JP6515726B2 - 車両特定装置およびこれを備えた車両特定システム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1では、特定物積載車両を示す「危」、「毒」、「劇」等の文字を正確に検出して特定物積載車両であるか否かを検出するための方法および装置について開示されている。しかしながら、「危」等の文字の検出だけでは、その特定物積載車両に義務付けられた表示が適正に行われているかを判定することは困難である。
また、2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられる特定車両には、例えば、ダンプトラック等の大型トラック、一般道路を走行可能な建設機械、バス、タクシー等が考えられる。
これにより、例えば、大型トラックに付されているべき第2車両特定番号の表示がされていない特定車両を検出したり、本来、付されているはずの番号とは異なる虚偽表示がある特定車両を検出したりすることができる。
この結果、義務付けられた表示が適正に行われているかを判定することで、表示義務違反、虚偽表示違反等の特定車両の取締りを実施することができる。
ここでは、第1車両特定番号および第2車両特定番号のいずれか一方を読み取って特定された車両の所有者を特定する。
これにより、例えば、特定された車両が表示義務違反や虚偽表示違反を犯している場合には、その車両の所有者に対して、違反状態にあることを通知したり、取締りの罰金の請求等をしたりすることができる。
ここでは、2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられている特定車両において、特定車両の外面に、2種類以上の車両特定番号のいずれか一方が表示されていない表示義務違反を検出する。
これにより、2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられた特定車両の表示義務違反(非表示)を検出して取締りを実施することができる。
これにより、2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられた特定車両の表示義務違反(虚偽表示)を検出して取締りを実施することができる。
ここでは、第1車両特定番号として、車両の前面と後面とにそれぞれ設置が義務付けられたナンバープレートの車両番号を挙げている。第2車両特定番号として、例えば、ダンプトラック等の大型トラックや、ホイールローダ、クレーン車等の建設機械、バスやタクシー等の特定の車両に表示が義務付けられる車両固有の番号を挙げている。
さらに、大型トラック等の特殊車両の表示義務違反が検出された場合等において、ナンバープレートの車両番号が読み取り困難である場合でも、その車両固有の第2車両特定番号を読み取ることで、車両を特定して表示義務違反の取締りを実施することができる。
ここでは、画像取得部において取得された画像、車両特定部において特定された車両情報を記憶部に記憶させる。
これにより、記憶部に記憶させた画像および車両情報を用いて、例えば、表示義務違反や虚偽表示違反等の取締りを事後的に実施することができる。
ここでは、車両を特定するために車両に付された2種類以上の番号(第1車両特定番号および第2車両特定番号)が、車両の異なる面にそれぞれ取り付けられている。
これにより、撮像装置によって撮影された画像が車両のどの方向から撮影されたものであっても、少なくとも一方の車両特定番号の読取は可能となる。
よって、より確実に少なくとも車両特定番号を読み取って、車両を特定することができる。
これにより、例えば、交差点や高速道路の入り口等に設置されたカメラ(撮像装置)によって通行する車両の撮影を行い、その画像を用いて車両の特定および非表示や虚偽表示等の表示義務違反の有無を検出することができる。
ここでは、例えば、第1車両特定番号を読み取るために車両の後面を撮影した画像、第2車両特定番号を読み取るために車両の側面を撮影した画像が得られるように、撮像装置の設置位置が設定される。
これにより、2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けされた特定の車両について、これらの画像を用いて、それぞれの番号を読み取ることで、非表示や虚偽表示等の表示義務違反の有無を検出することができる。
ここでは、車両特定部における車両の特定や、所有者特定部における車両の所有者の特定に必要な情報を、外部の情報管理装置から取得する。
これにより、車両や車両の所有者の特定に必要な情報を外部から得ることができる。
(車両特定システム1の構成)
本実施形態に係る車両特定システム1は、大型トラック40(図4参照)等の特定車両について、2種類以上の車両特定番号およびその有無を確認して、表示義務違反の有無を検出するとともに、特定車両およびその所有者を特定する。そして、車両特定システム1では、特定された車両およびその所有者に関する情報は、表示義務違反を犯した違反車両の取り締まりや違反金の請求等に活用される。
本実施形態の車両特定システム1は、図1に示すように、車両特定装置10と、カメラ20と、を備えている。
そして、本車両特定システム1では、車両特定装置10に含まれる表示義務違反検出部15において、特定車両の表示義務違反の有無を検出する。これにより、警察署等では、検出された表示義務違反情報と違反車両の情報、その所有者の情報等を用いて、その違反車両およびその所有者等の取締りを実施することができる。
また、本車両特定システム1において特定される車両に付された2種類以上の車両特定番号としては、図5(a)に示すナンバープレート41の番号(第1車両特定番号)と、図5(b)に示す表示番号42(第2車両特定番号)とが含まれる。
そして、本実施形態の車両特定システム1は、図1に示すように、車両特定装置10、カメラ20、センサ21を含むように構成されている。
本実施形態の車両特定装置10は、例えば、道路に設置されたインフラ装置内に設けられている。そして、車両特定装置10は、カメラ20において撮影された画像を用いて、特定車両の表示義務違反を検出するとともに、その車両情報を特定する。
画像取得部11は、カメラ20によって撮影された車両を含む複数の画像を取得する。なお、画像取得部11において取得される画像には、静止画だけでなく動画も含まれる。
また、車種判別部12aにおける車種判別の基準としては、車両の長さ、幅、高さ等の大きさや比率、車両の形状、ナンバープレートの色や大きさ等が考えられる。つまり、車種判別部12aは、画像取得部11において取得された画像情報に含まれる情報に基づいて、画像中の車両の車種を推定する。なお、センサ21における検知結果等に基づいて、画像中の車両の車種を推定してもよい。
ここで、特定車両であると判定された場合には、2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられているため、判定部12bは、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14に読取指示を送信する。
なお、特定車両以外の一般車両等の車両情報を取得するために、第1車両番号読取部13に対してナンバープレート41の番号の読取指示を送信してもよい。
なお、第1車両番号読取部13において読み取られるナンバープレート41は、車両の前面と後面とに設けられているため、読み取りに使用される画像は、車両の正面か後面を撮影した画像が使用される。
なお、第2車両番号読取部14において読み取られる表示番号42は、車両の左右の側面と後面とに設けられている。このため、読み取りに使用される画像は、車両の側面および後面の少なくとも1つの面を撮影した画像が使用される。
具体的には、表示義務違反検出部15は、図1および図2に示すように、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14における読取結果を用いるとともに、記憶部18に保存された表示義務に関する情報に基づいて、表示義務違反の有無を検出する。つまり、表示義務違反検出部15では、カメラ20によって撮影された画像から読取可能な番号等の情報に基づいて、表示義務違反の有無を検出する。
非表示の表示義務違反は、車種判別部12aにおいて判別された車種が判定部12bにおいて特定車両であると判定された場合に、ナンバープレート41の番号以外に、表示番号42の表示があるか否かにより検出される。
虚偽表示の表示義務違反は、表示義務違反検出部15において記憶部18に保存された登録情報等を参照して、ナンバープレート41の番号に基づいて対応する表示番号42において表示されるべき番号等の情報を取得することで検出される。あるいは、表示義務違反検出部15において、記憶部18に保存された登録情報等を参照して、表示番号42に基づいて、対応するナンバープレート41において表示されるべき番号等の情報を取得することで検出される。
ここで、表示義務違反を立証するための立証条件としては、例えば、非表示の場合には、ナンバープレート41の番号以外に、表示番号42が表示されているか否かが明確に示された証拠画像があること等が挙げられる。
そして、表示義務違反検出部15は、図2に示すように、表示義務違反(非表示、虚偽表示)有りと検出した場合には、車両特定指示を車両特定部16に対して送信する。
車両特定部16は、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14における読取結果と、情報管理装置30から取得して記憶部18に保存された登録車両の情報とを用いて、その車両を特定する。
これにより、画像中における大型トラック40の撮影角度等によってナンバープレート41の数字等の読取が困難な場合でも、特定車両に表示が義務付けられた表示番号42を読み取ることで、車両を特定することができる。
このため、本実施形態では、大型トラック40等のように2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられた特定車両について、その荷台の両側面に付された表示番号42等を読み取ることで、容易に車両の特定を行うことができる。
つまり、2種類以上の車両特定番号は、それぞれ車両における異なる面に付されていることで、撮影された画像が車両のどの方向から撮影されたものであっても、少なくとも一方の車両特定番号の読取は可能となる。
また、本実施形態では、車種判別部12aにおいて判別された車種が2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられた車種であると判定された車両について、車両特定部16が、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14における読取結果を用いて車両の特定を実施する。
所有者特定部17は、車両特定部16において特定された車両情報から、記憶部18に保存された車両の所有者に関する情報を読み出して、その特定車両の所有者を特定する。
これにより、特定車両の所有者を特定することで、特定された大型トラック40の表示義務違反が検出された際に、その所有者(企業、個人)に対して表示義務違反の取締りを実施したり、反則金の納付を連絡したりすることができる。
より具体的には、記憶部18は、図3に示すように、画像情報記憶領域18a、表示義務違反情報記憶領域18b、車両情報記憶領域18c、所有者情報記憶領域18dを有している。
表示義務違反情報記憶領域18bは、表示義務違反検出部15において検出された特定車両に義務付けられた2種類以上の車両特定番号の表示義務違反について検出された結果(非表示、虚偽表示等)に関する情報を記憶する。
所有者情報記憶領域18dは、所有者特定部17において特定された車両の所有者(企業名、所有者名、顔写真等)に関する情報を記憶する。
また、リアルタイムで検出された表示義務違反の違反車両を特定する以外にも、一旦、記憶部18に保存された車両情報、所有者情報、画像情報および違反情報を用いて、事後的に表示義務違反の取締り等を実施することができる。
なお、記憶部18に保存された車両情報、所有者情報、画像情報を用いて、警察官等が事後的に表示義務違反の有無を確認し、取締りを実施してもよい。
カメラ20は、図6に示すように、例えば、信号機110が設置された交差点等に設けられた支柱111に取り付けられており、大型トラック40の前面、後面、左右いずれかの側面が含まれる画像の撮影を行う。そして、カメラ20は、撮影した画像を、画像取得部11へと送信する。
ここで、図7(a)に示すように、大型トラック40の前面を含む画像を撮影した場合には、第1車両番号読取部13において、大型トラック40の前面に取り付けられたナンバープレート41の番号を読み取ることができる。ただし、この場合には、表示番号42を含む画像が得られないため、別途、大型トラック40の側面か後面を含む画像を撮影する必要がある。
これにより、大型トラック40の後面を含む画像を撮影した場合には、1枚の画像を用いて、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14において、ナンバープレート41の番号と表示番号42とを読み取ることができる。
なお、カメラ20によって撮影される画像は、例えば、センサ21等によって違反車両を検知した際に撮影された静止画であってもよいし、違反車両の有無に関係なく連続的に撮影された動画であってもよい。
センサ21は、図6に示すように、例えば、交差点等に設置された支柱111や道路脇に設置されている。
センサ21の検知結果は、車種判別部12aに対して送信され、特定車両の検出に用いられる。
すなわち、カメラ20およびセンサ21を、図8に示すように配置した場合には、例えば、センサ21において大型トラック40を検知して、カメラ20によってセンサ21の下を通過した大型トラック40の後面の画像を撮影することができる。
また、大型トラック40の側面を含む画像を撮影するために、例えば、図9に示すように、車線の脇に設置されたカメラ20aを用いてもよい。
また、大型トラック40の側面だけを含む画像を撮影した場合でも、上述した大型トラック40の前面あるいは後面を含む画像と組み合わせて用いることで、ナンバープレート41の番号と表示番号42とをそれぞれ読み取ることができる。
情報管理装置30は、警察署や市町村等の自治体、国の機関(国土交通省、運輸省等)、道路管理機関等が保有する装置であって、予め登録された車両情報、車両の所有者に関する情報を管理している。
情報管理装置30は、例えば、道路に設置されたインフラ装置を介して、車両特定装置10の記憶部18へ車両情報、車両の所有者に関する情報を送信する。
本実施形態の車両特定装置10では、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14において読み取られた数字等の情報を用いて、車両特定部16が、以下のような手順で車両の特定を行う。
車両特定部16における車両の特定の前に、まず、車種判別部12aにおいて、カメラ20において撮影された画像、あるいはセンサ21における検知結果等を用いて、画像に含まれる特定すべき車両の車種を判別する。
次に、車両特定部16は、車種判別部12aにおいて判別された車種が、大型トラック40等の特定車両と判断した場合には、第1車両番号読取部13において読み取られたナンバープレート41の番号に関する情報を、表示義務違反検出部15から取得する。
次に、車両特定部16は、取得されたナンバープレート41の番号と、情報管理装置30から送信されて記憶部18に保存された登録車両の情報とを参照して、車両の特定を行う。
なお、車両特定部16は、ナンバープレート41の番号に基づく車両の特定に加えて、第2車両番号読取部14において読み取られた表示番号42に基づく車両の特定も可能である。
なお、第2車両番号読取部14では、大型トラック40の側面あるいは後面を含む画像を用いて、表示番号42を読み取る。
次に、車両特定部16は、取得された表示番号42と、情報管理装置30から送信されて記憶部18に保存された登録車両の情報とを参照して、車両の特定を行う。
本実施形態の車両特定装置10では、以上のように、2種類以上の車両特定番号の表示が義務付けられた大型トラック40等の特定車両を特定するために、2種類以上の車両特定番号のいずれかが含まれる画像を用いて車両特定番号を読み取り、車両の特定を行う。
また、本実施形態では、大型トラック40等の車両情報に加えて、所有者情報についても特定する。これにより、例えば、特定される大型トラック40が表示義務違反を犯した違反車両である場合には、特定された車両情報を用いて、所有者等に対して表示義務違反の取締りを実施することができる。
本実施形態の車両特定装置10では、表示義務違反検出部15において、以下のような手順で、非表示あるいは虚偽表示に関する表示義務違反の有無を検出する。
(非表示)
表示義務違反検出部15は、大型トラック40等の特定車両に、第2車両番号読取部14において読み取られるべき表示番号42が表示されているか否かによって、表示番号の非表示に関する違反を検出する。
なお、ナンバープレート41の番号の表示については、特定車両に限らず、一般車両についても表示義務がある。このため、本実施形態では、特定車両における表示番号42の有無に絞って、非表示に関する表示義務違反の検出を行う。
そこで、本実施形態の車両特定装置10では、非表示の表示義務違反を検出するために、第2車両番号読取部14が車両の側面、後面の少なくとも一方を含む画像から、表示番号42の有無を検出して、その番号等を読み取る。
これにより、第2車両番号読取部14において読み取られるべき番号の表示が無いと判定され、非表示の表示義務違反を検出することができる。
表示義務違反検出部15は、第1車両番号読取部13において読み取られたナンバープレート41の番号と、第2車両番号読取部14において読み取られた表示番号42とを用いて、表示番号の虚偽表示に関する違反を検出する。
具体的には、表示義務違反検出部15は、表示が義務付けられている2種類以上の車両特定番号について、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14において読み取られたナンバープレート41の番号と表示番号42とが対応関係にあるか否かを判定する。
ここで、両番号の対応関係が一致する場合には、虚偽表示違反は無いと検出する。
これにより、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14において読み取られた2種類以上の車両特定番号のうち、いずれか一方が虚偽表示であることを検出することができる。
この結果、ナンバープレート41が偽造プレートである場合や、表示番号42が虚偽である場合等、虚偽表示に関する表示義務違反を検出することができる。
本実施形態の車両特定装置10では、大型トラック40等の表示義務違反を立証するためにカメラ20によって撮影された画像P1(図10参照)と、車両情報、所有者情報、表示義務違反情報が互いに関連付けされた状態で記憶部18に保存される。
例えば、表示義務違反検出部15において検出された違反が非表示違反の場合には、図11(a)および図11(b)に示すように、複数の表示画面にわたる表示画面S1,S2の表示情報として保存される。
表示画面S1は、図11(a)に示すように、違反内容表示領域61、特定用画像表示領域62、および画像情報表示領域63という3つの表示領域を有している。
特定用画像表示領域62には、違反内容表示領域61に表示された違反内容を立証するための画像が表示される。本実施形態では、図11(a)に示すように、違反特定用の画像P1および人物特定用の画像P2を用いて非表示違反を立証しており、そのうちの違反特定用画像が表示画面S1内に表示される。そして、図11(a)に示す三角形の切替ボタン64をクリックすることで、図11(b)に示す人物特定用の画像P2等が表示される。
これにより、画像P1を用いて、非表示の表示義務違反を立証することができる。
なお、表示番号42が車両の後面に表示されている可能性がある場合には、大型トラック40の後面を含む画像も組み合わせることで、非表示の表示義務違反を立証することができる。
表示画面S2は、図11(a)に示す違反特定用の画像P1の表示状態から、「次へ」の切替ボタン64をクリックすると表示される。表示画面S2は、図11(b)に示すように、違反内容表示領域61、特定用画像表示領域62、および画像情報表示領域63という3つの表示領域を有している。
特定用画像表示領域62には、違反内容表示領域61に表示された違反に関連する人物を立証するための人物特定用の画像P2が表示される。本実施形態では、図11(b)に示すように、1枚の人物特定用の画像P2を用いて非表示違反を犯した違反車両の運転者等が立証されている。そして、図11(b)に示す三角形の切替ボタン64(前へ、次へ)をクリックすることで、前画面(表示画面S1)か、次画面かが表示される。
次画面に表示される表示内容としては、この表示義務違反に関連する情報として、残りの違反特定用画像(車両後面の画像等)や、違反車両の運転者、あるいは所有者に対する違反金の請求書類のデータ等が考えられる。なお、画像を表示する順番は、適宜変更することが可能である。
また、表示義務違反が虚偽表示の場合において、図12に示すように、1つの画面内に全ての画像P1〜P3を表示する際の表示画面S3を示している。
表示画面S3は、図12に示すように、違反内容表示領域61、特定用画像表示領域62、および人物情報表示領域65という3つの表示領域を有している。
特定用画像表示領域62には、違反内容表示領域61に表示された違反内容および人物を立証するための画像が表示される。本実施形態では、図12に示すように、1枚の違反特定用の画像P1、2枚の人物特定用の画像P2,P3が表示されている。
人物特定用の画像P2は、違反特定用の画像P1において虚偽表示違反と判定された違反車両の斜め前方からの画像のうち、画像処理によって車両番号(ナンバープレート41)の部分を拡大して表示している。この画像によって、違反車両の車両番号を特定することで、予め登録されている車検情報等を参照し、違反車両の所有者の氏名、あるいは使用者(企業)の名称等を特定することができる。
なお、虚偽表示の表示義務違反の取締り対象が運転者ではなく、大型トラック40の所有者(企業等)である場合には、必ずしも運転者や同乗者を立証するための画像P2,P3を用いる必要はない。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
本発明の他の実施形態に係る車両特定システム500は、例えば、図13に示すような構成であってもよい。
車両特定システム500は、コンピュータ端末によって構成され、CPU(Central Processing Unit)150、RAM(Random Access Memory)151、出力部152、通信部153、入力部154、および画像処理装置510等を備えている。
RAM151は、SRAM(Static RAM)またはDRAM(Dynamic RAM)等のメモリ素子によって構成され、CPU150の処理過程で発生したデータ等の記憶を行う。
通信部153は、通信ケーブルを接続するための接続端子あるいは無線通信インターフェースを有し、ネットワークNに接続される。通信部153は、ネットワークNに接続された装置との間でデータの送受信を行う。
記憶装置160は、半導体メモリ、磁気記録媒体、光記録媒体等によって構成される。また、記憶装置160はネットワークを介して車両特定システム500に接続されていてもよい。
上記実施形態では、図6〜図8に示すように、大型トラック40が走行する車線ごとに設置された複数のカメラ20を用いて、車両の撮影を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、図14に示すように、支柱111における2車線の真ん中付近に設けられた単一のカメラ20を用いて、複数の車線を走行する車両を撮影するような構成であってもよい。
上記実施形態では、車種判別部12aにおける車種判別後に、第1車両番号読取部13および第2車両番号読取部14がナンバープレート41、表示番号42を読み取って、表示義務違反(非表示、虚偽表示)の有無を検出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
一方、虚偽表示の表示義務違反に関しては、2種類以上の車両特定番号の表示が正しい対応関係にあるか否かによって検出可能であるため、必ずしも、車種判別部12aにおける判別結果を必要としない。
よって、虚偽表示の表示義務違反だけに限って検出する際には、車種判別部12aにおける車種判別の処理は必須ではない。
上記実施形態では、本車両特定システム1において、特定車両の表示義務違反の有無だけを検出する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
具体的には、交通違反については、カメラ20によって撮影された画像やセンサ21における検知結果等を用いて検出される信号無視、速度超過違反等が考えられる。
つまり、本システムにおいては、上記例示した交通違反以外にも、カメラやセンサ等で検出可能な交通違反であって、各国で定められた法律等で規定された各種交通違反の検出・管理が可能である。
・申請された車種とは異なる車両で通行している、
・申請された通行経路外を通行している、
・申請された運転者ではない者が特殊車両を運転している、
・申請された積載物とは異なるものを積載している、
・積載物の大きさ(長さ、幅、高さ等)、重量等が申請内容を超えている
本システムでは、大型トラック等が予め届け出た許可証の内容に合致した状態で通行しているか否かを判定して違反を検出することで、大型トラック等の大型車両の通行に関する違反を取り締まることができる。
これらの地点を通過する際に、例えば、大型トラック等に搭載された車載器とインフラ装置とが通信することで、許可証情報と実際の走行状態とが比較され、違反の有無を検出することができる。
上記実施形態では、ナンバープレート41の番号(第1車両特定番号)を読み取る第1車両番号読取部13と、表示番号42(第2車両特定番号)を読み取る第2車両番号読取部14とが別々に設けられた車両特定装置10例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ナンバープレート41の番号(第1車両特定番号)および表示番号42(第2車両特定番号)の双方の車両特定番号を読み取る車両番号読取部を備えた車両特定装置であってもよい。
上記実施形態では、道路に設置されたインフラ装置内に設けられた車両特定装置10を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、道路を走行する車両を集中的に管理する交通管理センター等に、本車両特定装置を設けてもよい。
上記実施形態では、車種判別部12aにおいて車種判別された後、特定車両を選択して車両特定番号の読み取りを実施する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、車種判別を行わずに、画像に含まれる全ての車両について、第1車両特定番号および第2車両特定番号の有無を検出して、車両の特定を行ってもよい。
上記実施形態では、本車両特定システム1に対して登録された車両や所有者に関する情報を提供する情報管理装置30として、警察署や国の機関、自治体等が保有する管理装置を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、これらの管理装置の代わりに、登録された車両や所有者に関する情報が保存されたクラウドサーバを用いてもよい。
上記実施形態では、本車両特定システム1の特定対象となる車両として、図4に示す大型トラック40等を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
上記実施形態では、2種類の車両特定番号(ナンバープレート41の番号および表示番号42)を用いて、大型トラック40等の特定車両の車両情報を特定する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、特定車両に表示が義務付けられる車両特定番号は、3種類以上であってもよい。
10 車両特定装置
11 画像取得部
12a 車種判別部
12b 判定部
13 第1車両番号読取部(車両番号読取部)
14 第2車両番号読取部(車両番号読取部)
15 表示義務違反検出部
16 車両特定部
17 所有者特定部
18 記憶部
18a 画像情報記憶領域
18b 表示義務違反情報記憶領域
18c 車両情報記憶領域
18d 所有者情報記憶領域
20 カメラ(撮像装置)
20a カメラ(撮像装置)
21 センサ
30 情報管理装置
40 大型トラック(特定車両)
41 ナンバープレート(第1車両特定番号)
42 表示番号(第2車両特定番号)
61 違反内容表示領域
62 特定用画像表示領域
63 画像情報表示領域
64 切替ボタン
65 人物情報表示領域
110 信号機
111 支柱
150 CPU
151 RAM
152 出力部
153 通信部
154 入力部
160 記憶装置
500 車両特定システム
510 画像処理装置
A,B 車線
N ネットワーク
P1〜P3 画像
S1〜S3 表示画面
Z1,Z2 検知領域
Claims (9)
- 撮像装置によって撮影された画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部において取得された画像に含まれる車両の車種を判別する車種判別部と、
前記車種判別部における判別結果に基づいて、2種類以上の車両特定番号を外面に付す義務を有する特定車両であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記特定車両と判定された場合に、前記画像に含まれる第1車両特定番号および第2車両特定番号の有無を確認するとともに、少なくとも一方の車両特定番号を読み取る車両番号読取部と、
前記車両番号読取部において読み取られた車両特定番号に基づいて、車両を特定する車両特定部と、
前記車両特定部において特定された前記車両の所有者を特定する所有者特定部と、
を備えている車両特定装置。 - 撮像装置によって撮影された画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部において取得された画像に含まれる車両の車種を判別する車種判別部と、
前記車種判別部における判別結果に基づいて、2種類以上の車両特定番号を外面に付す義務を有する特定車両であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記特定車両と判定された場合に、前記画像に含まれる第1車両特定番号および第2車両特定番号の有無を確認するとともに、少なくとも一方の車両特定番号を読み取る車両番号読取部と、
前記車両番号読取部において読み取られた車両特定番号に基づいて、車両を特定する車両特定部と、
前記車両番号読取部において前記第1車両特定番号および前記第2車両特定番号の少なくとも一方の表示が無いことが確認された場合に、当該特定車両を表示義務違反として検出する表示義務違反検出部と、
を備えている車両特定装置。 - 撮像装置によって撮影された画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部において取得された画像に含まれる車両の車種を判別する車種判別部と、
前記車種判別部における判別結果に基づいて、2種類以上の車両特定番号を外面に付す義務を有する特定車両であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記特定車両と判定された場合に、前記画像に含まれる第1車両特定番号および第2車両特定番号の有無を確認するとともに、少なくとも一方の車両特定番号を読み取る車両番号読取部と、
前記車両番号読取部において読み取られた車両特定番号に基づいて、車両を特定する車両特定部と、
を備え、
前記車両番号読取部において、前記第1車両特定番号および前記第2車両特定番号の読み取りを行い、
前記車両特定部において、前記第1車両特定番号に基づいて特定された車両情報と前記第2車両特定番号に基づいて特定された車両情報とが一致するか否かを判定し、一致していない場合には、当該特定車両を表示義務違反として検出する表示義務違反検出部を、さらに備えている、
車両特定装置。 - 前記第1車両特定番号は、前記車両の前面と後面とに設置されるナンバープレートの車両番号であって、
前記第2車両特定番号は、前記特定車両の外面に表示される車両固有の番号である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の車両特定装置。 - 撮像装置によって撮影された画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部において取得された画像に含まれる車両の車種を判別する車種判別部と、
前記車種判別部における判別結果に基づいて、2種類以上の車両特定番号を外面に付す義務を有する特定車両であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記特定車両と判定された場合に、前記画像に含まれる第1車両特定番号および第2車両特定番号の有無を確認するとともに、少なくとも一方の車両特定番号を読み取る車両番号読取部と、
前記車両番号読取部において読み取られた車両特定番号に基づいて、車両を特定する車両特定部と、
前記画像取得部において取得された画像と、前記車両特定部において特定された車両情報とを記憶する記憶部と、
を備えている車両特定装置。 - 撮像装置によって撮影された画像を取得する画像取得部と、
前記画像取得部において取得された画像に含まれる車両の車種を判別する車種判別部と、
前記車種判別部における判別結果に基づいて、2種類以上の車両特定番号を外面に付す義務を有する特定車両であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部において前記特定車両と判定された場合に、前記画像に含まれる第1車両特定番号および第2車両特定番号の有無を確認するとともに、少なくとも一方の車両特定番号を読み取る車両番号読取部と、
前記車両番号読取部において読み取られた車両特定番号に基づいて、車両を特定する車両特定部と、
を備え、
前記第1車両特定番号および前記第2車両特定番号は、前記車両における異なる面に付されている、
車両特定装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の車両特定装置と、
前記車両特定装置の前記画像取得部に対して撮影した画像を供給する撮像装置と、
を備えている車両特定システム。 - 前記撮像装置は、少なくとも、前記車両の後面および側面の画像を撮影する、
請求項7に記載の車両特定システム。 - 請求項1に記載の車両特定装置と、
前記車両特定部における車両あるいは車両の所有者の特定に必要な情報を提供する情報管理装置と、
備えた車両特定システム。
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