤外光の領域とを透過する前記赤外光が焦点を結ぶ位置を、前記可視光帯域の光線が焦点を結ぶ焦点位置に一致させるホログラムを備えることが好ましい。
このような構成によれば、光学系は、ホログラムによって光学フィルタの第2波長帯域とカラーフィルタの赤外光の領域を通過する赤外光を屈折させて、このような赤外光が焦点を結ぶ位置を可視光域の光線の焦点位置に一致させているので、上述の従来の光学系において可視画像と赤外画像とでどちらかがピントずれしてしまう問題の発生を抑制できる。なお、この場合に、可視光帯域と近赤外の第2の波長帯域に透過特性を有する光学フィルタは、ホログラムより物体側にあることが好ましく、光学系の物体側に配置されることが好ましい。
本発明の前記構成において、前記バイタルサインが、脈拍および/または体温であることが好ましい。
このような構成によれば、本発明の撮像システムを監視カメラのシステムに用いた場合に、監視カメラの撮像範囲に体温が高かったり、脈拍数が高かったりすることから体調不良と思われる人物を特定可能となる。たとえば、空港や港の監視カメラにおいて、海外からの渡航者が体調不良であることを特定可能になり、伝染病の疑いのある人物を特定可能になる。また、たとえば、犯罪行為を行う者が、緊張して脈拍数が異常に高くなる可能性があることから、脈拍数が高い人物を特定して、職務質問等を行うことなどにより、犯罪を未然に防止できる可能性がある。また、病院等において、監視カメラによって極端に体調不良の人物を特定して診察を行ったり、診察の順番を早めたりすることが可能になる。なお、赤外光を用いた様々なバイタルサインの計測方法が検討されており。たとえば、脈拍数だけではなく、血流量の計測も可能であり、バイタルサインは、脈拍数と体温に限られるものではない。
本発明の前記構成において、前記信号処理手段、前記可視画像処理手段および前記赤外画像処理手段のうちの少なくとも2つが1つのチップ上の電子回路から構成されて、ワンチップ化されていることが好ましい。
このような構成によれば、前記信号処理手段、前記可視画像処理手段および前記赤外画像処理手段の全部またはこれらのうちの二つ以上をワンチップ化することにより、実際の撮像システムの部品点数を減らして、コストダウンや装置構成の簡略化や組み立て作業の容易化や小型化等を図ることができる。
本発明の撮像システムによれば、1つの撮像装置で赤外カットフィルタを用いることなく、赤外成分を含まない可視画像と、赤外画像とを得ることができる。したがって、可視画像で人物の顔認識を行い、顔認識された領域の赤外画像からバイタルサインを求める撮像システムをコンパクトかつ低コストに製造することができる。
本発明の第1の実施の形態の撮像システムを示す概略ブロック図である。 同、撮像レンズを説明するための図である。 同、撮像レンズを説明するための図である。 同、撮像レンズを説明するための図である。 同、撮像レンズを説明するための図である。 同、赤外領域を有するカラーフィルタの配列パターンを説明するための図である。 同、前記撮像センサのDBPFとカラーフィルタの透過率スペクトルを示すグラフである。 同、脈拍と赤外信号の出力レベルとの関係を示すグラフである。 同、赤外信号の出力レベルの波から脈拍数を示す波を分離したグラフである。 同、脈拍、体温に異常がある人物のモニタ表示を説明するための図である。 同、画像処理方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態の撮像レンズを説明するための図である。 同、撮像レンズを説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施の形態の撮像システム100は、撮像範囲内の人物(対象者)101の体温および脈拍数(心拍数)等のバイタサインを計測して、バイタルサインに異常のある人物101を検出するものである。
この撮像システム100で用いられるカメラ110は、光学フィルタとしてのDBPF111と、撮像用の光学系である撮像レンズ10と、カラーフィルタ113およびセンサ本体114を備えた撮像センサ115と、撮像センサ115から出力される出力信号を処理して、同時化処理(内装処理)や、可視光のRGBの各成分からIR成分を除去する処理や、ガンマ補正や、ホワイトバランスや、RGBマトリックス補正等の画像処理を画像信号に施す信号処理部(信号処理手段)116とを備える。信号処理部116からはカラーの可視画像信号121と、赤外画像信号122が出力可能になっている。
撮像システム100は、上述のカメラ110から出力されるRGBの各信号からなる可視画像信号121に基づいて、撮像範囲内の人物101の顔を認識する処理を行う可視画像処理部(可視画像処理手段)117を備えるとともに、赤外画像信号122と、可視画像処理部117で特定された撮影範囲(フレーム)内の人物101の肌の領域の位置とに基づいて、人物101の体温と脈拍数を計測する赤外画像処理部(赤外画像処理手段)118と、赤外画像処理部118で、撮像された画像内の人物101の体温と脈拍数が計測された場合に、この計測データにおける体温および脈拍数のいずれかに異常が有るか否かを判定し、体温や脈拍数に異常がある人物101の画像を識別するための識別画像データを可視画像処理部117に出力する異常判定部(異常判定手段)119と、可視画像処理部117から可視画像信号121に基づく可視画像に体温や脈拍数に異常のある人物101を認識可能とする識別画像データに基づく識別画像を加えた画像を表示するモニタ120とを備える。
撮像システム100において、信号処理部116、可視画像処理部117、赤外画像処理部118、異常判定部119は、汎用のマイコンや専用のゲートアレイ等の電子回路(集積回路)から構成されるが、これらが1つのチップに搭載されてワンチップ化されている。なお、信号処理部116、可視画像処理部117、赤外画像処理部118、異常判定部119が汎用のマイコンと専用のゲートアレイとの両方から構成される場合にもワンチップ化することが好ましい。また、信号処理部116、可視画像処理部117、赤外画像処理部118、異常判定部119の全てをワンチップ化する必要はないが、これらのうちの2つ以上で、できるだけ多くがワンチップ化されることが好ましい。ワンチップ化により、コストの低減、小型化、組み立ての容易化等を図ることができる。
撮像レンズ10は、撮像システム100の撮像センサ115上に像を結ぶ光学系を構成するものである。本実施の形態では、可視画像の撮像と、赤外画像の撮像とを1群の撮像レンズ10で行っても、可視画像と赤外画像の両方で略ピントがあった状態とするために以下のような構造の撮像レンズ10を用いている。
図2に示すように、本例の撮像レンズ10は、物体側から像側に向かって順に、負のパワーを備える第1レンズ11、負のパワーを備える第2レンズ12、正のパワーを備える第3レンズ13、および、正のパワーを備える第4レンズ14からなる。第3レンズ13と第4レンズ14の間には絞り15が配置されており、第4レンズ14の像側には板ガラス16が配置されている。結像面I1は板ガラス16から離れた位置にある。第4レンズ14は、負のパワーを備える物体側レンズ17と正のパワーを備える像側レンズ18からなる接合レンズである。物体側レンズ17と像側レンズ18とは樹脂接着剤により接着されており、物体側レンズ17と像側レンズ18の間には樹脂接着剤層B1が形成されている。
第1レンズ11は、物体側レンズ面11aが物体側に向かって突出するメニスカスレンズである。第1レンズ11の物体側レンズ面11aおよび像側レンズ面11bは、それぞれが正の曲率を備えている。
第2レンズ12は、物体側レンズ面12aが負の曲率を備え、像側レンズ面12bが正の曲率を備えている。したがって、物体側レンズ面12aは光軸L1に向かって像側に窪む凹形状の曲面部分を備えており、像側レンズ面12bは光軸L1に向かって物体側に窪む凹形状の曲面部分を備えている。物体側レンズ面12aおよび像側レンズ面12bは非球面形状とされている。
第3レンズ13は、物体側レンズ面13aが正の曲率を備え、像側レンズ面13bが負の曲率を備えている。したがって、物体側レンズ面13aは光軸L1に向かって物体側に突出する凸形状の曲面部分を備えており、像側レンズ面13bは光軸L1に向かって像側に突出する凸形状の曲面部分を備えている。第3レンズ13の物体側レンズ面13aおよび像側レンズ面13bは非球面形状とされている。
第4レンズ14の物体側レンズ17は、物体側レンズ面17aが正の曲率を備え、像側レンズ面17bが正の曲率を備えている。したがって、物体側レンズ面17aは光軸L1に向かって物体側に突出する凸形状の曲面部分を備えており、像側レンズ面17bは光軸L1に向かって物体側に窪む凹形状の曲面部分を備えている。物体側レンズ17の物体側レンズ面17aおよび像側レンズ面17bは非球面形状とされている。
第4レンズ14の像側レンズ18は、物体側レンズ面18aが正の曲率を備え、像側レンズ面18bが負の曲率を備えている。したがって、物体側レンズ面18aは光軸L1に向かって物体側に突出する凸形状の曲面部分を備えており、像側レンズ面18bは光軸L1に向かって像側に突出する凸形状の曲面部分を備えている。像側レンズ18の物体側レンズ面18aおよび像側レンズ面18bは非球面形状とされている。
ここで、物体側レンズ17と像側レンズ18の接合面となっている物体側レンズ17の像側レンズ面17bと像側レンズ18の物体側レンズ面18aは、互いに異なる非球面形状をしている。また、光軸L1上における樹脂接着剤層B1の厚さ寸法をD、光軸L1と直交する方向の物体側レンズ17の像側レンズ面17bの有効径での高さHにおける物体側レンズ17の像側レンズ面17bのサグ量をSg1H、高さHにおける像側レンズ18の物体側レンズ面18aのサグ量をSg2Hとしたときに、本例の撮像レンズ10は、以下の条件式(1)および条件式(2)を満たす。なお、サグ量とはレンズ面と光軸L1の交点を含んで光軸L1と直交する平面を基準面としたときに、光軸L1と直交する方向の物体側レンズ17の像側レンズ面17bの有効径での高さHにおける基準面からレンズ面までの光軸L1方向の距離である。図3はサグ量の説明図であり、S1は物体側レンズ17の像側レンズ面17bに対する基準面を示し、S2は像側レンズ18の物体側レンズ面18aに対する基準面を示す。
20μm ≦ D (1)
Sg1H ≦ Sg2H (2)
条件式(1)および条件式(2)は、互いに異なる非球面形状とされている物体側レンズ17の像側レンズ面17bと像側レンズ18の物体側レンズ面18aの間の樹脂接着剤層B1の厚さ寸法、すなわち、接合レンズを構成する2枚のレンズの接合面となっている物体側レンズ17の像側レンズ面17bと像側レンズ18の物体側レンズ面18aの間隔を規定するものである。
本例の撮像レンズ10は条件式(1)および条件式(2)を満たすので、物体側レンズ17の像側レンズ面17bと像側レンズ18の物体側レンズ面18aの間隔を広くすることができる。したがって、物体側レンズ17と像側レンズ18を接着する接着作業中に、物体側レンズ17の像側レンズ面17bと像側レンズ18の物体側レンズ面18aを互いに接触させてしまい、各レンズ面に損傷を発生させることを防止或いは抑制できる。また、物体側レンズ17の像側レンズ面17bと像側レンズ18の物体側レンズ面18aの間隔が広いので、これらのレンズ面の間に樹脂接着剤が回り込み易く、2枚のレンズの間に気泡が残留することを防止できる。
また、本例の撮像レンズ10は、以下の条件式(3)を満たす。
D ≦ 100μm (3)
条件式(3)は、タンジェンシャル面における像面湾曲のプラス側へのシフトの増大を抑制するためのものである。条件式(3)の上限値を超えると像面湾曲のプラス側へのシフトが大きくなり、補正が困難となる。本例では、D=20μmなので、設計によってタンジェンシャル面における像面湾曲のプラス側へのシフトを補正することが可能である。
さらに、物体側レンズ17の像側レンズ面17bの曲率半径をRs、レンズ系全体の焦点距離をfとしたときに、本例の撮像レンズ10は、以下の条件式(4)を満たす。
0.9 ≦ Rs/f ≦ 1.3 (4)
条件式(4)の下限値を下回ると、物体側レンズ17の像側レンズ面17bの曲率が大きくなるので、像側レンズ18との接合が容易ではなくなり、接合レンズを接合する作業性が低下する。一方、条件式(4)の上限値を上回ると、色収差の補正が困難となる。本例では、Rs/f=1.077なので、接合レンズの接合が容易であり、色収差が良好に補正される。
また、レンズ系全体の焦点距離をf、物体側レンズ17の焦点距離をf41、像側レンズ18の焦点距離をf42としたときに、本例の撮像レンズ10は、以下の条件式(5)を満たす。
−3.0 ≦(f41/f42)/f ≦ −1.5 (5)
条件式(5)の下限値を下回ると、軸上の色収差と倍率色収差のバランスをとることが困難となり、画像の周辺部分の解像度の低下を招く。また、条件式(5)の上限値を上回ると色収差の補正が困難となる。本例では(f41/f42)/f=−1.54なので、解像度の低下を抑制することができるとともに、色収差を良好に補正できる。
ここで、本例の撮像レンズ10は、第3レンズ13の物体側レンズ面13aの曲率半径をR31、第3レンズ13の像側レンズ面13bの曲率半径をR32としたときに、R3
1=3.573であり、R32=−5.766であり、以下の条件式(6)を満たしている。
R31 ≦ |R32| (6)
また、本例の撮像レンズ10は、第1レンズ11、第2レンズ12、および、像側レンズ18のアッベ数を40以上とし、第3レンズ13および物体側レンズ17のアッベ数を31以下とし、これにより、色収差を補正している。
本例の撮像レンズ10のFナンバーをFno.、半画角をω、およびレンズ系の全長をLとしたときに、これらの値は次の通りである。
Fno.=2.0
ω=99.4°
L=16.089mm
また、レンズ系全体の焦点距離をf、第1レンズ11の焦点距離をf1、第2レンズ12の焦点距離をf2、第3レンズ13の焦点距離をf3、第4レンズ14の焦点距離をf4、物体側レンズ17の焦点距離をf41、像側レンズ18の焦点距離をf42、としたときに、これらの値は次のとおりである。
f=1.155mm
f1=−8.193mm
f2=−2.685mm
f3=4.126mm
f4=3.275mm
f41=−3.351mm
f42=1.885mm
次に、表1は撮像レンズ10の各レンズ面のレンズデータを示す。表1では物体側から数えた順番で各レンズ面を特定している。星印が付けられたレンズ面は非球面である。7面は絞り15であり、12面および13面は板ガラス16の物体側ガラス面および像側ガラス面である。曲率半径および間隔の単位はミリメートルである。なお、10面のNd(屈折率)およびのνd(アッベ数)の値は、樹脂接着剤層B1の値を示している。

次に、表2は非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。表2においても物体側から数えた順番で各レンズ面を特定している。
なお、レンズ面に採用する非球面形状は、Yをサグ量、cを曲率半径の逆数、Kを円錐係数、hを光線高さ、4次、6次、8次、10次、12次、14次、16次の非球面係数をそれぞれA4、A6、A8、A10、A12、A14、A16としたときに、次式により表わされる。
このような撮像レンズ10によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
図4(a)〜(d)は撮像レンズ10の縦収差図、横収差図、像面湾曲図、歪曲収差図である。図4(a)の縦収差図では横軸は光線が光軸L1と交わる位置を示し、縦軸は瞳径での高さを示す。図4(b)の横収差図では横軸は入射瞳座標を示し、縦軸は収差量を示す。図4(a)、(b)では、波長の異なる複数の光線についてのシミュレーション結果を示してある。図4(c)の像面湾曲図では横軸は光軸L1方向の距離を示し、縦軸は像の高さを示す。図4(c)において、Sはサジタル面における像面湾曲収差を示し、Tはタンジェンシャル面における像面湾曲収差を示す。図4(d)の歪曲収差図では横軸は像の歪み量を示し、縦軸は像の高さを示す。
図4(a)に示すように、本例の撮像レンズ10によれば、軸上の色収差が良好に補正されている。また、図4(b)に示すように、色の滲みが抑制されている。また、図4(a)、図4(b)に示すように、軸上の色収差と倍率色収差の双方が周辺部分においてもバランス良く補正されている。さらに、図4(c)に示すように、本例の撮像レンズ10によれば、像面湾曲が良好に補正されている。したがって、撮像レンズ10が高解像度となる。
ここで、本例では、物体側レンズ17の像側レンズ面17bおよび像側レンズ18の物体側レンズ面18aの光軸L1上における間隔を予め20μm以上として撮像レンズ10を設計している。したがって、設計時において、樹脂接着剤層B1が厚くなることにより発生するタンジェンシャル面における像面湾曲のプラス側へのシフトを考慮できる。したがって、本例の撮像レンズ10によれば、図4(c)に示されるように、タンジェンシャル面における像面湾曲のプラス側へのシフトが抑制されている。
次に、図5は撮像レンズ10の球面収差図であり、実線は波長588nmの光線(可視光線)に対する球面収差を示す。点線は波長850nmの光線(近赤外線)に対する球面収差を示す。球面収差図の横軸は光線が光軸と交わる位置であり、縦軸は瞳径での高さである。図5に示すように、撮像レンズ10では、波長850nmの光線に対する球面収差が補正されており、可視光線下の撮影時と近赤外線下の撮像時とでピント合わせを行う必要がない。すなわち、本例の撮像レンズ10では、可視光線を用いた撮影時と近赤外線を用いた撮影時とでピントずれが発生することが抑制される。なお、第4レンズ14を接合レンズではない1枚のレンズから構成した場合には、波長588nmの光線(可視光線)に対する球面収差と、波長850nmの光線(近赤外線)に対する球面収差の双方をバランス良く補正して、可視光線を用いた撮影時と近赤外線を用いた撮影時とでピントずれが発生しないようにすることは困難である。
撮像センサ(イメージセンサ)1は、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサであるセンサ本体114と、センサ本体114の各画素に対応して赤(R)、緑(G)、青(B)、赤外(IR)の各領域(各色のフィルタ)を所定の配列で配置したカラーフィルタ113とを備える。
センサ本体114は、CCDイメージセンであり、各画素に受光素子としてのフォトダイオードが配置されている。なお、センサ本体114は、CCDイメージセンサに代えてCMOS(Complementary Metal・Oxide Semiconductor)イメージセンサであってもよい。
センサ本体114には、カラーフィルタ113が設けられている。ここで、赤R、緑G、青Bの各領域があるが赤外IRの領域がないベイヤー配列のカラーフィルタは、基本パターンとなる縦4×横4の16個の領域を有し、8個の領域がGの領域とされ、4個の領域がRとされ、4個の領域がBとされている。それに対して、本実施の形態のカラーフィルタ113としては、図6に示すように、ベイヤー配列における8個のGの領域のうちの4個をIRの領域とすることにより、Rが4個、Gが4個、Bが4個、IRが4個となっている。なお、IRの領域を含むカラーフィルタは、図6に示すカラーフィルタ113に限られるものではなく、様々な配列のカラーフィルタを用いることができる。但し、可視光の各色の領域とIRの領域の両方を含む必要がある。また、RGBの各領域は、一般的なRGBのフィルタであるが、各色の波長範囲に透過率のピークを備えるとともに、近赤外の波長域に透過性を備えることから、図6において、赤の領域をR+IRとし、緑の領域をG+IRとし、青の領域をB+IRとした。
本実施の形態におけるRの領域、Gの領域およびBの領域の透過率スペクトルは、図7のグラフに示すようになっている。すなわち、カラーフィルタ113の赤(R)、緑(G)、青(B)、赤外(IR)の各フィルタの透過率スペクトルが示されており、縦軸が透過率を示し、横軸が波長となっている。グラフにおける波長の範囲は、可視光帯域と近赤外帯域の一部を含むもので、たとえば、300nm〜1100nmの波長範囲を示している。
たとえば、Rの領域は、グラフのR(二重線)に示すように、波長600nmで略最大の透過率となり、その長波長側は、1000nmを超えても透過率が略最大の状態が維持された状態となる。Gの領域は、グラフのG(間隔の広い破線)に示すように、波長が540nm程度の部分に透過率極大となるピークを有し、その長波長側の620nm程度の部分に、透過率極小となる部分がある。また、Gの領域は、透過率極小となる部分より長波長側が上昇傾向となり、850nm程度で透過率が略最大となる。それより長波長側では、1000nmを超えても透過率が略最大となった状態となっている。Bの領域は、グラフのB(間隔の狭い破線)に示すように、波長が460nm程度の部分に透過率が極大となるピークを有し、その長波長側の630nm程度の分部に、透過率が極小となる部分がある。また、それより長波長側が上昇傾向となり、860nm程度で透過率が略最大となり、それより長波長側では、1000nmを超えても透過率が略最大となった状態となっている。IRの領域は、780nm程度から短波長側の光を遮断し、1020nm程度から長波長側の光を遮断し、820nm〜920nm程度の部分が、透過率が略最大となっている。
R,G,B,IRの各領域の透過率スペクトルは、図7に示すものに限られるものではないが、現在、一般的に使用されているカラーフィルタ113では、これに近い透過率スペクトルを示すと思われる。なお、透過率を示す縦軸の1は、光を100%透過することを意味するものではなく、カラーフィルタ113において、たとえば、最大の透過率を示すものである。
DBPF111は、可視光帯域に透過特性を有し、可視光帯域の長波長側に隣接する第1の波長帯域に遮断特性を有し、第1の波長帯域内の一部分である第2の波長帯域に透過特性を有する光学フィルタである。図1に示すように、DBPF111を撮像レンズ10とカラーフィルタ113を備える撮像センサ115との間に設ける場合に、撮像レンズ10の像側に設けても、撮像センサ115の撮像レンズ10側に設けてもよい。また、撮像レンズ10の物体側に設けてもよい。
図7のグラフに示すように、DBPF111は、グラフでDBPF(実線)に示すように、DBPF(VR)で示す可視光帯域と、可視光帯域に対して長波長側の少し離れた位置のDBPF(IR)で示す赤外帯域(第2の波長帯域)の2つの帯域の透過率が高くなっている。また、可視光帯域の透過率の高い帯域としてのDBPF(VR)は、たとえば、370nm〜700nm程度の波長帯域となっている。また、赤外側で透過率が高い第2の波長帯域としてのDBPF(IR)は、たとえば、830nm〜970nm程度の帯域となっている。
本実施の形態では、上述のカラーフィルタ113の各領域の透過率スペクトルと、DBPF111の透過率スペクトルの関係が以下のように規定されている。
すなわち、DBPF111の透過率スペクトルの赤外光を透過する第2の波長帯域となるDBPF(IR)は、Rの領域、Gの領域、Bの領域の全てが略最大の透過率となって各領域で透過率が略同じとなる図7に示す波長帯域A内に含まれ、かつ、IRの領域の略最大の透過率で光を透過する波長帯域B内に含まれるようになっている。
ここで、R,G,Bの各領域の透過率が略同じになる波長帯域Aとは、各領域の透過率の差が透過率で10%以下である部分とする。
なお、この波長帯域Aより短波長側(波長帯域C)では、透過率が略最大のRの領域に対して、G、Bの領域の透過率が低くなる。DBPF111では、このR,G,Bの各領域の透過率に差がある部分が、可視光帯域の透過率が高い部分であるDBPF(VR)と、赤外光帯域の第2の波長帯域の透過率の高い部分であるDBPF(IR)との間のDBPF111の光を略遮断する透過率が極小となる部分に対応する。すなわち、赤外側では、R,G,Bの各領域の透過率の差が大きくなる部分の光の透過がカットされ、それより長波長側で各領域の透過率が略最大となって透過率が略同じになる波長帯域Aで光を透過するようになっている。
以上のことから、本実施の形態において、赤外光カットフィルタに代えて用いられるDBPF111では、可視光帯域だけではなく、赤外光側の第2の波長帯域にも光を透過する領域があるため、可視光によるカラー撮影に際して、第2の波長帯域を通過した光の影響を受けることになるが、上述のように第2の波長帯域がR,G,Bの各領域で透過率が異なる部分の光を透過せず、各領域の透過率が略最大となって略同じ透過率となる波長帯域の光だけを透過するようになっている。
また、DBPF111の第2の波長低域においては、IRの領域で透過率が略最大となる部分の光を透過するようになっている。したがって、略同じ光が照射される極めて近接した4つの画素にR,G,B,IRの領域がそれぞれ設けられていると仮定した場合に、第2の波長帯域においては、Rの領域、Gの領域、Bの領域、IRの領域で略同様に光が通過することになり、赤外側の光としては、IRを含む各領域で略同じ光量の光が撮像センサ本体114の上述の画素のフォトダイオードに至ることになる。すなわち、R,G,Bの各フィルタを透過する光のうちの赤外側の第2の波長帯域を通過する光の光量は、IRの領域を通過する光の光量と同様となる。上述のように仮定した場合に、基本的にR,G,Bの各フィルタを透過した光を受光したセンサ本体114からの上述のように仮定された画素の出力信号とIRのフィルタを通過した光を受光したセンサ本体114からの上述のように仮定された画素の出力信号との差分が、各R,G,Bの領域で通過した赤外側の光をカットしたR,G,Bそれぞれの可視光部分の出力信号となる。
実際には、カラーフィルタ113のパターンに示したように、センサ本体114の画素毎にR,G,B,IRのいずれか1つの領域が配置されることになり、各画素に照射される各色の光のそれぞれの光量が異なるものとなる可能性が高いので、たとえば、各画素において、周知の内挿法(補間法)を用いて、各画素の各色の輝度を求め、この補間された各画素のR,G,Bの輝度と、同じく補間されたIRの輝度との差分をそれぞれR,G,Bの輝度とすることが可能である。なお、R,G,Bの各色の輝度から赤外光成分を除く画像処理方法は、これに限られるものではなく、最終的にR,G,Bの各輝度から第2の波長帯域を通過した光の影響をカットできる方法であれば、いずれの方法を用いてもよい。いずれの方法においても、DBPF111が、赤外側でR,G,Bの領域の透過率が10%より異なる部分、すなわち、透過率が所定割合より異なる部分をカットしているので、各画素において、赤外光の影響を除く処理が容易となる。
赤外光撮影を夜間撮影として用いる場合には、赤外光であっても可視光と同様に、夜間は光量が不足するので、赤外光照明が必要となる。図7に示すDBPF111の透過率スペクトルは、R,G,B,IRの各領域の透過率スペクトルと、赤外光照明用の光、たとえば、照明用赤外光LEDの発光スペクトルを考慮して決定する。
このような撮像センサにあっては、DBPF111の赤外側で光を透過する第2の波長帯域が、R,G,B,IRの各領域の赤外側で、各領域の透過率が略最大となって、各領域の透過率が略同じとなる波長帯域Aに含まれるとともに、IRの領域の透過率が略最大となる波長帯域Bに含まれる。言い換えれば、可視光帯域より長波長側で、R,G,Bの各フィルタの透過率がRの領域だけ略最大となって、G、Bの領域は透過率が略最大となっていないことにより、R,G,Bの各領域の透過率が略同じとならずに異なる部分の光は、DBPF111によりカットされる。
すなわち、R,G,B,IRの各領域では、赤外側で第2の波長帯域の光が透過するようになっていることから各領域における赤外側の透過率が全て略同じとなり、第2の波長帯域となる光が同じ光量で照射されれば、R,G,B,IRの各領域における透過光量が同じになる。これにより、上述のようにR,G,Bの各領域に対応する画素からの出力信号に基づく色を補正し、カラー撮影時の色の第2の波長帯域を通過する赤外光による影響を抑制した画像を容易に得ることができる。
また、第2の波長帯域を上述の波長帯域Aと波長帯域Bに含まれる赤外光照明の発光スペクトルのピークに対応させることにより、赤外光照明の光を効率的に用いられるとともに、第2の波長帯域の幅を狭めて、カラー撮影時に、第2の波長帯域を通過する赤外光の影響を小さくすることができる。
すなわち、DBPF111を使うことにより、撮像センサ115のRGBの各信号の値からそれぞれIRの信号の値を減算することにより高精度の補正が可能になる。たとえば、撮像センサ115の各色の画素の受光成分は、以下に示すように、各色の成分にIRの成分を加えた状態となっている。
R画素 R+IR
G画素 G+IR
B画素 B+IR
IR画素 IR
そこで、以下に示すように、IRの画素を除くRGBの各画素の受光成分からIR成分を除くIR補正を行う。
R信号 (R画素出力)―(IR画素出力)=(R+IR)−IR=R
G画素 (R画素出力)―(IR画素出力)=(G+IR)−IR=G
B画素 (R画素出力)―(IR画素出力)=(B+IR)−IR=B
これにより、DBPF111を透過するとともにカラーフィルタを透過するIR成分をカラーフィルタのIR以外の各色の領域から除外することができる。
信号処理部116では、上述のように同時化処理(内挿処理)が行われ、動画としての画像データにおいて、各フレームにおいて、全ての画素がRのフレーム、Gのフレーム、Bのフレーム、IRのフレームが生成される。すなわち、カラーフィルタでは、上述の4×4の基本パターンにR、G、B、IRの画素が4つずつしかないが、これを内挿処理により補間し、基本パターンの全ての画素がRの画像、Gの画像、Bの画像、IRの画像を生成する。
また。信号処理部116では、上述のようにガンマ補正や、ホワイトバランスや、RGBマトリックス補正等の画像処理行う。
信号処理部116からは、IR成分が除かれたRGBの各信号からなる可視画像信号121と、IR信号からなる赤外画像信号122が出力される。可視画像信号121は、可視画像処理部117に出力される。可視画像処理部117は、画像認識処理により顔検出(顔認識)を行う。なお、顔検出は、周知の処理で行う。
なお、画像処理および画像認識のプログラムに関しては、インテル(登録商標)オープンCV(Intel Open Source Computer Vision Library)を利用して容易に作成可能である。たとえば、顔認識プログラムを作成する場合に、オープンCVに登録されているオブジェクト検出プログラムを用いることができる。画像認識の原理として、学習フェーズと認識フェーズがあり、画像から特徴量を抽出し、学習アルゴリズムによってオブジェクトの特徴を学習することにより、たとえば、顔認識等の画像認識が可能となる。オープンCVでは、画像特徴量としてHaar・Like特徴量を用い、学習アルゴリズムとしてAdaboostと呼ばれるアルゴリズムを使用している。オブジェクト検出プログラムにおいて、特徴点に基づいて顔の画像か否かを機械学習させることにより、オブジェクト検出プログラムにおいて、顔の画像を顔として認識することが可能となる。なお、画像認識プログラムに必ずしもオープンCVを利用しなくてもよいし、既存のプログラムや、既存の画像認識回路を搭載したチップを利用してもよい。
可視画像処理部117では、顔認識するとともに、認識された顔の肌が露出している領域(肌領域)を検出し、動画データの各フレーム内の座標位置を赤外画像処理部118に出力する。なお、顔検出においては、撮像範囲内(フレーム内)に複数の人物101がいる場合に、同時に複数の顔を検出するようになっている。これら複数の顔を認識した場合に、これら認識された顔の複数の肌領域のフレーム上の座標位置をそれぞれ赤外画像処理部118に送出するようになっている。また、可視画像処理部117は、可視画像信号をモニタ120に出力し、モニタ120に可視画像を表示するようになっている。
なお、モニタ120には、信号処理部116から可視画像信号121が入力されるようになっていてもよい。
赤外画像処理部118には、信号処理部116から赤外画像信号がフレーム毎に入力するとともに、可視画像処理部117から上述のように求められた各フレームの肌領域の位置が入力される。赤外画像処理部118では、赤外画像のフレーム上の肌領域の座標位置を特定する。なお、可視画像処理部117から入力される肌領域は、たとえば、縦横が所定画素数の正方形や長方形の領域や、半径が画素数で指定された円の領域であってもよい。
赤外画像処理部118は、各フレームの肌領域における各画素の赤外信号のたとえば和または平均を求める。赤外画像信号の各フレームにおける肌領域と判定された部分の出力レベル(強度)の和または平均は、たとえば、図8のグラフに示すようになる、なお、グラフにおいて、縦軸が上述の赤外光の出力レベルを示し、横軸は、フレーム数であり、この例では、30fpsで撮像されており、30フレームで1秒となる。
肌は、その表層部分に毛細血管を有し、毛細血管は、心臓の鼓動に合わせて膨張と収縮を繰り替えしている。この場合に、毛細血管が膨張すると肌の単位面積当たりの血液量が増加し、血液の赤血球に含まれるヘモグロビンが増加する。毛細結果が収縮すると肌の単位面積当たりの血液量が減少し、血液のヘモグロビンが減少する。また、ヘモグロビンは、近赤外光を吸収することが知られており、肌のヘモグロビンが増加すると近赤外光の反射量が減少し、肌のヘモグロビンが減少すると近赤外光の反射量が増加する。
したがって、赤外画像の肌領域の反射光量(強度)は、図8に示すように、たとえば、1分間に50〜150ぐらいの脈拍数に対応する小さな波が赤外画像に合成された状態となっている。なお、図8のグラフにおいて、波の大きな変動が赤外画像の肌領域の赤外光の明暗の変動を示し、小さな波が脈拍に対応する赤外の反射光の増減をしめしている。なお、撮影されて顔認識されている人物101が動かず、照明が一定ならば赤外の反射光量は、大きく変動しない可能性もある。
肌領域の赤外画像には、脈拍数に対応する周波数の波が合成された状態となっているので、この脈拍数に対応する周波数の波を周知の処理を行う。たとえば、フーリエ変換は、ひずんだ波形を合成波として、その成分である正弦波群を明らかにすることができる。これを使って、上述の各フレームの肌領域の赤外光の反射強度から離散フーリエ変換を施すことによって、入力波形を構成している正弦波成分を抽出することができる。
図8に示す波形から抽出した脈拍数に対応する波形を図9のグラフに示す。縦軸は、抽出後の赤外の反射強度を示し、横軸は上述のフレーム数を示すものである。図9に示す波形の単位時間当たり、たとえば、1分当たりのピーク数が脈拍数となる。なお、脈拍数を算出するのに赤外画像データのうちの1分の長さの画像データを用いる必要はなく、たとえば、数秒から数十秒程度の時間の抽出した波から脈拍数を検出する。
また、赤外画像処理部118では、上述の肌領域の赤外線の強度から体温を検出するようになっている。なお、体温測定においては、体温が既知の人物101の肌を撮影して校正することが好ましい。なお、体温検出においては、必ずしも絶対的な体温を計測する必要はなく、たとえば、既に撮影された過去の肌の赤外画像や、同時に撮影された肌の赤外画像に対して相対的に温度が高い人物101を検出するようにしてもよい。また、人物101のいない所定の背景部分に対する温度差を検出するようにしてもよい。
赤外画像処理部118で、測定された脈拍数と体温(または温度差)は、異常判定部119に出力される。異常判定部では、たとえば、脈拍数の予め定めた正常範囲の上限と下限の値が記憶されており、測定された脈拍数が上限の値を越える場合と、下限の値より少ない場合に異常と判定される。また、体温または上述のような温度差(相対温度)の予め定めた正常範囲の上限と下限の値が記憶されており、測定された体温(温度差)が上限の値を越える場合と、下限の値より少ない場合に異常と判定される。
可視画像処理部117の処理に基づいてモニタ120には、可視画像信号に基づく可視画像が表示されるとともに、顔認識された人物101で脈拍数と体温のうちの少なくとも一方が異常と判定された人物101を特定可能とする表示が行われるようになっている。
ここでは、たとえば、図10に示すように、異常と判定された人物101の顔(頭部)囲む線と、脈拍数(BP)および体温(BT:温度差)と含む識別画像データが表示されるようになっている。
このモニタ120の画像に基づいて、警備員等の係員が脈拍数または体温が異常と判定された人物101を特定して対応することができる。なお、監視カメラの撮像範囲を左右に回転移動可能とするとともに、ズーム可能として上述のように異常と判定された肌領域がフレームの左右の中央に移動してズームするような制御を行ってもよい。
次に、このような撮像システムで行われる画像処理を図11のフローチャートを参照して説明する。まず、カメラ110から上述のように赤外成分が除去されたRGBの可視画像信号121と、赤外画像信号122が可視画像処理部117、赤外画像処理部118、異常判定部119を有する撮像システム100の画像処理を行う部分に入力する(ステップS10)。すなわち、可視画像信号が可視画像処理部117に入力され、赤外画像信号が赤外画像処理部118に入力される。
次で、可視画像処理部117において、上述のように顔検出が行われる(ステップS20)また、赤外画像処理部118では、入力する赤外画像信号と、可視画像処理部117で顔検出で検出された肌領域の位置(範囲)とから、上述のように脈拍数と体温を検出する(ステップS30)。検出された脈拍数および体温は、異常判定部119において、上述のように異常か否かが判定される(ステップS40)。異常があった場合には、たとえば、モニタ120に上述のように出力されることになる(ステップS50)。
このような撮像システムでは、上述のようなDBPF111と赤外領域を有するカラーフィルタ113と、可視画像から赤外成分を除去する信号処理部116を備えることにより、赤外カットフィルタが無くとも、上述のように赤外成分が除去された可視画像信号121と、赤外カットフィルタにカットされることがない赤外画像信号を同時に得ることができる。
したがって、可視画像から顔検出を行い、検出された顔の肌の領域の位置と赤外画像から脈拍数および体温を略リアルタイムで計測できる撮像システムを低コストで製造することが可能となる。
また、上述のような撮像レンズ10を用いることにより、互いの波長帯域に大きな波長の差がある可視画像と、赤外画像とを1つの光学系で同時に撮影しても、被写体としての人物101に対して、可視と赤外の両方で略ピントがあった状態で撮影が可能となる。
また、バイタルサインとしての脈拍の検出は、赤外画像で行っているので、たとえば、赤外光が不足しているような場所では、上述のDBPF111の第2の波長帯域とカラーフィルタ113の赤外領域を通過する波長帯域との両方を透過する波長にピークを有する赤外光のLED等を用いて照明してもよい。この場合に照明光は、撮影対象者としての人物101に見えないので、赤外光を用いた脈拍の計測を悟られることがない。
以上のことから可視画像と赤外画像による脈拍数等の計測とを1つの撮像カメラ110で行うことが可能となるが、この際に、光学系が1つで、撮像素子が1つで、DBPF111を使うが、赤外カットフィルタは使わないことから、よりコンパクトで低コストに撮像カメラ110を製造することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、撮像システム100の撮像カメラ110の光学系としての図12に示す撮像レンズ10Aが上述の撮像レンズ10と異なるものとなっている。撮像レンズ10A以外の構成は、第1の実施の形態と同様であり、撮像レンズ10Aを説明し、撮像システム100のそれ以外の構成の説明を省略する。
本実施の形態は、ホログラム21を用いて、DBPF111の第2の波長帯域とカラーフィルタ113のIR領域とを透過する赤外光が焦点を結ぶ位置を、前記可視光帯域の光線が焦点を結ぶ焦点位置に一致させることにより、可視光と赤外光とで同時にピントを合わせることを可能としたものである。
ホログラム21では、例えば、特定の狭い波長域の光だけに対してレンズや凹面鏡等の光学素子として機能させられることが知られており、ホログラム21を光学素子として利用するための開発が行われている。
このようなホログラム21には、波長選択性と、波面再生性とがあることが知られている。波長選択性とは、例えば、特定の狭い波長域の光だけに影響を与え、その波長域以外の光にはほとんど影響を与えないようになっている性質のことである。
ホログラム21は、物体光(物体を反射した光)と参照光との2つの光束を干渉させその干渉縞を感材に記録する2光束干渉法により作製される。これにより例えば参照光を照明光として作成時と同じ入射角でホログラム21に当てると、上述の物体光が再現(再生)される。なお、ホログラム21は、作製の時に使用した光と同じ波長、入射角の光で再生照明を行うときにもっとも回折効率が高くなることが知られている。たとえば、反射型ホログラムの場合に、作成時に使用した波長の光を反射させ、それ以外の波長の光を透過させることが可能である。
また、ホログラム21は、上述のように、波面再現性を有する。ここで、例えば、ホログラム作成時に、参照光として平行光を照射するとともに、ハーフミラーを用いて、ホログラムの参照光を照射した面に物体光として集光レンズや凹面鏡で集光途中の光(例えば、球面波)を照射することによりこれら参照光と物体光を干渉させて干渉縞を記録すると、作成されたホログラムは、平行光である照明光を集光(球面波に変換)するレンズとして機能する。
本実施の形態では、以上のようなホログラム21の特性を利用して、作成時の参照光および物体光として、たとえば、波長850nmの赤外光を用い、上述の凹面鏡やレンズとして、可視光に対する赤外光の色収差によるピントずれを補正する光学素子を用いて、ホログラム21を作成している。なお、ホログラム21の作成においては、実際に上述のように2つの光束を干渉させてホログラム21を感光させるだけではなく、コンピュータ上のシミュレーションにより、干渉縞を求めて当該干渉縞を感材に焼き付けて(印刷して)もよい。
このようなホログラム21においては、例えば、DBPF111の第2の波長帯域を通過するとともに、カラーフィルタ113のIR領域を通過した赤外光が透過する際に、その方向が変更されるが、可視光は、ホログラム21を透過してもその方向がほとんど変わらない。以下に、このようなホログラム21を備える撮像レンズ10Aについて説明する。
図12に示すように、撮像レンズ10Aは、850nmの赤外域の波長の光線が焦点を結ぶ位置を、ホログラム21によって可視光域の光線が焦点を結ぶ焦点位置に一致させることにより、可視光と赤外との撮影を上述のように一つの撮像素子で同時に行う場合に、可視光と赤外光との両方でピントがあった状態とすることを可能としたものである。
撮像レンズ10Aは画角が172.6°の広角レンズであり、物体側から結像面22に向かって負のパワーを有する前群レンズIと正のパワーを有する後群レンズIIがこの順序に配列された構成となっている。前群レンズIと後群レンズIIは、それぞれ2枚のレンズから構成されている。より具体的には、前群レンズIは第1凹レンズ23と第2凹レンズ24から構成され、これらは物体側に凸面を向けたメニスカスレンズとなっている。後群レンズIIは1枚の前側レンズ25と1枚の後側レンズ26から構成されている。前側レンズ25と後側レンズ26の間には絞り27が配置され、絞り27の結像側近傍にはホログラム21が配置されている。なお、本発明では、物体側から連続して2枚以上の凹レンズが配置されている場合に、物体側から2枚のレンズを前群レンズIとして把握する。物体側から1枚の凹レンズがあり、2枚目は凹レンズではない場合には、この1枚の凹レンズを前群レンズIとして把握する。
ホログラム21は、正のパワーを有し、850nmの波長の光線に対して最大回折効率を備える。ホログラム21としては、体積ホログラムおよびレリーフ型ホログラムのいずれを用いることもできる。後側レンズ26と結像面22の間にはカバーガラス28が配置されている。第1レンズ群Iの第2凹レンズ24の両側のレンズ面24a、24b、第2レンズ群IIの前側レンズ25の両側のレンズ面25a、25b、および、後側レンズ26の両側のレンズ面26a、26bは非球面とされている。
撮像レンズ10Aの全光学系のレンズデータは次の通りである。
Fナンバー:2.4
焦点距離
f :1.495mm(全系)
fH :22mm(ホログラム21)
f1 :−5.77mm(第1凹レンズ23)
f2 :−2.50mm(第2凹レンズ24)
f3 :2.50mm(前側レンズ25)
f3 :3.10mm(後側レンズ26)
f12:−1.41mm(前群レンズI)
f23:3.07mm(後群レンズII)
画角 :172.6°
本実施の形態では、可視光域の光線の基準波長W1を500nmとしており、撮像レンズ10Aの全系の焦点距離は、基準波長W1に対するものである。また、ホログラム21の焦点距離fHは、850nmの特定波長W2の赤外域の光線に対するものである。
表3は撮像レンズ10Aの各レンズ面のレンズデータを示し、表4は非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。表3において、iは物体側より数えたレンズ面の順番を表し、Rはレンズ面の曲率を表し、Dはレンズ面の距離を表し、Ndは各レンズの屈折率を表し、νdは各レンズのアッベ数を表す。また、Sは絞り面、Hはホログラム面、*印はレンズ面が非球面であることを示す。
ここで、レンズ面に採用する非球面形状は、光軸方向の軸をX、光軸に直交する方向の
高さをH、円錐係数をK、非球面係数をA、B、C、D、E、F、Gとすると、次式により表すことができる。
撮像レンズ10Aは、可視光域の光線の基準波長をW1(500nm)、特定波長をW2(850nm)、基準波長に対する全系の焦点距離をf(1.495mm)、特定波長に対するホログラム21の焦点距離をfH(22mm)としたときに、下式を満足している。
6<|fH/f|/(W2/W1)≦14
すなわち、撮像レンズ10Aでは、条件式の値は8.9となっている。
図13(a)〜(d)は、それぞれ撮像レンズ10Aにおける球面収差図、横収差図、白色MTF(Modulation Transfer Function)グラフ、赤外MTFグラフである。図13(a)の球面収差図は、横軸が、光線が光軸と交わる位置であり、縦軸が、光線が光学系に入射する高さである。図13(a)には赤外域の波長850nmの光線に対する球面収差が補正されていることが示されている。図13(b)は各画角におけるメリジオナル面およびサジタル面における横収差図である。横軸は入射瞳座標であり、縦軸は横収差を示す。図13(b)には各画角において赤外域の波長850nmの光線に対する横収差が補正されていることが示されている。図13(c)、(d)の各MTFグラフは、横軸が空間周波数であり、縦軸がコントラストを示している。図13(d)には赤外域の光線下の撮像時において空間周波数の増加に伴うコントラストの低下が抑制されていることが示されている。
このような撮像レンズ10Aの光学系における赤外光(波長850nm)の焦点距離は1.463mmで、可視光(基準波長500nm)の焦点距離は上述の1.495mmであり、これらはほぼ一致している。
このような撮像レンズ10Aを用いることによっても、第1の実施の形態の場合と同様に、1つの光学系で同時に可視画像と赤外画像とを撮影した際に両方でピントを合わせることが可能となる。すなわち、可視画像と赤外画像でどちらかがピントが外れてしまうのを防止することができる。
以上、本発明の各実施の形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
B1 樹脂接着剤層
10 撮像レンズ(光学系)
10A 撮像レンズ(光学系)
11 第1レンズ
12 第2レンズ
13 第3レンズ
14 第4レンズ
17 物体側レンズ
18 像側レンズ
21 ホログラム
100 撮像システム
111 DBPF(光学フィルタ)
113 カラーフィルタ
114 撮像センサ本体
115 撮像センサ
116 信号処理部(信号処理手段)
117 可視画像処理部(可視画像処理手段)
118 液外画像処理部(赤外画像処理手段)
121 可視画像信号
122 赤外画像信号
IR 第1の波長帯域
DBPF(IR) 第2の波長帯域
DBPF(VR) 可視光帯域

Claims (7)

  1. 画素毎に受光素子が配置された撮像センサ本体を備えるとともに可視光の複数の色の領域および赤外光の領域が所定配列で前記撮像センサ本体の各画素に配置されるカラーフィルタを備える撮像センサと、
    前記撮像センサ上に像を結ぶレンズを有する光学系と、
    前記撮像センサまたは前記光学系のいずれかに設けられ、可視光帯域に透過特性を有し、前記可視光帯域の長波長側に隣接する第1の波長帯域に遮断特性を有し、前記第1の波長帯域内の一部分である第2の波長帯域に透過特性を有し、前記第2の波長帯域が、前記可視光帯域より長波長側において前記カラーフィルタの各色の領域の透過率が互いに近似する波長帯域に含まれる光学フィルタと、
    前記撮像センサから出力される信号に基づいて、前記可視光の各色の成分の信号から前記赤外光の成分の信号を減算する処理を行い、同じ撮像範囲の可視画像信号および赤外画像信号を同時に出力可能な信号処理手段と、
    前記可視画像信号の画像内の人物の顔の領域を特定する可視画像処理手段と、
    前記赤外画像信号の画像内の前記可視画像処理手段により特定された前記人物の顔の領域の画像からバイタルサインの少なくとも一部を計測する赤外画像処理手段とを備えることを特徴とする撮像システム。
  2. 画素毎に受光素子が配置された撮像センサ本体を備えるとともに可視光の複数の色の領域および赤外光の領域が所定配列で前記撮像センサ本体の各画素に配置されるカラーフィルタを備える撮像センサと、
    前記撮像センサ上に像を結ぶレンズを有する光学系と、
    前記撮像センサまたは前記光学系のいずれかに設けられ、可視光帯域に透過特性を有し、前記可視光帯域の長波長側に隣接する第1の波長帯域に遮断特性を有し、前記第1の波長帯域内の一部分である第2の波長帯域に透過特性を有する光学フィルタと、
    前記撮像センサから出力される信号に基づいて、前記可視光の各色の成分の信号から前記赤外光の成分の信号を減算する処理を行い、同じ撮像範囲の可視画像信号および赤外画像信号を同時に出力可能な信号処理手段と、
    前記可視画像信号の画像内の人物の顔の領域を特定する可視画像処理手段と、
    前記赤外画像信号の画像内の前記可視画像処理手段により特定された前記人物の顔の領域の画像からバイタルサインの少なくとも一部を計測する赤外画像処理手段とを備え、
    前記光学系は、物体側から像側に向かって順に、負のパワーを備える第1レンズ、負のパワーを備える第2レンズ、正のパワーを備える第3レンズ、および、正のパワーを備える第4レンズからなり、
    前記第4レンズは、負のパワーを備える物体側レンズと正のパワーを備える像側レンズからなる接合レンズであり、前記物体側レンズと前記像側レンズとを接着している樹脂接着剤層を備え、
    前記物体側レンズの像側レンズ面および前記像側レンズの物体側レンズ面は、それぞれが互いに異なる非球面形状をしており、
    光軸上における前記樹脂接着剤層の厚さ寸法をD、前記光軸と直交する方向の前記物体側レンズの像側レンズ面の有効径での高さHにおける前記物体側レンズの像側レンズ面のサグ量をSg1H、前記高さHにおける前記像側レンズの物体側レンズ面のサグ量をSg2Hとしたときに、以下の条件式(1)および条件式(2)を満たすことを特徴とする撮像システム。
    20μm ≦ D (1)
    Sg1H ≦ Sg2H (2)
  3. 前記光学系は、前記光学フィルタの前記第2の波長帯域と前記カラーフィルタの前記赤外光の領域とを透過する前記赤外光が焦点を結ぶ位置を、前記可視光帯域の光線が焦点を結ぶ焦点位置に一致させるホログラムを備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  4. 前記バイタルサインが、脈拍および/または体温であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の撮像システム。
  5. 前記信号処理手段、前記可視画像処理手段および前記赤外画像処理手段のうちの少なくとも2つが1つのチップ上の電子回路から構成されて、ワンチップ化されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の撮像システム。
  6. 前記カラーフィルタにおける各色の領域の透過率が互いに近似する波長帯域では、各色の領域の透過率の差が10%以下となっていることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  7. 前記可視画像信号に基づく可視画像を表示し、前記可視画像とともに前記赤外画像処理手段から得られた前記バイタルサインを示す識別画像データを表示するモニタを備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
JP2014242087A 2014-11-28 2014-11-28 撮像システム Active JP6517499B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014242087A JP6517499B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 撮像システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014242087A JP6517499B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 撮像システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016103786A JP2016103786A (ja) 2016-06-02
JP6517499B2 true JP6517499B2 (ja) 2019-05-22

Family

ID=56089204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014242087A Active JP6517499B2 (ja) 2014-11-28 2014-11-28 撮像システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6517499B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10488262B2 (en) * 2015-04-20 2019-11-26 Sharp Kabushiki Kaisha Integrated circuit and measuring device
WO2017208437A1 (ja) * 2016-06-03 2017-12-07 マクセル株式会社 撮像装置および撮像システム
JP6524049B2 (ja) * 2016-10-28 2019-06-05 株式会社東芝 感情推定装置、感情推定方法、感情推定プログラム、および感情カウントシステム
US11064895B2 (en) 2016-11-10 2021-07-20 Sharp Kabushiki Kaisha Pulse wave detection device, image analysis device, and biometric information generation system
WO2018150554A1 (ja) * 2017-02-20 2018-08-23 マクセル株式会社 脈波測定装置、携帯端末装置及び脈波測定方法
JP6724827B2 (ja) * 2017-03-14 2020-07-15 オムロン株式会社 人物動向記録装置
CN107644205A (zh) * 2017-09-18 2018-01-30 深圳市思维树科技有限公司 一种人体体温测量系统和方法
JP7060355B2 (ja) * 2017-10-17 2022-04-26 株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント 情報処理システムおよび情報処理方法
JP7051083B2 (ja) * 2017-12-27 2022-04-11 国立大学法人滋賀医科大学 心理状態判定方法、判定装置、判定システムおよび判定プログラム
CN109029779B (zh) * 2018-04-28 2020-02-14 华映科技(集团)股份有限公司 一种实时人体温度快速侦测法
CN112449580A (zh) * 2018-07-23 2021-03-05 新唐科技日本株式会社 活体状态检测装置以及活体状态检测方法
JP7381329B2 (ja) 2018-12-28 2023-11-15 マクセル株式会社 撮像装置
US11450151B2 (en) * 2019-07-18 2022-09-20 Capital One Services, Llc Detecting attempts to defeat facial recognition
CN113447128B (zh) 2020-03-10 2023-06-23 百度在线网络技术(北京)有限公司 一种多人体温检测方法、装置、电子设备及存储介质
JP7448762B2 (ja) 2020-06-17 2024-03-13 株式会社ネツミル 温度監視システム、温度監視制御装置、温度監視端末装置、温度監視方法、及び温度監視プログラム
US20230289418A1 (en) * 2020-07-01 2023-09-14 Nec Corporation Authentication control apparatus, authentication control system, authentication control method, and nontransitory computer-readable medium
JP7492211B2 (ja) 2020-10-15 2024-05-29 株式会社スペクトラ 非接触体温測定装置、方法及びプログラム
CN113390515B (zh) * 2021-07-06 2023-03-28 新疆爱华盈通信息技术有限公司 基于双摄像头的多人移动测温方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW368650B (en) * 1998-02-19 1999-09-01 Ind Tech Res Inst Prism object lens of optical pickup head
JP2006091715A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Pentax Corp 望遠レンズ系
JP2012019113A (ja) * 2010-07-08 2012-01-26 Panasonic Corp 固体撮像装置
JP5829803B2 (ja) * 2010-11-02 2015-12-09 日立マクセル株式会社 撮像レンズ、撮像装置および撮像ユニット
CN103764019B (zh) * 2011-09-02 2017-03-22 皇家飞利浦有限公司 用于生成生物的生物测量信号的相机
JP2014036801A (ja) * 2012-08-20 2014-02-27 Olympus Corp 生体状態観察システム、生体状態観察方法、およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016103786A (ja) 2016-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6517499B2 (ja) 撮像システム
EP3001867B1 (en) Smartphone configured to perform biometric recognition of an iris pattern and corresponding facial features of a subject
US9658463B2 (en) Imaging device and imaging system
US10152631B2 (en) Optical system for an image acquisition device
US10203487B2 (en) Imaging lens system, imaging apparatus and projector
US20160195716A1 (en) Imaging optical system, camera apparatus and stereo camera apparatus
TWI443371B (zh) 取像系統鏡頭組
TW201445177A (zh) 攝像透鏡、照相機模組及攝像裝置
US20230350218A1 (en) Scope optical system, imaging apparatus, and endoscope system
US9083885B1 (en) Fixed focus camera module with near-field image recognition
TWI717161B (zh) 光學鏡頭組、取像裝置及電子裝置
KR20150145696A (ko) 소형 광각 렌즈
US20230288619A1 (en) Optical test apparatus and optical test method
JP6416070B2 (ja) 撮像レンズおよび撮像レンズを備えた撮像装置
JP2009282180A (ja) 観察光学系及びそれを用いた撮像装置
US11092489B2 (en) Wide-angle computational imaging spectroscopy method and apparatus
US20210165144A1 (en) Image pickup apparatus and image processing apparatus
JP6563243B2 (ja) 撮像装置及びカメラシステム
US11831859B2 (en) Passive three-dimensional image sensing based on referential image blurring with spotted reference illumination
US20230388612A1 (en) Optical system and inspection apparatus
WO2015119007A1 (ja) 広角アレイ光学系
CN116058773A (zh) 应用于内窥镜的成像系统及内窥镜设备
JP2015200844A (ja) 測光光学系及びそれを有する撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170830

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20171110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190418

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6517499

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250