JP6515283B2 - 双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール - Google Patents

双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール Download PDF

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Description

本発明は、炭素鋼、高Si鋼、高Mn鋼、ステンレス鋼および銅合金等の各種金属の薄板を溶融金属から直接、製造する双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールに関する。
双ロール式ストリップ連続鋳造では、互いに逆方向に回転する一対の冷却されたロール間に溶融金属を連続的に供給し、この溶融金属が冷却ロール周面で急冷凝固し、2本の冷却ロール表面に形成された凝固層が冷却ロールの最近接部位で圧着されて薄鋳片となり、薄板を製造する。冷却ロールは溶融金属と接触する極めて短時間に大量の熱を奪う必要があり、ロールは内部水冷構造とする。冷却が不十分であると、熱影響によってロールの熱膨張やヒートクラウン変形が生じやすくなる。冷却ロールは、ロール本体とその外周部に装着した外周スリーブとからなり、外周スリーブの材質としては熱伝導率が高く比較的高温強度の大きい銅合金材料が使用されている。ロール本体と外周スリーブとが接する周面に、冷却水の流路を形成し、溶融金属から外周スリーブを経由して流入する入熱を抜熱することができる。ロール幅方向に沿った流路を設けて冷却水を通水する単純な構造では、ロール両端部の外側が溶融金属と接しないためロール幅中央部に比べ相対的に両端部の冷却が過多になる。すなわちロール幅端部の冷却が強く、幅中央部の冷却が弱い分布を有する幅方向の冷却不均一が生じる。こうした冷却不均一はヒートクラウン量を大きくしたり、鋳造される薄板の幅方向に対して冷却の不均一が生じるため、薄板の形状や品質の乱れや鋳造の安定性に支障をきたす恐れがある。たとえば、溶融金属からの入熱によって冷却ロールが熱変形を起こしてロールが膨張し、幅方向中央部の入熱量が大きいため径は両端部よりも大きくなる。ロールギャップはロール幅方向にみて中央部で狭く両端部で広い不均一な形状となる。
このようなロール幅方向の冷却不均一を抑制するために、端部に比べてロール幅中央部の冷却能を高め、幅および長さ方向に均一な品質を有しかつ平坦度の良好な薄板を製造するのに適したロール冷却構造および冷却方法が以下の公知文献に提案されている。
特許文献1、2においては、冷却ロールが溶融金属から受ける入熱量はロール幅方向で異なり、ロール幅方向中央部付近は大きく膨張し、その径は両端部よりも大きくなりやすいとしている。特許文献1には、冷却ロールを幅方向3区画に分け、ロール表面近くに配設する冷却溝のうち両側部に位置する区画の冷却溝は同じ配設密度とし、ロール中央部に位置する区画の冷却溝は、両側部の冷却溝よりも配設密度を密として、中央部におけるロール表面の冷却能力を高めるように構成した冷却ロールが開示されている。特許文献2には、冷却ロールを幅方向3区画に分け、ロール表面近くに配設する冷却溝のうち両側部に位置する区画の冷却溝はロール表面からの距離を同じくし、ロール中央部に位置する区画の冷却溝は、両側部の冷却溝よりもロール表面からの距離を小さくして、中央部におけるロール表面の冷却能力を高めるように構成した冷却ロールが開示されている。
ロール本体の冷却水供給部から流路に供給された冷却水は低温であるため、高い冷却能力を有している。ロール幅方向の流路を流れるに従って冷却水温度は上昇し、ロール本体の冷却水排出ルートから排出する時点では冷却水温度が高く、冷却能力が低下する。そのため、ロール幅方向の一方の端部から他方の端部に冷却水を流通させる従来の冷却ロールでは、流路への入り側と出側でロールの径方向の熱膨張量が異なることになる。特許文献3には、ロール幅方向中央部から両側の端部に向けて幅方向に設けた複数の冷却溝を設けたロールを用い、この冷却溝を流れる冷却材の総流量を制御して冷却材の入側と出側とにおけるロール本体の温度差を一定温度以下とする冷却方法が開示されている。
特許文献1〜3に開示されたこれらの冷却ロールおよびロール冷却方法は、いずれもロール幅方向中央部の冷却能を幅端部側より高めることによって、ロールの熱変形を抑制してヒートクラウン量を小さくするとともに、製造する薄板の幅方向の冷却を均一とすることを目的とするものである。
特開平6−297108号公報 特開平6−328205号公報 特開平9−225613号公報
双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールにおいて、冷却水の流路は、ロール軸に平行で幅方向に通水するよう周方向に多数配置する。冷却ロールの幅方向でのロールへの入熱量についてみると、溶融金属湯溜まり中心位置に対応するロール幅中央の入熱が大きいため、幅端部に比べロール幅中央部の冷却を強める冷却構造が望ましい。
特許文献1、2に記載の方法では、幅方向の冷却能力をロール幅に対して2つ以上の領域に分割して各々に設けた冷却水流路にて冷却能を制御しており、隣り合う領域の境界部分には流路が存在しない部分があり、ロール幅方向で流路が存在しない部分があると、その部分で局所的な冷却能力の低下を生じる。
また、特許文献3に記載の冷却方法では、ロール幅方向1/2部位において、ロール本体から供給される冷却水の流れが左右の流路に2分されるため、ロール幅方向中央部の分岐部では流速が実質ゼロのよどみ部が生じ冷却能が低下する領域が生じる。
特許文献1、2に記載のような冷却構造の区切り部、あるいは特許文献3に記載のような左右方向への分岐部があると、その部分は冷却水の冷却能力が低下し、その外側ロール表面では効果的な冷却が及ばない。
以上のように、特許文献1〜3に記載の方法では、冷却ロールにおける冷却遅れ部が帯状に連続することになる。これは薄鋳片の幅方向冷却ムラを生じ、冷却遅れ部分での縦割れの発生やポロシティ性欠陥の発生の原因にもつながる。更に、冷却ロールの外表面で局所的に熱負荷が増大するため、冷却ロール表面において局所的な塑性変形やひび割れ発生を生じやすい。これらはロール寿命を縮めるとともに鋳片表面欠陥の原因となる。
本発明は、双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールにおいて、ロール幅方向中央の領域の冷却能力を両端部よりも高めつつ、ロール幅方向の局所的な冷却遅れが発生しない冷却ロールを提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)一対の冷却されたロール間に溶融金属を連続的に供給し、この溶融金属を急冷凝固して薄板を製造する双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールであって、
該冷却ロールはロール本体とその外周部に配設される外周スリーブとからなり、外周スリーブとロール本体との接触面にロール幅方向に延びる冷却水の流路をロール周方向に複数設けられ、ロール本体の幅中央部領域に各流路毎に冷却水供給部が設けられ、当該冷却水供給部から幅方向両側の流路に分岐させて当該流路内を両側の端部側に向かって冷却水が流通可能であり、ロール本体の幅方向両端部に流路から冷却水を回収する冷却水回収部を有し、
前記冷却水供給部は、ロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部に対して、ロール幅方向の異なる位置に配置されていることを特徴とする双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
但し、幅中央部領域とは、ロール幅の一方の端部から1/3幅〜2/3幅の範囲内を言い、ロール周方向に隣接するとは、ロールの周に添った一方向に隣接することを言う。
(2)一対の冷却されたロール間に溶融金属を連続的に供給し、この溶融金属を急冷凝固して薄板を製造する双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールであって、
該冷却ロールはロール本体とその外周部に配設される外周スリーブとからなり、外周スリーブとロール本体との接触面にロール幅方向に延びる冷却水の流路をロール周方向に複数設けられ、ロール本体の幅中央部領域に各流路毎に冷却水供給部が設けられ、当該冷却水供給部から幅方向両側の流路に分岐させて当該流路内を両側の端部側に向かって冷却水が流通可能であり、ロール本体の幅方向両端部に流路から冷却水を回収する冷却水回収部を有し、
前記冷却水供給部は、90%以上の流路において、ロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部に対して、ロール幅方向の異なる位置に配置されていることを特徴とする双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
但し、幅中央部領域とは、ロール幅の一方の端部から1/3幅〜2/3幅の範囲内を言い、ロール周方向に隣接するとは、ロールの周に添った一方向に隣接することを言う。
(3)前記冷却水供給部とロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部とのロール幅方向距離が、外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍以上であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
(4)冷却水供給部と幅方向両側の流路が交差する分岐部において、流路開口相当部を遮断する分流壁を設けることを特徴とする上記(1)〜(3)いずれか1つに記載の双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
本発明の双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールにおいて、ロールの外周付近にはロール幅方向に延びる冷却水の流路をロール周方向に多数設け、ロールの幅中央部領域に配置した冷却水供給部から流路に冷却水を供給し幅方向左右に冷却水を分岐してロールの冷却を行い、冷却水供給部はロール幅方向で分散して配置される。冷却水供給部を幅方向で分散して配置することにより、冷却遅れ部が幅方向1箇所に集中することがなく、幅方向の冷却ムラを防止することが可能となる。そのため、薄板幅方向の一部分で冷却遅れを生じることがなく、冷却遅れに起因するポロシティ欠陥を防止できる。
また、冷却水供給部を幅中央部領域に設けるので、ロール全幅にわたりロールギャップが均一になり、ロール軸方向におけるロール径の膨張差が小さくなり、ロール表面温度が幅方向に均一となる。冷却水の幅区画を分割しないので、分割境界部分のみロール表面温度が上昇することがない。その結果、薄板の幅方向、長さ方向の厚さを均一とし、平坦度を一定とし、板クラウンおよびウエッジを解消し、通板時に曲がりおよび蛇行を生じない。更に、外周スリーブ外表面において局所的に熱負荷が増大することがないので、ロール表面の局所的な塑性変形やロール表面のひび割れ発生を防ぐことができる。
本発明の冷却ロールの断面図であり、(a)は全体断面図、(b)はB−B矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの断面図であり、(c)は図1−1のC−C矢視部分断面図、(d)はD−D矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの断面図であり、(a)は全体断面図、(b)はB−B矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの断面図であり、(c)は図2−1のC−C矢視部分断面図、(d)はD−D矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの断面図であり、(a)は全体断面図、(b)はB−B矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの断面図であり、(c)は図3−1のC−C矢視部分断面図、(d)はD−D矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの流路の周面展開図である。 本発明の冷却ロールの断面図であり、(a)は全体断面図、(b)はB−B矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの断面図であり、(c)は図5−1のC−C矢視部分断面図、(d)はD−D矢視部分断面図である。 本発明の冷却ロールの流路の周面展開図であり、(a)は分流壁あり、(b)は分流壁なしの場合である。 冷却水による冷却の及ぶ範囲を示す冷却ロールの部分断面図である。 冷却水による冷却の及ぶ範囲を示す本発明の流路の周面展開図である。 冷却水による冷却の及ぶ範囲を示す従来の流路の周面展開図である。 従来例の流路の周面展開図である。 冷却ロールの冷却水回収部の断面図である。 冷却ロールの分流壁の構造を示す図であり、(a)は幅方向を示す部分断面図、(b)(c)(d)はそれぞれB−B矢視、C−C矢視、D−D矢視の周方向部分断面図である。
図1〜11に基づいて本発明の双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール10について説明する。
冷却ロール10は、ロールの大きさが、直径で300〜1500mm、胴部長さで300〜1500mm程度であり、この冷却ロール10を用いた双ロール式ストリップ連続鋳造装置で鋳造する製造板厚の範囲は、0.6〜4.0mm程度である。板製造時の冷却ロール回転速度は、ロール外周面の周速度換算で400〜4000mm/秒程度である。
冷却ロール10は、ロール本体2とその外周部に装着した外周スリーブ1とからなり、外周スリーブ1の材質としては熱伝導率の大きい銅合金材料が使用されている。銅合金製の外周スリーブ1の最外表面は銅合金が軟質でキズがつきやすいので、その損耗防止のためNiなどのめっき、セラミックスやステンレスの溶射などの表面処理を施す。
ロール本体2と外周スリーブ1とが接する周面に、冷却水の流路8を形成する。ロール本体2の外周、外周スリーブ1の内周のいずれか又は両方に溝を形成した上で両者を結合することにより、当該溝部分が冷却水の流路8となる。流路8は、ロール幅方向25に平行とし、ロール周方向26に多数の流路8を設け、周方向26に均一冷却できるようにする。冷却水流路8の本数(配置間隔)は外周の単位長さに対し、1/16〜1/48本/mm周長とする。1/18〜1/30本/mm周長が望ましい。冷却水流路8の幅は5〜20mmが望ましく、冷却水流路8の深さは5〜15mmが望ましい。
外周スリーブ1の厚さ(冷却ロール表面から冷却水流路の外周面までの最短距離)は5mm〜30mmとする。高い冷却能を確保しつつ、ロール強度を得るためには望ましい距離は10〜20mmである。ロール本体2は、高剛性の材質として、炭素鋼、ステンレス鋼などが用いられる。
冷却ロール10の直径別に、周方向に配置する冷却水流路8の数の典型例を示すと以下のとおりである。直径500mmロール周長1571mmの場合、流路8の数は36〜96本である。以下、直径600mmロール周長1885mmでは40〜100本、直径800mmロール周長2513mmでは54〜150本、直径1200mmロール周長3770mmでは80〜200本となる。
冷却水の流路8に流す冷却水量は、通水時の流路表面流速が3〜10m/sとなるように定める。十分な抜熱を得るために少なくとも流路内の冷却水流速度は3m/s以上必要である。ロール幅方向の流路8を48本均等な間隔でロール周方向に配置し、流路8の断面サイズを幅12mm×深さ5mm(流路8一つあたり断面積0.6cm2)として左右2方向に分流する場合、(総断面積57.6cm2であるので)ロール1本あたり冷却水量は17〜58L/秒(62〜207m3/時)程度となる。
冷却ロール表面での均一冷却を考えると、冷却ロール表面から冷却水流路8の外周面までの距離に比べ、周方向で隣接する冷却水流路間の距離(流路間壁厚さ)が大きすぎるときは通水部分と非通水部分で冷却能の差が生じやすくなる。ロール表面での均一冷却を実現する上で望ましくは、隣接する冷却水流路間の距離(流路間壁厚さ)をロール表面から冷却水流路の外周面までの距離の2倍以下とする。
冷却ロール10の冷却水流路8への冷却水は、ロール本体2に設けた冷却水供給部4から流路8に供給し、供給された冷却水は流路内を流れ、流路8の別の位置のロール本体2に設けられた冷却水回収部7から排出される。
前述のように、冷却ロール10の幅方向25でのロールへの入熱量についてみると、溶融金属湯溜まり中心位置に対応するロール幅中央の領域の入熱が大きいため、幅端部22に比べロール幅中央の領域の冷却を強める冷却構造が望ましい。ここにおいて、ロール本体2の冷却水供給部4から流路8に供給された冷却水は低温であるため、高い冷却能力を有している。ロール幅方向25の流路8を流れるに従って冷却水温度は上昇し、ロール本体2の冷却水回収部7から排出する時点では冷却水温度が高く、冷却能力が低下する。従って、図9に示すように、冷却ロール10への入熱が大きいロール幅中央部21の領域に冷却水供給部4を設け、冷却水が分岐して両方の幅端部22側に流れる構造とすれば、ロール幅中央部21の領域が高い冷却能力を有するので、入熱と抜熱のバランスをとることができる。
ところで、図9の例のように冷却水供給部4から流路8に供給される冷却水の流れが左右の流路8に2分される構造とすると、冷却水の分岐部11では流速が実質ゼロのよどみ部が生じ冷却能が低下する領域が生じる。特許文献3に記載の方法では、ロール幅方向1/2部位に冷却水供給部を設けているので、冷却ロール10の幅方向1/2部は冷却能力が低下し、冷却ロール10における冷却遅れ部が帯状に連続することになる。これは薄鋳片の幅方向冷却ムラを生じ、冷却遅れ部分での縦割れの発生やポロシティ性欠陥の発生の原因にもつながる。
本発明では、ロール幅の一方の端部から1/3幅〜2/3幅の範囲内を「幅中央部領域23」とし、冷却水供給部4は幅中央部領域23内に配置する(図1〜6)。冷却水供給部4から幅方向両側の流路8に分岐させて当該流路内を両側の幅端部22側に向かって冷却水が流通可能であり、ロール本体2の両方の幅端部22に流路8から冷却水を回収する冷却水回収部7を有する。幅中央部領域23を、ロール幅の一方の端部から1/3幅〜2/3幅の範囲内とするのは、この領域が、特に冷却ロール10への入熱が大きい領域だからである。
さらに本発明においては、流路8に設けられた冷却水供給部4が、ロール周方向26に隣接する流路の冷却水供給部4に対して、ロール幅方向25の異なる位置に配置されている(図1〜6)。
ロール周方向26に隣接する流路の冷却水供給部4に対して、ロール幅方向25の異なる位置に配置する理由を図7、8を用いて説明する。
図7は外周スリーブ1の断面を示す模式図である。冷却水流路8は、冷却ロール外表面全面を均一に冷却するため、各冷却水流路8が少なくとも周方向に隣接する流路間の壁厚さ(流路間壁厚さともいう。)の1/2以上を効率よく冷却するよう周方向に密に配置させる。効果的な冷却が及ぶ範囲27は、図7に示すように流路8から半径方向に対して通常はほぼ45°となるように設定されている。従って、冷却ロール10を周面から見たとき、効果的な冷却が及ぶ範囲27は、流路からの距離が、外周スリーブ外面から流路外周面までと等しい距離の範囲となる。
図8−1は本発明における外周スリーブ内面側の冷却水流路部分を冷却ロール外表面に投影した模式図(周面展開図)である。分流壁5部分(あるいは分流壁がない構造の場合は分岐部11)は冷却水供給部4に対応する。分流壁5部分では、周方向に並ぶ流路間壁17(流路と流路の間の部分)と同様、直下の水冷がないため近接する冷却水流路によって冷却を補う必要がある。効果的な冷却が及ぶ範囲を図8−1(a)のようにすることで、分流壁部分では分流壁厚さ(分流壁がない構造の場合は分岐部分で冷却能が低下する領域)を少なくとも外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍と同等以下として、分流壁の1/2厚さ以上を効率よく冷却させることができる。このとき、図8−1(b)に示すごとく冷却水供給部(4a、4b)(分流壁位置と同じ)を一列毎に異なる位置に配置することで流路上に投影される効果的な冷却が及ぶ範囲27が冷却ロール10外周面のほぼ全面を覆うことができる。
他方、図8−2は従来技術による冷却ロール10において、外周スリーブ内面側の冷却水流路部分を冷却ロール外表面に投影した模式図(周面展開図)である。分流壁5部分(あるいは分流壁5がない構造の場合は分岐部11)は冷却水供給部4に対応し、幅方向25の同じ位置に周方向26で並んでいる。そのため、隣接する分流壁5の中間点は、周方向の冷却が弱まる流路間壁内で、更に幅方向の冷却の弱まる冷却水供給部に位置するため、局所的に外表面の冷却効果が弱まり、冷却が十分でない位置28が出現する。
これに対して本発明では、上述のように、冷却水供給部4(分流壁5位置と同じ)を周方向26一列毎に異なる位置に配置することにより、冷却遅れ部(冷却が十分でない位置28)がロール幅方向1箇所に集中することを防止して、幅方向25の冷却ムラを防止することができる。流路8に設けられた冷却水供給部4は、ロール周方向26に隣接する流路の冷却水供給部4に対して、ロール幅方向25の異なる位置に配置される。十分な効果を奏するために、90%以上の流路8において、ロール幅方向25の異なる位置に配置されていると好ましい。隣接する流路8の冷却水供給部4のロール幅方向距離は、外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍よりも大きいことが望ましい。ここで、冷却水供給部間の距離とは、冷却水供給部4のロール幅方向の中心同士の距離をいう。
隣接する流路の冷却水供給部4のロール幅方向距離が外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍よりも大きいことが望ましい理由は、外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍よりも小さくなると、周方向の冷却が弱まる流路間壁内で幅方向の冷却の弱まる冷却水供給部4が近づきすぎて、目的とする効果(一列毎に異なる位置に配置することで流路上に投影される効果的な冷却が及ぶ範囲が冷却ロール外周面の全面を覆うこと)が得られずロール外表面の局所的な冷却遅れが生じる傾向があるためである。
特許文献3に記載のロールについて図9に基づいて述べると、流路8に設けられた冷却水供給部4は、幅中央部21に配置されているが、ロール周方向26に隣接する流路の冷却水供給部4に対して、ロール幅方向25の同じ位置に配置されている。そのため、すべての流路8について、冷却水供給部4から流路8への冷却水分岐部11における冷却遅れ部がすべてロール幅方向の同じ位置に集中してしまい、幅方向25の冷却ムラの原因となっていた。
それに対して本発明は、上記のように、冷却水供給部4をロール周方向26に隣接する流路の冷却水供給部4に対して、ロール幅方向25の異なる位置に配置するので、冷却遅れ部が幅方向1箇所に集中することがなく、幅方向の冷却ムラを防止することが可能となる。
全ての流路8において、流路8に設けられた冷却水供給部4が、ロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部に対して、ロール幅方向25の異なる位置に配置されているのが望ましいが、90%以上の流路において、ロール幅方向25の異なる位置に配置されていれば本発明の効果を奏することができる。
冷却水供給部4を、ロール幅方向25の2箇所に、ロール周方向26に隣接する流路8に交互に配置された場合の好ましい実施の形態について、図1〜4に基づいて述べる。図示した例では、流路8を周方向全周に合計80本、均等な角度で配置している。周面部分展開図を図4に示す。冷却水供給部(4a、4b)を配置するロール幅方向2箇所の位置を、供給部配置位置(9a、9b)という。
2つの供給部配置位置9a、供給部配置位置9bは、幅中央部領域23の中にあって、幅方向対称の位置に配置する。対称の位置とすることにより、冷却ロール10の冷却能力分布がロール幅方向25で対称となり、鋳片の冷却と凝固を鋳片幅方向対称とすることができるので好ましい。また、周方向26に隣接する流路8の冷却水供給部(4a、4b)が交互にそれぞれの供給部配置位置(9a、9b)に配置される。これにより、隣接する2つの流路8の冷却水供給部4が幅方向25で同じ位置に配置されることがないので、局部的な冷却ムラを最小限とすることができる。また、この場合、冷却水供給部4が、ロール周方向26に隣接する流路8の冷却水供給部4に対して、ロール幅方向25の異なる位置に配置されている流路8が、全流路の100%であり、冷却ロール10の幅方向冷却均一性が改善される。
ロール本体2の半径方向中心部には、冷却水全体供給部3、冷却水全体回収部6が設けられる。図1、2に示す例ではその3つの接続をすべて冷却ロール10の幅方向25同じ側で行っており、ロール本体2の半径方向中心から、まず遠方端冷却水全体回収部6bが管状に設けられ、その外周に冷却水全体供給部3が環状に設けられ、さらにその外側に近端冷却水全体回収部6aが環状に設けられる。図3に示す例では、2つの供給部配置位置(9a、9b)それぞれの冷却水供給部(4a、4b)に、別々の冷却水全体供給部(3a、3b)から冷却水を供給することとし、それぞれの冷却水全体供給部(3a、3b)をロール本体2のそれぞれの幅端部22で接続することとしている。また、2つの冷却水回収部(7a、7b)から冷却水を回収する冷却水全体回収部(6a、6b)も、ロール本体2のそれぞれの幅方向端部で接続することとしている。
冷却水供給部4の構造として、図1に示す例では、ロール本体中心部の冷却水全体供給部3から、それぞれの流路8に対して別々の冷却水供給部(4a、4b)を設けている。図1の例では、周方向26で一つおきの流路8の冷却水供給部4のロール幅方向の位置が同じであるので、同じ供給部配置位置9において隣接する冷却水供給部4の間隔が流路間隔の2倍となり、下記図2、3に示すようなヘッダー部13と集合供給部14を設けることが必須ではなくなった。
冷却水供給部4の構造として、図2、3に示す例では、各流路8に冷却水を供給する冷却水供給管12を有し、冷却水供給管12の内周側には複数の冷却水供給管12に冷却水を供給するヘッダー部13を有し、ヘッダー部13の内周側にはヘッダー部13に冷却水を供給する集合供給部14を有する。集合供給部14が冷却水全体供給部3に接続される。
冷却ロール幅方向両端の冷却水回収部7については、流路8の端部を直接ヘッダー部15と接続し、ヘッダー部15の内周側に集合回収部16を設け、冷却水全体回収部6に接続することができる(図10参照)。
冷却水供給部4を、ロール幅方向25の4箇所に、ロール周方向26に隣接する流路8に、この順番に交互に配置された場合について、図5、6に基づいて以下に例示説明する。周面部分展開図を図6に示す。冷却水供給部(4a、4b、4c、4d)を配置するロール幅方向4箇所の位置を、供給部配置位置(9a、9b、9c、9d)という。
4つの供給部配置位置(9a、9b、9c、9d)を幅中央部領域23の中に幅方向に分散して配置する。冷却水供給部4を、周方向26に隣り合う流路8で順次別の供給部配置位置9に配置する。これによっても、冷却水供給部4が、ロール周方向26に隣接する流路8の冷却水供給部4に対して、ロール幅方向25の異なる位置に配置されている流路8を、全流路の100%とすることができる。冷却ロール10の冷却均一性を供給部配置位置9が2箇所の場合に比較してさらに高めることができる。また、同一の供給部配置位置9において、周方向26に隣接する冷却水供給部4は流路4本分の周方向距離を有しているので、図5に示すように、ロール本体中心部の冷却水全体供給部3から、それぞれの流路8に対して別々の冷却水供給部4を設けることがより容易となる。
冷却水供給部4を配置するロール幅方向25の位置(供給部配置位置9)の数は、最大で流路8の数まで増大することができる。その場合、流路8ごとに冷却水供給部4のロール幅方向位置が異なることになり、冷却ロール10の冷却ムラを極限まで低減することができる。いずれの場合も、冷却水供給部4のロール幅方向分布を左右対称とすることにより、冷却ロール10の冷却能力を左右対称とすることができるので好ましい。
本発明において好ましくは、図11に示すように、冷却水供給部4と幅方向両側の流路8が交差する分岐部11において、流路開口相当部24を遮断する分流壁5を設ける。流路開口相当部24とは、ロール軸に垂直な断面を見たとき、分岐部11以外の断面で流路8が開口している部分に対応する、分岐部11の断面における部分を意味する。分流壁5を設けない分岐部11とした場合と対比して、分流壁5を設けた分岐部11とすることにより、分岐部11近傍にて生じやすい不安定な流れや淀みを抑制し、幅中央部21から両方の幅端部22方向に均等かつ安定した通水が可能となり、幅方向の冷却特性が均一かつ安定となるという効果を有する。
一対の冷却されたロール間に溶融金属を連続的に供給し、この溶融金属を急冷凝固して薄板を製造する双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールにおいて、本発明を適用した。本冷却ロールを用いる双ロール鋳造の製造対象は、炭素鋼、高Si鋼、高Mn鋼、ステンレス鋼および銅合金等の各種金属の薄板である。
(実施例その1)
冷却ロール10はロール胴長810mm、直径500mmであり、厚み15mmの銅合金製外周スリーブ1と、その内周のロール本体2からなる。外周スリーブ1の内表面に冷却水流路8を設ける。流路8の外周面は直径480mmであり、周長1508mmに対し1周あたり48本(中心角7.5°毎)、流路幅12mm、深さ5mm、流路間壁幅約19mmの冷却水流路8を設ける。ロール幅中央1/3部内(810mm幅を270mm幅ずつ3分割したときの中央270mm幅部)が幅中央部領域23となる。冷却ロール10内部の冷却水経路については、図3に示すような経路を用いている。ロール本体2の幅中央部領域23に流路8への冷却水供給部4を設け、冷却水供給部4から分岐部11において幅方向両側の流路8に分岐させて当該流路8内を両側の幅端部22側に向かって冷却水が流通可能であり、ロール本体2の両方の幅端部22に流路8から冷却水を回収する冷却水回収部7を有する。
冷却水供給部を配置するロール幅方向の位置(供給部配置位置9)の数は2であり、幅中央部領域23内に設ける。具体的には、幅中央部21から左右20mm位置にそれぞれの冷却水供給部4を設けた。周方向26に隣接する流路8の冷却水供給部4が交互に配置される。これにより、周方向26に冷却水流路8を数えたとき、1本目流路の分岐部中心位置がロール幅中心より20mm左側にあるなら、2本目流路の分岐部中心位置がロール幅中心より20mm右側にある。
冷却水供給部4と幅方向両側の流路が交差する分岐部11に分流壁5を有する。分流壁5の厚さは10mmとする。
尚、本実施例は、冷却水供給部と、ロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部とのロール幅方向距離は40mmであり、外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍の距離は20mmであるので、請求項3の条件も具備している。
本発明の冷却ロールを有する双ロール式ストリップ連続鋳造装置を用いて、ステンレス鋼を製造した。電気炉にて溶解したステンレス鋼の溶鋼を1550℃に10min保持し、本発明の冷却ロールを用いた双ロール式ストリップ鋳造実験装置にて幅810mm厚さ1.6mmの板を直接鋳造した。ロール外周の周速度を1000mm/s、ロール1本あたりの冷却水量は、24L/sとした。安定した板製造が達成され、表面品質・内部品質ともに健全な薄板が得られた。
(実施例その2)
冷却ロール10はロール胴長1350mm、直径800mmであり、厚み20mmの銅合金製外周スリーブ1と、その内周のロール本体2からなる。外周スリーブ1の内表面に冷却水流路8を設ける。流路8の外周面は直径770mmであり、周長2419mmに対し1周あたり80本(中心角4.5°毎)、流路幅12mm、深さ5mm、流路間壁幅約18mmの冷却水流路8を設ける。ロール幅中央1/3部内(1350mm幅を450mm幅ずつ3分割したときの中央450mm幅部)が幅中央部領域23となる。冷却ロール10内部の冷却水経路については、図1に示すような経路を用いている。ロール本体2の幅中央部領域23に流路8への冷却水供給部4を設け、冷却水供給部4から分岐部11において幅方向両側の流路8に分岐させて当該流路内を両側の幅端部22側に向かって冷却水が流通可能であり、ロール本体の幅方向両端部に流路8から冷却水を回収する冷却水回収部7を有する。
冷却水供給部4を配置するロール幅方向25の位置(供給部配置位置9)の数は2であり、幅中央部領域23内に設ける。具体的には、幅中央部21から左右200mmの供給部配置位置(9a、9b)に冷却水供給部(4a、4b)を設けた。周方向26に隣接する流路8の冷却水供給部(4a、4b)が交互にそれぞれの供給部配置位置(9a、9b)に配置される。これにより、周方向26に冷却水流路8を数えたとき、1本目流路の分岐部中心位置がロール幅中心より200mm左側にあるなら、2本目流路の分岐部中心位置がロール幅中心より200mm右側にある。
冷却水供給部4と幅方向両側の流路8が交差する分岐部11に分流壁5を有する。分流壁5の厚さは10mmとする。
尚、本実施例は、冷却水供給部と、ロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部とのロール幅方向距離は400mmであり、外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍は30mmであるので、請求項3の条件も具備している。
電気炉にて溶解したステンレス鋼の溶鋼を1550℃に20min保持し、本発明の冷却ロール10を用いた双ロール式ストリップ鋳造実験装置にて2.0mm厚さの板を直接鋳造した。ロール外周の周速度を1000mm/s、ロール1本あたりの冷却水量は、80L/sとした。安定した板製造が達成され、表面品質・内部品質ともに健全な薄板が得られた。
(比較例)
図9に示す流路配置を有する比較例の冷却ロール10を用いた。実施例その1と同様、冷却ロール10はロール胴長810mm、直径500mmであり、厚み15mmの銅合金製外周スリーブ1と、その内周のロール本体2からなる。外周スリーブの内表面に冷却水流路8を設ける。流路8の外周面は直径480mmであり、周長1508mmに対し1周あたり48本(中心角7.5°毎)、流路幅12mm、深さ5mm、流路間壁幅約19mmの冷却水流路8を設ける。実施例その1と相違し、冷却水供給部4を配置するロール幅方向の位置(供給部配置位置9)の数は1であり、ロール幅中央部21に位置している。すべての流路8の冷却水供給部4は同じ供給部配置位置9に位置しロール周面に対して一列に並べられている。分流壁5を有し、分流壁5の厚さは10mmとした。
電気炉にて溶解したステンレス鋼の溶鋼を1550℃に10min保持し、比較例の冷却ロール10を用いた双ロール式ストリップ鋳造実験装置にて1.6mm厚さの板を直接鋳造した。ロール外周の周速度を1000mm/s、ロール1本あたりの冷却水量は、24L/sとした。
この冷却ロール10を用いて製造した薄板では、板幅中央部分において、板厚中心に空隙状のミクロ欠陥、いわゆるポロシティ性欠陥が観察された。
1 外周スリーブ
2 ロール本体
3 冷却水全体供給部
4 冷却水供給部
5 分流壁
6 冷却水全体回収部
7 冷却水回収部
8 流路
9 供給部配置位置
10 冷却ロール
11 分岐部
12 冷却水供給管
13 ヘッダー部
14 集合供給部
15 ヘッダー部
16 集合回収部
17 流路間壁
21 幅中央部
22 幅端部
23 幅中央部領域
24 流路開口相当部
25 幅方向
26 周方向
27 効果的な冷却が及ぶ範囲
28 冷却が十分でない位置

Claims (4)

  1. 一対の冷却されたロール間に溶融金属を連続的に供給し、この溶融金属を急冷凝固して薄板を製造する双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールであって、
    該冷却ロールはロール本体とその外周部に配設される外周スリーブとからなり、外周スリーブとロール本体との接触面にロール幅方向に延びる冷却水の流路をロール周方向に複数設けられ、ロール本体の幅中央部領域に各流路毎に冷却水供給部が設けられ、当該冷却水供給部から幅方向両側の流路に分岐させて当該流路内を両側の端部側に向かって冷却水が流通可能であり、ロール本体の幅方向両端部に流路から冷却水を回収する冷却水回収部を有し、
    前記冷却水供給部は、ロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部に対して、ロール幅方向の異なる位置に配置されていることを特徴とする双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
    但し、幅中央部領域とは、ロール幅の一方の端部から1/3幅〜2/3幅の範囲内を言い、ロール周方向に隣接するとは、ロールの周に添った一方向に隣接することを言う。
  2. 一対の冷却されたロール間に溶融金属を連続的に供給し、この溶融金属を急冷凝固して薄板を製造する双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロールであって、
    該冷却ロールはロール本体とその外周部に配設される外周スリーブとからなり、外周スリーブとロール本体との接触面にロール幅方向に延びる冷却水の流路をロール周方向に複数設けられ、ロール本体の幅中央部領域に各流路毎に冷却水供給部が設けられ、当該冷却水供給部から幅方向両側の流路に分岐させて当該流路内を両側の端部側に向かって冷却水が流通可能であり、ロール本体の幅方向両端部に流路から冷却水を回収する冷却水回収部を有し、
    前記冷却水供給部は、90%以上の流路において、ロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部に対して、ロール幅方向の異なる位置に配置されていることを特徴とする双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
    但し、幅中央部領域とは、ロール幅の一方の端部から1/3幅〜2/3幅の範囲内を言い、ロール周方向に隣接するとは、ロールの周に添った一方向に隣接することを言う。
  3. 前記冷却水供給部とロール周方向に隣接する流路の冷却水供給部とのロール幅方向距離が、外周スリーブ外面から流路外周面までの距離の2倍以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
  4. 冷却水供給部と幅方向両側の流路が交差する分岐部において、流路開口相当部を遮断する分流壁を設けることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1項に記載の双ロール式ストリップ連続鋳造装置の冷却ロール。
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