まず、本発明の実施形態の概略を説明する。本発明の実施形態は、概略、スキャナ/プリンタ/通話装置(IP電話/ビデオ通話など)を備える2台の複合機を通信可能に接続した通信システムにおいて、二台の複合機が通話可能に接続されている間、一方の複合機のスキャナで読み込まれるドキュメント画像が、特別な操作なしに自動的に、他方の複合機のプリンタで印刷される「占有接続手段」を設けることにより、遠隔地であることを意識することなく、ドキュメントの受け渡しを円滑に行う、というものである。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<実施例1>
まず本発明の実施形態の一具体例である実施例1について説明する。
図10は、実施例1である通信システム全体の基本的構成を表す図である。図10を参照すると、本実施例は第1の複合機100及び第2の複合機200を含む。そして、第1の複合機100と第2の複合機200とはインターネット1000を介して通信可能な状態にて接続されている。
また、第1の複合機100と第2の複合機200とは同等の機能ブロックを含んでいる。具体的には、第1の複合機100は、タッチパネルディスプレイ110、IP(Internet Protocol)電話機120、スキャナユニット130、プリンタユニット140及び通信制御ユニット160を含む。また、第1の複合機100は、これら各部を制御する複合機制御部150も含む。
同様に、第2の複合機200は、タッチパネルディスプレイ210、IP(Internet Protocol)電話機220、スキャナユニット230、プリンタユニット240及び通信制御ユニット260を含む。また、第2の複合機200は、これら各部を制御する複合機制御部250も含む。
なお、第1の複合機100及び第2の複合機200は、図示をした機能ブロック以外にも電源等の機能ブロックを含んでいるが、本実施例の要旨ではないため、図示を省略する。
続いて、第1の複合機100の基本的構成を表す図である図1−2を参照して第1の複合機100及び第2の複合機200に含まれる各機能ブロックについてより詳細に説明する。なお、今回は第1の複合機100に含まれる各機能ブロックを例に取って説明するが、第2の複合機200に含まれる各機能ブロックも第1の複合機100に含まれる各機能ブロックと同様の機能を有するものとする。
図1−2を参照すると、タッチパネルディスプレイ110はタッチパネル111及びディスプレイ112を含む。ディスプレイ112は例えば液晶ディスプレイにより実現され、タッチパネル111は、その液晶ディスプレイの表面に設けられる。タッチパネルディスプレイ110は、ディスプレイ112に操作用の操作キーやアイコン、並びに第1の複合機100の状態等を表示することにより、ユーザに対してユーザインタフェースを提供する。また、タッチパネルディスプレイ110は、タッチパネル111によりユーザからの操作を受け付ける。
また、図1−2を参照すると、IP電話機120はマイク121、送信音声データ変換部122、スピーカ123及び受信音声データ変換部124を含む。IP電話機120に含まれる各部が協働することにより、IPに準拠した音声通信を実現することができる。通信相手は例えば通信制御ユニット160及びインターネット1000を介して接続されている第2の複合機200である。具体的には、マイク121によりユーザのアナログ音声を集音する。集音されたユーザのアナログ音声信号は、送信音声データ変換部122によりMPEG(Moving Picture Experts Group)などのファイルフォーマットに準拠したデジタル音声データに変換(圧縮処理を含む)され、通信制御ユニット160に出力される。
一方で、通信相手から受信したMPEGなどのファイルフォーマットのデジタル音声データ信号は、受信音声データ変換部124によってアナログ音声信号に変換され、スピーカ123へ出力される。そして、スピーカ123は、受信音声データ変換部124から入力されるアナログ音声信号を物理信号としてユーザに対して出力する。
更に、図1−2を参照すると、スキャナユニット130は、画像読取部131及び送信画像データ変換部132を含む。画像読取部131は、ユーザの操作等に応じて紙等の媒体上の画像をスキャンすることにより媒体上の画像を読み取みとり、画像データとして送信画像データ変換部132に対して出力する。送信画像データ変換部132は、画像読取部131から入力される画像データをJPEG(Joint Photographic Experts Group)データ等のファイルフォーマットに準拠したデジタル画像データに変換(圧縮処理を含む)され、通信制御ユニット160及びプリンタユニット140の何れか又は双方に出力される。
更に、図1−2を参照すると、プリンタユニット140は、画像形成部141及び受信画像データ変換部142を含む。受信画像データ変換部142は、送信画像データ変換部132や受信画像データ記憶部167から入力されたJPEGデータなどのファイルフォーマットに準拠しているデジタル画像データをプリンタ用画像データに変換し、画像形成部141に対して出力する。かかるプリンタ用画像データは、ページ記述言語(PDL:page description language、プリンタ言語とも呼ばれる)により記述される。画像形成部141は、受信画像データ変換部142から入力されたプリンタ用画像データに基づいて紙等の媒体上にトナー画像を形成する。
更に、図1−2に表される複合機制御部150は、上述したように第1の複合機100内の各機能ブロックを制御する。なお、複合機制御部150を含む第1の複合機100内の各機能ブロックの各々は、ハードウェアにより実現しても良いが、演算処理装置がソフトウェアに基づいた演算処理を行うことによりハードウェアを制御して実現するようにしても良い。
更に、図1−2を参照すると、通信制御ユニット160は、送信音声データ記憶部161、音声データ送信部162、受信音声データ記憶部163、音声データ受信部164送信画像データ記憶部165、画像データ送信部166、受信画像データ記憶部167及び画像データ受信部168を含む。
更に、送信音声データ記憶部161は、送信音声データ変換部122から入力されたデジタル音声データを一次的に記憶する。
更に、音声データ送信部162は、送信音声データ記憶部161が記憶したデジタル音声データをITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)により策定されたプロトコルであるH.323等の通信プロトコルを用いてインターネット1000を通じて送信する。
更に、受信音声データ記憶部163は、下記の音声データ受信部164が受信したデジタル音声データを一次的に記憶する。
更に、音声データ受信部164は、インターネット1000を通じてデジタル音声データを受信する。
更に、送信画像データ記憶部165は、送信画像データ変換部132から入力されたデジタル画像データを一次的に記憶する。
更に、画像データ送信部166は、送信画像データ記憶部165が記憶したデジタル画像データをPTP/IP(Picture Transfer Protocol over Internet Protocol)等の画像転送プロトコルに準拠してインターネット1000を通じて送信する。
更に、受信画像データ記憶部167は、下記の画像データ受信部168が受信したデジタル画像データを一次的に記憶する。
更に、画像データ受信部168は、インターネット1000を通じてデジタル画像データを受信する。
これら通信制御ユニット160に含まれる各送信部の送信先及び受信元はインターネット1000に接続する何れかの機器であり、例えば、第2の複合機200である。
なお、通信制御ユニット160に含まれる各送受信部は、インターネット以外の手段により通信可能に接続されていても良い。例えば、音声の送受信は一般のアナログ電話機及びアナログ回線により実現するようにしても良い。また、上述したように各送受信が異なる通信プロトコルに準拠して送受信を行うようにしても良い。そのため、各送受信部が送信先を特定するために使用する識別子として異なるものを使用することもあり得る。例えば、IPアドレスを使用する送受信部と電話番号を使用する送受信部が混在することもあり得る。このような場合には通信先となる同一の複合機に割り当てられているIPアドレスと電話番号を紐付けてデータベースを構築しておくものとする。そして、複合機制御部150や各送受信部がこのデータベースを参照することにより通信先を特定するようにすることにより、音声通信を行っている相手に確実に画像データを送信することができる。
そして、第1の複合機は上述した各部の動作により第2の複合機200との間で音声データ及び画像データを送受信することが可能となる。
また、図1−2では図示をしていないが、第1の複合機100は例えば社内等に設置されたLAN(Local Area Network)に接続するようにしても良い。そして、かかるLAN経由で他の機器(例えばパーソナルコンピュータ)から例えば画像データを受信して、受信した画像データを印刷するようにしても良い。
続いて、図3−1及び図3−2のフローチャート並びに図2、図4及び図5に表されるイメージ図を参照して本実施例の動作について詳細に説明する。
ここで本実施例は、本願発明の基本的構成であって、印刷対象を限定するモード(以下、適宜「占有接続モード」と呼ぶ。)を設ける構成である。そして、通信元にて占有接続モードで接続要請を行うと共に、通信先にて占有接続モードでの接続許可後、送信先及び送信元の双方の画面にスキャンアイコン及び通信終了アイコンを表示する。そして、スキャンアイコン押下を契機にスキャンした文章等を送信する。文章等を受信した側では、占有接続モードで接続中の相手側から受信した文章のみを出力する。なお、本実施例の具体的な実現例の内の一つの例を表す図が図2である。
まず、第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110に通信接続要請アイコンを表示する(ステップS1)。本ステップでの第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110の表示例を表すのが図4の左上である。
次に、第1の複合機100の通信接続要請アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS2)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS2においてNo、ステップS1)。一方で、タッチがあった場合にはステップS3に進む(S2においてYes)。本ステップでの第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110の表示例を表すのが図4の左下であり、今回の説明においては「チケット予約」のアイコンが通信接続要請アイコンとして機能している。
ステップS3では、第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210に、第1の複合機100から通信接続要請を受けた旨を表示する(ステップS3)。また、第2の複合機200のタッチパネルディスプレイに通信接続開始アイコンを表示する(ステップS4)本ステップS3及びステップS4が行われる前の通常時の第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210の表示例を表すのが図5の左上である。また、本ステップS3及びステップS4が行われた際の第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210の表示例を表すのが図5の左下である。
続いて、第2の複合機200の通信接続開始アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS5)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS5においてNo、ステップS3及びステップS4)。一方で、タッチがあった場合にはステップS6に進む。
次に、第1の複合機100の電話機と第2の複合機200の電話機であるIP電話機120及びIP電話機220を通話接続する(ステップS6)。
そして、第1の複合機100と第2の複合機200を『占有接続モード』で通信接続する(ステップS7)。これ以降、第1の複合機100と第2の複合機200の通信接続が終了するまでは、後述のステップS12及びステップS13以外での印刷を禁止する。
次に、第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110にスキャンアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS8)。本ステップでの第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110の表示例を表すのが図4の右上である。
また、第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210にスキャンアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS9)。本ステップでの第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210の表示例を表すのが図5の右上である。
そして、第1の複合機100のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS10)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS11に進む(ステップS10においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS12に進む。そして、ステップS12では第1の複合機100のスキャナユニット130で画像を読み込み、読み込んだ画像を第2の複合機200のプリンタユニット240で印刷する(ステップS12)。
また、第2の複合機200のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS11)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS14に進む(ステップS11においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS13に進む。そして、ステップS13では第2の複合機200のスキャナユニット230で画像を読み込み、読み込んだ画像を第1の複合機100のプリンタユニット140で印刷する(ステップS13)。
また、第1の複合機100又は第2の複合機200の通信接続終了アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS14)。タッチがあった場合にはステップS15に進む。そして、ステップS15では、第1の複合機100と第2の複合機200の通信接続を終了する(ステップS15)。一方で、タッチされていない場合(ステップS14においてNo)、並びにステップS12及びステップS13を終了した場合には、再度ステップS10、ステップS12及びステップS14の判定を行うためにステップS8に戻って処理を継続する。
以上、説明した動作により、占有接続モードにあるときには、一方の複合機にて読み取られた画像を他方の複合機にて出力することが可能となる。また占有接続モードにあるときには相手側複合機にて読み取った画像のみを印刷するようにすることができる。
これにより、ネットワークプリンタとして複数の人が使用する複合機であっても、占有接続モードで接続することにより、印刷される画像の錯綜を防止できる、という効果を奏する。
さらには、占有接続モードを利用することにより、話し相手の複合機のプリンタを介してドキュメント画像を確実に渡すことができるので、ファックスや電子メールで送付する時に必要な(宛先や説明文を記載した)ヘッドレターの添付が不要になり、無駄な紙の消費が抑えられる、という効果も奏する。
加えて、現在音声通信を行っている相手に確実にドキュメント画像を送信することが可能となり、誤って他の宛先にドキュメント画像が送信されてしまうようなことを防止できるという効果も奏する。
<実施例2>
続いて、図6−1乃至図6−3のフローチャート並びに図7及び図8に表されるイメージ図を参照して実施例2の動作について詳細に説明する。なお、実施例2の構成は図10及び図1−2を参照して上述した実施例1と同じであるので、実施例2の構成については説明を省略する。
ここで本実施例は、実施例1の構成に加えて占有接続モードの解除アイコンも表示する構成である。そして、本実施例占有接続モードの解除アイコン押下を契機にして、占有接続モードを解除する。但し、占有接続モードを解除した場合であっても音声接続は継続させるものとする。つまりプリンタの機能のみを例えば複合機にLANで接続されている他のユーザにも開放する、という構成である。
まず、第1の複合機100のタッチパネルディスプレイに通信接続要請アイコンを表示する(ステップS21)。本ステップでの第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110の表示例を表すのが図7の左上である。
次に、第1の複合機100の通信接続要請アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS22)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS22においてNo、ステップS21)。一方で、タッチがあった場合にはステップS23に進む(S22においてYes)。本ステップでの第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110の表示例を表すのが図7の左下であり、今回の説明においては「チケット予約」のアイコンが通信接続要請アイコンとして機能している。
ステップS23では、第2の複合機200のタッチパネルディスプレイに、第1の複合機100から通信接続要請を受けた旨を表示する(ステップS23)。また、第2の複合機200のタッチパネルディスプレイに通信接続開始アイコンを表示する(ステップS24)本ステップS23及びステップS24が行われる前の通常時の第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210の表示例を表すのが図8の左上である。また、本ステップS23及びステップS24が行われた際の第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210の表示例を表すのが図8の左下である。
続いて、第2の複合機200の通信接続開始アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS25)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS25においてNo、ステップS23及びステップS24)。一方で、タッチがあった場合にはステップS26に進む。
次に、第1の複合機100の電話機と第2の複合機200の電話機であるIP電話機120及びIP電話機220を通話接続する(ステップS26)。
次に、第1の複合機100のタッチパネルディスプレイに占有接続モードアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS27)。本ステップでの第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110の表示例を表すのが図7の右上である。
また、第2の複合機200のタッチパネルディスプレイに占有接続モードアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS28)。本ステップでの第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210の表示例を表すのが図8の右上である。
次に、第1の複合機100又は第2の複合機200の通信接続終了アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS29)。タッチされていないのであればステップS30に進む(ステップS29においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS41に進み、第1の複合機100と第2の複合機200の通信接続を終了する(ステップS41)。
ステップS30では、第1の複合機100又は第2の複合機200の通信接続開始アイコンの何れかがタッチされたか否かを判定する(ステップS30)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS30においてNo、ステップS27乃至ステップS29)。一方で、タッチがあった場合にはステップS31に進む。
そして、第1の複合機100と第2の複合機200を『占有接続モード』で通信接続する(ステップS31)。これ以降、『占有接続モード』が解除されない限りは、第1の複合機100と第2の複合機200の通信接続が終了するまで後述のステップS35及びステップS37以外での印刷を禁止する。
次に、第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110にスキャンアイコン、占有接続モード解除アイコン、通信接続終了アイコンを表示する(ステップS32)。本ステップでの第1の複合機100のタッチパネルディスプレイ110の表示例を表すのが図7の右下である。
また、第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210にスキャンアイコン、占有接続モード解除アイコン、通信接続終了アイコンを表示する(ステップS33)。本ステップでの第2の複合機200のタッチパネルディスプレイ210の表示例を表すのが図8の右下である。
そして、第1の複合機100のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS34)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS36に進む(ステップS34においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS35に進む。そして、ステップS35では第1の複合機100のスキャナユニット130で画像を読み込み、読み込んだ画像を第2の複合機200のプリンタユニット240で印刷する(ステップS35)。
また、第2の複合機200のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS36)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS38に進む(ステップS36においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS37に進む。そして、ステップS37では第2の複合機200のスキャナユニット230で画像を読み込み、読み込んだ画像を第1の複合機100のプリンタユニット140で印刷する(ステップS37)。
更に、第1の複合機100又は第2の複合機200の占有接続モード解除アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS38)。タッチがあった場合にはステップS39に進む。そして、ステップS39では、第1の複合機100と第2の複合機200の占有接続モードを解除する(ステップS39)。しかし、音声接続は継続したままとして再度ステップS26から処理を行う。一方で、第1の複合機100又は第2の複合機200の占有接続モード解除アイコンがタッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS40に進む(ステップS38においてNo)。
ステップS40では、第1の複合機100又は第2の複合機200の通信接続終了アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS40)。タッチがあった場合にはステップS41に進む。そして、ステップS41では、第1の複合機100と第2の複合機200の通信接続を終了する(ステップS41)。一方で、タッチされていない場合(ステップS40においてNo)、並びにステップS35及びステップS37を終了した場合には、再度ステップS34、ステップS36、ステップS38及びステップS40の判定を行うためにステップS32に戻って処理を継続する。
以上、説明した動作により、一度占有接続モードになった後であっても、ユーザの操作に応じて占有接続モードを解除することが可能となる。
このように、通話中に、占有接続モードのみを解除することにより、通話相手から送られるドキュメント画像以外のコピーやプリントができるようになるので、ネットワークプリンタを使用する他の人の仕事を著しく停滞させることを防止できる、という効果を奏する。
なお、占有接続モードのみを解除する方法としては、一般的な複合機において割込みコピー時に使用する割込みキーを押すことにより解除する方法や、スキャナで画像を読み込む際のスキャンキーを複数設け(例えば、通話相手のプリンタで印刷するキーと、一般的な複合機においてコピー時に使用するコピーキーなど)、コピーキーを押すことにより一次的に解除する方法等が一例として考えられる。
また、占有接続モードのみを解除する際には、複合機のプリンタユニットで印刷された画像が、通話相手から送られてきた画像であるか否かを明確にする必要があるので、通話中の複合機のユーザが、占有接続モードのみを解除されたことを認識できるようにすることが望ましい。
<実施例3>
続いて、実施例3について説明する。実施例3では、第1の複合機100及び第2の複合機200の構成を変更し、第1の複合機300及び第2の複合機400とする。具体的な実施例1との相違点は、本実施例では、第1の複合機100及び第2の複合機200の構成に更にカメラを追加すると共に、実施例1ではIP電話機(IP電話機120及びIP電話機220)に含まれていたマイク及びスピーカ第1の複合機300及び第2の複合機400の筐体に設置することにより、ビデオ通信を実現する点である。
かかる構成について図9−1及び図9−2を参照して具体的に説明する。
図9−1は、実施例1である通信システム全体の基本的構成を表す図である。図9−1を参照すると、本実施例は第1の複合機300及び第2の複合機400を含む。そして、第1の複合機300と第2の複合機400とはインターネット1000を介して通信可能な状態にて接続されている。
また、第1の複合機300と第2の複合機400とは同等の機能ブロックを含んでいる。具体的には、第1の複合機300は、タッチパネル311、カメラ312、ディスプレイ314、マイク316、スピーカ318、スキャナユニット320、プリンタユニット330及び通信制御ユニット350を含む。また、第1の複合機300は、これら各部を制御する複合機制御部340も含む。
同様に、第2の複合機400は、タッチパネル411、カメラ412、ディスプレイ414、マイク416、スピーカ418、スキャナユニット420、プリンタユニット430及び通信制御ユニット450を含む。また、第2の複合機400は、これら各部を制御する複合機制御部440も含む。
なお、第1の複合機300及び第2の複合機400は、図示をした機能ブロック以外にも電源等の機能ブロックを含んでいるが、本実施例の要旨ではないため、図示を省略する。
続いて、本実施例における第1の複合機300の基本的構成を表す図である図9−2を参照して第1の複合機300及び第2の複合機400に含まれる各機能ブロックであって、
特に第1の複合機100及び第2の複合機200に含まれる各機能ブロックと異なる点についてより詳細に説明する。なお、今回は第1の複合機300に含まれる各機能ブロックを例に取って説明するが、第2の複合機400に含まれる各機能ブロックも第1の複合機300に含まれる各機能ブロックと同様の機能を有するものとする。
図1−2を参照すると、ビデオ通信端末として機能するタッチパネルディスプレイ300は、タッチパネル311、カメラ312、送信映像データ変換部313、ディスプレイ314、受信映像データ変換部315、マイク316、送信音声データ変換部317、スピーカ318、受信音声データ変換部319を含む。
ここで、タッチパネル311、ディスプレイ314、マイク316、送信音声データ変換部317、スピーカ318、受信音声データ変換部319は第1の複合機100に含まれる同名の機能ブロックと同様に操作するため、その詳細な説明を省略する。
カメラ312は、ユーザを撮影し動画又は静止画の画像データ(以下、適宜「映像データ」と呼ぶ)を取得する。そしてカメラ312は、取得した映像データを、送信映像データ変換部313へ出力する。
送信映像データ変換部313は、カメラ312から入力された映像データを変換することによりデジタル映像データを生成し、生成したデジタル映像データを送信映像データ記憶部351に出力する。
また、受信映像データ変換部315は、受信映像データ記憶部353が記憶するデジタル映像データをディスプレイ314が出力可能な形式に変換して、変換した映像データをディスプレイ314に出力する。
タッチパネルディスプレイ310は、第1の実施例におけるタッチパネルディスプレイ110と同様に、操作用の操作キーやアイコン、並びに第1の複合機300の状態等を表示することにより、ユーザに対してユーザインタフェースを提供する。また、タッチパネルディスプレイ310は、タッチパネル311によりユーザからの操作を受け付ける。
一方で、タッチパネルディスプレイ310は、ビデオ通信時には通信先のカメラで撮影した映像を表示するようになっており、話し相手や必要な書類などの映像が動画又は静止画として表示されるようになっている。
更に、スキャナユニット320、プリンタユニット330及び複合機制御部340は、第1の複合機100及び第2の複合機200と同等の機能ブロックを含み、同等の機能を有するので説明を省略する。
通信制御ユニット350は、送信映像データ記憶部351、映像データ送信部352、受信映像データ記憶部353、映像データ受信部354、送信音声データ記憶部355、音声データ送信部356、受信音声データ記憶部357、音声データ受信部358、送信画像データ記憶部359、送信画像データ送信部360、受信画像データ記憶部361及び画像データ受信部362を含む。
送信映像データ記憶部351は、送信映像データ変換部313から入力されたデジタル映像データを一次的に記憶する。
映像データ送信部352は、送信映像データ記憶部351が記憶しているデジタル映像データをH.323等のなどの通信プロトコルを用いてインターネット回線を通じて送信する。送信先は例えば第2の複合機400である。
映像データ受信部354は、インターネット1000を通じて、デジタル映像データを受信する。このデジタル映像データは、例えば第2の複合機400により撮影された第2の複合機400のユーザの映像データである。受信したデジタル映像データは、受信映像データ記憶部353に出力する。
受信映像データ記憶部353は、映像データ受信部354から入力されたデジタル映像データを一次的に記憶する。
なお、通信制御ユニット350に含まれる他の機能ブロックは、第1の複合機100に含まれる同名の機能ブロックと同様に操作するため、その詳細な説明を省略する。
続いて、図11−1乃至図11−3のフローチャート並びに図10、図12及び図13に表されるイメージ図を参照して本実施例の動作について詳細に説明する。
ここで本実施例は、上述したように、単に音声通信を行うのではなく、各複合機を使用するユーザの動画像等を送受信することにより、通信を行う。かかる通信を本明細書ではビデオ通信と呼ぶ。そして、ビデオ通信を行うことにより、各複合機を使用するユーザ間でより円滑にコミュニケーションをとることを可能とする。なお、本実施例の具体的な実現例の内の一つの例を表す図が図10である。図10に表すように、ユーザが参照するディスプレイの周囲にカメラ、マイク及びスピーカを設ける構成とすることにより、各複合機を使用するユーザは、あたかも相手ユーザと対面しているかのように、コミュニケーションをとることが可能となる。
まず、第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310に通信接続要請アイコンを表示する(ステップS51)。本ステップでの第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310の表示例を表すのが図12の左上である。
次に、第1の複合機300の通信接続要請アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS52)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS52においてNo、ステップS51)。一方で、タッチがあった場合にはステップS53に進む(S52においてYeS)。本ステップでの第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310の表示例を表すのが図12の左下であり、今回の説明においては「チケット予約」のアイコンが通信接続要請アイコンとして機能している。
ステップS53では、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410に、第1の複合機300から通信接続要請を受けた旨を表示する(ステップS53)。また、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410に通信接続開始アイコンを表示する(ステップS54)本ステップS53及びステップS54が行われる前の通常時の第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410の表示例を表すのが図13の左上である。また、本ステップS53及びステップS54が行われた際の第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410の表示例を表すのが図13の左下である。
続いて、第2の複合機400の通信接続開始アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS55)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS55においてNo、ステップS53及びステップS54)。一方で、タッチがあった場合にはステップS56に進む。
そして、ステップS56では第1の複合機300のマイク316に入力される音声を、第2の複合機400のスピーカ418から出力すると同時に、第2の複合機400のマイク416に入力される音声を、第1の複合機300のスピーカ318から出力する。これにより、両複合機のユーザ間を通話接続する(ステップS56)。
次に、第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310に占有接続モードアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS57)。本ステップでの第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310の表示例を表すのが図12の右上である。
また、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410に占有接続モードアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS58)。本ステップでの第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410の表示例を表すのが図13の右上である。
次に、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続終了アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS59)。タッチされていないのであればステップS60に進む(ステップS59においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS70に進み、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続を終了する(ステップS70)。
ステップS60では、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続開始アイコンの何れかがタッチされたか否かを判定する(ステップS60)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS60においてNo、ステップS57乃至ステップS59)。一方で、タッチがあった場合にはステップS61に進む。
そして、第1の複合機300と第2の複合機400を『占有接続モード』で通信接続する(ステップS61)。これ以降、『占有接続モード』が解除されない限りは、第1の複合機300と第2の複合機400の通信接続が終了するまで後述のステップS66及びステップS68以外での印刷を禁止する。
更に、第1の複合機300のカメラ312に入力される映像を、第2の複合機400のディスプレイ414に表示すると同時に、第2の複合機400のカメラ412に入力される映像を、第1の複合機300のディスプレイ314に表示する。これにより、両複合機のユーザ間で映像データが相互に送受信される(ステップS62)。
次に、第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310にスキャンアイコン及び通信接続終了アイコンを表示する(ステップS63)。本ステップでの第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310の表示例を表すのが図12の右下である。この点、本実施例では、第1の実施例及び第2の実施例と異なり、第2の複合機400のユーザの映像データが表示されている。例えば、第2の複合機400のユーザが旅行会社である場合には、旅行会社の受付担当の従業員の映像データや、従業員が掲げるパンフレット等が表示される。
また、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410にスキャンアイコン及び通信接続終了アイコンを表示する(ステップS64)。本ステップでの第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410の表示例を表すのが図13の右下である。この点、本実施例では、第1の実施例及び第2の実施例と異なり、第2の複合機400のユーザの映像データが表示されている。例えば、第1の複合機300のユーザが旅行会社に申し込みをしている顧客である場合には、顧客の映像データ等が表示される。
そして、第1の複合機300のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS65)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS67に進む(ステップS65においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS66に進む。そして、ステップS66では第1の複合機300のスキャナユニット320で画像を読み込み、読み込んだ画像を第2の複合機400のプリンタユニット430で印刷する(ステップS66)。
また、第2の複合機400のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS67)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS69に進む(ステップS67においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS68に進む。そして、ステップS68では第2の複合機400のスキャナユニット420で画像を読み込み、読み込んだ画像を第1の複合機300のプリンタユニット330で印刷する(ステップS68)。
また、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続終了アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS69)。タッチがあった場合にはステップS70に進む。そして、ステップS70では、第1の複合機300と第2の複合機400の通信接続を終了する(ステップS70)。一方で、タッチされていない場合(ステップS69においてNo)、並びにステップS66及びステップS68を終了した場合には、再度ステップS65、ステップS67及びステップS69の判定を行うためにステップS63に戻って処理を継続する。
以上、説明した動作により、本実施例では両複合機のユーザ間で、例えばカメラにて撮影した映像データを送受信することが可能となる。これにより、音声と映像を双方向に送るビデオ通話ができるので、単に音声にて通信を行う場合に比べて、より円滑にコミュニケーションを取ることが可能となる、という効果を奏する。
<実施例4>
続いて、実施例4について説明する。実施例3では、各複合機内又は各複合機と接続されたファイルサーバに格納されているドキュメントファイル(例えばjpegフォーマットに準拠した画像ファイルやPDF(Portable Document Format)等のフォーマットに準拠した所定の形式の文書ファイル)を、ユーザの操作に応じて通信相手の複合機のディスプレイに表示する。これにより、送信頻度の高いパンフレットや注文書等を送信の都度スキャナにて読み取ることなく、相手側の複合機や自身が利用している複合機にて印刷させることができる。
また、本実施例では、相手側のスキャナにて読み取られたドキメントデータをディスプレイに表示後に、印刷の必要の有無をユーザに確認してから印刷を行う。これにより不要なドキュメントの印刷を防止できる。例えば他方のユーザが誤って不必要なドキュメントを読み取った場合等に、無駄な印刷を行うことが防止可能となる。
本実施例は例えば実施例3と同等の構成にて実現可能であるので、その構成及び各機能ブロックの詳細な説明は省略するが、本実施例や他の実施例においても適用可能な変形例について説明する。
例えば、図14に表されるように、マイク316及びスピーカ318(やマイク416及びスピーカ418)をヘッドセットとして一体化して実現するようにしても良い。この場合には、例えば図15に表される構成により実現することができる。このようにすることにより、ユーザの両手が自由になるため、スキャン等の行為を容易に行うことが可能となる。
また、ディスプレイやヘッドセット及びカメラを複合機と分離して実現するようにしても良い。かかる構成は、例えば図16により表される構成により実現することができる。このようにすることにより、例えば机に設置したディスプレイを利用したり等することが可能となる。
続いて、図17−1乃至図17−3のフローチャート並びに図18に表されるイメージ図を参照して実施例4の動作について詳細に説明する。
まず、第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310に通信接続要請アイコンを表示する(ステップS71)。
次に、第1の複合機300の通信接続要請アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS72)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS72においてNo、ステップS71)。一方で、タッチがあった場合にはステップS73に進む(S72においてYes)。
ステップS73では、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410に、第1の複合機300から通信接続要請を受けた旨を表示する(ステップS73)。また、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410に通信接続開始アイコンを表示する(ステップS74)。本ステップS73及びステップS74が行われた際の第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410の表示例を表すのが図18の左上である。
続いて、第2の複合機400の通信接続開始アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS75)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS75においてNo、ステップS73及びステップS74)。一方で、タッチがあった場合にはステップS76に進む。
そして、ステップS76では第1の複合機300のヘッドセットに含まれるマイク316に入力される音声を、第2の複合機400のヘッドセットに含まれるスピーカ418から出力すると同時に、第2の複合機400のヘッドセットに含まれるマイク416に入力される音声を、第1の複合機300のヘッドセットに含まれるスピーカ318から出力する。これにより、両複合機のユーザ間を通話接続する(ステップS76)。
次に、第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310に占有接続モードアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS77)。
また、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410に占有接続モードアイコンと通信接続終了アイコンを表示する(ステップS78)。本ステップでの第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410の表示例を表すのが図18の左下である。
次に、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続終了アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS79)。タッチされていないのであればステップS80に進む(ステップS79においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS95に進み、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続を終了する(ステップS95)。
ステップS80では、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続開始アイコンの何れかがタッチされたか否かを判定する(ステップS80)。タッチされていないのであれば待機をする(ステップS80においてNo、ステップS77乃至ステップS79)。一方で、タッチがあった場合にはステップS81に進む。
そして、第1の複合機300と第2の複合機400を『占有接続モード』で通信接続する(ステップS81)。これ以降、『占有接続モード』が解除されない限りは、第1の複合機300と第2の複合機400の通信接続が終了するまで後述のステップS89、ステップS91及びステップS93以外での印刷を禁止する。
更に、第1の複合機300のカメラ312に入力される映像を、第2の複合機400のディスプレイ414に表示すると同時に、第2の複合機400のカメラ412に入力される映像を、第1の複合機300のディスプレイ314に表示する。これにより、両複合機のユーザ間で映像データが相互に送受信される(ステップS82)。
次に、第1の複合機300のタッチパネルディスプレイ310にスキャンアイコン及び通信接続終了アイコンを表示する(ステップS83)。
また、第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410にスキャンアイコン及び通信接続終了アイコンを表示する(ステップS84)。
そして、第1の複合機300のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS85)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS90に進む(ステップS85においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS86に進む。そして、ステップS86では第1の複合機300のスキャナユニット320で画像を読み込み、読み込んだ画像を第2の複合機400のディスプレイ414に表示する(ステップS86)。
また、続いてステップS87において、第2の複合機400のディスプレイ414にプリントアイコンを表示する(ステップS87)。本ステップでの第2の複合機400のタッチパネルディスプレイ410の表示例を表すのが図18の右上である。この点、本実施例では、他の実施例と異なり、上述した各アイコンが表示されると共にサーバ内に格納されているファイルを表示している。また、「お客の複合機でプリント」といったアイコンも表示されている。これらの表示は下記のステップS92等の動作において活用される。
続いて、第2の複合機400のプリントアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS88)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS90に進む(ステップS88においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS89に進む。そして、ステップS89では、ステップS86にて第1の複合機300のスキャナユニット320で読み込んだ画像を第2の複合機400のプリンタユニット430で印刷する(ステップS89)。
一方、ステップS90では第2の複合機400のスキャンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS90)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS92に進む(ステップS90においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS91に進む。そして、ステップS91では第2の複合機400のスキャナユニット420で画像を読み込み、読み込んだ画像を第1の複合機300のプリンタユニット330で印刷する(ステップS91)。
他方、ステップS92では第2の複合機400の、お客の複合機でプリントアイコンアイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS92)。タッチされていないのであれば他の判定を行うためにステップS94に進む(ステップS92においてNo)。一方で、タッチがあった場合にはステップS93に進む。そして、ステップS93では、ユーザが選択したサーバ内のドキュメントファイルや第2の複合機400内のドキュメントファイルを第1の複合機300のプリンタユニット330で印刷する(ステップS93)。
また、第1の複合機300又は第2の複合機400の通信接続終了アイコンがタッチされたか否かを判定する(ステップS94)。タッチがあった場合にはステップS95に進む。そして、ステップS95では、第1の複合機300と第2の複合機400の通信接続を終了する(ステップS95)。一方で、タッチされていない場合(ステップS94においてNo)、並びにステップS89、ステップS91及びステップS93を終了した場合には、再度ステップS90、ステップS92及びステップS94の判定を行うためにステップS83に戻って処理を継続する。
以上、説明した動作により、本実施例では両複合機のユーザ間で、例えばカメラにて撮影した映像データを送受信することが可能となる。これにより、通信相手の複合機から送られてきたドキュメント画像がディスプレイに表示されるので、印刷するより速くスムーズにドキュメント画像を確認することが可能となる。これにより、ドキュメントの内容を確認してから印刷することができ、印刷の必要のないドキュメント画像をも印刷してしまうことを防止できる、という効果も奏する。
また、説明した動作により、本実施例では紙からのスキャンを行うこと無くサーバ等に格納されているドキュメントファイルを通信先の複合機にて印刷することが可能となる。これにより、スキャナで読み取りにくい本の中のドキュメント画像や、スキャナでの読み取りに時間を要するパンフレットなどのような数十ページの印刷物を、オンデマンドで通話相手に送ることができる、という効果を奏する。
<変形例>
上述した各実施例は、本発明の実施形態の好適な実施例ではあるが、上記実施例のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。例えば、以下の様に変形することが可能である。
上述の各実施例には二台の複合機が含まれていたが、これは複合機の台数を限定する趣旨ではなく、本願発明の各実施例に含まれる複合機の台数に制限はない。また、各複合機はインターネット以外の通信手段により接続されていても良い。例えば、複合機が直接インターネットに接続されるのではなく、LANに含まれる中継機器等を介してインターネットに接続されるようにしても良い。更に、各複合機に含まれる機能ブロックは一例であり、例えばその一部を他の機能ブロックで代替したり、置き換えたりしても良い。
また、各実施例の一部又は全部を組み合わせるようにしても良い。例えば、実施例1及び実施例2に含まれていた第1の交換機100と同等の交換機と、実施例3及び実施例4に含まれていた第1の交換機300と同等の交換機が一つのシステム内に混在していても良い。また、例えば実施例3や実施例4の構成に、占有接続モードを解除するという実施例2の処理を追加するようにしても良い。
また、各実施例の処理の一部を変形するようにしても良い。例えば、占有接続モードにあるときに、自複合機のスキャナユニットにて読み取った画像を通信相手の複合機に印刷させるだけでなく、自複合機のスキャナユニットにて読み取った画像を自複合機に印刷さするようにしても良い。こうすることにより送受信した全ての画像を時系列に沿って出力することが可能となる。
他にも、例えばステップS25等では、第1の複合機100又は第2の複合機200の通信接続開始アイコンの何れかがタッチされたか否かを判定していたが、第1の複合機100又は第2の複合機200の通信接続開始アイコンの双方共がタッチされたか否かを判定し、双方共がタッチされたことを条件に占有接続モードで接続(例えば、ステップS31)するようにしても良い。
他にも、第4の実施例において、第2の複合機400にプリントアイコンや、サーバ等のファイル一覧を表示させていたが、第1の複合機300にも表示させるようにしても良い。
<具体的な使用例>
上述した各実施例の用途は限定されないが、例えば、オフィスに設置された複合機を第1の複合機100(又は第1の複合機300)とし、旅行会社に設置された複合機を第2の複合機200(又は第2の複合機400)とすることが考えられる。
そして、オフィスの複合機を、予め設定された旅行会社の複合機にコミュニケーション接続モードで接続するだけで、複合機のディスプレイ等を介してユーザは旅行会社の担当者が会話できるとともに、プリンタを介して時刻表やパンフレットなどの印刷物をオンデマンドでユーザが入手できたり、スキャナを介してユーザの名前や住所やサインを送って確認してもらうことができる。
ユーザにとっては、時刻表やパンフレットなどの必要な情報を探し出す手間が省けるとともに、キーボードの入力操作に時間を取られたり、誤入力に起因する誤発注を低減でき、旅行会社にとっては、旅行パンフレットをユーザに配る必要がなくなるため、印刷費を抑えることができたり、ユーザの囲い込みができるメリットがある。
複合機ディーラーにとっては、時刻表やパンフレットなどのプリント代やアプリケーションソフトのメンテナンス代を旅行会社に負担してもらう仕組みを作ることにより、カウンタ料金やサービス料の収入アップが期待できる。
かかる仕組みを実現するためには、例えば印刷枚数をカウントするカウンタを各複合機に設ける。また、占有接続モード接続中は、顧客の複合機による印刷が行われたとしても顧客の複合機の印刷カウンタを増加させず、旅行会社の複合機の印刷カウンタを増加させる。そして、複合機ディーラーが各複合機の印刷カウンタのカウンタ値に応じてそれぞれの複合機の設置先から料金を徴収すれば良い。
なお、上記の各複合機は、それぞれ、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。また、上記の各複合機により行なわれるドキュメント通信方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の種々の形で実施することができる。そのため、前述した各実施形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるべきではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更はすべて本発明の範囲内のものである。