JP6512651B1 - 笠木構造 - Google Patents

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【課題】建物の笠木に高い止水性と通気性を備えさせることもできる通し笠木下地部材を有する笠木構造を提供する。【解決手段】並んだ壁の頂部を塞ぐ笠木構造2を、笠木10と、一対の通し笠木下地部材と、一対の通し笠木下地部材40を繋ぐ笠木下地連結部材30とから構成した。各々の通し笠木下地部材が、水平部11と垂下部12とからなり、各々の壁に沿って長く延びると共に、各々の水平部が、通気孔を有さないと共に、長手方向全長に亘って突出された第1立設片42を有するようにした。これにより、笠木の内部と外部とが通じる部分を限定させ、通し笠木下地部材の水平部と垂下部と、壁とがなす隙間に樹脂シール剤を注入しなくても、笠木内部に水が浸入しにくい。笠木の水平部の上に雨水が浸入された場合であっても、第1立設片により堰き止められ、屋内側に浸入されることはない。【選択図】図2

Description

本発明は、並んだ2枚の壁の頂部を塞ぐ笠木構造に関する。より詳細には、高い止水性を備えた笠木とすることができると共に、通気性のある笠木とすることもできる通し笠木下地部材を有する笠木構造に関する。また、笠木と笠木の突合せ部からも水が浸入されにくいと共に、仮に突合せ部に水が浸入しても確実に排水させることができるジョイント具を有する笠木構造に関する。
従来の笠木構造は、長く延びる笠木水平部と、その長辺両端部から垂下される垂設部からなる笠木と、笠木を引っ掛ける短尺矩形の笠木装着金物とを備えている。笠木装着金物は、2枚の壁に亘るように、その略中央部がいずれかの壁の頂部に固定される。そして笠木装着金物の壁側の両端部に、笠木の垂設部の内面に備えられた爪部が引っ掛けられて、長く延びる笠木が壁の頂部に固定される。
詳細には、まず、長く薄い金属板をコ字形状に曲げた板金部材の凹部が、2枚の壁の頂部に被されて、2枚の壁の頂部の隙間が塞がれる。そして、笠木装着金物が、コ字形状の板金部材の上に所定間隔で固定される。次に、笠木が笠木装着金物の上方から被せられ、笠木装着金物の壁際の両端部に、笠木の垂設部の爪部が引っ掛けられ、笠木が固定される。更に、壁又は板金部材と、笠木垂下部との隙間に樹脂シール剤が注入され、笠木と建物との隙間が止水されている。
従来の笠木構造は、笠木装着金物の幅が狭いため、笠木の全長に亘って形成されている垂設部の爪部の一部が、笠木装着金物に引っ掛けられているにすぎず、笠木装着金物と接していない笠木の大部分と、前記コ字形状の板金部材との間には隙間が空いていた。この隙間から、笠木内部に水が浸入しないように、前記コ字形状の板金部材又は壁と、笠木の垂下部との隙間が樹脂シール剤だけにより止水されていた。しかし、前記隙間を完全に止水することは困難であった。
しかも、隙間に注入された樹脂シール剤は、外気温の変化や紫外線の照射等により経年変化しやすく、ひび割れや接着切れを発生させやすいという弱点があった。こうしたひび割れまたは接着切れ等が発生した箇所に、台風時等の強風により吹き上げられた雨水が吹き込んで、笠木の内部に雨水が浸入し、建物内に漏水を発生させていた。そして、笠木の内部に浸入した水は、薄い板金部材と壁材との隙間を伝って漏水し、建物内に湿気によるかび・腐食を発生させる原因ともなっていた。
そこで、樹脂シール剤が劣化しても、笠木の内部に水を浸入させず、かび等が発生しないように、通気性だけでなく、高い止水性を備えさせることができる笠木構造が求められていた。また、笠木と壁との隙間だけでなく、笠木と笠木の突合せ部分からも水が浸入しにくく、仮に突合せ部から水が浸入しても、屋外に排水させることができるジョイント具を備えた笠木構造が求められていた。
特許文献1には、換気構造を有すると共に、笠木の内部に雨水が浸入することを防止させる止水笠木構造の技術が開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、2枚の壁の頂部を塞ぐように、薄板からなる通し笠木固定下地が固定され、通し笠木固定下地には、水平に多数の通気孔が形成されていると共に、強風時には通気孔を塞ぐ開閉弁が、通気孔の下方に軸動可能に形成されている。
特許文献2の実施例4、図10から図12に記載の技術には、通し笠木固定下地の外部側には建物外に通じる複数の通気孔が、通し笠木固定下地の内部側には建物内に通じる複数の通気孔が、夫々1列ずつ形成され、建物内外の通気性が確保されている。しかし、強風時には、通気孔の開閉弁が強風に煽られて振動し、通気孔から雨水が浸入することを止めることができないという課題があった。
そして、通し笠木固定下地の天面に浸入した雨水は、外部に流出されにくく、通し笠木固定下地の上に留まりやすかった。溜まった雨水は、小さな段部程度は乗り越え、建物内に通じる通気孔から、建物内に漏水されやすかった。また、経年劣化や砂埃の蓄積等によって開閉弁が動きにくくなり、開放された状態のままとなった場合には、強風により壁伝いに噴き上がった雨水が、2枚の壁に挟まれた通気空間に浸入されやすいという課題があった。
特許文献2には、建物の屋上やベランダの外壁として用いられるパラペット部における換気構造の技術が開示されている。特許文献2に記載の技術によれば、並んだ柱体、間柱を挟んだ二枚の外壁のうち、屋外側にある外壁の上部をあけて、パラペットの側面に通気用の開放部を形成させている。この開放部に、建物内外を通気させる通気経路を有する換気本体を装着させている。この通気経路は、上方からの垂下片で、通気経路をU字形状に折れ曲るように形成させ、通気孔から直線的に雨水が浸入しないようにさせている。
しかし、特許文献2に記載の技術によれば、笠木の垂下部端部が、換気本体の側面の上部に接しているにすぎず、換気本体の通気孔が直接外気に面しているため、強風により雨水が笠木の中に、直接的に吹き込みやすいという課題があった。
前記のように、換気笠木とされている特許文献1又は特許文献2によっても、強風時に笠木の中に吹き込んだ雨水は、笠木の中から外部には排出されにくく、そのため屋内側に漏水を発生させやすいという課題もあった。
特許文献1:特開2003−206606号公報
特許文献2:特開2012−102486号公報
本発明は、建物の笠木に高い止水性を備えさせることも、通気性を備えさせることもできる通し笠木下地部材を有する笠木構造を提供することを課題とした。また、笠木と笠木の突合せ部からも水が浸入しにくく、仮に突合せ部に水が浸入しても建物の外に排水させることができる笠木構造、更に、笠木の幅・見付高さ等の形態に差異があっても、通し笠木下地部材を使用することができる笠木構造を提供することを課題とした。
本発明の第1の発明の笠木構造は、並んだ壁の頂部を塞ぐ笠木構造であって、笠木水平部と、前記笠木水平部の両端から垂下される垂設部とを有する笠木と、一対の通し笠木下地部材と、前記一対の通し笠木下地部材を繋ぐ笠木下地連結部材とからなり、前記笠木の各々の垂設部の内面には、全長に亘って爪部が備えられ、前記笠木下地連結部材は、並んだ壁に亘るように配設され、少なくともいずれかの壁の頂部に螺合固定され、各々の前記通し笠木下地部材が、水平部と垂下部とからなり、前記水平部と前記垂下部のいずれもが、隣り合う笠木と笠木の突合せ隙間を除く長さとされ、各々の壁に沿って長く延び、前記笠木下地連結部材を挟んで配列され、各々の前記水平部が、通気孔を有さないと共に、長手方向全長に亘って上方に突出された第1立設片を有し、前記水平部の内方側端部が、前記笠木下地連結部材に当接されて、各々の前記通し笠木下地部材と前記笠木下地連結部材とが一体とされ、前記通し笠木下地部材と前記笠木下地連結部材とのいずれもが、予めいずれかの壁の頂部に一体に螺合固定された状態で、各々の前記爪部が、前記垂下部に引っ掛けられ、前記通し笠木下地部材に前記笠木が固定された状態で、前記爪部と前記垂下部との隙間から浸入した水が、第1立設片から内方に浸入しないようにされていることを特徴としている。
通し笠木下地部材が各々の壁に沿って長く延びていることにより、笠木を固定させた状態で、笠木の爪部と、通し笠木下地部材の垂下部とを連続して接しさせている。すなわち、笠木と通し笠木下地部材とを接しさせ、通し笠木下地部材と壁の頂部とを接しさせて、笠木の内部と外部とが通じる部分を限定させている。これにより、通し笠木下地部材の水平部と垂下部と、壁とがなす隙間に樹脂シール剤を注入しなくても、笠木内部に水が浸入しにくいという従来にない有利な効果を奏する。
通し笠木下地部材および笠木下地連結部材は金属部材が好適であるが限定されない。通し笠木下地部材の水平部が通気孔を有さないと共に、長手方向全長に亘って突出された第1立設片を有している。これにより、強風により吹き上げられて壁面に沿って上がった水が、笠木内外の気圧差により、笠木と通し笠木下地部材との接面から滲むように、笠木の水平部の上に浸入しても、第1立設片により堰き止められ、屋内側に浸入されることはないという有利な効果を奏する。
一対の通し笠木下地部材が、笠木下地連結部材により繋がれていることにより、通し笠木下地部材が同一でも、笠木下地連結部材のみを長さが異なる部材に交換させることにより、内法の異なる笠木にも、同一の通し笠木下地部材を適用することができ、通し笠木下地部材を汎用性が高い笠木構成部品とすることができる。これにより、二枚の壁の外寸が異なる場合であっても、共通した通し笠木下地部材を使用することができ、壁の外寸毎に応じた通し笠木下地部材を製造しなくてもよい。
本発明の第1の発明によれば、笠木の内部と外部とが通じる部分を限定させ、通し笠木下地部材の水平部と垂下部と、壁とがなす隙間に樹脂シール剤を注入しなくても、笠木内部に水が浸入しにくいという従来にない有利な効果を奏する。また、笠木内外の気圧差により、笠木と通し笠木下地部材との接面から滲むように、笠木の水平部の上に雨水が浸入しても、第1立設片により堰き止められ、屋内側に浸入されることはないという有利な効果を奏する。
本発明の第2の発明は、第1の発明の笠木構造であって、前記通し笠木下地部材の垂下部が、前記笠木の前記垂設部との間に隙間を有し、前記垂下部が前記隙間に対向し、前記隙間に通気させる通気孔を有していることを特徴としている。
笠木を通気性がある通気笠木とさせる場合には、通し笠木下地部材の垂下部に、笠木の内面に向けて通気孔を備えさせ、通し笠木下地部材の水平部と垂下部と、壁とがなす隙間に樹脂シール剤を注入しないようにしておけばよい。そうすると垂下部に形成されている通気孔から笠木の内面に向けて、建物外の空気が通気される。
通気された空気に水滴が含まれていても、空気は笠木の垂設部の内面に向けて流入されるため、水滴は垂設部に付着し、垂設部と垂下部の間に沿って下方に垂れ、笠木の水平部の上には上りにくい。仮に、建物内外の気圧差により笠木の水平部の上に雨水が上ったとしても、第1立設片に堰き止められるため、通し笠木下地部材の内方に雨水が浸入することはない。
第2の発明によれば、笠木を通気性がある通気笠木とさせても、建物内に雨水が流入しにくいという有利な効果を奏する。なお、前記隙間の高さを高くすれば、吹き上がりによっても雨水が浸入しにくく、更に好適である。
本発明の第3の発明は、第1又は第2の発明の笠木構造であって、各々の前記通し笠木下地部材の水平部が、第1立設片よりも外方に、長手方向全長に亘って延びる第2立設片を有し、第1の立設片と第2立設片との間が通気孔のない溝部とされ、前記笠木の内部に水が浸入した場合であっても、前記通し笠木下地部材の長手方向の端部まで、浸入した水を前記溝部に沿って案内させて排水させる排水溝をなしていることを特徴としている。
第3の発明によれば、第1立設片と第2立設片との間が排水溝として機能される。気圧差により通気孔から空気とともに侵入した水滴が、垂設部にあたって飛沫となって笠木水平部の下面に付着して滴っても、第1立設片と第2立設片との間の排水溝により笠木の長手方向に滴った水を案内して排水させるため、建物内に水を浸入させにくい。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明の笠木構造であって、笠木と笠木を突き合わせた突合せ隙間の下方を塞ぐジョイント具を含み、前記ジョイント具の天面には、笠木を横断する方向に延びる複数の溝が備えられ、前記突合せ隙間の下方には、前記突合せ隙間との空間に止水剤が充填される第1溝が配され、第1溝を挟んだ両側には、第1溝から浸入した水を排水させる第2溝が配され、第2溝の外側方には、笠木の下面と溝との間に止水材を嵌め込む第3溝が配されていることを特徴としている。
複数の溝は、少なくとも5本並んで配設され、中央の溝が第1溝とされ、笠木の突き合わせ隙間の下方に配される。突き合わせ隙間と第1溝には樹脂シール剤等の止水剤が充填される。しかし、笠木の板厚が約2mmなので、樹脂シール剤の厚さも限られ、樹脂シール剤を長期間良好に付着させておくことは困難である。そこで第1溝の両側に、第1溝から浸入した水を排水させる第2溝を配設させている。また、第2溝の外側方には、止水材を嵌め込む第3溝を配設させ止水材を嵌め込んで、笠木の下面と溝との隙間を塞いでいる。
第4の発明によれば、第1溝の止水剤が劣化し、第1溝と笠木下面との隙間から水が浸入するようになった場合でも、第2溝が水を受けて排水させると共に、第3溝に嵌合された止水材が止水壁をなすため、二枚の壁の間にある通気空間には水が浸入されないという効果を奏する。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明の笠木構造であって、第1立設片に被せる高さ調整部材を含み、前記高さ調整部材が第1立設片に被せられて、前記笠木の下面と第1立設片の天部との距離を適合させていることを特徴としている。
第5の発明によれば、笠木のデザイン、製造者等が異なることにより、笠木下面から壁天面までの高さが異なる場合であっても、高さ調整部材が第1立設片に被せられて、笠木の下面と第1立設片の天部との距離を適合させているため、笠木下地通し金物を複数の形態の笠木に共用することができ、汎用性が高い笠木部材とすることができる。
本発明の第6の発明は、第1から第5の発明の笠木構造であって、長く延びる板材からなる垂下片を含み、前記垂下部に沿って、前記垂下部の内面に垂下片が着装され、壁面に沿う噴き上がり水の浸入を抑制させていることを特徴としている。第6の発明によれば、垂下部に沿って、垂下部の内面に垂下片が着装されているため、壁と通し笠木下地金物の垂下部とがなす隙間が高くなり、強風による吹き上がりがあっても、笠木への水の浸入を抑制しやすく、止水性と通気性を両立させた笠木構造とすることができる。
本発明の第7の発明は、第1から第6の発明の笠木構造であって、通し笠木下地部材の垂下部が、内方に向けて突出されると共に長手方向に沿って延びる突出片を有していることを特徴としている。第7の発明によれば、樹脂シール剤が3面接着とならないように、突出片に接着防止処理をしておくことにより、良好な形状の止水シールとすることが容易である。接着防止処理は、接着防止テープを貼付する、接着防止塗装をする、バックアップ材を密着させる等すればよい。
第8の発明は、第7の発明の笠木構造であって、前記突出片に、壁面を照射する発光体が装着されていることを特徴としている。第8の発明によれば、建物の笠木沿いに容易に発光体が装着できるため、夜間に建物の形状を浮かび上がらせるような装飾を容易にすることができる。
・本発明の第1の発明によれば、笠木の内部と外部とが通じる部分を限定させ、通し笠木下地部材の水平部と垂下部と、壁とがなす隙間に樹脂シール剤を注入しなくても、笠木内部に水が浸入しにくいという従来にない有利な効果を奏する。また、笠木内外の気圧差により、笠木と通し笠木下地部材との接面から滲むように、笠木の水平部の上に浸入した雨水も、第1立設片により堰き止められ、屋内側に浸入されることはないという有利な効果を奏する。
・第2の発明によれば、笠木を通気性がある通気笠木とさせても、建物内に雨水が流入しにくいという有利な効果を奏する。
・第3の発明によれば、第1立設片と第2立設片との間が排水溝として機能し、排水溝により笠木の長手方向に滴った水を案内して排水させるため、建物内に水を浸入させにくい。
・第4の発明によれば、第1溝の止水剤が劣化し、第1溝と笠木下面との隙間から水が浸入するようになった場合でも、第2溝が水を受けて排水させると共に、第3溝に嵌合された止水材が止水壁をなすため、二枚の壁の間にある通気空間には水が浸入されないという効果を奏する。
・第5の発明によれば、笠木下地通し金物を複数の形態の笠木に共用することができ、汎用性が高い笠木部材とすることができる。
・第6の発明によれば、壁と笠木の垂下部とがなす隙間が高くなり、強風による吹き上がりがあっても、笠木への水の浸入を抑制しやすく、止水性と通気性を両立させた笠木構造とすることができる。
・第7の発明によれば、樹脂シール剤が3面接着とならないように、突出片に接着防止処理をしておくことにより、良好な形状の止水シールとすることが容易である。
・第8の発明によれば、建物の笠木沿いに容易に発光体が装着できるため、夜間に建物の形状を浮かび上がらせるような装飾を容易にすることができる。
笠木構造の断面図(実施例1)。 笠木構造の断面図及び斜視図(実施例2)。 笠木構造の組立工程を説明する斜視図(実施例2)。 形態が異なる笠木に適用された笠木構造の断面図(実施例3)。 通気性がある笠木構造の断面図(実施例4)。 屋内側にのみ通気性がある笠木構造の断面図(実施例5)。 通し笠木下地部材に突出片を備えさせた笠木構造の断面図(実施例6)。
並んだ壁の頂部を塞ぐ笠木構造において、笠木と通し笠木下地部材とを連続して接しさせると共に、通し笠木下地部材と壁の頂部とを連続して接しさせて、笠木の内部と外部とが通じる部分を限定させるようにした。更に、通し笠木下地部材の水平部に、通気孔を有さないと共に、長手方向全長に亘って突出された第1立設片を備えさせるようにした。
実施例1では、第1立設片を備えた通し笠木下地部材を含む笠木構造1を、図1を参照して説明する。図1は、建物の最上階のパラペット部100における笠木構造1の断面図を示している。実施例1では、立設片として一つの立設片だけを備え、通気孔を有していない笠木構造を説明し、実施例2において二つの立設片を備えた笠木構造を説明する。
実施例1では、図上左側が鉄筋コンクリート建物の屋上床101とされ、図上左側の壁はパラペット壁102であり、右側は外壁103とされている。図上右側に配置される既成コンクリート版の外壁103が、山形鋼104を連結部材として、ボルト105により連結され固定されている。屋上床からパラペット壁102の頂部までは、複数枚の防水シート106が重ねられて、屋上の防水処理がされている。防水処理がされたパラペット壁102の頂部の位置と、外壁103の頂部の位置は、ほぼ同じ高さに揃えられている。また、パラペット壁と外壁との間には、通気空間をなす隙間107があけられている。
笠木構造1は、並んだ壁の頂部を覆う笠木10と、笠木を引っ掛けて固定させる一対の通し笠木下地部材20と、一対の通し笠木下地部材を繋ぐ笠木下地連結部材30とからなっている。笠木10は、一対の通し笠木下地部材20を介して、パラペット壁102の頂部と外壁103の頂部に固定される。
笠木10は、パラペット壁102と外壁103の頂部を覆う笠木水平部11と、笠木水平部の長手方向の両端部から垂下される垂設部12,12とを有している。笠木は、例えば長さが約3m、幅が約45cm、板厚が約2mmのアルミ製の薄板とされればよい。通し笠木下地部材20は、長手方向の長さが、笠木の長さよりジョイント具50(図3参照)の長さだけ短く、幅が約10〜15cm、板厚が約2mmのアルミ製の薄板とされればよい。笠木水平部11は、雨水により外壁を汚損させないように、屋上側に傾斜され、笠木天面への雨水は屋上に排水される。笠木の両端部から垂設される垂設部12,12は、その内面に、長手方向全長に亘って、一対の通し笠木下地部材20に引っ掛けて、笠木を固定させる爪部13,13を有している。
笠木下地連結部材30は、パラペット壁と外壁との間の隙間107を跨ぐように、壁に交差する方向の長さが約20cmの長さ、幅が15cm、板厚が約9mmとされればよい。笠木10、通し笠木下地部材20、笠木下地連結部材30はいずれも、金型により押し出されて、定尺に切断されて形成されればよい。なお、形状・板厚・材質等が限定されないのは勿論のことである。
一対の通し笠木下地部材20,20は、各々の壁の頂部に固定される。各々の通し笠木下地部材は水平部21と垂下部22とからなり、パラペット壁102と外壁103に沿って長く延びる状態で、夫々ほぼ左右対称となるように、笠木下地連結部材30を挟んで両側に配設されている。通し笠木下地部材の垂下部22の鉛直方向の長さは、通し笠木下地部材20に笠木10が固定された状態で、垂下部22の先端と笠木の爪部13の内側との接面23に、隙間ができないように、笠木の垂設部12の長さに適合する長さとされている。なお、笠木の垂設部12と、通し笠木下地部材の垂下部22とを、適宜のピッチでビスにより固定させておけば、強風等によっても笠木が捲れあがるようにして脱落することがないことは勿論のことである。
また、実施例1の通し笠木下地部材の垂下部22には通気孔が形成されておらず、高い止水性が求められるパラペット部に適用される笠木構造とされている。各々の通し笠木下地部材の垂下部22と、各々の壁102,103の外側垂直面との隙間108には、壁に沿って長く延びるバックアップ材200が嵌め込まれ、水が浸入しないように樹脂剤210により止水処理がされている。
実施例1の各々の通し笠木下地部材20は、水平部21にも通気孔を有さないと共に、通し笠木下地部材の長手方向全長に亘って、上方に突出された第1立設片24を有している。また、水平部にはビス孔25(図3参照)が備えられ、ビス26により通し笠木下地部材20が壁の頂部に固定される。第1立設片24は、通し笠木下地部材の水平部21の屋内側に設けられている。
仮に、笠木内外の気圧差により、笠木10と通し笠木下地部材20との接面23の僅かな隙間から滲むようにして、笠木の水平部21の上まで水300が浸入したとしても、第1立設片24により堰き止められ、第1立設片より内側には水が浸入されることがない。
通し笠木下地部材20の底面と各々の壁102,103の頂部との隙間に、止水材220により止水処理をしておくと、止水性がより高くなる。止水材220は、壁の頂部の僅かな凹凸に追従して変形可能な公知の水膨張ゴム等とされると、通し笠木下地部材20と各々の壁102,103の頂部との間に隙間ができず、好適である。
笠木下地連結部材30は、並んだ壁に跨る平坦な基部31と、前記基部から起立された一対の起立部32,32と、通し笠木下地部材の端面を上下に挟んで保持させる保持片33とを有している。笠木下地連結部材30は、定尺の一つの笠木10について、両端部と中央部の計3ヵ所に、約1.5m間隔に配置される。笠木下地連結部材30の長さ・幅・板厚・固定間隔等は、笠木と通し笠木下地部材に応じて決定されればよく、限定されない。
基部31の中央部には、笠木下地連結部材30を壁の頂部に固定させるためのビス孔34が備えられている(実施例2の図3参照)。前記中央部を挟んだ両側には、いずれかの壁の頂部に、通し笠木下地部材20と一体にビス固定させるためのビス孔35が備えられている。起立部32は、上端が側方に屈曲されると共に、上面に弾性部材36が貼着されている。各々の起立部32の高さは、前記弾性部材36を笠木10の下面に接しさせた状態で、笠木と通し笠木下地部材との接面23に、隙間が空かない高さとされればよい。
保持片33は、基部31に平行に突出され、保持片33と基部31との間の隙間に、通し笠木下地部材の水平部の内方側端部27を挿し込ませて当接させる。前記内方側端部27を、基部31の天面から浮き上がらないようにさせた状態で、笠木下地連結部材30と通し笠木下地部材20とが、ビス26により一体に、壁の頂部に固定される(実施例2の図2(B)図参照)。
実施例2では、第1立設片と第2立設片とを有する通し笠木下地部材40と、笠木10と笠木10を突き合わせた突合せ隙間の下方を塞ぐジョイント具50とを含んだ笠木構造2を、図2及び図3を参照して説明する。図2は、笠木構造2の説明図を示している。図2(A)図は、図2(B)図のA−A位置の断面図を示し、図2(B)図は笠木と笠木との突合せ部の斜視図を示している。
図3は、笠木構造2の組立図を示している。図2(B)図及び図3では、理解を容易にするため、図上手前側の笠木を省略し、ジョイント具50に装着された止水材を着色して示している。また、実施例2以下では、実施例1で説明した笠木構造と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
通し笠木下地部材40は、水平部41に第1立設片42と第2立設片43とを有し、各々の立設片の間が溝部44とされている。第2立設片43は、第1立設片42よりも外方に配されると共に、通し笠木下地部材40の長手方向全長に亘って延びている(図2(B)図参照)。第2立設片42の高さは、溝部44に沿って案内される水300が第1立設片42を越えないように、第1立設片の高さよりも低くされている。また、垂下部45に建物内部と笠木外部とを通気させる通気孔46を有している。
気圧差により通気孔46から空気と共に侵入した水301が、笠木の垂設部12の内面にあたって飛沫となって笠木水平部11の下面に付着して滴った場合は、第2立設片43又は第1立設片42のいずれかにより堰き止められ、第1立設片42よりも内方に水が浸入されることがない。第2立設片43により堰き止められた水は、垂下部45の外面を垂れるように排出される。第1立設片42により堰き止められた水300は、第1立設片と第2立設片の間の溝部44に沿って、通し笠木下地部材40の長手方向端部47(図2(B)図参照)まで案内される。第1立設片42と第2立設片43が備えられていることにより、通し下地部材の剛性が高くされ、笠木構造の強度が向上していることは勿論のことである。
第2立設片43は、通し笠木下地部材の長手方向端部47よりも手前の位置に、溝部44から水を排水させる切欠き部48を備えている。溝部44の長手方向の両端部には止水材49が嵌着され、溝44に沿って案内された水300が溝部端部から排水されないように堰き止めさせている。そして、通し笠木下地部材40の長手方向端部47まで案内された水は、前記切欠き部48から垂下部45の外面に垂れ、笠木の爪部13と垂下部45との接面23(図2(A)図参照)から滲み出すようにして、笠木10の外部に排水される。
これにより、笠木と笠木の突合せ隙間の下方に配されたジョイント具50までは水が到達されず、ジョイント具の下方の空隙56(図2(B)図参照)から、パラペット壁と外壁との間の隙間107(図2(A)図参照)に水が浸入することがない。通し笠木下地部材20を固定させるビス26が、溝部44を外すように、第1立設壁42よりも内方に配されることにより、ビス孔25(図3参照)からも水を浸入させることもない。また、通気孔46と切欠き部48の位置がずらされていることにより、垂下部45の外面を伝った水が、通気孔46に浸入することもない。
次に、笠木と笠木とを突き合わせた突合せ隙間を塞ぐジョイント具50とを説明する。金属製の笠木は、夏場の高温時に金属が熱膨張されることを踏まえて、隣り合う笠木の長手方向端部を突合せた部分に約6mmの突合せ隙間があけられている。水が突合せ隙間から笠木の内部に浸入されないように、排水用のジョイント具50が突合せ隙間の下方に配されている(図2(B)図参照)。ジョイント具50は、笠木10の内面に沿うように、笠木を横断する方向に延びると共に略コの字形状に折り曲げられている(図3参照)。ジョイント具50の両端部は、各々の壁102,103よりも外方に突き出されると共に、下方に屈曲された屈曲部51を有し、屈曲部の下端面が笠木の爪部13に当接される(図2(B)図参照)。
ジョイント具50の天面には、笠木10を横断する方向に延びる5本の溝が備えられている(図2(B)図及び図3参照)。5本の溝のうち、中央の溝が、突合せ隙間の空間と共に止水剤が充填される第1溝52とされる。第1溝52を挟んだ両側の溝が、第1溝から浸入した水を排水させる第2溝53,53とされる。第2溝の外側方の溝が、笠木10の下面とジョイント具50との隙間を塞ぐ止水材55が嵌め込まれる第3溝54とされる。
ジョイント具50は、両側から笠木下地連結部材30,30を当接させることにより、第1溝52の位置が、笠木の突合せ隙間の下方からずれないようにされている(図2(B)図,図3参照)。第2溝53は、第1溝を越えて浸入される水の排水溝とされるため、止水剤等は充填されない。第3溝54は、水膨張ゴム等の止水材55が嵌め込まれることにより、第2溝から水が溢れないように堰き止める止水壁とされる。これにより、第1溝52と笠木の突合せ隙間とに充填された樹脂剤が劣化されても、建物内には水が浸入されることがない。
次に図3を参照して、笠木構造2の組立工程を簡単に説明する。まず、各々の壁102,103の頂部に、壁に沿って長く延びる止水材220,220が貼着される。次に、笠木下地連結部材30が所定の位置にビス37により固定される。具体的には、笠木10の長手方向の中央部には、一つの笠木下地連結部材が固定される。笠木の突合せ部については、二つの笠木下地連結部材30,30を、ジョイント具50の両側に当接させた状態で、壁の頂部に固定させる。ジョイント具50は、両側に笠木下地連結部材が当接されて位置固定されているため、ビス止めは不要とされる。
そして、一対の通し笠木下地部材40の内方側端部27を、各々の笠木下地連結部材30に当接させるように、各々の通し笠木下地部材40,40を側方から挿し込み、ビス26により一体に壁の頂部に固定させる。この状態で、通し笠木下地部材20の長手方向の側端部が、ジョイント具50の屈曲部51の両側に当接されている(図2(B)図参照)。次に、笠木10が上方から被せられ、笠木下地連結部材の起立部32に備えられた弾性部材36が笠木10の下面に当接されると共に、笠木の爪部13が通し笠木下地部材の垂下部45の下端面に引っ掛けられ、笠木10が固定される。最後に、バックアップ材200と樹脂剤210により止水処理がされ(図2(B)図参照)、笠木構造の組立がされる。
実施例3では、一対の通し笠木下地部材40を共用させても、見付高さが異なる笠木を装着させることができる笠木構造3と、幅が異なる笠木を装着させることができる笠木構造4を、図4を参照して説明する。図4(A)図は、高さ調整部材を含む笠木構造3の断面図を示し、図4(B)図は、笠木の内法が異なる場合に適用される笠木構造4の断面図を示している。
笠木構造3に装着される笠木14は、実施例1,2で示した笠木と比べて、見付高さが高くされている。高さ調整部材60は、断面が略コ字形状をなし、下方部から上方部にかけて第1立設片42が挿し込まれるスリット61を有し、上端部に笠木の下面に当接される弾性部材62が備えられる。高さ調整部材60が第1立設片42に装着されることにより、笠木14の下面と第1立設片42の頂部との距離が適合され、笠木の爪部13と、通し笠木下地部材の垂下部45とが連続して当接されるようになる。
これにより、通し笠木下地部材40と笠木下地連結部材30とを変更させなくても、見付高さが高い笠木14を装着させることができる。なお、高さ調整部材60が、笠木の下面と当接されるため、実施例2で示した笠木構造2と異なり、笠木下地連結部材の起立部32は笠木下面に当接されない。
笠木構造4に装着される笠木15は、実施例1,2で示した笠木と比べて、内法が長くされている。この場合には、通し笠木下地部材40が共通して使用され、笠木下地連結部材38のみを長い部材に交換させている。これにより、並んだ壁102,103の外寸に応じて、内法の異なる笠木15が使用される場合であっても、同一の通し笠木下地部材40を共通して使用させることができる。
実施例4では、通気性のある通気笠木とさせた笠木構造5及び笠木構造6を、図5を参照して説明する。図5(A)図は、笠木構造5の断面図を示し、図5(B)図は、通し笠木下地部材の垂下部の内面に垂下片が着装される笠木構造5の断面図を示している。
笠木構造5の構成は、実施例2で示した笠木構造2の構成と比べて、見付高さの高い笠木14とされると共に、通し笠木下地部材70の垂下部71が長くされ、各々の壁と通し笠木下地部材の垂下部とがなす隙間109が高くされている点が異なっている。また、通気孔から笠木の内部と外部とが通気されるように、通し笠木下地部材70の水平部41と垂下部71と、各々の壁102,103とがなす隙間109には止水処理がされていない。しかし、前記隙間が高くされているため、強風により雨水が外壁に沿って吹き上げられても、通気孔から笠木内部に水が浸入されにくい。
通し笠木下地部材の垂下部71は、笠木の垂設部16との間に隙間72ができるように、傾斜面部73と垂直部74とを有し、前記隙間72に対向される傾斜面部73に複数の通気孔46が備えられる。傾斜面部73に形成された通気孔46からは、空気が笠木の垂設部16の内面に向けて流入される(図5(A)図白抜き矢印参照)。仮に、通気された空気に水滴が含まれていても、水滴は笠木の垂設部16に付着し、垂設部16と垂下部71の間に沿って下方に垂れ、笠木の水平部41の上には上りにくい。仮に、水300が水平部41に上っても、実施例2で説明したように、第1立設片42と第2立設片43とにより堰き止められるため、建物内に水が入ることが防止される。これにより、止水性と通気性を両立させた笠木構造とすることができる。
笠木構造6の構成は、実施例2で示した笠木構造2の構成と比べて、各々の通し笠木下地部材40の垂下部45に、垂下片75が着装されている点が異なっている(図5(B)図参照)。垂下部45に垂下片75が着装されることにより、見付高さの高い笠木14が使用されなくても、各々の壁と垂設片75とがなす隙間110が高くされ、笠木構造5(図5(A)図参照)と同等の止水性を有する笠木構造とされる。
実施例5では、外壁側は通気させず、パラペット壁側のみ通気させる笠木構造7を、図6を参照して説明する。図6は、笠木構造7の断面図を示している。笠木構造7は、外壁の頂部に固定される通し笠木下地部材40については、実施例2と同様に、水平部41と垂下部45と、外壁102とがなす隙間108に、バックアップ材200と樹脂剤210による止水処理がされている。
一方、パラペット壁102の頂部に固定される通し笠木下地部材70は、垂下部71の長さを長くさせると共に、前記隙間109に止水処理がされていない。また、笠木17は、外壁103側の垂設部12の長さが短く、パラペット壁102側の垂設部16が長くされている。これにより、強い風雨に晒されやすい外壁側については、止水笠木として機能されると共に、強い風雨に直接晒されにくいパラペット壁側については、通気笠木として機能される笠木構造とすることができる。
実施例6では、通し笠木下地部材80の垂下部に突出片を備えさせた笠木構造8及び笠木構造9を、図7を参照して説明する。図7(A)図は、突出片に接着防止処理がされた笠木構造8の断面図を示し、図7(B)図は、発光体を有する笠木構造9の断面図を示している。
笠木構造8の構成は、各々の通し笠木下地部材80の垂下部81に突出片82が備えられる点と、バックアップ材が不要である点以外は、実施例2で示した笠木構造2と同一の構成とされている。突出片82の下面には、接着防止テープ83の貼着により接着防止処理がされ、接着防止テープ83の上に樹脂剤84が注入され、垂下部81の内面と、各々の壁の外側垂直面とを二面接着させている。これにより、笠木が太陽光により高温となり熱膨張されても、樹脂剤84が笠木の膨張に追従されやすく、良好な止水シールとすることができる。
笠木構造9の構成は、笠木構造8の外壁側の突出片82について、接着防止テープと樹脂剤による止水シールがされる代わりに、突出片82の下面に壁面を照射させる発光体85を備えさせている。突出片が備えられることにより、建物の笠木沿いに容易に発光体85を装着させることができるため、夜間に建物のパラペットの輪郭を浮かび上がらせるような装飾を備えさせることができる。
(その他)
・本実施例に示された笠木構造をなす各部材の寸法・形状・板厚・材質・配置間隔等や、壁と通し笠木下地部材との隙間の広さは、例示であって、これに限定されないことは勿論のことである。ジョイント具の溝の本数、形態等は、実施例2で示した形態に限定されないことは勿論のことである。
・また、笠木構造が適用される並んだ壁は、パラペット部の壁と外壁に限定されないことは勿論のことである。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、上記した説明に限られず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2,3,4,5,6,7,8,9…笠木構造、
10…笠木、20,40,70,80…通し笠木下地部材、50…ジョイント具、
30,38…笠木下地連結部材、
11…笠木水平部、12…垂設部、13…爪部、14…笠木、
15…笠木、16…垂設部、17…笠木、
21…水平部、22…垂下部、23…接面、24…第1立設片、
25…ビス孔、26…ビス、27…内方側端部、
31…基部、32…起立部、33…保持片、34,35…ビス孔、
36…弾性部材、37…ビス、
41…水平部、42…第1立設片、43…第2立設片、44…溝部、45…垂下部、
46…通気孔、47…長手方向端部、48…切欠き部、49…止水材、
51…屈曲部、52…第1溝、53…第2溝、54…第3溝、55…止水材、56…空隙、
60…高さ調整部材、61…スリット、62…弾性部材、
71…垂下部、72…隙間、73…傾斜面部、74…垂直部、75…垂下片、
81…垂下部、82…突出片、83…接着防止テープ、84…樹脂剤、85…発光体、
100…パラペット部、101…屋上床、102…パラペット壁、103…外壁、
104…山形鋼、105…ボルト、106…防水シート、107…隙間、
108,109,110…隙間、
200…バックアップ材、210…樹脂剤、220…止水材、300,301…水

Claims (8)

  1. 並んだ壁の頂部を塞ぐ笠木構造であって、
    笠木水平部と、前記笠木水平部の両端から垂下される垂設部とを有する笠木と、一対の通し笠木下地部材と、前記一対の通し笠木下地部材を繋ぐ笠木下地連結部材とからなり、
    前記笠木の各々の垂設部の内面には、全長に亘って爪部が備えられ、
    前記笠木下地連結部材は、並んだ壁に亘るように配設され、少なくともいずれかの壁の頂部に螺合固定され、
    各々の前記通し笠木下地部材が、水平部と垂下部とからなり、前記水平部と前記垂下部のいずれもが、隣り合う笠木と笠木の突合せ隙間を除く長さとされ、各々の壁に沿って長く延び、前記笠木下地連結部材を挟んで配列され、各々の前記水平部が、通気孔を有さないと共に、長手方向全長に亘って上方に突出された第1立設片を有し、
    前記水平部の内方側端部が、前記笠木下地連結部材に当接されて、各々の前記通し笠木下地部材と前記笠木下地連結部材とが一体とされ、前記通し笠木下地部材と前記笠木下地連結部材とのいずれもが、予めいずれかの壁の頂部に一体に螺合固定された状態で、
    各々の前記爪部が、前記垂下部に引っ掛けられ、
    前記通し笠木下地部材に前記笠木が固定された状態で、前記爪部と前記垂下部との隙間から浸入した水が、第1立設片から内方に浸入しないようにされている、
    ことを特徴とする笠木構造。
  2. 前記通し笠木下地部材の垂下部が、前記笠木の前記垂設部との間に隙間を有し、
    前記垂下部が前記隙間に対向し、前記隙間に通気させる通気孔を有している、
    ことを特徴とする請求項1に記載の笠木構造。
  3. 各々の前記通し笠木下地部材の水平部が、第1立設片よりも外方に、長手方向全長に亘って延びる第2立設片を有し、
    第1の立設片と第2立設片との間が通気孔のない溝部とされ、前記笠木の内部に水が浸入した場合であっても、前記通し笠木下地部材の長手方向の端部まで、浸入した水を前記溝部に沿って案内させて排水させる排水溝をなしている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の笠木構造。
  4. 前記笠木構造は、笠木と笠木を突き合わせた突合せ隙間の下方を塞ぐジョイント具を含み、
    前記ジョイント具の天面には、笠木を横断する方向に延びる複数の溝が備えられ、
    前記突合せ隙間の下方には、前記突合せ隙間との空間に止水剤が充填される第1溝が配され、
    第1溝を挟んだ両側には、第1溝から浸入した水を排水させる第2溝が配され、
    第2溝の外側方には、笠木の下面と溝との間に止水材を嵌め込む第3溝が配されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の笠木構造。
  5. 前記笠木構造は、第1立設片に被せる高さ調整部材を含み、
    前記高さ調整部材が第1立設片に被せられて、前記笠木の下面と第1立設片の天部との距離を適合させている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の笠木構造。
  6. 前記笠木構造は、長く延びる板材からなる垂下片を含み、
    前記垂下部に沿って、前記垂下部の内面に垂下片が着装され、
    壁面に沿う噴き上がり水の浸入を抑制させている、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の笠木構造。
  7. 前記垂下部が、内方に向けて突出されると共に長手方向に沿って延びる突出片を有している、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の笠木構造。
  8. 前記突出片に、壁面を照射する発光体が装着されている、
    ことを特徴とする請求項7に記載の笠木構造。
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