JP6514877B2 - 建築下地用防水シート - Google Patents

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Description

本発明は、建築下地用防水シートに関し、さらに詳しくは屋根下地材に好適に使用でき、止水性、施工性、防滑性、耐久性および防水性に優れた建築下地用防水シートに係るものである。
住宅の屋根は、瓦やスレート、金属板等の屋根葺材で被覆されている。しかし、屋根葺材だけでは雨水等の浸入を完全に防止することは困難である。
そこで、野地板と屋根葺材の間に、アスファルトルーフィング(JIS−A6005規定)、ゴム改質アスファルトルーフィング(JIS−A6013規定)等の屋根下地シートを葺くことで防水性を向上させていた。しかし、これらの屋根下地シートは、目付が約1kg/m以上と重い。このため、屋根に持ち上げるのが困難であり、また、アスファルトによって手や野地板が汚れ易いという問題があった。また、気候による寒暖の差で屋根下地シートが伸縮し亀裂が生じたり、太陽熱等の影響で屋根下地シートが収縮し亀裂が生じたり、屋根下地シート同士の重ね合わせ部分に隙間が生じて漏水したり、アスファルトから油分が抜けて脆くなって亀裂が生じたりするおそれがあった。
これらの問題を解決するものとして、アスファルト系やゴム改質アスファルト系の材料を用いない屋根下地シートが開発されている。
例えば、特許文献1には、布帛の表面に伸縮性、粘着性を有する樹脂層を有し、その上に粘着性の少ない樹脂層を積層させてなる屋根下地シートが開示されており、前記樹脂層の伸縮性、粘着性により釘穴部の止水性を発揮することが記載されているが、太陽熱等により粘着性を有する樹脂が布帛の裏面に染み出したり、劣化したりするおそれがあり、釘穴部から漏水し易くなる可能性があった。
また例えば、特許文献2には、不織布を積層させ、中間層にメルトブロー極細繊維を設けた多層構造からなる屋根下地シートが開示されており、中間層のメルトブロー極細繊維に撥水処理を行うことで防水性を発揮することが記載されているが、止水性に係る構成部材に不織布を用いているため、シートに釘等で貫通させた釘穴部の隙間を充分に埋めることができず、充分な止水性が得られないおそれがあった。
また例えば、特許文献3には、吸水膨潤樹脂を設けた多層構造からなる屋根下地シートが開示されており、前記吸水膨潤樹脂は釘穴等に浸入した水分を吸水し、膨潤することで釘穴部を埋め、優れた止水性を有し、また野地板側の防滑処理によって、歩行の際等の、釘穴部に掛かる荷重による釘穴部の拡がりを抑制できることが記載されているが、用いられる吸水膨潤樹脂は吸水後、非流動状態を維持するため、釘穴部への樹脂の流動が迅速に行われないため、効率よく隙間を充填できず、充分な止水性が得られないおそれがあった。
特開平2−269277号公報 特開2008−308903号公報 国際公開第2012/026532号
本発明は、前述の問題を解決するものであり、優れた止水性、および施工性を有するとともに、充分な防滑性、耐久性および防水性をも兼ね備える建築下地用防水シートを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、鉛直方向の上側から防滑層、第一フィルム層、吸水膨潤層、補強層、第二フィルム層の順に積層された少なくとも5層の積層構造の建築下地用防水シートであって、前記吸水膨潤層で用いられる吸水膨潤樹脂は、粒子径1〜28μmの粒子Aの含有率が20〜80体積%であり、かつ粒子径50〜100μmの粒子Bの含有率が10〜50体積%であることを特徴とする建築下地用防水シートである。
また、前記吸水膨潤樹脂は、前記粒子Aと前記粒子Bの体積基準の存在比率が5:1〜1:2であることが好ましい。
また、前記吸水膨潤樹脂は、粒度分布においてD50の異なる2種類以上の吸水膨潤樹脂を配合させてなることが好ましい。
本発明によれば、優れた止水性、および施工性を有するとともに、充分な防滑性、耐久性、および防水性をも兼ね備えるという効果を奏する。
本発明の係る建築下地用防水シートを模式的に示す断面図である。 本発明に係る吸水膨潤層を構成するために配合される一つの吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。 本発明に係る吸水膨潤層を構成するために配合される他の一つの吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。 本発明に係る吸水膨潤層を構成するために配合される他の一つの吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。 実施例1に係る吸水膨潤層の吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。 実施例2に係る吸水膨潤層の吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。 実施例3に係る吸水膨潤層の吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。 実施例4に係る吸水膨潤層の吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。 実施例5に係る吸水膨潤層の吸水膨潤樹脂の粒度分布を示す図である。
本発明の実施形態に係る建築下地用防水シートについて、図1を参照して説明する。図1に示すように本発明の建築下地用防水シート1は、鉛直方向の上側から防滑層2、第一フィルム層3、吸水膨潤層4、補強層5、第二フィルム層6の順に設けられた積層体である。
本発明の防滑層2に用いられる合成樹脂は、後述する第一フィルム層3の表面に防滑性を発揮できるものであり、さらに撥水性及び耐摩擦性を付与できるものが好ましい。このような合成樹脂としては、接着性または粘着性を有する樹脂が好ましく、具体的には、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂等を用いることができる。なかでも安価であり、加工時の取扱性に優れる点でアクリル系樹脂が好ましい。
防滑層2に用いられる合成樹脂には、架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イソチアゾリン系架橋剤、カルボジライト系架橋剤等を用いることができる。特に、架橋性が高いという点からイソシアネート系架橋剤が好ましい。架橋剤の添加量としては、耐摩擦性を充分に発揮させるため、合成樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部添加することが好ましい。この範囲であれば、合成樹脂の架橋は充分に形成され、第一フィルム層3との密着性も向上する。
防滑層2の目付が1〜10g/mであることが好ましい。1g/m以上であれば、作業者がシートの上を歩行したとしても合成樹脂の剥離、脱落を軽減でき、防滑性が向上する。また10g/m以下であれば、充分な柔軟性が得られ、施工性、および作業性は向上する。
防滑層2の表面と作業者の靴底素材として使用されている合成ゴムとの静止摩擦係数が0.50以上であることが好ましい。0.50以上であれば、充分な防滑性が得られ、作業者の安全性が向上する。
また、釘穴から浸入する水を抑制するために、防滑層2の合成樹脂に撥水剤を含有させることが好ましい。撥水剤としては、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、炭化水素系樹脂等を用いることができる。なかでも低濃度での撥水性の発現可能性の点で、フッ素系樹脂が好ましい。撥水剤の添加量としては、防滑層2の合成樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部添加することが好ましい。0.1重量部以上であれば、充分に撥水性が発揮され、止水性が向上する。5重量部以下であれば、第一フィルム層3との密着性を維持することができる。
前記撥水剤は、防滑層2の表面に塗布しても良く、撥水剤の塗布量としては0.2〜1.0g/mが好ましい。0.2g/m以上であれば充分に撥水性が発揮され、止水性が向上する。また、1.0g/m以下であれば、防滑性を維持することが出来る。
第一フィルム層3の表面に防滑層2を塗布する方法としては、従来公知の種々の方法を採用することができ、特に限定されるものではない。例えば、ナイフコーティング法、グラビアロール法、フレキソロール法、スクリーン印刷法等が挙げられる。
防滑層2には、無機系粉末および/または熱膨張発泡剤を添加することが好ましい。これらを添加することにより、表面の摩擦係数が高まり、防滑性が向上する。なかでも、塗工時の塗工斑防止や、耐摩擦性に優れる点で熱膨張発泡剤を用いることが好ましい。
前記無機系粉末としては、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム等が挙げられる。なかでも、合成樹脂への分散性が良く耐薬品性に優れ、熱放散性を有する点で酸化亜鉛が好ましい。
前記無機系粉末の形状は楔形、多角錘、円錐等の三次元異形形状を有するものが好ましい。無機系粉末の粒子径は、10〜500μmが好ましい。10μm以上であれば、シート表面に防滑性を得るための微細な凹凸を形成することができる。また、500μm以下であれば、無機系粉末の脱落が抑えられ、耐摩耗性が向上する。
前記無機系粉末の添加量としては、防滑層2の合成樹脂100重量部に対し20〜200重量部が好ましい。20重量部以上であれば、充分な防滑性が発揮され、作業性が向上する。また、200重量部以下であれば、防滑層2と第一フィルム層3の密着性を維持することができる。
前記熱膨張発泡剤としては、外側が熱可塑性高分子からなり、その内部に炭化水素を封入したマイクロカプセルが用いられる。熱膨張発泡剤の内部に封入される炭化水素としては、n−ブタン、i−ブタン、ペンタン、ネオペンタンのような低沸点の炭化水素が好ましい。具体的には、市販のものとして、例えばマツモトマイクロスフェアー(登録商標)(松本油脂製薬株式会社製)、エクスパンセルWU(日本フィライト株式会社製)等を用いることができる。また、熱膨張発泡剤の発泡は、前記熱膨張発泡含有樹脂溶液を付与後加熱することにより行われる。その際の加熱温度は使用するカプセル膜壁の軟化温度や処理時間等により適宜に選択すればよいが前記市販のカプセルの場合は70〜170℃に設定することが好ましい。加熱する方法としては熱風、熱ロール、赤外線ヒーターやマイクロ波等従来公知の方法が用いられる。
前記熱膨張発泡剤の平均粒子径は、5〜50μmであることが好ましく、かつ発泡倍率は2〜20倍であることが好ましい。この範囲であれば、シート表面に微細な凹凸を形成でき、充分な防滑性および耐摩耗性を得ることができる。
前記熱膨張発泡剤の添加量としては、防滑層2の合成樹脂100重量部に対し20〜100重量部添加することが好ましい。20重量部以上であれば、充分な防滑性が発揮され、作業性が向上する。また、100重量部以下であれば、防滑層2と第一フィルム層3の密着性を維持することができる。
本発明の第一フィルム層3に用いられるフィルムは、融点が100℃以上である樹脂からなることが好ましく、さらに、融点が110℃以上である樹脂からなることが好ましい。樹脂の融点が100℃以上であれば、瓦等の屋根材が日射により高温になっても、熱で軟化・溶融することを防ぐことができる。具体的にはポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニルコポリマー等の酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系等のポリウレタン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からなる群から選ばれる1種または2種以上の材料からなるフィルムが挙げられる。なかでも、耐久性、耐熱性、強度、耐摩擦性の点でポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。
第一フィルム層3の厚みは10μm〜300μmが好ましく、より好ましくは10μm〜100μmである。10μm以上であれば、充分な強度が得られ、施工時のシートの破れ、裂けを軽減できる。また、300μm以下であれば、充分な柔軟性が得られ、施工性および作業性が向上する。
また、防滑層2を積層する際に、第一フィルム層3に活性化処理を行うことが好ましい。活性化処理は第一フィルム層3の表面の濡れ性を改善するものであり、第一フィルム層3と防滑層2との密着性を上げるために施される。活性化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、グロー処理、オゾン処理等が挙げられる。コロナ処理はコロナ処理機により常圧空気中で放電する方式により行うことができる。プラズマ処理はプラズマ放電機により常圧空気中または窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で放電する方式により行うことができる。その他グロー処理、オゾン処理についても、常法に従って行うことができる。これら活性化処理のなかでも、コロナ処理が設備費用や加工費の点で好適に用いられる。
活性化処理により、第一フィルム層3の濡れ性が34〜42dyneになるように処理されることが好ましい。例えば、コロナ処理においては、放電量は80〜200W・min/mが好ましく、より好ましくは120〜180W・min/mである。80W・min/m以上であれば、第一フィルム層3と防滑層2の密着性が向上する。また、200W・min/m以下であれば、シート強度を維持し、施工時のシートの破れ、裂けを軽減できる。
本発明の吸水膨潤層4に用いられる吸水膨潤樹脂は、後述する補強層5の鉛直方向の上側に形成され、水と接触した場合水を吸収し膨潤するものであれば特に限定せず、例えば、水溶性の電解質ポリマーに架橋結合を導入したものであり、天然吸水膨潤樹脂や合成吸水膨潤樹脂のいずれも用いることができる。
天然吸水膨潤樹脂としては、デンプン系であるデンプン−アクリロニトリルグラフト重合体加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト重合体等、セルロース系であるセルロース−アクリロニトリルグラフト重合体、カルボキシメチルセルロースの架橋体等、その他の多糖類系であるヒアルロン酸、アガロース等、タンパク質系であるコラーゲン等の樹脂が挙げられる。合成吸水膨潤樹脂としては、ポリビニルアルコール系であるポリビニルアルコール架橋重合体等、アクリル系であるポリアクリル酸塩架橋体、アクリル酸ナトリウム−ビニルアルコール共重合体等、ポリエーテル系であるポリエチレングリコールジアクリレート架橋重合体等、その他の付加重合体では無水マレイン酸系重合体、ビニルピロリドン系重合体等、その他縮合系樹脂等が挙げられる。なかでも、耐久性、吸水性の点でポリアクリル酸塩架橋体が好ましい。
前記吸水膨潤樹脂の吸水膨潤倍率は200倍以上であることが好ましく、より好ましくは400倍以上である。吸水膨潤倍率が200倍以上であれば、釘穴に水が浸入した際に水を吸収して隙間を充分に充填でき、止水性が向上する。
前記吸水膨潤樹脂はバインダー樹脂を介して後述する補強層5に固着させることが好ましい。使用できる前記バインダー樹脂としては、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂等が挙げられる。なかでも、安価であり、加工時の取扱性が優れる点で、アクリル系樹脂が好ましい。
前記吸水膨潤樹脂は、前記バインダー樹脂100重量部に対し30〜200重量部添加することが好ましい。より好ましくは、50〜100重量部添加である。30重量部以上であれば、充分な止水性が発揮される。また、200重量部以下であれば、補強層5との密着性が向上する。
吸水膨潤層4で用いられる吸水膨潤樹脂は、粒子径1〜28μmの粒子Aの含有率が20〜80体積%であり、かつ粒子径50〜100μmの粒子Bの含有率が10〜50体積%であることが肝要である。
吸水膨潤層4は、粒子径の大小異なる吸水膨潤樹脂により釘穴等から浸入した水分を吸水膨潤し、迅速かつ効率的に止水性を発揮させることができる。粒子径1〜28μmの粒子Aはシート内に水分が浸入すると迅速に吸水膨潤し、流動性を持ち、釘穴部の隙間に入り込み効率よく充填することで、釘穴部からの水分の漏水を防ぐことができる。しかし、粒子Aだけでは、吸水膨潤後の樹脂が流動してしまいシートの外部に樹脂が流出したり、隣り合う層との密着性が不十分となったりする。そこで、吸水膨潤後の流動性が低い粒子径50〜100μmの粒子Bを含有させることによって、吸水性を有しながら吸水膨潤した粒子Aの流動性を抑えることができ、前述した課題を解決することができる。つまり、粒子Aと粒子Bを組み合わせることにより、吸水膨潤層4は、隣り合う層との密着性を維持しつつ、迅速かつ効率的に止水性を発揮させることが可能となる。
前記吸水膨潤樹脂の総体積に対して粒子Aの含有率は20〜80体積%であり、より好ましくは35〜75体積%であり、さらに好ましくは45〜70体積%である。20体積%未満では釘穴等の隙間に充填が不十分となり止水性が劣るおそれがある。また、80体積%を超えると膨潤樹脂層4が流動性を持ち、シート外部に滲み出たり、膨潤樹脂層4に積層されている層との密着性が不十分となったりして止水性が劣るおそれがある。
前記吸水膨潤樹脂の総体積に対して粒子Bの含有率は10〜50体積%であり、より好ましくは15〜48体積%であり、さらに好ましくは20〜45体積%である。10体積%未満では吸水膨潤層4の流動性を抑制できず、膨潤樹脂層4に積層されている層との密着性が不十分となるおそれがある。また、50体積%を超えると、釘穴等の隙間に充填が不十分となり止水性が劣るおそれがある。
前記吸水膨潤樹脂は、前記粒子Aと前記粒子Bの体積基準の存在比率が5:1〜1:2であることが好ましく、さらに好ましくは、4:1〜2:1である。この範囲であれば、隣り合う層との密着性を維持しつつ、迅速かつ効率的に止水性をより高めることができる。
前記吸水膨潤樹脂は、粒度分布においてD50の異なる2種類以上の吸水膨潤樹脂を配合させてなることが好ましい。2種類以上の吸水膨潤樹脂を配合させることで、粒子Aおよび粒子Bの含有率を制御しやすく、確実に隣り合う層との密着性が向上するとともに、迅速かつ効率よく止水性を得ることができる。なお、「D50」および以下の「D10」については後に説明する。
吸水樹脂層4を構成するために配合させる前記吸水膨潤樹脂は、D50が1〜28μmが好ましく、より好ましくは8〜22μmであり、かつ(D50/D10)比が4以下の粒度分布を有する吸水膨潤樹脂を用いること好ましい。この範囲であれば、粒子Aの含有率を制御しやすくなる。
また、他の配合させる前記吸水膨潤樹脂は、D50が50〜100μmが好ましく、より好ましくは50〜70μmであり、かつ(D50/D10)比が4以下の粒度分布を有する吸水膨潤樹脂を用いることが好ましい。この範囲であれば、粒子Bの含有率を制御しやすくなる。
前記吸水膨潤樹脂の粒度分布が、ピークの数が2以上の多峰性分布があることが好ましく、粒子径1〜28μmおよび、50〜100μmの位置にピークがあることが好ましい。上記の範囲であれば、隣り合う層との密着性が向上するとともに、止水性も向上する。
また、前記吸水膨潤樹脂は、粒子径130μm以下の粒子が95体積%以上であることが好ましい。95体積%以上であれば、水が浸入しても、吸水膨潤樹脂が迅速に吸水膨張し、釘穴周りの微空間を充填することができ、止水性を向上する。
補強層5の表面に吸水膨潤層4を積層する方法としては、従来公知の種々の方法を採用することができ、特に限定されるものではない。具体的には、吸水膨潤層4とバインダー樹脂とトルエン等の溶剤からなる樹脂液をナイフコーティング法、グラビアロール法、フレキソロール法、スクリーン捺染法等の方法により補強層5へ付与し、樹脂液付与後熱処理をして固化させる方法が挙げられるが、特に限定はされない。
吸水膨潤層4の補強層5に対する占有面積割合は補強層5の40〜90%であることが好ましい。40%以上であれば、充分な止水性が得られる。また、90%以下であれば、水を吸収しても補強層5との密着性が向上する。
吸水膨潤層4の付与量は、樹脂固形分で5〜40g/mが好ましい。より好ましくは、10〜30g/mである。5g/m以上であれば、釘穴に水が浸入した際に、水を吸収しても隙間を充分に充填することができる。また、40g/m以下であれば、水を吸収しても補強層5との密着性が向上する。
本発明の補強層5としては、吸水膨潤層4を補強、支持できるものであれば特に限定されるものではなく、具体的には不織布、織物、編物、フィルム等が挙げられる。なかでも、安価であり、生産性に優れる点で不織布が好ましい。
補強層5の樹脂としては、特に限定されず、具体的にはポリエステル系、ポリアミド系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系等が好ましく、なかでも強度と耐久性の点でポリエステル系が好ましく用いられる。
補強層5の目付は40〜200g/mが好ましく、より好ましくは60〜100g/mである。40g/m以上であれば、充分な強度を得られ、施工時のシートの破れ、裂けを軽減できる。また、200g/m以下であれば、軽量であるため、施工性が向上する。
本発明において、第一フィルム層3と吸水膨潤層4を有する補強層5との積層する方法としては、従来公知の種々の方法を採用することができ、特に限定されるものではない。具体的には、押出コートラミネート法、サーマルラミネート法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法等が挙げられる。なかでも、止水性、強度の向上が見られる押出コートラミネート法が好ましく用いられ、押し出される接着用樹脂が半固体の状態のうちに第一フィルム層3とサンドラミネート法により積層させる。
前記接着用樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂等が挙げられる。
前記接着用樹脂の厚みは15〜50μmであることが好ましく、25〜40μmであることがより好ましい。15μm以上であれば、充分な接着強度が得られ、界面剥離を軽減できる。また、50μm以下であれば、充分な柔軟性が得られ、施工性が向上する。
本発明の第二フィルム層6は、建築下地用防水シート1を釘、タッカー等で野地板等に打ち付ける際にできる釘穴部において、釘に追従し釘穴周りの止水機能を発揮するとともに、防滑性を付与することにより、施工時にシートが野地板等から滑り落ちないようすることができる。さらに、吸水膨潤層4が吸水膨潤した際に、吸水膨潤層4の染み出しによる野地板等の腐食を防止する。
第二フィルム層6に用いられる合成樹脂としては、止水性および防滑性を発揮できるものが好ましい。このような合成樹脂としては、柔軟性、および接着性または粘着性を有する樹脂が好ましく、具体的には、ポリエチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂等からなる群から選ばれる1種または2種以上の材料からなるフィルムが挙げられる。なかでも、成膜性、柔軟性、引裂強度、熱耐久性の点でポリエチレン系樹脂が好ましい。
第二フィルム層6の厚さは20〜50μmが好ましく、さらに25〜35μmであることが好ましい。20μm以上であれば、施工時のシートの破れ、裂けが軽減できる。また、50μm以下であれば、充分な柔軟性が得られ、施工性が向上する。
第二フィルム層6の野地板に接する側の静摩擦係数(JIS−K7125)は0.2〜0.6であることが好ましく、0.3〜0.5であることがより好ましい。0.2以上であれば、施工時に野地板にのせたシートが滑り落ちることを軽減できる。また、施工時にシート上を歩行した際等に、釘穴部に掛かる荷重による釘穴部の拡がりも軽減できる。また、0.6以下であれば、施工時、シートを摺動し易く、施工性が向上する。
さらに、第二フィルム層6の野地板側の表面に凹凸を付与することが好ましく、凹凸を付与することで防滑性が向上する。凹凸付与方法としてはエンボス加工等を挙げることができる。エンボス加工による凹凸高さは20〜200μmが好ましく、50〜100μmがより好ましい。この範囲であれば、充分な防滑性が得られ、野地板等からシートが滑り落ちることを軽減できる。
エンボスの柄としては、格子状、ひし形状、丸型ドット状、ダイヤ型ドット状等が挙げられるが、防滑性が発揮されるならば特に形状やドット数、大きさ等は限定されない。
また、第二フィルム層6の野地板に接する側に粘着層を形成することができる。前記粘着層を形成することで、粘着性が発揮され、施工性が向上し、さらには施工後に野地板等から屋根下葺材が滑落するのを防止することができる。
前記粘着層で用いられる粘着剤としては、具体的にはアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ブチルゴム系樹脂等が挙げられる。なかでも、生産性や耐久性の面からアクリル系樹脂が好ましい。また、前記粘着層の塗布量は、充分な粘着力を発揮させるために10〜50g/mであることが好ましい。
補強層5と第二フィルム層6との積層する方法としては、従来公知の種々の方法を採用することができ、特に限定されるものではない。具体的には、押出コートラミネート法、サーマルラミネート法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法等が挙げられる。なかでも、生産性、経済性の面で押出コートラミネート法が好ましい。
必要に応じて、前述した各層で用いられる樹脂に、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、着色剤、分散剤、撥水剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、難燃剤等の添加剤を適宜選択し、含有させても良い。
本発明の建築下地用防水シート1の総目付は100〜500g/mが好ましく、150〜300g/mがより好ましい。100g/m以上であれば、施工の際に風の影響を受けにくい。また、500g/m以下であれば、軽量であるため、施工時の施工性、および作業性が向上する。
建築下地用防水シート1の総厚みは、200〜1000μmが好ましい。200μm以上であれば、充分な強度が得られ、作業時のシートの破れ、裂けを軽減できる。また、1000μm以下であれば、充分な柔軟性が得られ、施工性、および作業性が向上する。
建築下地用防水シート1の引張強度は、タテ300N/5cm、ヨコ200N/5cm以上であることが好ましい。この強度を満たしていれば、シート施工時の破れを防ぐことができる。
建築下地用防水シート1の耐水圧は、100kPa以上が好ましい。100kPa以上であれば、豪雨の状況下においてもシート表面からの雨水等の浸水を防ぐことができる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもその実施例に限定されるものではない。
本発明に係る実施例1乃至実施例5の建築下地用防水シートを製造し、その物性を測定した。なお、比較のため、比較例1乃至比較例3の建築下地用防水シートを製造、または入手し、その物性を測定した。実施例および比較例における各物性は、以下の方法により測定した。
1.吸水膨潤樹脂の粒子径測定方法
レーザー回析式粒度分布計(日機装株式会社製、マイクロトラックMT3300)を用いて測定を実施した。測定時、吸水膨潤樹脂の屈折率は、1.81を用いた。粒子A(粒子径1〜28μm)および粒子B(粒子径50〜100μm)の含有率においては、レーザー回析式粒度分布計で得られる粒子径レンジに対する体積頻度を粒度分布から、各粒子径の範囲おける体積頻度(%)の総和を粒子Aおよび粒子Bの含有率とした。
また、本明細書で用いられるD10およびD50においては、レーザー回析式粒度分布計で得られる粒子径レンジに対する体積頻度を累積分布から、その累積パーセントが10体積%となるところの粒子径をD10とし、累積パーセントが50体積%となるところの粒子径をD50とした。
2.総目付
実施例、比較例の各シートをJIS−L1096に準じて測定した。
3.総厚さ
実施例、比較例の各シートをJIS−L1096に準じて測定した。
4.釘穴止水性
実施例、比較例の各シートをJIS−S6030規定の3号Uステープル釘(MAX社製、T3−10MB)で合板に打ち付けて固定し、その上に内径4cm、高さ200mmのアクリル製円筒をステープル釘が円筒内径中心になるように立てて各シートと接触している縁部分をシーリングした試験体を作製した。次いで、JIS−A54305.6および建築研究所法に準じた方法で、円筒の中に水を150mmの高さまで入れ、24時間後の減水の長さmmを測定した。
○ 5mm以下
△ 5mm超、10mm以下
× 10mm超
5.屋根下地シートの引張強度
<測定方法>
実施例、比較例の各シートをJIS−A6111に準じて測定した。そして、タテ300N/5cm、ヨコ200N/5cm以上であれば、強度ありと判断した。
6.防滑性
実施例、比較例の各シートの防滑層の表面と作業者の靴底素材として使用されているニトリルゴムとの静止摩擦係数をJIS−P8147(傾斜法)に準じて測定した。そして、0.50以上であれば、防滑性ありと判断した。
7.防水性
実施例、比較例の各シートの耐水圧をJIS−L1092(高水圧法)に準じて測定した。そして、100kPa以上であれば、防水性ありと判断した。
8.長期耐久性
実施例、比較例の各シートを90℃の恒温乾燥機の中に入れ、60日間放置後の各シートに対して測定を行った。
(1)釘穴止水性、(2)吸水膨潤樹脂の染み出し(3)引張強度の保持率を評価し、耐久性の確認をした。
(1)釘穴止水性
処理後の各シートに対して釘穴止水性の測定、評価を行った。なお、測定方法および評価基準は上記「4.釘穴止水性」と同様に行った。
(2)吸水膨潤樹脂の染み出し
処理後の各シートの釘穴止水性評価後の試験体に対して、各シートの表面側や野地板側に吸水膨潤樹脂が染み出していないかを目視にて確認した
○ 釘穴部周辺のシート表面、野地板共に吸水膨潤樹脂が認められない。
△ 釘穴部周辺のシート表面、野地板共に吸水膨潤樹脂が若干、認められる。
× 釘穴部周辺のシート表面、野地板共に吸水膨潤樹脂が認められる。
(3)引張強度の保持率
処理後の各シートをJIS−A6111に準じて引張強度を測定し、初期の引張強度と比較し保持率を確認する。保持率は耐久処理後のシートの引張強度と初期のシートの引張強度を測定した結果から、以下の計算式で算出した。そして、95%以上であれば、耐久性ありと判断した。
保持率(%)=(処理後の引張強度/初期の引張強度)×100
実施例、比較例の各シートの吸水膨潤層4を構成する吸水膨潤樹脂について、以下に示す。
[I]:D50=15μm、(D50/D10)=2.2(粒度分布を図2に示す。)
[II]:D50=50μm、(D50/D10)=3.8(粒度分布を図3に示す。)
[III]:D50=62μm、(D50/D10)=2.2(粒度分布を図4に示す。)
これらの粒度分布を有する吸水膨潤樹脂から1種または2種以上配合させたもの用いた。また、ここで用いられた吸水膨潤樹脂は、いずれも膨潤倍率が200倍のポリアクリル酸ナトリウム架橋体である。
〔実施例1〕
[I]67%、[II]33%を配合し、吸水膨潤樹脂(イ)とした。吸水膨潤樹脂(イ)の粒度分布は図5に示す。また、粒子Aは69体積%、粒子Bは14体積%であった。吸水膨潤樹脂(イ)をバインダー樹脂(株式会社トウベ アクリル樹脂 XE-2907)100重量部に対して97重量部添加した混合物を補強層5(東洋紡株式会社 エク−レ ポリエステル不織布 3A01AD 目付100g/m)の表面にグラビアコーターにより固形分10g/m塗布し、吸水膨潤層4を形成した。次に、補強層5の吸水膨潤層4を形成した面に、押出コートラミネート法によって、接着用樹脂(東ソー株式会社製 ポリエチレン樹脂 DLZ19A)を厚さ40μmで形成しながら、第一フィルム層3(東洋紡株式会社製 ポリエステルフィルム E5100 厚さ12μm)をサンドラミネート法により積層させた。次に、補強層5の吸水膨潤層4を形成した面と反対側の面に、押出コートラミネート法によって、第二フィルム層6(東ソー株式会社製 ポリエチレン樹脂 ルミタック08L51A)を厚さ35μmになるよう積層した。
さらに第一フィルム層3の接着用樹脂面と反対側にアクリル樹脂(根上工業株式会社製 パラクロンW248E)100重量部に対し、イソシアネート系架橋剤(大日精化工業株式会社製 NE架橋剤)を3重量部、架橋促進剤(DIC製 クリスボンアクセルT81)を0.3重量部、アクリル樹脂からなる熱発泡剤(松本油脂製薬株式会社製 マイクロスフェアーF−36D)を22重量部、フッ素系撥水剤(ダイキン株式会社製 ダイフリーFB−961)を1.7重量部添加した樹脂を、グラビアコーターにより固形分が3g/m付着するように塗布し、防滑層2を形成して、厚さ320μm、総目付188g/mの建築下地用防水シートを得た。評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
[I]50%、[II]50%を配合し、吸水膨潤樹脂(ロ)とした。吸水膨潤樹脂(ロ)の粒度分布は図6に示す。また、粒子Aは60体積%、粒子Bは20体積%であった。吸水膨潤樹脂(ロ)をアクリル樹脂100重量部に対して97重量部添加した混合物を用いて吸水膨潤層4を形成したこと以外は、実施例1と同様に加工し、厚さ320μm、総目付188g/mの建築下地用防水シート1を得た。
〔実施例3〕
[I]31%、[II]69%を配合し、吸水膨潤樹脂(ハ)とした。吸水膨潤樹脂(ハ)の粒度分布は図7に示す。また、粒子Aは49体積%、粒子Bは30体積%であった。吸水膨潤樹脂(ハ)をアクリル樹脂100重量部に対して97重量部添加した混合物を用いて吸水膨潤層4を形成したこと以外は、実施例1と同様に加工し、厚さ320μm、総目付188g/mの建築下地用防水シートを得た。
〔実施例4〕
[I]78%、[III]22%を配合し、吸水膨潤樹脂(ニ)とした。吸水膨潤樹脂(ニ)の粒度分布は図8に示す。また、粒子Aは72体積%、粒子Bは13体積%であった。吸水膨潤樹脂(ニ)をアクリル樹脂100重量部に対して97重量部添加した混合物を用いて吸水膨潤層4を形成したこと以外は、実施例1と同様に加工し、厚さ320μm、総目付188g/mの建築下地用防水シートを得た。
〔実施例5〕
[I]32%、[III]68%を配合し、吸水膨潤樹脂(ホ)とした。吸水膨潤樹脂(ホ)の粒度分布は図9に示す。また、粒子Aは34体積%、粒子Bは44体積%であった。吸水膨潤樹脂(ホ)をアクリル樹脂100重量部に対して97重量部添加した混合物を用いて吸水膨潤層4を形成したこと以外は、実施例1と同様に加工し、厚さ320μm、総目付188g/mの建築下地用防水シートを得た。
〔比較例1〕
[I]100%を吸水膨潤樹脂(ヘ)とした。吸水膨潤樹脂(ヘ)の粒度分布は図2に示す。また、粒子Aは89体積%、粒子Bは0.6体積%であった。吸水膨潤樹脂(ヘ)をアクリル樹脂100重量部に対して97重量部添加した混合物を用いて吸水膨潤層を形成したこと以外は、実施例1と同様に加工し、厚さ320μm、総目付188g/mの建築下地用防水シートを得た。
〔比較例2〕
[III]100%を吸水膨潤樹脂(ト)とした。吸水膨潤樹脂(ト)の粒度分布は図4に示す。また、粒子Aは9体積%、粒子Bは65体積%であった。吸水膨潤樹脂(ト)をアクリル樹脂100重量部に対して97重量部添加した混合物を用いて吸水膨潤層を形成したこと以外は、実施例1と同様に加工し、厚さ320μm、総目付188g/mの建築用防水シートを得た。
〔比較例3〕
JIS−A6005に規定されるアスファルトルーフィング940(田嶋応用化工株式会社製 Pカラー)の評価結果を表1に示す。
Figure 0006514877
1 建築下地用防水シート
2 防滑層
3 第一フィルム層
4 吸水膨潤層
5 補強層
6 第二フィルム層

Claims (3)

  1. 鉛直方向の上側から防滑層、第一フィルム層、吸水膨潤層、補強層、第二フィルム層の順に積層された少なくとも5層の積層構造の建築下地用防水シートであって、前記吸水膨潤層用いられる吸水膨潤樹脂は、粒度分布を有する樹脂粒子で構成され、
    前記樹脂粒子のうち、粒子径が1〜28μmの範囲にあるものを粒子Aとし、粒子径が50〜100μmの範囲にあるものを粒子Bとしたとき、
    前記吸水膨潤樹脂の総体積に対して、前記粒子Aの含有率が20〜80体積%であり、かつ前記粒子Bの含有率が10〜50体積%であること特徴とする建築下地用防水シート。
  2. 前記吸水膨潤樹脂は、前記粒子Aと前記粒子Bの体積基準の存在比率が72:13〜34:44であることを特徴とする請求項1に記載の建築下地用防水シート。
  3. 前記吸水膨潤樹脂は、粒度分布においてD50の異なる2種以上の吸水膨潤樹脂を配合させてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築下地用防水シート。
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