[第1実施例]
図1はこの発明の第1実施例の画像形成装置の外観構成を示す図解図である。この図1を参照して、この発明の理解に必要な範囲で画像形成装置についての概略を説明する。図1は、画像形成装置の一例として、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能などを有する複合機(MFP:Multifunction Peripheral)100を図示する。ただし、この発明は、画像読取装置10(スキャナ機能)または少なくとも画像読取装置10を備える任意の画像形成装置に適用できることを予め指摘しておく。
図1に示すように、複合機100は、画像読取装置10を含み、この画像読取装置10は複合機本体12の上方に配置される。画像読取装置10は、透明材によって形成される原稿載置台(原稿台ガラス)14aおよびSPFガラス14bを備える。原稿載置台14aおよびSPFガラス14bの上方には、ヒンジ16(図5参照)等を介して原稿押さえカバー18が開閉自在に取り付けられる。ヒンジ16は、図1において、画像読取装置10の奥側の端部において、この画像読取装置10に原稿押さえカバー18を開閉可能に連結する。この原稿押さえカバー18には、原稿載置トレイ20に載置された原稿を画像読取位置22(SPFガラス14bが設けられる位置)に対して1枚ずつ自動的に給紙するADF(自動原稿送り装置)24が設けられる。ただし、ADF24は設けられなくてもよい。
原稿載置台14aの前面側(図1では手前側)には、ユーザによる入力操作を受け付けるタッチパネルおよび操作ボタン等の操作部162(図1では省略)が設けられる。
また、画像読取装置10には、画像読取部26が設けられ、この画像読取部26は、光源260、複数のミラー262、リフレクタ264、結像レンズ266およびラインセンサ268等を備える。ただし、光源260、複数のミラー262およびリフレクタ264によって走査ユニット270が構成される。
光源260は、ハロゲンランプまたはキセノンランプなどであり、ラインセンサ268の配列方向(主走査方向)に長い棒状に形成され、原稿を照明する。
複数のミラー262は、それぞれ、光源260によって照明される原稿からの反射光像を所定の方向に反射させる。また、リフレクタ264は、光源260から出力(露光)される光を原稿に集光する。
原稿載置台14aに置かれた原稿を読み取る場合には、走査ユニット270は、スキャンモータによって所定の速度で副走査方向に移動される。また、ADF24によって原稿載置トレイ20に載置された原稿を読み取る場合には、走査ユニット270は、SPFガラス14bの下方で停止される。また、原稿載置台(原稿台ガラス)14aの上方の一部であり、原稿を読み取る位置と異なる位置に白基準板140が設けられる。ただし、図1(図4および図5も同様)では、白基準板140は、黒色で示してある。
したがって、画像読取部26は、原稿表面を光源260によって露光し、原稿表面から反射した反射光を複数のミラー262によって結像レンズ266に導く。そして、結像レンズ266によって反射光をラインセンサ268の受光素子に結像させる。ラインセンサ268では、受光素子に結像した反射光の輝度や色度が検出され、原稿表面の画像に基づく画像データが生成される。ラインセンサ268としては、CCD(Charge Coupled Device)やCIS(Contact Image Sensor)等の撮像装置が用いられる。ただし、ラインセンサ268は、R用ラインセンサ、G用ラインセンサおよびB用ラインセンサを含む。
複合機本体12の内部には、制御部28および画像形成部30が設けられる。制御部28は、CPU150およびメモリ(154、156、158)等を備え(図2参照)、タッチパネル等の操作部162への入力操作などに応じて、複合機100の各部に制御信号を送信し、複合機100に種々の動作を実行させる。
画像形成部30は、露光ユニット32、現像ローラ34、感光体ドラム36、クリーナユニット38、帯電器40、中間転写ベルトユニット42、転写ローラ(2次転写ローラ)44および定着ユニット46等を備え、給紙カセット48または手差し給紙カセット50から搬送される用紙(記録紙)上に画像を形成し、画像形成済みの用紙を排紙トレイ52に排出する。用紙上に画像を形成するための画像データとしては、画像読取部26で読み取った画像データや外部コンピュータから送信された画像データ等が利用される。
なお、複合機100において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色のカラー画像に応じたものである。このため、現像ローラ34、感光体ドラム36、クリーナユニット38および帯電器40のそれぞれは、各色に応じた4種類の潜像を形成するように4個ずつ設けられ、これらによって4つの画像ステーションが構成される。また、感光体ドラム36、クリーナユニット38および帯電器40は、ユニット化されており、これらによってプロセスユニットが構成される。つまり、画像形成部30には、各々が感光体ドラム36、クリーナユニット38および帯電器40等を備える4つのプロセスユニット35が設けられている。プロセスユニット35のそれぞれは、複合機100の前面側から個別に着脱できる。
感光体ドラム36は、導電性を有する円筒状の基体の表面に感光層が形成された像担持体であり、帯電器40は、この感光体ドラム36の表面を所定の電位(たとえば、−600V)に帯電させる部材である。たとえば、ローラ型の帯電器(帯電ローラ)40が用いられる。また、露光ユニット32は、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成され、帯電された感光体ドラム36の表面を露光することによって、画像データに応じた静電潜像を感光体ドラム36の表面に形成する。現像ローラ34は、感光体ドラム36の表面に形成された静電潜像を4色(YMCK)のトナーによって顕像化するものである。また、クリーナユニット38は、現像および画像転写後における感光体ドラム36の表面に残留したトナーをクリーニングブレードで除去し、除去したトナーを廃トナーボックスに搬送する。
帯電器40は、感光体ドラム36と同程度の軸方向長さを有し、帯電器40と感光体ドラム36とは、その外周面同士が接触するように互いの軸が平行に配置されて、同じ周速度で回転する。また、クリーニングローラ72は、感光体ドラム36と反対側の位置において、帯電器40の外周面と接触するように配置される。クリーニングローラ72は、円柱状の金属シャフトとその外周面上を覆う弾性発泡体(スポンジ層)とを備え、帯電器40の外周面に付着したトナー等の異物を除去する。
中間転写ベルトユニット42は、中間転写ベルト54、駆動ローラ56、従動ローラ58および4つの中間転写ローラ60等を備え、感光体ドラム36の上方に配置される。中間転写ベルト54は、各感光体ドラム36に接触するように設けられており、中間転写ローラ60を用いて、各感光体ドラム36に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト54に順次重ねて転写することによって、中間転写ベルト54上に多色のトナー像が形成される。また、駆動ローラ56の近傍には、転写ローラ44が配置されており、中間転写ベルト54と転写ローラ44との間のニップ域を用紙が通過することによって、中間転写ベルト54に形成されたトナー像が用紙に転写される。
定着ユニット46は、ヒートローラ62および加圧ローラ64を備え、転写ローラ44の上方に配置される。ヒートローラ62は、所定の定着温度となるように設定されており、ヒートローラ62と加圧ローラ64との間のニップ域を用紙が通過することによって、用紙に転写されたトナー像が溶融および圧接されて、用紙に対してトナー像が熱定着される。
このような複合機本体12内には、給紙カセット48または手差し給紙カセット50に載置された用紙をレジストローラ68、転写ローラ44および定着ユニット46を経由させて排紙トレイ52に送るための第1用紙搬送路R1が形成される。また、用紙に対して両面印刷を行う際に、片面印刷が終了して定着ユニット46を通過した後の用紙を、転写ローラ44の用紙搬送方向の上流側において第1用紙搬送路R1に戻すための第2用紙搬送路R2が形成される。この第1用紙搬送路R1および第2用紙搬送路R2には、用紙を搬送する複数の搬送ローラ66が適宜設けられる。
複合機本体12において片面印刷を行う際には、給紙カセット48または手差し給紙カセット50に載置された用紙がピックアップローラ70によって1枚ずつ第1用紙搬送路R1に導かれ、搬送ローラ66によってレジストローラ68まで搬送される。そして、レジストローラ68によって、用紙の先端と中間転写ベルト54上の画像情報の先端とが整合するタイミングで転写ローラ44に搬送され、用紙上にトナー像が転写される。その後、定着ユニット46を通過することによって用紙上の未定着トナーが熱で溶融して固着され、搬送ローラ(排紙ローラ)66を経て排紙トレイ52上に用紙が排出される。
一方、両面印刷を行う際には、片面印刷が終了して定着ユニット46を通過した用紙の後端部が排紙トレイ52近傍の排紙ローラ66まで到達したとき、この排紙ローラ66を逆回転させることによって、用紙が逆走して第2用紙搬送路R2に導かれる。第2用紙搬送路R2に導かれた用紙は、搬送ローラ66によって第2用紙搬送路R2を搬送されて、レジストローラ68の用紙搬送方向の上流側において第1用紙搬送路R1に導かれる。この時点で用紙の表裏は反転されるので、その後、転写ローラ44および定着ユニット46を用紙が通過することによって、用紙の裏面に印刷が行われる。
図2は、図1に示した複合機100の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、複合機100は、CPU150を含み、CPU150は、内部バス152を介して、ROM154、RAM156、HDD158および画像信号処理回路160に接続される。また、制御部28の内部バス152には、画像読取装置10、画像形成部30、操作部162および開閉センサ164が接続される。
CPU150は、複合機100の全体的な制御を司る。ROM154は、複合機100の起動プログラムや各種情報についてのデフォルト値を記憶する。RAM156は、CPU150のワーキング領域およびバッファ領域として用いられる。HDD158は、複合機100の主記憶装置であり、画像読取部26で読み取った画像データおよび外部コンピュータから送信された画像データ等を保存する。ただし、画像読取部26で読み取られた画像データ(ラインセンサ268の出力に基づく画像データ)は、画像信号処理回路160において所定の処理が施される。
画像信号処理回路160は、ラインセンサ268から出力されるRGBの各色の画像信号を増幅してからA/D(アナログ/デジタル)変換し、アナログ信号からデジタル信号に変換した画像データに対してシェーディング補正を行う。つまり、黒補正用データを用いた黒シェーディング補正が実行されるとともに、白補正用データを用いた白シェーディング補正が実行される。
さらに、画像信号処理回路160は、シェーディング補正した画像データを、RGBからYMCKのデータに色変換し、色諧調を調整するなどの処理(後処理)を施して、CPU150に出力する。CPU150は、画像信号処理回路160から出力された画像データを、HDD158に記憶したり、画像形成部30を制御して、対応する画像を記録紙(用紙)などに印刷したりする。
画像読取装置10は、モータ駆動回路204、点灯制御回路208およびラインセンサ268を含み、モータ駆動回路204、点灯制御回路208およびラインセンサ268は内部バス152を介してCPU150に接続される。また、画像読取装置10は、スキャナモータ206および光源260を含み、スキャナモータ206はモータ駆動回路204に接続され、光源260は点灯制御回路208に接続される。
ただし、上記のCPU150は、RAM156をバッファ領域およびワーク領域として使用して、複合機100の全体を制御するため、制御部28のうち、少なくともCPU150およびRAM156は画像読取装置10にも含まれる。
モータ駆動回路204は、CPU150の指示の下、画像読取部26に含まれる走査ユニット270を副走査方向(図1における左右の方向)に移動させるためのスキャナモータ206を駆動する。点灯制御回路208は、CPU150の指示の下、光源260の点灯および消灯を制御する。
ラインセンサ268は、CPU150の指示の下、受光素子に結像された反射光の輝度や色度を検出し、原稿表面の画像に基づく画像データを生成して、画像信号処理回路160に出力する。
画像形成部30は、CPU150からの指示に従って、上記のように、画像データに対応する画像を記録紙(用紙)などに印刷する。操作部162は、タッチパネルおよび操作ボタン等で構成され、ユーザの操作に従う操作信号(操作データ)をCPU150に与える。
開閉センサ164は、原稿押さえカバー18の開閉状態を検出するためのセンサであり、アクチュエータ164aと光学センサ164bによって構成される。
図3(A)、図3(B)および図3(C)は開閉センサ164の構成を示す概略図である。図3(A)および図3(B)に示すように、アクチュエータ164aは、原稿押さえカバー18の開閉に応じて、上下に移動される。また、図3(C)に示すように、光学センサ164bは、上面視で(アクチュエータ164aの移動方向の上方から見て)Uの字を時計回りに90度回転させた形状に形成され、対向する二つの辺のうち、一方の辺側に発光部1640が設けられ、他方の辺側に受光部1642が設けられる。
原稿押さえカバー18が開かれた状態(開状態)では、図3(A)に示すように、アクチュエータ164aは上方に移動され、したがって、光学センサ164bの発光部1640から出力される光は受光部1642で受光される。
一方、原稿押さえカバー18が閉じられた状態(閉状態)では、図3(B)に示すように、アクチュエータ164aが当該原稿押さえカバー18によって下方に押下げられ、したがって、光学センサ164bの発光部1640から出力される光はアクチュエータ164aで遮られ、受光部1642で受光されない、または、受光量が低減する。
図4は原稿押さえカバー18が閉状態における画像読取装置10の概略構成を示す図解図であり。図5は原稿押さえカバー18が開状態における画像読取装置10の概略構成を示す図解図である。
このような複合機100では、画像読取装置10(画像読取部26)の個体差および経年劣化等の要因によって読み取り結果が変動しないように、読み取られた画像データにシェーディング補正が施される。このため、シェーディング補正に用いられる補正値が、原稿を読み取る処理が実行される度に設定される。
シェーディング補正に用いられる補正値を設定する処理では、通常、原稿押さえカバー18が閉状態であり、ランプ(光源260)が点灯され、白基準板140(基準となる白)が読み取られ、このときのラインセンサ268の出力値が、白シェーディング補正の補正値(白補正用データ)として設定される。また、ランプ(光源260)が消灯され、このときのラインセンサ268の出力値が、黒シェーディング補正の補正値(黒補正用データ)として設定される。
ただし、ラインセンサ268の出力値は、R用ラインセンサ、G用ラインセンサおよびB用ラインセンサの各々から出力されるR信号、G信号おおよびB信号である。
また、黒補正用データは、黒基準板(基準となる黒)が読み取られることにより、設定されてもよい。
図4に示すように、原稿押さえカバー18が閉状態であれば、この原稿押さえカバー18によって外光が遮られ、画像読取装置10内に外光が入射されることはない。
ただし、図5に示すように、原稿押さえカバー18が開状態であれば、画像読取装置10内に外光が入射され、場合によっては、外光が結像レンズ266を介してラインセンサ268に入射されることがある。
たとえば、図4に示したように、原稿押さえカバー18が閉状態であれば、図6に示すように、R用CCDラインセンサ、G用ラインセンサおよびB用ラインセンサの出力は、それぞれ、全受光素子に亘って均一またはほぼ均一な値となる。ただし、図6に示す例では、光源260をオフした場合(黒シェーディング補正の補正値を取得する場合)のR用CCDラインセンサ、G用ラインセンサおよびB用ラインセンサ(ラインセンサ268)のそれぞれの出力を示す。また、図6では(図7も同様)、横軸は主走査方向に並べられた受光素子の番号を示し、縦軸は各受光素子の出力が示される。ただし、RGBの各成分の出力は、1024の諧調(0〜1023)で表現した場合の最大値(1023)に対する出力値のパーセンテージで示される。
一方、図5に示したように、原稿押さえカバー18が開状態であり、ラインセンサ268に外光が入射した場合には、図7に示すように、一部の受光素子の出力が大きくなってしまう。つまり、ラインセンサ268への入力光に異常が発生しており、したがって、ラインセンサ268の出力にも異常が発生している。ただし、図7に示す場合にも、光源260をオフした場合(黒シェーディング補正の補正値を取得する場合)のラインセンサ268の出力を示す。
なお、図示は省略するが、光源260をオンして、白基準を読み取る場合(白シェーディング補正の補正値を取得する場合)についても同様に、外光の影響でラインセンサ268の出力に異常が発生することがある。
図7に示すように、外光の影響により、ラインセンサ268の出力に異常が発生している場合には、原稿押さえカバー18を閉じて、外光が入射されるのを回避すれば良いが、書籍をコピーする場合のように、原稿押さえカバー18を閉じない場合には、外光が入射されるのを回避することができないことがある。かかる場合にも、シェーディング補正を行う必要がある。
したがって、この第1実施例では、原稿押さえカバー18が開状態である場合には、ラインセンサ268の出力を検出し、検出した出力が所定の閾値(第1閾値)を越えるかどうかで外光の影響の有無を判断し、外光の影響がある場合には、コピーを開始する直前にシェーディング補正の補正値を取得および設定するようにしてある。これは、原稿載置台14aに、書籍等の原稿が載せられることにより、外光がラインセンサ268に入射されなくなる可能性があるからである。また、コピーを開始する直前では、原稿が原稿載置台14aに載せられている可能性が高いと考えられるからである。
このため、第1実施例では、原稿押さえカバー18が開状態であり、ラインセンサ268の出力が第1閾値を越える場合には、コピーボタンが操作されると、シェーディング補正の補正値の設定処理を実行してからコピーを開始するようにしてある。ただし、原稿押さえカバー18が開状態であり、ラインセンサ268の出力が第1閾値を越える場合には、コピーボタンが操作される前においては、シェーディング補正の補正値の設定処理は実行されない。
上述したように、図7には、黒シェーディング補正の補正値を取得する場合のラインセンサ268の出力が示され、外光による影響を受けた状態(異常状態)であるかどうかを判断するための第1閾値が予め設定される。この第1閾値は黒シェーディング補正の補正値が異常であるかどうかを判断するための閾値であるもある。図示は省略するが、白シェーディング補正の補正値が異常であるかどうかを判断するための所定の閾値(第2閾値)も予め設定される。ただし、第2閾値は第1閾値よりも大きい値に設定される。
図8は図2に示したRAM156のメモリマップ300の一例を示す図解図である。図8に示すように、RAM156は、プログラム記憶領域302およびデータ記憶領域304を含む。プログラム記憶領域302には、複合機100を制御するための制御プログラムが記憶され、制御プログラムは、操作検出プログラム302a、画像読取プログラム302b、画像形成プログラム302c、補正値設定プログラム302dおよび開閉検出プログラム302eなどを含む。
操作検出プログラム302aは、ユーザによって操作された操作部162からの操作入力を検出するためのプログラムである。たとえば、操作入力は、コピーボタンなどの各種の操作ボタン(ハードウェアのボタン)を操作したことに応じて入力される操作データおよびタッチパネルを操作(タッチ)したことに応じて入力されるタッチ座標データである。
画像読取プログラム302bは、画像読取部26を制御して、原稿台に載置された原稿またはADF24から給紙された原稿を読み取り、読み取った画像データにシェーディング補正などの様々な画像処理を施して、原稿表面の画像に基づく画像データを生成するためのプログラムである。画像形成プログラム302cは、画像形成部30の動作を制御して、画像データに対応する画像を記録紙(用紙)などに印刷するためのプログラムである。
補正値設定プログラム302dは、外光の影響の有無に応じた所定のタイミングで、シェーディング補正用の補正値(白補正用データ304dおよび黒補正用データ304e)を取得し、白補正用データ304dおよび黒補正用データ304eをRAM156に記憶(設定)するためのプログラムである。この実施例では、原稿押さえカバー18が開状態であり、ラインセンサ268の出力が異常である場合には、コピーボタンが操作され、コピーが開始される前に、シェーディング補正の補正値が取得および設定される。また、原稿押さえカバー18が閉状態である、または/およびラインセンサ268の出力が正常である場合には、コピーボタンが操作される前に、シェーディング補正の補正値が取得および設定される。
開閉検出プログラム302eは、原稿押さえカバー18の開閉状態を検出するためのプログラムである。具体的には、上述したように、開閉センサ164の出力を検出し、原稿押さえカバー18が開状態であるか閉状態であるかを判断(検出)する。
図示は省略するが、プログラム記憶領域302には、複合機100の機能を実行するための他のプログラムが記憶される。
データ記憶領域304には、操作データバッファ304aおよび画像データバッファ304bが設けられる。また、データ記憶領域304には、閾値データ304c、白補正用データ304dおよび黒補正用データ304eが記憶される。
操作データバッファ304aは、操作部162からの操作入力を一時記憶するためのバッファである。画像データバッファ304bは、画像読取部26で読み取った画像データおよび外部コンピュータから送信された画像データ等を一時記憶するためのバッファである。
閾値データ304cは、補正用データとして取り込んだラインセンサ268からの出力値が正常な範囲であるかどうかを判断するための閾値(第1閾値および第2閾値)のデータである。
白補正用データ304dは、白シェーディング補正に用いる補正値のデータであり、黒補正用データ304eは、黒シェーディング補正に用いる補正値のデータである。
図示は省略するが、データ記憶領域304には、制御プログラムの実行に必要な他のデータが記憶されたり、制御プログラムの実行に必要なタイマ(カウンタ)およびフラグが設けられたりする。
図9および図10は図2に示すCPU150の印刷モードの処理の一例を示すフロー図である。複合機100の主電源がオンされたり、スタンバイ状態(省電力モード)から復帰されたりすると、図9に示すように、CPU150は、印刷モードの処理を開始し、ステップS1で、原稿押さえカバー18が開いているかどうかを判断する。ここでは、CPU150は、開閉センサ164の出力を検出して、原稿押さえカバー18が開状態であるかどうかを判断する。
ステップS1で“NO”であれば、つまり原稿押さえカバー18が閉状態である場合には、図10に示すステップS19に進む。一方、ステップS1で“YES”であれば、つまり原稿押さえカバー18が開状態である場合には、ステップS3で、ラインセンサ268の出力を検出する。
次のステップS5では、ラインセンサ268の出力が第1閾値よりも大きいかどうかを判断する。ここでは、CPU150は、閾値データ304cを参照して、ラインセンサ268の出力(R信号、G信号およびB信号のいずれか)が第1閾値よりも大きいかどうかを判断する。
ステップS5で“NO”であれば、つまりラインセンサ268の出力が第1閾値以下であれば、外光の影響を受けていない(ラインセンサ268の出力が正常である)と判断して、ステップS19に進む。
一方、ステップS5で“YES”であれば、つまりラインセンサ268の出力が第1閾値よりも大きければ、外光の影響を受けている(ラインセンサ268の出力が異常である)と判断し、ステップS7で、コピーボタンが操作されたかどうかを判断する。ここでは、CPU150は、操作データバッファ304aにコピーボタンについての操作データが記憶されているかどうかを判断する。
なお、図示は省略するが、CPU150は、操作入力を検出する処理を、印刷モードの処理と並行して実行し、操作部162からの操作入力があると、操作入力(操作データおよびタッチ座標データ)を操作データバッファ304aに記憶する。操作データバッファ304aに記憶された操作データおよびタッチ座標データは、CPU150の処理に用いられた後、削除される。
ステップS7で“NO”であれば、つまりコピーボタンが操作されていなければ、ステップS1に戻る。一方、ステップS7で“YES”であれば、つまりコピーボタンが操作されれば、ステップS9で、後述する補正値設定処理(図11参照)を実行して、ステップS11に進む。
ステップS11では、補正値がOKであるかどうかを判断する。ここでは、CPU150は、黒補正用データ304eが示す補正値が第1閾値以下であり、かつ白補正用データ304dが示す補正値が第2閾値以下であるかどうかを判断する。
ステップS11で“NO”であれば、つまり黒補正用データ304eが示す補正値が第1閾値よりも大きい、または/および、白補正用データ304dが示す補正値が第2閾値よりも大きければ、補正値がNGであると判断して、ステップS13で、エラーを報知して、シェーディング補正値の設定処理を終了する。たとえば、ステップS13では、CPU150は、複合機100の本体に設けられたLCDにエラーメッセージを表示したり、スピーカからエラーを報知するための音(メロディ)を出力したり、これらの両方を実行したりする。
一方、ステップS11で“YES”であれば、つまり、黒補正用データ304eが示す補正値が第1閾値以下であり、かつ白補正用データ304dが示す補正値が第2閾値以下であれば、補正値がOKであると判断して、ステップS15で、コピー処理を実行する。コピー処理は、一枚分についてのコピー処理であり、画像形成部30等を制御することにより、原稿を読み取った画像データに対応する画像が記録紙に印刷される。
なお、コピー処理の具体的な内容については既に周知であるため、フロー図を用いた説明については省略する。ただし、上述したように、原稿を読み取った画像データには、シェーディング補正処理などの様々な画像処理が施され、このシェーディング補正処理が実行されるときに、シェーディング補正用の補正値(白補正用データ304dおよび黒補正用データ304e)が用いられる。
続くステップS17では、コピー終了かどうかを判断する。すべての原稿または/およびすべてのコピー枚数についてコピー処理を実行したかどうかを判断する。ステップS17で“NO”であれば、つまりコピー終了でなければ、ステップS15に戻る。一方、ステップS17で“YES”であれば、つまりコピー終了であれば、印刷モードの処理を終了する。
図10に示すように、ステップS19では、後述する補正値設定処理を実行し、ステップS21で、補正値がOKであるかどうかを判断する。このステップS21以降の各処理は、ステップS23を除いて、既に説明した処理と同じ処理であるため、簡単に説明することにする。
ステップS21で“NO”であれば、ステップS23で、エラーを報知して、印刷モードの処理を終了する。ステップS23では、ラインセンサ268に異常が発生していることなどを通知するためのエラーメッセージが複合機本体12に設けられたディスプレイに表示されたり、エラーを報知するための音が複合機本体12に設けられたスピーカから出力されたりする。一方、ステップS21で“YES”であれば、ステップS25で、コピーボタンが操作されたかどうかを判断する。
ステップS25で“NO”であれば、同じステップS25に戻るが、ステップS25で“YES”であれば、ステップS27で、コピー処理を実行して、ステップS29で、コピーの終了であるかどうかを判断する。ステップS29で“NO”であれば、ステップS27に戻るが、ステップS29で“YES”であれば、印刷モードの処理を終了する。
図11は図9に示したステップS9および図10に示したステップS19の補正値設定処理を示すフロー図である。図11に示すように、CPU150は補正値設定処理を開始すると、ステップS51で、ランプを点灯させる。ここでは、CPU150は、点灯制御回路208を制御して、光源260を点灯させる。
次のステップS53では、走査ユニット270を白基準の読み取り位置に移動させる。ここでは、CPU150は、モータ駆動回路204を制御して、スキャナモータ206を駆動させることにより、走査ユニット270を、白基準板140を読み取る位置に移動させる。
続いて、ステップS55では、ラインセンサ268の出力値を白補正用データ304dとしてRAM156に記憶する。次のステップS57では、ランプを消灯する。ここでは、CPU150は、点灯制御回路208を制御して、光源260を消灯させる。
そして、ステップS59で、ラインセンサ268の出力値を黒補正用データ304eとしてRAM156に記憶して、補正値設定処理を終了する。
この第1実施例によれば、原稿押さえカバー18が開状態であり、外光の影響が有る場合には、コピーボタンが操作された後にシェーディング補正の補正値設定処理を実行してからコピーを開始する。つまり、原稿押さえカバー18が開状態であっても、書籍などの原稿が載置台に載置され、外光の影響を受けない状態または受け難い状態になった後に、補正値設定処理が実行される。したがって、原稿押さえカバー18が開状態であっても、適切にシェーディング補正を行うことができる。
なお、この第1実施例では、原稿が読み取られて、読み取られた画像データに対応する画像を用紙に印刷する場合について説明したが、単に、原稿を読み取る(スキャンする)場合にも適用可能である。かかる場合には、スキャナモードにおいて、原稿押さえカバー18が開状態であり、外光の影響が有る場合には、読み取り(スキャン)の開始ボタンが操作された後にシェーディング補正の補正値設定処理が実行されてからスキャンが開始される。
[第2実施例]
第2実施例の画像読取装置10は、原稿押さえカバー18が開状態であり、外光の影響が有る場合には、補正値設定処理を実行した後に、原稿サイズを検出してからコピーを開始するようにした以外は、第1実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
図12は、第2実施例の画像読取装置10を真上方向から見た概略上面図である。
この第2実施例における画像読取装置10は、載置された原稿の主走査方向(図12では、矢印のX方向:用紙搬送方向に直交する方向)のサイズをラインセンサ268から出力された画像データによって検出し、原稿の副走査方向(図12では、矢印のY方:用紙搬送方向に平行な方向)のサイズをサイズ検出センサ230の出力に基づいて検出する。
ここで、載置された原稿の主走査方向Xのサイズをラインセンサ268から出力された画像データによって検出する技術は、従来から種々提案されており、本発明においてもこれらの従来技術を採用することが可能であるので、ここでは原稿の主走査方向Xのサイズ検出についての説明は省略する。
サイズ検出センサ230は、発光部230aと受光部230bとからなる反射型のフォトセンサであり、画像読取装置10の画像読取部26を内包する筐体10aの内部底面(原稿載置台14aと対向する面)に設けられる。
図13は、検出する原稿サイズがAB系サイズの場合のサイズ検出センサ230の配置位置と、インチ系サイズの場合のサイズ検出センサ230の配置位置を示す説明図である。
ここで、第2実施例の画像読取装置10では、原稿を原稿載置台(原稿台ガラス)14a上に載置して読み取る場合、図13に示すように、原稿載置台14aの左上角が画像の読み取り基準位置(原稿を載置する基準位置)に設定される。
図13において、記号A5、B5、A4、LTは、ぞれぞれ、A5サイズ、B5サイズ、A4サイズ、レター(LT)サイズの原稿を長手方向が主走査方向Xに沿うように配置した状態の各原稿の端の位置を示す。また、記号INV(図示せず)、B5R、LTR(図示せず)、A4R、LEGAL、B4、A3、WLT(図示せず)は、ぞれぞれ、インボイス(INV)サイズ、B5サイズ、レター(LT)サイズ、A4サイズ、リーガル(LEGAL)サイズ、B4サイズ、A3サイズ、およびダブルレター(WLT)サイズの原稿を長手方向が副走査方向Yに沿うように配置した状態の各原稿の端の位置を示す。
この構成において、AB系サイズを検出する場合には、副走査方向Yのサイズを検出するサイズ検出センサ230は、副走査方向Yにおいて、A4サイズより外側でかつB5Rサイズより内側の領域(斜線を付して示す)T1に配置される。この配置位置は、図12の矢印Pで示す位置に対応する。一方、インチ系サイズを検出する場合には、副走査方向のサイズを検出するサイズ検出センサ230は、副走査方向Yにおいて、レターサイズ(LTR)より外側でリーガルサイズ(LEGAL)より内側の領域(斜線を付して示す)T2に配置される。この配置位置は、図12の矢印Qで示す位置に対応する。
副走査方向Yのサイズを検出する場合には、サイズ検出センサ230の位置およびサイズ検出センサ230で用紙が検出されているかどうかに応じて決定される。そして、主走査方向Xのサイズと副走査方向Yのサイズから用紙サイズが検出される。
図14は、第2実施例の複合機100の電気的な構成を示すブロック図である。図14からも分かるように、第2実施例では、上述したサイズ検出センサ230が画像読取装置10に含まれ、内部バス152を介してCPU150に接続される。
図15は、第2実施例の複合機100に内蔵されるRAM156のメモリマップ300の一例を示す図解図である。図15に示すように、RAM156のプログラム記憶領域302には、サイズ検出プログラム302fがさらに記憶される。サイズ検出プログラム302fは、原稿載置台14aに載置された原稿のサイズを検出するためのプログラムである。
また、RAM156のデータ記憶領域304には、サイズデータ304fがさらに記憶される。サイズデータ304fは、サイズ検出プログラム302fに従って検出された原稿の用紙サイズについてのデータである。
図16および図17は、第2実施例の複合機100に内蔵されるCPU150の印刷モードの処理を示すフロー図である。この印刷モードの処理は、第1実施例で示した印刷モードの処理と略同じであるため、異なる部分について説明する。
図16に示すように、CPU150は、ステップS9において設定した補正値がOKである場合に、ステップS11で“YES”と判断し、ステップS81で、原稿サイズを検出してからステップS15に進む。
また、図17に示すように、CPU150は、ステップS19において設定された補正値がOKである場合に、ステップS21で“YES”と判断し、ステップS83で、原稿サイズを検出してからステップS25に進む。
第2実施例によれば、第1実施例の効果に加えて、原稿押さえカバー18が開状態であり、外光の影響がある場合には、補正値設定処理が実行された後であり、コピーを開始する前に、原稿サイズを検出するので、主走査方向Xのサイズを正しく検出することができ、したがって、原稿サイズの検出の精度を高くすることができる。
なお、この第2実施例では、原稿が読み取られて、読み取られた画像データに対応する画像を用紙に印刷する場合について説明したが、第1実施例と同様に、原稿を読み取る(スキャンする)場合にも適用可能である。かかる場合には、スキャナモードにおいて、原稿押さえカバー18が開状態であり、外光の影響が有る場合には、読み取り(スキャン)の開始ボタンが操作されると、シェーディング補正の補正値設定処理が実行され、原稿サイズが検出されてからスキャンが開始される。
[第3実施例]
第3実施例の画像読取装置10は、原稿押さえカバー18が開状態であり、外光の影響が有る場合には、原稿載置台14aに原稿を載せてから所定時間が経過すると、コピーボタンが操作される前であっても、補正値設定処理を実行するようにした以外は、第1実施例および第2実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。
なお、第3実施例の複合機100の電気的な構成は第2実施例に示したブロック図と同じであるため、図示およびその説明は省略する。
図18は、第3実施例の複合機100に内蔵されるRAM156のメモリマップ300の一例である。この第3実施例のメモリマップ300は、第2実施例に示したメモリマップ300と一部が異なるだけであるため、異なる点についてのみ説明することにする。
図18に示すように、RAM156のデータ記憶領域304には、タイマ304gおよび原稿載置フラグ304hが設けられる。
タイマ304gは、原稿押さえカバー18が開状態である場合に、原稿台に原稿が載置されてからの時間をカウントするためのタイマである。原稿載置フラグ304hは、原稿が原稿載置台14aに載置されているかどうかを判断するためのフラグである。この原稿載置フラグ304hは、原稿が原稿載置台14aに載置されている場合にオンされ、原稿が原稿載置台14aに載置されていない場合にオフされる。ただし、原稿が原稿載置台14aに載置されているかどうかは、原稿サイズの検出処理を実行することにより判断される。
図19および図20は、第3実施例の複合機100に内蔵されるCPU150の印刷モードの処理を示すフロー図である。この印刷モードの処理は、第1実施例で示した印刷モードの処理と略同じであるため、異なる部分について説明する。
図19に示すように、CPU150は、ラインセンサ268の出力値が第1閾値よりも大きい場合には、ステップS5で“YES”と判断し、ステップS101で、原稿サイズを検出する。たとえば、原稿サイズを検出することができた場合には、原稿載置台14aに原稿が載置されていると判断することができる。次のステップS103では、原稿載置フラグ304hがオンであるかどうかを判断する。
ステップS103で“YES”であれば、つまり原稿載置フラグ304hがオンであれば、ステップS105で、原稿が有るかどうかを判断する。つまり、CPU150は、原稿サイズの検出結果に応じて、原稿が原稿載置台14aに載置されているかどうかを判断する。後述するステップS111も同じである。
ステップS105で“YES”であれば、つまり原稿が有れば、原稿が原稿載置台14aに載置された状態が継続していると判断し、図20に示すように、ステップS7に進む。一方、ステップS105で“NO”であれば、つまり原稿が無ければ、原稿が原稿載置台14aから取り除かれたと判断して、ステップS107で、原稿載置フラグ304hをオフし、ステップS109で、タイマ304gをリセットして、ステップS7に進む。
また、ステップS103で“NO”であれば、つまり原稿載置フラグ304hがオフであれば、ステップS111で、原稿が有るかどうかを判断する。ステップS111で“NO”であれば、そのままステップS7に進む。一方、ステップS111で“YES”であれば、原稿が原稿載置台14aに載置されたと判断して、ステップS113で、原稿載置フラグ304hをオンし、ステップS115で、タイマ304gをスタートして、ステップS7に進む。
図20に示すように、ステップS7では、コピーボタンが操作されたかどうかを判断する。ステップS7で“YES”であれば、ステップS9に進む。一方、ステップS7で“NO”であれば、ステップS117で、原稿が原稿載置台14aに載置されてから所定時間(たとえば、数秒〜数十秒)を経過したかどうかを判断する。ここでは、CPU150は、タイマ304gのカウント値を参照して、所定時間が経過したかどうかを判断する。
ステップS117で“NO”であれば、つまり原稿が原稿載置台14aに載置されてから所定時間を経過していない場合には、図19のステップS1に戻る。一方、ステップS117で“YES”であれば、つまり原稿が原稿載置台14aに載置されてから所定時間を経過すれば、ステップS9に進む。
CPU150は、ステップS9で補正値設定処理を実行した結果、補正値がOKであると判断すると、ステップS119で、コピーボタンが操作されたかどうかを判断する。この処理は、ステップS7の処理と同じである。ステップS119で“NO”であれば、同じステップS119に戻るが、ステップS119で“YES”であれば、ステップS15に進む。
ただし、CPU150は、ステップS7で“YES”と判断した場合には、ステップS119の処理を実行せずに、ステップS15に進む。
第3実施例によれば、原稿押さえカバー18が開状態であり、外光の影響が有る場合には、原稿が原稿載置台14aに載置されてから所定時間が経過した場合には、コピーボタンが操作される前であっても、補正値設定処理を実行するので、コピーボタンが操作されること以外の条件に応じて、補正値設定処理を開始することができる。
このように、補正値設定処理を開始するのは、原稿が原稿載置台14aに載置されてから所定時間が経過した場合には、コピーボタンが操作される可能性が高いためであり、かかる場合には、コピーボタンを操作すると、補正値設定処理を実行しないで、コピーを開始することができる。したがって、第1実施例および第2実施例と比較して、コピーが開始されるまでの待ち時間を短縮することができる場合がある。
なお、上述の各実施例で挙げた画面および具体的な数値等は一例であり、実際の製品に応じて適宜変更することが可能である。また、同じ効果が得られる場合には、フロー図に示した各ステップの順番は適宜変更されてもよい。