JP6512555B2 - カチオン性グリシジルポリマー - Google Patents

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Description

本発明はカチオン性グリシジルポリマーに関し、詳細には主鎖がポリグリシジル構造であり、側鎖にイオン液体を構成するカチオン性基を備え、高いイオン伝導度を示すカチオン性グリシジルポリマーに関する。
イオン液体は、イミダゾリウム等のカチオンとBF 等のアニオンから成り、広い温度範囲で液体として存在する。該イオン液体は、イオン伝導性であるのみならず、不揮発性、難燃性、熱安定性、低粘性等の特徴を備えるため、種々の応用が検討されている。
該イオン液体に、ポリマーの機械的強度及び加工性を付与して固体電解質として応用することを目的として、ポリマー化することが検討されている。例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基等の重合性不飽和基を有するイミダゾリウム塩等を重合させたイオン液体ポリマーが報告されている(特許文献1〜3)。
特開2007−280912号公報 特開2010−160952号公報 特開2014−114398号公報
しかし、これらの特許文献において実際に合成されているのは、専らメタクリル系ポリマーである。ポリマー電解質としては、これらのメタクリル系ポリマーよりも、ポリエチレンオキサイド系ポリマーの方が、陽イオンとの相溶性がよく、ガラス転移点が低く主鎖の運動性が高く、より高いイオン伝導性を示すことが知られている(K. Karuppasamy, et al. Materials Science Forum, 2015, 807, 41-63)。
そこで、本発明は主鎖がポリエチレンオキサイドと同様のポリグリシジル構造を備え、イオン伝導度が高いポリマー、特にカチオン性ポリマーを提供することを目的とする。
即ち、本発明は、下記式(1)で示されるカチオン性グリシジルポリマーである。

式(1)において、
nは50〜7,000であり、
Xは、下記式(2)〜(4)のいずれかで示されるカチオン又はこれらの混合物であり、

式(2)〜(4)において、
波線はYに結合されていることを示し、
及びRはC1〜C12アルキル基であり、
Yは、C2〜C10のアルキレン基、式:−(C2aO)−(aは2〜4の整数、bは2〜10の整数)で示されるポリオキシアルキレン基、及び式:−[(CHO(CO)(CH]−(c及びeは1〜10の整数、dは1〜10の整数)で示されるポリエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の2価の基であり、
Aは、Xの対アニオンである。
上記本発明のカチオン性グリシジルポリマーは、イオン伝導度が高く、耐熱性に優れる。このように主鎖がポリグリシジル構造であるポリマーについては、特許文献2にグリシジルモノマーを用いて合成する旨の記載がある。しかし、実際には合成されていない。これは、グリシジルモノマーの開環重合は、僅かな水分や不純物によって重合反応が停止されるため、モノマーの脱水及び精製が必須であるところ、側鎖にイオン性部位を有するモノマーは吸湿性が高く、蒸留により精製できないため、重合できないか、重合できたとしても重合度を高くすることができないためであると考えられる。
これに対して、本発明ではイオン液体を構成するカチオン性部位をアルキニル化合物へと誘導し、下記式で示されるグリシジルアジドポリマーと反応させることによって、分子量が十分高い(たとえば重合度50以上)グリシジルポリマーを高い収率で得る。グリシジルアジドポリマーとアルキン化合物を銅触媒の存在下で反応させる手法については、本発明者らの出願により既に報告されている(WO2014/024322)。しかし同報告において使用されているアルキン化合物は全て中性化合物であり、得られるグリシジルポリマーも中性である。これに対して、イオン性化合物の反応においては、中性化合物の反応では起こり得ない種々の問題がある。第1は、中性ポリマーの側鎖にイオン性部位を導入すると、ポリマーの極性が大きく変わり、溶媒への溶解性が低下するという問題である。該溶解性の低下により反応途中でポリマーが凝集及び沈殿し、アルキン化合物との反応が止まらないようにしなければならない。第2は、生成されたポリマーからの銅触媒の除去である。ポリマーがカチオン性であるので、上記報告で使用されている陽イオン交換樹脂による除去法は使用できない。該報告には、キレート剤の使用も記載されているが、キレート剤水溶液中にポリマーを含む反応液をそのまま投入しても、銅触媒を取り込んだままポリマーが沈殿してしまう。生成されたポリマーに銅イオンが残留すると、酸化・還元反応を引き起こすので、イオン伝導体としては致命的となる。本発明は、これらの問題点を解決して、イオン伝導度が高く、耐熱性に優れたカチオン性グリシジルポリマーを提供するものである。
図1は、実施例において調製した化合物1のH−NMRスペクトル(上段)及び13C−NMRスペクトル(下段)である。 図2は、化合物2のH−NMR(上段)及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図3は、化合物3のH−NMR(上段)及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図4は、化合物5のH−NMR(上段)及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図5は、化合物6のH−NMR(上段)及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図6は、化合物7のH−NMR(上段)及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図7は、実施例1において調製したカチオン性グリシジルポリマー1のH−NMR(上段)、及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図8は、実施例2において調製したカチオン性グリシジルポリマー2のH−NMR(上段)、及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図9は、実施例3において調製したカチオン性グリシジルポリマー3のH−NMR(上段)、及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図10は、実施例4において調製したカチオン性グリシジルポリマー4のH−NMR(上段)、及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図11は、実施例5において調製したカチオン性グリシジルポリマー5のH−NMR(上段)、及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図12は、実施例6において調製したカチオン性グリシジルポリマー6のH−NMR(上段)、及び13C−NMR(下段)スペクトルである。 図13(a)〜(g)は、原料のグリシジルアジドポリマーと実施例1〜6のカチオン性グリシジルポリマーのIRスペクトルである。 図14は、分子量測定のために調製した中性ポリマーのゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)クロマトグラムである。 図15は、実施例1〜6のカチオン性グリシジルポリマーの示差走査熱量測定(DSC)曲線である。 図16は、実施例1〜6のカチオン性グリシジルポリマーの熱天秤(TG)曲線である。 図17は、実施例1〜3のカチオン性グリシジルポリマーの無加湿、20℃条件下でのインピーダンススペクトルのナイキスト線図である。 図18は、実施例4〜6のカチオン性グリシジルポリマーの無加湿、20℃条件下でのインピーダンススペクトルのナイキスト線図である。 図19は、実施例1〜3のカチオン性グリシジルポリマーの無加湿、120℃条件下でのインピーダンススペクトルのナイキスト線図である。 図20は、実施例4〜6のカチオン性グリシジルポリマーの無加湿、120℃条件下でのインピーダンススペクトルのナイキスト線図である。
本発明のカチオン性グリシジルポリマーは下記式(1)で示される繰返し単位からなる。得られるポリマーの分子量が高いため、カチオン性グリシジルポリマーの両末端の構造は特定するのが困難であるが、水酸基であると考えられる。

式(1)において、重合度nは50〜7,000である。X及び/又はAが複数種含まれ、繰返し単位が複数種ある場合には、それらの合計が上記範囲である。但し、上記範囲は、概算推定値であるに過ぎず、また、合成が可能でありさえすれば、上記範囲には限定されない。カチオン性ポリマーはGPCカラムに吸着してしまうので、その分子量を正確に測定することはほぼ不可能である。上記範囲は、電荷を持たないグリシジルアジドポリマーのベンジル誘導体を合成し、該ポリマーの分子量を、ゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン標準試料に対して換算した値から求めたものである。測定法の詳細については実施例で示す。
Xは、下記式(2)〜(4)のいずれかで示されるカチオン又はこれらの混合物である。

式(2)〜(4)において、末端の波線は連結基Yに結合されていることを示す。
式(2)はイミダゾリウム系カチオンである。RはC1〜C12アルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基が挙げられ、これらのうちC1〜8アルキル基が好ましい。
該イミダゾリウム系カチオンの好ましい例として、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−プロピルイミダゾリウム、1−オクチルイミダゾリウムが挙げられる。
上述のとおり、該カチオン性ポリマーの合成には種々の困難性がある。しかしながら、上記置換基に限定されず、置換された上記アルキル基についても、合成可能であると考えられる。該置換されたアルキル基としては、例えばベンジル基、フェニルプロピル基等のアラールキル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等のヒドロキシアルキル基、及びエトキシエチル基、ブトキシエチル基等が挙げられる。さらに、R以外の置換基、例えばC1〜C4のアルキル基、があるもの、例えば1,2−ジメチルイミダゾリウムについても合成可能であると考えられる。
式(3)はピロリジニウム系カチオンである。RはRと同様、C1〜C12アルキル基であり、その例及び好ましいものについても上述のとおりである。該ピロリジニウム系カチオンの好ましい例として、1−メチルピロリジニウム、1−プロピルイミダゾリウム、1−ブチルピロリジニウムが挙げられる。
式(4)はピリジニウム系カチオンである。置換基を有するもの、例えばp−メチルピリジニウム、m−メチルピリジニウム、p−ヒドロキシメチルピリジニウムも合成可能であると考えられる。
上記カチオンに加えて、ピペリジニウム系カチオン、例えば1−メチルピペリジニウム、1−プロピルピペリジニウム、1−ブチルピペリジニウム、モルホリニウム系カチオン、例えば1−メチルモルホリニウム、1−エチルモルホリニウムも合成可能であると考えられる。
Aは、上記カチオンの対アニオンであり、上記カチオンとイオン性液体を形成できるものであれば任意のものであってよい。好ましくは、SCN、Cl、Br、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、CHCOO、(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO)、(CSO)、CFSO 、CFCOO、AlCl 、ClO 、NO 、NO よりなる群より選ばれる少なくとも一種であり、これらのうち(CFSO、及び(CSOがより好ましい。
Yは、トリアゾール環とカチオンXとの連結基であり、カチオン性ポリマーとしての作用を阻害しなければ任意の基でよいが、好ましくはC2〜C10のアルキレン基、式:−(C2aO)−(aは2〜4の整数、bは2〜10の整数)で示されるポリオキシアルキレン基、及び式:−[(CHO(CO)(CH]−(c及びeは1〜5の整数、dは1〜10の整数)で示されるポリエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の連結基である。
C2〜C10のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、へキシレン基、オクチレン基、ノニレン基、イソノニレン基が例示され、好ましくはC2〜C6のアルキレン基である。
式:−(C2aO)−で示されるポリオキシアルキレン基においてaは2〜4の整数、好ましくは2又は4であり、bは2〜10の整数、好ましくは2〜4の整数である。
式:−[(CHO(CO)(CH]−で示されるポリエーテル基において、c及びeは1〜10の整数、好ましくは1〜6の整数であり、dは1〜10の整数、好ましくは1〜4の整数である。
本発明のグリシジルポリマーは、上記nで示される重合度を有するグリシジルアジドポリマーに、Cu(I)触媒、例えばCu(CHCN)・PF、CuI、Cu(CFSO)・Cの存在下で、下記式(5)で示されるアルキン化合物を反応させることによって調製することができる。Cu(II)触媒、例えばCuSOをアスコルビン酸ナトリウムにより反応溶液中で還元させてCu(I)触媒とすることもできる。
AX−Y−C≡C (5)
ここで、X、A及びYについては上述したとおりである。
グリシジルアジドポリマーは、例えば、DMF中でポリエピクロルヒドリンにナトリウムアジドを70〜90℃で反応させることによって調製することができる。該ポリマーを有機溶媒、例えばN,N’−ジメチルホルムアルデヒド(DMF)、ジメチルスルホキサイド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)に溶解して用いる。グリシジルアジドポリマーは爆発性物質であるため極度に加熱したり(100℃以上)、超音波処理したりしないよう注意する必要がある。
上記式(5)のアルキン化合物は、例えば、カチオンXを構成する中性化合物、例えば1−メチルイミダゾールに、連結基Yの一の末端にアルキニル基を、他の末端にハロゲンを有するアルキンハライド化合物、例えば6−クロロ−1−ヘキシン、を反応させることで作ることができる。この時点ではアニオンAを構成する塩はハロゲンイオンであるが、例えばリチウムビストリフロロメタンスルホニルイミド(Li・TfN)と水中で混合することによってアニオンをTfNへと交換することができる。
グリシジルアジドポリマーと、アルキン化合物とは、アルキニル基/グリシジルアジドポリマーのアジド基(当量比)が、1.1〜1.5になる量で、溶媒、例えばジメチルホルムアミド(DMF)、中で反応させる。反応は、不活性ガス雰囲気下で、銅触媒の存在下で、室温〜50℃で、12〜36時間撹拌して行う。反応終了後、反応液を貧溶媒、例えばジエチルエーテル等、中に滴下することによって、グリシジルポリマー生成物を沈殿物として得ることができる。
次いで、該沈殿物を良溶媒、例えばアセトン、に溶解して、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のキレート剤を含む水溶液中に滴下することによって、銅触媒を捕捉させた後、Li・TfNを添加してアセトンを留去すると、グリシジルポリマー生成物が析出する。銅触媒を除去する工程を何回か行った後、水分を除去し、再沈等により精製すると、目的とするカチオン性グリシジルポリマーを銅触媒が完全に除去された状態で、75〜100%の収率で得ることができる。
上記銅触媒の完全除去は、沈殿物を溶解する上記良溶媒の選択がキーである。合成反応後のDMF溶液を、そのままキレート剤水溶液中に滴下しても、銅触媒がポリマーに取り込まれた状態で沈殿してしまい、除去することはできない。一方、上記良溶媒を使用すれば、ほぼ100%銅触媒を除去できることが見出された。これは、該溶媒がキレート剤水溶液中に存在することによって、ポリマーが部分的に溶解し、銅イオンがポリマーから離れ易くしているものと考えられる。その使用量も、但し該溶媒の化学的特性にも依存して変わり得るが、やや多めであることが好ましい。このキレート剤水溶液での処理を行った後、減圧下で該溶媒を除き、対アニオンを加えることで、銅イオンを含まないカチオン性グリシジルポリマーを得ることができる。
上記のようにして得られるカチオン性グリシジルポリマーは、後述する実施例で示すように、20℃で3.4×10-6S/cm、120℃で1.1×10-3S/cmという高いイオン伝導度を示すだけでなく、ガラス転移温度が低く、且つ250℃〜300℃の耐熱性を示す。該カチオン性ポリマーは、例えばリチウム塩と混合して、リチウム二次電池用の電解質とすることができる。該リチウム塩としては特に制限されず、例えばLi・F,Li・Cl,Li・Br,Li・I,Li・BF,Li・ClO,Li・PF,Li・(FSO,Li・(CFSON,Li・(CSON,Li・(CFSOC,Li・(CSOCが挙げられる。その他、エレクトロクロミック素子、色素増感太陽電池、アクチュエーター、キャパシター等の電解質、二酸化炭素吸着材としても有望である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<出発物質の合成>
[化合物1]
1−メチルイミダゾール1.2mL、6−クロロ−1−ヘキシン3.0mLと臭化リチウム3.0gを乾燥アセトニトリル10mLに溶解した。反応溶液を窒素雰囲気下70℃で7日間撹拌した。室温に戻した後、反応溶液に150mLの蒸留水を入れ、分液漏斗を使って不純物をジクロロメタンで抽出した(5回)。水溶液層を回収し、エバポレーターを使ってジクロロメタンを完全に除去した。水溶液に10mLの蒸留水に溶かした15gのリチウムビストリフロロメタンスルホニルイミド(以下「Li・TfN」と表す)を滴下した。室温で1時間撹拌した後、分液漏斗を使って目的物をジクロロメタンで抽出した。溶液を硫化マグネシウムで乾燥した後に濾過し、溶媒をエバポレーターで除去した。減圧乾燥することで、下記式で示される液体の化合物1を98%の収率で得た。化合物1の構造を、H核磁気共鳴(H−NMR)及び13C核磁気共鳴(13C−NMR)により確認した。溶媒は重ジメチルスルホキシドを用いた。H−NMR及び13C−NMRスペクトルを図1に示す。
[化合物2の合成]
1−メチルイミダゾールに代えて、ピリジン1.2mLを用いたことを除き、化合物1の合成と同様の手順により、下記式で示される液体の化合物2を98%の収率で得た。図2に化合物2のH−NMR及び13C−NMRスペクトルを示す。
[化合物3の合成]
1−メチルイミダゾールに代えて、1−メチルピロリジン1.8mLを、6−クロロ−1−ヘキシンに代えて6−ヨード−1−ヘキシン4.0mLを用いたことを除き、化合物1の合成と同様の手順により、下記式で示される液体の化合物3を90%の収率で得た。図3に化合物3のH−NMR及び13C−NMRスペクトルを示す。
[化合物4の合成]
下記式で示される化合物4を、J.Am.Chem.Soc.2013,135,9055-9077記載の方法により合成した。
[化合物5の合成]
1−メチルイミダゾール0.80mLと4.0gの化合物4を乾燥アセトニトリル(10 mL)に溶解した。反応溶液を窒素雰囲気下70℃で3日間撹拌した。室温に戻した後、反応溶液を丸底フラスコに入れた150mLのジエチルエーテルに撹拌しながら滴下した。1時間後、目的物はフラスコの壁に付着していた。溶媒をデカンテーションにより除いた。目的物をジエチルエーテルで軽く洗った後、エバポレーターにより溶媒を完全に除去した。目的物を100mLの蒸留水に溶かした後、10mLの蒸留水に溶かした15gのLi・TfNを滴下した。室温で1時間撹拌した後、分液漏斗を使って目的物をジクロロメタンで抽出した。溶液を硫化マグネシウムで乾燥した後に濾過し、溶媒をエバポレーターで除去した。減圧乾燥することで、下記式で示される液体の化合物5を98%の収率で得た。図4に化合物5のH−NMR及び13C−NMRスペクトルを示す。
[化合物6の合成]
1−メチルイミダゾールに代えてピリジン0.80mLを用いたことを除き、化合物5と同様の手順により、下記式で示される液体の化合物6を98%の収率で得た。図5に化合物6のH−NMR及び13C−NMRスペクトルを示す。
[化合物7の合成]
1−メチルイミダゾールに代えて1−メチルピロリジン1.1mLを用いたことを除き、化合物5と同様の手順により、下記式で示される液体の化合物7を85%の収率で得た。図6に化合物7のH−NMR及び13C−NMRスペクトルを示す。
[グリシジルアジドポリマーの合成]
100mLのDMF中で5.0gのポリエピクロルヒドリンに5.0gのアジ化ナトリウムを窒素雰囲気下、90℃で24時間反応させることによって調製した。反応溶液を1Lの蒸留水に加え、目的物を沈殿させた。水をデカンテーションにより除いた後、さらに500mLの水中、500mLのメタノール中(2回)でよく洗浄した。得られた固体を減圧乾燥することでグリシジルアジドポリマーを収率98%で得た。
<実施例1>
[カチオン性グリシジルポリマー1の合成]
上記グリシジルアジドポリマー0.50gを50℃で撹拌しながら25mLの乾燥N,N’−ジメチルホルムアミドに溶解させた。アルゴンを10分間溶液中に吹き込むことで溶液中の酸素を追い出した後、2.5gの化合物1と0.10gの銅触媒(Cu(MeCN)・PF)を溶液に添加した。反応溶液をアルゴン雰囲気下で、50℃で24時間撹拌した。室温にもどした後、反応溶液を300mLのジエチルエーテルに撹拌しながら滴下することで目的物を沈殿させた。30分撹拌した後、溶媒をデカンテーションにより除いた。目的物を40mLのアセトンに溶解した後、200mLの0.1モル/LのEDTA・2Na水溶液に撹拌しながら滴下した。EDTAが銅イオンを補足することで溶液が青く着色した。10gのリチウムビストリフロロメタンスルホニルイミド(Li・TfN)を加えた後、エバポレーターによりアセトンを留去した。目的物はフラスコの壁に付着し、溶液はデカンテーションにより除いた。銅イオンをEDTAにより除去する過程を、水溶液の着色が無くなるまで繰り返した。目的物を蒸留水で軽く洗った後、100mLのアセトンに溶解した。硫化マグネシウムを添加して乾燥した後に濾過し、溶媒をエバポレーターで10mLに濃縮した。溶液を100mLのジクロロメタンに撹拌しながら滴下した。3時間後、目的物はフラスコの壁に付着し、溶液はデカンテーションにより除いた。目的物をジクロロメタンで軽く洗った後アセトンに溶解し、エバポレーターにより溶媒を除去した。減圧乾燥することでカチオン性グリシジルポリマー1を82%の収率で得た。該ポリマーの構造はH−NMR、13C−NMR及びIRにより確認した。NMRの溶媒は重ジメチルスルホキシドを用いた。図7にグリシジルポリマー電界質1のH−NMR、及び13C−NMRスペクトルを、図13(b)に赤外(IR)スペクトルを示す。
<実施例2>
[カチオン性グリシジルポリマー2の合成]
化合物1に代えて、2.5gの化合物2を用いたことを除き、実施例1と同様の手順でカチオン性グリシジルポリマー2を76%の収率で得た。図8にH−NMR、及び13C−NMRスペクトルを、図13(c)にIRスペクトルを示す。
<実施例3>
[カチオン性グリシジルポリマー3の合成]
化合物1に代えて、2.5gの化合物3を用いたことを除き、実施例1と同様の手順によりカチオン性グリシジルポリマー3を75%の収率で得た。図9にH−NMR、及び13C−NMRスペクトルを、図13(d)にIRスペクトルを示す。
<実施例4>
[カチオン性グリシジルポリマー4の合成]
化合物1に代えて、3.4gの化合物5を用いたことを除き、実施例1と同様の手順によりカチオン性グリシジルポリマー4を90%の収率で得た。図10にH−NMR、及び13C−NMRスペクトルを、図13(e)にIRスペクトルを示す。
<実施例5>
[カチオン性グリシジルポリマー5の合成]
化合物1に代えて、3.4gの化合物6を用いたことを除き、実施例1と同様の手順でカチオン性グリシジルポリマー5を85%の収率で得た。図11にH−NMR、及び13C−NMRスペクトルを、図13(f)にIRスペクトルを示す。
<実施例6>
[カチオン性グリシジルポリマー6の合成]
化合物1に代えて、3.4gの化合物7を用いたことを除き、実施例1と同様の手順でカチオン性グリシジルポリマー6を76%の収率で得た。図12にH−NMR、及び13C−NMRスペクトルを、図13(g)にIRスペクトルを示す。
<カチオン性グリシジルポリマーの評価>
[IR測定]
原料であるグリシジルアジドポリマーと、実施例で調製したカチオン性グリシジルポリマー1〜6のIRスペクトルを、FT-IRスペクトロメーター8400S(島津製作所)を用いて、試料をKBrと混合しペレット状に成形したものを使って測定した。図13に、グリシジルアジドポリマーとカチオン性グリシジルポリマー1〜6のIRスペクトルを並べて(a)〜(g)に示す。同図において横軸は波数であり、縦軸は透過率である。グリシジルアジドポリマー(a)には2100cm-1にアジド基由来の大きなピークが観測され
る。化合物1〜7のアルキン化合物との反応後のカチオン性グリシジルポリマー1〜6ではアジド基のピークが消失していることから、反応は100%進行して全ての側鎖にイオン液体構成部位が導入されていることが分かる。
[GPC測定]
カチオン性ポリマーはGPCカラムに吸着してしまうので、その分子量を正確に測定することはほぼ不可能である。そこで、上記グリシジルアジドポリマーから、電荷を持たない下記式(6)で示される中性ポリマーを合成し、該ポリマーの分子量をゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)(カラム:Shodex GPC LF-804、溶媒:ジメチルホルムアミド、検出器:屈折率計、標準試料:ポリスチレン)により測定することでグリシジルアジドポリマーの重合度を求め、及びカチオン性グリシジルポリマーの重合度を推定した。図14に該中性ポリマーのGPCクロマトグラムを示す。同図において、横軸は溶出時間であり、縦軸は任意スケールの屈折率である。該中性ポリマーの数平均分子量(M)は1.63×10、重量平均分子量(M)は3.19×10、多分散度(M/M)は1.96であった。ここから、上記グリシジルアジドポリマーと実施例1〜6で得られたカチオン性グリシジルポリマーの数平均重合度は757、重量平均重合度は1480であることが分かった。このように高い重合度は、カチオン性グリシジルモノマーのアニオン開環重合では実現困難である。

(nは上述のとおり)
[DSC測定]
カチオン性グリシジルポリマー1〜6の示差走査熱量測定(DSC)(EXSTAR X−DSC7000示差走査熱量測定装置(日立ハイテクサイエンス))、アルミニウムセル、窒素雰囲気化下、10℃/分で、−120℃から100℃まで昇温)を行い、ガラス転移温度を求めた。図15(a)〜(f)に該カチオン性グリシジルポリマー1〜6のDSC曲線を、表1にガラス転移温度(℃)を示す。図15において、縦軸は下側が吸熱を示す。表1から、修飾に用いるアルキン化合物の種類によってガラス転移温度を制御できることが分かる。本発明で得られるポリマーの主鎖は柔軟なポリエーテルであるため、ポリスチレンやポリメチルメタクリレートなどのポリオレフィン系のポリマーに比べてガラス転移温度が低い。さらに、側鎖にオリゴエチレングリコール鎖を有するカチオン性グリシジルポリマー4〜6は、−20℃〜−30℃の低いガラス転移温度を有する。一般にガラス転移温度が低いほど高分子鎖の運動性が高くなるためにイオン伝導度が高くなることが知られており、本発明のカチオン性ポリマーのイオン伝導性材料としての潜在能力の高さを示している。
[熱分解挙動]
カチオン性グリシジルポリマー1〜6の熱分解特性を、アルゴン雰囲気下で熱天秤測定(SDT Q600熱重量測定装置(TAインスツルメンツ))、10℃/分で、550℃まで昇温)により調べた。図16に重量変化を示すカーブと、表1に5%重量損失温度を示す。図16において、縦軸は試料の初期重量を1.0に規格化したときの該試料の重量変化を示すものであり、5%重量損失温度は規格化重量が0.95になる温度である。カチオン性グリシジルポリマー2及び3は250℃以上、カチオン性グリシジルポリマー1、4〜6は300℃以上の熱安定性を有し、実用に十分耐えうる値である。
[イオン伝導度測定]
カチオン性グリシジルポリマー1〜6のイオン伝導度特性をインピーダンススペクトル(SI 1260型インピーダンスアナライザー(ソーラトロン社))により解析した。図17及び18に無加湿、20℃条件下でのインピーダンススペクトルのナイキスト線図を示す。この条件下ではイオン伝導度が低いために容量性の半円が観測される。インピーダンスの周波数依存性がなくなる半円の右側の屈曲点の値からイオン伝導度の値を求めた。
図19、20に無加湿、120℃条件下でのインピーダンススペクトルのナイキスト線図を示す。この条件下ではイオン伝導度が高いために容量性半円は観測されなかった。インピーダンスの周波数依存性がなくなるZ”=0の値からイオン伝導度の値を求めた。イオン伝導度の値を表1にまとめた。最も高いイオン伝導度として、20℃で3.4×10-6S/cm(カチオン性グリシジルポリマー6)、120℃で1.1×10-3S/cm(カチオン性グリシジルポリマー6)の値が得られた。これらの値は塩などの添加物を含まない高分子単体の電解質としては最高クラスの値である。
本発明のカチオン性グリシジルポリマーは、エレクトロクロミック素子、色素増感太陽電池、アクチュエーター、リチウム二次電池、キャパシター等の電解質、および二酸化炭素吸着材として有用である。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で示されるカチオン性グリシジルポリマー

    式(1)において、
    nは50〜7,000であり、
    Xは、下記式(2)〜(4)のいずれかで示されるカチオン又はこれらの混合物であり、

    式(2)〜(4)において、
    波線はYに結合されていることを示し、
    及びRはC1〜C12アルキル基であり、
    Yは、C2〜C10のアルキレン基、式:−(C2aO)−(aは2〜4の整数、bは2〜10の整数)で示されるポリオキシアルキレン基、及び式:−[(CHO(CO)(CH]−(c及びeは1〜10の整数、dは1〜10の整数)で示されるポリエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の2価の基であり、
    Aは、Xの対アニオンである。
  2. 式(1)においてAが、SCN、Cl、Br、I、BF 、PF 、AsF 、SbF 、CHCOO、(FSO、(CF3SO、(CSO)、(CFSO)、(CSO)、CFSO 、CFCOO、AlCl 、ClO 、NO 、及びNO からなる群より選ばれる少なくとも1種のアニオンである、請求項1記載のカチオン性グリシジルポリマー。
  3. Xが式(2)で示され、RがC1〜8アルキル基である、請求項1記載のカチオン性グリシジルポリマー。
  4. Xが式(3)で示され、RがC1〜8アルキル基である、請求項1記載のカチオン性グリシジルポリマー。
  5. Xが式(4)で示される、請求項1記載のカチオン性グリシジルポリマー。
  6. Yが、C2〜C6のアルキレン基、式:−(C2aO)−(aは2又は3、bは2〜4の整数)で示されるポリオキシアルキレン基、及び式:−[(CHO(CO)(CH]−(c及びeは1〜6の整数、dは1〜4の整数)で示されるポリエーテル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の連結基である、請求項1〜5のいずれか1項記載のカチオン性グリシジルポリマー。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載のカチオン性グリシジルポリマーと、リチウム塩を含む、電解質組成物。
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