以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る画像形成システムの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る画像形成システム10のブロック図である。
図1に示すように、画像形成システム10は、MFP(Multifunction Peripheral)20を含む複数のMFPを備えている。複数のMFPは、LAN(Local Area Network)などのネットワーク11経由で互いに通信可能に接続されている。画像形成システム10の複数のMFPのうちMFP20以外のMFPは、MFP20が本発明の画像形成装置であるときに本発明の他の画像形成装置を構成している。
図2は、MFP20のブロック図である。
図2に示すように、MFP20は、MFP20を制御するコントローラ30と、コントローラ30に接続されていて種々の情報を表示するディスプレイ41と、コントローラ30に接続されていて利用者によって種々の操作が入力される操作部42と、コントローラ30に接続されていて用紙などの記録媒体に印刷を実行するプリンタ43と、コントローラ30に接続されていて原稿を読み込んで画像データを生成する読込デバイスであるスキャナ44と、コントローラ30に接続されていてPC(Personal Computer)などの外部の装置とネットワーク11経由でネットワーク通信を行うネットワーク通信部45と、コントローラ30に接続されているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性記憶装置46とを備えている。
コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)と、本発明の画像形成プログラムを含むプログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられる書き換え可能な揮発性の記憶装置であるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMに記憶されているプログラムを実行することによって制御部を動作させる演算処理装置である。RAMは、CPUによってプログラムが実行されるときにプログラムや各種のデータを一時的に記憶するようになっている。コントローラ30は、画像形成プログラムを実行することによって、ディスプレイ41を介して情報を表示する情報表示手段31、操作部42を介して利用者からの指示を受け付ける指示受付手段32、プリンタ43によって印刷を実行する印刷実行手段33、スキャナ44によって画像データを生成する画像読込手段34、ネットワーク通信部45を介して他のMFPから情報を受信する情報受信手段35、ネットワーク通信部45を介して他のMFPに情報を送信する情報送信手段36、および、情報を不揮発性記憶装置46に書き込む情報書込手段37として機能する。
図3は、ディスプレイ41に表示される二装置画面52を示す図である。
情報表示手段31は、図3に示すように、MFP20自身に関する情報である自装置情報を表示する自装置情報表示領域60と、MFP20自身以外の他のMFPに関する情報である他装置情報を表示する他装置情報表示領域70とを含む画面である二装置画面52を表示する。例えば、自装置情報表示領域60および他装置情報表示領域70には、印刷の部数を数値で示す「部数」、印刷の濃度を数値で示す「濃度」、印刷の色を「白黒」または「カラー」の何れかで示す「カラー」、および、印刷を両面にするか否かを「する」または「しない」の何れかで示す「両面」という各種の印刷設定の情報が含まれている。
図2に示す指示受付手段32は、情報表示手段31が二装置画面52を表示しているとき、MFP20自身に対する指示と、他のMFPに対する指示とを受け付ける。例えば、指示受付手段32は、自装置情報の印刷設定と、他装置情報の印刷設定との一方に基づいて他方を一括して変更する指示を受け付ける。また、指示受付手段32は、MFP20自身に対する指示として、他装置情報の印刷設定に基づいたMFP20自身での印刷の指示を受け付ける。更に、指示受付手段32は、他のMFPに対する指示として、自装置情報の印刷設定に基づいた他のMFPでの印刷の指示を受け付ける。
ディスプレイ41は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである。
操作部42は、ディスプレイ41とともにタッチパネルを形成するボタンなどの入力デバイスである。
プリンタ43は、例えば、スキャナ44によって生成された画像データや、外部の装置からネットワーク通信部45を介して受信された印刷データなどの各種のデータを印刷する印刷デバイスである。
ネットワーク通信部45は、例えば、スキャナ44によって生成された画像データを外部の装置に送信したり、プリンタ43で印刷されるための印刷データを外部の装置から受信したりする。
不揮発性記憶装置46は、自装置情報を記憶する自装置情報記憶部46aと、他装置情報を記憶する他装置情報記憶部46bとを備えている。他装置情報記憶部46bは、MFP毎に他装置情報を記憶している。
画像形成システム10の複数のMFPのうちMFP20以外のMFPの構成は、MFP20の構成と同様であるので、説明を省略する。
次に、画像形成システム10の動作について説明する。
図4は、MFP20の動作のフローチャートである。
MFP20は、図4に示す動作と並行して次の動作を実行する。すなわち、MFP20は、MFP20自身に関する情報を他のMFPから情報受信手段35が受信したとき、情報受信手段35が受信した情報を自装置情報として情報書込手段37によって自装置情報記憶部46aに書き込む。また、MFP20は、他のMFPに関する情報を他のMFPから情報受信手段35が受信したとき、情報受信手段35が受信した情報を該当するMFPの他装置情報として情報書込手段37によって他装置情報記憶部46bに書き込む。
図4に示すように、MFP20の情報表示手段31は、図5に示す基本画面50をディスプレイ41に表示する(S101)。ここで、情報表示手段31は、自装置情報記憶部46aに記憶されている自装置情報に基づいて自装置情報表示領域60を表示する。
図5は、ディスプレイ41に表示される基本画面50を示す図である。
図5に示すように、基本画面50は、自装置情報表示領域60と、利用者が自装置情報の変更を希望するときに押すための「設定」ボタン61と、利用者が自装置であるMFP20での印刷の実行を希望するときに押すための「印刷」ボタン62と、利用者が他のMFPの選択を希望するときに押すための「他装置選択」ボタン63とを備えている。
図4に示すように、S101の処理の後、指示受付手段32は、「設定」ボタン61が押されたか否かを判断する(S102)。指示受付手段32は、「設定」ボタン61が押されていないとS102において判断すると、「印刷」ボタン62が押されたか否かを判断する(S103)。指示受付手段32は、「印刷」ボタン62が押されていないとS103において判断すると、「他装置選択」ボタン63が押されたか否かを判断する(S104)。S104において「他装置選択」ボタン63が押されていないと判断されると、情報表示手段31は、再び図5に示す基本画面50をディスプレイ41に表示する(S101)。
S102において「設定」ボタン61が押されたと判断されると、コントローラ30は、図6に示す基本画面用自装置情報設定処理を実行する(S105)。
図6は、基本画面用自装置情報設定処理のフローチャートである。
図6に示す基本画面用自装置情報設定処理において、情報表示手段31は、図7に示すように自装置情報の設定用のボタンを表示する(S121)。
図7は、基本画面50における自装置情報の設定用のボタンを示す図である。
図7に示すように、基本画面50における自装置情報の設定用のボタンには、利用者が自装置情報の変更の決定を希望するときに押すための「決定」ボタン61aと、利用者が自装置情報の変更の取り消しを希望するときに押すための「キャンセル」ボタン61bとが含まれている。
利用者は、図7に示す自装置情報表示領域60において、自装置情報を変更することができる。
図6に示すように、S121の処理の後、指示受付手段32は、「決定」ボタン61aが押されたか否かを判断する(S122)。指示受付手段32は、「決定」ボタン61aが押されていないとS122において判断すると、「キャンセル」ボタン61bが押されたか否かを判断する(S123)。指示受付手段32は、「キャンセル」ボタン61bが押されていないとS123において判断すると、再びS122の処理を実行する。
S122において「決定」ボタン61aが押されたと判断されると、情報書込手段37は、自装置情報表示領域60において変更された自装置情報を自装置情報記憶部46aに書き込む(S124)。
次いで、情報送信手段36は、S124において不揮発性記憶装置46に書き込まれた自装置情報をネットワーク通信部45を介して他のMFPに送信する(S125)。したがって、他のMFPは、MFP20から受信したMFP20の自装置情報を他装置情報として他のMFP自身の他装置情報記憶部に書き込む。
コントローラ30は、S123において「キャンセル」ボタン61bが押されたと判断されるか、S125の処理が実行されると、図6に示す基本画面用自装置情報設定処理を終了する。
図4に示すように、基本画面用自装置情報設定処理が終了されると、情報表示手段31は、再び図5に示す基本画面50をディスプレイ41に表示する(S101)。
指示受付手段32は、「印刷」ボタン62が押されたとS103において判断すると、自装置情報記憶部46aに記憶されている自装置情報に基づいて印刷を実行する(S106)。次いで、情報表示手段31は、再び図5に示す基本画面50をディスプレイ41に表示する(S101)。
S104において「他装置選択」ボタン63が押されたと判断されると、コントローラ30は、図8に示す他装置関係処理を実行する(S107)。
図8は、他装置関係処理のフローチャートである。
図8に示す他装置関係処理において、情報表示手段31は、図9に示すように他装置一覧画面51を表示する(S141)。なお、他装置一覧画面51に表示される他装置は、S141の実行時にネットワーク11経由でMFP20と接続されているMFPである。
図9は、ディスプレイ41に表示される他装置一覧画面51を示す図である。
図9に示すように、他装置一覧画面51は、自装置情報表示領域60と、「設定」ボタン61と、「印刷」ボタン62と、「他装置選択」ボタン63と、他装置の一覧を表示する他装置一覧領域80と、利用者が他装置の選択の決定を希望するときに押すための「決定」ボタン81とを備えている。他装置一覧領域80は、対象とする他装置を「選択しない」ということや、何れの他装置を対象とするかということを、ラジオボタンによって利用者が選択可能な領域である。なお、図9において、「設定」ボタン61、「印刷」ボタン62および「他装置選択」ボタン63は、利用者によって押されることができないようになっている。
図8に示すように、S141の処理の後、指示受付手段32は、「決定」ボタン81が押されたか否かを判断する(S142)。
S142において「決定」ボタン81が押されていないと判断されると、情報表示手段31は、再び図9に示す他装置一覧画面51をディスプレイ41に表示する(S141)。
S142において「決定」ボタン81が押されたと判断されると、コントローラ30は、他装置一覧領域80において「選択しない」が選択されたか否かを判断する(S143)。
コントローラ30は、S143において「選択しない」が選択されたと判断すると、図8に示す他装置関係処理を終了する。
図4に示すように、他装置関係処理が終了されると、情報表示手段31は、再び図5に示す基本画面50をディスプレイ41に表示する(S101)。
図8に示すように、S143において「選択しない」が選択されていないと判断すると、情報表示手段31は、図3に示す二装置画面52をディスプレイ41に表示する(S144)。
図3に示すように、二装置画面52は、自装置情報表示領域60と、「設定」ボタン61と、「印刷」ボタン62と、「他装置選択」ボタン63と、他装置情報表示領域70と、利用者が他装置情報の変更を希望するときに押すための「設定」ボタン71と、利用者が他装置での印刷の実行を希望するときに押すための「印刷」ボタン72とを備えている。ここで、情報表示手段31は、自装置情報記憶部46aに記憶されている自装置情報に基づいて自装置情報表示領域60を表示する。また、情報表示手段31は、他装置情報記憶部46bに記憶されている他装置情報のうち、S142において「決定」ボタン81が押されたと判断されたときに他装置一覧領域80において選択されていたMFP(以下「対象MFP」という。)の他装置情報に基づいて、他装置情報表示領域70を表示する。
図8に示すように、S144の処理の後、指示受付手段32は、自装置用の「設定」ボタン61が押されたか否かを判断する(S145)。指示受付手段32は、自装置用の「設定」ボタン61が押されていないとS145において判断すると、自装置用の「印刷」ボタン62が押されたか否かを判断する(S146)。指示受付手段32は、自装置用の「印刷」ボタン62が押されていないとS146において判断すると、「他装置選択」ボタン63が押されたか否かを判断する(S147)。指示受付手段32は、「他装置選択」ボタン63が押されていないとS147において判断すると、他装置用の「設定」ボタン71が押されたか否かを判断する(S148)。指示受付手段32は、他装置用の「設定」ボタン71が押されていないとS148において判断すると、他装置用の「印刷」ボタン72が押されたか否かを判断する(S149)。S149において他装置用の「印刷」ボタン72が押されていないと判断されると、情報表示手段31は、再び図3に示す二装置画面52をディスプレイ41に表示する(S144)。
S145において「設定」ボタン61が押されたと判断されると、コントローラ30は、図10に示す二装置画面用自装置情報設定処理を実行する(S150)。
図10は、二装置画面用自装置情報設定処理のフローチャートである。
図10に示す二装置画面用自装置情報設定処理において、情報表示手段31は、図11に示すように自装置情報の設定用のボタンを表示する(S161)。
図11は、二装置画面52における自装置情報の設定用のボタンを示す図である。
図11に示すように、二装置画面52における自装置情報の設定用のボタンには、「決定」ボタン61aと、「キャンセル」ボタン61bと、利用者が自装置情報の一括変更の決定を希望するときに押すための「他装置情報に基づいて一括変更」ボタン61cとが含まれている。なお、図11において、「設定」ボタン71および「印刷」ボタン72は、利用者によって押されることができないようになっている。
利用者は、図11に示す自装置情報表示領域60において、自装置情報を変更することができる。
図10に示すように、S161の処理の後、指示受付手段32は、「決定」ボタン61aが押されたか否かを判断する(S162)。指示受付手段32は、「決定」ボタン61aが押されていないとS162において判断すると、「キャンセル」ボタン61bが押されたか否かを判断する(S163)。指示受付手段32は、「キャンセル」ボタン61bが押されていないとS163において判断すると、「他装置情報に基づいて一括変更」ボタン61cが押されたか否かを判断する(S164)。指示受付手段32は、「他装置情報に基づいて一括変更」ボタン61cが押されていないとS164において判断すると、再びS162の処理を実行する。
S162において「決定」ボタン61aが押されたと判断されると、情報書込手段37は、自装置情報表示領域60において変更された自装置情報を自装置情報記憶部46aに書き込む(S165)。
次いで、情報送信手段36は、S165において自装置情報記憶部46aに書き込まれた自装置情報をネットワーク通信部45を介して他のMFPに送信する(S166)。したがって、他のMFPは、MFP20から受信したMFP20の自装置情報を他装置情報として他のMFP自身の他装置情報記憶部に書き込む。
S164において「他装置情報に基づいて一括変更」ボタン61cが押されたと判断されると、コントローラ30は、他装置情報記憶部46bに記憶されている対象MFPの他装置情報内の1つの項目を対象にする(S167)。例えば、コントローラ30は、対象MFPの他装置情報内の「部数」の項目を対象にする。
次いで、コントローラ30は、S167において対象とした項目(以下「対象項目」という。)が自装置情報記憶部46aに記憶されている自装置情報内に存在するか否かを判断する(S168)。
コントローラ30は、自装置情報内に存在するとS168において判断すると、対象項目の内容と同一の内容が自装置情報に設定可能であるか否かを判断する(S169)。例えば、自装置情報内の項目「部数」が1から50までの数値を設定可能である場合、コントローラ30は、対象項目「部数」の内容が1から50までの数値であるとき、設定可能であるとS169において判断し、対象項目「部数」の内容が51以上の数値であるとき、設定可能ではないとS169において判断する。
コントローラ30は、対象項目の内容と同一の内容が自装置情報に設定可能であるとS169において判断すると、対象項目の内容と同一の内容で自装置情報を変更する(S170)。
コントローラ30は、自装置情報内に存在しないとS168において判断するか、対象項目の内容と同一の内容が自装置情報に設定可能ではないとS169において判断すると、対象項目については設定の変更ができないことをディスプレイ41を介して利用者に通知する(S171)。
コントローラ30は、S170の処理またはS171の処理を終了すると、対象の他装置情報内の全ての項目を対象にしたか否かを判断する(S172)。
コントローラ30は、対象の他装置情報において未だ対象にしていない項目があるとS172において判断したとき、未だ対象にしていない項目についてS167の処理を実行する。
一方、対象の他装置情報内の全ての項目を対象にしたとS172において判断されると、情報書込手段37は、S167〜S172の処理によって一括して変更した自装置情報を自装置情報記憶部46aに書き込む(S165)。
次いで、情報送信手段36は、S165において自装置情報記憶部46aに書き込まれた自装置情報をネットワーク通信部45を介して他のMFPに送信する(S166)。したがって、他のMFPは、MFP20から受信したMFP20の自装置情報を他装置情報として他のMFP自身の他装置情報記憶部に書き込む。
コントローラ30は、S163において「キャンセル」ボタン61bが押されたと判断されるか、S166の処理が実行されると、図10に示す二装置画面用自装置情報設定処理を終了する。
図8に示すように、二装置画面用自装置情報設定処理が終了されると、情報表示手段31は、再び図3に示す二装置画面52をディスプレイ41に表示する(S144)。
S146において「印刷」ボタン62が押されたと判断されると、コントローラ30は、図12に示す自装置印刷処理を実行する(S151)。
図12は、自装置印刷処理のフローチャートである。
図12に示す自装置印刷処理において、情報表示手段31は、図13に示すように自装置による印刷用のボタンを表示する(S181)。
図13は、二装置画面52における自装置による印刷用のボタンを示す図である。
図13に示すように、二装置画面52における自装置による印刷用のボタンには、利用者が自装置情報に基づいた自装置による印刷の実行を希望するときに押すための「印刷実行」ボタン62aと、利用者が自装置による印刷の取り消しを希望するときに押すための「キャンセル」ボタン62bと、利用者が他装置情報に基づいた自装置による印刷の実行を希望するときに押すための「他装置情報に基づいて印刷実行」ボタン62cとが含まれている。なお、図13において、「設定」ボタン71および「印刷」ボタン72は、利用者によって押されることができないようになっている。
図12に示すように、S181の処理の後、指示受付手段32は、「印刷実行」ボタン62aが押されたか否かを判断する(S182)。指示受付手段32は、「印刷実行」ボタン62aが押されていないとS182において判断すると、「キャンセル」ボタン62bが押されたか否かを判断する(S183)。指示受付手段32は、「キャンセル」ボタン62bが押されていないとS183において判断すると、「他装置情報に基づいて印刷実行」ボタン62cが押されたか否かを判断する(S184)。指示受付手段32は、「他装置情報に基づいて印刷実行」ボタン62cが押されていないとS184において判断すると、再びS182の処理を実行する。
S182において「印刷実行」ボタン62aが押されたと判断されると、印刷実行手段33は、自装置情報記憶部46aに記憶されている自装置情報に基づいて印刷を実行する(S185)。
S184において「他装置情報に基づいて印刷実行」ボタン62cが押されたと判断されると、印刷実行手段33は、他装置情報記憶部46bに記憶されている対象MFPの他装置情報に基づいて印刷を実行する(S186)。
MFP20は、S185またはS186において印刷実行手段33が印刷を実行する前に、情報表示手段31が印刷のプレビューを自装置情報表示領域60に表示するようになっていても良い。そのようになっている場合、利用者は、自装置情報表示領域60に表示されたプレビューを見て、MFP20による印刷の実行を中止することができる。
なお、S185またはS186において印刷実行手段33が印刷を実行するデータは、例えば画像読込手段34がスキャナ44によって生成した画像データなど、どのようなデータであっても良い。
コントローラ30は、S183において「キャンセル」ボタン62bが押されたと判断されるか、S185の処理またはS186の処理が実行されると、図12に示す自装置印刷処理を終了する。
図8に示すように、自装置印刷処理が終了されると、情報表示手段31は、再び図3に示す二装置画面52をディスプレイ41に表示する(S144)。
S147において「他装置選択」ボタン63が押されたと判断されると、情報表示手段31は、再び図9に示す他装置一覧画面51をディスプレイ41に表示する(S141)。
S148において「設定」ボタン71が押されたと判断されると、コントローラ30は、図14に示す他装置情報設定処理を実行する(S152)。
図14は、他装置情報設定処理のフローチャートである。
図14に示す他装置情報設定処理において、情報表示手段31は、図15に示すように他装置情報の設定用のボタンを表示する(S201)。
図15は、二装置画面52における他装置情報の設定用のボタンを示す図である。
図15に示すように、二装置画面52における他装置情報の設定用のボタンには、「決定」ボタン71aと、「キャンセル」ボタン71bと、利用者が他装置情報の一括変更の決定を希望するときに押すための「自装置情報に基づいて一括変更」ボタン71cとが含まれている。なお、図15において、「設定」ボタン61、「印刷」ボタン62および「他装置選択」ボタン63は、利用者によって押されることができないようになっている。
利用者は、図15に示す他装置情報表示領域70において、他装置情報を変更することができる。
図14に示すように、S201の処理の後、指示受付手段32は、「決定」ボタン71aが押されたか否かを判断する(S202)。指示受付手段32は、「決定」ボタン71aが押されていないとS202において判断すると、「キャンセル」ボタン71bが押されたか否かを判断する(S203)。指示受付手段32は、「キャンセル」ボタン71bが押されていないとS203において判断すると、「自装置情報に基づいて一括変更」ボタン71cが押されたか否かを判断する(S204)。指示受付手段32は、「自装置情報に基づいて一括変更」ボタン71cが押されていないとS204において判断すると、再びS202の処理を実行する。
S202において「決定」ボタン71aが押されたと判断されると、情報書込手段37は、他装置情報表示領域70において変更された他装置情報を他装置情報記憶部46bに書き込む(S205)。
次いで、情報送信手段36は、S205において他装置情報記憶部46bに書き込まれた他装置情報をネットワーク通信部45を介して他のMFPに送信する(S206)。したがって、他のMFPは、MFP20から受信した他装置情報が他のMFP自身の情報であるとき、MFP20から受信した他装置情報を自装置情報として他のMFP自身の自装置情報記憶部に書き込み、MFP20から受信した他装置情報が他のMFP自身の情報ではないとき、MFP20から受信した他装置情報を他のMFP自身の他装置情報記憶部に書き込む。
S204において「自装置情報に基づいて一括変更」ボタン71cが押されたと判断されると、コントローラ30は、自装置情報記憶部46aに記憶されている自装置情報内の1つの項目を対象にする(S207)。
次いで、コントローラ30は、S207において対象とした項目(以下「対象項目」という。)が他装置情報記憶部46bに記憶されている対象MFPの他装置情報内に存在するか否かを判断する(S208)。
コントローラ30は、他装置情報内に存在するとS208において判断すると、対象項目の内容と同一の内容が対象MFPの他装置情報に設定可能であるか否かを判断する(S209)。
コントローラ30は、対象項目の内容と同一の内容が対象MFPの他装置情報に設定可能であるとS209において判断すると、対象項目の内容と同一の内容で対象MFPの他装置情報を変更する(S210)。
コントローラ30は、対象MFPの他装置情報内に存在しないとS208において判断するか、対象項目の内容と同一の内容が対象MFPの他装置情報に設定可能ではないとS209において判断すると、対象項目については設定の変更ができないことをディスプレイ41を介して利用者に通知する(S211)。
コントローラ30は、S210の処理またはS211の処理を終了すると、自装置情報内の全ての項目を対象にしたか否かを判断する(S212)。
コントローラ30は、自装置情報において未だ対象にしていない項目があるとS212において判断したとき、未だ対象にしていない項目についてS207の処理を実行する。
一方、自装置情報内の全ての項目を対象にしたとS212において判断されると、情報書込手段37は、S207〜S212の処理によって一括して変更した対象MFPの他装置情報を他装置情報記憶部46bに書き込む(S205)。
次いで、情報送信手段36は、S205において他装置情報記憶部46bに書き込まれた対象MFPの他装置情報をネットワーク通信部45を介して他のMFPに送信する(S206)。したがって、他のMFPは、MFP20から受信した他装置情報が他のMFP自身の情報であるとき、MFP20から受信した他装置情報を自装置情報として他のMFP自身の自装置情報記憶部に書き込み、MFP20から受信した他装置情報が他のMFP自身の情報ではないとき、MFP20から受信した他装置情報を他のMFP自身の他装置情報記憶部に書き込む。
コントローラ30は、S203において「キャンセル」ボタン71bが押されたと判断されるか、S206の処理が実行されると、図14に示す他装置情報設定処理を終了する。
図8に示すように、他装置情報設定処理が終了されると、情報表示手段31は、再び図3に示す二装置画面52をディスプレイ41に表示する(S144)。
S149において「印刷」ボタン72が押されたと判断されると、コントローラ30は、図16に示す他装置印刷処理を実行する(S153)。
図16は、他装置印刷処理のフローチャートである。
図16に示す他装置印刷処理において、情報表示手段31は、図17に示すように他装置による印刷用のボタンを表示する(S221)。
図17は、二装置画面52における他装置による印刷用のボタンを示す図である。
図17に示すように、二装置画面52における他装置による印刷用のボタンには、利用者が他装置情報に基づいた他装置による印刷の実行を希望するときに押すための「印刷実行」ボタン72aと、利用者が他装置による印刷の取り消しを希望するときに押すための「キャンセル」ボタン72bと、利用者が自装置情報に基づいた他装置による印刷の実行を希望するときに押すための「自装置情報に基づいて印刷実行」ボタン72cとが含まれている。なお、図17において、「設定」ボタン61、「印刷」ボタン62および「他装置選択」ボタン63は、利用者によって押されることができないようになっている。
図16に示すように、S221の処理の後、指示受付手段32は、「印刷実行」ボタン72aが押されたか否かを判断する(S222)。指示受付手段32は、「印刷実行」ボタン72aが押されていないとS222において判断すると、「キャンセル」ボタン72bが押されたか否かを判断する(S223)。指示受付手段32は、「キャンセル」ボタン72bが押されていないとS223において判断すると、「自装置情報に基づいて印刷実行」ボタン72cが押されたか否かを判断する(S224)。指示受付手段32は、「自装置情報に基づいて印刷実行」ボタン72cが押されていないとS224において判断すると、再びS222の処理を実行する。
S222において「印刷実行」ボタン72aが押されたと判断されると、情報送信手段36は、他装置情報記憶部46bに記憶されている対象MFPの他装置情報に基づいた印刷データを対象MFPに送信する(S225)。したがって、対象MFPは、MFP20から受信した印刷データに基づいた印刷を実行する。
S224において「自装置情報に基づいて印刷実行」ボタン72cが押されたと判断されると、情報送信手段36は、自装置情報記憶部46aに記憶されている自装置情報に基づいた印刷データを対象MFPに送信する(S226)。したがって、対象MFPは、MFP20から受信した印刷データに基づいた印刷を実行する。MFP20の自装置情報に基づいて対象MFPに印刷を実行させることは、例えばMFP20が用紙切れであるときに便利である。
MFP20は、S225またはS226において情報送信手段36が印刷データを対象MFPに送信する前に、情報表示手段31が印刷のプレビューを他装置情報表示領域70に表示するようになっていても良い。そのようになっている場合、利用者は、他装置情報表示領域70に表示されたプレビューを見て、対象MFPによる印刷の実行を中止することができる。
なお、S225またはS226において情報送信手段36が送信する印刷データは、例えば画像読込手段34がスキャナ44によって生成した画像データなど、どのようなデータであっても良い。
コントローラ30は、S223において「キャンセル」ボタン72bが押されたと判断されるか、S225の処理またはS226の処理が実行されると、図16に示す他装置印刷処理を終了する。
図8に示すように、他装置印刷処理が終了されると、情報表示手段31は、再び図3に示す二装置画面52をディスプレイ41に表示する(S144)。
以上に説明したように、MFP20は、自装置情報表示領域60および他装置情報表示領域70を含む二装置画面52を表示するので、MFP20自身および他のMFPの一方に関する情報がディスプレイ41に表示されているときに、MFP20自身および他のMFPの他方に対する利用者からの指示を受け付けることができる。
また、MFP20は、自装置情報の印刷設定と、他装置情報の印刷設定との一方に基づいて他方を一括して変更する指示を受け付ける(S164、S204)ので、自装置情報の印刷設定と、他装置情報の印刷設定との一方に基づいて他方を一括して変更することができる。
また、MFP20は、MFP20自身に対する指示として、他装置情報の印刷設定に基づいたMFP20自身での印刷の指示を受け付ける(S184)ので、他装置情報の印刷設定に基づいてMFP20自身で印刷することができる。
また、MFP20は、他のMFPに対する指示として、自装置情報の印刷設定に基づいた他のMFPでの印刷の指示を受け付ける(S224)ので、自装置情報の印刷設定に基づいて他のMFPに印刷させることができる。
なお、MFP20は、自装置情報に基づいたMFP20自身での印刷のプレビューと、他装置情報に基づいたMFP20自身での印刷のプレビューとの何れか一方を自装置情報領域60に表示すると同時に、自装置情報に基づいた対象MFPでの印刷のプレビューと、他装置情報に基づいた対象MFPでの印刷のプレビューとの何れか一方を他装置情報領域70に表示することができるようになっていても良い。そのようになっている場合、利用者は、自装置情報領域60および他装置情報領域70に表示されたプレビューを比較することができる。
また、MFP20は、本実施の形態において対象MFPを選択するようになっているが、予め決められている対象MFPについて二装置画面52を表示するようになっていても良い。
なお、本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、コピー機、プリンタなど、MFP以外の画像形成装置であっても良い。