JP6515767B2 - 検知ローラおよび紙葉類厚み検出装置 - Google Patents

検知ローラおよび紙葉類厚み検出装置 Download PDF

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本発明は、紙幣などの紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置に用いられる検知ローラおよび紙葉類厚み検出装置に関する。
現金自動預払機(ATM)や現金自動支払機(CD)には、預入される紙幣または支払われる紙幣の枚数確定ならびに紙幣金種および真偽の判定のために、紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置が設けられている。
紙葉類厚み検出装置では、基準ローラと検知ローラとが対向するように配置されており、これらの間に紙葉類が搬送されたときに、紙葉類の厚みに応じて変位する検知ローラの変位量から、紙葉類の厚みが検出される(例えば、特許文献1を参照)。
検知ローラは、例えば、ゴム等の弾性材料からなる内輪と、内輪の外周を被覆し、内輪よりも剛性の高い金属等の材料からなる外輪と、を備えて構成される。検知ローラは、弾性を有する内輪により基準ローラに押圧された状態で配置されるが、基準ローラとの間に紙葉類が搬送されたときには、紙葉類の厚みにより内輪が弾性変形することで、紙葉類の厚みの分だけ変位することができる。この内層の弾性材料としては、例えばシリコーンゴム等が用いられている。
特開2006−226859号公報
ところで、検知ローラには、検知精度を向上させる観点から、内輪の反発弾性が低く、制振性に優れていることが求められている。内輪の反発弾性が高いと、基準ローラとの間に紙葉類を搬送させたときに検知ローラが急激に跳ね上がり、その反動により振動してしまうことがある。この場合、検知ローラの外輪の変位量が精度よく検出できず、紙幣の厚さを正確に検知するのに時間を要するため、紙幣先端部の破れや付着物などの不具合を見逃すおそれがある。
また、検知精度を向上させる観点から、内輪には、所定の圧力により適度に変位できるような適度な硬さ(硬度)が必要とされる。硬度が過度に高かったり小さかったりすると、検知ローラの変位量を精度よく検知することが困難となるからである。
そこで、本発明は、反発弾性が低く、かつ適度な硬度を有しており、制振性および検知精度に優れる検知ローラ、およびそれを備える紙葉類厚み検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
搬送される紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置において、回転可能に支持される基準ローラに当接した状態で配置され、回転可能に、かつ前記基準ローラとの間に搬送される紙葉類の厚みに応じて変位可能に支持される検知ローラであって、
ゴム組成物から形成される内輪と、前記内輪の外周を被覆し、前記内輪よりも剛性の高い材料から形成される外輪と備え、
前記内輪を形成する前記ゴム組成物が、ジメチルシリコーンゴム50質量部以上90質量部以下と、フロロ基含有シリコーンゴム10質量部以上50質量部以下とを、合計で100質量部、含有する、検知ローラが提供される。
本発明の他の態様によれば、
回転可能に支持される基準ローラと、
前記基準ローラに当接して配置され、回転可能に、かつ前記基準ローラとの間に搬送される紙葉類の厚みに応じて変位可能に支持される検知ローラと、
前記検知ローラの紙葉類の厚みに応じて変位する変位量を検出する変位センサと、を備える、搬送される紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置であって、
前記検知ローラが、ゴム組成物から形成される内輪と、前記内輪の外周を被覆し、前記内輪よりも剛性の高い材料から形成される外輪と備え、
前記内輪を形成する前記ゴム組成物が、ジメチルシリコーンゴム50質量部以上90質量部以下と、フロロ基含有シリコーンゴム10質量部以上50質量部以下とを、合計で100質量部、含有する、紙葉類厚み検出装置が提供される。
本発明によれば、反発弾性が低く、かつ適度な硬度を有しており、制振性および検知精度に優れる検知ローラ、およびそれを備える紙葉類厚み検出装置が得られる。
本発明の一実施形態に係る紙葉類厚み検出装置の構成概略図である。 本発明の一実施形態に係る検知ローラの断面図である。 検知ローラが紙葉類の厚みに応じて変位する場合を示す図である。
<紙葉類厚み検出装置の概要>
以下、検知ローラ、および紙葉類厚み検出装置について図を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る紙葉類厚み検出装置の構成概略図である。図2は、本発明の一実施形態に係る検知ローラの断面図である。図3は、検知ローラが紙葉類の厚みに応じて変位するときを説明する図である。
紙葉類厚み検出装置1(以下、単に検出装置1ともいう)は、回転可能に支持される基準ローラ10と、基準ローラ10に当接して配置され、回転可能に、かつ基準ローラ10との間に搬送される紙葉類の厚みに応じて変位可能に支持される検知ローラ20と、検知ローラ20の紙葉類の厚みに応じて変位する変位量を検出する変位センサ30と、を備える。
基準ローラ10は、検出装置1に固定された第1シャフト11により回転可能に支持されている。第1シャフト11には、駆動源(図示略)が連結されており、第1シャフト11が回転駆動されることにより、基準ローラ10が回転する。基準ローラ10は、その外周面が変位しないように、例えば金属で構成されており、紙葉類の厚みを測定する際の基準面となる。
検知ローラ20は、第1シャフト11と略平行である第2シャフト21により回転可能に支持されており、図2に示すように、第2シャフト21の外周に、ゴム組成物から形成される内輪22と、内輪22の外周を被覆し、内輪22よりも剛性の高い材料(例えば金属など)から形成される外輪23と、を備えている。検知ローラ20は、弾性を有する内輪22により基準ローラ10に押圧され、基準ローラ10と当接した状態となるように配置される。当接する基準ローラ10が駆動源により回転されることによって、検知ローラ20は従動回転する。
検知ローラ20は、図3に示すように基準ローラ10と検知ローラ20との間に紙葉類40が搬送されたときに、紙葉類40の厚みにより内輪22が弾性変形することで、紙葉類40の厚みに応じて上方(基準ローラ10から検知ローラ20へ向かう方向)に、紙葉類40の厚みの分だけ変位することができる。上述したように、検知ローラ20は、紙葉類40により急激に跳ね上がったときに、その反動によって振動するおそれがあるが、本実施形態においては、検知ローラ20の内輪22が、後述するゴム組成物から形成されて、反発弾性が低くなるように構成されているため、検知ローラ20の振動が抑制されることになる。
変位センサ30は、検知ローラ20の上方に配置され、検知ローラ20が紙葉類40の厚みに応じて変位したときの変位量を検出するものである。具体的には、変位センサ30は、基準ローラ10に押圧された状態の検知ローラ20(図3中の点線で示す)が紙葉類40の厚みに応じて変位したときの変位量dを測定し、その変位量dを紙葉類40の厚みとして検出する。変位センサ30としては、光学式センサ、磁気式センサまたは電気式センサ等を用いることができる。
<検知ローラ>
検知ローラ20は、図2に示すように、第2シャフト21の外周上に、ゴム組成物から形成される内輪22と、内輪22の外周を被覆し、内輪22よりも剛性の高い材料から形成される外輪23と、を備えている。
本発明者らは、検知ローラ20の制振性を向上すべく、内輪22の反発弾性を低減する方法について検討を行った。その結果、内輪22を形成するゴム組成物に、ゴム成分として、フロロ基含有シリコーンゴムを用いるとよいことを見出した。一般に、シリコーンゴムは、損失係数が小さく、反発係数が高いが、フロロ基含有シリコーンゴムは、フロロ基を有するため、例えばシリコーンゴムやフェニル基含有シリコーンゴムなどと比べて反発弾性が低く、内輪22の反発弾性を大きく低減させることができる。
ただし、フロロ基含有シリコーンゴムは、他のシリコーンゴムに比べて硬度(Duro−A硬度)が高いため、内輪22を、所定の圧力で適度に変形できるような硬度に調整することが困難である。
そこで、本実施形態では、ゴム成分として、フロロ基含有シリコーンゴムとともにジメチルシリコーンゴムを用いる。ジメチルシリコーンゴムは、フロロ基含有シリコーンゴムと比べて反発弾性は低いものの、低硬度であるため、内輪22の硬度を低くすることができる。つまり、ゴム成分として、フロロ基含有シリコーンゴムおよびジメチルシリコーンゴムを併用することにより、内輪22の反発弾性を低くしつつ、その硬度を、所定の圧力により適度に変形できるような適度な範囲に調整することが可能となる。
具体的には、内輪22を形成するゴム組成物は、ジメチルシリコーンゴム50質量部以上90質量部以下と、フロロ基含有シリコーンゴム10質量部以上50質量部以下とを、合計で100質量部、含有する。
ジメチルシリコーンゴムは、主鎖がシロキサン結合(−Si−O−)で構成され、側鎖の全てがメチル基であるポリシロキサンである。ジメチルシリコーンゴムは、フロロ基含有シリコーンゴムと比べて反発弾性が高く、かつ硬度が低い。
フロロ基含有シリコーンゴムは、ジメチルシリコーンゴムの側鎖の一部がフロロ基(フルオロ基)に置換されたポリシロキサンである。フロロ基含有シリコーンゴムは、ジメチルシリコーンゴムと比べて反発弾性が低く、かつ硬度が高い。また、フロロ基含有シリコーンゴムは、フェニル基含有シリコーンゴムなどと比べて永久圧縮歪みが小さく、内輪22の変形を抑制することができる。フロロ基含有シリコーンゴムとしては、例えば、トリフルオロプロピル基などを有するものが挙げられる。
ジメチルシリコーンゴムとフロロ基含有シリコーンゴムとの含有比率は、これらの合計を100質量部としたとき、ジメチルシリコーンゴムの含有量が50質量部以上90質量部以下であり、フロロ基含有シリコーンゴムの含有量が10質量部以上50質量部以下となることが好ましい。このような含有量とすることにより、内輪22の反発弾性を低くして検知ローラ20の制振性を向上させつつ、内輪22を適度な硬度として、検知ローラ20の所定圧力による変位量を適度な範囲に設定することができる。
また、内輪22を形成するゴム組成物には、架橋させるために、加硫剤および架橋助剤を含有させてもよい。
架橋剤としては、ポリアミン系やポリオール系、パーオキサイド系などが挙げられる。これらを1種単独で、もしくは2種以上を併用して用いることができる。
架橋助剤としては、上述の架橋剤と併用できるものであれば特に限定されない。例えば、金属酸化物、有機酸塩、遷移金属系化合物、白金化合物、ジビニル化合物等を用いることができる。これらを1種単独で、もしくは2種以上を併用して用いることができる。
また、ゴム組成物には、無機充填剤を含有させてもよい。無機充填剤としては、乾式または湿式シリカやカーボン微粒子などを用いることができる。シリコーンオイルのブリードを抑制する観点からは、乾式シリカを用いることが好ましい。乾式シリカによれば、シリコーンオイルを好適に吸着させ、そのブリードを抑制することができる。
また、ゴム組成物には、その他の添加剤として、例えば、可塑剤、老化防止剤(酸化防止剤)、加工助剤、安定剤などを含有させてもよい。
なお、内輪22は、例えば、溶融したゴム組成物を金型内に注入し、冷却することにより形成することができる。
また、内輪22の厚さは、特に限定されないが、例えば3mm以上20mm以下である。
<本発明の一実施形態にかかる効果>
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
本実施形態の検知ローラ20は、内輪22を備えており、内輪22は、ジメチルシリコーンゴムおよびフロロ基含有シリコーンゴムを所定の比率で含有するゴム組成物からなる。内輪22は、所定のゴム組成物から形成されることで、反発弾性が低くなるように、例えば、厚さが4mmのときに反発弾性が50%以下となるように構成されている。そのため、検知ローラ20は、基準ローラ10との間に紙葉類40が搬送されて跳ね上がったときに、振動しにくい。したがって、本実施形態の検知ローラ20を備える紙葉類厚み検出装置1によれば、紙葉類40の厚みを精度よく検出することができ、その枚数を正確に把握することができる。
また、内輪22は、反発弾性の低いゴム組成物から形成されているため、例えば厚さを2mmとした場合であっても、反発弾性を50%以下の範囲に維持することができる。そのため、内輪22を薄くすることで検知ローラ20を小径化することができる。
また、内輪22は、ゴム成分として、硬度の異なるジメチルシリコーンゴムおよびフロロ基含有シリコーンゴムを含有するゴム組成物から形成されており、適度な硬度となるように構成されている。具体的には、内輪22は、Duro−A硬度で15以上30以下となるように構成されている。そのため、内輪22は、所定の圧力によって適度に弾性変形することができる。これにより、検知ローラ20は所定の圧力により適度に変位することができる。したがって、本実施形態の紙葉類厚み検出装置1によれば、検知ローラ20の変位量を精度よく検知することができる。
さらに、内輪22は、フロロ基含有シリコーンゴムを含有して形成されており、フェニル基含有シリコーンゴムを含有して形成される場合よりも圧縮永久歪みが小さくなるように構成される。具体的には、圧縮永久歪みが15%以下、好ましくは12%以下となる。そのため、内輪22は、検知ローラ20が基準ローラ10に押圧された状態で長時間放置された場合であっても、変形しにくい。
内輪22を形成するゴム組成物は、ジメチルシリコーンゴムとフロロ基含有シリコーンゴムの合計を100質量部としたとき、フロロ基含有シリコーンゴムを10質量部以上50質量部以下含有する。これにより、検知ローラ20の制振性を向上させつつ、内輪22を適度な硬度として、検知ローラ20の所定圧力による変位量を適度な範囲に設定することができる。
次に、本発明について実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
(1)ゴム組成物の調製
(実施例1)
実施例1では、以下の表1に示すように、フロロ基含有シリコーンゴム14質量部およびジメチルシリコーンゴム86質量部を混合したゴム成分100質量部に、架橋剤であるベンゾイルパーオキサイドを1.0質量部と、充填剤である湿式シリカ(BET比表面積;200m/g)を5質量部とを配合し、混合することにより、実施例1のゴム組成物を得た。
(実施例2〜5)
実施例2〜5では、フロロ基含有シリコーンゴムとジメチルシリコーンゴムとの含有比率を表1に示すように変更してゴム組成物を調製した。
(比較例1,2)
比較例1では、フロロ基含有シリコーンゴムの配合量を10質量部よりも少なくした以外は、実施例1と同様にゴム組成物を調製した。
比較例2では、フロロ基含有シリコーンゴムの配合量を50質量部よりも多くした以外は、実施例1と同様にゴム組成物を調製した。
(比較例3)
比較例3では、フロロ基含有シリコーンゴムの代わりに、フェニル基含有シリコーンゴムを用いた以外は、実施例1と同様にゴム組成物を調製した。
Figure 0006515767
(2)検知ローラの作製
調製したゴム組成物を射出形成機に供給し、射出形成機にてゴム組成物を混練しながら加熱して溶融させ、溶融したゴム組成物を型内に注入し、冷却して固化させた。その後、型を取り外すことにより、円筒状の内輪を得た。本実施例では、厚さが4mmの内輪を形成した。
続いて、円筒状の内輪の孔に、第2シャフト21としてのステンレス製シャフトを圧入して挿通させ、さらに外輪としてのステンレス製筒をはめ込むことにより、検知ローラを作製した。
(3)評価方法
検知ローラについて、以下の方法により評価した。
(硬さ)
硬さは、上記で得られたゴム組成物を用いて、内輪を模擬した試験片を作製し、その試験片の硬度をデュロメータAで測定した。本実施例では、硬さが15〜30の範囲内であれば、適度な硬度を有するものと判断した。硬さが15未満であると、所定の圧力による変位量が過度に小さくなり、30を超えると、変位量が過度に大きくなってしまうため、検知ローラの変位量を精度よく検知できない。
(反発弾性)
反発弾性は、上記で得られたゴム組成物を用いて、内輪を模擬した厚さ4mmの試験片を作製した後、この試験片に対して、JIS K6255に準拠してリュプケ式反発弾性装置を用いて反発弾性試験を実施し、そのときの反発弾性を求めた。本実施例では、反発弾性が50%以下であれば、検知ローラが跳ね上がったときに振動しにくいものと判断した。
(圧縮永久歪み)
圧縮永久歪みは、上記で得られたゴム組成物を用いて、内輪を模擬した試験片を作製した後、この試験片に、JIS K6262に準拠して試験温度70℃、試験時間24時間の条件で圧縮率が25%となるように圧縮試験を実施することにより求めた。本実施例では、圧縮永久歪みが15%以下、好ましくは12%以下であれば、検知ローラが基準ローラに押圧された状態で長時間放置されても変形しにくいものと判断した。
(たわみ量)
たわみ量は、検知ローラに、速度0.5mm/min、圧力200〜500gfの範囲で部材を押圧させたときの、内輪の弾性変形による変位量を測定した。本実施例では、たわみ量が0.1mm〜0.3mmの範囲内であれば合格(○)とし、それ以外の範囲であれば不合格(×)とした。
(回転試験)
回転試験では、作製した検知ローラを紙葉類厚み検出装置に組み込み、厚さ0.1mmの模擬試験紙を速度1000mm/sで搬送させ、その厚みを正確に検知できるかどうか、を評価した。正確に検知できれば、合格(○)とし、振動により厚みを正確に検知できない、もしくは検知に時間がかかるようであれば、不合格(×)とした。
(4)評価結果
表1に示すように、実施例1〜5では、いずれも内輪の硬さが適度な数値範囲にあり、また反発弾性が低いため、検知ローラのたわみ量が適度な数値範囲内であって、回転試験を行ったときに紙葉類の厚みを正確に検知できることが確認された。しかも、内輪の圧縮永久歪みが小さいため、検知ローラを基準ローラに押圧した状態で長時間放置しても、変形しないことが確認された。
一方、比較例1では、フロロ基含有シリコーンゴムの含有量が少なすぎたため、内輪の硬さを適度な範囲に調整できたものの、反発弾性を十分に低くすることができず、反発弾性が53%と高くなることが確認された。そのため、回転試験において紙葉類の厚みを正確に検知することができないことが確認された。
比較例2では、フロロ基含有シリコーンゴムの含有量が多すぎたため、内輪の反発弾性を50%以下の範囲に低くできたものの、硬さを適度な範囲に調整することができず、硬すぎることが確認された。その結果、回転試験において、検知ローラが所定の圧力により適度に変位しないため、変位量を精度よく検知できず、紙葉類の厚みを正確に検知することができないことが確認された。
比較例3では、フロロ基含有シリコーンゴムを使用せずにフェニル基含有シリコーンゴムを用いたため、内輪の硬さが14と低く、たわみ量が大きくなってしまうことが確認された。そのため、回転試験において紙葉類の厚みを正確に検知することができないことが確認された。
<本発明の好ましい態様>
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
[付記1]
本発明の一態様によれば、
搬送される紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置において、回転可能に支持される基準ローラに当接した状態で配置され、回転可能に、かつ前記基準ローラとの間に搬送される紙葉類の厚みに応じて変位可能に支持される検知ローラであって、
ゴム組成物から形成される内輪と、前記内輪の外周を被覆し、前記内輪よりも剛性の高い材料から形成される外輪と備え、
前記内輪を形成する前記ゴム組成物が、ジメチルシリコーンゴム50質量部以上90質量部以下と、フロロ基含有シリコーンゴム10質量部以上50質量部以下とを、合計で100質量部、含有する、検知ローラが提供される。
[付記2]
付記1の検知ローラであって、好ましくは、
前記内輪の反発弾性が50%以下である。
[付記3]
付記1又は2の検知ローラであって、好ましくは、
前記内輪の硬度がDuro−A硬度で20以上30以下である。
[付記4]
付記1〜3のいずれかの検知ローラであって、好ましくは、
前記内輪の圧縮永久歪みが15%以下である。
[付記5]
本発明の他の態様によれば、
回転可能に支持される基準ローラと、
前記基準ローラに当接して配置され、回転可能に、かつ前記基準ローラとの間に搬送される紙葉類の厚みに応じて変位可能に支持される検知ローラと、
前記検知ローラの紙葉類の厚みに応じて変位する変位量を検出する変位センサと、を備える、搬送される紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置であって、
前記検知ローラが、ゴム組成物から形成される内輪と、前記内輪の外周を被覆し、前記内輪よりも剛性の高い材料から形成される外輪と備え、
前記内輪を形成する前記ゴム組成物が、ジメチルシリコーンゴム50質量部以上90質量部以下と、フロロ基含有シリコーンゴム10質量部以上50質量部以下とを、合計で100質量部、含有する、紙葉類厚み検出装置が提供される。
1 紙葉類厚み検出装置
10 基準ローラ
11 第1シャフト
20 検知ローラ
21 第2シャフト
22 内輪
23 外輪
30 変位センサ

Claims (5)

  1. 搬送される紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置において、回転可能に支持される基準ローラに当接した状態で配置され、回転可能に、かつ前記基準ローラとの間に搬送される紙葉類の厚みに応じて変位可能に支持される検知ローラであって、
    ゴム組成物から形成される内輪と、前記内輪の外周を被覆し、前記内輪よりも剛性の高い材料から形成される外輪と備え、
    前記内輪を形成する前記ゴム組成物が、ジメチルシリコーンゴム50質量部以上90質量部以下と、フロロ基含有シリコーンゴム10質量部以上50質量部以下とを、合計で100質量部、含有する、検知ローラ。
  2. 前記内輪の反発弾性が50%以下である、請求項1に記載の検知ローラ。
  3. 前記内輪の硬度がDuro−A硬度で15以上30以下である、請求項1又は2に記載の検知ローラ。
  4. 前記内輪の圧縮永久歪みが15%以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の検知ローラ。
  5. 回転可能に支持される基準ローラと、
    前記基準ローラに当接して配置され、回転可能に、かつ前記基準ローラとの間に搬送される紙葉類の厚みに応じて変位可能に支持される検知ローラと、
    前記検知ローラの紙葉類の厚みに応じて変位する変位量を検出する変位センサと、を備える、搬送される紙葉類の厚みを検出する紙葉類厚み検出装置であって、
    前記検知ローラが、ゴム組成物から形成される内輪と、前記内輪の外周を被覆し、前記内輪よりも剛性の高い材料から形成される外輪と備え、
    前記内輪を形成する前記ゴム組成物が、ジメチルシリコーンゴム50質量部以上90質量部以下と、フロロ基含有シリコーンゴム10質量部以上50質量部以下とを、合計で100質量部、含有する、紙葉類厚み検出装置。
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