以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<<実施形態の全体構成>>
図1は、本発明の実施形態に係る伝送システム1の概略図である。図2は、伝送システムにおける画像データ、音データ及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。図3は、画像データの画質を説明する概念図である。
また、伝送システム1には、伝送管理装置50を介して一方の伝送端末から複数の伝送端末に一方向でコンテンツデータを伝送するデータ提供システムや、伝送管理装置50を介して複数の伝送端末間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。コミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理装置(「伝送管理装置」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「伝送端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムであり、ビデオ会議システムやビデオ電話システム等が例として挙げられる。
本実施形態では、コミュニケーションシステムの一例としてのビデオ会議システム、コミュニケーション管理装置の一例としてのビデオ会議管理装置及びコミュニケーション端末の一例としてのビデオ会議端末を想定した上で、伝送システム1、伝送管理装置50及び伝送端末10について説明する。即ち、本発明の伝送端末及び伝送管理装置50は、ビデオ会議システムに適用されるだけでなく、コミュニケーションシステム、又はデータ伝送システムにも適用される。
図1に示すように、伝送システム1は、複数の伝送端末10aa、10ab、・・・と、各伝送端末10aa、10ab、・・・用のディスプレイ120aa、120ab、・・・と、UI提供装置20と、情報処理端末40と、中継装置30と、伝送管理装置50と、プログラム提供装置90と、を備えている。伝送端末10aa、10ab、・・・は、コンテンツデータとして、例えば、画像データ及び音データの送受信による伝送を行うようになっている。
UI提供装置20は、伝送端末10aa、10ab、・・・に主に拠点数を表示するための後述するレイアウト情報を送信する装置である。UI提供装置20は例えば伝送管理装置50や中継装置30が兼ねてもよい。
また、情報処理端末40は、伝送端末10の機能がソフトウェアで実現された装置である。具体的には、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット型端末、スマートフォン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、又は、電子書籍用端末などである。
なお、以下の説明において、複数の伝送端末10aa、10ab、・・・のうち、任意の伝送端末は、「伝送端末10」と表され、複数のディスプレイ120aa、120ab、・・・のうち、任意のディスプレイは、「ディスプレイ120」と表される。また、ビデオ会議の開始を要求する要求元の伝送端末10は、「要求元端末」と表され、要求先の伝送端末10は、「宛先端末」と表される。
また、ビデオ会議に参加している伝送端末10又はその配置場所を「拠点」と称する。拠点の数は、ビデオ会議に参加している伝送端末10の数と同じであるが、1つと見なせる空間に(例えば1つの会議室)に複数の伝送端末10が存在してもよい。
図2に示すように、伝送システム1において、要求元端末と宛先端末との間では、伝送管理装置50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。
また、管理情報用セッションseiが確立した伝送端末10間では、中継装置30を介して、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ及び音データの4つの各データを送受信するための4つのセッションが確立される。なお、本実施形態において、これら4つのセッションは、まとめて、「画像・音データ用セッションsed」と表される。
ここで、本実施形態で扱われる画像データは、スケーラブルに符号化されている。例えば、本実施形態で扱われる画像データは、低解像度の画像データ、中解像度の画像データ、及び、高解像度の画像データがある。図3(a)に示すように、低解像度の画像データは、横が320画素、縦が180画素の解像度で、図3(b)に示すように、中解像度の画像データは、横が640画素、縦が360画素の解像度で、高解像度の画像データは、横が1280画素、縦が720画素の解像度である。
画像データが伝送される経由する帯域が狭い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データのみが伝送され、受信側の伝送端末10は、伝送された低解像度の画像データに基づいて、低画質の画像のみを表示することができる。
また、画像データが伝送される経由する帯域が比較的広い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データ及び中解像度の画像データが伝送され、受信側の伝送端末10は、伝送された低解像度の画像データ及び中解像度の画像データに基づいて、中画質の画像を表示することができる。
また、画像データが伝送される経由する帯域が非常に広い場合には、ベース画質となる低解像度の画像データ、中画解像度の画像データ及び高解像度の画像データが伝送され、受信側の伝送端末10は、伝送された低解像度の画像データ、中画解像度の画像データ及び高解像度の画像データに基づいて、高画質の画像を表示することができる。
図1において、中継装置30は、複数の伝送端末10の間で、コンテンツデータの中継を行うようになっている。伝送管理装置50は、伝送端末10からのログイン認証、伝送端末10の伝送状態の管理、宛先リストの管理等及び中継装置30の伝送状況等を一元的に管理するようになっている。なお、画像データが表す画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画との両方であってもよい。
複数のルータ70a、70b、70c、70d、70ab、70cdは、画像データ及び音データの最適な経路の選択を行う。なお、以下の説明において、ルータ70a、70b、70c、70d、70ab、70cdのうち、任意のルータは、「ルータ70」と表される。
プログラム提供装置90は、後述するHD(Hard Disk)204を備えており、伝送端末10に各種機能を実現させるための伝送端末制御プログラム1000aが記憶され、伝送端末制御プログラム1000aを伝送端末10に送信することができる。
また、プログラム提供装置90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させるための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置用プログラムを中継装置30に送信することができる。
更に、プログラム提供装置90のHD204には、伝送管理装置50に各種機能を実現させるための伝送管理プログラムも記憶されており、伝送管理プログラムを伝送管理装置50に送信することができる。
また、プログラム提供装置90のHD204には、UI提供装置20に各種機能を実現させるためのUI提供装置用プログラムも記憶されており、UI提供装置用プログラムをUI提供装置20に送信することができる。
また、プログラム提供装置90のHD204には、情報処理端末40に各種機能を実現させるための情報処理端末用プログラムも記憶されており、情報処理端末用プログラムを情報処理端末40に送信することができる。
伝送端末10aa、10ab、10ac、・・・及びルータ70aは、LAN2aによって伝送可能に接続されている。伝送端末10ba、10bb、10bc、・・・及びルータ70bは、LAN2bによって伝送可能に接続されている。
また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって伝送可能に接続されており、所定の地域A内に設けられている。例えば、地域Aは、日本であり、LAN2aは東京の事業所内に設けられ、LAN2bは大阪の事業所内に設けられている。
一方、伝送端末10ca、10cb、10cc、・・・及びルータ70cは、LAN2cによって伝送可能に接続されている。伝送端末10da、10db、10dc、・・・及びルータ70dは、LAN2dによって伝送可能に接続されている。
また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって伝送可能に接続されており、所定の地域B内に設けられている。例えば、地域Bはアメリカ合衆国であり、LAN2cはニューヨークの事業所内に設けられ、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内に設けられている。地域A及び地域Bは、それぞれルータ70ab、70cdからインターネット2iを介して相互に伝送可能に接続されている。
また、中継装置30、伝送管理装置50、UI提供装置20、情報処理端末40、及びプログラム提供装置90は、インターネット2iを介して、各伝送端末10と伝送可能に接続されている。ここで、中継装置30、伝送管理装置50、UI提供装置20、情報処理端末40及びプログラム提供装置90は、地域A又は地域Bに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c及びLAN2dによって、本実施形態の伝送ネットワーク2が構成されている。伝送ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による伝送が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各伝送端末10、中継装置30、伝送管理装置50、各ルータ70、UI提供装置20、情報処理端末40及びプログラム提供装置90の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、伝送端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各伝送端末10は、複数の事業所間でのビデオ会議や、同じ事業所内の異なる部屋間でのビデオ会議だけでなく、同じ部屋内でのビデオ会議や、屋外と屋内又は屋外と屋外でのビデオ会議で使われてもよい。各伝送端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話伝送網等の無線による伝送が行われる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
図4は、伝送端末10の外観図である。以下、伝送端末10の長手方向をX軸方向、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)をZ軸方向として説明する。
図4に示されているように、伝送端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して伝送端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して伝送端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図4は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図4で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、UI提供装置20、中継装置30、伝送管理装置50、プログラム提供装置90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。情報処理端末40は、一般のPC、スマートフォン、タブレット端末等の外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図5は、伝送端末のハードウェア構成図の一例である。図5に示すように、伝送端末10は、伝送端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101と、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102と、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103と、伝送端末制御プログラム1000a、画像データ及び音データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104と、CPU101の制御に従ってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105と、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107と、伝送端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108と、伝送端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109と、伝送ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111と、を備えている。
また、伝送端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112と、カメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113と、音を入力する内蔵型の集音装置としてのマイク114と、音を出力する内蔵型のスピーカ115と、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する音入出力I/F116と、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117と、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118と、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110と、を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示装置を構成する。ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続されている。ケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズと、光を電荷に変換して被写体の像を電子化する固体撮像素子とを含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)又はCCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク及び外付けスピーカ等の外部機器を接続できるようになっている。
外部機器接続I/F118に外付けカメラが接続された場合には、CPU101は、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラを駆動するようになっている。また、外部機器接続I/F118に外付けマイクや外付けスピーカが接続された場合には、CPU101は、内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115にそれぞれ優先して、外付けマイクや外付けスピーカを駆動するようになっている。
なお、記録メディア106は、伝送端末10に対して着脱自在に構成されている。また、伝送端末10は、CPU101の制御に従ってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に代えて、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
また、伝送端末制御プログラム1000aは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア106等のような、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、伝送端末制御プログラム1000aは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
情報処理端末40は、伝送端末10と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、SSD105には、情報処理端末40を制御するための情報処理端末用プログラムが記録されている。
図6は、伝送管理装置、UI提供装置、中継装置又はプログラム提供装置のハードウェア構成図である。図6に示すように、伝送管理装置50は、伝送管理装置50全体の動作を制御するCPU201と、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202と、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203と、伝送管理プログラム等の各種データを記憶するHD204と、CPU201の制御に従ってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205と、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207と、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208と、伝送ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209と、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211と、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212と、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214と、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210とを備えている。
なお、伝送管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、伝送管理プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されていてもよい。
また、中継装置30は、伝送管理装置50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。
この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されていてもよい。
また、プログラム提供装置90は、伝送管理装置50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供装置90を制御するためのプログラム提供装置用プログラムが記録されている。
この場合も、プログラム提供装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、プログラム提供装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されていてもよい。
また、UI提供装置20は、伝送管理装置50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、UI提供装置20を制御するためのUI提供装置用プログラム及び後述するレイアウト情報が記録されている。
この場合も、UI提供装置用プログラム及びレイアウト情報は、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、UI提供装置用プログラム及びレイアウト情報は、HD204ではなくROM202に記憶されていてもよい。
なお、上記したコンピュータで読み取り可能な記録媒体として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等を適用してもよい。
<<実施形態の機能構成>>
図7は、伝送システムを構成する各端末、装置及びシステムの機能ブロック図である。図7に示すように、伝送端末10、中継装置30及び伝送管理装置50は、伝送ネットワーク2を介してデータを伝送することができるように接続されている。なお、図1に示した、中継装置30及びプログラム提供装置90は、ビデオ会議に関するデータの伝送に直接関係ないため、図7では図示が省略されている。情報処理端末40については、伝送端末10と同等の機能を有するため、図7の伝送端末10は情報処理端末40であってもよい。
<伝送端末の機能構成>
伝送端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音入力部15a、音出力部15b、表示制御部17及び記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された伝送端末制御プログラム1000aを実行するCPU101によって実現される機能である。また、伝送端末10は、RAM103及びフラッシュメモリ104によって構成される記憶部1000を有している。
(伝送端末の各機能構成)
送受信部11は、CPU101及びネットワークI/F111によって構成され、伝送ネットワーク2を介して他の伝送端末10、中継装置30、伝送管理装置50、又は、プログラム提供装置90と各種データや情報の送受信を行うようになっている。
送受信部11は、所望の宛先端末とビデオ会議を開始する前から、伝送管理装置50より、ビデオ会議の接続先の候補としての各伝送端末10の状態を示す各状態情報の受信を開始するようになっている。
状態情報は、各伝送端末10がオンラインかオフラインかの稼動状態を表すだけでなく、オンラインで伝送可能であるか、オンラインで伝送中であるか等の詳細な稼動状態も表す。
また、状態情報は、各伝送端末10の稼動状態だけでなく、伝送端末10でケーブル120cが伝送端末10から外れていたり、音を出力するが画像は出力させなかったり、音を出力させないようにする(MUTE)等、様々な状態を表すが、以下の説明においては、本発明を理解しやすくするために、状態情報が各伝送端末10の稼動状態を表す場合について説明する。
操作入力受付部12は、CPU101、操作ボタン108及び電源スイッチ109によって構成され、利用者による各種入力を受け付けるようになっている。例えば、利用者が、電源スイッチ109をONにすると、操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、伝送端末10の電源をONにするようになっている。
ログイン要求部13は、CPU101によって構成され、電源ONの受け付けを契機として、送受信部11から伝送ネットワーク2を介して伝送管理装置50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報及び現時点の自端末のIPアドレスを送信するようになっている。
また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFの状態にすると、送受信部11が伝送管理装置50に電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が伝送端末10の電源を完全にOFFにするようになっている。これにより、伝送管理装置50側では、伝送端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。
撮像部14は、CPU101、カメラ112及び撮像素子I/F113によって構成され、被写体を撮像し、撮像して得られた画像データを送受信部11に出力するようになっている。
音入力部15aは、CPU101及び音入出力I/F116によって構成され、マイク114によって集音されて得られた音を表す音信号が入力され、入力された音信号を音データに変換するようになっている。
音出力部15bは、CPU101及び音入出力I/F116によって構成され、音データを音信号に変換し、変換した音信号をスピーカ115に出力することにより、スピーカ115に音を出力させるようになっている。
表示制御部17は、CPU101及びディスプレイI/F117によって構成され、送受信部11に受信された解像度の異なる画像データを組み合わせ、組み合わせた画像データをディスプレイ120に送信することにより、画像データが表す画像をディスプレイ120に表示させるようになっている。
また、表示制御部17は、送受信部11が伝送管理装置50から受信した宛先リストの情報をディスプレイ120に送信することにより、宛先リストをディスプレイ120に表示させるようになっている。
表示制御部17は補助領域表示部18を有している。補助領域表示部18は、伝送端末10が後述する全画像表示モードの場合に、表示画面の補助領域に会議に参加している拠点数などを表示する。
記憶・読出処理部19は、CPU101及びSSD105によって構成され、記憶部1000に各種データを記憶したり、記憶部1000に記憶された各種データを読み出したりするようになっている。
記憶部1000には、伝送端末10を識別するための識別子(又は識別情報と呼ばれ、以下、「端末ID」という)及びパスワード等が記憶されている。更に、記憶部1000は、宛先端末とビデオ会議を行う際に受信される画像データ及び音データの受信バッファとしても用いられる。
なお、本実施形態の端末IDは、伝送端末10を一意に識別するために使われる言語、文字、記号又は各種の標し等の情報を示す。また、端末IDは、言語、文字、記号及び各種の標しのうち、少なくとも2つが組み合わされた情報であってもよい。
<伝送管理装置の機能構成>
伝送管理装置50は、送受信部51、端末認証部52、状態管理部53、端末抽出部54、端末状態取得部55及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、HD204からRAM203上に展開された伝送管理プログラムを実行するCPU201によって実現される機能である。また、伝送管理装置50は、HD204により構成される記憶部5000を有している。
(端末認証管理テーブル)
記憶部5000には、図8に示すような端末認証管理テーブルを有する端末認証管理DB5002が構築されている。端末認証管理テーブルでは、伝送管理装置50によって管理される全ての伝送端末10の各端末IDに対して、各パスワードが関連付けられて管理される。例えば、図8に示した端末認証管理テーブルは、伝送端末10aaの端末IDが「01aa」で、パスワードが「aaaa」であることを示している。
(端末管理テーブル)
また、記憶部5000には、図9に示すような端末管理テーブルを有する端末管理DB5003が構築されている。図9(a)は端末IDが「01aa」の伝送端末10aaがログインした状態の端末管理テーブルを示し、図9(b)は端末IDが「01aa」の伝送端末10aaが後述する開始要求情報を送信した後の状態の端末管理テーブルを示している。
端末管理テーブルでは、各伝送端末10の端末ID毎に、各伝送端末10の識別名(以下、「端末名」という)と、各伝送端末10の稼動状態と、伝送システム1にログインするためのログイン要求情報が伝送管理装置50で受信された受信日時と、伝送端末10のIPアドレスとが関連付けられて管理されている。
例えば、図9(a)に示した端末管理テーブルは、端末IDが「01aa」の伝送端末10aaに対して、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「オンライン(伝送可能)」で、伝送管理装置50でログイン要求情報が受信された日時が「2009年11月10日の13時40分」で、伝送端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることを表している。
ここで、端末管理テーブルの端末IDは、後述する図11のステップS22で送信されるログイン要求情報の送信前に、伝送端末10が伝送システム1に登録される際に、ユニークに割り当てられ、端末名は、伝送管理装置50の管理者によって登録又は変更される。なお、端末名は、伝送端末10から伝送管理装置50に対してなされる要求に応じて、登録又は変更されてもよい。
また、稼動状態が「オンライン(伝送可能)」とは、伝送端末10が伝送システム1にログインした状態で、ビデオ会議に参加していない状態であることを表し、「オンライン(伝送中)」とは、伝送端末10が伝送システム1にログインした状態で、ビデオ会議に参加している状態であることを表し、稼動状態が「オフライン」とは、伝送端末10が伝送システム1にログインしていない状態であることを表す。ビデオ会議に参加している伝送端末10とは、稼動状態が「オンライン(伝送中)」の伝送端末10である。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図10に示すような宛先リスト管理テーブルを有する宛先リスト管理DB5004が構築されている。なお、端末管理DB5003は、本発明における宛先リスト管理テーブル格納部を構成する。
宛先リスト管理テーブルでは、ビデオ会議の開始を要求する要求元端末の端末IDに対して、宛先端末の候補として登録されている宛先端末の端末IDが全て関連付けられて管理されている。
例えば、図10に示した宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である伝送端末10aaからビデオ会議の開始を要求する宛先端末の候補は、端末IDが「01ab」の伝送端末10ab、端末IDが「01ba」の伝送端末10ba及び端末IDが「01db」の伝送端末10dbであることが示されている。宛先端末の候補は、伝送端末10から伝送管理装置50に対してなされる要求に応じて、追加又は削除される。
なお、宛先リスト管理テーブルには、ビデオ会議の開始を要求する宛先端末の候補が登録されているのであり、ビデオ会議に参加可能な伝送端末10が、宛先リスト管理テーブルに登録されている伝送端末10に限定されているのではない。
(UI提供装置のURI)
更に、記憶部5000には、UI提供装置20のURI(Uniform Resource Identifier)5005が記憶されている。UI提供装置20のURI5005は、伝送管理装置50又はUI提供装置20の管理者などにより設定されている。
(伝送管理装置の各機能構成)
送受信部51は、CPU201及びネットワークI/F209によって構成され、伝送ネットワーク2を介して他の伝送端末10又は中継装置30、プログラム提供装置90と各種データや情報の送受信を行うようになっている。
端末認証部52は、CPU101によって構成され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の端末認証管理DB5002を検索し、端末認証管理DB5002に同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行うようになっている。
状態管理部53は、CPU101によって構成され、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末管理DB5003(図9(a)(b)参照)に、要求元端末の端末IDに対して、稼動状態、伝送管理装置50でログイン要求情報が受信された受信日時及びIPアドレスを関連付けて記憶して管理するようになっている。
また、状態管理部53は、利用者が伝送端末10の電源スイッチ109の状態をONからOFFにすることで、伝送端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の状態情報に基づいて、端末管理DB5003(図9(a)(b)参照)における伝送端末10の稼動状態をオンラインからオフラインに変更するようになっている。
端末抽出部54は、CPU101によって構成され、ログイン要求した要求元端末の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、要求元端末に対する宛先端末の候補の端末IDを抽出するようになっている。
また、端末抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出するようになっている。
端末状態取得部55は、CPU101によって構成され、端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理DB5003(図9(a)(b)参照)を検索し、検出された端末ID毎に稼動状態を読み出すようになっている。
これにより、端末状態取得部55は、ログイン要求してきた要求元端末に対する宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。また、端末状態取得部55は、端末抽出部54によって抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理DB5003を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態も取得するようになっている。
記憶・読出処理部59は、CPU101及びHDD205によって構成され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000に記憶された各種データを読み出したりするようになっている。
(UI提供部の各機能構成)
送受信部21は、CPU201及びネットワークI/F209によって構成され、伝送ネットワーク2を介して伝送端末10と各種データや情報の送受信を行うようになっている。
サーバ部22は、CPU101によって構成され、伝送端末10からレイアウト情報要求信号を取得し、記憶・読出処理部23が記憶部2000から読み出したレイアウト情報lotを、送受信部21を介して伝送端末10に送信する。
記憶・読出処理部23は、CPU101によって構成され、記憶部2000に各種データを記憶したり、記憶部2000に記憶された各種データを読み出したりするようになっている。記憶部2000は、HDD205によって構成され、主にレイアウト情報lotを記憶している。
<<実施形態の処理又は動作>>
次に、本実施形態に係る伝送システム1の動作について説明する。図11は、伝送端末10がビデオ会議に参加する準備状態になるまでの準備段階動作を示すシーケンス図である。なお、図11は、伝送端末10aaが準備状態になる例が示されている。準備段階動作においては、管理情報用セッションsei(図2参照)で各種情報が送受信される。
まず、伝送端末10aaの利用者が、伝送端末10aaの電源スイッチ109をONにすると、操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、電源ONの受け付けを契機とし、伝送端末10aaの送受信部11から伝送ネットワーク2を介して伝送管理装置50にログイン要求を表すログイン要求情報を送信する(ステップS22)。
ログイン要求情報には、ログイン要求元の伝送端末10aaを識別するための端末ID及びパスワードが含まれている。これら端末ID及びパスワードは、記憶・読出処理部19によって記憶部1000から読み出される。
なお、伝送端末10aaから送信されたログイン要求情報が伝送管理装置50に受信された際には、伝送管理装置50は、送信側である伝送端末10abのIPアドレスを把握することができる。
次に、伝送管理装置50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の端末認証管理DB5002(図8参照)を検索し、端末認証管理DB5002に検索キーと同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。
ここで、端末認証部52によって、検索キーと同一の端末ID及びパスワードが管理されていないと判断された場合、すなわち、正当な利用権限を有する伝送端末10からのログイン要求でないと判断された場合には、送受信部51は、端末認証部52によって得られた認証結果を表す認証結果情報をログイン要求してきた伝送端末10aaに伝送ネットワーク2を介して送信し、準備段階の動作は終了することとなる。
一方、端末認証部52によって、検索キーと同一の端末ID及びパスワードが管理されていると判断された場合、すなわち、正当な利用権限を有する伝送端末10からのログイン要求であると判断された場合には、状態管理部53は、端末管理DB5003(図9(a)参照)に、伝送端末10aaの端末ID、稼動状態、ログイン要求情報が受信された受信日時及び伝送端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。
これにより、図9(a)に示すように、端末管理テーブルは、端末ID「01aa」、稼動状態「オンライン(伝送可能)」、受信日時「2009.11.10.13:40」及び伝送端末10aaのIPアドレス「1.2.1.3」を関連付けて管理することになる。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、端末認証部52によって得られた認証結果を表す認証結果情報をログイン要求してきた伝送端末10aaに伝送ネットワーク2を介して送信する(ステップS25)。また、伝送管理装置50は、認証結果情報と共に又は前後して、UI提供装置20のURI5005を伝送端末10に送信する。これにより、伝送端末10はUI提供装置20にアクセスできるようになる。
このUI提供装置20のURI5005は伝送ネットワーク2におけるレイアウト情報lotの保存場所を示す。例えば「IPアドレス(又はドメイン名)+フォルダ名+ファイル名」のような形式を有するが、UI提供装置20にアクセス可能であればよい。
URI5005を各伝送端末10が保持しないことによって、UI提供装置20が置き換えられたり、URIが変更になったりしても、伝送管理装置50の管理者が伝送管理装置50に記憶しているURIを変更するだけでよい。すなわち、全ての伝送端末10に対する変更が必要でなくなるため、管理の負荷を低減できる。
次に、伝送管理装置50の端末抽出部54は、ログイン要求してきた伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、伝送端末10aaに対する宛先端末の候補の端末IDを抽出する(ステップS26)。
ここでは、伝送端末10aaの端末ID「01aa」に対する宛先端末である伝送端末10ab、10ba、10dbのそれぞれの端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」が抽出されることになる。
次に、伝送管理装置50の端末状態取得部55は、端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」を検索キーとして、端末管理DB5003(図9(a)参照)を検索し、端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に稼動状態「オフライン」、「オンライン(伝送可能)」、「オンライン(伝送中)」を読み出すことにより、伝送端末10ab、10ba、10dbの各稼動状態を取得する(ステップS27)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、ステップS27で使用された検索キーとしての端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」と、それぞれに対応する伝送端末10ab、10ba、10dbの稼動状態「オフライン」、「オンライン(伝送可能)」、「オンライン(伝送中)」とが含まれた宛先状態情報を、伝送ネットワーク2を介して伝送端末10aaに送信する(ステップS28)。
これにより、伝送端末10aaは、宛先端末の候補である伝送端末10ab、10ba、10dbの現時点のそれぞれの稼動状態「オフライン」、「オンライン(伝送可能)」、「オンライン(伝送中)」を把握することができる。
更に、伝送管理装置50の端末抽出部54は、ログイン要求してきた伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、伝送端末10aaの端末ID「01aa」を宛先端末の候補として登録している他の伝送端末の端末IDを抽出する(ステップS29)。例えば、図10に示した宛先リスト管理テーブルでは、抽出される端末IDは、「01ab」、「01ba」及び「01db」である。
次に、伝送管理装置50の状態管理部53は、ログイン要求して来た伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、端末管理DB5003(図9(a)参照)を検索し、ログイン要求してきた伝送端末10aaの稼動状態「オンライン(伝送可能)」を取得する(ステップS30)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、ステップS29で抽出された端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」で識別されるそれぞれの伝送端末10ab、10ba、10dbのうち、端末管理DB5003(図9(a)参照)で稼動状態が「オンライン」となっている伝送端末10ba、10dbに、ステップS30で取得された伝送端末10aaの端末ID「01aa」と稼動状態「オンライン(伝送可能)」とが含まれる宛先状態情報を送信する(ステップS31−1、2)。
なお、伝送端末10ba、10dbに宛先状態情報を送信する際には、送受信部51は、各端末ID「01ba」、「01db」に基づいて、図9(a)に示した端末管理テーブルで管理されている伝送端末のIPアドレスを参照する。
これにより、ログイン要求してきた伝送端末10aaを宛先として伝送することができる伝送端末10db、10baに、ログイン要求してきた伝送端末10aaの端末ID「01aa」及び稼動状態「オンライン(伝送可能)」を伝えることができる。
また、準備段階動作のステップS28が完了した際に、伝送端末10aaの表示制御部17は、ディスプレイ120に表示させた宛先リストの情報から、ビデオ会議に参加中の端末、すなわち、稼動状態が「オンライン(伝送中)」や「オンライン(伝送可能)」である伝送端末10dbの情報をディスプレイ120に強調表示させる等して、ビデオ会議に参加している伝送端末10又は参加可能な伝送端末10を利用者に認識させることができる。
図12は、伝送端末10がビデオ会議に参加する参加状態になるまでの会議参加動作を示すシーケンス図である。なお、図12は、伝送端末10aaが参加状態になる例が示されている。会議参加動作においては、管理情報用セッションsei(図2参照)で各種情報が送受信される。
まず、利用者が操作ボタン108を押下してビデオ会議の参加を選択すると、操作入力受付部12は、伝送端末10dbとビデオ会議を参加する旨の要求を受け付ける(ステップS41)。なお、伝送端末10が情報処理端末40の場合、操作ボタン108の代わりに、情報処理端末40のハードキーやタッチパネルに表示されたソフトキーの押下により、ビデオ会議を参加する旨の要求を受け付ける。
この要求に応じて、伝送端末10aaの送受信部11は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」及び伝送端末10dbの端末ID「01db」が含まれ、ビデオ会議に参加する旨を表す参加要求情報を伝送管理装置50に送信する(ステップS42)。
これにより、伝送管理装置50の送受信部51は、参加要求情報を受信すると共に、送信元である伝送端末10aaのIPアドレス「1.2.1.3」を確認することができる。
次に、伝送管理装置50の状態管理部53は、参加要求情報に含まれる伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、端末管理DB5003を検索し、参加要求してきた伝送端末10aaの稼動状態を「オンライン(伝送中)」に設定する(ステップS43)。これにより、端末管理テーブルの稼働状態が更新される(図9(b)参照)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」を含む開始要求情報を伝送端末10dbに伝送ネットワーク2を介して送信する(ステップS44)。これにより、伝送端末10dbは、どの伝送端末10からビデオ会議に参加したいとの要求があったのかを把握することができる。
なお、発明を理解しやすくするために説明を省略するが、図9(b)に示した端末管理DB5003においては、伝送端末10cbの稼動状態も「オンライン(伝送中)」であるため、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」を含む開始要求情報を伝送端末10cbに伝送ネットワーク2を介して送信する。
次に、伝送端末10dbは、送受信部11から伝送ネットワーク2を介して伝送管理装置50に開始要求情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を送信する(ステップS45)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送ネットワーク2を介して中継装置30に中継を開始する旨の要求を表す中継開始要求情報を送信する(ステップS46)。中継開始要求情報には、伝送端末10aa及び伝送端末10dbの各IPアドレス「1.2.1.3」、「1.3.2.4」が含まれている。
これにより、中継装置30は、伝送端末10aa、10db間で、低解像度、中解像度及び高解像度の3つ画像データ、並びに、音データを伝送するためのセッションを確立する(ステップS47)。このように、伝送端末10aaは、伝送端末10dbとのビデオ会議に参加することができるようになる。
一方で、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」と稼動状態「オンライン(伝送中)」とが含まれる端末状態変更情報を、端末管理DB5003(図9(b)参照)に登録されている各伝送端末10にキャストする(ステップS48)。これにより、端末状態変更情報を受信した各伝送端末は、必要に応じて、端末ID「01aa」の伝送端末10aaの稼動状態を記憶及び表示することができる。
図13は、伝送端末10間のデータ伝送動作を示したシーケンス図である。なお、図13に示すデータ伝送動作においては、画像・音データ用セッションsed(図2参照)で画像データや音データが送受信される。
図12を用いて説明したように伝送端末10aa、10db間のセッションが確立すると、伝送端末10aaは、撮像部14によって撮像して得た画像データと、音入力部15aに入力された音信号が変換された音データを送受信部51を介して中継装置30に送信する(ステップS60)。
伝送端末10aaから画像データ及び音データを受信した中継装置30は、ビデオ会議に参加している各伝送端末10aa、10dbに、受信した画像データ及び音データを送信する(ステップS61−1、61−2)。
中継装置30から画像データ及び音データを受信した各伝送端末10aa、10dbは、受信した画像データが表す画像を表示制御部17によってディスプレイ120に表示させると共に、受信した音データが表す音を音出力部15bによってスピーカ115に出力させる(ステップS62−1、S62−2)。
次に、伝送端末10dbは、撮像部14によって撮像して得た画像データと、音入力部15aに入力された音信号が変換された音データを送受信部51を介して中継装置30に送信する(ステップS63)。
伝送端末10dbから画像データ及び音データを受信した中継装置30は、ビデオ会議に参加している各伝送端末10aa、10dbに、受信した画像データ及び音データを送信する(ステップS64−1、S64−2)。
中継装置30から画像データ及び音データを受信した各伝送端末10aa、10dbは、受信した画像データが表す画像を表示制御部17によってディスプレイ120に表示させると共に、受信した音データが表す音を音出力部15bによってスピーカ115に出力させる(ステップS65−1、S65−2)。
このように、伝送端末10aa、10dbは、中継装置30を介してビデオ会議を行うことができる。なお、図13では、本実施形態を理解しやすくするために、ビデオ会議に参加している伝送端末10を2つの伝送端末10aa、10dbとしているが、ビデオ会議に参加している伝送端末10が3つ以上であっても画像データ及び音データは、図13に示したデータ伝送動作と同様に伝送される。
<<伝送端末10の2つの表示モード>>
伝送端末10の画像表示について説明する。本実施形態において、表示制御部17は、全画像表示モードと情報表示モードとの2つの表示モードを有する。
まず、図14に基づき全画像表示モードについて説明する。図14は全画像表示モードでディスプレイ120に表示された画面例を示す図である。全画像表示モードは、図12のステップS47でセッションが確立し、画像データと音データの送信又は受信が開始されることで表示される。すなわち、2つの表示モードのうち、ビデオ会議の間、主に使用される表示モードである。
全画像表示モードにおいて、伝送端末10の表示制御部17は、ビデオ会議に参加している各伝送端末10から送信された全ての画像をディスプレイ120に表示させる。全ての画像を表示することで1つの画像領域が小さくなってしまう場合、予め定められた上限値(最大値)の画像が表示される。
図14に示す表示画面には、比較的広い1つの第1画像領域500と、比較的狭い複数の第2画像領域510とが割り当てられている。例えば、各第2画像領域510には、ビデオ会議に参加している各伝送端末10から送信された画像データが表す画像が表示され、第1画像領域500には、ビデオ会議に参加している伝送端末10のなかから主要な伝送端末の画像データが表す画像が表示される。
例えば、表示制御部17は、ビデオ会議に参加している伝送端末10のなかで、受信した音データの中で音声を表す音データの送信元の伝送端末を主要な端末として特定する。ここで、音声を表す音データとは、受信された各音データに対して音声区間の検出が行われ、有声区間があると判定された音データのことである。なお、音声区間の検出は、公知の技術を用いて実現することができる(例えば、非特許文献1参照)。
なお、図14に示す表示画面は一例に過ぎず、全画像表示モードでは、複数の全ての画像領域を同じサイズにして各画像を表示することや、上記の主要な端末の画像のみをディスプレイ120の全体に表示することなどが可能である。
<情報表示モード>
続いて情報表示モードについて説明する。利用者が、例えば、操作ボタン108を操作することで、2つの表示モードを交互に切り替えることができる。なお、伝送端末10が情報処理端末40の場合、操作ボタン108の代わりに、情報処理端末40のハードキーやタッチパネルに表示されたソフトキーの押下により、2つの表示モードを交互に切り替えることができる。
図15は、全画像表示モードでディスプレイ120に表示された画面例を示す図である。図15に示すように、情報表示モードにおいて、伝送端末10の表示制御部17は、ビデオ会議に参加している各伝送端末10の端末名及び端末IDを少なくとも含む端末情報をディスプレイ120に表示させる。
図15に示す表示画面には、画像を表示するための画像表示領域520と、端末情報を表示するための端末情報表示領域530とが割り当てられている。例えば、端末情報表示領域530には、ビデオ会議に参加している伝送端末10の端末情報がリスト表示されている。
なお、リスト表示されている端末情報のなかで端末名が表示されていないものは、宛先リスト管理DB5004(図10参照)において、自端末の宛先端末の候補として登録されていない伝送端末10を表している。
例えば、図15に示す表示画面において、伝送端末10dbは、伝送端末10aaの宛先端末の候補として宛先リスト管理DB5004に登録されているため端末名が表示されているが、伝送端末10cbは、伝送端末10aaの宛先端末の候補として宛先リスト管理DB5004に登録されていないため端末名が表示されていない。
画像表示領域520には、ビデオ会議に参加している伝送端末10のなかから主要な伝送端末の画像データが表す画像が表示される。例えば、表示制御部17は、ビデオ会議に参加している伝送端末10のなかで、受信した音データの中で音声を表す音データの送信元の伝送端末を主要な伝送端末として特定する。また、表示制御部17は、利用者による操作ボタン108の操作に応じて、ビデオ会議に参加している伝送端末10から1つの伝送端末が選択されたことが操作入力受付部12によって受け付けられた際に、選択された伝送端末を主要な伝送端末として特定するようにしてもよい。なお、伝送端末10が情報処理端末40の場合、操作ボタン108の代わりに、情報処理端末40のハードキーやタッチパネルに表示されたソフトキーの押下により選択された伝送端末を主要な伝送端末として特定する。
図16は、伝送端末10が情報表示モードに切り替えられた際に、端末情報表示領域530に端末情報を表示させる端末情報表示動作を示したシーケンス図である。なお、図16に示す端末情報表示動作においては、管理情報用セッションseiで各種情報が送受信される。
まず、伝送端末10は、ビデオ会議に参加している伝送端末の端末情報の要求を表す端末情報要求信号を伝送管理装置50に送信する(ステップS70)。
端末情報要求信号を受信した伝送管理装置50の端末状態取得部55は、端末情報要求信号の送信元のIPアドレスを検索キーとして、記憶部5000の端末管理DB5003(図9(b)参照)を検索し、端末情報要求信号を送信した伝送端末の端末IDを取得する(ステップS71)。
次に、端末状態取得部55は、端末管理DB5003を検索し、稼動状態が「オンライン(伝送中)」になっている端末IDと端末名とを検索する(ステップS72)。本実施形態において、端末状態取得部55によって検出される端末IDは、「01aa」、「01cb」、「01db」となる。なお、端末IDが「01aa」の伝送端末の稼動状態は、ステップS43で「オンライン(伝送中)」に設定されている(図9(b)参照)。
次に、端末状態取得部55は、ステップS71で検出した端末ID(本実施形態においては、「01aa」)を検索キーとして、記憶部5000の宛先リスト管理DB5004(図10参照)を検索し、端末情報要求信号の送信元の宛先端末の候補の端末IDを取得する(ステップS73)。
例えば、端末情報要求信号を送信した伝送端末の端末IDが「01aa」だとすると、端末状態取得部55によって取得される端末IDは、「01ab」、「01ba」、「01db」となる。
次に、端末状態取得部55は、ステップS72で取得した各端末IDが端末情報要求信号の送信元の端末ID又はステップS73で取得した端末IDに含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合には、端末IDと端末名とを送受信部51に端末情報要求信号の送信元に応答させ、含まれていないと判定した場合には、端末IDだけを送受信部51に端末情報要求信号の送信元に応答させる(ステップS74)。
例えば、端末情報要求信号を送信した伝送端末の端末IDが「01aa」だとすると、端末情報要求信号の送信元である伝送端末aaには、伝送端末aa及び伝送端末dbの端末ID「01aa」、「01db」及び端末名「日本 東京事業所 AA端末」、「アメリカ ワシントン事業所 DB端末」と、伝送端末cbの端末ID「01cb」とが送信される。
この応答を受信した伝送端末10の表示制御部17は、図15に示す表示画面のように、端末情報表示領域530に応答内容を表示する(ステップS75)。
<全画像表示モードにおける拠点数などの表示>
図14に示すような全画像表示モードにおける表示画面では、会議に参加している伝送端末10の数が少ない場合は、ビデオ会議の参加者は、他の参加者として誰が参加しているかを把握しやすいが、数が多くなると次第に把握しにくくなる。図を用いて説明する。
図17(a)は拠点数が4つの場合の全画像表示モードの表示画面の一例を示す。図17(a)の表示画面は、広い第1画像領域171と、第1画像領域171よりも狭い3つの第2画像領域172とを有している。図14と同様に、第2画像領域172には、ビデオ会議に参加している各伝送端末10から送信された画像データが表す画像が表示され、第1画像領域171には、ビデオ会議に参加している伝送端末10の中から主要な伝送端末の画像データが表す画像が表示される。
拠点数が4つ程度であれば、利用者は第2画像領域の1つから参加者を識別することが不可能ではない。しかし、図17(b)に示すように、拠点数が増えると、参加者が他の参加者を識別することが困難になる。図17(b)は拠点数が9つの場合の全画像表示モードの表示画面の一例を示す。
また、実用性を考慮するとディスプレイ120が同時に表示する拠点数には上限値(以下、表示上限数という)が設定されるべきであるが、伝送端末10がビデオ会議を行うことができる拠点数(拠点上限数という)は表示上限数とが一致しない場合がある。表示上限数≧拠点上限数であれば、各伝送端末10は全ての拠点の画像をディスプレイ120に表示できるが、表示上限数<拠点上限数の場合、伝送端末10が表示できない拠点が存在してしまう。
図16のように、利用者が操作ボタン108を操作して情報表示モードに切り替えることで、全ての拠点の伝送端末10の端末名及び端末IDを表示できる場合があるが、この場合でも利用者が何らかの操作を行うことが必要になってしまう。
また、情報表示モードの間は、主要な1つの拠点の画像しか表示できないため、他の拠点の状況を把握できなくなるという不都合がある。
そこで、本実施形態の伝送端末10は、全画像表示モードのまま、ビデオ会議に参加している拠点の数を表示する。これにより、ビデオ会議の参加者は全画像表示モードのまま拠点数をリアルタイムに把握することができる。
<<全画像表示モードにおける拠点数の表示>>
図18は、全画像表示モードにおいて拠点数が表示された表示画面の一例を示す図である。補助領域表示部18は、全画像表示モードの補助領域173に拠点数を表示する。図18では、補助領域173は、表示画面の上部の帯状の余白部分であるが、右端、左端、下部の帯状の余白部分などでもよいし、画像と重複して表示されてもよい。
補助領域173は、第1領域ar1〜第6領域ar6に区分されている。
第1領域ar1…自端末の端末IDが表示される。この伝送端末10と同じビデオ会議に参加しようとする伝送端末10の利用者は、この端末IDを問い合わせ操作している伝送端末10に入力又は選択することでビデオ会議に参加できる。
第2領域ar2…拠点数が表示される。
第3領域ar3…セッションが確立してからの会議時間が表示される。
第4領域ar4…任意の情報が表示される。
第5領域ar5…ネットワーク帯域情報(上り・下りそれぞれの通信速度)が表示される。
第6領域ar6…カーソルボタンが表示される。カーソルボタン1736は上の三角ボタン1736uと下の三角ボタン1736dを有しているが、上の三角ボタン1736uは黒色で下の三角ボタン1736dは白抜きである。利用者は上の三角ボタン1736uのみを操作可能であり、下の三角ボタン1736dは操作できない。
なお、補助領域173は半透明で表示されることが好ましい。これにより、拠点間で送受信される画像データに補助領域173が重なっても視認性を維持しやすい。
なお、拠点数が表示されるのは、第1〜第6の領域のどこでもよく、また、補助領域173が区分されていない場合は補助領域173のどこに表示されてもよい。しかし、補助領域173が区分されていることで、利用者から見て表示画面の視認性が増す。
ここで、第6領域ar6のカーソルボタン1736は、伝送端末10が操作ボタン108を操作することで、簡易表示の補助領域173への切り替えが可能であることを利用者に知らせるアイコンとなっている。以下、図18の補助領域を「標準の補助領域」と称して区別する。
すなわち、伝送端末10の初期設定では、補助領域173に図18の第1領域ar1〜第6領域ar6の各種の伝送状態の情報を表示すると設定されているが、利用者は操作ボタン108を操作して(又はタッチパネルなどを操作して)上の三角ボタン1736uを押下することで、標準の補助領域173から簡易表示の補助領域173に切り替えたり、その後、補助領域173を表示しないように設定できる。詳細は図24で説明する。
なお、伝送端末10が情報処理端末40の場合、操作ボタン108の代わりに、情報処理端末40のハードキーやタッチパネルに表示されたソフトキーの押下により、補助領域173に第1領域ar1〜第6領域ar6の伝送状態の情報を表示しないことが可能である。
図18ではディスプレイ120に4つの拠点の画像が表示されている。このため、第2領域の拠点数は"4"となっている。利用者は、一目でビデオ会議に参加している拠点数を把握できる。
図19は、全画像表示モードにおいて拠点数が表示された表示画面の別の一例を示す図である。図18と同一の符号を付した構成要素については、同様の機能を果たすので相違点についてのみ説明する。
図19では、表示画面が9個の領域に分割されている。また、第2領域ar2の拠点数も"9"である。このように、拠点数が増えても、利用者は、一目でビデオ会議に参加している拠点数を把握できる。
ここで、説明のため、伝送端末10の表示上限数が"9"であるとして説明する。伝送端末10の表示上限数が"9"の場合に、10以上の伝送端末10がビデオ会議に参加する場合がある。この場合、伝送端末10は、全画像表示モードにおいて表示される画像の数は"9"のまま、ビデオ会議に参加した伝送端末10の数を第2領域ar2の拠点数として表示する。
図20は、全画像表示モードにおいて表示される画像の数と、第2領域ar2に表示される拠点数とが異なる表示画面の一例を示す。図20では、全画像表示モードにおいて表示される画像の数は"9"であるが、第2領域ar2の拠点数が"15"となっている。このように、「ビデオ会議に参加している拠点数 > 表示上限数」の場合でも、利用者は、一目でビデオ会議に参加している拠点数を把握できる。
この補助領域173のレイアウト(すなわち配置)は、UI提供装置20の記憶部2000に記憶されているレイアウト情報lotに規定されている。レイアウト情報lotは、HTML,JavaScript(登録商標)、XML、CSS、などの言語や規格に基づき記述されている。
レイアウト情報lotにより、補助領域173の位置、補助領域173を決まったサイズの第1領域〜第6領域に区分すること、及び、第1領域ar1〜第6領域ar6のそれぞれに表示される情報が定められている。従って、レイアウト情報lotをUI提供装置20から取得した伝送端末10は、第1領域ar1〜第6領域ar6に伝送状態の情報を設定して表示することができる。
図17などに示したように、全画像表示モードにおいて、伝送端末10が宛先端末から受信した画像データをディスプレイ120に表示する際の配置は、拠点数などによって予め決まっている。これに対し、レイアウト情報lotは画像データのレイアウトとは別に定義されているので、画像データのレイアウトに影響されず、補助領域173に配置する伝送状態の情報や配置を定義できる。すなわち、伝送端末10は画像データとは独立に補助領域に第1領域ar1〜第6領域ar6を表示可能であり、画像データのレイアウトが変更されても、補助領域173は影響されない。
<簡易表示の補助領域173>
図21は簡易表示の補助領域173の一例を示す図である。図21では、図18と拠点数は同じだが、第1領域ar1〜第6領域ar6の伝送状態の情報が簡易的に表示されている。
簡易表示の補助領域173では、各領域に何が表示されているかの情報が表示されず、主に、第1領域ar1にはコンタクトIDの値のみが、第2領域ar2には拠点数のみが、第3領域ar3には時刻のみが、第5領域ar5には帯域のみが表示される。
第6領域ar6のカーソルボタン1736は、標準の補助領域173と表示形態が変わっている。簡易表示の補助領域173では、上の三角ボタン1736uも下の三角ボタン1736dも黒色である。利用者は上下の三角ボタンのいずれも操作できる。
下の三角ボタン:標準の補助領域173へ切り替える。
上の三角ボタン:簡易表示の補助領域173を表示しない(標準の補助領域173も表示しない)。
簡易表示の補助領域173では、標準の補助領域173よりもディスプレイ120を占める面積が少なくなるので、補助領域173に伝送状態の情報を表示しながら、画像データの視認性をよくすることができる。
なお、簡易表示の補助領域173も、標準の補助領域173と同様に半透明で表示されることが好ましい。
<表示手順>
図22は、伝送端末10が全画像表示モードである場合に、伝送システム1が拠点数を表示する手順を示すシーケンス図の一例である。図22の手順は、図12のステップS47のセッション確立後に、利用者が操作ボタン108等を操作しなくても実行される。すなわち、伝送端末10には補助領域173を表示する初期設定が設定されている。
また、ステップS47のセッション確立後に、利用者が操作ボタン108を押下することによって実行されてもよい。なお、伝送端末10が情報処理端末40の場合、操作ボタン108の代わりに、情報処理端末40のハードキーやタッチパネルに表示されたソフトキーの押下により実行される。
まず、伝送端末10は、図11のステップS25で取得したUI提供装置20のURIを指定して、レイアウト情報lotを要求するためのレイアウト情報要求信号(特許請求の範囲の配置情報要求の一例である)をUI提供装置20に送信する(S80)。なお、UI提供装置20のURIは、図11のステップS25で取得するのでなく、例えば、ステップS80の直前に伝送端末10が伝送管理装置50から取得してもよいし、利用者の操作ボタン108を押下することで取得してもよい。なお、伝送端末10が情報処理端末40の場合、操作ボタン108の代わりに、情報処理端末40のハードキーやタッチパネルに表示されたソフトキーの押下により、UI提供装置20のURIが取得される。
UI提供装置20の送受信部21はレイアウト情報要求信号を受信し、これによりサーバ部22が、指定されたURIに基づいて記憶部2000を参照し、レイアウト情報lotを読み出す(S81)。
次にサーバ部22は送受信部21を介して、読み出したレイアウト情報lotを、レイアウト情報要求信号を送信した伝送端末10に送信する(S82)。このレイアウト情報lotには、標準と簡易表示の補助領域173の両方のレイアウト情報が含まれている。
伝送端末10の送受信部11は、レイアウト情報lotを揮発性のメモリに記憶する(S83)。揮発性のメモリは例えばRAM103である。すなわち、1度得られたレイアウト情報lotを伝送端末10に記憶しておくことで、電源がONの間は、レイアウト情報lotを再度、UI提供装置20から取得する必要がない。これにより、伝送端末10が、一度、補助領域173を消去した後、再度、補助領域173を表示する場合でも、伝送端末10の揮発性のメモリからレイアウト情報lotを読み出すことができる。従って、レイアウト情報lotを取得するための処理時間を省略できるため、補助領域173を表示するまでの時間も短縮できることになる。また、揮発性のメモリに記憶すれば、伝送端末10の電源をOFFすることでレイアウト情報lotが消去されるので、レイアウト情報lotが伝送端末10から漏洩することを防止できる。
次に、伝送端末10の補助領域表示部18は、端末情報要求信号を伝送管理装置50に送信する(S84)。端末情報要求信号は、ビデオ会議に参加している伝送端末10の参加数を要求する信号である。
伝送管理装置50の送受信部51は端末情報要求信号を受信し、これにより端末状態取得部55は、端末管理DB5003を検索し、稼動状態が「オンライン(伝送中)」になっている端末IDの数を算出する(S85)。すなわち、端末状態取得部55は、端末情報要求信号を送信した伝送端末10のIPアドレスが登録されている端末管理テーブル(図9(b)参照)を特定し、該端末管理テーブルから稼動状態が「オンライン(伝送中)」になっている端末IDを全て特定し数を求める。 本実施形態において、端末状態取得部55によって検出される端末IDは、「01aa」、「01cb」、「01db」となるため、その数は"3"となる。なお、端末IDが「01aa」の伝送端末10aaの稼動状態は、図12のステップS43で「オンライン(伝送中)」に設定されている。
なお、「オンライン(伝送中)」の伝送端末10の数に加え、「オンライン(伝送可能)」の伝送端末10の数を求めてもよい。これにより、各伝送端末10はログインしている伝送端末10の数をディスプレイ120に表示できる。また、「オンライン(伝送中)」の伝送端末10の数と、「オンライン(伝送可能)」の伝送端末10の数とを別々に求め、各伝送端末10は別々にディスプレイ120に表示してもよい。これにより、例えば両者の数が一致していない場合には会議に参加していない利用者がいることを把握できる。 次に、端末状態取得部55は、送受信部51を介して、上記で取得した「オンライン(伝送中)」の端末IDの数を、端末情報要求信号を送信した伝送端末10に送信する(S86)。
なお、端末状態取得部55は、端末情報要求信号を送信した伝送端末10以外のオンラインの伝送端末10に、「オンライン(伝送中)」の端末IDの数を送信してもよい。例えば、ステップS86で端末IDが「01aa」の伝送端末10aaにオンラインの端末IDの数を送信した場合、端末IDが「01cb」「01db」の伝送端末10cb、10dbにも送信する。これにより、端末IDが「01cb」「01db」の伝送端末10cb、10dbはレイアウト情報lotを受信するだけで補助領域173に拠点数を表示できる。
伝送端末10の送受信部11は「オンライン(伝送中)」の端末IDの数を受信し、補助領域表示部18がディスプレイ120に表示する(S87)。すなわち、レイアウト情報lotを解釈して、標準の補助領域173の位置及び第1領域ar1〜第6領域ar6のレイアウトを決定し、第1領域ar1〜第6領域ar6に伝送状態の情報を設定してディスプレイ120に表示する。
第1領域ar1の自端末の端末IDは、記憶部1000に記憶されている。第2領域ar2の拠点数は伝送管理装置50から送信される。第3領域ar3のセッションが確立してからの会議時間は、セッション確立後から伝送端末10が測定している。第4領域ar4の任意の情報は、例えば伝送端末10又は伝送管理装置50が有する情報である。第5領域ar5のネットワーク帯域情報は、伝送端末10が中継装置30との通信速度を定期的に又はリアルタイムに測定して表示する。第6領域ar6のカーソルボタン1736は予め定められたアイコンなどの画像データである。
なお、表示された補助領域173は、利用者が操作ボタン108を操作することで消去できる。また、再度、操作ボタン108を操作することで表示できる。
以上のようにして、伝送端末10は情報表示モードに移行することなく、ビデオ会議に参加している拠点数を表示することができる。従って、利用者は操作ボタン108等を操作する必要がない。また、伝送端末10は全画像表示モードのままなので、利用者は各拠点の画像を見ながら拠点数を把握できる。また、ビデオ会議に参加している拠点数が表示上限数を超えた場合でも、利用者は拠点数を正確に把握できる。
<補助領域の表示設定>
利用者は、表示された補助領域173を「操作に従って表示する」又は「一定時間の経過後に消去する」のいずれかを伝送端末10に設定できる。
図23は、利用者が補助領域173の表示設定を行う画面の一例を示す図である。図23の画面は利用者が例えば操作ボタン108を操作することでディスプレイ120に表示される。図23の画面は、2つのラジオボタン221、222と、ラジオボタン221、222に対応づけられた「操作に従って表示する」というメッセージ223及び「一定時間の経過後に消去する」がというメッセージ224が表示されている。利用者は2つのラジオボタン221,222の一方を選択できる。
ラジオボタン221が選択された場合、伝送端末10は補助領域173を表示したままであるが、図24に示すように、利用者の操作に従って、標準の補助領域173、簡易表示の補助領域173を切り替えて表示したり、いずれの補助領域173も表示しない。
ラジオボタン222が選択された場合、伝送端末10は補助領域173を表示した後、一定時間の経過で消去し、再表示するための契機が検出されると、再度表示する。この場合も、契機の1つとして、利用者が操作によって表示・消去することが可能である。
ラジオボタン222が設定された場合、「一定時間を設定してください」というメッセージ225が目視可能になり、また、時間設定欄226への数字の設定が可能になる。利用者は時間設定欄226に、補助領域173が消去されるまでの時間を設定できる。利用者が設定するまでは所定の初期値が設定されている。伝送端末10の利用者は時間設定欄226に任意の時間を設定することができる。なお、時間設定欄226に設定可能な時間の上限と下限が定められていてもよい。
図24は、「操作に従って表示する」が選択された場合に伝送端末10が標準の補助領域173と簡易表示の補助領域173を切り替える動作手順を示すフローチャート図の一例である。
図24は、図22のステップS87で、補助領域表示部18が、標準の補助領域173を表示するとスタートする(S87−1)。
補助領域表示部18は、標準の補助領域173を表示した後、所定時間が経過したか否かを判定する(S87−2)。所定時間は予め定められていてもよいし、また、図23の「一定時間の経過後に消去する」で設定された時間を使用してもよい。一定時間とは別に利用者が設定可能であってもよい。
所定時間が経過すると(S87−2のYes)、補助領域表示部18は標準の補助領域173を簡易表示の補助領域173に切り替える(S87−3)。簡易表示の補助領域173のカーソルボタン1736は上下の三角ボタン1736u,dがいずれも黒色なので、どちらの三角ボタンを押下しても画面に変化があることを利用者に認識させることができる。
補助領域表示部18は、下の三角ボタン1736dが操作されか否かを判定する(S87−4)。
下の三角ボタン1736dが操作された場合(S87−4のYes)、補助領域表示部18は、簡易表示の補助領域173を標準の補助領域173に切り替える(S87−7)。標準の補助領域173では、下の三角ボタン1736dは白抜きなので押しても何も起こらないことを、上の三角ボタン1736uは黒色なので押下することで簡易表示の補助領域173が表示されることを示唆できる。また、標準の補助領域173は半透明で表示されるため、画像データの視認性をなるべく落とさずに会議を継続できる。
下の三角ボタン1736dが操作されない場合(S87−4のNo)、補助領域表示部18は上の三角ボタン1736uが操作されたか否かを判定する(S87−5)。なお、下の三角ボタン1736dと上の三角ボタン1736uが操作されたかの判定はどちらが先でもよい。
上の三角ボタン1736uが操作された場合(S87−5のYes)、補助領域表示部18は補助領域を表示しない(S87−6)。すなわち、標準の補助領域も簡易表示の補助領域も表示しない。この後、下の三角ボタン1736dの操作により簡易表示の補助領域を表示してもよい(すなわち、ステップS87−3に戻る)。なお、上の三角ボタン1736uは操作されても何も起こらないと設計してもよいし、操作により標準の補助領域を表示してもよい。標準の補助領域も簡易表示の補助領域も表示しないがカーソルボタン1736のみを表示して、ステップS87−3に戻る制御を可能としてもよい。
ステップS87−7で標準の補助領域が表示された場合、補助領域表示部18は上の三角ボタン1736uが操作されたか否かを判定する(S87−8)。
上の三角ボタン1736uが表示された場合(S87−8のYes)、補助領域表示部18は、標準の補助領域173を簡易表示の補助領域173に切り替える(S87−3)。
このように、利用者はカーソルボタン1736を操作して補助領域の表示形態を切り替えることができる。
<補助領域を表示後の動作手順>
続いて、伝送端末10が図22のステップS87で補助領域173を表示した後の伝送管理装置50と伝送端末10の動作について説明する。
図25は、伝送管理装置50の動作手順を示すフローチャート図の一例である。図25の処理は、例えば図22のステップS85で伝送管理装置50が、オンラインになっている端末IDの数を算出してから繰り返し実行される。
端末状態取得部55は、端末情報要求信号を送信した伝送端末10のIPアドレス(又は端末ID)が登録されている端末管理テーブルを監視する(S85−1)。
端末状態取得部55は、図22のステップS85で送信した「オンライン(伝送中)」になっている端末IDの数が、増減したか否かを判定する(S85−2)。
ステップS85−2の判定がNoの場合、図25の処理は終了し、ステップS85−1から繰り返し実行される。
ステップS85−2の判定がYesの場合、拠点数が変化したので、端末状態取得部55は、稼動状態が「オンライン(伝送中)」になっている現在の端末IDの数を伝送端末10に送信する(S85−3)。これにより、一度、「オンライン(伝送中)」になっている端末IDの数を取得した伝送端末10は、常に、正しい拠点数を取得できる。
なお、図25においても、端末状態取得部55は、端末情報要求信号を送信した伝送端末10以外の「オンライン(伝送中)」の伝送端末10に、「オンライン(伝送中)」の端末IDの数を送信してもよい。これにより、全てのオンラインの伝送端末10は正しい拠点数を常に保持できる。
図26は、伝送端末10の動作手順を示すフローチャート図の一例である。図26の処理は、例えば図22のステップS87で伝送端末10が、補助領域173を表示した後に繰り返し実行される。図26では、補助領域173を「一定時間の経過後に消去する」と設定されている場合を説明する。
まず、補助領域表示部18は、補助領域173を表示中か否かを判定する(S87−1)。
ステップS87−1の判定がYesの場合、補助領域表示部18は補助領域173の表示を開始してからの経過時間が一定時間を超えたか否かを判定する(S87−2)。
ステップS87−2の判定がYesの場合、補助領域表示部18は補助領域173を消去する(S87−3)。これにより、参加者は主に各拠点の画像に着目してビデオ会議に参加できる。
ステップS87−2の判定がNoの場合、補助領域表示部18は補助領域173を表示したままとする。
ステップS87−1の判定がNoの場合、補助領域表示部18は補助領域173を表示する契機があるか否かを判定する。この契機となるのは、伝送管理装置50から「オンライン(伝送中)」の端末IDの数を受信した場合又は利用者が表示する操作を行った場合である。
まず、補助領域表示部18は、伝送管理装置50から「オンライン(伝送中)」の端末IDの数を受信したか否かを判定する(S87−4)。
ステップS87−4の判定がYesの場合、補助領域表示部18はRAM103に記憶されているレイアウト情報lotに基づき補助領域173を再度、表示する(S87−5)。これにより、拠点数に変化があった場合、伝送端末10は直ちに補助領域173に変化後の拠点数を反映できる。
ステップS87−4の判定がNoの場合、補助領域表示部18は利用者が表示する操作を行ったか否かを判定する(S87−6)。
ステップS87−6の判定がYesの場合、補助領域表示部18はRAM103に記憶されているレイアウト情報lotに基づき補助領域173を再度、表示する(S87−5)。これにより、利用者は任意のタイミングで補助領域173を表示できる。
ステップS87−4及びステップS87−6の判定がNoの場合、補助領域表示部18は補助領域173を消去したまま表示しない。
従って、拠点数が変化した場合に表示することで、利用者は拠点数が変化したことに気づきやすくなる。また、一定時間の経過で消去されるので、各拠点の画像に着目してビデオ会議に参加できる。
利用者が拠点数の変化や数を確認することで、参加している拠点の情報を詳しく知りたいと考えた場合には、情報表示モードに切り替えればよい。利用者は、拠点数が変化した場合に情報表示モードに切り替えることができるので、拠点数や参加している拠点を確認するために、情報表示モードに切り替える必要がない。
<<好適な変形例>>
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、中継装置30、伝送管理装置50及びプログラム提供装置90は、それぞれが独立に存在するのでなく、単一のコンピュータによって構築されてもよい。また、中継装置30、伝送管理装置50及びプログラム提供装置90が有する各手段及び記憶部1000,2000,3000、5000を、複数のコンピュータに任意に割り当ててもよい。この場合、UI提供装置20はどのコンピュータの機能として含まれてもよい。
更に、中継装置30で中継される画像データの画像の品質の一例として、画像データの画像の解像度に着目して管理したが、これに限られるものではなく、品質の他の例として、画像データの画質の深度、音データの音におけるサンプリング周波数、音データの音におけるビット長などに着目して管理してもよい。また、音データが3種類の解像度(高解像度、中解像度、低解像度)のデータに分かれて送受信されるようにしてもよい。
また、図9(a)(b)において、伝送端末10のIPアドレスを管理することとしたが、これに限るものではなく、伝送ネットワーク2上で伝送端末10を特定するための情報であればよく、例えば、伝送端末10のFQDN(Fully Qualified Domain Name)を管理してもよい。この場合、周知のDNS(Domain Name System)サーバによって、FQDNに対応するIPアドレスが取得されることになる。
また、上記実施形態では、伝送システム1の一例として、ビデオ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。
また、上記伝送システム1では、伝送システム1の一例として、テレビ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。
また、伝送システム1は、移動体に搭載されたカーナビゲーション装置を含むシステムであってもよい。図27は、伝送端末10をカーナビゲーション装置200に適用した場合のシステム構成の一例を示す図である。以下、カーナビゲーション装置200を区別する場合、カーナビゲーション装置200の符号を200−i(iは自然数)で表す。
この場合、一方の伝送端末10は、自動車601に搭載されたカーナビゲーション装置200−2に相当する。他方の伝送端末10は、管理センター604のコミュニケータが使用する管理端末200−1、又は、他の自動車602に搭載されているカーナビゲーション装置200−3に相当する。管理端末200−1、カーナビゲーション装置200−2、及び、カーナビゲーション装置200−3は、ネットワーク2を介して互いに接続されている。また、管理端末200−1、カーナビゲーション装置200−2、及び、カーナビゲーション装置200−3は、伝送管理装置50によりセッションを確立させる。
図28は、カーナビゲーション装置の構成の一例を示す図である。カーナビゲーション装置200は、これまで説明した伝送端末10に、GPS受信機612、車速センサ613、ジャイロセンサ614、道路地図データ615が接続された態様を有している。また、伝送端末10は一体にディスプレイ120を有している。なお、ディスプレイ120は有線又は無線で伝送端末10と接続されていてもよいし、伝送端末10に対し着脱可能であってもよい。
伝送端末10は、プログラムを実行してカーナビゲーション装置200としての機能を提供する。GPS受信機612はGPS衛星を捕捉して現在位置の座標を出力する。車速センサ613は自動車601,602の速度(車輪の回転速度)を検出するセンサである。ジャイロセンサ614は角速度を検出するセンサであり、角速度を積分することで車両の走行方向が検出可能となる。
道路地図データ615は、道路をノードとリンクの組み合わせで表したデータであり、外部からダウンロードされても、予め車両が保持していてもよい。道路地図データはディスプレイ120に表示される。
なお、伝送端末10に画面共有用のPCが接続されてもよい。また、カーナビゲーション装置200は、図28で図示されている構成の他に、ラジオやTV放送を受信するチューナー機能、音楽を再生するオーディオ機能、リアビューカメラ等の車載カメラとの連動機能、Webサイトを表示するブラウザ機能等を有していてもよい。
伝送端末10は、GPS受信機612が検出する位置情報を起点にして、ジャイロセンサ614が検出する走行方向に車速センサ613が検出する走行距離を累積する自律航法により自車位置を推定する。自車位置は自車マークなどにより道路地図上に表示される。また、目的地までの経路を探索し運転者に案内する。このようにして、伝送端末10はカーナビゲーションとしての機能を実現する。
カーナビゲーション装置200は、伝送端末10によりネットワーク2に接続される。例えば、携帯電話機を用いて携帯電話回線(基地局からの空中線電力により、主に屋外などの比較的広い範囲をカバーする無線通信を含む)などを介してネットワーク2に接続される。
カーナビゲーション装置200−2としての伝送端末10は、ディスプレイ120に、図29のような画面を表示する。宛先リストは、宛先リスト枠1100−1に宛先端末候補の端末ID1100−2と、端末名1100−3と、状態情報を反映させたアイコン1100−4a〜1100−4cなどを含む表示画面である。乗員はディスプレイ120に表示された宛先端末のリストから宛先端末を選択する。
宛先端末とのセッションが確立すると、伝送端末10(又はカーナビゲーション装置)は画像データや音声データ等を、選択された宛先端末に送信、又は選択された宛先端末から受信できる。
また、利用者がカーナビゲーション装置200又は伝送端末10を操作することで伝送端末10は道路地図やTV映像などの表示データを取り込むことができる。伝送端末10はこの表示データを、ネットワーク2に接続された他の伝送端末10に送信できる。
また、利用者がディスプレイ120に表示された宛先端末のリストから、管理センター604のコミュニケータが使用する管理端末200−1を選択すると、ディスプレイ120にコミュニケータの画像データが表示されスピーカから音声が出力される。よって、利用者はコミュニケータとTV電話のように会話することができる。
従って、搭載場所が移動体になるだけで、オフィス内の伝送端末10と同様に画像データ、音声データ及び表示データを送受信できる。
また、上記実施形態では、コンテンツデータの一例として、画像データ及び音データについて説明したが、これに限るものではなく、触覚(touch)データであってもよい。この場合、一方の伝送端末側で利用者が接触した感覚が、他方の伝送端末側に伝達される。
更に、コンテンツデータは、嗅覚(smell)データであってもよい。この場合、一方の伝送端末側の匂い(臭い)が、他の伝送端末側に伝達される。また、コンテンツデータは、画像データ、音データ、触覚データ及び嗅覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、伝送システム1によってビデオ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。