JP6503736B2 - 二液型硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、(メタ)アクリル樹脂を用いた二液型の硬化性樹脂組成物に関するものである。
室温硬化または加熱硬化の(メタ)アクリル樹脂は、酸素阻害の影響で硬化物の表面硬化性が低下し、タックや未硬化が発生する傾向が有る。詳細には、二液型の硬化性樹脂組成物を使用する際、接着箇所からはみだした部位に空気が接触し、空気中の酸素が硬化反応を促進する有機過酸化物と反応してモノマーの重合を阻害するため、不完全硬化が生じやすい。これにより、表面のべたつきが生じることがある。その対策として、特開2001−342216号公報の様に可塑剤を添加する方法が見出されている。
多くの二液型の(メタ)アクリル樹脂の硬化物は硬質であり、機械的強度が高い組成物が知られている。一方で、硬化物を軟質化することで、膨張率の異なる被着体のシールや封止に用いた場合であっても、熱暴露時の膨張の違いに追従することができるなど利点が多いと考えられる。
したがって、硬化物が軟質な弾性体を形成すると共に、空気接触面の表面硬化性を改善した二液型(メタ)アクリル樹脂が求められている。
本発明の目的は、硬化物が弾性を有すると共に、硬化物表面のタックを低減させた二液型硬化性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討した結果、二液型硬化性樹脂組成物に関する本発明を完成するに至った。
本発明は、(A)〜(F)成分を含む二液型硬化性樹脂組成物である。
(A)成分:(メタ)アクリルモノマーを重合させた主骨格を有し、主骨格の末端に(メタ)アクリル基を有するオリゴマー
(B)成分:脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマー
(C)成分:ハイドロパーオキサイド
(D)成分:銅化合物および/またはバナジウム化合物
(E)成分:サッカリン
(F)成分:パラフィン
本発明の要旨を次に説明する。本発明の第一の実施態様は、(A)〜(F)成分を含む二液型硬化性樹脂組成物である。
(A)成分:(メタ)アクリルモノマーを重合させた主骨格を有し、主骨格の末端に(メタ)アクリル基を有するオリゴマー
(B)成分:脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマー
(C)成分:ハイドロパーオキサイド
(D)成分:銅化合物および/またはバナジウム化合物
(E)成分:サッカリン
(F)成分:パラフィン
本発明の第二の実施態様は、融点が40〜55℃の(F)成分を含む第一の実施態様に記載の二液型硬化性樹脂組成物である。
本発明の第三の実施形態は、組成物全体に対して、(F)成分を0.1〜10.0質量%含む第二の実施態様の二液型硬化性樹脂組成物である。
本発明の第四の実施態様は、(G)成分として、分子中に2〜6のチオール基を有する化合物を有する第一から第三の実施態様のいずれかに記載の二液型硬化性樹脂組成物である。
本発明の第五の実施態様は、(A)成分100質量部に対して、(G)成分を0.001〜5.0質量部含む第四の実施態様の二液型硬化性樹脂組成物である。
本発明の第六の実施態様は、一部の(A)成分、一部の(B)成分および(C)成分を含む製剤と、残りの(A)成分、残りの(B)成分および(D)〜(E)成分を含む製剤とからなる第一から第五の実施態様のいずれかに記載の二液型硬化性樹脂組成物である。
本発明者らは、軟質な硬化物を形成する(メタ)アクリル樹脂の場合、硬質な硬化物を形成する(メタ)アクリル樹脂と比較して、特に表面にタックや未硬化が発生し易く、表面状態の制御が難しいことを見出した。
この理由として、空気接触面の表面硬化性を向上させるためには、硬化の際、適度に可塑剤が表面に残ることが必要であると考えられるが、組成物の構成によっては全く表面に出てこないことや表面に完全にブリードアウトする場合もあるためであると推測した。この様な現象は、主原料である(メタ)アクリルオリゴマー及び(メタ)アクリルモノマーと、可塑剤との相溶性によるところが大きいと考えられる。
本発明の構成によれば、必須に(メタ)アクリルオリゴマー及び脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマーを用いることにより、硬化物を軟質化することができると考えられる。また、かような系であれば、パラフィンが適度の表面に残存すると考えられ、パラフィン添加による空気接触面の表面のべたつきが少なくなる。さらに、(メタ)アクリルオリゴマー及び脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマーは、パラフィンへの溶解性も高く、二液型硬化性樹脂組成物を構成するA剤およびB剤の保存安定性が高い。
さらに、ハイドロパーオキサイドの分解を促進する銅化合物/バナジウム化合物およびサッカリンを添加することにより、ハイドロパーオキサイドの分解が著しく促進され、上記系において触媒系が効果的に働き、重合が促進されるとともに、パラフィンが適切に表面に析出するため、全体として表面硬化性が高く、硬化物が軟質なものとなる。
したがって、本発明の二液型(メタ)アクリル樹脂は、硬化物が軟質な弾性体を形成するため、膨張率の異なる被着体のシールや封止に用いれば、熱に曝された場合に膨張の違いに追従することができる。また、軟質の硬化物を形成する(メタ)アクリル樹脂は酸素阻害による表面硬化が低下するが、本発明はその点についても改善しており、はみ出し部の硬化性も良好である。
本発明の詳細を次に説明する。本発明で使用することができる(A)成分としては、(メタ)アクリルモノマーを重合させた主骨格を有し、主骨格の末端に(メタ)アクリル基を有するオリゴマーである。好ましくは、1分子中の両末端にそれぞれ(メタ)アクリル基を1ずつ有するオリゴマーである。(メタ)アクリルモノマーとは、アクリル基またはメタクリル基を有するモノマーの総称である。
(メタ)アクリルモノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。(メタ)アクリルモノマーは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
主骨格の末端に導入されるアクリル基の数(平均末端アクリル基数)としては、(B)成分との反応性を考慮して、1.0〜2.0であることが好ましい。平均末端アクリル基数は、製造に際して、(メタ)アクリルモノマーの重合体に添加される(メタ)アクリル基を有する化合物(例えば、(メタ)アクリル酸/塩)の添加量を適宜調整することによって、容易に調整することができる。なお、該(メタ)アクリルオリゴマーは、末端アクリル基の導入数が0〜2個のオリゴマーの混合物であるため、末端アクリル基の平均導入数は整数とならない場合もある。
(A)成分の重量平均分子量は、好ましくは10,000〜50,000である。重量平均分子量が1万以上であると、硬化物が有する弾性が発現しやすく、耐熱試験において硬化物に割れが発生する可能性が低くなる。一方、重量平均分子量が5万以下であると粘性が適当で、組成物を塗布する際の糸引きの発生が少なくなる。
(A)成分は種々の重合法により得ることができ、その方法は特に限定されないが、モノマーの汎用性及び反応制御の容易性の点からラジカル重合法が好ましい。ラジカル重合の中でも制御ラジカル重合が好ましく、リビングラジカル重合がより好ましく、原子移動ラジカル重合が特に好ましい。
リビングラジカル重合では、開始剤として、2つ以上の開始点を有する有機ハロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物を用いて重合を行うことが好ましく、具体的には特開平11−80250号の段落「0058」〜「0061」に記載の化合物が挙げられる。また、リビングラジカル重合の触媒および触媒の活性を高めるための配位子としては、具体的には特開平11−80250号の段落「0063」に記載のものが挙げられる。かようなリビングラジカル重合により、末端にハロゲン基を有するビニル系重合体が製造され、その後、下記(2)のように末端に(メタ)アクリル基が導入される。
また、主骨格である(メタ)アクリルモノマーの重合体に対して、(メタ)アクリル基の導入法は、(1)末端に水酸基を有するビニル系重合体と、塩素、臭素、または水酸基含有(メタ)アクリレート化合物、との反応による方法、(2)末端にハロゲン基を有するビニル系重合体とアルカリ金属イオンまたは4級アンモニウムイオン含有(メタ)アクリレート化合物との反応による方法、(3)末端に水酸基を有するビニル系重合体にジイソシアネート化合物を反応させ、残存イソシアネート基と水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる方法などが挙げられる。これらの方法は既に公知な方法であり、特開昭61−133201号公報、特開平11−80250号公報、特開2000−38404号公報、特開2001−271055号公報、特開2002−69121号公報などに記載されている。
また、硬化物の弾性を損なわない範囲で、(A)成分以外の(メタ)アクリルオリゴマーを添加することができる。(メタ)アクリルオリゴマーの具体例としては、多価ポリオールに多官能イソシアネートと(メタ)アクリル基と水酸基を有する化合物を合成したいわゆるウレタン変性(メタ)アクリルオリゴマーが挙げられる。多価ポリオールは様々な骨格を有して良く、エチレンオキサイド骨格、ポリエステル骨格、ポリエーテル骨格、ポリブタジエン骨格や水添ポリブタジエン骨格など様々なものを使用することができる。また、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂に(メタ)アクリル酸を付加させたエポキシ変性(メタ)アクリルオリゴマーも挙げられる。接着力向上の観点から、ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマーを添加することが好ましく、具体的にはエチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートが好ましい。エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートは市販品を用いてもよく、市販品としては新中村化学工業社製NKエステル BPE−4、BPE−10、BPE−20、BPE−30、BPE−80N、BPE−100、BPE−200、BPE−500、BPE−900、BPE−1300Nなどが挙げられる。上記エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの添加量は特に限定されるものではないが、(A)成分100質量部に対して、0.1〜100質量部であることが好ましい。
本発明で使用することができる(B)成分は、脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマーである。脂環骨格とは、不飽和結合を有しない炭化水素の環状構造を示す。脂環骨格としては、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、ブチルヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、メチルシクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基、ヒドロナフチル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基、ジシクロペンテニル基、ジシクロペンタニル基、ジシクロペンテニルオキシエチル基などが挙げられる。(B)成分としては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アダマンタニル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。最も好ましくは、イソボルニル骨格および/またはジシクロペンタニル骨格を有する(メタ)アクリルモノマーである。具体例としては、共栄社化学株式会社製のライトアクリレートIB−XA、日立化成工業株式会社製のファンクリルFA−513AS、出光興産株式会社製のアダマンテートシリーズなどが挙げられる。上記脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマーは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(A)成分100質量部に対して、(B)成分は10〜90質量部添加されることが好ましく、より好ましくは40〜80質量部である。10質量部以上であると(F)成分が析出する恐れが少なく、90質量部以下であると硬化物物性が維持される。
本発明で使用することができる(C)成分としては、ハイドロパーオキサイドである。ハイドロパーオキサイドとは式1の様な構造を有する有機過酸化物である。具体的には、p−メタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイドなど挙げられるが、これらに限定されるものではない。
(R1は鎖状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基又はこれらの誘導体基を示す。)
鎖状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、または芳香族炭化水素基ならびにこれらの誘導体基における炭素数について特に制限はなく、好ましくは1〜50であり、より好ましくは1〜20であり、さらに好ましくは1〜12である。
鎖状脂肪族炭化水素基の具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、イソオクチル、tert−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、n−ノニル、イソノニル、1−メチルオクチル、エチルヘプチル、n−デシル、1−メチルノニル、n−ウンデシル、1,1−ジメチルノニル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシルなどが挙げられる。
環状脂肪族炭化水素基の具体例としては、上記脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマーの欄で説明したものが挙げられる。
芳香族炭化水素基の具体例としては、例えば、フェニル、ナフチルなどのアリール基などが挙げられる。
鎖状脂肪族炭化水素基、環状脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基の誘導体基としては、環状または芳香族炭化水素基で置換された鎖状脂肪族炭化水素基:鎖状または環状脂肪族炭化水素基で置換された芳香族炭化水素基などが挙げられる。
環状脂肪族炭化水素基で置換された鎖状脂肪族炭化水素基の具体例としては、例えば、シクロプロピルエチル、シクロブチルエチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルエチル、3−メチルシクロヘキシルプロピル、シクロプロペニルブチル、シクロブテニルエチル、シクロペンテニルエチル、シクロヘキセニルメチル、シクロヘプテニルメチル、シクロオクテニルエチルなどが挙げられる。
芳香族炭化水素基で置換された鎖状脂肪族炭化水素基の具体例としては、例えば、ベンジル、1,1−ジメチル−1−フェニル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチルなどが挙げられる。
鎖状または環状脂肪族炭化水素基で置換された芳香族炭化水素基の具体例としては、例えば、4−メチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,4,5−トリメチルフェニル、2−エチルフェニル、n−ブチルフェニル、tert−ブチルフェニル、イソプロピルフェニル、ジイソプロピルフェニル、ヘキシルフェニル、ノニルフェニル、2−tert−ブチル−5−メチルフェニル、シクロヘキシルフェニル、ドデシルフェニルなどが挙げられる。
上記ハイドロパーオキサイドは1種単独であってもよいし、2種以上併用してもよい。
(A)成分100質量部に対して、(C)成分は0.1〜6.0質量部添加されることが好ましい。0.1質量部以上であると硬化性が確保され、6.0質量部以下であると保管中に反応が進むことが少なく、保存安定性がよい。
本発明で使用することができる(D)成分は、銅化合物および/またはバナジウム化合物である。他の金属化合物では十分な反応性が得られないため、銅化合物および/またはバナジウム化合物が最適である。銅化合物の具体例としては、塩化銅、酢酸銅、ナフテン酸銅、銅アセチルアセトネートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。バナジウム化合部の具体例としては、バナジルアセチルアセトネート、バナジウムステアレート、バナジウムナフテート、五酸化バナジウムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記銅化合物および/またはバナジウム化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(A)成分100質量部に対して(D)成分は0.001〜1.0質量部添加されていることが好ましく、より好ましい(D)成分の添加量は、0.01〜0.1質量部である。0.001質量部以上であると硬化性が確保され、1.0質量部以下であると、添加量に見合った効果を得ることができる。
本発明で使用することができる(E)成分は、式2の様なサッカリンである。(A)成分100質量部に対して、(E)成分は0.1〜6.0質量部添加されることが好ましい。0.1質量部以上であると硬化性が確保され、6.0質量部以下であると粘度が維持され保存安定性が高い。
本発明で使用することができる(F)成分としては、パラフィンである。可塑剤の一種であり、炭化水素化合物の一種で、炭素原子の数が20以上のアルカンの総称である。ただし、混合物の種類により融点が異なり、特に分子量分布により異なると考えられる。本発明で好ましい(F)成分としては、融点が40〜55℃のパラフィンである。より好ましくは、融点が42〜52℃のパラフィンである。融点が40℃以上であると、組成物を硬化させた際に(F)成分が硬化物表層に遊離して凝固しやすく表面硬化性が向上する。一方、融点が55℃以下であると、組成物に(F)成分を組成物に添加して撹拌する際に、モノマー溶解性が良好で、組成物が均一になりやすく、また製剤の保存安定性が高い。上記(F)成分は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(F)成分は組成物全体に対して、0.1〜15質量%添加されることが好ましく、0.5〜10.0質量%が添加されることが好ましく、さらに好ましくは0.6〜8.0質量%であり、最も好ましくは0.7〜6.0質量%である。下限値以上であると酸素阻害による硬化物の表面がべとつきが低減する。一方、上限値以下であると組成物中の(F)成分が被着体との界面に残留することが少なく、接着力などの物理特性が維持され、また、モノマー溶解性も高い。特に、(F)成分が組成物全体に対して8.0質量%以下であると、経時でのモノマー析出が低く、製剤の保存安定性が高い。
本発明の組成物は、さらに(G)成分として、分子中に2〜6のチオール基を有する化合物を含むことが好ましい。理由は明確に判明していないが、本発明では(E)成分と合わせて(G)成分を添加することで、可使時間の長期化と硬化性を両立することができる。(E)成分または(G)成分のいずれかを添加しない場合は、両立は成し得ない。分子中に1のチオール基を有する化合物も知られているが、可使時間を長期化する能力が低く本発明には適さない。より好ましくは、β−メルカプトプロピオン酸の誘導体(−OCOCH2CH2SHを有する化合物)またはチオグリコール酸の誘導体(−OCOCH2SHを有する化合物)である。具体的な分子中に2〜6のチオール基を有する化合物としては、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレートなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。具体的な商品としては、堺化学工業株式会社製のTEMPIC、PEMP、DPMP、TMMP、淀化学株式会社製のTMTP、PETP、TMTG、PETGなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記(G)成分は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
(A)成分100質量部に対して、(G)成分は0.001〜5.0質量部添加されることが好ましく、0.001〜2.0質量部であることがさらに好ましい。下限値以上であると、可使時間の長期化を図ることができ、上限値以下であると硬化性が維持され高い硬化物物性を有する。
本発明では粘度を調整する目的で、ヒュームドシリカを添加することができる。未処理の表面にシラノールが残留している親水性タイプ、前記シラノールをジメチルジクロロシランなどで処理してシリカ表面を疎水化した疎水性タイプなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。親水性タイプの具体的な商品としては、日本アエロジル株式会社製のアエロジル90、130、150、200、255、300、380等が挙げられ、疎水性タイプの具体的な商品としては、日本アエロジル株式会社製のアエロジルR972(ジメチルジクロロシラン処理)、R974(ジメチルジクロロシラン付加)、R104(オクタメチルシクロテトラシロキサン処理)、R106(オクタメチルシクロテトラシロキサン処理)、R202(ポリジメチルシロキサン処理)、R805(オクチルシラン処理)、R812(ヘキサメチルジシラザン処理)、R816(ヘキサデシルシラン処理)、R711(メタクリルシラン処理)などが挙げられる。その他にキャボット株式会社製のヒュームドシリカであるキャボシルシリーズなどが挙げられる。
また、目的に応じて酸化防止剤を添加してもよく、具体的にはフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、ニトロキシド系酸化防止剤などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明は光硬化性を付与するため、光開始剤を添加しても良い。具体例としては、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、オリゴ(2−ヒドロキシー2−メチルー1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)、4−アリルアセトフェノン、カンファーキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロ−4'−ベンジルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルー1−フェニルー1−プロパノン、3−クロロキサントーン、3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ−8−ノニルキサントーン、ベンゾイル、ベンゾイルメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントーン、o−メチルベンゾエート、ベンジルジメチルケタール、メチルベンゾイルホーメートなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
本発明では、(D)成分および(E)成分以外に重合促進剤を添加することができる。具体的には、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−P−トルイジン、ジイソプロパノール−P−トルイジン、トリエチルアミン等の3級アミン類;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタエチレンヘキサミン等のポリアミン類;チオ尿素、エチレンチオ尿素、ベンゾイルチオ尿素、アセチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素等のチオ尿素類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の可使時間や硬化物物性が損なわれない程度にその特性を調整するために、各種のラジカル熱硬化剤、有機充填剤、無機充填剤、老化防止剤、物性調整剤、溶剤、光安定剤等の添加剤を配合してもよい。
本発明の二液型硬化性樹脂組成物は、2つの製剤で保存され、対象に塗布する前に両者を混合することにより使用する。具体的には、上記成分(A)〜(F)が主たる成分であるので、これらを二つのパッケージに分ければよい。
本発明は、保存性の観点から一部の(A)成分、一部の(B)成分および(C)成分を含む製剤(A剤)と、残りの(A)成分、残りの(B)成分および(D)〜(E)成分を含む製剤(B剤)とからなる二液型硬化性樹脂組成物であることが好ましい。また、(F)成分はいずれかまたは両方の製剤に添加しても良い。(F)成分が偏ることを考慮すると両方の製剤に添加する事が好ましい。
A剤に含まれる(A)成分と、B剤に含まれる(A)成分とは同一であっても異なるものであってもよいが、硬化物物性の観点から同一であることが好ましい。また、A剤に含まれる(B)成分と、B剤に含まれる(B)成分とは同一であっても異なるものであってもよいが、硬化物物性の観点から同一であることが好ましい。さらに、A剤に含まれる(B)成分と、B剤に含まれる(B)成分とは同一であっても異なるものであってもよいが、表面硬化性の観点から同一であることが好ましい。
A剤およびB剤に含まれる(A)成分の含有量は特に限定されないが、A剤100質量部に含まれる(A)成分質量部:B剤100質量部に含まれる(A)成分質量部が1:0.3〜1.7であることが好ましい。また、A剤およびB剤に含まれる(B)成分の含有量は特に限定されないが、A剤100質量部に含まれる(B)成分質量部:B剤100質量部に含まれる(B)成分質量部が1:0.3〜1.7であることが好ましい。さらに、A剤およびB剤に含まれる(F)成分の含有量は特に限定されないが、A剤100質量部に含まれる(F)成分質量部:B剤100質量部に含まれる(F)成分質量部が1:0.3〜1.7であることが好ましい。
A剤およびB剤は使用時に両者を混合して用いる。この際のA剤およびB剤の混合質量比は、通常A剤:B剤=1:0.7〜1.3であることが好ましい。
A剤およびB剤の混合の後、組成物を硬化させることによって硬化物が得られる。本発明の二液型硬化性樹脂組成物は常温でも硬化させることができる。特別な硬化装置を必要とせず、作業効率性が向上するため、硬化は常温で硬化させることが好ましく、具体的には硬化を20〜40℃で行うことが好ましい。したがって、本発明の好適な一実施形態は、上記成分(A)〜(F)を含む、室温硬化型の二液型硬化性樹脂組成物である。
本発明の二液型硬化性樹脂組成物は自動車などの電子部品、電装部品、センサー、モーター等の組立に際して、接着、固定、シールの目的で使用する事に適している。特に、本発明の二液型硬化性樹脂組成物は室温硬化が可能であるため、紫外線照射装置による光硬化や熱風乾燥炉による加熱硬化をしなくても良く、速硬化すると共に硬化するまでの可使時間を確保できるため、作業時間が短縮化されて作業の効率化が図れる。
本発明はまた、上記二液型硬化性樹脂組成物を対象に硬化させて得られる硬化物も包含する。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件で行う。
[製造例1]
主骨格が(メタ)アクリルモノマーの重合体からなり、分子内に少なくとも2の(メタ)アクリル基を有する化合物を以下の通り製造した。臭化第一銅を触媒、ペンタメチルジエチレントリアミンを配位子、ジエチル−2,5−ジブロモアジペートを開始剤として、アクリル酸n−ブチルを重合し、この重合体300gをN,N−ジメチルアセトアミド(300mL)に溶解させ、アクリル酸カリウム5.3gを加え、窒素雰囲気下、70℃で3時間加熱攪拌し、両末端にアクリル基を有するポリ(アクリル酸n−ブチル)(以下、重合体1という)の混合物を得た。この混合液中のN,N−ジメチルアセトアミドを減圧留去した後、残さにトルエンを加えて、不溶分をろ過により除去した。濾液のトルエンを減圧留去して、重合体1を精製した。精製後の重合体1の重量平均分子量は32308、分散度は1.36、平均末端アクリル基数は2.0(即ち、末端へのアクリル基の導入率は100%)であった。
前記の「重量平均分子量」および「分散度(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したものを2本(shodex GPC K−802.5;昭和電工(株)製)(shodex GPCK−804;昭和電工(株)製)直列につないで用い、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
また、平均末端アクリル基数は、重合体1分子当たりの末端に導入されたアクリロイル基数の平均値であり、1H−NMR分析およびGPCにより求められた数平均分子量により算出した。
[実施例1〜15、比較例1〜9]
二液型硬化性樹脂組成物を調製するために下記成分を準備した。(以下、二液型硬化性樹脂組成物を組成物と表記する。)
(A)成分:(メタ)アクリルモノマーを重合させた主骨格を有し、主骨格の末端に(メタ)アクリル基を有するオリゴマー
・重合体1(製造例1により合成されたオリゴマー)
(B)成分:脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマー
・イソボルニルアクリレート(共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートIB−XA)
・ジシクロペンタニルアクリレート(日立化成工業株式会社製 ファンクリルFA−513AS)
(B')成分:(B)成分ではない(メタ)アクリルモノマー
・アクリルモルホリン(株式会社興人製 ACMO)
・イソデシルアクリレート(サートマー社製 SR395)
(C)成分:ハイドロパーオキサイド
・クメンハイドロパーオキサイド(日油株式会社製 パークミルH−80)
(D)成分:銅化合物および/またはバナジウム化合物
・ナフテン酸銅(日本化学産業株式会社製 ナフテックス銅)
・五酸化バナジウム(東京化成工業株式会社製 試薬)
(E)成分:サッカリン
・サッカリン(大和化成株式会社製 試薬)
(F)成分:パラフィン
・融点が42〜44℃のパラフィン(関東化学株式会社製 試薬)以下、パラフィンAと呼ぶ。)
・融点が44〜46℃のパラフィン(関東化学株式会社製 試薬)以下、パラフィンBと呼ぶ。)
・融点が46〜48℃のパラフィン(関東化学株式会社製 試薬)以下、パラフィンCと呼ぶ。)
・融点が48〜50℃のパラフィン(関東化学株式会社製 試薬)以下、パラフィンDと呼ぶ。)
・融点が50〜52℃のパラフィン(関東化学株式会社製 試薬)以下、パラフィンEと呼ぶ。)
・融点が63℃のパラフィンワックス(日本精蝋株式会社製 SP−0145)
(F')成分:(F)成分以外の可塑剤
・融点が40℃のα−オレフィンポリマー(エルクリスタC−4100 出光興産株式会社製)
・融点が76℃の1,2−ヒドロキシステアリン酸(伊藤製油株式会社製 T−3973)
・脂肪酸アミド変性体(融点:115℃)(伊藤製油株式会社製 A−S−A T−1700)
・脂肪酸アミド変性体(融点125℃)(伊藤製油株式会社製 A−S−A T−1800)
・ヒマシ油の水素添加物(融点86℃)(伊藤製油株式会社製 ヒマシ硬化油 T−3972)
・1,2−ヒドロキシステアリン酸(融点:130℃)(伊藤製油株式会社製 セバシン酸TA)
(G)成分:チオール基を有する化合物
・トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート(堺化学工業株式会社製 TEMPIC)
その他
・2,2−ビス[4−(メタアクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学工業株式会社製 NKエステル BPE−80N)
・ジメチルジクロロシランで疎水処理したヒュームドシリカ(日本アエロジル株式会社製 アエロジルR972)
・N,N−ジメチル−p−トルイジン(株式会社三星科学研究所製 試薬)
[A剤の調整方法]
(A)〜(C)成分および(F)成分(比較例の場合は、(B')成分と(F')成分を使用する。)を秤量し、30分間撹拌した。次にその他成分を秤量してさらに30分間撹拌した。詳細な調製量は表1と表2に従い、数値は全て質量部で表記する。
[B剤の調整方法](A)成分、(B)成分および(D)〜(G)成分(比較例の場合は、(B')成分と(F')成分を使用する。)を秤量し、30分間撹拌した。次にその他成分を秤量してさらに30分間撹拌した。詳細な調製量は表1と表2に従い、数値は全て質量部で表記する。
[A剤とB剤の混合方法]
A剤とB剤をそれぞれ調整した後、所定の混合比率(A剤:B剤=1:1(質量比))になる様にA剤とB剤を同じ容器に秤量して素早く撹拌する。
[硬化物の表面状態確認]
直径50mm×厚さ5mmの円筒状の硬化物を作成するため、型に組成物を流し込んで25℃雰囲気下で24時間放置する。表面硬化状態の確認は、以下の四段階で硬化物表面の指触により行う。「◎」、「○」または「△」である事が好ましく、より好ましくは「◎」または「○」である。その結果を表3にまとめた。
◎:非常にさらさらしている
○:べとべと感が無い
△:少しべとべとする
×:触ると糸を引く
[モノマー溶解性の確認]
(B)成分(または(B')成分)と(F)成分(または(F')成分)のみの混合物を別途作成し、(F)成分の(B)成分に対する溶解性を確認した。混合比率は表1と表2の(B)成分と(F)成分に従う。確認は以下の三段階で目視により確認を行う。本発明においては「○」または「△」であることが好ましく、より好ましくは「○」である。「×」の場合は組成物を保存する際に析出する恐れがある。その結果を表3にまとめた。ただし、比較例1は(F)成分(または(F')成分)を添加していないので「−」で示す。
○:完全に溶解してその後に析出しない
△:完全に溶解するが24時間放置すると析出する
×:完全に溶解するが数時間で析出する、または全く溶解しない
表3の通り、本発明においては、(F)成分を用いる事が硬化物の表面状態に適している。また、実施例14の様に、組成物全体に対する(F)成分の割合が10.0質量%より多いと硬化物の表面状態は「○」であり、モノマー溶解性は良好であるが経時でモノマーが析出するようになる。また、実施例15の様に、硬化物の表面状態は「○」であり、モノマー溶解性は良好であるが、(F)成分の融点により経時でモノマーが析出するようになる。また、(F)成分以外の可塑剤については、硬化物の表面状態に対して「×」であり、(A)成分および(B)成分との相性による作用効果の発現が見られない。
実施例6に対して、硬化条件として25℃雰囲気下で24時間放置した時の物理特性を測定した。試験項目は、硬度、引張剪断強さ、伸び率、剪断接着強さ、ガラス転移点である。また、耐熱試験として120℃×168時間後に、耐湿試験として85℃×85%RH×168時間後に測定を行った。初期測定値と耐熱試験および耐湿試験後の測定値及び「変化率(%)」を表4にまとめた。
[硬度測定(ショアーA)]
組成物の厚さが2mmとなるように設定した治具へ、A剤とB剤を混合後直ちに流し込み、組成物の厚さが均一になるように離型フィルムを貼り合わせた後、25℃で24時間放置してシート状の硬化物を作成する。シート状硬化物を6mm以上となるように重ね、A型デュロメータ(硬度計)の加圧面をシート状硬化物に対して平行に保ちながら、衝撃を伴うことなく速やかに10Nの力で押しつけ、加圧面と試料とを密着させる。測定時に最大値を読み取り、最大値を「硬度(単位無し)」とし、硬化物そのものの柔らかさの指標とする。詳細はJIS K 6253−3:2012に従う。硬度としては、40以上が好ましい。
[引張強さ測定]
組成物の厚さが2mmとなるように設定した治具へ、A剤とB剤を混合後直ちに流し込み、組成物の厚さが均一になるように離型フィルムを貼り合わせた後、25℃で24時間放置して、シート状の硬化物を作成する。3号ダンベルで打ち抜いてテストピースを作製する。テストピースの長軸とチャックの中心が一直線になる様に、テストピースの両端をチャックに固定する。引張速度50mm/minでテストピースを引張り、最大荷重を測定する。当該最大荷重時の強度を「引張強さ(MPa)」とし、硬化物そのものの強さを数値化する。詳細はJIS K 6850:1999に従う。引張強さとしては、2.0MPa以上有することが好ましい。
[伸び率測定]
組成物の厚さが2mmとなるように設定した治具へ、A剤とB剤を混合後直ちに流し込み、嫌気状態にて25℃で24時間放置して、シート状の硬化物を作成する。3号ダンベルで打ち抜いてテストピースを作製し、25mm間隔の標線をテストピースに記入する。引張剪断強さの測定と同じ容量でチャックに固定して、引張速度500mm/minによって試験片の切断に至るまで引っ張る。測定時にテストピースが伸びて標線の間隔の広がるため、テストピースが切断されるまでノギスにより標線の間隔を計測する。初期の標線間隔を基準として、伸びた割合を「伸び率(%)」とし、硬化物そのものの可撓性の指標とする。膨張収縮に追従するためには伸び率が100%以上有することが好ましい。
[剪断接着強さ測定]
被着体を鉄(SPCC,SD)同士にした時の剪断接着強さを剪断接着強さ1とし、被着体をステンレス(SUS−304)同士にした時の剪断接着強さを剪断接着強さ2とする。それぞれの被着体は幅25mm×長さ100mm×厚さ2mmのものを用いて、接着面積を25mm×10mmとしてテストピースを作成し、25℃で24時間放置する。万能試験機により最大荷重時の強度を「剪断接着強さ(MPa)」とし、被着体に対する接着力の指標とする。詳細は、JIS K 6850:1999に従う。剪断接着強さとしては、5.0MPa以上有することが好ましい。
[ガラス転移点測定]
組成物の厚さが2mmとなるように設定した治具へ、A剤とB剤を混合後直ちに流し込み、組成物の厚さが均一になるように離型フィルムを貼り合わせた後、25℃で24時間放置して、シート状の硬化物を作成する。幅10mmの短冊状に打ち抜き、テストピースを作製する。DMA(動的粘弾性測定)装置に取り付け、貯蔵弾性率、損失弾性率、tanδを測定する。損失弾性率の極大値における温度を「ガラス転移点(℃)」とする。
初期値から、耐熱試験および耐湿試験後の変化率が50%未満であり耐性が良好である。特に、ガラス転移点が0℃以下であり弾性が維持されていることが分かる。
また、同じく実施例6に対して、25℃雰囲気下で硬化時間を変えた時の硬化物の表面状態確認と剪断断接着強さ測定を行った。その結果を表5にまとめた。
25℃雰囲気下では、40分以降で硬化物の表面状態が良好になる。剪断接着強さとしては、4時間以降で安定化している。
本発明の二液型硬化性樹脂組成物は室温硬化が可能であり、紫外線照射装置による光硬化や熱風乾燥炉による加熱硬化をしなくても良い。従来の硬化物が硬質であった二液型の(メタ)アクリル樹脂を軟質化することができた。軟質化することで、膨張率の異なる被着体のシールや封止に用いれば、熱に曝された場合に膨張の違いに追従することができる。軟質の硬化物を形成する(メタ)アクリル樹脂は酸素阻害による表面硬化が低下するが、本発明はその点についても改善しており、はみ出し部の硬化性も良好である。
本出願は、2012年12月13日に出願された日本特許出願番号2012−272265号に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。

Claims (6)

  1. (A)〜()成分を含む二液型硬化性樹脂組成物。
    (A)成分:(メタ)アクリルモノマーを重合させた主骨格を有し、主骨格の末端に(メタ)アクリル基を有するオリゴマー
    (B)成分:脂環骨格を有する(メタ)アクリルモノマー
    (C)成分:ハイドロパーオキサイド
    (D)成分:銅化合物およびバナジウム化合物の少なくとも一種
    (E)成分:サッカリン
    (F)成分:パラフィン
    (G)成分:分子中に2〜6のチオール基を有する化合物
  2. 融点が40〜55℃の(F)成分を含む請求項1に記載の二液型硬化性樹脂組成物。
  3. 組成物全体に対して、前記(F)成分を0.7〜6.0質量%含む請求項1または2のいずれかに記載の二液型硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(A)成分100質量部に対して、前記(G)成分を0.001〜5.0質量部含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の二液型硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(A)成分100質量部に対して、前記(G)成分を0.001〜2.0質量部含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の二液型硬化性樹脂組成物。
  6. 一部の前記(A)成分、一部の前記(B)成分および前記(C)成分を含む製剤と、残りの前記(A)成分、残りの前記(B)成分前記(D)〜(E)成分および前記(G)成分を含む製剤とからなり、前記(F)成分はいずれかまたは両方の製剤に含まれる、請求項1〜5のいずれかに記載の二液型硬化性樹脂組成物。
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