JP6505550B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、デシカント方式の除湿装置を備えた車両用空気調和装置に関するものである。
蒸気圧縮式冷凍サイクルを用いた従来の車両用空気調和装置では、除湿モードにおいては導入空気を一旦目標とする空調温度よりも低い温度まで過冷却して水分を凝縮・結露させて分離した上で、適切な温度に再加熱して車内側に供給している。
一方、特許文献1に開示されているようなデシカント空調機(デシカント除湿方式)では、吸湿剤が塗布された除湿ロータにより水分を除湿し、この除湿した空気を必要に応じて冷却することで適切な温度・湿度に調節している。
従来の除湿方式では除湿する空気を冷却された蒸発器に通過(過冷却)させることにより水分を結露させて分離してから空気を再加熱する間接方式であるのに対し、デシカント除湿方式は水分を吸湿して除去する直接方式であり、従来方式のような過冷却、再加熱のプロセスが不要であることから、空調効率を高めることができる。
デシカント空調機では、空気導入通路内で吸湿剤が塗布された多孔状の除湿ロータに導入空気を通過させることで除湿を行った後、空気導入通路に隣接する空気排出通路に設けた再熱ヒータによって加熱した室内からの排出空気を除湿ロータに通過させて除湿ロータに吸着された水分を外部に排出し、除湿ロータを再生させている。
特開2006−240573号公報
デシカント除湿方式では、上記のように除湿ロータ再生のため、室内から排出する排出空気を再熱ヒータによって加熱する必要がある。ここで除湿される車外空気温度が高いと、それだけ再生されるための加熱空気も高温が必要になる。一般に、エンジン付車両では、加熱空気の熱源としてエンジン廃熱を活用したヒータが使用されている。
一方で、電動車両(EV)やハイブリッド車両(PHEV)においても空調装置の高効率化が求められており、暖房モードの高効率化からヒートポンプサイクルが提案され、さらなる空調の効率化の手段としてデシカント除湿方式の採用も検討されている。
しかしながら、EV/PHEV車両は、エンジンを備えない、あるいはエンジンの稼働率が低いことから、エンジンの廃熱を空調用途として積極的に活用することができず、高温の加熱源がないことから、デシカント除湿方式を適用すると除湿効率が低下してしまう。したがって、EV/PHEV車両においては、デシカント除湿方式を採用し難く、空調効率を高めることができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、簡素な構造により、EV/PHEV車両においてもデシカント除湿方式を採用可能にし、空調効率を高めることができる車両用空気調和装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る車両用空気調和装置は、車外から車内に導入空気を導入する空気導入通路と、車内から車外に排出空気を排出する空気排出通路と、前記空気導入通路と前記空気排出通路との間を往復移動して前記導入空気の水分を吸着し、この水分を前記排出空気に放出する多孔状の除湿部材と、前記空気導入通路において前記除湿部材の下流側に位置し、前記空気導入通路と前記空気排出通路との間を往復移動して前記排出空気の顕熱を吸収し、前記導入空気を調温する顕熱部材と、前記空気導入通路に設けられてヒートポンプサイクルを構成する導入側熱交換器と、前記空気排出通路に設けられて前記除湿部材と前記顕熱部材との間に位置し、前記ヒートポンプサイクルを構成して前記除湿部材を通過する前の前記排出空気を加熱する排出側熱交換器と、前記排出側熱交換器の前記空気導入通路側に隣設された補助ヒータと、前記補助ヒータの位置において前記空気導入通路と前記空気排出通路との間を仕切る仕切壁を部分的に移動させる可動壁機構と、を備え、前記可動壁機構は、冷房モードでは前記補助ヒータを前記空気排出通路内に露出させ、暖房モードでは前記補助ヒータを前記空気導入通路内に露出させるように前記仕切壁を移動させることを特徴とする。
上記構成の車両用空気調和装置によれば、冷房モードでは、車外から空気導入通路を経て導入される導入空気が多孔状の除湿部材を通過することにより水分を吸収されて除湿される。この除湿の際に温度が上昇した導入空気は、車内の顕熱(冷熱)を吸収した顕熱部材を通過することにより冷却され、さらにヒートポンプサイクルを構成する導入側熱交換器(この時は蒸発器である)を通過することにより目標の温度まで冷却された後に車内に供給される。
一方、車内から車外に排出される排出空気は、空気排出通路において顕熱部材を通過する際にその顕熱(冷熱)により顕熱部材を冷却する。これにより温度上昇した排出空気は、さらに排出側熱交換器(この時は凝縮器である)と、可動壁機構により空気排出通路内に露出させられた補助ヒータとを通過することにより加熱される。この加熱された排出空気が除湿部材を通過することにより、除湿部材に吸着された水分が排出空気に放出され、除湿部材が再生される。その後、水分を含んだ排出空気は車外に排出される。
暖房モードでは、車外から空気導入通路を経て導入される導入空気が、可動壁機構により空気導入通路内に露出させられた補助ヒータと、ヒートポンプサイクルを構成する導入側熱交換器(この時は凝縮器である)とを通過することにより目標の温度まで加温された後に車内に供給される。一方、車内から車外に排出される排出空気は、空気排出通路において排出側熱交換器を通過して車外に排出される。
この車両用空気調和装置は、冷房モードにおいて、ヒートポンプサイクルを構成する排出側熱交換器(凝縮器)を、空気排出通路において排出空気を加熱する再熱ヒータとして活用するとともに、この排出側熱交換器に隣設した補助ヒータを、冷房モードでは空気排出通路内に露出させ、暖房モードでは空気導入通路側に露出させるようになっている。
このため、除湿部材を再生させるべく空気排出通路を流れる排出空気の温度を高める必要がある冷房モードでは、排出側熱交換器と補助ヒータとを共に稼働させることにより、排出空気の温度を十分に高めて除湿部材の再生効率を良くし、除湿効率を向上させることができる。
このように、エンジン廃熱に依存することなく除湿部材を再生させる熱を確保できるため、エンジンを備えない、あるいはエンジンの稼働率が低いEV/PHEV車両においてもデシカント除湿方式を採用可能にして空調効率を高めることができる。補助ヒータは、必要時のみ通電して発熱させる電気式のものとすれば、電力消費量を最小限にして空調効率の向上に貢献することができる。
さらに、冷房モードの立ち上がり時、冷媒の高低圧差がまだ小さく排出側熱交換器(凝縮器)の温度が低いうちは、補助ヒータによって空気排出通路を流れる排出空気の温度を高めて立ち上がり性能を良化させることができる。また、暖房モードの立ち上がり時においては、補助ヒータによって空気導入通路を流れる導入空気を加温することにより、暖房性能を良化させることができる。
上記構成の車両用空気調和装置において、前記可動壁機構を、前記仕切壁に設けられて補助ヒータの上下流側に位置し、前記補助ヒータを前記空気排出通路内に露出させる再生位置と、前記補助ヒータを前記空気導入通路内に露出させる暖房位置との間を回動する可動フラップと、前記可動フラップを回動させるアクチュエータと、を備えて構成してもよい。
上記構成によれば、可動フラップを回動させるという非常に簡素な構造により、冷房モードでは可動フラップを再生位置に回動させて補助ヒータを空気排出通路内に露出させ、除湿部材の再生用熱源として使用することができる。また、暖房モードでは可動フラップを暖房位置に回動させて補助ヒータを空気導入通路内に露出させ、暖房の補助として使用することができる。このように簡素な構造であるため、故障を防止して車両用空気調和装置の信頼性を高めることができる。
上記構成の車両用空気調和装置において、前記導入側熱交換器を2基に振り分けて前記空気導入通路における前記除湿部材の上流側と前記顕熱部材の下流側とに設置してもよい。
上記構成によれば、冷房モードにおいて、空気導入通路を流れる導入空気が1基目の導入側熱交換器に冷却されてから除湿部材を通過するため、除湿部材の作動温度を低減させることができる。これにより、空気排出通路内において除湿部材を再生させるための排出空気の温度を低下させることができる。つまり、排出側熱交換器の必要温度を低下させる、即ちコンプレッサにおける圧縮比を低下させることができ、空調効率を向上させることができる。
上記構成の車両用空気調和装置において、前記補助ヒータを、電気式ヒータ(PTCヒータ等)と、エンジン廃熱の放熱器とを組み合わされたものとしてもよい。
上記構成によれば、PHEV車両のようにエンジンを備えた車両においては、エンジン廃熱を利用して補助ヒータを加熱することができ、その分、電気式ヒータの稼働率を下げて電力消費量を低減させ、空調効率の向上に貢献することができる。
以上のように、本発明に係る車両用空気調和装置によれば、簡素な構造により、EV/PHEV車両においてもデシカント除湿方式を採用可能にし、空調効率を高めることができる。
本発明の実施形態に係る車両用空気調和装置を示す概略構成図である。 冷房モードで運転中の車両用空気調和装置を示す概略構成図である。 暖房モードで運転中の車両用空気調和装置を示す概略構成図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空気調和装置を示す概略構成図である。
この車両用空気調和装置1は、電動車両(EV)やハイブリッド車両(PHEV)等のダッシュボードの内部に設置される、所謂HVAC(Heating, Ventilation and Air Conditioning)と呼ばれる空調ユニットである。
車両用空気調和装置1は、筐体2の内部に、車外から車内に導入空気を導入する空気導入通路3と、車内から車外に排出空気を排出する空気排出通路4とが平行に、且つ隣接して配置されている。空気導入通路3の車外側の入口と、空気排出通路4の車内側の入口には、それぞれブロアファン5A,5B(シロッコファン)が設置されている。空気導入通路3と空気排出通路4との間は仕切壁6によって仕切られている。
空気導入通路3と空気排出通路4の通路長手方向の略中央部においては仕切壁6が途切れており、その間欠部の両端に、それぞれ除湿ロータ8(除湿部材)と顕熱ロータ9(顕熱部材)とが軸支されている。空気導入通路3において顕熱ロータ9は除湿ロータ8の下流側に位置し、空気排出通路4において顕熱ロータ9は除湿ロータ8の上流側に位置している。
これら2つのロータ8,9は、それぞれ円板状に形成されて互いに対向しており、中心軸8a,9aを軸に回転自在に軸支され、図示しない電動モータ等の駆動源によって所定の速度でゆっくりと回転駆動される公知のものである。除湿ロータ8と顕熱ロータ9が回転することにより、そのロータ8,9の各部分が空気導入通路3と空気排出通路4との間を往復移動する。
除湿ロータ8と顕熱ロータ9は、その面方向が空気導入通路3と空気排出通路4の通路長手方向に対して直交しているが、それぞれが通路長手方向に沿う多数の孔を有する多孔状(例えばハニカム状)であるため、図2、図3に示すように、空気導入通路3を流れる導入空気と、空気排出通路4を流れる排出空気とが除湿ロータ8と顕熱ロータ9とを自由に通過することができる。
除湿ロータ8は例えば樹脂で形成されており、その表面にシリカゲル等の吸湿剤が万遍なく塗布されている。また、顕熱ロータ9は熱伝導率の優れた銅等の金属材料によって形成されている。
空気導入通路3には、ヒートポンプサイクル11を構成する2基の導入側熱交換器12A,12Bが設けられている。これら2基の導入側熱交換器12A,12Bは、空気導入通路3における除湿ロータ8の上流側と顕熱ロータ9の下流側とに振り分けて設置されており、図2に示す冷房モード時には蒸発器として機能し、図3に示す暖房モード時には凝縮器として機能する。
一方、空気排出通路4内において、除湿ロータ8と顕熱ロータ9との間には、上記の導入側熱交換器12A,12Bと共にヒートポンプサイクル11を構成する排出側熱交換器13が設けられている。この排出側熱交換器13は、図2に示す冷房モード時には凝縮器として機能するとともに、後述するように除湿ロータ8を再生させる再熱ヒータとしても機能する。また、図3に示す暖房モード時には蒸発器として機能する。
ヒートポンプサイクル11は、コンプレッサ16と、導入側熱交換器12A,12Bと、排出側熱交換器13と、レシーバドライヤ17と、三方弁18と、3つの電子膨張弁21,22,23と、2つの仕切弁25,26と、2つの逆止弁28,29とを備えて構成されている。
また、空気排出通路4内に設置されている排出側熱交換器13の、空気導入通路3側の面に隣接して補助ヒータ31が設けられている。この補助ヒータ31は、空気導入通路3と空気排出通路4とを仕切る仕切壁6が除湿ロータ8と顕熱ロータ9との間で途切れている部分に配置されている。補助ヒータ31としては、PTCヒータ等の電気式ヒータを用いるのが好適である。また、車両がエンジンを備えている場合には、電気式ヒータとエンジン廃熱(冷却水やオイルの熱)の放熱器とを組み合わせたものとしてもよい。
さらに、補助ヒータ31の位置において仕切壁6を部分的に移動させる可動壁機構34が設けられている。この可動壁機構34は、補助ヒータ31の上下流側において仕切壁6の端部にヒンジ軸35により軸支された一対の可動フラップ36を備えている。この可動フラップ36は、補助ヒータ31を空気排出通路4内に露出させる再生位置36aと、補助ヒータ31を空気導入通路3内に露出させる暖房位置36bとの間を回動する。
これらの可動フラップ36を回動させるのはサーボモータやソレノイド等のアクチュエータ38であり、さらにこのアクチュエータ38を制御するコントローラ39が設けられている。しかし、可動フラップ36は必ずしもアクチュエータ38によって駆動されるものでなくてもよく、例えば車両の乗員が手動で冷房/暖房切替レバー等を操作する際に連動して可動フラップ36が回動するようになっていてもよい。
この可動壁機構34は、冷房モードでは可動フラップ36を再生位置36aに回動させて補助ヒータ31を空気排出通路4内に露出させ、暖房モードでは可動フラップ36を暖房位置36bに回動させて補助ヒータ31を空気導入通路3内に露出させる。
車両用空気調和装置1は以上のように構成されている。
この車両用空気調和装置1が図2に示す冷房モードで運転される時は、ブロアファン5A,5Bが作動し、図2中に白い矢印で示すように、空気導入通路3では外気が導入空気として車内へ流れ、空気排出通路4では車内の空気が排出空気として車外へ流れる。
ヒートポンプサイクル11においては、図2中に黒い矢印で示す経路で冷媒が流れる。即ち、コンプレッサ16で圧縮された高温・高圧な冷媒が三方弁18を経て排出側熱交換器13(この時は凝縮器兼再熱ヒータである)に流れ、ここで空気排出通路4を流れる排出空気と熱交換して排出空気を加熱する。その後、高圧冷媒はレシーバドライヤ17を経て2基の導入側熱交換器12A,12B(この時は蒸発器である)に分流し、ここで気化することにより、空気導入通路3を流れる導入空気と熱交換して導入空気を冷却し、コンプレッサ16に還流する。
空気導入通路3を流れる導入空気は、1基目の導入側熱交換器12A(蒸発器)を通過することにより冷却されてから除湿ロータ8を通過し、この導入空気中に含まれる水分が除湿ロータ8に塗布された吸湿剤に吸着されて導入空気が除湿される。除湿ロータ8は所定の速度で回転するため、水分が吸着された部分が空気排出通路4側に反転すると、空気排出通路4を流れる加熱された排出空気が除湿ロータ8を通過し、除湿ロータ8に吸着された水分が排出空気に放出されて除湿ロータ8が再生(乾燥)される。
除湿ロータ8を通過して除湿される際に温度が上昇する導入空気は、車内の顕熱(冷熱)を吸収した顕熱ロータ9を通過することにより冷却され、さらに2基目の導入側熱交換器12B(蒸発器)によって目標の温度まで冷却されて車内に供給される。
一方、車内から車外に排出される排出空気は、空気排出通路4において顕熱ロータ9を通過する際にその顕熱(冷熱)により顕熱ロータ9を冷却する。顕熱ロータ9は排出空気の顕熱を吸収し、空気導入通路3側に反転した際に前述のように導入空気を調温する。顕熱ロータ9を通過することにより温度上昇した排出空気は、さらに排出側熱交換器13(凝縮器兼再熱ヒータ)と、再生位置36aに回動した可動フラップ36によって空気排出通路4内に露出させられた補助ヒータ31とを通過することにより加熱される。この加熱された排出空気が除湿ロータ8を通過することにより、上述のように除湿ロータ8が再生される。その後、水分を含んだ排出空気は車外に排出される。
この車両用空気調和装置1が図3に示す暖房モードで運転される時は、ヒートポンプサイクル11においては、図3中に黒い矢印で示す経路で冷媒が流れる。即ち、コンプレッサ16で圧縮された高温・高圧な冷媒が三方弁18を経て空気導入通路3内の下流側に設置された導入側熱交換器12B(この時は凝縮器である)に流れ、ここで空気導入通路3を流れる導入空気と熱交換して導入空気を加熱する。その後、レシーバドライヤ17を経て排出側熱交換器13(この時は蒸発器である)に流れ、ここで空気排出通路4を流れる排出空気と熱交換して排出空気を冷却し、コンプレッサ16に還流する。
空気導入通路3を流れる導入空気は、暖房位置36bに回動した可動フラップ36によって空気導入通路3内に露出させられた補助ヒータ31と、導入側熱交換器12B(凝縮器)とを通過することにより目標の温度まで加温された後に車内に供給される。
一方、車内から車外に排出される排出空気は、空気排出通路4において排出側熱交換器13(蒸発器)を通過して車外に排出される。
以上のように、この車両用空気調和装置1は、冷房モードにおいて、ヒートポンプサイクル11を構成する排出側熱交換器13(凝縮器)を、空気排出通路4において排出空気を加熱する再熱ヒータとして活用するようになっている。また、この排出側熱交換器13に隣設した補助ヒータ31を、可動壁機構34(可動フラップ36)により、冷房モードでは空気排出通路4内に露出させ、暖房モードでは空気導入通路3側に露出させるようになっている。
このため、除湿ロータ8を再生させるべく空気排出通路4を流れる排出空気の温度を高める必要がある冷房モードでは、排出側熱交換器13と補助ヒータ31とを共に稼働させることにより、排出空気の温度を十分に高めて除湿ロータ8の再生効率を良くし、除湿効率を向上させることができる。
このように、エンジン廃熱に依存することなく除湿ロータ8を再生させる熱を確保できるため、エンジンを備えない、あるいはエンジンの稼働率が低いEV/PHEV車両においてもデシカント除湿方式を採用可能にして空調効率を高めることができる。補助ヒータ31は、必要時のみ通電して発熱させる電気式のものとすれば、電力消費量を最小限にして空調効率の向上に貢献することができる。
さらに、冷房モードの立ち上がり時、冷媒の高低圧差がまだ小さく排出側熱交換器13(凝縮器)の温度が低いうちは、補助ヒータ31によって空気排出通路4を流れる排出空気の温度を高めて立ち上がり性能を良化させることができる。また、暖房モードの立ち上がり時においては、補助ヒータ31によって空気導入通路3を流れる導入空気を加温することにより、暖房の立ち上がり性能を良化させることができる。
また、この車両用空気調和装置1は、補助ヒータ31を空気導入通路3内または空気排出通路4内に選択的に露出させる可動壁機構34を、空気導入通路3と空気排出通路4とを隔てる仕切壁6に設けられて補助ヒータ31の上下流側に位置し、再生位置36aと暖房位置36bとの間を回動する可動フラップ36と、この可動フラップ36を回動させるアクチュエータ38とを備えた構成としている。
このように、可動フラップ36を回動させるという非常に簡素な構造により、冷房モードでは可動フラップ36を再生位置36aに回動させて補助ヒータ31を空気排出通路4内に露出させ、除湿ロータ8の再生用熱源として使用することができる。また、暖房モードでは可動フラップ36を暖房位置36bに回動させて補助ヒータ31を空気導入通路3内に露出させ、暖房の補助として使用することができる。このように可動壁機構34が簡素な構造であるため、故障を防止して車両用空気調和装置1の信頼性を高めることができる。
また、この車両用空気調和装置1は、ヒートポンプサイクル11を構成する導入側熱交換器12A,12Bを2基に振り分け、空気導入通路3における除湿ロータ8の上流側と顕熱ロータ9の下流側とにそれぞれ設置した。本構成によれば、冷房モードにおいて空気導入通路3を流れる導入空気を1基目の導入側熱交換器12Aで冷却してから除湿ロータ8に通過させることができる。このため、除湿ロータ8の作動温度を低減させることができる。これにより、空気排出通路4内において除湿ロータ8を再生させるための排出空気の温度を低下させることができる。つまり、排出側熱交換器13の必要温度を低下させる、即ちコンプレッサ16における圧縮比を低下させることができ、空調効率を向上させることができる。
PHEV車両のようにエンジンを備えた車両においては、補助ヒータ31を、PTCヒータ等の電気式ヒータと、エンジン廃熱(冷却水やオイルの熱)の放熱器とを組み合わせたものとすることにより、エンジン廃熱を利用して補助ヒータ31を加熱することができ、その分、電気式ヒータの稼働率を下げて電力消費量を低減させ、空調効率の向上に貢献することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る車両用空気調和装置1によれば、簡素な構造により、EV/PHEV車両においてもデシカント除湿方式を採用可能にし、空調効率を高めることができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
例えば、上記実施形態では、除湿部材である除湿ロータ8や、顕熱部材である顕熱ロータ9が、中心軸8a,9aを軸に回転する円板状に形成されているが、この形状に限らず、空気導入通路3と空気排出通路4との間を往復移動することができる形態であれば他の形状や構造のものであっても構わない。
1 車両用空気調和装置
2 筐体
3 空気導入通路
4 空気排出通路
6 仕切壁
8 除湿ロータ(除湿部材)
9 顕熱ロータ(顕熱部材)
11 ヒートポンプサイクル
12A,12B 導入側熱交換器
13 排出側熱交換器
16 コンプレッサ
31 補助ヒータ
34 可動壁機構
36 可動フラップ
36a 再生位置
36b 暖房位置
38 アクチュエータ

Claims (4)

  1. 車外から車内に導入空気を導入する空気導入通路と、
    車内から車外に排出空気を排出する空気排出通路と、
    前記空気導入通路と前記空気排出通路との間を往復移動して前記導入空気の水分を吸着し、この水分を前記排出空気に放出する多孔状の除湿部材と、
    前記空気導入通路において前記除湿部材の下流側に位置し、前記空気導入通路と前記空気排出通路との間を往復移動して前記排出空気の顕熱を吸収し、前記導入空気を調温する顕熱部材と、
    前記空気導入通路に設けられてヒートポンプサイクルを構成する導入側熱交換器と、
    前記空気排出通路に設けられて前記除湿部材と前記顕熱部材との間に位置し、前記ヒートポンプサイクルを構成して前記除湿部材を通過する前の前記排出空気を加熱する排出側熱交換器と、
    前記排出側熱交換器の前記空気導入通路側に隣設された補助ヒータと、
    前記補助ヒータの位置において前記空気導入通路と前記空気排出通路との間を仕切る仕切壁を部分的に移動させる可動壁機構と、を備え、
    前記可動壁機構は、
    冷房モードでは前記補助ヒータを前記空気排出通路内に露出させ、暖房モードでは前記補助ヒータを前記空気導入通路内に露出させるように前記仕切壁を移動させることを特徴とする車両用空気調和装置。
  2. 前記可動壁機構は、
    前記仕切壁に設けられて補助ヒータの上下流側に位置し、前記補助ヒータを前記空気排出通路内に露出させる再生位置と、前記補助ヒータを前記空気導入通路内に露出させる暖房位置との間を回動する可動フラップと、
    前記可動フラップを回動させるアクチュエータと、
    を備えて構成されている請求項1に記載の車両用空気調和装置。
  3. 前記導入側熱交換器は2基に振り分けられて前記空気導入通路における前記除湿部材の上流側と前記顕熱部材の下流側とに設置されている請求項1または2に記載の車両用空気調和装置。
  4. 前記補助ヒータは、電気式ヒータと、エンジン廃熱(冷却水やオイルの熱)の放熱器とが組み合わされたものである請求項1から3のいずれかに記載の車両用空気調和装置。
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