JP6507322B2 - 半導体ナノ粒子複合体の製造方法、半導体ナノ粒子複合体およびフィルム - Google Patents

半導体ナノ粒子複合体の製造方法、半導体ナノ粒子複合体およびフィルム Download PDF

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Description

本発明は、半導体ナノ粒子複合体の製造方法、半導体ナノ粒子複合体およびフィルムに関する。
金属元素を含む溶液中において化学的な合成法によって得られるシングルナノサイズレベルのコロイド状の半導体ナノ粒子(以下、「量子ドット」とも称す。)は、一部のディスプレイ用途の波長変換フィルムにおける蛍光材料として実用化が始まっており、また、生体標識、発光ダイオード、太陽電池、薄膜トランジスタ等への応用も期待されている。
このような量子ドットの耐久性などを向上させる目的で、粒子の表面に酸化物(特にシリカ)を被覆することが知られており、例えば、Cd系の量子ドットの表面をアミノプロピルトリメトキシシランで覆った後、アンモニアおよびオルトケイ酸テトラエチル(Tetraethyl orthosilicate:TEOS)を添加する方法(逆ミセル法)が知られている(特許文献1〜3)。
ここで、逆ミセル法とは、界面活性剤によって有機溶媒(油相)中に水の相を分散させ、油相中に水滴、すなわちミセルが形成されたもの(逆ミセル)を生成させ、その逆ミセルの水滴を反応場として、物質を合成する方法である。
特表2008−516782号公報 国際公開第2012/161065号 特表2015−504459号公報
ところで、CdやPb元素は特定有害物質使用制限(Restriction on Hazardous Substances:Rohs)などの規制対象物質であることから、近年では、CdやPbを含まない量子ドットの研究についても提案されている。
本発明者は、特許文献1〜3に記載された逆ミセル法を利用した酸化物の被覆をIn系の量子ドットに適用したところ、粒子に凝集が発生し、酸化物による被覆が十分に進行しないことが分かった。
そこで、本発明は、粒子の凝集を抑制し、酸化物による良好な被覆を形成することができる半導体ナノ粒子複合体の製造方法、半導体ナノ粒子複合体およびフィルムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、所定のシランで被覆した後に、アルコキシドを添加して酸化物を形成することにより、粒子の凝集を抑制し、酸化物による良好な被覆を形成することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 半導体ナノ粒子を、下記式(1)で表される基を有するシランを用いて被覆することで、被覆半導体ナノ粒子を得る、被覆工程と、
被覆半導体ナノ粒子と逆ミセル溶液とを混合することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子を含有する逆ミセル溶液を得る、親水化工程と、
親水化工程後の逆ミセル溶液にアルコキシドを添加することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子の表面に酸化物含有層を形成して、半導体ナノ粒子複合体を得る、酸化物含有層形成工程と、
を備える、半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
X−L−* (1)
式(1)中、Xは活性水素含有基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、*はケイ素原子との結合位置を表す。
[2] 半導体ナノ粒子が、III族元素およびV族元素を含有する、[1]に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
[3] III族元素がInであり、V族元素がP、NおよびAsのいずれかである、[2]に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
[4] III族元素がInであり、V族元素がPである、[3]に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
[5] シランが、下記式(2)で表される、[1]〜[4]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
X−L−Si(OR) (2)
式(2)中、Xは活性水素含有基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、Rはメチル基またはエチル基を表す。複数存在するRは同一であっても異なってもよい。
[6] 活性水素含有基が、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、リン酸基およびスルホ基のいずれかである、[1]〜[5]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
[7] 活性水素含有基が、メルカプト基である、[6]に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
[8] アルコキシドが、アルコキシシランである、[1]〜[7]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
[9] 酸化物含有層に含まれる酸化物が、シリカである、[8]に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
[10] 半導体ナノ粒子と、半導体ナノ粒子の少なくとも一部を覆う被覆層と、被覆層の少なくとも一部を覆う酸化物含有層とを有する半導体ナノ粒子複合体であって、
被覆層が、下記式(3)で表される構造を有する、半導体ナノ粒子複合体。
−Y−L−* (3)
式(3)中、Yは活性水素含有基から活性水素を除くことで得られる2価の基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、*は半導体ナノ粒子との結合位置を表し、*は酸化物含有層との結合位置を表す。
[11] 半導体ナノ粒子が、III族元素およびV族元素を含有する、[10]に記載の半導体ナノ粒子複合体。
[12] III族元素がInであり、V族元素がP、NおよびAsのいずれかである、[11]に記載の半導体ナノ粒子複合体。
[13] III族元素がInであり、V族元素がPである、[12]に記載の半導体ナノ粒子複合体。
[14] 活性水素含有基が、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、リン酸基およびスルホ基のいずれかである、[10]〜[13]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子複合体。
[15] 活性水素含有基が、メルカプト基である、[14]に記載の半導体ナノ粒子複合体。
[16] [10]〜[15]のいずれかに記載の半導体ナノ粒子複合体を含有するフィルム。
本発明によれば、粒子の凝集を抑制し、酸化物による良好な被覆を形成することができる半導体ナノ粒子複合体の製造方法、半導体ナノ粒子複合体およびフィルムを提供することができる。
図1は、本発明の半導体ナノ粒子複合体の実施態様の一例を示す模式的な断面図である。 図2は、実施例1で調製した半導体ナノ粒子複合体の分散液を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)で撮影した画像(TEM像)である。 図3は、実施例2で調製した半導体ナノ粒子複合体の分散液のTEM像である。 図4は、比較例1で調製した半導体ナノ粒子複合体の分散液のTEM像である。 図5は、比較例2で調製した半導体ナノ粒子複合体の分散液のTEM像である。 図6は、実施例1で調製した半導体ナノ粒子複合体の粒径分布を表すグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[半導体ナノ粒子複合体の製造方法]
本発明の半導体ナノ粒子複合体の製造方法(以下、「本発明の製造方法」とも略す。)は、半導体ナノ粒子を、下記式(1)で表される基を有するシランを用いて被覆することで、被覆半導体ナノ粒子を得る、被覆工程を有する。
X−L−* ・・・(1)
ここで、上記式(1)中、Xは活性水素含有基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、*はケイ素原子との結合位置を表す。
また、本発明の製造方法は、上記被覆工程の後に、被覆半導体ナノ粒子と逆ミセル溶液とを混合することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子を含有する逆ミセル溶液を得る、親水化工程を有する。
更に、本発明の製造方法は、親水化工程後の逆ミセル溶液にアルコキシドを添加することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子の表面に酸化物含有層を形成して、半導体ナノ粒子複合体を得る、酸化物含有層形成工程を有する。
本発明の製造方法は、上記式(1)で表される基を有する所定のシランを用いて被覆する被覆工程を経た後に、親水化工程および酸化物含有層形成工程を行うため、粒子の凝集を抑制し、酸化物による良好な被覆を形成することができる。
このように粒子の凝集を抑制し、酸化物による良好な被覆を形成できる理由は、詳細には明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
すなわち、逆ミセル法を利用して半導体ナノ粒子の表面に酸化物を被覆する場合においては、半導体ナノ粒子を親水化する必要があるが、本発明者は、この親水化に利用するシランとして、特許文献1〜3に記載されているアミノプロピルトリメトキシシランやTEOSを用いた場合には、親水化処理の際に、これらのシランが半導体ナノ粒子(特に、In系の量子ドット)の表面から外れてしまい、半導体ナノ粒子が油相において凝集してしまうと推察した。
そのため、本発明の製造方法においては、被覆工程において、上記式(1)で表される基を有する所定のシランを用いることにより、半導体ナノ粒子の表面に被覆されたシランが、親水化工程においても安定して配位した結果、半導体ナノ粒子の油相での凝集を抑制し、親水化およびその後の酸化物も形成が良好になったと考えられる。
次に、本発明の製造方法が有する被覆工程、親水化工程、および、酸化物含有層形成工程について詳述する。
〔被覆工程〕
本発明の製造方法が有する被覆工程は、半導体ナノ粒子を、後述する式(1)で表される基を有するシランを用いて被覆することで、被覆半導体ナノ粒子を得る工程である。
<半導体ナノ粒子>
上記被覆工程で用いる半導体ナノ粒子は、特に限定されず、例えば、II族元素およびVI族元素を含有するII−VI族半導体、III族元素およびV族元素を含有するIII−V族半導体、III族元素およびVI族元素を含有するIII−VI族半導体、ならびに、IV族元素およびVI族元素を含有するIV−VI族半導体などが挙げられる。
これらのうち、可視光域での発光特性に優れる理由から、III族元素およびV族元素を含有する、いわゆるIII−V族半導体であるのが好ましい。
(III族元素)
III族元素としては、具体的には、例えば、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)等が挙げられ、なかでも、Inであるのが好ましい。
(V族元素)
V族元素としては、具体的には、例えば、P(リン)、N(窒素)、As(ヒ素)等が挙げられ、なかでも、Pであるのが好ましい。
本発明においては、半導体ナノ粒子は、蛍光特性の観点から、希土類イオンおよび遷移金属イオンをドープしていない量子ドットであることが好ましく、具体的には、InP、InN、InAsが好ましく、なかでも、InPがより好ましい。
また、本発明においては、半導体ナノ粒子は、上述したIII族元素およびV族元素を含有するコア(特に、InP)と、コアの表面の少なくとも一部を覆うシェルとを有するコアシェル構造であることが好ましい。
ここで、シェルがコアの表面の少なくとも一部を被覆しているか否かは、例えば、透過型電子顕微鏡を用いたエネルギー分散型X線分光法(TEM(Transmission Electron Microscope)−EDX(Energy Dispersive X-ray spectroscopy))による組成分布解析によっても確認することが可能である。
半導体ナノ粒子がコアシェル構造である場合、シェルとしては、II族元素およびVI族元素を含有する、いわゆるII−VI族半導体であるのが好ましい。
(II族元素)
II族元素としては、具体的には、例えば、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、マグネシウム(Mg)等が挙げられ、なかでもZnであるのが好ましい。
(VI族元素)
VI族元素としては、具体的には、例えば、硫黄(S)、酸素(O)、セレン(Se)、テルル(Te)等が挙げられ、なかでもSまたはSeであるのが好ましく、Sであるのがより好ましい。
本発明においては、シェルとして、上述したII族元素およびVI族元素の例示を適宜組み合わせたII−VI族半導体を用いることができるが、上述したコアと同一または類似の結晶系であるのが好ましい。
具体的には、ZnS、ZnSeであるのが好ましく、安全性等の観点から、ZnSであるのがより好ましい。
また、シェルとしては、In、Zn、P、S等の組成がシェルの厚み方向で変化する傾斜組成であってもよい。
また、半導体ナノ粒子がコアシェル構造である場合、シェルとしては、コアの表面の少なくとも一部を覆う第1シェルと、第1シェルの少なくとも一部を覆う第2シェルとを有していてもよい。
具体的には、III族元素およびV族元素を含有するIII−V族半導体からなる第1シェルと、II族元素およびVI族元素を含有するII−VI族半導体からなる第2シェルとを有する態様が挙げられる。
(第1シェル)
第1シェルとしてのIII−V族半導体に含まれるIII族元素としては、具体的には、例えば、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)等が挙げられ、なかでも、Gaであるのが好ましい。
なお、第1シェルとしてのIII−V族半導体に含まれるIII族元素は、上述したコアに含まれるIII族元素とは異なるIII族元素であることが好ましく、例えば、コアに含まれるIII族元素がInである場合は、第1シェルとしてのIII−V族半導体に含まれるIII族元素はAl、Ga等である。
また、上記III−V族半導体に含まれるV族元素としては、具体的には、例えば、P(リン)、N(窒素)、As(ヒ素)等が挙げられ、なかでも、Pであるのが好ましい。
第1シェルとしては、上述したIII族元素およびV族元素の例示を適宜組み合わせたIII−V族半導体を用いることができるが、上述したコアと同一または類似の結晶系(例えば、閃亜鉛鉱構造)であるのが好ましい。具体的には、GaPであるのが好ましい。
(第2シェル)
第2シェルとしてのII−VI族半導体は、上述したシェルと同様のものが挙げられ、なかでも、ZnS、ZnSeであるのが好ましく、安全性等の観点から、ZnSであるのがより好ましい。
上記被覆工程で用いる半導体ナノ粒子は、半導体ナノ粒子は、均一なサイズの粒子を合成しやすく、かつ、量子サイズ効果による発光波長の制御が容易となる理由から、平均粒子径は2nm以上であるのが好ましく、10nm以下であるのがより好ましい。
ここで、平均粒子径は、透過電子顕微鏡で少なくとも20個の粒子を直接観察し、粒子の投影面積と同一面積を有する円の直径を算出し、それらの算術平均の値をいう。
上記被覆工程で用いる半導体ナノ粒子は、作業性の観点から、分散媒に分散された分散液の状態で用いることが好ましい。
ここで、分散液の分散媒を構成する溶媒は、非極性溶媒が好ましい。
非極性溶媒としては、具体的には、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素;クロロホルムなどのハロゲン化アルキル;ヘキサン、オクタン、n−デカン、n−ドデカン、n−ヘキサデカン、n−オクタデカンなどの脂肪族飽和炭化水素;1−ウンデセン、1−ドデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンなどの脂肪族不飽和炭化水素;トリオクチルホスフィン;等が挙げられる。
分散液における半導体ナノ粒子の含有量(濃度)は、分散液の総質量に対して0.1〜100mmol/Lであるのが好ましく、1〜100mmol/Lであるのがより好ましい。
<シラン>
上記被覆工程で用いるシランは、下記式(1)で表される基を有するシランである。
X−L−* ・・・(1)
ここで、上記式(1)中、Xは活性水素含有基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、*はケイ素原子との結合位置を表す。
本発明においては、緻密な酸化物含有層が得られる理由から、上記式(1)で表される基を有するシランが、下記式(2)で表されるシランであることが好ましい。
X−L−Si(OR) ・・・(2)
ここで、上記式(2)中、Xは活性水素含有基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、Rはメチル基またはエチル基を表す。複数存在するRは同一であっても異なってもよい。
上記式(1)および(2)中のLが示す炭素数8〜17のアルキレン基としては、直鎖状であることが好ましく、例えば、n−オクチレン基、n−デシレン基、n−ウンデシレン基、n−ドデシレン基などが挙げられる。
また、上記式(1)および(2)中のXが示す活性水素含有基は、メルカプト基(−SH)、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、アミノ基(−NH)、リン酸基(−PO)およびスルホ基(−SOH)のいずれかであることが好ましく、中でも、半導体ナノ粒子の表面、特に、ZnSをシェルに有する半導体ナノ粒子のシェル表面に安定して結合できる理由から、メルカプト基であることが好ましい。
上記式(2)で表されるシランとしては、具体的には、例えば、12−メルカプトドデシルトリメトキシシラン、11−メルカプトウンデシルトリメトキシシラン、10−メルカプトデシルトリメトキシシラン、9−メルカプトノニルトリメトキシシラン、8−メルカプトオクチルトリメトキシシラン、11−メルカプトウンデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
<処理方法>
上記被覆工程において、上述したシランを用いて被覆した被覆半導体ナノ粒子を得る方法は特に限定されず、一般的な配位子交換の反応などと同じ方法を適宜採用することができ、例えば、上述した半導体ナノ粒子が分散した分散液に対して、上述したシランを添加し、50〜100℃の温度条件で、6〜24時間、混合する方法などが挙げられる。
〔親水化工程〕
本発明の製造方法が有する親水化工程は、上述した被覆工程の後に、被覆半導体ナノ粒子と逆ミセル溶液とを混合することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子を含有する逆ミセル溶液を得る工程である。
ここで、逆ミセル溶液とは、疎水性の有機溶媒中に、界面活性剤と少量の水を添加し、油相(有機溶媒)の中に分散した水滴(逆ミセル)を生じさせた溶液をいう。
疎水性の有機溶媒としては、例えば、炭素数4〜12の炭化水素が挙げられ、具体的には、炭素数4〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状の脂肪族炭化水素、または、炭素数6〜12の芳香族炭化水素が挙げられる。
上記脂肪族炭化水素は、融点および沸点が10〜35℃の範囲になく、常温(23℃)で液体であれば、飽和および不飽和のいずれであってもよく、炭素数5〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状の飽和脂肪族炭化水素が好ましい。より具体的には、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン等が挙げられ、特にシクロヘキサンが好ましい。
上記芳香族炭化水素は、単環または2環の芳香族炭化水素であり、芳香環上に脂肪族炭化水素基を有していてもよい。より具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
界面活性剤としては、疎水性有機溶媒に溶解し、溶解した状態において、界面活性剤の疎水基側が外側に配向し、界面活性剤の親水基側が内側に配向した、いわゆる逆ミセルを生成することができるものであれば特に限定されない。
具体的には、例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類などが挙げられる。
逆ミセルは、疎水性の有機溶媒中に界面活性剤を加えて撹拌することにより製造される。界面活性剤の使用量は、疎水性有機溶媒1モルに対し、0.001〜0.1モル程度であることが好ましく、0.005〜0.02モル程度であることがより好ましい。
撹拌時の温度は、特に限定はないが、通常、10〜35℃程度であればよい。なお、均一なサイズの逆ミセルを生成するために、溶液を激しく撹拌することが必要である。
これにより、平均径(外径)が5〜20nm程度の逆ミセルが形成される。
<処理方法>
上記親水化工程において、逆ミセル溶液を用いた被覆半導体ナノ粒子の親水化処理の方法は特に限定されず、被覆半導体ナノ粒子と逆ミセル溶液とを混合することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子を含有する逆ミセル溶液を得ることができる。
被覆半導体ナノ粒子と逆ミセル溶液との混合方法は特に限定されないが、例えば、逆ミセル溶液に対して、被覆半導体ナノ粒子の分散液を添加し、20〜80℃で、30分〜6時間混合する方法が挙げられる。
〔酸化物含有層形成工程〕
本発明の製造方法が有する酸化物含有層形成工程は、上述した親水化工程後の逆ミセル溶液にアルコキシドを添加することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子の表面に酸化物含有層を形成して、半導体ナノ粒子複合体を得る工程である。
<アルコキシド>
上記アルコキシドとしては、金属アルコキシドが挙げられる。
金属アルコキシドの金属としては、水により各種結合と切れやすい金属原子を用いることが好ましい。具体的には、ケイ素(シリコン)、チタン、インジウム、タンタル、ガリウム、アルミニウムなどが挙げられる。
本発明においては、緻密な酸化物含有層が得られる理由から、アルコキシドが、シリコンアルコキシド、すなわち、アルコキシシランであることが好ましい。
ここで、アルコキシシランとしては、上記式(1)で表される基を有するシラン以外のアルコキシシランをいい、具体的には、例えば、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン等が挙げられ、中でも、TEOSが好ましい。
<酸化物>
酸化物含有層に含まれる酸化物としては、大気中安定で、量子ドットの発光を阻害しないものであれば特に限定されず、具体的には、例えば、SiO、TiO、In、Ta、Ga、Alなどが挙げられ、中でも、アルコキシシランを用いて形成されるシリカ(SiO)が好ましい。
<処理方法>
酸化物含有層の形成方法は特に限定されず、親水化工程後の逆ミセル溶液にアルコキシドを添加することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子の表面に酸化物含有層を形成することができる。
また、アルコキシドの添加量は、緻密な酸化物含有層を得る観点から、親水化された被覆半導体ナノ粒子の1粒子に対して、5000倍〜10万倍(モル換算)であることが好ましく、1万倍〜5万倍(モル換算)であることがより好ましい。
また、アルコキシドを添加する際に、酸触媒やアルカリ触媒が用いることが好ましく、緻密なシリカ膜形成の観点から、アルカリを用いることがより好ましく、アンモニア水を用いることが更に好ましい。
[半導体ナノ粒子複合体]
本発明の半導体ナノ粒子複合体は、半導体ナノ粒子と、半導体ナノ粒子の少なくとも一部を覆う被覆層と、被覆層の少なくとも一部を覆う酸化物含有層とを有する半導体ナノ粒子複合体である。
また、図1に示すように、本発明の半導体ナノ粒子複合体10は、半導体ナノ粒子11と、半導体ナノ粒子11の表面の全部を覆う被覆層12と、被覆層12の表面の全部を覆う酸化物含有層13を有していることが好ましい。
<半導体ナノ粒子>
本発明の半導体ナノ粒子複合体が有する半導体ナノ粒子は、本発明の製造方法において説明した半導体ナノ粒子と同様である。
<被覆層>
本発明の半導体ナノ粒子複合体が有する被覆層は、下記式(3)で表される構造を有する。
−Y−L−* ・・・(3)
ここで、上記式(3)中、Yは活性水素含有基から活性水素を除くことで得られる2価の基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、*は半導体ナノ粒子との結合位置を表し、*は酸化物含有層との結合位置を表す。
上記式(3)中のLが示す炭素数8〜17のアルキレン基としては、直鎖状であることが好ましく、例えば、n−オクチレン基、n−デシレン基、n−ウンデシレン基、n−ドデシレン基などが挙げられる。
また、上記式(3)中のYが示す活性水素含有基から活性水素を除くことで得られる2価の基は、活性水素含有基がメルカプト基(−SH)である場合は、−S−であり、カルボキシル基(−COOH)である場合は、−C(=O)O−であり、水酸基(−OH)である場合は、−O−であり、アミノ基(−NH)である場合は、−NH−であり、リン酸基(−PO)である場合は、−OP(=O)(OH)O−であり、スルホ基(−SOH)である場合は、−S(=O)O−である。
これらのうち、半導体ナノ粒子の表面、特に、ZnSをシェルに有する半導体ナノ粒子のシェル表面に安定して結合できる理由から、−S−であることが好ましい。
<酸化物含有層>
本発明の半導体ナノ粒子複合体が有する酸化物含有層は、例えば、SiO、TiO、In、Ta、Ga、Alなどの酸化物を含有する層が挙げられる。
[フィルム]
本発明のフィルムは、上述した本発明の半導体ナノ粒子複合体を含有するフィルムである。
このような本発明のフィルムは、耐久性が良好であるため、例えば、ディスプレイ用途の波長変換フィルム、太陽電池の光電変換(または波長変換)フィルム、生体標識、薄膜トランジスタ等に適用することができる。特に、本発明のフィルムは、紫外線等に対する耐久性に優れると考えられるため、量子ドットの吸収端よりも短波の領域の光を吸収し、より長波の光を放出するダウンコンバージョン、または、ダウンシフト型の波長変換フィルムへの応用が好適である。
また、本発明のフィルムを構成する母材としてのフィルム材料は特に限定されず、樹脂であってもよく、薄いガラス膜であってもよい。
具体的には、アイオノマー、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、ナイロン等をベースとする樹脂材料が挙げられる。
以下に実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
<半導体ナノ粒子QDの合成>
フラスコ中に32mLのオクタデセン、酢酸インジウム140mg(0.48mmol)、酢酸亜鉛48mg(0.26mmol)、パルミチン酸485mg(1.89mmol)を加え、真空下で110℃加熱攪拌を行い、原料を十分溶解させると共に脱気を行った。
次いで、窒素フロー下でフラスコを300℃まで昇温し、溶液の温度が安定したところで、約4mLのオクタデセンに溶解させた0.18mmolのトリストリメチルシリルホスフィンを加えた。その後、溶液を230℃にした状態で120分間保持した。溶液が赤色に着色し、粒子(コア)が形成している様子が確認された。
次いで、溶液を200℃に加熱した状態において、8mLのオクタデセンに溶解させた、塩化ガリウム30mg(0.18mmol)及びオレイン酸188μL(0.6mmol)を加え、1時間ほど加熱することで、ZnがドープされたInP(コア)とGaP(第1シェル)とを有するコアシェル粒子前駆体の分散液を得た。
次いで、分散液の温度を室温に冷却した後に0.93mmolのオレイン酸亜鉛を添加し、分散液を240℃に加熱し、4時間程保持した。その後、ドデカンチオールを0.55mL(2.3mmol)加え、2時間程保持し、ZnがドープされたInP(コア)とコアの表面を覆うGaP(第1シェル)と第1シェルの表面を覆うZnS(第2シェル)とを有するコアシェル粒子の分散液を得た。
次いで、上記分散液にアセトンを混合し、粒子を沈殿させ遠心分離操作を行い、回収した沈殿物をトルエンに混合することで、ドデカンチオールが配位したInP/GaP/ZnSナノ粒子のトルエン分散液を得た。
<各工程>
次いで、上記トルエン分散液に、メルカプトウンデシルトリメトキシシランを添加し、65℃24時間保持することで、シランが被覆された被覆半導体ナノ粒子を調製した(被覆工程)。
次いで、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(IGEPAL CO−520、シグマ−アルドリッチ社製)、シクロヘキサン9ml、および、アンモニア水40μlを混合した逆ミセル溶液を調製し、この逆ミセル溶液に対して、被覆半導体ナノ粒子を添加し、30分撹拌混合した(親水化工程)。
次いで、親水化工程の後、TEOS100μl、および、アンモニア水400μlを添加し、10時間撹拌した(酸化物含有層形成工程)。
次いで、遠心後の沈殿をエタノールで洗浄する処理を3回繰り返して精製することで、シリカが被覆された半導体ナノ粒子複合体のエタノール分散液を調製した。
[実施例2]
メルカプトウンデシルトリメトキシシランに代えて、メルカプトオクチルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、半導体ナノ粒子複合体の分散液を調製した。
[比較例1]
メルカプトウンデシルトリメトキシシランに代えて、メルカプトプロピルトリメトキシシランを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、半導体ナノ粒子複合体の分散液を調製した。
[比較例2]
メルカプトウンデシルトリメトキシシランに代えて、被覆工程においてもTEOSを用いた以外は、実施例1と同様の方法で、半導体ナノ粒子複合体の分散液を調製した。
図2〜図5に、それぞれ、実施例1、実施例2、比較例1および比較例2で調製した半導体ナノ粒子複合体のTEM像を示す。
ここで、透過型電子顕微鏡は、JEOL社製のJEM 1400Plusを用い、測定条件は、加速電圧80kVとし、倍率40万倍にて観察を行った。なお、20nm程度の球形構造が、酸化物としてのシリカであることが推定され、シリカの中のコントラストが強く3nm程度で存在している粒状の像が半導体ナノ粒子QDを表していると考えられる。
また、図6に、実施例1で調製した半導体ナノ粒子複合体の粒径分布を表すグラフを示す。
ここで、粒径分布は、上記測定条件にて観察されたTEM像中の1個の半導体ナノ粒子複合体について、面積が最小となるような円で外接し、その円の直径を粒径として定義し、およそ50個の半導体ナノ粒子複合体について上記粒径の分布を作成した。
〔評価〕
調製した半導体ナノ粒子複合体について、シランの被覆前、すなわち、半導体ナノ粒子QDの発光ピークと、酸化物含有層を形成した後の半導体ナノ粒子複合体の発光ピークとの差の大きさを「ピークシフト」として算出した。結果を下記表1に示す。ピークシフトの小さいサンプルほど、酸化物による被膜に欠陥が少ない良質な粒子であることを示している。
また、調製した半導体ナノ粒子複合体の分散液のTEM像(倍率10万倍)から、半導体ナノ粒子QDの凝集の有無を確認した。結果を下記表1に示す。
表1に示す結果から、親水化処理の前に、TEOSを被覆させた場合には、波長シフトが大きくなり、また、図5に示す通り、凝集体が多く確認できた(比較例2)。
また、アルキレン基の炭素数が8未満のシランを被覆させた場合には、比較例2よりは改善傾向にあったが、波長シフトが大きくなり、また、図4に示す通り、凝集体が確認できた(比較例1)。
これに対し、炭素数8〜17のアルキレン基を有するシランを被覆した場合には、半導体ナノ粒子QDの凝集が見られず、また、酸化物含有層を形成した後においても発光波長のピークシフトが小さくなり、酸化物による良好な被覆が形成されていることが分かった(実施例1および2)。
また、図6に示す結果から、実施例1で調製した半導体ナノ粒子複合体は、凝集体を示すような特異なサイズ成分は検出されず、粒径のそろった半導体ナノ粒子複合体が形成されていることが分かった。
10 半導体ナノ粒子複合体
11 半導体ナノ粒子
12 被覆層
13 酸化物含有層

Claims (16)

  1. 半導体ナノ粒子を、下記式(1)で表される基を有するシランを用いて被覆することで、被覆半導体ナノ粒子を得る、被覆工程と、
    前記被覆半導体ナノ粒子と逆ミセル溶液とを混合することで、親水化された被覆半導体ナノ粒子を含有する逆ミセル溶液を得る、親水化工程と、
    前記親水化工程後の逆ミセル溶液にアルコキシドを添加することで、前記親水化された被覆半導体ナノ粒子の表面に酸化物含有層を形成して、半導体ナノ粒子複合体を得る、酸化物含有層形成工程と、
    を備える、半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
    X−L−* (1)
    式(1)中、Xは活性水素含有基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、*はケイ素原子との結合位置を表す。
  2. 前記半導体ナノ粒子が、III族元素およびV族元素を含有する、請求項1に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
  3. 前記III族元素がInであり、前記V族元素がP、NおよびAsのいずれかである、請求項2に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
  4. 前記III族元素がInであり、前記V族元素がPである、請求項3に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
  5. 前記シランが、下記式(2)で表される、請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
    X−L−Si(OR) (2)
    式(2)中、Xは活性水素含有基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、Rはメチル基またはエチル基を表す。複数存在するRは同一であっても異なってもよい。
  6. 前記活性水素含有基が、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、リン酸基およびスルホ基のいずれかである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
  7. 前記活性水素含有基が、メルカプト基である、請求項6に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
  8. 前記アルコキシドが、アルコキシシランである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
  9. 前記酸化物含有層に含まれる酸化物が、シリカである、請求項8に記載の半導体ナノ粒子複合体の製造方法。
  10. 半導体ナノ粒子と、前記半導体ナノ粒子の少なくとも一部を覆う被覆層と、前記被覆層の少なくとも一部を覆う酸化物含有層とを有する半導体ナノ粒子複合体であって、
    前記被覆層が、下記式(3)で表される構造を有する、半導体ナノ粒子複合体。
    −Y−L−* (3)
    式(3)中、Yは活性水素含有基から活性水素を除くことで得られる2価の基を表し、Lは炭素数8〜17のアルキレン基を表し、*は前記半導体ナノ粒子との結合位置を表し、*は前記酸化物含有層との結合位置を表す。
  11. 前記半導体ナノ粒子が、III族元素およびV族元素を含有する、請求項10に記載の半導体ナノ粒子複合体。
  12. 前記III族元素がInであり、前記V族元素がP、NおよびAsのいずれかである、請求項11に記載の半導体ナノ粒子複合体。
  13. 前記III族元素がInであり、前記V族元素がPである、請求項12に記載の半導体ナノ粒子複合体。
  14. 前記活性水素含有基が、メルカプト基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、リン酸基およびスルホ基のいずれかである、請求項10〜13のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子複合体。
  15. 前記活性水素含有基が、メルカプト基である、請求項14に記載の半導体ナノ粒子複合体。
  16. 請求項10〜15のいずれか1項に記載の半導体ナノ粒子複合体を含有するフィルム。
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