本発明の実施の形態は、吸入口から吐出口に至る送風流路が設けられ、外郭を構成するハウジングと、前記ハウジング内の吸入口側に配置されてモータ駆動されるファンと、前記ハウジング内の吐出口側に配置される加熱部と、を備える加熱送風装置である。
また、加熱送風装置は、前記ハウジング内に設けられる生成部であって、イオンを生成するイオン生成部、酸性成分を生成する酸性成分生成部および帯電微粒子液体を生成する帯電微粒子液体生成部のうち少なくともいずれか1つの生成部を備えている。さらに、前記ハウジング内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を制御する制御部を備えている。
そして、前記制御部は、前記ハウジング内に設けられた生成部が駆動されてから所定の時間が経過した際、または、時間の経過とともに、前記ハウジング内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を減少させるように制御するものである。
これによって、毛髪の乾燥状態に合わせて生成する成分の生成量を調整することができ、より最適な成分量を毛髪に供給することが可能となる。
また、前記制御部は、前記ハウジング内に設けられた生成部で生成される成分のうち少なくとも1つの成分の生成量を所定の量に設定する第1の制御モードと、前記第1の制御モードの生成量より低い生成量に設定する第2の制御モードと、を備えるものである。
これによって、イオン量、または酸性成分量、または帯電微粒子液体量の多い第1の制御モードと、イオン量、または酸性成分量、または帯電微粒子液体量の少ない第2の制御モードとを太い毛髪および細い毛髪のそれぞれに適したモードとして設定することができる。その結果、発生量の多い第1の制御モードでは太い毛髪をしっとりまとまりやすくでき、発生量の少ない第2の制御モードでは細い毛髪をふんわりと仕上げることができる。
また、前記制御部は、前記ハウジング内に設けられた生成部で生成される成分のうち少なくとも1つの成分の生成量を減少させる前に、所定の時間、生成を停止させるように制御するものである。
これによって、イオン、または酸性成分、または帯電微粒子液体の少なくともいずれかの生成が所定時間停止することとなり、イオン生成部、または酸性成分生成部、または帯電微粒子液体生成部の周囲の帯電を取り除くことができる。その結果、所定時間停止後のイオン、または酸性成分、または帯電微粒子液体の少なくともいずれかの生成開始時の生成量を安定させることができる。
また、前記ハウジング内に設けられた生成部が前記イオン生成部である。
これによって、毛髪の乾燥状態に合わせて生成するイオン生成量を減少させることとなり、発生する電荷による乾燥した毛髪における毛髪表面の過剰帯電を抑制し、毛髪のまとまりや指通りを向上することができる。
また、前記ハウジング内に設けられた生成部が前記酸性成分生成部である。
これによって、毛髪の乾燥状態に合わせて生成する酸性成分量を減少させることとなり、毛髪表面の酸性成分による過収縮を抑制することができ、毛髪のクセの伸びや手触りを向上することができる。
また、前記ハウジング内に設けられた生成部が前記帯電微粒子液体生成部である。
これによって、毛髪の乾燥状態に合わせて生成する帯電微粒子液体量を減少させることとなり、毛髪のしっとり感が増加しすぎず、さらさらしたふんわり感のある毛髪とすることができる。
また、毛髪の帯電状態を変更することが可能な帯電付与パネルを把持部近傍に備えるとともに、前記制御部により、帯電付与パネルの帯電量を制御するものである。
これによって、帯電付与パネルの帯電量が制御されるため、前記帯電付与パネルを握る使用者の身体の帯電を制御することができる。その結果、イオン生成部、または酸性成分生成部、または帯電微粒子液体生成部の少なくともいずれかから生成したイオン量、または酸性成分量、または帯電微粒子液体量の少なくともいずれかの毛髪への付着状態を安定させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施形態における加熱送風装置の側面図を示すものである。
本実施の形態1にかかる加熱送風装置としてのヘアドライヤ1は、使用者が手で握る部分としての把持部1aと、把持部1aと交差する方向に結合された本体部1bとを備えている。そして、使用時には把持部1aと本体部1bとで略T字状あるいは略L字状(本実施の形態1では略T字状)の外観を呈するように折り畳み可能に構成されている。
把持部1aの突出端部からは、電源コード2が引き出されている。また、把持部1aは、本体部1b側の根元部1cと先端部1dとに分割されており、これら根元部1cと先端部1dとが、連結部1eを介して回動可能に連結されている。なお、先端部1dは、本体部1bに沿う位置まで折り畳むことができるようになっている。
ヘアドライヤ1の外壁をなす(外郭を構成する)ハウジング3は、複数の分割体を継ぎ合わせて構成されている。ハウジング3の内部には空洞が形成されており、この空洞内に、各種電気部品が収容されている。
本体部1bの内部には、その長手方向(図5の左右方向)の一方側(右側)の入口開口(吸入口)4aから出口開口(吐出口)4bに至る風洞(送風流路)4が形成されており、この風洞4内に収容された送風部としてのファン5を回転させることによって空気流W1が形成される。すなわち、空気流W1は、外部から入口開口4aを介して風洞4内に流入し、当該風洞4内を通って出口開口4bから外部に排出される。
入口開口(吸入口)4aは、網目状の枠体81で覆われており、この枠体81の開口部81aの形状はハニカム形状となっている。こうすることで、桟部81bの強度を均等に確保させつつ入口開口(吸入口)4aの総開口面積を大きくとることができ、風量の増大を図ることができるようになる。
また、枠体81には、図5に示すように、開口率が55〜90パーセント程度であって、300〜650μm程度の網目幅のメッシュ82が一体成形されている。このメッシュ82は、例えば金属やポリエステルなどの難燃性樹脂を用いることができ、このように網目幅の細かいメッシュ82を一体成形することで、細かい埃や毛髪などが空気流路内に入ってしまうのをより確実に抑制できるようにしている。
また、本体部1bにおいて、ハウジング3の外筒3aの内部には、略円筒状の内筒6が設けられており、空気流W1はこの内筒6の内側を流れるようになっている。内筒6の内側では、最も上流側にファン5が配置され、その下流側にファン5を駆動するモータ7が配置され、モータ7のさらに下流側に加熱部(加熱機構)としてのヒータ8が配置されている。
ヒータ8を作動させたときには、出口開口4bから温風が吹き出されることになる。なお、本実施の形態1では、ヒータ8は、帯状かつ波板状の電気抵抗体を内筒6の内周に沿って巻回して配置したものとして構成されているが、かかる構成には限定されない。
また、ハウジング3内には、イオンを生成するイオン生成部、酸性成分を生成する酸性成分生成部および帯電微粒子液体を生成する帯電微粒子液体生成部のうち少なくともいずれか1つの生成部が設けられている。
イオン生成部としては、例えば、針状の第1電極と円環状の第2電極とで構成され、この電極間に高電圧を印可することでイオンを生成するようにしたものを用いることができる。
また、帯電微粒子液体生成部としては、例えば、針状の第1電極と円環状の第2電極とで構成され、この電極間に高電圧を印可することで帯電微粒子液体を生成するようにしたものを用いることができる。なお、帯電微粒子液体を生成する際には、第1電極に帯電微粒子液体を生成するための液体が供給された状態で、第1電極と第2電極との間に高電圧が印可される。
この第1電極への液体の供給方法としては、例えば、液体を含有したタンクから第1電極に供給する方法を用いることができる。また、第1電極を冷却して第1電極表面で水分を結露させることで液体を供給する方法とすることも可能である。この液体は、第1電極表面で結露した水分(結露水)、または、第1電極から溶解した成分や第1電極の周囲の構成物から溶解した成分を含む結露水である。
酸性成分生成部は、酸性成分を生成することができる方式であればよい。例えば、第1電極と第2電極とで構成される酸性成分生成部とし、この電極間に高電圧を印可することで、放電により生成される酸性成分を有するNOx−(H2O)n等を生成する方法を用いることができる。
また、酸性の特性を有する液体を静電霧化させたり、揮発させたりすることで酸性成分を生成することも可能である。また、固体から昇華させる方法で酸性成分を生成するようにしてもよい。
本実施の形態1では、本体部1b内で、ハウジング3と内筒6との間に形成された空洞9に、2つ(複数)の金属微粒子生成部30,40および1つのミスト生成部50が配置されている。
したがって、生成部(金属微粒子生成部30,40およびミスト生成部50)で生成された成分は、分岐流W2とともに吐出するようになっているが、出口開口(吐出口)4bから空気流W1とともに吐出させるようにしてもよい。また、生成部はヒータ(加熱部)8が設けられている内筒6内に設けてもよいが、本実施の形態1に示すように、ヒータ(加熱部)8で加熱されない部位に設けることが好ましい。
金属微粒子生成部30,40では、金属微粒子、イオンおよび酸性成分が生成される。一方、ミスト生成部50では、帯電微粒子液体、イオンおよび酸性成分が生成される。
このように、本実施の形態1では、金属微粒子生成部30,40が、イオン生成部および酸性成分生成部を兼ねている。そして、ミスト生成部50が、帯電微粒子液体生成部、イオン生成部および酸性成分生成部を兼ねている。
したがって、本実施の形態1では、ハウジング3内に、イオンを生成するイオン生成部、酸性成分を生成する酸性成分生成部および帯電微粒子液体を生成する帯電微粒子液体生成部の3種類の生成部が設けられていることとなる。また、イオン生成部および酸性成分生成部はそれぞれ3箇所に設けられることとなり、帯電微粒子液体生成部は1箇所に設けられることとなる。
なお、3種類の生成部は、それぞれ独立した状態で設けるようにしてもよい。また、3種類の生成部の全てを設ける必要はなく、いずれか1種類の生成部のみをハウジング3内に設けるようにしてもよいし、3種類の生成部のなかから任意に選択した2種類の生成部をハウジング3内に設けるようにしてもよい。
そして、本実施の形態1では、生成されるイオン、帯電微粒子液体、金属微粒子、酸性成分の生成量を制御部10で制御しており、毛髪の状態(髪質、長さ、乾燥状態)に応じて好適な量の成分が供給されるようにしている。
また、本体部1b内で、ハウジング3と内筒6との間に形成された空洞9には、ミスト生成部50に電圧を印加する電圧印加回路12等も収容されている。なお、金属微粒子生成部30,40に電圧を印加する電圧印加回路(図示せず)もハウジング3内に収容されているが、この電圧印加回路(図示せず)は、相互干渉による不具合を抑制するため、電圧印加回路12が収容された部位とは別の部位に収容されている。
電圧印加回路12および金属微粒子生成部30,40に電圧を印加する電圧印加回路(図示せず)は、把持部1a内、または本体部1b内で把持部1aの延長線上となる領域に配置するのが好適である。使用者が把持部1aを持ったときに、電圧印加回路12および電圧印加回路(図示せず)の質量に起因する回転モーメントを小さくして、使用者の手に作用する負荷を小さくするためである。
また、これら電圧印加回路12および電圧印加回路(図示せず)を、内筒6を挟んで相互に反対側となる位置に配置するのが好適である。こうすれば、電圧印加回路12と電圧印加回路(図示せず)との相互干渉による電圧の低下や不安定化等の不具合をより一層抑制することができる。
さらに、本実施の形態1では、空洞9の側面部分(空洞9の電圧印加回路12が収容された部位とは別の部位)に、温風と冷風の切り換えや動作モードの切り替え等を行うスイッチ部21が収容されている。
また、把持部1aの先端部1d内の空洞には、電源のONとOFFとの切り換え等を行う別のスイッチ部16が収容されている。これら電気部品同士は、金属導体等からなる芯線を絶縁性樹脂等で被覆したリード線17によって接続されている。
なお、金属微粒子生成部30に繋がるリード線17、金属微粒子生成部40に繋がるリード線17およびミスト生成部50に繋がるリード線17は、相互に交叉させることなく極力離間させて配索するのが好適である。それぞれのリード線17を流れる電流の相互干渉によって、金属微粒子生成部30,40あるいはミスト生成部50で所望の電圧が得られなくなったり、電圧が不安定になったりするのを抑制するためである。
本実施の形態1では、スイッチ部16は、ハウジング3の表面に露出した操作子18を操作することで、内部接点の開閉状態を切り換えることができるように構成されている。このとき、操作子18を上下方向にスライドさせることで、内部接点の開閉状態を多段階に切り換えることができるようにすることが可能である。
例えば、電源オフ、弱風、中風、強風の4つのモードに切り換えられるようにすることが可能である。この場合、操作子18を最下部に位置させた状態を電源オフとすることができる。
そして、操作子18を最下部から一段階上方にスライドさせた際に、電源オン状態となって、弱風が送風されるようにすることができる。さらに、操作子18を一段階上方にスライドさせた際に、中風が送風され、操作子18を最上部までスライドさせた際に、強風が送風されるようにすることができる。
一方、温風と冷風の切り換えや動作モード等を行うスイッチ部21は、ハウジング3の表面(側面)に形成した操作子19や操作子19a、19bを操作する(押圧する)ことで、内部接点の開閉状態を切り換えることができるように構成されている。そして、本体部1bの上部には、現在選択されているモードを表示する表示部14が形成されている。
これらのスイッチ部21や表示部14などは、制御部10と電気的に接続されている。
本実施の形態1では、操作子19を操作することで、温風と冷風の切り換えを行うことができるようになっている。なお、操作子19を操作する度に、温風、冷風、温風…と単に温冷2つのモードを切り替えるだけでなく、「HOT」「温冷」「COLD」「SCALP」の4つの風温モードを切り替えることができるようにすることも可能である。
このとき、選択されているモードを認識することが可能な文字等が表示部14に表示されるようにするのが好ましい。以下、各モードおよび表示部14への表示方法の一例について説明する。
「HOT」とは、温風を出力するモードであって、通常の使用時に毛髪にあたる風の温度が約70℃から80℃となるようにしたモードである。この温風を出力するモードが選択されているときには、表示部14に「HOT」の文字が表示されるようにする。
また、「温冷」とは、例えば冷風5秒、温風7秒といったように、温風と冷風を交互に出力するモードである。この「温冷」モードが選択されているときには、表示部14に矢印が表示されるとともに、温風と冷風の出力に応じて「HOT」と「COLD」が交互に表示されるようにする。
また、「COLD」とは、冷風を出力するモードであって、通常の使用時に毛髪にあたる風の温度が約30℃となるようにしたモードである。この冷風を出力するモードが選択されているときには、表示部14に「COLD」の文字が表示されるようにする。
また、「SCALP」とは、低温風を出力するモードであって、通常の使用時に毛髪にあたる風の温度が約50℃となるようにしたモードである。この「SCALP」モードは、主として頭皮のケアを行う際に選択されるモードとして設定するものである。そして、「SCALP」モードが選択されているときには、表示部14に「SCALP」の文字が表示されるようにする。
そして、操作子18を上方にスライドさせて電源オン状態にすると、制御部10が通電され、現在の風温モードに応じた駆動信号でヒータ8が駆動されるとともに、現在の風温モードを表示するように表示部14の風温表示が制御される。なお、操作子18を上方にスライドさせて単に電源オン状態にした状態では、「HOT」モードが選択されており、温風が送風される。
そして、操作子19を操作するたびに、押下信号が制御部10に送られて4つの風温状態が「温冷」モード、「COLD」モード、「SCALP」モード、「HOT」モードの順に切り替わるようになっている。
さらに、本実施の形態1では、表示部14に「SKIN」の文字が形成されており、弱風モードで、「COLD」を選択した場合に、「COLD」とともに「SKIN」が表示されるようにしている。
すなわち、弱風モードで、「COLD」を選択した場合には、「SKIN」モードとして使用することもできるようになっている。なお、「SKIN」モードは、ミスト等が含まれた冷風を肌に当てることで肌の水分保湿を適度な状態となるようにする等、肌のケアを行う際に選択されるモードである。
なお、上記説明は一例に過ぎず、各モードの表示方法としては、様々な方法を用いることができる。また、温風と冷風の切り換えモードについても、様々なモードの設定が可能である。
さらに、本実施の形態1では、ヘアドライヤ1は、環境温度(外気温度:使用者がいる場所の室温、気温等)を検知する環境温度検知部60を備えている。そして、環境温度検知部60が検知した環境温度に応じて、ヒータ(加熱部)8への通電量を制御部10により変化させるようにしている。
この環境温度検知部60は、ヘアドライヤ1内部のファン(送風部)5よりも下流に設けられており、ヒータ8による熱の影響を受けない部位に設けられている。本実施の形態1では、図6に示すように、環境温度検知部60は、風洞9内(内筒6よりも外側)の間隙g1よりも下流側に配置されている。
そして、環境温度検知部60は、ヒータ8による熱の影響を受けにくい状態で環境温度を検知し、環境温度検知部60により検知された環境温度に応じて制御部10によりヒータ8への通電量を制御している。
例えば、環境温度10℃の環境では、ヒータ8にはより大きな電流での通電を行い、例えば110〜130℃の温風、好ましくは120℃の温風を発生させるようにすることができる。一方、環境温度30℃の環境では、ヒータ8への通電量を減少させて、例えば50〜70℃の温風、好ましくは60℃の温風を発生させるようにすることができる。
また、本実施の形態1では、操作子19aを操作することで、髪質モードの切り替えを行うことができるようになっている。具体的には、毛髪の太い使用者が主として選択する髪太モードと、毛髪の細い使用者が主として選択する髪細モードの2つの髪質モードの選択ができるようになっている。
本実施の形態1では、選択された髪質モードに応じて、ハウジング3内に設けられる生成部で生成される成分量の調整を行うようにしている。成分量の具体的な調整方法については後述する。
また、本実施の形態1では、操作子19bを操作することで、髪長さモードの切り替えを行うことができるようになっている。具体的には、髪の短い使用者が主として選択するショートモードと、髪の長い使用者が主として選択するロングモードと、髪の長さが中程度の使用者が主として選択するミディアムモードの3つの髪長さモードの選択ができるようになっている。
本実施の形態1では、選択された髪長さモードに応じて、ハウジング3内に設けられる生成部で生成される成分量の調整を行うようにしている。この成分量の具体的な調整方法についても後述する。
そして、髪質モードや髪長さモードの選択状態についても、様々な方法で表示部14に表示させることが可能である。例えば、ロングモードを選択した場合には、ロングモードの文字や長髪の絵等が表示されるようにすることができる。すなわち、髪質モードや髪長さモードのうちの選択したモードそのものが判別できる表示方法(文字や髪の長さを示す絵等)とすることが可能である。
また、本実施の形態1のヘアドライヤ1は、後述するように、通常の使用状態で、ある程度使用した際には、使用開始時に比べて生成される成分量が少なくなるように制御されている。
そして、選択された髪長さモード毎に、生成される成分量が所定の値となるまでの時間(使用開始時の生成量に対する割合が所定の値となるまでの時間)を異ならせている。
したがって、選択された髪長さモードを表示する場合に、選択されたモードにおける生成量が減少するまでの時間を表示部14に表示するという方法もある。
また、本実施の形態1のヘアドライヤ1は、後述するように、選択された髪質モード毎に、使用開始時における生成される成分量を異ならせている。すなわち、制御部10によって生成量が多い第1の制御モードでの制御や生成量が少ない第2の制御モードでの制御が行われるようにしている。
したがって、選択された髪質モードを表示する場合に、選択されたモードにおいて使用開始時に生成される成分量の分量を表示部14に表示することも可能である。
また、髪質モードや髪長さモードの選択状態だけでなく様々な状態を表示部14に示すこともできる。
例えば、イオン生成部、帯電微粒子液体生成部、酸性成分生成部等での各成分の生成量の制御部10による制御状態を表示部14に表示することができる。これらの表示方法としては、イオン量や、帯電微粒子液体量、酸性成分量の変化をLEDの点灯状態の変化で示す方法がある。
また、生成量が多い第1の制御モードや生成量が少ない第2の制御モードでの駆動状態を表示部14において表示することもできる。
これらの表示方法としては、生成量の多い第1の制御モードと生成量の少ない第2の制御モードでの駆動状態を毛髪への髪ケア効果の一部を表現に使用し、ボリュームダウン、ボリュームアップとして表現する方法がある。
表示部14は、制御基板10上に実装されたチップ型の発光ダイオード11と、発光ダイオード11の光を拡散する白色乃至乳白色の拡散板13と、透明樹脂からなる表示パネル15とからなる。
表示パネル15は、ハウジング3と別体に形成して両面接着テープでハウジング3に固定してもよいし、ハウジング3と一体に形成してもよい。表示パネル15の裏面には、外部光を反射するハーフミラー層を印刷または転写により設けるのが好ましい。
そして、ハーフミラー層の上面の発光ダイオード11と対向する面には、発光ダイオード11からの光を選択的に遮光する遮光層を印刷または塗装により設けるのが好ましい。
なお、“選択的に遮光する”とは、風温表示、「HOT」、「温冷」、「COLD」、「SCALP」および「SKIN」などの文字や絵柄が表れるように、特定の領域(例えば、文字部分以外の領域)を遮光するという意味である。
表示部14をかかる構成とすることで、電源オフの状態では、発光ダイオード11が発光していないためヘアドライヤ1の内部が暗く、ヘアドライヤ1の外部が明るくても、外部光がハーフミラー層により反射され、内部部品や文字等を見えにくくすることができる。
一方、電源をオンにすると、発光ダイオード11が発光し、その光が遮光層とハーフミラー層を透過して外部に照射される。このとき、遮光層により文字部分以外の領域については遮光されるので、外部には文字が表れることになる。
このとき、表示したい文字や絵柄に応じて、発光ダイオード11が異なる色を発光するようにしてもよいし、同色の発光ダイオード11を発光させるようにしてもよい。
また、表示部14の印刷色は本体部1bの色に合わせて変更してもよい。ただし、白色やピンク色・ゴールド色等の場合、単色印刷では十分に遮光することができないため、外観用印刷色で印刷した後、遮光用として金属粉末の配合率の高いインク材料を使用しているシルバー系の印刷色にて印刷を行うとよい。
内筒6は、筒状部6aと、筒状部6aから径方向外側に向けて伸びて周方向に分散して配置された複数の支持リブ6b(図5では一箇所のみ図示)と、支持リブ6bを介して筒状部6aに接続され当該筒状部6aの軸方向と略直交する方向に張り出すフランジ部6cと、を有している。
筒状部6aとフランジ部6cとの間には間隙g1が形成されており、この間隙g1を介して空洞9内に空気流W1の一部が分岐されて流入し、分岐流W2が形成されている。なお、分岐流W2の空洞9内への導入口となる間隙g1は、ファン5の下流でありかつヒータ8の上流側となる位置に設けられている。したがって、分岐流W2は、ヒータ8によって加熱される前の、比較的冷たい空気流となる。
そして、分岐流W2の一部はさらに分岐されて分岐流W3となっている。この分岐流W3は、後述する金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bやミスト吹出口(イオン放出口)20cを通過せず、内筒6とハウジング3との間を通って出口開口4bの外周部分から吹き出す比較的冷たい空気流となっている。
ハウジング3には、空洞9の出口開口4b側となる位置に、略円弧状の貫通孔(開口)3bが形成されており、この貫通孔3bを絶縁性の合成樹脂材料からなるカバー20で塞いである。
このように、本実施の形態1では、カバー20は、ハウジング3に形成された貫通孔(開口)3bを覆うようにして当該ハウジング3に取り付けられている。また、本実施の形態1では、カバー20は、ハウジング3に対して図5の左側から右側に移動させることで、ハウジング3に取り付けられている。
したがって、本実施の形態1では、風洞(送風流路)4の下流側から上流側への方向が、カバー20のハウジング3への取り付け方向となっている。
また、カバー20には、金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bとミスト吹出口(イオン放出口)20cとがそれぞれ独立して形成されている。
なお、ミスト生成部(イオン発生部)50および金属微粒子生成部(イオン発生部)30,40の前方には、イオンが流れるイオン流路4cが形成されることとなるため、金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bおよびミスト吹出口(イオン放出口)20cは、イオン流路4cの下流側に設けられることとなる。
また、カバー20は、金属微粒子あるいはミストによる帯電を抑制するため、ハウジング3よりも導電性を低くするのが好適である。カバー20が帯電すると、その電荷によって、金属微粒子生成部30,40やミスト生成部50から電荷を帯びた金属微粒子およびマイナスイオンやミストが放出されにくくなるからである。
カバー20の帯電を抑制するためには、帯電を起こしにくい材料、例えば、PC(ポリカーボネート)樹脂を用いてカバー20を形成し、カバー20の材質を帯電を起こしにくい材質とするのが好ましい。なお、この部分では、カバー20がヘアドライヤ1の外壁を成している(外郭を構成している)。
また、本実施の形態1では、金属微粒子吹出口20a,20bの孔径を、ミスト吹出口20cの孔径より小さくしてある。すなわち、ミスト吹出口20cを介してのミスト生成部50のメンテナンスや状態の確認等をより容易に行わせるとともに、金属微粒子吹出口20a,20bを介しての手指や道具等の誤進入を抑制してある。
なお、カバー20の内側にリブ(突部:接続部)を設け、このリブを後述するミスト生成部50の放電対向電極(第2電極)52に当接させることで、カバー20の除電を行うようにするのが好ましい。
このように、本実施の形態1では、カバー20とミスト生成部(イオン発生部)50、カバー20と金属微粒子生成部(イオン発生部)30,40とで、3つのイオン生成装置100が形成されている。
さらに、本実施の形態1では、毛髪の帯電状態を変更することが可能な帯電部(帯電付与パネル)1fを設けている。この帯電部1fは、把持部1aの近傍に設けられている。具体的には、帯電部1fは、把持部1aの外表面に露出する導電性樹脂(導電部材)で形成されている。
また、本実施の形態1では、ミスト吹出口20cの周辺部20dに、金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a,20bを形成している。
具体的には、金属微粒子吹出口20aと金属微粒子吹出口20bとを、ミスト吹出口20cが中心となるように並設している。
すなわち、カバー20には、金属微粒子吹出口20a、20bおよびミスト吹出口20cが、ヘアドライヤ1の幅方向(図2の左右方向)に、金属微粒子吹出口20a、ミスト吹出口20c、金属微粒子吹出口20bの順に並ぶように形成されている。
このような配置とすることで、マイナスに帯電しているミストが、ミスト吹出口20cの周辺部20dに形成された金属微粒子吹出口(イオン放出口)20a、20bから吹き出されるマイナスイオンによって、外側へ拡散(離散)してしまうのを抑制できるようにしている。
その結果、ミストの直進性が向上してミストが髪に届きやすくなり、髪ケア効果をより高めることができる。
また、金属微粒子生成部30,40およびミスト生成部50は、空洞9内でヘアドライヤ1の幅方向(図2の左右方向)に、金属微粒子生成部30、ミスト生成部50、金属微粒子生成部40の順に並列に配置されている。
そして、ミスト生成部50と、当該ミスト生成部50と隣り合う金属微粒子生成部(マイナスイオン発生部)30、40との間には、遮蔽板(仕切部)6dが設けられている。
そして、図6に示すように、遮蔽板6dを、ヘアドライヤ1の上下方向およびミストの吹き出し方向に延在するように配置することで、金属微粒子やミストが金属微粒子吹出口20a、20bおよびミスト吹出口20cから吹き出される前に混合してしまうのを抑制している。
金属微粒子生成部30,40は、導電性を有する金属材料によって形成される放電極(第1電極)31,41および放電対向電極(第2電極)32,42をそれぞれ有している。
そして、これら放電極31,41と放電対向電極32,42との間に電圧印加回路(図示せず)によって高電圧(本実施の形態1では、−1kV〜−3kV)を印加して放電(コロナ放電等)を生じさせ、その放電作用によって放電極31,41や放電対向電極32,42等から金属微粒子(金属の分子やマイナスイオン等)を放出させるものである。
この金属微粒子生成部30,40は、ほぼ同一の形状に形成してもよいし、金属微粒子生成部30,40の形状がそれぞれ異なるようにしてもよい。
金属微粒子生成装置30,40は、箱状の筐体33,43を備えており、放電極31,41は、根元部31b,41bが筐体33,43内部の支持部材としての基板34,44に固定されている。そして、放電対向電極32,42は、放電極31,41の先端部31a,41aと対向するように筐体33,43に支持されている。
放電極31,41は、極細の線材として構成することができる。そして、その幅(直径)を、10〜400[μm](好適には30〜300[μm]、より一層好適には50〜200[μm])に設定するのが好ましい。なお、断面形状としては、円形、楕円形、多角形形状等、各種採用することができる。
また、放電極31,41は、例えば、遷移金属(例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、チタン、ロジウム、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム等)の単体、合金、あるいは遷移金属をメッキ処理した部材等として構成することができる。金属微粒子生成部30,40で生成され放出された金属の微粒子に、金や、銀、銅、亜鉛等が含まれている場合、当該金属の微粒子によって抗菌作用を生じさせることができる。
また、金属の微粒子に、白金、亜鉛、チタン等が含まれている場合、当該金属の微粒子によって抗酸化作用を生じさせることができる。なお、白金の微粒子は、抗酸化作用が極めて高いことが判明している。
本実施の形態1では、金属微粒子生成部30の放電極31に含まれる金属を亜鉛、金属微粒子生成部40の放電極41に含まれる金属も亜鉛としている。なお、放電極31と放電極41に含まれる金属の種類を異ならせるようにしてもよい。
また、金属微粒子生成部30,40は、放電作用によってイオン(例えばマイナスイオン、例えばNO2−、NO3−等)を生じさせている。
そこで、このイオンを、放電極31,41や、放電対向電極32,42、他の金属材料や金属成分を含む部材等に衝突させることで、金属微粒子を生成する構成とすることも可能である。すなわち、放電対向電極32,42や上記他の部材を、上記遷移金属を含む材料によって構成し、これらから金属微粒子を放出させるようにしてもよい。なお、金属微粒子生成部30,40は、放電作用によって酸性成分も生じさせている。
ところで、図18に示すように、放電極31,41を遷移金属の母材31c,41cにメッキ処理31d,41dした部材として構成する場合、第1電極31,41の先端の尖度が低い(先端rが大きい)と、放電によるオゾンの発生量が増加する(図19参照)。
したがって、オゾンの発生量を減少させるためには、第1電極31,41の先端の尖度を尖らせる(先端rを小さくする)必要がある。この先端rは、0.1mm以下とすることが好ましく、0.04mm以下とすることがより好ましい。なお、本実施の形態1では、放電極31,41におけるR形状をした先端の幅で先端rの尖度(大きさ)を規定している。
なお、放電極31,41の先端の尖度を尖らせると、放電極31,41の強度が低下してしまい、外部からの応力により簡単に変形してしまう。そのため、放電極31,41の先端の角度θを、放電状態が安定する条件の中でなるべく大きくすることが好ましい。具体的には、放電極31,41の先端の角度θを40〜50°とすることが好ましい。こうすれば、放電極31,41の強度を高くすることができる。
また、放電極31,41を遷移金属の母材31c,41cにメッキ処理31d,41dした部材として構成する場合、母材31c,41cとして硬鋼線、ピアノ線等の硬度の高い材料を使用するのが好ましい。こうすることで、外部からの応力による放電極31,41の変形を抑制することができる。
ミスト生成部50は、導電性を有する金属材料によって形成される放電極(第1電極)51および放電対向電極(第2電極)52を有している。そして、これら放電極51と放電対向電極52との間に電圧印加回路12によって高電圧(本実施の形態1では、−3kV〜−5kV)を印加することで放電(コロナ放電等)を生じさせるものである。
本実施の形態1では、放電極51は針状に形成されており、放電対向電極52は放電極51の先端側に離間配置した板状の部材として形成されている。
放電対向電極52は、略板状の基体部52aを有しており、基体部52aの略中央位置には、金属微粒子の放出口となる円形状の開口部52cが形成されている。放電極51は、正面視で開口部52cのほぼ中心に配置される。
また、ミスト生成部50として、放電極51を冷却するための冷却部53と、当該冷却部53によって放電極51を冷却する際に発生する熱を放熱する放熱フィン54と、を備える静電霧化装置を用いている。
具体的には、ミスト生成部50は、冷却部53としてのペルチェ素子53aおよび熱伝導性を有する部材(例えば金属部材等)からなる冷却板53bとを含んでおり、ペルチェ素子53aによって冷却された冷却板53bの表面に空気中の水分を結露させ、結露水を生じるようになっている。
そして、ミスト生成部50の上流側には、冷却板53bを冷却する際に発生する熱を放熱する放熱フィン54が設けられている。かかる構成では、供給された水、すなわち結露水が、放電作用によって微粒化され、ナノメータサイズの非常に細かいミスト(マイナスイオンを含むマイナスに帯電されたミスト:帯電微粒子液体)が生成される。なお、ミスト生成部50は、放電作用によってイオンや酸性成分も生じさせている。
また、金属微粒子生成部30,40およびミスト生成部50は、内筒6の上壁6fから突設された固定部材6gに載置することで、金属微粒子生成部30,40およびミスト生成部50が内筒6の上方に固定されている。ミスト生成部50は、放熱フィン54の下部に取付板55が設けられており、この取付板55を固定部材6gに取り付けることで、内筒6の上方に固定されている。
なお、固定部材6gの形状や突出位置を様々に設定することで、空洞(分岐流路)9を流れる風の風向や風量を所望の量とすることが可能である。すなわち、固定部材6gは、空洞(分岐流路)9を流れる風の風向や風量を制御する制御手段として利用することができる。
また、本実施の形態1では、放電対向電極(第2電極)52が放電極(第1電極)51よりもミスト吹出口(イオン放出口)20c側に配置されており、この放電対向電極(第2電極)52には開口部52cが形成されている。なお、開口部52cは、中央部に設ける必要はなく、正面視で放電極(第1電極)51の先端からずれた位置に形成されていてもよく、また傾いた形状であってもよい。
また、放電対向電極(第2電極)52の開口部52cの面積は、髪の静電気を抑制するための電荷を発生するために7mm2以上とすることが望ましい。本実施の形態1では、口径4mmの開口部52cを形成している。
そして、放電対向電極(第2電極)52の開口部52cは、周縁部が、放電極(第1電極)51の反対側に凸となるドーム状に形状されている。この周縁部は、例えば、厚さ0.5mmの薄板に開口を設け、当該開口部の周縁を一方側に曲げ加工することにより形成することができる。
ここで、本実施の形態1では、毛髪の乾燥状態に合わせた成分量を供給することができるようにした。
具体的には、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を制御する制御部10によって、成分の生成量を調整するようにした。
例えば、乾燥した毛髪にイオンを過剰に供給すると、乾燥した毛髪の表面に過剰の電荷が帯電してしまい、毛髪のまとまりが悪くなってしまったり、指通りが悪くなってしまったりする。
また、乾燥した毛髪に酸性成分を過剰に供給すると、キューティクルが過度に引き締められて毛髪が過収縮により丸まってしまい、毛髪の矯正が難しくなってしまったり、手触りが悪化してしまったりする。
また、乾燥した毛髪に帯電微粒子液体を過剰に供給すると、毛髪が過度にしっとりとしてべたついてしまう。
そこで、本実施の形態1では、制御部10が、ハウジング3内に設けられた生成部が駆動されてから所定の時間が経過した際、または、時間の経過とともに、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を減少させるように制御するようにした。
生成量を減少させる制御としては、図8に示すように、生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量で生成し、所定時間t1が経過する際に、成分の生成量を減少させるように制御する方法がある。
なお、図8では、所定時間t1経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。また、図8では、最初の生成量を100とした場合、減少後の生成量が40となるように制御したものを例示している。この減少割合は適宜に設定可能である。
また、図8では、ハウジング3内に設けられた生成部としてイオンを生成するイオン生成部を例示している。
制御部10によるイオン生成量、酸性成分生成量、帯電微粒子液体生成量の制御方法は、生成量を変更させることのできる手段であればよい。例えば、第2電極の形状を変更する方法や、第1電極と第2電極の距離を変更する方法、第1電極と第2電極の間に印可する高圧電圧を変更することによる放電電流を変更する方法がある。
なお、図8に示す制御は、酸性成分生成部や帯電微粒子液体生成部にも適用できる。このことは、図9,図10,図14から図16においても同様である。
また、生成量を減少させる制御としては、図9に示すように、生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量で生成し、所定時間t1が経過した後所定時間t2まで、成分の生成量を徐々に減少させるように制御する方法もある。図9では、所定時間t2経過時に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように制御している。
図8および図9の制御は、ハウジング3内に設けられた生成部が駆動されてから所定の時間が経過した際に、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を減少させるものである。
また、図10に示すように、生成部が駆動されてから所定時間t2まで、成分の生成量を徐々に減少させるように制御する方法もある。図10でも、所定時間t2経過時に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように制御している。
図10の制御は、ハウジング3内に設けられた生成部が駆動されてから時間の経過とともに、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を減少させるものである。
このように、制御部10が、ハウジング3内に設けられた生成部が駆動されてから所定の時間が経過した際、または、時間の経過とともに、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を減少させるように制御することで、毛髪の乾燥状態に合わせた成分量を供給することができるようになる。
しかしながら、髪質等の毛髪の状態には個人差がある。例えば、毛髪が太い人もいれば、毛髪が細い人もいる。
このように、使用者の毛髪の太さには個人差があり、いずれの使用者に対しても同量の成分を供給する制御では、使用者に好適な髪ケア効果が得られない場合がある。また、個人の嗜好により、好適な髪ケア効果は異なるものである。
そこで、生成部で生成される成分の生成量を変更させることができるようにした。
具体的には、制御部10が、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分のうち少なくとも1つの成分の生成量を所定の量に設定する第1の制御モードと、第1の制御モードの生成量より低い生成量に設定する第2の制御モードと、を備えるようにした。
例えば、生成部がイオン生成部の場合、図11に示す制御を行うことができる。図11では、第1の制御モードでの制御が選択された場合には、イオン生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量でイオンを生成し、所定時間t1が経過する際に、イオンの生成量が最初の生成量100に対して40となるように減少させている。
そして、所定時間t1経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。
一方、第2の制御モードでの制御が選択された場合には、イオン生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量でイオンを生成し、所定時間t1が経過する際に、イオンの生成量が最初の生成量70に対して30となるように減少させている。
そして、所定時間t1経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。
また、生成部が酸性成分生成部の場合、図12に示す制御を行うことができる。図12では、第1の制御モードでの制御が選択された場合には、酸性成分生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量で酸性成分を生成し、所定時間t1が経過する際に、酸性成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように減少させている。
そして、所定時間t1経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。
一方、第2の制御モードでの制御が選択された場合には、酸性成分生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量で酸性成分を生成し、所定時間t1が経過する際に、酸性成分の生成量が最初の生成量70に対して20となるように減少させている。
そして、所定時間t1経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。
また、生成部が帯電微粒子液体生成部の場合、図13に示す制御を行うことができる。図13では、第1の制御モードでの制御が選択された場合には、帯電微粒子液体生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量で帯電微粒子液体を生成し、所定時間t1が経過する際に、帯電微粒子液体の生成量が最初の生成量100に対して40となるように減少させている。
そして、所定時間t1経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。
一方、第2の制御モードでの制御が選択された場合には、帯電微粒子液体生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量で帯電微粒子液体を生成し、所定時間t1が経過する際に、帯電微粒子液体の生成量が最初の生成量70に対して10となるように減少させている。
そして、所定時間t1経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。
なお、第2の制御モードにおける最初の生成量に対する減少割合は、上述のように成分毎に異ならせてもよいし、同じ割合となるようにしてもよい。また、第2の制御モードにおける最初の生成量の第1の制御モードにおける最初の生成量に対する割合は、上述のように同一でもよいし、成分毎に異ならせるようにしてもよい。
すなわち、髪長さや乾燥状態の異なる毛髪に対して、それぞれの成分の供給量がより適した量となるように、それぞれの生成量を設定することができる。
さらに、第2の制御モードにおける最初の生成量の第1の制御モードにおける最初の生成量に対する割合は、成分毎に適宜に設定することが可能である。そして、第1の制御モードにおける最初の生成量に対する減少割合や第2の制御モードにおける最初の生成量に対する減少割合も、成分毎に適宜に設定することが可能である。
また、各成分における第1の制御モードによる制御や第2の制御モードによる制御は、図9や図10で示した制御とすることもできる。このとき、第1の制御モードと第2の制御モードとで、制御方法を異ならせるようにしてもよい。
上述したように、本実施の形態1では、操作子19aを操作することで、毛髪の太い使用者が主として選択する髪太モードと、毛髪の細い使用者が主として選択する髪細モードの2つの髪質モードの選択ができるようになっている。
そして、髪太モードが選択された際には、成分の生成量が多い第1の制御モードで制御され、髪細モードが選択された際には、成分の生成量が少ない第2の制御モードで制御されるようにしている。
このように、本実施の形態1では、操作子19aを操作することで髪質モードを切り替え、生成部で生成される成分の生成量を変更できるようにしている。
例えば、髪が太くてまとまりにくい人の場合、髪太モードを選択し、成分の生成量が多い第1の制御モードで制御されるようにすることができる。こうすれば、太くてまとまりにくい毛髪にとって好適な量の成分を、毛髪の乾燥状態に合わせて供給することができ、髪ケア効果を高めることができる。
一方、髪が細くてボリュームの出にくい人の場合、髪細モードを選択し、成分の生成量が少ない第2の制御モードで制御されるようにすることができる。こうすれば、細くてボリュームの出にくい毛髪にとって好適な量の成分を、毛髪の乾燥状態に合わせて供給することができ、髪ケア効果を高めることができる。
ところで、髪質が同じ場合であっても、毛髪の長さが異なれば、ヘアドライヤ1の使用を開示してから同じ時間が経過した際の毛髪の乾燥状態も異なるものである。
そこで、生成部で生成される成分の生成量を減少させるまでの所定時間を変更させることができるようにした。
本実施の形態1では、操作子19bを操作することで、髪長さモードの切り替えを行うことができるようにしている。そして、髪の短い使用者が主として選択するショートモードと、髪の長い使用者が主として選択するロングモードと、髪の長さが中程度の使用者が主として選択するミディアムモードの3つの髪長さモードの選択ができるようになっている。
そして、制御部10が、髪長さモードに応じて生成部で生成される成分の生成量を減少させるまでの所定時間が異なった時間となるように制御している。
このように、本実施の形態1では、操作子19bを操作することで髪長さモードを切り替え、生成部で生成される成分の生成量を減少させるまでの所定時間を変更できるようにしている。
具体的には、毛髪の長さが長い場合、基本的に乾燥するまでの時間が長くなるため、ロングモードを選択した場合、生成部で生成される成分の生成量を減少させるまでの所定時間が長くなる。
図14では、生成部が駆動されてから所定時間t1Lが経過するまでは、ほぼ一定量で成分を生成し、所定時間t1Lが経過する際に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように減少させている。そして、所定時間t1L経過後少なくとも所定時間t2Lまでは、ほぼ一定量で生成している。
一方、毛髪の長さが短い場合、基本的に乾燥するまでの時間が短くなるため、ショートモードを選択した場合、生成部で生成される成分の生成量を減少させるまでの所定時間が短くなる。
図14では、生成部が駆動されてから所定時間t1Sが経過するまでは、ほぼ一定量で成分を生成し、所定時間t1Sが経過する際に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように減少させている。そして、所定時間t1S経過後少なくとも所定時間t2Sまでは、ほぼ一定量で生成している。
また、毛髪の長さが中程度の場合、基本的に乾燥するまでの時間も中程度となるため、ミディアムモードを選択した場合、生成部で生成される成分の生成量を減少させるまでの所定時間は、ショートモードとロングモードの間となる。
図14では、生成部が駆動されてから所定時間t1Mが経過するまでは、ほぼ一定量で成分を生成し、所定時間t1Mが経過する際に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように減少させている。そして、所定時間t1M経過後少なくとも所定時間t2Mまでは、ほぼ一定量で生成している。
このように、図14では、所定時間がt1S<t1M<t1Lとなっている。また、t2S<t2M<t2Lとなっている。そして、少ない生成量で成分が生成される時間(継続時間)も、t2S−t1S<t2M−t1M<t2L−t1Lとなっている。
このような制御を行うことで、使用者は、例えば、髪の長さ、太さ、量、損傷度合などを考慮して毛髪の乾燥時間(ヘアドライヤ1の使用時間)が長くなるか否かを決め、ヘアドライヤ1の使用時間に応じて、操作子19bを操作して髪長さモードを選択することができる。こうすることで、使用者の毛髪に所望の髪ケア効果を与えることができるようになる。
なお、使用者が、毛髪に多くの成分が供給されている時間を決め、当該時間に該当するモードを選択するようにしてもよい。
ここで、所定の時間としては、例えば、毛髪の長さが短く乾燥時間も短い場合は、30秒から1分30秒で成分の生成量を変化させるようにするのが好ましい。さらにその中でも1分程度にすることがより好ましい。
また、毛髪の長さが中程度の人の使用であれば、乾燥時間は中程度となるため、1分30秒から3分でイオン生成量を変化させるようにするのが好ましい。さらにその中でも2分程度にすることがより好ましい。
そして、毛髪の長さが長い人の使用であれば乾燥時間が長くなるため、2分から5分でイオン生成量を変化させるようにするのが好ましい。さらにその中でも3分程度にすることがより好ましい。
また、時間経過とともに成分の生成量を減少させる場合は、図15に示すように、成分の生成量の単位時間あたりの減少割合を変更させるようにすることができる。
図15では、ショートモードの場合、所定時間t2S経過時に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように徐々に減少させている。
また、ミディアムモードの場合、所定時間t2M経過時に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように徐々に減少させている。
また、ロングモードの場合、所定時間t2L経過時に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるように徐々に減少させている。
このように、本実施の形態1では、2つの髪質モードと3つの髪長さモードをそれぞれ独立して選択できるようになっており、6種類の制御方法を適宜選択できるようになっている。
なお、本実施の形態1では、経過時間によって、生成部を制御部10で制御する方式を示しているが、生成部の制御は、経過時間以外の方法でもよい。例えば、赤外線の水分量センサー(非接触のセンサ装置)や接触式の毛髪の水分量計測によって、成分の生成量を変化させる方法も考えられる。
また、制御部10が、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分のうち少なくとも1つの成分の生成量を減少させる前に、所定の時間、生成を停止させるように制御するようにすることも可能である。
具体的には、図16に示すように、生成部が駆動されてから所定時間t1が経過するまでは、ほぼ一定量で成分を生成し、所定時間t1が経過する際に生成を停止させ、所定時間t3が経過する際に、成分の生成量が最初の生成量100に対して40となるようにしている。そして、所定時間t3経過後少なくとも所定時間t2までは、ほぼ一定量で生成している。こうすれば、生成部の周囲の帯電を取り除くことができる。
なお、生成を停止させる際に徐々に生成量を減少させるようにしてもよい。また、停止後に生成を開始する際に徐々に生成量を増加させるようにしてもよい。
また、上述したように、毛髪の帯電状態を変更することが可能な帯電部(帯電付与パネル)1fを把持部1a近傍に備えている。
ここで、制御部10により、帯電部(帯電付与パネル)1fの帯電量を制御するようにすることも可能である。
このように、帯電部(帯電付与パネル)1fの帯電量を制御部10により制御することで、使用者が把持部1aを把持して帯電部(帯電付与パネル)1fを握った際に、使用者の毛髪の帯電状態を変化させ、イオンまたは酸性成分、帯電微粒子液体の毛髪への付着量を変化させることができる。
変化方法としては、所定の時間経過後に、別の帯電状態に変化させる方法や、所定の時間経過後に、時間の経過とともに変化させる方法、生成部を駆動した直後から時間とともに変化させる方法がある。また、イオン生成量の多い第1の制御モードとイオン生成量の少ない第2の制御モードで帯電状態を変化させ、時間の経過による変化は行わないようにすることも可能である。
このように、使用者の毛髪の帯電状態を変化させ、イオンまたは酸性成分、帯電微粒子液体の毛髪への付着量を変化させることで、成分を毛髪に付着させやすくしたり、付着させにくくしたりすることができ、使用者の毛髪に所望の髪ケア効果を与えることができるようになる。
以上、説明したように、本実施の形態1では、ヘアドライヤ(加熱送風装置)1は、入口開口(吸入口)4aから出口開口(吐出口)4bに至る風洞(送風流路)4が設けられ、外郭を構成するハウジング3と、ハウジング3内の吸入口4a側に配置されてモータ駆動されるファン5と、ハウジング3内の吐出口4b側に配置されるヒータ(加熱部)8と、を備えている。
また、ヘアドライヤ(加熱送風装置)1は、ハウジング3内に設けられる生成部であって、イオンを生成するイオン生成部、酸性成分を生成する酸性成分生成部および帯電微粒子液体を生成する帯電微粒子液体生成部のうち少なくともいずれか1つの生成部を備えている。
さらに、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を制御する制御部10を備えている。
そして、制御部10は、ハウジング3内に設けられた生成部が駆動されてから所定の時間が経過した際、または、時間の経過とともに、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分の生成量を減少させるように制御するものである。
これによって、毛髪の乾燥状態に合わせて生成する成分の生成量を調整することができ、より最適な成分量を毛髪に供給することが可能となる。
また、制御部10は、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分のうち少なくとも1つの成分の生成量を所定の量に設定する第1の制御モードと、第1の制御モードの生成量より低い生成量に設定する第2の制御モードと、を備えるものである。
これによって、イオン量、または酸性成分量、または帯電微粒子液体量の多い第1の制御モードと、イオン量、または酸性成分量、または帯電微粒子液体量の少ない第2の制御モードとを太い毛髪および細い毛髪のそれぞれに適したモードとして設定することができる。
その結果、発生量の多い第1の制御モードでは太い毛髪をしっとりまとまりやすくでき、発生量の少ない第2の制御モードでは細い毛髪をふんわりと仕上げることができる。
また、制御部10は、ハウジング3内に設けられた生成部で生成される成分のうち少なくとも1つの成分の生成量を減少させる前に、所定の時間、生成を停止させるように制御するものである。
これによって、イオン、または酸性成分、または帯電微粒子液体の少なくともいずれかの生成が所定時間停止することとなり、イオン生成部、または酸性成分生成部、または帯電微粒子液体生成部の周囲の帯電を取り除くことができる。その結果、所定時間停止後のイオン、または酸性成分、または帯電微粒子液体の少なくともいずれかの生成開始時の生成量を安定させることができる。
また、ハウジング3内に設けられた生成部がイオン生成部である場合、毛髪の乾燥状態に合わせて生成するイオン生成量を減少させることとなり、発生する電荷による乾燥した毛髪における毛髪表面の過剰帯電を抑制し、毛髪のまとまりや指通りを向上することができる。
また、ハウジング3内に設けられた生成部が酸性成分生成部である場合、毛髪の乾燥状態に合わせて生成する酸性成分量を減少させることとなり、毛髪表面の酸性成分による過収縮を抑制することができ、毛髪のクセの伸びや手触りを向上することができる。
また、ハウジング3内に設けられた生成部が帯電微粒子液体生成部である場合、毛髪の乾燥状態に合わせて生成する帯電微粒子液体量を減少させることとなり、毛髪のしっとり感が増加しすぎず、さらさらしたふんわり感のある毛髪とすることができる。
また、毛髪の帯電状態を変更する帯電部(帯電付与パネル)1fを把持部1aの近傍に備えるとともに、制御部10により、帯電部(帯電付与パネル)1fの帯電量を制御するようにすれば、帯電部(帯電付与パネル)1fを握る使用者の身体の帯電を制御することができる。
その結果、イオン生成部、または酸性成分生成部、または帯電微粒子液体生成部の少なくともいずれかから生成したイオン量、または酸性成分量、または帯電微粒子液体量の少なくともいずれかの毛髪への付着状態を安定させることができる。
さらに、制御部10からの制御により動作状態を表示する表示部14を備えるとともに、表示部14に、イオン生成部、または酸性成分生成、または帯電微粒子液体生成部の少なくともいずれかの動作状態、または選択中のモードを表示するようにすれば、選択しているモード、または動作状態の少なくともいずれかの状態を容易に認識することができるようになる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、図20〜図22に示すようなヘアドライヤ(加熱送風装置)1Aに本発明を適用することも可能である。
ヘアドライヤ(加熱送風装置)1Aにおいても、本体部1b内で、ハウジング3と内筒6との間に形成された空洞9に、2つ(複数)の金属微粒子生成部30,40および1つのミスト生成部50が配置されている。
なお、ヘアドライヤ(加熱送風装置)1Aでは、ミスト吹出口20cの下流側かつ下方に、ミストの吹き出し方向に延在するように壁部20eが設けられており、この壁部20eを設けることで、ミスト吹出口20cから吹き出されたミストが下方に拡散(離散)してしまうのを抑制できるようにしている。
このようなヘアドライヤ(加熱送風装置)1Aに本発明を適用しても、上記実施の形態1と同様の作用、効果を奏することができる。
また、図23に示すように、加熱送風装置としてのブラシ付きヘアドライヤ1Bに本発明を適用することも可能である。
ブラシ付きヘアドライヤ1Bは、棒状に形成されており、使用者が把持部1aを持って先端部1gに設けられたブラシ部23を髪に当てて整髪する(髪を梳かす)ものである。ブラシ部23には、複数のブリッスル23aが突設されている。
外壁をなす(外郭を構成する)ハウジング3Bは、複数の分割体を継ぎ合わせて構成されており、その内部には風洞(送風流路)9Bが形成され、この風洞9B内に、各種電気部品が収容されている。
また、把持部1aのブラシ部23に近い部分には、膨出した形状の外壁をなす(外郭を構成する)カバー20Bが取り付けられており、このカバー20Bとハウジング3Bとによって形成される風洞9B内に、金属微粒子生成部30,40とミスト生成部50とが収容されている。
カバー20Bには、ブリッスル23aに向けて開放された排出口20a,20bが形成されており、金属微粒子生成部30,40で生成された金属微粒子ならびにミスト生成部50で生成されたミストは、この排出口20a,20bから外部に放出され、髪や地肌に作用することになる。なお、金属微粒子生成部30,40およびミスト生成部50には、回路部24から電圧が印加される。
また、風洞9Bに空気流Wを生じさせるファン5Bおよびこのファン5Bを回転させるモータ7Bを設け、金属微粒子生成部30,40で生成した金属微粒子ならびにミスト生成部50で生成したミストを、分岐流Wpに乗せて排出できるようにしている。
モータ7Bおよびファン5Bは、ケース3B内に形成される風洞9B内に収容されている。モータ7Bは回路部24に含まれる駆動回路によって回転駆動される。
ケース3Bの基端側(図23では下側)には空気の吸入口となる開口部1hが形成されており、ファン5Bが回転すると、空気が外部から開口部1hを介して風洞9B内に流入し、当該風洞9B内を通ってブラシ部23に向けて排出される空気流Wが形成される。空気流Wは、ブラシ部23のブリッスル23aの根元に形成された吹出孔(吐出口)23bから吹き出される。
さらに、使用者の帯電によって金属微粒子の放出が阻害されるのを抑制するため、把持部1aの表面に帯電部(帯電付与パネル)1fを露出させてある。
また、遮蔽壁22Bを設け、ミスト生成部50で生成されたミストが金属微粒子生成部30,40に到達するのを抑制している。
このようなブラシ付きヘアドライヤ(加熱送風装置)1Bに本発明を適用しても、上記実施の形態1と同様の作用、効果を奏することができる。
また、上記各実施形態では、イオン発生部として、金属微粒子およびマイナスイオンを生成する金属微粒子生成部を例示したが、金属微粒子は生成せず、単にマイナスイオンを生成するものを用いてもよい。
また、プラスイオンを生成するイオン生成装置にあっても、本発明を適用することができる。このように、プラスイオンを生成すると、ウィッグなどの人工毛をつけた毛髪に使用する場合に有効である。ウィッグなどの人工毛はマイナスに帯電しやすいので、プラスイオンを供給することで、静電気が生じてしまうのを抑制することができるためである。
また、上記各実施形態では、ミスト生成部およびマイナスイオン発生部として放電極(第1電極)と対向する放電対向電極(第2電極)を有するものを例示したが、第2電極を放電極(第1電極)と対向しない位置に設けたものを用いてもよい。
また、上記各実施形態では、金属微粒子吹出口(イオン放出口)を2つ形成したものを例示したが、金属微粒子吹出口(イオン放出口)を3つ以上形成することも可能である。
また、上記実施形態では、分岐流によって、金属微粒子およびミストを吹き出すようにしたものを例示したが、分岐流がない場合でも、金属微粒子およびミストを対応する吹出口から吹き出すことができる。
また、毛髪に髪ケア効果を与えるとともに、毛髪が比較的乾燥した状態のときに発生量を減少させることで髪ケア効果が向上する髪ケア剤を放出させるようにすることも可能である。このような髪ケア剤としては、例えば、オイル成分を含有する剤が挙げられる。オイル成分を含有する剤は、毛髪表面への付着が少量であることで髪ケア効果が向上するものがある。
また、カバーやハウジング、その他細部のスペック(形状、大きさ、レイアウト等)も適宜に変更可能である。