JP6503599B1 - 分割交換用炉体及び流動床焼却炉の補修方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】短工期、低コストで流動床焼却炉の補修を行う。【解決手段】流動床焼却炉の円筒形の炉体を補修するための分割交換用炉体1であって、長方形の鋼板が長手方向で円弧状に反り、且つ、前記炉体と同径の円筒形を周方向に複数に分割した形状の円弧部5と、円弧部5の軸方向の両端に設けられて周方向に延在する第一フランジ6と、円弧部5の周方向の両端に設けられて軸方向に延在する第二フランジ7と、円弧部5の内周面の周方向の一方側と周方向の他方側とを接続する棒状の第一補強材9と、第一補強材9の長さ方向の略中央と、内周面の周方向の略中央とを接続する第二補強材10と、第一補強材9に固定された第一係止部16とを有する分割交換用炉体1を提供する。【選択図】図7

Description

本発明は、分割交換用炉体及び流動床焼却炉の補修方法に関する。
例えば、下水処理場においては、下水汚泥を燃やすために汚泥焼却炉として流動床焼却炉を設けている場合がある。流動床焼却炉の炉体は、鋼製ケーシングによって形成されている。また、当該鋼製ケーシングの内周面は、耐火材及び断熱材で内張りされ、耐火層が形成されている。
流動床焼却炉は、経年使用により耐火層が劣化したり、また、鋼製ケーシングが腐食したりするため、定期的に補修を行うことが一般的である。特許文献1には、流動床焼却炉の炉体の全体を交換するのではなく、補修箇所を含む炉体の一部を輪切りにして取り除き、当該取り除いた箇所のみに交換用炉体を挿入する流動床焼却炉の補修方法が記載されている。
この補修方法において、交換用炉体は、その周方向に分割された複数の分割交換用炉体から成る。すなわち、複数の分割交換用炉体が組み合わさることで、円筒形の1つの交換用炉体が形成される。
特開2016−102633号公報
特許文献1に記載の補修方法は、炉体の一部のみを交換用炉体で交換する工法であるため、短い補修期間(工期)で流動床焼却炉を補修することができる。しかし、分割交換用炉体は、円筒を周方向に分割した形状であるため、円弧の部分に変形が生じないよう、輸送時の梱包に注意を要する。また、分割交換用炉体の梱包を解いて、流動床焼却炉が設置されている建屋内の所定の場所へクレーンで吊り上げる場合には、やはり、当該円弧の部分に変形が生じないよう、慎重に取り扱う必要がある。さらに、複数の分割交換用炉体を組み立てて円筒形の1つの交換用炉体を形成する際に、流動床焼却炉が設置されている建屋内に当該組み立てのための作業空間が必要となるが、一般的に当該建屋内には広い作業空間が用意されていないことが多い。
この発明は、分割交換用炉体の輸送時等における変形を防止して分割交換用炉体の取扱いを簡易にするとともに、分割交換用炉体同士の位置合わせが容易な構造及び方法とすることで、作業効率を向上させるのみならず、狭い作業空間においても交換用炉体を容易に形成でき、結果として短工期、低コストで流動床焼却炉の補修ができる分割交換用炉体及び流動床焼却炉の補修方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様によれば、分割交換用炉体は、流動床焼却炉の円筒形の炉体を補修するための分割交換用炉体であって、長方形の鋼板が長手方向で円弧状に反り、且つ、前記炉体と同径の円筒形を周方向に複数に分割した形状の円弧部と、前記円弧部の軸方向の両端に設けられて周方向に延在する第一フランジと、前記円弧部の前記周方向の両端に設けられて前記軸方向に延在する第二フランジと、前記円弧部の内周面の前記周方向の一方側と前記周方向の他方側とを接続する棒状の第一補強材と、前記第一補強材の長さ方向の略中央と、前記内周面の略中央とを接続する第二補強材と、前記第一補強材に固定された第一係止部と、を有し、複数の前記分割交換用炉体の前記第一係止部同士を紐状部材で接続して位置合わせをすることで複数の前記円弧部が前記円筒形をなし、前記第一補強材及び前記第二補強材は、前記補修時に前記円弧部から切断されることを特徴とする。
このような構成によれば、分割交換用炉体を構成する円弧部が第一補強材及び第二補強材によって補強されていることによって、輸送時等における円弧部の変形を防止し、作業効率を向上することができる。
また、複数の分割交換用炉体を組み合わせて円筒形の交換用炉体を形成し、補修対象の炉体に設置する際、第一係止部に紐状部材を挿通して、複数の分割交換用炉体を引き寄せることによって、分割交換用炉体同士の位置合わせを容易にすることができる。
さらに、当該設置の後、第一補強材及び第二補強材は円弧部から切断されて除去されるので、炉体設置後の耐火層設置や炉体の性能になんら影響を与えることはない。
本発明の第二の態様によれば、流動床焼却炉の補修方法は、流動床焼却炉の円筒形の炉体に、支持構造物の上面との間に所定の隙間が生じるように、前記炉体の径方向外側に突出する複数のサドル部を接続するサドル部設置工程と、前記サドル部より下方の前記炉体の軸方向に直交する所定の二箇所の断面で、前記炉体を切断する炉体切断工程と、前記サドル部と前記支持構造物との間に圧力を加え、前記サドル部が接続された前記炉体を上方へ持ち上げる持上工程と、前記炉体切断工程にて切断した前記二箇所の間の前記炉体を除去する除去工程と、前記除去工程の後に、残置された前記炉体の前記二箇所のそれぞれに周方向に延在する第三フランジを設置するフランジ設置工程と、上記いずれかの分割交換用炉体を前記除去した箇所に複数吊り上げ、前記吊り上げたまま、前記複数の分割交換用炉体の各々の前記係止部に1本または複数の紐状部材を挿通して位置合わせすることで、前記複数の分割交換用炉体の各々の前記第二フランジ同士を接続して円筒形の交換用炉体を形成する交換用炉体形成工程と、前記交換用炉体を前記切断した箇所の下方の前記炉体に設置した後、前記圧力を緩め、前記切断した箇所の上方の前記炉体を前記交換用炉体に設置し、前記第一フランジと前記第三フランジとを接続する据付工程と、前記補強材の全てを前記交換用炉体から切断する補強材切断工程と、前記補強材切断工程の後、前記交換用炉体の内部に耐火層を設置する耐火層設置工程と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、分割交換用炉体を構成する円弧部が補強材によって補強されていることによって、クレーン等による分割交換用炉体の吊り上げ時に円弧部の変形を防止できるので、結果として作業効率を向上することができる。また、建屋内の作業空間に限りがある場合においても、炉体切断工程で切断し除去された箇所の炉体の空間を作業空間として、吊り上げたままの複数の分割交換用炉体から円筒形の交換用炉体を容易に形成することができる。
本発明によれば、作業効率を向上させるのみならず、狭い作業空間においても交換用炉体を容易に形成でき、結果として短工期、低コストでの流動床焼却炉の補修を可能とする分割交換用炉体及び流動床焼却炉の補修方法を提供できる。
本発明の実施形態の流動床焼却炉の概略を説明する側断面図である。 本発明の実施形態の流動床焼却炉の補修方法における補修の順番を説明する概略図である。 本発明の実施形態のサドル部設置工程を説明する概略図である。 本発明の実施形態の持上げ工程を説明する概略図である。 本発明の実施形態の炉体除去工程を説明する概略図である。 本発明の実施形態の交換用炉体の斜視図である。 本発明の実施形態の分割交換用炉体の斜視図である。 本発明の実施形態の交換用炉体形成工程を説明する概略図である。 交換用炉体形成工程における係止箇所について説明する概略図である。 交換用炉体形成工程において、レバーブロックの使用方法について説明する概略図である。
以下、本発明の実施形態の分割交換用炉体、及びこの分割交換用炉体を用いた流動床焼却炉の補修方法について図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態について説明を開始する前に、一般的な流動床焼却炉30の構造について、簡単に説明する。
図1は、流動床焼却炉30の概略を説明する側断面図である。流動床焼却炉30は、例えば、下水処理場などの施設において汚泥を濃縮して脱水した脱水ケーキを燃やすための汚泥焼却炉として使用される。図1に示すように、流動床焼却炉30は、下方に風箱32を備えた円筒形状の炉体31を有している。
流動床焼却炉30の炉体31は、中心軸CAが鉛直方向に沿う円筒形状をしている。炉体31の下部には、炉体31の内部を上下方向に区分けする分散板33が設けられている。風箱32は、分散板33の下方の空間であり、風箱32には、ブロワ(図示せず)から一次空気導入口34を介して一次空気A1が供給される。
分散板33の上方には、流動媒体として流動砂36が堆積され流動層部35が形成されている。流動層部35より上方はフリーボード部37となっている。
脱水ケーキは、投入機(図示せず)から投入口38を介して炉体31内部の流動層部35に投入される。
炉体31のフリーボード部37には、少なくとも一つの二次空気導入口39を設けることができる。
炉体31の炉頂部は、上方に凸の円錐形状となるように、上方に向かって絞り込まれている。炉頂部、即ち、円錐形状の頂点には、排ガスEを排出する排出口40が設けられている。排出口40から排出された排ガスEは、例えば、ガス冷却塔や、バグフィルタなどの排ガス処理装置に導入される。
炉体31は、一般構造用圧延鋼材などの鋼材によって形成されている鋼製ケーシングである。炉体31の内面には、耐火レンガ(耐火ブロック)やキャスタブル等の耐火材や断熱材により耐火層42が形成されている。
では、これより、本発明の実施形態の分割交換用炉体、及びこの分割交換用炉体を用いた流動床焼却炉の補修方法について、具体的に説明する。
図2は、本実施形態の補修方法が適用される流動床焼却炉30の補修作業の順番を説明する図である。
本実施形態の補修方法では、流動床焼却炉30の運転を停止できる限られた時間内に補修を完了する必要があるため、一度に流動床焼却炉30の炉体31の全体を補修するのではなく、1回の補修期間に炉体31の一部のみを補修して補修完了とする。そして、時期が異なる複数の補修期間ごとに、炉体31の上方から下方に向けて当該一部のみの補修を繰り返し行うことで、最終的に炉体31の全体が補修されることになる。各補修期間においては、図2に示すように、耐火レンガを下方から支持するレンガ受け43の位置を目安に、例えば、領域C1、C2、C3、C4の順に、汚泥焼却炉の炉体31の上方から下方に向けて、後述する交換用炉体2と交換する。基本的に、1回の補修期間(工期)における流動床焼却炉30の補修範囲は、炉体31の高さ方向のレンガ受け43の位置を目安に分けられた複数の領域C1、C2、C3、C4のうちの1つとなる。
すなわち、まず炉体31のうち領域C1の部位のみ補修して流動床焼却炉30を稼働する。次の補修期間に領域C2の部位のみ補修して流動床焼却炉30を稼働する。そして、その次の補修期間に領域C3の部位のみ補修して流動床焼却炉30を稼働する。そして、さらにその次の補修期間に領域C4の部位のみ補修して流動床焼却炉30を稼働する。ここでは、例として領域がC1〜C4の4つの場合を示したが、これに限定されない。流動床焼却炉30の仕様によっては、領域が5つ以上の場合や、3つ以下の場合もありうる。
なお、レンガ受け43は、円筒形の炉体31の所定高さにおける周方向に連続して配置されている。当該所定高さは、炉体31の高さ方向(軸方向Da)に複数設定されており、図1で説明した投入口38、二次空気導入口30などと同位置にならないよう配置されている。このため、各領域の高さ(軸方向Da上の位置)はそれぞれ異なることが多い。従って、図2では、領域C1、C2、C3、C4の高さを、それぞれ異ならせて図示している。
次に、流動床焼却炉の補修方法の各工程について詳細に説明する。
図3に示すように、サドル部設置工程は、炉体31における交換箇所Cの上方の部位に、複数のサドル部3を接続する工程である。図3に示すように、サドル部3は、炉体31の外周面より径方向外周側に突出する部材である。サドル部3は鋼材によって形成されており、例えば、溶接により炉体31に接続される。サドル部3は、炉体31の周方向に複数設置されている。後述の持上工程で、安定的に炉体31を持ち上げるために、3つ以上のサドル部が炉体31に設置されることが望ましい。
なお、交換箇所Cは、流動床焼却炉30の上記複数の領域C1、C2、C3、C4のいずれかに相当する領域である。
サドル部3は、支持構造物の上方に延在するように形成する。支持構造物としては、例えば新たに櫓や置き台を設置するほかに、既設の梁を利用することもできる。以下、支持構造物として既存の梁Bを用いる場合について説明する。既設の梁Bは、流動床焼却炉30が設置されている建屋に設けられており、水平方向に延在している。サドル部3は、既設の梁Bの上面とサドル部3との間に所定の隙間が生じるように設置する。既設の梁Bは炉体31の周囲に複数存在するが、それぞれの梁Bと流動床焼却炉30との水平距離は一般的に異なっている。このため、複数設置されるサドル部3の長さ(上記径方向外周側に突出する部材の突出する方向に向かう長さ)は、サドル部3ごとに異なる場合がある。
サドル部設置工程に次いで、耐火層除去工程を実行する。耐火層除去工程は、炉体31の内部に足場Fを設置し、交換箇所C(ここでは上述の領域C1として話を進める)の内部の耐火層42(耐火レンガ、キャスタブル等)を取り除く。これにより、交換箇所Cの炉体31は、鋼製ケーシングのみとなる。
なお、足場Fは、補修が完了するまで、補修を実行する作業者により使用される。言い換えれば、足場Fは、後述の耐火層設置工程が終了するまで、耐火層除去工程の後の各工程で使用され、その後、撤去される。また、耐火層除去工程は、サドル部設置工程の前に実行してもよい。
耐火層除去工程の後、炉体切断工程を実行する。炉体切断工程は、軸方向Daにおいて交換箇所Cの両端に対応する2つの断面CLに沿って炉体31を切断する工程である。炉体切断工程では、炉体31の軸方向Daに直交する二箇所の所定の断面CLで、例えばガスバーナーを用いて炉体31の鋼製ケーシングを輪切り状に切断する。
炉体切断工程の後、持上げ工程を実行する。図4(a)に示すように、持上げ工程は、サドル部3と既設の梁Bとの間に圧力を加え、サドル部3が接続された炉体31の一部31aを上方へ持ち上げる工程である。まず、持上げ工程では、全てのサドル部3と既設の梁Bとの間の隙間(上述の所定の隙間)に一対の楔Wを打ち込む。これにより、全てのサドル部3が上方に持ち上がる。次いで、図4(b)に示すように、サドル部3を上方に持ち上げた状態で楔Wを溶接して固定する。これにより、上記二箇所の所定の断面CLのうち軸方向Daで見て高さが高い方の断面CLより上方の炉体31aが、元の位置よりも上方に持ち上がり、その状態が維持される。言い換えれば、交換箇所Cより上方の炉体31aが、交換箇所Cの炉体から切り離されて、上方に持ち上がり、その状態が維持される。
なお、持上げ工程では、楔Wの代替として、油圧ジャッキなどを用いてサドル部3が接続された炉体31の一部31aを上方へ持ち上げてもよい。
持上げ工程の後、除去工程を実行する。図5に示すように、除去工程は、炉体切断工程にて切断した上記二箇所の間の炉体31(交換箇所Cの炉体31)を除去する工程である。交換箇所Cの鋼製ケーシングは、運搬が容易となるよう、可能な限りバーナー等で細かく切断して除去するのが望ましい。
除去工程の後、フランジ設置工程を実行する。フランジ設置工程は、交換箇所Cの炉体31を除去することによって露出した交換箇所Cの上方及び下方の炉体31の縁部に、第三フランジ8を形成する工程である。図5に示すように、第三フランジ8は、炉体31の円形の縁部より径方向外周側に鍔状に突出するように形成される。
第三フランジ8は、軸方向Daから見て、円形の外形を有する板状の金属部材である。第三フランジ8は、例えば、溶接によって炉体31の縁部に接続される。
フランジ設置工程の後、交換用炉体形成工程を実行する。交換用炉体形成工程は、交換箇所Cの炉体31を除去した空間を用いて、複数の分割交換用炉体1を互いに接続して円筒形の交換用炉体2とし、交換箇所Cに配置する工程である。
ここで、分割交換用炉体1の構成について詳細に説明する。分割交換用炉体1は、交換箇所Cの炉体31に対応する内径の円筒状の交換用炉体2を周方向に分割した形状をなすものである。図6に示すように、交換用炉体2は、炉体31と同径の円筒形をなし、複数(ここでは、例として3つ)の分割交換用炉体1を互いに接続することにより形成されている。なお、図6は、補修時、具体的には後述の補強材切断工程において、後述する全ての補強材が分割交換用炉体1から切断されて、取り除かれた状態の交換用炉体2を示している。
図7に示すように、分割交換用炉体1は、炉体31と同径の円筒形を周方向に等分かつ複数(ここでは、例として3つ)に分割した形状の円弧部5と、円弧部5の軸方向Daの両端に設けられて周方向に延在する第一フランジ6と、円弧部5の周方向の両端に設けられて軸方向Daに延在する第二フランジ7と、後述する複数の補強材及び係止部を有している。
円弧部5は、炉体31と同様に、一般構造用圧延鋼材などの鋼材の鋼板によって形成されている。円弧部5は、長方形の当該鋼板を長手方向で円弧状に反らせることによって形成されている。また、第一フランジ6、第二フランジ7、補強材及び係止部も、同様の金属部材で形成されている。
上記分割数は、作業効率を鑑みて、3つまたは4つであることが望ましい。
なお、図7では、炉体31と同径の円筒形を周方向に等分に分割した3つの分割交換用炉体1で1つの交換用炉体2が形成される構成としたが、これに限らず、設計によっては、当該周方向に異なる大きさで分割した複数の分割交換用炉体1で1つの交換用炉体2が形成される構成としてもよい。
分割交換用炉体1は、複数の補強材9、10、11、12、13、14によって円弧部5が補強されている。補強材は、輸送時やクレーンによる吊り上げ時における円弧部5の変形を防止するための部材である。上述のように、複数の分割交換用炉体1を組み合わせて1つの交換用炉体2を形成するが、この時、各分割交換用炉体1に変形やゆがみが生じていると、分割交換用炉体1同士をうまく組み合わせることができず、結果として交換用炉体2を形成することができない恐れや、当該変形の補修をするために工期の延長が必要となる恐れがある。一方、補強材を過度に使用するとコストアップにつながる。そこで、分割交換用炉体1に用いられる補強材は、円弧部5の強度や剛性に応じて、分割交換用炉体1のトラック等での輸送時やクレーンによる吊り上げ時に円弧部5に変形やゆがみが生じない程度に必要十分な数や構成に設計される。
図7に例として示す分割交換用炉体1は、円弧部5の内周面5aの周方向の一方側と周方向の他方側とを接続する棒状の第一補強材9と、第一補強材9の長さ方向の略中央と、円弧部5の周方向の略中央とを接続する第二補強材10と、円弧部5の内周面5aの周方向の一方側と周方向の他方側とを接続する棒状の第三補強材11と、第三補強材11の長さ方向の略中央と、円弧部5の周方向の略中央とを接続する第四補強材12と、第一補強材9と第三補強材11とを接続する棒状の第五補強材13と、第二補強材10と第四補強材12とを接続する第六補強材14と、係止部17、18とを有している。
輸送時や吊り上げ時に円弧部5が変形しない程度に補強されるのであれば、分割交換用炉体1は、第一補強材9と、第二補強材10と、係止部18とのみで構成されてもよい。
また、輸送時や吊り上げ時に円弧部5が変形しない程度に補強されるのであれば、図7に示す分割交換用炉体1の構成のうち、第六補強材14は省くことができる。
第三補強材11は、円弧部5の軸方向Daに間隔をあけて第一補強材9と平行に配置されている。第四補強材12は、第二補強材10と平行をなしている。
第一補強材9及び第三補強材11は、円弧部5の軸方向Daの両端近傍に配置されている。第一補強材9及び第三補強材11の両端は、円弧部5の周方向の両端近傍に接続されている。
第一補強材9と第二補強材10は、T字状をなすように接続され、T字の3つの端部が円弧部5の内周面に接続されて、円弧部5を補強する。第二補強材10と第四補強材12も、同様に、T字状をなすように接続されている。
第五補強材13は、第一補強材9及び第三補強材11の全長をLとしたとき、1/3×L、2/3×Lの位置にそれぞれ1つ配置されている。そして、第五補強材13は、第一補強材9と第二補強材10の接続箇所の両側及び第三補強材11と第四補強材12の接続箇所の両側に互いに平行に配置されている。言い換えれば、第五補強材13は、第一補強材9または第三補強材11の長さ方向で略中央の両側に互いに平行に配置されている。なお、図7では、第五補強材13は2つ配置されるが、輸送時や吊り上げ時に円弧部5が変形しない程度に補強されるのであれば、当該略中央の位置に1つのみ配置されてもよい。また、補強をより強固にするために、当該略中央を中心に見て、第五補強材13を左右対称に2つ以上配置してもよい。第五補強材13を2つ以上配置する場合は、当該略中央の両側に互いに平行に少なくともそれぞれ1つ配置されるといえる。
第一フランジ6は、図6及び図7に示すように、円弧部5の軸方向Daの端部(弧状の縁部)より、径方向外周側に鍔状に突出して形成されている。第一フランジ6の形状は、上述したフランジ設置工程において形成される第三フランジ8と略同様である。また、図示しないが、第一フランジ6と第三フランジ8の各々には、互いに対応する複数の貫通孔が形成されており、当該貫通孔にボルトを挿通してナットで固定することで、第一フランジ6と第三フランジ8とを接続することができる。
第二フランジ7は、図6及び図7に示すように、円弧部5の周方向の端部から径方向外周側に突出するように形成される。第二フランジ7は、円弧部5の周方向から見て、矩形の外形を有する板状の部材である。図示しないが、交換用炉体2を構成する複数の分割交換用炉体1の第二フランジ7には、複数の貫通孔が形成されており、隣り合う分割交換用炉体1の第二フランジ7同士を、当該貫通孔を介してボルトとナットで固定することができる。すなわち、当該貫通孔にボルトを挿通してナットで固定することで、隣り合う分割交換用炉体1の第二フランジ7同士を接続することができる。
補強材9、10、11、12、13、14は、例えば、断面L字形状の形鋼等、一方向に長い棒状の金属部材によって形成することができる。補強材は、例えば、溶接によって円弧部5に接続することができる。補強材同士も溶接によって接続することができる。補強材と円弧部5、及び補強材同士を、ボルト、ナット等の締結部材によって接続してもよい。
分割交換用炉体1は、第一補強材9に固定された係止部(図7では、一対の第一係止部16)と、第三補強材11に固定された係止部(図7では、一対の第二係止部17)を有している。係止部は頑丈な箇所に配置されるのが望ましいため、図7では、第一補強材9と第五補強材13の接続箇所に第一係止部16が配置され、第三補強材11と第五補強材13の接続箇所に第二係止部17が配置されている。
第一係止部16及び第二係止部17は、補強材と同様の金属部材で形成されており、紐状部材を挿通し、フックを引っかけるための孔18が形成されるような形状を有している。図7においては、第一係止部16及び第二係止部17は、U字状をなし、両端部が補強材に溶接されることで、補強材との間に孔18が形成される。なお、ここでは、第一係止部16及び第二係止部17はU字状の形状としたが、紐状部材を挿通したり、フックを引っかけるための孔18が形成されるのであれば、第一係止部16及び第二係止部17の形状は、U字状に限定されず、いかような形状でもよい。例えば、第一係止部16及び第二係止部17の形状が、円形や楕円形であってもよい。
では、流動床焼却炉の補修方法の説明に戻る。
図8に示すように、交換用炉体形成工程では、まず、建屋の上方に設置されたクレーン用レール19に配置された第一クレーン20aを用いて、建屋内の流動床焼却炉30の近傍の床等に置かれた分割交換用炉体1を、炉体31の交換箇所Cの近傍まで吊り上げる。分割交換用炉体1を吊り上げる際は、分割交換用炉体1の第二補強材10に第一クレーン20aのフック21を引っ掛けるとよい。
なお、この時点において、交換箇所Cの炉体31はすでに除去されている。また、クレーンは、フック21と、フック21に接続されたチェーン22とを有し、フック21を対象物に引っかけることで、対象物を吊り上げる工具である。当該クレーンには、第一クレーン20aのみならず、後述する第二クレーン20b、第三クレーン20cも含まれる。当該クレーンは、チェーンブロックであってもよい。
次に、第一クレーン20aで分割交換用炉体1を炉体31の交換箇所Cの近傍まで吊り上げた状態で、第二クレーン20bのフック21を当該分割交換用炉体1に引っかける。例えば、分割交換用炉体1の第二補強材10に第二クレーン20bのフック21を引っ掛けるとよい。
第二クレーン20bは、建屋の上方に設置されたクレーン用レール19に配置され、流動床焼却炉30の排出口40から炉体31の内部へチェーン22を挿通している。このため、図8(a)に示すように、第二クレーン20bは、流動床焼却炉30の排出口40を通して炉体31の内側からフック21を分割交換用炉体1に引っかけている。
また、交換箇所Cの直上の炉体31には、係止部Yが溶接により一時的に取り付けられている。「一時的」としているのは、係止部Yは、交換用炉体形成工程において取り付けられ、交換用炉体形成工程が終了した後は、取り外されるからである。係止部Yは、第一係止部16及び第二係止部17と同様の金属部材で形成されており、第三クレーン20cを係止することができる。
そして、第一クレーン20a及び第二クレーン20bで分割交換用炉体1を吊り上げた状態で、第三クレーン20cのフック21を当該分割交換用炉体1に引っかける。
その後、第三クレーン20cのチェーン22を巻いてその長さを短くすることで、分割交換用炉体1を炉体31の内側且つ交換箇所C(すなわち、除去工程で炉体が除去された空間)へ引き込む。そして、図8(b)に示すように、当該空間へ分割交換用炉体1を引き込んだ後、第一クレーン20aのフック21を当該分割交換用炉体1から外し、当該分割交換用炉体1を第二クレーン20bと第三クレーン20cとで当該空間に吊り上げた状態とする。なお、第三クレーン20cは、後述のように分割交換用炉体1の位置を調整するためのものであるので、実質的には分割交換用炉体1は第二クレーン20bのみで吊り上げられている。図8(b)に示すように、第二クレーン20bのみで、分割交換用炉体1を吊り上げることができる。
上記方法により、交換用炉体1の形成に必要な数の分割交換用炉体1を、それぞれに対応する第二クレーン20b及び第三クレーン20cで当該空間に吊り上げた状態とする。ここでは、交換用炉体1が3つの分割交換用炉体1で形成される例で説明を続ける。従って、3つの分割交換用炉体1は、除去工程で炉体が除去された空間に、それぞれに対応した3つの第二クレーン20bと3つの係止部Yに係止された3つの第三クレーン20cで吊り上げられている。なお、このとき、それぞれの分割交換用炉体1は、互いに接触して損傷しないよう、それぞれに対応した第三クレーン20cで互いに離間して配置されている。
次いで、これら3つの分割交換用炉体1を第二クレーン20b及び第三クレーン20cで吊り上げたまま、3つの分割交換用炉体1の各々の係止部16、17にレバーブロック(登録商標)23(図10参照)のフック24及びチェーン25を挿通して位置合わせを行う。
図10に示すように、レバーブロック23は、2つのフック24と、フック24に接続されたチェーン25と、チェーン25の長さを調整するレバー26とを有し、レバー26によってチェーン25の距離を短くすることで、フック24に引っ掛けられた物を引き寄せることができる工具である。
以下、交換用炉体形成工程において、2つのレバーブロック23を用いて、第二クレーン20b及び第三クレーン20cで吊り上げられている3つの分割交換用炉体1を互いに引き寄せて位置合わせする方法について説明する。なお、ここでは、図7に示す構造の分割交換用炉体1を用いて説明する。
まず、2つのレバーブロック23のうち、一方のレバーブロック23の1つのフック24を1つの分割交換用炉体1の第一係止部16に引っかけ、他のフック24とチェーン25を他の2つの分割交換用炉体1の第一係止部16に挿通させて、当該他のフック24を上記1つのフック24と同じ分割交換用炉体1の第一係止部16に引っかける。
また、他方のレバーブロック23の1つのフック24を1つの分割交換用炉体1の第二係止部17に引っかけ、他のフック24とチェーン25を他の2つの分割交換用炉体1の第二係止部17に挿通させて、当該他のフック24を上記1つのフック24と同じ分割交換用炉体1の第二係止部17に引っかける。
そして、これらレバーブロック23のレバー26を操作することで、第二クレーン20b及び第三クレーン20cで互いに離間して吊り上げられた状態の各分割交換用炉体1のそれぞれの第一係止部16及び第二係止部17を中心軸CAに向けて引き寄せることができる。各分割交換用炉体1は第二クレーン20b及び第三クレーン20cで吊り上げられた状態、すなわち、空中に浮いている状態であるので、作業者の力であっても極めて容易に当該引き寄せを行うことができる。各分割交換用炉体1を互いに引き寄せた状態で、隣り合う分割交換用炉体1の第二フランジ7同士を位置合わせし、上述した締結部材(ボルト、ナット)で固定することで、除去工程で炉体が除去された空間に、第二クレーン20b及び第三クレーン20cで吊り上げられた状態の交換用炉体2を形成することができる。この後、隣り合う分割交換用炉体1の第二フランジ7同士は、後述の据付工程で溶接される。
なお、交換用炉体2が形成された後、当該交換用炉体2は、第二クレーン20bのみで吊り上げられた状態としてもよい。すなわち、第三クレーン20cのフック21を、当該交換用炉体2から外してよい。第三クレーン20cと係止部Yは、遅くとも補強材切断工程の開始前までに炉体31から取り除かれる。
図9は、2つのレバーブロック23の係止箇所について説明する概略図である。ここでは、説明の都合上、軸方向Daから見て同位置に配置される第一係止部16と第二係止部17を、図9、図10に示すように、周方向に順に、A、B、C、D、E、Fと位置を表す記号とともに記載する。例えば、第一係止部16(A)と第二係止部17(A)は、軸方向Daから見て同位置に配置される第一係止部16と第二係止部17である。
図9の二点鎖線と図10に示すように、レバーブロック23の一方のフック24を第一係止部16(A)に係止し、且つ、他方のフック24及びチェーン25を他の2つの分割交換用炉体1の第一係止部16(E)、第一係止部16(C)の順に挿通し、当該他方のフック24を第一係止部16(A)に係止する。
また、図9の点線に示すように、他のレバーブロック23の一方のフック24を第二係止部17(B)に係止し、且つ、他方のフック24及びチェーン25を他の2つの分割交換用炉体1の第二係止部17(F)、第二係止部17(D)の順に挿通し、当該他方のフック24を第二係止部17(B)に係止する。
第二クレーン20b及び第三クレーン20cで吊り上げられた各分割交換用炉体1を上下左右方向でバランスよく中心軸CAに向けて引き寄せることができるのであれば、上述のように、各分割交換用炉体1の一部の係止部のみを用いて当該引き寄せを行ってよい。
交換用炉体形成工程の後、据付工程を実行する。ここでは、交換用炉体形成工程の終了時において、第三クレーン20cのフック21が当該交換用炉体2からすでに外されたとして説明を進める。据付工程では、まず、第二クレーン20bで吊り上げられた状態の交換用炉体2を、第二クレーン20bのチェーン22の長さを調節することによって交換箇所Cの下方の炉体31に位置合わせして設置する。この際、第二クレーン20bで交換用炉体2を吊り上げたまま、交換用炉体2の下方の第一フランジ6と当該下方の炉体31の第三フランジ8を位置合わせし、上述した締結部材(ボルト、ナット)で固定するとよい。当該設置の後、第二クレーン20bのフック21を当該交換用炉体2から外す。
その後、楔Wを緩めることによって、持上げ工程で持ち上げられた交換箇所Cの上方の炉体31の位置を下方へ移動し、当該上方の炉体31を交換用炉体2の上に設置する。そして、交換用炉体2の上方の第一フランジ6と当該上方の炉体31の第三フランジ8とを上述した締結部材(ボルト、ナット)で固定する。
その後、これら第一フランジ6と第三フランジ8とは溶接される。また、円弧部5の軸方向Daの両端と向かい合う炉体31の縁部とは、炉の径方向内側からも溶接される。この炉の径方向内側からの溶接は、後述する補強材切断工程後に行うこともできる。
据付工程の後、補強材切断工程を実行する。補強材切断工程では、交換用炉体2の補強材の全てを、交換用炉体2の内周面(すなわち、分割交換用炉体1の円弧部5の内周面)から切断して除去する。
補強材切断工程の後、耐火層設置工程を実行する。耐火層設置工程では、交換用炉体2の内周面に耐火レンガやキャスタブル等を設置して、耐火層を形成する。また、交換用炉体2の上方と下方の炉体31の耐火層と交換用炉体2の内周面に新たに設置した耐火層が切れ目なく連続的な耐火層となるよう適宜加工する。
以上の作業により、ある1回の補修期間における流動床焼却炉30の補修が完了する。
上記実施形態によれば、作業効率を向上させるのみならず、狭い作業空間においても交換用炉体を容易に形成でき、結果として短工期、低コストでの流動床焼却炉の補修が可能となる。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、レバーブロック23を用いて複数の分割交換用炉体1同士を引き寄せる構成としたが、これに限ることはない。分割交換用炉体1同士を引き寄せるための紐状部材として、合成繊維で形成されたロープや金属で形成されたワイヤーなどを用いてもよい。また、複数の分割交換用炉体1のそれぞれの係止部に挿通する紐状部材の本数は、交換用炉体2を形成するためにクレーンで吊り上げられている複数の分割交換用炉体1を互いに引き寄せることができれば、1本でもよいし、複数本であってもよい。
1 分割交換用炉体
2 交換用炉体
3 サドル部
5 円弧部
6 第一フランジ
7 第二フランジ
8 第三フランジ
9 第一補強材
10 第二補強材
11 第三補強材
12 第四補強材
13 第五補強材
14 第六補強材
16 第一係止部
17 第二係止部
18 孔
19 クレーン用レール
20a 第一クレーン
20b 第二クレーン
20c 第三クレーン
21 フック
22 チェーン
23 レバーブロック
24 フック
25 チェーン
26 レバー
30 流動床焼却炉
31 炉体
32 風箱
33 分散板
34 一次空気導入口
35 流動層部
36 流動砂
37 フリーボード部
38 投入口
39 二次空気導入口
40 排出口
42 耐火層
43 レンガ受け
A1 一次空気
A2 二次空気
B 梁
C 交換箇所
CA 中心軸
Da 軸方向
E 排ガス
F 足場
W 楔
Y 係止部

Claims (7)

  1. 流動床焼却炉の円筒形の炉体を補修するための分割交換用炉体であって、
    長方形の鋼板が長手方向で円弧状に反り、且つ、前記炉体と同径の円筒形を周方向に複数に分割した形状の円弧部と、
    前記円弧部の軸方向の両端に設けられて周方向に延在する第一フランジと、
    前記円弧部の前記周方向の両端に設けられて前記軸方向に延在する第二フランジと、
    前記円弧部の内周面の前記周方向の一方側と前記周方向の他方側とを接続する棒状の第一補強材と、
    前記第一補強材の長さ方向の略中央と、前記内周面の前記周方向の略中央とを接続する第二補強材と、
    前記第一補強材に固定された第一係止部と、を有し、
    複数の前記分割交換用炉体の前記第一係止部同士を紐状部材で接続して位置合わせをすることで複数の前記円弧部が前記円筒形をなし、前記第一補強材及び前記第二補強材は、前記補修時に前記円弧部から切断されることを特徴とする分割交換用炉体。
  2. 前記円弧部は、前記円筒形を前記周方向に三分割又は四分割した形状であり、
    前記内周面の前記一方側と前記他方側とを接続し、前記第一補強材と前記軸方向に間隔をあけて平行に配置された棒状の第三補強材と、
    前記第二補強材と平行をなし、前記第三補強材の長さ方向の略中央と、前記内周面の前記周方向の略中央とを接続する第四補強材と、
    前記第一補強材と前記第三補強材とを接続する棒状の第五補強材と、
    前記第三補強材に固定された第二係止部と、を有し、
    前記第三補強材、前記第四補強材、及び第五補強材は、前記補修時に前記円弧部から切断されることを特徴とする請求項1に記載の分割交換用炉体。
  3. 前記第一係止部は、前記第一補強材と前記第五補強材との接続箇所に配置され、
    前記第二係止部は、前記第三補強材と前記第五補強材との接続箇所に配置されることを特徴とする請求項2に記載の分割交換用炉体。
  4. 前記第五補強材は、前記第三補強材の前記長さ方向で前記略中央の両側に互いに平行に少なくともそれぞれ1つ配置されることを特徴とする請求項3に記載の分割交換用炉体。
  5. 前記第二補強材と前記第四補強材とを接続する棒状の第六補強材をさらに有し、
    前記第六補強材は、前記補修時に前記円弧部から切断されることを特徴とする請求項4に記載の分割交換用炉体。
  6. 流動床焼却炉の円筒形の炉体に、支持構造物の上面との間に所定の隙間が生じるように、前記炉体の径方向外側に突出する複数のサドル部を接続するサドル部設置工程と、
    前記サドル部より下方の前記炉体の軸方向に直交する所定の二箇所の断面で、前記炉体を切断する炉体切断工程と、
    前記サドル部と前記支持構造物との間に圧力を加え、前記サドル部が接続された前記炉体を上方へ持ち上げる持上工程と、
    前記炉体切断工程にて切断した前記二箇所の間の前記炉体を除去する除去工程と、
    前記除去工程の後に、残置された前記炉体の前記二箇所のそれぞれに周方向に延在する第三フランジを設置するフランジ設置工程と、
    請求項1から前記請求項5のいずれか一項に記載の分割交換用炉体を前記除去した箇所に複数吊り上げ、前記吊り上げたまま、前記複数の分割交換用炉体の各々の前記係止部に1本または複数の紐状部材を挿通して位置合わせすることで、前記複数の分割交換用炉体の各々の前記第二フランジ同士を接続して円筒形の交換用炉体を形成する交換用炉体形成工程と、
    前記交換用炉体を前記切断した箇所の下方の前記炉体に設置した後、前記圧力を緩め、前記切断した箇所の上方の前記炉体を前記交換用炉体に設置し、前記第一フランジと前記第三フランジとを接続する据付工程と、
    前記補強材の全てを前記交換用炉体から切断する補強材切断工程と、
    前記補強材切断工程の後、前記交換用炉体の内部に耐火層を設置する耐火層設置工程と、
    を有することを特徴とする流動床焼却炉の補修方法。
  7. 前記交換用炉体形成工程において、前記紐状部材をレバーブロックのチェーンとし、
    前記レバーブロックのフックを1つの前記分割交換用炉体の係止部へ係止し、且つ、前記チェーンを他の前記分割交換用炉体の係止部へ挿通することで、前記位置合わせを行うことを特徴とする請求項6に記載の流動床焼却炉の補修方法。
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