JP6506640B2 - 回転装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動軸と連結されて回転する回転体を備える回転装置に関する。
回転する物体(回転体)には、回転の運動エネルギーが蓄えられる。例えば図1のような円柱状の回転体100が、平面に垂直なz軸を回転軸として回転速度v[回転数/s]で回転する場合を想定する。回転体100の角速度をω[rad/s]とすると、運動エネルギーEは式(1)で表される。
E=1/2×Ip×ω ・・・・(1)
ここでIpは、回転体100の平面に垂直なz軸回りの慣性モーメント[kg・m]であり、極慣性モーメントと呼ばれる。回転体100の任意の質量質点における質量m[kg]と、回転の中心(z軸)から質量質点までの距離(図3の例では半径r)が大きくなると、極慣性モーメントIpも大きくなる。したがって、質量質点における質量m、回転の中心(z軸)から質量質点までの距離r、及び角速度ω(回転速度v)の値が大きいほど、回転体100の運動エネルギーEは大きくなる。
この物理現象を利用して、電力を回転体(例えばフライホイール)の運動エネルギーに変換して蓄積するとともに、回転体に蓄積されている運動エネルギーを必要な時に電気エネルギーに変換して取り出す技術の開発が進められている。
一般に、回転体は軽量化のために円筒であることが多く、その中空部の中心に駆動軸が通される。円筒状の回転体は、円板状の連結部を介して駆動軸と連結される。例えば、特許文献1には、円板状の連結部を介して円筒状のフライホイールが回転軸に連結されている構成が開示されている。
特開2003−219581号公報(図4参照)
ところで、回転体100の質量質点に作用する遠心力Fは式(2)で表されるように、回転体100の質量質点における質量m、回転の中心から質量質点までの距離r、及び角速度ωが大きくなると、回転体100の質量質点に作用する遠心力Fも大きくなる。
F=m×r×ω ・・・・(2)
回転する回転体100には、回転の中心から質量質点までの距離rが大きいほど、質量質点に大きな遠心力Fが作用する。そのため、回転体100の各部(各質量質点)は、回転の中心からの距離rに応じて遠心方向に伸びて変形する。駆動軸付近は、回転の中心から近いために作用する遠心力が小さく遠心方向の変形量が小さいが、回転の中心から遠い部分は、作用する遠心力が大きく遠心方向の変形量が大きい。そのため、駆動軸(変形しにくい部分)と回転体(変形しやすい部分)をどのように連結するか、あるいは如何に変形を抑えて回転体を回転させるかが重要である。
この対策が不十分であると、回転体の変形が大きいために、回転体と駆動軸を連結する連結部が破損したり、駆動軸の回転の中心がずれて駆動軸が振動したりする。しかし、特許文献1では、このような問題を解決する方法については言及していない。
本発明は、上記の状況を考慮してなされたものであり、高速回転において、回転体を回転させる駆動軸と該回転体とを良好に連結する回転装置を提供する。
本発明の一態様の中間装置は、回転駆動する駆動軸部と、該駆動軸部の回転軸を中心に回転可能な円筒状の回転体本体と、該回転体本体の内周面に固定された上側円環部材と、回転体本体の内周面の上側円環部材よりも低い位置に固定された下側円環部材とを備える。また、回転体本体の内側に配置された可撓性を有する円筒であって、該円筒の外周面の上部に上側円環部材が固定されるとともに、該外周面の下部に下側円環部材が固定された緩衝部材を備える。また、駆動軸部の回転軸と同一の中心軸を持つ円板状部材を有し、該円板状部材の内周側において駆動軸部が軸通された状態で固定されるとともに、該円板状部材の外周側の端部が緩衝部材の内周面に固定され、駆動軸部の回転に伴い該駆動軸部を回転軸として回転する連結部を備える。さらに、緩衝部材の外周面に対して、緩衝部材の内周面に固定された円板状部材の外周側の端部と対向する位置に固定された円環状の補強部材を備える。
本発明の少なくとも一態様によれば、回転体本体が高速回転しているとき、回転体本体に固定された緩衝部材が撓み、回転体本体の変形量と円板状部材の変形量の差が吸収される。それゆえ、駆動軸部と回転体本体とを良好に連結することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
回転体の説明図である。 本発明の一実施形態に係る回転装置の全体構成を示す外観斜視図である。 図2のX−X´線に沿う矢視図である。 回転装置の各部の変形量のシミュレーション結果(全体)を示す図である。 回転装置の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材のみ)を示す図である。 回転装置の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材、補強部材)を示す図である。 回転装置の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材、補強部材、連結部)を示す図である。 回転装置の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材、補強部材、連結部、上側円環部材及び下側円環部材)を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態の例について、添付図面を参照しながら説明する。
なお、各図において実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<1.一実施形態>
[中間装置の構成]
まず、本発明の一実施形態に係る回転装置の構成について図2及び図3を参照して説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る回転装置の全体構成を示す外観斜視図である。図2において、説明の便宜上、一部を断面表示している。
図3は、図2のX−X´線に沿う矢視図である。図3において、駆動軸部2の回転軸であって、回転体本体11の上面及び下面に垂直な軸をz軸としている。図3において、駆動軸部2については断面表示としていない。
回転装置1は、回転駆動する駆動軸部2、円筒状の回転体本体11、駆動軸部2と回転体本体11を連結する連結構造4を備える。連結構造4は、緩衝部4Aと連結部4Bから構成される。緩衝部4Aは、回転体本体11の回転による連結部4Bの遠心方向の変形を抑える。
駆動軸部2は、回転軸であるz軸の方向に延在する略円柱状の本体部2aと、本体部2aの上側及び下側に設けられた駆動軸2bと、本体部2aの上部に設けられたつば部2cを備える。
駆動軸2bは、本体部2aの上側と下側の平面に設けられており、本体部2aよりも直径が小さい。図3の例では、駆動軸2bの直径を本体部2aよりも小さくしているが、同じ直径でもよい。いずれか一方の駆動軸2bの先端側は、電動機(モータ)又は発電機の不図示の駆動軸と接続している。電動機の回転駆動力が連結構造4を介して回転体本体11に伝達されることで、回転体本体11が回転する。
つば部2cは、本体部2aの円柱面の上端であって、円柱面の周部に設けられる。つば部2cの所定位置には雄ネジ42と螺合する複数のネジ孔(雌ネジ)が形成される。図2の例では、つば部2cの周端部の近くであって、互いに等距離となる位置(45度間隔)に8個のネジ孔が形成されている。本体部2a、駆動軸2b、及びつば部2cは一体に構成されている。なお、図3では、つば部2cが本体部2aの円柱面の上端に設けられているが、円柱面の下端、あるいは円柱面の上端と下端の両方に設けられてもよい。つば部2cが円柱面の上端と下端の両方に設けられた場合には、つば部2cが連結部4Bの上側支持部材21とより安定的に固定される。
回転体本体11は、駆動軸部2の回転軸(z軸)と同一の中心軸を持ち、その回転軸を中心に回転可能な円筒状の物体である。回転体本体11は、一例として、剛性が高く、高速回転でも変形しにくい材料を用いて構成される。このような高剛性を有する材料として、例えば炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastic:CFRP)などがある。炭素繊維強化プラスチックは、炭素繊維を強化材とし,熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂をマトリックス(結合材料)とする複合材料である。特に後者をCFRTPともいう。ただし、回転体本体11はこのような材料を用いても、他の部材と比較して回転軸からの距離が遠く、且つ、重量が大きいため、高速回転によって遠心方向に一定程度伸びて変形する。以下の説明では、炭素繊維強化プラスチックをCFRPと表記する。
一例としてCFRPを用いて繊維の向きが円周方向の厚みが薄い、環状のCFRP層を作成し、この環状のCFRP層を回転軸方向に何重にも積層することで、円筒状の回転体本体11が作成される。
回転体本体11の内周面に、連結構造4の緩衝部4Aが設けられる。緩衝部4Aは、上側円環部材13aと下側円環部材13b、緩衝部材14、及び補強部材18から構成される。
図3に示すように、回転体本体11の内周面に、上側円環部材13a及び下側円環部材13bの2つの円環部材が設けられる。上側円環部材13aは、駆動軸部2の回転軸と同一の中心軸を持ち、回転体本体11の内周面の上部(図3では内周面の上端)に、駆動軸部2の回転軸と同一の中心軸となるように固定される。また、下側円環部材13bも同様に、回転体本体11の内周面に上側円環部材13aよりも低い位置(図3では内周面の下端)に、駆動軸部2の回転軸と同一の中心軸となるように固定される。例えば任意の接着剤を用いて、回転体本体11の内周面に上側円環部材13a及び下側円環部材13bを固着する。そして、上側円環部材13a及び下側円環部材13bにおける回転体本体11の内周面と反対側には、緩衝部材14の外周面が固定される。
上側円環部材13aと下側円環部材13bは、例えばガラス繊維強化プラスチック(Grass Fiber Reinforced Plastics:GFRP)を用いて構成することができる。ガラス繊維強化プラスチックは、ガラス繊維を強化材とし,熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂をマトリックスとする複合材料である。以下の説明では、ガラス繊維強化プラスチックをGFRPと表記する。
回転体本体11に対して連結構造4が1つの場合には、緩衝部4Aにおいて、上側円環部材13aが、回転体本体11の内周面の上部(上面と下面との中央位置Cから上面までの部分)に固定されるとともに、下側円環部材13bが、回転体本体11の内周面の下部(上面と下面との中央位置Cから下面までの部分)に固定されることが望ましい。さらに、上側円環部材13aが、回転体本体11の内周面の上端に固定されるとともに、下側円環部材13bが、回転体本体11の内周面の下端に固定されることがより望ましい。このような構成とすることで、回転体本体11の内周面に対する上側円環部材13aと下側円環部材13bの固定位置のバランスが良くなり、緩衝部4Aの緩衝機能が適切化、さらには最適化される。
緩衝部材14は、回転体本体11の内周面よりも内側(向心方向)に、駆動軸部2の回転軸と同一の中心軸を持つように配置される円筒である。緩衝部材14は、その円筒の外周面の上部に上側円環部材13aが固定されるとともに、該外周面の下部に下側円環部材13bが固定される。例えば任意の接着剤を用いて、緩衝部材14の外周面に上側円環部材13a及び下側円環部材13bを固着する。このように、緩衝部材14の外周面と回転体本体11の内周面とは、2点で固定されている。
また、緩衝部材14の内周面には連結部4B(円板状部材16)が固定される。緩衝部材14の円筒は、肉薄(外径と内径との差が小さい)であり、遠心方向に対して可撓性と復元性を有する材料からなる。中間装置(回転体本体11)が回転動作しているときは回転体本体11に作用する遠心力により緩衝部材14が撓み(図4参照)、中間装置(回転体本体11)が停止しているときは緩衝部材14が元の形状に戻る。
図3に示すように、緩衝部材14の外周面の上端又はその近傍に上側円環部材13aが固定されるとともに、該外周面の下端又はその近傍に下側円環部材13bが固定されることが望ましい。このように構成することで、上側円環部材13aと下側円環部材13bとの間の距離が長くなり、緩衝部材14の撓みを最大限に利用できる。緩衝部材14は、例えばGFRPを用いて構成することができる。
補強部材18は、緩衝部材14の外周面に対して、緩衝部材14の内周面に固定された連結部4Bの円板状部材16の外周側の端部と対向する位置に固定された円環状の部材である。例えば接着剤を用いて、緩衝部材14の外周面の所定の位置に補強部材18を固着する。このように、連結部4Bの円板状部材16の外周側の端部に、緩衝部材14を挟んで補強部材18を対向させて固定することにより、円板状部材16と緩衝部材14との間で回転駆動力を伝達することができる。また、補強部材18により回転中の緩衝部材14の遠心方向への伸びが規制され、緩衝部材14と円板状部材16との嵌め合いが確保される。さらには、回転体本体11の回転により緩衝部材14が撓んだ場合に、緩衝部材14が円板状部材16から離脱することを防止できる。
補強部材18は、円板状部材16の遠心方向への伸び(変形)を規制する目的から、円板状部材16よりも剛性の高い材料を用いることが望ましい。補強部材18は、例えば高剛性のCFRPを用いて構成されるとともに、少なくとも補強部材18が緩衝部材14よりも高い剛性を有する。なお、CFRP及びGFRP等の繊維強化プラスチックで構成される物体は、構成される繊維の方向で剛性が変わる。一般に、円周方向にCFRP、GFRPが巻回された物体は、繊維の方向が円周方向以外の物体よりも剛性が高い。また、補強部材18の円環の高さ(z軸方向の長さ)は、その目的を安定して達成するために、円板状部材16の高さと同じか又は高いことが望ましい。なお、補強部材18の外周側の端部は、回転していないときに回転体本体11の内周面と接触しない形状としている。
連結部4Bは、円板状部材16と支持部20から構成される。
円板状部材16は、駆動軸部2の本体部2aが通る貫通孔が形成され、駆動軸部2の回転軸と同一の中心軸を持つ円板状の形状を有する部材である。円板状部材16の内周側において駆動軸部2の本体部2aが挿入された状態で固定されるとともに、円板状部材16の外周側の端部が緩衝部材14の内周面に固定されている。円板状部材16は、駆動軸部2の回転に伴い駆動軸部2を回転軸として回転する。円板状部材16は、例えば高剛性のCFRPを用いて構成することができる。
円板状部材16の外周側の端部は、緩衝部材14の内周面の、上側円環部材13aと下側円環部材13bの間に相当する位置に固定される。例えば接着剤を用いて、緩衝部材14の内周面の所定の位置に円板状部材16を固着する。さらに、円板状部材16の外周側の端部は、緩衝部材14の内周面の、上側円環部材13aと下側円環部材13bから等距離(中央)に相当する位置に固定されることがより望ましい。このように構成することで、回転体本体11の内周面に対する上側円環部材13aと下側円環部材13b、及び円板状部材16の位置関係のバランスが良くなり、緩衝部4Aの緩衝機能が最適化される。なお、回転体本体11に対して連結構造4が1つの場合には、円板状部材16の回転軸方向の位置は、回転体本体11の内周面の中央位置Cに相当する位置とする。
円板状部材16の上面の内周側の端部又はその近傍には、上面から垂直に突出した突縁部17aが周方向に形成されている。同様に、円板状部材16の下面の内周側の端部又はその近傍には、下面から垂直に突出した突縁部17bが周方向に形成されている。円板状部材16の突縁部17a,17bは、支持部20の周方向に形成された係止用溝24,34に嵌合する。
支持部20は、一対の上側支持部材21と下側支持部材31から構成される。
上側支持部材21及び下側支持部材31は、駆動軸部2の本体部2aが軸通される貫通孔が形成されており、駆動軸部2の回転軸と同一の中心軸を持つ円板状の形状を有する部材である。上側支持部材21の下面と下側支持部材31の上面とは、面的に接触している。上側支持部材21の下面の外周側には径方向に段差を有する段差部23が周方向に形成され、また下側支持部材31の上面の外周側には径方向に段差を有する段差部33が周方向に形成されている。さらに、上側支持部材21の段差部23において下面と平行な面には周方向に係止用溝24が形成され、また下側支持部材31の段差部33において上面と平行な面には周方向に係止用溝34が形成されている。
この上側支持部材21の下面の係止用溝24及び下側支持部材31の上面の係止用溝34に、円板状部材16の突縁部17a,17bがそれぞれ嵌合し、さらに、上側支持部材21の段差部23と下側支持部材31の段差部33がそれぞれ、円板状部材16の上面と下面を挟み込んだ状態で、上側支持部材21と下側支持部材31が固定される。このように、支持部20は、上側支持部材21と下側支持部材31によって、円板状部材16が遠心方向に離脱しないように係止している。
上側支持部材21と下側支持部材31の対応する位置にはそれぞれ、複数(図2の例では8か所)の貫通したネジ孔(雌ネジ)が穿設されている。上側支持部材21と下側支持部材31は、下側支持部材31の下面32側から挿入された8個の雄ネジ36によって、対向した状態で固定される。また、上側支持部材21と駆動軸部2のつば部2cは、つば部2cから挿入された雄ねじ42によって、上側支持部材21の上面とつば部2cの下面が接触した状態で固定される。これにより、駆動軸部2に支持部20(連結部4B)が固定される。なお、上述した支持部20の構成は一例である。その他種々の構成及び方法により、円板状部材16を支持して駆動軸部2に固定することが可能である。
[シミュレーション結果]
次に、回転装置1の各部の変形量のシミュレーション結果について図4〜図8を参照して説明する。図4〜図8は、変形量(回転の中心(図3のz軸)からの距離の変化)が多い部分ほど濃度を高くして表示(グレースケール表示)している。
図4は、回転装置1の各部の変形量のシミュレーション結果(全体)を示す図である。
図5は、回転装置1の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材14のみ)を示す図である。
図6は、回転装置1の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材14、補強部材18)を示す図である。
図7は、回転装置1の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材14、補強部材18、円板状部材16)を示す図である。
図8は、回転装置1の各部の変形量のシミュレーション結果(緩衝部材14、補強部材18、円板状部材16、上側円環部材13a及び下側円環部材13b)を示す図である。
本実施形態に係るシミュレーションは、回転装置1の回転体本体11を始めとして各部の大きさと重量、角速度等の条件を設定して実施した。
図5に示すように、緩衝部材14のみを所定の回転速度で回転させた場合には、緩衝部材14が薄いため遠心方向において変形量に大きな差異は見られない。
図6では、図5に対してシミュレーション条件に補強部材18が追加されている。図6に示すように、補強部材18により緩衝部材14の遠心方向の伸びが規制される一方、緩衝部材14の上側端部と下側端部には遠心力がかかって撓んでおり、変形量がやや大きくなっている(濃度がやや高い)が、緩衝部材14の補強部材18に対応する部分の変形量は小さい。即ち、回転の中心(図3のz軸)から補強部材18までの距離はほとんど変化していないことを表している。
図7では、図6に対してシミュレーション条件に連結部4Bの円板状部材16が追加されているが、既に図6で補強部材18がシミュレーションに反映されているため、図6と比較して大きな変形量の違いは見られない。
図8では、図7に対してシミュレーション条件に上側円環部材13a及び下側円環部材13bが追加されている。上側円環部材13a及び下側円環部材13b、さらにはこれらの円環部材が固定された緩衝部材14の上側端部と下側端部における変形量は大きい。
図4は、図8に対してシミュレーション条件に回転体本体11が追加されている。回転体本体11は回転の中心からの距離が遠いほど変形量が大きいが、その重みのために回転体本体11の全体が変形している。また、上側円環部材13a及び下側円環部材13b、並びに緩衝部材14の上側端部と下側端部も変形量が大きくなっている。これに対し、円板状部材16、補強部材18、及び緩衝部材14の補強部材18に対応する部分は濃度が低く表示されており、変形量は小さい。このことから、緩衝部材14が撓むことにより、回転体本体11に生じた大きな変形量と円板状部材16の小さな変形量との差を吸収し、円板状部材16(連結部4B)と回転体本体11を良好に連結していることがわかる。
本シミュレーションでは、回転体本体11の変形量が約7mm、円板状部材16の変形量が約1mm、駆動軸部2の本体部2aの変形量はほぼ0mmという結果であった。
以上のように構成された本実施形態によれば、回転体本体11が高速回転しているとき、緩衝部材14が撓み、回転体本体11の変形量と円板状部材16の変形量の差が吸収される。それゆえ、駆動軸部2と回転体本体11とを良好に連結することが可能である。
<2.その他>
上述した実施形態では、回転体本体11に対して連結構造4が1つの場合について説明したが、回転体本体の高さが高い場合には、複数の連結構造4を回転体本体の内周側の回転軸方向に配置してもよい。このとき配置される複数の連結構造4は、回転体本体の中央位置Cを通る水平な線を軸として線対称である。このように回転体本体の高さが高い場合に複数の連結構造4を備えることにより、回転体本体の回転動作及び遠心方向の変形が安定する。
また、上述した実施形態では、連結部4Bを構成する円板状部材16の形状を、貫通孔が形成された円板状としたがこの例に限られない。例えば、上述の実施形態は、円板状部材16の外周側の端部の全域(360度)が緩衝部材14の内周面に固定された構成であるが、円板状部材16の外周側の端部を周方向に等間隔(例えば8か所、45度間隔)で緩衝部材14の内周面に固定してもよい。
また、上述した実施形態において、回転体本体と上側円環部材及び下側円環部材とを一体としてもよい。
また、上述した実施形態に係る回転体本体は円筒であるが、回転体本体の形状は完全な円筒でなくてもよく、回転体本体が周方向に複数個に分割された物体から構成されてもよい。
また、上述した実施形態に係る回転装置は、回転体本体に対して回転の運動エネルギーの蓄積及び取出しを行う電力貯蔵装置(フライホイール蓄電装置)の他、回転軸部と回転体本体とこれらを連結する連結構造を備える種々の装置に適用可能である。
さらに、本発明は上述した各実施形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、その他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態例は本発明を分かりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態例の構成の一部を他の実施形態例の構成に置き換えることは可能である。また、ある実施形態例の構成に他の実施形態例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
1…回転装置、
2…駆動軸部、2a…本体部、2b…駆動軸、2c…つば部、3…被回転体、4…連結構造、4A…緩衝部、4B…連結部、11…回転体(回転体本体)、13a…上側円環部材、13b…下側円環部材、14…緩衝部材、16…円板状部材、17a,17b…突縁部、18…補強部材、20…支持部、21…上側支持部材、22…上面、23…段差部、24…係止用溝、31…下側支持部材、32…下面、33…段差部、34…係止用溝、36,42…雄ねじ

Claims (8)

  1. 回転駆動する駆動軸部と、
    前記駆動軸部の回転軸を中心に回転可能な円筒状の回転体本体と、
    前記回転体本体の内周面に固定された上側円環部材と、
    前記回転体本体の内周面の前記上側円環部材よりも低い位置に固定された下側円環部材と、
    前記回転体本体の内側に配置された可撓性を有する円筒であって、該円筒の外周面の上部に前記上側円環部材が固定されるとともに、該外周面の下部に前記下側円環部材が固定された緩衝部材と、
    前記駆動軸部の回転軸と同一の中心軸を持つ円板状部材を有し、該円板状部材の内周側において前記駆動軸部が軸通された状態で固定されるとともに、該円板状部材の外周側の端部が前記緩衝部材の内周面に固定され、前記駆動軸部の回転に伴い該駆動軸部を回転軸として回転する連結部と、
    前記緩衝部材の外周面に対して、前記緩衝部材の内周面に固定された前記円板状部材の外周側の端部と対向する位置に固定された円環状の補強部材と、を備える
    回転装置。
  2. 前記上側円環部材は、前記回転体本体の内周面の上部に固定されるとともに、前記下側円環部材は、前記回転体本体の内周面の下部に固定される
    請求項1に記載の回転装置。
  3. 前記上側円環部材は、前記回転体本体の内周面の上端に固定されるとともに、前記下側円環部材は、前記回転体本体の内周面の下端に固定される
    請求項2に記載の回転装置。
  4. 前記緩衝部材の外周面の上端に前記上側円環部材が固定されるとともに、該外周面の下端に前記下側円環部材が固定される
    請求項1乃至3のいずれかに記載の回転装置。
  5. 前記連結部が備える前記円板状部材の外周側の端部は、前記緩衝部材の内周面の、前記上側円環部材と前記下側円環部材の間に相当する位置に固定される
    請求項1乃至4のいずれかに記載の回転装置。
  6. 前記連結部が備える前記円板状部材の外周側の端部は、前記緩衝部材の内周面の、前記上側円環部材と前記下側円環部材の中央に相当する位置に固定される
    請求項5に記載の回転装置。
  7. 前記連結部は、前記駆動軸部が挿入された状態で固定されるとともに前記円板状部材の内周側を支持する支持部、を更に備える
    請求項1乃至6のいずれかに記載の回転装置。
  8. 少なくとも前記補強部材は前記緩衝部材よりも高い剛性を有する
    請求項1乃至7のいずれかに記載の回転装置。
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