以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるゲーム装置10の構成を示す外観図である。図1に示すゲーム装置10は、アミューズメント施設等で使用される業務用アーケードゲームとして構成されている。
ゲーム装置10の筐体は、プレーヤにより操作される各種ユニットが収容される前部筐体12と、ゲーム画面を表示するためのメインディスプレイ20がプレーヤが視認し易いように傾斜した状態で収容された中央筐体部14と、中央筐体部14の奥側上部に設けられた上部筐体部16が形成されている。
前部筐体12の上面部には、タッチパネルディスプレイ21が収容されている。タッチパネルディスプレイ21は、ゲーム中にプレーヤによる入力操作を受け付けると共に、プレーヤに対して提供する情報を表示するために用いられる。プレーヤは、タッチパネルディスプレイ21の表面を指先(あるいは手)によって触れることにより、表示されたオブジェクトの選択や移動、その他の各種の指示を入力することができる。例えば、タッチパネルディスプレイ21にオブジェクトが表示された位置に触れて、接触した状態のまま移動させることにより、オブジェクトを移動させることができる。タッチパネルディスプレイ21の画面の表示例と入力操作の例については後述する。
また、前部筐体12の上面部の左側には、メダル投入口22、メダル貯蓄部23が設けられている。メダル投入口22は、ゲームを実行するために必要なメダルを、プレーヤが投入するための投入口である。メダル貯蓄部23は、ゲームの実施により所定の条件を満たすことで払い出されたメダルを収納するためのもので、後述するメダル払い出しスロープ27を通じて落下したメダルを蓄積する。また、前部筐体12の前面側部には、2つのスピーカ24が収容されている。
図2は、ゲーム装置10の側面図である。図2に示すように、上部筐体部16の側面部と前部筐体12の上面部(メダル貯蓄部23)との間には、傾斜した状態でメダル払い出しスロープ27が配設されている。メダル払い出しスロープ27は、パイプ状に形成されており、上部筐体部16から排出されたメダルを、内部の空洞を通じてメダル貯蓄部23まで落下させる。
図3は、ゲーム装置10の筐体内に設けられたメダル搬送に関係する構造を示す側面断面図である。
図3に示すように、前部筐体12のメダル投入口22の下方部には、メダル投入口22から投入されたメダルを収容するメダル収容口29が設けられている。メダル収容口29には、投入されたメダルを検知するためのメダル投入部センサ30が設けられている。また、メダル収容口29にはメダル搬送路31が連通されており、メダル収容口29により収容されたメダルがメダル搬送路31に誘導される。メダル搬送路31は、前部筐体12の筐体内上方から、中央筐体部14の背面側下部に配置されたホッパ32の上方まで配設され、メダル収容口29から投入されたメダルをホッパ32まで搬送する。
ホッパ32は、メダル搬送路31によって搬送された複数のメダルを収容する。ホッパ32と上部筐体部16に設けられたメダル排出口35との間には、縦方向にメダル搬送路33が配設されている。ホッパ32には、メダル払い出しユニット48(図4に示す)が設けられている。メダル払い出しユニット48は、メダル搬送路33を通じて、ホッパ32に収容されたメダルをメダル排出口35まで搬送して、メダル排出口35から排出させる。メダル排出口35の近傍には、メダル排出口35から排出されたメダルを検知するメダル払い出し部センサ34が設けられている。メダル排出口35から排出されたメダルは、メダル払い出しスロープ27を通って、メダル貯蓄部23にまで落下される。
図4は、第1実施形態におけるゲーム装置10の構成を示すブロック図である。
ゲーム装置10は、筐体内に制御ユニット39を収容している。制御ユニット39は、例えばパーソナルコンピュータ等と同様の機能を有するもので、例えばプロセッサ40、記録部41(ゲームプログラム41a)、音声制御部42、表示制御部43、及び入出力制御部47等が実装されている。
プロセッサ40は、ゲーム装置10全体の制御を司るもので、記録部41に記録された基本プログラムや各種アプリケーションプログラム(ゲームプログラム41aを含む)を実行することで各部を制御する。プロセッサ40は、記録部41に記録されたゲームプログラム41aに基づいてゲーム処理を実行し、表示制御部43を通じてメインディスプレイ20、サブディスプレイ25、及びタッチパネルディスプレイ21を構成するディスプレイ21aにゲーム画面等を表示させる。また、プロセッサ40は、音声制御部42を通じて、スピーカ24から音楽や効果音などの音声を出力させる。
また、プロセッサ40は、入出力制御部47を通じて、タッチパネルディスプレイ21を構成するタッチパネル21bからのデータを入力する。プロセッサ40は、タッチパネル21bからのデータをもとに、プレーヤによるタッチパネルディスプレイ21への接触位置や接触位置の移動(スライド)、選択操作(タップ操作、フリック操作等)などの入力操作を判別し、入力操作に応じてゲーム処理を制御する。また、プロセッサ40は、入出力制御部47を通じて、メダル投入センサ30、メダル払い出しセンサ34からの検知データを入力して、メダルの投入/払い出しを検知する。プロセッサ40は、入出力制御部47を通じて、メダル払い出しユニット48によるメダルの払い出しを制御する。
記録部41は、基本プログラムやゲームプログラム41aを含む各種アプリケーションプログラム、各種データが記録される。
音声制御部42は、プロセッサ40の制御のもとで、スピーカ24からの音声出力を制御する。
表示制御部43は、プロセッサ40の制御のもとで、メインディスプレイ20、サブディスプレイ25、ディスプレイ21aにおける表示を制御する。
入出力制御部47は、プロセッサ40の制御のもとで、メダル投入センサ30、メダル払い出しセンサ34からのデータ入力、及びメダル払い出しユニット48によるメダル払い出しを制御する。
なお、図4に示す投入検知センサ50、撮影ユニット51、回収ユニット52、供給ユニット53、及び回収検知センサ54は、後述する第2実施形態において実装される構成であり、第1実施形態では設けられないものとする。
図5は、前部筐体12の上面部に設けられたメダル投入口22の周辺部を示す外観図である。
図5に示すように、メダル投入口22の手前側には、複数枚のメダルを揃えて収容することができるメダル収容部22bが設けられている。メダル収容部22bにメダルを収容しておくことで、メダル投入口22へのメダルの投入を容易にすることができる。
メダル貯蓄部23は、メダルカップを着脱可能となっている。メダル貯蓄部23にメダルカップを装着しておくことで、メダル払い出しスロープ27を通じて払い出されたメダルがメダルカップに収容される。こうして、メダルカップにメダルを収容することで、複数のメダルがあっても持ち運びを容易にすることができる。
図6は、ゲーム実行中にタッチパネルディスプレイ21(ディスプレイ21a)に表示される画面の一例を示す図である。
第1実施形態のゲーム装置10では、プレーヤの操作によって投入されるオブジェクトを、タッチパネルディスプレイ21(ディスプレイ21a)によって表示される仮想的なオブジェクトとする。第1実施形態のゲーム装置10により実行されるゲームでは、タッチパネルディスプレイ21において、プレーヤがオブジェクトを投入する操作をすることにより、オブジェクトが投入された位置とオブジェクトの種類に応じたキャラクタをメインディスプレイ20のゲーム画面に表示し、ゲーム画面中のキャラクタの動作を制御する。ゲーム内容は、例えばシューティングゲームとし、ゲーム画面に現れる複数の敵キャラクタ(エネミー)に対して、オブジェクトの投入によってキャラクタを発生させて攻撃を加える。プレーヤは、敵キャラクタへの攻撃によってポイントを獲得し、ポイントに応じた枚数のメダルの払い出しを得ることができる。
図6に示す例では、プレーヤの操作によって投入されるオブジェクトは、将棋の駒に類似した形状によって表されている。以下、図6に示すプレーヤにより操作されるオブジェクトを駒21cとして説明する。図6に示すように、タッチパネルディスプレイ21には、駒発生エリア21d、待機マス21e、出撃マス21f、JP(ジャックポット)枚数表示21g、ヒントウィンドウ21hを示す画面が表示される。
駒発生エリア21dは、メダル投入口22にメダルを投入することで、駒21cが発生される表示エリアである。駒発生エリア21dに発生される駒21cの種類は、例えばランダムに決定される。駒21cは、将棋の駒と同様に、複数の種類が用意されており、個別に攻撃力等を示すレベルが設定されている(同じ種類の駒21cでも異なるレベルが設定されている)。
待機マス21eは、出撃マス21fに駒21cを移動させやすくするため、駒発生エリア21dから駒21cを移動させて待機(マス内に表示)させるための表示エリアである。待機マス21eは、駒21cを配置できるマスが横方向に複数配置されている。なお、駒21cは、例えばプレーヤが駒21cを指先等によりタッチした状態のままで移動させることで、タッチ位置の移動に合わせて表示位置が移動されるものとする。
出撃マス21fは、駒21cを投入するための表示エリアであり、駒21cを配置できるマスが横方向に複数配置されている。待機マス21eの複数のマスと出撃マス21fの複数のマスとは、それぞれのマスが対応づけて配置されている。駒発生エリア21dあるいは待機マス21eに表示された駒21cが出撃マス21fに移動(投入)されると、メインディスプレイ20に表示されたゲーム画面中に駒21cに応じた駒キャラクタが発生される。出撃マス21fは、メインディスプレイ20に表示されるゲーム画面と対応づけて配置されている。すなわち、矩形状のゲーム画面(図7参照)の下辺に沿って配置された出撃ラインに対して、出撃マス21fを構成する横方向に配置された複数のマスが相対するように配置されている。
図1(図3)に示すように、タッチパネルディスプレイ21とメインディスプレイ20とは、タッチパネルディスプレイ21の上辺とメインディスプレイ20の下辺とが平行となるように近接させて配置されているため、プレーヤは、出撃マス21fの駒21cを投入する位置と、ゲーム画面の出撃ライン上の位置との対応を容易に認識することができる。すなわち、プレーヤは、ゲーム画面に駒キャラクタを発生させようとする位置に合わせて、出撃マス21fの駒21cを移動(投入)する位置を容易に決定できる。
JP枚数表示21gは、ゲーム途中で所定の条件が成立した場合に発生されるジャックポットにおいて払い出されるメダルのメダル枚数を示す。なお、JP枚数表示21gは、後述するミニゲームが実行される場合には、ミニゲーム用の表示に切り換えられるものとする。
ヒントウィンドウ21hは、プレーヤに対する操作方法やアドバイスなどのメッセージを表示するための表示エリアである。
図7は、ゲーム実行中にメインディスプレイ20に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。
図7に示すゲーム画面は、シューティングゲーム用のゲーム画面であり、下辺に沿って出撃ライン60が設けられている。出撃ライン60において駒21cの投入によって発生された駒キャラクタ66は、画面中に表示された敵キャラクタ64に対して攻撃を加えながら、縦方向(画面上方向)に移動するように表示制御される。駒キャラクタ66は、出撃マス21fから投入された駒21cの種類に応じて、表示形態、攻撃方法、移動方法などが制御される。また、敵キャラクタ64も複数の形態が用意されており、駒キャラクタ66の攻撃により撃破された場合に払い出されるメダルの枚数がそれぞれ設定されている。敵キャラクタ64と駒キャラクタ66は、それぞれヒットポイント(HP)が設定されており、相互に攻撃を受けることでHPが更新される。なお、HPが0になった場合には、ゲーム画面から消去(撃破)される。
例えば、駒キャラクタ66は、駒21cの種類が将棋の「歩」を示す場合には、直進するのみで、攻撃力、体力が低く(HP低)、「香車」を示す場合には、「歩」よりも速く直進し、攻撃力、体力が「歩」よりも高く、「桂馬」を示す場合には、直進しながら左右斜め前に攻撃を加えるといった制御がされるものとする。
駒キャラクタ66の進行方向の途中には、成りゾーン61が設けられている。成りゾーン61まで駒キャラクタ66が移動した場合、駒キャラクタ66がパワーアップ(HPの回復、攻撃力のアップなど)したように制御される。
デッドライン62は、駒キャラクタ66の到達最終ラインを示している。駒キャラクタ66がデッドライン62に到達した場合、駒キャラクタ66を自爆するように表示制御すると共に、駒キャラクタ66に応じた枚数のメダルが払い出される。
また、ゲーム画面の右側には、ボムゲージ68、コースマップ69が表示される。ボムゲージ68は、メダルが投入されることにより増加するように表示されるゲージであり、最大になった場合に、ゲーム画面の敵キャラクタ64を一掃することができる一斉攻撃が可能であることを示す。コースマップ69は、ゲーム画面が用意されているコース全体の中で、現在、表示対象となっている範囲(位置)を示す。駒キャラクタ66によって敵キャラクタ64を倒すことでゲーム画面がスクロールされ、コースマップ69により示される表示対象となっている範囲(位置)が更新される。コースマップ69のゴールまで到達するとボーナスメダルが払い出される。
次に、第1実施形態におけるゲーム装置10の動作について、図8、図9、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
プロセッサ40は、ゲーム装置10の電源が投入されるとゲームプログラム41aの実行を開始する。プロセッサ40は、ゲームプログラム41aに応じて、メインディスプレイ20及びタッチパネルディスプレイ21にゲーム用画面を表示させて(図6、図7参照)ゲームを開始する。
プロセッサ40は、入出力制御部47を通じて、メダル投入センサ30によってメダル投入が検知されると(ステップA1)、図11(a)に示すように、タッチパネルディスプレイ21の駒発生エリア21dに新規の駒21cを表示させる(ステップA2)。ここでは、ランダムに駒21cの種類とレベルを決定して、駒21cを発生させる。
ここで、連続して複数枚のメダルが投入された場合、それぞれのメダル投入に応じて、駒21cを駒発生エリア21dに表示させることができる。予め、複数の駒21cを駒発生エリア21dに表示させておくことで、ゲーム画面に現れた敵キャラクタ64に応じて、攻撃に適した駒21cを選択して投入することができる。敵キャラクタ64は、例えば図7に示すように、複数種類が用意されており、位置が変化しないがHPが高いもの、HPが高くないが常に動いているために攻撃が困難なものなどがある。このため、敵キャラクタ64の表示位置や移動経路を想定して、敵キャラクタ64に対して有効な攻撃が可能な駒21cの種類を選択し、出撃マス21fで位置決めして適切な位置から駒キャラクタ66を発生させることができる。
駒発生エリア21dに表示される駒21cには、図11(b)に示すように、種類表示を示す文字と、レベル表示を示す星印マークが付されている。レベル表示は、例えば最大3であり、投入することでゲーム画面に発生される駒キャラクタ66のHPと攻撃力に比例している。
プレーヤは、駒発生エリア21dに表示された駒21cにタッチすることで移動対象とする駒21cを選択し、タッチパネルディスプレイ21にタッチした状態のままでタッチ位置を移動させることで、駒21cの表示位置をタッチ位置の変化に合わせて移動させることができる。プロセッサ40は、タッチパネル21bから入力されるデータをもとに、駒発生エリア21dに表示された駒21cを移動させる操作があったことを検出すると(ステップA3、Yes)、タッチ位置の変化に合わせて駒21cの表示位置を変更する。
プロセッサ40は、タッチパネルディスプレイ21へのタッチが不検出になると、その時の駒21cの表示位置が待機マス21e内である場合には(ステップA4、Yes)、表示位置に対応するマス内に駒21cを表示(移動)させる(ステップA5)。予め駒21cを待機マス21eに移動させておくことで、駒21cの出撃マス21fへ移動させる操作を容易にすることができる。
また、図12に示すように、駒発生エリア21dに表示されていた駒21cを出撃マス21fの何れかのマス内に移動させる操作がプレーヤによってされた場合(ステップA6、Yes)、プロセッサ40は、出撃マス21fの駒21cが移動された位置と駒21cの種類に応じて、ゲーム画面中の出撃ライン60に駒キャラクタ66を発生させる(ステップA7)。なお、待機マス21eに表示された駒21cが出撃マス21fのマス内に移動させる操作がされた場合も同様にして、出撃マス21fの駒21cが移動された位置と駒21cの種類に応じて、ゲーム画面中の出撃ライン60に駒キャラクタ66を発生させる。
例えば、図13(b)に示すように、プロセッサ40は、駒21cが出撃マス21fに移動されると、出撃マス21fの駒21cを消去すると共に、図13(a)に示すように、駒21cの移動先のマスの位置と相対するゲーム画面中の位置(出撃ライン60)に駒キャラクタ66を表示する。例えば、プレーヤは、出撃マス21fを選択して駒21cを移動させることにより、敵キャラクタ64に対して適切な攻撃ができる位置に所望する駒キャラクタ66を発生させることができる。
なお、図13(b)に示す例では、出撃マス21fの何れかのマス内に駒21cを移動させるものとしているが、マスの位置と関係なく任意の位置に駒21cを移動できるようにしても良い。プロセッサ40は、駒21cの表示位置を移動させるためにプレーヤがタッチパネル21bにタッチしている位置を検出し、その位置に対応するメインディスプレイ20の表示位置に駒キャラクタ66を表示させる。これにより、タッチパネルディスプレイ21に対する入力操作によって、より細かく位置を決めてゲーム画面中に駒キャラクタ66を表示させることができる。
プロセッサ40は、ゲーム画面に発生させた駒キャラクタ66に対して、ゲーム処理によって動作を制御する(ステップA8)。なお、ゲーム処理(駒キャラクタ制御)の詳細については後述する(図9参照)。
プロセッサ40は、駒キャラクタ66の制御(進行、敵の撃破等)に合わせてコースを進行させ、コース位置に応じて敵キャラクタ64を表示させる(ステップA9)。以下、コースのゴールに到達するまでは(ステップA10、No)、プロセッサ40は、前述した処理を繰り返して実行する。ゴールに到達すると(ステップA10、Yes)、プロセッサ40は、コース先頭からゲーム処理を開始する。
次に、ステップA8におけるゲーム処理について、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
プロセッサ40は、出撃ライン60において発生させた駒キャラクタ66について、駒キャラクタ66の種類に応じた移動と攻撃するように表示を制御する(ステップB1)。例えば、図14に示すように、直線的に前進する駒キャラクタ66を発生させた場合、プロセッサ40は、駒キャラクタ66を、弾を前方に撃ちながら進むように表示制御する。
駒キャラクタ66の近傍には、駒21cのランクに応じて設定されたHPの残量を示すHP表示66bが付加されている。駒キャラクタ66は、敵キャラクタ64からの攻撃を受けるとHPが減少して、HP表示66bの残量が少なくなるように表示される。HPが「0」になると、プロセッサ40は、駒キャラクタ66をゲーム画面から消去する。
一方、敵キャラクタ64は、例えば図15(a)に示すように、撃墜時の獲得枚数64aを示す数字と、駒キャラクタ66と同様にHP表示64bが付加されて表示されている。敵キャラクタ64は、図15(b1)に示すように、駒キャラクタ66からの攻撃を受けるとHPが減少して、HP表示64bの残量が少なくなるように表示される。
図15(b2)に示すように、敵キャラクタ64のHPが「0」になると、プロセッサ40は、敵キャラクタ64が駒キャラクタ66により撃破されたものと判別する(ステップB2、Yes)。
ここで、プロセッサ40は、撃破された敵キャラクタ64が予め決められた特定エネミー(敵キャラクタ64)である場合(ステップB3、Yes)、多くのメダルを払い出し可能となるミニゲーム処理を実行する(ステップB4)。なお、ミニゲーム処理の詳細については後述する(図10参照)。
一方、特定エネミーでない場合(ステップB3、No)、プロセッサ40は、撃破された敵キャラクタ64に応じた枚数のメダルが払い出されるように、入出力制御部47を通じてメダル払い出しユニット48を駆動する。図15に示す敵キャラクタ64の場合には、5枚のメダルが払い出される。
メダル払い出しユニット48は、プロセッサ40からの指示に応じて、ホッパ32に収容されているメダルを、メダル搬送路33を通じて搬送し、メダル排出口35から排出される。メダル排出口35から排出されたメダルは、図16に示すように、メダル払い出しスロープ27を通じて落下して、メダル貯蓄部23に収容される。
メダル排出口35から払い出されたメダルは、メダル払い出しセンサ34により検知される。プロセッサ40は、メダル払い出しセンサ34によって検知されたメダルの枚数が、撃破された敵キャラクタ64に対応するメダル枚数に到達すると、メダル払い出しユニット48の駆動を停止させる。
なお、プロセッサ40は、駒キャラクタ66の制御によって、駒キャラクタ66がゲーム画面中に設定されたデッドライン62に到達すると(ステップB6、Yes)、駒キャラクタ66を自爆させると共に、メダル払い出しユニット48を駆動して駒キャラクタ66に応じた枚数のメダルを払い出す(ステップB7)。
こうして、駒21cの投入によってゲーム画面に駒キャラクタ66を発生させて、敵キャラクタ64に対して攻撃を加えて撃破することでメダルを獲得することができる。プレーヤは、駒21cの種類を選択し、駒21cを投入する位置を任意に調整することにより、敵キャラクタ64に対して有効に攻撃を加えて、効率的にメダルの獲得を図ることができる。
次に、ステップB4におけるミニゲーム処理について、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
プロセッサ40は、駒キャラクタ66によって特定エネミー(敵キャラクタ64)が撃破されると、ミニゲーム処理を開始する。第1実施形態のミニゲーム処理では、例えばトランプのポーカーを実施するものとする。
まず、プロセッサ40は、サブディスプレイ25にランダムに発生した5枚のカードを表示すると共に、同じカードをJP枚数表示21gの表示エリアに表示する。サブディスプレイ25に表示された5枚のカードに対して、プレーヤは、タッチ操作によって、個別にカードを選択することができる。
プロセッサ40は、タッチパネルディスプレイ21のヒントウィンドウ21hにおいて、例えば「交換したいカードを選んでください。カードはあと2回交換できます」のメッセージを表示させる。
例えば、図17(a)に示すように、JP枚数表示21gに表示されたカードがプレーヤにより選択されると(ステップC2)、プロセッサ40は、交換後のカードをランダムに決定して、サブディスプレイ25に表示された、プレーヤにより選択された位置のカードに替えて表示する(ステップC3)。また、ヒントウィンドウ21hに表示されたメッセージを、図17(a)に示すように「交換したいカードを選んでください。カードはあと1回交換できます」に変更する。
ここで、予め決められた特定の役、例えば「ロイヤルストレートフラッシュ」が成立した場合には(ステップC4、Yes)、プロセッサ40は、ジャックポットの条件が成立したものとして、JP枚数表示21gに表示していたメダル枚数をメダル払い出しユニット48によって払い出させる(ステップC13)。
また、特定の役以外の他の役が成立した場合には(ステップC5、Yes)、プロセッサ40は、役に応じた枚数のボーナスメダルをメダル払い出しユニット48によって払い出させる(ステップC6)。
ここで、JP枚数表示21gに表示されたカードを選択する操作がされずに所定時間(例えば10秒)が経過すると(ステップC7、Yes)、プロセッサ40は、プレーヤがミニゲーム処理の継続を意図していないものと判別して、ミニゲーム処理を終了する。
一方、所定時間が経過する前に(ステップC7、No)、JP枚数表示21gに表示されたカードがプレーヤにより選択されると(ステップC8)、プロセッサ40は、前述と同様にして、交換後のカードをランダムに決定して、サブディスプレイ25に表示された、プレーヤにより選択された位置のカードに替えて表示する(ステップC9)。
ここで、予め決められた特定の役が成立した場合には(ステップC10、Yes)、プロセッサ40は、ジャックポットの条件が成立したものとして、JP枚数表示21gに表示していたメダル枚数をメダル払い出しユニット48によって払い出させる(ステップC13)。
また、特定の役以外の他の役が成立した場合には(ステップC11、Yes)、プロセッサ40は、役に応じた枚数のボーナスメダルをメダル払い出しユニット48によって払い出させる(ステップC12)。
こうして、プレーヤは、特定エネミーを撃破するとミニゲーム処理が実行され、ミニゲーム処理において好結果を出すことで、より多くのメダルの払い出しを受けることができる。
なお、前述したミニゲーム処理では、トランプのポーカーを実施しているが、他の内容のミニゲームを実施できるようにしても良い。
このようにして、第1実施形態のゲーム装置10では、タッチパネルディスプレイ21に表示された駒21cを出撃マス21fに移動(投入)させる操作をすることで、出撃マス21fの移動先の位置に応じて、ゲーム画面中に駒21cの種類に応じた駒キャラクタ66を表示させて、敵キャラクタ64に対して攻撃を加えるように表示制御することができる。従って、プレーヤには、ゲーム画面に現れる敵キャラクタ64の位置や種類、動きなどに合わせて、駒21cを選択して位置決めさせることになり、駒21cの移動操作(投入)時に様々な思考を要求するため、ゲームに飽きさせないようにできる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、タッチパネルディスプレイ21に表示された仮想的なオブジェクトである駒21cをプレーヤが操作するとしているが、第2実施形態では、駒21cに替えて、物理的な駒をプレーヤが投入することで、ゲーム画面に駒キャラクタ66を発生させるものとする。
図18は、第2実施形態における前部筐体12の上面部に設けられる構成の一例を示す外観図である。前部筐体12の上面部には、右側にメダル投入口71、INメダル枚数表示ユニット72、及び駒排出口73が設けられている。
図19には、メダル投入口71の周辺の詳細を示す図である。INメダル枚数表示ユニット72は、メダル投入口71から投入されたメダル枚数を表示する。例えば、3枚のメダルを投入することで、駒排出口73からIC駒78から払い出される。IC駒78の詳細については後述する(図21参照)。
前部筐体12の上面部中央には、駒操作エリア76が設けられている。駒操作エリア76は、メインディスプレイ20に表示されるゲーム画面の下辺と同等の幅を有している。駒操作エリア76の奥側(メインディスプレイ20側)には、幅方向に配列された複数のIC駒投入ポケット75が設けられている。
図20には、IC駒投入ポケット75の周辺を示す図である。図20に示すように、駒操作エリア76に載置されたIC駒78を、プレーヤの操作によって複数のIC駒投入ポケット75の何れかを任意に選んで投入することができる。
図21は、IC駒78の外観を示す図である。
図21に示すように、IC駒78は、将棋の駒と同様に形成されており(5角形)、表面に駒種類表記78aが付されている。また、IC駒78には、ICタグ78bが装着されている。ICタグ78bは、例えばRF(Radio Frequency)ICタグなどであり、近接無線通信によってIC駒78の種類を示す識別コード等を送信することができる。
なお、第2実施形態では、図4に示す投入検知センサ50、撮影ユニット51、回収ユニット52、供給ユニット53、及び回収検知センサ54がさらに設けられるものとする。
投入検知センサ50は、IC駒投入ポケット75から投入されたIC駒78との近接無線通信により、IC駒78から識別データを受信してプロセッサ40に通知する。
撮影ユニット51は、IC駒78が投入された位置を検出するため、IC駒78が投入可能な範囲を撮影し、画像データを出力する。プロセッサ40は、撮影ユニット51により撮影された画像データへの画像処理によって、IC駒78が投入され位置を検出する。
回収ユニット52は、IC駒投入ポケット75から投入されたIC駒78を回収するためのユニットである。
供給ユニット53は、回収ユニット52によって回収されたIC駒78を、プロセッサ40からの指示に応じて駒排出口73から排出させるためのユニットである。
回収検知センサ54は、回収ユニット52に回収されるIC駒78の種類や枚数を管理するために、近接無線通信によってIC駒78の種類を示す識別コード等を受信するセンサである。回収検知センサ54は、例えば回収されたIC駒78が搬送される搬送路の近傍に配置される。
プロセッサ40は、投入検知センサ50により入力されたIC駒78の種類を示す識別データ、撮影ユニット51により撮影された画像データへの画像処理で検出された投入位置に応じて、ゲーム画面に駒キャラクタ66を発生させる。第2実施形態においても第1実施形態と同様にして、IC駒78の投入位置に対応する出撃ライン60上に駒キャラクタ66が発生され、同様にしてIC駒78の種類に応じて表示制御される。
例えば、図22(a)に示すように、将棋の「歩」に対応するIC駒78−1の場合には、直進するのみで、攻撃力、体力が低く(HP低)、図22(b)に示すように、「桂馬」に対応するIC駒78−2の場合には、直進しながら攻撃力の高い爆弾を左右斜め前に投下し、図22(c)に示すように、「玉」に対応するIC駒78−3の場合には、ゲーム画面全体に攻撃を放つボム攻撃(攻撃後消滅)するように、それぞれに対応する駒キャラクタ66が表示制御されるものとする。他の種類のIC駒78についても、それぞれの種類に応じて表示制御が決められている。
図23は、第2実施形態におけるゲーム装置10の側面断面図、図24は、図23に示すA−A線におけるゲーム装置10の正面側からの断面図である。図23及び図24では、IC駒78に関係する構成のみを示している。
図23に示すように、IC駒投入ポケット75の近傍に、投入検知センサ50が設けられている。投入検知センサ50による検知範囲をIC駒投入ポケット75の近傍に制限することで、IC駒投入ポケット75から投入されたIC駒78の識別データのみを受信することができる。
また、IC駒投入ポケット75のIC駒78が投入可能な範囲を撮影できる位置に、撮影ユニット51が設置されている。例えば、撮影ユニット51は、投入されたIC駒78の位置を検出できるように、IC駒投入ポケット75から落下するIC駒78を撮影できるように設置されている。
投入されたIC駒78がIC駒投入ポケット75から落下する下方に、収容部83、回収機構ユニット85、及び搬送路86とを含む回収ユニット52が設けられている。
収容部83は、IC駒投入ポケット75から落下するIC駒78を収容すると共に、IC駒78を回収機構ユニット85に集めるように、上部の開口面が広く、下部の開口部が狭くなっている漏斗状に形成されている。
回収機構ユニット85は、収容部83の開口部の下部に配置され、収容部83に収容された複数のIC駒78の向きを揃えて搬送路86に排出する。回収機構ユニット85の詳細な構成については後述する(図25、図26)。
搬送路86は、回収機構ユニット85によって向きが揃えられたIC駒78を、供給ユニット53まで搬送する。搬送路86の近傍には回収検知センサ54が配置されており、搬送路86を搬送されるIC駒78から識別データを受信できるようにしている。
供給ユニット53は、搬送路86によって搬送されたIC駒78を、駒排出口73まで供給するためのもので、駒払い出しユニット87a,87b、搬送路88a,88b、駒排出ユニット(図示せず)等が含まれている。
駒払い出しユニット87a,87bは、回収機構ユニット85により向きを揃えて搬送路86によって搬送されたIC駒78を、搬送路88a,88bを通じて駒排出口73まで供給できるように、例えば水平に重ね合わせて、上方向に押し上げるように駆動する。搬送路86により搬送されるIC駒78は、回収検知センサ54により識別データが受信され、IC駒78の種類等に基づいて、駒払い出しユニット87a,87bの何れかに振り分けられる。例えば、駒払い出しユニット87aには、予め決められた特別な種類のIC駒78を振り分け、駒払い出しユニット87bには、その他の一般的な種類のIC駒78を振り分けるようにする。また、駒払い出しユニット87a,87bのそれぞれに振り分けられたIC駒78の種類を、回収検知センサ54により読み取った識別データをもとに記憶しておくようにしても良い。
搬送路88aは、駒払い出しユニット87aによって押し上げされたIC駒78を駒排出口73まで搬送する。搬送路88bは、駒払い出しユニット87bによって押し上げされたIC駒78を駒排出口73まで搬送する。
駒排出ユニットは、所定枚数のメダルが投入されることにより、プロセッサ40からIC駒78の供給が指示された場合に、搬送路88aあるいは搬送路88bを通じて搬送されたIC駒78を駒排出口73から排出させる。
図25及び図26は、回収機構ユニット85の詳細に構成を示す図である。図25は、図24に示すB−B線における側面断面図、図26は、図25に示すC−C線における平面断面図である。
図25に示すように、回収機構ユニット85には、IC駒投入ポケット75から投入された複数のIC駒78が収容される。IC駒78は、IC駒投入ポケット75の何れの位置から投下されるかによって収容部83に落下した時の向きが異なり、またメダルのような単純な形状ではないために、乱雑な状態で回収機構ユニット85に収容される場合がある。回収機構ユニット85には、2つの球状の部材(以下、球状ローラ90,91)が、IC駒78の厚さよりも僅かに広い間隔(2枚分のIC駒78の厚さよりも狭い間隔)を設けて配置されている。収容部83の下部に設けられた開口部は、図25及び図26に示すように、球状ローラ90,91の間に導入されている。従って、収容部83に収容されたIC駒78は、球状ローラ90,91の上部に接触する位置に集められる。
球状ローラ90,91は、回転可能に支持されている(なお、支持部材等は図示を省略している)。球状ローラ90には駆動ローラ92が圧接され、球状ローラ91には駆動ローラ93が圧接されている。球状ローラ90,91は、駆動ローラ92,93が回転されることにより、図中の矢印に示すように、収容部83に収容されたIC駒78を挟んで下に落下させるように回転される。
球状ローラ90,91は、IC駒78の厚さよりも僅かに広い間隔を設けて配置されており、また図26に示すように、収容部83の下端部は、1枚のIC駒78が通過できる程度の間隔が設けられている。従って、球状ローラ90,91が回転されることにより、球状ローラ90,91と接触している収容部83の下部にあるIC駒78が1枚ごとに球状ローラ90,91の間を通過する。
収容部83に複数枚のIC駒78が重ね合わさって収容されていたとしても、下部のIC駒78のみが球状ローラ90,91と接触して下方向に引き込まれる。また、球状ローラ90,91が球体であり、収容部83によって1枚のIC駒78が下方向に通過するよう間口が規制されているため、収容部83に収容された複数のIC駒78は、重なり合って球状ローラ90,91との間に導入されにくく、詰まりが発生しにくい。従って、IC駒78は、回収機構ユニット85に乱雑な状態で収容されていたとしても、1枚ごとに球状ローラ90,91との間を通過して落下し、図25に示すように、球状ローラ90,91との間の下方部に配置された搬送路86に収容される。
また、収容部83に収容された複数のIC駒78は、収容部83に落下した時の向きや、他のIC駒78との重なり状態がそれぞれ異なるため、投下された順番で球状ローラ90,91の間を通過されない。すなわち、収容部83に複数のIC駒78を収容することで、複数のIC駒78が掻き混ぜられ、順不同に搬送路86に落下される。
また、回収機構ユニット85は、球状ローラ90,91を設けることで、筐体サイズを小さくすることができる。
図27は、搬送路86を搬送されるIC駒78の様子を示す図である。
図27に示すように、回収機構ユニット85によってIC駒78が同じ向きに搬送路86に落下されるため、搬送路86ではスムーズにIC駒78が搬送される。
搬送路86を搬送されるIC駒78は、プロセッサ40からの指示に応じて、駒払い出しユニット87a,87bの何れかに振り分けられる。例えば、駒払い出しユニット87aには、予め決められた特別な種類のIC駒78を振り分け、駒払い出しユニット87bには、その他の種類のIC駒78を振り分けるようにする。
駒払い出しユニット87a,87bは、向きを揃えて搬送路86により搬送されるIC駒78を、例えば水平に重ね合わせて、上方向に押し上げる。IC駒78が向きを揃えて搬送されるため、駒払い出しユニット87a,87bは、搬送路88によりIC駒78を搬送するために、再度、IC駒78の向きを揃える必要がなく、IC駒78を水平に倒して、搬送路88の最下部に挿入する簡単な機構により実現できる。
なお、搬送路88により搬送される複数のIC駒78は、回収機構ユニット85において、IC駒投入ポケット75から投入された順番とは無関係に順不同とされている。また、搬送路88により搬送される複数のIC駒78は、2つの駒払い出しユニット87a,87bに振り分けられる。従って、駒払い出しユニット87a,87bにおいて、収容された順番でIC駒78を搬送路88a,88bによって搬送させたとしても、駒排出口73から排出されるIC駒78の種類は順不同となる。
また、回収機構ユニット85は、常時、動作させておく必要はなく、必要に応じて(例えば、駒排出口73からの払い出し枚数に応じて)動作させるようにできる。
なお、第2実施形態におけるゲーム装置10のその他の構成は、第1実施形態と基本的に同様であるものとして説明を省略する。
次に、第2実施形態におけるゲーム装置10の動作について、図28に示すフローチャートを参照しながら説明する。
プロセッサ40は、ゲーム装置10の電源が投入されるとゲームプログラム41aの実行を開始する。プロセッサ40は、ゲームプログラム41aに応じて、メインディスプレイ20にゲーム用画面を表示させてゲームを開始する。
プロセッサ40は、入出力制御部47を通じて、メダル投入センサ30によってメダル投入が検知されると、INメダル枚数表示ユニット72に表示するメダル枚数を更新する。ここで、予め決められた枚数(例えば、3枚)に到達すると、プロセッサ40は、供給ユニット53(駒払い出しユニット87a,87b)を駆動して、駒排出口73からIC駒78を排出させる。
この時、プロセッサ40は、駒払い出しユニット87aあるいは駒払い出しユニット87bの何れかを選択して駆動する。例えば、駒払い出しユニット87aには、予め決められた特別な種類のIC駒78を振り分け、駒払い出しユニット87bには、その他の一般的な種類のIC駒78を振り分けている。
通常時では、プロセッサ40は、駒払い出しユニット87bを駆動することで、搬送路88bを介して搬送される一般的な種類のIC駒78を排出させる。また、プロセッサ40は、ゲーム内容が予め決められた状況となっている場合、あるいは駒排出口73からIC駒78を排出した回数をカウントしておき、予め決められたカウント数になった場合に、駒払い出しユニット87aを駆動することで、搬送路88aを介して搬送される特別な種類のIC駒78を排出させる。
ここで、連続して複数枚のメダルが投入された場合、投入されたメダル枚数に応じて、複数枚のIC駒78を排出させることができる。予め、複数のIC駒78を取得しておくことで、第1実施形態と同様にして、ゲーム画面に現れた敵キャラクタ64に応じて、攻撃に適したIC駒78を選択して投入することができる。
プレーヤは、駒排出口73から払い出されたIC駒78をIC駒投入ポケット75の任意の位置から投入することができる。プロセッサ40は、投入検知センサ50によって、IC駒78がIC駒投入ポケット75から投入されたことを検出すると(ステップD1、Yes)、IC駒78の投入位置とIC駒78の種類を認識する(ステップD2)。
すなわち、プロセッサ40は、投入検知センサ50によってIC駒78のICタグ78bから受信した識別データをもとに、IC駒78の種類を判別する。また、プロセッサ40は、撮影ユニット51によって撮影された画像データへの画像処理によって投入位置を判別する。
なお、IC駒投入ポケット75のIC駒78が投入される位置毎に、投入検知センサ50によってIC駒78のICタグ78bから識別データを受信できる場合には、撮影ユニット51を用いないで、投入検知センサ50のみでIC駒78の種類と投入位置を検出することができる。
また、撮影ユニット51によってIC駒78の表面に印刷された文字を含めて撮影することにより、撮影により得られた画像データについて文字認識することでIC駒78の種類を判別することも可能である。この場合、投入検知センサ50を用いないで、撮影ユニット51のみでIC駒78の種類と投入位置を検出することができる。
プロセッサ40は、IC駒78の投入位置と種類に応じて、ゲーム画面中の出撃ライン60に駒キャラクタ66を発生させる(ステップD3)。なお、図28に示すステップD4,D5,D6は、第1実施形態の図8のフローチャートに示すステップA8,A9,A10と同様にして実行されるものとして詳細な説明を省略する。
なお、前述した説明では、ゲーム処理の状況に応じてメダルを払い出すとしているが、第2実施形態では、ゲーム状況に応じて駒排出口73からIC駒78を排出するようにしても良い。例えば、プロセッサ40は、ゲーム内容が予め決められた状況となった場合に、駒払い出しユニット87aを駆動することで、特別な種類のIC駒78を駒排出口73から排出させたり、駒払い出しユニット87bを駆動することで、一般的な種類の複数枚のIC駒78を駒排出口73から排出させたりしても良い。
また、前述した第2実施形態では、回収機構ユニット85に球状ローラ90,91を設け、球状ローラ90,91の間をIC駒78が落下するように構成しているが、図29に示すように、球状ローラ90,91に替えて、ローラ100,101を設ける構成としても良い。ローラ100,101を設ける構成とした場合、収容部83の下部に設けられる開口部は、ローラ100,101の長さ程度、あるいはローラ100,101の長さよりも短い範囲で形成される。ローラ100,101は、球状ローラ90,91と同様にして、IC駒78が1枚ごとに落下する程度の間隔を設け、収容部83の開口部の長さ方向に沿って配置される。収容部83は、ローラ100,101の間にIC駒78を集める形状に構成されている。
このように、ローラ100,101により構成した場合も、球状ローラ90,91を設けた構成と同様にして、ローラ100,101を図29に示す矢印方向に回転させることにより、IC駒78を挟み込んで下方に落下させるので、複数のIC駒78を同じ向きに並べて搬送路86に落下させることが可能である。
このようにして、第2実施形態のゲーム装置10では、物理的なIC駒78をIC駒投入ポケット75に移動(投入)させる操作をすることで、IC駒投入ポケット75への投入位置に応じて、ゲーム画面中にIC駒78の種類に応じた駒キャラクタ66を表示させて、敵キャラクタ64に対して攻撃を加えるように表示制御することができる。従って、プレーヤには、ゲーム画面に現れる敵キャラクタ64の位置や種類、動きなどに合わせて、IC駒78を選択して位置決めさせることになり、IC駒78の投入時に様々な思考を要求するため、ゲームに飽きさせないようにできる。
なお、前述した第2実施形態では、IC駒投入ポケット75から投入されたIC駒78の投入位置を、撮影ユニット51により撮影された画像に対する画像処理により検出しているが、IC駒投入ポケット75にIC駒78が投入されることにより切り替えられる機械的なスイッチを複数配置して、何れのスイッチが切り替わったかによって投入位置を検出するようにしても良い。
また、第2実施形態では、将棋の駒の形状をしたIC駒78をプレーヤが操作するとしているが、プレーヤが操作するオブジェクトの形状を駒型以外の任意の形状とすることができる。例えば、メダル(コイン)型や四角型、その他の形状のオブジェクトとすることが可能である。
また、第1及び第2実施形態の何れにおいても、プレーヤによる駒21cあるいはIC駒78の投入位置に応じて、ゲーム画面の下辺に沿って設けられた出撃ライン60に駒キャラクタ66を発生させるものとしているが、ゲーム画面中の他の場所から駒キャラクタ66を発生させるようにしても良い。例えば、ゲーム画面中で任意に決められた駒キャラクタ66の発生位置と、駒21cあるいはIC駒78の投入位置との対応がプレーヤによって容易に把握できるようにしてあれば、駒キャラクタ66の発生位置は、ゲーム画面中の何れの位置であっても良い。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。